JP2009057647A - 繊維製品用液体仕上げ剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】衣類等の繊維製品に防臭効果を付与することができる繊維製品用液体仕上げ剤組成物を提供すること。
【解決手段】下記(A)〜(C)を含有する繊維製品用液体仕上げ剤組成物:
(A)シリコーン化合物、
(B)カチオン性を有する水溶性高分子、及び
(C)下記(C1)〜(C3)からなる群から選択される1種又は2種以上の亜鉛化合物;
(C1)塩化亜鉛、硫酸亜鉛及び硝酸亜鉛からなる群から選択される1種又は2種以上の水溶性無機亜鉛化合物、
(C2)乳酸亜鉛、グリコール酸亜鉛、リンゴ酸亜鉛、クエン酸亜鉛及びグルコン酸亜鉛からなる群から選択される1種又は2種以上の水溶性ヒドロキシカルボン酸亜鉛、
(C3)マロン酸亜鉛及びコハク酸亜鉛からなる群から選択される1種又は2種の水溶性多価カルボン酸亜鉛。
【選択図】なし

Description

本発明は、衣類等の繊維製品用液体仕上げ剤組成物に関する。
カチオン性化合物を主基剤とする柔軟剤組成物や繊維製品仕上げ剤組成物に、繊維製品に対する防臭性を付与する従来技術としては、シクロデキストリンもしくは4級アンモニウム塩型抗菌剤を柔軟化基剤と併用して布地上で悪臭が発生するのを抑制したり、布地上の悪臭を除去する技術(特許文献1,2)や、トリクロサン、トリクロロカルバニリド、テトラクロロイソフタロニトリル、特定の有機亜鉛化合物(ビス−(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛)等特定の抗菌剤をエステル基及び/又はアミド基含有3級アミンもしくはその4級化物と併用して、菌に由来する臭気の抑制効果を付与する技術(特許文献3)などが知られている。しかしながら、ビス−(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛以外の亜鉛化合物を添加して繊維製品に防臭性を付与する技術は知られていない。
一方、本件出願人がこれまでに特許出願した中に、シリコーン/カチオン性高分子系の柔軟剤組成物に、防腐殺菌性を強化する目的で有機硫黄化合物等を添加することができ、防腐殺菌性を向上する目的で更に亜鉛化合物等の成分を添加できる旨を述べたもの(特許文献4)がある。
特表2003-534467号公報 特表2004-522010号公報 特開2001-192968号公報 特開2004-131895号公報
本発明は、衣類等の繊維製品に防臭効果を付与することができる繊維製品用液体仕上げ剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者らが鋭意検討した結果、シリコーン化合物とカチオン性化合物とを主基剤とする繊維製品用液体仕上げ剤組成物に、特定の亜鉛化合物を配合することにより、上記目的を達成できることを見出した。本発明はかかる知見に基づきなされたものである。すなわち、本発明により、下記(A)〜(C)を含有する繊維製品用液体仕上げ剤組成物を提供する。
(A)シリコーン化合物、
(B)カチオン性を有する水溶性高分子、及び
(C)下記(C1)〜(C3)からなる群から選択される1種又は2種以上の亜鉛化合物;
(C1)塩化亜鉛、硫酸亜鉛及び硝酸亜鉛からなる群から選択される1種又は2種以上の水溶性無機亜鉛化合物、
(C2)乳酸亜鉛、グリコール酸亜鉛、リンゴ酸亜鉛、クエン酸亜鉛及びグルコン酸亜鉛からなる群から選択される1種又は2種以上の水溶性ヒドロキシカルボン酸亜鉛、
(C3)マロン酸亜鉛及びコハク酸亜鉛からなる群から選択される1種又は2種の水溶性多価カルボン酸亜鉛。
本発明の組成物は、衣類等の繊維製品に付着した汗臭や皮脂臭等の悪臭に対して効果的な防臭効果を奏する。本発明の組成物はまた、繊維製品に対して滑り性付与を付与することができる。
本発明の(A)成分は、一般的に繊維製品処理に使用されているシリコーン化合物である。このシリコーン化合物は、繊維製品に吸着した時に、滑らかさを付与することが可能であれば特に限定されない。シリコーン化合物はまた、(C)成分の繊維製品への吸着を増進する働きをする。一般的に繊維製品処理に使用されているシリコーン化合物としては、ジメチルシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、メチルフェニルシリコーン、アルキル変性シリコーン、高級脂肪酸変性シリコーン、メチルハイドロジェンシリコーン、フッ素変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、ポリグリセロール変性シリコーン、カルビノール変性シリコーン、及びアミノ変性シリコーンなどが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上の混合物として使用することができる。
このシリコーン化合物の分子構造は、直鎖状であっても分岐や架橋していてもよい。また、変性シリコーン化合物は1種類の有機官能基により変性されていても構わないし、2種以上の有機官能基により変性されていてもよい。
シリコーン化合物の25℃における動粘度は、10〜100,000,000mm2/sであるのが好ましく、1,000〜100,000mm2/sであるのがより好ましい。動粘度がこのような範囲にあると、配合のし易さ及び本発明組成物で処理した布の滑り性の点で好ましい。
シリコーン化合物はオイルとして使用でき、また任意の乳化剤によって分散された乳化物としても使用できる。さらに、繊維へ吸着する効果が高く、柔軟性、滑らかさを高める点から、(A)成分のシリコーン化合物は、非イオン性であることが好ましく、より好ましい例としては、ジメチルシリコーン、カルビノール変性シリコーン、ポリグリセロール変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーンが挙げられる。
このなかでも特に好ましいシリコーン化合物として、柔軟性付与の観点から、ポリエーテル変性シリコーンやジメチルシリコーンを挙げることができる。これらのシリコーン化合物は、ポリエーテル基を有しない低分子量のジメチルシリコーンに比べ、キシミ感が少なく良好な柔軟性を有する。
好ましいポリエーテル変性シリコーンとしては、アルキル(炭素数1〜3)シロキサンとポリオキシアルキレン(アルキレン基の炭素数2〜5が好ましい)の共重合体が挙げられる。このうち、ジメチルシロキサンとポリオキシアルキレン(ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンとのランダム又はブロック共重合体など)の共重合体が好ましい。このようなものとして、下記一般式(I)又は(II)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2009057647
(式中、M、N、a及びbは平均重合度であり、Rは水素又はアルキル基を表す。)
ここで、Mは10〜10000、好ましくは100〜300、Nは1〜1000、好ましくは1〜100、かつM>Nであることが好ましく、aは2〜100、好ましくは2〜50、bは0〜50、好ましくは0〜10である。Rとしては水素又は炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。
一般式(I)で表されるポリエーテル変性シリコーンは、一般に、Si−H基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、例えばポリオキシアルキレンアリルエーテル等の、炭素−炭素二重結合を末端に有するポリオキシアルキレンアルキルエーテルとを白金触媒下、付加反応させることにより製造することができる。従って、ポリエーテル変性シリコーン中には未反応のポリオキシアルキレンアルキルエーテルやSi−H基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンがわずかに含まれる場合がある。Si−H基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンは反応性が高いため、ポリエーテル変性シリコーン中の存在量として30ppm以下(−Hの量として)で存在していることが好ましい。
Figure 2009057647
(式中、A、B、h、及びiは平均重合度であり、Rはアルキル基を表し、R’は水素又はアルキル基を表す。)
ここで、Aは5〜10000、Bは2〜10000であることが好ましく、hは2〜100、iは0〜50が好ましい。Rとしては炭素数1〜5のアルキル基が好ましい。R’としては水素又は炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。また、式(II)で表わされるブロック共重合体の重量平均分子量は、柔軟性及び滑らかさ付与の観点から15,000〜100,000,000であることが好ましい。
上記式(II)で表される線状ポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体は、反応性末端基を有するポリオキシアルキレン化合物と、該化合物の反応性末端基と反応する末端基を有するジヒドロカルビルシロキサンとを反応させることにより製造することができる。
本発明で用いるポリエーテル変性シリコーンオイルの具体的な例としては、東レ・ダウ コーニング(株)製のSH3772M、SH3775M、SH3748、SH3749、SF8410、SF8416、SH8700、SH200C−5000CS、BY16−849、BY22−008、SF8421、SILWET L−7001、SILWET L−7002、SILWET L−7602、SILWET L−7604、SILWET FZ−2104、SILWET FZ−2120、SILWET FZ−2161、SILWET FZ−2162、SILWET FZ−2164、SILWET FZ−2171、ABN SILWET FZ−F1−009−01、ABN SILWET FZ−F1−009−02、ABN SILWET FZ−F1−009−03、ABN SILWET FZ−F1−009−05、ABN SILWET FZ−F1−009−09、ABN SILWET FZ−F1−009−11、ABN SILWET FZ−F1−009−13、ABN SILWET FZ−F1−009−54、ABN SILWET FZ−2222、信越化学工業(株)製のKF352A、KF6008、KF615A、KF6016、KF6017、GE東芝シリコーン(株)製のTSF4450、TSF4452等が挙げられ、これらを1種単独で又は2種以上の混合物として用いることができる。
本発明で用いる(A)成分のシリコーン化合物の配合量は特に限定されないが、滑らかさ及び組成物の粘度の点から、組成物の全質量をベースとして、0.1〜70質量%が好ましく、さらに好ましくは3〜50質量%、特に好ましくは6〜40質量%である。これにより、滑らかさなどの効果を優秀なものとすることができ、かつ、均一吸着を良好なものとすることができる。
本発明の(B)成分は、(A)成分のシリコーン化合物を繊維へ吸着させる効果を有するものである。(B)成分もまた、(C)成分の繊維製品への吸着を増進する働きをする。
本発明において用いることのできるカチオン性を有する水溶性高分子化合物としては、水に溶解した時にカチオン性を有するものが使用し得るが、特にカチオン性を有する水溶性高分子化合物としては、アミノ基、アミン基、第4級アンモニウム基から選ばれる1種以上のカチオン性基を有する水溶性高分子化合物が好ましい。なお、本明細書において、本明細書において、カチオン性基とは正に帯電した原子を有するモノマーをいう。また、水溶性とは、25℃の水100gに対し、対象とする化合物1gを加えたときに、その液が濁らず透明であるものをいう。
(B)成分のカチオン性を有する水溶性高分子化合物は、カチオン化度が0.1%以上のものが好ましく、例えば0.1〜35%であるのがよく、特に2.5%以上が好ましく、例えば2.5〜15%であるのがよい。カチオン化度がこのような条件を満たすことにより、共存するシリコーン化合物を繊維へ吸着させる効果を優秀なものとすることができ、かつ、多量の配合が必要となって経済的でないケースを防止することができる。
ここで、カチオン化度とは、高分子化合物がカチオン性モノマーの重合体、カチオン性モノマーとノニオン性モノマーの共重合体、及びノニオン性重合体の一部をカチオン性基で変性又は置換したもの(カチオン化セルロースなど)の場合には下記式(1)により、また、高分子化合物がカチオン性モノマーとアニオン性モノマーの共重合体、及びカチオン性モノマーとアニオン性モノマーとノニオン性モノマーの共重合体の場合には、下記式(2)により算出される値と定義する。
カチオン化度(%)=X×Y×100 …式(1)
[X:高分子化合物のカチオン性基中のカチオン化された原子(窒素等)の原子量
Y:高分子化合物1g中に含まれるカチオン性基のモル数]
カチオン化度(%)=X×(Y−Z)×100 …式(2)
[X:高分子化合物のカチオン性基中のカチオン化された原子(窒素等)の原子量
Y:高分子化合物1g中に含まれるカチオン性基のモル数
Z:高分子化合物1g中に含まれるアニオン性基のモル数
(Zのアニオン性基とは、高分子鎖中のモノマー単位に含まれるカルボキシル基、スルホン酸基などが挙げられる。具体的には、アクリル酸中のカルボン酸などである。ただし、カチオン性基の対イオンは含まない。)]
カチオン化度の算出例として、下記式(III)で表されるMERQUAT280(NALCO社製)の場合を示す。
X:14(窒素原子の原子量)
Y:4.95×10-3(カチオン性基の1g中の重量:0.8gとカチオン性基の分子量より算出)
Z:2.78×10-3(アニオン性基の1g中の重量:0.2gとアニオン性基の分子量より算出)
式(2)より、
カチオン化度(%)=
14×(4.95×10-3−2.78×10-3)×100=3.0
である。


Figure 2009057647
(MERQUAT280)
塩化ジメチルジアリルアンモニウムとアクリル酸との質量比=80:20
よって、上記記載のカチオン化度の算出法によれば、ノニオン性モノマーの重合体やアニオン性モノマーの重合体のカチオン化度は0となる。
(B)成分の水溶性高分子は、ポリエチレングリコールを標準物質としてゲルパーメーションクロマトグラフィ法で測定される重量平均分子量が、1,000〜5,000,000であることが好ましく、より好ましくは3,000〜1,000,000であり、さらに好ましくは5,000〜500,000である。これにより粘度の上昇を抑えて使用性を優秀なものとすることが可能となる。
(B)成分の例としては、MERQUAT100(NALCO社製)、アデカカチオエースPD−50(旭電化工業(株))、ダイドールEC−004、ダイドールHEC、ダイドールEC(大同化成工業(株)製)等の塩化ジメチルジアリルアンモニウムの重合体、MERQUAT550 JL5(NALCO社製)等の塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、MERQUAT280(NALCO社製)等の塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体、レオガードKGP(ライオン(株)製)等のカチオン化セルロース、LUVIQUAT−FC905(B・A・S・F社製)等の塩化イミダゾリニウム・ビニルピロリドン共重体、LUGALVAN−G15000(B・A・S・F社製)等のポリエチレンイミン、ポバールCM318((株)クラレ製)等のカチオン化ポリビニルアルコール、キトサン等のアミノ基を有する天然系の高分子誘導体、ジエチルアミノメタクリレート・エチレンオキシド等が付加された親水基を有するビニルモノマーとの共重合体等が挙げられるが、水に溶解時にカチオン性を有する高分子化合物であればよく、本例に限定されるものではない。
この中で、シリコーンの付与する滑り性などの風合いを妨げない観点から、(B)成分単独で吸着した時に繊維に付与する剛性の小さいものが好ましい。
特に好ましい高分子としては、下記一般式(IV)に示すジメチルジアリルアンモニウム塩を重合して得られるカチオン性高分子である。この高分子の構造単位は、通常、下記一般式(V)又は下記一般式(VI)で表わされる。また、一般式(V)の構造単位と一般式(VI)の構造単位が共に含まれていてもよい。





Figure 2009057647
(式中X-は、塩化物イオン、臭化物イオンなどの任意のマイナスイオンを示す。)
Figure 2009057647
Figure 2009057647
(式中、c、dは、各々平均重合度であり、各々6〜30000の範囲であることが好ましく、より好ましくは20〜6000、さらに好ましくは30〜3000の範囲である。)
このような高分子の例としては、MERQUAT100(NALCO社製)、アデカカチオエースPD−50(旭電化工業(株)製)、ダイドールEC−004、ダイドールHEC、ダイドールEC(大同化成工業(株)製)等が挙げられる。
本発明の(B)成分としては、上記のカチオン性を有する水溶性高分子化合物を1種単独で用いてもよいし、混合物として用いることもできる。
(B)成分の配合量は特に限定されないが、繊維製品に剛性を付与しない範囲のものとするのが好ましく、例えば、組成物の全質量をベースとして、0.1〜30質量%とするのがよく、さらに好ましくは0.5〜10質量%とするのがよい。(B)成分の配合量をこのような範囲のものとすることにより、シリコーンの吸着促進効果が高めて、滑り性を十分なものとすることが可能となり、かつ、(C)成分の吸着促進効果を高める。
本発明の液体仕上げ剤組成物中において、(A)成分:(B)成分の質量比は、99:1〜1:99の範囲内である。好ましくは99:1〜50:50の範囲である。このような範囲内の比とすることにより、特にポリエステルサテンに対し、滑り性等の風合いの優れた機能が得られる。なお、(B)成分の割合がこの範囲内にあることにより、シリコーンの繊維への吸着性を良好なものとすることができる。
本発明において用いることのできる(C)成分は、以下の(C1)、(C2)及び(C3)からなる群から選択される1種又は2種以上の亜鉛化合物である。
(C1):塩化亜鉛、硫酸亜鉛及び硝酸亜鉛からなる群から選択される1種又は2種以上の水溶性無機亜鉛化合物、
(C2):乳酸亜鉛、グリコール酸亜鉛、リンゴ酸亜鉛、クエン酸亜鉛及びグルコン酸亜鉛からなる群から選択される1種又は2種以上の水溶性ヒドロキシカルボン酸亜鉛、及び
(C3)マロン酸亜鉛及びコハク酸亜鉛からなる群から選択される1種又は2種以上の水溶性多価カルボン酸亜鉛。
(C)成分を配合することにより、汗臭及び皮脂臭の防臭効果を付与することができ、また、(A)成分との相乗効果で滑り性が向上する。
亜鉛化合物は、水和物又は無水物の形態であっても良い。(C)成分としては、(C2)乳酸亜鉛、グリコール酸亜鉛、リンゴ酸亜鉛、クエン酸亜鉛及びグルコン酸亜鉛からなる群から選択される1種又は2種以上の水溶性ヒドロキシカルボン酸亜鉛が、(A)成分との相乗効果により高いすべり性を発揮するので好ましい。亜鉛化合物は当該無機酸塩もしくは有機酸塩の形で配合しても、本発明の仕上げ剤組成物中では殆ど解離した亜鉛イオンの形で存在するが、それと解離平衡にある全ての亜鉛を含むものとする。
(C)成分は、本発明の仕上げ剤組成物の全量を基準として、亜鉛イオン濃度に換算して、好ましくは0.3〜5.0重量%、より好ましくは0.5〜2.5重量%の量で含まれるのが好ましい。このような範囲で優れた防臭効果を発揮する。5.0重量%を超えると、組成物中で粒子状白色物質が析出して、ひどい場合には沈殿を形成する場合がある。
任意成分
本発明の仕上げ剤組成物には組成物の外観を透明にするため、また、保存安定性を高めるために、ノニオン性界面活性剤および水溶性溶剤を配合することができる。
非イオン性界面活性剤としては、炭素数8〜20のアルキル基又はアルケニル基を1つ以上有するポリオキシアルキレンアルキルエーテル、炭素数8〜20のアルキルアミン、またはアルキルアミドのアルキレンオキシド付加物、炭素数8〜20の飽和または不飽和脂肪酸とグリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールのモノ、ジ、トリ、テトラエステル体またはそれらの混合物などが挙げられる。中でも、下記一般式(VII)で表されるノニオン性界面活性剤が好ましい。
1−T−[(R2O)p−H]q (VII)
(式中、R1は、炭素数10〜18、好ましくは12〜18のアルキル基又はアルケニル基であり、R2は炭素数2又は3のアルキレン基であり、好ましくはエチレン基である。pは平均付加モル数であり、2〜50、好ましくは5〜30、特に好ましくは5〜20の数を示す。Tは−O−、−N−、−NH−、−N(C24OH)−、−CON−、−CONH−又はCON(C24OH)−であり、Tが−O−、−NH−、−N(C24OH)−、−CONH−、又は−CON(C24OH)−の場合は、qは1であり、Tが−N−又は−CON−の場合は、qは2である。)
上記一般式(VII)の化合物の具体例として、下記一般式(VIII)、(IX)、(X)、(XI)で表される化合物を挙げることができる。
1−O−(C24O)r−H (VIII)
(式中、R1は前記と同じ意味であり、rは平均付加モル数であり、2〜50、好ましくは5〜30の数である。)
1−O−(C24O)s(C36O)t−H (IX)
(式中、R1は前記と同じ意味であり、s及びtは平均付加モル数であり、sは2〜40、好ましくは5〜30の数であり、tは1〜20、好ましくは1〜10の数である。(C24O)と(C36O)はランダム又はブロック付加体であってもよい。)
Figure 2009057647
(式中、R1は前記と同じ意味であり、u及びvは平均付加モル数であり、u+vの合計は2〜60、好ましくは2〜40の数である。
ノニオン界面活性剤の配合量は、組成物の全質量をベースとして、0.05〜10質量%とするのがよく、特に0.25〜8質量%、更に0.5〜5質量%が好ましい。このような配合量とすることにより、保存安定性の向上効果を十分なものとすることができ、かつ、効果が飽和に達した際の余分な添加を抑えて経済性を図ることが可能となり、さらに処理時の泡立ちの点からも好ましいものとすることができる。
水溶性溶剤としては、エタノール、イソプロパノール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリオキシエチレンフェニルエーテル、及び下記一般式(VII)で表わされる水溶性溶剤から選ばれる溶媒成分を含有することができる。
3−O−(C24O)y−(C36O)z−H (VII)
(式中、R3は、炭素数1〜8、好ましくは2〜6のアルキル基又はアルケニル基である。y及びzは平均付加モル数であり、yは2〜20、好ましくは2〜10、zは0〜5、好ましくは0〜3の数を示す。)
中でも好ましい例としては、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチルカルビトール、ジエチレングリコールモノプロピレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。
水溶性溶剤の配合量は、組成物の全質量をベースとして、0.1〜20質量%とするのがよく、特に0.5〜15質量%、更に1〜10質量%が好ましい。このような配合量にすることにより、保存安定性の向上効果を充分なものとすることができる。
本発明では、組成物の芳香のために香料を添加することができる。使用される香料原料のリストは、様々な文献、例えば「Perfume and Flavor Chemicals 」,Vol.Iand II,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994)および「合成香料 化学と商品知識」、印藤元一著、化学工業日報社(1996)および「Perfume and Flavor Materials of Natural Origin 」,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994 )および「香りの百科」、日本香料協会編、朝倉書店(1989)および「Perfumery Material Performance V.3.3」,Boelens Aroma Chemical Information Service(1996)および「Flower oils and Floral Compounds In Perfumery」,Danute Lajaujis Anonis,Allured Pub.Co.(1993)等で見られ、それぞれを引用することにより本明細書の開示の一部とする。
本発明の仕上げ剤組成物には、抗菌効果を付与する目的で、有機系防菌防黴剤、無機系防菌防黴剤の中から1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
有機系防菌防黴剤としては、アルコール系、フェノール系、アルデヒド系、カルボン酸系、エステル系、エーテル系、二トリル系、過酸化物・エポキシ系、ハロゲン系、ピリジン・キノリン系、トリアジン系、イソチアゾロン系、イミダゾール・チアゾール系、アニリド系、ビグアナイド系、ジスルフィド系、チオカーバメート系、糖質系、トロポロン系、界面活性剤系、有機金属系のものが含まれる。また、無機系防菌防黴剤としては、金属酸化物、銀系が含まれる。
この中でも、効果と保存安定性の観点から、イソチアゾロン系の有機硫黄化合物、イミダゾール・チアゾール系の有機硫黄化合物、安息香酸類、フェノール系のフェノール化合物、界面活性剤系のカチオン系化合物が好ましく、この化合物1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
イソチアゾロン系の有機硫黄化合物としては、3−イソチアゾロン基を含む抗微生物性の有機系防菌防黴剤が好ましい。これらの化合物は、1981年5月5日発行のLewisらの米国特許第4,265,899号明細書に開示されている。その例としては、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−ブチル−3−イソチアゾロン、2−ベンジル−3−イソチアゾロン、2−フェニル−3−イソチアゾロン、2−メチル−4,5−ジクロロイソチアゾロン、5−クロロ−2−メチル−3−イソチアゾロン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、及びそれらの混合物が挙げられる。より好ましい抗菌剤は、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの水溶性混合物であり、更に好ましくは約77質量%の5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと約23質量%の2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの水溶性混合物である。イソチアゾロン系の有機硫黄化合物としては、ローム・アンド・ハース社のケーソンCG/ICP(約1.5質量%水溶液)、純正化学(株)製のジュンサイド5(約5質量%エチレングリコール溶液)などのジュンサイドシリーズに例示される市販されているものを使用することができる。
イミダゾール・チアゾール系の有機硫黄化合物としては、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4,5−トリメチレン−4−イソチアゾリン−3−オンなどが挙げられ、類縁化合物として、ジチオ−2,2−ビス(ベンズメチルアミド)なども使用でき、それらを任意の混合比で使用することができる。このような化合物としては、アビシア(株)製のプロキセルシリーズ〔BDN(有効分33質量%)、BD20(有効分20質量%)、XL−2(有効分10質量%)、GXL(有効分20質量%)、LV(有効分20質量%)、TN(有効分60質量%)〕、デニサイドBIT・NIPAなどの市販品を用いることができる。
安息香酸類、フェノール化合物としては、安息香酸又はその塩、サリチル酸又はその塩、パラヒドロキシ安息香酸又はその塩、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸ベンジル、3−メチル−3−イソプロピルフェノール、o−フェニルフェノール、2−イソプロピル−5−メチルフェノール、レゾルシン、クレゾール、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールなどを使用することができる。
カチオン系化合物としては、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルキノリニウム塩、アルキルアミノプロピルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、ポリオキシアルキレントリアルキルアンモニウム塩、アルキルフェノキシエチルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ポリオキシエチレントリメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルフェノキシエチルアンモニウム塩、アルキルイミダゾリウム塩、クロルヘキシジングルコン酸塩などが挙げられる。
これらの抗菌剤は、組成物に対して0.01〜10質量%配合されるのが好ましく、更に好ましい配合量は、0.05〜5質量%、より好ましくは0.1〜3質量%である。
また、抗菌力を向上する目的で、更に以下の化合物の1種又は2種以上を、組成物に対して0〜0.5質量%、好ましくは0.00001〜0.1質量%用いることができる。化合物としては、ピリチオンナトリウム、1,3−ビス(ヒドロキシメチル)−5,5−ジメチル−2,4−イミダゾリジンジオン、ジメチロールジメチルヒダントイン、DMDMヒダントイン(Lonza社製Glydant、又はGlydan Plus)、N−[1,3−ビス(ヒドロキシメチル)2,5−ジオキソ−4−イミダゾリジニル]−N,N′−ビス(ヒドロキシメチル)尿素(一般にジアゾリジニル尿素名で発売されている)、N,N″−メチレンビス{N′−[1−(ヒドロキシメチル)−2,5−ジオキソ−4−イミダゾリジニル]尿素}、一般にイミダゾリジニル尿素として知られているものなどのイミダゾリジンジオン化合物、ポリメトキシド二環性オキサゾリジン化合物、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒドなどの低分子量アルデヒド、一般式HCl・NH2−(CH23−[−(CH23−NH−C(=NH)−NH−C(=NH・HCl)−NH−(CH23−]x−(CH23−NH−C(=NH)−NH・CNを有するポリヘキサメチレンビグアニドとしても知られているポリアミノプロピルビグアニド、ポリアミノプロピルビグアニド、クロルヘキシジンとして一般に知られている1,1′−ヘキサメチレンビス(5−(p−クロロフェニル)ビグアニド)、酢酸及びジグルコン酸などの塩である二グルコン酸塩やその二酢酸塩、アビシア(株)製Proxel IB、1−(3−クロラリル)−3,5,7−トリアザ−1−アゾニアアダマンタンクロリド(例えばDow ChemicalからDowicil 200の商品名で発売)、デヒドロ酢酸、一般にプロパミジンイセチオネートとして知られている4,4′−ジアミジノ−α,ω−ジフェノキシプロパンジイセチオネート、一般にヘキサミジンイセチオネートとして知られている4,4′−ジアミジノ−α,ω−ジフェノキシヘキサンジイセチオネート、12−(4′−チアゾリル)−ベンズイミダゾール、2−(4−チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾール、メチル−2−ベンズイミダゾールカルバミドなどのイミダゾール系又はチアゾール系抗菌剤、クロロブタノールとして一般に知られている1,1,1−トリクロロ−2−メチルプロパン−2−オール、クロロブタノール、4,4′−(トリメチレンジオキシ)ビス−(3−ブロモベンズアミジン)ジイセチオネート、ジブロモプロパミジン、ジブロモプロパミジン、3,4,4′−トリクロロカルバニリド、トリクロカルバンとしても知られているN−(4−クロロフェニル)−N′−(3,4−ジクロロフェニル)尿素、トリクロサンとして一般的に知られている2,4,4′−トリクロロ−2′−ヒドロキシジフェニルエーテル、4,4′−ジクロロ−2−ヒドロキシジフェニルエーテル、チバスペシャルティケミカルズ(株)製チノサンHP100(商品名)が挙げられる。
本発明では、組成物の着色のために染料を添加することができる。染料は特に限定されないが、添加の容易さから水溶性染料が好ましく、中でも酸性染料、直接染料から選ばれる水溶性染料の1種又は2種以上であることが好ましい。添加できる染料の具体例は、例えば染料便覧(有機合成化学協会編,昭和45年7月20日発行,丸善(株))、染料ノート第22版((株)色染社)、法定色素ハンドブック(日本化粧品工業連合会編、1988年11月28日発行、(株)薬事日報社)等に記載されており、それらを引用することにより本明細書の開示の一部とされる。染料の配合量は、組成物の全質量をベースとして、好ましくは0.01〜50ppm、より好ましくは0.1〜30ppmとすることができる。このような配合量とすることにより、仕上げ剤組成物に着色された色が非常に薄くなるのを防止でき、着色効果を充分なものとすることができる一方で、仕上げ剤組成物に着色された色が濃くなりすぎるのを防止できる。
本発明では、組成物の香気安定性や色調安定性向上のため、酸化防止剤を添加することができる。酸化防止剤としては、一般に知られている天然系酸化防止剤、合成系酸化防止剤ともに使用できる。具体的には、アスコルビン酸、アスコルビン酸パルミテート、没食子酸プロピルの混合物、BHT(ブチル化ヒドロキシトルエン)、BHA(ブチル化ヒドロキシアニソール)、没食子酸プロピル、及びクエン酸の混合物、ハイドロキノン、三級ブチルハイドロキノン、天然のトコフェロール系化合物、没食子酸の長鎖エステル(C8〜C22)、例えば没食子酸ドデシル、チバスペシャルティケミカル(株)から入手可能なイルガノックス系化合物、クエン酸及び/またはクエン酸イソプロピル、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(エチドロン酸)、4,5−ジヒドロキシ−m−ベンゼンスルホン酸/ナトリウム塩、ジメトキシフェノール、カテコール、メトキシフェノール、カロチノイド、フラン類、アミノ酸類等が挙げられる。
この中で、仕上げ剤組成物の外観や保存安定性の観点から、BHT(ブチル化ヒドロキシトルエン)、メトキシフェノール、トコフェロール系化合物等が好ましい。
酸化防止剤の配合量は、0.01〜1.0質量%の範囲で使用されることが好ましい。
本発明では、消泡剤を配合することができる。消泡剤としては、例えばシリコーン系消泡剤、アルコール系消泡剤、エステル系消泡剤、鉱油系消泡剤、植物油系消泡剤、及び合成油系消泡剤等が挙げられるが、仕上げ剤計量時の泡立ちを抑えて計量性を向上させる観点からシリコーン系の消泡剤が好ましい。シリコーン系消泡剤としては、オイル型消泡剤、コンパウンド型消泡剤、自己乳化型消泡剤、エマルション型消泡剤、粉末型消泡剤及び固形型消泡剤等が挙げられ、この中でも、自己乳化型消泡剤及びエマルション型消泡剤が好ましい。消泡剤の配合量は特に限定されないが、組成物の全質量をベースとして、0.1ppm〜1.0質量%とすることができ、さらに好ましくは1ppm〜0.05質量%とすることができる。
本発明の仕上げ剤組成物には、本発明の効果を妨げない範囲で、通常の家庭用仕上げ剤に使用されている添加剤などを使用することができる。そのような添加剤として、具体的には、カチオン性界面活性剤、流動パラフィン、高級アルコールなどの油剤、尿素、炭化水素、非イオン性セルロース誘導体、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、後述するpH調整剤等が挙げられる。なお、アニオン性界面活性剤、アニオン性高分子化合物は、配合する場合には、シリコーン化合物の吸着効果を考慮して、(B)成分のカチオン性高分子化合物の含有量よりも低い量で配合するのがよい。
本発明の仕上げ剤組成物のpH(25℃、ガラス電極を用いて測定)は特に限定されないが、2〜8の範囲であることが好ましく、3〜6の範囲であることがより好ましい。必要に応じて、塩酸、硫酸、リン酸、アルキル硫酸、安息香酸、パラトルエンスルホン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、グリコール酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジメチルアミン、N−メチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン等の短鎖アミン化合物、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属珪酸塩などのpH調整剤を用いることができる。
本発明の組成物の粘度(25℃、TOKIMEC社製B型粘度計、2番ローターを使用、10回転後の示度を読みとる)は特に限定されないが、洗濯のすすぎ行程ですすぎ水に添加する製品の場合5〜100mPa・sであることが好ましく、一方、トリガースプレー容器やディスペンサー容器などに充填し、繊維製品に直接噴霧して使用する製品の場合は40mPa・s以下であると使用性が良好である。
<本発明の組成物の調製方法>
本発明の組成物は、(A)〜(C)を、必要により任意成分とともに混合することにより調製することができる。
<本発明の組成物の繊維製品への使用方法>
本発明の組成物は、例えば洗濯の際のすすぎ時にすすぎ水に添加することにより使用することができる。その場合、適度な濃度に希釈して使用される。
別の例として、トリガースプレー容器やディスペンサー容器、エアゾール缶などに充填し、繊維製品に直接噴霧して使用することができる。
本発明の組成物は、繊維製品の原料が天然繊維でも合成繊維でも区別なく使用することができる。
実施例及び比較例の組成物を調製するのに用いた成分を表1〜表4に示す。
Figure 2009057647





Figure 2009057647
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1.組成物の調整
表1〜4に示した(A)〜(D)成分を用い、表5に示した組成で以下の配合方法に従って実施例及び比較例の繊維製品用液体仕上げ剤組成物を調製した。
500mLビーカーに(A)成分、任意成分として(D−2−2)又は(D−3−2)を所定量入れ、撹拌羽を用いて十分に撹拌した。次に、撹拌しながら、イオン交換水を添加し、さらに任意成分として(D−2−1)又は(D−3−1)を添加した。最後に撹拌しながら(B)成分及び(C)成分を添加した後、均一になるまで十分に撹拌して、400gの仕上げ剤組成物を調製した。
なお、(C2-4)、(C2-5)、(C3-1)及び(C3-2)成分は、イオン交換水200mlにC2又はC3を構成するヒドロキシカルボン酸又は多価カルボン酸を10%水溶液になるように充分に溶かし、そこに(C4)酸化亜鉛を所定量配合し、pHが2〜5になるように1Nの塩酸を加えることにより調整したものを用いた。
2.評価用繊維製品の前処理方法
評価用繊維製品(以下、「評価布」と称する)として、男性用肌シャツ(富士紡HD(株)、B.V.D.シャツ)を3kg分と、ポリエステルサテン3kgとを用意した。家庭用洗濯機(MAN-V8TP、三菱電機)を用い、洗剤として市販洗剤(トップ、ライオン)を40g使用し、強力コースを設定し、水量58Lで各繊維製品を2回繰り返して洗浄した。防臭性評価には男性用肌シャツを、滑り性評価にはポリエステルを用いた。
3.防臭性効果の評価
3.1 防臭性効果を評価するための評価布の作成
前記の方法で前処理を行った男性用肌シャツを半裁し、半裁した片方の肌シャツ(A)は、実施例及び比較例1〜3のいずれかの液体仕上げ剤組成物を用いて処理を行い、もう片方(B)は比較例4の液体仕上げ剤組成物を用いて処理を行った。
処理方法は、半裁した男性用肌シャツ1.5kg分をそのまま用いて試験に供した。市販洗剤(トップ、ライオン製)20g、および実施例及び比較例の液体仕上げ剤を10mL用い、洗浄および仕上げ処理を施した。処理には家庭用全自動洗濯機(MAN-V8TP、三菱電機(株)製)を用い、標準コース、水量28Lを設定した。市販洗剤並びに実施例及び比較例の仕上げ剤を、それぞれ洗濯機に搭載されている粉末洗剤投入口および柔軟剤投入口に収納し、洗濯機により自動的に洗濯浴中に添加することにより処理を行った。処理後、20℃、45%RHの恒温恒湿条件下で20時間乾燥した。その後、実施例及び比較例1〜3のいずれかの液体仕上げ剤組成物で処理を行った肌シャツと比較例4の液体仕上げ剤組成物で処理を行った肌シャツとを縫い合わせ、防臭性効果の評価布とした。
3.2 防臭性評価方法
上記の方法で処理したシャツを、20〜30代の男性5名に8月に1日間着用させた後、専門パネラー5名にて該シャツのニオイについて官能一対比較を行い、以下に示す評価基準により評価を行った。評点の平均をとり、1.0〜2.0点:○、0.5点〜1.0点未満:△、0.5点未満:×とし、表5に併記した。
[評価基準] +2:対照よりはっきり良好
+1:対照よりやや良好
0:対照とほぼ同じ
−1:対照の方がやや良好
−2:対照の方がはっきり良好
4. 滑り性評価
4.1 滑り性を評価するための評価布の作成
前記の方法で前処理を行ったポリエステルサテンに、実施例及び比較例1〜3のいずれかの液体仕上げ剤組成物で処理を行った。
処理には上記方法で前処理を行ったポリエステルサテン1.5kg分をそのまま用いた。市販洗剤(トップ、ライオン製)20g、および実施例及び比較例の液体仕上げ剤を10mL用い、洗浄および仕上げ処理を施した。処理には家庭用全自動洗濯機(MAN-V8TP、三菱電機(株)製)を用い、標準コース、水量28Lを設定した。市販洗剤および実施例及び比較例の仕上げ剤組成物を、それぞれ洗濯機に搭載されている粉末洗剤投入口および柔軟剤投入口に収納し、洗濯機により自動的に洗濯浴中に添加することにより処理を行った。処理後、20℃、45%RHの恒温恒湿条件下で20時間乾燥した。この処理を繰り返し10回行い、滑り性の評価布とした。
4.2 滑り性評価方法
滑り性は、動摩擦係数の測定することにより評価した。
動摩擦係数は、上記のように処理した評価布を用いて測定した。計測には、トライボマスターType:201D((株)トリニティーラボ)を用いた。測定条件は、垂直荷重200g、測定速度150mm/min、接触子:肌摩擦用面接触子(50×15mm)、20℃、湿度65%である。
具体的には、直動ユニットに測定ユニットを設置して測定機を構成した。次いで、100×15mmに裁断した処理布を肌摩擦用面接触子に巻き付け、肌と接触しない部位に両面粘着テープで測定中にずれないように固定した。接触子を測定ユニットにセットし、前腕内側上に接触子をぐらつかないように水平を保てる状態で置き、上部より200gの重りを載せ、垂直荷重をかけた。測定速度150mm/minとなるようにセットし、5cmの移動距離で測定を開始した。付属のソフトの計算により、動摩擦係数を得た。測定は1.5kgのポリエステルサテンから、無作為に供試布を10枚採取して、1枚につき各1回、合計10回動摩擦係数の測定を行い、平均値を求めた。
測定結果を基に、0.31未満:◎、0.31以上〜0.36未満:○、0.36以上〜0.40未満、0.40以上:×として表5に示した。






































Figure 2009057647

Claims (3)

  1. 下記(A)〜(C)を含有する繊維製品用液体仕上げ剤組成物:
    (A)シリコーン化合物、
    (B)カチオン性を有する水溶性高分子、及び
    (C)下記(C1)〜(C3)からなる群から選択される1種又は2種以上の亜鉛化合物;
    (C1)塩化亜鉛、硫酸亜鉛及び硝酸亜鉛からなる群から選択される1種又は2種以上の水溶性無機亜鉛化合物、
    (C2)乳酸亜鉛、グリコール酸亜鉛、リンゴ酸亜鉛、クエン酸亜鉛及びグルコン酸亜鉛からなる群から選択される1種又は2種以上の水溶性ヒドロキシカルボン酸亜鉛、
    (C3)マロン酸亜鉛及びコハク酸亜鉛からなる群から選択される1種又は2種の水溶性多価カルボン酸亜鉛。
  2. (C)成分が、(C2)乳酸亜鉛、グリコール酸亜鉛、リンゴ酸亜鉛、クエン酸亜鉛、グルコン酸亜鉛から成る群から選択される1種又は2種以上の水溶性ヒドロキシカルボン酸亜鉛である請求項1記載の繊維製品用液体仕上げ剤組成物。
  3. (B)成分が、ジメチルジアリルアンモニウムの単独重合体もしくは他のモノマーとの共重合体又はこれらの混合物から選択されるカチオン性を有する水溶性高分子である請求項1又は2記載の繊維製品用液体仕上げ剤組成物。
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