JPWO2013154152A1 - 溝付き麺 - Google Patents
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Abstract
Description
また、溝の横断面形状をU字形あるいは矩形とした場合には、茹で上がった際に溝が十分に閉塞しなかったり、溝の開口部が閉じているにも関わらず、溝の奥部が閉塞せずに麺の内部に空隙を生じて、食感を損なうおそれがあった。
また、麺線の横断面において、溝の先端部の角度は、45〜100度であることが好ましい。この場合、さらに、麺線の横断面において、第1の辺と第2の辺との間の屈曲角は、110〜170度であることが好ましい。
好ましくは、麺線の横断面において、2本の溝が占める面積は、2本の溝がないものとしたときの麺線の主外形の面積の15〜65%である。
また、麺線の横断面の中心から構成面積約80%の部分における肉厚は、0.3mm〜1.5mmであることが好ましい。
また、麺線の横断面において、溝の一対の第1の辺は、溝の先端部側の間隔が狭くなるように互いに傾斜していてもよく、あるいは、互いに平行に延びていてもよい。
実施の形態1
図1に、この発明の実施の形態1に係る溝付き麺1を示す。麺1は、図中Lで示される麺線方向に延伸した乾麺からなっている。麺1の外周部には、麺線方向Lに沿って2本の溝G1およびG2が形成されている。
すなわち、溝G1およびG2は、上述した特許文献1および2に示されるようなV字形、U字形または矩形の溝と異なり、傾斜角度が2段に変化する多角形状の断面形状を有している。
このため、加熱調理時間が短くても、加熱調理後に優れた食感が得られると共に、溝なしの麺と同様の外観および舌触りが得られることとなる。
また、麺線の断面形状において、麺線の主外形である平行四辺形の各辺の長さは、1〜6mmに設定され、製造面での麺強度を大きく左右する部分、例えば麺線の主外形である平行四辺形の中心から構成面積約80%の部分における麺線の肉厚は、0.3mm〜1.5mmに設定されることが好ましい。
このような構造を有する溝付き麺1により、加熱調理時間の短縮と加熱調理後における優れた食感および外観を得ることが可能となる。
なお、切刃の代わりに、溝付き麺1の断面形状に対応するダイ穴を有するダイスを用いて麺の生地を押出成形することによっても、溝付き麺1を製造することができる。
このような溝付き麺2によっても、上述した溝付き麺1と同様に、加熱調理時間の短縮と加熱調理後における優れた食感および外観を得ることが可能となる。
上記の実施の形態1に係る溝付き麺1では、溝G1およびG2が、麺線の主外形である平行四辺形の互いに対向する角部C1およびC2から麺線の内部に向かって延びていたが、図6に示される実施の形態2の溝付き麺3のように、麺線の主外形である平行四辺形の互いに対向する辺部S1およびS2から麺線の内部に向かって延びる溝G1およびG2を形成することもできる。
この場合も、麺線の横断面において、溝G1およびG2は、平行四辺形の中心に関して点対称となる位置に配置され、それぞれ、第1の辺L11およびL12と第2の辺L21およびL22により傾斜角度が2段に変化する多角形状を有し、溝の形成方向における麺線の幅の1/2よりも大きな深さを有している。
このような溝付き麺3によっても、溝付き麺1と同様に、加熱調理時間の短縮と加熱調理後における優れた食感および外観を得ることが可能となる。
このような溝付き麺4によっても、溝付き麺3と同様に、加熱調理時間の短縮と加熱調理後における優れた食感および外観を得ることができる。
上記の実施の形態1および2に係る溝付き麺1〜4では、麺線がほぼ平行四辺形の主外形を有していたが、例えば図8に示される実施の形態3の溝付き麺5のように、麺線が矩形の主外形を有していてもよい。
麺線の横断面において、溝G1およびG2が、麺線の主外形である矩形の互いに対向する辺部S1およびS2から麺線の内部に向かって延びている。溝G1およびG2は、それぞれ、第1の辺L11およびL12と第2の辺L21およびL22により傾斜角度が2段に変化する多角形状を有し、溝の形成方向における麺線の幅の1/2よりも大きな深さを有している。
このような溝付き麺3によっても、溝付き麺1と同様に、加熱調理時間の短縮と加熱調理後における優れた食感および外観を得ることが可能となる。
このような溝付き麺6によっても、溝付き麺5と同様に、加熱調理時間の短縮と加熱調理後における優れた食感および外観を得ることができる。
また、この発明は、乾麺の他、生麺、茹麺、蒸麺、即席麺等、各種の形態の麺に適用することが可能である。
準強力小麦粉100質量部に対し、10%食塩水36質量部を加え、ピンミキサーにて10分間ミキシングを行い、得られた麺生地を、常法に従い、ロールにて最終麺帯厚みが2.4mmになるように圧延比30〜50%で圧延した。この麺帯から、切刃を用いて、図2と同様の断面形状を有し、ただし溝の第1の辺L11と第2の辺L21の成す角度A1(L12とL22の成す角度も同じ)、辺L21とL22の成す角度A2、及び溝と溝の間に位置する麺線部分の肉厚Wnと溝の開口幅Wgとの比を表1のようにした各種溝付き麺を製造例1〜5として製造した。得られた麺を水分含量13%になるまで穏やかな温湿条件で乾燥した。なお、いずれの溝付き麺も、溝の深さは溝の形成方向における麺線の幅の1/2より大きな深さを有していた。
製造例1〜5と同じく図2と同様の断面形状を有し、ただし溝の形状をV字形(先端部の角度15度)にして、溝付き麺を製造した。得られた麺を水分含量13%になるまで穏やかな温湿条件で乾燥した。なお、いずれの溝付き麺も、溝の深さは溝の形成方向における麺線の幅の1/2より大きな深さを有していた。
4:溝無しの麺と同等であり、滑らかな外観
3:溝無しの麺とほぼ同等であり、ほぼ滑らかな外観
2:わずかにでこぼこしており、滑らかさにやや足りない外観
1:でこぼこしており、滑らかさに足りない外観
食感の評価基準
4:溝無しの麺と同等であり、良好な食感
3:溝無しの麺とほぼ同等であり、やや良好な食感
2:溝無しの麺に比べやや柔らかく、やや不良な食感
1:溝無しの麺に比べ柔らかく、不良な食感
Claims (10)
- 麺線の横断面が平行四辺形または矩形の主外形を有し、
前記麺線の横断面の中心に関して点対称となる位置に、前記麺線方向に沿った2本の溝を有し、
前記麺線の横断面において、それぞれの前記溝は、互いに対向し且つ前記溝の開口面から前記麺線の内部に向かって延びる一対の第1の辺と、これら第1の辺の先端で互いに接近する方向に屈曲し且つ互いに接続されて前記溝の先端部を形成する一対の第2の辺とを有し、
前記溝の先端部から開口面までの距離が前記麺線の横断面の前記溝の形成方向における前記麺線の幅の1/2よりも大きいことを特徴とする溝付き麺。 - 前記麺線の横断面において、前記2本の溝の間に位置する前記麺線の部分の肉厚と前記溝の開口幅との比が、1.0:0.7〜1.3である請求項1に記載の溝付き麺。
- 前記麺線の横断面において、前記溝の先端部の角度は、45〜100度である請求項1または2に記載の溝付き麺。
- 前記麺線の横断面において、前記第1の辺と前記第2の辺との間の屈曲角は、110〜170度である請求項3に記載の溝付き麺。
- 前記麺線の横断面において、前記2本の溝が占める面積は、前記2本の溝がないものとしたときの前記麺線の主外形の面積の15〜65%である請求項1〜4のいずれか一項に記載の溝付き麺。
- 前記麺線の横断面の中心から構成面積約80%の部分における肉厚が0.3mm〜1.5mmである請求項1〜5のいずれか一項に記載の溝付き麺。
- 前記麺線の横断面において、前記2本の溝は、前記麺線の主外形の互いに対向する角部から前記麺線の内部に向かって延びている請求項1〜6のいずれか一項に記載の溝付き麺。
- 前記麺線の横断面において、前記2本の溝は、前記麺線の主外形の互いに対向する辺部から前記麺線の内部に向かって延びている請求項1〜6のいずれか一項に記載の溝付き麺。
- 前記麺線の横断面において、前記溝の前記一対の第1の辺は、前記溝の先端部側の間隔が狭くなるように互いに傾斜している請求項1〜8のいずれか一項に記載の溝付き麺。
- 前記麺線の横断面において、前記溝の前記一対の第1の辺は、互いに平行に延びている請求項1〜8のいずれか一項に記載の溝付き麺。
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