JP2002160659A - 車両の運転操作装置及びその制御プログラム - Google Patents

車両の運転操作装置及びその制御プログラム

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JP2002160659A
JP2002160659A JP2000360609A JP2000360609A JP2002160659A JP 2002160659 A JP2002160659 A JP 2002160659A JP 2000360609 A JP2000360609 A JP 2000360609A JP 2000360609 A JP2000360609 A JP 2000360609A JP 2002160659 A JP2002160659 A JP 2002160659A
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steering
friction circle
joystick
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JP2000360609A
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Nobuo Sugitani
伸夫 杉谷
Makoto Murata
真 村田
Osamu Tsurumiya
修 鶴宮
Masaaki Kono
昌明 河野
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 横方向の反力と前後方向の反力が関連付けら
れ、かつ車両の前後方向及び左右方向の限界挙動に応じ
た反力を運転操作子に与える車両の運転操作装置及びそ
の制御プログラムを提供する。 【解決手段】 運転者に操作されるジョイスティック1
の前後操作に応じて車両の加減速制御を行い、左右操作
に応じて転舵制御を行うようにした車両の運転操作装置
Aにおいて、車両のタイヤ摩擦円に対するタイヤ(転舵
輪)の前後及び左右力の合成ベクトルの大きさの比であ
るタイヤ摩擦円利用率を求め、このタイヤ摩擦円利用率
に応じてジョイスティック1に反力を与えるようにし
た。また、制御装置4のうちコンピュータからなる部分
を、車両の加減速操作の制御、転舵操作の制御、反力制
御を行うようにプログラムで制御した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジョイスティック
などの運転操作子で運転操作を行う車両の運転操作装
置、殊にコントロールバイワイヤを用いた車両の運転操
作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図19に示すように、従来における車両
の運転操作装置A’は、ステアリングホイール101、
ステアリング軸102及びラックアンドピニオン機構1
03などを備える。この従来の車両の転舵操作装置A’
は、ステアリングホイール101を回転させる運転者の
転舵操作を、ラックアンドピニオン機構103によりラ
ック軸118の直線運動に変換し、ラック軸118の端
部のタイロッド119,119を介して転舵輪W,Wを
転舵するというように、運転者がステアリングホイール
101に加える転舵操作力を機械的に転舵輪W,Wに伝
達していた。また、ブレーキについては、運転者がブレ
ーキペダルを踏み込む際の踏力を、機械的にマスタシリ
ンダのピストンに伝達してブレーキ力に変換していた。
さらに、スロットルについては、運転者がスロットルペ
ダルを踏み込む際の踏力を、機械的にスロットル弁に伝
達してスロットル弁の開度を調節していた。
【0003】また、前記した車両の運転操作装置A’に
おけるステアリングホイール101に代えて、スティッ
クタイプなどのジョイスティック(運転操作子)を操作
し、しかもジョイスティックの操作量を電気的な信号に
変換してから転舵操作を行うSBW(Steer By Wire)
を用いた車両の運転操作装置が知られている。また、転
舵操作に加えて、ジョイスティックの操作量を電気的な
信号に変換してからブレーキ操作及びスロットル操作を
行うCBW(Control By Wire)を用いた車両の運転操
作装置が知られている。例えば、特開平9−30119
3号公報の「自動車の長手運動及び横運動を制御するた
めの操作要素配置構造」には、一般的なペダル機構及び
又は一般的な舵取りハンドルを省き、車両の長手方向運
動及び横運動を制御するための操作要素である制御ノブ
(ジョイスティック)を備えた車両の運転操作装置が開
示されている。また、特開2000−170553号公
報の「自動車用運転操作装置」には、1本のジョイステ
ィックの前後操作で加減速操作(アクセル操作及びブレ
ーキ操作)を行い、左右操作で操舵操作を行う技術が開
示されている。
【0004】ところで、SBWやCBWなどを用いた車
両の運転操作装置の場合、例えば転舵操作を考えると、
ジョイスティックと転舵輪とは機械的に切り離されてい
るため、転舵操作の際における路面反力などが運転者に
伝わらないことになり不自然である。このため、運転者
のジョイスティックの操作に対し、車両の状態を加味し
て何等かの反力を積極的に与える車両の運転操作装置が
知られている。例えば、前記した特開2000−170
553号公報の「自動車用運転操作装置」におけるジョ
イスティックには、前後方向の操作及び左右方向の操作
に反力を付与するため、加減速反力発生用モータ及び操
舵反力発生用モータが備えられている。そして、この自
動車用運転操作装置は、(1)操舵操作量と車両状態
(車速、横加速度、ヨー角速度など)を読み込んで操舵
反力を演算し、演算に基づいて操舵反力発生用モータを
駆動してジョイスティックの左右方向の動きに反力を与
えている。同様に、(2)この自動車用運転操作装置
は、加減速操作量と前記した車両状態を読み込んで加減
速反力を演算し、演算に基づいて加減速反力発生用モー
タを駆動してジョイスティックの前後方向の動きに反力
を与えている。
【0005】また、特開平9−193821号公報に
は、操作要素作動力(ジョイスティック操作力)に対抗
して作用する作用力をジョイスティックに及ぼす「車両
の操舵角制御用の操作要素装置」が開示されている。こ
れによれば、操舵角(転舵角)が増大すると操舵反力は
大きくなり、同時に、車両の縦方向及び/又は横方向運
動が増加すると操舵反力は大きくなる。
【0006】また、特開2000−108914号公報
には、運転操作子として操舵ハンドルを有して、SBW
により転舵輪の転舵制御を行う「操舵制御装置」が開示
されている。この操舵制御装置では、操舵角(転舵角)
に基づく制御量と車両の挙動状態(ヨーレート、横加速
度、操舵トルク、車速など・・)に基づく制御量とをも
とに、操舵ハンドルに操舵反力を付与する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た従来技術は、車両の状態量(ヨーレートなど)を運転
操作子に反力として与えるものであり、車両の限界挙動
に応じた反力を運転操作子に与えるものではない。ま
た、加減速操作と転舵操作を同一の運転操作装置で行う
ものは、運転操作子に与えられる横方向の反力と前後方
向の反力の関連性が希薄である。このため、転舵しなが
ら加減速を行うという日常でもっとも頻度の多い運転操
作に関して、運転操作子に与えられる反力が不自然で、
運転者に違和感を与える。
【0008】そこで、本発明は、横方向の反力と前後方
向の反力が関連付けられ、かつ車両の前後方向及び左右
方向の限界挙動に応じた反力を運転操作子に与えること
のできる車両の運転操作装置を提供することを主たる課
題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題に鑑み本発明者
らは鋭意研究を行い、タイヤに加わる前後力・左右力
(横力)、路面とタイヤとの摩擦係数及び輪重などを加
味して求めたタイヤ摩擦円とその利用率に基づけば、車
両の限界挙動に応じた反力を運転操作子に与えることが
できることなどに着目し本発明を完成するに至った。即
ち、前記課題を解決した本発明のうち請求項1に記載の
発明は、運転者に操作される運転操作子の前後操作に応
じて車両の加減速制御を行い、左右操作に応じて転舵制
御を行うようにした車両の運転操作装置において、前記
車両のタイヤの摩擦円に対する前記タイヤの前後及び左
右力の合成ベクトルの大きさの比であるタイヤ摩擦円利
用率を求め、このタイヤ摩擦円利用率に応じて前記運転
操作子に反力を与えるようにした。
【0010】この構成において、タイヤの摩擦円(以下
「タイヤ摩擦円」という)は、車両の限界挙動を示した
ものである。一方、タイヤ摩擦円利用率は、車両の限界
挙動までの度合いを示すものであり、その数値が大きく
なると車両の限界挙動に近づいていることを示す。な
お、タイヤ摩擦円及びタイヤ摩擦円利用率は、路面状態
及び車両状態により変化する。ちなみに、前後操作及び
左右操作は、車両の方向を基準にする場合と運転者の方
向を基準にする場合があるが、通常は、車両と運転者の
方向は一致している。
【0011】また、請求項2に記載の発明は、運転者に
操作される運転操作子の前後操作に応じて車両の加減速
制御を行い、左右操作に応じて転舵制御を行うようにし
た車両の運転操作装置を制御するために、コンピュータ
を、前記運転操作子の前後方向の動きに応じて検出され
る操作量に基づいて加減速制御を行う加減速制御手段、
前記運転操作子の左右方向の動きに応じて検出される操
作量に基づいて転舵制御を行う転舵制御手段、前記車両
の走行状態に応じて検出される状態量に基づいて前記車
両のタイヤの摩擦円を設定するタイヤ摩擦円設定手段、
前記車両の走行状態に応じて検出される状態量及び前記
タイヤの摩擦円に基づいて前記車両のタイヤの摩擦円利
用率を演算するタイヤ摩擦円利用率演算手段、前記タイ
ヤの摩擦円利用率に応じて前記操作子に反力を与える制
御を行う反力制御手段、として機能させることを特徴と
する車両の運転操作装置制御用プログラムである。
【0012】この構成において、加減速制御手段により
制御されるのは、加速アクチュエータ(発明の実施の形
態におけるスロットルアクチュエータ)及び制動アクチ
ュエータ(発明の実施の形態におけるブレーキアクチュ
エータ)である。また、転舵制御手段により制御される
のは、ステアリングアクチュエータ(発明の実施の形態
におけるステアリングモータ)である。また、反力制御
手段により制御されるのは、加減速操作反力アクチュエ
ータ(発明の実施の形態における加減速操作反力モー
タ)及び転舵操作反力アクチュエータ(発明の実施の形
態における転舵操作反力モータ)である。また、加減速
制御手段は、発明の実施の形態におけるブレーキ制御部
及びスロットル制御部に相当する。また、転舵制御手段
は、発明の実施の形態における転舵制御部に相当する。
また、タイヤ摩擦円利用率設定手段及びタイヤ摩擦円利
用率演算手段は、発明の実施の形態におけるタイヤ摩擦
円利用率演算制御部(タイヤ摩擦円設定部、タイヤ摩擦
円利用率演算部)に相当する。なお、走行状態とは、発
明の実施の形態における車速、転舵角、エンジン回転速
度、ブレーキ液圧、ステアリングモータの負荷など(そ
の一部又は全部)であり、タイヤ摩擦円を設定するため
及び/又はタイヤ摩擦円利用率を演算するために必要と
なるものが含まれる(加速度センサ、ヨーレートセン
サ、トルクセンサ、重量センサなどにより求まる走行状
態でもよい)。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の車両
の運転操作装置(以下「運転操作装置」という)を、図
面を参照して詳細に説明する。
【0014】本実施形態の運転操作装置は、運転者に操
作される運転操作子たるジョイスティックを有し、その
操作(量)に基づいて、ブレーキアクチュエータ、スロ
ットルアクチュエータ及び転舵アクチュエータを駆動し
て車両の運転操作、つまりCBWによる車両の加減速及
び転舵を行う。また、この運転操作装置は、タイヤ摩擦
円利用率に基づいて、車両の限界状態を反映した反力を
運転操作子に与える。
【0015】このため、この運転操作装置は、ブレーキ
液圧を変化させるためのブレーキアクチュエータ、スロ
ットル開度を変化させるスロットルアクチュエータ及び
転舵アクチュエータとしてラック軸の位置を移動させる
ためのステアリングモータを有すると共に、加減速操作
反力モータ及び転舵操作反力モータを有する。
【0016】なお、図12にタイヤ摩擦円を示すが、タ
イヤ摩擦円は、路面摩擦係数μ及びタイヤの接地面に加
わる輪重から求めることができる。また、タイヤ摩擦円
利用率ξは、タイヤに加わる横力Fy(左右方向の力)
及び前後力Fx(駆動力又は制動力)の合力Fをタイヤ
摩擦円の半径Rで除すことにより求めることができる。
タイヤ摩擦円の半径Rは、タイヤの発生可能な最大グリ
ップ力Fmaxを示す。合力FがFmaxを超えない範
囲、つまりタイヤ摩擦円利用率ξが1を超えない範囲で
は、車両は限界挙動を超えず、タイヤは路面にグリップ
する。タイヤ摩擦円利用率が1を超えると、車両は限界
挙動を超え、タイヤが路面にグリップしなくなる。ちな
みに、前後力Fxが増大するにつれて限界の横力Fyは
小さくなる。また、横力Fyが増大するにつれて限界の
前後力Fxは小さくなる。また、転舵角θsが大きくな
ると、限界の前後力Fx及び横力Fyは小さくなる。こ
れらのことは、図12から容易に理解することができ
る。本実施形態では、転舵輪についてのタイヤ摩擦円及
びタイヤ摩擦円利用率ξを求め、このタイヤ摩擦円利用
率ξに応じてジョイスティックに操作反力(ブレーキ操
作反力、スロットル操作反力、転舵操作反力)を与え
る。なお、本実施形態では、ジョイスティックの前方へ
の操作量をスロットル操作量とし、後方への操作量をブ
レーキ操作量とし、左右方向への操作量を転舵操作量と
する。
【0017】まず、図1を参照して運転操作装置Aの全
体構成について説明する。なお、図1は、運転操作装置
の全体構成図である。
【0018】図1に示すように、運転操作装置Aは、ジ
ョイスティック(運転操作子)1、転舵操作量センサ
2、加減速操作量センサ3、制御装置4、ステアリング
モータ5、スロットルアクチュエータ6、ブレーキアク
チュエータ7、転舵操作反力モータ8、加減速操作反力
モータ9、ラック位置センサ10、スロットル開度セン
サ11、ブレーキ液圧センサ12、傾動支持機構13、
復帰機構15,16などから構成される。
【0019】〔ジョイスティック〕まず、ジョイスティ
ック1の構成について説明する。運転操作装置Aは、車
両の加減速操作及び転舵操作を行うためのジョイスティ
ック1を備える。そのため、ジョイスティック1は、車
両の進行方向に対して前後方向に傾動する操作ができる
と共に左右方向にも傾動する操作ができるように傾動支
持機構13に支持される(図2,図3参照)。したがっ
て、ジョイスティック1は、円運動を描くように操作す
ることができる。
【0020】ジョイスティック1を前後方向に傾動する
操作は、ジョイスティック1の前後方向の操作を可能と
する回転軸に備えられたポテンショメータなどからなる
加減速操作量センサ3により、その操作量が電圧として
検出(出力)されるようになっている。この操作量は、
ジョイスティック1の中立状態を基準にして、後方に傾
動する場合がブレーキ操作量であり、前方に傾動する場
合がスロットル操作量である。そして、加減速操作量セ
ンサ3は、検出値を制御装置4に出力する。ちなみに、
このジョイスティック1を前後方向に傾動する操作が、
車両の加減速操作となる。
【0021】図8の(a)図を参照して、ジョイスティ
ック1の前後方向の操作量に対する加減速操作量センサ
3の出力の設定について説明する。なお、図8の(a)
図は、ジョイスティック1の前後方向の位置と加減速操
作量センサ3の出力との関係図である。この図から判る
ように、加減速操作量センサ3は、ジョイスティック1
を前方に傾動する操作を行うと該センサ3の出力を増加
させ、後方に傾動する操作を行うと該センサ3の出力を
低下させる。そして、加減速操作量センサ3の出力が基
準値を上回る部分がスロットル操作量であり、基準値を
下回る部分がブレーキ操作量である。したがって、加速
操作及び減速操作(制動操作)とも、ジョイスティック
1を傾動する操作の度合いが大きくなればなるほど、加
減速操作量センサ3で検出(出力)される操作量も大き
くなる。なお、スロットル操作量かブレーキ操作量かの
判断は、後記する制御装置4の目標ブレーキ液圧設定部
40及び目標スロットル開度設定部47で判断される
(図5参照)。
【0022】また、ジョイスティック1を左右方向に傾
動する操作も、ジョイスティック1の左右方向の操作を
可能とする回転軸に備えられたポテンショメータなどか
らなる転舵操作量センサ2により、その操作量が電圧と
して検出(出力)されるようになっている。この場合の
操作量も、ジョイスティック1の中立状態を基準にし
て、右側に傾動する場合が右側転舵操作量であり、左側
に傾動する場合が左側転舵操作量である。そして、転舵
操作量センサ2は、検出値を制御装置4に出力する。ち
なみに、このジョイスティック1を左右方向に傾動する
操作が、車両の転舵操作となる。
【0023】図8の(b)図を参照して、ジョイスティ
ック1の左右方向の操作量に対する転舵操作量センサ2
の出力の設定について説明する。なお、図8の(b)図
は、ジョイスティック1の左右方向の位置と転舵操作量
センサ2の出力との関係図である。この図から判るよう
に、転舵操作量センサ2は、ジョイスティック1を右側
に傾動する操作を行うと出力を増加させ、左側に傾動す
る操作を行うと出力を低下させるように設定される。そ
して、転舵操作量センサ2の出力が基準値を上回る部分
が右側転舵操作量であり、基準値を下回る部分が左側転
舵操作量である。したがって、転舵操作は、ジョイステ
ィック1を傾動する操作の度合いが大きくなればなるほ
ど、加減速操作量センサ3で検出(出力)される操作量
も大きくなる。なお、右側転舵操作量か左側転舵操作量
かの判断は、後記する目標ラック位置設定部52で判断
される(図6参照)。
【0024】そして、転舵操作量センサ2及び加減速操
作量センサ3より検出された操作量(出力信号)は、制
御装置4にハーネス(信号伝達ケーブル)を通じて送信
され、CBWを実現するようになっている。
【0025】なお、運転操作装置Aの傾動支持機構13
は、ジョイスティック1を前後方向に傾動する操作に対
して、その操作量が多くなればなるほど受動的にジョイ
スティック1を中立状態に復帰する力が大きく発生する
ような、バネ(弾性体)を用いた復帰機構15,16を
有している(図2、図3参照)。
【0026】ここで、図2から図4を参照して、ジョイ
スティック1と傾動支持機構13との構成を詳細に説明
しておく。なお、図2は、ジョイスティック1の傾動支
持機構13の一部破断側面図である。図3は、ジョイス
ティック1の傾動支持機構13の一部破断平面図であ
る。図4は、ジョイスティック1の復帰機構15,16
の一部破断正面図である。
【0027】ジョイスティック1は、車両の運転者が片
手で操作できるように、運転席の例えば左側近傍に配置
されている。ジョイスティック1は、パイプ状のスティ
ック本体1Aの上端に操作グリップ1Bが固定された構
造を有し、スティック本体1Aの下端部が傾動支持機構
13を介して左右方向及び前後方向に傾動自在に支持さ
れている。なお、この傾動支持機構13は、スティック
本体1Aに外装されたブーツ14によって覆われている
(図1参照)。
【0028】傾動支持機構13は、ジョイスティック1
を左右の転舵方向に傾動操作自在に支持する機構とし
て、スティック本体1Aの下端部を前後方向に貫通して
これに固定された左右傾動用支持軸13Aと、この左右
傾動用支持軸13Aの前後の両端部をベアリングBRG
を介して回転自在に支持する傾動支持ベース13Bとを
備えている。この傾動支持ベース13Bは、平面視にお
いて上方が開口した左右方向に長い概略長方形の枠状に
形成されている。また、ジョイスティック1を傾動支持
ベース13Bと共に前後の加減速方向に傾動操作自在に
支持する機構として、傾動支持ベース13Bの左右の端
部に同軸状に突設された一対の前後傾動用支持ピン13
Cと、この一対の前後傾動用支持ピン13Cを、ベアリ
ングBRGを介して回転自在に支持する固定支持ベース
13Dとを備えている。この固定支持ベース13Dは、
左右の両端部に側壁を有する上方が開口したコ字状に形
成されている。
【0029】さらに、ジョイスティック1のスティック
本体1Aと傾動支持機構13の傾動支持ベース13Bと
の間には、ジョイスティック1を左右の転舵操作方向の
中立位置に復帰させる復帰機構15が設けられている。
また、傾動支持機構13の傾動支持ベース13Bと固定
支持ベース13Dとの間には、傾動支持ベース13Bと
共にジョイスティック1を前後の加減速操作方向の中立
位置に復帰させる復帰機構16が設けられている。
【0030】復帰機構15及び復帰機構16は、略同様
に構成されているため、その一方の復帰機構15につい
て説明し、他方の復帰機構16については説明を省略す
る。この復帰機構15は、傾動支持ベース13Bからス
ティック本体1Aへ向けて左右傾動用支持軸13Aと平
行に突設された固定ピン15Aと、スティック本体1A
から傾動支持ベース13Bへ向けて左右傾動用支持軸1
3Aと平行に突設された回動ピン15Bと、左右傾動用
支持軸13Aに巻装された巻バネ15Cとで構成されて
いる。固定ピン15Aは、左右傾動用支持軸13Aの軸
心を通る鉛直線上に配置して左右傾動用支持軸13Aの
上方に配置されている。また、巻バネ15Cは、その両
端部を放射方向に折り曲げた係止部15Dが固定ピン1
5Aに交差状態で係止されている。一方、回動ピン15
Bは、スティック本体1Aの傾動操作に応じて巻バネ1
5Cの一対の係止部15Dのいずれか一方を押動するよ
うに、交差状態の一対の係止部15Dの間に挿入されて
いる。そして、この回動ピン15Bが一対の係止部15
Dに押動されて固定ピン15Aの下方に位置すると、ジ
ョイスティック1が略垂直に起立して左右の転舵操作方
向の中立位置に停止するように構成されている。
【0031】さらに、傾動支持機構13は、運転者によ
るジョイスティック1の操作に対して、ジョイスティッ
ク1の動きに反力を加える反力発生手段を有する(反力
の方向及び大きさについては後記する)。この反力発生
手段は、ジョイスティック1の前後方向の回転軸の動き
に反力を加える加減速操作反力モータ9、及びジョイス
ティック1の左右方向の回転軸の動きに反力を加える転
舵操作反力モータ8を有する(図1参照)。反力の大き
さ及び方向は制御装置4により設定されるが、この点は
後記する。
【0032】〔ブレーキ系〕次に、図1に戻って、運転
操作装置Aにおけるブレーキ系の構成を説明する。この
車両のブレーキ系は、通常の車両と異なりブレーキペダ
ルを有しない。その代わりに、ジョイスティック1がブ
レーキペダルの役割を有し、前記したように、中立状態
のジョイスティック1を後方に傾動する操作を行うとブ
レーキが効くようになっている。
【0033】また、この車両のブレーキ系は、エンジン
の負圧などを利用するブレーキ倍力装置やマスタシリン
ダなどを有しない。その代わりに、トラクションコント
ロールシステム(TCS)やアンチブレーキロックシス
テム(ABS)のような、ブレーキ液圧発生用のポンプ
及びブレーキ液圧制御用の比例電磁弁を有し、ポンプが
発生したブレーキ液圧を、比例電磁弁を介してホイール
シリンダに作用させるようになっている。また、ホイー
ルシリンダにはブレーキ液圧センサ12が取り付けら
れ、ホイールシリンダのブレーキ液圧を検出して制御装
置4に送信するようになっている。なお、ブレーキアク
チュエータ7は、前記した比例電磁弁に相当し、制御装
置4が生成する駆動信号に基づいて駆動される。
【0034】〔スロットル系〕次に、運転操作装置Aに
おけるスロットル系の構成を説明する。この車両のスロ
ットル系は、通常の車両と異なりスロットルペダル(ア
クセルペダル)を有しない。その代わりに、ジョイステ
ィック1がスロットルペダルの役割を有し、前記したよ
うに、中立状態のジョイスティック1を前方に傾動する
操作を行うとスロットル弁が開くようになっている。
【0035】この車両のスロットル弁は、弁駆動モータ
により駆動されるが、スロットル弁の開度は、スロット
ル開度センサ11により監視されるようになっている。
なお、スロットルアクチュエータ6は、前記した弁駆動
モータに相当し、制御装置4が生成する駆動信号に基づ
いて駆動される。
【0036】〔転舵系〕次に、運転操作装置Aにおける
転舵系の構成を説明する。この車両の転舵系は、通常の
車両と異なりステアリングホイールを有しない。その代
わりに、ジョイスティック1がステアリングホイールの
役割を有し、前記したように、中立状態のジョイスティ
ック1を左側に傾動する操作を行うと、転舵輪W,Wが
左側に転舵するようになっている。また、左側に傾動し
たジョイスティック1を中立状態に戻す操作を行うと、
転舵輪W,Wが中立状態に戻るようになっている。一
方、中立状態のジョイスティック1を右側に傾動する操
作を行うと転舵輪W,Wが右側に転舵するようになって
いる。また、右側に傾動したジョイスティック1を中立
状態に戻す操作を行うと、転舵輪W,Wが中立状態に戻
るようになっている。
【0037】また、この車両は、運転者の転舵力をラッ
ク軸18に伝達するステアリング軸やラックアンドピニ
オン機構などを有しない。その代わりに、ラック軸18
を軸方向に動かすステアリングモータ(ステアリングア
クチュエータ)5、ボールねじ機構17及びラック位置
センサ10を有する。なお、ステアリングモータ5は車
体フレームに対して固定され、ステアリングモータ5の
回転運動をボールねじ機構17を介してラック軸18の
直線運動に変換している。これにより、ステアリングモ
ータ5が発生する回転トルクがラック軸18の軸力に変
換され、ラック軸18に生じた軸力は、ラック軸18の
端部のタイロッド19,19を介して転舵輪W,Wの転
舵トルクへと変換される。また、ラック位置センサ10
は、ラック軸18の直線運動におけるラック位置を検出
して制御装置4に送信するようになっている。なお、ス
テアリングモータ5は、制御装置4が生成する駆動信号
に基づいて駆動される。
【0038】〔センサ類〕さらに、運転操作装置Aを制
御装置4で制御するために、車両には各種情報を制御装
置4に取り込むための各種センサを有する。ラック位置
センサ10は、ラック軸18の左右方向の位置を検出
し、ラック位置を制御装置4に送信する。スロットル開
度センサ11は、スロットル弁の開度を検出し、スロッ
トル開度を電機的な信号として制御装置4に送信する。
ブレーキ液圧センサ12は、ホイールシリンダのブレー
キ液圧を検出して制御装置4に送信する。
【0039】これに加えて車両は、図7に示すように、
ステアリングモータ5に印加されるモータ電圧(Vm)
を検出するステアリングモータ電圧センサ71及びステ
アリングモータ5に流れるモータ電流(Im)を検出す
るステアリングモータ電流センサ72を有する。検出し
たモータ電圧及びモータ電流は電気的な信号として制御
装置4に送信され、タイヤ摩擦円利用率ξを演算するた
めに使用される。また、車両は、車速(V)を検出する
車速センサ73及びエンジン回転速度(Ne)を検出す
るエンジン回転速度センサ74を有する。検出した車速
及びエンジン回転速度は電気的な信号として制御装置4
に送信され、タイヤ摩擦円利用率ξ(図12参照)を決
定するために使用される。
【0040】〔制御装置〕次に、図5から図7を参照し
て制御装置4の構成を説明する。図5は、制御装置にお
けるブレーキ制御部、ブレーキ操作反力制御部、スロッ
トル制御部及びスロットル操作反力制御部にかかる構成
を示すブロック構成図である。図6は、制御装置におけ
る転舵制御部及び転舵操作反力制御部にかかる構成を示
すブロック構成図である。図7は、制御装置におけるタ
イヤ摩擦円利用率演算制御部にかかる構成を示すブロッ
ク構成図である。
【0041】制御装置4は、コンピュータ及び駆動回路
などから構成され、CBWを実現するため、前記した各
種センサ2,3,10,11,12,71〜74の出力
信号をデジタル化して入力し、所定の処理を行い、各ア
クチュエータ5〜7、転舵操作反力モータ8及び加減速
操作反力モータ9を所定の制御のもとに駆動する駆動信
号を出力する。なお、図5〜図7に示すように、制御装
置4は、ブレーキ制御部4A、ブレーキ操作反力制御部
4B、スロットル制御部4C、スロットル操作反力制御
部4D、転舵制御部4E、転舵操作反力制御部4F及び
タイヤ摩擦円利用率演算制御部4Gを有する。
【0042】〔ブレーキ制御部〕制御装置4におけるブ
レーキ制御部4Aの構成を説明する(図5参照)。ブレ
ーキ制御部4Aは、運転者によるジョイスティック1の
加減速操作の操作量に応じたブレーキ液圧をホイールシ
リンダに作用させる制御を行う。
【0043】ブレーキ制御部4Aは、目標ブレーキ液圧
設定部40、偏差演算部41、ブレーキアクチュエータ
制御信号出力部42及びブレーキアクチュエータ駆動回
路43を含んで構成される。なお、ブレーキ制御部4A
のうち、ブレーキアクチュエータ駆動回路43を除いた
部分は、制御装置4を構成するコンピュータにソフトウ
ェア的に構成される。
【0044】目標ブレーキ液圧設定部40は、ブレーキ
操作量たる加減速操作量センサ3の出力をアドレスとし
てブレーキマップを検索し、ホイールシリンダに加える
べき目標ブレーキ液圧を設定する。なお、ブレーキマッ
プは、ブレーキ操作量が大きくなれば目標ブレーキ液圧
も大きくなるように設定されている。但し、加減速操作
量センサ3の出力(検出値)とブレーキ操作量との関係
は、加減速操作量センサ3の出力が小さいほどブレーキ
操作量が大きくなるというものである(図8(a)参
照)。したがって、目標ブレーキ液圧設定部40におけ
るブレーキマップは、図9(a)のように右肩下がりに
なっている。
【0045】偏差演算部41は、目標ブレーキ液圧とブ
レーキ液圧センサ12が検出した実ブレーキ液圧の偏差
を演算し、偏差を後段のブレーキアクチュエータ制御信
号出力部42に送信する。ブレーキアクチュエータ制御
信号出力部42は、偏差にP(比例)、I(積分)及び
D(微分)などの処理を施してその偏差をゼロに近づけ
るように、ホイールシリンダにブレーキ液圧を供給する
ブレーキアクチュエータ(比例電磁弁)7を制御する制
御信号を生成して、ブレーキアクチュエータ駆動回路4
3に出力する。
【0046】ブレーキアクチュエータ7は、ブレーキア
クチュエータ駆動回路43が制御信号に基づいて生成し
た駆動信号により駆動される(比例電磁弁が開閉駆動さ
れる)。つまり、CBWによりブレーキ操作がなされ
る。
【0047】〔スロットル制御部〕制御装置4における
スロットル制御部4Cの構成を説明する(図5参照)。
スロットル制御部4Cは、運転者によるジョイスティッ
ク1の加減速操作の操作量に応じた開度になるように、
スロットル弁を制御する。
【0048】スロットル制御部4Cは、目標スロットル
開度設定部47、偏差演算部48、スロットルアクチュ
エータ制御信号出力部49及びスロットルアクチュエー
タ駆動回路50を含んで構成される。なお、スロットル
制御部4Cのうち、スロットルアクチュエータ駆動回路
50を除いた部分は、制御装置4を構成するコンピュー
タにソフトウェア的に構成される。
【0049】目標スロットル開度設定部47は、スロッ
トル操作量たる加減速操作量センサ3の出力をアドレス
としてスロットルマップを検索し、目標スロットル開度
を設定する。なお、スロットルマップは、スロットル操
作量が大きくなれば目標スロットル開度も大きくなるよ
うに設定されている。ちなみに、加減速操作量センサ3
の出力が大きくなるとスロットル操作量も大きくなるの
で、スロットルマップは、図9(b)に示すように右肩
上りになっている。この点で、加減速操作量センサ3の
出力が小さくなるとブレーキ操作量が大きくなるために
右肩下がりとなっているブレーキマップ(図9(a)参
照)とは異なる。
【0050】偏差演算部48は、目標スロットル開度と
スロットル開度センサ11が検出した実スロットル開度
の偏差を演算し、偏差を後段のスロットルアクチュエー
タ制御信号出力部49に送信する。スロットルアクチュ
エータ制御信号出力部49は、偏差にP(比例)、I
(積分)及びD(微分)などの処理を施してその偏差を
ゼロに近づけるように、スロットル弁を駆動するスロッ
トルアクチュエータ6を制御する制御信号を生成して、
スロットルアクチュエータ駆動回路50に出力する。
【0051】スロットルアクチュエータ6は、スロット
ルアクチュエータ駆動回路50が制御信号に基づいて生
成した駆動信号により駆動される(弁駆動モータが駆動
される)。つまり、CBWによりスロットル操作がなさ
れる。
【0052】〔転舵制御部〕制御装置4における転舵制
御部4Eの構成を説明する(図6参照)。転舵制御部4
Eは、運転者によるジョイスティック1の転舵操作の操
作量に応じて、転舵輪W,Wを転舵する制御を行う。
【0053】転舵制御部4Eは、目標ラック位置設定部
52、偏差演算部53、ステアリングモータ制御信号出
力部54及びステアリングモータ駆動回路55を含んで
構成される。なお、転舵制御部4Eのうち、ステアリン
グモータ駆動回路55を除いた部分は、制御装置4を構
成するコンピュータにソフトウェア的に構成される。
【0054】目標ラック位置設定部52は、右側転舵操
作量及び左側転舵操作量たる転舵操作量センサ2の出力
をアドレスとして転舵マップを検索し、目標ラック位置
を設定する。なお、転舵マップは、図10に示すよう
に、右側転舵操作量が大きくなればこれに応じて目標ラ
ック位置が左側に移動するように(転舵輪W,Wが右に
切れるように)、左側転舵操作量が大きくなればこれに
応じて目標ラック位置が右側に移動するように(転舵輪
W,Wが左に切れるように)、それぞれ設定されてい
る。
【0055】偏差演算部53は、目標ラック位置とラッ
ク位置センサ10が検出した実ラック位置の偏差を演算
し、偏差を後段のステアリングモータ制御信号出力部5
4に送信する。ステアリングモータ制御信号出力部54
は、偏差にP(比例)、I(積分)及びD(微分)など
の処理を施してその偏差をゼロに近づけるように、ラッ
ク軸18を駆動するステアリングモータ5を制御する制
御信号を生成して、ステアリングモータ駆動回路55に
出力する。
【0056】ステアリングモータ5は、ステアリングモ
ータ駆動回路55が制御信号に基づいて生成した駆動信
号により駆動される。つまり、SBWにより転舵操作が
なされる。
【0057】〔ブレーキ操作反力制御部〕制御装置4に
おけるブレーキ操作反力制御部4Bの構成を説明する
(図5参照)。ブレーキ操作反力制御部4Bは、運転者
がジョイスティック1を後方向に傾動する操作を行う
際、つまり、ブレーキを効かせる操作を行う際に、加減
速操作反力モータ9を駆動して能動的にブレーキ操作反
力をジョイスティック1に与える制御を行う。なお、ジ
ョイスティック1に与えられるブレーキ操作反力は、タ
イヤ摩擦円利用率ξ(図12参照)に応じたものになる
ように制御される。
【0058】ブレーキ操作反力制御部4Bは、目標ブレ
ーキ操作反力設定部44、加減速操作反力モータ制御信
号出力部45及び加減速操作反力モータ駆動回路46を
含んで構成される。なお、ブレーキ操作反力制御部4B
のうち、加減速操作反力モータ駆動回路46を除いた部
分は、制御装置4を構成するコンピュータにソフトウェ
ア的に構成される。
【0059】目標ブレーキ操作反力設定部44は、後で
詳しく説明するタイヤ摩擦円利用率演算制御部4Gが出
力するタイヤ摩擦円利用率ξを入力する。そして、タイ
ヤ摩擦円利用率をアドレスとして目標ブレーキ操作反力
マップを検索し、ジョイスティック1に与える反力の目
標値である目標ブレーキ操作反力を設定する。図11に
目標ブレーキ操作反力マップを示すが、目標ブレーキ操
作反力は、タイヤ摩擦円利用率ξが大きくなると大きく
なるようになっている。ちなみに、このマップにおける
タイヤ摩擦円利用率ξが1のところの目標ブレーキ操作
反力は、例えば人間では動かせないような大きな反力が
生じるように設定される(このようにすることで、車両
が限界挙動を超えることがなくなる)。
【0060】なお、目標ブレーキ操作反力設定部44
は、加減速操作量センサ3の出力(ブレーキ操作量)を
入力してブレーキ操作量の増減を監視し、ブレーキ操作
量を増す操作(ブレーキ力を増す操作)に対してのみ目
標ブレーキ操作反力マップに基づいた反力を設定する。
一方、ブレーキ操作量を減じる操作に対しては、目標ブ
レーキ操作反力をゼロに設定する。このように、目標ブ
レーキ操作反力を設定するのは、ブレーキ力を増す場合
にのみブレーキ操作反力をジョイスティック1に与える
ようにして、車両が限界挙動を超えないようにするため
である。また、ブレーキ操作量を減じる操作を容易にす
るためである。換言すると、車両の限界挙動範囲内での
運転操作を、運転者に促すためである。ちなみに、ブレ
ーキ操作量を減じる場合は、目標ブレーキ操作反力設定
部44がジョイスティック1の戻りをアシストするよう
に目標ブレーキ操作反力を設定するようにしてもよい。
【0061】加減速操作反力モータ制御信号出力部45
は、目標ブレーキ操作反力から加減速操作反力モータ9
を制御する制御信号(方向信号+PWM信号)を生成し
て加減速操作反力モータ駆動回路46に出力する。
【0062】加減速操作反力モータ9は、制御信号に基
づいて加減速操作反力モータ駆動回路46が生成した駆
動信号により駆動される。
【0063】よって、運転者がジョイスティック1によ
りホイールシリンダにおけるブレーキ液圧を増加する操
作を行う際には、ジョイスティック1に対してブレーキ
操作反力が与えられる。このブレーキ操作反力の大きさ
は、タイヤ摩擦円利用率ξが大きくなればなるほど大き
くなる。このため、ブレーキ操作により車両が限界挙動
を超えることがなくなる。
【0064】〔スロットル操作反力制御部〕制御装置4
におけるスロットル操作反力制御部4Dの構成を説明す
る(図5参照)。スロットル操作反力制御部4Dは、運
転者がジョイスティック1を前方向に傾動する操作を行
う際、つまり、原動機(エンジン)の出力を増加する操
作を行う際に、加減速操作反力モータを駆動して能動的
にスロットル操作反力をジョイスティック1に与える制
御を行う。なお、ジョイスティック1に与えられるスロ
ットル操作反力は、タイヤ摩擦円利用率ξ(図12参
照)に応じたものになるように制御される。
【0065】スロットル操作反力制御部4Dは、目標ス
ロットル操作反力設定部51、加減速操作反力モータ制
御信号出力部45及び加減速操作反力モータ駆動回路4
6を含んで構成される。なお、スロットル操作反力制御
部4Dのうち、加減速操作反力モータ駆動回路46を除
いた部分は、制御装置4を構成するコンピュータにソフ
トウェア的に構成される。また、スロットル操作反力制
御部4Dは、加減速操作反力モータ制御信号出力部45
及び加減速操作反力モータ駆動回路46を、ブレーキ操
作反力制御部4Bと共用する構成である。
【0066】目標スロットル反力設定部51は、タイヤ
摩擦円利用率演算制御部4Gが出力するタイヤ摩擦円利
用率ξを入力する。そして、タイヤ摩擦円利用率ξをア
ドレスとして目標スロットル操作反力マップを検索し、
ジョイスティック1に与える反力の目標値である目標ス
ロットル操作反力を設定する。目標スロットル操作反力
マップは、図11の目標ブレーキ操作反力マップと同じ
に設定してある。
【0067】なお、目標スロットル操作反力設定部51
は、加減速操作量センサ3の出力(スロットル操作量)
を入力してスロットル操作量の増減を監視し、スロット
ル操作量を増す操作(原動機の出力を増す操作)に対し
てのみ目標スロットル操作マップに基づいた反力を設定
する。一方、スロットル操作量を減じる操作に対して
は、目標スロットル操作反力をゼロに設定する。このよ
うに、目標スロットル操作反力を設定するのは、原動機
の出力を増す場合にのみスロットル操作反力をジョイス
ティック1に与えるようにして、車両が限界挙動を超え
ないようにするためである。また、スロットル操作量を
減じる操作を容易にするためである。換言すると、車両
の限界挙動範囲内での運転操作を、運転者に促すためで
ある。ちなみに、スロットル操作量を減じる場合は、目
標スロットル操作反力設定部51がジョイスティック1
の戻りをアシストするように目標スロットル操作反力を
設定するようにしてもよい。なお、ジョイスティック1
に与えられるスロットル操作反力は、ブレーキ操作反力
と方向が逆になるようにしてある。つまり、目標スロッ
トル操作反力と目標ブレーキ操作反力は極性が反対にな
るようにしてある。
【0068】加減速操作反力モータ制御信号出力部45
は、目標スロットル操作反力から加減速操作反力モータ
9を制御する制御信号(方向信号+PWM信号)を生成
して加減速操作反力モータ駆動回路46に出力する。
【0069】加減速操作反力モータ9は、制御信号に基
づいて加減速操作反力モータ駆動回路46が生成した駆
動信号により駆動される。
【0070】よって、運転者がジョイスティック1によ
り原動機の出力を増す操作を行う際には、ジョイスティ
ック1に対してスロットル操作反力が与えられる。この
スロットル操作反力の大きさは、タイヤ摩擦円利用率ξ
が大きくなればなるほど大きくなる。このため、スロッ
トル操作により車両が限界挙動を超えることがなくな
る。
【0071】〔転舵操作反力制御部〕制御装置4におけ
る転舵操作反力制御部4Fの構成を説明する(図6参
照)。転舵操作反力制御部4Fは、運転者がジョイステ
ィック1を左右方向に傾動する操作を行う際、つまり、
転舵操作を行う際に、転舵操作反力モータ8を駆動して
能動的に転舵操作反力をジョイスティック1に作用させ
る制御を行う。なお、ジョイスティック1に与えられる
転舵操作反力は、タイヤ摩擦円利用率ξ(図12参照)
に応じたものになる。
【0072】転舵操作反力制御部4Fは、目標転舵操作
反力設定部56、転舵操作反力モータ制御信号出力部5
7及び転舵速操作反力モータ駆動回路58を含んで構成
される。なお、転舵操作反力制御部4Fのうち、転舵操
作反力モータ駆動回路58を除いた部分は、制御装置4
を構成するコンピュータにソフトウェア的に構成され
る。
【0073】目標転舵操作反力設定部56は、タイヤ摩
擦円利用率演算制御部4Gが出力するタイヤ摩擦円利用
率ξを入力する。そして、タイヤ摩擦円利用率をアドレ
スとして目標転舵操作反力マップを検索し、ジョイステ
ィック1に与える反力の目標値である目標転舵操作反力
を設定する。目標転舵操作反力マップは、図11の目標
ブレーキ操作反力マップと同じに設定してある。
【0074】なお、目標転舵操作反力設定部56は、転
舵操作量センサ2の出力(転舵操作量)を入力して転舵
操作量の増減を監視し、ジョイスティック1の中立状態
を基準にして、右側及び左側に転舵操作量を増す操作に
対して目標転舵操作反力マップに基づいた反力を設定す
る。一方、転舵操作量を減じる操作に対しては、つまり
ジョイスティック1を中立状態に戻す操作に対しては、
目標転舵操作反力をゼロに設定する。このように、目標
転舵操作反力を設定するのは、転舵操作量を増す場合に
のみ転舵操作反力をジョイスティック1に与えるように
して、車両が限界挙動を超えないようにするためであ
る。また、転舵操作量を減じる操作を容易にするためで
ある(セルフアライニングトルクにより転舵輪W,Wが
中立状態に戻りやすくするため)。換言すると、車両の
限界挙動範囲内での運転操作を、運転者に促すためであ
る。ちなみに、転舵操作量を減じる場合は、目標転舵操
作反力設定部56がジョイスティック1の戻りをアシス
トするように目標転舵操作反力を設定するようにしても
よい。なお、ジョイスティック1に与えられる転舵操作
反力は、右側操作量と左側操作量とで逆になるようにし
てある。つまり、右側転舵操作量におけると目標転舵操
作反力と左側転舵操作量における目標転舵反力は極性が
反対になるようにしてある。
【0075】転舵操作反力モータ制御信号出力部57
は、目標転舵操作反力から転舵操作反力モータ8を制御
する制御信号(方向信号+PWM信号)を生成して転舵
操作反力モータ駆動回路58に出力する。
【0076】転舵操作反力モータ8は、制御信号に基づ
いて転舵操作反力モータ駆動回路58が生成した駆動信
号により駆動される。
【0077】よって、運転者がジョイスティック1によ
り右側転舵量及び左側転舵量を増加する操作を行う際に
は、ジョイスティック1に対して転舵操作反力が与えら
れる。この転舵操作反力の大きさは、タイヤ摩擦円利用
率ξが大きくなればなるほど大きくなる。このため、転
舵操作により車両が限界挙動を超えることがなくなる。
【0078】〔タイヤ摩擦円利用率演算制御部〕制御装
置4におけるタイヤ摩擦円利用率演算制御部4Gの構成
を説明する(図7及び図12参照)。タイヤ摩擦円利用
率演算制御部4Gは、路面摩擦係数μ、横力Fx、前後
力Fy及び輪重Wgを推定し、タイヤ摩擦円を設定する
と共にタイヤ摩擦円利用率ξを演算により求める。
【0079】タイヤ摩擦円利用率演算制御部4Gは、ラ
ック軸力演算部59、転舵角演算部60、路面摩擦係数
演算部61、横力演算部62、前後力演算部63、輪重
演算部64、タイヤ摩擦円設定部65及びタイヤ摩擦円
利用率演算部66を含んで構成される。なお、タイヤ摩
擦円利用演算制御部4Gは、制御装置4を構成するコン
ピュータにソフトウェア的に構成される。
【0080】路面摩擦係数μの推定する原理を説明す
る。図13は、路面摩擦係数とタイヤのコーナリングパ
ワー(グリップ力)の関係を示す線図である。図14
は、転舵角に対するラック軸力の増加線図である。図1
5は、ラック軸力の増分の比から路面摩擦係数を求める
線図である。図16は、車速からトレールを求めるマッ
プである。図17は、ラック軸、キングピン軸、転舵輪
の関係を示す図である。
【0081】図13に示すように、路面摩擦係数μが低
いほどタイヤのコーナリングパワーCpが減少する。こ
のため、ボールねじ機構17によりラック軸18を動か
す本実施形態の転舵系の場合、同一転舵角θsでのラッ
ク軸力Frは、路面摩擦係数μの低下に応じて小さくな
る。したがって、路面摩擦係数μは、転舵輪W,Wの転
舵角θsに対する実ラック軸力Frcと、車両の設計値
や実験による計測値の同定結果に基づいて、内部モデル
として予め設定されたモデルラック軸力Frmとを比較
すれば推定することができる(図14及び図15参
照)。
【0082】なお、SBW方式の場合の実ラック軸力F
rcは、ステアリングモータ5からラック軸18に与え
られるラック軸力Fmになる(Frc=Fm)。ステア
リングモータ5からのラック軸力Fmは、ステアリング
モータ5の出力軸トルクTmにモータ出力ギヤ比Nをか
けた値、Fm=N・Tmで表される。
【0083】このうち、ステアリングモータ5の出力軸
トルクTmは、次式により求められる。 Tm=Kt・Im−Jm・θm’’−Cm・θm’±T
f 但し、Ktは、モータトルク定数、Imはモータ電流、
Jmはモータ回転部分の慣性モーメント(設計値・定
数)、θm’はモータ角速度、θm’’はモータ角加速
度、Cmはモータ粘性係数、Tfはフリクショントルク
である。
【0084】また、ステアリングモータ5のモータ角速
度θm’は、モータ逆起電力から次式により求められ
る。 θm’=(Vm−Im・Rm)/Km 但し、Vmはモータ電圧、Imはモータ電流、Rmはモ
ータ抵抗(設計値・定数)、Kmはモータの誘導電圧定
数である。実ラック軸力Frcは、タイヤ摩擦円利用率
演算制御部4Gのラック軸力演算部59が、ステアリン
グモータ電圧センサ71及びステアリングモータ電流セ
ンサ72の出力Vm(モータ電圧),Im(モータ電
流)を入力して演算する。
【0085】このようにして求めた実ラック軸力Frc
と予め設定されたモデルラック軸力Frmとから、転舵
角θsの増加に対する実ラック軸力Frcとモデルラッ
ク軸力の増加率を求め(図14参照)、車両の応答が線
形に近似した転舵角範囲内において、実ラック軸力増加
率ΔFrc/Δθsと、モデルラック軸力増加率ΔFr
m/Δθsとの比ΔFrc/ΔFrmから、予め設定さ
れた路面摩擦係数判定マップ(図15参照)により路面
摩擦係数μを検索して推定する(本実施形態では、後輪
における路面摩擦係数μも転舵輪W,Wと同じとみな
す)。路面摩擦係数μの演算は、路面摩擦係数演算部6
1が演算する。
【0086】なお、転舵輪W,Wの転舵角θsは、ラッ
ク位置センサ10によるラック位置Rcから転舵角演算
部60が演算して推定する。
【0087】タイヤ摩擦円を設定する原理を説明する。
路面摩擦係数μとタイヤの接地面に加わる輪重Wgとの
積でタイヤの最大グリップ力Fmaxが与えられるので
(Fmax=μ・Wg)、タイヤと路面との間の摩擦係
数μが判れば、タイヤの特性に基づいて予め設定してお
いたタイヤ摩擦円基本形状と、横力Fy及び前後力Fx
で補正された旋回時の輪重Wgとに基づいて、タイヤ摩
擦円の大きさが設定できる。タイヤ摩擦円の設定は、タ
イヤ摩擦円設定部65が行う。
【0088】横力Fy及び前後力Fxは、次のように求
められる。即ち、実ラック軸力Frcと横力Fyとのつ
り合いは、次式で与えられる。 Frc・La=Fy・T・cosθs 変形すると、 Fy=Frc・La/T・cosθs 但し、Laは、ラック軸18とキングピン軸19aとの
軸心間距離(設計値・定数、図17参照)、Tはトレー
ル、θsは転舵輪W,Wの転舵角である。
【0089】ここでトレールTは、ホイールアライメン
トの機械的な設定で定まるキャスタートレールTcに、
車速Vに応じて変化するニューマチックトレールTp成
分を加えた値であり、予め設定したマップ(図16参
照)により車速Vをアドレスとして求まる。なお、横力
Fyは、横力演算部62が求める。
【0090】前後力Fxのうち前方力Fxfは、次のよ
うにして求められる。即ち、エンジン回転速度(N
e)、変速機におけるギヤ比及びタイヤ径などから駆動
力を求め、これに路面摩擦係数μを乗じると前方力Fx
fが求まる。なお、駆動力は、エンジン回転速度からで
はなく、車速Vと吸気管負圧から求めることもできる。
【0091】前後力Fxのうち後方力Fxbは、次のよ
うにして求められる。即ち、ブレーキ液圧Pとタイヤ径
などからブレーキ力を求め、これに路面摩擦係数μを乗
じると後方力Fxbが求まる。前後力Fxは、前後力演
算部63が求める。
【0092】静的な輪重Wgは、前後重量配分比と車両
重量により求めることができる。そして、前進力Fxf
が加わっている場合は、転舵輪W,W側が軽くなり後輪
側が重くなる。逆に、後方力Fxbが加わっている場合
は、転舵輪W,W側が重くなり後輪側が軽くなる。ま
た、例えば右側から横力Fyが加わっている場合は、左
側が重くなり右側が軽くなる。左側から横力Fyが加わ
っている場合は、その逆になる。この考えに基づき輪重
演算部64が動的な輪重Wgを求める。求めた輪重Wg
は、タイヤ摩擦円設定部65で必要とされる。
【0093】そして、タイヤ摩擦円利用率ξは、横力F
y及び前後力Fxから合力Fを求め、この合力Fをタイ
ヤ摩擦円の半径R(=Fmax)で除すことにより求ま
る。この際に使用される数式は次のとおりである。 (1)… 合力F=√(Fxf2+Fy2−2Fxf・Fy・cosθ´) なお、θ’は、転舵角θsから容易に求まる。 (2)… 合力F=√(Fxb+Fy2) (3)… 摩擦円利用率ξ=合力F/タイヤ摩擦円の半径R ここで、(1)は前後力Fxが前方力Fxfの場合の数
式、(2)は前後力Fxが後方力Fxbの場合の数式で
ある。なお、前記の説明は、転舵輪W,Wが駆動輪であ
る場合だが、非駆動輪であれば前方力Fxf=0とし
て、非転舵輪であれば転舵角θs=0として、同様にタ
イヤ摩擦円利用率ξを求めることができる。
【0094】タイヤ摩擦円利用率ξは、タイヤ摩擦円利
用率演算部66が求める。求められたタイヤ摩擦円利用
率ξは、目標ブレーキ操作反力設定部44、目標スロッ
トル操作反力設定部51及び目標転舵操作反力設定部5
6に出力され、前記したようなジョイスティック1に与
えられる操作反力の制御が行われる。
【0095】なお、タイヤ摩擦円利用率ξは、各輪ごと
に4個求められるが、そのどれを使用するかは任意であ
る。車両の安定性を重視して4つのうち、最大値を使用
してもよいし、4つの平均値を使用してもよい。また、
後輪の二つの平均値でも良い。ちなみに、本実施形態で
は、車両の安定性を考慮して最大値を使用している。
【0096】〔運転操作装置の動作〕次に、前記した運
転操作装置Aの動作を、図18を参照して説明する(適
宜図1などを参照)。
【0097】(ステップa) 車両停止状態から運転者
がジョイスティック1を前方に傾動するとスロットル操
作量が増し、スロットル制御部4Cによりスロットルア
クチュエータ6がスロットル弁を駆動して弁開度を増
す。すると、前方力Fxfが発生し車両が前進し始め
る。これに応じてタイヤ摩擦円利用率ξが増加して行
く。また、タイヤ摩擦円利用率ξの増加につれて、スロ
ットル操作反力が増加して行く。なお、タイヤ摩擦円の
設定及びタイヤ摩擦円利用率ξを演算するタイヤ摩擦円
利用率演算制御部4Gには、初期値としてダミーの路面
摩擦係数μが設定してある。
【0098】図18(a1)及び(a2)は、この際の
タイヤ摩擦円利用率ξ及び反力(スロットル操作反力)
を示すものである。ちなみに,運転者がジョイスティッ
ク1を右側又は左側に傾動しようとした場合にも、図1
8(a2)に基づいた転舵操作反力が生じる。この時に
生じる転舵操作反力は、スロットル操作反力と同じ大き
さである。このため、運転者はジョイスティック1にお
ける転舵操作量の限度を予知することができる。もちろ
ん、スロットル操作量を増す操作の限度も予知すること
ができる。一方、スロットル操作量を減じる操作(ジョ
イスティック1を中立状態に戻す操作)に対しては、ス
ロットル操作反力は生じない。
【0099】(ステップb) ステップaの状態から、
運転者が例えばジョイスティック1を左側に傾動すると
左側操作量が増し、転舵制御部4Eによりステアリング
モータ5がラック軸18を右側に動かして転舵輪W,W
を左側に転舵する(車両は左側に旋回し始める)。する
と、タイヤ摩擦円利用率演算制御部4Gが、転舵角θ
s、実ラック軸力Frc、路面摩擦係数μ、横力Fy、
前後力Fx、輪重Wgを演算してタイヤ摩擦円を設定す
ると共に、タイヤ摩擦円利用率ξを演算する。
【0100】図18(b1)及び(b2)は、この際の
タイヤ摩擦円利用率ξ及び反力を示すものである。ステ
ップbにおける前方力Fxfはステップaと同じ大きさ
であるが、転舵(転舵角θs)により横力Fyが生じて
いるため、合力Fはステップaよりも大きくなってい
る。このため、タイヤ摩擦円利用率ξが0.8と、ステ
ップaの0.6よりも大きい。したがって、生じる反力
もステップaよりも大きい。よって、運転者は、ジョイ
スティック1における操作量の限界が近づいていること
を予知することができる。ちなみに、ジョイスティック
1におけるスロットル操作量を減じる操作及び/又は左
側転舵量を減じる操作に対しては反力は生じない。
【0101】(ステップc) ステップbの状態から、
運転者が例えばジョイスティック1をさらに左側に傾動
すると左側操作量が増し、転舵制御部4Eによりステア
リングモータ5がラック軸18をさらに右側に動かして
転舵輪W,Wをさらに左側に転舵する(車両は旋回半径
を小さくして左側に旋回する)。すると、タイヤ摩擦円
利用率演算制御部4Gが、転舵角θs、実ラック軸力F
rc、路面摩擦係数μ、横力Fy、前後力Fx、輪重W
gを演算してタイヤ摩擦円を設定すると共に、タイヤ摩
擦円利用率ξを演算する。
【0102】図18(c1)及び(c2)は、この際の
タイヤ摩擦円利用率ξ及び反力を示すものである。ステ
ップcにおける前方力Fxfはステップbと同じ大きさ
であるが、合力Fは、ステップbよりも大きくなる。こ
れは、さらなる転舵により、ステップbよりも大きな横
力Fyが生じていること、転舵角θs自体が大きくなっ
ていることにより合力Fが大きく演算(余弦定理)され
ることによる。つまり、横力Fyの増加以上に合力Fが
大きくなっている。これに対応してタイヤ摩擦円利用率
ξもステップbの0.8よりも大きく、1になってい
る。なお、タイヤ摩擦円利用率ξが1の場合は、車両は
限界挙動に達していることを示す。したがって、ジョイ
スティック1に与えられる反力は、人間では動かせない
くらいな大きさになっている。よって、ジョイスティッ
ク1により、スロットル操作量を増す操作及び右側転舵
量を増す操作はできない(操作が阻止される)。このた
め、車両が限界挙動を超えることはない(仮に限界挙動
を超えるとタイヤが路面にグリップしなくなる)。一
方、スロットル操作量を減じる操作及び左側転舵量を減
じる操作(合力Fをゼロに近づける操作)は、反力を受
けることなく行える。よって、運転者は、車両の限界挙
動内で車両を運転操作することができる。補足すると、
車両の限界挙動を超えようとすると、運転者は、車両の
限界挙動(タイヤ摩擦円利用率ξ)を低くするいずれか
の方向にジョイスティック1を操作するように、運転操
作装置Aに仕向けられる。
【0103】ちなみに、ステップaからステップcは、
車両の前進及び左転舵を行った場合の運転操作装置Aの
動作を説明したものであるが、右転舵や後退力が生じる
操作(ブレーキ操作)を行った場合も前記説明と同様に
摩擦円利用率ξが演算され、これに応じて反力が設定さ
れる。したがって、本実施形態の運転操作装置Aによれ
ば、運転者に車両の限界挙動を予知させることができ、
また、車両の限界挙動を超えるジョイスティック1の操
作が阻止される。また、車両の限界挙動範囲内での運転
操作を運転者に促すことができる。また、ジョイスティ
ック1における前後方向の反力と左右方向の反力が密接
に関連付けられている。
【0104】なお、本発明は、前記した発明の実施の形
態に限定されることなく幅広く変形実施することができ
る。例えば、前後力や横力を加速度センサやヨーレート
センサなどにより求めるようにしてもよい。また、輪重
をロードセルなどにより求めるようにしてもよい。ま
た、ブレーキとスロットルの操作方向を逆にしてもよ
い。また、車両の限界挙動時の反力は、限界挙動を超え
ようとするジョイスティックの操作に対しては、人間で
は動かせないようなものが生じるようにしたが、限界挙
動を超えることができるような反力にしてもよい(反力
の最大値を小さくする)。カウンターステアで走行した
り、ドリフト走行したりする場合があるからである。ま
た、ジョイスティックを操作する場合において、人間が
出せる力は、ジョイスティックを前方に傾動させる場
合、後方に傾動させる場合、右側に傾動させる場合、左
側に傾動させる場合とで異なる。つまり、人間が出す押
す力、引く力、右側への力、左側への力の最大値は、そ
れぞれ異なる。したがって、人間が出せる力の最大値に
基づいて、それぞれの操作方向における反力の大きさを
設定してもよい。この場合は、目標ブレーキ操作反力設
定部、目標スロットル操作反力設定部、目標転舵操作反
力設定部で個別に設定するようにすることができる。ま
た、運転者の好みに応じて反力の大きさを設定すること
ができるようにしてもよい。また、摩擦円の設定は、前
記した発明の実施の形態による手段・手法に限定される
ものではなく、種々の手段・手法により設定することが
できる。
【0105】
【発明の効果】以上説明した本発明は、以下のような優
れた効果を有する。請求項1に記載の発明によれば、運
転者に車両の限界挙動を運転者に予知させることができ
る。また、運転者に車両の限界挙動範囲内での運転操作
を促すことができる。また、前後方向の反力と左右方向
の反力が密接に関連付けられ、転舵しながら加減速を行
うという日常でもっとも頻度の多い運転操作に関して、
運転操作子に与えられる反力が理にかなったものとなり
違和感がなくなる。また、請求項2に記載の発明によれ
ば、運転者に車両の限界挙動を予知させることができ、
また、運転者に車両の限界挙動範囲内での運転操作を促
すことができ、また、前後方向の反力と左右方向の反力
が密接に関連付けられ、転舵しながら加減速を行うとい
う日常でもっとも頻度の多い運転操作に関して、運転操
作子に与えられる反力が理にかなって違和感がないよう
に、車両の運転操作装置を制御するプログラムを提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる実施形態の運転操作装置の
全体構成図である。
【図2】 図1のジョイスティック1の傾動支持機構
の一部破断側面図である。
【図3】 図1のジョイスティック1の傾動支持機構
の一部破断平面図である。
【図4】 図1のジョイスティック1の復帰機構の一
部破断正面図である。
【図5】 図1の制御装置におけるブレーキ制御部、
ブレーキ操作反力制御部、スロットル制御部及びスロッ
トル操作反力制御部にかかる構成を示すブロック構成図
である。
【図6】 図1の制御装置における転舵制御部及び転
舵操作反力制御部にかかる構成を示すブロック構成図で
ある。
【図7】 図1の制御装置におけるタイヤ摩擦円利用
率演算制御部にかかる構成を示すブロック構成図であ
る。
【図8】 (a)はジョイスティックの前後方向の位
置と加減速操作量センサの出力との関係図でり、(b)
はジョイスティックの左右方向の位置と転舵操作量セン
サの出力との関係図である。
【図9】 図1の制御装置におけるブレーキマップを
示す図である。
【図10】 図1の制御装置における転舵マップを示す
図である。
【図11】 図1の制御装置における目標ブレーキ操作
反力マップを示す図である。
【図12】 タイヤ摩擦円を示す図である。
【図13】 路面摩擦係数とコーナリングパワーの関係
を示す線図である。
【図14】 転舵角に対するラック軸力の増加線図であ
る。
【図15】 ラック軸力の増分の比から路面摩擦係数を
求める線図である。
【図16】 車速からトレールを求めるマップである。
【図17】 ラック軸、キングピン軸、転舵輪の関係を
示す図である。
【図18】 本実施形態の運転操作装置を搭載した車両
の走行時のタイヤ摩擦円及び反力の変化を(a1)から
(c2)に示す図である。
【図19】 従来における車両の運転装置(転舵系)の
構成図である。
【符号の説明】
A … 運転操作装置(車両の運転操作装置) 1 … ジョイスティック(運転操作子) 4 … 制御装置(コンピュータと駆動回路) 4A … ブレーキ制御部(加減速制御手段) 4B … ブレーキ操作反力制御部(反力制御手段) 4C … スロットル制御部(加減速制御手段) 4D … スロットル操作反力制御部(反力制御手
段) 4E … 転舵制御部(転舵制御手段) 4F … 転舵操作反力制御部(反力制御手段) 4G … タイヤ摩擦円利用率演算制御部(タイヤ摩
擦円設定手段、タイヤ摩擦円利用率演算手段) 5 … ステアリングモータ 6 … スロットルアクチュエータ 7 … ブレーキアクチュエータ 8 … 転舵操作反力モータ 9 … 加減速操作反力モータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 11/02 F02D 11/02 Q 3J070 G05G 5/03 G05G 5/03 A 9/047 9/047 // B62D 109:00 B62D 109:00 111:00 111:00 113:00 113:00 137:00 137:00 (72)発明者 鶴宮 修 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 河野 昌明 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3D030 DB95 3D032 CC03 DA03 DA63 DA82 DA92 DA93 DD02 EB12 EB22 EC29 FF01 FF07 3D033 CA02 CA18 3D046 BB03 CC04 EE01 GG01 GG10 HH02 HH05 HH08 HH16 HH18 HH22 HH46 3G065 CA22 DA05 DA06 DA15 EA04 EA05 EA07 GA00 GA10 GA11 GA18 GA29 GA41 GA46 GA49 HA21 HA22 JA02 JA09 JA11 JA13 KA02 3J070 AA04 BA17 CC04 CC07 CC71 DA01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運転者に操作される運転操作子の前後
    操作に応じて車両の加減速制御を行い、左右操作に応じ
    て転舵制御を行うようにした車両の運転操作装置におい
    て、 前記車両のタイヤの摩擦円に対する前記タイヤの前後及
    び左右力の合成ベクトルの大きさの比であるタイヤ摩擦
    円利用率を求め、このタイヤ摩擦円利用率に応じて前記
    運転操作子に反力を与えるようにしたことを特徴とする
    車両の運転操作装置。
  2. 【請求項2】 運転者に操作される運転操作子の前後
    操作に応じて車両の加減速制御を行い、左右操作に応じ
    て転舵制御を行うようにした車両の運転操作装置を制御
    するために、コンピュータを、 前記運転操作子の前後方向の動きに応じて検出される操
    作量に基づいて加減速制御を行う加減速制御手段、 前記運転操作子の左右方向の動きに応じて検出される操
    作量に基づいて転舵制御を行う転舵制御手段、 前記車両の走行状態に応じて検出される状態量に基づい
    て前記車両のタイヤの摩擦円を設定するタイヤ摩擦円設
    定手段、 前記車両の走行状態に応じて検出される状態量及び前記
    タイヤの摩擦円に基づいて前記車両のタイヤの摩擦円利
    用率を演算するタイヤ摩擦円利用率演算手段、 前記タイヤの摩擦円利用率に応じて前記操作子に反力を
    与える制御を行う反力制御手段、として機能させること
    を特徴とする車両の運転操作装置制御用プログラム。
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