JPWO2013084294A1 - 力学量測定装置 - Google Patents

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Abstract

力学量測定装置(半導体ひずみセンサ)は、半導体基板の表面に複数のピエゾ抵抗素子を形成した半導体チップと、前記半導体チップの複数の電極と電気的に接続される引き出し配線部と、前記半導体チップの裏面と接合される板材と、を有している。また、前記板材は、前記半導体チップの前記裏面と対向する第1領域と、前記第1領域の両隣または周囲に配置される第2領域とを備え、前記第1領域の前記板材の厚さを前記第2領域の厚さよりも大きくするものである。

Description

本発明は、力学量測定装置に関し、特に、構造物のひずみや応力を測定できる半導体ひずみセンサを用いた力学量測定装置に適用して有効な技術に関するものである。
特開2001−272287号公報(特許文献1)には、センサチップ(歪み検出素子)をガラス製の台座に低融点ガラスを用いて接合した歪み検出センサが記載されている。
また、特開2006−266818号公報(特許文献2)には、オイルなど流体の圧力を計測する圧力センサ装置として、貫通孔が形成された金属部材の凸部上に、ガラス製の台座を介して圧力センサチップを搭載した構造の圧力センサ装置が記載されている。
特開2001−272287号公報 特開2006−266818号公報
構造物のひずみや応力を測定する方法として、最も普及しているのは、ひずみゲージを用いる方法である。ひずみゲージは、ポリイミドやエポキシ樹脂フィルム上に、Cu−Ni系合金やNi−Cr系合金の金属薄膜の配線パターンを形成して、引出しリード線を設けた構造であり、被測定物に接着剤で接着して使用する。金属薄膜の変形に起因した抵抗値の変化から、ひずみ量を算出することができる。
これに対して、より高精度なひずみ計測を行う方法として、半導体を用いた半導体ひずみセンサの開発が進んでいる。ひずみ検知部を金属薄膜ではなく、シリコン(Si)などの半導体に不純物をドープして形成した半導体ピエゾ抵抗を利用するデバイスである。半導体ひずみセンサは、ひずみに対する抵抗変化率が金属薄膜を用いたひずみゲージの数10倍と大きく、微小なひずみを測定することが可能である。また、金属薄膜のひずみゲージでは、抵抗変化が小さいため、得られる電気信号を増幅するための外部のアンプが必要となる。半導体ひずみセンサは抵抗変化が大きいため、得られた電気信号を外部のアンプを用いずに使用することもでき、また半導体ひずみセンサの半導体チップにアンプ回路を作りこむことも可能であるため、適用用途や使用上の利便性が大きく広がると期待される。
ここで、半導体ひずみセンサを被測定物に貼り付けてひずみ計測を行う場合、被測定物のひずみ量が大きくなると、半導体ひずみセンサを構成する半導体チップ自体が破壊してしまうという課題が生じる。言い換えれば、半導体ひずみセンサの計測可能なひずみ量の範囲は、半導体チップの破壊強度により規制される。例えば、シリコン基板を用いた半導体ひずみセンサの計測可能範囲は、シリコン基板が破壊しない範囲内に限定され、安定的に測定するためには、計測可能なひずみ量の範囲は1000με(以下、ひずみ量を表す記号としてεを用いる)以下となる。
そこで本願発明者は、半導体ひずみセンサの計測可能なひずみ量の範囲を拡大する方法について検討を行った。まず、本願発明者は、半導体ひずみセンサと被測定物の間に別の部材(以下、台座と記載する)を接着固定して、この台座を介して半導体ひずみセンサにひずみを伝える構成について検討した。言い換えると、半導体ひずみセンサを台座上に固定し、モジュール化した力学量測定装置(センサモジュール)について検討した。このセンサモジュールの場合、被測定物で発生したひずみは、台座を経由して半導体ひずみセンサに伝わるので、台座の剛性を大きくすることで、半導体ひずみセンサに伝わるひずみ量を低減できる。一方、前記したように半導体ひずみセンサは、微小なひずみを測定することができるので、台座を経由して半導体ひずみセンサに伝わった小さいひずみ量を測定し、この測定結果に基づいて被測定物で生じたひずみ量を算出することができる。つまり、計測可能なひずみ量の上限が上がるので、半導体ひずみセンサの計測可能なひずみ量の範囲を拡大することができる。
ところが、本願発明者がさらに検討を行った結果、上記構成では以下の新たな課題が生じることを見出した。すなわち、センサモジュールの台座の剛性を大きくすると、ひずみが生じた被測定物と台座の接着界面に配置される接着層に応力が生じ、接着界面が剥離または接着層が破壊してしまうことが判った。言い換えれば、被測定物とセンサモジュールの接続信頼性が低下することが判った。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、力学量測定装置と被測定物の接続信頼性を向上させる技術を提供することである。
また、本発明の他の目的は、力学量測定装置の計測可能な範囲を拡大させる技術を提供することである。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、以下のとおりである。
すなわち、本願発明の一態様である力学量測定装置は、半導体基板の表面に複数のピエゾ抵抗素子を形成した半導体チップと、前記半導体チップの複数の電極と電気的に接続される引き出し配線部と、前記半導体チップの裏面と接合される板材と、を有している。また、前記板材は、前記半導体チップの前記裏面と対向する第1領域と、前記第1領域を挟んで両隣に配置される第2領域とを備え、前記第1領域の前記板材の厚さを前記第2領域の厚さよりも大きくするものである。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
すなわち、力学量測定装置と被測定物の接続信頼性を向上させることができる。
本発明の一実施の形態である力学量測定装置が被測定物上に接着固定された状態を示す拡大平面図である。 図1のA−A線に沿った拡大断面図である。 図1のB−B線に沿った拡大断面図である。 図1〜図3に示す半導体チップの表面側の構成を模式的に示す平面図である。 図4に対する変形例である半導体チップの表面側の構成を模式的に示す平面図である。 半導体チップを搭載する板材の厚さと、半導体チップにおいて生じるひずみ量の関係を示す説明図である。 半導体チップを搭載する板材の厚さと板材を接着固定する接着層の端部に生じるひずみの関係を示す説明図である。 図1に示す力学量測定装置に対する変形例である力学量測定装置が被測定物上に接着固定された状態を示す透視平面図である。 図8のB−B線に沿った拡大断面図である。 図2に対する変形例である力学量測定装置が被測定物上に接着固定された状態を示す拡大断面図である。 図10に対する変形例である力学量測定装置が被測定物上に接着固定された状態を示す拡大断面図である。 図2に対する他の変形例である力学量測定装置が被測定物上に接着固定された状態を示す拡大断面図である。 図2に対する他の変形例である力学量測定装置が被測定物上に接着固定された状態を示す拡大断面図である。 図4に対する変形例である半導体チップの表面側の構成を模式的に示す平面図である。 図5に対する変形例である半導体チップの表面側の構成を模式的に示す平面図である。 図1に示す板材に図14または図15に示す半導体チップを搭載した力学量測定装置示す拡大平面図である。 図1に対する比較例である力学量測定装置が被測定物上に接着固定された状態を示す透視平面図である。 図17のA−A線に沿った断面図である。
以下の実施の形態では同一または同様の部分は同一または類似の符号または参照番号で示し、特に必要なとき以外は同一または同様の部分の説明を原則として繰り返さない。さらに、以下の実施の形態では便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明などの関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数など(個数、数値、量、範囲などを含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合などを除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良いものとする。また、以下の実施の形態において、その構成要素は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、以下の実施の形態において、構成要素等について、「Aからなる」、「Aよりなる」、「Aを有する」、「Aを含む」と言うときは、特にその要素のみである旨明示した場合等を除き、それ以外の要素を排除するものでないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、添付図面においては、却って、煩雑になる場合または空隙との区別が明確である場合には、断面であってもハッチング等を省略する場合がある。これに関連して、説明等から明らかである場合等には、平面的に閉じた孔であっても、背景の輪郭線を省略する場合がある。更に、断面でなくとも、空隙でないことを明示するために、ハッチングを付すことがある。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
<力学量測定装置>
まず、本実施の形態の力学量測定装置の基本構成について、説明する。図1は、本実施の形態の力学量測定装置が被測定物上に接着固定された状態を示す透視平面図である。また、図2は、図1のA−A線に沿った断面図、図3は、図1のB−B線に沿った断面図である。なお、図1では、封止体2の内部構造を示すため封止体2の輪郭を二点鎖線で示し、封止体2を透過した内部構造を示している。また、図4は、図1〜図3に示す半導体チップの表面側の構成を模式的に示す平面図、図5は、図4に対する変形例である半導体チップの表面側の構成を模式的に示す平面図である。
図1および図2に示すように、本実施の形態の力学量測定装置であるセンサモジュール1は、半導体ひずみセンサである半導体チップ(センサチップ)10と、半導体チップ10と電気的に接続される配線部(引出配線部、フレキシブル配線板)20と、接合材5を介して半導体チップ10が搭載される板材(台座)30と、半導体チップ10を封止する封止体(樹脂体)2とを有している。図2に示すように、センサモジュール1は、板材30の下面(実装面)30b側が、例えば樹脂から成る接着層3を介して被測定物4に接着固定され、被測定物4に負荷したひずみを、板材30を介して半導体チップ10に伝達し、半導体チップ10に伝わったひずみを測定するひずみ測定装置である。本実施の形態では、図1および図2に矢印STを付して示すように、板材30の下面(実装面)30b(図2参照)に沿って負荷するひずみ(引張ひずみ)を測定する例を取り上げて説明する。
半導体チップ10は、図2に示すように表面(主面)10aおよび表面10aの反対側に位置する裏面(主面)10bを備える。半導体チップ10の裏面10bには金属膜17が形成され、裏面10bは金属膜17で覆われている。この金属膜17は、例えば半導体基板側からクロム、ニッケル、金(Cr、Ni、Au)が順に積層された積層膜(金属積層膜)から成り、例えばスパッタ法により形成することができる。このように半導体チップ10の裏面10bを金属膜17で覆うことで、半田など、金属製の接合材5との接合強度を向上させることができる。また、表面10aおよび裏面10bはそれぞれ四辺形((四角形)を成し、図4および図5に示す例では、例えば、一辺の長さが2mm〜3mm程度の正方形を成す。また、図4および図5に示すように、半導体チップ10は、表面10a側の中央部に位置するセンサ領域13に形成された複数の抵抗素子12を備える。また、半導体チップ10は、表面10a側のセンサ領域(コア領域)13よりも周縁部側に位置する入出力回路領域14に形成され、複数の抵抗素子(ピエゾ抵抗素子)12と電気的に接続される複数の電極(パッド、電極パッド)11を備える。この複数の抵抗素子12は、例えば(100)面を有するシリコン基板の素子形成面に不純物をドープし、拡散させた不純物拡散領域により構成される。半導体チップ10は、例えば4本の抵抗素子12を電気的に接続してホイートストンブリッジ回路を形成し、ピエゾ抵抗効果による抵抗素子12の抵抗変化を計測してひずみを検知する、検知回路(ひずみ検知回路)15を備える。また、検知回路15は、複数の配線16を介して複数の電極11に接続される。複数の電極11は、半導体チップ10の入出力端子となっており、例えば、半導体チップ10に電源電位(第1電源電位)を供給する端子Vcc、基準電位(第2電源電位)を供給する端子GND、および検知信号を出力する端子SIGが含まれる。
また、検知回路15を構成する複数の抵抗素子12のレイアウトは、図4および図5に示す態様に限定されるものではないが、本実施の形態では以下の構成としている。すなわち、半導体チップ10が備える半導体基板(例えばシリコン(Si)から成るシリコン基板)を単結晶(シリコン単結晶)とした場合、検知回路15を構成する複数の抵抗素子12の延在方向(長手方向)は、それぞれ(100)面を有する半導体基板の<110>方向または<100>方向と一致する。例えば、図4に示す例では、半導体チップ10が備える半導体基板(シリコン基板)には、シリコン単結晶の<110>方向(図4ではX方向およびX方向と直交するY方向)の結晶方位に沿って電流が流れるように4本のp型拡散領域(導電型がp型である不純物をドープした領域)が形成される。言い換えれば、半導体チップ10では、シリコン基板のシリコン単結晶の<110>方向の結晶方位に沿って延びるように4箇所にp型の不純物をドープして、4本の抵抗素子12aが形成される。また、図5に示す例では、半導体チップ10が備える半導体基板(シリコン基板)には、シリコン単結晶の<100>方向(図4ではX方向およびX方向と直交するY方向)の結晶方位に沿って電流が流れるように4本のp型拡散領域(導電型がp型である不純物をドープした領域)が形成される。言い換えれば、半導体チップ10では、シリコン基板のシリコン単結晶の<100>方向の結晶方位に沿って延びるように4箇所にn型の不純物をドープして、4本の抵抗素子12bが形成される。
図4および図5に示すように、検知回路15を構成する複数の抵抗素子12の延在方向が、それぞれ(100)面を有する半導体基板の<110>方向または<100>方向と一致する半導体チップ10は、例えば図4および図5に示すX方向のひずみと、Y方向のひずみの差分を出力することができる。詳しくは、図4および図5に示す端子SIGから、X方向のひずみとY方向のひずみの差分を電位差として出力することができる。このように、X方向のひずみとY方向のひずみの差分を出力する計測方式は、半導体チップ10に印加される熱ひずみの影響を低減する観点から有利である。すなわち、図2に示すように半導体チップ10は、複数の部材(図2の場合は、接着層3、板材30、および接合材5)を介して被測定物4上に固定されるため、測定環境温度が変化すると、各部材の線膨張係数の違いに起因した熱ひずみが生じる。この熱ひずみは測定対象となるひずみとは異なるノイズ成分なので、熱ひずみの影響は低減する方が好ましい。ここで、図4および図5に示すように、半導体チップ10の平面形状が正方形の場合、熱ひずみの影響は、X方向とY方向で同程度となる。このため、例えば、X方向に発生するひずみを検出する場合には、X方向のひずみとY方向のひずみの差分を出力すれば、熱ひずみに起因するひずみ量はキャンセルされ、測定対象であるひずみを選択的に検出することができる。つまり、半導体チップ10を用いれば、熱ひずみによる影響を低減できるので、環境温度の変化によるひずみ値のばらつきを低減することができる。また、半導体チップ10を構成する抵抗素子12や配線16、あるいは電極11などの各部材は、公知の半導体装置の製造技術を適用して形成することができるので、素子や配線の微細化が容易である。また、製造効率を向上させて、製造コストを低減することができる。
また、図2に示すように、半導体チップ10を固定する板材30は、上面(チップ搭載面)30a、上面30aの反対側に位置する下面(実装面)30b、および上面30aと下面の間に位置する側面30cを備えている。板材30は、被測定物4から半導体チップ10に伝達される応力(半導体チップ10のひずみ量)を緩和し、半導体チップ10の破壊を防止する機能を備える。板材30の構成材料は特に限定されないが、後述するように接合材5は、半田等の金属接合材を用いることが好ましいので、接合材5との接続信頼性を向上させる観点からは、少なくともチップ搭載面となる上面31aは金属で構成することが好ましい。また、板材30がひずみの影響により破壊することを抑制する観点からは、板材30全体を金属材料で構成することが好ましい。また、板材30と被測定物4を接着固定する接着層3に熱ひずみの影響による応力が集中し、剥離または破壊することを抑制する観点から、板材30は、被測定物4と線膨張係数が近い材料で構成することが好ましく、被測定物4と同じ材料で構成することが特に好ましい。本実施の形態では、例えば板材30全体が、鉄(Fe)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、所謂ステンレス鋼(クロム元素を含む鉄合金)あるいは、所謂ジュラルミン(アルミニウム合金)などから成る。
また、図2に示す例では、板材30は半導体チップ10が搭載される(半導体チップ10の裏面10bと対向する)領域(チップ搭載領域)31と、領域31を挟んで両隣に配置される領域32と、を備え、領域31の上面(チップ搭載面)31aは、領域32の上面32aよりも高い位置に配置される。一方、下面30bは、領域31、32とも同じ高さに配置され、平坦化されている。言い換えれば、領域31と領域32の間には、領域31の上面31aに連なる側面31cが存在し、領域31は上方向(半導体チップ10側)に突出している。さらに言い換えれば、領域31の板材30の厚さ(下面30bから上面31aまでの距離)は、領域32の厚さ(下面30bから上面32aまでの距離)よりも大きい。詳しくは、領域32は板材30の側面30cを持ち、側面30cにおける領域32の厚さは領域31の厚さよりも小さい。このように、半導体チップ10を搭載する領域31の周囲に、領域31よりも厚さが小さい領域31を設けることによる効果は後述する。
また、図2および図3に示すように半導体チップ10と板材30の間には、半導体チップ10と板材30を接着固定する接合材5が配置される。接合材5は、半導体チップ10の裏面10b全体、および側面の一部(裏面10b側の一部)を覆うように配置される。言い換えれば接合材5の周縁部は、半導体チップ10の側面の外側まで広がり、フィレットを形成する。半導体チップ10と板材30を接着固定する観点からは、接合材5は金属材料に限定されず、例えば熱硬化性樹脂などの樹脂製接着材を用いることができる。しかし、半導体ひずみセンサである半導体チップ10の測定精度を向上させる観点からは、接合材5を金属材料で構成することが好ましい。センサモジュール1は、前記したように被測定物4に生じたひずみを、板材30を介して半導体チップ10に伝達し、半導体チップ10に伝わったひずみを測定するひずみ測定装置である。ここで、被測定物4で発生したひずみは、半導体チップ10に伝達される前に、板材30により緩和される(小さくなる)。緩和される程度は、板材30の剛性により異なるが、本実施の形態では、少なくとも半導体チップ10に破壊しない範囲内でのひずみ(例えば1000με以下)が生じる程度まで緩和される。つまり半導体チップ10と板材30での接着界面では、被測定物4と板材30の接着界面よりも、ひずみ量が小さくなっている。この時、半導体チップ10と板材30を接着固定する接合材5が樹脂製である場合、ひずみが負荷された状態において、接着剤中の樹脂成分が応力緩和し、接着剤および半導体チップ10の変形状態が変化する。この結果、半導体チップ10の測定精度(被測定物4に発生するひずみに対する測定結果の精度)が低下してしまう。一方、接合材5として半田などの金属材料を用いる場合、樹脂と比較して、ひずみが負荷された状態において、応力緩和しにくいため、金属材料から成る接合材5を用いれば、半導体チップ10の変形状態(ひずみ状態)に与える影響は小さくなる。つまり、接合材5を半田などの金属材料で構成することにより、樹脂で構成する場合と比較して、半導体チップ10の測定精度(被測定物4に発生するひずみに対する測定結果の精度)を向上させることができる。また、板材30上に半導体チップ10を固定する工程を効率的に行う観点からは、接合材5を半田で構成することが特に好ましいが、半田から成る接合材5を用いた場合、環境温度によっては、接合材5が軟化して応力を緩和する場合が考えられる。したがって、接合材の融点が高い材料を用いることが好ましい。
また、図1に示すように板材30の上面30aには、半導体チップ10の複数の電極11と電気的に接続される複数の配線22を備える配線部20が固定される。配線部20は、複数の金属パターンである配線部20が樹脂フィルム24内に封止された、所謂フレキシブル配線板であって、樹脂フィルム24の一部に設けられた開口部において、複数の配線22のそれぞれ一部が露出して、この露出部分が複数の端子23を構成する。また、図1〜図3に示す例では、半導体チップ10の複数の電極11と配線部20の複数の端子23は、複数のワイヤ(導電性部材)21を介して電気的に接続されている。詳しくは、図3に示すように、配線部20の一部が、チップ搭載領域である領域31の上面31a上に接着材6を介して接着固定されている。これにより、配線部20の端子23と電極11の距離(すなわち、ワイヤ21による接続距離)を近づけることができる。ワイヤ21は、例えば、線径が10μm〜200μm程度の金線(Au線)であって、封止体2により封止されている。封止体2でワイヤ21を覆うことにより、隣り合うワイヤ21同士の短絡を防止できる。また、配線部20の一方の端部は、図3に示すように板材30に固定されるが、他方の端部には例えば図示しないコネクタが形成され、例えば、ひずみ測定を制御する制御回路(図示は省略)などと電気的に接続される。なお、図1〜図3では、フレキシブル配線板の部分を配線部20とし、ワイヤ21とは区別して説明したが、複数のワイヤ21を含めて配線部20と見做すこともできる。また、配線部20は、半導体チップ10と図示しない外部機器の間で、入出力電流を伝送することができれば良く、図1〜図3に示す態様には限定されない。
また、図2に示すようにセンサモジュール1は、被測定物4に接着層3を介して接着固定される。詳しくは、板材30の実装面である下面30bと、被測定物4のセンサ取り付け面(表面、上面)が対向するように、被測定物4、接着層3、板材30の順に積層して接着固定する。接着層3は、板材30の下面30b全体、および側面30cの一部(下面30b側の一部)を覆うように配置される。言い換えれば接着層3の周縁部は、板材30の側面30cの外側まで広がり、フィレットを形成する。接着層3の構成材料は特に限定されないが、被測定物4への取り付けを容易に行う観点からは、例えば熱硬化性樹脂など、樹脂製の接着剤を用いることが好ましい。本実施の形態では、ひずみゲージを取り付ける場合や、半導体ひずみセンサである半導体チップを被測定物に接着固定する場合に一般的に用いられる接着剤、例えば二液性または一液性のエポキシ樹脂を用いて接着層3を形成している。このように、熱硬化性樹脂を用いてセンサモジュール1を固定する場合、例えば板材30の下面30bに接着剤を塗布し、被測定物4にセンサモジュール1を押し付けて貼り付け、硬化温度まで加熱し、加熱硬化させることで固定できる。ここで、前記したように、樹脂製の接着層3を介して板材30と被測定物4を接着すると、ひずみを負荷した状態において、接着層3が応力緩和する。また、接着層3による応力緩和は、接着層3の周縁部において特に大きくなる。したがって、半導体チップ10が搭載される中央部周辺においては、応力緩和の影響が小さいため、半導体チップ10のひずみ状態に与える影響は小さい。つまり、被測定物4と板材30に配置される接着層3を樹脂製(樹脂中に複数の金属粒子を混合した場合も含む)とした場合であっても、半導体チップ10の測定精度低下に対する影響は小さい。
<ひずみ測定方法>
次に、図1〜図5を用いて説明したセンサモジュール1を用いた、ひずみ測定方法について説明する。図6は、半導体チップを搭載する板材の厚さと、半導体チップにおいて生じるひずみ量の関係を示す説明図である。また、図7は、半導体チップを搭載する板材の厚さと板材を接着固定する接着層の端部に生じるひずみの関係を示す説明図である。また、図17は、図1に対する比較例である力学量測定装置が被測定物上に接着固定された状態を示す透視平面図である。また、図18は、図17のA−A線に沿った断面図である。
まず、図1〜図5を用いて説明した板材30を介して半導体チップ10を被測定物に固定すれば、例えば被測定物4において、1000μεを超えるようなひずみが発生した場合でも測定可能となる理由について説明する。なお、図6は、半導体チップを搭載する板材の厚さと、半導体チップにおいて生じるひずみ量の関係を有限要素法(FEM:Finite
Element Method)解析によって求めたものであるが、単純化のため、図17および図18に示すセンサモジュールH1の構造において、板材の厚さをパラメータとして、被測定物4に1000μεの引張ひずみを与えた場合に半導体チップ10の表面10aの中央で発生するひずみ値(ひずみ量)との関係を示している。また、図7は、図6と同様の条件において、板材の厚さをパラメータとして、接着層3の端部(領域32の周縁部の直下)に生じるひずみ値(ひずみ量)を示している。図17および図18に示すセンサモジュールH1は、板材H30が図1〜図3に示す板材30のような領域32(薄板領域)を備えていない点で相違する。その他の点では、図1〜図3に示すセンサモジュール1と同様である。また、被測定物4および板材はジュラルミン製、接合材5は高温半田として解析した。
図17に示すように、センサモジュールH1では、半導体チップ10は接合材5を介して板材30の上面30a上に固定され、接着層3を介して被測定物4に接着固定される。ここで、図6では、図17に矢印STで示す方向に引張ひずみが負荷された場合において、板材H30の厚さに応じて、半導体チップ10の表面10aの中央で発生するひずみ値(ひずみ量)を示している。図6に線L1として示すように、半導体チップ10に生じるひずみ量は、少なくとも板材厚さが0.5mm以上あれば、被測定物4に負荷するひずみ(1000με)に対して、25%程度減少することが判る。また、板材厚さが大きくなれば、半導体チップ10に生じるひずみ量はさらに減少し、例えば板材厚さが1mmの時は約40%、板材厚さが2mmの時は約50%減少することが判る。このように、板材厚さに応じて半導体チップ10で生じるひずみ量が小さくなるのは、以下の理由によると考えられる。
半導体チップ10を被測定物4に直接貼り付ける場合には、図17において矢印STで示す引張ひずみのひずみ量と、半導体チップ10に生じるひずみ量は、ほぼ同じである。一方、図17および図18に示すように、センサモジュールH1を被測定物4に固定して引張ひずみを負荷した場合、接着層3、板材H30および接合材5を介して、半導体チップ10にも引張ひずみが発生し、半導体チップ10の表面に形成されたひずみ検知回路によって、ひずみ量が検知・出力される。ここで、板材H30と被測定物4の接着界面(つまり、接着層3)では、板材H30の剛性が接着層3の剛性よりも大きいことにより、接着層3にせん断変形が発生する。そして、接着層3の上面(板材H30の下面(底面)30bと接している面)側の変形量は、下面側(被測定物4と接している面)の変形量よりも小さくなる。つまり、接着層3によって、発生ひずみが緩和される。したがって、板材H30の上面(チップ搭載面)30aに発生するひずみは、被測定物4に負荷されるひずみよりも減少する。ここで、板材H30の厚さを大きくすると、板材H30の剛性が増加するため、接着層3に発生するせん断ひずみは増加し、板材H30の上面30aに発生するひずみは減少する。この結果、半導体チップ10に伝達されるひずみ量が減少する。
また上記した板材厚さに応じて半導体チップ10で生じるひずみ量が小さくなる現象は、図1〜図3に示すセンサモジュール1でも同様に考えることができる。すなわち、図1〜図3に示すセンサモジュール1を被測定物4に固定してひずみを計測すると、接着層3よりも剛性の大きい板材30によって、接着層3にはせん断変形が発生する。このため、接着層3の上面(板材H30の下面(底面)30bと接している面)側の変形量は、下面側(被測定物4と接している面)の変形量よりも小さくなる。つまり、接着層3によって、発生ひずみは緩和される。したがって、板材30の上面(チップ搭載面)30aに発生するひずみは、被測定物4に負荷されるひずみよりも減少する。ここで、半導体チップ10で発生するひずみを緩和する程度の決定要因は、半導体チップ10を搭載した領域31の厚さ(上面31aから下面30bまでの距離)が支配的となる。したがって、図6に示す板材の厚さを、領域31の厚さに置き換えて適用することができる。例えば領域31の厚さを0.5mmとすれば、半導体チップ10で発生するひずみは被測定物4に負荷するひずみ(例えば1000με)に対して約25%減少する。また、領域31の厚さが1mmの時は約40%、領域31の厚さが2mmの時は約50%減少する。
このように、図1〜図3に示すセンサモジュール1および図17、図18に示すセンサモジュールH1は、被測定物4に直接、半導体チップ10を搭載せず、板材30(板材H30)を介して搭載する。これにより、半導体チップ10に生じるひずみを低減することができるので、被測定物4に負荷されるひずみが例えば1000μεを超えるようなひずみであっても、半導体チップ10が破壊されることを防止ないしは抑制できる。また、ひずみを緩和する程度は、板材30の領域31の厚さにより調整することができる。また、半導体ひずみセンサである半導体チップ10は、前記したように、微小なひずみを測定する点では優れているため、減少したひずみ量を高精度で測定し、この測定結果に基づいて被測定物で生じたひずみ量を算出することができる。つまり、計測可能なひずみ量の上限が上がるので、半導体ひずみセンサの計測可能なひずみ量の範囲を拡大することができる。
ところが、本願発明者の検討によれば、図17および図18に示すセンサモジュールH1の板材H30の厚さを厚くして板材H30の剛性が上がると、接着層3と板材H30の接着界面の剥離、接着層3と被測定物4の接着界面の剥離、あるいは、接着層3の破壊が発生することが判った。詳しくは、平面視において、接着層3の周縁部において剥離またはクラックが発生し、剥離またはクラックが接着層3の中央部に向かって進展することが判った。上記剥離またはクラックは、被測定物4にひずみを負荷した際に接着層3に応力が集中することにより発生する。すなわち、被測定物4にひずみ(例えば図17に示す引張ひずみ)が負荷されると、負荷されたひずみに応じて被測定物4、接着層3、および板材H30がそれぞれ変形するが、板材H30の変形量は被測定物4の変形量よりも小さいため、接着層3にはせん断変形が発生する。このせん断変形による応力は、平面視において、接着層3の周縁部(側面30cの直下)において最も大きくなる。この結果、接着層3の周縁部において、剥離またはクラックが発生する。このせん断変形に起因する剥離またはクラックは、接着層3の平面視における周縁部(端部)において発生する。これはせん断変形により発生する応力が、接着層3の周縁部、詳しくは板材H30の周縁部と、接着層3との接着界面に集中するからである。そして、接着層3の周縁部で剥離またはクラックが発生すると、周縁部の発生箇所を起点として接着層3の中央部(平面視における中央部)に向かって進展する。つまり、被測定物4とセンサモジュールH1の接続信頼性が低下する。詳しくは、図7に線L2として示すように、板材の厚さが0.5mm、1mm、2mmと大きくなるにつれて、約5.8%、約7.7%、約10%とひずみ値(ひずみ量)が大きくなることが判った。つまり、図6と図7に示す結果を組み合わせて考えると、図17および図18に示す半導体チップ10に生じるひずみ量を小さくする観点からは、板材H30の厚さを大きくすることが好ましいが、板材H30の厚さを大きくすることで、接着層3にひずみが生じ、剥離やクラックが発生し易くなることが判る。
そこで、本願発明者は、接着層3に剥離またはクラックが発生することを防止ないしは抑制する構成について検討し、図1〜図3に示すセンサモジュール1の構成を見出した。すなわち、センサモジュール1の板材30は、半導体チップ10の裏面10bと対向する領域31と、領域31を挟んで両隣に配置される領域32とを備え、領域31の板材30の厚さは、領域32の厚さよりも大きい。言い換えれば、半導体チップ10は第1の厚さを有する板材30の領域31に搭載され、領域31の周囲には第1の厚さよりも小さい第2の厚さを有する領域32が配置されている。そして、接着層3は、領域31および領域32を覆うように配置されている。このように、厚さが小さい領域32では領域31と比較して板材30の剛性が低くなる。被測定物4に大きなひずみ(測定対象となるひずみ)が発生した場合に、剛性が低い領域32では、剛性が高い領域31と比較して変形し易くなる。このため、領域31と接着層3の界面においては、せん断変形により発生する応力を低減することができる。また、図1に示すように、領域31よりも厚さが小さい領域32は、板材30の周縁部まで延びる。したがって、平面視において、ひずみが負荷される方向における板材30の端部には、厚さが小さい領域32が配置されている。
ここで、前記したように、接着層3で発生する剥離またはクラックは、平面視において接着層3の周縁部に発生し、その後、中央部に向かって進展する。また、接着層3の周縁部において剥離またはクラックが発生しなければ、中央部では剥離やクラックは発生しない。つまり、接着層3の周縁部において、剥離やクラックの発生を防止することができれば、被測定物4との接続信頼性を向上させることができる。そして、本実施の形態によれば、平面視において、ひずみが負荷される方向における接着層3の周縁部上には、板材30の領域32が配置されるので、せん断変形により発生する応力を低減することができる。つまり、接着層3において最も剥離やクラックが発生しやすい領域に、板材30の領域32を配置することで、せん断変形により発生する応力を低減し、剥離やクラックの発生を防止ないしは抑制することができる。一方、前記したように、半導体チップ10に伝わるひずみを緩和する程度は、半導体チップ10を搭載する領域31(図2参照)の厚さにより規定されるので、接着層3の周縁部付近に厚さの小さい領域32を配置した場合であっても、半導体チップ10に伝わるひずみに対する影響は小さい。したがって、図1〜図3に示すセンサモジュール1は、例えば被測定物4において、1000μεを超えるようなひずみが発生した場合でも測定可能であり、かつ、被測定物4と板材30の接続信頼性を向上させることができる。
上記効果を確認するため、図1〜図3に示す構造のセンサモジュール1を対象として有限要素法による解析を行った結果を図6および図7に示している。詳しくは、図2に示す領域31における板材30の厚さを1mm、領域32における板材30の厚さを0.5mmとして、被測定物4の矢印STで示す方向に1000μεの引張ひずみを与えた場合の解析結果を示している。解析の結果、図6にプロットP1として示すように、半導体チップ10(図2参照)の表面10aの中央で発生するひずみ値は、約570με程度であり、被測定物4に負荷するひずみ(例えば1000με)に対して約40%減少する。つまり、半導体チップ10に発生するひずみを低減する効果は、図18に示す板材H30全体の厚さを1mmとした場合と同程度である。一方、図7にプロットP2として示すように、接着層3(図2参照)の端部(周縁部)に生じるひずみ量は、被測定物4に負荷するひずみ(例えば1000με)に対して約5.8%となる。つまり、接着層3の端部に生じるひずみ量を低減する効果は、図18に示す板材H30全体の厚さを0.5mmとした場合と同程度である。このように、図1〜図5を用いて説明したセンサモジュール1を用いたひずみ測定方法では、半導体チップ10が損傷すること、および接着層3に剥離またはクラックが発生することを、それぞれ防止ないしは抑制することができる。その結果、センサモジュール1と被測定物4の接続信頼性を向上させて、安定的にひずみを測定することができる。
<好ましい態様>
次に、センサモジュール1の好ましい態様について説明する。
まず、図1に示すように、板材30の4つの角部(四隅部分)は平面視において、円弧形状を成す。板材30の4つの角部は、被測定物4にひずみを負荷した時に、最も応力が集中しやすい。したがって、図1に示すように、4つの角部はそれぞれ円弧形状を成すように加工することが好ましい。これにより応力を分散させる事ができるので、各角部の周辺において、接着層3のひずみ集中を緩和して、剥離またはクラックの発生を抑制することができる。また、角部を円弧形状とすることで、板材30自身に発生する応力を緩和する(分散させる)ことができる。このため、板材30の疲労破壊を抑制することができる。また、図示は省略するが、図2に対する変形例として、領域31の側面31cと上面31aが交差する領域が側面視において、円弧形状を成すようにすることができる。言い換えれば、領域(厚板部)31と領域(薄板部)32の境界部が側面視において円弧形状を成すように形成する。この場合、領域31、32の境界部分に応力が集中することを抑制できるため、この部分での疲労破壊を抑制することができる。板材30は、例えば、平坦な平板に対して、エッチング加工、機械切削加工、あるいはプレス加工などで形成することができるが、エッチング加工の場合、容易に領域31、32の境界部分を円弧形状とすることができる。
また前記したように、領域32は板材30の周縁部における剛性を低減することで、接着層3の剥離またはクラックが発生することを抑制するものである。このため、領域32の総面積、すなわち、剛性の低い薄肉領域の面積は、領域31の面積よりも広いことが好ましい。また、図2に示すように領域32の周縁部から領域31との境界までの距離LE1は、領域31の一辺の長さLE2以上であることが特に好ましい。
また、半導体チップ10に伝わる熱ひずみの影響を低減する観点から、半導体チップ10を搭載する領域31は、図1に示すように平面視において正方形とすることが好ましい。図1に示す例では正方形を成す領域31の中央部に半導体チップ10が搭載されている。前記したように本実施の形態の半導体チップ10は、X方向(図4、図5参照)のひずみとY方向(図4、図5参照)のひずみの差分を出力するひずみセンサである。また、領域31の平面形状を正方形とすれば、板材30に生じる熱ひずみの影響は、X方向とY方向でほぼ同じ値となる。したがって、半導体チップ10を搭載する領域31の形状を正方形とし、領域31の中央に(上面31aの中心と半導体チップ10の裏面の中心が一致するように)半導体チップ10を固定することで、熱ひずみに起因するひずみ量はキャンセルされ、測定対象であるひずみを選択的に検出することができる。言い換えれば、半導体チップ10を、平面視において正方形を成す領域31の中央に配置することで、半導体チップ10に伝わる板材30の熱ひずみによる影響を低減できる。
また、図1に示す例では、板材30は、平面視において、長方形の形状を成す。詳しくは、互いに対向する2本の長辺、および2本の長辺のそれぞれと交差するように配置される2本の短辺を備えた四辺形を成す。ひずみ測定、特に被測定物4に直接半導体チップ10を貼り付けると半導体チップ10が破損するような大きなひずみ量を測定する場合、測定対象となるひずみの発生方向が予め判っていることが多い。図1に示す例では、矢印STで示すようにX方向(図2に示す下面30bに沿った方向)に発生するひずみを測定態様とする。この場合、板材30の長辺の配置方向、すなわち、板材30の長手方向が測定対象となるひずみの発生方向と一致するように固定する。言い換えれば、測定対象となる歪みの発生方向と一致する長手方向に沿って領域31の両隣に領域32を設け、短辺に沿った方向には領域32を設けていない。このようにひずみの発生方向が既知である場合には、発生方向に沿って厚さの小さい領域を配置することで、平面形状を長方形とすることができる。また、前記した半導体チップ10に伝わる熱ひずみの影響は、チップ搭載部近傍の影響が特に大きい。このため、半導体チップ10を搭載する領域31の平面形状を正方形とすれば、厚さが小さい(薄い)領域32が領域31の周囲に一様に広がっていなくても、板材30に発生する熱ひずみの影響を低減する事が出来る。このように、板材30の形状を長方形とすることで、センサモジュール1の平面サイズを小型化することができる。このため、センサモジュール1を固定するために必要な面積(実装面積)を低減することができる。言い換えれば、センサモジュール1の汎用性が向上する。
ただし、半導体チップ10が損傷すること、および接着層3に剥離またはクラックが発生することを、それぞれ防止ないしは抑制する観点からは板材30の形状は長方形には限定されない。例えば、図8および図9に示すセンサモジュール40が備える板材41のように、領域31の周囲を連続的に囲むように領域32を配置し、板材41の平面形状を正方形とすることができる。図8は、図1に示す力学量測定装置に対する変形例である力学量測定装置が被測定物上に接着固定された状態を示す透視平面図である。また、図9は図8のB−B線に沿った拡大断面図である。図8および図9に示すセンサモジュール40は、板材41の領域32が領域31の周囲を連続的に囲むように配置されている点で図1に示すセンサモジュール1と相違する。その他の点は、センサモジュール1と同様なので重複する説明は省略する。
センサモジュール40が備える板材41は、図9に示すように第1の厚さを有する領域31と、第1の厚さより小さい第2の厚さを有する領域32を有し、図8に示すように領域32は、領域31の周囲を連続的に囲むように配置されている。また、板材41の平面形状は正方形となっている。また、領域31は領域32の中央に配置されている。言い換えれば、板材41は、平面視において領域32の中心に配置される領域31を備えている。このセンサモジュール40の構造は、板材41全体の形状が正方形なので、センサモジュール1よりもさらに高精度で熱ひずみの影響を低減することができる。また、図8に示すセンサモジュール40の構造は、測定対象となるひずみの発生方向が未知である場合に適用して有効である。図8に示すチップ搭載領域である領域31の周囲に一様に領域32が設けられているため、ひずみの発生方向によらず、接着層3の剥離またはクラックの発生を抑制することができる。また、図1に示すセンサモジュール1は、引張ひずみ、または圧縮ひずみの測定に適しているが、図8に示すセンサモジュール40は、例えば図8に矢印STを付して示すようなせん断ひずみ(例えば円柱部材のねじりによるせん断ひずみなど)を安定的に測定することができる。図8に示すようにせん断ひずみを負荷した場合、X方向に圧縮ひずみが、Y方向に引張ひずみが発生する。ここで、半導体チップ10は、X方向のひずみとY方向のひずみの差分を出力するので、図8に示すせん断ひずみに比例した値を出力することができる。また、図8に示すようなせん断ひずみを負荷した場合であっても、接着層3の剥離またはクラックの発生を抑制することができる。したがって、板材41の下面30bに沿った方向に生じるひずみであれば、被測定物4とセンサモジュール40の接続信頼性の低下を抑制し、安定的に測定することができる。
また、図1〜図3に示すセンサモジュール1や図8および図9に示すセンサモジュール40は、板材30、41の下面30bが平坦な構造となっている。言い換えれば、半導体チップ10を搭載する領域31は、上面30a側に突出した形状となっている。このように、板材30、41の下面30b全体を平坦な構造とすれば、被測定物4に接着固定する際に、センサモジュール1、40が被測定物4の上面に対して傾いて固定されることを抑制できる。また、センサモジュール1、40が被測定物4に傾いて固定されることを抑制すれば、被測定物4から板材30、41に伝わるひずみ量(応力)が変動することを抑制できる。
ただし、下面30b全体が平坦な構造とすることには限定されず、変形例として例えば、図10に示すセンサモジュール42が備える板材43のように、領域31が被測定物4に向かって突出した形状とすることもできる。図10は図2に対する変形例である力学量測定装置が被測定物上に接着固定された状態を示す拡大断面図である。また、図11は、図10に対する変形例である力学量測定装置が被測定物上に接着固定された状態を示す拡大断面図である。図10に示すセンサモジュール42は、板材43の領域31が被測定物4側に向かって突出している点で図2に示すセンサモジュール1と相違する。その他の点は、センサモジュール1と同様なので重複する説明は省略する。
図10に示すセンサモジュール42が備える板材43は、チップ搭載部である領域31が下方向(被測定物4側)に向かって突出した構造となっている。言い換えれば、板材43の領域31の下面(実装面)31bは、板材43の側面30cにおける領域32の下面(実装面)32bよりも低い位置に配置されている。さらに言い換えれば、領域31と領域32の間には、領域31の下面31bに連なる側面31cが存在する。つまり、図2に示す板材30の上下を反転させた構造となっている。板材43のように領域31を下方向に突出させた構造であっても、チップ搭載領域である領域31の周囲に、領域31よりも厚さが小さい領域32を配置することで、図1に示すセンサモジュール1と同様に、半導体チップ10が損傷すること、および接着層3に剥離またはクラックが発生することを、それぞれ防止ないしは抑制することができる。これは、領域31の板材43の厚さ(下面31bから上面31aまでの距離)は、領域32の厚さ(下面32bから上面32aまでの距離)よりも大きいので、剛性の小さい領域32により、接着層3の端部(周縁部)に発生するひずみを緩和できるからである。また、図10に示すセンサモジュール42の場合、領域32の下面(実装面)32bが領域31の下面(実装面)31bよりも高い位置に配置されるので、領域32の周縁部(外縁部)と被測定物4の間の距離TN1が図2に示すセンサモジュール1の場合よりも長くなる。言い換えれば、領域32の周縁部(外縁部)と被測定物4の間に配置される接着層3の厚さが大きくなる。接着層3の強度は、厚さが大きくなる程、強くすることができる。したがって、センサモジュール42は、センサモジュール1よりも接着層3を厚くすることができるので、クラックの発生を抑制することができる。
なお、図10では、上面30aは、領域31、32とも同じ高さに配置され、平坦化されているが、上面32aの高さは特に限定されない。例えば、図11に示す変形例のセンサモジュール44のように、側面視において上面31aと下面31bの間に領域32を接続し、上面32aは上面31aよりも低い位置に配置された構造とすることもできる。また、図10および図11は、図2に対する変形例として説明したが、図8および図9に示した変形例と組み合わせて適用することができる。
ところで、前記したように、せん断変形により発生する応力(接着層3の剥離やクラックの原因となる応力)は、接着層3の周縁部、詳しくは板材30の周縁部と、接着層3との接着界面に集中する。したがって、接着層3の剥離やクラックを防止する観点からは、板材30の周縁部における接着層の厚さを厚くすれば良い。一方、被測定物の上面とセンサモジュールの実装面の傾きを低減する観点からは、実装面となる下面31bの面積をできる限り広くすることが好ましい。これらの観点からは、例えば図12に示すセンサモジュール45の構成が好ましい。図12は、図2に対する他の変形例である力学量測定装置が被測定物上に接着固定された状態を示す拡大断面図である。図12に示すセンサモジュール45は、板材46の周縁部の下面(実装面)33bが領域31の下面(実装面)33bよりも高い位置に配置されている点で図1に示すセンサモジュール1と相違する。その他の点は、センサモジュール1と同様なので重複する説明は省略する。
図12に示すセンサモジュール45が備える板材46は、領域32の外側に設けられ、板材46の側面30cを持つ領域33を備えている。領域33は、領域32よりもさらに厚さが小さい。そして領域33の下面33bは、板材46の側面30cにおいて領域31の下面31bおよび領域32の下面32bよりも高い位置に配置される。一方、領域31の下面31bおよび領域32の下面32bは同じ高さに配置される。また、下面33bの面積は、下面31b、32bの面積の合計(最も低い位置に配置される面の面積)よりも小さい。したがって、センサモジュール45を被測定物4に固定する際、最も低い位置に配置される下面31b、32bの面積を広くすることができるので、センサモジュール45が被測定物4の上面に対して傾いて固定されることを抑制できる。一方、板材46の周縁部の領域33の下面33bは、下面31b、32bよりも高い位置に配置されるため、周縁部(外縁部)と被測定物4の間に配置される接着層3の厚さを図2のセンサモジュール1の場合よりも大きくすることができる。つまり、被測定物4から板材46に伝わるひずみ量(応力)が変動することを抑制し、かつ、周縁部における接着層のクラックを抑制することができる。なお、図12は、図2に対する変形例として説明したが、図8および図9に示す変形例と組み合わせて適用することができる。
また、図1〜図12では、階段形状の板材30、41、43、46について説明したが、板材の形状は階段形状には限定されない。例えば、図13に示すセンサモジュール47が備える板材48のように台形状とすることができる。図13は、図2に対する他の変形例である力学量測定装置が被測定物上に接着固定された状態を示す拡大断面図である。図13に示すセンサモジュール47は、板材48が台形状になっている点で図1に示すセンサモジュール1と相違する。その他の点は、センサモジュール1と同様なので重複する説明は省略する。
図13に示すセンサモジュール47が備える板材48は、領域32の上面32aが傾斜面になっている。このように上面32aを傾斜面とすることにより、接着層3の剥離またはクラックの発生の原因となる板材48の周縁部(側面30c)においては、板材48の厚さを図2に示す板材30よりもさらに薄くすることができる。このため、板材48の周縁部の直下において発生する応力集中を、図2に示すセンサモジュール1よりも緩和することができる。なお、傾斜面とする面は図13に示す上面32aに限定されず、図示は省略するが、下面32bを傾斜面とすることもできる。ただし、接着層3の接着強度を向上させる観点からは、板材48の側面30cに接着層3を接着し、フィレットを形成することが好ましい。したがって、フィレットを形成し易くするため、板材48の周縁部には、傾斜面である上面32a(または下面32b)よりも傾斜角度が90°に近い側面30cを配置することが好ましい。なお、図13は図2に対する変形例として説明したが、図8〜図12に示した変形例と組み合わせて適用することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、図4および図5に示す例では、半導体チップ10の表面(主面)10aの各辺に沿ってシリコン単結晶の<110>方向または<100>方向の結晶方位が配置される例を示したが、図14および図15に示すように、半導体チップ10の表面(主面)10aの各辺に対して45°傾いた方向にシリコン単結晶の<110>方向または<100>方向の結晶方位が配置される半導体チップ50を用いることができる。この場合、図16に示すセンサモジュール49のように半導体チップ50をチップ搭載領域である領域31の成す正方形の各辺に対して45°傾けて領域31の中央に搭載することで、図16に矢印STを付して示す方向に負荷する引張ひずみを測定することができる。また、図14および図15に示す半導体チップ50を図8〜図13を用いて説明した各変形例と組み合わせて適用することができる。
本発明は、力学量測定装置を製造する製造業に幅広く利用することができる。

Claims (17)

  1. 表面、前記表面側に形成された複数のピエゾ抵抗素子、前記表面側に形成され前記複数のピエゾ抵抗素子と電気的に接続された複数の電極、および前記表面の反対側に位置する裏面を備える半導体チップと、
    前記複数の電極と電気的に接続される複数の配線を備える引出配線部と、
    前記半導体チップが搭載されるチップ搭載面、および前記チップ搭載面の反対側に位置し被測定物に固定される実装面を備え、前記半導体チップの前記裏面が前記チップ搭載面と対向するように前記半導体チップが接合材を介して固定される板材と、
    を有し、
    前記板材は、前記半導体チップの前記裏面と対向する第1領域と、前記第1領域を挟んで両隣に配置される第2領域とを備え、
    前記第1領域の前記板材の厚さは、前記板材の周縁部における前記第2領域の厚さよりも大きいことを特徴とする力学量測定装置。
  2. 請求項1に記載の力学量測定装置において、
    前記板材は金属材料で構成されることを特徴とする力学量測定装置。
  3. 請求項2に記載の力学量測定装置において、
    前記接合材は、半田材であることを特徴とする力学量測定装置。
  4. 請求項3に記載の力学量測定装置において、
    前記力学量測定装置は、前記板材の前記実装面に沿って負荷するひずみを測定することを特徴とする力学量測定装置。
  5. 請求項4に記載の力学量測定装置において、
    前記第2領域の総面積は、前記第1領域の面積よりも大きいことを特徴とする力学量測定装置。
  6. 請求項1に記載の力学量測定装置において、
    前記第1領域は、平面視において正方形を成し、
    前記半導体チップは、前記第1領域の中央に固定されることを特徴とする力学量測定装置。
  7. 請求項1に記載の力学量測定装置において、
    前記板材は、平面視において、互いに対向する2本の長辺、および前記2本の長辺のそれぞれと交差するように配置される2本の短辺を備えた四辺形を成し、
    前記板材の前記2本の長辺方向が測定対象となるひずみの発生方向と一致するように前記被測定物上に固定されることを特徴とする力学量測定装置。
  8. 請求項1に記載の力学量測定装置において
    前記第2領域は、前記第1領域の周囲を連続的に囲むように、かつ、前記第1領域は前記第2領域の中央に配置され、
    前記板材は平面視において正方形を成すことを特徴とする力学量測定装置。
  9. 請求項1に記載の力学量測定装置において
    前記板材の前記第1領域の前記実装面は、前記第2領域の前記実装面よりも低い位置に配置されていることを特徴とする力学量測定装置。
  10. 請求項1に記載の力学量測定装置において
    前記板材は、前記第2領域の外側に設けられ、前記板材の側面を持つ第3領域を備え、
    前記第3領域は、前記第2領域よりも厚さが小さく、前記第3領域の実装面は、前記板材の側面において前記第1および第2領域の前記実装面よりも高い位置に配置されることを特徴とする力学量測定装置。
  11. 請求項10に記載の力学量測定装置において
    前記第3領域の実装面の面積は、前記第1および第2領域の前記実装面の合計よりも小さいことを特徴とする力学量測定装置。
  12. 請求項1に記載の力学量測定装置において
    前記板材は、側面視において台形形状を成すことを特徴とする力学量測定装置。
  13. 表面、前記表面側に形成された複数のピエゾ抵抗素子、前記表面側に形成され前記複数のピエゾ抵抗素子と電気的に接続された複数の電極、および前記表面の反対側に位置する裏面を備える半導体チップと、
    前記複数の電極と電気的に接続される複数の配線を備える引出配線部と、
    前記半導体チップが搭載されるチップ搭載面、前記チップ搭載面の反対側に位置し被測定物に固定される実装面、および前記チップ搭載面と前記実装面の間に位置する側面を備え、前記半導体チップの前記裏面が前記チップ搭載面と対向するように前記半導体チップが接合材を介して固定される板材と、
    を有し、
    前記板材は、前記半導体チップの前記裏面と対向する第1領域と、前記第1領域の周囲に配置され、前記側面を持つ第2領域とを備え、
    前記第1領域の前記板材の厚さは、前記第2領域の前記側面における厚さよりも大きいことを特徴とする力学量測定装置。
  14. 請求項13に記載の力学量測定装置において、
    前記板材は金属材料で構成されることを特徴とする力学量測定装置。
  15. 請求項14に記載の力学量測定装置において、
    前記接合材は、半田材であることを特徴とする力学量測定装置。
  16. 請求項15に記載の力学量測定装置において、
    前記力学量測定装置は、前記板材の前記実装面に沿って負荷するひずみを測定することを特徴とする力学量測定装置。
  17. 請求項16に記載の力学量測定装置において、
    前記第2領域の総面積は、前記第1領域の面積よりも大きいことを特徴とする力学量測定装置。
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