JPWO2013187065A1 - 有機エレクトロルミネッセンス素子及び照明装置 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子及び照明装置 Download PDF

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Abstract

有機エレクトロルミネッセンス素子は、基板1の表面に、第1電極7と有機発光層8と第2電極9とをこの順で有する有機発光体10が形成され、有機発光体10は、基板1に接着された封止材2によって覆われて封止されたものである。基板1の端部表面に、第1電極7及び第2電極9の少なくとも一方と電気的に接続された電極引き出し部5が、封止材2よりも外側に引き出されて設けられている。封止材2の基板1とは反対側に、取出し電極11が電極片3によって設けられている。電極片3の延伸部が電極引き出し部5に固定されることにより、電極片3と電極引き出し部5とが電気的に接続されている。

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子及びそれを用いた照明装置に関する。
近年、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下「有機EL素子」ともいう)が照明パネルなどの用途に応用されている。有機EL素子としては、透光性の第1電極(陽極)と、発光層を含む複数の層により構成される有機層と、第2電極(陰極)とが、この順で透光性基板の表面に積層形成されたものが知られている。有機EL素子では、陽極と陰極の間に電圧を印加することによって、発光層で発した光が透光性の電極及び基板を通して外部に取り出される。
特開2009−217984号公報
図58は、従来の有機EL素子の一例を示している。この有機EL素子は、基板1の表面に、第1電極7と、有機発光層8と、第2電極9とをこの順で有する有機発光体10が形成され、有機発光体10は、基板1に接着された封止材2によって覆われて封止されたものである。発光領域は、有機EL素子を基板1の表面に垂直な方向から見て平面視したときに、第1電極7と有機発光層8と第2電極9とが積層されている領域となる。また、平面視において封止材2で封止された領域が封止領域となる。図58では、発光領域を領域Pで表している。また、封止領域を領域Qで表し、この封止領域よりも外側の領域である封止外領域を領域Tで表している。
図58(b)及び(c)に示すように、有機EL素子では、基板1の表面において、透明な導電層がパターン形状に形成され、このパターン形状の導電層の中央領域が、第1電極7として構成されている。また、この第1電極7の表面に、有機発光層8及び第2電極9を積層させることにより、有機発光体10が形成されている。そして、封止材2によって有機発光体10が封止されている。図58(b)では、封止材2の外周端部を二点鎖線Xで示している。
ここで、有機EL素子では、第1電極7及び第2電極9を介して有機発光層8に電気を供給するために、通常、各電極と電気的に接続される電極引き出し部5を有機EL素子の端部に設け、この電極引き出し部5に電気を供給することが行われている。電極引き出し部5は、第1電極7と電気的に接続する第1電極引き出し部5aと、第2電極9と電気的に接続する第2電極引き出し部5bとによって構成されている。図58(c)では、素子構造が分かりやすいように、右側に第1電極引き出し部5a側の端部を表し、左側に第2電極引き出し部5b側の端部を表している。
各電極引き出し部5の表面には、取出し電極11が形成されている。取出し電極11は、基板1表面における封止材2よりもはみ出した部分である封止外領域(領域T)に設けられている。そして、取出し電極11に外部電源を接続することにより有機発光層8に給電できるようにしている。この取出し電極11は、外部電源との接続を行う電極端子であり、導電性が高いとともに、例えばワイヤボンディング性など電気接続に対する耐久性を有するものである。取出し電極11を設けることにより外部電源との接続性を高めることができる。
しかしながら、取出し電極11が基板端部にせり出して配置されると、取出し電極11は非発光の領域となるために、非発光領域の割合が増えてしまう。しかも、ワイヤボンディング接続など電気接続を行うためには、取出し電極11に一定の領域面積を確保する必要があり、取出し電極11の幅を小さくすることは困難である。そして、取出し電極11によって外周部のスペースが占有されると、非発光領域が有機EL素子の外周において額縁状に形成されることになる。非発光領域の割合が大きくなると、有機EL素子の全体面積に対する面内の発光割合が小さくなり、面内の有効発光率が低下するおそれがある。
特許文献1には、封止板に穴を設けてこの穴に外部端子を挿入して電極に接続する構造により、有機EL素子の発光面積を広げる技術が開示されている。しかしながら、この文献の方法では、封止板に穴を形成し、さらにこの穴に外部端子を挿入しなければならないため、簡単に素子を作製できなくなるといった問題がある。また、封止板の穴よりも外側には非発光の領域が形成されてしまうため、十分に発光領域を広げることができなくなるおそれがある。また、外部端子と電極との接続部分が穴に隠れてしまうため、外部端子と電極との接触性が確認しにくく、十分な接続信頼性が確保できなくなるおそれがある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、発光面積の割合が高く、作製が容易で接続信頼性に優れた有機エレクトロルミネッセンス素子及び照明装置を提供することを目的とするものである。
本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子は、基板の表面に、第1電極と有機発光層と第2電極とをこの順で有する有機発光体が形成され、前記有機発光体は、前記基板に接着された封止材によって覆われて封止されている有機エレクトロルミネッセンス素子であって、前記基板の端部表面に、前記第1電極及び前記第2電極の少なくとも一方と電気的に接続された電極引き出し部が、前記封止材よりも外側に引き出されて設けられ、前記封止材の前記基板とは反対側に、取出し電極が電極片によって設けられ、前記電極片の延伸部が前記電極引き出し部に固定されることにより、前記電極片と前記電極引き出し部とが電気的に接続されていることを特徴とするものである。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記電極片は、前記基板の両端部に設けられ、前記電極片は、平面視において水平方向の位置が異なるように配置されていることが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記基板の側部に、絶縁バリア体が設けられ、前記絶縁バリア体は、前記基板の表面に垂直な方向において、前記電極引き出し部よりも突出していることが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記絶縁バリア体は、前記基板の表面に垂直な方向において、前記基板の前記封止材が接着された面とは反対側の面において突出していないことが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記電極片は、前記基板の複数の端部に設けられ、前記基板の前記複数の端部のうちの半分以上の端部の位置における前記基板の側部に、前記絶縁バリア体が設けられていることが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記電極片は、前記基板の複数の端部に設けられ、前記基板の前記複数の端部のうちの全部の端部の位置における前記基板の側部に、前記絶縁バリア体が設けられていることが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記絶縁バリア体と前記封止材との間に、樹脂が充填されていることが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記絶縁バリア体は、前記基板の表面に垂直な方向において、前記電極片よりも突出していることが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記電極片は、少なくとも前記基板に向かって延伸する前記延伸部の外部側表面が絶縁被覆体で被覆されていることが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記絶縁被覆体は、厚みが0.1mm以上であることが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記絶縁被覆体は、前記電極片の前記延伸部の先端よりも前記基板側にはみ出していることが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記電極片の前記延伸部、前記絶縁被覆体、又は、前記電極片と前記絶縁被覆体との間に、前記基板側に開口する間隙を有することが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記絶縁被覆体における前記電極片の前記延伸部の先端よりもはみ出した絶縁はみ出し部は、外方に膨らんでいることが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記電極片の前記延伸部は、前記電極引き出し部に押し当てられて固定されていることが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記電極片の前記延伸部は、前記電極引き出し部に導電性ペーストによって形成された導電固定部によって固定されていることが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記導電固定部は、前記電極片における前記延伸部の封止材側の面に接して形成されていることが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記導電固定部は、前記封止材の側面に接して形成されていることが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記電極片は、導電性ペーストによって形成された導電接着部によって前記封止材に固定されていることが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記導電固定部と前記導電接着部とが連結していることが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記封止材の表面に取出し電極拡張部が設けられ、前記電極片は、前記導電接着部によって前記取出し電極拡張部に接着されていることが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記封止材の表面に配線板を備え、前記配線板の表面に取出し電極拡張部が設けられ、前記電極片は、導電接続部によって前記取出し電極拡張部に電気的に接続されていることが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記取出し電極拡張部は、前記配線板の前記封止材側の表面に設けられ、前記取出し電極拡張部は、平面視において、前記封止材と重複する位置に配置されていることが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記取出し電極拡張部は、平面視において、前記電極片よりも内側に配置されていることが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記電極片と前記取出し電極拡張部とが、前記導電接続部を構成する可撓性導電体によって電気的に接続されていることが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記基板における前記電極引き出し部の外側に、絶縁性を有する絶縁壁部が設けられていることが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記基板の表面と側面との境界部に、前記電極引き出し部よりも外側の位置において、段部が形成され、前記絶縁壁部は、前記段部の表面に接して形成され、前記導電固定部は、前記絶縁壁部に接していることが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記電極片は、前記基板の表面に平行な方向に対しての応力を緩和する応力緩和構造を有することが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記応力緩和構造は、前記電極片に設けられた開口部により構成されていることが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記応力緩和構造は、前記電極片に設けられた切欠部により構成されていることが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記応力緩和構造は、前記電極片に設けられた複数の切欠部により構成され、前記複数の切欠部は、前記電極片がS字状の部分を有するように設けられていることが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記応力緩和構造は、前記電極片に設けられた波形構造により構成されていることが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記応力緩和構造は、前記電極片における前記基板の表面に垂直な方向に沿った部分と前記基板の表面に平行な方向に沿った部分との境界である屈曲部が、前記電極片の表面から外方に突出して構成されていることが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記電極片は、前記封止材の表面から側面に沿う形状に屈曲して形成されていることが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記電極片は、前記電極引き出し部に固定される位置よりも外側にはみ出した端子部を有することが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記電極片と前記電極引き出し部とは、境界部分において導電性を有する複数の突起が押し潰されて接続されていることが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記電極片と前記電極引き出し部とは、境界部分又は境界部分近傍において導電性を有する弾性部が押し付けられて接続されていることが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記電極片は一体に形成されていることが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記電極片は、前記封止材の前記基板とは反対側の面において接合されていることが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記電極片は、前記封止材の前記基板とは反対側の面に設けられた電極片支持体により支持されて固定されていることが、好ましい一態様である。
上記の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、前記電極片は板バネ構造を有しており、前記板バネ構造の付勢により前記電極片の延伸部が前記電極引き出し部に押し当てられていることが、好ましい一態様である。
本発明に係る照明装置は、上記の有機エレクトロルミネッセンス素子を備えた照明装置である。
本発明によれば、発光面積の割合が高く、作製が容易で接続信頼性に優れた有機エレクトロルミネッセンス素子及び照明装置を得ることができる。
有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示し、(a)は平面図、(b)は断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示し、(a)は斜視図、(b)は分解した斜視図である。 (a)は有機エレクトロルミネッセンス素子の製造工程の一例を示す拡大断面図であり、(b)は有機エレクトロルミネッセンス素子の一例を説明する拡大断面図である。 (a)は有機エレクトロルミネッセンス素子の製造工程の一例を示す拡大断面図であり、(b)は有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示し、(a)は拡大断面図、(b)は一部の平面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す一部の斜視図である。 (a)は有機エレクトロルミネッセンス素子の製造工程の一例を示す一部の斜視図、(b)は有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す一部の斜視図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す一部の斜視図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 照明装置の実施形態の一例を示す平面図である。 (a)は有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す平面図、(b)は照明装置の実施形態の一例を示す拡大平面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 (a)及び(b)は有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示し、(a)は斜視図、(b)は断面図であり、(c)は照明装置の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 (a)及び(b)は有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示し、(a)は斜視図、(b)は断面図であり、(c)は照明装置の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 照明装置の実施形態の一例を示し、(a)は拡大断面図、(b)は拡大平面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 (a)は電極片の一例を示す斜視図であり、(b)及び(c)は有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示し、(b)は拡大平面図、(c)は拡大側面図である。 (a)〜(c)は電極片の一例を示す斜視図である。 (a)は有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大平面図であり、(b)は有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大側面図である。 (a)は電極片の一例を示す斜視図であり、(b)及び(c)は有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示し、(b)は拡大平面図、(c)は拡大側面図である。 (a)は電極片の一例を示す斜視図であり、(b)及び(c)は有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示し、(b)は拡大平面図、(c)は拡大側面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示し、(a)は拡大断面図、(b)は拡大平面図、(c)は拡大側面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 有機エレクトロルミネッセンス素子の実施形態の一例を示す拡大断面図である。 従来の有機エレクトロルミネッセンス素子の一例を示し、(a)は平面図、(b)は分解平面図、(c)は断面図である。
図1及び図2は、有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)の実施形態の一例を示している。図1(a)では、封止材2によって封止された領域である封止領域を領域Qで表し、この封止領域よりも外側の領域である封止外領域を領域Tで表している。また、図1(a)では電極片3の隠れた部分を破線で示している。図1(b)の断面図では、素子構造が分かりやすいように、右側に第1電極引き出し部5a側の端部を表し、左側に第2電極引き出し部5b側の端部を表している。また、図2(b)では、封止材2の外縁を二点鎖線Xで示している。
図1(b)及び図2(b)に示すように、有機EL素子は、基板1の表面に、第1電極7と有機発光層8と第2電極9とをこの順で有する有機発光体10が形成されており、有機発光体10は、基板1に接着された封止材2によって覆われて封止されている。有機EL素子では、基板1の端部表面に、第1電極7及び第2電極9の少なくとも一方と電気的に接続された電極引き出し部5が、封止材2よりも外側に引き出されて設けられている。また、封止材2の基板1とは反対側に、取出し電極11が設けられている。この取出し電極11は、電極片3によって構成されている。そして、電極片3の延伸部、すなわち、電極片3における素子の端部側に延伸して封止材2よりもはみ出した部分が、電極引き出し部5に固定されることにより、電極片3と電極引き出し部5とが電気的に接続されている。
本形態では、取出し電極11が基板1の端部領域ではなく封止材2の基板1とは反対側の表面側に設けられているので、基板端部において取出し電極11を設けるスペースを形成しなくてもよい。そのため、封止外領域(領域T)の幅を小さくすることができるので、外周部の非発光領域の割合を少なくして発光領域の割合を高くすることができ、素子の発光面積の割合を高くすることができる。また、電極片3を基板1側に固定しているため、電極片3と電極引き出し部5との電気的導通性を高く確保することができる。また、電極片3を用いているため、簡単に電極片3を取り付けて取出し電極11を形成することができる。その結果、本形態の有機EL素子は、発光面積の割合が高く、作製が容易で接続信頼性に優れたものとなるのである。以下、さらに本形態の有機EL素子について説明する。
基板1は、光透過性を有する透明な基板1であることが好ましく、ガラス基板などを用いることができる。基板1をガラス基板で構成した場合、ガラスは水分の透過性が低いので、封止領域の内部に水分が浸入することを抑制することができる。基板1の表面における第1電極7との界面には、光取り出し層が設けられていてもよい。光取り出し層が設けられることにより、光取り出し性を高めることができる。光取り出し層は、ガラスよりも屈折率の高い樹脂層や、光散乱粒子を含む樹脂層や、高屈折率ガラスなどによって形成することができる。本形態では、基板1は、矩形状のものが用いられている。
有機発光体10は、第1電極7、有機発光層8及び第2電極9の積層体である。有機発光体10の設けられる領域は、平面視(基板表面に垂直な方向から見た場合)において、基板1の中央部の領域である。有機EL素子では、平面視における有機発光体10が設けられた領域が発光領域となる(図58(b)の領域Pを参照)。
第1電極7及び第2電極9は、互いに対となる電極であり、一方が陽極を構成し、他方が陰極を構成する。本形態では、第1電極7により陽極を構成し、第2電極9により陰極を構成することができるが、その逆であってもよい。第1電極7は、光透過性を有することが好ましく、その場合、第1電極7は光取り出し側の電極となる。第1電極7は、透明な導電層によって構成することができる。導電層の材料としては、ITO、IZOなどが例示される。また、第2電極9は光反射性を有していてもよい。その場合、第2電極9側に向って発せられる発光層からの光を、第2電極9で反射させて基板1側から取り出すことができる。また、第2電極9は光透過性の電極であってもよい。第2電極9が光透過性の場合、封止材2側の面から光を取り出す構造にすることが可能である。あるいは、第2電極9が光透過性の場合、第2電極9における有機発光層8とは反対側の面に光反射性の層を設けることによって、第2電極9の方向に進行した光を反射させて、基板1側から取り出すことが可能である。第2電極9は、例えば、AlやAgなどにより形成することができる。第1電極7及び第2電極9の膜厚は、特に限定されるものではないが、例えば、10〜300nm程度にすることができる。
有機発光層8は、発光を生じさせる機能を有する層であり、ホール注入層、ホール輸送層、発光層(発光材料を含有する層)、電子輸送層、電子注入層、中間層などから適宜選ばれる複数の機能層によって構成されるものである。有機発光層8の厚みは、特に限定されるものではないが、例えば、60〜300nm程度にすることができる。
有機EL素子では、第1電極7と第2電極9とに電圧を印加し、有機発光層8(発光材料含有層)において正孔と電子を結合させて発光を生じさせる。そのため、第1電極7及び第2電極9のそれぞれと導通する電極を基板端部に引き出して設ける必要がある。引き出された電極は、外部電極と電気的に接続するための端子である取出し電極11と導通するものとなる。本形態では、基板1の表面に、第1電極7及び第2電極9と導通する電極引き出し部5を設け、有機発光層8に電圧を印加できるようにしている。
電極引き出し部5は、基板1の端部表面に形成されている。電極引き出し部5は、第1電極7と導通する第1電極引き出し部5aと、第2電極9と導通する第2電極引き出し部5bとによって構成されている。本形態では、電極引き出し部5は、第1電極7を構成する導電層によって形成されている。
第1電極引き出し部5aは、第1電極7を構成する導電層が基板1の端部側に分断されずに引き出され外側に向かって延出されることによって形成されている。すなわち、第1電極7を構成する導電層は、第1電極引き出し部5aが設けられる端部では封止材2からはみ出して基板1の端部にまで形成されている。第1電極7と導通する第1電極引き出し部5aが封止領域よりも外側にまで延出されることにより、封止領域の外部と素子内部とを電気的に接続させることが可能になる。このように、第1電極7を延長することによって第1電極引き出し部5aを形成すると、簡単に第1電極引き出し部5aを形成することができる。
また、本形態では、第2電極引き出し部5bは、第1電極7を形成するための導電層の一部が第1電極7から分離されるとともに、基板1の端部側に引き出され外側に向かって延出されることによって形成されている。すなわち、第2電極引き出し部5bを構成する導電層は、第1電極7から分離されるとともに、封止材2からはみ出して基板1の端部にまで形成されている。第2電極9と導通する第2電極引き出し部5bが封止領域よりも外側にまで延出されることにより、封止領域の外部と素子内部とを電気的に接続させることが可能になる。そして、パターン形成された導電層によって第2電極引き出し部5bを形成すると、簡単に第2電極引き出し部5bを形成することができる。第2電極引き出し部5bは、素子の内部において、積層された第2電極9と接触しており、それにより第2電極引き出し部5bと第2電極9とが導通する構造となっている。
図1では、電極引き出し部5が基板1の外周端縁よりもやや小さい範囲内に形成された形態を示しているが、電極引き出し部5は基板1の端縁まで延長されていてもよい。電極引き出し部5の端縁が基板1の端縁の位置になると、封止外領域を小さくすることがさらに可能になり、基板端部の非発光領域をさらに小さくすることができる。また、有機EL素子は、複数個、面状に並べて照明装置を形成することができるが、その際、電極引き出し部5を基板1の端縁まで形成した場合には、他の有機EL素子を必要な箇所で導通させて電気的に接続することが容易になる。また、電極引き出し部5が基板1の端縁まで形成されていないことも好ましい。電極引き出し部5が基板1の端縁まで形成されていないと、隣り合う有機EL素子において絶縁距離を確保することができ、ショート不良を抑制することができる。
第1電極7、第1電極引き出し部5a及び第2電極引き出し部5bは、同じ導電材料を用いて形成することができる。それにより、有機EL素子を簡単に製造することができる。第1電極7の導電層は、例えば、透明金属酸化物により形成することができる。具体的には、例えば、この導電層をITOで構成することができる。導電層の厚みは、特に限定されるものではないが、0.01〜0.5μmの範囲にすることができる。好ましくは、例えば、この導電層の厚みを0.1〜0.2μm程度にすることができる。
封止材2は、水分の透過性が低い基板材料を用いて形成することができる。封止材2としては、例えば、ガラス基板を用いることができる。ガラス基板を用いることにより、水分が浸入するのを抑制することができる。また、封止材2として、有機発光体10を収納する収納凹部が表面に設けられた封止基板を用いることができる。いわゆるキャップ状の封止基板である。収納凹部を設けた封止基板を用いることにより、有機発光体10を密封性よく封止することができる。
封止材2は、接着材料によって基板1に接着されている。接着材料としては、例えば、樹脂性の接着材料を用いることができる。樹脂性の接着材料は、防湿性を有しているものが好ましい。例えば、乾燥剤を含有することにより防湿性を高めることができる。樹脂性の接着材料は、熱硬化性樹脂や紫外線硬化樹脂などを主成分とするものであってもよい。
封止材2は、有機発光体10の外周を取り囲む領域で基板1に接着することができる。それにより、基板1と封止基板とを外周に亘って接着し、有機発光体10を密封性高く封止して外部から遮断することができる。有機発光体10の封止によって、収納凹部の空間には封止間隙6が設けられる。有機EL素子では、この封止間隙6に充填剤6bを充填して充填密封構造にしてもよいし(後述の図15の形態を参照)、封止間隙6を空洞となった封止空間6aにして中空構造にしてもよい。図1の形態では、封止間隙6は封止空間6aとなっている。封止間隙6を封止空間6aにする場合には、封止空間6aに乾燥剤を設けることができる。それにより、封止空間6aに水分が浸入したとしても、浸入した水分を吸収することができる。また、封止間隙6を充填剤6bで充填する場合には、乾燥剤を含んだ充填剤6bを用いることができる。それにより、素子内部に水分が浸入したとしても、浸入した水分を吸収することができる。
そして、本形態の有機EL素子では、取出し電極11を構成する電極片3が封止材2の基板1とは反対側に設けられ、電極片3の延伸部が電極引き出し部5に固定されている。電極片3は、導電性を有する金属片により構成することができる。金属片を用いることにより、厚みの薄い片状の金属材料で簡単に電極端子を構成することができる。また、電極片3を用いた場合、封止材2よりも外部の封止外領域(領域T)の幅を電極片3の固定に要する程度の幅にすることが可能である。そのため、封止材2よりも外側の非発光の領域を小さくすることができ、有機EL素子における発光領域の割合を高めることができる。図2(b)では、電極片3が電極引き出し部5に接触する部分(固定部分)を太い破線Yで示している。固定部分は、封止材2の端縁に沿った直線状となっている。
有機EL素子では、電極片3の延伸部が電極引き出し部5に押し当てられて固定されていることが好ましい一形態である。電極片3を押し当てることにより、接触性が高まり、電気的接続性を高めることができる。また、電極片3を押し当てることにより固定性を高めることができ、強固に電極片3を固定することができる。電極片3を押し当てる場合、封止材2よりも外部の封止外領域(領域T)の幅を電極片3の押し当てに要する程度の幅にすることが可能である。そのため、封止材2よりも外側の非発光の領域を小さくすることができ、有機EL素子における発光領域の割合を高めることができる。図2(b)において太い破線Yで示される固定部分は、押し当て部分となる。
電極片3の押し当て力は、電極片3に設けられたバネ構造によって得ることが可能である。すなわち、電極片3の一方の端部を固定し他方の端部を押し付けるようにすると、電極片3には変形させようとする力が加えられるが、このとき、電極片3は、元の形状を維持したり元の形状に戻ろうとしたりしようとする。すると、電極片3には、電極片3の端部を押し付けてその先端を電極引き出し部5に押し当てようとする力が働く。この押し当て力を利用して、電極片3と電極引き出し部5とを接続するのである。
取出し電極11は、電極片3の一部で構成されており、封止材2とは反対側の表面に形成されている。そのため、取出し電極11を基板端部に設けなくてもよくなり、基板端部の非発光の領域を小さくすることができる。また、基板1側から光を取り出す場合には、取出し電極11は発光面とは反対側である素子の背面に形成され得ることになる。そのため、強度のある金属片によって比較的大きな面積で取出し電極11を形成できるので、ワイヤボンディングなどの電気接続が行いやすくなり、取出し電極11を外部電源に容易に接続することができる。
電極片3に用いる金属片は、溶融した金属を型材に入れて成形したり、金属板や金属シートを切り出したりして形成することができる。金属材を切り出す場合、簡単に金属片を得ることができる。また、折れ曲がった金属片や、切り込まれて分岐した金属片を形成する場合は、折り曲げ加工や切り込み加工を行ってもよい。また、金属製の板バネ材によって電極片3を構成してもよい。金属片の材料としては、銅、アルミなどを用いることができる。また、金属片の材料として、銅めっき、ニッケルめっき、銀めっき、金めっきなどの導電性の金属めっきを、ベース片の表面に施した金属片を用いてもよい。また、金属片として、Cu合金、Fe合金、Al合金なども使用できる。このとき、ベース片は金属片であってよい。電極片3を構成する金属片の厚みは、例えば0.1〜3mm程度にすることができるが、これに限定されるものではない。電極片3に用いる金属片としては、金属ピンを使用することもできる。金属ピンは、いわゆるリードピンであってよい。金属ピンを用いた場合、簡単な構成で電極片3を形成して電気接続を行うことができる。金属ピンは断面略円形状の棒状体であってよい。ただし、導通性を高めるためには、棒状よりも板状の金属片が好ましい。また、板バネ性を得るためには、板状の金属片が好ましい。
電極片3は、第1電極引き出し部5aに固定されるものと、第2電極引き出し部5bに固定されるものとの2種類が設けられている。それにより、第1電極7と電気的に接続された取出し電極11と、第2電極9と電気的に接続された取出し電極11とを設けることができ、有機発光体10に電気を供給することが可能になる。
本形態では、電極片3は、先端部が封止材2に支持固定される支持片31と、先端部を電極引き出し部5に固定する固定片32とを有して構成されている。固定片32は、支持片31の一方の端部から略垂直に突出しており、電極片3は全体として略L字状に形成されている。この電極片3は、例えば、平板状の金属片を折り曲げて形成することができる。支持片31の封止材2よりもはみ出した部分は、電極引き出し部5に固定される電極片3の延伸部を構成している。電極片3においては、支持片31は封止材2の表面に沿って配置され、固定片32は封止材2の側面に沿って配置されている。支持片31が基板1の表面と略平行に配置し、固定片32が基板1の表面と略垂直に配置していてもよい。ただし、電極片3は基板1側に固定されるものであればよいものであり、支持片31及び固定片32が基板1に対して完全に平行及び垂直の関係になっていなくてもよい。例えば、押し付けに適した形状になるよう、電極片3全体として若干ひずみむように湾曲していてもよい。図1(b)では、電極片3を押し付けた場合における電極片3の押し付け方向を白抜き矢印で示している。
支持片31の表面は、外部電源と接続する接続端子として形成することができるものであり、外部電源との電気接続を行うことが可能な取出し電極11となる。このように支持片31で取出し電極11を構成することにより、取出し電極11をより大きく形成することができ、外部との電気接続性を高めることができる。もちろん、取出し電極11は、有機EL素子に電圧を印加できる電極としての機能を発揮するものであればよく、外部配線が直接接続されてもよいし、他の導電部材を取出し電極11に接続して、その導電部材が外部配線に接続されるようにしてもよい。
封止材2の側面と電極片3の固定片32との間には、隙間が形成されていてもよい。すなわち、固定片32は封止材2の側面に接触していなくてもよい。それにより、固定片32が移動可能なスペースが設けられるため、電極片3を位置合せして固定しやすくすることができる。また、固定片32と封止材2との間に隙間が形成されていると、電極片3を押し付ける場合、電極片3が変形しやすくなり、バネ性を高めることができる。
電極片3は、支持片31の端部が電極片支持体4によって接着されて封止材2の表面に接合されている。電極片支持体4は、硬化接着性の樹脂材料などを用いて形成することができる。あるいは、電極片支持体4は、電極片3の端部を嵌め込んで固定するものであってもよい。また、電極片支持体4をプラスチック材で構成してもよい。電極片支持体4は、封止材2の表面に固着されていることが好ましい。それにより、電極片3の端部を強く支持固定することができる。電極片支持体4が設けられる位置は、基板1側から光を取り出すのであれば、平面視において発光領域と重複していてもよい。
このように、本形態では、電極片3は、封止材2の基板1とは反対側の面において接合されている。それにより、封止材2表面以外の他の部位で電極片3を固定する場合よりも、電極片3を強固に固定することができる。また、電極片3を封止材2の表面に接合することによって、電極片3のバネ性を高めて押し付け力を高めることができる。また、封止材2の表面に取出し電極11を容易に形成することができ、外部との電気接続性を高めることができる。
また、本形態のように、電極片3は、封止材2の基板1とは反対側の面に設けられた電極片支持体4により支持されて固定されていることが好ましい。それにより、支持体などの固定部材を用いずに電極片3を固定する場合よりも、電極片3を強固に固定することができる。また、電極片3を電極片支持体4によって封止材2に接合することによって、電極片3のバネ性を高めて押し付け力を高めることができる。
電極片支持体4は支持片31の端部(固定片32とは反対側の端部)に設けることが好ましい。支持片31の端部に電極片支持体4を設けることにより、端部を確実に支持固定できるのでバネ性を高めることができる。また、封止材2の表面に取出し電極11の領域を確保することができ、外部との電気接続性を高めることができる。
電極片支持体4は電極片3の端部を覆うことが好ましい。それにより、端部をより確実に支持固定できるので、バネ性を高めることができ、押し当て力を強くすることができる。
本形態では、電極片3は、封止材2の表面から側面に沿う形状に屈曲して形成されている。このように、電極片3が屈曲して形成されていると、電極片3が素子から飛び出すことがなく、寸法よく電極片3を固定することができる。また、電極片3を押し付ける場合には、屈曲によりバネ性を高めて押し付け力を高めることができる。また、封止材2の形状に沿った形状になると、電極片3が素子の外側にせり出すことを抑制することができるので、電極片3が破壊されたりすることを抑制することができる。
また、本形態では、電極片3は一体に形成されている。すなわち、電極片3は一体となった金属片によって構成されており、複数の金属片が接合されてできたものではない。それにより、電極片3を強固なものにすることができ、固定力を高めることができる。また電極片3を押し付ける場合には、バネ性を高めて押し付け力を高くすることができる。
電極片3は、個々の電極引き出し部5に接続されており、取出し電極11は、第1電極引き出し部5aを介して第1電極7と電気的に接続されるものと、第2電極引き出し部5bを介して第2電極9と電気的に接続されるものとに区分される。本形態では、複数の電極片3が用いられており、それにより複数の取出し電極11が形成されている。複数の箇所で電圧を印加することにより、通電性を高めることができる。取出し電極11にリード線などをワイヤボンディングによって接続することにより外部電源と接続することができる。
また、本形態のように、電極片3は板バネ構造を有しており、板バネ構造の付勢により電極片3の延伸部が電極引き出し部5に押し当てられていることが好ましい。板バネ構造とは、板の一端が支持固定されるとともに他端が自由端となった場合に、この自由端が押圧されることにより、押圧に対向する応力が働いて、押し戻す作用が生じてバネ性を発現する構造のことである。板バネ構造の付勢により、簡単に強く電極片3を押し当てることができる。
有機EL素子では、複数の有機EL素子を面状に配設して発光面積の大きい面状発光装置(照明体)を得ることができる。本形態の有機EL素子では、基板端部の非発光領域を小さくすることができるため、隣り合う有機EL素子の境界部分に形成される非発光の領域を小さくすることができ、有機EL素子の連結部分を目立たなくすることができる。また、非発光の領域が小さくなるため、発光割合を高くすることができ、発光強度の大きい発光装置を得ることができる。
図3は、有機EL素子の製造工程の一例を示しており、電極片3を取り付ける工程の一例を示している。本形態では、電極片3の固定片32は、先端部を電極引き出し部5に接触させて押し付ける押し付け片32aで構成されている。本形態の有機EL素子は、電極片3を取り付けるまでは、適宜の方法により作製することができる。例えば、基板1の表面に第1電極7と電極引き出し部5とを構成する導電層をパターン状に形成し、次に有機発光層8を構成する各層を順次に積層して有機発光層8を形成し、続いて、第2電極9を形成することにより、有機発光体10を積層形成することができる。積層は、蒸着や塗布などにより行うことができる。第2電極9と第1電極7とは互いに接触しないパターンで積層される。そして、封止材2を接着材料によって基板1に接着することにより、有機発光体10を封止する。これにより、電極片3を取り付ける前の素子を得ることができる。
そして、図3(a)に示すように、電極片3を封止材2側から近づける。このとき、支持片31を封止材2の表面に接合するとともに、押し付け片32a(固定片32)の先端を電極引き出し部5に押し付ける。図3(a)の形態のようなL字状の電極片3の場合、押し付け力を十分に得るためには、固定片32の長さLは、封止材2の高さHと同じかそれよりもやや長いことが好ましい。より好ましくは、固定片32の長さLを封止材2の高さHよりも若干長くする。それにより、バネ性を高めて、固定片32の先端を強く押し付けることができる。
図3(b)は、電極片3の押し当てを説明する図である。図3(b)では、電極片3の押し当てによって生じるバネ弾性が分かりやすくなるように、電極片3が極端に変形した様子を図示しているが、実際には、電極片3の変形は微小であってもよい。図3(b)に示すように、電極片3においては、支持片31の先端部が封止材2に固定されると、この支持片31の先端部に固定端としての機能が付与される。すると、支持片31の固定片32側の端部は自由端としての機能が付与されるが、このとき、固定片32の長さLが封止材2の高さHよりも長いと、固定片32は基板1から略垂直な方向に押圧される。そして、電極片3には変形させようとする力が加えられるが、支持片31の端部が固定されているため、この変形を元の形状に戻そうとして基板1側に押し返す付勢力が電極片3に付与される(図の白抜き矢印)。それにより、固定片32(押し付け片32a)を電極引き出し部5に強く押し付けることができ、電極片3を押し当てて電気接続性を高めることができる。なお、図3(b)のような極端な変形ではなくても、電極片3が押し当てられた場合、電極片3は屈曲部分を中心にわずかにひずんだりして変形していると考えられるので、押し当てられているかどうかは確認することが可能である。
固定片32は、押し付けを行う場合、長さが短すぎると十分なバネ性を得ることができなくなるおそれがあり、長さが長すぎると電極引き出し部5などをかえって破壊してしまったり、電極片3がバネ性を失うほど変形したりしてしまうおそれがある。図3(a)の形態のような電極片3の場合、固定片32の長さLは、封止材2の高さHに対して1〜2倍であることが好ましく、1.1〜1.5倍であることがより好ましいが、押し付け作用が得られるのであれば、これに限定されるものではない。例えば、支持片31の延伸部(封止材2よりも外側にはみ出した部分)が電極引き出し部5側に曲がっている場合には、固定片32の長さLは封止材2の高さHの0.5倍以上1倍以下であってもよい。その場合も、押し付け作用を得ることができる。
電極片支持体4を用いる場合は、電極片3を取り付けるのと同時に電極片支持体4を設けてもよいし、電極片3を電極片支持体4に先に取り付け、その後、電極片支持体4ごと電極片3を取り付けるようにしてもよい。また、電極片3を両面テープなどで仮固定するなどして先に取り付けた後、樹脂材などを塗布し硬化させて電極片支持体4を形成してもよい。電極片支持体4は設けなくてもよいが、その場合、両面テープで支持片31を封止材2に接着するなど、支持片31を支持固定できる構造を有することが好ましい。
図4は、有機EL素子の実施形態の他の一例であり、電極片3の付近を拡大して図示している。図4(b)は、電極片3が取り付けられた後の有機EL素子を示しており、図4(a)は、図4(b)の有機EL素子を製造する工程の一例を示している。本形態では、電極片3の固定構造が異なる以外は、図1の形態と同じ構成となっている。図1の形態と同じ構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
図4(b)に示すように、本形態の有機EL素子では、電極片3の延伸部が電極引き出し部5に導電性ペースト20によって形成された導電固定部21によって固定されている。このように、有機EL素子においては、電極片3が導電性ペースト20によって固定されていることが好ましい一形態である。電極片3が導電性ペースト20によって固定されることにより、固定性が高まるとともに電気的接続性を高めることができる。また、導電性ペースト20が硬化して形成される導電固定部21によって電極片3を固定することができるため、強固に電極片3を固定することができる。また、導電性ペースト20で固定する場合、導電性ペースト20を簡単に塗布などによって設けることができるとともに、硬化させて固着させることができ、容易に電極片3を固定して接着することができる。また、電極片3を導電性ペースト20によって固定する場合、封止材2よりも外部の封止外領域(領域T)の幅を導電性ペースト20による電極片3の固定に要する程度の幅にすることが可能である。そのため、封止材2よりも外側の非発光の領域を小さくすることができ、有機EL素子における発光領域の割合を高めることができる。
導電性ペースト20としては、熱硬化性を有するものを好ましく用いることができる。その場合、熱硬化により簡単に導電性ペースト20から導電固定部21を形成することができる。導電性ペースト20は、流動性を有するペースト状の材料であり、簡単に塗布することができる。
導電性ペースト20に含まれる導電材料としては、特に限定されるものではないが、金属粒子を好ましく用いることができる。例えば、銀、金、銅、ニッケルなどの粒子である。このうち、銀を用いた銀ペーストが好ましい。導電性ペースト20には、バインダーが含まれていてもよい。バインダーが含まれることにより、導電性ペースト20の粘度や接着性が調整され得るため、取扱い性の高い導電性ペースト20を得ることができる。バインダーは熱硬化性樹脂であってもよい。熱硬化性樹脂としてはエポキシ樹脂、シリコン樹脂などが挙げられる。導電性ペースト20は、導電材料が溶媒などによって分散されるものであってよい。溶媒は、有機溶剤などであってよい。熱硬化の際に気化する有機溶媒を用いれば、簡単に導電性ペースト20を硬化させることができる。導電性ペースト20の熱硬化温度は、特に限定されるものではないが、例えば100℃以上200℃以下にすることができる。熱硬化温度が高すぎると、硬化時の熱で素子が劣化するおそれがある。
本形態の有機EL素子を作製する場合、例えば、図4(a)に示すように、電極片3を封止材2側から近づける。このとき、電極引き出し部5の表面、及び、電極片3に設けられた固定片32の先端、のいずれか一方又は両方に、導電性ペースト20を塗布などにより設けておく。導電性ペースト20は、ディスペンサーや印刷などの塗布により設けることができる。図4(a)では、電極引き出し部5の表面に導電性ペースト20が設けられた様子が示されている。このように電極引き出し部5の表面に導電性ペースト20を設ける場合、簡単に導電性ペースト20を塗布して設けることができる。そして、支持片31を封止材2の表面に接合するとともに、固定片32の先端を電極引き出し部5に近づける。支持片31と封止材2との接合は両面テープなどにより行うことができる。そして、固定片32を導電性ペースト20に接触させて電極引き出し部5に接合する。このとき、固定片32の先端で導電性ペースト20をやや押し潰すようにしてもよい。それにより、固定片32の先端が導電性ペースト20の内部に埋め込まれて固定性と電気接続性とを高めることができる。
図4(a)の形態のような電極片3の場合、導電性ペースト20により電気接続性と固定性が得られるので、固定片32の長さLは、封止材2の高さHと同じあってもよく、高さHよりもやや長くてもよく、あるいは、高さHよりも短くてもよい。ただし、固定片32の長さLが封止材2の高さHよりも短すぎると、固定片32を電極引き出し部5に固定するために導電性ペースト20の厚みを大きくしなければならず、容易に固定できなくなったり、固定性が低下したりするおそれがある。また、固定片32の長さLが封止材2の高さHよりも長すぎると、固定片32の先端で電極引き出し部5を強く押し付けすぎたりして素子を破損してしまうおそれがある。そのため、固定片32の長さLは封止材2の高さHと略同一程度が好ましい。例えば、固定片32の長さLは、特に限定されるものではないが、封止材2の高さHの0.5〜1.5倍程度にすることができる。
そして、電極片3と電極引き出し部5との間に導電性ペースト20が介在した状態の素子を加熱することにより、導電性ペースト20が熱硬化して固まり、導電固定部21が形成される。これにより、図4(b)に示すような、電極片3が導電固定部21によって電極引き出し部5に固定された有機EL素子を得ることができる。
なお、図4(a)では、導電性ペースト20を予め設けておいて接着する形態を示したが、導電性ペースト20は、電極片3が取り付けられた後に設けられてもよい。例えば、固定片32を封止材2に固定した後、電極引き出し部5と固定片32との間の隙間や境界部分に導電性ペースト20を設け、硬化させることによっても導電性ペースト20で電極片3を電極引き出し部5に固定することができる。ただし、より強力に固定するためには、図4(a)の形態のように、導電性ペースト20を予め設けておき、導電性ペースト20を挟み込んで固定片32を電極引き出し部5に固定する方が有利である。
なお、図4(b)の形態においても、図1の形態に示すような、電極片支持体4を用いることができる。その場合、電極片3を取り付けるのと同時に電極片支持体4を設けてもよいし、電極片3を電極片支持体4に先に取り付け、その後、電極片支持体4ごと電極片3を取り付けるようにしてもよい。また、電極片3を両面テープなどで仮固定するなどして先に取り付けた後、樹脂材などを塗布し硬化させて電極片支持体4を形成してもよい。電極片支持体4は設けなくてもよいが、その場合、両面テープで支持片31を封止材2に接着するなど、支持片31を支持固定できる構造を有することが好ましい。
ところで、図3のような電極片3の延伸部が押し当てられる形態にあっても、電極片3と電極引き出し部5との境界部分は、導電性ペースト20が設けられて接着されていることが好ましい。すなわち、この場合、電極片3の延伸部は、電極片3の押し当てと、導電性ペースト20によって形成される導電固定部21とによって、固定されることになる。導電性ペースト20を設けることにより、電極片3と電極引き出し部5とを強固に接着して固定することができるとともに、電気接続性を高めることができる。導電性ペースト20は硬化されて導電体(導電固定部21)を形成するものであってよい。また、導電性ペースト20による導電体で電極片3と電極引き出し部5とが接着され、さらに、この導電体で電極片3と電極引き出し部5との境界部分が被覆されていてもよい。それにより、電極片3の固着強度を高めることができる。
また、図3の形態において導電性ペースト20を用いる場合、電極片3の押し付けに際しては、電極引き出し部5の表面、及び、固定片32の先端の一方又は両方に、導電性ペースト20をあらかじめ設けておくことが好ましい。それにより、導電性ペースト20を押し付けながら電極片3を電極引き出し部5に押し当てることができる。また、電極片3と電極引き出し部5との境界部分が導電性ペースト20によって被覆されていると、取り付け強度を高めることができる。また、導電性ペースト20を用いると、電極片3と電極引き出し部5との間に隙間ができたとしてもこの隙間を導電性ペースト20で埋めることができるので、電気接続性を高めることができる。導電性ペースト20は接着後に硬化して導電固定部21を構成する導電体となることが好ましい。
また、図3の形態において導電性ペースト20を用いた形態は、いわば、図4の形態において電極片3の延伸部を電極引き出し部5に押し当てた形態となる。したがって、図4の形態において、電極片3の固定片32を電極引き出し部5に押し当てる方法は、図3の形態で説明した方法と同様の方法にすることができる。図4の形態において、電極片3を押し付ける場合には、押し付け後に、電極片3の延伸部の先端(固定片32の先端)と、電極引き出し部5とが直接接触していてもよく、あるいは、直接接触していなくてその間に導電固定部21(導電性ペースト20)が設けられていてもよい。
図5は、有機EL素子の実施形態の他の一例であり、電極片3の付近を拡大して図示している。本形態では、導電性ペースト20によって形成される導電固定部21の構造が異なる以外は、図4の形態と同じ構成となっている。
図5の形態では、導電性ペースト20により形成される導電固定部21は、電極片3における延伸部(固定片32)の封止材2側の面に接して形成されている。このように、固定片32の封止材2側の面に導電固定部21が形成されると、より大きい導電固定部21によって電極片3の延伸部を固定することができ固定性を高めることができる。また、導電固定部21が大きくなることにより導通性が高まるため、電気接続性を向上させることができる。
図5では、固定片32の封止材2側の表面全体に導電固定部21が形成された様子が示されているが、導電固定部21は固定片32の封止材2側の表面の一部に形成されていてもよい。要するに、導電固定部21が、固定片32の先端部分における封止材2側の表面に形成され、固定片32と電極引き出し部5との境界部分を含んで形成されていれば固定性を高めることができる。もちろん、固定性及び電気接続性をより高めるためには、導電固定部21は大きい方がよく、固定片32の封止材2側の表面全体に形成されていることが好ましい。
図5の形態は、例えば、図4(a)に示す工程において、電極片3の延伸部を接触させる際に、導電性ペースト20が流動して固定片32の表面を這い上がるようにして、固定片32を導電性ペースト20に押し込むことにより形成することができる。これにより、導電性ペースト20を固定片32の封止材2側の表面に設けることができ、導電固定部21を固定片32の素子内面に形成することができる。あるいは、導電性ペースト20を固定片32の封止材2側の表面に設けておくとともに、電極引き出し部5表面に導電性ペースト20を設け、固定片32を電極引き出し部5に近づけて電極片3を取り付け、両方の導電性ペースト20を接触させるようにしてもよい。これにより、硬化させたときには両方の導電性ペースト20が一体化して接続され、固定性と電気接続性とを高めることができる。導電性ペースト20は、塗布により設けることができる。
図6は、有機EL素子の実施形態の他の一例であり、電極片3の付近を拡大して図示している。本形態では、導電性ペースト20によって形成される導電固定部21の構造が異なる以外は、図4の形態と同じ構成となっている。
図6の形態では、導電性ペースト20により形成される導電固定部21は、封止材2の側面に接して形成されている。このように、導電固定部21が封止材2の側面に接して形成されると、より大きい導電固定部21で電極片3の延伸部を固定することができ固定性を高めることができる。さらに、本形態では、導電固定部21は、固定片32の封止材2側の面に形成されるともに、封止材2の側面に接して形成されている。すなわち、導電固定部21は、封止材2と固定片32との間の隙間を埋めるように、その隙間に導電性ペースト20が充填されて形成されている。このように、導電固定部21が封止材2と電極片3との間を埋めるように形成されると、電極片3を封止材2に強力に固定することができるため、電極片3の固定性を向上することができる。
図6では、固定片32と封止材2との隙間全体に導電固定部21が形成された様子が示されているが、導電固定部21は固定片32と封止材2との隙間の一部に形成されていてもよい。要するに、導電固定部21が、固定片32と封止材2との間で跨って形成されていれば固定性を高めることができる。もちろん、固定性及び電気接続性をより高めるためには、導電固定部21は大きい方がよく、固定片32と封止材2との隙間全体に形成されていることが好ましい。
図6の形態は、例えば、図5の形態を作製した後、導電性ペースト20を固定片32と封止材2との隙間に注入し、固定片32と封止材2との隙間を埋めるように導電性ペースト20を充填することによって形成することができる。もちろん、予め固定片32の封止材2側の表面に封止材2と接触できる量の導電性ペースト20を設けたり、あるいは、封止材2の側面に固定片32と接触できる量の導電性ペースト20を設けたりし、その状態で、固定片32を固定して隙間を埋めてもよい。複数の箇所に導電性ペースト20を設けた場合、導電性ペースト20を接触させるようにすれば、硬化させたときには複数の導電性ペースト20が一体化して接続され、固定性と電気接続性とを高めることができる。導電性ペースト20は、塗布により設けることができる。
図7は、有機EL素子の実施形態の他の一例であり、電極片3の付近を拡大して図示している。本形態では、導電接着部22が形成されている以外は、図4(b)の形態と同じ構成となっている。
図7の形態では、電極片3は、導電性ペースト20によって形成された導電接着部22によって封止材2に固定されている。導電接着部22は、電極片3と封止材2を接着している。このように、有機EL素子においては、電極片3が導電性ペースト20によって封止材2に接着して固定されていることが好ましい一形態である。電極片3が導電性ペースト20によって封止材2に固定されることにより、電極片3の封止材2側での固定性を高めることができる。また、電極片3においては、延伸部である固定片32の先端と、基部である支持片31との両方が、導電性ペースト20で固定されるため、効率よく電極片3を接着し固定することができる。導電接着部22に用いる導電性ペースト20と導電固定部21に用いる導電性ペースト20とは、異なるものであってもよいが、同じものである方が好ましい。それにより、同じ材料の導電性ペースト20を用いて電極片3の両端部を固定することができるため、電極片3を容易に接着し固定することができる。
図7の形態は、例えば、図4(a)に示すように電極片3を基板1に近づける際に、封止材2の表面に導電性ペースト20を設けておくことによって形成することができる。あるいは、電極片3における支持片31の封止材2側の表面に導電性ペースト20を設けておいてもよい。そして、固定片32と基板1との間、及び、支持片31と封止材2との間の両方に導電性ペースト20が設けられた状態で、導電性ペースト20を熱硬化させることにより、電極片3を固定することができる。硬化により、固定片32の先端に接して設けられた導電性ペースト20からは導電固定部21が形成され、支持片31と封止材2との間に挟まれた導電性ペースト20からは導電接着部22が形成される。
図8は、有機EL素子の実施形態の他の一例であり、電極片3の付近を拡大して図示している。本形態では、導電性ペースト20によって形成される導電固定部21及び導電接着部22の構造が異なる以外は、図7の形態と同じ構成となっている。
図8の形態では、図7の形態と同様に、電極片3は、導電性ペースト20によって形成された導電接着部22によって封止材2に接着され、図6の形態と同様に、導電固定部21は、固定片32の内面にも設けられている。そして、導電固定部21と導電接着部22とが連結している。すなわち、電極片3は、その内面側が、電極引き出し部5、封止材2の側面及び封止材2の表面にわたって連結して一体化された導電性ペースト20によって固着されている。このように、導電固定部21と導電接着部22とが連結すると、連結した導電部材により接着することができるため、固定性をさらに高めることができる。さらに、本形態では、導電固定部21は、固定片32の封止材2側の面に形成されるともに、封止材2の側面に接して形成されている。すなわち、導電固定部21は、封止材2と固定片32との間の隙間を埋めるように、その隙間に導電性ペースト20が充填されて形成されている。このように、導電固定部21が封止材2と固定片32との間を埋めるように形成されると、電極片3を封止材2に強力に固定することができるため、電極片3の固定性を向上することができる。
図8の形態は、例えば、図4(a)に示すように電極片3を基板1に近づける際に、封止材2の表面及び側面に導電性ペースト20を設けておくことによって形成することができる。あるいは、電極片3の封止材2側の表面全体(支持片31及び固定片32の内面全体)に導電性ペースト20を設けておいてもよい。そして、固定片32と基板1との間、固定片32の内面と封止材2の側面との間、及び、支持片31と封止材2の表面との間に、導電性ペースト20が設けられた状態で、導電性ペースト20を熱硬化させることにより、電極片3を固定することができる。硬化により、導電性ペースト20のうち、固定片32の先端側において電極引き出し部5に接して設けられた部分からは導電固定部21が形成され、支持片31と封止材2との間に挟まれた部分からは導電接着部22が形成され、これらは連結して一体化される。
ところで、図4〜図8の形態では、導電性ペースト20(導電固定部21及び導電接着部22)が、電極片3の一部又は全部を被覆していてもよい。導電性ペースト20で被覆することにより固定性を高めることができる。例えば、封止材2の側部において電極片3(固定片32)を導電固定部21で被覆すると電極片3を強く固定することができる。
図9は、有機EL素子の実施形態の他の一例であり、電極片3の付近を拡大して図示している。本形態では、電極片3の封止材2側の固定構造が異なる以外は、図7の形態とほぼ同様の構成となっている。
図9の形態では、図7の形態と同様に、電極片3は、封止材2に導電性ペースト20によって形成された導電接着部22によって接着され、基板1側に導電性ペースト20によって形成された導電固定部21によって接着されている。
そして、本形態では、封止材2の表面に取出し電極拡張部23が設けられ、電極片3は、導電接着部22によって取出し電極拡張部23に接着されている。このように、取出し電極拡張部23を封止材2の表面に設けることにより、電極片3と電気的に接続された取出し電極拡張部23に外部電源を繋げて接続することができる。そのため、より広い範囲で外部電源と接続することができるとともに、電気配線の接続性を高めることができる。また、取出し電極拡張部23を設けた場合、電極片3の封止材2表面側の長さを短くすることができるため、電極片3の使用量を下げることができ、効率よく電機接続を行うことができる。また、電極材料で構成される取出し電極拡張部23と電極片3とを導電性ペースト20で接着した場合、接着性を高めることができ、電極片3をより強力に固定することができる。
取出し電極拡張部23は、導電性の材料を封止材2に積層した層として形成することができる。例えば、銅、銀、金、アルミなど、電極として使用可能な、適宜の金属材料で構成してよい。取出し電極拡張部23の形成は、特に限定されるものではないが、封止材2の表面に、導電材料をスパッタ、めっき、印刷、蒸着などの成膜法で成膜することにより形成することができる。取出し電極拡張部23は、封止を行う前に形成してもよいし、封止を行った後に形成してもよい。有機EL素子を破損しないようにするためには、封止を行う前の、基板1に接着されていない状態の封止材2に取出し電極拡張部23を形成することがより好ましい。電極片3の接着及び固定は、図7の形態と同様の方法で行うことができる。図9の形態では、導電固定部21と導電接着部22とが別々に形成された形態が示されているが、もちろん、本形態においても、図8の形態と同様に、導電固定部21と導電接着部22とは連結していてもよい。その場合、固定性をさらに高めることができる。なお、取出し電極拡張部23は、導電性の金属テープを貼り付けたりすることによって形成してもよい。その場合、簡単に取出し電極拡張部23を設けることができる。
図10は、有機EL素子の実施形態の他の一例であり、電極片3の付近を拡大して図示している。本形態では、封止材2に配線板24が設けられていること以外は、図9の形態とほぼ同様の構成となっている。
図10の形態では、図9の形態と同様に、電極片3は、封止材2に導電性ペースト20によって形成された導電接着部22によって封止材2に固定されている。導電接着部22は、電極片3と取出し電極拡張部23とを接着している。
そして、本形態では、有機EL素子は、封止材2の表面に配線板24を備えている。取出し電極拡張部23は配線板24の表面に設けられている。電極片3は、導電接続部29によって取出し電極拡張部23に電気的に接続されている。導電接続部29は導電接着部22によって構成されている。そのため、電極片3は、導電接着部22によって取出し電極拡張部23に接着されている。電極片3の支持片31が、取出し電極拡張部23に接着している。このように、配線板24に取出し電極拡張部23を設けるとともにこの配線板24を封止材2に接着し、さらに、電極片3を、配線板24に設けられた取出し電極拡張部23に接続するようにしている。それにより、配線板24を貼り付けるだけで封止材2の表面に取出し電極拡張部23を設けることができるため、簡単に安全に取出し電極拡張部23を設けることができる。また、取出し電極拡張部23は配線板24に設けられるため、適宜のパターンで取出し電極拡張部23を設けたり、配線板24に回路パターンを設けたりすることができ、電気接続性を向上したり、回路パターンの自由度を向上したりすることができる。
配線板24としては、絶縁層の表面に導電材料層が形成されたタイプの適宜の配線板24を用いることができる。配線板24は、絶縁材料が硬化して絶縁層が形成された板状のものであってよい。また、配線板24として、フレキシブル配線板を用いることも好ましい。フレキシブルな場合、シート状のものや、湾曲可能なものや、ロール状に巻き上げ可能なものなどを用いることにより、取扱い性を高めることができ、配線板24の貼り付けをより簡単に行うことができる。配線板24に形成される取出し電極拡張部23は、目的とする取出し電極拡張部23のパターンで積層形成されたものであってもよいし、表面の導電層がエッチングなどによってパターン加工されて形成されたものであってもよい。
配線板24は、封止材2の表面に両面テープや接着剤によって貼り付けることができる。電極片3の接着及び固定は、図7及び図9の形態と同様の方法で行うことができる。図10の形態では、導電固定部21と導電接着部22とが別々に形成された形態が示されているが、もちろん、本形態においても、図8の形態と同様に、導電固定部21と導電接着部22とは連結していてもよい。その場合、固定性をさらに高めることができる。
配線板24の本体材料(絶縁層)としては、FR4などのプリント基板、ポリイミドなどのフレキシブル基板、セラミック基板、シリコン基板などを用いることができる。配線板24に設ける電極材料としては、表層からAu/Ni/Cuとなった積層構造などを用いることができるが、これに限定されるものではない。
図11は、有機EL素子の実施形態の他の一例であり、電極片3の付近を拡大して図示している。図11(a)は断面図である。図11(b)は平面図であるが、配線板24より外側は記載を省略している。本形態では、封止材2に配線板24が設けられている点で、図10の形態と同じであるが、電極片3と取出し電極拡張部23との接続構造が、図10の形態とは異なっている。
図11の形態では、図10の形態と同様に、取出し電極拡張部23を有する配線板24が、封止材2の表面に設けられている。この配線板24は封止材2よりも外部にはみ出して設けられている。そして、電極片3は屈曲しておらず、直線状(平坦な板状又はピン状)となっている。電極片3は、取出し電極拡張部23が設けられた位置において配線板24を貫通して突き抜けており、この電極片3の配線板24から突き抜けた部分が、導電性ペースト20で形成された導電接着部22によって固定されている。図11の形態では、屈曲していない電極片3、例えば、金属板、金属ピンなどを用いて電極の取出しを行うことができる。そのため、電極片3の構成を簡単にして電機接続することができる。また、取出し電極拡張部23を配線板24を貼り付けるだけで封止材2の表面に設けることができるため、簡単に安全に取出し電極拡張部23を設けることができる。また、取出し電極拡張部23は配線板24に設けられるため、適宜のパターンで取出し電極拡張部23設けたり、配線板24に回路パターンを設けたりすることができ、電気接続性を向上したり、回路パターンの自由度を向上したりすることができる。
配線板24としては、図10の形態で説明したものと同様のものを用いることができる。図11(b)に示すように、短冊状となった配線板24を用いてもよい。配線板24は取出し電極拡張部23が設けられた位置において貫通孔を有することが好ましい。それにより、電極片3を貫通孔に挿入して取り付けることができる。また、電極片3の先端を尖らせて、電極片3の先端で配線板24に孔をあけるようにしてもよい。その場合、簡単に配線板24に電極片3を貫通させることができる。取出し電極拡張部23は、線状に設けられる場合、電極片3が設けられる部分において幅太になっているものであってよい。
配線板24は、封止材2の表面に両面テープや接着剤によって貼り付けることができる。電極片3の接着及び固定は、図10の形態の方法に準じた方法で行ってもよい。すなわち、配線板24を封止材2に貼り付けた後、電極片3を配線板24の外側から近づけて貫通孔に挿入し、配線板24を貫通した電極片3の先端を電極引き出し部5及び導電性ペースト20に接触させることにより行うことができる。あるいは、先端の尖った電極片3を用い、電極片3の先端で貫通孔を形成し、配線板24を貫通した電極片3を電極引き出し部5上の導電性ペースト20に接触させてもよい。その後、電極片3の配線板24から飛び出た部分に導電性ペースト20を設け、熱硬化により導電性ペースト20を硬化させることにより、電極片3を固着させることができる。また、配線板24を貼り付ける前に、先に、電極片3を電極引き出し部5に導電性ペースト20によって接着していてもよい。この場合、電極片3を貫通させながら配線板24を封止材2に貼り付けて、その後、電極片3の配線板24から飛び出た部分を導電性ペースト20で接着固定することになる。
図12は、有機EL素子の実施形態の他の一例であり、電極片3の付近を拡大して図示している。本形態では、絶縁壁部25が設けられていること以外は、図9の形態とほぼ同様の構成となっている。
本形態では、基板1における電極引き出し部5の外側に、絶縁性を有する絶縁壁部25が設けられている。このように絶縁壁部25を設けることにより、有機EL素子が外周部において絶縁距離を確保することができ、絶縁不良を低下することができる。また、複数の有機EL素子を線状に又は面状に並べたときには、隣り合う素子同士において電極が接触するとショートするおそれがあるが、絶縁壁部25で絶縁距離を確保することにより、ショート不良を抑制することができる。また、導電性ペースト20を用いる場合、導電性ペースト20は流動性を有するため、外部に向かって流れ出る可能性があるが、絶縁壁部25によって導電性ペースト20の流れをせき止めることができるため、ショート不良をより有効に抑制することができる。特に、導電性ペースト20を押し潰して固定片32を接触させる場合には、固定片32を押し当てたときに導電性ペースト20が横に流れ出やすくなるが、絶縁壁部25によって導電性ペースト20が広がるのをせき止めることができる。絶縁壁部25と導電固定部21とは接していなくてもよいし、接していてもよい。導電性ペースト20の流出がせき止められ、その状態で硬化した場合には、絶縁壁部25と導電固定部21とは接することになる。
絶縁壁部25は、電極引き出し部5の厚みよりも厚み(壁の高さ)が厚いことが好ましい。それにより、導電性ペースト20が流れ出るのをくい止めることができる。絶縁壁部25は、基板1の外周部に亘って設けられるものであってよい。それにより、導電性ペースト20が流れるのを抑えることができる。
なお、隣り合う素子を導通させる場合は、その部分において、絶縁壁部25の一部又は全部が設けられていなくてもよい。例えば、導通部分において絶縁壁部25が分断されていてもよい。その場合、電極引き出し部5や導電固定部21が基板1の端縁にまで延伸して形成されていてもよい。
絶縁壁部25は電極引き出し部5と接していてもよいし、接していなくてもよい。絶縁壁部25と電極引き出し部5とが隙間なく接触している場合、非発光領域の割合をより小さくすることができる。一方、絶縁壁部25と電極引き出し部5とが接触しておらず、隙間が設けられている場合、流出した導電性ペースト20を隙間に流して貯めることができるため、端部での導電性ペースト20の流れ出しをより抑制することができ、絶縁性を向上することができる。
絶縁壁部25は内部側で電極引き出し部5の表面に重なっていてもよい。それにより、絶縁壁部25の厚みが大きくなって導電性ペースト20が流れ出るのをより抑制することができる。
絶縁壁部25は、適宜の絶縁材料で形成することができる。例えば、絶縁壁部25は、樹脂などにより構成することができる。その場合、基板1の表面に絶縁樹脂を、ディスペンサーなどにより塗布して硬化させることにより、絶縁壁部25を形成することができる。あるいは、線状の樹脂体を基板1の外周端部に貼り付けて、絶縁壁部25を形成するようにしてもよい。絶縁壁部25が設けられた状態で、導電性ペースト20を塗布すると、導電性ペースト20は絶縁壁部25に当たってせき止められるため、外部側に流出しなくなる。そして、導電性ペースト20を硬化することにより、導電固定部21と絶縁壁部25とが接触した状態で硬化が完了する。
また、絶縁壁部25の硬化と導電性ペースト20の硬化とを同時に行うようにしてもよい。例えば、形状の保持性を有する粘度の高い樹脂材料で絶縁壁部25を形成し、この未硬化の絶縁壁部25で導電性ペースト20をせき止め、その後、加熱して絶縁壁部25と導電性ペースト20を同時に硬化させることができる。この場合、熱硬化を同時に行うことができるので、効率よく電極片3の取り付けを行うことができる。このとき、導電性ペースト20と未硬化の絶縁壁部25が混じらないように材料を設定するようにする。ただし、より確実に導電性ペースト20の流出を抑制するためには、絶縁壁部25を硬化させた後に、導電性ペースト20を塗布する方が好ましい。
絶縁壁部25の形成は、封止を行った後に行うことが好ましい。それにより、素子を傷つけることなく簡単に絶縁壁部25を設けることができる。もちろん、絶縁壁部25は、封止が終わる前の適宜の段階で形成することもできる。例えば、第1電極7及び電極引き出し部5が設けられる前の基板1の表面に形成したり、電極引き出し部5が設けられ有機層8が積層される前の基板1の表面に形成したりしてもよい。
図12の形態では、図9の形態に絶縁壁部25が設けられたものを図示しているが、絶縁壁部25は導電性ペースト20を用いる他の形態(図4〜11参照)にも設けることができる。その場合も、絶縁壁部25を設けることにより、絶縁距離を確保することができ、導通信頼性の高い素子を得ることができる。
図13は、有機EL素子の実施形態の他の一例であり、電極片3の付近を拡大して図示している。本形態では、図12の形態と同様に、絶縁壁部25が設けられている。基板1端部の形状が異なること以外は、図12の形態とほぼ同様の構成となっている。図12の形態と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。
本形態では、基板1における電極引き出し部5の外側に、絶縁性を有する絶縁壁部25が設けられている。そのため、図12の形態と同様の作用効果を有する。
さらに、本形態では、基板1の表面と側面との境界部に、電極引き出し部5よりも外側の位置において、段部1aが形成されている。段部1aは、基板1の表面が端部において凹んだ部分である。そして、絶縁壁部25は、段部1aの表面に接して形成されおり、導電固定部21は、絶縁壁部25に接している。そのため、導電性ペースト20を基板1の段部1aに留まらせることができるので、基板1の外周部の絶縁性をさらに高めることができる。
絶縁壁部25は、段部1aの底面に形成されている。絶縁壁部25は段部1aの側面と接していないことが好ましい。すなわち、絶縁壁部25と段部1aの側面との間に隙間が設けられていることが好ましい。それにより、その隙間に導電性ペースト20を入り込ませて貯めることができるため、導電性ペースト20の流出をさらに抑制することができる。
絶縁壁部25の形成方法及び材料は、図12の形態と同様である。
図14は、有機EL素子の実施形態の他の一例であり、電極片3の付近を拡大して図示している。本形態では、図12及び図13の形態と同様に、絶縁壁部25が設けられている。絶縁壁部25の形状が異なること以外は、図13の形態とほぼ同様の構成となっている。図12及び図13の形態と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。
本形態では、図13の形態と同様に、段部1aが形成され、その段部1aに接して絶縁壁部25が形成されている。そして、絶縁壁部25は、導電固定部21の外部側の表面を被覆している。このように、絶縁壁部25は、導電固定部21を被覆することが好ましい一態様である。それにより、外周部における絶縁性をさらに高めることができる。また、段部1aを設けることにより、導電性ペースト20により形成される導電固定部21が外部にはみ出すことを抑制することができる。
絶縁壁部25は、導電固定部21が形成された後に設けることができる。それにより、容易に導電固定部21を被覆することができる。例えば、導電性ペースト20で電極片3を固定し、その後、導電性ペースト20の硬化により形成された導電固定部21を被覆するように絶縁材料を塗布することにより、絶縁壁部25を形成することができる。もちろん、絶縁壁部25は、導電性ペースト20と混じらないのであれば、導電固定部21を形成するための導電性ペースト20が配置され、その導電性ペースト20が硬化する前に、絶縁材料を塗布することにより形成されてもよい。
ところで、図4〜14のような導電性ペースト20を用いる各形態においても、支持片31の端部が電極片支持体4によって支持固定されていてもよい。その場合、電極片支持体4によって固定性をさらに高めることができる。
図15は、有機EL素子の実施形態の他の一例である。本形態では、封止構造が異なる以外は、図1の形態と同じ構成となっている。図1の形態と同じ構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
図15の形態では、封止材2は、基板1に対向し表面が平坦な平板状の対向基板2aと、対向基板2aの外周部における基板1と対向基板2aとに挟まれた部分に設けられた封止側壁2bとによって構成されている。対向基板2aは、ガラス基板などによって構成することができる。封止側壁2bは封止樹脂材によって構成することができる。封止樹脂材としては、熱硬化性又は光硬化性の樹脂組成物を用いることができる。封止樹脂材には乾燥剤が含まれていることが好ましい。また、封止樹脂材は接着性を有することが好ましく、その場合、封止樹脂材によって、対向基板2aを基板1に接着することができる。封止側壁2bの厚みは有機発光体10よりも厚くなっている。それにより、有機発光体10の厚み分のスペースを確保して、平坦な対向基板2aで封止することができる。また、封止間隙6には、充填剤6bが充填されている。充填剤6bは乾燥剤を含むとともに接着性を有することが好ましい。封止側壁2bは、充填剤6bを充填する際にせき止めるいわばダム層として機能することができる。
本形態では、封止材2の高さは、封止側壁2bの厚み(高さ)と対向基板2aの厚みとを足したものとなる。ここで、封止側壁2bは樹脂によって構成され得るものであり、厚みを簡単に調整できるものである。したがって、封止材2の高さ調整を容易に行うことができるため、電極片3の固定片32の長さに応じて、封止材2の高さを調整することが可能であり、電極片3と電極引き出し部5との間の距離や、電極片3による押し付け力を調整することができる。
本形態では、電極片3の押し当てにより電極片3を電極引き出し部5に強く固定することができる。このとき、導電性ペースト20は設けられていなくてもよい。また、本形態でも、電極片3は、導電性ペースト20によって、基板1側及び封止材2側の一方又は両方に、接着及び固定されていてもよい。その場合、固定片32は押し付けられていてもよいし、押し付けられていなくてもよい。
図16は、有機EL素子の実施形態の他の一例であり、電極片3の付近を拡大して図示している。本形態では、電極片3の形状が異なる以外は、図1の形態と同じ構成となっている。図1の形態と同じ構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
図16の形態では、電極片3は、固定片32の先端が内側に折り曲げられて形成された面当て片33を有して構成されている。面当て片33は固定片32と略垂直に形成されており、基板1の表面と平行に配置されている。このように、面当て片33を設けると、面当て片33の表面によって面状に接合したり押し当てたりすることができるため、電極引き出し部5との接触面積が大きくすることができ、電気接続性を高めることができる。また、先端部分が尖った片によって電極片3を押し当てると、電極引き出し部5や基板1を傷つけたりするおそれがあるが、本形態では面当て片33により面状に電極片3を押し当てることができるので、素子を傷つけるのを抑制することができる。
本形態では、電極片3の押し当てにより電極片3を電極引き出し部5に強く固定することができる。このとき、導電性ペースト20は設けられていなくてもよい。また、本形態でも、電極片3は、導電性ペースト20によって、基板1側及び封止材2側の一方又は両方に、接着及び固定されていてもよい。その場合、面当て片33は電極引き出し部5に直接接触していなくてもよい。このとき、面当て片33は、導電性ペースト20(導電固定部21)を介して電極引き出し部5に電気的に接続されていればよい。
図17は、有機EL素子の実施形態の他の一例であり、電極片3の付近を拡大して図示している。本形態では、電極片3を支持する構造が異なる以外は、図1の形態と同じ構成となっている。図1の形態と同じ構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
図17の形態では、電極片3は、封止材2とは離間した位置で電極片支持体4に端部が埋められて支持固定されており、電極片3と封止材2の表面との間には隙間が形成されている。そのため、電極片3はより大きなバネ状の変形をすることが可能となり、バネ性を高めて強く電極片3を押し当てることができる。また、電極片支持体4によって、電極片3の高さ位置を調整することができるので、バネの付勢力を簡単に調整することができる。また、押し当てる力が調整しやすくなるため、電気接続性を高めることができる。
図17の形態においては、電極片支持体4を封止材2側の第1層(基体部)と、第1層と対向する第2層(被覆部)とで構成し、第1層と第2層とで支持片31の端部を挟みこんで電極片3を支持固定してもよい。その場合、第1層をまず積層形成した後に、電極片3を配設し、その後、第2層を形成することが好ましい。それにより、第1層の高さを調整しやすくなり、バネ性をより調整しやすくすることができる。
また、図17の形態においては、電極片支持体4をプラスチック材などの筐体で形成してもよい。その場合、電極片3をあらかじめ電極片支持体4に嵌め込んで固定し、電極片3が固定された電極片支持体4を封止材2に固着することにより、電極片3を押し当てて取り付けることができる。電極片支持体4の固着には接着剤などを用いることができる。
本形態では、電極片3の押し当てにより電極片3を電極引き出し部5に強く固定することができる。このとき、導電性ペースト20は設けられていなくてもよい。また、本形態でも、電極片3は、導電性ペースト20によって、基板1側及び封止材2側の一方又は両方に、接着及び固定されていてもよい。その場合、固定片32の先端は電極引き出し部5に直接接触していてもよいし、接触していなくてもよい。
図18は、有機EL素子の実施形態の他の一例であり、電極片3の付近を拡大して図示している。本形態では、電極片3を支持する構造が異なる以外は、図1の形態と同じ構成となっている。図1の形態と同じ構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
図18の形態では、電極片3は、封止材2の表面に支持片31の端部が接着されて支持固定されている。電極片3の接着は両面テープなどで行うことができる。そして、本形態では、電極片3の端部を覆って支持固定する電極片支持体4は設けられていない。そのため、簡単に電極片3を支持固定することができ、電極片3の取り付けが容易になる。
なお、電極片3の支持固定構造は、電極片支持体4を用いるものや、両面テープを用いるものに限られるものではない。例えば、封止材2の表面端部に溝状の凹部を設け、この凹部に支持片31の端部を嵌め込んで電極片3を支持固定してもよい。
本形態では、電極片3の押し当てにより電極片3を電極引き出し部5に強く固定することができる。このとき、導電性ペースト20は設けられていなくてもよい。また、本形態でも、電極片3は、導電性ペースト20によって、基板1側及び封止材2側の一方又は両方に、接着及び固定されていてもよい。その場合、固定片32の先端は電極引き出し部5に直接接触していてもよいし、接触していなくてもよい。
図19は、有機EL素子の実施形態の他の一例であり、電極片3の付近を拡大して図示している。本形態では、電極片3の構成及び電極片3の支持構造が異なる以外は、図18の形態と同じ構成となっている。上記の形態と同じ構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
図19の形態では、電極片3は、一体となった金属片によって構成されておらず、複数(本形態では二つ)の金属片によって構成されている。具体的には、電極片3は、支持片31を構成する第1の金属片と、固定片32を構成する第2の金属片によって構成されている。支持片31の端部は、図18の形態と同様に、両面テープなどによって封止材2に支持固定されていてよい。あるいは、図1の形態と同様に、支持片31の端部は電極片支持体4によって支持固定されていてもよい。そして、支持片31の封止材2からはみ出した方の端部(延伸部)は固定片32の一方の端部を基板1側に押さえ付けており、この押さえ付ける力によって固定片32の他方の端部(基板1側の端部)は電極引き出し部5に押し当てられている。本形態では、表面が平坦な平板状の金属片を用いて電極片3を構成することができるため、簡単に電極片3の押し当て構造を形成することができる。
本形態では、電極片3の押し当てにより電極片3を電極引き出し部5に強く固定することができる。このとき、導電性ペースト20は設けられていなくてもよい。また、本形態でも、電極片3は、導電性ペースト20によって、基板1側及び封止材2側の一方又は両方に、接着及び固定されていてもよい。その場合、固定片32の先端は電極引き出し部5に直接接触していてもよいし、接触していなくてもよい。また、支持片31と固定片32とが導電性ペースト20によって接着されていてもよい。
図20は、有機EL素子の実施形態の他の一例であり、電極片3の付近を拡大して図示している。本形態では、電極片3の構成が異なる以外は、図19の形態と同じ構成となっている。上記の形態と同じ構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
図20の形態では、図19の形態と同様に、電極片3は、一体となった金属片によって構成されておらず、複数(本形態では二つ)の金属片によって構成されている。また、支持片31の封止材2からはみ出した方の端部(延伸部)は固定片32の一方の端部を基板1側に押さえ付けており、この押さえ付ける力によって固定片32の他方の端部(基板1側の端部)は電極引き出し部5に押し当てられている。なお、図20では、電極片支持体4を設けていない形態を示しているが、もちろん、電極片支持体4を設けてもよい。
さらに、本形態では、支持片31が外側に延伸して、電極引き出し部5に固定される位置(電極引き出し部5を押し当てる位置)よりも外側にはみ出している。支持片31における固定片32よりも外側にはみ出した領域は、端子部12となり、他の端子と電気的接続が可能な部分となっている。
このように、電極片3は、電極引き出し部5を押し当てる位置、すなわち、電極片3が電極引き出し部5に固定される位置よりも外側にはみ出した端子部12を有することが好ましい一形態である。その場合、複数の有機EL素子を面状に配設して発光面積の大きい面状発光装置を得るときに、この端子部12を用いて隣り合う有機EL素子を電気接続することができ、連結接続性を高めることができる。
支持片31の外部側の端縁の位置は、基板1の端縁と略同じ位置であってよい。基板1の端縁まで金属片が延伸することにより、接続性を高めることができる。
本形態では、電極片3の押し当てにより電極片3を電極引き出し部5に強く固定することができる。このとき、導電性ペースト20は設けられていなくてもよい。また、本形態でも、電極片3は、導電性ペースト20によって、基板1側及び封止材2側の一方又は両方に、接着及び固定されていてもよい。その場合、固定片32の先端は電極引き出し部5に直接接触していてもよいし、接触していなくてもよい。また、支持片31と固定片32とが導電性ペースト20によって接着されていてもよい。
図21は、有機EL素子の実施形態の他の一例であり、電極片3の付近を拡大して図示している。図21では、端子部12を形成する電極片3の他の一例が示されている。上記の形態と同じ構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
本形態の電極片3では、固定片32は、支持片31の両側部において分岐して形成されている。電極片3における固定片32が分岐された位置からは、支持片31に連続して外側に延伸することにより外側方に突出する端子片34が分岐されて形成されている。この電極片3は、金属片の切り込み加工及び折り曲げ加工により形成することができるものである。本形態では、図20の形態と同様に、端子部12が設けられているため、隣り合う有機EL素子を簡単に電気接続することができる。
図21に示す電極片3では、一体化した部材として電極片3を形成することができる。そのため、電極片3の強度を高めることができ、バネ性を高めて押し当て力を強くすることができる。また、一体化した電極片3により外側方に飛び出す端子部12を簡単に形成することができる。なお、図21では、電極片支持体4を設けていない形態を示しているが、もちろん、電極片支持体4を設けてもよい。
本形態では、電極片3の押し当てにより電極片3を電極引き出し部5に強く固定することができる。このとき、導電性ペースト20は設けられていなくてもよい。また、本形態でも、電極片3は、導電性ペースト20によって、基板1側及び封止材2側の一方又は両方に、接着及び固定されていてもよい。その場合、固定片32の先端は電極引き出し部5に直接接触していてもよいし、接触していなくてもよい。
図22は、有機EL素子の実施形態の他の一例である。図22(a)は電極片3を取り付ける前の様子を示し、図22(b)は電極片3を取り付けた後の様子を示している。上記の形態と同じ構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
図22(a)に示すように、本形態では電極片3には複数の突起13が設けられている。そして、図22(b)に示すように、電極片3の取り付けによって突起13が押し潰されて突起潰れ部13aが形成されている。このように、電極片3と電極引き出し部5とは、境界部分において導電性を有する複数の突起13が押し潰されて接続されていることが好ましい。複数の突起13を押し潰して電極片3を押し当てることにより、電気接続性を高めることができる。なお、図22では、電極片支持体4を設けていない形態を示しているが、もちろん、電極片支持体4を設けてもよい。
図22(a)に示すように、本形態では、電極片3の固定片32の先端に複数の突起13が設けられている。突起13は電極片3の材料で構成してもよいし、他の導電材料で構成してもよい。そして、電極片3を基板1に封止材2側から近づけて支持片31の端部を支持固定するとともに、固定片32を基板1に向かって押し当てる。すると、図22(b)に示すように、固定片32の押し付けによって突起13は押し潰されて、電極片3と電極引き出し部5の境界部分に突起13が押し潰されて形成された突起潰れ部13aが形成される。そのため、電気接続性を高めることができるものである。なお、図22では、電極片3に突起13を設けたものを示したが、突起13は取出し電極11の表面に設けられていてもよい。要するに、突起13は電極片3と電極引き出し部5との境界部分にあればよいものである。
本形態では、電極片3の押し当てにより電極片3を電極引き出し部5に強く固定することができる。このとき、導電性ペースト20は設けられていなくてもよい。また、本形態でも、電極片3は、導電性ペースト20によって、基板1側及び封止材2側の一方又は両方に、接着及び固定されていてもよい。導電性ペースト20を用いた場合、突起13が導電性ペースト20(導電固定部21)に埋め込まれていてもよい。
図23は、有機EL素子の実施形態の他の一例であり、電極片3の付近を拡大して図示している。上記の形態と同じ構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
図23の形態では、電極片3の固定片32は、上下両端部に開口部を有する筒状の筐体15に収められている。筐体15は、樹脂、プラスチックなど絶縁性材料で構成されるものであってもよいし、金属製のものであってもよい。筒状の筐体15の高さは固定片32の長さよりも短くなっており、固定片32の先端は筐体15よりも外側(基板1側)にはみ出している。そして、筐体15からはみ出した固定片32の先端が電極引き出し部5に押し当てられている。
本形態では、筐体15により電極片3の固定片32が包まれているので、電極片3が傷ついたり破壊されたりすることを抑制することができる。また、筐体15は基板1に接着されていてもよい。その場合、固定強度をさらに高めることができる。なお、本形態では、固定片32を包み込む筐体15を示したが、筐体15はこれに限定されるものではなく、取出し電極11を確保できるのであれば、支持片31を包んでよい。なお、図23では、電極片支持体4を設けていない形態を示しているが、もちろん、電極片支持体4を設けてもよい。
本形態では、電極片3の押し当てにより電極片3を電極引き出し部5に強く固定することができる。このとき、導電性ペースト20は設けられていなくてもよい。また、本形態でも、電極片3は、導電性ペースト20によって、基板1側及び封止材2側の一方又は両方に、接着及び固定されていてもよい。導電性ペースト20を用いた場合、筐体15と導電性ペースト20(導電固定部21)とが接触していてもよい。
図24は、有機EL素子の実施形態の他の一例であり、電極片3の付近を拡大して図示している。上記の形態と同じ構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
図24の形態では、電極片3と電極引き出し部5とは、境界部分近傍において導電性を有する弾性部14が押し付けられて接続されている。このように弾性部14が設けられることにより、弾性部14の反発力により押し当て力を高めることができる。
図24の形態では、電極片3の固定片32は、電極引き出し部5との境界部の近傍となる位置にコイルバネ状の弾性部14を有している。弾性部14は筐体15内に収められている。それにより、強度が弱くなりやすい弾性部14を保護することができる。そして、電極片3を押し付けた際には、弾性部14が縮む方向に変形するが、コイルバネ状となった弾性部14にはこの変形を戻そうとする力が働く。そして、弾性部14よりも先端側の固定片32の先端部が電極引き出し部5を押し当てる。そのため、電気接続性を高めることができる。本形態でも、適宜の成形により、電極片3は一体的に形成することが可能である。あるいは、電極片3は、支持片31を構成する金属片と固定片32を構成する金属片とで構成するといったように、複数の金属片で構成するようにしてもよい。また、弾性部14を別体の部材で構成して金属片に固着させて電極片3を形成するようにしてもよい。
本形態では、コイルバネ状の弾性部14を利用して押し当てるため、押し当てた力は弾性部14において吸収される。そのため、電極片3全体が変形することが抑制されて、電極片3を封止材2の表面に密着させて取り付けることができ、電極片3が変形により出っ張ったりするのを抑制することができる。
本形態では、電極片3の押し当てにより電極片3を電極引き出し部5に強く固定することができる。このとき、導電性ペースト20は設けられていなくてもよい。また、本形態でも、電極片3は、導電性ペースト20によって、基板1側及び封止材2側の一方又は両方に、接着及び固定されていてもよい。導電性ペースト20を用いた場合、筐体15と導電性ペースト20(導電固定部21)とが接触していてもよい。
図25は、有機EL素子の実施形態の他の一例であり、電極片3の付近を拡大して図示している。上記の形態と同じ構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
図25の形態では、電極片3と電極引き出し部5とは、境界部分において導電性を有する弾性部14が押し付けられて接続されている。このように弾性部14が設けられることにより、弾性部14の反発力により押し当て力を高めることができる。
図25の形態では、電極片3の固定片32は、電極引き出し部5との境界部である先端部分に伸縮可能な板バネ状の弾性部14を有している。弾性部14の先端は筐体15から飛び出して設けられている。そして、電極片3を押し付けた際には、弾性部14が縮む方向に変形するが、弾性部14にはこの変形を戻そうとする力が働く。そして、弾性部14が変形しながら弾性部14の反発力で電極引き出し部5を押し当てる。そのため、電気接続性を高めることができる。本形態でも、適宜の成形により、電極片3は一体的に形成することが可能である。あるいは、電極片3は、支持片31を構成する金属片と固定片32を構成する金属片とで構成するといったように、複数の金属片で構成するようにしてもよい。また、弾性部14を別体の部材で構成して金属片に固着させて電極片3を形成するようにしてもよい。
本形態では、板バネ状の弾性部14を利用して押し当てるため、押し当てた力は弾性部14において吸収される。そのため、電極片3全体が変形することが抑制されて、電極片3を封止材2の表面に密着させて取り付けることができ、電極片3が変形により出っ張ったりするのを抑制することができる。
本形態では、電極片3の押し当てにより電極片3を電極引き出し部5に強く固定することができる。このとき、導電性ペースト20は設けられていなくてもよい。また、本形態でも、電極片3は、導電性ペースト20によって、基板1側及び封止材2側の一方又は両方に、接着及び固定されていてもよい。導電性ペースト20を用いた場合、筐体15と導電性ペースト20(導電固定部21)とが接触していてもよい。
なお、図24及び図25の形態では、電極片3側に弾性部14を設けた例を示したが、弾性部14は電極引き出し部5側に設けられていてもよい。また、弾性部14を電極片3とは別体の部材(弾性部材)により構成し、固定片32と電極引き出し部5との間にこの弾性部材を配設して、弾性部材に電極片3を押し付けるようにしてもよい。
図26は、有機EL素子の実施形態の他の一例であり、電極片3の付近を拡大して図示している。上記の形態と同じ構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
本形態の電極片3では、支持片31は、封止材2よりも外側にはみ出した部分に、基板1に向かう方向に内側に曲がった内曲り部31aが形成されている。そして、固定片32の長さは封止材2の高さよりも短くなっているが、内曲り部31aが形成されて支持片31の先端部が曲がっているために、固定片32の先端は電極引き出し部5に押し当てられている。電極片3はいわば塑性変形している。本形態では、固定片32の長さは封止材2の高さの0.5倍以上1倍未満であってよいが、これに限定されるものではない。
本形態では、支持片31と固定片32との境界部分は内曲り部31aが形成されて斜めに傾斜しているので、素子裏面の端部が内側に凹むことになって電極片3で出っ張るようなことを抑制することができる。また、内曲り部31aが電極片3全体の変形を吸収することが可能になるので、電極片3の変形による歪が大きくなりすぎて素子に負荷がかかることを抑制することができる。
本形態では、電極片3の押し当てにより電極片3を電極引き出し部5に強く固定することができる。このとき、導電性ペースト20は設けられていなくてもよい。また、本形態でも、電極片3は、導電性ペースト20によって、基板1側及び封止材2側の一方又は両方に、接着及び固定されていてもよい。その場合、固定片32の先端は電極引き出し部5に直接接触していてもよいし、接触していなくてもよい。
図27は、有機EL素子の実施形態の他の一例であり、電極片3の付近を拡大して図示している。上記の形態と同じ構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
本形態の電極片3では、支持片31は、封止材2の端部付近から外側にはみ出した部分までにおいて、基板1から離れる方向に外側に曲がった外曲り部31bが形成されている。そして、固定片32の長さは封止材2の高さよりも長くなっているが、外曲り部31bが形成されて支持片31の先端部が曲がっているために、固定片32の先端は適度な押し当て力で電極引き出し部5に押し当てられている。本形態では、固定片32の長さは封止材2の高さの1倍よりも長く5倍以下であってもよいが、これに限定されるものではない。
本形態では、支持片31と固定片32との境界部分は外曲り部31bが形成されており外曲り部31bが変形することによってバネ性を発揮することができる。そのため、電極片3で押し当てる力を電極引き出し部5に伝えやすくなり、押し当て力を強くすることができる。また、外曲り部31bが変形しながら固定片32が押し当てられるので、押し当て力を適度なものに調整しやすくすることができる。また、外曲り部31bが電極片3全体の変形を吸収することが可能になるので、電極片3の変形による歪が大きくなりすぎて素子に負荷がかかることを抑制することができる。
本形態では、電極片3の押し当てにより電極片3を電極引き出し部5に強く固定することができる。このとき、導電性ペースト20は設けられていなくてもよい。また、本形態でも、電極片3は、導電性ペースト20によって、基板1側及び封止材2側の一方又は両方に、接着及び固定されていてもよい。その場合、固定片32の先端は電極引き出し部5に直接接触していてもよいし、接触していなくてもよい。
図28は、照明装置の一例を示している。図28では、発光面から見た様子を示している。この図では、発光領域Pの外縁を破線で示している。
照明装置は、一又は複数の有機EL素子を備えている。本形態の照明装置では、1つの有機EL素子は1つの照明パネル100を構成しており、複数の照明パネル100が面状に配置されて照明装置が形成されている。複数の有機EL素子を備える場合は、有機EL素子を面状に配置することができる。図28の形態では、縦横のマトリックス状になって、四角形の有機EL素子が面状に配置されている。複数の有機EL素子は、固定されていることが好ましい。例えば、有機EL素子を固定するための固定材を発光面とは反対側に設けることができる。複数の有機EL素子は、面状に敷き詰められることが好ましい。照明装置は、電気配線を備えるものであってよい。照明装置は、プラグを備えるものであってよい。
図28の形態では、縦3個、横3個、合計9個の照明パネル100が面状に配設されている。照明パネル100(有機EL素子)の個数は、4個(2×2個)であっても、16個(4×4個)であっても、25個(5×5個)であってもよい。また、縦と横の個数が異なっていてもよい。また、同一方向に列状に並べられていてもよい。
照明装置においては、上記の有機EL素子を面状に並べて形成しているので、非発光領域を小さくすることができ、隣り合う有機EL素子の境界部分の非発光領域を目立ちにくくすることができる。そのため、非発光部分が額縁状や格子状になって目立つことを抑制することができるため、照明性の優れた発光を得ることができる。
複数の有機EL素子(照明パネル100)を面状に配置した場合、隣り合う有機EL素子においては、電極同士の距離が近くなる。特に、上記の有機EL素子においては、電極片3を用いることによって電極が引き出された部分をより端部に配置させており、電極間距離が小さくなる。異なる極の電極同士が接触すると短絡が発生するおそれがある。また、同じ極同士の電極が接触しても、照明装置の面内において電流の流れが不均一になり、良好な発光が得られなくなるおそれがある。また、電極が物理的に離間していたとしても、安全のため絶縁性を担保することが求められる。そのため、隣り合う素子間において絶縁距離を確保することが求められる。
安全上の観点から、隣り合う素子における電極片3は、絶縁距離が大きい方がよい。また、隣り合う素子における導電性ペースト20の硬化部分は、絶縁距離が大きい方がよい。絶縁距離は、通常、二つの導電部分において、絶縁信頼性のある絶縁物質が間に存在しない場合は、物理的な直線距離で求められ、絶縁信頼性のある絶縁物質が間にある場合には、絶縁信頼性のある絶縁物質を乗り越えるように設定した最短距離で求められる。絶縁信頼性のある絶縁物質とは、絶縁基準を満たした絶縁シートなどが挙げられる。安全上の観点や信頼性の観点から、このようにして設定される絶縁距離を確保することが好ましいのである。
絶縁性の確保に対しては、図12〜14の形態における絶縁壁部25を設けることが好ましい一態様であるが、絶縁距離を確保するためにさらに好ましい他の態様、あるいは、併用され得る態様も存在する。以下、絶縁距離確保の好ましい他の態様、あるいは、上記の各実施形態と併用され得る態様について説明する。
図29(a)は、有機EL素子の実施形態の一例を示しており、図29(b)は図29(a)の有機EL素子を用いて形成した照明装置の一部を示している。上記の実施形態と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。
本形態では、電極片3は、基板1の両端部に設けられている。この電極片3は、平面視において水平方向の位置が異なるように配置されている。図29(a)では、左右の端部に、複数の電極片3が配置されている形態が示されている。そして、右側に配置された電極片3と、左側に配置された電極片3とは、水平方向の位置が異なっている。この位置の異なる配置は、電極端子が縦方向に配設されていると考えた場合に、横方向での位置が異なる配置といってもよい。あるいは、この図の点線の矢印で示すように、電極端子が形成された方向(側方)から有機EL素子を見た場合に、基板両端部の電極片3が重複しない領域に設けられている配置といってもよい。いわば、電極片3がずれて配置されていると言える。
図29(b)で示すように、本形態の有機EL素子を面状に配設した場合、隣り合う有機EL素子の隣接した二つの電極片3は、水平方向で異なる位置で配置される。すなわち、図29(b)の矢印で示すように、側方から見た場合に、隣接する電極片3が重複しないように配置される。したがって、電極片3の接触を抑制することができるため、絶縁性を高めることができる。また、隣り合う取出し電極11の距離が離れる。導電性ペースト20で電極片3を接着する場合には、導電性ペースト20で形成された部分(導電固定部21、導電接着部22)の距離も離れる。そのため、容易に絶縁性を高めることができる。
電極片3は、発光領域の中心に対して点対称に配置されていることが好ましい。その場合、面内の電流密度分布がより均一化されるため、面内においてより均一に発光することができ、輝度ムラを低減することができる。図29(a)では、電極片3は点対称に配置されており、180°回転させた場合に、電極片3の位置は同じ位置になっている。
ところで、照明装置において隣り合う電極片3の絶縁距離を大きくする方法として、水平方向の位置が異なる電極片3を有する複数種類の有機EL素子を形成し、それらの有機EL素子を突き合せて配置する方法も可能ではある。例えば、図29(a)の右側の端部に示される位置で電極片3が左右の両側に配置された有機EL素子と、図29(a)の左側の端部に示される位置で電極片3が左右の両側に配置された有機EL素子とを用い、これらを隣り合わせて配設する。このとき、2つの有機EL素子は、電極片3の位置以外は、図29(a)の形態と同じ構成のものであってよい。2つの有機EL素子は、横方向に交互に配置される。すると、有機EL素子の端部を突き合わせたときには、図29(b)で示されるように、隣り合う電極片3が水平方向で異なる位置に配置することになるため、図29(a)の有機EL素子を用いる場合と同様に、絶縁距離を大きくすることができる。ただし、電極片3の位置が異なる複数の有機EL素子を作製し、それを面状に配置する製法は煩雑になるおそれがある。そのため、図29(a)で示すように、1つの素子で電極片3の位置をずらした有機EL素子の方が有利である。
図30は、有機EL素子の実施形態の一例を示している。この形態では、絶縁距離を大きくするための好ましい他の態様が示されている。上記の実施形態と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。
本形態では、基板1の側部に、絶縁バリア体16が設けられている。絶縁バリア体16は、基板1の表面に垂直な方向において、電極引き出し部5よりも突出している。絶縁バリア体16を有することにより、絶縁性をより確保しやすることができる。そのため、絶縁性を高めることができる。
絶縁距離の確保の手法として、図12では絶縁壁部25を用いる方法を説明したが、絶縁壁部25が良好に形成されない場合や、絶縁壁部25が薄く形成された場合、絶縁性が十分に確保されない場合がある。特に絶縁壁部25を樹脂などで構成した場合、樹脂の形成のされ方などにより絶縁性にばらつきが生じるおそれがあり、求められる耐電圧を確保できなくなるおそれがある。樹脂の場合、塗布条件や硬化条件によって性能が左右され得るからである。しかしながら、絶縁バリア体16を用いることにより、絶縁バリア体16のバリア性によって絶縁性を容易に確保することができるため、絶縁性を高く得ることができる。絶縁バリア体16を用いる場合、絶縁バリア体16を基板1に接合する前の状態で、絶縁性の確認を行うことが可能であり、良好に絶縁性が付与された絶縁バリア体16を素子の作製に用いることが可能であるからである。
絶縁バリア体16は、基板1の側面に設けられている。それにより、基板1の側面での絶縁性を確保することができる。絶縁バリア体16は、接着層17により基板1に接着されている。
絶縁バリア体16としては、絶縁シート、絶縁フィルム、絶縁板などを用いることができる。例えば、接着層17付きの絶縁シートを基板1の側面に貼り付けることにより、絶縁バリア体16を容易に基板1に接着することができる。また、絶縁バリア体16を有すると、有機EL素子を塵埃の多い箇所へ設置したり、有機EL素子を複数個配列させる高耐電圧が必要な配列とすることも可能となる。
絶縁バリア体16の厚みは例えば0.1mm以上にすることができる。それにより、絶縁性をより高めることができる。この場合の厚みは、基板1の表面と平行な方向(横方向)の長さであり、有機発光体10の積層方向と垂直な方向での長さである。ただし、非発光部を小さくするためには、絶縁バリア体16の厚みは小さい方がよい。例えば、絶縁バリア体16の厚みは例えば5mm以下にすることができ、好ましくは3mm以下にすることができ、さらに好ましくは1mm以下にすることができる。
絶縁バリア体16は、基板1の側部全体に設けられることが好ましい。それにより、絶縁性を高めることができるとともに、容易に絶縁バリア体16を設けることができる。絶縁バリア体16は、電極片3の側方に配置されることがより好ましい。
図30では、基板1の表面に垂直な方向の位置として、電極引き出し部5の表面の位置B1と、基板1の光取り出し側の表面の位置B2と、電極片3の基板1とは反対側の端部の位置B3とを、破線で示している。絶縁バリア体16は、光取り出し側とは反対側(この図では上方)に、電極引き出し部5の表面の位置B1よりも飛び出して突出している。それにより、電極引き出し部5の側方に絶縁バリア体16が配置されるため、絶縁距離をより確保しやすくすることができる。絶縁距離を大きくするためには、導電固定部21の位置よりも突出することがより好ましい。それにより、導電固定部21の側方にバリア体16を配置することができる。
絶縁バリア体16は、基板1の表面に垂直な方向において、基板1の封止材2が接着された面とは反対側の面において突出していないことが好ましい。図30では、絶縁バリア体16の端部(光取り出し側の端部16b)は、基板1の外部側の表面の位置である位置B2と同じ位置に配置されており、基板1の外部側に突出していない。このように、基板1の外部側に絶縁バリア体16が突出しないことにより、照明装置を形成したときに、絶縁バリア体16が発光面において飛び出すことを抑制できる。そのため、絶縁バリア体16によって外観が悪くなるのを抑制することができるとともに、絶縁バリア体16によって非発光部分が目立つことを抑制することができる。絶縁バリア体16の端部16bは位置B2よりも内側であってもよい。ただし、絶縁バリア体16の端部16bが内側に凹みすぎると外観が低下するおそれがあるので、凹んだとしても絶縁バリア体16の端部16bは位置B2の近傍に配置されることが好ましい。
絶縁バリア体16は、基板1の表面に垂直な方向において、電極片3よりも突出していることが好ましい。図30では、絶縁バリア体16の端部(光取り出し側の反対側の端部16a)は、電極片3の光取り出し側とは反対側の端部の位置である位置B3よりも光取り出し側とは反対側に配置されており、電極片3よりも突出している。このように、絶縁バリア体16が電極片3よりも突出することにより、照明装置を形成したときに、隣り合う有機EL素子の電極片3がより接触しにくくなるため、絶縁性をより高めることができる。また、隣り合う有機EL素子の導電固定部21の絶縁距離は、絶縁バリア体16を乗り越えた距離として算出されるが、絶縁バリア体16の垂直方向の長さを大きくすることができるため、絶縁距離をより大きくすることができる。
絶縁バリア体16の光取り出し側とは反対側の端部16aは、例えば、電極片3の固定片32の長さの2倍以上の位置に配置されていてもよい。絶縁バリア体16が突出するほど絶縁性が高まる。例えば、絶縁バリア体16の端部16aは、電極片3に沿って絶縁バリア体16を折り曲げたと仮定したときに、支持片31の端部よりも素子内部側に位置するようにしてもよい。さらには、例えば、絶縁バリア体16の端部16aは、封止材2の表面の位置で絶縁バリア体16を内側に折り曲げたと仮定したときに、取出し電極拡張部23の内側よりも素子内部側に位置するようにしてもよい。絶縁バリア体16の長さが十分に長いと、導電性ペースト20や取出し電極11の構成を変更した場合でも、絶縁バリア体16で絶縁距離が確保されているため、絶縁設計の変更をすることを要しなくなり得る。そのため絶縁設計を容易化することができる。
もちろん、絶縁バリア体16の光取り出し側とは反対側の端部16aは、電極片3の光取り出し側とは反対側の端部の位置B3の位置に配置されていてもよい。その場合も、電極片3の側方に、電極片3の側部を覆うように絶縁バリア体16が配置されるので、絶縁性を高めることができる。また、絶縁バリア体16の端部16aは、位置B3よりも基板1側に配置されていてもよい。その場合も、電極片3の側方に絶縁バリア体16が配置されるので、絶縁性を高めることができる。また、絶縁バリア体16が電極片3よりも飛び出していないと、絶縁バリア体16が引っ掛かるなどして剥がれることを抑制することができる。また、薄型化を図ることができる。絶縁バリア体16の端部16aは、絶縁性をより高めるためには、位置B3を飛び出すことが好ましいと言え、絶縁バリア体16を剥がれにくくするためには、位置B3よりも内側であることが好ましいと言える。したがって、絶縁性や安全性等を考慮して、絶縁バリア体16の端部16aの位置を設定することができる。
例えば、絶縁バリア体16の基板1の表面に垂直な方向の長さは、固定片3の延伸方向の長さと同じであってもよい。あるいは、例えば、絶縁バリア体16の基板1の表面に垂直な方向の長さは、固定片3の延伸方向の長さと基板1の厚みとを合計した長さと同じであってもよい。あるいは、例えば、絶縁バリア体16の基板1の表面に垂直な方向の長さは、固定片3の延伸方向の長さと基板1の厚みとを合計した長さよりも長くてもよい。
絶縁バリア体16は、適宜のタイミングで基板1に接着することができる。絶縁バリア体16は、有機発光体10の形成前の基板材料のときの基板1に設けることも可能である。しかしながら、絶縁バリア体16を積層体の積層形成よりも前に設けると、有機発光体10を良好に積層できなくなるおそれがある。そのため、絶縁バリア体16は、有機発光体10を形成し封止を行った後の適宜のタイミングで行うことが好ましい。その際、電極片3を取り付ける前に、絶縁バリア体16を設けることものできるし、電極片3を取り付けた後に、絶縁バリア体16を設けることもできる。例えば、電極片3を取り付ける前に絶縁バリア体16を基板1に接着し、次に、電極引き出し部5の表面に導電性ペースト20を塗布し、その後、電極片3を取り付けるようにしてもよい。この場合、導電性ペースト20を絶縁バリア体16で堰き止めることができるため、絶縁性を高めることができる。あるいは、例えば、電極引き出し部5の表面に導電性ペースト20を塗布し、次に、電極片3を取り付け、その後、絶縁バリア体16を基板1に接着してもよい。この場合、導電性ペースト20が外部側にはみ出したとしても、導電性ペースト20のはみ出した部分を覆って絶縁バリア体16を取り付けることができるので、絶縁性を高めることができる。絶縁バリア体16は、より好ましくは、片面全体に接着層17が設けられるものを使用することができる。それにより、絶縁バリア体16の接着の作業性を高めることができる。なお、接着層17は最終的には硬化されるものであってよく、外表面に露出した場合にも接着性は最終的には消失するものであってよい。
図31は、有機EL素子及び照明装置の実施形態の一例を示している。図31(a)及び図31(b)は、有機EL素子が示されおり、図31(c)はこの有機EL素子を複数用いた照明装置における有機EL素子の境界部分が示されている。上記の実施形態と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。なお、図31(a)では、接着層17を省略している。接着層17は実際には厚みが薄いからである。
絶縁バリア体16は、複数の有機EL素子を並べて配置した場合に、隣り合う電極片3の間に配置するように設けられていればよい。したがって、電極片3が設けられた基板1の側部の一方に、絶縁バリア体16が設けられていなくてもよい。図31(a)では、電極片3が設けられた両側の端部のうちの一方の端部に絶縁バリア体16が設けられ、他方の端部に絶縁バリア体16が設けられていない。この有機EL素子では、照明装置を形成したときには、図31(c)に示すように、絶縁バリア体16を有さない端部と、絶縁バリア体16を有する端部とが突き合わせて隣り合う有機EL素子を配置することができる。そのため、電極端子の間に絶縁バリア体16を設けることができ、絶縁性を高めることができる。
絶縁バリア体16は電極片3が取り付けられた基板1の端部の全長に亘って設けられていることが好ましい。それにより、絶縁バリア体16によって簡単に絶縁構造を形成することができる。基板1の端縁全体に沿うように、絶縁バリア体16は長尺に形成されている。もちろん、絶縁バリア体16は、個々の電極片3の位置に設けられていてもよいが、一体化した絶縁バリア体16を用いる方が、絶縁構造の形成がより容易になる。
図32は、有機EL素子及び照明装置の実施形態の一例を示している。図32(a)及び図32(b)は、有機EL素子が示されおり、図32(c)はこの有機EL素子を複数用いた照明装置における有機EL素子の境界部分が示されている。上記の実施形態と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。なお、図32(a)では、接着層17を省略している。接着層17は実際には厚みが薄いからである。
本形態では、有機EL素子の電極片3が設けられた全ての端部に絶縁バリア体16が設けられている。すなわち、図32(a)で示すように、電極片3が設けられた両側の端部の両方に、絶縁バリア体16が設けられている。そのため、電極片3が形成された端部の全部の側方に絶縁バリア体16が配置されるため、有機EL素子を隣り合わせて配置する場合には、絶縁バリア体16を確実に隣り合う電極片3の間に配置させることができる。そのため、電極端子の間に絶縁バリア体16を確実に設けることができ、絶縁性を高めることができる。また、図32(c)に示すように、隣り合う有機EL素子の間には、2つの絶縁バリア体16が配設されることになる。そのため、絶縁性をさらに高めることができる。また、1つの絶縁バリア体16の厚みを薄くすることも可能になる。
この形態でも、絶縁バリア体16は、長尺となり、電極片3が取り付けられた基板1の端部の全長に亘って設けられている。そのため、容易に絶縁性を高めることができる。
ここで、図31の形態では、絶縁バリア体16の量を減らすことができるという利点がある。一方、図32の形態では、絶縁バリア体16を隣り合う有機EL素子の間に容易に配設することができ、有機EL素子のタイリングが容易になるという利点がある。そのため、どちらの形態を採用するかは、製造性やコスト等を考慮して、適宜、設定することが可能である。
図31及び図32の形態から次のことが理解される。電極片3は、基板1の複数の端部に設けられていることが好ましい。複数の端部に電極片3が設けられることにより、取出し電極11を含んで構成される電極端子が複数の端部に形成されることになる。したがって、面内においてより均一な発光を得ることができる。そして、基板1の複数の端部のうちの半分以上の端部の位置における基板1の側部に、絶縁バリア体16が設けられていることが好ましい。これにより、面状に有機EL素子を配設したときには、隣り合う電極端子の間に絶縁バリア体16を容易に配置させることができる。例えば、図31の形態では、基板1の2つの端部に電極片3が形成されているため、このうちの半分以上である1つ又は2つの端部に絶縁バリア体16が設けられることが好ましい。もし、基板1の1つの端部のみに電極片3が形成されている場合には、この端部に絶縁バリア体16が設けられることが好ましい。あるいは、もし、基板1の3つ又は4つの端部に電極片3が形成されている場合には、2つ以上の端部に絶縁バリア体16が設けられることが好ましい。なお、有機EL素子は四角形に限られるものではなく、例えば、六角形に形成することも可能である。六角形では、ハニカム状に配置させて有機EL素子を面状に敷き詰めることができる。六角形の有機EL素子であっても、絶縁バリア体16の設けられる端部の個数の関係は同様である。
絶縁バリア体16は、より好ましくは、図32の形態で説明したように、基板1の複数の端部のうちの全部の端部の位置における基板1の側部に、絶縁バリア体16が設けられている。それにより、絶縁バリア体16がない端部が突き合わされることを抑制することができるため、確実に絶縁性を高めることができる。
上記の形態では、有機EL素子は平面視において四角形である。そのため、四角形の1つ以上の辺に絶縁バリア体16を設けることができる。好ましい形態では、四角形の対向する2辺に絶縁バリア体16が設けられる。このとき、四角形は、長方形又は正方形であってよい。
図33は、有機EL素子の実施形態の一例を示している。上記の実施形態と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。
本形態の有機EL素子は、絶縁バリア体16を有する。絶縁バリア体16の構成は上記と同じであってよい。そして、絶縁バリア体16と封止材2との間に、樹脂が充填されている。図33では、樹脂が充填された部分を樹脂部18として図示している。樹脂部18は樹脂が硬化して形成されたものであってよい。樹脂の硬化は、熱硬化であってもよく、光硬化であってもよい。
本形態では、絶縁バリア体16と封止材2との間に樹脂が充填されていることにより、導電固定部21を樹脂部18で被覆し、導電固定部21を外力や湿気から保護することができるため、電気信頼性を高めることができる。また、絶縁バリア体16と封止材2との間の隙間が塞がれるため、この隙間に塵埃などの不純物が入ることを抑制することができるため、電気信頼性をさらに高めることができる。また、樹脂によって絶縁バリア体16を接着することができるため、絶縁バリア体16をより強固に保持することができる。また、絶縁バリア体16と封止材2との間の隙間に樹脂を充填することができるため、狭い幅で樹脂を充填することができ、非発光部分をできるだけ小さくすることができる。
樹脂は、導電固定部21を覆うように充填されることが好ましい。それにより、導電固定部21を被覆して、信頼性を高めることができる。樹脂は、電極片3の固定片32の半分以上を覆うように充填されることがより好ましい。それにより、信頼性をさらに高めることができる。樹脂は、封止材2の表面近傍の位置まで充填されることがさらに好ましい。それにより、信頼性を高めることができるとともに、絶縁バリア体16をより強固に保持することができる。
樹脂は、絶縁バリア体16と封止材2との間の隙間の水平方向の全長に亘って充填されていてよい。それにより、有機EL素子の電気信頼性と絶縁バリア体16の接合性とを高めることができる。
図34は、有機EL素子及び照明装置の実施形態の一例を示している。上記の実施形態と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。図34(a)及び(b)では、照明装置における有機EL素子の境界部分が示されており、図34(a)は電極片3近傍の断面図、図34(b)は電極片3近傍の平面図を示している。
本形態の有機EL素子は、図33の形態と同様に、絶縁バリア体16を有し、絶縁バリア体16と封止材2との間には樹脂が充填されている。本形態では、絶縁バリア体16は、基板1の両方の側部に設けられている。さらに、本形態の有機EL素子は、図29の形態で説明したのと同様に、電極片3の位置が水平方向において異なっている。そのため、絶縁距離を高く確保することができ、絶縁性を高めて信頼性が高く安全な素子を構成することができる。
図34の形態では、絶縁バリア体16は、端部16aが電極片3よりも突出せずに設けられている。この絶縁バリア体16の端部16aは、封止材2の外部側の表面近傍の位置に配置されている。絶縁バリア体16が突出していないため、絶縁バリア体16に外力がかかるなどして絶縁バリア体16が剥離することを抑制することができる。また、絶縁バリア体16が突出していないと、素子全体としての厚みをより小さくすることができるため、薄型化を図ることができる。
図35は、有機EL素子の実施形態の一例を示している。上記の実施形態と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。図35の形態は、絶縁被覆体26を有する。絶縁被覆体26を有する構成は、絶縁バリア体16を有する構成とは別の構成、あるいは、絶縁バリア体16を有する構成と併用され得る構成である。また、電極片3の配置をずらす構成とも併用され得る構成である。
本形態では、電極片3は、少なくとも基板1に向かって延伸する延伸部の外部側表面が絶縁被覆体26で被覆されている。電極片3の延伸部が絶縁性を有する絶縁被覆体26で被覆されることにより、照明装置を形成したときに、隣り合う電極片3が接触することを抑制することができる。また、電極片3が被覆されるので絶縁距離をより高く確保することができる。そのため、絶縁性をより高めることが可能になる。
本形態では、電極片3の延伸部は、固定片32によって構成されており、固定片32の外部側の表面が絶縁被覆体26で被覆されている。電極片3の側方の表面が被覆されているといってもよい。
絶縁被覆体26は、樹脂、絶縁シート、絶縁フィルム、ゴムなど適宜の絶縁材料で形成することができる。絶縁被覆体26は、基板1に固定する前の電極片3に設けられていることが好ましい。この場合、絶縁被覆体26付きの電極片3を用いて有機EL素子を形成することができる。それにより、容易に絶縁性を高めることができる。また、導電性ペースト20を用いた場合には、導電性ペースト20の流出を容易に抑制することができる。もちろん、電極片3を基板1に固定した後に、絶縁被覆体26を設けるようにしてもよい。
絶縁被覆体26は、例えば、流動性のある絶縁材料を電極片3の表面に塗布することにより形成することができる。あるいは、絶縁被覆体26は、固体状の絶縁材料(絶縁シートなど)を電極片3の表面に接着することにより形成することができる。
絶縁被覆体26の厚みは例えば0.1mm以上にすることができる。それにより、絶縁性をより高めることができる。この場合の厚みは、基板1の表面と平行な方向(横方向)の長さであり、有機発光体10の積層方向と垂直な方向での長さである。絶縁被覆体26の厚みの上限は特に限定されるものではないが、有機EL素子を構成したときに、基板1の端部の位置から水平方向にはみ出さないように、絶縁被覆体26の厚みが設定されることが好ましい。絶縁被覆体26の厚みは、例えば3mm以下にすることができ、好ましくは1mm以下にすることができる。
なお、本形態の有機EL素子は、図13で説明した充填封止構造で形成されている。もちろん、有機EL素子は、中空構造で形成されていてもよい。
図36は、有機EL素子の実施形態の一例を示している。上記の実施形態と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。図36の形態は、絶縁被覆体26を有している。絶縁被覆体26の材料及び形成方法等は、図35の形態と同様であってよい。
本形態では、電極片3は、外部側の表面全体が絶縁被覆体26で被覆されている。電極片3の全体が絶縁性を有する絶縁被覆体26で被覆されることにより、照明装置を形成したときに、隣り合う電極片3が接触することを抑制することができる。また、電極片3の外部表面全体が被覆されるので絶縁距離をより高く確保することができる。そのため、絶縁性をより高めることが可能になる。また、絶縁被覆体26が電極片3の全体を覆うので、絶縁被覆体26と電極片3との接合性を高めることができるとともに、絶縁被覆体26を容易に形成することができる。
なお、本形態の有機EL素子は、図9に示す形態に絶縁被覆体26を設けたものを示しているが、絶縁被覆体26は他の形態にも適用可能である。
図37は、絶縁被覆体26を、図10の形態に適用した例である。本形態では、有機EL素子は配線板24を有する。この場合も絶縁距離を容易に確保することができる。
図38は、有機EL素子の実施形態の一例を示している。上記の実施形態と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。
本形態では、絶縁被覆体26は、電極片3の延伸部の先端よりも基板1側にはみ出している。すなわち、絶縁被覆体26の基板1側の先端は、電極片3の固定片32の基板1側の先端からはみ出して飛び出している。絶縁被覆体26が電極片3の延伸部の先端よりも基板1側にはみ出すことにより、導電性ペースト20によって形成される導電固定部21の側方を覆うことが可能である。そのため、絶縁距離をさらに容易に確保することができる。また、導電性ペースト20の流出を抑制することができるため、絶縁性をより高めることができる。
図38では、絶縁被覆体26の電極片3よりもはみ出した部分は、絶縁はみ出し部26aとして図示されている。
本形態においては、絶縁被覆体26は可撓性を有することが好ましい。絶縁被覆体26が可撓性を有することにより、電極片3を基板1側に近づけたときに、絶縁被覆体26を変形させることができるため、固定片32の先端を電極引き出し部5側により近づけることができる。もちろん、絶縁被覆体26としては、可撓性を有さないものも使用可能である。
図39は、有機EL素子の実施形態の一例を示している。上記の実施形態と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。
本形態では、絶縁被覆体26における電極片3の延伸部の先端よりもはみ出した絶縁はみ出し部26aは、外方に膨らんでいる。絶縁はみ出し部26aが外側に膨らむことにより、導電性ペースト20の流出を抑制することができるため、絶縁性をより高めることができる。また、導電固定部21の大きさをより大きくすることができるため、電気接続性を高めることができる。絶縁被覆体26の外方の膨らみは、導電性ペースト20に接触した際に、押圧されて膨らんで形成されるものであってよい。絶縁被覆体26は、屈曲構造を有するものであってよい。
図39の形態では、絶縁被覆体26の基板1側の端部、すなわち、絶縁はみ出し部26aは、基板1に接している。基板1に接することにより、導電性ペースト20の流出を高く抑制することができる。
図40、図41及び図42は、絶縁被覆体26を有する有機EL素子の他の実施形態を示している。有機EL素子は、電極片3の延伸部、絶縁被覆体26、又は、電極片3と絶縁被覆体26との間に、基板1側に開口する間隙27を有することが好ましい態様である。それにより、毛細管現象を利用して導電性ペースト20を外部側に流出することを簡単に抑制することができる。間隙27は、導電性ペースト20により形成された導電固定部21が侵入していてよい。
図40の形態では、電極片3の延伸部に、基板1側に開口する間隙27を有している。すなわち、電極片3は、固定片32の先端の基板1側の面に開口して隙間が設けられ、間隙27が形成されている。この間隙27は、固定片32の先端が横方向に分岐することにより形成されている。電極片3が間隙27を有することにより、毛細管現象を利用して、この間隙27に導電性ペースト20を侵入させることができる。そのため、導電性ペースト20の流出を抑制することができる。
図41の形態では、絶縁被覆体26に、基板1側に開口する間隙27を有している。すなわち、絶縁被覆体26は、基板1側の先端が開口して隙間が設けられ、間隙27が形成されている。この間隙27は、絶縁被覆体26の先端が横方向に分岐することにより形成されている。絶縁被覆体26が間隙27を有することにより、毛細管現象を利用して、この間隙27に導電性ペースト20を侵入させることができる。そのため、導電性ペースト20の流出を抑制することができる。
図42の形態では、電極片3と絶縁被覆体26との間に、基板1側に開口する間隙27を有している。すなわち、電極片3と絶縁被覆体26とは、先端部において離間して隙間が形成されており、この隙間によって間隙27が形成されている。この間隙27は、電極片3と絶縁被覆体26の先端部分が接着していないことによって形成されるものであってもよい。電極片3と絶縁被覆体26との間に間隙27を有することにより、毛細管現象を利用して、この間隙27に導電性ペースト20を侵入させることができる。そのため、導電性ペースト20の流出を抑制することができる。
図43は、有機EL素子の実施形態の一例を示している。上記の実施形態と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。図43以降では、配線板24を用いた有機EL素子の好ましい態様について説明する。
上記図10の形態では、配線板24を用いて電極を引き出す構造を説明した。ここで、配線板24を用いる場合、配線板24は熱膨張や熱収縮が起こりやすい。例えば、有機EL素子の駆動により発熱して温度が高くなると、熱により配線板24が膨張しやすくなる。熱膨張が発生すると、電極片3に引っ張り力が働くなどして、電極片3の接触不良が発生したり、導電性ペースト20が硬化して形成された部分(導電固定部21及び/又は導電接着部22)が破損したりする場合があるため、電気的接続性を高めることが好ましい。特に上記の実施形態においては、配線板24の材料に、樹脂材料、シリコン材料、セラミック基板などを用い、封止材2にガラスを用いた場合、配線板24と封止材2とで材料が異なるため、熱による膨張又は収縮の問題が生じやすくなる。熱膨張係数が異なるからである。そこで、配線板24を用いた形態における、好ましい形態について説明する。
図43の形態では、図10の形態と同様に、配線板24を用いて電極の引き出し構造を形成している。図43の形態は、支持片31を内部側に延長し、この支持片31が、配線板24の内側に形成された取出し電極拡張部23と電気的に接続されている点で、図10の形態とは異なっている。取出し電極拡張部23は、配線板24の配線の引き回しにより、他の箇所で外部電源と導通する電極が配線板24で露出していてよい。支持片31を長くすることにより、電極片3の固定強度を高めることができるとともに、配線の引き回しの設計の自由化を高めることができる。なお、図43では、配線板24を接着剤により封止材2に接着しており、この接着剤により配線板接着層28が構成されている。
図44(a)は、図43の形態の有機EL素子に用いる電極片3の一例を示している。この電極片3は、支持片31及び固定片32が平坦な片として形成されている。図44(b)及び(c)は、図44(a)の電極片3を用いて形成した有機EL素子を示している。図44(b)は、基板1の表面に垂直な方向において、配線板24側から見た電極片3近傍の様子を示している。図44(c)は、基板1の表面に平行な方向から有機EL素子の側部を見た電極片3近傍の様子を示している。図44(a)の電極片3では、温度が高くなって配線板24に熱膨張が生じた時に、電極片3に負荷がかかり、その負荷によって電気接続性が損なわれるおそれがある。熱膨張は基板1の表面と平行な方向に生じ得る。そのため、配線板24の熱膨張は面が広がる方向に生じ得る。図43では、配線板24の熱膨張を黒矢印で示している。
そこで、電極片3は、基板1の表面に平行な方向に対しての応力を緩和する応力緩和構造35を有することが好ましい。応力緩和構造35とは、電極片3が延伸収縮変形可能な構造であってよい。より詳細には、電極片3が延伸する方向に、電気的接続性を担保しながら変形可能な構造であるといってよい。電極片3が応力緩和構造35を有することにより、配線板24の熱膨張又は熱収縮による熱変形を吸収することができるため、電極片3が接続不良になることを低減することができ、有機EL素子の電気的信頼性を高めることができる。電極片3の変形は、応力を吸収する微変形であってよい。
図45(a)、図45(b)及び図45(c)は、応力緩和構造35を有する電極片3の各一例を示している。これらの形態では、応力緩和構造35は、電極片3に設けられた開口部36により構成されている。開口部36を有することにより、電極片3が変形しやすくなり、効率よく応力を緩和することができる。開口部36は1つでもよいが、複数設けられることがより好ましい。それにより、応力をより緩和することができる。開口部36は、電極片3の厚み方向を貫通する穴として設けられている。開口部36は、電極片3の延伸方向に沿った長穴であることが好ましい。それにより、応力を緩和しやすくすることができる。図45の各形態では、長穴の開口部36が、等間隔で電極片3の幅方向に沿って並んで配置されている。開口部36は、スリット状の穴であってよい。
図45(a)の電極片3では、開口部36は、支持片31と固定片32との両方に設けられている。それにより、応力を高く緩和することができる。図45(a)の電極片3を用いた場合、電極片3近傍の部分が、図43で示される断面構造を有し、図46(a)で示される平面図となり、図46(b)で示される側面図となる有機EL素子を得ることができる。
図45(b)の電極片3では、開口部36は、支持片31に設けられており、固定片32には設けられていない。この場合も、電極片3の微変形が可能になるため、応力を緩和することができる。図45(b)の電極片3を用いた場合、電極片3近傍の部分が、図43で示される断面構造を有し、図46(a)で示される平面図となり、図44(c)で示される側面図となる有機EL素子を得ることができる。
図45(c)の電極片3では、開口部36は、固定片32に設けられており、支持片31には設けられていない。この場合も、電極片3の微変形が可能になるため、応力を緩和することができる。図45(c)の電極片3を用いた場合、電極片3近傍の部分が、図43で示される断面構造を有し、図44(b)で示される平面図となり、図46(b)で示される側面図となる有機EL素子を得ることができる。
図45(a)の形態では、図45(b)及び(c)に比べて電極片3の変形領域が多いため変形収縮性能が向上するという利点を有する。一方、図45(b)及び図45(c)では、開口部36が一つの片のみに設けられるため、製造が容易になるとともに、電極片3の強度を高めることができるという利点を有する。また、図45(c)では、支持片31に開口がないため、電極片3を取り付ける際に支持片31を容易に配線板24に接合することができ、製造を容易化することができる。
図45の各電極片3では、開口部36は、支持片31又は固定片32で構成される1つの片に4つ設けられているが、開口部36の数はこれに限定されるものではなく、1つであってもよいし、2つ又は3つであってもよいし、5つ以上であってもよい。なお、開口部36は、支持片31と固定片32の境界部分には形成されていないことが好ましい。それにより、電極片3の強度が低下することを抑制することができる。
開口部36は、例えば、電極片3を構成する金属片をパンチングにより切り抜くことにより形成することができる。あるいは、電極片3の折り曲げ加工の際に成形型によって打ち抜いてもよい。
図47(a)は、応力緩和構造35を有する電極片3の他の一例を示している。図47(b)及び図47(c)は、図47(a)の電極片3を用いて形成した有機EL素子の電極片3近傍の様子を示しており、図47(b)は平面図、図47(c)は側面図である。
本形態では、応力緩和構造35は、電極片3に設けられた切欠部37により構成されている。切欠部37は、電極片3の幅方向(延伸方向に垂直な方向)に切り欠いたスリットとして形成されている。切欠部37を有することにより、電極片3が変形しやすくなり、効率よく応力を緩和することができる。なお、断面構造は、図43と同様になる。
図47(a)の電極片3では、支持片31と固定片32との両方に各1つの切欠部37が設けられている。切欠部37は、支持片31及び固定片32のいずれか一方に設けられていてもよい。その場合も、電極片3の微変形が可能になるので、応力を緩和することができる。切欠部37は、電極片3の側部(延伸方向と垂直な方向の端部)が分断されて設けられるため、電極片3はより延伸方向に変形しやすくなる。そのため、変形吸収性を向上することができ、有機EL素子の電気的信頼性を高めることができる。
図48(a)は、応力緩和構造35を有する電極片3の他の一例を示している。図48(b)及び図48(c)は、図48(a)の電極片3を用いて形成した有機EL素子の電極片3近傍の様子を示しており、図48(b)は平面図、図48(c)は側面図である。
本形態では、応力緩和構造35は、電極片3に設けられた複数の切欠部37により構成されている。そして、複数の切欠部37は、電極片3がS字状の部分を有するように設けられている。本形態でも、切欠部37は、電極片3の幅方向(延伸方向に垂直な方向)に切り欠いたスリットとして形成されている。切欠部37を有することにより、電極片3が変形しやすくなり、効率よく応力を緩和することができる。そして、電極片3がS字状の部分を有することで、延伸方向の変形をよりしやすくすることができ、応力の緩和作用をさらに高めることができる。幅方向において、一方向からの切り欠きだけではなく、両方向から切り欠かれることによって、バネ状の弾性がより付与され変形性が高まるからである。
電極片3に設けられる切欠部37の数は、1つでもよいし、複数でもよいが、複数の切欠部37が設けられると、応力をより緩和することができる。そして、さらに複数の切欠部37を設ける場合には、図48(a)のようにS字状の部分を有するように、切欠部37を設けると、変形吸収性能が効率よく高まる。もちろん、一方向からの切り欠きが複数設けられていてもよい。なお、1つの片(支持片31及び/又は固定片32)に3つ以上の切欠部37が設けられる場合には、電極片3の幅方向の端部が交互に切り欠かれることが好ましい。その場合、電極片3はジグザグ状になる。電極片3は、複数のS字状の部分が連結した形状となってもよい。
図48(a)の電極片3では、支持片31と固定片32との両方に各2つの切欠部37が設けられている。切欠部37は、支持片31及び固定片32のいずれか一方に設けられていてもよい。その場合も、電極片3の微変形が可能になるので、応力を緩和することができる。
切欠部37は、例えば、電極片3を構成する金属片をパンチングにより切り抜くことにより形成することができる。あるいは、電極片3の折り曲げ加工の際に成形型によって打ち抜いてもよい。
図49は、応力緩和構造35を有する電極片3の他の一例を用いて形成した有機EL素子を示しており、図49(a)は断面図、図49(b)は平面図、図49(c)は側面図である。本形態では、応力緩和構造35は、電極片3に設けられた波形構造38により構成されている。波形構造38を有することにより、電極片3が変形しやすくなり、効率よく応力を緩和することができる。そして、電極片3が波形になることで、断面S字状の部分が1つ又は複数形成されるため、延伸方向の変形をよりしやすくすることができ、応力の緩和作用をさらに高めることができる。電極片3は、蛇腹状になり延伸方向に変形可能になるのである。
本形態では、波形構造38は、幅方向に亘って厚み方向に切り欠かれたスリット状の複数の凹部39によって波形構造38が形成されている。複数の凹部39は、電極片3の外部側の表面が凹んだ外部側凹部39aと、内部側の表面が凹んだ内部側凹部39bとにより構成されている。外部側凹部39aと内部側凹部39bとは延伸方向に沿って交互に配置されている。これにより、電極片3は凹凸が形成されている。図49(b)及び図49(c)では、隠れた凹部39を破線で示している。
波形構造38は、支持片31と固定片32との一方にのみ設けられていてもよい。その場合も、電極片3は微変形が可能になるので、応力を緩和することができる。ただし、支持片31と固定片32の両方に設けられていることがより好ましい。それにより、変形性をより高めることができる。
図50は、波形構造38により構成された応力緩和構造35を有する電極片3によって形成された有機EL素子の他の一例を示している。本形態では、電極片3を構成する金属片が延伸方向に曲線状に波形状になることにより、波形構造38が形成されている。本形態では例えばプレス加工により電極片3に容易に波形構造38を設けることができる。波形構造38を有することにより、電極片3の変形性が向上し、応力を緩和することができる。波形構造38は、支持片31及び固定片32のうちの一方に設けられるものであってもよい。波形構造38を構成する1つの波は断面半円状になるものであってもよい。
図51は、波形構造38により構成された応力緩和構造35を有する電極片3によって形成された有機EL素子の他の一例を示している。本形態では、電極片3を構成する金属片が延伸方向にギザギザの波形状になることにより、波形構造38が形成されている。本形態では例えばプレス加工により電極片3に容易に波形構造38を設けることができる。波形構造38を有することにより、電極片3の変形性が向上し、応力を緩和することができる。波形構造38は、支持片31及び固定片32のうちの一方に設けられるものであってもよい。波形構造38を構成する1つの波は断面三角状になるものであってもよい。
図52及び図53は、応力緩和構造35を有する電極片3によって形成された有機EL素子の他の一例を示している。これらの形態では、応力緩和構造35は、電極片3における基板1の表面に垂直な方向に沿った部分と基板1の表面に平行な方向に沿った部分との境界である屈曲部40が、電極片3の表面から外方に突出して構成されている。すなわち、固定片32と支持片31との境界部分である屈曲部40が外方に突出している。屈曲部40が外方に突出することにより、この屈曲部40が変形を吸収して電極片3が全体として微変形することが可能になり、応力を緩和することができる。なお、屈曲部40の突出により、電極片3には、突起が形成されている。
図52の形態では、屈曲部40は、基板1とは反対側の方向に突出している。図53の形態では、屈曲部40は、側方に向かって突出している。これらの形態では、電極片3の折り曲げ加工によって容易に応力緩和構造35を形成することができる。図52の形態は、屈曲部40が側方に飛び出さないため、非発光領域を小さくするためには有利である。また、図52の形態は、隣り合う有機EL素子の絶縁距離を高めるためには有利である。一方、図53の形態は、電極片3が発光面とは反対側の面(背面)に飛び出さないため、薄型化を図るためには有利である。
ところで、電極片3に応力緩和構造35が設けられる態様は、配線板24を有さない有機EL素子の場合においても有効である。そして、配線板24のない上記の各形態に、応力緩和構造35を有する電極片3を用いることができる。この場合、封止材2に電極片3を接着する場合においてより有効である。また、導電性ペースト20を用いて電極片3を接着する場合(導電固定部21及び導電接着部22の一方又は両方が形成される場合)において、より有効である。応力緩和構造35を設けると、ガラスなどで構成される封止材2と、金属片で構成される電極片3との間の熱収縮差を吸収することができる。ガラス板と金属片との間にも熱収縮差があるからである。そのため、電気接続性を高めることができる。ただし、発生する応力は、配線板24を設けた方が大きいので、応力緩和構造35は、配線板24を設けた場合により有利であると言える。
図54は、有機EL素子の実施形態の一例を示している。上記の実施形態と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。図54では、配線板24の熱膨張によって発生し得る電極片3の接続不良を抑制することができる他の態様が説明される。本形態では、図10の形態と同様に、配線板24を用いて電極の引き出し構造を形成している。
そして、本形態では、取出し電極拡張部23は、配線板24の封止材2側の表面に設けられている。取出し電極拡張部23は、平面視において、封止材2と重複する位置に配置されている。本形態では、熱膨張による反りが発生しにくい封止材2側の表面で電極片3と取出し電極拡張部23とを接続するため、熱膨張の際の変形量を抑制することができるので、接続信頼性を高めることができる。すなわち、配線板24は、配線板接着層28により封止材2に接着されており、配線板24の外部側の表面と内部側の表面とでは、封止材2に接着する側の面である内部側の面の方が熱膨張量が少ない。したがって、配線板24のより変形性の少ない面で電極片3との電気接続を行うことにより、熱膨張の際に電気接続が分断されにくくなって、接続信頼性を高めることができるのである。
図54の形態では、配線板接着層28は、電極片3を収めるスペーサとなる。配線板接着層28よりも側方に配線板24の封止材2側の表面が露出した領域が形成され、その領域に取出し電極拡張部23が設けられる。取出し電極拡張部23は配線板24の本体表面と面一であってもよい。
取出し電極拡張部23は、導電材料により形成された導電接続部29によって、電極片3と電気的に接続されていることが好ましい。それにより、接続信頼性を高めることができる。本形態では、取出し電極拡張部23と電極片3の支持片31とは、導電性ペースト20によって形成された導電接続部29によって接続されている。導電接続部29は、封止材2と電極片3との間にも設けて、電極片3を封止材2に接着させる機能を有する導電接着部22を兼ねてもよい。
本形態では、取出し電極11と取出し電極拡張部23とが平面視において重複している。そのため、電気接続性を高めることができる。
図55は、有機EL素子の実施形態の一例を示している。上記の実施形態と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。
本形態では、配線板24は、平面視において、電極片3よりも内部側に配置されている。取出し電極拡張部23は、配線板24の封止材2側の表面に設けられている。そして、取出し電極拡張部23と電極片3とは、導電性ペースト20によって形成された導電接続部29によって電気的に接続されている。導電接続部29は、封止材2の表面に沿って延伸して形成されており、配線板24と封止材2との間、及び、支持片31と封止材2との間に侵入している。導電接続部29は、電極片3を封止材2に接着する導電接着部22を兼ねている。
本形態では、熱膨張による反りが発生しにくい封止材2側の表面で電極片3と取出し電極拡張部23とを接続するため、熱膨張の際の変形を吸収することができるため、接続信頼性を高めることができる。
本形態では、図55で示すように、取出し電極拡張部23と電極片3とは平面視において重複していない。取出し電極拡張部23は、平面視において、電極片3よりも内側に配置されている。また、配線板24は、電極片3とは、平面視において重複していない。電極片3と配線板24とが厚み方向に重ならないことによって、薄型化を図ることが可能である。
図56は、有機EL素子の実施形態の一例を示している。上記の実施形態と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。
本形態では、配線板24は、平面視において、電極片3よりも内部側に配置されている。そして、取出し電極拡張部23は、封止材2の表面に設けられる第1の取出し電極拡張部23aと、配線板24の封止材2側の表面に設けられている第2の取出し電極拡張部23bとによって構成されている。第1の取出し電極拡張部23aと第2の取出し電極拡張部23bとは、導電性ペースト20によって形成された導電接続部29によって電気的に接続されている。電極片3は、導電接着部22によって封止材2の表面に形成された第1の取出し電極拡張部23aに接着されている。
本形態では、熱膨張による反りが発生しにくい封止材2側の表面で電極片3と取出し電極拡張部23とを接続するため、熱膨張の際の変形を吸収することができるため、接続信頼性を高めることができる。
本形態では、図56で示すように、取出し電極拡張部23と電極片3とは平面視において重複していない。取出し電極拡張部23は、平面視において、電極片3よりも内側に配置されている。また、配線板24は、電極片3とは、平面視において重複していない。電極片3と配線板24とが厚み方向に重ならないことによって、薄型化を図ることが可能である。また、封止材2の表面に設けられた第1の取出し電極拡張部23aによって電気接続を行うため、電極の引き出し構造を容易に形成することができるとともに、接続信頼性を高めることができる。なお、第1の取出し電極拡張部23aは、めっきなどで形成することができる。
なお、配線板24の封止材2とは反対側の表面には、電極層42が形成されている。電極層42は、配線板24の内部配線構造によって取出し電極拡張部23と電気的に接続されている。したがって、電極層42で外部電源との接続を行うことができる。
図57は、有機EL素子の実施形態の一例を示している。上記の実施形態と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略する。
図57の形態は、封止材2の表面に配線板24を備えており、配線板24の表面に取出し電極拡張部23が設けられている。本形態では、配線板24の基板1とは反対側の表面に取出し電極拡張部23が設けられている。取出し電極拡張部23は配線板24における封止材2側の表面に設けられていてもよい。ただし、本形態では、基板1とは反対側の表面に取出し電極拡張部23を設けた方が配線接続が容易になる。配線板24は、平面視において、封止材2よりも内側に配置されている。電極片3は、封止材2に接着されている。そして、電極片3と取出し電極拡張部23とが、導電接続部29を構成する可撓性導電体41によって電気的に接続されている。可撓性導電体41は、可撓性を有する導電材により形成されるものである。可撓性導電体41によって接続されることにより、熱膨張が起こったときには、可撓性導電体41が変形して応力を吸収して緩和することができる。そのため、電気的信頼性を高めることができる。なお、電極片3は、接着剤が硬化して形成された電極片支持体4によって接着されているが、導電性ペースト20によって接着されていてもよい。
可撓性導電体41は、導電性の線材であることが好ましい。具体的には、可撓性導電体41は、ワイヤなどで構成されるものであってよい。ワイヤを用いる場合、容易に接続性高く電気接続を行うことができる。電極片3とワイヤとの間、及び、取出し電極拡張部23とワイヤとの間の接続は、ワイヤボンディングやリボンボンディングで行うことができる。
1 基板
1a 段部
2 封止材
3 電極片
4 電極片支持体
5 電極引き出し部
6 封止間隙
7 第1電極
8 有機発光層
9 第2電極
10 有機発光体
11 取出し電極
12 端子部
13 突起
14 弾性部
15 筐体
16 絶縁バリア体
17 接着層
18 樹脂部
20 導電性ペースト
21 導電固定部
22 導電接着部
23 取出し電極拡張部
24 配線板
25 絶縁壁部
26 絶縁被覆体
26a 絶縁はみ出し部
27 間隙
28 配線板接着層
29 導電接続部
31 支持片
32 固定片
33 面当て片
34 端子片
35 応力緩和構造
36 開口部
37 切欠部
38 波形構造
39 凹部
40 屈曲部
41 可撓性導電体
100 照明パネル

Claims (41)

  1. 基板の表面に、第1電極と有機発光層と第2電極とをこの順で有する有機発光体が形成され、前記有機発光体は、前記基板に接着された封止材によって覆われて封止されている有機エレクトロルミネッセンス素子であって、
    前記基板の端部表面に、前記第1電極及び前記第2電極の少なくとも一方と電気的に接続された電極引き出し部が、前記封止材よりも外側に引き出されて設けられ、
    前記封止材の前記基板とは反対側に、取出し電極が電極片によって設けられ、
    前記電極片の延伸部が前記電極引き出し部に固定されることにより、前記電極片と前記電極引き出し部とが電気的に接続されていることを特徴とする、有機エレクトロルミネッセンス素子。
  2. 前記電極片は、前記基板の両端部に設けられ、
    前記電極片は、平面視において水平方向の位置が異なるように配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. 前記基板の側部に、絶縁バリア体が設けられ、
    前記絶縁バリア体は、前記基板の表面に垂直な方向において、前記電極引き出し部よりも突出していることを特徴とする、請求項1又は2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  4. 前記絶縁バリア体は、前記基板の表面に垂直な方向において、前記基板の前記封止材が接着された面とは反対側の面において突出していないことを特徴とする、請求項3に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  5. 前記電極片は、前記基板の複数の端部に設けられ、
    前記基板の前記複数の端部のうちの半分以上の端部の位置における前記基板の側部に、前記絶縁バリア体が設けられていることを特徴とする、請求項3又は4に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  6. 前記電極片は、前記基板の複数の端部に設けられ、
    前記基板の前記複数の端部のうちの全部の端部の位置における前記基板の側部に、前記絶縁バリア体が設けられていることを特徴とする、請求項3又は4に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  7. 前記絶縁バリア体と前記封止材との間に、樹脂が充填されていることを特徴とする、請求項3〜6のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  8. 前記絶縁バリア体は、前記基板の表面に垂直な方向において、前記電極片よりも突出していることを特徴とする、請求項3〜7のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  9. 前記電極片は、少なくとも前記基板に向かって延伸する前記延伸部の外部側表面が絶縁被覆体で被覆されていることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  10. 前記絶縁被覆体は、厚みが0.1mm以上であることを特徴とする、請求項9に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  11. 前記絶縁被覆体は、前記電極片の前記延伸部の先端よりも前記基板側にはみ出していることを特徴とする、請求項9又は10に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  12. 前記電極片の前記延伸部、前記絶縁被覆体、又は、前記電極片と前記絶縁被覆体との間に、前記基板側に開口する間隙を有することを特徴とする、請求項9〜11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  13. 前記絶縁被覆体における前記電極片の前記延伸部の先端よりもはみ出した絶縁はみ出し部は、外方に膨らんでいることを特徴とする、請求項9〜12のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  14. 前記電極片の前記延伸部は、前記電極引き出し部に押し当てられて固定されていることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  15. 前記電極片の前記延伸部は、前記電極引き出し部に導電性ペーストによって形成された導電固定部によって固定されていることを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  16. 前記導電固定部は、前記電極片における前記延伸部の封止材側の面に接して形成されていることを特徴とする、請求項15に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  17. 前記導電固定部は、前記封止材の側面に接して形成されていることを特徴とする、請求項15又は16に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  18. 前記電極片は、導電性ペーストによって形成された導電接着部によって前記封止材に固定されていることを特徴とする、請求項15〜17のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  19. 前記導電固定部と前記導電接着部とが連結していることを特徴とする、請求項18に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  20. 前記封止材の表面に取出し電極拡張部が設けられ、前記電極片は、前記導電接着部によって前記取出し電極拡張部に接着されていることを特徴とする、請求項18又は19に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  21. 前記封止材の表面に配線板を備え、
    前記配線板の表面に取出し電極拡張部が設けられ、前記電極片は、導電接続部によって前記取出し電極拡張部に電気的に接続されていることを特徴とする、請求項15〜20のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  22. 前記取出し電極拡張部は、前記配線板の前記封止材側の表面に設けられ、
    前記取出し電極拡張部は、平面視において、前記封止材と重複する位置に配置されていることを特徴とする、請求項21に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  23. 前記取出し電極拡張部は、平面視において、前記電極片よりも内側に配置されていることを特徴とする、請求項21又は22に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  24. 前記電極片と前記取出し電極拡張部とが、前記導電接続部を構成する可撓性導電体によって電気的に接続されていることを特徴とする、請求項21〜23のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  25. 前記基板における前記電極引き出し部の外側に、絶縁性を有する絶縁壁部が設けられていることを特徴とする、請求項15〜24のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  26. 前記基板の表面と側面との境界部に、前記電極引き出し部よりも外側の位置において、段部が形成され、
    前記絶縁壁部は、前記段部の表面に接して形成され、
    前記導電固定部は、前記絶縁壁部に接していることを特徴とする、請求項25に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  27. 前記電極片は、前記基板の表面に平行な方向に対しての応力を緩和する応力緩和構造を有することを特徴とする、請求項1〜26のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  28. 前記応力緩和構造は、前記電極片に設けられた開口部により構成されていることを特徴とする、請求項27に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  29. 前記応力緩和構造は、前記電極片に設けられた切欠部により構成されていることを特徴とする、請求項27に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  30. 前記応力緩和構造は、前記電極片に設けられた複数の切欠部により構成され、
    前記複数の切欠部は、前記電極片がS字状の部分を有するように設けられていることを特徴とする、請求項27に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  31. 前記応力緩和構造は、前記電極片に設けられた波形構造により構成されていることを特徴とする、請求項27に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  32. 前記応力緩和構造は、前記電極片における前記基板の表面に垂直な方向に沿った部分と前記基板の表面に平行な方向に沿った部分との境界である屈曲部が、前記電極片の表面から外方に突出して構成されていることを特徴とする、請求項27に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  33. 前記電極片は、前記封止材の表面から側面に沿う形状に屈曲して形成されていることを特徴とする、請求項1〜32のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  34. 前記電極片は、前記電極引き出し部に固定される位置よりも外側にはみ出した端子部を有することを特徴とする、請求項1〜33のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  35. 前記電極片と前記電極引き出し部とは、境界部分において導電性を有する複数の突起が押し潰されて接続されていることを特徴とする、請求項1〜34のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  36. 前記電極片と前記電極引き出し部とは、境界部分又は境界部分近傍において導電性を有する弾性部が押し付けられて接続されていることを特徴とする、請求項1〜34のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  37. 前記電極片は一体に形成されていることを特徴とする、請求項1〜36のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  38. 前記電極片は、前記封止材の前記基板とは反対側の面において接合されていることを特徴とする、請求項1〜37のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  39. 前記電極片は、前記封止材の前記基板とは反対側の面に設けられた電極片支持体により支持されて固定されていることを特徴とする、請求項1〜38のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  40. 前記電極片は板バネ構造を有しており、前記板バネ構造の付勢により前記電極片の延伸部が前記電極引き出し部に押し当てられていることを特徴とする、請求項1〜39のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  41. 請求項1〜40のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備えた照明装置。
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