JPWO2013180170A1 - 更生管引込み方法及び更生された管路 - Google Patents

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Abstract

老朽化した排水路について可能な限り口径の大きな更生管の引込みが可能かどうかを簡便に判定し、下水管に対してより少ない隙間で更生管を引込むことができる更生管引込み方法を提供する。更生管引込み方法は、更生管を模擬したダミー更生管30′を用意し、更生管の引込みが可能などうかを判定するための判定治具10をダミー更生管30′の挿入側先端部に装着し、既設管1内に判定治具10付きダミー更生管30′を引込み、判定治具10付きダミー更生管30′の通過完了を確認した後、更生管の先端部に引込治具を装着し、引込治具付き更生管を既設管の上部開口部2bからその既設管1内に挿入し、引込治具をワイヤで引っ張ることにより、既設管全長にわたって更生管を配置する。

Description

本発明は、地中に埋設された後長い年月を経て、車両の走行などによる繰返し荷重や土圧、或いは地震振動などによって、亀裂や損壊が生じたり管継手部分の水密性が低下した既設管内に、新しい樹脂製更生管を引込むことにより、既設管を更生する更生管引込み方法に関するものである。
土中に埋設され長い年月を経た下水管は、耐荷能力が低下して道路が陥没したり流下能力が不足するという問題が生じる。
このような問題を解消する方法及び装置が、特許文献1及び2に開示されている。
図17に示す特許文献1に記載の排水管補修装置は、老朽化した下水管の内部に樹脂製の新たな排水管を形成する。上記排水管補修装置によれば、土砂を掘削するための工事設備を必要とせず既設管内に管体を簡便に形成することができる。
上記排水管補修装置は、可撓性を有する樹脂管50(一般に「コルゲート管」または「波付管」と称される)を、回転ドラム51から繰り出して左側のマンホール52を通じて既設の下水管53の一方から挿入し、右側のマンホール52からウインチ54で引込む。図17において、樹脂管50の先端には引込み用のキャップ55が取り付けられ、キャップ55にはワイヤ56が接続されている。
特許文献2に記載の管路更生方法は、外径が下水管内径よりも小さく形成された熱可塑性材料からなる更生管を、マンホールを通じて更生対象の下水管内に引込み、更生管内に100℃以上の熱風を送り込むと共に更生管内に該熱風を適度に封じることによりその更生管を加熱拡径し、下水管内壁に密着させる。
この管路更生方法に使用される更生管は、下水管内に引込む際には管径方向に偏平化した形状に形成されており、下水管内に引込んだ後に上記熱風により形状が円筒状に変形されて強制的に拡径される。このようにして、下水管内壁に更生管を密着させることによって、下水管内壁をライニングすることができる。
特開2002−38581号公報 特開2004−239403号公報
土中に埋設された下水管は、長い年月を経る間に連結部分でずれや屈曲等が発生する場合がある。このようなずれや屈曲等がある下水管内に更生管を挿入すると、更生管が可撓性を有するとしても、ずれや屈曲の程度が大きい場合や連結部分に障害物が引っ掛かっているような場合に、更生管の引込みが妨げられるという問題がある。
下水管路全長に亘って安全且つ効率的な引込み作業を実施するためには、上記問題を回避する必要があるため、従来の方法及び装置では、下水管の内径よりもかなり小さい外径の更生管を使用せざるを得ない。
しかしながら、こうした管路の更生後には、下水管は径がかなり小さくなり排水能力が大幅に低下するという問題がある。さらに、構造的には不要であるが、依頼主の要請などにより、更生管を下水管内に引込んだ際に生じる更生管外壁と下水管内壁との間の隙間に充填材を注入する後処理を必須とされる場合があり、このような処理を行うと次回の管路更生は事実上不可能となる。
特許文献1に記載の排水管補修装置では、回転ドラムやウインチをマンホール近傍に設置する必要がある。特許文献2に記載の管路更生方法では、熱風発生器や加圧器をマンホール近傍に設置する必要がある。
回転ドラムやウインチ及び熱風発生器や加圧器を設置している間は、上記マンホールの周辺がこれらの機材によって占有されることになる。しかしながら、マンホールの周辺を占有できない場合がある。
例えば交通量の多い基幹道路の交差点の中央に設置されているマンホールの場合には、たとえ短い時間でも該交差点内のマンホール周辺を占有すると大渋滞が起き都市機能が麻痺してしまう。
また特許文献2の方法で用いられる更生管は上記構成故に薄肉に成らざるを得ないため、機械的強度を十分に確保することが難しいので、特許文献2の方法は長期的な安定及び安全を保障する上で好ましいとは言えない。
本発明は以上のような従来の排水管補修方法における課題を考慮してなされたものであり、従来よりも径が大きな更生管を下水管に円滑に引込むことができる更生管引込み方法及び更生された管路を提供することを第1の目的とする。
なお、第1の目的に伴い、更生管の引込み工程において、引込みの途中で更生管を引込めなくなり、途中まで引込んだ更生管を撤去したり、より小径の更生管を引込み直す様な、非効率な事態の発生を予防することができる更生管引込み方法を提供することを副次的な目的とする。
また本発明は、地上のマンホール周辺を占有できない場合であっても更生管を引込むことができる更生管引込み方法を提供することを第2の目的とする。
本発明は、既設管内に、可撓性を有する樹脂管を更生管として引込む更生管引込み方法であって、
上記更生管を模擬したダミー更生管を用意する用意工程と、
上記更生管の引込みが可能かどうかを判定するための判定治具を上記ダミー更生管の挿入側先端部に装着する判定治具装着工程と、
上記既設管内に上記判定治具付きダミー更生管を引込むダミー引込み工程と、
上記判定治具付きダミー更生管の通過完了を確認した後、上記更生管の先端部に引込治具を装着する引込治具装着工程と、
上記引込治具付き更生管を上記既設管の開口部からその既設管内に挿入し、上記引込治具をワイヤで引っ張ることにより、上記既設管全長にわたって上記更生管を配置する配置工程とを含むことを特徴とする更生管引込み方法である。
本発明において、上記既設管が、マンホールとマンホールとの間に接続されている排水路であり、上記引込治具付き更生管を、一方のマンホールの上部開口から搬入し、さらに上記排水路の開口部から上記排水路内に挿入し、上記引込治具を他方のマンホール側からワイヤで引っ張ることができる。
本発明において、前記更生管引込み方法は、さらに、上記ダミー更生管の後端部に引戻治具を装着する引戻治具装着工程を含むことが好ましく、前記ダミー引込み工程において、上記既設管内で上記判定治具付きダミー更生管の引込み不良が発生した際に、上記引戻治具に接続されたワイヤを介して上記判定治具及び上記引戻治具付きダミー更生管を引き戻すことができる。
本発明において、上記判定治具は、円錐状の挿入部と、その挿入部の裾部から延設された筒状本体部と、その筒状本体部から縮径して後方に延設され上記ダミー更生管を固定するための筒状固定部とを備えることが好ましい。
本発明において、上記筒状本体部の外径を上記更生管の外径よりも大きく形成することが好ましい。
本発明において、上記判定治具は、さらに、上記挿入部、及び上記筒状本体部の内部に、捩れ戻し部材を備えることが好ましい。
本発明において、さらに、上記ダミー引込み工程より前に、上記既設管内に、該既設管内の狭い箇所を検知するための診断治具を通過させる診断工程と、検知された狭い箇所を掘削して広げる掘削工程とを含むことが好ましい。
本発明において、前記更生管引込み方法は、さらに、上記既設管と連通しているマンホールのうち最上流側マンホール近傍上方に上記更生管を巻回したドラムを設置するドラム設置工程と、上記最上流側マンホールから少なくとも2スパン以上離れた最下流側マンホール上にウインチを設置するウインチ設置工程と、上記引込治具に上記ウインチから巻き解かれたワイヤを接続する接続工程とを含み、前記配置工程は、上記ウインチを巻き取ることにより、2スパン以上の上記既設管内に上記更生管を連続して引込むことができる。
本発明において、上記既設管が下水管であり、下水供用下で上記更生管を上記既設管内に引込むことができる。
本発明において、最上流側マンホールと最下流側マンホールの間に介設されている中間マンホール内を通過している上記更生管については、更生管引込み後にその中間マンホール内壁面に合わせて切断される。
本発明に係る管路は、上記更生管引込み方法により更生される。
本発明の更生管引込み方法によれば、更生すべき既設管について更生管の引込みが可能かどうかを簡便に判定することができるので、従来よりも径が大きな更生管を既設管内に円滑に引込むことができる。
本発明の更生管引込み方法によれば、下水供用下で複数スパン(隣接するマンホール間を接続している既設管長を1スパンとする)にわたって既設管を連続的に更生することもできるので、地上のマンホールの周辺を占有できない場合であっても更生管を引込むことができる。
本発明の更生管引込み方法が適用される排水路を示す説明図である。 (a)〜(c)は、排水路に生じた屈曲、隙間、段差を示す正面図であり、(d)は横ズレを示す平面図である。 (a)は本発明に係る判定治具の側面断面図であり、(b)はその右側面図である。 (a)は本発明に係る引込治具の側面断面図であり、(b)はその右側面図である。 (a)は本発明に係る別の引込治具の側面断面図であり、(b)はその右側面図である。 本発明に係る更生管の構成を示す一部切欠きを有する正面図である。 判定治具付きダミー更生管による確認作業を示す説明図である。 更生管引込み方法における準備作業を示す説明図である。 更生管引込み作業を示す説明図である。 更生管引込み完了状態を示す説明図である。 変形例1に係る診断治具60の外観図である。 変形例1における管更生作業の手順を示す流れ図である。 本発明の管路更生方法が適用される排水路を示す説明図である。 本発明に係る管路更生方法の準備状態を示す説明図である。 本発明に係る管路更生方法を示す説明図である。 本発明に係る管路更生方法の施工終了状態を示す説明図である。 従来の排水管補修方法を示す説明図である。
<実施形態1>
以下、図面に示した実施形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
[1]排水路の点検
図1は、本発明の更生管引込み方法が適用される老朽化した既設管としての排水路を示したものである。
図1において、排水路1は、コンクリート製の排水管1aを複数本連結し土中に埋設することによって形成されている。排水路1の一方端部は、例えば上流側マンホール2の下部に設けられた下部開口部2aに接続されている。排水路1の他方端部は、下流側マンホール3の下部に設けられた下部開口部3aに接続されている。
上記排水路1を更生するにあたり、まず、排水路1の点検が行われる。
具体的には、高圧洗浄車を配置させ、更生対象の排水路1の内部を高圧水で洗浄する(洗浄工程)。
次に、排水路1内に自走式カメラを挿入し、更生管の引込みに支障となる木根等の障害物があるかどうか調査が行われる(調査工程)。
調査の結果、障害物を除去する必要があれば管内作業用ロボットを排水路1内に挿入し障害物除去等の前処理が行われる(障害物除去工程)。なお、図1中には、上流側からの下水が排水路1内に入ることを防止するための止水プラグ4、及び更生管を巻回しているドラム5を記載している。
[2]更生管引込みにおける確認作業
図2(a)において、老朽化に伴なって排水管1aの管本体が屈曲していたり(A部参照)、図2(b)に示すように、隙間が生じていたり(B部参照)、図2(c)に示すように段差(縦ズレ)が生じていたり(C部参照)、また、図2(d)の平面図に示すように横ズレが生じていたり(D部参照)する場合がある。
そこで、排水管同士の屈曲角、隙間、段差、横ズレにそれぞれ許容値を設定する。例えば、排水管1a同士の屈曲角は10°程度以下、隙間は100mm程度以下、段差は10mm程度以下、横ズレは10mm程度以下というように許容値をそれぞれ設定する。
なお、上記各許容値は、下水管とその下水管内に挿入しようとする更生管との組み合わせ毎に、工場実験あるいは現場施工にて得られた引込み可否データに基づいて設定される。
[3]判定治具
更生管(後述する)を長さ50〜60cm程度に切断したダミー更生管を用意し(用意工程)、その一方端(挿入側先端部)に図3(a)、(b)に示す判定治具を装着する(判定治具装着工程)。
ここで、径が違う複数種類の更生管のそれぞれを切断した複数種類のダミー更生管30′(図7参照)を用意する。また径が違う複数種類の判定治具を用意し、該複数種類の判定治具を、それぞれ対応する複数種類のダミー更生管の挿入側先端部に装着する。
なお、引き戻しを便利にする目的で、ダミー更生管の後端部にも判定治具と同様の形体を有するガイド体(図示しない)を設けることができる。
図3(a)は判定治具の側面断面図である。図3(b)はその右側面図である。ただし、図3(b)では後側アイナット15(後述する)を取り外した状態を示している。
図3(a)、(b)において、判定治具10は、円錐状の挿入部11aと、その挿入部11aの裾部から延設された筒状本体部11bと、その筒状本体部11bから縮径して後方に延設され、ダミー更生管30′を固定するための筒状固定部11cとが一体に形成された、鉄製または鋼製の金属製部材からなる治具本体11を有している。
筒状固定部11cの外径φEは、ダミー更生管の内径とほぼ一致しており、ダミー更生管30′を密着させた状態で固定するようになっている。
筒状本体部11bの外径φFは、ダミー更生管30′の外径よりも若干大きく形成されている。具体的には、φFはダミー更生管30′の外径よりも1mm程度大きく形成されており、排水路1内を敢えて自由に挿通しないように(自由な挿通に若干の制約を与えるように)している。
また、筒状本体部11bと筒状固定部11cとの境界部分には段差11dが設けられている。
筒状本体部11bの軸方向長さLは例えば40〜60mm程度に設定されている。挿入部11aの軸方向長さは略F/2に設定されている。
なお、ダミー更生管30′は上記コルゲート管または波付管に対応した外観を有するように形成される。
筒状固定部11cには、ダミー更生管30′の外面に螺旋状に形成されている突条補強部の向きに沿って複数のネジ孔が等間隔に設けられている。ダミー更生管30′の一方端部と筒状固定部11cとを複数のネジを用いて着脱可能に固定することができるようになっている。
判定治具10の先端部内側にはナット12が溶接されている。ナット12に対し、治具本体11の中心線CL上に配置されたボルト13が螺合されている。
ボルト13の前側端部は治具本体11の先端から所定長さ突出している。ボルト13の前端部に前側アイナット14が螺合され、治具本体11と一体化されている。
また、ボルト13の後側端部(後端部)には後側アイナット15が螺合されている。別のナット16を締め付けることによってその螺合された後側アイナット15を固定するようになっている。なお、後側アイナット15は治具本体11内に収まるように、ボルト13の長さが調節されている。
[4]引込治具
次に、更生管を排水路内に引込むための引込治具の構成について説明する。
図4(a)は引込治具の側面断面図であり、同図(b)はその右側面図である。なお、図3に示した判定治具10と同じ構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。
図4において、引込治具20は、判定治具10と同様に、鉄製または鋼製の金属製部材からなる。半球状の挿入部21aと更生管を固定するための筒状固定部21bが一体に形成され治具本体21を構成している。
挿入部21aの外径φGは、更生管の外径と同等若しくはそれ以下に形成されている。詳しくは、外径φGは、更生管の外面に螺旋状に形成されている突条補強部(突条部)の外径と同等若しくはそれ以下に形成されている。それにより、引込治具20は面一な状態で更生管と接続される。
なお、挿入部21aと筒状固定部21bとの境界部分には段差21cが形成されている。
また、筒状固定部21bには更生管の突条補強部の向きに沿って複数のネジ孔が等間隔に設けられている。更生管の一方端部と筒状固定部21bは複数のネジを用いて着脱可能に固定することができるようになっている。
図5(a)は別の引込治具の側面断面図であり、同図(b)は該引込治具の後面図である。なお、図3に示した判定治具10、及び図4に示した引込治具20と同じ構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。
図5において、引込治具25は、判定治具10及び引込治具20と同様に、鉄製または鋼製の金属製部材からなる。半球状の挿入部26aと更生管を固定するための筒状固定部21bが一体に形成され治具本体26を構成している。
挿入部26aは、図4の挿入部21aの中央に捩れ戻し27を内包するための孔を空けたものである。
捩れ戻し27はワイヤに生じた捩れを取るためのものであり、治具本体26の中央に内包される。
引込治具25の後端部外側にはナット28が溶接されている。ナット28にアイボルト29が螺合され、治具本体26と一体化されている。なお、ナット28とアイボルト29の代わりにボルトとアイナットを用いてもよい。
図4に示した引込治具20を用いて引込みを行う場合には、引込治具20の先端の前側アイナット14に別途捩れ戻しを取り付けて使用する。
一方、引込治具25を用いて引込みを行う場合には、捩れ戻し27が引込治具25に内包されているので、引込治具25の先端から捩れ戻しがはみ出すことがない。よって、引込治具25の先端が滑車32(図7参照)のギリギリ近くにくる位置まで、更生管を引込むことができるので、引込治具25の取り外し作業や更生管の切断作業等の作業効率を向上させることができる。
[5]更生管
図6は更生管の構成を示す正面図である。
図6において更生管30は、直管部30aと、その直管部30aの外面に螺旋状に形成された突条補強部30bとを有する波付き樹脂管から構成されている。
更生管30は、例えば外径150〜450mm、内径135〜435mm、螺旋ピッチ8〜40mm、突条補強部30bにおける芯材の高さ6〜20mm、及び芯材の幅6〜30mmである。
上記螺旋ピッチ及び芯幅に関し、螺旋ピッチが狭すぎると更生管が曲りにくくなり、また、螺旋ピッチが広すぎると更生管の強度が弱くなる。したがって、曲げやすさと強度を過不足なく備えるには、芯材の幅は螺旋ピッチに対し30〜75%の範囲に設定することが好ましい。また、肉厚についても上記と同じ理由により、芯高さの10〜50%の範囲に設定することが好ましい。
上記直管部30aは下巻軟質樹脂層30cと上巻軟質樹脂層30dとから構成されている。上巻軟質樹脂層30dの外面には芯材被覆部30eと硬質樹脂製芯材30fからなる突条補強部30bが巻回され積層されている。
更生管30の外観は従来のコルゲート管と類似しているが、実施形態1においては、更生管30の各構成要素について強度の最適化が図られているので、更生管30は自立更生管として構成されている。そのため、排水路1の内壁と更生管30の外壁との隙間のすべてに充填材としてのグラウトを充填する必要がない。なお、更生管30の入口及び出口部分のみには必要に応じてグラウトを充填することができる。
[5−1]下巻軟質樹脂層
下巻軟質樹脂層30cは、耐薬品性に優れた熱可塑性樹脂、例えば塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、或いは例えばオレフィン系、スチレン系の熱可塑性エラストマー等から構成することができる。
[5−2]上巻軟質樹脂層
上巻軟質樹脂層30dは、下巻軟質樹脂層30cと接着性が良く耐薬品性に優れた熱可塑性樹脂、例えばスチレン系、オレフィン系、ナイロン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリスチレン系の熱可塑性エラストマー等で成形することができる。
さらに、これらの熱可塑性エラストマーにオレフィン系樹脂を配合すれば、内圧、外圧、偏平強度、圧縮強度、引張強度の向上を図ることができるため、より好ましい。また、上記オレフィン系樹脂としてはPP、PE等が示される。
[5−3]芯材被覆部
芯材被覆部30eは、上記上巻軟質樹脂層30dと同じかまたは類似性質の材質からなり、更生管30の製造工程において筒状に成形されるとともに、上巻軟質樹脂層30dの外面に螺旋状に巻回される際にその上巻軟質樹脂層30dと熱融着し一体化されるようになっている。
[5−4]芯材
硬質樹脂製芯材30fは、棒状に押し出されるPE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PPE(ポリフェニレンエーテル)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PEI(ポリエーテルイミド)、PAR(ポリアリレート)、PES(ポリエーテルサルホン)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PTFE(ポリテトラフロロエチレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PA(ポリアミド)、POM(ポリアセタール)、飽和ポリエステル及びこれらのポリマーブレンド体のいずれか一つが好ましい。上記芯材被覆部30eが筒状に成形される過程でその筒内に巻き込まれるようになっている。
硬質樹脂製芯材30fと芯材被覆部30eは熱融着させており、且つ硬質樹脂製芯材30fの全周を芯材被覆部30eが包み込むことによって、実質的に硬質樹脂製芯材30fはその芯材被覆部30eと一体化されている。
また、硬質樹脂製芯材30fと芯材被覆部30eとを、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、チタン酸カリウムウィスカー、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、カーボンブラック、含水ケイ酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の強化材・充填材で強化することもできる。
実施形態1の更生管30によれば、直管部30aが軟質樹脂層で構成されているため、ドラム5(図1参照)から上流側マンホール2内に搬入する際、引き続いて上流側マンホール2内から排水路1に挿入する際に、更生管30を必要十分な曲率で曲げることができ施工が簡便に行える。
なお、実施形態1では突条補強部が螺旋に形成されている更生管について説明したが、突条補強部は螺旋に限らず、同芯リングを山/谷状に管軸方向に繰り返し連続させたものであってもよい。
[6]更生管引込み方法
図7〜10は更生管引込み方法を示した説明図である。
[6−1]判定治具による確認
図7において、更生管を引込む前に、まず、排水路1(図1参照)内に更生管を引込むことが可能かどうかの確認作業を行う。なお、図7において図1と同じ構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。
判定治具10(図3参照)を装着したダミー更生管30′を上流側マンホール2から排水路1内に挿入する。
判定治具10の前側アイナット14にはワイヤ31の一方端が接続されている。ワイヤ31の他方端は下流側マンホール3内に配置された滑車32を介しウインチ33で巻き取られるようになっている。
なお、判定治具10内の後側アイナット15(図3参照)にも別のワイヤ34が接続されている。判定治具10付きダミー更生管30′が排水路1内の屈曲、段差、ずれ等によって前進することができなくなった場合には、そのワイヤ34を介して判定治具10付きダミー更生管30′を引き戻すようになっている。なお、引き戻しを便利にする目的で、ダミー更生管30′の後端部にも上記判定治具10と同様の形体を有するガイド体(図示しない)を設けることができる。
図2に示した各種変位を含む排水路1に対して判定治具10付きダミー更生管30′を挿入する(ダミー引込み工程)。
図2(a)の場合、連結部分の屈曲角が許容値を超えている2個の排水管1aの間に判定治具10付きダミー更生管30′を通過させようとすると、判定治具10の筒状本体部11bが排水管1aの下流側の内壁と平行であるためその内壁に接触し、判定治具10付きダミー更生管30′の円滑な通過が妨げられる。
図2(b)の場合、判定治具10の筒状本体部11bの長さが隙間の許容値よりも短く形成されているため、その隙間に筒状本体部11bが嵌まり込み、判定治具10付きダミー更生管30′の円滑な通過が妨げられる。
図2(c)及び(d)の場合、段差が許容値を超えると、判定治具10の筒状本体部11bの胴部外壁と排水管1aの内径との隙間に余裕が少ないことによって、筒状本体部11bが下流側の排水管1aの端面と接触し、判定治具10付きダミー更生管30′の円滑な通過が妨げられる。
判定治具10付きダミー更生管30′が排水路1内を円滑に通り抜ければ、下水管に変形が生じていたとしても更生管の引込みが可能と判定される。
なお、判定治具10付きダミー更生管30′が排水管1a内で円滑に通過できないとウインチ33の巻取抵抗が増加する。したがって、その巻取抵抗を監視することによって通過の妨げとなっている箇所を特定することができる。
特定された箇所に例えば、図2(c)に示した段差(縦ズレ)が生じていれば、下水管内に管内作業用ロボットを挿入し、その段差が小さくなるように排水管1a内壁を切削する。それにより、更生管を引込むことができる環境が整えられる。
[6−2]引込み準備作業(引込み準備工程)
図8において、上流側マンホール2における上部開口部2bの近傍に、更生管30が巻き付けられたドラム5を配置する。更生管30の先端部には図4に示した引込治具20、または図5に示した引込治具25を装着する(引込治具装着工程)。
また、上部開口部2bには、更生管30を上流側マンホール2内に円滑に送り込むためのガイドローラ装置40が設置される。
さらに、上流側マンホール2の底部には、上流側マンホール2内を降下してくる更生管の進行方向を排水路1に向けて、すなわち横方向に変更するガイド装置41が設置される。
一方、下流側マンホールの上部開口部3bには図7に示したウインチ33及び滑車32が設置される。
それにより、更生管30の引込み準備が完了する。
[6−3]引込み作業(配置工程)
次に、図9において、ドラム5から巻き解かれた更生管30の先端部には、引込治具20が装着され、引込治具20付き更生管30は、上部開口部2bを通じて上流側マンホール2内に送り込まれ、引込治具20の前側アイナット14(図4参照)に対し、判定治具10付きダミー更生管30′の挿入時に使用されウインチ33から巻き解かれたワイヤ31が接続される。
この状態でウインチ33を巻取方向に駆動させると、ワイヤ31を介して更生管30が排水路1内を矢印H方向に引っ張られる。
[6−4]固定作業(仕上工程)
排水路1内を更生管30が貫通し、下流側マンホール3側から更生管30の先端部が所定長さ突出した状態でその突出した部分を切断する。
上流側マンホール2側でも排水路1から延長している更生管30を切断する。
次に、排水路1の入口部分である上流側マンホール2の下部開口部2a及び出口部分である下流側マンホール3の下部開口部3aについて、排水路1内壁と更生管30外壁との隙間に管口仕上げ材(充填材)を充填することにより、切断した更生管30の両端部を固定する。
上記管口仕上げ材には、例えばエポキシ樹脂や急結用混和剤入りモルタルなどのように、硬化後に高い止水性と強度が得られる充填材を使用することが望ましい。
なお、上記入口部分及び出口部分以外の排水路1内壁と更生管30外壁との隙間については、必要に応じて裏込め材(充填材)が注入される。
図10は排水路1内に貫通され固定された状態の更生管30を示している。
上記裏込め材には、例えばモルタルと薬液を混合したグラウトや、イソシアネートとポリオールとを混合するポリウレタンフォーム等のプラスチック製発泡体などのように、充填し易い充填材を使用することが望ましい。
[7]まとめ
実施形態1に係る管路更生方法によれば、更生すべき既設管について更生管の引込みが可能かどうかを簡便に判定することができるので、従来よりも径が大きな更生管を下水管に円滑に引込むことができる。
さらに、実施形態1に係る管路更生方法によれば、更生管の引込み工程において、引込みの途中で更生管を引込めなくなり、途中まで引込んだ更生管を撤去したり、より小径の更生管を引込み直す様な、非効率な事態の発生を予防することができる。
<変形例1>
変形例1は、実施形態1のダミー引込み工程より前に、診断工程と掘削工程とを行う。
診断工程は、排水路1に、排水路1内の狭い箇所を検知するために、後述する診断治具を通過させる。なお、診断工程において、診断治具の後方からカメラを挿入して、診断治具の通過状態を確認しながら作業を行うことが好ましい。
掘削工程は、診断工程により検知された排水路1内の狭い箇所に、掘削機を挿入し、その狭い箇所が広くなるように排水路1の内壁を切削する。
[1]診断治具
図11は、変形例1に係る診断治具60の外観図である。図11において、変形例1に係る診断治具60は、円錐状の挿入部61aと、挿入部61aの裾部から延設された筒状本体部61bと、円錐状の引戻部61cとから形成された、鉄製または鋼製の金属製部材からなる治具本体61を有している。
筒状本体部61bの外径φF′は、ダミー更生管30′の外径よりも若干小さく形成されている。具体的には、φF′はダミー更生管30′の外径よりも35mm程度小さく形成されており、排水路1内を容易に挿通するようにしている。
また、挿入部61aと筒状本体部61bとの境界部分、及び、筒状本体部61bと引戻部61cとの境界部分には、特に段差を設けていない。
診断治具60の軸方向長さは、作業性の観点から、マンホールの内径(日本の場合は900mm)以下であれば問題ない。例えば、筒状本体部61bの軸方向長さL1は例えば250〜500mm程度に設定され、挿入部61aの軸方向長さL2及び引戻部61cの軸方向長さL3は、200〜300mm程度に設定されている。
診断治具60は、さらに、筒状本体部61bの表面から、例えば15mm程度突出した複数のローラ部62を有している。
ローラ部62は、診断治具60が排水路1内を通過する際に、排水路1の内壁に当たって回転する。またローラ部62は、内壁から受ける圧力に応じて筒状本体部61bの内部へ引っ込む機構を備えており、排水路1内の狭い箇所を通過する際に大きく引っ込んで内蔵するセンサーを反応させる。
診断治具60は、音、光及び信号などの出力手段を有し、該センサーが反応すると出力を出して、狭い箇所を通過中である旨を作業者に知らせることができる。狭い箇所を通過中である旨の出力を受けた作業者は、ウインチ33に巻き取られたワイヤ31の長さ等により診断治具60の位置を確認して記録することができる。
挿入部61aの先端部には、アイナット63aが螺合されている。
引戻部61cの先端部には、アイナット63cが螺合されている。
[2]管更生作業の手順
図12は、変形例1における管更生作業の手順を示す流れ図である。
以下に、図12に沿って、管更生作業の手順を説明する。
(1)高圧洗浄車を配置させ、更生対象の排水路1の内部を高圧水で洗浄する(洗浄工程)。
(2)排水路1内に自走式カメラを挿入し、更生管の引込みに支障となる木根等の障害物があるかどうかを調査する(調査工程)。
(3)障害物を除去する必要があれば管内作業用ロボットを排水路1内に挿入し障害物除去等の前処理を行う(障害物除去工程)。
(4)排水路1内に診断治具60を通過させ、排水路1内の狭い箇所を検知する(診断工程)。なお、診断工程は上記(2)の調査工程と同時に行ってもよい。
(5)診断工程において検知された狭い箇所に掘削機を挿入し、その狭い箇所が広くなるように排水路1の内壁を掘削して広げる(掘削工程)。なお、掘削工程は障害物除去工程と同時に行ってもよい。
(6)ダミー更生管30′を用意する(用意工程)。
(7)判定治具10をダミー更生管30′の挿入側先端部に装着する(判定治具装着工程)。
(8)排水路1内に判定治具10付きダミー更生管30′を引込む(ダミー引込み工程)。
(9)判定治具10付きダミー更生管30′の通過完了を確認した後、更生管30の先端部に引込治具20または25を装着する(引込治具装着工程)。
(10)引込治具付き更生管を排水路1内に挿入し、引込治具20または25をワイヤで引っ張ることにより、排水路1の全長にわたって更生管30を配置する(配置工程)。
(11)排水路1から突出している更生管30を切断し、隙間に管口仕上げ材を充填することにより、切断した更生管30の両端部を固定する(仕上工程)。
[3]まとめ
変形例1に係る管路更生方法によれば、排水路1内に狭い箇所が複数存在する場合に、診断工程において診断治具60を一度通過させるだけで、狭い箇所が全てわかるので、ダミー引込み工程を行う前に診断工程と掘削工程とを行うことにより、ダミー引込み工程において途中まで引込んだ判定治具10付きダミー更生管30′を引込み直す手間が大幅に減り、作業効率を高めることができる。
<実施形態2>
[1]排水路の点検
図13は、本発明の管路更生方法が適用される老朽化した既設管としての排水路を示している。
図13において、排水路201は、コンクリート製の排水管201aを複数本連結し土中に埋設することによって形成されている。排水路201の一方端部は、例えば最上流側のマンホール202の下部に設けられた下部開口部202aに接続されている。排水路201の他方端部は下流側のマンホール203の下部に設けられた下部開口部203aに接続されている。
上記排水路201を更生するにあたり、まず、排水路201の点検が行われる。
具体的には、高圧洗浄車を下流側のマンホール203の近傍に配置させ、排水路201の内部を高圧水で洗浄する(洗浄工程)。
次に、排水路201内に図示しない自走式カメラを挿入し、更生管の引込みに支障となる木根等の障害物があるかどうか調査を行う(調査工程)。
調査の結果、障害物を除去する必要があれば管内作業用ロボットを排水路201内に挿入し障害物除去等の前処理が行われる(障害物除去工程)。なお、図13中には、上流側からの下水が排水路201内に入ることを防止するための止水プラグ204、及び更生管を巻回しているドラム205を記載している。なお、流速0.8m/s以下または水深3cm以下の条件を満たせば、止水プラグ204を使用することなく供用下での更生管の引込みが可能である。なお、複数スパンにわたって排水路を更生する場合、更生対象のすべての排水路について同様の点検が行われる。
[2]更生管
実施形態2における更生管の構成は、図6に示した実施形態1における更生管30の構成と同様である。
実施形態2においては、更生管30の各構成要素について強度と柔軟性を両立させるべく最適化が図られているので、更生管30は自立更生管として構成されている。そのため、更生管30を排水路201内に引込んだ後に、更生管30を排水路201の内壁に密着させるための加熱拡径工程を必要としない。したがって、上記構成を有する更生管30を用いて排水路201を更生すれば、加熱拡径のための熱風発生・加圧器も不要となる。
なお、図13に示した排水路201に更生管30を引込んだ場合、排水路201の内壁と更生管30の外壁との間の若干の隙間には、必要に応じ、モルタルと薬液を混合したグラウトを裏込め材として充填することができる。上記グラウトに限らず、例えばイソシアネートと、ポリオールとを混合するポリウレタンフォーム等のプラスチック製発泡体を裏込め材として使用することもできる。
本実施形態の更生管30によれば、直管部30aが軟質樹脂層で構成されているため、更生管30をドラム205(図13参照)から最上流側のマンホール202内に搬入し、引き続いて最上流側のマンホール202内から排水路201に挿入する際に、更生管30を必要十分な曲率で曲げることができ施工が簡便に行える。
[3]更生管の引込み
[3−1]引込み準備(引込み準備工程)
図14において、本発明では最上流側のマンホール202から少なくとも2スパン以上離れた最下流側のマンホール206に至るまでの排水路201,201′を連続的に更生することを目的としている。
最上流側のマンホール202における上部開口部202bの近傍に、更生管30が巻き付けられたドラム205を配置する(ドラム設置工程)。更生管30の先端部に引込治具211を装着する。
なお、排水路201は最上流側のマンホール202とその下流側のマンホール203とを接続している。また排水路201′は上記マンホール203と最下流側のマンホール206とを接続している。
また、最上流側のマンホール202の上部開口部202bには、更生管30を最上流側のマンホール202内に円滑に送り込むためのガイドローラ装置220を設置する。
さらに、最上流側のマンホール202の底部には、最上流側のマンホール202内を降下してくる更生管30の進行方向を排水路201に向けて、すなわち横方向に変更するガイド装置230を設置する。
一方、最下流側のマンホール206の上部開口部206bにはウインチ240及び滑車241を設置する(ウインチ設置工程)。それにより、更生管30の引込み準備が完了する。また下部開口部206aが、最下流側のマンホール206の下部に設けられている。
このように、更生対象となる排水路201、201′のマンホール上に設置する設備は、大きなスペースを必要としないドラム205とウインチ240のみで足りる。
[3−2]更生管の引込み(配置工程)
図15において、ドラム205から巻き解かれた更生管30の先端部に、引込治具211を装着し、引込治具付き更生管30を、上部開口部202bを通じて最上流側のマンホール202内に送り込み、引込治具211に対し、最下流側のマンホール206に設置されたウインチ240から巻き解かれたワイヤ240aを接続する(接続工程)。
この状態でウインチ240を巻取方向に駆動させると、ワイヤ240aを介して更生管30が排水路201内を矢印H方向に引っ張られる。
それにより、更生管30は、最上流側のマンホール202と中間のマンホール203とを接続している排水路201内に引込まれ、引き続いてその中間のマンホール203と最下流側のマンホール206とを接続している排水路201′内に連続的に引込まれる。
[3−3]固定作業(仕上工程)
排水路201′内を更生管30が貫通し、最下流側のマンホール206の下部開口部206aから更生管30の先端部が所定長さ突出した状態でその突出している先端部を切断する。
また、中間のマンホール203を通過している更生管30については、マンホールを横切っている部分Aを切断し、中間のマンホール203の内壁面に合わせて(内壁面とほぼ面一となるように)更生管30の切口端部を処理する。
さらに、最上流側のマンホール202に引込まれている更生管30についても、最上流側のマンホール202の内壁とほぼ面一となるように、更生管30を切断する。
次に、最上流側のマンホール202の下部開口部202a、中間のマンホール203の各下部開口部203a、及び最下流側のマンホール206の下部開口部206aについて、排水路201の内壁と更生管30の外壁との隙間に管口仕上げ材を充填することにより、切断した更生管30の各端部を固定する。
[4]まとめ
本発明の管路更生方法に用いる更生管は工場にて円筒状の自立管として製造されているため、更生管を現場で加熱硬化・冷却する工程を省略することができ、施工時間を大幅に短縮することができる。また、従来の樹脂系更生管では現場での加熱硬化が必要であり、それ故に、臭気を除去するための対策が必要となるが、本発明の管路更生方法ではそのような対策を講じる必要がない。
さらに、本発明の管路更生方法は、更生管を拡径して排水路内壁に密着させる方式ではないため、下水供用下で引込みが行えるという利点もある。
図16は本発明の管路更生方法によって更生された排水路201、201′を示している。
なお、上記実施形態では2スパンの排水路201、201′を更生する場合を例に取り説明したが、本発明は、2スパンに限らず、それ以上のスパン数の排水路についても適用することができる。
また、矛盾が生じない限り、実施形態1、変形例1、及び実施形態2を適宜組み合わせることができる。
本願は、2012年5月29日に出願された日本国特許出願第2012−121465号、及び、2012年5月29日に出願された日本国特許出願第2012−121466号に基づく優先権の利益を主張するものである。2012年5月29日に出願された日本国特許出願第2012−121465号、及び、2012年5月29日に出願された日本国特許出願第2012−121466号の明細書の全内容が、本願に参考のため援用される。
本発明の管ガイド装置、管挿入システム及び管更生システムは、地中に埋設されている排水管の主管や枝管等の地中埋設管を更生する際に広く好適に適用することができる。
1 排水路(既設管)
1a 排水管
2 上流側マンホール
2a 下部開口部
2b 上部開口部
3 下流側マンホール
3a 下部開口部
3b 上部開口部
4 止水プラグ
5 ドラム
10 判定治具
11 治具本体
11a 挿入部
11b 筒状本体部
11c 筒状固定部
11d 段差
12 ナット
13 ボルト
14 前側アイナット
15 後側アイナット
16 別のナット
20 引込治具
21 治具本体
21a 挿入部
21b 筒状固定部
21c 段差
25 引込治具
26 治具本体
26a 挿入部
27 捩れ戻し
28 ナット
29 アイボルト
30 更生管
30a 直管部
30b 突条補強部
30c 下巻軟質樹脂層
30d 上巻軟質樹脂層
30e 芯材被覆部
30f 硬質樹脂製芯材
30′ ダミー更生管
31 ワイヤ
32 滑車
33 ウインチ
34 別のワイヤ
40 ガイドローラ装置
41 ガイド装置
60 診断治具
61 治具本体
61a 挿入部
61b 筒状本体部
61c 引戻部
62 ローラ部
63a アイナット
63c アイナット
201 排水路
201′ 排水路
201a 排水管
202 マンホール
202a 下部開口部
202b 上部開口部
203 マンホール
203a 下部開口部
204 止水プラグ
205 ドラム
206 マンホール
206a 下部開口部
206b 上部開口部
211 引込治具
220 ガイドローラ装置
230 ガイド装置
240 ウインチ
240a ワイヤ
241 滑車

Claims (11)

  1. 既設管内に、可撓性を有する樹脂管を更生管として引込む更生管引込み方法であって、
    上記更生管を模擬したダミー更生管を用意する用意工程と、
    上記更生管の引込みが可能かどうかを判定するための判定治具を上記ダミー更生管の挿入側先端部に装着する判定治具装着工程と、
    上記既設管内に上記判定治具付きダミー更生管を引込むダミー引込み工程と、
    上記判定治具付きダミー更生管の通過完了を確認した後、上記更生管の先端部に引込治具を装着する引込治具装着工程と、
    上記引込治具付き更生管を上記既設管の開口部からその既設管内に挿入し、上記引込治具をワイヤで引っ張ることにより、上記既設管全長にわたって上記更生管を配置する配置工程とを含むことを特徴とする更生管引込み方法。
  2. 上記既設管が、マンホールとマンホールとの間に接続されている排水路であり、
    上記引込治具付き更生管を、一方のマンホールの上部開口から搬入し、さらに上記排水路の開口部から上記排水路内に挿入し、上記引込治具を他方のマンホール側からワイヤで引っ張る請求項1に記載の更生管引込み方法。
  3. 前記更生管引込み方法は、さらに、
    上記ダミー更生管の後端部に引戻治具を装着する引戻治具装着工程を含み、
    前記ダミー引込み工程において、上記既設管内で上記判定治具付きダミー更生管の引込み不良が発生した際に、上記引戻治具に接続されたワイヤを介して上記判定治具及び引戻治具付きダミー更生管を引き戻す請求項1に記載の更生管引込み方法。
  4. 上記判定治具は、円錐状の挿入部と、その挿入部の裾部から延設された筒状本体部と、その筒状本体部から縮径して後方に延設され上記ダミー更生管を固定するための筒状固定部とを備える請求項1に記載の更生管引込み方法。
  5. 上記筒状本体部の外径が上記更生管の外径よりも大きく形成されている請求項4に記載の更生管引込み方法。
  6. 上記判定治具は、さらに、上記挿入部、及び上記筒状本体部の内部に、捩れ戻し部材を備える請求項1に記載の更生管引込み方法。
  7. さらに、上記ダミー引込み工程より前に、
    上記既設管内に、該既設管内の狭い箇所を検知するための診断治具を通過させる診断工程と、
    検知された狭い箇所を掘削して広げる掘削工程とを含む請求項1に記載の更生管引込み方法。
  8. 前記更生管引込み方法は、さらに、
    上記既設管と連通しているマンホールのうち最上流側マンホール近傍上方に上記更生管を巻回したドラムを設置するドラム設置工程と、
    上記最上流側マンホールから少なくとも2スパン以上離れた最下流側マンホール上にウインチを設置するウインチ設置工程と、
    上記引込治具に上記ウインチから巻き解かれたワイヤを接続する接続工程とを含み、
    前記配置工程は、
    上記ウインチを巻き取ることにより、2スパン以上の上記既設管内に上記更生管を連続して引込むことを特徴とする請求項1に記載の更生管引込み方法。
  9. 上記既設管が下水管であり、下水供用下で上記更生管を上記既設管内に引込む請求項8に記載の更生管引込み方法。
  10. 最上流側マンホールと最下流側マンホールの間に介設されている中間マンホール内を通過している上記更生管については、更生管引込み後にその中間マンホール内壁面に合わせて切断する請求項8に記載の更生管引込み方法。
  11. 請求項1に記載の更生管引込み方法により更生された管路。
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