JP5804445B2 - 半導体圧力センサ - Google Patents

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Description

本発明は、半導体圧力センサに関するものである。
更に詳述すれば、バンプ接合に基づいても、高精度な圧力測定が出来、不良品の発生を防止できる半導体圧力センサに関するものである。
図6は従来より一般に使用されている従来例の要部構成説明図である。
図において、半導体圧力センサチップ1は、ガラス台座2を介して母基板3上に、ゴム,ゲル状のシリコーン樹脂またはエポキシ樹脂等の低応力の接着剤4によりダイボンディングされている。母基板3には、ガラス台座2の略中央に形成された貫通孔2aを通って半導体圧力センサチップ1に連通する大気開放孔3aが形成されている。また、大気開放孔3aのガラス台座2の実装側には、テーパ3bが形成されている。
また、半導体圧力センサチップ1は、半導体圧力センサチップ1を収納する凹部5aと、凹部5a内に圧力を印加する圧力導入孔5bとを有して成る樹脂モールドされたカバー5の凹部5a内に収納されており、カバー5の内周面の半導体圧力センサチップ1に形成された電極(図示せず)に対向する箇所から凹部5aの開口側に至るまで回路パターン5cが形成されている。そして、回路パターン5cの一端はバンプ6を介して半導体圧力センサチップ1の電極(図示せず)に電気的に接続されており、他端は、母基板3上に形成された回路パターン7に電気的に接続されており、カバー5は接着剤4により母基板4上に接着されている。
特開平10−274584号公報 特開平10−274582公報 特開平10−274583号公報 特開2004−45216号公報
このような装置においては、以下の問題点がある。
バンプを介して半導体圧力センサとカバーが接合されているため、高圧力下の圧力測定において、圧力により変形したカバーの歪が直接圧力センサに伝わり、その歪を誤った信号として出力してしまう。
母基板と半導体圧力センサとカバーが、接着剤とバンプで強固に接合されているため、高圧力下の圧力測定において、母基板とカバー間に引き剥がし力が発生し、バンプ部に過大な応力集中が生じる。その応力がバンプを介してセンサに直接伝わるため、その歪を誤った信号として出力してしまう。
高圧力下の圧力測定において、母基板とカバー間に引き剥がし力が発生し、バンプ部に過大な応力集中が生じる。そのためバンプ界面で、剥がれや破壊の不良が発生する危険性が高い。
異種材料である半導体圧力センサとカバーがバンプ接合されているため、高温下または低温下の圧力測定において、半導体圧力センサとカバーの熱膨張係数差による歪が半導体圧力センサに伝わり、その歪を誤った信号として出力してしまう。
バンプ接合時に熱膨張係数差による残留歪が長期的にバンプ及び接合界面に集中することで、それらが疲労し出力値のドリフトを起こす。
バンプ接合時に熱膨張係数差による残留歪がバンプ部に集中し、バンプおよびその接合界面で剥がれや破壊の不良が発生する。
本発明の目的は、上記の課題を解決するもので、バンプ接合に基づいても、高精度な圧力測定が出来、不良品の発生を防止できる半導体圧力センサを提供することにある。
このような課題を達成するために、本発明では、請求項1の半導体圧力センサにおいては、
半導体圧力センサチップが内蔵されたケースを有する半導体圧力センサにおいて、一方の面に設けられた凹部によりダイアフラムが形成された板状の半導体圧力センサチップと、この半導体圧力センサチップの一方の面が、一方の面に接続され、前記凹部に連通する第1の導圧孔が設けられた母基板と、前記半導体圧力センサチップの周囲に隙間を保って設けられたスペーサと、このスペーサの一方の面に設けられた回路パターンと、この回路パターンと前記半導体圧力センサチップとを接続するボンディングワイヤと、前記回路パターンに一端面が接続されたバンプと、このバンプの他端面に一方の面が接続され、このバンプの周辺に形成された空間に連通する第2の導圧孔と前記バンプに一端が接続され外部に信号が取り出される信号線とが設けられた絶縁板と、この絶縁板に一端側が接続され他端側が前記母基板に接続され半導体圧力センサチップと前記スペーサと前記バンプとが封入されたケースとを具備したことを特徴とする。
本発明の請求項2の半導体圧力センサにおいては、請求項1記載の半導体圧力センサにおいて、
前記スペーサと前記絶縁板とが同じ熱膨張係数を有する材料により構成されたことを特徴とする。
本発明の請求項3の半導体圧力センサにおいては、請求項1又は請求項2記載の半導体圧力センサにおいて、
前記絶縁板と前記ケースとが絶縁材からなり一体に形成されたことを特徴とする。
本発明の請求項1によれば、次のような効果がある。
圧力センサチップは、スペーサと隙間を保って、スペーサに設けられた回路パターンとボンディングワイヤにて接合されているために、絶縁板、スペーサー、ケースの熱膨張係数差による歪が圧力センサチップに加わらず、高温下または低温下の圧力測定においても、高精度な圧力測定を実現することができる半導体圧力センサが得られる。
圧力センサチップは、スペーサと隙間を保って、スペーサに設けられた回路パターンとボンディングワイヤにて接合されているために、高い圧力により変形した絶縁板やケースの歪は、圧力センサチップに伝わらず、高圧力下の圧力測定においても、高精度な圧力測定を実現することができる半導体圧力センサが得られる。
圧力センサチップは、スペーサと隙間を保って、スペーサに設けられた回路パターンとボンディングワイヤにて接合されているために、高圧力下の圧力測定においても、母基板とケース間の引き剥がしの力が、バンプ部分に伝わらず、高圧力下でもバンプ界面の剥がれや破壊の不良を極めて少なくすることができる半導体圧力センサが得られる。
本発明の請求項2によれば、次のような効果がある。
スペーサと絶縁板とが同じ熱膨張係数を有する材料により構成されたので、バンプに発生するバンプ接合時の残留歪がほぼゼロとすることが出来、残留応力によるバンプ及びその接合界面の剥がれや破壊の不良を無くすことができる半導体圧力センサが得られる。
本発明の請求項3によれば、次のような効果がある。
絶縁板とケースとが絶縁材からなり、一体に形成されたので、構成部品を少なくすることができ、安価にすることが出来る半導体圧力センサが得られる。
本発明の一実施例の要部構成説明図である。 本発明の他の実施例の要部構成説明図である。 本発明の他の実施例の要部構成説明図である。 本発明の他の実施例の要部構成説明図である。 本発明の他の実施例の要部構成説明図である。 従来より一般に使用されている従来例の要部構成説明図である。
以下本発明を図面を用いて詳細に説明する。
図1は本発明の一実施例の要部構成説明図である。
図において、図6と同一記号の構成は同一機能を表す。
以下、図6との相違部分のみ説明する。
図1において、半導体圧力センサチップ11は、一方の面に設けられた凹部12によりダイアフラム13が形成され板状をなす。
母基板14は、半導体圧力センサチップ11の一方の面が、一方の面に接続され、凹部12に連通する第1の導圧孔15が設けられている。
スペーサ16は、半導体圧力センサチップ11の周囲に隙間を保って設けられている。
回路パターン17は、スペーサ16の一方の面に設けられている。
ボンディングワイヤ18は、回路パターン17と半導体圧力センサチップ11とを接続する。
バンプ19は、回路パターン17に一端面が接続されている。
絶縁板21は、バンプ19の他端面に一方の面が接続され、バンプ19の周辺に形成された空間に連通する第2の導圧孔22と、バンプ19に一端が接続され外部に信号が取り出される信号線23とが設けられている。
ケース24は、絶縁板21に一端側が接続され、他端側が母基板に接続され、半導体圧力センサチップ11とスペーサ16とバンプ19とが封入されている。
なお、この場合は、スペーサ16と絶縁板21とが、同じ熱膨張係数を有する材料により構成されている。例えば、セラミックス材が使用されている。
また、この場合は、半導体圧力センサチップ11と母基板14との間には、ガラスの台座25が設けられている。台座25がなく、半導体圧力センサチップ11と母基板14とが直接に接続されても良いことは勿論である。
台座25は、母基板14と接合材料26で封止接合され、第1の圧力導入孔15と第2の圧力導入孔22の圧力を分離する。
また、母基板14とケース24は、溶接、共晶接合、接着剤など、材料に適した接合方式で接合されている。
27は、台座25に設けられた第3の導圧孔である。
以上の構成において、半導体圧力センサチップ11は、第1の圧力導入孔15からの圧力と第2の圧力導入孔22の圧力との圧力差で生じた歪を検出する。
検出された歪は半導体圧力センサチップ11で電気信号に変換される。
半導体圧力センサチップ11の電気信号は、ボンディングワイヤ18、回路パターン17、バンプ19、信号線23を通じて取り出される。
この結果、
圧力センサチップ11は、スペーサ16と隙間を保って、スペーサ16に設けられた回路パターン17とボンディングワイヤ18にて接合されているために、絶縁板21、スペーサー16、ケース24の熱膨張係数差による歪が圧力センサチップ11に加わらず、高温下または低温下の圧力測定においても、高精度な圧力測定を実現することができる半導体圧力センサが得られる。
圧力センサチップ11は、スペーサ16と隙間を保って、スペーサ16に設けられた回路パターン17とボンディングワイヤ18にて接合されているために、高い圧力により変形した絶縁板21やケース24の歪は、圧力センサチップ11に伝わらず、高圧力下の圧力測定においても、高精度な圧力測定を実現することができる半導体圧力センサが得られる。
圧力センサチップ11は、スペーサ16と隙間を保って、スペーサ16に設けられた回路パターン17とボンディングワイヤ18にて接合されているために、高圧力下の圧力測定においても、母基板14とケース24間の引き剥がしの力が、バンプ19部分に伝わらず、高圧力下でもバンプ19界面の剥がれや破壊の不良を極めて少なくすることができる半導体圧力センサが得られる。
スペーサ16と絶縁板21とが同じ熱膨張係数を有する材料により構成されたので、バンプ19に発生するバンプ19接合時の残留歪がほぼゼロとすることが出来、残留応力によるバンプ19及びその接合界面の剥がれや破壊の不良を無くすことができる半導体圧力センサが得られる。
図2は本発明の他の実施例の要部構成説明図である。
図2においては、絶縁板21の替わりに、セラミックス層31と内部配線32とすることで、HTCCやLTCCなどの多層セラミックス基板と置き換えることができる。
なお、図示していないが、内部配線32と信号線23とは、半田等により電気的に接続されている。
図3は本発明の他の実施例の要部構成説明図である。
図3においては、ケース24と絶縁板21を、絶縁耐圧ケース41と置き換えた実施例である。
この結果、構成部品を少なくすることができ、安価にすることが出来る半導体圧力センサが得られる。
図4は本発明の他の実施例の要部構成説明図である。
図4においては、母基板14に第2の導圧孔51が設けられている。
図5は本発明の他の実施例の要部構成説明図である。
図5においては、ケース24に第2の導圧孔61が設けられている。
なお、第1の導圧孔15を真空封止することで絶対圧力計として使用することができることは勿論である。
第1の導圧孔15と第2の導圧孔22を、それぞれ高圧側と低圧側に接続することで差圧計やレベル計として使用することができることは勿論である。
なお、以上の説明は、本発明の説明および例示を目的として特定の好適な実施例を示したに過ぎない。
したがって本発明は、上記実施例に限定されることなく、その本質から逸脱しない範囲で更に多くの変更、変形をも含むものである。
11 半導体圧力センサチップ
12 凹部
13 ダイアフラム
14 母基板
15 第1の導圧孔
16 スペーサ
17 回路パターン
18 ボンディングワイヤ
19 バンプ
21 絶縁板
22 第2の導圧孔
23 信号線
24 ケース
25 台座
26 接合材料
27 第3の導圧孔
31 セラミックス層
32 内部配線
41 絶縁耐圧ケース
51 第2の導圧孔
61 第2の導圧孔

Claims (3)

  1. 半導体圧力センサチップが内蔵されたケースを有する半導体圧力センサにおいて、
    一方の面に設けられた凹部によりダイアフラムが形成された板状の半導体圧力センサチップと、
    この半導体圧力センサチップの一方の面が、一方の面に接続され、前記凹部に連通する第1の導圧孔が設けられた母基板と、
    前記半導体圧力センサチップの周囲に隙間を保って設けられたスペーサと、
    このスペーサの一方の面に設けられた回路パターンと、
    この回路パターンと前記半導体圧力センサチップとを接続するボンディングワイヤと、
    前記回路パターンに一端面が接続されたバンプと、
    このバンプの他端面に一方の面が接続され、このバンプの周辺に形成された空間に連通する第2の導圧孔と前記バンプに一端が接続され外部に信号が取り出される信号線とが設けられた絶縁板と、
    この絶縁板に一端側が接続され他端側が前記母基板に接続され半導体圧力センサチップと前記スペーサと前記バンプとが封入されたケースと
    を具備したことを特徴とする半導体圧力センサ。
  2. 前記スペーサと前記絶縁板とが同じ熱膨張係数を有する材料により構成されたこと
    を特徴とする請求項1記載の半導体圧力センサ。
  3. 前記絶縁板と前記ケースとが絶縁材からなり一体に形成されたこと
    を特徴とする請求項1または請求項2記載の半導体圧力センサ。
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