JPWO2013094061A1 - 耐金型磨耗性及びせん断加工性が良好なCu−Ni−Si系銅合金板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、自動車の電気接続用コネクタやプリント基板の接続端子等の導電部材は、銅或いは銅合金をプレス加工して製造されることが多く、プレス金型にはダイス鋼やハイス鋼などの鉄鋼材料が使用されている。Cu−Ni−Si系銅合金等の時効硬化型銅基合金の大半は、活性元素を含有しており、一般的に使用される燐青銅に比べて、プレス金型を著しく磨耗する傾向がある。プレス金型が磨耗すると、被加工材の切断面にバリやだれが生じ、加工形状の悪化を来たし、製造コストも上昇するので、耐金型磨耗性及びせん断加工性(プレス打抜き性)の良好なCu−Ni−Si系銅合金も要求されている。
Cu層を有し、Cu層と銅基合金の界面から内側1μm地点での圧縮残留応力が50N/mm2以下である、プレス加工性に優れる銅合金が開示されている。
Niは1.0〜4.0質量%の範囲で添加する。Niが1.0質量%未満であると、充分な強度が得られない。Niが4.0質量%を超えると、熱間圧延で割れが発生する。
Siは0.2〜0.9質量%の範囲で添加する。Siが0.2質量%未満であると、強度が低下する。Siが4.0質量%を超えると、強度に寄与しないばかりでなく、過剰なSiによって導電性が低下する。
そのNi−Si析出物粒子の個数が1.5×106個/mm2未満、或いは、5.0×106個/mm2を超えても、引張強度を維持することはできない。
表面の粒径100nmを超えるNi−Si析出物粒子の個数が0.5×105〜4.0×105個/mm2であることにより、導電率を維持しながら耐金型磨耗性を向上することができる。
そのNi−Si析出物粒子の個数が.0.5×105個/mm2未満、或いは、4.0×105個/mm2を超えても、その効果は期待できず、特に、耐金型磨耗性が悪くなる。
表面からの厚みが全板厚みの20%である表面層における粒径20〜80nmのNi−Si析出物粒子の個数をa個/mm2、表面層より下方部分における粒径20〜80nmのNi−Si析出物粒子の個数をb個/mm2とした場合に、a/bが0.5〜1.5であることにより、耐金型磨耗性を向上させることができる。
そのa/bが0.5未満、或いは、1.5を超えても、耐金型磨耗性の向上は期待できない。
表面から10μm未満の厚みの範囲の結晶粒内に固溶しているSiの濃度が0.03〜0.4質量%であることにより、せん断加工性を向上することができる。
そのSiの濃度が0.03質量%未満、或いは、0.4質量%を超えても、せん断加工性を向上は期待できない。
Sn及びZnには、強度及び耐熱性を改善する作用があり、更にSnには耐応力緩和性の改善作用が、Znにははんだ接合の耐熱性を改善する作用がある。Snは0.2〜0.8質量%、Znは0.3〜1.5質量%の範囲で添加する。この範囲を下回ると所望の効果が得られず、上回ると導電性が低下する。
Mgには応力緩和特性及び熱間加工性を改善する効果があるが、0.001質量%未満では効果がなく、0.2質量%を超えると、鋳造性(鋳肌品質の低下)、熱間加工性、めっき耐熱剥離性が低下する。
Feには、熱間圧延性を向上させ(表面割れや耳割れの発生を抑制する)、NiとSiの析出化合物を微細化し、メッキ加熱密着性を向上させる効果があるが、その含有量が0.007%未満では、所望の効果が得られず、一方、その含有量が0.25%を超えると、熱間圧延性の向上効果が飽和し、導電性にも悪影響を及ぼすようになることから、その含有量を0.007〜0.25%と定めた。
Pには、曲げ加工によって起るばね性の低下を抑制する効果があるが、その含有量が0.001%未満では所望の効果が得られず、一方、その含有量が0.2%を超えると、はんだ耐熱剥離性を著しく損なうようになることから、その含有量を0.001〜0.2%と定めた。
Cには、プレス打抜き加工性を向上させ、更にNiとSiの析出化合物を微細化させることにより合金の強度を向上させる効果があるが、その含有量が0.0001%未満では所望の効果が得られず、一方、0.001%を越えると、熱間加工性に悪影響を与えるので好ましくなく、その含有量は0.0001〜0.001%と定めた。
Cr及びZrには、Cとの親和力が強くCu合金中にCを含有させ易くするほか、NiおよびSiの析出化合物を一層微細化して合金の強度を向上させ、それ自身の析出によって強度を一層向上させる効果を有するが、含有量が0.001%未満では、合金の強度向上効果が得られず、0.3%を超えると、Cr及び/またはZrの大きな析出物が生成し、めっき性が悪くなり、プレス打抜き加工性も悪くなり、更に熱間加工性が損なわれるので好ましくなく、これらの含有量はそれぞれ0.001〜0.3%に定めた。
熱間圧延最終パス終了後の冷却開始温度、溶体化処理前の冷間圧延を1パス当たりの平均圧延率と総圧延率、溶体化処理の何れか一つが前述の数値範囲を外れても、その銅合金組織は、(1)、(2)、(3)の全てを満たすことはできない。
溶体化処理前の冷間圧延とは、冷間圧延を焼鈍処理等を介して複数回行った後に溶体化処理を行う場合には、その溶体化処理前の最後の冷間圧延を指す。
更に、時効処理を400〜500℃で7〜14時間で実施することにより、表面から10μm未満の結晶粒内に固溶しているSiの濃度を0.03〜0.4質量%とする。これにより、優れたせん断加工性を得ることができる。
時効処理条件が前述の範囲外であると、表面から10μm未満の結晶粒内に固溶しているSiの濃度は、前述の範囲内に入らない。
[銅基合金板の成分組成]
(1)本発明の耐金型磨耗性及びせん断加工性が良好なCu−Ni−Si系銅合金板は、1.0〜4.0質量%のNi、0.2〜0.9質量%のSiを含有し、残部がCu及び不可避的不純物からなる組成を有する。
Ni及びSiは、適切な熱処理を行うことにより、Ni2Siを主とする金属間化合物の微細な粒子を形成する。その結果、合金の強度が著しく増加し、同時に電気伝導性も上昇する。
Niは1.0〜4.0質量%の範囲で添加する。Niが1.0質量%未満であると、充分な強度が得られない。Niが4.0質量%を超えると、熱間圧延で割れが発生する。
Siは0.2〜0.9質量%の範囲で添加する。Siが0.2質量%未満であると強度が低下する。Siが4.0質量%を超えると、強度に寄与しないばかりでなく、過剰なSiによって導電性が低下する。
Sn及びZnには、強度及び耐熱性を改善する作用があり、更にSnには耐応力緩和性の改善作用が、Znにははんだ接合の耐熱性を改善する作用がある。Snは0.2〜0.8質量%、Znは0.3〜1.5質量%の範囲で添加する。この範囲を下回ると所望の効果が得られず、上回ると導電性が低下する。
Mgには応力緩和特性及び熱間加工性を改善する効果があるが、0.001質量%未満では効果がなく、0.2質量%を超えると鋳造性(鋳肌品質の低下)、熱間加工性、めっき耐熱剥離性が低下する。
Feには、熱間圧延性を向上させ(表面割れや耳割れの発生を抑制する)、NiとSiの析出化合物を微細化し、メッキ加熱密着性を向上させる効果があるが、その含有量が0.007%未満では、所望の効果が得られず、一方、その含有量が0.25%を超えると、熱間圧延性の向上効果が飽和し、導電性にも悪影響を及ぼすようになることから、その含有量を0.007〜0.25%と定めた。
Pには、曲げ加工によって起るばね性の低下を抑制する効果があるが、その含有量が0.001%未満では所望の効果が得られず、一方、その含有量が0.2%を超えると、はんだ耐熱剥離性を著しく損なうようになることから、その含有量を0.001〜0.2%と定めた。
Cには、プレス打抜き加工性を向上させ、更にNiとSiの析出化合物を微細化させることにより合金の強度を向上させる効果があるが、その含有量が0.0001%未満では所望の効果が得られず、一方、0.001%を越えると、熱間加工性に悪影響を与えるので好ましくなく、その含有量は0.0001〜0.001%と定めた。
Cr及びZrには、Cとの親和力が強くCu合金中にCを含有させ易くするほか、NiおよびSiの析出化合物を一層微細化して合金の強度を向上させ、それ自身の析出によって強度を一層向上させる効果を有するが、含有量が0.001%未満では、合金の強度向上効果が得られず、0.3%を超えると、Cr及び/またはZrの大きな析出物が生成し、めっき性が悪くなり、プレス打抜き加工性も悪くなり、更に熱間加工性が損なわれるので好ましくなく、これらの含有量はそれぞれ0.001〜0.3%に定めた。
本発明にて、銅合金板の表面、表面層、表面層より下方部分のNi−Si析出物粒子の個数/μm2は、次のようにして求めた。
前処理として、10mm×10mm×0.3mmの試料を10%硫酸に10分間浸漬した後、水洗、エアブローにより散水した後に、日立ハイテクノロジーズ社製フラットミリング(イオンミリング)装置で、加速電圧5kV、入射角5°、照射時間1時間にて表面処理を施した。
次に、表面層(表面から厚さ方向に板厚全体の20%までの深さの地点)、表面層より下方部分を観察し、100μm2中の粒径が20〜80nmのNi−Si析出物粒子の個数をカウントし、個数/mm2に換算した。測定箇所を変更してこの測定を10回実施し、その平均値をそれぞれのNi−Si析出物粒子の個数とした。
これらの結果から、表面からの厚みが全板厚みの20%である表面層における粒径20〜80nmのNi−Si析出物粒子の個数をa個/mm2、表面層より下方部分における粒径20〜80nmのNi−Si析出物粒子の個数をb個/mm2とし、そのa/bを求めた。
日本電子社製透過型電子顕微鏡JEM−2010Fを使用し、5万倍にて、その試料の圧延方向垂直断面の表面より深さ8μmの地点の結晶粒内に固溶しているSiの濃度を観察した。測定箇所を変更してこの測定を10回実施し、その平均値をSiの濃度とした。
本発明の耐金型磨耗性及びせん断加工性が良好なCu−Ni−Si系銅合金板の製造方法は、熱間圧延、冷間圧延、溶体化処理、時効処理、最終冷間圧延、歪み取り焼鈍をこの順序で含む工程で前記Cu−Ni−Si系銅合金板を製造するに際して、熱間圧延最終パス終了後の冷却開始温度を350〜450℃で実施し、溶体化処理前の冷間圧延を1パス当たりの平均圧延率を15〜30%にて総圧延率を70%以上で実施し、溶体化処理を800〜900℃で60〜120秒間で実施し、時効処理を400〜500℃で7〜14時間で実施する。
熱間圧延最終パス終了後の冷却開始温度、溶体化処理前の冷間圧延を1パス当たりの平均圧延率と総圧延率、溶体化処理の何れか一つが前述の数値範囲を外れても、銅合金組織は、(1)、(2)、(3)の条件を全て満たすことはできない。
時効処理条件が前述の範囲外であると、圧延両表面から10μm未満の結晶粒内に固溶しているSiの濃度は、前述の範囲内には入らない。
先ず、本発明のCu−Ni−Si系銅合金板となるように材料を調合し、還元性雰囲気の低周波溶解炉を用いて溶解鋳造を行い銅合金鋳塊を得る。次に、この銅合金鋳塊を900〜980℃に加熱した後、熱間圧延を施して適度の厚みの熱延板とし、熱間圧延最終パス終了後の冷却開始温度を350〜450℃として、この熱延板を水冷した後に両面を適度に面削する。
次に、これらの冷延薄板を800〜900℃で60〜120秒間の溶体化処理を実施した後、400〜500℃で7〜14時間の時効処理を実施し、酸洗処理し、更に、加工率10〜30%にて最終冷間圧延を実施し、必要に応じて歪み取り焼鈍を施す。
この冷延板を表1に示すように、温度、時間を変えて溶体化処理を施し、引続き、表1に示すように、温度、時間を変えて時効処理を施し、酸洗処理後、最終冷間圧延を施し、実施例1〜11及び比較例1〜9の銅合金薄板を作製した。
銅合金板の表面、表面層、表面層より下方部分のNi−Si析出物粒子の個数/μm2は、次の様にして求めた。
前処理として、10mm×10mm×0.3mmの試料を10%硫酸に10分間浸漬した後、水洗、エアブローにより散水した後に、日立ハイテクノロジーズ社製フラットミリング(イオンミリング)装置で、加速電圧5kV、入射角5°、照射時間1時間にて表面処理を施した。
次に、日立ハイテクノロジーズ社製電解放射型電子顕微鏡S−4800を使用し、2万倍にて、その試料の表面を観察し、100μm2中の粒径20〜80nmのNi−Si析出物粒子の個数、100μm2中の粒径100nmを超えるNi−Si析出物粒子の個数をカウントし、個数/mm2に換算した。測定箇所を変更してこの測定を10回実施し、その平均値をそれぞれのNi−Si析出物粒子の個数とした。
次に、表面層(表面から厚さ方向に板厚全体の20%までの深さの地点)、表面層より下方部分を観察し、100μm2中の粒径が20〜80nmのNi−Si析出物粒子の個数をカウントし、個数/mm2に換算した。
測定箇所を変更してこの測定を10回実施し、その平均値をそれぞれのNi−Si析出物粒子の個数とした。
これらの結果から、表面からの厚みが全板厚みの20%である表面層における粒径20〜80nmのNi−Si析出物粒子の個数をa個/mm2、表面層より下方部分における粒径20〜80nmのNi−Si析出物粒子の個数をb個/mm2とし、そのa/bを求めた。
日本電子社製透過型電子顕微鏡JEM−2010Fを使用し、5万倍にて、その試料の圧延方向垂直断面の表面より深さ8μmの地点の結晶粒内に固溶しているSiの濃度を観察した。測定箇所を変更してこの測定を10回実施し、その平均値をSiの濃度とした。
これらの結果を表2に示す。
引張強さは、JIS5号試験片にて測定した。
導電率は、JIS−H0505に基づいて測定した。
金型磨耗性は、日本伸銅協会技術標準JCBA T310の試験方法に従って、インストロン・ジャパン株式会社製4204型万能材料試験を使用し、パンチ形状を直径10mmφの円形、クリアランスを5%、せん断速度を25mm/minとして、せん断加工試験を実施してせん断応力を測定し、せん断抵抗率(材料のせん断応力/材料の引張強度)を算出した。せん断抵抗率が低いほど、耐金型磨耗性は向上するものと推察される。
せん断加工性は、材料のせん断時におけるバリ長さにて評価し、日本伸銅協会技術標準JCBA T310の試験方法に従い、インストロン・ジャパン株式会社製4204型万能材料試験にて、パンチ形状を直径10mmφの円形、クリアランスを5%、せん断速度を25mm/minとして、せん断加工試験を実施した。バリ長さは、打ち抜いた試験片の円周方向90°毎の4箇所のバリ長さを測定し、その平均値をバリ長さとした。
これらの結果を表2に示す。
熱間圧延最終パス終了後の冷却開始温度、溶体化処理前の冷間圧延を1パス当たりの平均圧延率と総圧延率、溶体化処理の何れか一つが前述の数値範囲を外れても、その銅合金組織は、(1)、(2)、(3)の全てを満たすことはできない。
溶体化処理前の冷間圧延とは、冷間圧延を焼鈍処理等を介して複数回行った後に溶体化処理を行う場合には、その溶体化処理前の最後の冷間圧延を指す。
更に、時効処理を400〜500℃で7〜14時間で実施することにより、表面から10μm未満の結晶粒内に固溶しているSiの濃度を0.03〜0.4質量%とする。これにより、優れたせん断加工性を得ることができる。
時効処理条件が前述の範囲外であると、表面から10μm未満の結晶粒内に固溶しているSiの濃度は、前述の範囲内に入らない。
Claims (9)
- 1.0〜4.0質量%のNi、0.2〜0.9質量%のSiを含有し、残部がCu及び不可避的不純物からなり、表面の粒径20〜80nmのNi−Si析出物粒子の個数が1.5×106〜5.0×106個/mm2であり、表面の粒径100nmを超えるNi−Si析出物粒子の個数が0.5×105〜4.0×105個/mm2であり、表面からの厚みが全板厚みの20%である表面層における粒径20〜80nmのNi−Si析出物粒子の個数をa個/mm2、前記表面層より下方部分における粒径20〜80nmのNi−Si析出物粒子の個数をb個/mm2とした場合に、a/bが0.5〜1.5であり、表面から10μm未満の厚さの範囲の結晶粒内に固溶しているSiの濃度が0.03〜0.4質量%であることを特徴とする耐金型磨耗性及びせん断加工性が良好なCu−Ni−Si系銅合金板。
- 更にSnを0.2〜0.8質量%、Znを0.3〜1.5質量%含有することを特徴とする請求項1に記載の耐金型磨耗性及びせん断加工性が良好なCu−Ni−Si系銅合金板。
- 更にMgを0.001〜0.2質量%含有することを特徴とする請求項1或いは請求項2に記載の耐金型磨耗性及びせん断加工性が良好なCu−Ni−Si系銅合金板。
- 更にFe:0.007〜0.25質量%、P:0.001〜0.2質量%、C:0.0001〜0.001質量%、Cr:0.001〜0.3質量%、Zr:0.001〜0.3質量%を1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1或いは請求項2に記載の耐金型磨耗性及びせん断加工性が良好なCu−Ni−Si系銅合金板。
- 更にFe:0.007〜0.25質量%、P:0.001〜0.2質量%、C:0.0001〜0.001質量%、Cr:0.001〜0.3質量%、Zr:0.001〜0.3質量%を1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項3に記載の耐金型磨耗性及びせん断加工性が良好なCu−Ni−Si系銅合金板。
- 請求項1或いは請求項2に記載の耐金型磨耗性及びせん断加工性が良好なCu−Ni−Si系銅合金板の製造方法であって、熱間圧延、冷間圧延、溶体化処理、時効処理、最終冷間圧延、歪み取り焼鈍をこの順序で含む工程で前記Cu−Ni−Si系銅合金板を製造するに際して、熱間圧延最終パス終了後の冷却開始温度を350〜450℃で実施し、溶体化処理前の冷間圧延を1パス当たりの平均圧延率を15〜30%にて総圧延率を70%以上で実施し、溶体化処理を800〜900℃で60〜120秒間で実施し、時効処理を400〜500℃で7〜14時間で実施することを特徴とする前記Cu−Ni−Si系銅合金板の製造方法。
- 請求項3に記載の耐金型磨耗性及びせん断加工性が良好なCu−Ni−Si系銅合金板の製造方法であって、熱間圧延、冷間圧延、溶体化処理、時効処理、最終冷間圧延、歪み取り焼鈍をこの順序で含む工程で前記Cu−Ni−Si系銅合金板を製造するに際して、熱間圧延最終パス終了後の冷却開始温度を350〜450℃で実施し、溶体化処理前の冷間圧延を1パス当たりの平均圧延率を15〜30%にて総圧延率を70%以上で実施し、溶体化処理を800〜900℃で60〜120秒間で実施し、時効処理を400〜500℃で7〜14時間で実施することを特徴とする前記Cu−Ni−Si系銅合金板の製造方法。
- 請求項4に記載の耐金型磨耗性及びせん断加工性が良好なCu−Ni−Si系銅合金板の製造方法であって、熱間圧延、冷間圧延、溶体化処理、時効処理、最終冷間圧延、歪み取り焼鈍をこの順序で含む工程で前記Cu−Ni−Si系銅合金板を製造するに際して、熱間圧延最終パス終了後の冷却開始温度を350〜450℃で実施し、溶体化処理前の冷間圧延を1パス当たりの平均圧延率を15〜30%にて総圧延率を70%以上で実施し、溶体化処理を800〜900℃で60〜120秒間で実施し、時効処理を400〜500℃で7〜14時間で実施することを特徴とする前記Cu−Ni−Si系銅合金板の製造方法。
- 請求項5に記載の耐金型磨耗性及びせん断加工性が良好なCu−Ni−Si系銅合金板の製造方法であって、熱間圧延、冷間圧延、溶体化処理、時効処理、最終冷間圧延、歪み取り焼鈍をこの順序で含む工程で前記Cu−Ni−Si系銅合金板を製造するに際して、熱間圧延最終パス終了後の冷却開始温度を350〜450℃で実施し、溶体化処理前の冷間圧延を1パス当たりの平均圧延率を15〜30%にて総圧延率を70%以上で実施し、溶体化処理を800〜900℃で60〜120秒間で実施し、時効処理を400〜500℃で7〜14時間で実施することを特徴とする前記Cu−Ni−Si系銅合金板の製造方法。
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