JPWO2013080673A1 - 可変圧縮比内燃機関の潤滑構造 - Google Patents

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Abstract

可変圧縮比機構の制御シャフト14と可変圧縮比モータとの間に介装される減速機の潤滑性の改良を目的とする。制御シャフト14の回転位置に応じて機関圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構と、モータの回転を減速して制御シャフト14へ伝達する減速機と、モータと減速機とを機関本体の側壁7に取り付けるためのハウジング22と、を備える。減速機の潤滑部位が配置されたハウジング22内の減速機収容室に、バイパス油路を介して潤滑油を供給する。減速機の出力軸と一体に構成された補助シャフト30に、減速機収容室に連通する油孔66を貫通形成して、低圧縮比時における減速機収容室内の油面高さG1を、高圧縮比時における減速機収容室内の油面高さG2よりも高くする。

Description

本発明は、機関圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構を備える可変圧縮比内燃機関に関し、特に、可変圧縮比機構の制御シャフトと、そのアクチュエータと、の間に介装される減速機の潤滑構造に関する。
従来より、複リンク式のピストン−クランク機構(以下、単に「複リンク機構」と呼ぶ)を利用して機関圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構を本出願人は提案している。その一例として、特許文献1には、低圧縮比の設定を用いる高負荷時には、複リンク機構の各潤滑部位への潤滑油量を増大して、負荷の増加に伴う潤滑性や冷却性の低下を抑制するとともに、高圧縮比の設定を用いる低負荷時には、無駄なオイルポンプ仕事を抑制するように、複リンク機構の各潤滑部位への潤滑油量を抑制する技術が記載されている。
特開2004−257254号公報
このような可変圧縮比機構は、モータ等のアクチュエータにより制御シャフトの回転位置を変更することで、機関圧縮比を機関運転状態に応じて制御する構成となっている。従って、制御シャフトには、複リンク機構を介して大きな燃焼荷重や慣性荷重が繰り返し作用するために、この制御シャフトの回転位置を変更及び保持するアクチュエータには、非常に大きな駆動力と保持力とが要求される。そこで、アクチュエータと制御シャフトとの間に、ハーモニックドライブ等の大きな減速比が得られる減速機を介装し、この減速機でアクチュエータの回転動力を減速して制御シャフトへ伝達することにより、アクチュエータの駆動力・保持力を軽減することを本出願人は検討している。
本発明は、このように可変圧縮比機構の制御シャフトとアクチュエータとの間に介装される減速機の潤滑性を向上することを目的としている。
本発明に係る可変圧縮比内燃機関は、制御シャフトの回転位置に応じて機関圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構と、アクチュエータの回転を減速して上記制御シャフトへ伝達する減速機と、を有し、これらのアクチュエータと減速機とがハウジングを介して内燃機関の側壁に取り付けられている。そして本発明は、上記ハウジング内に配置される減速機の潤滑部位へ潤滑油を供給する潤滑油供給手段と、低圧縮比時におけるハウジング内の油面高さが、高圧縮比時におけるハウジング内の油面高さよりも高くなるように、機関圧縮比に応じてハウジング内の油面高さを調整する油面高さ調整手段と、を有することを特徴としている。
なお、本明細書において、「油面高さ」とは、車載状態での油面の鉛直方向の高さを意味しており、「油面高さ」が高いほど、鉛直方向で上方に位置することを意味している。
本発明によれば、高温・高負荷域などで用いられる低圧縮比時には、ハウジングの減速機収容室内の油面高さを高くして、その潤滑油量を増大することで、高温・高負荷域における減速機の潤滑性・冷却性を向上して、耐久性・信頼性を向上することができる。一方、低温・低負荷域などで用いられる高圧縮比時には、ハウジングの減速機収容室内の油面高さを相対的に低くして、その潤滑油量を低減することで、減速機の回転に伴う油撹拌抵抗を低減することができる。このため、例えば機関負荷が増大する加速時には、機関圧縮比を高圧縮比(例えば、14程度)からノッキング回避に必要な中間圧縮比(例えば、12程度)まで速やかに低下させる必要があるが、本発明のように高圧縮比時には油面高さを相対的に低くしておくことで、減速機の回転に伴う油撹拌抵抗を低減し、圧縮比低下の応答時間を(例えば、数10ms程度)短縮することが可能となる。このように高圧縮比側から低圧縮比側への圧縮比低下の応答性を向上することによって、ノッキング回避のための高圧縮比側の制限を緩和して、高圧縮比化による燃費向上を図ることができる。
本発明に係る可変圧縮比機構の一例を簡略的に示す構成図。 本発明の一実施例に係る可変圧縮比内燃機関のアクチュエータ取付構造を示す斜視対応図。 上記実施例の内燃機関の吸気側の側面図。 上記実施例の内燃機関の断面図。 上記実施例(A)及び比較例(B)の補助シャフト及びレバーを示す斜視図。 上記実施例のハウジング近傍の断面図。 上記実施例の補助シャフト,軸受スリーブ及びハウジングを示す分解斜視図。 上記実施例のハウジング及び油路形成体を示す斜視図。 上記実施例のハウジング及び油路形成体を示す断面図。 上記実施例のハウジング及び油路形成体を示す平面図。 低圧縮比時(A)及び高圧縮比時(B)における補助シャフトの油面高さ位置を示す説明図。 ジャーナル部の直径を軸方向で異ならせた補助シャフトを示す側面図。 上記実施例の補助シャフトを単体で示す側面図。 上記補助シャフトの突出部の両側面とハウジングのストッパ面とが当接する態様を示す説明図。 上記実施例の補助シャフトを示す正面図。 上記実施例の軸受スリーブとハウジングとの組付部分を示す断面図。 参考例(A)及び上記実施例(B)の軸受スリーブを示す説明図。
以下、本発明の好ましい実施例を図面を参照して詳細に説明する。先ず、図1を参照して、複リンク式ピストン−クランク機構を利用した可変圧縮比機構について説明する。なお、この機構は上記の特開2004−257254号公報等にも記載のように公知であるので、簡単な説明にとどめる。
内燃機関の機関本体の一部を構成するシリンダブロック1には、各気筒のピストン3がシリンダ2内に摺動可能に嵌合しているとともに、クランクシャフト4が回転可能に支持されている。可変圧縮比機構10は、クランクシャフト4のクランクピン5に回転可能に取り付けられるロアリンク11と、このロアリンク11とピストン3とを連結するアッパリンク12と、シリンダブロック1等の機関本体側に回転可能に支持される制御シャフト14と、この制御シャフト14に偏心して設けられた制御偏心軸部15と、この制御偏心軸部15とロアリンク11とを連結する制御リンク13と、を有している。ピストン3とアッパリンク12の上端とはピストンピン16を介して相対回転可能に連結され、アッパリンク12の下端とロアリンク11とは第1連結ピン17を介して相対回転可能に連結され、制御リンク13の上端とロアリンク11とは第2連結ピン18を介して相対回転可能に連結され、制御リンク13の下端は上記の制御偏心軸部15に回転可能に取り付けられている。
制御シャフト14には、後述する減速機21を介してアクチュエータとしての可変圧縮比モータ20(図2等参照)が連結されており、この可変圧縮比モータ20により制御シャフト14の回転位置を変更することによって、ロアリンク11の姿勢の変化を伴って、ピストン上死点位置やピストン下死点位置を含むピストンストローク特性が変化して、機関圧縮比が変化する。従って、図示せぬ制御部により可変圧縮比モータ20を駆動制御することによって、機関運転状態に応じて機関圧縮比を制御することができる。なお、アクチュエータとしては、電動式のモータ20に限らず、油圧駆動式のアクチュエータであっても良い。
図2及び図3を参照して、制御シャフト14は、シリンダブロック1と、その下側に固定されるオイルパンアッパ6等からなる機関本体の内部に回転可能に収容されている。一方、減速機21及び可変圧縮比モータ20は、減速機21を収容するハウジング22を介して、機関本体の一部を構成するオイルパンアッパ6の外壁、詳しくは吸気側の側壁7に取り付けられている。このハウジング22には、上記の可変圧縮比モータ20の他、潤滑油を冷却するためのオイルクーラ23が付設されるとともに、潤滑油中の異物を除去するためのオイルフィルタ24が後述する油路形成体50を介して付設されている。
なお、上記実施例においてはオイルフィルタ24が取り付けられる油路形成体50をハウジング22と別体に構成しているが、油路形成体50をハウジング22と一体化した構造としても良い。
図3に示すように、オイルパンアッパ6の吸気側の側壁7には、機関前側にエアコンコンプレッサ9が取り付けられるとともに、機関後側にトランスミッションが締結される締結フランジ8が設けられており、両者8,9の間に、オイルクーラ23と、オイルフィルタ24が取り付けられる油路形成体50と、減速機21を収容するハウジング22と、モータ20と、が機関前後方向に沿うように配置されている。つまり、ハウジング22の機関前側にオイルクーラ23が油路形成体50を挟んで配置されるとともに、ハウジング22の機関後側に可変圧縮比モータ20が配置されている。ハウジング22の取付フランジ25は、固定用のボルト26によりオイルパンアッパ6の吸気側の側壁7に締結されている。
図2、図4、図5等に示すように、機関本体内部に配置される制御シャフト14と、ハウジング22内に配置される減速機21の出力軸と一体的に構成された補助シャフト30とは、レバー31によって連結されている。なお、この実施例では補助シャフト30を減速機21の出力軸と一体的に構成しているが、補助シャフト30を減速機21の出力軸と別体の構成とし、両者が一体的に回転する構造としても良い。
レバー31の一端と、制御シャフト14の軸方向中央部より径方向外方へ延びるアーム32の先端とは、第3連結ピン33を介して相対回転可能に連結されており、レバー31の他端と補助シャフト30とは第4連結ピン35を介して相対回転可能に連結されている。なお、図2や図5では、第4連結ピン35を省略し、この第4連結ピン35が嵌合する補助シャフト30のピン連結孔35Aが描かれている。図4に示すように、オイルパンアッパ6の吸気側の側壁7には、上記のレバー31が挿通するレバー用スリット36が貫通形成されている。
図5(A)に示すように、本実施例の補助シャフト30においては、補助シャフト30の回転中心と第4連結ピン35が嵌合する連結ピン孔35Aの中心との距離であるアーム長D1が、ハウジング22に取り付けられた金属製の軸受スリーブ37に回転可能に支持されるジャーナル部38の半径(直径D2の1/2)未満に設定されている(D1<(D2/2))。従って、第4連結ピン35がジャーナル部38の内側に位置し、つまりジャーナル部38が第4連結ピン35を内包する形となっている。なお、このジャーナル部38には、レバー31との干渉を回避するためのスリット39が形成されている。
一方、図5(B)に示す比較例の補助シャフト30では、ジャーナル部38の回転中心と連結ピン孔35Aの中心との距離であるアーム長D3が、ジャーナル部38の半径(直径D4の1/2)よりも長く設定されている(D3>(D4/2))。つまり、連結ピン孔35Aの部分がジャーナル部38よりも径方向外方にアーム状に張り出す形となっているために、連結ピン孔35Aの部分とは軸方向にオフセットした位置にジャーナル部38を設ける必要があり、その分、補助シャフト30の軸方向寸法D6が増大する。
このような比較例に対し、本実施例では、上述したようにジャーナル部38の内側に連結ピン孔35Aを設けることができ、両者を別々の軸方向位置に設ける必要がないので、比較例に比して、補助シャフト30の軸方向寸法D5を大幅に短縮することができる。また、ジャーナル部38では、軸受強度を確保するために所定の軸受面積を確保する必要があるが、ジャーナル部38の直径D2が大きい本実施例(A)では、ジャーナル部38の直径D4が小さい比較例(B)に比して、同等の軸受面積を確保しつつ、ジャーナル部38自体の軸方向寸法をも短くすることができる。このように、補助シャフト30の軸方向寸法を短くすることで、上記の減速機21とともに補助シャフト30を収容するハウジング22の軸方向寸法を短縮化することができる。このため、特に図3に示すようにハウジング22の前後にモータ20,ハウジング22及びオイルクーラ23等を機関前後方向に沿って直列に配置する構造の場合に、制約の大きい機関前後方向寸法を短縮することで、機関搭載性を向上することができる。
次に、図6を参照して、減速機21の構造について説明する。この減速機21は、公知のハーモニックドライブ機構を利用したものであり、ウェーブジェネレータ41と、このウェーブジェネレータ41の外周に配置されたフレクスプライン42と、このフレクスプラインの外周に並設されたサーキュラスプラインS43及びサーキュラスプラインD44と、の4つの部品により大略構成されている。
ウェーブジェネレータ41は、楕円状カム45の外周に2列のボールベアリング46がはめ込まれており、楕円状カム45の回転に応じてボールベアリング46の外輪が弾性変形して、その長軸の位置が回転方向に変位する。フレクスプライン42は、薄肉リング状の金属弾性体の部品であり、外周に歯が刻まれている。サーキュラスプラインD44は、内周にフレクスプライン42と同じ歯数の歯が刻まれており、楕円状に弾性変形したフレクスプライン42と楕円の長軸に沿う二箇所で噛み合うことで、フレクスプライン42と同じ速度で回転する。サーキュラスプラインS43は、フレクスプライン42よりも歯数が2枚少ない歯が内周に刻まれており、同じくフレクスプライン42と楕円の長軸に沿う二箇所で噛み合っている。
ウェーブジェネレータ41は、可変圧縮比モータ20の回転軸と一体的に回転する減速機21の入力軸に固定され、サーキュラスプラインDは、減速機21の出力軸としての補助シャフト30に固定され、サーキュラスプラインSは、ハウジング22側に固定されるモータカバー47に固定されている。従って、減速機21の入力軸の回転が所定の減速比で減速されて出力軸側へと伝達される。なお、符号48は減速機21の入力軸に固定される楕円状カム45を回転可能に支持するボールベアリングである。
なお、減速機21としては、本実施例のようなハーモニックドライブ機構を利用したものに限られず、サイクロ減速機等の他の形式の減速機を用いることもできる。
次に、本実施例の要部をなす減速機21の潤滑構造について説明する。
図3にも示すように、油路形成体50は、ハウジング22の機関前側の側面とオイルクーラ23の機関後側の側面との間に介装されており、そのフィルタ取付フランジ50C(図7,図8参照)に、フィルタエレメントを収容したオイルフィルタ24が取り付けられている。この油路形成体50の内部に、潤滑油(作動油)が通流する複数の油路51〜58が形成されている。
図6,図8〜図10に示すように、油路形成体50に形成された第1油路51及び第2油路52を経由して、機関本体の内部からオイルクーラ23へ潤滑油が供給される。第1油路51は、一端がオイルパンアッパ6の吸気側の側壁7に固定される油路形成体50の機関本体取付面50Aに開口しており、第2油路52は、第1油路51と交差するとともに、一端がオイルクーラ23が固定されるクーラ取付面50Bに開口している。
オイルクーラ23から排出された潤滑油は、クーラ取付面50Bに開口する第3油路53と、この第3油路53と連通する第4油路54と、この第4油路54と連通するとともに、フィルタ取付フランジ50Cに形成される周方向に延びる第5油路55と、を経由してオイルフィルタ24へ供給される。
オイルフィルタ24から排出されたフィルタ浄化後の潤滑油は、フィルタ取付フランジ50Cに一端が開口する第6油路56と、この第6油路56と交差するとともに一端が機関本体取付面50Aに開口する第7油路57と、を経由して、機関本体内部へ戻される。ここで、オイルフィルタ24から排出されたフィルタ浄化直後の潤滑油の一部は、バイパス油路58を経由して、ハウジング22内の潤滑部位へ供給される。
図6,図11,図13等に示すように、バイパス油路58は、一端が第7油路57に連通するとともに、油路形成体50からハウジング22の内部にわたって形成されるものであって、補助シャフト30のジャーナル部30の外周に形成された周方向溝58Aと、この周方向溝58Aと減速機収容室64とを連通する複数の補助油路58Bと、第7油路57と周方向溝58Aとを連通する連通油路58C(図9参照)と、を有している。このバイパス油路58を経由して、オイルフィルタ24を通過した浄化直後の潤滑油が、ジャーナル38の軸受部分の他、ハウジング22の内部に収容された減速機21の潤滑部位、具体的には、フレクスプライン42とサーキュラスプラインS43及びサーキュラスプラインD44との噛合い部分や、ボールベアリング46,48の軸受部分等へと供給される。
図8にも示すように、ハウジング22の内部は、ハウジング22に設けられた仕切壁部61と、この仕切壁部61の中央に形成された円形の開口孔62に僅かな隙間を介して回転可能に緩く嵌合する補助シャフト30の大径部63と、によって、減速機21の主要部品であるウェーブジェネレータ41,フレクスプライン42,サーキュラスプラインS43,サーキュラスプラインD44及びそれらの潤滑部位が配設された減速機収容室64と、補助シャフト30の大部分が配置されるとともに、この補助シャフト30に連結されたレバー31が挿通するレバー用スリット36(図4参照)に臨んだ補助シャフト収容室65と、に仕切られている。潤滑油は、バイパス油路58を経由して先ず減速機収容室64へ供給され、この減速機収容室64内に貯留された潤滑油は、後述する油孔66等を経由して補助シャフト収容室65へと供給される。そして、補助シャフト収容室65内に貯留する潤滑油は、上記のレバー用スリット36を経由して、アッパオイルパン6(機関本体)の内部へと戻される。
ここで本実施例においては、ハウジング22内を減速機収容室64と補助シャフト収容室65とに仕切る補助シャフト30の大径部63(回転体)に、減速機収容室64と補助シャフト収容室65とを連通する油孔66(図4,図11参照)を貫通形成している。つまり、減速機収容室64の壁面の一部を構成する大径部63に油孔66を形成している。図4及び図11に示すように、この油孔66は、大径部63の回転中心から径方向に離れた位置に配置されており、制御シャフト14に連動して回転する補助シャフト30の回転位置に応じて高さ位置が変化する。なお、図5,図11等に示すように、補助シャフト30においては、大径部63がジャーナル部38よりも径方向寸法が大きく設定されている。
また、図4及び図11に示すように、ハウジング22の底壁部には、上記の油孔66と同じく減速機収容室64と補助シャフト収容室65(もしくは機関本体の内部)とを連通する補助油孔67が形成されている。この補助油孔67は、上記の油孔66よりも直径・開口面積の小さいオリフィス通路とされており、上記の油孔66よりも鉛直方向で低い位置、具体的にはハウジング22の最下端部に配置されている。
図11は、補助シャフト30の回転位置(つまり、機関圧縮比の設定状態)に応じた油孔66の位置を示しており、図11(A)は高温・高負荷域で用いられる低圧縮比の設定状態、図11(B)は低温・低負荷域で用いられる高圧縮比の設定状態を示している。図中の二点鎖線G1〜G3は、油面の高さ位置を表している。つまり、これらの二点鎖線G1〜G3が車載状態での水平方向に平行なラインとなっている。
機関運転状態では、上記のバイパス油路58を経由して減速機収容室64に常時潤滑油が供給されているために、僅かな量の潤滑油が補助油孔67等を通して減速機収容室64から流れ出るものの、多くの潤滑油が油孔66を通して減速機収容室64から補助シャフト収容室65へ流れ込むこととなる。従って、減速機収容室64内に貯留する潤滑油の油面高さ位置G1,G2は、概ね油孔66の下端位置の近傍となる。ここで、本実施例においては、図11(A)に示す低圧縮比時には、図11(B)に示す高圧縮比時に比して、油孔66の位置が高い位置にあり、低圧縮比時における減速機収容室64内の油面高さG1が、高圧縮比時における減速機収容室64内の油面高さG2よりも高い位置となるように、油孔66の位置が設定されている。
従って、高温・高負荷域で用いられる低圧縮比の設定状態では、減速機収容室64内の油面高さG1を高くして、減速機収容室64内の潤滑油量を増大することで、高温・高負荷域における減速機21の潤滑性・冷却性を向上して、耐久性・信頼性を向上することができる。一方、低温・低負荷域で用いられる高圧縮比の設定状態では、減速機収容室64内の油面高さG2を相対的に低くして、減速機収容室64内の潤滑油量を低減することで、減速機21の回転に伴う油撹拌抵抗を低減することができる。このため、例えば機関負荷が増大する加速時には、機関圧縮比を高圧縮比(例えば、14程度)からノッキング回避に必要な中間圧縮比(例えば、12程度)まで速やかに低下させる必要があるが、本実施例のように高圧縮比時には油面高さG2を相対的に低くすることで、減速機21の回転に伴う油撹拌抵抗を低減し、圧縮比低下の応答時間を、例えば、数10ms程度短縮することが可能となる。このように高圧縮比側から低圧縮比側への圧縮比低下の応答性を向上することによって、ノッキング回避のための高圧縮比化の制限を緩和して、高圧縮比化による燃費向上を図ることができる。
また、本実施例においては、このような機関圧縮比に応じた油面高さの調整を、制御シャフト14と連動して回転する回転体としての補助シャフト30に油孔66を形成することで実現しており、簡素な構成で上記の作用効果を得ることができる。
ここで、仮にハウジング22内の油面高さが、可変圧縮比モータ20のモータ入力軸のシール部よりも高い位置にあると、可変圧縮比モータ20の内部温度が冷却されてモータ20内部に負圧が発生した場合に、モータ入力軸のシール部から潤滑油がモータ内部に吸い込まれて、モータ内部に油が侵入するおそれがある。そこで本実施例では、機関運転状態における油面の高さ位置G1,G2を、可変圧縮比モータ20のモータ入力軸のシール部の下端よりも更に低い位置に設定しており、これによって、上述したようなモータ側への油の侵入を抑制・回避することができる。
機関停止時には、通路断面積の小さい補助油孔67を経由して減速機収容室64から潤滑油が徐々に排出されて、補助シャフト収容室65内に臨んだレバー用スリット36を経由して機関本体の内部へと戻される。従って、機関停止時における減速機収容室64内の油面高さ位置G3は、図11にも示すように、機関圧縮比の設定にかかわらず、補助油孔67の近傍の、ハウジング22の最下端位置の近傍となり、また、補助シャフト収容室65内の油面高さ位置G4もまた、図4に示すように、ハウジング22の最下端位置の近傍となって、ハウジング22内の潤滑油の大半が排出された状態となる。
機関停止時には、潤滑油中に存在する鉄やアルミニウム等の異物がハウジング22の底部に沈殿していくこととなるが、本実施例では、ハウジング22の底部に補助油孔67を形成することで、ハウジング22の底部に沈殿する異物をも潤滑油とともに排出して、減速機21の摩耗を抑制することができる。また、減速機21や可変圧縮比モータ20の分解・組付整備時に、ハウジング22内から潤滑油が既に抜けている状態となるために、整備時における油漏れ等を抑制することができ、整備性にも優れている。
次に、図示実施例より把握し得るその他の技術的特徴について、以下に列記する。
[1]図2,図3,図6等に示すように、オイルフィルタ24を、減速機21を収容するハウジング22に油路形成体50を介して付設するとともに、オイルフィルタ24を通過した浄化後の潤滑油の一部を、ハウジング22の減速機収容室64内に配置された減速機21の潤滑部位へ供給するバイパス油路58を設けている。従って、オイルフィルタ24により異物が除去された直後の潤滑油を、バイパス油路58を経由した最短の経路で減速機21の潤滑部位へと供給することができ、減速機収容室64への異物の混入を最小化して、減速機21の信頼性・耐久性の向上を図ることができる。
[2]図2,図3等に示すように、可変圧縮比モータ20と減速機21を収容するハウジング22とは、排気熱から保護するために、機関本体としてのオイルパンアッパ6の吸気側の側壁7に取り付けられている。
[3]但し、このように吸気側の側壁7にハウジング22等を配置する場合、図3に示すように、機関前側のエアコンコンプレッサ9と、トランスミッションが締結される機関後側の締結フランジ8とに挟まれたスペースに各部品を配置する必要があり、特に機関前後方向の寸法の制約が厳しいものとなる。また、オイルポンプとメインギャラリがオイルパンアッパ6の上方のシリンダブロック1の吸気側の側壁に配置される関係で、オイルクーラ23やオイルフィルタ24も吸気側に配置する必要があるために、搭載スペースの確保が更に難しい。
そこで上記実施例では、潤滑油を冷却するオイルクーラ23をオイルフィルタ24とともにハウジング22に付設することで、オイルクーラ23及びオイルフィルタ24をハウジング22の周囲に集約させて、機関搭載性を向上させるとともに、油路の簡素化・短縮化を図ることができる。
[4]具体的には、オイルフィルタ24よりも厚さの薄い油路形成体50を挟んでオイルクーラ23をハウジング22に固定しており、この油路形成体50にオイルフィルタ24を取り付けるとともに、潤滑油が通流する油路51〜58を形成している。これによって、上記[3]の作用効果が得られることに加え、機関前後方向に直列に配置されたオイルクーラ23,油路形成体50,ハウジング22等からオイルフィルタ24を外れた位置に配置することで、機関前後方向寸法を短縮化して、機関搭載性の向上を図ることができる。
[5]この油路形成体50には、機関本体からオイルクーラ23へ潤滑油を供給する油路51,52と、オイルクーラ23からオイルフィルタ24へ潤滑油を供給する油路53,54,55と、オイルフィルタ24から機関本体へ潤滑油を供給する油路56,57と、オイルフィルタ24から減速機の潤滑部位へ潤滑油を供給するバイパス油路58と、が設けられている。このように、オイルクーラ23,オイルフィルタ24及び減速機21の潤滑部位へ潤滑油を供給する油路を、オイルクーラ23とハウジング22との間に配置される油路形成体50に集約させることで、油路の短縮化及び装置のコンパクト化を図ることができる。
[6]図4にも示すように、機関本体の内部に配置される制御シャフト14と、ハウジング22内に回転可能に支持されて減速機21の出力軸と一体的に回転する補助シャフト30とは、機関本体の側壁7に形成されたレバー用スリット36を挿通するレバー31により連結されている。このレバー31の一端と補助シャフト30とは第4連結ピン35により相対回転可能に連結されている。
ここで、上述した機関前後方向の短縮化の要求により、補助シャフト30の軸方向寸法を単に短縮化すると、ハウジング22内に回転可能に支持される補助シャフト30のジャーナル部38の軸受幅が短くなって、軸受部分の面圧が増大して摩耗が進行するおそれがある。そこで上記実施例では、図5(A)に示すように、連結ピンが挿通する連結ピン孔35Aが、ジャーナル部38の内側に位置する構造としている。つまり、ジャーナル部38の中心と連結ピン孔35Aの中心までのアーム長D1が、ジャーナル部38の半径(D2/2)よりも短く設定されており、連結ピン孔35Aがジャーナル部38に内包される形としている。これによって、ジャーナル部38の径方向寸法を拡大し、軸受面積を確保しつつ補助シャフト30の軸方向寸法D5を抑制して、機関搭載性を向上することができる。
[7]具体的には、図5(A)に示すように、ジャーナル部38を含めた補助シャフト30の軸方向寸法D5が、ジャーナル部38の径方向寸法D2よりも短く設定されており、十分な軸方向寸法の短縮化が図られている。
[8]また、図12に示す例では、ジャーナル部38は、アクチュエータ側の部分の径方向寸法38Aが、反アクチュエータ側の部分の径方向寸法38Bよりも大きく設定されている。モータ20や減速機21が取り付けられるアクチュエータ側の部分は、モータ20や減速機21が錘となって振動するために、反アクチュエータ側の部分よりも入力荷重が増大することから、このアクチュエータ側の部分の径方向寸法38Aを相対的に大きくすることで、軸受部分の面圧を有効に低減することが可能となる。
[9]図13に示すように、ジャーナル部38では、最大燃焼荷重が作用する部分に、軸方向に部分的に張り出した突出部70を設けることで、この部分の軸方向寸法38Cが、最大燃焼荷重が作用しない部分の軸方向寸法38Dよりも大きく設定されている。これによって、最大燃焼荷重が作用する際の軸受面積を増大して、面圧を有効に軽減することができる。
[10]図5,図13及び図14に示すように、ジャーナル部38には、連結ピン孔35Aが設けられる部分に、部分的に軸方向に突出する扇状の突出部70が設けられている。そして、この突出部70の周方向の両側面70A,70Bが、ハウジング22側に設定されたストッパ面71A,71Bに当接可能に構成されている。
従って、ジャーナル部38の突出部70の両側面70A,70Bとストッパ面71A,71Bとが当接する範囲内に補助シャフト30の可動範囲を制限して、制御シャフト14の回転範囲、つまり機関圧縮比の可変範囲を機械的に制限できることに加え、両者の当接部分で最大燃焼荷重の一部を受けることで、軸受部分に作用する最大面圧を低減することができる。また、連結ピン孔35Aが配置される突出部70の軸方向寸法が大きくなるために、連結ピン孔35Aの軸受部分の剛性が向上するとともに、この突出部70の内部に連結ピン抜け止め用のスナップリングが嵌合するスナップリング溝を、軸方向寸法の増加を招くことなく容易に設けることが可能となる。
[11]図4,図7及び図16等に示すように、補助シャフト30のジャーナル部38を回転可能に支持する軸受スリーブ37は、ハウジング22とは別体とされており、このハウジング22に2本のボルト72を用いて固定されるようになっている。そして、補助シャフト30と軸受スリーブ37との熱膨張率差が、軸受スリーブ37とハウジング22との熱膨張率差よりも小さく設定されている。例えば、ハウジング22の材質をアルミ、軸受スリーブ37の材質を鉄、補助シャフト30の材質を鉄とすることで、補助シャフト30と軸受スリーブ37との熱膨張率差を小さくして、熱膨張に起因する軸受部分のクリアランス変化を抑制することができる。これによって、軸受部分のクリアランスの増大による音振性能の悪化等を抑制するとともに、クリアランスの過度な縮小によるフリクションの増大等を抑制することができる。
[12]図7及び図16に示すように、軸受スリーブ37は、補助シャフト30のジャーナル部38を回転可能に支持する円筒部73と、2本のボルト72によってハウジング22に一側面に固定される平坦なハウジング取付面74Aを有する取付基部74と、が鉄材料により一体的に成形されている。円筒部73には、レバー31が挿通するスリット36が形成されている。
図16に示すように、軸受スリーブ37の取付基部74側の内周面のうち、2本のボルト72に挟まれる位置に、最大燃焼荷重が作用するように設定されている。最大燃焼荷重が作用する側でボルト締結することにより、ボルト72に作用する慣性力による引張荷重(慣性荷重)は燃焼荷重の約50%程度と小さいため、ボルト締結面の口開き方向に作用する力を抑制することができる。また、アルミニウムよりも高い剛性の鉄製の軸受スリーブ37を介して、軽量なアルミニウム製のハウジング22に荷重が分布するために、アルミニウム製のハウジング22の変形を抑制し、ひいては機関圧縮比の変動を抑制することができる。
[13]図17(A)は、軸受スリーブを円筒形として、その軸受厚さを全周にわたって均一化した参考例の軸受スリーブ37Aを示している。図17(B)に示すように、本実施例では、軸受スリーブ37の取付基部74のうちで、最大燃焼荷重が作用する薄肉な中央部分74Bの剛性が、2本のボルト72により締結される厚肉な両側のボルト締結部分74Cの剛性よりも低くなるように設定されている。従って、最大燃焼荷重の作用時に、軸受スリーブ37との最大接触部位が、軸受スリーブ37のボルト締結部分の近傍の二点となり、この二点で主に荷重を支持する形となるために、最大燃焼荷重を一点で支持する形となる図17(A)の参考例に比して、フリクションが約1〜1.4倍に増大する。このため、最大燃焼荷重の作用時には、フリクションの増大により制御シャフト14の保持トルクを低減することができる。
一方、燃焼荷重が小さい場合には、弾性変形量が小さく、上記の参考例と同様に、燃焼荷重が作用する一点で強く接触する形となるために、フリクションの増加が抑制され、このフリクションの増加に伴う圧縮比変更の応答性の低下を抑制することができる。
[14]図6〜図10に示すように、オイルフィルタ24の油路形成体50には、第4連結ピン35に臨んだ連結ピン組付窓75が貫通形成されている。従って、組立時には、油路形成体50をハウジング22に予め組み付けてユニット化した状態で、ハウジング22をオイルパンアッパ6の側壁7にボルトで締結し、その後に上記の連結ピン組付窓75を通して第4連結ピンを組み付けることで、レバー31と補助シャフト30とを相対回転可能に連結することができる。
その後、図6に示すように、油路形成体50のクーラ取付面50Bにオイルクーラ23を固定することで、油路形成体50のクーラ取付面50Bに開口する油路52,53がオイルクーラ23の取付面23Aに開口する油路(図示省略)に連通するとともに、上記の連結ピン組付窓75がオイルクーラ23の取付面23Aに液密に閉塞されるために、油漏れを生じることはない。

Claims (7)

  1. アクチュエータにより回転駆動される制御シャフトの回転位置に応じて機関圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構と、
    上記アクチュエータの回転を減速して上記制御シャフトへ伝達する減速機と、
    上記アクチュエータと減速機とを機関本体の側壁に取り付けるためのハウジングと、
    上記減速機の潤滑部位が配置されたハウジング内の減速機収容室に潤滑油を供給する潤滑油供給手段と、
    低圧縮比時における減速機収容室内の油面高さが、高圧縮比時における減速機収容室内の油面高さよりも高くなるように、機関圧縮比に応じて減速機収容室内の油面高さを調整する油面高さ調整手段と、
    を有する可変圧縮比内燃機関の潤滑構造。
  2. 上記油面高さ調整手段が、上記制御シャフトと連動して回転するとともに、上記減速機収容室の壁面の一部を構成する減速機の回転体に貫通形成されて、上記減速機収容室内に貯留された潤滑油を排出するための油孔を有し、
    上記回転体の回転位置に応じて上記油孔の高さ位置が変化することにより、上記減速機収容室内の油面高さが変化するように構成されている請求項1に記載の可変圧縮比内燃機関の潤滑構造。
  3. 上記制御シャフトが機関本体の内部に配置される一方、上記ハウジングが機関本体の側壁に取り付けられており、
    上記回転体が、上記減速機の出力軸と一体的に回転する補助シャフトであり、
    上記機関本体の側壁に貫通形成されたレバー用スリットを通して、上記制御シャフトと補助シャフトとに連結されたレバーを有し、
    上記ハウジングの内部空間が、上記ハウジングに設けられた仕切壁部と、この仕切壁部の開口部に僅かな隙間を介して回転可能に嵌合する上記補助シャフトの大径部と、によって、上記レバー用スリットに臨んだ補助シャフト収容室と、上記減速機収容室と、に仕切られており、
    上記油孔は、上記大径部を軸方向に貫通して、上記補助シャフト収容室と減速機収容室とに連通しており、
    機関運転時には、上記潤滑油供給手段によって上記減速機収容室へ供給された潤滑油が、上記油孔,上記補助シャフト収容室,及び上記レバー用スリットを経由して機関本体の内部へ戻されるように構成されている請求項2に記載の可変圧縮比内燃機関の潤滑構造。
  4. 上記アクチュエータがモータであり、
    機関運転状態における上記油孔の高さ位置が、上記モータの入力軸のシール部の下端位置よりも低い位置に設定されている請求項2又は3に記載の可変圧縮比内燃機関の潤滑構造。
  5. 上記ハウジングには、上記油孔よりも低い位置に、機関停止時に上記減速機収容室内の潤滑油を排出するための補助油孔が形成されている請求項2〜4のいずれかに記載の可変圧縮比内燃機関の潤滑構造。
  6. 上記補助油孔の直径が、上記油孔の直径よりも小さく設定されている請求項5に記載の可変圧縮比内燃機関の潤滑構造。
  7. 上記補助油孔が、上記ハウジングの最下端部に配置されている請求項5〜7のいずれかに記載の可変圧縮比内燃機関の潤滑構造。
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