JP4970198B2 - 溝付き麺類 - Google Patents

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Description

本発明は、麺線の縦方向に沿って溝が形成された溝付きの麺類に関する。
従来から、茹で時間の短縮を目的として、麺線の縦方向に沿って切込みや溝を付した麺が提案されている(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)。そして、そのような1本の楔形溝を有する略円形断面の乾麺が、現に市販されている。また、特許文献3には、1本の楔形溝を有する略円形の麺について、押出成形された麺の乾燥をある条件下で行うことにより麺線の強度を向上させ、より深い溝の形成を可能にして茹で時間を更に短縮することや、楔形溝の先端部を曲面にすることで麺線の曲がりの発生を防止することが記載されている。特許文献4には、中心に芯の残る良好な食感が得られる早茹でスパゲティを得るために、麺線の縦方向に、円形断面の直径に対し20〜30%の深さの略矩形状の溝を均等な間隔で4つ設けることが記載されている。
特開昭58−175459号公報 特開昭60−6172号公報 特開平10−146161号公報 特開2001−17104号公報
各種ある麺類のうち、スパゲティの乾麺を例に説明すると、切込みや溝の無いスパゲティの乾麺では、調理時間として、湯が沸くまでの時間と茹で時間とで10数分を要する。また、電子レンジでスパゲティを茹でる場合にも、同程度の時間が必要である。これに対し、麺に切込みや溝を付すことにより、溝の無い麺よりは茹で時間を短縮することができる。
図4に、市販の溝付き麺の断面形状を示す。図4の溝付き麺100は、直径X10の略円形の断面102を有し、その一箇所に断面の半径よりもやや深い二等辺三角形状のV字形の溝104を有している。図4中、J1およびJ2は、断面102の肉厚を示している。このような従来の溝付き麺は、溝なしの麺に対して茹で時間が最大1/2に短縮されている。しかしながら、この溝付き麺の茹で時間は、なおも、直径1.7mmのスパゲティで5分、直径1.5mmのスパゲティで3分を要し、電子レンジで調理する場合は7〜10分程度を要する。そして、それ以上の茹で時間の短縮は、未だ実現されていない。
そこで、本発明は、麺類の茹で時間を溝なしの麺よりも大幅に短くし、かつ、調理後の外観、食味および食感において溝なしの麺と遜色がない麺類を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、麺線の横断面の最大径が1.2mm〜3.0mmであり、その主外形が円または楕円の円弧である麺類であって、前記麺線の縦方向に沿った複数の溝を有し、前記複数の溝は、前記麺線の横断面において、前記麺線の中心を通る線に沿って形成されたV字形の第1の溝と、前記第1の溝を挟んで前記第1の溝の両側に配置され且つ前記第1の溝とは反対方向に開口する2つのV字形の第2の溝を有し、前記第1の溝と2つの前記第2の溝は、互いの間に一定の肉厚を有する部分が形成されるように前記麺線の中心を通る線に対して線対称に配置され、前記第1の溝の開口部から先端部までの深さおよび前記第2の溝の開口部から先端部までの深さは、前記第1の溝および前記第2の溝の形成方向における前記麺線の横断面の長さの1/2より大きく、前記麺線の横断面において、2つの前記第2の溝の間の部分を2つの前記第2の溝の外側の開口端を結んだ線で切り落とした形状を有し、前記麺線の横断面の中心から構成面積約80%の部分における肉厚が0.3mm〜0.8mmであることを特徴とする溝付き麺類を提供する。
ここで、前記麺線の横断面において、前記第1の溝に隣接する前記麺線の部分の肉厚と前記第1の溝の開口幅との比および前記第2の溝に隣接する前記麺線の部分の少なくとも一方の肉厚と前記第2の溝の開口幅との比が、それぞれ1.0:0.7〜1.3であるのが好ましい。
また、前記第1の溝の前記先端部の角度および前記第2の溝の前記先端部の角度が、それぞれ20度〜45度であることが好ましい。
本発明の溝付き麺類によれば、茹で時間を溝なしの麺類の1/3程度またはそれ以下に短縮でき、かつ、調理後の外観、食味および食感において溝なしの麺と遜色がないものを得ることができる。
以下、本発明の溝付き麺類について、添付の図面に示される好適実施例を基に、詳細に説明する。なお、以下の説明では図面の記載に従って上下左右と呼ぶ。
図1は、本発明に係る溝付き麺類の第1実施形態である麺10の、麺線の縦方向(長手方向)に直交する断面(横断面)の概略形状を示す図である。
図1に示す麺10において、その断面12は、直径X1の円に、上側から1本のV字型の溝14を、溝14を挟んで下側から2本のV字形の溝16,16を設けた形状を有している。さらに、麺10は、図1中下方の2本の溝16,16の間の麺線を、溝16,16の外側の開口端を結んだ線とほぼ同じ位置で切り落とした形状とされている。断面12の主外形は直径X1の円であり、断面12の最大径である直径X1は1.2mm〜3.0mmである。
麺10は、茹でることで吸水し、麺線部分が膨張しつつ変形して溝14および溝16,16が塞がって、喫食前には断面がほぼ円形となる。
麺10の断面12において、3つの溝14および溝16,16は、互い違いに配置されており、かつ、断面12の中心を通る線(図1では、中心を通って上下方向に引いた線)について線対称に配置されている。断面12において、溝14は、鋭角の先端角P1を有し、その先端を麺10の内部へ向け、外周側へ広がるV字形状を有している。また、溝16,16は、鋭角の先端角P2を有し、その先端を麺10の内側へ向け、外周側へ広がるV字形状を有している。
図1の例では、好ましい形態として、溝14の2つの辺がそれぞれ、溝16の対向する辺と略平行になっており、溝14と溝16との間の肉厚部A3がほぼ一定となっている。溝16の外周側の辺は、図1の例では直線であるが、途中の1箇所または2箇所以上で鈍角に屈曲させ、溝16と外周との間の肉厚A1を小さくするようにしてもよい。
また、溝14および溝16,16を断面12の中心線について線対称に設けて、断面12を線対称な形状とすることで、安定した製造性を得ることができるとともに、茹で上がりの麺の断面形状を略円形または略楕円形にすることができ、麺10の良好な外観、食味および食感を得ることができる。
溝14および溝16は、いずれも、断面12の中央よりも深くまで形成されている。このように、溝14の深さT1および溝16の深さT2は、すなわち、溝14および溝16の先端から開口端面までの垂線の長さT1およびT2は、いずれも、溝14および溝16の形成方向(図1中上下方向)における断面12の長さの1/2よりも大きいことが好ましい。
溝14および溝16を、断面12の中央よりも深くまで形成することにより、溝14の先端部分の肉厚A4、および、溝16の先端部分の肉厚A2を小さくすることができるとともに、図1においてA1で示す、断面12の円弧と溝16の円弧側の辺との間の肉厚を小さくすることができる。
上述したように、麺10は、茹でることで吸水し、麺線部分が膨張しつつ変形して溝14および溝16,16が塞がる。したがって、溝14および溝16,16のそれぞれは、先端部を境とする左右の辺の長さがほぼ同一であることが好ましい。溝14および溝16,16の左右の辺の長さをほぼ同一にすることで、溝14および溝16,16が塞がったときに、断面12の外周に大きな段差が生じることがなく、麺10の良好な外観、食味および食感を得ることができる。
断面12において、麺線部分の肉厚に対する溝部分の幅の比は、1.0:0.7〜1.3とするのが好ましい。図1を参照して具体的に言えば、溝14に隣接する麺線部分の肉厚A3と、溝14の開口部の幅W1との比が、1.0:0.7〜1.3(開口幅W1が、肉厚の0.7〜1.3倍)であるのが好ましい。また、溝16に隣接する麺線部分の肉厚A1およびA3の少なくとも一方と、溝16の開口部の幅W2との比が、1.0:0.7〜1.3(開口幅W1が、肉厚の0.7〜1.3倍)であるのが好ましい。開口幅を麺線部分の肉厚の0.7倍以上とするのは、0.7倍未満であると、茹で時間短縮効果が少ないからであり、開口幅を麺線部分の肉厚の1.3倍以下とするのは、1.3倍を超えると、茹で上がり後であっても溝が完全に閉じない場合があるからである。言い換えれば、上記範囲とすることで、茹で時間短縮効果を大きくでき、茹で上がり後の麺の溝はほぼ完全に閉じる。
溝14および溝16,16の先端部の角度P1および角度P2は、20度〜45度とするのが好ましい。角度P1および角度P2を20度以上とするのは、20度未満では、茹で時間短縮効果が少ないからであり、45度以下とするのは、45度を超えると、溝14および溝16,16の幅が大きすぎて茹で上がり後であっても溝が完全に閉じない場合があるからである。
なお、溝14および溝16,16の先端部や開口端部の鋭角部分には丸みを持たせてもよい。
このような麺10の断面12において、溝14および溝16,16は、その面積の合計が、断面12の主外形である直径X1の円の面積、すなわち、溝を形成しなかった場合の仮想断面の面積に対して、その30〜50%を占めるように設定される。溝の断面積を主外形の面積(仮想断面の面積)の30%以上とするのは、そうすることで麺12の茹で時間を溝なしの麺よりも明らかに短くでき、例えば電子レンジでの短時間での調理も可能となるからである。また、溝の断面積を主外形の面積の50%以下とするのは、そうすることで麺12の強度を確保でき、安定した製造が可能となるからである。また、溝14および溝16,16の断面積の合計は、上記範囲でも特に、35〜45%とするのが好ましい。この範囲とすることで、製造の安定性と茹で時間の短縮とをバランス良く両立させられるからである。
なお、図1の麺10では、好ましい形態として、2本の溝16,16の間の麺線の一部を切り落とした形状としている。このように、麺線に切り落とし部分を設ける場合には、断面12の主外形である直径X1の円の面積から上記切り落とし部分を除いた形状を、溝を形成しなかった場合の仮想断面とし、その仮想断面の面積に対して、溝14および溝16,16の合計面積が、30〜50%となるように設定すればよい。すなわち、「溝を形成しなかった場合の仮想断面」を与える外形としては、麺線の内側へ凹みを持たない外周形状を想定すればよく、その外形から内側に凹む部分を溝として捉えればよい。
また、断面12において、溝16と断面12の外周との間の肉厚A1、溝16の先端と断面12の外周との間の肉厚A2、溝16と溝14との間の肉厚A3、および溝14の先端と断面12の外周との間の肉厚A4は、いずれも、0.3mm〜0.8mmの範囲とするのが好ましい。麺線の横断面における麺線部分の肉厚を0.3mm以上とするのが好ましいのは、そうすることで、適度な食感が得られ、また、麺12の強度を確保でき、安定した製造が可能となるからである。また、麺線の横断面における麺線部分の肉厚を0.8mm以下とするのが好ましいのは、そうすることで、茹で時間を溝なしの麺よりも明らかに短くでき、電子レンジでの短時間での調理も可能となるからである。また、断面12の各部の肉厚は、上記範囲でも特に、0.5mm〜0.6mmとするのが好ましい。この範囲とすることで、製造の安定性と茹で時間の短縮とをバランス良く両立させられるからである。
ここで、麺線の横断面における麺線部分の肉厚とは、製造的見地から見て麺強度の骨格となる主要な部分の肉厚を意味し、溝を設けたことにより生じる、麺線の断面形状における端部を含まない。すなわち、製造的見地から見て麺強度の骨格となる麺の主要部(中心部)では、0.3mm以上の肉厚が必要であるが、麺線の断面形状における端部は、製造面での麺強度を大きく左右する部分ではないので、0.3mm以下であっても構わない。
言い換えれば、麺線の断面形状において、製造面での麺強度を大きく左右する部分、例えば中心から構成面積約80%の部分を主要部と呼び、この主要部においては、肉厚を0.3mm〜0.8mmとすることの意義が大きい。しかし、この主要部よりも外側の、例えば構成面積約20%(片側で約10%)の端部においては、肉厚は上記範囲でなくとも問題はない。
麺線部分の肉厚は、麺10の断面12におけるA3のように2直線で挟まれた部分では、2直線間の距離とし、A1およびA4のように外縁の一方が直線で他方が曲線または屈曲点の部分では、曲線または屈曲点から直線へ降ろした垂線の長さとし、A2のように外縁の一方が曲線で他方が屈曲点の場合には、それらの距離の最小値として得ることができる。他の方法として、麺線部分の肉厚は、断面形状の中央線、すなわち向かい合う2つの外縁の中央の点を結んだ線を取り、この中央線に立てた垂線の断面内の長さとしてもよい。
また、麺線部分の肉厚、すなわちA1〜A4で示した断面12の各部の肉厚は、その差が小さいことが好ましい。これは、麺10の各部の肉厚を略均等にすることにより、均質な茹で上がり状態が得られるからである。
以上のような断面形状を有する麺10は、断面12の肉厚が全体的に小さいため、茹で時間が大幅に短縮される。例えば、直径1.5mm〜1.7mm相当のスパゲティの乾麺であれば、溝なしの麺では茹で時間が5分〜8分のところ、断面12を有する本発明の麺10では茹で時間を1分〜3分程度にまで短縮することができる。電子レンジで調理においては、麺重量に対して約2倍量の水を使用して、3〜5分で喫食可能となる。
また、麺10は、断面12の全体において肉厚の変化が小さく、ほぼ均等であるため、麺全体を均等な固さに茹で上げることができ、良好な食味および食感を得ることができる。
さらに、麺10に形成された溝14および溝16,16は、茹で上がったときに溝が完全に閉じ、かつ、閉じた部分に大きな段差も無い、良好な外観を得ることができる。
なお、図1の例では、溝14および溝16,16を略V字形としているが、溝14および溝16,16は、先端部を境とする左右の辺が平行または略平行な、U字形としてもよい。溝をU字形とする場合にも、麺類の断面を、先端部の角度の条件を適用しない以外は、上記のV字形の場合と同様に構成することで、上記の例と同様の作用効果を得ることができる。
図2は、本発明に係る溝付き麺類の第2実施形態である麺20の、麺線の縦方向(長手方向)に直交する断面(横断面)の概略形状を示す図である。
図2に示す麺20は、その断面22が、長軸がX2で短軸がY2の楕円に、上側から1本のU字型の溝24を、溝24を挟んで下側から2本のU字形の溝26,26を設けた形状を有している。断面22の主外形は長軸がX2で短軸がY2の楕円であり、断面22の最大径である径X2は、1.2mm〜3.0mmである。
麺20は、茹でることで吸水し、麺線部分が膨張しつつ変形して溝24および溝26,26が塞がって、喫食前には断面がほぼ円形の麺となる。
溝24および溝26,26は、U字形状である点で図1の麺10における溝14および溝16,16と異なるが、その配置は、図1の麺10における溝14および溝16,16の配置と同様であり、深さT3,T4、および、開口幅W3は、図1の麺10について説明した深さT1,T2、および、開口幅W1,W2の好ましい条件を満たす。また、溝24および溝26それぞれの両辺の長さは、ほぼ同一となっている。なお、麺20では、溝26の深さT4は、溝26の先端から、開口部の中央までの長さを取っている。また、好ましい形態として、断面22の主要部における各部の肉厚B1〜B6は、0.3mm〜0.8mmの範囲とされている。
麺20の断面22において、溝24および溝26,26は、その面積の合計が、断面22の主外形である楕円の面積、すなわち、溝を形成しなかった場合の仮想断面の面積に対して、その30〜50%を占めるように設定されている。
このような麺20は、断面22において溝24および溝26,26が占める割合を上記範囲としたことにより、さらには、各部の肉厚B1〜B6を0.3mm〜0.8mmの範囲としたことにより、上述の麺10と同様に、製造時においては安定した製造に必要な麺強度を確保できるとともに、調理時においては茹で時間を大幅に短縮することができる。また、上記の溝の形状により、良好な外観、食味および食感を得ることができる。
図3は、本発明に係る溝付き麺類の第3実施形態である麺30の、麺線の縦方向に直交する断面の概略形状を示す図である。
図3に示す麺30は、その断面32が、直径X3の円に8方向から断面32の中心に向かって8本のV字形の溝34,36を設けた形状を有している。断面32の主外形は直径X3の円であり、径X3は、1.2mm〜3.0mmである。なお、溝の形状は、U字形としてもよい。
深さT5の溝34は、90度間隔で4本形成されており、溝34よりも浅い、深さT6の溝36は、溝34の間に90度間隔で4本形成されている。4つの溝34と4つの溝36のそれぞれは、断面32の中心を通る45度刻みの直線上に溝の中央がくるように配置されている。溝34と溝36の中心角は同じでも異なっていてもよい。
溝34および溝36の深さT5およびT6は、断面32の径X3の1/2よりも小さいが、中心部分の肉厚C1および外周部分のC2を含む主要部の肉厚は、0.3mm〜0.8mmの範囲とされている。
麺30の断面32において、溝34および溝36は、その面積の合計が、断面32の主外形である円の面積、すなわち、溝を形成しなかった場合の仮想断面の面積に対して、その30〜50%を占めるように設定されている。
また、溝34の開口幅W4および溝36の開口幅W5は、隣接する麺線の肉厚C2に対して0.7〜1.3倍の範囲とされている。溝34および溝36それぞれの両辺の長さは、ほぼ同一となっている。
麺30は、茹でることで吸水し、麺線部分が膨張しつつ変形して溝34および溝36が塞がって、喫食前には断面がほぼ円形の麺となる。このような麺30は、断面32において溝34および溝36が占める割合を上記範囲としたことにより、さらには、各部の肉厚C1,C2を0.3mm〜0.8mmの範囲としたことにより、上述の麺10と同様に、製造時においては安定した製造に必要な麺強度を確保できるとともに、調理時においては茹で時間を大幅に短縮することができる。また、上記の溝の形状により、良好な外観、食味および食感を得ることができる。
図3の変形例として、4つの溝34と4つの溝36のそれぞれを、断面32の中心を通る所定角度間隔の16本の直線上に各溝の辺がくるように配置してもよい。
上記の各実施形態では、麺線方向に2本または8本の溝を形成した例について説明したが、本発明において、溝の数は、2本以上、何本であってもよい。いずれの本数の場合にも、麺線の断面における溝部分の面積の合計が、麺線の主外形の面積の30〜50%となるようにすることで、麺類の茹で時間を溝なしの麺よりも大幅に短くし、かつ、調理後の外観、食味および食感において溝なしの麺と遜色がない麺類を得ることができる。
本発明は、生麺、茹麺、蒸麺、乾麺、即席麺等、各種の麺類に適用することができる。中でも乾麺は、生麺等に比して茹で時間が長いため、本発明を適用することによる茹で時間短縮の効果が高い。
また、本発明は、引き延ばし成形する方法、圧延成形したものを線切りする方法、押出し成形する方法等、各種の製造方法により得られた麺類に適用することができる。特に、押出し成形する場合には、押出しダイの形状を麺線の横断面の形状に対応するものとすることにより、製麺と溝形成を同時に行うことができるので、本発明の適用が容易である点で好ましい。引き延ばし成形する方法や圧延成形後線切りする方法の場合には、麺の成形後に別途溝形成工程を設ければよい。
本発明の溝付き麺類を適用した乾麺の製造において、生麺の形状は、乾麺にしたときに、上述した本発明の溝付き麺類となるように設定されればよい。生麺の成形の後、成形した麺を調湿乾燥し、冷却して、製品とする。調湿乾燥とは、湿度を保ちつつ麺を乾燥させる処理である。例えば、パスタであれば、温度70℃、湿度75%の環境下で10〜15時間乾燥させる。このように調温調湿環境下でゆっくり乾燥させることにより、麺の表面がひび割れるのを防ぎ、色味も良く、外観の良い乾麺を得ることができる。
本発明を適用できる麺類の具体例としては、各種パスタ、そば、うどん、ラーメンが挙げられる。また、本発明を適用する麺類は、従来の麺類と同様の、通常の材料によって製造することができる。
以上、本発明に係る溝付き麺類について詳細に説明したが、本発明は上記種々の実施例に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
本発明をスパゲティに適用して試験を行った。
デュラム小麦のセモリナ100部と水30部とを混練して押出し成形機に供給した。
押出しダイには、内径2.45mmの円形状のダイ穴の縦方向に、楔形(V字形)の変形楔形突起を、互い違いに3個有するものを用いた。このダイにより得られる麺は、図1と同様の断面形状を有するものとなる。
この押出し成形機より得られた生スパゲティを調湿乾燥して乾物スパゲティを得た。得られた乾物スパゲティの形状寸法は、図1の麺10の図に対応させて説明すると、直径X1=2.40mm、楔形溝の深さT1=1.1mm、T2=1.1mm、楔形溝の先端部の角度P1=35度、P2=25度、溝の開口幅W1=1.0mm、W2=0.55mm、肉厚A1〜A4の最大値=0.55mm、最小値=0.40mm、平均値=0.50mmであった。また、溝の面積の合計が、麺線の主外形で形成される円の面積の42%であった。
この乾物スパゲティを茹でたところ、2分で可食状態となり、押出しダイの変形楔形突起によって形成された溝は閉じて、1.6mmの溝なしスパゲティに相当するものとなった。なお、従来の1.6mmの溝なしスパゲティの茹で時間は7分、これに相当する従来の溝付きスパゲティ1.7mmの茹で時間は5分である。
本実施例によって得られたスパゲティは、外観、食味、食感とも1.6mmの溝なしスパゲティに比べ全く遜色ないものであった。
本発明に係る溝付き麺類の第1実施形態の横断面図である。 本発明に係る溝付き麺類の第2実施形態の横断面図である。 本発明に係る溝付き麺類の第3実施形態の横断面図である。 従来の溝付き麺の断面形状を示す図である。
符号の説明
10、20、30、100 麺
12、22、32、102 断面
14、16、24、26、34、36、104 溝

Claims (3)

  1. 麺線の横断面の最大径が1.2mm〜3.0mmであり、その主外形が円または楕円の円弧である麺類であって、
    前記麺線の縦方向に沿った複数の溝を有し、
    前記複数の溝は、前記麺線の横断面において、前記麺線の中心を通る線に沿って形成されたV字形の第1の溝と、前記第1の溝を挟んで前記第1の溝の両側に配置され且つ前記第1の溝とは反対方向に開口する2つのV字形の第2の溝を有し、
    前記第1の溝と2つの前記第2の溝は、互いの間に一定の肉厚を有する部分が形成されるように前記麺線の中心を通る線に対して線対称に配置され、
    前記第1の溝の開口部から先端部までの深さおよび前記第2の溝の開口部から先端部までの深さは、前記第1の溝および前記第2の溝の形成方向における前記麺線の横断面の長さの1/2より大きく、
    前記麺線の横断面において、2つの前記第2の溝の間の部分を2つの前記第2の溝の外側の開口端を結んだ線で切り落とした形状を有し、
    前記麺線の横断面の中心から構成面積約80%の部分における肉厚が0.3mm〜0.8mmであることを特徴とする溝付き麺類。
  2. 前記麺線の横断面において、前記第1の溝に隣接する前記麺線の部分の肉厚と前記第1の溝の開口幅との比および前記第2の溝に隣接する前記麺線の部分の少なくとも一方の肉厚と前記第2の溝の開口幅との比が、それぞれ1.0:0.7〜1.3である請求項1に記載の溝付き麺類。
  3. 前記第1の溝の前記先端部の角度および前記第2の溝の前記先端部の角度が、それぞれ20度〜45度である請求項1または2に記載の溝付き麺類。
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