JP4444245B2 - 電気電子機器用Cu−Zn−Sn合金 - Google Patents

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Description

本発明は、優れた強度、導電率および曲げ加工性を兼ね備え、端子、コネクタ、スイッチ、リレーなどの電気電子部品に好適な銅合金に関するものである。
電気電子機器の各種端子、コネクタ、リレーまたはスイッチ等には、製造コストを重視する用途では低廉な黄銅が使用されている。また、ばね性が重視される用途にはりん青銅が使用され、ばね性および耐食性が重視される用途には洋白が使用されている。これら銅合金は固溶強化型合金であり、合金元素の作用により強度やばね性が向上する反面、導電率や熱伝導率が低下する。
一方近年、固溶強化型合金に替わり、析出強化型銅合金の使用量が増加している。析出強化型合金は、合金元素をCu母地中に微細化合物粒子として析出させることを特徴とする。合金元素が析出する際に、強度が上昇し、同時に導電率も上昇する。したがって、析出強化型合金では、固溶強化型合金に対し、同じ強度でより高い導電率が得られる。析出強化型銅合金としては、Cu−Ni−Si系合金、Cu−Be系合金、Cu−Ti系合金、Cu−Zr系合金等がある。
しかし、析出強化型合金では、合金元素をCu中に一旦固溶させるための高温・短時間の熱処理(溶体化処理)および合金元素を析出させるための低温・長時間の熱処理(時効処理)が必要であり、その製造プロセスは複雑である。また、合金元素として、Si、Ti、Zr、Be等の活性元素を含有しているため、インゴット品質の作りこみが難しい。したがって、析出強化型合金の製造コストは、固溶強化型合金の製造コストと比べ非常に高い。
近年、電子機器部品の小型化に伴い、端子、コネクタ、スイッチ、リレーなどが小型化し、銅合金の通電部の断面積が小さくなっている。通電部の断面積が小さくなると、電流を流した際の発熱量が増大する。より高い導電率を有する銅合金を用いれば、この発熱量の増大を抑えることができる。
従来の固溶強化型銅合金を用いる場合、導電率が高い銅合金を選択すると、その強度は低いため、電気接点での接触力不足等の問題が生じる。これに対し、析出強化型合金を用いれば、強度を低下させることなく導電率を高めることができるが、コストが増大する。銅合金の価格に対する市場の要求は厳しく、コスト増加は許容され難い。
以上の背景のなか、固溶強化型合金を改良することにより、必要充分な導電率と強度を有する低廉な銅合金を開発することが検討されている。黄銅に代表されるCu−Zn合金は、製造が容易であり、Znが安価なことも相まって、特に低コストで製造できる合金である。このCu−Zn合金の特性を改良し、電子部品素材としての用途を拡大することが図られている。例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3には、Cu−Zn合金にSnを添加した銅合金が開示されている。
特開平1−162737号公報 特開平2−170954号公報 特開平7−258777号公報
しかし、これら文献に開示されたCu−Zn−Sn系合金は、良好な導電率、強度および曲げ加工性を兼ね備えているとはいえず、電子機器部品の小型化に対応できるものではなかった。
本発明の課題は、必要充分な導電率と強度を併せ持ち、電子機器部品の小型化に対応し得る、低コストの銅合金を提供することである。
本発明者らは、Cu−Zn合金のZn量を調整した上で少量のSnを添加し、さらに金属組織を調整することにより、必要十分な導電率、強度および曲げ加工性を有する銅合金を得た。
すなわち本発明は、
(1) 2〜12質量%のZnおよび0.1〜1.0質量%のSnを含有し、Snの質量%濃度([%Sn])とZnの質量%濃度([%Zn])との関係が(i)、好ましくは(ii)式の範囲に調整され、残部が銅およびその不可避的不純物から成り、不可避的不純物中S濃度が30質量ppm以下、O濃度が50質量ppm以下であり、35%IACS以上の導電率および410MPa以上の引張強さを有し、Bad WayおよびGood Wayの180度密着曲げ加工が可能であることを特徴とする電気電子機器用銅合金。
0.5≦[%Sn]+0.16[%Zn]≦2.0 (i)
0.6≦[%Sn]+0.16[%Zn]≦2.0 (ii)
(2)Ni、Mg、Fe、P、Mn、Co、Be、Ti、Cr、Zr、AlおよびAgのなかの一種以上を合計0.005〜0.5質量%の範囲で含有することを特徴とする上記(1)の電気電子機器用銅合金
(3)圧延方向および厚み方向に平行な断面において、長さが50μmを超える介在物の個数が、0.5個/mm以下であることを特徴とする上記(1)〜(2)の電気電子機器用銅合金
(4)圧延面に平行な断面の金属組織において、金属組織を構成する結晶粒が、圧延方向に引き伸ばされた形状を有し、さらに、結晶粒の圧延方向と直交する方向の平均粒径をa、圧延方向と平行な方向の平均粒径をbとしたときに、
a=1.0〜10.0μm、好ましくは1.0〜5.0μm
b/a=1.2〜2.5
なる寸法を有することを特徴とする上記(1)〜(3)の電気電子機器用銅合金
(5)圧延面における(200)面および(220)面からのX線回折強度をそれぞれI(200)およびI(220)とし、銅粉末における(200)面および(220)面からのX線回折強度をそれぞれI0(200)およびI0(220)としたときに、
0.2≦I(200)/I0(200)≦1.0
2.0≦I(220)/I0(220)≦5.0
であることを特徴とする上記(1)〜(4)の電気電子機器用銅合金
(6)次の工程を順次行うことを特徴とする請求項(1)〜(5)の電気電子機器用銅合金の製造方法
A.結晶粒径を1〜10μmに仕上げる中間再結晶焼鈍
B.加工度35〜90%の中間冷間圧延
C.結晶粒径を1〜10μm、好ましくは1〜5μmに仕上げる最終再結晶焼鈍
D.加工度15〜60%の仕上冷間圧延
を提供する。
必要充分な導電率と強度を併せ持ち、電子機器部品の小型化に対応し得る銅合金を低コストで製造することが可能となる。
本発明が必要十分と見なす特性は次の通りである。
(A)導電率:35%IACS以上。この導電率は析出強化型合金であるCu−Ni−Si系合金(コルソン合金)の導電率に匹敵する。なお、黄銅(C2600)の導電率は28%IACS、りん青銅(C5210)の導電率は13%IACSである。
(B)引張強さ:410MPa以上。この引張強さは、JIS規格(JISH3100)により規定された黄銅(C2600)の質別Hの引張強さに相当する。
(C)曲げ加工性:Good WayおよびBad Wayの180度密着曲げが可能なこと。この曲げ試験において割れや大きな肌荒れが発生しなければ、コネクタに施される最も厳しいレベルの曲げ加工が可能となる。
即ち本発明が提供する銅合金は、黄銅の強度、コルソン合金の導電率、黄銅やコルソン合金と同等以上の曲げ加工性を併せ持つものであり、小型化が進行する電子機器部品の素材として好適な銅合金といえる。
従来のCu−Zn−Sn合金のなかに、上記(A)(B)(C)の全てを満たす合金は無かった。例えば、特許文献3に開示されている合金は、(A)と(B)は満足するものの、(C)を達成するために必要な組織制御(介在物分布、結晶粒形状、結晶方位等の最適化)が行われていないため、その曲げ加工性はR/t=0.8の90度W曲げ(Rは曲げ半径、tは試料板厚)のレベルである。
ここで上記二種類の曲げ試験方法の概略を図1に示した。
本発明では、上記特性を得るために、本発明合金の成分、組織および製造方法を、以下のように限定する。
(1)ZnおよびSn濃度
本発明の銅合金は、ZnとSnを基本成分とし、両元素の作用により機械的特性を作りこむ。Zn濃度およびSn濃度の範囲は、それぞれ2〜12質量%および0.1〜1.0質量%とする。Znが2%を下回ると、Cu−Zn合金の特徴である良好な製造性が失われる。Znが12%を超えると、Sn濃度を調整しても所望の導電率が得られなくなる。
製品特性として導電率を重視する場合はZnを7質量%以下とし、強度を重視する場合はZnを7質量%超とすることが好ましい。
Snは圧延の際の加工硬化を促進する作用を持ち、Snが0.1%を下回ると強度が不足する。一方、Snが1.0%を超えると、合金の製造性が低下する。
SnとZnの合計濃度(T)は、次のように調整する。
0.5≦T≦2.0
T=[%Sn]+0.16[%Zn]
ここで、[%Sn]および[%Zn]はそれぞれSnおよびZnの質量%濃度である。Tを2.0以下にすれば35%IACS以上の導電率が得られる。また、Tを0.5以上にすれば、金属組織を適切に調整することにより、410MPa以上の引張強さが得られる。そこで、Tを0.5〜2.0に規定する。
Tの範囲は好ましくは0.6〜2.0、より好ましくは0.6〜1.7であり、この範囲に調整することにより、35%IACS以上の導電率と410MPa以上の引張強さがより安定して得られる。
(2)Ni、Mg、Fe、P、Mn、Co、Be、Ti、Cr、Zr、Al、Ag
本発明合金には、合金の強度、耐熱性、耐応力緩和性等を改善する目的で、Ni、Mg、Fe、P、Mn、Co、Be、Ti、Cr、Zr、AlおよびAgの中の一種以上を合計で0.005〜0.5質量%添加することができる。ただし、合金元素の追加は、導電率の低下、製造性の低下、原料コストの増加等を招くことがあるので、この点への配慮は必要である。
上記元素の合計量が0.005質量%を下回ると、特性向上の効果が発現しない。一方、上記元素の合計量が0.5質量%を超えると、導電率低下が著しくなる。そこで、合計量を0.005〜0.5質量%に規定する。
(3)介在物個数、S濃度、O濃度
圧延方向に平行でかつ厚み方向に平行な断面において観察される、長さが50μmを超える介在物の個数を、0.5個/mm以下に規制する。介在物が0.5個/mmを超えると、曲げ加工性が著しく低下し180度密着曲げが不可能になる。
介在物を上記範囲に調整するために、SおよびO濃度をそれぞれ30質量ppm以下および50質量ppm以下に規定する。SまたはO濃度がこの範囲を超えると上記介在物が0.5個/mmを超える。
(4)結晶粒形状
本発明合金の圧延面に平行な断面の金属組織を観察すると、圧延方向に引き伸ばされた形状の結晶粒が観察される。この結晶粒の圧延方向と直交する方向の平均粒径をa、圧延方向と平行な方向の平均粒径をbとすると、a値およびb/a値が合金の強度および曲げ加工性と相関を持つ。したがって、これらをパラメータとして合金の特性を調整することができる。
aが1μmを下回ると曲げ加工性が低下し180度密着曲げが不可能になる。aが10μmを超えると強度が低下して410MPa以上の引張強さを得ることが困難になり、さらに曲げ加工を行った際に曲げ部に大きな肌荒れが発生する。そこで、aを1〜10μm、より好ましくは1〜5μmに規定する。
b/aが2.5を超えると、曲げ加工性が低下し180度密着曲げが不可能になる。b/aが1.2未満になると強度が低下し410MPa以上の引張強さを得ることが困難になる。そこで、b/aを1.2〜2.5に規定する。
なお、最終焼鈍において組織が完全に再結晶せず圧延加工組織が残留した場合、仕上冷間圧延の加工度が非常に高くなった場合は、結晶粒の変形が著しくなりaおよびb/aの測定が困難になる。このような組織を有する合金の曲げ加工性は非常に悪く、180度密着曲げが不可能である。
(5)圧延面の結晶方位
銅合金の圧延面においてX線回折を行うことにより、圧延面における(200)、(220)、(111)、(311)面の集積度を求めることができる。本発明合金の場合、(200)面および(220)面の集積度が合金の強度および曲げ加工性と相関を持つ。したがって、これらをパラメータとして合金の特性を調整することができる。
合金の圧延面における(200)面および(220)面からのX線回折強度をそれぞれI(200)およびI(220)とし、銅粉末における(200)面および(220)面からのX線回折強度をそれぞれI0(200)およびI0(220)とし、IとIの比(I/I)で各面の集積度を評価する。ここで、銅粉末はランダム方位の標準試料として用いるものであり、試料の回折強度(I)を銅粉末の回折強度(I)で割ることにより、装置や測定条件の影響を受けない、規格化された集積度の値を得ることができる。
(200)/I0(200)が1.0を超えると、Good Wayの180度密着曲げを行った際に、曲げ面の肌荒れが大きくなる。一方、0.2を下回るとBad Wayの180度密着曲げを行った際に、曲げ面の肌荒れが大きくなる。そこで、I(200)/I0(200)を0.2〜1.0に規定する。
(220)/I0(220)が2.0を下回ると強度が低下し410MPa以上の引張強さを得ることが困難になる。一方、5.0を超えると曲げ加工性が低下し180度密着曲げが不可能になる。そこで、I(220)/I0(220)を2.0〜5.0に規定する。
(6)製造方法
本発明合金は、次の工程を順次行い、電気電子機器用素材に仕上げる。
(A)中間再結晶焼鈍:結晶粒径を1〜10μmに調整する。
(B)中間冷間圧延:加工度35〜90%。
(C)最終再結晶焼鈍:結晶粒径を1〜10μm、好ましくは1〜5μmに調整する。
(D)仕上冷間圧延:加工度15〜60%。
ここで、加工度Rは次式で定義する。
R=(t−t)/t(t:圧延前の厚み、t:圧延後の厚み)
仕上冷間圧延の加工度が15%未満になると、b/aが1.2を下回り、またI(220)/I0(220)が2.0を下回る。一方、仕上冷間圧延の加工度が60%を超えると、b/aが2.5を超え、またI(220)/I0(220)が5.0を超える。そこで、仕上冷間圧延の加工度を15〜60%に規定する。
最終焼鈍での結晶粒径が1μmを下回るとaが1μmを下回る。一方、最終焼鈍での結晶粒径が10μmを超えるとaが10μmを超える。そこで、最終焼鈍での結晶粒径を1〜10μm、好ましくは1〜5μmに規定する。
中間冷間圧延の加工度が35%未満になると、I(200)/I0(200)が0.2を下回る。一方、中間冷間圧延の加工度が90%を超えると、I(200)/I0(200)が1.0を超える。そこで、中間冷間圧延の加工度を35〜90%に規定する。
中間焼鈍での結晶粒径が1μmを下回るとI(200)/I0(200)が1.0を超える。一方、中間焼鈍での結晶粒径が10μmを超えると、I(200)/I0(200)が0.2を下回る。そこで、中間焼鈍での結晶粒径を1〜10μmに規定する。
なお、仕上冷間圧延の後に、ばね限界値、応力腐食割れ感受性、耐応力緩和性等を改善する目的で、歪取焼鈍を行っても、本発明の上記作用効果は同様に得られる。また、仕上冷間圧延の後の表面に、リフローすずめっき等のめっきを施しても、めっき層の厚みが5μm以内であれば、本発明の上記作用効果は同様に得られる。
高周波誘導炉用い、内径60mm、深さ200mmの黒鉛るつぼ中で2kgの電気銅を溶解した。溶湯表面を木炭片で覆った後、ZnおよびSnを添加した。また、S濃度の調整のために必要に応じCuSを添加し、O濃度の調整のために必要に応じCuOを添加した。溶湯温度を1200℃に調整した後、溶湯を金型に鋳込み、幅60mm、厚み30mmのインゴットを製造し、以下の工程を標準工程とし、厚み0.3mmまで加工した。
(工程1)850℃で3時間加熱した後、厚さ8mmまで熱間圧延(熱延)する。
(工程2)熱間圧延板の表面の酸化スケールをグラインダーで研削、除去する。
(工程3)板厚1.5mmまで冷間圧延(素圧延)する。
(工程4)再結晶焼鈍(中間焼鈍)として、大気中、400℃で30分間加熱し、結晶粒径を約3μmに調整する。
(工程5)10質量%硫酸−1質量%過酸化水素溶液による酸洗および#1200エメリー紙による機械研磨を順次行い、焼鈍で生成した表面酸化膜を除去する。
(工程6)冷間圧延(中間圧延)により、厚み0.43mmまで加工度71%で圧延する。
(工程7)再結晶焼鈍(最終焼鈍)として、大気中、400℃で30分間加熱し、結晶粒径を約3μmに調整する。
(工程8)10質量%硫酸−1質量%過酸化水素溶液による酸洗および#1200エメリー紙による機械研磨を順次行い、焼鈍で生成した表面酸化膜を除去する。
(工程9)冷間圧延(仕上圧延)で0.3mmまで加工度30%で圧延する。得られた試料につき、以下の評価を行った。
介在物の測定
圧延方向および厚み方向に平行な断面を、機械研磨で鏡面に仕上げ、光学顕微鏡を用い、400倍の倍率で観察し、長さ(圧延方向の幅)が50μm以上の介在物の個数を測定した。圧延方向に連なった粒子から構成される介在物(B系介在物)については、10μm以下の間隔で分布する粒子群を一つの介在物と見なした。介在物の測定は100mmの面積に対して行い、確認された介在物個数を1mmあたりの個数に換算した。
結晶粒形状
中間焼鈍上がり、最終焼鈍上がりおよび仕上げ圧延上がりの試料につき、圧延面と平行な断面の組織を観察した。
圧延面を機械研磨と電解研磨により鏡面に仕上げた後、エッチングにより結晶粒界を現出させ、組織写真を撮影した。エッチング液には、アンモニア水と過酸化水素水を混合した水溶液を用い、組織写真の撮影には光学顕微鏡および走査電子顕微鏡を適宜用いた。一方、結晶粒径が小さく化学エッチングによる結晶粒界判別が困難な場合は、電解研磨上がりの鏡面試料を用いてEBSP(Electron Backscattering Pattern)法により方位マップ像を撮影し、この像を用い結晶粒形状の測定を行った。
上記組織像上において、圧延方向と直行する方向に直線を引き、直線によって切断される結晶粒の個数を求めた。そして、直線の長さをこの結晶粒個数で割った値をaとした。同様に、圧延方向と平行方向に直線を引き、直線によって切断される結晶粒の個数を求め、直線の長さをこの結晶粒個数で割った値をbとした。
中間焼鈍上がりおよび最終焼鈍上がりの試料では、(a+b)/2の値を求め、これを焼鈍上がりの結晶粒径とした。仕上圧延上がりの試料については、b/aの値を求めた。
X線回折強度
X線回折装置として(株)リガク製RINT2500を用い、Co管球を使用し、試料の圧延面において、(200)面および(220)面の積分強度を測定した。また、同じ測定を325meshの銅粉末試料に対し、行った。
導電率
JIS H 0505に準拠し、4端子法で測定した。
引張強さ
引張方向が圧延方向と平行になるように、プレス機を用いてJIS13B号試験片を作製した。JIS−Z2241に従ってこの試験片の引張試験を行い、引張強さを求めた。
曲げ加工性
幅10mmの短冊形試料を用い、JIS Z 2248に準拠し、Good Way(曲げ軸が圧延方向と直行する方向)およびBad Way(曲げ軸が圧延方向と平行な方向)に、180度密着曲げ試験を行った。曲げ後の試料につき、曲げ部の表面および断面から、割れの有無および肌荒れの大きさを観察した。
割れが発生せず肌荒れも小さい場合を○、割れは発生しないものの肌荒れが大きい場合を△、割れが発生する場合を×と評価した。
なお、180度密着曲げ試験と同時に、JIS H 3110に準拠し、R=0.24mm(R/t=0.8)の90度W曲げ試験も行ったが、後述する全ての発明例合金および比較例合金において、Good Way、Bad Wayとも、○の評価結果が得られた。
(実施例1)
SnおよびZn濃度が、導電率および引張強さに及ぼす影響を説明する。表1のSnおよびZn濃度を有する厚み0.3mmの試料を、上記標準工程で製造した。これら試料のS濃度は10〜15質量ppmの範囲に、O濃度は20〜30質量ppmの範囲に調整されていた。また、長さ50μm以上の介在物の個数は0.1個/mm以下であった。さらに、aは3μm程度、b/aは1.4程度であり、I(200)/I0(200)は0.4〜0.6の範囲、I(220)/I0(220)は4.0〜4.5の範囲であった。また、いずれの合金とも、Good WayおよびBad Wayの180度密着曲げ試験の結果は○であった。
導電率および引張強さの測定データを表1に示す。SnおよびZn濃度を、
[%Zn]=2〜12、[%Sn]=0.1〜1.0
0.5≦T≦2.0
T=[%Sn]+0.16[%Zn]
の範囲に調整した発明例のNo.1〜41では、目標とした35%IACS以上の導電率と410MPa以上の引張強さが得られている。
発明例のNo.1〜4、比較例のNo.42,43はZnを8%とし、Sn濃度を変えたものである。Snが増加すると導電率が低下し引張強さが増加した。Snが0.1%未満のNo.42の引張強さは410MPaを下回った。No.43ではTが2を超え、導電率が35%IACSを下回った。
発明例のNo.2、5〜10、比較例のNo.45はSnを0.3%とし、Zn濃度を変えたものである。Znが増加すると導電率が低下し引張強さが増加した。Znが12%を超えるNo.45ではTが2を超え導電率が35%IACSを下回った。

Tが0.5未満となったNo.44では、引張強さが410MPaを下回った。
図2はSnとZn以外の元素を添加していない発明例1〜31および比較例42〜45のデータを用い、Tと導電率との関係を示したものである。Tと導電率には良い相関があることがわかる。
(実施例2)
S、O濃度および介在物個数が、曲げ加工性に及ぼす影響を説明する。表2に示すSおよびOの異なるCu−Zn−Sn合金インゴットを上記方法で製造した。ただし、S濃度が5ppm以下のインゴットを製造する際には、炭酸ナトリウムを添加し脱硫処理を行った。また、O濃度が5ppm以下のインゴット製造する際には、原料の溶解をアルゴン気流中で行った。これらインゴットを上記標準工程で厚み0.3mmまで加工した。これら試料のaは3μm程度、b/aは1.4程度であり、I(200)/I0(200)は0.4〜0.6の範囲、I(220)/I0(220)は4.0〜4.5の範囲であった。
発明例No.1〜15のSは30質量ppm以下、Oは50質量ppm以下、長さ50μm以上の介在物個数は0.5個/mm以下である。これら試料では、180度密着曲げ試験において、Good Way、Bad Wayともに、割れが発生せず肌荒れも小さかった。
発明例のNo.1〜5、比較例のNo.16、17は、8%Zn−0.3%Sn合金につき、Oを25〜30質量ppmとし、S濃度を変えたものである。Sが30質量ppmを超えるNo.16、17では、介在物個数が0.5個/mmを超え、180度密着曲げで割れが発生した。
発明例のNo.3、6〜10、比較例のNo.18は、8%Zn−0.3%Sn合金につき、Sを12〜15質量ppmとし、O濃度を変えたものである。Oが50質量ppmを超えるNo.18では、介在物個数が0.5個/mmを超え、180度密着曲げで割れが発生した。
(実施例3)
結晶粒形状、圧延面の結晶方位、製造方法が引張強さおよび曲げ加工性に及ぼす影響を説明する。表3のCu−Zn−Sn合金インゴットを上記方法で製造し、厚み0.3mmまで加工した。この加工において、標準工程に対し、素圧延(工程3)および中間圧延(工程6)での仕上げ厚みを変化させた。また、再結晶焼鈍(工程4)および最終焼鈍(工程7)では、加熱時間を30分とし、加熱温度を変化させた。
表3のNo.1〜8は、中間圧延上がりの板厚を変えることにより、仕上げ圧延加工度を変化させたものである。なお、これらの中間圧延加工度は本発明の範囲に入っている。仕上圧延加工度が高くなるに従い、b/aが大きくなり、I(220)/I0(220)が高くなり、I(200)/I0(200)が低くなっている。
仕上げ圧延加工度が15%未満のNo.1では、b/aが1.2を下回り、I(220)/I0(220)が2.0を下回った。No.1の引張強さは、410MPaを下回った。
No.7、8は仕上げ圧延加工度が60%を超えたものである。No.7ではb/aが2.5を超えた。No.8では結晶粒の変形が大きくaおよびb/aの測定が不可能であり、さらにI(220)/I0(220)が5.0を超えた。180度密着曲げにおいて、No.7ではBad Wayで割れが発生し、No.8ではGood Way、Bad Wayともに割れが発生した。
表3のNo.9〜15は、最終焼鈍温度を変えることにより、最終焼鈍上がりの結晶粒径を変化させたものである。最終焼鈍上がりの結晶粒径が大きくなるに従い、aが大きくなっている。
最終焼鈍上がりの結晶粒径が10μmを超えたNo.9では、aが10μmを超えた。No.9の引張強さは410MPa未満であり、また180度密着曲げで大きな肌荒れが発生した。一方、最終焼鈍上がりの結晶粒径を7.8μmに調整しaが7.3μmとなったNo.10については,180度密着曲げの肌荒れがNo.11〜13と比較してやや大きかったが、実用上問題ないレベル(○)と判断された。しかし,曲げの外観を特に重視する場合は、最終焼鈍上がりの結晶粒径を5μm以下に調整しaを5μm以下にすることが好ましいといえる。
最終焼鈍上がりの結晶粒径が1μm未満のNo.14では、aが1μmを下回った。No.14では、Bad Wayの180度密着曲げにおいて割れが発生した。
No.15は最終焼鈍上がりにおいて、未再結晶部(圧延組織)が残留したものであり、aおよびb/aの測定が不可能であった。No.15では、180度密着曲げにおいて、Good Way、Bad Wayともに割れが発生した。
表3のNo.16〜20は、素圧延上がりの板厚を変えることにより、中間圧延加工度を変化させたものである。
中間圧延加工度が高くなるに従い、I(200)/I0(200)が高くなり、I(220)/I0(220)がやや低くなっている。
中間圧延加工度が15%未満のNo.16では、I(200)/I0(200)が0.2を下回っている。No.16では、Bad Wayの180度密着曲げにおいて大きな肌荒れが発生した。
中間圧延加工度が90%を超えるNo.20では、I(200)/I0(200)が1.0を超えている。No.20では、Good Wayの180度密着曲げにおいて大きな肌荒れが発生した。
表3のNo.21〜25は、中間焼鈍温度を変えることにより、中間焼鈍上がりの結晶粒径を変化させたものである。中間焼鈍上がりの結晶粒径が小さくなるに従い、I(200)/I0(200)が高くなり、I(220)/I0(220)がやや低くなっている。
中間焼鈍上がりの結晶粒径が10μmを超えたNo.21では、I(200)/I0(200)が0.2を下回っている。No.21では、Bad Wayの180度密着曲げにおいて大きな肌荒れが発生した。
No.25は中間焼鈍で未再結晶部(圧延組織)が残留し平均結晶粒径を1μm以上に調整できなかったものであり、I(200)/I0(200)が1.0を超えている。No.17では、Good Wayの180度密着曲げにおいて大きな肌荒れが発生した。
曲げ試験方法の概略図である。 SnとZn以外の元素を添加していない発明例1〜31および比較例42〜45のデータを用いて、Tと導電率との関係を示した図である。

Claims (8)

  1. 2〜12質量%のZnおよび0.1〜1.0質量%のSnを含有し、Snの質量%濃度([%Sn])とZnの質量%濃度([%Zn])との関係が(i)式の範囲に調整され、残部が銅およびその不可避的不純物から成り、不可避的不純物中S濃度が30質量ppm以下、O濃度が50質量ppm以下であり、35%IACS以上の導電率および410MPa以上の引張強さを有し、Bad WayおよびGood Wayの180度密着曲げ加工が可能であり、
    圧延面に平行な断面の金属組織において、金属組織を構成する結晶粒が、圧延方向に引き伸ばされた形状を有し、さらに、結晶粒の圧延方向と直交する方向の平均粒径をa、圧延方向と平行な方向の平均粒径をbとしたときに、
    a=1.0〜10.0μm
    b/a=1.2〜2.5
    なる寸法を有することを特徴とする電気電子機器用銅合金。
    0.5≦[%Sn]+0.16[%Zn]≦2.0 (i)
  2. Snの質量%濃度([%Sn])とZnの質量%濃度([%Zn])との関係が(ii)式の範囲に調整されたことを特徴とする請求項1に記載の電気電子機器用銅合金。
    0.6≦[%Sn]+0.16[%Zn]≦2.0 (ii)
  3. Ni、Mg、Fe、P、Mn、Co、Be、Ti、Cr、Zr、AlおよびAgのなかの一種以上を合計0.005〜0.5質量%の範囲で含有することを特徴とする請求項1又はに記載の電気電子機器用銅合金。
  4. 圧延方向および厚み方向に平行な断面において、長さが50μmを超える介在物の個数が、0.5個/mm2以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電気電子機器用銅合金。
  5. a=1.0〜5.0μm
    であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電気電子機器用銅合金。
  6. 圧延面における(200)面および(220)面からのX線回折強度をそれぞれI(200)およびI(220)とし、銅粉末における(200)面および(220)面からのX線回折強度をそれぞれI0(200)およびI0(220)としたときに、
    0.2≦I(200)/I0(200)≦1.0
    2.0≦I(220)/I0(220)≦5.0
    であることを特徴とする請求項1〜いずれかに記載の電気電子機器用銅合金。
  7. 次の工程を順次行うことを特徴とする請求項1〜いずれかに記載の電気電子機器用銅合金の製造方法。
    A.結晶粒径を1〜10μmに仕上げる中間再結晶焼鈍
    B.加工度35〜90%の中間冷間圧延
    C.結晶粒径を1〜10μmに仕上げる最終再結晶焼鈍
    D.加工度15〜60%の仕上冷間圧延
  8. 請求項の製造方法において、C工程の結晶粒径が1〜5μmであることを特徴とする電気電子機器用銅合金の製造方法
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