JPWO2013175680A1 - 車両 - Google Patents

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    • B62K23/02Rider-operated controls specially adapted for cycles, i.e. means for initiating control operations, e.g. levers, grips hand actuated
    • B62K23/04Twist grips

Abstract

回転速度センサにより検出されたエンジンの回転速度、変速比センサにより検出された変速比、ロール角センサにより検出された本体部のロール角、および運転者による設定スイッチの操作内容が、ECUのCPUに与えられる。また、アクセルグリップ装置のアクセル開度センサにより検出されるアクセル開度が、ECUのCPUに与えられる。CPUは、アクセルグリップ装置のモータを制御することにより、アクセルグリップ装置から運転者に加わる反力を調整する。

Description

本発明は、車両に関する。
自動二輪車等の車両がカーブを走行する際には、車両に横方向の加速度が生じる。その場合、車両の前後方向の加速度が大きいと、車両の安定性が低くなる。そこで、特許文献1においては、車両の横方向の加速度が検出され、検出された加速度に基づいて、車両の前後方向の加速度が大きくなりすぎないように、エンジントルクが調整される。
特開2004−99026号公報
しかしながら、上記特許文献1においては、運転者の意思ではなく、横方向の加速度に応じて自動的にエンジントルクが調整される。そのため、運転者の意図に反して車両の挙動が変化することがあり、運転者の運転性(ドライバビリティ)が低下する。
本発明の目的は、運転性を低下させることなく、安定に走行可能な車両を提供することである。
(1)本発明の一局面に従う車両は、駆動輪を有する本体部と、駆動輪を回転させるためのトルクを発生する原動機と、原動機の出力を調整するために運転者により操作される出力調整装置と、出力調整装置の操作に対して出力調整装置から運転者に加わる反力を調整するように構成された反力調整部と、本体部の加速度を検出するように構成された加速度検出器と、加速度検出器により検出された加速度に基づいて、反力調整部を制御するように構成された制御部とを備えるものである。
その車両においては、運転者が出力調整装置を操作することにより、原動機の出力が調整される。原動機によって発生されるトルクにより駆動輪が回転される。それにより、本体部が移動する。出力調整装置の操作に対して出力調整装置から運転者に加わる反力が反力調整部により調整される。反力調整部は、加速度検出器により検出された加速度に基づいて制御部により制御される。
この場合、本体部の加速度に応じて、出力調整装置から運転者に加わる反力が変化する。それにより、本体部の加速度が安定な走行に適切であるか否かを運転者に認識させることができる。さらに、運転者は、出力調整装置からの反力の変化に応じて、自らの意思で原動機の出力を調整することができる。したがって、運転者の運転性が低下することなく、運転者は車両を安定に走行させることが可能となる。
(2)加速度検出器は、路面に略平行でかつ本体部の前後方向と交差する横方向の加速度を横方向加速度として検出するように構成され、制御部は、設定された摩擦円に基づいて、加速度検出器により検出された横方向加速度に対応して許容されるべき本体部の前後方向における最大の加速度を縦方向限界加速度として取得し、取得された縦方向限界加速度に基づいて、反力調整部を制御するように構成されてもよい。
この場合、加速度検出器により検出された横方向加速度、および設定された摩擦円に基づいて、縦方向限界加速度を容易に取得することができる。また、取得された縦方向限界加速度に基づいて、本体部の加速度が安定な走行に適切であるか否かを運転者に正確に認識させることができる。したがって、運転者は車両を安定に走行させることが可能となる。
(3)制御部は、取得された縦方向限界加速度に基づいて、出力調整装置の操作量に応じて決定される基準値の反力が出力調整装置から運転者に加わるように反力調整部を制御する第1の制御動作、および0以上の加算値と基準値との合計値の反力が出力調整装置から運転者に加わるように反力調整部を制御する第2の制御動作のうち一方を選択的に行うように構成されてもよい。
この場合、第1の制御動作時に運転者に加わる反力より第2の制御動作時に運転者に加わる反力が大きい。そのため、第1の制御動作と第2の制御動作とを選択的に行うことにより、本体部の加速度が安定な走行に適切であるか否かを運転者に容易に認識させることができる。また、本体部の加速度が大きい場合に第2の制御動作を行うことにより、運転者による出力調整装置の操作が抑制され、本体部の加速度のさらなる上昇が抑制される。それにより、車両の安定性が確保される。
(4)車両は、原動機と駆動輪との間における変速比を取得するように構成された変速比取得部をさらに備え、制御部は、変速比取得部により取得された変速比および取得された縦方向限界加速度に基づいて、駆動輪を回転させるための許容されるべき最大のトルクを限界トルクとして算出し、算出された限界トルクおよび原動機により発生される現在のトルクに基づいて、第1の制御動作および第2の制御動作のうち一方を選択的に行うように構成されてもよい。
この場合、算出された限界トルクと現在のトルクとの関係を運転者に認識させることができる。それにより、本体部の加速度が安定な走行に適切であるか否かを運転者に認識させることができる。したがって、運転者は車両を安定に走行させることが可能となる。
(5)原動機はエンジンを含み、車両は、エンジンの吸気量に対応する吸気量対応値を検出するように構成された吸気量対応値検出器と、エンジンの回転速度を検出するように構成された回転速度検出器とをさらに備え、制御部は、吸気量対応値検出器により検出された吸気量対応値および回転速度検出器により検出された回転速度に基づいて現在のトルクを算出し、算出された限界トルクおよび算出された現在のトルクに基づいて、第1の制御動作および第2の制御動作のうち一方を選択的に行うように構成されてもよい。
この場合、エンジンにより発生される現在のトルクを正確に算出することができる。それにより、算出された限界トルクと現在のトルクとの関係を運転者に正確に認識させることができる。したがって、本体部の加速度が安定な走行に適切であるか否かを運転者に正確に認識させることができる。
(6)制御部は、算出された限界トルクと現在のトルクとの差分が予め定められたしきい値以上である場合に第1の制御動作を行い、差分がしきい値より小さい場合に第2の制御動作を行うように構成されてもよい。
この場合、限界トルクと現在トルクとの差分が大きい場合に運転者に加わる反力に比べて、限界トルクと現在トルクとの差分が小さい場合に運転者に加わる反力が大きくなる。それにより、運転者による出力調整装置の操作が抑制され、本体部の加速度のさらなる上昇が抑制される。それにより、車両の安定性が確保される。
(7)制御部は、算出された限界トルクと現在のトルクとの差分の変化量に基づいて、第1の制御動作および第2の制御動作のうち一方を選択的に行うように構成されてもよい。
この場合、限界トルクと現在のトルクとの差分の変化を運転者に認識させることができる。それにより、本体部の加速度が安定な走行に適切であるか否かを運転者に認識させることができる。
(8)制御部は、第2の制御動作として、原動機により発生されるトルクが大きいほど加算値が大きくなるように原動機により発生されるトルクに基づいて加算値を算出するように構成されてもよい。
この場合、原動機により発生されるトルクが大きいほど運転者に加わる反力が大きくなる。それにより、原動機により発生されるトルクが過剰に大きくなることが防止される。したがって、車両の安定性が確保される。
(9)制御部は、第2の制御動作として、算出された限界トルクと現在のトルクとの差分が小さいほど加算値が大きくなるように加算値を算出するように構成されてもよい。
この場合、限界トルクと現在のトルクとの差分が小さいほど運転者に加わる反力が大きくなる。それにより、現在のトルクが限界トルクよりも大きくなることが防止される。したがって、車両の安定性が確保される。
(10)制御部は、第2の制御動作として、出力調整装置の操作量の変化量に基づいて加算値を算出するように構成されてもよい。
この場合、出力調整装置の操作量の急激な変化を抑制することができる。それにより、車両の安定性が確保される。
(11)制御部は、第2の制御動作として、算出された限界トルクと現在のトルクとの差分の変化量に基づいて加算値を算出するように構成されてもよい。
この場合、出力調整装置の操作量の急激な変化を抑制することができる。それにより、車両の安定性が確保される。
(12)制御部は、第2の制御動作として、原動機により発生されるトルクが大きいほど加算値が大きくなるように原動機により発生されるトルクに基づいて第1の加算値を算出するとともに、出力調整装置の操作量の変化量に基づいて第2の加算値を算出し、算出された第1および第2の加算値を合算することにより加算値を算出するように構成されてもよい。
この場合、原動機により発生されるトルクが過剰に大きくなることが防止される。また、出力調整装置の操作量の急激な変化を抑制することができる。それにより、車両の安定性が十分に確保される。
制御部は、算出された限界トルクと現在のトルクとの差分が小さいほど加算値が大きくなるように第1の加算値を算出してもよい。また、制御部は、算出された限界トルクと現在のトルクとの差分の変化量に基づいて第2の加算値を算出してもよい。
(13)車両は、摩擦円を設定するために運転者により操作される設定部をさらに備えてもよい。
この場合、種々の条件に応じて、運転者が摩擦円を任意に設定することができる。それにより、縦方向限界加速度を正確に取得することができる。したがって、本体部の加速度が安定な走行に適切であるか否かを運転者に正確に認識させることができる。
(14)摩擦円は楕円を含んでもよい。この場合、縦方向限界加速度をより正確に取得することが可能となる。したがって、本体部の加速度が適切であるか否かをより正確に運転者に認識させることができる。
(15)制御部は、原動機から駆動輪にトルクが伝達される場合に出力調整装置の操作量に応じて基準値が第1の変化を示し、駆動輪から原動機にトルクが伝達される場合に出力調整装置の操作量に応じて基準値が第1の変化と異なる第2の変化を示すように、基準値を決定するように構成されてもよい。
この場合、本体部が加速する場合と本体部が減速する場合とで運転者に加わる反力が異なる。それにより、本体部の加速および減速を運転者に容易に認識させることができる。
(16)本発明の他の局面に従う車両は、駆動輪を有する本体部と、駆動輪を回転させるためのトルクを発生する原動機と、原動機の出力を調整するために運転者により操作される出力調整装置と、出力調整装置の操作に対して出力調整装置から運転者に加わる反力を調整するように構成された反力調整部と、出力調整装置の操作量に応じて決定される基準値に基づく反力が出力調整装置から運転者に加わるように反力調整部を制御するように構成された制御部とを備え、制御部は、原動機から駆動輪にトルクが伝達される場合に出力調整装置の操作量に応じて基準値が第1の変化を示し、駆動輪から原動機にトルクが伝達される場合に出力調整装置の操作量に応じて基準値が第1の変化と異なる第2の変化を示すように、基準値を決定するように構成されたものである。
その車両においては、運転者が出力調整装置を操作することにより、原動機の出力が調整される。原動機によって発生されるトルクにより駆動輪が回転される。それにより、本体部が移動する。出力調整装置の操作に対して出力調整装置から運転者に加わる反力が反力調整部により調整される。反力調整部は、出力調整装置の操作量に応じて決定される基準値に基づく反力が出力調整装置から運転者に加わるように制御部により制御される。
原動機から駆動輪にトルクが伝達される場合には、出力調整装置の操作量に応じて基準値が第1の変化を示す。一方、駆動輪から原動機にトルクが伝達される場合には、出力調整装置の操作量に応じて基準値が第1の変化と異なる第2の変化を示す。これにより、本体部が加速する場合と本体部が減速する場合とで運転者に加わる反力が異なる。そのため、本体部の加速および減速を運転者に容易に認識させることができる。さらに、運転者は、出力調整装置からの反力の変化に応じて、自らの意思で原動機の出力を調整することができる。したがって、運転者の運転性が低下することなく、運転者は車両を安定に走行させることが可能となる。
(17)反力制御装置は、車両に設けられる出力調整装置から運転者に加わる反力を調整するための反力制御装置であって、運転者による出力調整装置の操作に対して出力調整装置から運転者に加わる反力を調整するように構成された反力調整部と、車両の本体部の加速度を検出するように構成された加速度検出器と、加速度検出器により検出された加速度に基づいて、反力調整部を制御するように構成された制御部とを備えるものである。
その反力制御装置においては、運転者による出力調整装置の操作に対して出力調整装置から運転者に加わる反力が反力調整部により調整される。反力調整部は、加速度検出器により検出された加速度に基づいて制御部により制御される。
この場合、本体部の加速度に応じて、出力調整装置から運転者に加わる反力が変化する。それにより、本体部の加速度が安定な走行に適切であるか否かを運転者に認識させることができる。さらに、運転者は、出力調整装置からの反力の変化に応じて、自らの意思で出力調整装置の操作量を調整することができる。したがって、運転者の運転性が低下することなく、運転者は車両を安定に走行させることが可能となる。
(18)反力制御装置は、原動機および駆動輪を備える車両に設けられる出力調整装置から運転者に加わる反力を調整するための反力制御装置であって、運転者による出力調整装置の操作に対して出力調整装置から運転者に加わる反力を調整するように構成された反力調整部と、出力調整装置の操作量に応じて決定される基準値に基づく反力が出力調整装置から運転者に加わるように反力調整部を制御するように構成された制御部とを備え、制御部は、原動機から駆動輪にトルクが伝達される場合に出力調整装置の操作量に応じて基準値が第1の変化を示し、駆動輪から原動機にトルクが伝達される場合に出力調整装置の操作量に応じて基準値が第1の変化と異なる第2の変化を示すように、基準値を決定するように構成されたものである。
その反力制御装置においては、出力調整装置の操作に対して出力調整装置から運転者に加わる反力が反力調整部により調整される。反力調整部は、出力調整装置の操作量に応じて決定される基準値に基づく反力が出力調整装置から運転者に加わるように制御部により制御される。
原動機から駆動輪にトルクが伝達される場合には、出力調整装置の操作量に応じて基準値が第1の変化を示す。一方、駆動輪から原動機にトルクが伝達される場合には、出力調整装置の操作量に応じて基準値が第1の変化と異なる第2の変化を示す。これにより、本体部が加速する場合と本体部が減速する場合とで運転者に加わる反力が異なる。この場合、運転者は、出力調整装置からの反力の変化に応じて、自らの意思で原動機の出力を調整することができる。したがって、運転者の運転性が低下することなく、運転者は車両を安定に走行させることが可能となる。
本発明によれば、運転者の運転性が低下することなく、運転者は車両を安定に走行させることが可能となる。
図1は第1の実施の形態に係る自動二輪車を示す概略側面図である。 図2は図1の自動二輪車の上面図である。 図3はアクセルグリップ装置の構成を示す断面図である。 図4はグリップスリーブおよびギアの配置について説明するための図である。 図5は自動二輪車の制御系について説明するためのブロック図である。 図6は摩擦円の一例を示す図である。 図7は摩擦円の他の例を示す図である。 図8はアクセル開度と基準反力との関係を示す図である。 図9は反力強化モードにおけるモータ反力について説明するための図である。 図10はフリクションモードにおけるモータ反力について説明するための図である。 図11はアクセル反力調整処理のフローチャートである。 図12は摩擦円演算処理のフローチャートである。 図13は反力演算処理のフローチャートである。 図14は第2の実施の形態における反力演算処理のフローチャートである。 図15は第3の実施の形態におけるアクセル反力調整処理のフローチャートである。 図16は第3の実施の形態におけるエンジントルクとモータ反力との関係を示す図である。
以下、本発明の実施の形態に係る車両の一例として、自動二輪車について図面を用いて説明する。
(1)第1の実施の形態
(1−1)自動二輪車の概略構成
図1は、第1の実施の形態に係る自動二輪車を示す概略側面図である。図2は、図1の自動二輪車の上面図である。図1の自動二輪車100においては、本体フレーム101の前端にヘッドパイプ102が設けられる。ヘッドパイプ102にフロントフォーク103が左右方向に揺動可能に設けられる。フロントフォーク103の下端に前輪104が回転可能に取り付けられる。ヘッドパイプ102の上端にはハンドル105が設けられる。図2に示すように、ハンドル105には、アクセルグリップ装置106および設定スイッチ120が設けられる。運転者は、アクセルグリップ装置106を操作することにより、後述のエンジン107の出力を調整する。また、運転者は、設定スイッチ120を操作することにより、後述の摩擦円および制御モードの選択を行う。
以下の説明において、前後方向とは、地面に略平行でかつ本体フレーム101の中心軸CA(図2)を含む鉛直面に平行な方向である。また、左右方向とは、地面に略平行でかつ前後方向に直交する方向である。
図1に示すように、本体フレーム101の中央部に気化器または燃料噴射装置を備えたエンジン107が配置される。エンジン107には、回転速度センサSE1が設けられる。回転速度センサSE1は、エンジン107の回転速度(以下、エンジン回転速度と呼ぶ)を検出する。また、エンジン107には、吸気管108および排気管109が取り付けられる。吸気管108には、後述のスロットル装置60(図5)が設けられる。エンジン107の後方にトランスミッションケース110が設けられる。トランスミッションケース110内に、変速機6および変速比センサSE2が設けられる。トランスミッションケース110の側部には、シフトペダル210が設けられる。
トランスミッションケース110の後方に延びるようにリアアーム114が設けられる。リアアーム114の後端に後輪115が回転可能に取り付けられる。エンジン107により発生されるトルク(以下、エンジントルクと呼ぶ)が後輪115に伝達されることにより、後輪115が駆動される。エンジン107は、変速機6を介して後輪115と接続される。運転者がシフトペダル210を操作することにより、変速比が変化する。変速比とは、後輪115の回転速度に対するエンジン107の回転速度の比をいう。変速比センサSE2は、例えば変速機6のギアポジションから変速比を検出する。
エンジン107の上方に燃料タンク112が設けられ、燃料タンク112の後方に2つのシート113が前後に並ぶように設けられる。これらのシート113の下方に、ロール角センサSE3およびECU(Electronic Control Unit;電子制御ユニット)80が設けられる。ロール角センサSE3は、例えばジャイロセンサであり、自動二輪車100のロール角を検出する。自動二輪車100のロール角とは、鉛直方向に対する自動二輪車100の傾きの角度をいう。例えば、自動二輪車100が直立姿勢であるときにはロール角が0度であり、自動二輪車100が右または左へ旋回するときにロール角が大きくなる。ECU80の詳細については後述する。
(1−2)アクセルグリップ装置
図3は、アクセルグリップ装置106の構成を示す断面図である。図3に示すように、ハンドル105は、略円筒形状のハンドルバー105aを有する。ハンドルバー105aにアクセルグリップ装置106が設けられる。アクセルグリップ装置106は、グリップスリーブ51、アクセルグリップ部材52、摩擦発生部材53、ケース部材54、コイルばね55、ギア56,57a,57b,58を含む。
グリップスリーブ51は、略円筒形状を有し、ハンドルバー105aに回転可能に設けられる。具体的には、ハンドルバー105aの外周面に対して摺動可能にグリップスリーブ51がハンドルバー105aに嵌め込まれる。アクセルグリップ部材52は、略円筒形状を有し、グリップスリーブ51の外周面に固定される。これにより、アクセルグリップ部材52は、ハンドルバー105aの軸心P1を回転軸としてグリップスリーブ51と一体的に回転する。
運転者は、アクセルグリップ部材52を把持してグリップスリーブ51およびアクセルグリップ部材52を一体的に回転させることによりエンジン107の出力を調整する。以下、エンジン107の出力を高くするためのグリップスリーブ51およびアクセルグリップ部材52の回転方向を開方向R1と呼び、エンジン107の出力を低くするためのグリップスリーブ51およびアクセルグリップ部材52の回転方向を閉方向R2と呼ぶ。グリップスリーブ51およびアクセルグリップ部材52は、開方向R1において、予め定められた開位置まで回転させることが可能であり、閉方向R2において、予め定められた閉位置まで回転させることが可能である。
ケース部材54は、ハンドルバー105aの外周面に固定される。グリップスリーブ51の一端部は、アクセルグリップ部材52の一端部から突出し、ケース部材54内に収容される。グリップスリーブ51は、ケース部材54に固定されず、ケース部材54に対して回転可能である。
ケース部材54は、軸受け溝54a、摩擦発生部54b、ギア収容部54cおよびモータ収容部54dを有する。グリップスリーブ51の一端部には、環状の突出部51aが設けられる。グリップスリーブ51の突出部51aは、軸受け部材51bを介して軸受け溝54a内に回転可能に収容される。これにより、グリップスリーブ51の軸方向の移動が制止される。
摩擦発生部54bに環状の摩擦発生部材53が設けられる。摩擦発生部材53は、例えば合成ゴム等の粘弾性高分子材料からなり、グリップスリーブ51の外周面に接触する。グリップスリーブ51が回転される場合、グリップスリーブ51と摩擦発生部材53との間に摩擦が発生する。それにより、後述のように、アクセルグリップ部材52から運転者に加わる反力が調整される。摩擦発生部材53とグリップスリーブ51との接触を良好に維持するために、摩擦発生部54bに油等の潤滑剤が供給されてもよい。
ギア収容部54cに、コイルばね55およびギア56,57a,57b,58が収容される。モータ収容部54dに、モータ59が収容される。コイルばね55の一端部はグリップスリーブ51に固定され、他端部はケース部材54に固定される。コイルばね55は、閉方向R2にグリップスリーブ51を付勢する。
ギア56,57a,57b,58の各々は、軸方向に沿った回転軸の周りで回転可能に設けられる。図4は、グリップスリーブ51およびギア56,57a,57b,58の配置について説明するための図である。図4には、図3の矢印T方向から見たグリップスリーブ51およびギア56,57a,57b,58の側面が示される。
図4に示すように、ギア56は、グリップスリーブ51の軸心(ハンドルバー105aの軸心P1)に関して一定の角度範囲で扇状に広がるように、グリップスリーブ51と一体的に設けられる。ギア57a,57bは互いに一体的に設けられる。ギア57aの径は、ギア57bの径より小さい。ギア56がギア57aに噛み合わされ、ギア58がギア57bに噛み合わされる。
図3に示すように、モータ59の回転軸59aは軸方向に沿うように配置される。モータ59の回転軸59aにギア58が取り付けられる。このようにして、グリップスリーブ51とモータ59とがギア56,57a,57b,58を介して接続される。後述のように、一定の条件が満たされると、モータ59からグリップスリーブ51に閉方向R1の力が加わるように、モータ59が制御される。
ギア57aと対向する位置にアクセル開度センサSE4が配置される。アクセル開度センサSE4は、ギア57a(ギア57b)の回転角度を検出することにより、グリップスリーブ51の回転角度をアクセル開度として検出する。
(1−3)制御系
図5は、自動二輪車100の制御系について説明するためのブロック図である。図5に示すように、ECU80は、CPU(中央演算処理装置)81、ROM(リードオンリメモリ)82およびRAM(ランダムアクセスメモリ)83を含む。回転速度センサSE1、変速比センサSE2、およびロール角センサSE3の検出結果、ならびに運転者による設定スイッチ120の操作内容がECU80のCPU81に与えられる。
また、アクセルグリップ装置106のアクセル開度センサSE4の検出結果がECU80のCPU81に与えられる。CPU81は、アクセルグリップ装置106のモータ59を制御する。
スロットル装置60は、スロットルバルブ61、スロットル駆動装置62およびスロットル開度センサSE5を含む。スロットル駆動装置62によってスロットルバルブ61の開度(以下、スロットル開度と呼ぶ)が調整されることにより、エンジン107の吸気量が調整される。それにより、エンジン107の出力が調整される。スロットル駆動装置62は、例えばモータである。ECU80のCPU81は、アクセル開度センサSE4の検出結果に基づいて、スロットル駆動装置62を制御する。スロットル開度センサSE5は、スロットル開度を検出し、その検出結果をECU80のCPU81に与える。
ECU80のROM82には、制御プログラムが記憶される。CPU81は、ROM82に記憶された制御プログラムをRAM83上で実行することにより、後述のアクセル反力調整処理を行う。また、ROM82には、エンジン回転速度、エンジントルクおよびスロットル開度の関係を表すマップ、ならびにアクセル反力調整処理に用いられる種々の数値等が記憶される。
(1−4)摩擦円
アクセル反力調整処理では、摩擦円を用いた演算処理が行われる。図6は、摩擦円の一例を示す図である。図6において、縦軸は、前後方向における加速度Fxを示し、横軸は、左右方向における加速度Fyを示す。図6の例では、本体フレーム101(図1)の前方向への加速度(駆動時の加速度)が正の値で表され、本体フレーム101の後方向への加速度(制動時の加速度)が負の値で表される。また、本体フレーム101の右方向への加速度が正の値で表され、本体フレーム101の左方向への加速度が負の値で表される。
以下、前後方向における加速度を縦方向加速度と呼び、左右方向における加速度を横方向加速度と呼ぶ。自動二輪車100が直進している場合、横方向加速度は0である。自動二輪車100が左方向へ旋回する場合、横方向加速度が負の値になり、自動二輪車100が右方向へ旋回する場合、横方向加速度が正の値になる。
摩擦円FCは、駆動輪である後輪115(図1)が地面に対してスリップしないための縦方向加速度および横方向加速度の限界値を表す。ここで、限界値とは、最大値および最小値をいう。以下、自動二輪車100が加速する場合について説明する。
図6の例では、横方向加速度が0である場合、縦方向加速度の最大値はFx1であり、横方向加速度がFy2である場合、縦方向加速度の最大値はFx2である。以下の説明では、摩擦円FCに基づいて横方向加速度から算出される縦方向加速度の最大値を縦方向限界加速度と呼ぶ。
図6の例では、縦軸方向における摩擦円FCの半径(以下、縦径と呼ぶ)rxおよび横軸方向における摩擦円FCの半径(以下、横径と呼ぶ)ryが互いに等しく、摩擦円FCが真円であるが、縦径rxおよび横径ryが互いに異なり、摩擦円FCが真円以外の楕円であってもよい。図7は、摩擦円FCの他の例を示す図である。図7の例では、横径ryより縦径rxが大きく、摩擦円FCが縦長の楕円である。
地面の状態、後輪115(図1)の状態、ならびに運転者の技量等の種々の条件により、適切な摩擦円FCの形状および大きさは異なる。例えば、地面が濡れているまたは凍結している場合には、地面と後輪115との間の摩擦が小さくなる。その場合、縦径rxおよび横径ryは小さい。逆に、例えばグリップ力が高い後輪115が用いられる場合には、地面と後輪115との間の摩擦が大きくなる。その場合、縦径rxおよび横径ryは大きい。
本実施の形態では、複数の摩擦円データがECU80のROM82(図5)に予め記憶される。複数の摩擦円データは、それぞれ異なる縦径rxおよび横径ryを含む。運転者は、設定スイッチ120を操作することにより、一の摩擦円データを選択する。これにより、一の縦径rxおよび一の横径ryが決定される。なお、運転者が縦径rxおよび横径ryをそれぞれ個別に選択可能であってもよい。
(1−5)アクセル反力
運転者が図3のアクセルグリップ部材52に開方向R1の力を加えると、アクセルグリップ部材52から運転者に閉方向R2の反力(以下、アクセル反力と呼ぶ)が加わる。アクセル反力は、コイルばね55の付勢力、摩擦発生部材53による摩擦力、およびモータ59により発生される反力を含む。本実施の形態では、予め定められた条件が満たされた場合に、モータ59による反力が発生される。以下、アクセル反力のうち、モータ59により発生される反力をモータ反力と呼び、それ以外の反力(コイルばね55および摩擦発生部材53等による反力)を基準反力と呼ぶ。本実施の形態では、基準反力が基準値の反力の例であり、モータ反力が加算値の反力の例である。
図8は、アクセル開度と基準反力との関係を示す図である。図8において、横軸はアクセル開度を示し、縦軸は基準反力を示す。また、アクセルグリップ部材52が閉位置にあるときのアクセル開度がMINであり、アクセルグリップ部材52が開位置にあるときのアクセル開度がMAXである。アクセルグリップ部材52が開方向R1に回転されることによりアクセル開度が大きくなり、アクセルグリップ部材52が閉方向R2に回転されることによりアクセル開度が小さくなる。
図8の例では、アクセル開度と基準反力との関係はヒステリシス特性を有する。アクセルグリップ部材52を開方向R1に回転させる場合の基準反力は、アクセルグリップ部材52を閉方向R2に回転させる場合の基準反力よりも大きい。また、アクセルグリップ部材52を開方向R1に回転させる場合および閉方向R2に回転させる場合の各々において、基準反力は、アクセル開度が大きいほど大きくなる。
アクセル開度と基準反力との関係は、図8の例に限定されない。例えば、アクセル開度に対して基準反力が曲線的に変化してもよく、またはアクセル開度に対して基準反力が一定であってもよい。また、アクセルグリップ部材52を開方向R1に回転させる場合の基準反力と、アクセルグリップ部材52を閉方向R2に回転させる場合の基準反力とが等しくてもよい。
本実施の形態では、モータ反力を制御するための制御モードとして、反力強化モード、フリクションモードおよび合算モードがある。運転者は、設定スイッチ120を操作することにより、好みまたは他の種々の条件に応じて、反力強化モード、フリクションモードおよび合算モードのうちいずれか1つの制御モードを選択する。
図9は、反力強化モードにおけるモータ反力について説明するための図である。図9において、横軸はエンジントルクを示し、縦軸はモータ反力を示す。
図9に示すように、反力強化モードでは、エンジントルクが制御開始トルクD以上になると、モータ反力が発生される。制御開始トルクDは、上記の摩擦円FCに基づいて算出される。制御開始トルクDについては後述する。モータ反力は、エンジントルクに対して一次関数的に変化し、エンジントルクが大きいほど大きくなる。この場合、現在のエンジントルク(以下、現在トルクと呼ぶ)Daと制御開始トルクDとの差分値Dtに、エンジントルクに対するモータ反力の変化率(図9の直線Lの傾き)を乗算することにより、発生されるべきモータ反力を算出することができる。
したがって、エンジントルクが制御開始トルクDより小さい場合には、図8の基準反力のみがアクセル反力として運転者に加わる。一方、エンジントルクが制御開始トルクD以上である場合には、図9のモータ反力と図8の基準反力との合力がアクセル反力として運転者に加わる。これにより、アクセル開度が過剰に大きくなることが抑制される。したがって、エンジントルクが過剰に大きくなることが抑制され、自動二輪車100の安定性が確保される。
反力強化モードにおけるモータ反力の変化は、図9の例に限定されない。例えば、エンジントルクに対してモータ反力が二次関数的に大きくなるように変化してもよく、またはエンジントルクに対してモータ反力が段階的に大きくなるように変化してもよい。
図10は、フリクションモードにおけるモータ反力について説明するための図である。図10(a)において、横軸は時間を示し、縦軸はアクセル開度を示す。図10(b)において、横軸は時間を示し、縦軸はモータ反力を示す。
フリクションモードでは、エンジントルクが制御開始トルクD(図9)以上である場合に、アクセル開度の単位時間当たりの変化量に基づいて、モータ反力が発生される。具体的には、アクセルグリップ部材52が開方向R1に回転された場合、すなわち、アクセル開度の時間微分値が正の値である場合、その時間微分値に予め定められたゲインを乗算することにより、発生されるべきモータ反力が算出される。アクセル開度の時間微分値が0以下でありかつ直前にモータ反力が発生されていない場合、モータ反力が発生されない。アクセル開度の時間微分値が0以下でありかつ直前にモータ反力が発生されている場合、モータ反力が予め定められた時定数で減衰されるように、発生されるべきモータ反力が算出される。
図10(a)の例では、時点t1から時点t2までの期間にアクセル開度がP1からP2に変化し、時点t2以降にアクセル開度が一定に維持される。この場合、図10(b)に示すように、時点t1から時点t2までの期間にモータ反力T10が発生され、時点t2以降にモータ反力が予め定められた時定数で減衰される。
したがって、エンジントルクが制御開始トルクDより小さい場合には、図8の基準反力のみがアクセル反力として運転者に加わる。一方、エンジントルクが制御開始トルクD以上である場合には、アクセル開度の単位時間当たりの変化量に基づいて発生されるモータ反力と図8の基準反力との合力がアクセル反力として運転者に加わる。これにより、アクセルグリップ部材52の操作量の急激な変化が抑制され、自動二輪車100の安定性が確保される。
フリクションモードにおけるモータ反力の変化は、図10の例に限定されない。例えば、アクセル開度が変化した場合に予め定められた一定のモータ反力が発生されてもよい。また、アクセル開度の時間微分値が正の値から0以下に変化した場合に一定時間モータ反力が維持されてもよい。
合算モードでは、反力強化モードと同様に、エンジントルクに対して一次関数的に変化するモータ反力が発生されるとともに、フリクションモードと同様に、アクセル開度の単位時間当たりの変化量に基づいてモータ反力が発生される。
したがって、エンジントルクが制御開始トルクDより小さい場合には、図8の基準反力のみがアクセル反力として運転者に加わる。一方、エンジントルクが制御開始トルクD以上である場合には、アクセル開度に対して一次関数的に変化するモータ反力、アクセル開度の単位時間当たりの変化量に基づいて発生されるモータ反力、および図8の基準反力との合力がアクセル反力として運転者に加わる。これにより、エンジントルクが過剰に大きくなることが抑制されるとともに、アクセルグリップ部材52の操作量の急激な変化が抑制される。それにより、自動二輪車100の安定性が十分に確保される。
本実施の形態では、エンジントルクが制御開始トルクDより小さい場合のCPU81によるモータ59の制御動作が第1の制御動作の例であり、エンジントルクが制御開始トルクD以上である場合のCPU81によるモータ59の制御動作が第2の制御動作の例である。
(1−6)アクセル反力調整処理
図11は、アクセル反力調整処理のフローチャートである。図11のアクセル反力調整処理は、ECU80のCPU81により一定の周期で繰り返し行われる。
図11に示すように、まず、CPU81は、上記の摩擦円FCを用いた摩擦円演算処理を行う(ステップS1)。摩擦円演算処理により、許容されるべき最大のトルクと現在のトルクとの差分である余裕トルクが算出される。摩擦円演算処理および余裕トルクの詳細については後述する。
CPU81は、算出された余裕トルクが規定値Aよりも小さいか否かを判定する(ステップS2)。算出された余裕トルクが規定値Aよりも小さい場合、CPU81は、後述の反力演算処理を行い(ステップS3)、その後、アクセル反力調整処理を終了する。一方、算出された余裕トルクが規定値A以上である場合、CPU81は、反力演算処理を行うことなく、アクセル反力調整処理を終了する。
ステップS1の摩擦円演算処理について説明する。図12は、摩擦円演算処理のフローチャートである。図12に示すように、CPU81は、設定スイッチ120の操作内容に基づいて、摩擦円FCの縦径rxおよび横径ryを決定する(ステップS11)。これにより、摩擦円FCの形状および大きさが決定される。
次に、CPU81は、ロール角センサSE3の検出結果に基づいて、横方向加速度を算出する(ステップS12)。具体的には、下記式(1)を用いて、横方向加速度Fyを算出する。
Figure 2013175680
式(1)において、Φは、ロール角センサSE3により検出されるロール角である。rは、後輪115のクラウン半径である。ここで、クラウン半径とは、地面と接触する後輪115の部分(トラッド)の曲率半径である。Hは、自動二輪車100の重心の高さである。gは、重力加速度である。
次に、CPU81は、ステップS11で決定された摩擦円FCおよびステップS12で算出された横方向加速度Fyに基づいて、縦方向限界加速度を算出する(ステップS13)。具体的には、CPU81は、下記式(2)を用いて、縦方向限界加速度Fxmaxを算出する。
Figure 2013175680
次に、CPU81は、算出された縦方向限界加速度Fxmaxおよび変速比センサSE2の検出結果に基づいて、後輪115が地面に対してスリップしないためのエンジントルクの最大値(以下、縦方向限界トルクと呼ぶ)を算出する(ステップS14)。具体的には、縦方向限界加速度Fxmaxから後輪115のトルクの最大値を算出することができ、算出された後輪115のトルクの最大値および変速比から縦方向限界トルクを算出することができる。
次に、CPU81は、回転速度センサSE1の検出結果、スロットル開度センサSE5の検出結果、およびROM82に記憶されるマップに基づいて、現在トルクDa(図9)を算出する(ステップS15)。次に、CPU81は、ステップS14で算出された縦方向限界トルクからステップS15で算出された現在トルクDaを減算することにより余裕トルクを算出する(ステップS16)。これにより、摩擦円演算処理が終了する。
現在トルクDaが縦方向限界トルクに達すると、余裕トルクが0になる。その場合、後輪115が地面に対してスリップする可能性が高くなる。そこで、余裕トルクが0になることを抑制するために、CPU81は、余裕トルクが規定値Aよりも小さくなると、反力演算処理を行う。
図11のステップS3の反力演算処理について説明する。図13は、反力演算処理のフローチャートである。図13に示すように、CPU81は、図12のステップS14で算出された縦方向限界トルクから規定値Aを減算することにより制御開始トルクDを算出する(ステップS21)。
次に、CPU81は、算出された制御開始トルクDと図12のステップS15で算出された現在トルクDaとの差分値Dt(図9)を算出する(ステップS22)。次に、CPU81は、アクセル開度センサSE4の検出結果に基づいて、アクセル開度の時間微分値を算出する(ステップS23)。例えば、アクセル反力調整処理の一周期毎にアクセル開度が検出され、今回の周期で検出されたアクセル開度から前回の周期で検出されたアクセル開度を減算し、その減算値を一周期の長さで除算することにより、アクセル開度の時間微分値が算出される。
次に、CPU81は、設定スイッチ120の操作内容に基づいて、モータ反力を制御するための制御モードを決定する(ステップS24)。次に、CPU81は、決定された制御モードで発生されるべきモータ反力を算出する(ステップS25)。
具体的には、制御モードが反力強化モードに決定された場合、CPU81は、ステップS22で算出された差分値Dtに予め定められたエンジントルクに対するモータ反力の変化率を乗算することにより、発生されるべきモータ反力を算出する。
制御モードがフリクションモードに決定された場合、CPU81は、ステップS23で算出された時間微分値が正の値であるか否かを判定し、正の値である場合には、その時間微分値に予め定められたゲインを乗算することにより、発生されるべきモータ反力を算出する。また、算出された時間微分値が0以下でありかつ直前にモータ反力が発生されている場合、CPU81は、モータ反力が予め定められた時定数で減衰されるように、発生されるべきモータ反力を算出する。
制御モードが合算モードに決定された場合、CPU81は、反力強化モードと同様にして算出されるモータ反力と、フリクションモードと同様にして算出されるモータ反力とを合算することにより、発生されるべきモータ反力を算出する。
その後、CPU81は、ステップS25で算出されたモータ反力が発生されるように、図4のモータ59を制御する。これにより、反力演算処理が終了する。
(1−7)効果
本実施の形態に係る自動二輪車100においては、ロール角センサSE3の検出結果から算出される横方向加速度に基づいてモータ59が制御される。この場合、横方向加速度に応じて、アクセルグリップ装置106のアクセルグリップ部材52から運転者に加わるアクセル反力が変化する。それにより、自動二輪車100の加速度が安定な走行に適切であるか否かを運転者に認識させることができる。さらに、運転者は、アクセルグリップ部材52からの反力の変化に応じて、自らの意思でエンジン107の出力を調整することができる。したがって、運転者の運転性が低下することなく、運転者は自動二輪車100を安定に走行させることができる。
また、本実施の形態では、摩擦円に基づいて、横方向加速度から縦方向限界加速度が算出され、算出された縦方向限界加速度に基づいて、モータ59が制御される。これにより、縦方向限界加速度を容易に算出することができる。また、算出された縦方向限界加速度に基づいて、自動二輪車100の加速度が安定な走行に適切であるか否かを運転者に認識させることができる。
また、本実施の形態では、算出された縦方向限界加速度に基づいて制御開始トルクDが算出され、現在トルクが制御開始トルクD以上である場合に、モータ反力が発生される。これにより、自動二輪車100の加速度が縦方向限界加速度に近づいた場合に、モータ反力によって運転者によるアクセルグリップ部材52の操作が抑制され、自動二輪車100の加速度のさらなる上昇が抑制される。それにより、自動二輪車100の安定性が確保される。
また、本実施の形態では、算出された縦方向限界加速度および変速比センサSE2により検出される変速比に基づいて縦方向限界トルクが算出され、回転速度センサSE1により検出される回転速度、スロットル開度センサSE5により検出されるスロットル開度およびROM82に記憶されるマップに基づいて現在トルクが算出される。算出された縦方向限界トルクおよび現在トルクの差分に基づいて、モータ反力を発生させるための反力演算処理が行われるか否かが決定される。これにより、適切なタイミングでモータ反力が発生される。したがって、自動二輪車100の加速度が安定な走行に適切であるか否かを運転者に正確に認識させることができる。
(2)第2の実施の形態
本発明の第2の実施の形態に係る自動二輪車100について、上記第1の実施の形態と異なる点を説明する。
図14は、第2の実施の形態における反力演算処理のフローチャートである。図14の反力演算処理について、図13の反力演算処理と異なる点を説明する。
図14の例では、ステップS25でモータ反力が算出された後、算出されたモータ反力に、ロール角センサSE3の検出結果に応じたゲインが乗算される(ステップS25a)。この場合、ロール角センサSE3により検出されるロール角が大きいほどモータ反力に乗算されるゲインは小さい。
ロール角が大きいと、自動二輪車100の安定性が低い。そのため、ロール角が大きい場合にアクセル反力が大きくなると、運転者の運転性が低下することがある。そこで、ロール角に応じたゲインがモータ反力に乗算されることにより、ロール角が大きい場合にアクセル反力が過剰に大きくなることが防止される。それにより、運転者の運転性の低下が防止される。したがって、運転者は自動二輪車100をより安定に走行させることができる。
(3)第3の実施の形態
本発明の第3の実施の形態に係る自動二輪車100について、上記第1の実施の形態と異なる点を説明する。
図15は、第3の実施の形態におけるアクセル反力調整処理のフローチャートである。図16は、第3の実施の形態におけるエンジントルクとモータ反力との関係を示す図である。図16において、横軸は、エンジントルクを示し、縦軸は、モータ反力を示す。
図15のアクセル反力調整処理について、図11〜図13のアクセル反力調整処理と異なる点を説明する。図15の例では、まず、CPU81は、回転速度センサSE1の検出結果、スロットル開度センサSE5の検出結果、およびROM82に記憶されるマップに基づいて、現在のエンジントルク(現在トルク)を算出する(ステップS31)。次に、CPU81は、算出された現在トルクが0以上であるか否かを判定する(ステップS32)。自動二輪車100が加速する場合には現在トルクが0より大きくなる。この場合、エンジン107(図1)から後輪115にトルクが伝達される。自動二輪車100が減速する場合には現在トルクが0より小さくなる。この場合、後輪115からエンジン107にトルクが伝達される。
現在トルクが0以上である場合、CPU81は、一定のモータ反力T11(図16)が発生されるように、図4のモータ59を制御する(ステップS33)。その後、CPU81は、アクセル反力調整処理を終了する。一方、現在トルクが0より小さい場合、CPU81は、図16に示すように、モータ反力を発生させることなく、アクセル反力調整処理を終了する。
これにより、自動二輪車100が加速する場合と減速する場合とで運転者に加わる反力が異なる。そのため、自動二輪車100の加速および減速を運転者に容易に認識させることができる。さらに、運転者は、アクセルグリップ部材52(図3)からの反力の変化に応じて、自らの意思でエンジン107の出力を調整することができる。したがって、運転者の運転性が低下することなく、運転者は自動二輪車100を安定に走行させることが可能となる。
本実施の形態では、現在トルクが0以上である場合のアクセル反力および現在トルクが0より小さい場合のアクセル反力がそれぞれ基準値の反力の例である。また、現在トルクが0より大きい場合におけるアクセル反力の変化が第1の変化の例であり、現在トルクが0より小さい場合におけるアクセル反力の変化が第2の変化の例である。
図11〜図13のアクセル反力調整処理に加えて、図15のアクセル反力調整処理が行われてもよい。具体的には、現在トルクが0より大きい場合に、図16のモータ反力T11が発生される。さらに、現在トルクが制御開始トルクD(図9)以上である場合に、図16のモータ反力T11に加えて、図13のステップS25で算出されるモータ反力が発生される。
この場合、自動二輪車100の加速および減速を運転者に認識させることができるとともに、自動二輪車100の加速度が安定な走行に適切であるか否かを運転者に認識させることができる。その結果、運転者は自動二輪車100をより安定に走行させることが可能となる。
なお、図15および図16の例では、現在トルクが0以上である場合に一定のモータ反力T11が発生され、現在トルクが0より小さい場合にモータ反力が発生されないが、これに限らない。例えば、現在トルクが0より小さい場合にもモータ反力が発生されてもよい。この場合、現在トルクが0より小さい場合に発生されるモータ反力は、現在トルクが0以上である場合に発生されるモータ反力と異なる。また、現在トルクが0以上である場合に、アクセル開度またはエンジントルク等に応じて変化するモータ反力が発生されてもよい。それに加えて、現在トルクが0より小さい場合に、アクセル開度またはエンジントルクに応じて変化するモータ反力が発生されてもよい。この場合、現在トルクが0より小さい場合に発生されるモータ反力の変化は現在トルクが0以上である場合に発生されるモータ反力の変化と異なる。
(4)他の実施の形態
(4−1)
上記第1および第2の実施の形態では、縦方向限界トルクと現在トルクとの差分(余裕トルク)が規定値Aよりも小さい場合に反力演算処理が行われるが、これに限らない。例えば、縦方向限界トルクと現在トルクとの差分の変化量に基づいて、反力演算処理が行われてもよい。
例えば、縦方向限界トルクと現在トルクとの差分の時間微分値が算出され、算出された時間微分値が規定値よりも大きい場合に、反力演算処理が行われる。この場合、縦方向限界トルクと現在トルクとの差分の変化を運転者に認識させることができる。
また、反力演算処理において、縦方向限界トルクと現在トルクとの差分の変化量に基づいて、発生されるべきモータ反力が算出されてもよい。例えば、縦方向限界トルクと現在トルクとの差分の変化量が大きいほどモータ反力が大きくなるように、発生されるべきモータ反力が算出される。
(4−2)
上記第1および第2の実施の形態では、運転者の選択によって摩擦円の縦径rxおよび横径ryが決定されるが、これに限らず、摩擦円の縦径rxおよび横径ryが自動的に決定されてもよい。例えば、前輪104または後輪115の回転状況等に基づいて地面と後輪115との間の摩擦係数を推定し、推定された摩擦係数に基づいて摩擦円の縦径rxおよび横径ryが決定されてもよい。また、他の摩擦係数推定技術を用いて、摩擦円の縦径rxおよび横径ryが決定されてもよい。
(4−3)
上記第1および第2の実施の形態では、ロール角センサSE3によって検出されたロール角に基づいて横方向加速度が算出されるが、これに限らない。例えば、加速度センサを用いて前後方向に直交する方向の加速度を検出し、検出された加速度を自動二輪車100の傾きに応じて補正することにより、横方向加速度を算出してもよい。
(4−4)
上記第1〜第3の実施の形態では、モータ59によって発生される反力の大きさが調整されることによりアクセル反力の大きさが調整されるが、これに限らない。例えば、グリップスリーブ51またはアクセルグリップ部材52に対して摺動可能に摺動部材が設けられ、グリップスリーブ51またはアクセルグリップ部材52に対する摺動部材の摩擦抵抗の大きさが調整されることにより、アクセル反力の大きさが調整されてもよい。
(4−5)
上記第1および第2の実施の形態では、変速比センサSE2によって変速比を検出することにより変速比を取得するが、これに限らない。例えば、エンジン107の回転速度および自動二輪車100の移動速度(車速)から変速比を算出することにより変速比を取得してもよい。車速は、前輪104の回転速度または後輪115の回転速度から算出することができる。この場合、回転速度センサSE1、前輪104または後輪115の回転速度を検出するセンサおよびECU50が変速比取得部に相当する。また、車速は、GPS(全地球測位システム)から算出することもできる。この場合、回転速度センサSE1、GPS受信機およびECU50が変速比取得部に相当する。
(4−6)
上記第1および第2の実施の形態では、スロットル開度センサSE5により検出されるスロットル開度が吸気量対応値として用いられるが、これに限らない。例えば、スロットル開度の代わりに、アクセル開度センサSE4により検出されるアクセル開度が吸気量対応値として用いられてもよい。この場合、アクセル開度センサSE4が吸気量対応値検出器に相当する。
あるいは、吸気量対応値検出器として、エンジン107の吸気量を検出するエンジンエアフローセンサ、または吸気管108内の圧力を検出する吸気管圧力センサが用いられてもよい。この場合、エンジンエアフローセンサにより検出される吸気量または吸気管圧力センサにより検出される圧力が吸気量対応値として用いられる。
(4−7)
上記第1および第2の実施の形態では、摩擦円を用いて算出された縦方向限界加速度に基づいてアクセル反力が制御されるが、これに限らない。例えば、縦方向加速度および横方向加速度がそれぞれ検出され、検出された縦方向加速度および横方向加速度の合力に基づいてアクセル反力が制御されてもよい。あるいは、縦方向加速度および横方向加速度の一方に基づいてアクセル反力が制御されてもよく、前後方向に対して傾斜する斜め方向の加速度に基づいてアクセル反力が制御されてもよい。
(4−8)
上記実施の形態では、エンジン107により後輪115が駆動されるが、これに限らず、エンジン107により前輪104が駆動されてもよい。
(4−9)上記実施の形態では、制御部の機能がECU80のCPU81および制御プログラムにより実現されるが、制御部の機能の少なくとも一部が電子回路等のハードウエアにより実現されてもよい。
(4−10)
上記実施の形態は、本発明を自動二輪車に適用した例であるが、これに限らず、自動三輪車もしくはATV(All Terrain Vehicle;不整地走行車両)等の他の鞍乗り型車両に本発明を適用してもよく、またはアクセルグリップの代わりにアクセルペダルを備えた自動三輪車もしくは自動四輪車等の他の車両に本発明を適用してもよい。
アクセルペダルを備えた車両に本発明が適用される場合には、アクセルペダルが出力調整装置に相当する。この場合、アクセルペダルから運転者に加わる反力を調整可能な反力調整部が設けられる。
(4−11)
上記実施の形態は、原動機としてエンジンを備える車両に本発明を適用した例であるが、これに限らず、原動機としてモータを備える電動車両に本発明を適用してもよい。
(5)請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。
上記実施の形態では、自動二輪車100が車両の例であり、本体フレーム101が本体部の例であり、エンジン107が原動機およびエンジンの例であり、後輪115が駆動輪の例であり、アクセルグリップ装置106が出力調整装置の例であり、モータ59が反力調整部の例であり、ロール角センサSE3が加速度検出器の例であり、ECU80が制御部の例である。
また、変速比センサSE2が変速比取得部の例であり、スロットル開度センサSE5が吸気量対応値検出器の例であり、回転速度センサSE1が回転速度検出器の例であり、規定値Aが予め定められたしきい値の例であり、設定スイッチ120が設定部の例である。
請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることもできる。
本発明は、種々の車両に有効に利用することができる。
その後、CPU81は、ステップS25で算出されたモータ反力が発生されるように、図4のモータ59を制御する(ステップS26)。これにより、反力演算処理が終了する。
(4−9
記実施の形態では、制御部の機能がECU80のCPU81および制御プログラムにより実現されるが、制御部の機能の少なくとも一部が電子回路等のハードウエアにより実現されてもよい。

Claims (16)

  1. 駆動輪を有する本体部と、
    前記駆動輪を回転させるためのトルクを発生する原動機と、
    前記原動機の出力を調整するために運転者により操作される出力調整装置と、
    前記出力調整装置の操作に対して前記出力調整装置から運転者に加わる反力を調整するように構成された反力調整部と、
    前記本体部の加速度を検出するように構成された加速度検出器と、
    前記加速度検出器により検出された加速度に基づいて、前記反力調整部を制御するように構成された制御部とを備える、車両。
  2. 前記加速度検出器は、路面に略平行でかつ前記本体部の前後方向と交差する横方向の加速度を横方向加速度として検出するように構成され、
    前記制御部は、設定された摩擦円に基づいて、前記加速度検出器により検出された横方向加速度に対応して許容されるべき前記本体部の前後方向における最大の加速度を縦方向限界加速度として取得し、取得された縦方向限界加速度に基づいて、前記反力調整部を制御するように構成された、請求項1記載の車両。
  3. 前記制御部は、前記取得された縦方向限界加速度に基づいて、前記出力調整装置の操作量に応じて決定される基準値の反力が前記出力調整装置から運転者に加わるように前記反力調整部を制御する第1の制御動作、および0以上の加算値と前記基準値との合計値の反力が前記出力調整装置から運転者に加わるように前記反力調整部を制御する第2の制御動作のうち一方を選択的に行うように構成された、請求項2記載の車両。
  4. 前記原動機と前記駆動輪との間における変速比を取得するように構成された変速比取得部をさらに備え、
    前記制御部は、前記変速比取得部により取得された変速比および前記取得された縦方向限界加速度に基づいて、前記駆動輪を回転させるための許容されるべき最大のトルクを限界トルクとして算出し、算出された限界トルクおよび前記原動機により発生される現在のトルクに基づいて、前記第1の制御動作および前記第2の制御動作のうち一方を選択的に行うように構成された、請求項3記載の車両。
  5. 前記原動機はエンジンを含み、
    前記エンジンの吸気量に対応する吸気量対応値を検出するように構成された吸気量対応値検出器と、
    前記エンジンの回転速度を検出するように構成された回転速度検出器とをさらに備え、
    前記制御部は、前記吸気量対応値検出器により検出された吸気量対応値および前記回転速度検出器により検出された回転速度に基づいて前記現在のトルクを算出し、前記算出された限界トルクおよび前記算出された現在のトルクに基づいて、前記第1の制御動作および第2の制御動作のうち一方を選択的に行うように構成された、請求項4記載の車両。
  6. 前記制御部は、前記算出された限界トルクと前記現在のトルクとの差分が予め定められたしきい値以上である場合に前記第1の制御動作を行い、前記差分が前記しきい値より小さい場合に前記第2の制御動作を行うように構成された、請求項4記載の車両。
  7. 前記制御部は、前記算出された限界トルクと前記現在のトルクとの差分の変化量に基づいて、前記第1の制御動作および第2の制御動作のうち一方を選択的に行うように構成された、請求項4記載の車両。
  8. 前記制御部は、前記第2の制御動作として、前記原動機により発生されるトルクが大きいほど前記加算値が大きくなるように前記原動機により発生されるトルクに基づいて前記加算値を算出するように構成された、請求項3に記載の車両。
  9. 前記制御部は、前記第2の制御動作として、前記算出された限界トルクと前記現在のトルクとの差分が小さいほど前記加算値が大きくなるように前記加算値を算出するように構成された、請求項4に記載の車両。
  10. 前記制御部は、前記第2の制御動作として、前記出力調整装置の操作量の変化量に基づいて前記加算値を算出するように構成された、請求項3記載の車両。
  11. 前記制御部は、前記第2の制御動作として、前記算出された限界トルクと前記現在のトルクとの差分の変化量に基づいて前記加算値を算出するように構成された、請求項4記載の車両。
  12. 前記制御部は、前記第2の制御動作として、前記原動機により発生されるトルクが大きいほど前記加算値が大きくなるように前記原動機により発生されるトルクに基づいて第1の加算値を算出するとともに、前記出力調整装置の操作量の変化量に基づいて第2の加算値を算出し、算出された第1および第2の加算値を合算することにより前記加算値を算出するように構成された、請求項3記載の車両。
  13. 前記摩擦円を設定するために運転者により操作される設定部をさらに備える、請求項2記載の車両。
  14. 前記摩擦円は楕円を含む、請求項2記載の車両。
  15. 前記制御部は、前記原動機から前記駆動輪にトルクが伝達される場合に前記出力調整装置の操作量に応じて前記基準値が第1の変化を示し、前記駆動輪から前記原動機にトルクが伝達される場合に前記出力調整装置の操作量に応じて前記基準値が前記第1の変化と異なる第2の変化を示すように、前記基準値を決定するように構成された、請求項1記載の車両。
  16. 駆動輪を有する本体部と、
    前記駆動輪を回転させるためのトルクを発生する原動機と、
    前記原動機の出力を調整するために運転者により操作される出力調整装置と、
    前記出力調整装置の操作に対して前記出力調整装置から運転者に加わる反力を調整するように構成された反力調整部と、
    前記出力調整装置の操作量に応じて決定される基準値に基づく反力が前記出力調整装置から運転者に加わるように前記反力調整部を制御するように構成された制御部とを備え、
    前記制御部は、前記原動機から前記駆動輪にトルクが伝達される場合に前記出力調整装置の操作量に応じて前記基準値が第1の変化を示し、前記駆動輪から前記原動機にトルクが伝達される場合に前記出力調整装置の操作量に応じて前記基準値が前記第1の変化と異なる第2の変化を示すように、前記基準値を決定するように構成された、車両。
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