JP5365761B2 - 溶接構造体 - Google Patents
溶接構造体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5365761B2 JP5365761B2 JP2013527414A JP2013527414A JP5365761B2 JP 5365761 B2 JP5365761 B2 JP 5365761B2 JP 2013527414 A JP2013527414 A JP 2013527414A JP 2013527414 A JP2013527414 A JP 2013527414A JP 5365761 B2 JP5365761 B2 JP 5365761B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fillet
- joined
- welded
- joining member
- flange
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 229910000831 Steel Inorganic materials 0.000 claims abstract description 54
- 239000010959 steel Substances 0.000 claims abstract description 54
- 238000003466 welding Methods 0.000 claims abstract description 37
- 239000002184 metal Substances 0.000 claims abstract description 33
- 238000012360 testing method Methods 0.000 claims abstract description 17
- 230000007704 transition Effects 0.000 claims abstract description 7
- 238000005304 joining Methods 0.000 claims description 69
- 238000009863 impact test Methods 0.000 claims description 13
- 235000013372 meat Nutrition 0.000 claims description 3
- 238000010521 absorption reaction Methods 0.000 abstract 1
- 238000005336 cracking Methods 0.000 abstract 1
- 238000007747 plating Methods 0.000 abstract 1
- 239000000463 material Substances 0.000 description 10
- 230000000644 propagated effect Effects 0.000 description 9
- 238000000034 method Methods 0.000 description 7
- 238000013461 design Methods 0.000 description 5
- 238000011160 research Methods 0.000 description 5
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 4
- 239000000969 carrier Substances 0.000 description 3
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 3
- 239000012779 reinforcing material Substances 0.000 description 3
- CURLTUGMZLYLDI-UHFFFAOYSA-N Carbon dioxide Chemical compound O=C=O CURLTUGMZLYLDI-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 239000010953 base metal Substances 0.000 description 2
- 238000010276 construction Methods 0.000 description 2
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 2
- 230000000903 blocking effect Effects 0.000 description 1
- 229910002092 carbon dioxide Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000001569 carbon dioxide Substances 0.000 description 1
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 1
- 239000013078 crystal Substances 0.000 description 1
- 230000007547 defect Effects 0.000 description 1
- 238000011161 development Methods 0.000 description 1
- 238000011156 evaluation Methods 0.000 description 1
- 238000002347 injection Methods 0.000 description 1
- 239000007924 injection Substances 0.000 description 1
- 239000010410 layer Substances 0.000 description 1
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 1
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 1
- 239000002245 particle Substances 0.000 description 1
- 238000005192 partition Methods 0.000 description 1
- 230000002265 prevention Effects 0.000 description 1
- 230000001902 propagating effect Effects 0.000 description 1
- 238000000926 separation method Methods 0.000 description 1
- 238000004904 shortening Methods 0.000 description 1
- 230000001629 suppression Effects 0.000 description 1
- 239000002344 surface layer Substances 0.000 description 1
Images
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23K—SOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
- B23K9/00—Arc welding or cutting
- B23K9/0026—Arc welding or cutting specially adapted for particular articles or work
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23K—SOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
- B23K9/00—Arc welding or cutting
- B23K9/02—Seam welding; Backing means; Inserts
- B23K9/025—Seam welding; Backing means; Inserts for rectilinear seams
- B23K9/0256—Seam welding; Backing means; Inserts for rectilinear seams for welding ribs on plates
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23K—SOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
- B23K9/00—Arc welding or cutting
- B23K9/16—Arc welding or cutting making use of shielding gas
- B23K9/173—Arc welding or cutting making use of shielding gas and of a consumable electrode
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Plasma & Fusion (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Butt Welding And Welding Of Specific Article (AREA)
Description
また、コンテナ船は、近年、大型化し、6,000〜20,000 TEUといった大型船が建造されるようになってきている。なお、TEU(Twenty feet Equivalent Unit)は、長さ20フィートのコンテナに換算した個数を表し、コンテナ船の積載能力の指標を示している。このような船の大型化に伴い、船体外板は、板厚:50mm以上で、降伏強さ:390N/mm2級以上の厚鋼板が使用される傾向となっている。
船体構造においては、従来から安全性という観点から、万一、脆性破壊が発生した場合でも、脆性亀裂の伝播を大規模破壊に至る前に停止させ、船体分離を防止することが必要であると考えられている。
非特許文献1では、溶接部で強制的に発生させた脆性亀裂の伝播経路、伝播挙動が実験的に調査されている。ここには、溶接部の破壊靱性がある程度確保されていれば、溶接残留応力の影響により脆性亀裂は溶接部から母材側に逸れてしまうことが多いという結果が記載されているが、溶接部に沿って脆性亀裂が伝播した例も複数例確認されている。このことは、脆性破壊が溶接部に沿って直進伝播する可能性が無いとは言い切れないことを示唆していることになる。
また、非特許文献2には、とくに発生した脆性亀裂の伝播停止のために、特別な脆性亀裂伝播停止特性を有する厚鋼板を必要とするとの指摘もある。
特許文献1に記載された技術では、この骨材に、表層部および裏層部で3mm以上の厚みにわたり0.5〜5μmの平均円相当粒径を有し、さらに板厚面に平行な面で(100)結晶面のX線面強度比が1.5以上である、ミクロ組織を有する鋼板を用いるとしている。このようなミクロ組織を有する鋼板を補強材として隅肉溶接した構造とすることにより、突合せ溶接部に脆性亀裂が発生しても、補強材である骨材で脆性亀裂の伝播を停止でき、溶接構造体が破壊するような致命的な損傷を防止できるとしている。
特許文献2に記載された溶接構造体では、隅肉溶接継手断面におけるウェブの、フランジとの突合せ面に未溶着部を残存させる。そして、その未溶着部の幅と、隅肉溶接部の左右の脚長とウェブ板厚との和との比、Xが、被接合部材(フランジ)の脆性亀裂伝播停止靭性Kcaと特別な関係式を満足するように、未溶着部の幅を調整する。これにより、被接合部材(フランジ)を板厚:50mm以上の厚物材としても、接合部材(ウェブ)で発生した脆性亀裂の伝播を、隅肉溶接部のウェブとフランジの突合せ面で停止させ、被接合部材(フランジ)への脆性亀裂の伝播を阻止することができるとしている。
また、特許文献2に記載された技術は、接合部材(ウェブ)で発生した脆性亀裂の伝播を、構造の不連続性と、被接合部材(フランジ)の脆性亀裂伝播停止特性との組合せで、阻止しようとする技術である。
しかし、日本造船研究協会第169委員会報告(「船体構造の破壊管理制御設計に関する研究―報告書―」、(1979)、p.118〜136、日本造船研究協会第169委員会)に示されるように、一般に、隅肉溶接継手の被接合部材(フランジ)で発生した脆性亀裂を接合部材(ウェブ)で伝播停止させることは、接合部材(ウェブ)で発生した脆性亀裂を被接合部材(フランジ)で伝播停止させることに比べて、難しいことが実験的に確認されている。
この理由は明確には記載されていないが、一因として、T継手部に亀裂が突入するときの破壊駆動力(応力拡大係数)が、被接合部材(フランジ)に突入する場合よりも接合部材(ウェブ)に突入する場合のほうが大きくなることが考えられる。
なお、特許文献2には、接合部材(ウェブ)の脆性亀裂伝播停止特性については何の配慮もなされていない。
すなわち、特許文献2に記載された技術は、例えば、NK船級の「脆性亀裂アレスト設計指針」(2009年9月制定)で想定されている、大型コンテナ船の強力甲板(フランジに相当)で発生した脆性亀裂がハッチサイドコーミング(ウェブに相当)に伝播するようなケースに対して、十分な亀裂伝播停止特性を有しているとはいえない。
なお、本発明が対象とする溶接構造体は、被接合材(フランジ)の表面に接合部材(ウェブ)の端面を突合せて、隅肉溶接により接合してなる隅肉溶接継手を備える溶接構造体である。
その結果、被接合部材(フランジ)から発生した脆性亀裂の伝播を阻止(停止)するには、被接合部材(フランジ)と接合部材(ウェブ)との突合せ面に不連続部を確保し、脆性亀裂の伝播部を所定値以上の脆性亀裂伝播停止靭性Kcaを有する脆性亀裂伝播停止特性に優れた部材で構成しただけでは十分でないことに思い至った。
とくに、被接合部材(フランジ)の板厚tf(mm)が大きくなると脆性亀裂先端のエネルギー解放率(亀裂進展駆動力)が増加し、脆性亀裂が停止しにくくなることに鑑みて、被接合部材(フランジ)の板厚tf(mm)に関連した、隅肉溶接部の靭性向上が必須となることに想到した。
また、隅肉溶接部の脚長や溶着幅が長くなると、脆性亀裂の伝播が容易となるため、隅肉溶接部の脚長もしくは溶着幅の少なくとも一方を16mm以下にする必要があることも知見した。
種々の板厚および−10℃における脆性亀裂伝播停止靱性Kcaが6000N/mm3/2程度(5500〜6700N/mm3/2)である鋼板を接合部材(ウェブ)として用いて、種々の未溶着部比率Y(%)(=(隅肉溶接継手断面における未溶着部の幅B)/(接合部材の板厚tw)×100)の未溶着部と、種々の低温靭性、脚長を有する隅肉溶接部からなる、大型隅肉溶接継手を作製した。
なお、被接合部材(フランジ)には突合せ溶接継手部を有する板厚:50mm以上の鋼板を用いた。また、突合せ溶接継手は、1パスの大入熱エレクトロガスアーク溶接若しくは炭酸ガス溶接(多層盛)で作製した。
なお、図3(b)に示す超大型構造モデル試験体は、被接合部材(フランジ)の突合せ溶接継手部11が接合部材(ウェブ)と直交するように作製し、また機械ノッチ7の先端が突合せ溶接継手部11のBOND部となるように加工した。
応力257N/mm2は、船体に適用されている降伏強度390N/mm2級鋼板の最大許容応力相当の値である。温度−10℃は船舶の設計温度である。
図4(a),(b)から、未溶着部比率Yが95%以上で、接合部材(ウェブ)の脆性亀裂伝播停止靭性Kcaが6000N/mm3/2程度以上(5500〜6700N/mm3/2)、かつ隅肉溶接部の靭性と被接合部材(フランジ)の板厚tfとの関係が、特定の関係を満足する場合には、供用応力が257N/mm2以上の場合でも、被接合部材(フランジ)で発生した脆性亀裂の接合部材(ウェブ)への伝播を阻止(停止)できることがわかる。
なお、未溶着部比率Yは、隅肉溶接継手断面における未溶着部の幅Bと接合部材(ウェブ)板厚twの比、(B/tw)×100(%)で定義される値である。
図4(a),(b)は、供用応力が257N/mm2の場合であるが、船体に定常的に作用する応力の平均的な値は100N/mm2程度である。この場合、被接合部材(フランジ)で発生した脆性亀裂の接合部材(ウェブ)への伝播を阻止(停止)するのに必要なKcaは、6000N/mm3/2×100/257(≒2334N/mm3/2)で計算されるので、Kcaが2500N/mm3/2以上であれば、船体に定常的に作用する応力(100N/mm2程度)に対しては亀裂伝播を確実に阻止(停止)できる。
vTrs(℃) ≦ −1.5tf(mm)+90 ‥‥(1)
が、図4(b)から、
vE−20(J) ≧ 2.75tf(mm)−140 ‥‥(2)
が得られる。
ただし、被接合部材(フランジ)の板厚tfが50≦tf(mm)≦53の範囲にある場合、(2)式はvE−20(J)≧ 5.75とする。
そして、さらに上記(1)、(2)式を満足するまでに、隅肉溶接部の低温靭性を高めれば、板厚50mm以上の厚肉の被接合部材(フランジ)で発生した脆性亀裂を隅肉溶接部内で停止させやすくなることを見出した。
さらに、上記(1)、(2)式を満足する低温靭性に優れた隅肉溶接部で脆性亀裂の伝播を阻止できなくても、接合部材(ウェブ)を所定以上の脆性亀裂伝播停止特性を有する鋼板で構成すれば、接合部材(ウェブ)内で阻止できることを知見した。
その一方で、未溶着部の設定や、隅肉溶接部の低温靭性向上という対策を施さない場合には、接合部材(ウェブ)に、いくら優れた(Kcaが6000N/mm3/2を超えるような)脆性亀裂伝播停止特性を有する厚鋼板を適用しても、最大許容応力条件下では、脆性亀裂の伝播を阻止することは困難であることも知見した。
1.接合部材の端面を板厚50mm以上の被接合部材の表面に突合わせ、前記接合部材と前記被接合部材とを隅肉溶接により接合してなる溶接脚長もしくは溶着幅の少なくとも一方が16mm以下の隅肉溶接継手を備えた溶接構造体であって、
前記隅肉溶接継手における前記接合部材の端面と前記被接合部材の表面とを突合わせた面に、前記隅肉溶接継手の断面で該接合部材の板厚twの95%以上の未溶着部を有し、
さらに、前記隅肉溶接継手の隅肉溶接金属について、
該隅肉溶接金属のシャルピー衝撃試験破面遷移温度vTrs(℃)と前記被接合部材(フランジ)の板厚tfとが下記(1)式の関係、および/または、
該隅肉溶接金属のシャルピー衝撃試験の試験温度:−20℃におけるシャルピー衝撃試験吸収エネルギーvE−20(J)と前記被接合部材の板厚tfとが下記(2)式の関係を満足させ、
加えて、前記接合部材を、脆性亀裂伝播停止靭性Kcaが前記溶接構造体の供用温度で2500N/mm3/2以上である鋼板で構成する、
ことを特徴とする溶接構造体。
記
vTrs ≦ −1.5tf+90 ‥‥(1)
vE−20(J)≧ 5.75 (但し、50≦tf(mm)≦53)、
vE−20(J)≧ 2.75tf(mm)−140 (但し、tf(mm)>53)‥(2)
ここで、vTrs:隅肉溶接金属のシャルピー衝撃試験破面遷移温度(℃)、
vE−20:試験温度:−20℃でのシャルピー衝撃試験吸収エネルギー(J)、
tf:被接合部材の板厚(mm)
2.前記板厚50mm以上の被接合部材が、前記接合部材に交差するように、突合せ溶接継手部を有してなることを特徴とする前記1に記載の溶接構造体。
3.前記接合部材を、脆性亀裂伝播停止靭性Kcaが前記溶接構造体の供用温度で6000N/mm3/2以上である鋼板で構成することを特徴とする前記1または2に記載の溶接構造体。
なお、たとえ、接合部材(ウェブ)1側に脆性亀裂が伝播したとしても、本発明では、所定以上の靭性を保持する隅肉溶接部(隅肉溶接金属5、熱影響部(図1では省略))を形成し、さらに接合部材を所定以上の脆性亀裂伝播停止性能を有する鋼板製とするため、脆性亀裂は、隅肉溶接部(隅肉溶接金属5、熱影響部(図1では省略))または接合部材(ウェブ)1の母材で停止することになる。
なお、図2(a)は、隅肉溶接継手の外観を示し、図2(b)は突合せ溶接継手部11における断面形状を示す。
vTrs ≦ −1.5tf+90 ‥‥(1)
vE−20 ≧ 5.75 (但し、50≦tf(mm)≦53)、
vE−20 ≧ 2.75tf(mm)−140 (但し、tf(mm)>53)‥(2)
(ここで、vTrs:隅肉溶接金属のシャルピー衝撃試験破面遷移温度(℃)、vE−20:試験温度:−20℃でのシャルピー衝撃試験吸収エネルギー(J)、tf:被接合部材(フランジ)の板厚(mm))
隅肉溶接金属の靭性が、被接合部材(フランジ)の板厚tfと関連して、上記した(1)式および/または(2)式を満足することにより、図4に示すように、被接合部材(フランジ)の板厚が50mm以上である溶接構造体を、ある程度の脆性亀裂伝播阻止特性を確保した溶接構造体とすることができる。隅肉溶接金属の靭性が、上記した(1)式および(2)式のいずれも満足しない場合には、隅肉溶接金属の靭性が不足して、被接合部材(フランジ)で発生伝播してきた脆性亀裂を、隅肉溶接部で伝播阻止させることができない。
しかし、このような接合部材(ウェブ)では、嵐等により、稀に発生する最大許容応力相当の応力条件下(257〜283N/mm2程度の応力条件下)における長大脆性亀裂の伝播を阻止することが困難となる。最大許容応力相当の応力条件下(257〜283N/mm2程度の応力条件下)においても、長大脆性亀裂の伝播を阻止することを可能とするためには、接合部材(ウェブ)に、供用温度における脆性亀裂伝播停止靭性Kcaが6000N/mm3/2以上である鋼板を適用する必要があることを、本発明者らは確認している。そうすれば、最大許容応力相当の応力条件下(257〜283N/mm2程度の応力条件下)においても、長大脆性亀裂の伝播を阻止することが可能となる。
例えば、特許第4449388号公報、特開2010−202931号公報、特開2009−132995号公報、特開2008−214654号公報、特開2005−97694号公報等に記載された、脆性亀裂伝播停止特性に優れた厚鋼板がいずれも適用できる。
なお、作製した隅肉溶接継手では、接合部材1と被接合部材2との突合せ面に、図1(a)に示すような未溶着部4を、未溶着部の比率Y(=(未溶着部の幅B/接合部材(ウェブ)板厚tw)を種々変化させた。
なお、被接合部材(フランジ)は、厚鋼板(母材のみ)(図3(a))、および突合せ溶接継手を有する厚鋼板(図3(b))とした。突合せ溶接継手は1パス大入熱エレクトロガスアーク溶接(SEGARCおよび2電極SEGARC)または多層CO2溶接により作製した。
なお、図3(b)に示す超大型構造モデル試験体では、被接合部材(フランジ)の突合せ溶接継手部11を接合部材(ウェブ)と直交するように作製し、機械ノッチ7の先端を突合せ溶接継手部11のBOND部、または溶接金属WMとなるように加工した。
2 フランジ
3 脚長
4 未溶着部
5 隅肉溶接金属
7 機械ノッチ
8 仮付け溶接
9 大型隅肉溶接継手
11 フランジの突合せ溶接継手部
12 溶着幅
θ 交差角
Claims (3)
- 接合部材の端面を板厚50mm以上の被接合部材の表面に突合わせ、前記接合部材と前記被接合部材とを隅肉溶接により接合してなる溶接脚長もしくは溶着幅の少なくとも一方が16mm以下の隅肉溶接継手を備えた溶接構造体であって、
前記隅肉溶接継手における前記接合部材の端面と前記被接合部材の表面とを突合わせた面に、前記隅肉溶接継手の断面で該接合部材の板厚twの95%以上の未溶着部を有し、
さらに、前記隅肉溶接継手の隅肉溶接金属について、
該隅肉溶接金属のシャルピー衝撃試験破面遷移温度vTrs(℃)と前記被接合部材(フランジ)の板厚tfとが下記(1)式の関係、および/または、
該隅肉溶接金属のシャルピー衝撃試験の試験温度:−20℃におけるシャルピー衝撃試験吸収エネルギーvE−20(J)と前記被接合部材の板厚tfとが下記(2)式の関係を満足させ、
加えて、前記接合部材を、脆性亀裂伝播停止靭性Kcaが前記溶接構造体の供用温度で2500N/mm3/2以上である鋼板で構成する、
ことを特徴とする溶接構造体。
記
vTrs ≦ −1.5tf+90 ‥‥(1)
vE−20(J)≧ 5.75 (但し、50≦tf(mm)≦53)、
vE−20(J)≧ 2.75tf(mm)−140 (但し、tf(mm)>53)‥‥(2)
ここで、vTrs:隅肉溶接金属のシャルピー衝撃試験破面遷移温度(℃)、
vE−20:試験温度:−20℃でのシャルピー衝撃試験吸収エネルギー(J)、
tf:被接合部材の板厚(mm) - 前記板厚50mm以上の被接合部材が、前記接合部材に交差するように、突合せ溶接継手部を有してなることを特徴とする請求項1に記載の溶接構造体。
- 前記接合部材を、脆性亀裂伝播停止靭性Kcaが前記溶接構造体の供用温度で6000N/mm3/2以上である鋼板で構成することを特徴とする請求項1または2に記載の溶接構造体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013527414A JP5365761B2 (ja) | 2011-09-13 | 2012-09-13 | 溶接構造体 |
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011199230 | 2011-09-13 | ||
JP2011199230 | 2011-09-13 | ||
JP2013527414A JP5365761B2 (ja) | 2011-09-13 | 2012-09-13 | 溶接構造体 |
PCT/JP2012/005858 WO2013038686A1 (ja) | 2011-09-13 | 2012-09-13 | 溶接構造体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP5365761B2 true JP5365761B2 (ja) | 2013-12-11 |
JPWO2013038686A1 JPWO2013038686A1 (ja) | 2015-03-23 |
Family
ID=47882935
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013527414A Active JP5365761B2 (ja) | 2011-09-13 | 2012-09-13 | 溶接構造体 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5365761B2 (ja) |
KR (1) | KR101427706B1 (ja) |
CN (1) | CN103796786B (ja) |
BR (1) | BR112014005461B1 (ja) |
WO (1) | WO2013038686A1 (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016143354A1 (ja) * | 2015-03-12 | 2016-09-15 | Jfeスチール株式会社 | 溶接構造体 |
KR20190009414A (ko) | 2016-06-16 | 2019-01-28 | 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 | 취성 균열 전파 정지 특성이 우수한 용접 구조체 |
KR20190014068A (ko) | 2016-06-16 | 2019-02-11 | 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 | 취성 균열 전파 정지 특성이 우수한 용접 구조체 |
KR20200021548A (ko) | 2018-05-18 | 2020-02-28 | 닛폰세이테츠 가부시키가이샤 | 용접 구조체 |
KR102105614B1 (ko) | 2018-12-26 | 2020-04-28 | 닛폰세이테츠 가부시키가이샤 | 용접 구조체 |
KR20210103548A (ko) | 2018-12-26 | 2021-08-23 | 닛폰세이테츠 가부시키가이샤 | 용접 구조체 |
KR20230158578A (ko) | 2021-06-15 | 2023-11-20 | 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 | 용접 구조체 |
KR20230162021A (ko) | 2021-07-26 | 2023-11-28 | 닛폰세이테츠 가부시키가이샤 | 용접 구조체, 그리고 그 설계 방법 및 시공 방법 |
Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005111501A (ja) * | 2003-10-06 | 2005-04-28 | Nippon Steel Corp | 耐脆性破壊伝播特性に優れた溶接構造体 |
JP2005329461A (ja) * | 2004-04-21 | 2005-12-02 | Nippon Steel Corp | 脆性き裂伝播停止特性に優れた溶接鋼構造物およびその製造方法 |
JP2007326147A (ja) * | 2006-05-12 | 2007-12-20 | Jfe Steel Kk | 脆性亀裂伝播停止特性に優れる溶接構造体 |
JP2008023594A (ja) * | 2006-06-23 | 2008-02-07 | Ihi Marine United Inc | 溶接構造体 |
JP2008156750A (ja) * | 2006-11-30 | 2008-07-10 | Jfe Steel Kk | 板厚方向の脆性亀裂伝播停止特性に優れる板厚50mm以上の鋼板およびその製造方法 |
JP2008212992A (ja) * | 2007-03-05 | 2008-09-18 | Kobe Steel Ltd | 耐脆性破壊亀裂伝播停止特性に優れたt型溶接継手構造 |
JP2009061482A (ja) * | 2007-09-07 | 2009-03-26 | Ihi Marine United Inc | 溶接構造体 |
WO2010082676A1 (ja) * | 2009-01-14 | 2010-07-22 | 新日本製鐵株式会社 | 耐脆性き裂伝播性に優れた溶接構造体 |
JP2011056571A (ja) * | 2009-09-14 | 2011-03-24 | Nippon Steel Corp | 脆性き裂停止後の破壊発生防止特性に優れた溶接構造体 |
-
2012
- 2012-09-13 CN CN201280043942.7A patent/CN103796786B/zh active Active
- 2012-09-13 JP JP2013527414A patent/JP5365761B2/ja active Active
- 2012-09-13 BR BR112014005461-4A patent/BR112014005461B1/pt active IP Right Grant
- 2012-09-13 KR KR1020147007615A patent/KR101427706B1/ko active IP Right Grant
- 2012-09-13 WO PCT/JP2012/005858 patent/WO2013038686A1/ja active Application Filing
Patent Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005111501A (ja) * | 2003-10-06 | 2005-04-28 | Nippon Steel Corp | 耐脆性破壊伝播特性に優れた溶接構造体 |
JP2005329461A (ja) * | 2004-04-21 | 2005-12-02 | Nippon Steel Corp | 脆性き裂伝播停止特性に優れた溶接鋼構造物およびその製造方法 |
JP2007326147A (ja) * | 2006-05-12 | 2007-12-20 | Jfe Steel Kk | 脆性亀裂伝播停止特性に優れる溶接構造体 |
JP2008023594A (ja) * | 2006-06-23 | 2008-02-07 | Ihi Marine United Inc | 溶接構造体 |
JP2008156750A (ja) * | 2006-11-30 | 2008-07-10 | Jfe Steel Kk | 板厚方向の脆性亀裂伝播停止特性に優れる板厚50mm以上の鋼板およびその製造方法 |
JP2008212992A (ja) * | 2007-03-05 | 2008-09-18 | Kobe Steel Ltd | 耐脆性破壊亀裂伝播停止特性に優れたt型溶接継手構造 |
JP2009061482A (ja) * | 2007-09-07 | 2009-03-26 | Ihi Marine United Inc | 溶接構造体 |
WO2010082676A1 (ja) * | 2009-01-14 | 2010-07-22 | 新日本製鐵株式会社 | 耐脆性き裂伝播性に優れた溶接構造体 |
JP2011056571A (ja) * | 2009-09-14 | 2011-03-24 | Nippon Steel Corp | 脆性き裂停止後の破壊発生防止特性に優れた溶接構造体 |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016143354A1 (ja) * | 2015-03-12 | 2016-09-15 | Jfeスチール株式会社 | 溶接構造体 |
KR20190009414A (ko) | 2016-06-16 | 2019-01-28 | 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 | 취성 균열 전파 정지 특성이 우수한 용접 구조체 |
KR20190014068A (ko) | 2016-06-16 | 2019-02-11 | 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 | 취성 균열 전파 정지 특성이 우수한 용접 구조체 |
KR20200021548A (ko) | 2018-05-18 | 2020-02-28 | 닛폰세이테츠 가부시키가이샤 | 용접 구조체 |
KR102105614B1 (ko) | 2018-12-26 | 2020-04-28 | 닛폰세이테츠 가부시키가이샤 | 용접 구조체 |
KR20210103548A (ko) | 2018-12-26 | 2021-08-23 | 닛폰세이테츠 가부시키가이샤 | 용접 구조체 |
KR20230158578A (ko) | 2021-06-15 | 2023-11-20 | 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 | 용접 구조체 |
KR20230162021A (ko) | 2021-07-26 | 2023-11-28 | 닛폰세이테츠 가부시키가이샤 | 용접 구조체, 그리고 그 설계 방법 및 시공 방법 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN103796786B (zh) | 2015-04-22 |
JPWO2013038686A1 (ja) | 2015-03-23 |
KR20140044406A (ko) | 2014-04-14 |
BR112014005461B1 (pt) | 2018-12-04 |
BR112014005461A2 (pt) | 2017-03-21 |
CN103796786A (zh) | 2014-05-14 |
KR101427706B1 (ko) | 2014-08-07 |
WO2013038686A1 (ja) | 2013-03-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5365761B2 (ja) | 溶接構造体 | |
JP5408396B1 (ja) | 溶接構造体 | |
JP6744274B2 (ja) | 溶接構造体 | |
JP5395985B2 (ja) | 溶接構造体 | |
JP5144053B2 (ja) | 脆性亀裂伝播停止特性に優れる溶接構造体 | |
JP6615215B2 (ja) | 脆性亀裂伝播停止特性に優れる溶接構造体 | |
JP7293515B2 (ja) | 溶接構造体 | |
JP6720106B2 (ja) | 溶接構造体 | |
JP6251463B1 (ja) | 脆性亀裂伝播停止特性に優れる溶接構造体 | |
JP7195503B1 (ja) | 溶接構造体 | |
JP2012096790A (ja) | 脆性亀裂伝播停止特性に優れる溶接構造体 | |
JP2022083554A (ja) | 溶接構造体の脆性亀裂伝播停止性能の評価方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130813 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130826 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5365761 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |