JP2011056571A - 脆性き裂停止後の破壊発生防止特性に優れた溶接構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】鋼構造物での脆性き裂アレスト後の延性破壊や脆性破壊といった破壊の発生を有利に防止することのできる、脆性き裂停止後の破壊発生防止特性に優れた溶接構造体を提供する。
【解決手段】隅肉溶接および/または部分開先溶接で組み立てられる、十字溶接継手および/またはT字溶接継手を有する溶接構造体において、十字溶接継手またはT字溶接継手の貫通側鋼板2側の隅肉脚長または溶着断面長さL2を、溶接線方向の全線もしくは一部で、十字溶接継手またはT字溶接継手の非貫通側鋼板1の板厚t1の1/4以上とすることを特徴とする、脆性き裂停止後の破壊発生防止特性に優れた溶接構造体を採用する。
【選択図】図1

Description

本発明は、船舶、低温タンク、建築、橋梁などの溶接構造物に用いられる、脆性き裂停止後の延性破壊発生および/または脆性破壊再発生の防止特性に優れた溶接構造体に関するものである。
脆性破壊は、鉄鋼材料等の構造材料において、時として大規模な塑性変形を伴わず、材料の降伏強度以下の低応力で発生し、1000m/s程度の高速で長距離伝播して、構造物を一瞬の内に破壊させるため、安全上きわめて重要な現象である。
この脆性破壊の発生を防止するための手法としては、CTOD(Crack-Tip Opening Displacement)試験等の材料評価試験により破壊靭性値(CTOD値)の優れた素材を厳選し、脆性破壊発生危険部位に用いる防止法が提案されるとともに、当該CTOD値が各種規格に取り入れられ、脆性破壊の発生防止を可能にしてきている。
さらに、脆性破壊の一瞬の内に高速伝播する特性からすると、特に、大規模構造物では、万が一脆性破壊が発生した場合でも、脆性き裂の伝播を停止(以下、アレストともいう。)させて構造物全体としての崩落を防止することが出来れば、構造物の安全性を格段に上げることが可能になり望ましい。実際に、LNG(Liquefied Natural Gas)やLPG(Liquefied Petroleum Gas)等の低温タンクに用いられる低温用鋼や、水圧鉄管用鋼材、造船用鋼材等では、脆性破壊伝播停止試験(ESSO試験または二重引張試験)のような大型破壊試験で測定される脆性破壊伝播停止特性Kca値に対する要求値が規定されている。
また、最近では、コンテナの積載量が1万個程度の超大型コンテナ船の建造が検討されている。超大型コンテナ船においては、船体縦強度を確保するために、ハッチサイドコーミングに採用される鋼板の板厚を従来より厚くする必要が有る。また、ハッチサイドコーミング同士を接合する突合せ溶接継手や、ハッチサイドコーミングと強力甲板とを接合する十字溶接継手またはT字溶接継手の信頼性を高める必要がある。
一般に、脆性き裂は、その起点となる欠陥の存在する可能性と材料脆化の可能性から、溶接部で発生することが多い。そのため、溶接継手に沿って脆性き裂が伝播することを防止することが重要である。このような脆性き裂の伝播停止(アレスト)に関しては、き裂が貫通したときに溶接部で短く止める「ショートクラックアレスト」と、き裂が溶接継手を長距離伝播してから母材で停止させる「ロングクラックアレスト」との2種類があることが知られている。また、その実現のため、高アレスト鋼が開発されてきている。また、前述の超大型コンテナ船においては、ハッチサイドコーミングの溶接部の位置と、強力甲板の溶接部の位置とをシフトさせることによって、ハッチサイドコーミングの溶接部において発生した脆性き裂が、溶接金属を介して貫通板側の強力甲板の溶接部に伝搬しないような工夫がされている。
また、船舶のように溶接線が100m以上にわたって連続するような場合には、従来、溶接線を伝播する脆性き裂が母材に逸れて止まると考えられてきたが、非特許文献1で、厚手材では溶接線から逸れずに溶接部を直進伝播することが明らかにされている。従って、従来よりも板厚が大きなハッチサイドコーミングを採用する前述の超大型コンテナ船においては、溶接部における延性き裂が懸念される。このような溶接部を長距離伝播する脆性き裂をアレストするためには、脆性き裂を鋼板母材に突入させてアレストさせることが有効であり、このような場合の鋼板母材に高アレスト鋼を使った高アレスト構造も開発されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、最近では隅肉構造を利用したアレスト技術について、隅肉溶接脚長の制御により、鋼板のアレスト性能が比較的低くても、構造全体としてアレスト性能を確保できることが報告されている(特許文献2、3参照。)。
特開2007−327137号公報 特開2007−326147号公報 特開2005−131708号公報
石川忠,井上健裕,小関正,廣田一博,白木原浩,矢島浩;厚鋼板を使用した溶接継手における脆性き裂伝播挙動,平成17年日本造船学会ポスターセッション
しかしながら、上記従来技術では、脆性き裂のアレストによって、構造物の脆性破壊が防止された場合に、その後、脆性き裂伝播部の修復までの間、構造物の安全性が保たれる必要性、すなわち、更なる破壊が発生することを防止する必要性について、また、その解決手段については言及されていない。
例えば、前述のハッチサイドコーミングと強力甲板との十字溶接継手またはT字溶接継手においては、ハッチサイドコーミングの溶接部において発生した脆性き裂が溶接金属に突入すると、溶接金属自体または溶接金属と鋼板との間において溶接方向に沿って脆性き裂が発生し、この脆性き裂が強力甲板の溶接部まで達し、強力甲板において脆性き裂を再び発生させる場合がある。従って、ハッチサイドコーミングの溶接部に発生した脆性き裂が溶接金属に突入することなく停止させるか、あるいは、脆性き裂が突入したとしてもその修復までの間に、貫通板側の強力甲板にまで脆性き裂を伝搬させないことが求められる。
そこで、本発明は、鋼構造物での脆性き裂アレスト後の延性破壊や脆性破壊といった破壊の発生を有利に防止することのできる、脆性き裂停止後の破壊発生防止特性に優れた溶接構造体を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するための本発明の要旨は、以下のとおりである。
(1) 隅肉溶接および/または部分開先溶接で組み立てられる、十字溶接継手および/またはT字溶接継手を有する溶接構造体において、十字溶接継手またはT字溶接継手の貫通側鋼板側の隅肉脚長または溶着断面長さL2を、溶接線方向の全線もしくは一部で、十字溶接継手またはT字溶接継手の非貫通側鋼板の板厚t1の1/4以上とすることを特徴とする、脆性き裂停止後の破壊発生防止特性に優れた溶接構造体。
(2) 前記L2がt1の1/4以上を満足しない溶接線方向の範囲で、十字溶接継手またはT字溶接継手の非貫通側鋼板側の脚長または溶着断面長さL1を、貫通側鋼板側の隅肉脚長または溶着断面長さL2の0.7倍以下とすることを特徴とする、上記(1)に記載の脆性き裂停止後の破壊発生防止特性に優れた溶接構造体。
(3) 前記隅肉脚長または溶着断面長さL2の条件が、貫通側鋼板の突合せ溶接のビード端部から100mm以内の範囲において満足されることを特徴とする、上記(1)に記載の脆性き裂停止後の脆性破壊発生防止特性に優れた溶接構造体。
本発明によれば、脆性き裂のアレストを隅肉溶接構造等の溶接構造で実現した場合に、脆性き裂のアレスト後に生じる恐れのある延性破壊や脆性破壊が生じることを有利に防止し、必要な補修までの間、構造物の崩落による大災害を起こすことを有利に防止することができるため、産業上の効果は計り知れない。
図1は、本発明の実施形態である隅肉溶接してなる溶接構造体を示す断面模式図である。 図2は、本発明の実施形態である部分開先溶接してなる溶接構造体を示す断面模式図である。 図3は、試験体1の構成を示す斜視模式図である。 図4は、試験体2の構成を示す斜視模式図である。 図5は、本発明の溶接構造体を適用した船体構造を示す断面模式図である。 図6は、本発明の溶接構造体を適用した船体構造の要部を示す斜視模式図である。
本発明の実施形態である溶接構造体について、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態の一例である隅肉溶接されてなる溶接構造体を示す断面模式図であり、図2は、本実施形態の別の例である部分開先溶接されてなる溶接構造体を示す断面模式図である。
図1に示す溶接構造体は、隅肉溶接によって形成されたT字溶接継手であって、非貫通板となる非貫通側鋼板1が、貫通板となる貫通側鋼板2に対してほぼ直角に接合されている。非貫通側鋼板1と貫通側鋼板2との接合部には、隅肉溶接によって形成された溶接金属3が形成されている。
また、図2に示す溶接構造体は、部分開先溶接によって形成されたT字溶接継手であって、非貫通側鋼板11が、貫通側鋼板12に対してほぼ直角に接合されている。非貫通側鋼板11と貫通側鋼板12との接合部には、部分開先溶接によって形成された溶接金属13が形成されている。
図1及び図2に示す例では、非貫通側鋼板1と貫通側鋼板2とがT字溶接継手によって接合されているが、本発明はこれに限らず、図1及び図2の点線で示す別の非貫通側鋼板4、14を接合することによって、十字溶接継手を構成してもよい。この別の非貫通側鋼板4、14は、非貫通側鋼板1、11と同様に、隅肉溶接または部分開先溶接によって貫通側鋼板12に対してほぼ直角に接合される。
図1及び図2における非貫通側鋼板1、11及び貫通側鋼板2、12はそれぞれ、板厚が例えば50〜100mm程度の厚板鋼板であり、それ自体でアレスト特性に優れた厚板鋼板である。非貫通側鋼板1,11は、例えば超大型コンテナ船のハッチサイドコーミングに適用され、貫通板鋼板2,12は、例えば超大型コンテナ船の強力甲板に適用される。また、各鋼板1、2、11、12は、例えば、降伏強度YPが400MPa以上の高降伏強度厚板鋼板を適用できる。なお、アレスト特性とは、長大脆性き裂の伝播停止性能を意味する。
また、本実施形態においては、T字溶接継手または十字溶接継手の溶接線に沿って、図示略の突合せ溶接継手を介して複数の非貫通板側鋼板1、11が相互に接合されている。同様に、T字溶接継手または十字溶接継手の溶接線に沿って、図示略の突合せ溶接継手を介して複数の貫通側鋼板2、12が相互に接合されている。そして、非貫通側鋼板1,11の突合せ溶接継手と貫通側鋼板2,12の突合せ溶接継手とは、継手相互の位置が重ならないように大きなバットシフト量をもってシフト配置されている。
次に、溶接金属3、13は、使用温度でのシャルピー衝撃値が70J以上かつ脆性破面率が30%以下のものが好ましい。シャルピー衝撃値が70J以上とし、かつ脆性破面率が30%以下とすることで、非貫通側鋼板1、11または貫通側鋼板2、12の各溶接部において発生した脆性き裂が溶接金属3、13に突入しようとしても、溶接金属3、13に脆性き裂が伝搬することなく、溶接構造体のアレスト性を高めることができる。
本実施形態の溶接構造体においては、図1及び図2に示す十字溶接継手またはT字溶接継手の貫通側鋼板側の隅肉脚長L2または溶着断面長さL2を、溶接線方向の全線もしくは一部で、十字溶接継手またはT字溶接継手の非貫通側鋼板1、11の板厚t1の1/4以上とすることが好ましい。
溶接線に沿って溶接構造体に引っ張り応力が印加されることによって、非貫通側鋼板1,11の突合せ溶接継手に脆性き裂が発生し、更に十字溶接継手またはT字溶接継手にせん断応力が印加された結果、溶接金属3,13がせん断破壊されて前述の脆性き裂が起点となって溶接金属3,13に延性き裂が生じるおそれがあるが、隅肉脚長または溶着断面長さL2を、非貫通側鋼板1、11の板厚t1の1/4以上とすることで、溶接金属3,13における延性き裂の発生を防止するか、あるいは発生したとしてもその伝搬距離を短くすることができる。
また、本実施形態の溶接構造体においては、L2がt1の1/4以上を満足しない溶接線方向の範囲があったとしても、十字溶接継手またはT字溶接継手の非貫通側鋼板側の脚長L1または溶着断面長さL1を、貫通側鋼板側の隅肉脚長L2または溶着断面長さL2の0.7倍以下とすることが好ましい。
上記のように、溶接金属3,13がせん断破壊され、前述の脆性き裂が起点となって溶接金属3,13に延性き裂が生じるおそれがあるが、脚長または溶着断面長さL1を、隅肉脚長または溶着断面長さL2の0.7倍以下とすることで、延性き裂を溶接金属3,13の非貫通側鋼板1,11の側に誘導することができる。これにより、溶接金属3,13の貫通側鋼板2、12の側には延性き裂が生じるおそれがなく、延性き裂が貫通側鋼板2、12の側に突入するおそれがなく、貫通側鋼板の脆性破壊を防止することができる。
また、上述のように、非貫通側鋼板1、11の板厚t1の1/4以上とすることで、溶接金属3,13における延性き裂の伝搬距離を短くすることができるものの、延性き裂自体は発生する。従って、発生した延性き裂を貫通側鋼板2、12の突合せ溶接継手に伝搬させないためには、貫通側鋼板の突合せ溶接のビード端部から100mm以内の範囲で非貫通側鋼板1、11の板厚t1の1/4以上を満たすようにすればよい。
次に、非貫通側鋼板1、11の板厚t1の1/4以上と規定したこと、脚長または溶着断面長さL1を、隅肉脚長または溶着断面長さL2の0.7倍以下としたこと、貫通側鋼板の突合せ溶接のビード端部から100mm以内の範囲で非貫通側鋼板1、11の板厚t1の1/4以上を満たすようにしたこと、について実験例を示しながら更に詳細に説明する。
長大脆性き裂の伝播停止性能(以下、アレスト特性ともいう。)は、伝播距離が長いき裂のアレストを再現するため、長距離伝播させることが必要であるが、現存する試験機との関係上1m程度以上脆性き裂伝播距離を確保した大型実験によって評価されることが多い。本発明者らは、溶接部の長大脆性き裂伝播停止性能を検討するため、図5に示すような試験体により、多数の大型実験を実施した。実験に用いた鋼材の一覧を表1に、また、試験結果の一覧を表2に示す。
表2の試験手順について説明すると、表1に示す鋼材を用いて、図3または図4に示すテスト用の溶接構造体(試験体1、試験体2)を製造し、試験体1、2について大型の引張試験装置によって引張試験を行った。
(試験体1(試験例1〜4)の製造)
まず、表1に示す鋼材を用いて非貫通側鋼板31を形成した。この非貫通側鋼板31は、2片の鋼板を突合せ溶接継手31aによって接合させたものを用いた。また、表1に示す鋼材を用いて、貫通側鋼板32を形成した。この貫通側鋼板32は、2片の鋼板を突合せ溶接継手32aによって接合させたものを用いた。そして、貫通側鋼板32に、非貫通側鋼板31を隅肉溶接または部分開先溶接することで溶接金属33を形成し、貫通側鋼板23と非貫通側鋼板31とT字溶接継手34によって接合した。なお、接合の際には、各溶接継手31a、32aの位置が相互に重ならないようにシフトさせた。また、突合せ溶接継手31aには、脆性き裂の起点となる切欠部38を設けた。
なお、図3に示す試験体1には、貫通側鋼板32の下側に、別の非貫通側鋼板38を溶接した。これは、試験中に貫通側鋼板32の変形を防止する補強材となる。
このようにして、試験体1を製造した。
また、試験体1を製造するにあたって、非貫通側鋼板の板厚t1、貫通側鋼板の板厚t2、非貫通側鋼板の側の脚長または溶着断面長さL1、貫通側鋼板の側の脚長または溶着断面長さL2を表2に示すように各種変更したものを製造し、それぞれ試験例1〜4とした。
(試験体2(試験例5)の製造)
まず、表1に示す鋼材を用いて非貫通側鋼板41を形成した。この非貫通側鋼板41は、2片の鋼板を突合せ溶接継手41aによって接合させたものを用いた。また、表1に示す鋼材を用いて、貫通側鋼板42を形成した。この貫通側鋼板42は、2片の鋼板を突合せ溶接継手42aによって接合させたものを用いた。そして、貫通側鋼板42に、非貫通側鋼板41を隅肉溶接または部分開先溶接することで溶接金属43を形成し、貫通側鋼板42と非貫通側鋼板41とT字溶接継手44によって接合した。なお、接合の際には、各溶接継手41a、42aの位置が相互に重ならないようにシフトさせた。また、突合せ溶接継手42aには、脆性き裂の起点となる切欠部48を設けた。
このようにして、試験体2を製造した。
試験体2を製造するにあたって、非貫通側鋼板の板厚t1、貫通側鋼板の板厚t2、非貫通側鋼板の側の脚長または溶着断面長さL1、貫通側鋼板の側の脚長または溶着断面長さL2を表2に示すように設定した。これを試験例5とした。
試験例1〜5について、図3または図4に示す矢印の方向に応力を印加して引張り試験を行い、脆性き裂、延性き裂の発生状況を調べた。結果を表2に示す。
Figure 2011056571
Figure 2011056571
表2に示す試験例1〜5はいずれも、引っ張り応力を印加することで、貫通側基板の突合せ溶接継手において脆性き裂が発生したが、このうち、試験例2の部分開先溶接と、試験例3及び試験例4とについては、溶接金属に延性き裂が発生せず、延性き裂の伝搬距離が0mmとなった。
試験例2の部分開先溶接と、試験例3及び試験例4とはいずれも、L2≧t1/4を満たすものであった。従って、L2≧t1/4を満たす場合に、延性き裂が発生しないことが判る。
一方、試験例1、試験例2の隅肉溶接、試験例5は、貫通側基板の突合せ溶接継手において脆性き裂が発生し、この脆性き裂が溶接金属に突入し、溶接金属に延性き裂が100〜1000mm程度伝搬した。これらの試験例はいずれも、L2≧t1/4を満たさないものであった。
貫通側鋼板の溶接部を脆性き裂が通過すると、試験例1、試験例2の隅肉溶接、及び試験例5のように、隅肉溶接の脚長が小さい場合には、脆性き裂が非貫通側鋼板に突入せず、一方、隅肉溶接自体がせん断の延性き裂で破壊することを見出した。すなわち、隅肉溶接部は脚長が小さい場合、脆性き裂が突入しにくいものの、脆性き裂の停止直後に延性き裂が隅肉溶接に沿って伝播することを見出した。
さらに、隅肉溶接脚長L1、L2または部分開先継手の溶着断面長さL1、L2を変化させた表3に示す実験により、隅肉溶接脚長または部分開先継手の溶着断面長さがせん断破壊の支配因子であり、脚長または溶着断面長さを大きくした場合、せん断破壊が伝播しなくなることが明らかになった。
尚、表3は、隅肉溶接で試験体1を製造し、t1、t2、L1、L2を適宜変更することによって製造した試験例6〜13について、隅肉溶接部の延性き裂の伝搬距離を測定したものである。
Figure 2011056571
表3の結果から、延性き裂の長距離伝播を防止するためには、強度・剛性の高い“しっかりした”溶接が必要であり、したがって、延性き裂の長距離伝播を防止するためには、延性き裂の伝播を許容する距離より短い距離に、高靭性溶接材料による隅肉溶接または部分開先継手で、脚長もしくは溶着断面長さを、非貫通側板の板厚の1/4以上とするものを配する必要があることがわかる。
一方、貫通側鋼板の突合せ溶接部まで延性き裂が伝播すると、その突合せ溶接部からの脆性き裂発生を考慮する必要があり、一般に母材での脆性き裂再発生より溶接部の脆性き裂再発生の方がはるかに可能性が高いため、前記の延性き裂の伝播許容距離に比して、バットシフト量は大きくとりこれを防止する必要があることを明らかになった。その際、表3の試験結果では隅肉溶接脚長または部分開先継手の溶着断面長さ(L2)がt1/4以上であれば、延性き裂は20mm程度で停止することから、貫通側突合せ溶接部ビード端から100mm以上の範囲でL2を確保すれば安全性を確保できることが判明した。
延性き裂の伝播位置に関しては、表2の実験から意図的に制御しない限り、隅肉溶接内の伝播位置は変化しつつ伝播することが実験結果から判明した。その場合、溶接金属の貫通側鋼板の側に延性き裂が突入すると、貫通鋼板の破壊、特に最悪のケースを想定すれば脆性破壊をすることが考えられる。この事態を防止するためには、貫通側鋼板の側にき裂が行かないように、非貫通側鋼板側の脚長L1または溶着断面長さL1を、貫通側鋼板側の隅肉脚長L2または溶着断面長さL2の0.7倍以下とすることで、延性き裂を非貫通側鋼板の側に誘導することが重要であることを表4の実験から確認した。その際も前述の伝播許容距離を越えて伝播しないよう配慮が必要である。
尚、表4は、隅肉溶接で試験体1を製造し、t1、t2、L1、L2を適宜変更することによって製造した試験例14〜22について、隅肉溶接部の延性き裂の伝搬距離を測定したものである。
Figure 2011056571
図5及び図6には、図1または図2に示す溶接構造体を、超大型コンテナ船等の船舶に適用した例を示す。図5は、超大型コンテナ船の船体の断面図であり、この船体の断面構造は、船底部51及び舷側部52からなり、船底部51及び舷側部52によってコンテナ収納部53が区画形成されている。また、コンテナ収納部53の上方には、コンテナ積載用大開口部54が設けられている。舷側部52の上端部が強力甲板部55とされている。
この強力甲板部55付近の拡大図を図6に示す。強力甲板部55は、強力甲板56と、強力甲板56上に溶接されたハッチサイドコーミング57とから概略構成されている。また、強力甲板56及びハッチサイドコーミング57にはそれぞれ、補強用の骨材58が溶接されている。また、強力甲板56及びハッチサイドコーミング57はそれぞれ、複数の鋼板が突合せ溶接によって接合されて構成されている。図4では、強力甲板56及びハッチサイドコーミング57の突き合わせ溶接部56a、57aをそれぞれ、点線で示している。
図6に示す例では、強力甲板56が、本実施形態に係る貫通側鋼板であり、ハッチサイドコーミング57が、本実施形態に係る非貫通側鋼板である。そして、強力甲板56とハッチサイドコーミング57とが溶接継手によって接合されており、この溶接継手が、本実施形態に係るT字溶接継手または十字溶接継手となる。
図6に示す例において、仮に、ハッチサイドコーミング57の突合せ溶接継手に脆性き裂が生じた場合でも、貫通側鋼板(強力甲板56)側の隅肉脚長または溶着断面長さL2を、溶接線方向の全線もしくは一部で、非貫通側鋼板(ハッチサイドコーミング57a)の板厚t1の1/4以上とすることで、十字溶接継手またはT字溶接継手に延性き裂を生じさせることがない。
また、延性き裂が発生したとしても、その伝搬距離は短く抑えられるので、隅肉脚長または溶着断面長さL2の条件を、貫通側鋼板(強力甲板56)の突合せ溶接継手56aのビード端部から100mm以内の範囲において満足されることで、延性き裂が突合せ溶接継手56aに突入することがない。
L2がt1の1/4以上を満足しない溶接線方向の範囲で、十字溶接継手またはT字溶接継手の非貫通側鋼板(ハッチサイドコーミング57)側の脚長または溶着断面長さL1を、貫通側鋼板(強力甲板56)側の隅肉脚長または溶着断面長さL2の0.7倍以下とすることで、十字溶接継手またはT字溶接継手に延性き裂が生じても、その発生場所が非貫通側鋼板(ハッチサイドコーミング57)の側になるので、貫通側鋼板(強力甲板56)に脆性き裂が伝搬するおそれがない。
以上説明したように、本実施形態の溶接構造体によれば、脆性き裂のアレストを隅肉溶接構造等の溶接構造で実現した場合に、脆性き裂のアレスト後に生じる恐れのある延性破壊や脆性破壊が生じることを有利に防止し、必要な補修までの間、構造物の崩落による大災害を起こすことを有利に防止することができる。
(試験例23〜28の製造)
試験例5の場合と同様にして、表1に示す鋼材を用いて非貫通側鋼板41を形成した。この非貫通側鋼板41は、2片の鋼板を突合せ溶接継手41aによって接合させたものを用いた。また、表1に示す鋼材を用いて、貫通側鋼板42を形成した。この貫通側鋼板42は、2片の鋼板を突合せ溶接継手42aによって接合させたものを用いた。そして、貫通側鋼板42に、非貫通側鋼板41を隅肉溶接または部分開先溶接することで溶接金属43を形成し、貫通側鋼板42と非貫通側鋼板41とT字溶接継手44によって接合した。なお、接合の際には、各溶接継手41a、42aの位置が相互に重ならないようにシフトさせた。また、突合せ溶接継手42aには、脆性き裂の起点となる切欠部48を設けた。
このようにして、試験体2を製造した。
試験体2を製造するにあたって、非貫通側鋼板の板厚t1、貫通側鋼板の板厚t2、非貫通側鋼板の側の脚長または溶着断面長さL1、貫通側鋼板の側の脚長または溶着断面長さL2、溶接金属のシャルピー衝撃値(vE)及び脆性破面率(SA)を表2に示すように設定した。これを試験例23〜28とした。
そして、試験例23〜28について、大型の引張試験装置によって引張試験を行い、脆性き裂、延性貴裂の発生状況を調べた。結果を表5に示す。
Figure 2011056571
試験例23,および試験24、25の隅肉溶接は比較例であり、溶接金属における延性き裂の発生を防止できていない。
一方、試験例25の部分開先溶接および試験例26、27は、本発明例であり、請求項1の条件を満たしており、延性き裂および脆性破壊の再発生を防止することができ、本発明の有効性を確認できた。
また、試験例28も本発明例であり、請求項2の条件を満たしており、延性き裂は伝播したが、非貫通側鋼板の側のL1の側をき裂が伝播しており、貫通側鋼板の破壊を防止することができ、本発明の有効性が確認できた。
1、11…非貫通側鋼板、2,12…貫通側鋼板、3、13…溶接金属、L1…非貫通側鋼板側の脚長または溶着断面長さ、L2…貫通側鋼板側の隅肉脚長または溶着断面長さ、t1…非貫通側鋼板の板厚

Claims (3)

  1. 隅肉溶接および/または部分開先溶接で組み立てられる、十字溶接継手および/またはT字溶接継手を有する溶接構造体において、
    十字溶接継手またはT字溶接継手の貫通側鋼板側の隅肉脚長または溶着断面長さL2を、溶接線方向の全線もしくは一部で、十字溶接継手またはT字溶接継手の非貫通側鋼板の板厚t1の1/4以上とすることを特徴とする、脆性き裂停止後の破壊発生防止特性に優れた溶接構造体。
  2. 前記L2がt1の1/4以上を満足しない溶接線方向の範囲で、十字溶接継手またはT字溶接継手の非貫通側鋼板側の脚長または溶着断面長さL1を、貫通側鋼板側の隅肉脚長または溶着断面長さL2の0.7倍以下とすることを特徴とする、請求項1に記載の脆性き裂停止後の破壊発生防止特性に優れた溶接構造体。
  3. 前記隅肉脚長または溶着断面長さL2の条件が、貫通側鋼板の突合せ溶接のビード端部から100mm以内の範囲において満足されることを特徴とする、請求項1に記載の脆性き裂停止後の破壊発生防止特性に優れた溶接構造体。
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