JPWO2013122248A1 - 鋳鉄およびブレーキ部品 - Google Patents

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Abstract

本発明は、高い比熱を有することにより、ブレーキ部品の軽量化等を達成することができる鋳鉄を提供するものである。本発明は、質量%で、C:3.0〜4.8%、Si:3.5〜5.0%、Mn:0.5〜2.0%、Cu:0.3〜1.5%、残部:Feおよび不可避不純物からなる化学成分組成を有するものである。

Description

本発明は車両等のブレーキ装置に用いて好適な鋳鉄およびブレーキ部品に係り、特に、高い比熱を備えることによりブレーキディスクの軽量化を達成する技術に関する。
自動車や自動二輪車等のブレーキ装置は、車輪とともに回転するブレーキディスクと、ブレーキディスクに押し付けられるブレーキパッドとを備えている。ブレーキディスクには、発生する摩擦熱による機能低下を抑制するため高い熱伝導率が要求される。このような要求を低コストで実現する材料として、従来、片状黒鉛鋳鉄やCV黒鉛鋳鉄、球状黒鉛鋳鉄が用いられている。特に、片状黒鉛鋳鉄は、黒鉛が熱の良導体であるため黒鉛長さを大きくすることにより熱伝導率の向上が可能である。
鋳鉄に関する先行技術文献としては以下のものがある。特許文献1に記載のものは、耐食性鋳鉄に関するもので、炭素当量3.8〜4.5%の範囲でC:2.8〜4%、Si:1.5〜3.0%、Mn:0.3〜1.2%、P:0.2%以下、S:0.06〜0.25%、Cu:0.15〜3.5%、および残部:Feおよび不可避不純物からなり、Cuの含有量を変化させて発錆を抑制している。
特許文献2に記載のものは、ディスクブレーキ用ディスクに関するもので、C:2.8〜3.8%、Si:1.8〜3.4%、Mn:0.5〜1.0%、S:0.02〜0.1%、Cr:0.1〜1.5%、Mo:0.1〜1.0%、Ni:0.1〜1.2%、Ce:0.01〜0.05%、Cu:0.1〜1.2%、残部:Feおよび不可避的不純物からなり、Ceで高強度化することで耐ヒートクラック性を向上させている。
特許文献3に記載のものは、摺動部とハブ取付け部を有し、単一溶湯による鋳造製一体構造のブレーキ部品であって、C:3.5 〜3.90%、Si:2.3〜3.0%、Mn:0.7〜1.1%、P:<0.05%、S:0.08〜0.012%、Cu:0.7〜1.2%、残部:鉄および不可避的不純物からなり、CE値が4.3〜4.7、引張強さが15〜20kgf/mm、減衰能が12〜20×10−3で、ハブ取付け孔内面には硬さHRB90〜105になるよう高周波焼入れが施されている。
特許文献4に記載のものは、高熱伝導耐食鋳鉄であって、炭素当量:4〜5%の範囲でC:3〜4.5%、Si:1.5〜3.0%、Mn:0.5〜1.5%、P:0.2%以下、S:0.06〜0.25%、Cu:0.15〜3.5%、Ca:0.02〜0.1%、Al:0.02〜0.1%、残部:鉄および不可避不純物からなり、組織中に針状黒鉛を生成させたことにより、高熱伝導性と耐食性を向上させている。
特公昭59−011653 特開2002−105581 特開平5−214480 特開平7−3380
ところで、近年、自動車等の運輸装置には、温室効果ガスの排出規制に伴い益々の軽量化が要望されており、ブレーキディスクは、鋳鉄の塊でかなりの重量物となるため、特に軽量化が強く要望されている。ブレーキディスクとブレーキパッドによる制動は、運動エネルギーを熱エネルギーに変換する作用を伴い、ブレーキディスクは、熱エネルギーを吸収し停止後は熱エネルギーを放出する。ブレーキディスクの熱伝導率が高ければ、熱エネルギーを迅速に放出することができる。また、ブレーキディスクの比熱が高ければ、熱エネルギーを蓄える能力が高く、熱エネルギーを吸収したときの温度上昇を抑制することができる。したがって、ブレーキディスクの比熱が高ければ、ブレーキディスクを小型化することができる。
しかしながら、比熱を高めることに眼目を置いた鋳鉄の開発は、現在のところなされていないのが現状である。本発明は、そのような事情に鑑みてなされたもので、高い比熱を有することにより、ブレーキ部品の軽量化等を達成することができる鋳鉄およびブレーキ部品を提供することを目的としている。
本発明者等は、ブレーキディスクを軽量化するために検討を重ねた結果、温室効果ガスの排出抑制効果を得るためには少なくとも600J/kg/K以上の比熱が必要であるとの結論に達した。そして、そのような比熱を得るために鋭意研究を重ねた。
鋳鉄はフェライト、セメンタイト、黒鉛およびその他の微量な介在物からなる。このうちもっとも重量分率の大きいフェライトの高比熱化を検討した。フェライトに固溶し比熱向上効果のある元素を種々調査した結果、Siがもっとも効果が大きく、また炭化物を作らず容易にフェライト中に固溶させることができることが判明した。
Siの効果は鋳鉄中に3.5%以上添加したときに顕著に発現する。Siは鋳鉄中で主としてフェライト中に濃化し、フェライト中での重量分率は4%以上になる。この濃度では平衡状態ではFeSiが析出すると言われているが、X線回折による分析の結果FeSiは通常の製造条件ではほとんど検出されない。すなわち規則構造を作らず不規則かつ過飽和に固溶したSiがフェライトの比熱を向上させていると考えられる。
本発明の鋳鉄は上記知見に基づいてなされたものであり、質量%で、C:3.0〜4.8%、Si:3.5〜5.0%、Mn:0.5〜2.0%、Cu:0.3〜1.5%、残部:Feおよび不可避不純物からなることを特徴とする。
以下、本発明の数値限定の根拠を本発明の作用とともに説明する。なお、以下の説明において「%」は「質量%」の意味である。
C:3.0〜4.8%
Cは基地組織に黒鉛を析出させるために必要な元素である。黒鉛は熱の良導体で鋳鉄の熱伝導率を高め、吸収した熱エネルギーを速やかに放出する作用を奏する。Cの含有量が3.0%未満では、現行材同等の熱伝導率である44W/m/Kを得ることが困難となる。一方、Cの含有量が4.8%を超えると、鋳鉄の融点が高くなり過ぎて溶解が困難になるとともに、強度低下が著しくなる。よって、Cの含有量は3.0〜4.8%とする。
Si:3.5〜5.0%
Siは鋳鉄の比熱を高める元素である。Siの含有量が3.5%未満では、本発明が目標とする比熱である600J/kg/Kを得ることが困難となる。一方、Siの含有量が5%を超えると、溶湯の粘度が高くなり鋳造が困難になる。よって、Siの含有量は3.5〜5.0%とする。
Mn:0.5〜2.0%
Mnは原料のスクラップから混入し基地組織を強化する効果がある。Mnの含有量が0.5%未満ではそのような効果が乏しくなる。一方、Mnの含有量が2%を超えると、基地組織のチル化が顕著となり、被削性を低下させる。よって、Mnの含有量は0.5〜2.0%とする。
P:0.2%以下
Pは溶湯の流動性を向上させるが鋳鉄を脆化させるため、不可避不純物としてのPの含有量は0.2%以下とすることが望ましい。
Cu:0.3〜1.5%
本発明では比熱を高めるためにSiの添加が必須であるが、Siはフェライト化を促進する作用を有する。フェライト分率が大きくなると強度低下や耐摩耗性の低下をもたらす。そこで、本発明においては、Cuを必須の合金成分としている。Cuは基地組織のパーライト化を促進して強度を向上させるとともに、黒鉛を扁平化して熱伝導率を高める。Cuの含有量が0.3%未満ではそのような効果が乏しくなる。一方、Cuの含有量が1.5%を超えると、基地組織のパーライトが緻密になり被削性を低下させる。よって、Cuの含有量は0.3〜1.5%とする。より望ましくは、0.5〜1.5%とする。
S:0.25%以下
Sの含有量が0.25%を超えると、MnSの生成量が過多となって白銑化傾向が増大し、被削性が低下する。よって、不可避不純物としてのSの含有量は0.25%以下とすることが望ましい。
Ni、Cr、Mo、V、Snなどの合金元素は鋳鉄の組織や性質を向上するために少量含有することができる。
Ni:0%を超え1.2%以下
Niは黒鉛化を促進する元素でチル化を抑制して切削性を良好にする。また基地組織の強度を向上する作用を有する。ただし、Niは非常に高価であるため多量に添加することはできない。効果とコストの両立のために0%を超え1.2%以下含有することが望ましい。
Cr:0%を超え1.5%以下
Crは炭化物を安定にし、組織を緻密にして強度を向上する元素であり含有することが望ましい。一方、Crはフェライトには固溶し難く炭化物を形成するため比熱向上への寄与は小さい。よって、Crの含有量は0%を超え1.5%以下であることが望ましい。
Mo:0%を超え1.0%以下
Moは炭化物を安定にし、組織を緻密にして強度を向上する元素であり、そのような効果を得るためにMoを含有することが望ましい。一方、Moはフェライトには固溶し難く炭化物を形成するため比熱向上への寄与は小さい。よって、Moの含有量は0%を超え1.0%以下であることが望ましい。
V:0%を超え0.35%以下
Vは炭化物を安定にし、組織を緻密にして強度を向上する元素であり、そのような効果を得るためにVを含有することが望ましい。一方、Vはフェライトには固溶し難く炭化物を形成するため比熱向上への寄与は小さい。よって、Vの含有量は0%を超え0.35%以下であることが望ましい。
Sn:0%を超え0.2%以下
Snは炭化物を安定にし、組織を緻密にして強度を向上する元素であり、そのような効果を得るためにSnを含有してもよい。一方、Snを0.2%を超えて添加すると靱性を低下させてヒートクラックに対するタフネスを低下させる。よって、前述した効果を得る目的で添加する場合のSnの含有量は0%を超え0.2%以下であることが望ましい。
前述のように、ブレーキディスクで十分な軽量化効果を得るには、比熱が600J/kg/K必要である。ここで、加速と制動を繰り返す自動車においては、ブレーキディスクの平均温度は200℃程度であるので、200℃における比熱が600J/kg/K以上であることが望ましい。また、本発明においては、200℃における熱伝導率が44W/m/K以上であることが望ましい。これにより、吸収した熱エネルギーの放出が速やかに行われ、ブレーキディスクへのヒートクラックの発生が抑制される。
本発明は、片状黒鉛鋳鉄、CV黒鉛鋳鉄、および球状黒鉛鋳鉄のいずれにも適用することができる。ただし、球状黒鉛鋳鉄は黒鉛が球状のため引張強度は高いが熱伝導率は不充分である。よって、熱伝導率が高い片状黒鉛鋳鉄または熱伝導率と引張強度のバランスがとれたCV黒鉛鋳鉄が好適であり、さらには低い引張強度が許される限り片状黒鉛鋳鉄が望ましい。また、本発明においては、基地組織におけるパーライトの面積率が90%以上であることが好適であり、これにより、充分な強度を確保することができる。
本発明は、従来知られていなかったSiの比熱向上効果を見出して3.5〜5.0%含有することにより、鋳鉄に高い比熱を備えることができる。これにより、同一重量でも熱容量が向上するため摩擦熱による摺動部の温度上昇を抑制することができ、よって、熱膨張軽減、ヒートクラック軽減、熱劣化軽減などにより部品寿命が向上する。また、相手材であるブレーキパッドの温度が低下することでブレーキパッドの熱負荷を低減することができ、ブレーキパッドの成分を低廉なものにすることができる。さらに、同一熱容量まで重量を減少することができるため、ブレーキ部品の軽量化を達成することができる。
本発明の実施例におけるSi添加量と比熱との関係を示すグラフである。 本発明の実施例におけるCu添加量とパーライト率との関係を示すグラフである。 本発明の実施例におけるC添加量と熱伝導率との関係を示すグラフである。 ブレーキディスクにおける制動時の時間と温度との関係を示すグラフである。
化学成分と組織の影響を調査するため、表1に示す化学成分の鋳鉄サンプルを試作した。各鋳鉄サンプルの比熱、パーライト率、熱伝導率を測定し表1に示す結果を得た。また、各鋳鉄サンプルの鋳造時の欠陥の有無を観察し、その結果を表1に併記した。実施例1〜7は本発明の範囲内の化学成分を有し、比較例1は現行材の一例であるFC250である。比較例1〜5において、本発明の範囲を逸脱する化学成分には下線を付してある。また、比熱、熱伝導率、およびパーライト率において本発明が目標とする範囲を逸脱するものにも下線を付してある。図1〜図4は、表1に示す結果をグラフにしたものである。
Figure 2013122248
表1から分かるように、本発明の実施例1〜7ではいずれも比較例1(現行材)と比べて高い比熱、熱伝導率が得られ、パーライト率は同等であった。
比較例1では、Siの含有量が3.5%に満たないため、比熱が低い値となった。図1に示すように、600J/kg/K以上の比熱を得るためには、Siの含有量は3.5%以上必要である。
比較例2はCおよびSiの含有量を実施例1と同レベルにしてCuの含有量をゼロとしたものである。このため、パーライト率が実施例1〜7と比べて大幅に低くなった。図2に示すように、90%以上のパーライト率を得るためには、Cuの含有量は0.3%以上必要である。
比較例3はSiの含有量を実施例1と同レベルにしてCの含有量を3.0%未満としたものである。比較例3では、Cの含有量が3.0%未満のため熱伝導率が非常に低くなった。図3に示すように、44W/m/K以上の熱伝導率を得るためには、Cの含有量は3.0%以上必要である。
比較例4はCの含有量を実施例1と同レベルにしてSi量を5.0%よりも多くしたものである。表1に示すように、比較例4では、比熱は非常に高いが、溶湯の粘度が高いために鋳造欠陥が発生した。
比較例5はSiの含有量を実施例1のものよりも約0.8%低くしたものである。比較例1よりも比熱が向上しているが600J/kg/Kを超える比熱は得られなかった。
実施例6と比較例1の鋳鉄サンプルから同型同大のブレーキディスクを作製し、これを自動車に装着して200km/hから0km/hまで0.6Gで減速させた。このときのブレーキパッドの温度変化を図4示す。実施例6のブレーキディスクに用いたブレーキパッドの温度は比較例1に比べ大幅に低下していることが分かる。すなわち、実施例6では、比熱が向上したことによって熱エネルギーの吸収量が大きく、ブレーキディスクの温度上昇が抑制されたものである。したがって、本発明によれば、ブレーキパッドの寿命が向上し、ブレーキパッドの成分を低廉化することができるとともに、ブレーキディスクの比熱が向上した分ブレーキディスクの軽量化が可能である。
本発明は、ディスク状のブレーキ部品に限定されるものではなく、円筒状や長板状など任意の形状のブレーキ部品に適用可能である。
本発明は、自動車、自動二輪車、列車等の運輸装置のブレーキやプレス等の機械設備のブレーキなど、あらゆるブレーキ装置に適用可能である。

Claims (5)

  1. 質量%で、C:3.0〜4.8%、Si:3.5〜5.0%、Mn:0.5〜2.0%、Cu:0.3〜1.5%、残部:Feおよび不可避不純物からなることを特徴とする鋳鉄。
  2. 200℃における比熱が600J/kg/K以上であることを特徴とする請求項1に記載の鋳鉄。
  3. 200℃における熱伝導率が44W/m/K以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の鋳鉄。
  4. 基地組織におけるパーライトの面積率が90%以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の鋳鉄。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の鋳鉄から製造されたブレーキ部品。

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