JPWO2013168429A1 - 溶接構造体 - Google Patents

溶接構造体 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2013168429A1
JPWO2013168429A1 JP2013534520A JP2013534520A JPWO2013168429A1 JP WO2013168429 A1 JPWO2013168429 A1 JP WO2013168429A1 JP 2013534520 A JP2013534520 A JP 2013534520A JP 2013534520 A JP2013534520 A JP 2013534520A JP WO2013168429 A1 JPWO2013168429 A1 JP WO2013168429A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
joined
welded
fillet
weld
butt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013534520A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5408396B1 (ja
Inventor
貞末 照輝
照輝 貞末
恒久 半田
恒久 半田
聡 伊木
聡 伊木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Priority to JP2013534520A priority Critical patent/JP5408396B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5408396B1 publication Critical patent/JP5408396B1/ja
Publication of JPWO2013168429A1 publication Critical patent/JPWO2013168429A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K9/00Arc welding or cutting
    • B23K9/02Seam welding; Backing means; Inserts
    • B23K9/025Seam welding; Backing means; Inserts for rectilinear seams
    • B23K9/0256Seam welding; Backing means; Inserts for rectilinear seams for welding ribs on plates
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K33/00Specially-profiled edge portions of workpieces for making soldering or welding connections; Filling the seams formed thereby
    • B23K33/004Filling of continuous seams
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K9/00Arc welding or cutting
    • B23K9/16Arc welding or cutting making use of shielding gas
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K2101/00Articles made by soldering, welding or cutting
    • B23K2101/18Sheet panels
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K2103/00Materials to be soldered, welded or cut
    • B23K2103/02Iron or ferrous alloys
    • B23K2103/04Steel or steel alloys

Abstract

ともに板厚50mm以上で突合せ溶接継手部を有する接合部材と被接合部材とを、接合部材の突合せ溶接継手部の溶接部端面を被接合部材の突合せ溶接継手部の溶接部表面に突合せ、隅肉溶接により接合してなる、溶接脚長もしくは溶着幅の少なくとも一方が16mm以下の隅肉溶接継手を備えた溶接構造体とし、接合部材および/または被接合部材の突合せ溶接継手部における溶接金属をvTrs-W(℃)で−65℃以下、および/または、vE-20-W(J)で140J以上の靭性とし、突合せ面に隅肉溶接継手の突合せ溶接継手断面で接合部材の板厚twの95%以上の未溶着部を有し、隅肉溶接金属のvTrs(℃)および/またはvE-20(J)と被接合部材の板厚tfについて所定の関係を満足させることにより、大規模破壊に至る前に脆性亀裂の伝播を阻止する。

Description

本発明は、例えば、大型コンテナ船やバルクキャリアーなどの、厚鋼板を用いて溶接施工された溶接鋼構造物に係り、とくに溶接継手部から発生した脆性亀裂の伝播を、構造物の大規模破壊に至る前に停止させることができる、脆性亀裂伝播停止性能に優れる溶接構造体に関する。
コンテナ船やバルクキャリアーは、積載能力の向上や荷役効率の向上等のため、例えば、タンカー等とは異なり船倉内に仕切り壁が少なく、船上部の開口部を大きくとった構造を有している。そのため、コンテナ船やバルクキャリアーでは、特に船体外板を、高強度化または厚肉化する必要がある。
また、コンテナ船は、近年、大型化し、6,000〜20,000 TEUといった大型船が建造されるようになってきている。なお、TEU(Twenty feet Equivalent Unit)は、長さ20フィートのコンテナに換算した個数を表し、コンテナ船の積載能力の指標を示している。このような船の大型化に伴い、船体外板は、板厚:50mm以上で、降伏強さ:390N/mm級以上の厚鋼板が使用される傾向となっている。
船体外板となる鋼板は、近年、施工期間の短縮という観点から、例えばエレクトロガスアーク溶接等の大入熱溶接により突合せ溶接されることが多い。このような大入熱溶接では、溶接熱影響部において大幅な靭性低下が生じやすく、溶接継手部からの脆性亀裂発生の一つの原因となっていた。船体構造においては、従来より安全性という観点から、万一、脆性破壊が発生した場合でも、脆性亀裂の伝播を大規模破壊に至る前に停止させ、船体分離を防止することが必要であると考えられている。
このような考え方を受けて、非特許文献1に、板厚50mm未満の造船用鋼板における溶接部の脆性亀裂伝播挙動についての実験的な検討結果が報告されている。
非特許文献1では、溶接部で強制的に発生させた脆性亀裂の伝播経路、伝播挙動が実験的に調査されている。ここには、溶接部の破壊靱性がある程度確保されていれば、溶接残留応力の影響により脆性亀裂は溶接部から母材側に逸れてしまうことが多いという結果が記載されている。しかしその一方で溶接部に沿って脆性亀裂が伝播した例も複数例確認されている。このことは、脆性破壊が溶接部に沿って直進伝播する可能性が無いとは言い切れないことを示唆していることになる。
しかしながら、非特許文献1で適用した溶接と同等の溶接を板厚50mm未満の鋼板に適用して建造された船舶が何ら問題なく就航しているという多くの実績があることに加え、靱性が良好な鋼板母材(造船E級鋼など)は脆性亀裂を停止する能力を十分に保持しているとの認識から、造船用鋼材溶接部の脆性亀裂伝播停止特性は船級規則等においてはとくに要求されてこなかった。
しかし、近年の6,000 TEUを超える大型コンテナ船では、使用する鋼板の板厚は50mmを超え、板厚増大により破壊靱性が低下することになる。加えて、溶接入熱がより大きな大入熱溶接が採用され、溶接部の破壊靭性が一層低下する傾向にある。このような厚肉の大入熱溶接継手では、溶接部から発生した脆性亀裂が、母材側に逸れずに直進し、また骨材等の鋼板母材部でも停止しない可能性があることが示されている(例えば、非特許文献2)。それ故、板厚50mm以上の厚肉高強度鋼板を適用した船体構造の安全性確保が大きな問題となっている。また、非特許文献2には、発生した脆性亀裂の伝播停止のために、特別な脆性亀裂伝播停止特性を有する厚鋼板を必要とするとの指摘もある。
このような問題に対し、例えば特許文献1には、好ましくは板厚50mm以上の船殻外板である溶接構造体において、突合せ溶接部に交差するように骨材を配置し、この骨材を隅肉溶接で接合した溶接構造体が記載されている。
特許文献1に記載された技術では、この骨材に、表層部および裏層部で3mm以上の厚みにわたり0.5〜5μmの平均円相当粒径を有し、さらに板厚面に平行な面で(100)結晶面のX線面強度比が1.5以上である、ミクロ組織を有する鋼板を用いるとしている。このようなミクロ組織を有する鋼板を補強材として隅肉溶接した構造とすることにより、突合せ溶接部に脆性亀裂が発生しても、補強材である骨材で脆性亀裂の伝播を停止でき、溶接構造体が破壊するような致命的な損傷を防止できるとしている。
また、特許文献2には、接合部材(以下、ウェブともいう)を被接合部材(以下、フランジともいう)に隅肉溶接してなる隅肉溶接継手を備える、脆性亀裂伝播停止特性に優れた溶接構造体が記載されている。
特許文献2に記載された溶接構造体では、隅肉溶接継手断面におけるウェブの、フランジとの突合せ面に未溶着部を残存させる。そして、その未溶着部の幅と、隅肉溶接部の左右の脚長とウェブ板厚との和との比、Xが、被接合部材(フランジ)の脆性亀裂伝播停止靭性Kcaと特別な関係式を満足するように、未溶着部の幅を調整する。これにより、被接合部材(フランジ)を板厚:50mm以上の厚物材としても、接合部材(ウェブ)で発生した脆性亀裂の伝播を、隅肉溶接部のウェブとフランジの突合せ面で停止させ、被接合部材(フランジ)への脆性亀裂の伝播を阻止することができるとしている。
特開2004−232052号公報 特開2007−326147号公報
日本造船研究協会第147研究部会:「船体用高張力鋼板大入熱継手の脆性破壊強度評価に関する研究」、第87号(1978年2月),p.35〜53、日本造船研究協会 山口欣弥ら:「超大型コンテナ船の開発―新しい高強度極厚鋼板の実用―」、日本船舶海洋工学会誌、第3号(2005)、p.70〜76、平成17年11月
しかしながら、特許文献1に記載された技術で使用する、補強材である骨材は、所望の組織を有する鋼板とするために、複雑な製造工程を必要とする。このため、生産性が低下し、安定して所望の組織を有する鋼板を確保することが難しいという問題があった。
また、特許文献2に記載された技術は、接合部材(ウェブ)で発生した脆性亀裂の伝播を、構造の不連続性と、被接合部材(フランジ)の脆性亀裂伝播停止特性との組合せで、阻止しようとする技術である。
しかし、日本造船研究協会第169委員会報告(「船体構造の破壊管理制御設計に関する研究―報告書―」、(1979)、p.118〜136、日本造船研究協会第169委員会)に示されるように、一般に、隅肉溶接継手の被接合部材(フランジ)で発生した脆性亀裂を接合部材(ウェブ)で伝播停止させることは、接合部材(ウェブ)で発生した脆性亀裂を被接合部材(フランジ)で伝播停止させることに比べて、難しいことが実験的に確認されている。
この理由は明確には記載されていないが、一因として、T継手部に亀裂が突入するときの破壊駆動力(応力拡大係数)が、被接合部材(フランジ)に突入する場合よりも接合部材(ウェブ)に突入する場合のほうが大きくなることが要因として考えられる。
このようなことから、被接合部材(フランジ)で発生した脆性亀裂を接合部材(ウェブ)で伝播停止させるには、特許文献2に記載された技術は、接合部材(ウェブ)の脆性亀裂伝播停止特性等が不十分であるため、十分な技術であるとは言えない。
なお、特許文献2には、接合部材(ウェブ)の脆性亀裂伝播停止特性については何の配慮もなされていない。
すなわち、特許文献2に記載された技術は、例えば、NK船級の「脆性亀裂アレスト設計指針」(2009年9月制定)で想定されている、大型コンテナ船の強力甲板(フランジに相当)で発生した脆性亀裂がハッチサイドコーミング(ウェブに相当)に伝播するようなケースに対して、十分な亀裂伝播停止特性を有しているとはいえない。
さらに、特許文献2に記載された技術では、未溶着部の幅と、隅肉溶接部の左右の脚長とウェブの板厚との和との比、Xが小さくなるにつれて、特定式を満足させるために、フランジの脆性亀裂伝播停止靭性Kcaを増加させる必要がある。しかし、脆性亀裂伝播停止靭性Kcaの増加は、鋼板製造の際の圧延負荷の増大や生産能率の低下、製造コストの増加を招く。
本発明は、かかる従来技術の問題を解決し、被接合部材(フランジ)に発生した脆性亀裂の接合部材(ウェブ)への伝播に加え、接合部材(ウェブ)に発生した脆性亀裂の被接合部材(フランジ)への伝播も、大規模破壊に至る前に、停止(阻止)できる、脆性亀裂伝播停止特性に優れた溶接構造体を提供することを目的とする。
なお、本発明が対象とする溶接構造体は、接合部材(ウェブ)ならびに被接合部材(フランジ)がともに、板厚50mm以上で突合せ溶接継手部を有するものとし、接合部材(ウェブ)の突合せ溶接継手部の溶接部端面を被接合部材(フランジ)の突合せ溶接継手部の溶接部表面に突合せて、接合部材と被接合部材とを隅肉溶接により接合してなる隅肉溶接継手を備える溶接構造体である。
本発明者らは、上記した目的を達成するために、接合部材(ウェブ)の突合せ溶接継手部の溶接部端面を被接合部材(フランジ)の突合せ溶接継手部の溶接部表面に突合せて、接合部材と被接合部材を隅肉溶接した隅肉溶接継手について、脆性亀裂伝播停止特性に及ぼす各種要因について鋭意研究した。
その結果、このような厳しい条件の隅肉溶接継手において被接合部材(フランジ)から発生した脆性亀裂の伝播を阻止(停止)するには、接合部材(ウェブ)と被接合部材(フランジ)との突合せ面に不連続部を確保し、さらに脆性亀裂の伝播部を所定値以上の脆性亀裂伝播停止靭性Kcaを有する脆性亀裂伝播停止特性に優れた部材で構成しただけでは十分でないことに思い至った。
とくに、被接合部材(フランジ)の板厚tf(mm)が大きくなると脆性亀裂先端のエネルギー解放率(亀裂進展駆動力)が増加し、脆性亀裂が停止しにくくなることに鑑みて、被接合部材(フランジ)の板厚tf(mm)に関連した、隅肉溶接部の靭性向上が必須となることに想到した。
また、隅肉溶接部の溶接脚長や溶着幅が長くなると、脆性亀裂の伝播が容易となるため、隅肉溶接部の溶接脚長もしくは溶着幅の少なくとも一方を16mm以下にする必要があることも知見した。
加えて、被接合部材および/または接合部材の突合せ溶接継手部の溶接金属の靭性を一定値以上とすることにより、所望の脆性亀裂伝播停止特性を有する溶接構造体とすることが可能となることを知見した。
すなわち、接合部材(ウェブ)および被接合部材(フランジ)がともに突合せ溶接継手部を有し、接合部材の突合せ溶接継手部の溶接部端面を被接合部材の突合せ溶接継手部の溶接部表面に突合せる隅肉溶接継手において、
突合せ面に所定の長さ以上の未溶着部、すなわち不連続部を確保するとともに、
隅肉溶接継手部の溶接脚長または溶着幅の少なくとも一方を16mm以下とし、
さらに、隅肉溶接部靭性を被接合部材の板厚tf(mm)との関係で所定の関係を満足する靭性とし、
加えて、接合部材および/または被接合部材の突合せ溶接継手部の溶接金属の靭性を高めることによりはじめて、
従来の技術では困難であった、上記のような板厚50mm以上の厚肉の被接合部材で発生した脆性亀裂の接合部材への伝播を阻止(停止)できることを見出した。
そしてさらに、上記の知見を活用することにより、接合部材から被接合部材に突入する脆性亀裂の伝播も、同様に、阻止できることも見出した。
まず、本発明の基礎となった実験結果について説明する。
ともに突合せ溶接継手部を有する、厚肉の接合部材(ウェブ)と厚肉の被接合部材(フランジ)とを、接合部材(ウェブ)の突合せ溶接継手部の溶接部端面を被接合部材(フランジ)の突合せ溶接継手部の溶接部表面に突合せ、隅肉溶接により接合して大型隅肉溶接継手を作製した。
なお、未溶着部比率Y(%)(=(隅肉溶接した突合せ溶接継手断面における未溶着部の幅B)/(接合部材の板厚t)×100)と、溶接材料および溶接条件等の調整により隅肉溶接金属部靭性とを、種々変化させた隅肉溶接継手とした。また、隅肉溶接部の溶接脚長または溶接幅の少なくとも一方は16mm以下とした。
なお、被接合部材(フランジ)は板厚:50mm以上の厚鋼板を用い、接合部材は脆性亀裂伝播停止靭性Kcaに何ら配慮していない通常の板厚50mm以上の造船D〜E級鋼板を用いて構成した。そして、被接合部材、接合部材とも、突合せ溶接継手は、1パスの大入熱エレクトロガスアーク溶接(SEGARCまたは2電極SEGARC)若しくは炭酸ガスアーク溶接(多層盛)を用いて、突合せ溶接継手部の溶接金属が、シャルピー衝撃試験破面遷移温度で−65℃以下、および/または、−20℃におけるシャルピー衝撃試験吸収エネルギーで140J以上の靭性を有するように、溶接材料および溶接条件等を調整して作製した。
得られた大型隅肉溶接継手9を用いて、図3(a)に示す超大型構造モデル試験体を作製し、脆性亀裂伝播停止試験を実施した。なお、超大型構造モデル試験体は、大型隅肉溶接継手9の被接合部材(フランジ)2の下方に仮付け溶接8で、被接合部材(フランジ)2と同じ板厚の鋼板を溶接した。
なお、図3(a)に示す超大型構造モデル試験体は、被接合部材(フランジ)2の突合せ溶接継手部11が接合部材(ウェブ)1の突合せ溶接継手部12と断面で同一線をなし、かつ、溶接線が直交するように作製した。また、機械ノッチ7の先端が、被接合部材(フランジ)2の突合せ溶接継手部11のBOND部となるように加工した。
また、脆性亀裂伝播停止試験は、機械ノッチ7に打撃を与えて脆性亀裂を発生させ、その脆性亀裂の伝播が、隅肉溶接部で停止するか否かを調査した。いずれの試験も、応力257N/mm、温度:−10℃の条件で実施した。
なお、応力257N/mmは、船体に適用されている降伏強度390N/mm級鋼板の最大許容応力相当の値である。また、温度:−10℃は船舶の設計温度である。
得られた結果を、図4(a),(b)に示す。
図4(a),(b)から、未溶着部比率Yが95%以上で、かつ隅肉溶接金属部の靭性と被接合部材(フランジ)の板厚tfとの関係が、特定の関係を満足する場合には、負荷応力が257N/mmの場合でも、接合部材(ウェブ)のKcaに何ら配慮を加えずに、被接合部材(フランジ)で発生した脆性亀裂を隅肉溶接部で停止でき、脆性亀裂の接合部材(ウェブ)への伝播を阻止(停止)できることがわかる。
なお、図4(a)、(b)は、隅肉溶接部の溶接脚長または溶着幅の少なくとも一方が16mm以下で、かつ被接合部材および/または接合部材の突合せ溶接継手部の溶接金属が所定の靭性を満足する場合である。
ここで、未溶着部比率Yは、接合部材(ウェブ)の突合せ溶接継手部12の溶接部端面を被接合部材(フランジ)の突合せ溶接継手部11の溶接部表面に突合わせて隅肉溶接した突合せ溶接継手断面における未溶着部の幅Bと接合部材(ウェブ)板厚tの比率、(B/tw)×100(%)で定義される値である。
これらの結果から、隅肉溶接継手部の靭性と、被接合部材(フランジ)の板厚tfとの特定な関係としては、図4(a)から、
vTrs(℃) ≦ −1.5tf(mm)+90 ‥‥(1)
が、図4(b)から、
vE-20(J) ≧ 2.75tf(mm)−140 ‥‥(2)
が得られる。
ただし、被接合部材(フランジ)の板厚tfが50≦tf(mm)≦53の範囲にある場合、(2)式はvE-20(J)≧ 5.75とする。
また、被接合部材(フランジ)の板厚tf(mm)が大きくなると脆性亀裂先端のエネルギー解放率(亀裂進展駆動力)が増加し、脆性亀裂が停止しにくくなる。しかしながら、この点については、未溶着部比率Yが95%以上の構造不連続部を有する溶接構造体(隅肉溶接継手)とすると、伝播してきた脆性亀裂先端のエネルギー解放率が低下し、脆性亀裂の伝播が停止しやすくなることが判った。
そして、上記(1)、(2)式を満足するまでに、隅肉溶接金属の低温靭性を高めれば、板厚50mm以上の厚肉の被接合部材(フランジ)で発生した脆性亀裂を隅肉溶接部内で停止させることが、多くの場合で可能となることを見出した。
さらに、上記した隅肉溶接部で脆性亀裂の伝播を阻止できなくても、隅肉溶接部の溶接脚長もしくは溶接幅の少なくとも一方を16mm以下とすること、ならびに被接合部材および/または接合部材の突合せ溶接継手部の溶接金属の低温靭性を所定の靭性とすることにより、接合部材(ウェブ)の溶接部(突合せ溶接継手部)で脆性亀裂の伝播を阻止できることも知見した。
このようなことから、未溶着部の設定や、隅肉溶接部の低温靭性の向上、隅肉溶接部の溶接脚長もしくは溶接幅の調整、被接合部材および/または接合部材の突合せ溶接継手部の溶接金属の低温靭性の向上という対策を施すことにより、特別に脆性亀裂伝播停止靭性を考慮した厚鋼板を接合部材(ウェブ)に使用しなくても、被接合部材(フランジ)で発生した脆性亀裂の伝播を阻止することができるという結論を得た。
また、上記と同様の対策を施すことにより、接合部材(ウェブ)から被接合部材(フランジ)に突入する脆性亀裂の伝播を、隅肉溶接部あるいは被接合部材(フランジ)の溶接部(突合せ溶接継手部)で阻止できることも知見した。
さらに、被接合部材および/または接合部材の突合せ溶接継手部の溶接金属の靭性だけでなく、被接合部材および/または接合部材の突合せ溶接継手部の熱影響部の靭性やそれらを構成する鋼板の靭性を高めることが、脆性亀裂伝播停止特性の向上に有効であるという知見も得た。
本発明は、かかる知見に基づいて、さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち、本発明の要旨は次のとおりである。
1.板厚50mm以上の接合部材の端面を板厚50mm以上の被接合部材の表面に突合せ、前記接合部材と前記被接合部材とを隅肉溶接により接合してなる溶接脚長もしくは溶着幅の少なくとも一方が16mm以下の隅肉溶接継手を備えた溶接構造体であって、
前記接合部材および前記被接合部材をともに突合せ溶接継手部を有する部材とし、該接合部材および/または該被接合部材の突合せ溶接継手部の溶接金属が、シャルピー衝撃試験の破面遷移温度vTrs-W(℃)で−65℃以下、および/または、−20℃におけるシャルピー衝撃試験吸収エネルギーvE-20-W(J)で140J以上の靭性を有し、
前記隅肉溶接継手における前記接合部材の前記突合せ溶接継手部の溶接部端面を、前記被接合部材の前記突合せ溶接継手部の溶接部表面に突合せ、該突合せた面に、前記隅肉溶接継手の突合せ溶接継手断面で該接合部材の板厚tの95%以上の未溶着部を有し、
さらに前記隅肉溶接継手の隅肉溶接金属について、
該隅肉溶接金属のシャルピー衝撃試験破面遷移温度vTrs(℃)と前記被接合部材の板厚tfとが下記(1)式の関係、および/または、
該隅肉溶接金属のシャルピー衝撃試験の試験温度:−20℃におけるシャルピー衝撃試験吸収エネルギーvE-20(J)と前記被接合部材の板厚tfとが下記(2)式の関係を満足させる、
ことを特徴とする溶接構造体。

vTrs ≦ −1.5tf+90 ‥‥(1)
vE-20(J)≧ 5.75、(但し、50≦tf(mm)≦53)、
vE-20(J)≧ 2.75tf(mm)−140 、(但し、tf(mm)>53) ‥‥(2)
ここで、vTrs:隅肉溶接金属のシャルピー衝撃試験破面遷移温度(℃)、
vE-20:試験温度:−20℃でのシャルピー衝撃試験吸収エネルギー(J)、
f:被接合部材の板厚(mm)
2.前記接合部材および/または前記被接合部材の突合せ溶接継手部の熱影響部が、シャルピー衝撃試験破面遷移温度vTrs-H(℃)で−65℃以下、および/または、−20℃におけるシャルピー衝撃試験吸収エネルギーvE-20-H(J)で140J以上の靭性を有することを特徴とする前記1に記載の溶接構造体。
3.前記接合部材および/または前記被接合部材を構成する鋼板が、シャルピー衝撃試験破面遷移温度vTrs-B(℃)で−65℃以下、および/または、−20℃におけるシャルピー衝撃試験吸収エネルギーvE-20-B(J)で140J以上の靭性を有することを特徴とする前記1または2に記載の溶接構造体。
4.前記接合部材および/または前記被接合部材の突合せ溶接部の溶接金属が、シャルピー衝撃試験破面遷移温度vTrs-W(℃)で−85℃以下、および/または、−20℃におけるシャルピー衝撃試験吸収エネルギーvE-20-W(J)で160J以上の靭性を有することを特徴とする前記1に記載の溶接構造体。
5.前記接合部材および/または前記被接合部材の突合せ溶接継手部の熱影響部が、シャルピー衝撃試験破面遷移温度vTrs-H(℃)で−85℃以下、および/または、−20℃におけるシャルピー衝撃試験吸収エネルギーvE-20-H(J)で160J以上の靭性を有する熱影響部であることを特徴とする前記4に記載の溶接構造体。
6.前記接合部材および/または前記被接合部材を構成する鋼板が、シャルピー衝撃試験破面遷移温度vTrs-B(℃)で−85℃以下、および/または、−20℃におけるシャルピー衝撃試験吸収エネルギーvE-20-B(J)で160J以上の靭性を有する鋼板であることを特徴とする前記4または5に記載の溶接構造体。
本発明によれば、従来困難であった板厚50mm以上の厚鋼板からなる被接合部材(フランジ)に発生した脆性亀裂の接合部材(ウェブ)への伝播を、大規模破壊に至る前に、停止(阻止)できる。これにより、鋼構造物、とくに、大型コンテナ船やバルクキャリアーなどの船体分離といった大規模な脆性破壊の危険性を回避でき、船体構造の安全性を確保するうえで大きな効果をもたらし、産業上格段の効果を奏する。また、本発明によれば、板厚50mm以上の厚鋼板からなる接合部材(ウェブ)に発生した脆性亀裂の被接合部材(フランジ)への伝播を、大規模破壊に至る前に、停止(阻止)できるという効果もある。
また、施工時に、未溶着部の寸法、隅肉溶接金属の靭性、隅肉溶接部の溶接脚長もしくは溶接幅、さらには被接合部材および/または接合部材の突合せ溶接継手部の溶接金属、熱影響部、それらを構成する鋼板の低温靭性を調整することにより、脆性亀裂伝播停止靭性に優れた特殊な鋼板を使用することなく、また安全性を損ねることなしに、容易に、脆性亀裂伝播停止特性に優れた溶接構造体を製造できるという効果もある。
接合部材(ウェブ)1および被接合部材(フランジ)2がともに突合せ溶接継手部を有する隅肉溶接継手の構成を模式的に説明する説明図である。(a)は外観図、(b)は突合せ溶接継手部位置における隅肉溶接継手の断面構成を模式的に説明する断面図である。 隅肉溶接継手の断面構成の他の一例を模式的に示す説明図で、接合部材(ウェブ)1と被接合部材(フランジ)2が斜めに交差している場合である。 実施例で使用した、超大型構造モデル試験体の形状を模式的に示す説明図である。(a)は被接合部材(フランジ)2から接合部材(ウェブ)1へと脆性亀裂が伝播する場合、(b)は接合部材(ウェブ)1から被接合部材(フランジ)2へと脆性亀裂が伝播する場合である。 被接合部材(フランジ)2から接合部材(ウェブ)1へと伝播する場合の脆性亀裂の伝播停止に及ぼす隅肉溶接金属の靭性とフランジ板厚との関係の影響を示すグラフである。
本発明になる溶接構造体は、ともに突合せ溶接継手部を有する、板厚50mm以上の接合部材(ウェブ)と板厚50mm以上の被接合部材(フランジ)とを、接合部材の突合せ溶接継手部の溶接部端面を被接合部材の突合せ溶接継手部の溶接部表面に突合せ、隅肉溶接により接合してなる溶接構造体である。本発明になる溶接構造体の一例の外観を図1(a)に示す。この溶接構造体は、溶接脚長3または溶着幅13の少なくとも一方が16mm以下の隅肉溶接金属5を有する隅肉溶接継手を備える。また、該隅肉溶接継手の接合部材(ウェブ)1と被接合部材(フランジ)2との突合わせ面には、構造不連続部となる、未溶着部4を存在させる。
この状態を突合せ溶接継手部位置における隅肉継手断面で図1(b)に示す。なお、図1(b)は、接合部材(ウェブ)1を被接合部材(フランジ)2に対して直立して取り付けた場合を示すが、本発明ではこれに限定されることはない。例えば、図2に示すように、接合部材(ウェブ)1を被接合部材(フランジ)2に対して角度θだけ傾けて取り付けてもよい。この場合、未溶着部の比率Y(%)を求める際に使用する接合部材(ウェブ)板厚tは、接合部材(ウェブ)と被接合部材(フランジ)との交差部の長さ、(t)/cos(90°−θ)、を使用するものとする。
本発明になる溶接構造体は、上記したように、隅肉溶接継手における接合部材(ウェブ)1と被接合部材(フランジ)2との突合わせ面で、構造が不連続となる、未溶着部4を有する。隅肉溶接継手において、脆性亀裂が被接合部材(フランジ)2から接合部材(ウェブ)1へと伝播する場合、接合部材(ウェブ)1と被接合部材(フランジ)2との突合わせ面は、脆性亀裂の伝播面となるので、本発明では、突合せ面に未溶着部4を存在させる。未溶着部4が存在することにより、被接合部材(フランジ)2を伝播してきた脆性亀裂先端のエネルギー解放率(亀裂進展駆動力)が低下し、突合せ面において、脆性亀裂は停止しやすくなる。
なお、たとえ、接合部材(ウェブ)1側に脆性亀裂が伝播しようとしても、本発明では、所定以上の靭性を保持する隅肉溶接部(隅肉溶接金属5)を形成するため、脆性亀裂は、隅肉溶接部(隅肉溶接金属5)で停止しやすくなる。
なお、脆性亀裂は、欠陥の少ない鋼板母材部で発生することは極めて稀である。過去の脆性破壊事故の多くは、溶接部で発生している。そのため、接合部材(ウェブ)1および被接合部材(フランジ)2がともに、突合せ溶接継手12、11を有し、被接合部材(フランジ)2の突合せ溶接継手部11と接合部材(ウェブ)1の突合せ溶接継手部12とが直交する図1(a)に示すような隅肉溶接継手では、突合せ溶接継手部11から発生した脆性亀裂が接合部材(ウェブ)1へ伝播するのを阻止するためには、あるいは突合せ溶接継手部12から発生した脆性亀裂が被接合部材(フランジ)2へ伝播するのを阻止するためには、まず、構造の不連続を存在させることが重要となる。そのため、本発明では隅肉溶接部における接合部材1と被接合部材2との突合せ面に未溶着部4を存在させる。
図1(b)に示すように、被接合部材(フランジ)2の突合せ溶接継手部11と接合部材(ウェブ)1の突合せ溶接継手部12とが直交する隅肉溶接継手では、突合せ溶接継手部11の溶接部表面と突合せ溶接継手部12の溶接部端面との突合せ面に未溶着部4が存在する。
なお、隅肉溶接継手の製造方法はとくに限定する必要はなく、通常、用いられる製造方法がいずれも適用できる。例えば、フランジ用厚鋼板同士、ウェブ用厚鋼板同士をそれぞれ突合せ溶接し、得られた突合せ溶接継手を隅肉溶接して、製造できる。
本発明では、突合せ溶接継手部位置での、隅肉溶接継手断面における未溶着部4の寸法(幅B)は、脆性亀裂の伝播抑制のため、ウェブ板厚tの95%以上とする。これにより、隅肉溶接金属が塑性変形しやすくなり、隅肉溶接金属に突入した脆性亀裂の亀裂先端近傍の応力緩和が生じ、接合部材(ウェブ)1側への脆性亀裂の伝播を抑制できる。このため、未溶着部4の寸法(幅B)は、接合部材(ウェブ)板厚tの95%以上に限定した。なお、好ましくは96%以上100%以下である。
また、隅肉溶接継手の溶接脚長3もしくは溶着幅13の少なくとも一方は16mm以下とする。これにより、隅肉溶接金属の塑性変形を通じて、隅肉溶接金属に伝播した脆性亀裂の亀裂先端近傍の応力が緩和され、脆性亀裂の伝播が抑制される。このため、隅肉溶接継手の溶接脚長もしくは溶着幅は、高靭性の隅肉溶接金属が変形しやすい、16mm以下に限定した。好ましくは15mm以下である。溶接継手構造の剛性の観点から、溶接脚長3および溶着幅13はそれぞれ4mm以上とすることが好ましい。
なお、被接合部材(フランジ)2や接合部材(ウェブ)1の板厚が80mmを超える場合には、強度確保のために、隅肉溶接金属部の低温靭性を高めたうえで、溶接脚長を広げることが好ましい。
そして、本発明では、隅肉溶接継手における隅肉溶接金属は、被接合部材(フランジ)2の板厚tfと関連して、次(1)式および/または次(2)式を満足する靭性を確保できるように調整する。
vTrs ≦ −1.5tf+90 ‥‥(1)
vE-20 ≧ 5.75 (但し、50≦tf(mm)≦53)、
vE-20 ≧ 2.75tf(mm)−140 (但し、tf(mm)>53)‥‥(2)
(ここで、vTrs:隅肉溶接金属のシャルピー衝撃試験破面遷移温度(℃)、vE-20:試験温度:−20℃でのシャルピー衝撃試験吸収エネルギー(J)、tf:被接合部材(フランジ)の板厚(mm))
隅肉溶接金属の靭性が、被接合部材(フランジ)の板厚tfと関連して、上記した(1)式および/または(2)式を満足することにより、図4に示すように、被接合部材(フランジ)の板厚が50mm以上である溶接構造体を、所望の脆性亀裂伝播阻止特性を確保した溶接構造体とすることができる。隅肉溶接金属の靭性が、上記した(1)式および(2)式のいずれも満足しない場合には、隅肉溶接金属の靭性が不足して、被接合部材(フランジ)で発生し伝播してきた脆性亀裂を、隅肉溶接金属部で伝播阻止させることができない。
さらに、本発明では、被接合部材2および/または接合部材1の突合せ溶接継手部で、突合せ溶接継手部の溶接金属が、シャルピー衝撃試験の破面遷移温度vTrs-W(℃)で−65℃以下、および/または、−20℃におけるシャルピー衝撃試験吸収エネルギーvE-20-W(J)で140J以上という靭性を有するように、溶接材料、溶接条件を調整して溶接金属を形成することを必要とする。
接合部材1の突合せ溶接継手部の溶接金属が、vTrs-W(℃)で−65℃超えで、かつvE-20-W(J)で140J未満では、被接合部材(フランジ)溶接部から伝播してきた脆性亀裂を隅肉溶接部あるいは接合部材(ウェブ)溶接部で阻止することができない。あるいは、被接合部材2の突合せ溶接継手部の溶接金属が、vTrs-W(℃)で−65℃超えで、かつvE-20-W(J)で140J未満では、接合部材の溶接部から伝播してきた脆性亀裂を隅肉溶接部あるいは被接合部材(フランジ)溶接部で阻止することができない。
なお、接合部材および/または被接合部材の突合せ溶接部の溶接金属は、シャルピー衝撃試験破面遷移温度vTrs-W(℃)で−85℃以下、および/または、−20℃におけるシャルピー衝撃試験吸収エネルギーvE-20-W(J)で160J以上の靭性を有する溶接金属とすることがより好ましい。
また、本発明では、被接合部材2および/または接合部材1の突合せ溶接継手部の溶接金属が、上記した靭性を有し、さらに、熱影響部が、シャルピー衝撃試験破面遷移温度vTrs-H(℃)で−65℃以下、および/または、−20℃におけるシャルピー衝撃試験吸収エネルギーvE-20-H(J)で140J以上の靭性を有することが好ましい。さらに加えて、被接合部材2および/または接合部材1を構成する鋼板が、シャルピー衝撃試験破面遷移温度vTrs-B(℃)で−65℃以下、および/または、−20℃におけるシャルピー衝撃試験吸収エネルギーvE-20-B(J)で140J以上の靭性を有することが好ましい。これらの高靭性化により、より容易に、被接合部材(フランジ)溶接部から伝播してきた脆性亀裂、または接合部材(ウェブ)溶接部から伝播してきた脆性亀裂を、隅肉溶接部あるいは接合部材(ウェブ)の溶接部または被接合部材(フランジ)の溶接部で阻止することができるようになる。
なお、接合部材および/または被接合部材の突合せ溶接継手部の熱影響部は、vTrs-H(℃)で−85℃以下、および/または、vE-20-H(J)で160J以上の靭性を有する熱影響部とすることがより好ましい。また、被接合部材および/または接合部材を構成する鋼板は、vTrs-B(℃)で−85℃以下、および/または、vE-20-B(J)で160J以上の靭性を有することがより好ましい。
本発明になる溶接構造体は、上記した隅肉溶接継手と、上記した突合せ溶接継手とを備えるものであり、例えば、船舶の船体外板をフランジとし、隔壁をウェブとする船体構造、あるいはデッキをフランジとし、ハッチをウェブとする船体構造などに適用可能である。
以下、実施例に基づき、本発明を詳細に説明する。
表1および2に示す板厚と、低温靭性とを有する厚鋼板を、表1および2に示す溶接方法を用い、表1および2に示す溶接入熱で、突合せ溶接継手を作製し、それぞれ被接合部材2、接合部材1とした。なお、突合せ溶接は、表1および2に示す溶接入熱の、1パス大入熱エレクトロガスアーク溶接(SEGARCおよび2電極SEGARC)または多層CO2溶接とし、溶接材料を変化させて行った。
得られた接合部材および被接合部材の突合せ溶接継手部から、試験片表面が表層下1mmまたは2mmで、試験片長手方向が溶接線と直角をなし、ノッチが溶接線と直角をなす向きとなるように、溶接金属中央部、熱影響部(BOND部)から、Vノッチシャルピー衝撃試験片(10mm厚)を採取した。シャルピー衝撃試験は、JIS Z 2242の規定に準拠して行い、破面遷移温度vTrs(℃)、および試験温度:−20℃でのシャルピー衝撃吸収エネルギーvE-20(J)を求めた。なお、接合部材および被接合部材を構成する鋼板の母材部についても同様に、vE-20(J)、破面遷移温度vTrs(℃)を求めた。
得られた鋼板母材の低温靭性および突合せ溶接継手部の低温靭性を纏めて表1および2に示す。
ついで、接合部材(ウェブ)1の突合せ溶接継手部12の溶接部端面を、被接合部材(フランジ)2の突合せ溶接継手部11の溶接部表面に突合せたのち、接合部材1と被接合部材2とを隅肉溶接し、図3(a)、(b)に示す形状の実構造サイズの大型隅肉溶接継手を作製した。隅肉溶接は、表3および4に示す種々の溶接金属靭性、種々の溶接脚長もしくは溶着幅を有する隅肉溶接継手となるように、溶接材料および溶接入熱、シールドガス等の溶接条件を変化させて行った。
なお、作製した大型隅肉溶接継手では、接合部材1と被接合部材2とを突合せた面に、図1(b)あるいは図2に示すような未溶着部4を、表3および4に示すように未溶着部の比率Y(=(隅肉溶接した突合せ溶接継手断面の未溶着部の幅B/接合部材(ウェブ)板厚t×100)を変化させて存在させた。
また、得られた大型隅肉溶接継手の隅肉溶接金属から、または隅肉溶接と同じ条件で作製した突合せ溶接継手から、Vノッチシャルピー衝撃試験片(10mm厚)を採取し、JIS Z 2242の規定に準拠して、試験温度:−20℃での吸収エネルギーvE-20(J)、破面遷移温度vTrs(℃)を求めた。得られた隅肉溶接金属5の低温靭性を表3および4に示す。
ついで、得られた大型隅肉溶接継手を用いて、図3に示す超大型構造モデル試験体を作製し、脆性亀裂伝播停止試験を実施した。
図3(a)に示す超大型構造モデル試験体は、被接合部材(フランジ)2の突合せ溶接継手部11と接合部材(ウェブ)1の突合せ溶接継手部12とを直交させ、被接合部材(フランジ)2から接合部材(ウェブ)1へと脆性亀裂を伝播させる場合であり、機械ノッチ7の先端が突合せ溶接継手部11のBOND部となるように加工した。
図3(b)に示す超大型構造モデル試験体は、接合部材(ウェブ)1の突合せ溶接継手部12と被接合部材(フランジ)2の突合せ溶接継手部11とを直交させ、接合部材(ウェブ)1から被接合部材(フランジ)2へと脆性亀裂を伝播させる場合であり、機械ノッチ7の先端が突合せ溶接継手部12のBOND部となるように加工した。
なお、図3(a)に示す超大型構造モデル試験体は、大型隅肉溶接継手9の被接合部材(フランジ)2の下方に仮付け溶接8で、被接合部材(フランジ)2と同じ板厚の鋼板を溶接した。また、図3(b)に示す超大型構造モデル試験体は、大型隅肉溶接継手9の被接合部材(フランジ)2の下方に接合部材(ウェブ)1と同一板厚の補助板6を部分開先溶接10で溶接し、さらに、補助板6の下方に仮付け溶接8で、接合部材(ウェブ)1と同じ板厚の鋼板を溶接した。
脆性亀裂伝播停止試験は、機械ノッチ7に打撃を与え脆性亀裂を発生させ、伝播した脆性亀裂が、隅肉溶接部あるいは接合部材の溶接部(熱影響部を含む)(図3(a))あるいは被接合部材の溶接部(熱影響部を含む)(図3(b))で停止するか否かを調査した。
いずれの試験も、応力100〜283N/mm、温度:−10℃の条件で実施した。応力100N/mmは、船体に定常的に作用する応力の平均的な値である。また、応力257N/mmは、船体に適用されている降伏強度390N/mm級鋼板の最大許容応力相当の値である。さらに、応力283N/mmは、船体に適用されている降伏強度460N/mm級鋼板の最大許容応力相当の値である。温度:−10℃は船舶の設計温度である。
得られた結果を表5に示す。
Figure 2013168429
Figure 2013168429
Figure 2013168429
Figure 2013168429
Figure 2013168429
被接合部材(フランジ)から接合部材(ウェブ)へと脆性亀裂が伝播する場合、本発明例はいずれも、脆性亀裂が、隅肉溶接部の隅肉溶接金属あるいは接合部材(ウェブ)溶接部で停止した。また、接合部材(ウェブ)から被接合部材(フランジ)へと脆性亀裂が伝播する場合、本発明例はいずれも、脆性亀裂が、隅肉溶接部の隅肉溶接金属あるいは被接合部材(フランジ)溶接部で停止した。
一方、溶接脚長、溶着幅の両方が本発明の範囲を外れる比較例(試験体No.19〜No.21)は、脆性亀裂が隅肉溶接部や、接合部材の溶接部あるいは被接合部材の溶接部で停止することなく、接合部材あるいは被接合部材へと伝播し、脆性亀裂の伝播を阻止(停止)することができなかった。
また、未溶着部比率Yが本発明の範囲を外れる比較例(試験体No.22〜No.24、No.27)は、被接合部材で発生した脆性亀裂が接合部材へと伝播し、脆性亀裂の伝播を阻止(停止)することができなかった。
さらに、脆性亀裂の伝播停止の役目を担う接合部材および被接合部材の突合せ溶接継手部の溶接金属の低温靱性が本発明の範囲を外れる比較例(試験体No.26、No.28)は、脆性亀裂が被接合部材から接合部材へと伝播し、脆性亀裂の伝播を阻止(停止)することができなかった。
加えて、隅肉溶接金属の低温靱性が本発明の範囲を外れる比較例(試験体No.25,No.29,No.30,No.32,No.33)は、脆性亀裂が、被接合部材から接合部材へと、あるいは接合部材から被接合部材へと伝播し、脆性亀裂の伝播を阻止(停止)することができなかった。
また、未溶着部比率Yおよび隅肉溶接部の低温靱性がともに、本発明の範囲を外れる比較例(試験体No.31)は、被接合部材で発生した脆性亀裂が接合部材へと伝播し、脆性亀裂の伝播を阻止(停止)することができなかった。
1 接合部材(ウェブ)
2 被接合部材(フランジ)
3 溶接脚長
4 未溶着部
5 隅肉溶接金属
6 補助板
7 機械ノッチ
8 仮付け溶接
9 大型隅肉溶接継手
10 部分開先溶接
11 被接合部材(フランジ)の突合せ溶接継手部
12 接合部材(ウェブ)の突合せ溶接継手部
13 溶着幅
θ 交差角

Claims (6)

  1. 板厚50mm以上の接合部材の端面を板厚50mm以上の被接合部材の表面に突合せ、前記接合部材と前記被接合部材とを隅肉溶接により接合してなる溶接脚長もしくは溶着幅の少なくとも一方が16mm以下の隅肉溶接継手を備えた溶接構造体であって、
    前記接合部材および前記被接合部材をともに突合せ溶接継手部を有する部材とし、該接合部材および/または該被接合部材の突合せ溶接継手部の溶接金属が、シャルピー衝撃試験の破面遷移温度vTrs-W(℃)で−65℃以下、および/または、−20℃におけるシャルピー衝撃試験吸収エネルギーvE-20-W(J)で140J以上の靭性を有し、
    前記隅肉溶接継手における前記接合部材の前記突合せ溶接継手部の溶接部端面を、前記被接合部材の前記突合せ溶接継手部の溶接部表面に突合せ、該突合せた面に、前記隅肉溶接継手の突合せ溶接継手断面で該接合部材の板厚tの95%以上の未溶着部を有し、
    さらに前記隅肉溶接継手の隅肉溶接金属について、
    該隅肉溶接金属のシャルピー衝撃試験破面遷移温度vTrs(℃)と前記被接合部材の板厚tfとが下記(1)式の関係、および/または、
    該隅肉溶接金属のシャルピー衝撃試験の試験温度:−20℃におけるシャルピー衝撃試験吸収エネルギーvE-20(J)と前記被接合部材の板厚tfとが下記(2)式の関係を満足させる、
    ことを特徴とする溶接構造体。

    vTrs ≦ −1.5tf+90 ‥‥(1)
    vE-20(J)≧ 5.75、(但し、50≦tf(mm)≦53)、
    vE-20(J)≧ 2.75tf(mm)−140 、(但し、tf(mm)>53) ‥‥(2)
    ここで、vTrs:隅肉溶接金属のシャルピー衝撃試験破面遷移温度(℃)、
    vE-20:試験温度:−20℃でのシャルピー衝撃試験吸収エネルギー(J)、
    f:被接合部材の板厚(mm)
  2. 前記接合部材および/または前記被接合部材の突合せ溶接継手部の熱影響部が、シャルピー衝撃試験破面遷移温度vTrs-H(℃)で−65℃以下、および/または、−20℃におけるシャルピー衝撃試験吸収エネルギーvE-20-H(J)で140J以上の靭性を有することを特徴とする請求項1に記載の溶接構造体。
  3. 前記接合部材および/または前記被接合部材を構成する鋼板が、シャルピー衝撃試験破面遷移温度vTrs-B(℃)で−65℃以下、および/または、−20℃におけるシャルピー衝撃試験吸収エネルギーvE-20-B(J)で140J以上の靭性を有することを特徴とする請求項1または2に記載の溶接構造体。
  4. 前記接合部材および/または前記被接合部材の突合せ溶接部の溶接金属が、シャルピー衝撃試験破面遷移温度vTrs-W(℃)で−85℃以下、および/または、−20℃におけるシャルピー衝撃試験吸収エネルギーvE-20-W(J)で160J以上の靭性を有することを特徴とする請求項1に記載の溶接構造体。
  5. 前記接合部材および/または前記被接合部材の突合せ溶接継手部の熱影響部が、シャルピー衝撃試験破面遷移温度vTrs-H(℃)で−85℃以下、および/または、−20℃におけるシャルピー衝撃試験吸収エネルギーvE-20-H(J)で160J以上の靭性を有する熱影響部であることを特徴とする請求項4に記載の溶接構造体。
  6. 前記接合部材および/または前記被接合部材を構成する鋼板が、シャルピー衝撃試験破面遷移温度vTrs-B(℃)で−85℃以下、および/または、−20℃におけるシャルピー衝撃試験吸収エネルギーvE-20-B(J)で160J以上の靭性を有する鋼板であることを特徴とする請求項4または5に記載の溶接構造体。
JP2013534520A 2012-05-10 2013-05-09 溶接構造体 Active JP5408396B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013534520A JP5408396B1 (ja) 2012-05-10 2013-05-09 溶接構造体

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012108136 2012-05-10
JP2012108136 2012-05-10
JP2013534520A JP5408396B1 (ja) 2012-05-10 2013-05-09 溶接構造体
PCT/JP2013/002981 WO2013168429A1 (ja) 2012-05-10 2013-05-09 溶接構造体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5408396B1 JP5408396B1 (ja) 2014-02-05
JPWO2013168429A1 true JPWO2013168429A1 (ja) 2016-01-07

Family

ID=49550492

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013534520A Active JP5408396B1 (ja) 2012-05-10 2013-05-09 溶接構造体

Country Status (6)

Country Link
JP (1) JP5408396B1 (ja)
KR (1) KR101504242B1 (ja)
CN (1) CN104271301B (ja)
BR (1) BR112014025358B1 (ja)
PH (1) PH12014501936A1 (ja)
WO (1) WO2013168429A1 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101622676B1 (ko) * 2014-04-17 2016-05-20 대우조선해양 주식회사 수평 맞대기 이음 대용착 용접 장치 및 방법
JP6509235B2 (ja) * 2015-03-12 2019-05-08 Jfeスチール株式会社 溶接構造体
CN105014205A (zh) * 2015-07-17 2015-11-04 江西洪都航空工业集团有限责任公司 拐角对接tig焊接方法
JP6251463B1 (ja) * 2016-06-16 2017-12-20 Jfeスチール株式会社 脆性亀裂伝播停止特性に優れる溶接構造体
WO2017217516A1 (ja) * 2016-06-16 2017-12-21 Jfeスチール株式会社 脆性亀裂伝播停止特性に優れる溶接構造体
WO2019220681A1 (ja) * 2018-05-18 2019-11-21 日本製鉄株式会社 溶接構造体
JP6562189B1 (ja) * 2018-12-26 2019-08-21 日本製鉄株式会社 溶接構造体
KR20230158578A (ko) 2021-06-15 2023-11-20 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 용접 구조체
WO2023007860A1 (ja) * 2021-07-26 2023-02-02 日本製鉄株式会社 溶接構造体、ならびにその設計方法および施工方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4537683B2 (ja) * 2003-10-06 2010-09-01 新日本製鐵株式会社 耐脆性破壊特性に優れた溶接構造体
JP4505368B2 (ja) * 2004-04-21 2010-07-21 新日本製鐵株式会社 脆性き裂伝播停止特性に優れた溶接鋼構造物およびその製造方法
JP5144053B2 (ja) * 2006-05-12 2013-02-13 Jfeスチール株式会社 脆性亀裂伝播停止特性に優れる溶接構造体
JP5075421B2 (ja) * 2006-06-23 2012-11-21 株式会社アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッド 溶接構造体
JP5217391B2 (ja) * 2006-11-30 2013-06-19 Jfeスチール株式会社 板厚方向の脆性亀裂伝播停止特性に優れる板厚50mm以上の鋼板およびその製造方法
JP2008212992A (ja) * 2007-03-05 2008-09-18 Kobe Steel Ltd 耐脆性破壊亀裂伝播停止特性に優れたt型溶接継手構造
JP5629895B2 (ja) * 2007-09-07 2014-11-26 ジャパンマリンユナイテッド株式会社 溶接構造体
JP5657873B2 (ja) 2009-09-14 2015-01-21 新日鐵住金株式会社 脆性き裂停止後の破壊発生防止特性に優れた溶接構造体

Also Published As

Publication number Publication date
JP5408396B1 (ja) 2014-02-05
CN104271301B (zh) 2015-10-14
KR101504242B1 (ko) 2015-03-19
WO2013168429A1 (ja) 2013-11-14
PH12014501936B1 (en) 2014-11-24
KR20140126778A (ko) 2014-10-31
CN104271301A (zh) 2015-01-07
PH12014501936A1 (en) 2014-11-24
BR112014025358B1 (pt) 2019-01-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5408396B1 (ja) 溶接構造体
JP6744274B2 (ja) 溶接構造体
JP5395985B2 (ja) 溶接構造体
JP5365761B2 (ja) 溶接構造体
EP2018929B1 (en) Welded structure excellent in brittle-cracking propagation stopping characteristics
JP6615215B2 (ja) 脆性亀裂伝播停止特性に優れる溶接構造体
JP6720106B2 (ja) 溶接構造体
JP7293515B2 (ja) 溶接構造体
JP6251463B1 (ja) 脆性亀裂伝播停止特性に優れる溶接構造体
JP7195503B1 (ja) 溶接構造体
JP2022083554A (ja) 溶接構造体の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131008

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131021

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5408396

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250