JPWO2013179605A1 - フィルムコンデンサ - Google Patents

フィルムコンデンサ Download PDF

Info

Publication number
JPWO2013179605A1
JPWO2013179605A1 JP2014518262A JP2014518262A JPWO2013179605A1 JP WO2013179605 A1 JPWO2013179605 A1 JP WO2013179605A1 JP 2014518262 A JP2014518262 A JP 2014518262A JP 2014518262 A JP2014518262 A JP 2014518262A JP WO2013179605 A1 JPWO2013179605 A1 JP WO2013179605A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode layer
electrode
film
small
dielectric
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014518262A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6357652B2 (ja
Inventor
竹岡 宏樹
宏樹 竹岡
康大 平木
康大 平木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority to JP2014518262A priority Critical patent/JP6357652B2/ja
Publication of JPWO2013179605A1 publication Critical patent/JPWO2013179605A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6357652B2 publication Critical patent/JP6357652B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/002Details
    • H01G4/018Dielectrics
    • H01G4/06Solid dielectrics
    • H01G4/14Organic dielectrics
    • H01G4/18Organic dielectrics of synthetic material, e.g. derivatives of cellulose
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/002Details
    • H01G4/005Electrodes
    • H01G4/008Selection of materials
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/002Details
    • H01G4/005Electrodes
    • H01G4/015Special provisions for self-healing
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/002Details
    • H01G4/018Dielectrics
    • H01G4/06Solid dielectrics
    • H01G4/14Organic dielectrics
    • H01G4/145Organic dielectrics vapour deposited
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/004Details
    • H01G9/08Housing; Encapsulation
    • H01G9/10Sealing, e.g. of lead-in wires
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/15Solid electrolytic capacitors
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/70Energy storage systems for electromobility, e.g. batteries

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Abstract

フィルムコンデンサは、第1と第2の電極層と、第1と第2の電極層の間に配置された誘電体フィルムとを備える。誘電体フィルムは、シンジオタクチック構造のスチレン系重合体を主に含有する。第1の電極層は、複数の第1の小電極部と、複数の第1の小電極部を連結する第1のヒューズとを有する。複数の第1の小電極部のそれぞれの面積を誘電体フィルムの膜厚の三乗で除した値が0.4?1013/m以上かつ5.0?1013/m以下である。このフィルムコンデンサは高い耐電圧を有する。

Description

本発明は各種電子機器、電気機器、産業機器、自動車等に使用され、特に、ハイブリッド自動車のモータ駆動用インバータ回路の平滑用、フィルタ用、スナバ等に用いられるフィルムコンデンサに関する。
近年、環境保護の観点から、あらゆる電気機器がインバータ回路で制御され、省エネルギー化、高効率化が進められている。中でも自動車業界においては、電気モータとエンジンで走行するハイブリッド車(以下、HEVと呼ぶ)が市場導入される等、地球環境に優しく、省エネルギー化、高効率化に関する技術の開発が活発化している。
このようなHEV用の電気モータは使用電圧領域が数百ボルトと高いため、この電気モータに関連して使用されるコンデンサとして、高耐電圧で低損失の電気特性を有するフィルムコンデンサが注目されている。
フィルムコンデンサは、一般に金属箔を電極に用いるものと、誘電体フィルム上に蒸着等で形成した金属膜を電極に用いるものとに大別される。中でも、蒸着等で形成した金属膜を電極とするフィルムコンデンサは、金属箔のものに比べて電極の占める体積が小さく、小型軽量化が図れる。また、蒸着等で形成した電極層では、絶縁不良を起こした欠陥部の周辺の部分が蒸発・飛散し、コンデンサの機能が回復する、一般にセルフヒーリング性と呼ばれる自己回復機能が得られ、絶縁破壊に対する高い信頼性を有する。電極層は薄いほど蒸発・飛散しやすく、セルフヒーリング性が良くなるため、耐電圧が高くなる。
図7は従来のフィルムコンデンサのコンデンサ素子1の斜視図である。コンデンサ素子1は、誘電体フィルム2と、誘電体フィルム2上に形成された電極層3とをそれぞれ有する形成した一対の金属化フィルム4を有する。一対の金属化フィルム4は夫々の電極層3が誘電体フィルム2を介して対向するように重ね合わせて巻回されている。コンデンサ素子1の両端面には一対の外部電極6が形成されている。
電極層3は複数の小電極部7に分割され、複数の小電極部7間はヒューズ8で連結されている。複数の小電極部7のうちのある小電極部7が短絡して過電流が流れると、この小電極部7と接続されたヒューズ8が溶断してこの小電極部7が他の小電極部7から切り離され、複数の小電極部7全体の絶縁を回復させる。したがって、この動作により容量は若干減少するが、耐電圧を高く保つことが出来る。
誘電体フィルム2として、ポリプロピレンやポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニルサルファイド等の樹脂フィルムが用いられている。しかし、近年、耐熱性を上げるため、新たなフィルム材料として、シンジオタクチック構造のスチレン系重合体が用いられてきている。
シンジオタクチック構造のスチレン系重合体よりなるフィルムを用いた従来のフィルムコンデンサは、例えば、特許文献1に記載されている。
国際公開第2011/065585号
フィルムコンデンサは、第1と第2の電極層と、第1と第2の電極層の間に配置された誘電体フィルムとを備える。誘電体フィルムは、シンジオタクチック構造のスチレン系重合体を主に含有する。第1の電極層は、複数の第1の小電極部と、複数の第1の小電極部を連結する第1のヒューズとを有する。複数の第1の小電極部のそれぞれの面積を誘電体フィルムの膜厚の三乗で除した値が0.4×1013/m以上かつ5.0×1013/m以下である。
図1は実施の形態におけるフィルムコンデンサのコンデンサ素子の斜視図である。 図2は実施の形態におけるコンデンサ素子の電極層の上面図である。 図3は実施の形態におけるフィルムコンデンサの評価結果を示す図である。 図4は実施の形態におけるフィルムコンデンサの評価結果を示す図である。 図5は実施の形態における他のコンデンサ素子の電極層の上面図である。 図6は実施の形態におけるさらに他のコンデンサ素子の電極層の上面図である。 図7は従来のコンデンサ素子の斜視図である。
図1は実施の形態におけるフィルムコンデンサのコンデンサ素子9の斜視図である。コンデンサ素子9は、金属化フィルム51、52と外部電極15A、15Bを備える。金属化フィルム51は、誘電体フィルム12と、誘電体フィルム12上に設けられた電極層10とを有する。金属化フィルム52は、誘電体フィルム13と、誘電体フィルム13上に設けられた電極層11とを有する。実施の形態では、電極層10は正極層であり、電極層11は負極層であるが、極性はこの逆であってもよく、また、無極性でもよい。誘電体フィルム12は、面12Aと、面12Aの反対側の面12Bとを有し、電極層10は面12A上に設けられている。誘電体フィルム13は、面13Aと、面13Aの反対側の面13Bとを有し、電極層11は面13A上に設けられている。電極層11が誘電体フィルム12の面12B上に位置し、かつ電極層10が誘電体フィルム13の面13B上に位置するように、金属化フィルム51、52が積層されて巻回されている。このように、積層されて巻回されたコンデンサ素子9では、ある層では電極層10と電極層11との間に誘電体フィルム12が配置され、その層に隣り合う層では電極層10と電極層11との間に誘電体フィルム13が配置される。
誘電体フィルム12、13はシンジオタクチック構造のスチレン系重合体を主材料として含有する樹脂よりなる。ここで、樹脂の主材料とは、樹脂の50wt%以上を占める材料である。
電極層10と電極層11のうちの少なくとも一方は、複数の小電極部14と、複数の小電極部14を連結する複数のヒューズとを有する。複数の小電極部14のそれぞれの面積を誘電体フィルム12、13の膜厚の三乗で除した値であるA値は0.4×1013/m以上5.0×1013/m以下である。
電極層10、電極層11は、アルミニウムや亜鉛、マグネシウム、シリコンなどの導電材料や、これらの合金からなる。
誘電体フィルム12、13は、シンジオタクチック構造のスチレン系重合体を主な構成成分とする二軸延伸フィルムである。誘電体フィルム12、13はスチレン系重合体に加えて、酸化防止剤や非晶性ポリマー、不活性微粒子等の添加剤をさらに含有していてもよい。
シンジオタクチック構造のスチレン系重合体は、炭素−炭素結合から形成される主鎖に対して、側鎖であるフェニル基や置換フェニル基が交互に反対方向に位置する立体構造を有する。
一般にタクティシティーは、同位体炭素による核磁気共鳴法(13C−NMR法)により定量され、連続する複数個の構成単位の存在割合、例えば2個の場合はダイアッド、3個の場合はトリアッド、5個の場合はペンタッド等によって示すことができる。
実施の形態におけるフィルムコンデンサでは、シンジオタクチック構造のスチレン系重合体とは、ラセミダイアッド(r)で75%以上、好ましくは85%以上、あるいはラセミペンタッド(rrrr)で30%以上、好ましくは50%以上のシンジオタクティシティーを有するポリスチレン、ポリ(アルキルスチレン)、ポリ(ハロゲン化スチレン)、ポリ(アルコキシスチレン)、ポリ(ビニル安息香酸エステル)、あるいはこれらのベンゼン環の一部が水素化された重合体やこれらの混合物、またはこれらの構造単位を含む共重合体を指称する。
ポリ(アルキルスチレン)としては、ポリ(メチルスチレン)、ポリ(エチルスチレン)、ポリ(プロピルスチレン)、ポリ(ブチルスチレン)、ポリ(フェニルスチレン)、ポリ(ビニルナフタレン)、ポリ(ビニルスチレン)、ポリ(アセナフチレン)等がある。
ポリ(ハロゲン化スチレン)としては、ポリ(クロロスチレン)、ポリ(ブロモスチレン)、ポリ(フロオロスチレン)等がある。
ポリ(アルコキシスチレン)としては、ポリ(メトキシスチレン)、ポリ(エトキシスチレン)等がある。
これらのうち、特に好ましいスチレン系重合体としては、ポリスチレン、ポリ(p−メチルスチレン)、ポリ(m−メチルスチレン)、ポリ(p−t−ブチルスチレン)、ポリ(p−クロロスチレン)、ポリ(m−クロロスチレン)、ポリ(p−フルオロスチレン)、またスチレンとp−メチルスチレンとの共重合体が挙げられる。
さらに、スチレン系重合体に共重合成分を含有させて共重合体として使用することもできる。この共重合体において、上述のスチレン系重合体を構成するモノマーに結合させるモノマーとして、エチレン、プロピレン、ブテン、ヘキセン、オクテン等のオレフィンモノマー、ブタジエン、イソプレン等のジエンモノマー、環状ジエンモノマーやメタクリル酸メチル、無水マレイン酸、アクリロニトリル等の極性ビニルモノマー等が挙げられる。
このようなシンジオタクチック構造のスチレン系重合体は、アタクチック構造のスチレン系重合体に比べて耐熱性が格段に優れている。
実施の形態におけるシンジオタクチック構造のスチレン系重合体には、必要に応じて帯電防止剤等の添加剤を適量配合することができる。添加剤の配合量は、スチレン系重合体100質量部に対して10質量部以下が好ましい。添加剤の配合量が10質量部を越えると、延伸時に誘電体フィルム12、13の破断を起こしやすくなり、安定して誘電体フィルム12、13を生産できなくなる場合がある。
上記スチレン系重合体に添加する酸化防止剤は、一次酸化防止剤が好ましく、そのなかでもフェノール系酸化防止剤が特に好ましい。一次酸化防止剤は、耐腐食性に優れ、絶縁破壊電圧をより高めることができる。
酸化防止剤は、誘電体フィルム12、13の質量を基準として0.1質量%以上8.0質量%以下だけ誘電体フィルム12、13に含有される。酸化防止剤を上記範囲の含有量で含有することによって、高い絶縁破壊電圧を有する誘電体フィルム12、13が得られる。酸化防止剤が少なすぎる場合は、酸化防止剤の添加効果が十分でなく、絶縁破壊電圧が低下し、電気的特性に劣る。他方、酸化防止剤が多すぎる場合は、誘電体フィルム12、13中において酸化防止剤が凝集し、絶縁破壊電圧が低くなる場合がある。
また上記スチレン系重合体に配合する非晶性ポリマーは、ガラス転移温度が130℃以上の非晶性ポリマーが挙げられる。
非晶性ポリマーとしては、スチレン系重合体のガラス転移温度より高いガラス転移温度を有することが好ましい。スチレン系重合体にこのような非晶性ポリマーを配合すると、スチレン系重合体と非晶性ポリマーの混合体としてのガラス転移温度が高くなり、耐熱性が向上し、かつ高温における絶縁破壊電圧が高くなる。さらに誘電体フィルム12、13の熱収縮を抑制できる。非晶性ポリマーとしては、例えばポリフェニレンエーテルが挙げられる。
非晶性ポリマーの含有量は、前述のスチレン系重合体に対し、5.0質量%以上48質量%以下程度が好ましい。
また実施の形態における誘電体フィルム12、13では、上述の非晶性ポリマーの含有量の酸化防止剤の含有量に対する比を5〜30程度とすることで、電気的特性および耐熱性を高くできる。
実施の形態の誘電体フィルム12、13は不活性微粒子を含んでいてもよい。不活性微粒子により誘電体フィルム12、13が容易に滑り、巻取りやすくなる。また高い絶縁破壊電圧を保ったまま、誘電体フィルム12、13のエアー透過を防止することができる。
不活性微粒子の平均粒径は、0.05μm以上3.0μm以下が好ましい。不活性微粒子は、有機系微粒子であってもよいし、無機系微粒子であってもよい。またこれらの混合物であってもよい。
有機系微粒子としては、例えばポリスチレン樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子、アクリル樹脂粒子などが挙げられる。これらの不活性微粒子は球状であることが好ましい。球状のシリコーン樹脂粒子は、上述の非晶性ポリマーとしてポリフェニレンエーテルを用いた際に、相乗効果によってとりわけ耐熱性が高くなる。
また、無機系微粒子としては、炭酸カルシウム粒子、シリカ粒子が挙げられる。無機系微粒子も球状であることが好ましい。
不活性微粒子の含有量は、誘電体フィルム12、13が全体で100質量%とした場合に、5.0質量%以下程度が好ましい。
その他の添加剤としては、例えばアタクチック構造のスチレン系重合体、アイソタクチック構造のスチレン系重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体等の樹脂が挙げられる。これらの樹脂は、シンジオタクチック構造のスチレン系重合体と相溶しやすく、延伸用予備成形体を作製するときの結晶化の制御に有効である。またその後の延伸性が向上し、延伸条件の制御が容易で、かつ力学物性に優れたフィルムを得ることができる。これら樹脂の含有割合は、シンジオタクチック構造のスチレン系重合体100質量部に対して20質量部以下が好ましい。
また、誘電体フィルム12、13にポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ナイロン6やナイロン6,6等のポリアミド、ポリビニルアルコール等、スチレン系重合体と相溶性の低い樹脂を少量添加してもよい。このような非相溶成樹脂はシンジオタクチック構造のスチレン系重合体中に島状に分散させることができ、延伸後に程良い光沢を与えたり、表面の滑り性を改良したりできる。非相溶性樹脂成分の含有割合は、20質量部以下が好ましい。誘電体フィルム12、13にさらに、帯電防止剤、着色剤、耐候剤等の添加剤を加えることができる。
図7に示す従来のコンデンサ素子1において、シンジオタクチック構造のスチレン系重合体の誘電体フィルム2を用いると、電極層3が飛散しにくくなり、ヒューズ8が切れにくくなる。したがって、耐熱性を向上できる一方で、フィルムコンデンサの耐電圧が低下する。実施の形態におけるコンデンサ素子9は、以下に述べるように、高い耐電圧を有し、かつ長寿命である。
(実施例1)
実施の形態におけるフィルムコンデンサのコンデンサ素子9の実施例1のサンプルを作成した。
電極層10は、誘電体フィルム12の面12Aに蒸着によって形成されている。電極層11は、誘電体フィルム13の面13Aに蒸着によって形成されている。電極層10、電極層11は誘電体フィルム12、13を介して巻回されている。
なお、実施例1では誘電体フィルム12の一方の面12Aと誘電体フィルム13の一方の面13Aに電極層10、電極層11をそれぞれ蒸着で形成する。別の方法として、例えば誘電体フィルム12の面12Aに電極層10を蒸着し、面12Bに電極層11を蒸着してもよく、この場合には誘電体フィルム13には電極層は形成されない。さらに、電極層10と電極層11のうちの一方を誘電体フィルム12上に蒸着し、他方は箔で形成してもよい。
実施例1において、電極層10、電極層11が形成された誘電体フィルム12、13の面12A、13Aの表面粗度Raは45nmであり、反対側の面12B、13Bの表面粗度Raは15nmである。このように、面12A、13Aの方がそれぞれ面12B、13Bよりも表面粗度が大きい。
実施例1では、電極層10、電極層11の主成分はアルミニウムである。
実施例1では、コンデンサ素子9の両端に外部電極15A、15Bが形成されている。外部電極15A、15Bは、例えばコンデンサ素子9の端部に亜鉛を溶射して形成できる。外部電極15Aは電極層10と電気的に接続され、外部電極15Bは電極層11と電気的に接続され、それぞれの電極を引き出している。誘電体フィルム12は幅方向DWに延びて互いに反対側の端部12C、12Dを有し、誘電体フィルム13は幅方向DWに延びて互いに反対側の端部13C、13Dを有する。誘電体フィルム12、13の端部12C、13Dは誘電体フィルム12、13について同じ方向に位置し誘電体フィルム12、13の端部12D、13Cは誘電体フィルム12、13について同じ方向に位置する。誘電体フィルム12の端部12Cは電極層10の端部10Aに一致しており、誘電体フィルム13の端部13Cは電極層11の端部11Aに一致している。外部電極15Aは誘電体フィルム12、13の端部12C、13Dに設けられており、外部電極15Bは誘電体フィルム12、13の端部12D、13Cに設けられている。
電極層10の端部10Aに外部電極15Aが接続される。端部10Aには局部的に膜厚を大きくした低抵抗部16Aが形成されている。低抵抗部16Aはアルミニウムからなる電極層10上に亜鉛やアルミニウムなどの金属を蒸着して形成でき、電極層10より低い抵抗値を有する。
誘電体フィルム12の端部12Dには電極層10が形成されておらず、絶縁マージン部17Aを構成している。絶縁マージン部17Aにより、電極間での絶縁距離を確保できる。
電極層11も電極層10と同様に、電極層11の端部11Aに外部電極15Bが接続される。端部11Aには局部的に膜厚を大きくした低抵抗部16Bが形成されている。低抵抗部16Bはアルミニウムからなる電極層11上に亜鉛やアルミニウムなどの金属を蒸着して形成でき、電極層11より低い抵抗値を有する。
誘電体フィルム13の端部13Dには電極層11が形成されておらず、絶縁マージン部17Bを構成している。絶縁マージン部17Bにより、電極間での絶縁距離を確保できる。
図2に誘電体フィルム12上に形成された電極層10と誘電体フィルム13上に形成された電極層11の上面図である。電極層10と電極層11とは互いに対向してコンデンサの容量を形成する有効電極部10E、11Eをそれぞれ有する。
電極層10の有効電極部10Eは、外部電極15A、15B間を結ぶ方向DXにおいて、端部10A側に位置する大電極部18と、端部10B側に位置する複数の小電極部14と、大電極部18と複数の小電極部14とを接続する複数のヒューズ20からなる。
複数の小電極部14は、長さ方向DLと、幅方向DWとにおいてスリット19によって分離されている。スリット19には、電極層10が形成されていない。実施例1では、小電極部14は、長さ方向DLで二列に配列されている。
図2に示すように、スリット19によって分離された複数の小電極部14間と、小電極部14と大電極部18との間はヒューズ20によって電気的に接続されている。ヒューズ20は電極層10の一部であり、大電極部18や小電極部14と一体に形成されて電極層10を構成している。
大電極部18はスリット19によって区切られていない。有効電極部10Eは全体を複数の小電極部14によって形成してもよいが、実施例1のように複数の小電極部14と大電極部18とを組み合わせてもよい。大電極部18と小電極部14とを組み合わせる場合は、大電極部18を複数の小電極部14に比べて外部電極15Aの近くに配置する。電極層10の外部電極15Aに近い部分には大電流が流れるので、外部電極15Aに近い部分の抵抗を下げることで、コンデンサ素子9の発熱を抑制できる。
電極層11の有効電極部11Eは、方向DXにおいて、端部11A側に位置する大電極部18と、端部11B側に位置する複数の小電極部14と、大電極部18と複数の小電極部14とを接続する複数のヒューズ20からなる。
複数の小電極部14は、長さ方向DLと、幅方向DWとにおいてスリット19によって分離されている。スリット19には、電極層11が形成されていない。実施例1では、小電極部14は、長さ方向DLで二列に配列されている。
図2に示すように、スリット19によって分離された複数の小電極部14間と、小電極部14と大電極部18との間はヒューズ20によって電気的に接続されている。ヒューズ20は電極層11の一部であり、大電極部18や小電極部14と一体に形成されて電極層11を構成している。
大電極部18はスリット19によって区切られていない。有効電極部11Eは全体を複数の小電極部14によって形成してもよいが、実施例1のように複数の小電極部14と大電極部18とを組み合わせてもよい。大電極部18と小電極部14とを組み合わせる場合は、大電極部18を複数の小電極部14に比べて外部電極15Bの近くに配置する。電極層11の外部電極15Bに近い部分には大電流が流れるので、外部電極15Bに近い部分の抵抗を下げることで、コンデンサ素子9の発熱を抑制できる。
電極層10の複数の小電極部14は誘電体フィルム12、13を介して電極層11の大電極部18に対向し、電極層11の複数の小電極部14は誘電体フィルム12、13を介して電極層10の大電極部18に対向する。
実施例1のコンデンサ素子9の誘電体フィルム12、13は、上述したとおり、シンジオタクチック構造のスチレン系重合体を主成分として含有し、非晶性ポリマーとしてポリフェニレンエーテルをさらに含有し、不活性微粒子をさらに含有する。
実施例1のサンプルでは、誘電体フィルム12の面12A、12B間の距離である膜厚dは2.0μm、2.5μm、3.0μmである。
コンデンサ素子9の1つのサンプルにおいて、複数の小電極部14の面積は、電極層10、電極層11ともに全て実質的に同じである。またサンプルごとに小電極部14の面積を変えた。
図3は実施の形態におけるフィルムコンデンサのコンデンサ素子9の実施例1の評価結果を示し、夫々のサンプルにおける小電極部14の長さL(cm)、幅W(cm)、面積S(cm)、誘電体フィルム12、13の膜厚d(μm)と、小電極部14のそれぞれの面積Sを誘電体フィルム12、13の膜厚の三乗で除した値であるA値と、保安性、寿命特性を示す。保安性とは、複数の小電極部14のうちの一部の小電極部14の周囲で絶縁不良を起こした際に、その一部の小電極部14に接続されているヒューズ20が動作して溶断し、電極層10と電極層11との間の短絡を防ぐ性能を指す。
長さLは、図1に示す長さ方向DLにおける小電極部14の長さである。幅Wは、幅方向DWにおける小電極部14の幅である。膜厚dは誘電体フィルム12、13の膜厚である。
図3において保安性は以下のように定義する。コンデンサ素子9を環境温度125℃の条件下で外部電極15A、15B間の電圧をゼロから一定電圧ずつ昇圧し、コンデンサ素子9の初期の容量からの容量の変化が−50%となるまで電圧を昇圧させた。その後、コンデンサ素子9を解体して目視し、ヒューズ20が正常に動作したサンプルを「G」で示し、ヒューズ20がほぼ正常に動作したが、誘電体フィルム12、13の一部に小さな絶縁破壊痕が見られたサンプルを「F」で示し、誘電体フィルム12、13に大きな絶縁破壊痕が見られて電極層10と電極層11がショートしたサンプルを「NG」で示す。
図3において寿命特性は以下のように定義する。コンデンサ素子9を環境温度125℃、印加電圧600Vの条件下、2000時間放置した場合において、容量の減少率が初期の容量の5%以内のサンプルを「G」で示し、容量の減少率が5%より多く10%以下のサンプルを「F」で示し、容量の減少率が10%より多いサンプルを「NG」で示す。
図3に示すように、A値が0.4×1013/m未満であるサンプルNo.6、11では保安性が低い。A値が0.4×1013/mであるサンプルNo.12は保安性が良好となる。またA値が0.4×1013/mより大きいその他のサンプルにおいても保安性は良好となる。
A値を0.4×1013/mより大きくすることで、小電極部14に印加されるエネルギーでヒューズ20が安定して動作すると考えられる。誘電体フィルム12、13が膜厚dと誘電率εを有し、小電極部14の面積が面積Sである場合に、電極層10と電極層11との間に印加電圧Vが静電容量Cを形成する1つの小電極部14に印加されるエネルギーEは以下の式によって求めることができる。
E=(1/2)・C・V
C=ε・(S/d
E=(1/2)・ε・(S/d)・V
更に、印加電圧Vを、膜厚あたりの電圧(V/d)に置き換え、誘電体フィルム12、13の誘電率εと印加電圧Vを一定と考えると、小電極部14に印加されるエネルギーは、小電極部14の面積Sを誘電体フィルム12、13の膜厚dの三乗で除した値、すなわち上記A値に比例する。
実施例1では、誘電体フィルム12、13としてシンジオタクチック構造のポリスチレン系重合体を用い、上記A値を0.4×1013/m以上とすることで小電極部14が適度な大きさとなり、過剰な電圧が印加された時にヒューズ20が安定して動作する。その結果、フィルムコンデンサのセルフヒーリング性が高まり、耐電圧を高めることができる。
また、図3に示すように、A値が0.4×1013/m以上5.0×1013/m未満のサンプルNo.1〜3、7〜10、12〜15では、コンデンサ素子9の容量が減少する速度が遅く、寿命が長い。A値が5.0×1013/mであるサンプルNo.4では、寿命は比較的長くすることができるが、サンプルNo.1〜3、7〜10、12〜15と比べるとやや寿命が短い。A値が7.5×1013/mであるサンプルNo.5では寿命が短く、コンデンサ素子9の容量が早くに減少する。
以上のように、A値を5.0×1013/m以下とすることで、それぞれの小電極部14が適度な大きさとなり、ヒューズ20が動作した時に効率よく絶縁が回復され、静電容量に与える影響を低減できる。
またA値が0.2×1013/mであるサンプルNo.11では、ヒューズ20が動作しにくいので、コンデンサ素子9の寿命が短く、容量が早くに減少する。
以上述べたように、実施例1では、A値を0.4×1013/m以上5.0×1013/m以下とすることで、コンデンサ素子9の保安性を高め、かつ高寿命特性を実現できる。また、図3に示すように、A値のこの範囲のうちA値が0.4×1013/m以上1.3×1013/m以下であるフィルムコンデンサは比較的寿命特性に優れている。また、A値が3.8×1013/m以上5.0×1013/m以下であるフィルムコンデンサは比較的保安性に優れる。A値が1.3×1013/m以上3.8×1013/m以下であるフィルムコンデンサは寿命特性と保安性の双方がより高いレベルで両立する。
(実施例2)
実施例2では、誘電体フィルム12、13の電極層10、電極層11を形成する面12A、13Aの表面粗度Raがそれぞれ15nm、20nm、45nm、100nm、150nmのサンプルを用い、保安性を比較した。
それぞれのサンプルにおける小電極部14の幅Wは2.0cmであい、長さLは5.0cmであり、面積Sは10cmであり、誘電体フィルム12、13の膜厚dは2.5μmである。
図4は各サンプルの保安性を示す。保安性は、実施例1と同様に、以下のように定義する。コンデンサ素子9を環境温度125℃の条件下で外部電極15A、15B間の電圧をゼロから一定電圧ずつ昇圧し、コンデンサ素子9の初期の容量からの容量の変化が−50%となるまで電圧を昇圧させた。その後、コンデンサ素子9を解体して目視し、ヒューズ20が正常に動作したサンプルを「G」で示し、ヒューズ20がほぼ正常に動作したが、誘電体フィルム12、13の一部に小さな絶縁破壊痕が見られたサンプルを「F」で示し、誘電体フィルム12、13に大きな絶縁破壊痕が見られて電極層10と電極層11がショートしたサンプルを「NG」で示す。
図4において、実施例1と同様に。寿命特性は以下のように定義する。コンデンサ素子9を環境温度125℃、印加電圧600Vの条件下、2000時間放置した場合において、容量の減少率が初期の容量の5%以内のサンプルを「G」で示し、容量の減少率が5%より多く10%以下のサンプルを「F」で示し、容量の減少率が10%より多いサンプルを「NG」で示す。
図4に示すように、誘電体フィルム12、13の面12A、13Aの表面粗度Raが20nm以上の場合は保安性が良好である。その理由は、表面粗度Raが20nm以上の面上に電極層10、電極層11を形成することで、誘電体フィルム12、13と電極層10、電極層11との間に適度な隙間が形成され、ヒューズ20が飛散し易くなるからと考えられる。以上のように電極層10、電極層11が飛散しやすいので、ヒューズ20が容易に動作し、結果としてフィルムコンデンサの耐電圧を高めることができる。
また誘電体フィルム12、13の面12A、13Aの表面粗度Raを150nm未満とすることで、寿命特性を向上できる。表面粗度Raが150nm以上では、誘電体フィルム12、13と電極層10、電極層11との間の隙間が広くなるので、ヒューズ20が過度に動作し、寿命特性が低下してくる。
以上より、面12A、13Aの表面粗度Raが20nm以上では耐電圧を高くすることができ、表面粗度Raが150nm未満で、寿命特性を向上できる。なお、電極層10、電極層11を形成しない誘電体フィルム12、13の面12B、13Bは平滑な方が好ましい。誘電体フィルム12、13の面12A、13Aの表面粗度Raは誘電体フィルム12、13に添加する粒子により調整する。粒子の添加は絶縁性能を低下させるため、できるだけ粒子は少ない方がよい。
図5は実施の形態における他のコンデンサ素子109の電極層10と電極層111の上面図である。図6は実施の形態におけるさらに他のコンデンサ素子209の電極層110と電極層11の上面図である。図5と図6において、図1と図2に示すコンデンサ素子9と同じ部分には同じ参照番号を付す。図1と図2に示すコンデンサ素子9すなわち実施例1、2では、電極層10、電極層11の双方が、複数の小電極部14を備え、これらの小電極部14の面積を誘電体フィルム12、13の膜厚の三乗で除したA値を、0.4×1013/m以上5.0×1013/m以下とする。実施の形態におけるコンデンサ素子9では、電極層10、電極層11のうちのいずれか一方のみが複数の小電極部14を備え、これらの小電極部14の面積を誘電体フィルム12、13の膜厚の三乗で除したA値を、0.4×1013/m以上5.0×1013/m以下としてもよい。
図5に示すコンデンサ素子109では、電極層111はスリット19で分割されておらず、誘電体フィルム12、13を介して電極層10の大電極部18と複数の小電極部14とに対向する。電極層10は複数の小電極部14を備え、これらの小電極部14の面積を誘電体フィルム12、13の膜厚の三乗で除したA値を、0.4×1013/m以上5.0×1013/m以下である。これによってもフィルムコンデンサの耐電圧を高めることができる。
図6に示すコンデンサ素子209では、電極層110はスリット19で分割されておらず、誘電体フィルム12、13を介して電極層11の大電極部18と複数の小電極部14とに対向する。電極層11は複数の小電極部14を備え、これらの小電極部14の面積を誘電体フィルム12、13の膜厚の三乗で除したA値を、0.4×1013/m以上5.0×1013/m以下である。これによってもフィルムコンデンサの耐電圧を高めることができる。
本発明によるフィルムコンデンサは、優れた耐電圧を有しており、各種電子機器、電気機器、産業機器、自動車等に用いられるコンデンサとして好適に採用でき、特に高耐電圧特性が求められる自動車用分野に有用である。
9 コンデンサ素子
10 電極層(第1の電極層)
11 電極層(第2の電極層)
12 誘電体フィルム
12A 誘電体フィルム12の面(第1の面)
12B 誘電体フィルム12の面(第2の面)
13 誘電体フィルム
14 小電極部(第1の小電極部、第2の小電極部)
20 ヒューズ(第1のヒューズ、第2のヒューズ)
それぞれのサンプルにおける小電極部14の幅Wは2.0cmであり、長さLは5.0cmであり、面積Sは10cmであり、誘電体フィルム12、13の膜厚dは2.5μmである。
図4において、実施例1と同様に、寿命特性は以下のように定義する。コンデンサ素子9を環境温度125℃、印加電圧600Vの条件下、2000時間放置した場合において、容量の減少率が初期の容量の5%以内のサンプルを「G」で示し、容量の減少率が5%より多く10%以下のサンプルを「F」で示し、容量の減少率が10%より多いサンプルを「NG」で示す。
図5は実施の形態における他のコンデンサ素子109の電極層10と電極層111の上面図である。図6は実施の形態におけるさらに他のコンデンサ素子209の電極層100と電極層11の上面図である。図5と図6において、図1と図2に示すコンデンサ素子9と同じ部分には同じ参照番号を付す。図1と図2に示すコンデンサ素子9すなわち実施例1、2では、電極層10、電極層11の双方が、複数の小電極部14を備え、これらの小電極部14の面積を誘電体フィルム12、13の膜厚の三乗で除したA値を、0.4×1013/m以上5.0×1013/m以下とする。実施の形態におけるコンデンサ素子9では、電極層10、電極層11のうちのいずれか一方のみが複数の小電極部14を備え、これらの小電極部14の面積を誘電体フィルム12、13の膜厚の三乗で除したA値を、0.4×1013/m以上5.0×1013/m以下としてもよい。
図6に示すコンデンサ素子209では、電極層100はスリット19で分割されておらず、誘電体フィルム12、13を介して電極層11の大電極部18と複数の小電極部14とに対向する。電極層11は複数の小電極部14を備え、これらの小電極部14の面積を誘電体フィルム12、13の膜厚の三乗で除したA値を、0.4×1013/m以上5.0×1013/m以下である。これによってもフィルムコンデンサの耐電圧を高めることができる。

Claims (4)

  1. 第1の電極層と、
    第2の電極層と、
    前記第1の電極層と前記第2の電極層との間に配置された誘電体フィルムと、
    を備え、
    前記誘電体フィルムは、シンジオタクチック構造のスチレン系重合体を主に含有し、
    前記第1の電極層は、複数の第1の小電極部と、前記複数の第1の小電極部を連結する第1のヒューズとを有し、
    前記複数の第1の小電極部のそれぞれの面積を前記誘電体フィルムの膜厚の三乗で除した値が0.4×1013/m以上かつ5.0×1013/m以下とした、フィルムコンデンサ。
  2. 前記誘電体フィルムは、第1の面と、前記第1の面の反対側の第2の面とを有し、
    前記第1の面は前記第2の面よりも表面粗度が大きく、
    前記第1の電極層は、前記誘電体フィルムの前記第1の面に設けられている、請求項1に記載のフィルムコンデンサ。
  3. 前記第2の電極層は、複数の第2の小電極部と、前記複数の第2の小電極部を連結する第2のヒューズとを有する、請求項1に記載のフィルムコンデンサ。
  4. 前記複数の第2の小電極部のそれぞれの面積を前記誘電体フィルムの前記膜厚の三乗で除した値が0.4×1013/m以上かつ5.0×1013/m以下とした、請求項3に記載のフィルムコンデンサ。
JP2014518262A 2012-05-29 2013-05-20 フィルムコンデンサ Active JP6357652B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014518262A JP6357652B2 (ja) 2012-05-29 2013-05-20 フィルムコンデンサ

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012121546 2012-05-29
JP2012121546 2012-05-29
PCT/JP2013/003179 WO2013179605A1 (ja) 2012-05-29 2013-05-20 フィルムコンデンサ
JP2014518262A JP6357652B2 (ja) 2012-05-29 2013-05-20 フィルムコンデンサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2013179605A1 true JPWO2013179605A1 (ja) 2016-01-18
JP6357652B2 JP6357652B2 (ja) 2018-07-18

Family

ID=49672832

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014518262A Active JP6357652B2 (ja) 2012-05-29 2013-05-20 フィルムコンデンサ

Country Status (4)

Country Link
US (1) US9595389B2 (ja)
JP (1) JP6357652B2 (ja)
CN (1) CN104364860B (ja)
WO (1) WO2013179605A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10535464B2 (en) 2016-03-14 2020-01-14 Kyocera Corporation Film capacitor, combination type capacitor, and inverter and electric vehicle using the same
US11038013B2 (en) * 2019-07-24 2021-06-15 International Business Machines Corporation Back-end-of-line compatible metal-insulator-metal on-chip decoupling capacitor

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0745466A (ja) * 1993-07-30 1995-02-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd 金属化フィルムコンデンサ
JPH0848791A (ja) * 1994-08-04 1996-02-20 Toyobo Co Ltd ポリスチレン系フィルムとそれを用いたコンデンサ
JPH1092688A (ja) * 1996-09-12 1998-04-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd 保安機構付き金属化フィルムコンデンサ
JPH11144995A (ja) * 1997-11-04 1999-05-28 Nichicon Corp 金属化フィルムコンデンサ
JP2000008156A (ja) * 1998-06-24 2000-01-11 Toray Ind Inc 金属蒸着フィルム及びそれを用いたコンデンサ
JP2009000957A (ja) * 2007-06-25 2009-01-08 Toray Ind Inc コンデンサ用金属蒸着フィルム、及びそれを用いた金属化フィルムコンデンサ

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3284384B2 (ja) * 1993-09-09 2002-05-20 株式会社指月電機製作所 高圧コンデンサ
JP2939494B2 (ja) * 1995-03-08 1999-08-25 株式会社指月電機製作所 金属化フィルムコンデンサ
JP3811829B2 (ja) * 1996-03-29 2006-08-23 株式会社指月電機製作所 金属化フィルムコンデンサ
US7933111B2 (en) * 2007-05-08 2011-04-26 Nuinteck Co., Ltd Metallized plastic film and film capacitor
JP5801532B2 (ja) 2009-11-30 2015-10-28 帝人株式会社 高絶縁性フィルム

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0745466A (ja) * 1993-07-30 1995-02-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd 金属化フィルムコンデンサ
JPH0848791A (ja) * 1994-08-04 1996-02-20 Toyobo Co Ltd ポリスチレン系フィルムとそれを用いたコンデンサ
JPH1092688A (ja) * 1996-09-12 1998-04-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd 保安機構付き金属化フィルムコンデンサ
JPH11144995A (ja) * 1997-11-04 1999-05-28 Nichicon Corp 金属化フィルムコンデンサ
JP2000008156A (ja) * 1998-06-24 2000-01-11 Toray Ind Inc 金属蒸着フィルム及びそれを用いたコンデンサ
JP2009000957A (ja) * 2007-06-25 2009-01-08 Toray Ind Inc コンデンサ用金属蒸着フィルム、及びそれを用いた金属化フィルムコンデンサ

Also Published As

Publication number Publication date
CN104364860B (zh) 2017-05-24
US20150116904A1 (en) 2015-04-30
WO2013179605A1 (ja) 2013-12-05
CN104364860A (zh) 2015-02-18
JP6357652B2 (ja) 2018-07-18
US9595389B2 (en) 2017-03-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5801532B2 (ja) 高絶縁性フィルム
JP6724457B2 (ja) 二軸配向ポリプロピレンフィルム、金属膜積層フィルムおよびフィルムコンデンサ
JP6277436B2 (ja) フィルムコンデンサ
JP5370363B2 (ja) 金属化フィルムコンデンサ
JP6357652B2 (ja) フィルムコンデンサ
JP2012246372A (ja) 高絶縁性フィルム
JP2009235321A (ja) 高絶縁性フィルム
US9617407B2 (en) Highly insulating film
JP5012515B2 (ja) 金属化フィルムコンデンサ
JP2014203987A (ja) 金属化フィルムコンデンサ
WO2016080356A1 (ja) 配向フィルム
Yializis A disruptive dc-link capacitor technology for use in electric drive inverters
JP5629235B2 (ja) 高絶縁性フィルム
JP4507498B2 (ja) 高分子誘電体ならびにコンデンサ用フィルム。
JP5587534B2 (ja) 高絶縁性フィルム
Ritamäki Effects of Thermal Aging on Polymer Thin Film Insulations for Capacitor Applications
JP6178165B2 (ja) 高絶縁性フィルム
US20240161979A1 (en) Film suitable for capacitor use
JP2022140299A (ja) コンデンサ用途に好適なフィルム
JP2023157801A (ja) 金属化フィルムコンデンサ
JP2006066615A (ja) コンデンサ用ポリプロピレンフィルム及びそれからなるコンデンサ
KR101638573B1 (ko) 전기절연 특성과 표면 특성이 향상된 박막 콘덴서용 이축 연신 폴리에스테르 필름
CN116964137A (zh) 适合于电容器用途的薄膜
JP5903648B2 (ja) 金属化フィルムコンデンサ
JP2013241626A (ja) 高絶縁性フィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160519

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20160520

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170620

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180109

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180402

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20180410

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180508

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180521

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6357652

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151