JP6011393B2 - 可変圧縮比内燃機関の潤滑構造 - Google Patents

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Description

本発明は、機関圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構を備える可変圧縮比内燃機関の潤滑構造に関する。
従来より、複リンク式のピストン−クランク機構(以下、単に「複リンク機構」と呼ぶ)を利用して機関圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構を本出願人は提案している。その一例として、特許文献1には、低圧縮比の設定を用いる高負荷時には、複リンク機構の各潤滑部位への潤滑油量を増大して、負荷の増加に伴う潤滑性や冷却性の低下を抑制するとともに、高圧縮比の設定を用いる低負荷時には、無駄なオイルポンプ仕事を抑制するように、複リンク機構の各潤滑部位への潤滑油量を抑制する技術が記載されている。
特開2004−257254号公報
可変圧縮比機構の制御軸を駆動するアクチュエータは、例えば機関本体の側壁に取り付けられるハウジングを介して機関本体の外部に配置され、このアクチュエータと制御軸とが連結機構により連結される。この連結機構には、アクチュエータの回転を減速して制御軸へ伝達する減速機と、この減速機と制御軸との間に介装される補助シャフト等が含まれる。ハウジング内の減速機や補助シャフト等の軸部品の軸受部分を潤滑するために、ハウジング内には潤滑油が供給され、潤滑後の潤滑油は機関本体内のオイルパンへ戻される。
本発明は、このように可変圧縮比機構のハウジング内の部品、特に、補助シャフトの軸受部分の潤滑性を向上することを目的としている。
機関本体の内部に回転可能に支持される制御軸の回転位置に応じて機関圧縮比を変化させる可変圧縮比機構と、機関本体の外側に設けられて、この機関本体の側壁に取り付けられるハウジングと、このハウジングに取り付けられて、上記制御軸を駆動するアクチュエータと、上記制御軸とアクチュエータとを連結する連結機構と、を有する。
この連結機構は、上記アクチュエータの回転を減速して制御軸へ伝達する減速機と、この減速機と制御軸との間に介装される補助シャフトと、を含んでいる。上記ハウジングは、上記減速機を収容する減速機収容室と、上記補助シャフトを収容する補助シャフト収容室と、を有している。
また、上記減速機収容室に潤滑油を供給する潤滑油供給手段を有し、上記減速機収容室に供給された潤滑油が上記補助シャフト収容室を経て機関本体の内部へと戻されるように構成されている。そして、機関圧縮比に応じて上記補助シャフト収容室内の油量を調整する油量調整手段を有している。
本発明によれば、機関圧縮比に応じて補助シャフト収容室内の油量を調整することで、機関圧縮比に応じて適切に補助シャフトの軸受部分に潤滑油を供給することが可能となり、ハウジング内の、特に補助シャフトの軸受部分の潤滑性能を向上することができる。
本発明に係る可変圧縮比機構の一例を簡略的に示す構成図。 上記可変圧縮比内燃機関のアクチュエータの取付構造を示す斜視対応図。 上記可変圧縮比内燃機関の吸気側の側面図。 本発明の第1実施例に係るアクチュエータの内部を示す断面図。 上記第1実施例の低圧縮比時におけるレバーの姿勢を示す断面図。 上記第1実施例の低圧縮比時におけるアクチュエータの内部を示す断面図。 上記第1実施例の高圧縮比時におけるレバーの姿勢を示す断面図。 上記第1実施例の高圧縮比時におけるアクチュエータの内部を示す断面図。 本発明の第2実施例に係るレバーを示す上面図。 上記第2実施例の低圧縮比時におけるアクチュエータの内部を示す断面図。 上記第2実施例の高圧縮比時におけるアクチュエータの内部を示す断面図。 本発明の第3実施例に係る低圧縮比時におけるレバーの姿勢を示す断面図。 上記第3実施例の高圧縮比時におけるレバーの姿勢を示す断面図。 本発明の第4実施例に係るアクチュエータの内部を示す断面図。
以下、本発明の好ましい実施例を図面を参照して詳細に説明する。先ず、図1〜図8を参照して、本発明の第1実施例に係る複リンク式ピストン−クランク機構を利用した可変圧縮比機構について説明する。なお、この機構は上記の特開2004−257254号公報等にも記載のように公知であるので、簡単な説明にとどめる。
内燃機関の機関本体の一部を構成するシリンダブロック1には、各気筒のピストン3がシリンダ2内に摺動可能に嵌合しているとともに、クランクシャフト4が回転可能に支持されている。可変圧縮比機構10は、クランクシャフト4のクランクピン5に回転可能に取り付けられるロアリンク11と、このロアリンク11とピストン3とを連結するアッパリンク12と、シリンダブロック1等の機関本体側に回転可能に支持される制御軸14と、この制御軸14に偏心して設けられた制御偏心軸部15と、この制御偏心軸部15とロアリンク11とを連結する制御リンク13と、を有している。ピストン3とアッパリンク12の上端とはピストンピン16を介して相対回転可能に連結され、アッパリンク12の下端とロアリンク11とは第1連結ピン17を介して相対回転可能に連結され、制御リンク13の上端とロアリンク11とは第2連結ピン18を介して相対回転可能に連結され、制御リンク13の下端は上記の制御偏心軸部15に回転可能に取り付けられている。
制御軸14には、連結機構21を介してアクチュエータとしての可変圧縮比モータ20(図2等参照)が連結されており、この可変圧縮比モータ20により制御軸14の回転位置を変更することによって、ロアリンク11の姿勢の変化を伴って、ピストン上死点位置やピストン下死点位置を含むピストンストローク特性が変化して、機関圧縮比が変化する。従って、図示せぬ制御部により可変圧縮比モータ20を駆動制御することによって、機関運転状態に応じて機関圧縮比を制御することができる。なお、アクチュエータとしては、電動式のモータ20に限らず、油圧駆動式のアクチュエータであっても良い。
図2,図3を参照して、シリンダブロック1の下方にはオイルパン6が固定されている。このオイルパン6は、シリンダブロック1の下側に固定されるオイルパンアッパ6Aと、このオイルパンアッパ6Aの底壁部に開口形成された開口部に取り付けられるオイルパンロア6Bと、により構成されている。これらシリンダブロック1やオイルパン6等からなる機関本体の内部に制御軸14が回転可能に収容されている。一方、連結機構21及び可変圧縮比モータ20は、機関本体の外部に配置されており、具体的には、連結機構21を収容するハウジング22を介して、機関本体の一部を構成するオイルパンアッパ6Aの外壁、詳しくは吸気側の側壁7に取り付けられている。このハウジング22には、上記の可変圧縮比モータ20の他、潤滑油を冷却するためのオイルクーラ23が付設されるとともに、潤滑油中の異物すなわちコンタミを除去するためのオイルフィルタ24が後述する油路形成体50を介して付設されている。
なお、上記実施例においてはオイルフィルタ24が取り付けられる油路形成体50をハウジング22と別体に構成しているが、油路形成体50をハウジング22と一体化した構造としても良い。
図3に示すように、オイルパンアッパ6Aの吸気側の側壁7には、機関前側にエアコンコンプレッサ9が取り付けられるとともに、機関後側にトランスミッションが締結される締結フランジ8が設けられており、両者8,9の間に、オイルクーラ23と、オイルフィルタ24が取り付けられる油路形成体50と、連結機構21を収容するハウジング22と、モータ20と、が機関前後方向に沿うように配置されている。つまり、ハウジング22の機関前側にオイルクーラ23が油路形成体50を挟んで配置されるとともに、ハウジング22の機関後側に可変圧縮比モータ20が配置されている。ハウジング22の取付フランジ25は、固定用のボルト26によりオイルパンアッパ6Aの吸気側の側壁7に締結されている。
図1,図2等に示すように、機関本体内部に配置される制御軸14と、ハウジング22内に配置される連結機構21の補助シャフト30とは、レバー31によって連結されている。なお、この実施例では補助シャフト30を減速機27の出力軸と一体的に構成しているが、補助シャフト30を減速機27の出力軸と別体の構成とし、両者が一体的に回転する構造としても良い。
レバー31の一端と、制御軸14の軸方向中央部より径方向外方へ延びるアーム32の先端とは、第3連結ピン33を介して相対回転可能に連結されており、レバー31の他端と補助シャフト30とは第4連結ピン35を介して相対回転可能に連結されている。なお、図2では、第4連結ピン35を省略し、この第4連結ピン35が嵌合する補助シャフト30の連結ピン孔35Aが描かれている。図6等に示すように、オイルパンアッパ6Aの吸気側の側壁7には、上記のレバー31が挿通するスリット状の連通孔36が貫通形成されている。
連結機構21には、可変圧縮比モータ20の出力を減速して制御軸14側へ伝達する減速機27が設けられている。減速機27としては、大きな減速比が得られる波動歯車装置やサイクロ減速機等が用いられる。
次に、ハウジング22の内部に配置される連結機構21の潤滑構造について説明する。図3にも示すように、油路形成体50は、ハウジング22の機関前側の側面とオイルクーラ23の機関後側の側面との間に介装されている。この油路形成体50の下側に設けられたフィルタ取付フランジに、フィルタエレメントを収容したオイルフィルタ24が取り付けられている。この油路形成体50の内部には、エンジンオイルである潤滑油が通流する複数の油路(図示省略)が形成されている。
これらの油路によって、図示せぬオイルポンプから圧送された潤滑油は、オイルクーラ23及びオイルフィルタ24を通過した後に、シリンダブロック1へと至る途中で分岐されて、ハウジング22の内部に供給され、ハウジング22の内部に配置された減速機27の他、補助シャフト30や可変圧縮比モータ20の出力軸等の軸部品の軸受部分を潤滑するように構成されている。そして、潤滑後の潤滑油は、レバー31が挿通する連通孔36を通して、機関本体内部のオイルパン6へと戻される。つまり、レバー31が挿通する連通孔36が、ハウジング22内の潤滑油を機関本体のオイルパン6内へ戻すリターン油路としての機能を兼用しており、構成の簡素化が図られている。
上記実施例のような機関本体の一部を構成するオイルパンアッパ6Aの外壁、詳しくは吸気側の側壁7にハウジング22及び可変圧縮比モータ20を配置し、かつ、オイルクーラ23及びオイルフィルタ24を通過することにより、クリーンかつ低温な潤滑油をハウジング22の内部に供給することができる。特に本実施例では、オイルフィルタ24がハウジング22に直接的に取り付けられているために、オイルフィルタ24からハウジング22の内部までの油通路を十分に短くすることができ、コンタミが流入する可能性が非常に低い。
図4にも示すように、ハウジング22には、減速機27を収容する減速機収容室41と、補助シャフト30を収容する補助シャフト収容室42と、がモータ20の軸方向に沿って並設されており、モータ側に減速機収容室41、反モータ側に補助シャフト収容室42が設けられている。また、ハウジング22の補助シャフト収容室42の両側の側壁には、補助シャフト30を回転可能に支持する円筒状の一対の第1軸受部43及び第2軸受部44が設けられており、減速機収容室41側の第1軸受部43によって、補助シャフト収容室42と補助シャフト収容室42とが連通している。なお、符号40はモータ20の出力軸20Aを回転可能に支持する軸受部である。更に、減速機収容室41の上部には、潤滑油を減速機収容室41内へ供給する油供給路45(潤滑油供給手段)が開口形成されている。この油供給路45から減速機収容室41内へ供給された潤滑油は、第1軸受部43を介して補助シャフト収容室42へと供給され、連通孔36(図5〜8参照)を通して機関本体内部のオイルパン6へと戻される。
なお、連通孔36の下端位置は補助シャフト収容室42の下面よりも高い位置に設定されており、この補助シャフト収容室42内に供給された潤滑油の少なくとも一部が補助シャフト収容室42内に滞留するように構成されている。
次に、図5〜図8を参照して、第1実施例の特徴的な構成及び作用効果について説明する。なお、図5〜図8等ではハウジング22等の構造を簡略化して描いている。図5及び図6は高負荷域で用いられる低圧縮比の設定時における断面図であり、図7及び図8は低負荷域で用いられる高圧縮比の設定時における断面図である。
この第1実施例では、レバー31のうち、連通孔36を挿通する部分が、ハウジング側(図5の右側)からオイルパン側(図5の左側)へ向けて徐々に断面積が大きくなる三角形状をなしている。つまり、レバー31に、高さ方向(図5の上下方向)の寸法が徐々に変化する三角形状の膨出部46が一体的に形成されている。ここで、低圧縮比の設定ではレバー31が相対的にハウジング側(図5の右側)へ移動し、高圧縮比の設定ではレバー31が相対的にオイルパン側(図5の左側)へ移動する。
従って、低圧縮比の設定では、図5及び図6に示すように、連通孔36を挿通する部分のレバー31の高さ方向寸法L1が大きくなり、連通孔36の全開口面積に対し、レバー31の断面積が占める割合が大きくなって、連通孔36の開口面積からレバー31の断面積を差し引いた(除いた)有効開口面積が小さくなる。一方、高圧縮比の設定では、図7及び図8に示すように、連通孔36を挿通する部分のレバー31の高さ方向寸法L2(L2<L1)が大きくなり、連通孔36の全開口面積に対し、レバー31の断面積が占める割合が小さくなって、連通孔36の開口面積からレバー31の断面積を差し引いた有効開口面積が大きくなる。つまり、レバー31の形状及び機関圧縮比に応じた動作・姿勢が、機関圧縮比に応じて補助シャフト収容室42内の油量を調整する油量調整手段として機能している。
このように本実施例では、高温・高負荷域で用いられる低圧縮比時には、レバー31により連通孔36の有効開口面積が小さくなり、補助シャフト収容室42に潤滑油が溜まり易くなるために、補助シャフト収容室42及び減速機収容室41内の油面高さOL1が高くなって、潤滑油の油量が増大することとなり、軸受部分の潤滑性を向上することができる。このように高温・高負荷域などで用いられる低圧縮比時に、潤滑油量を増大することで、高温・高負荷域における潤滑性・冷却性を向上して、耐久性・信頼性を向上することができる。
なお、潤滑油は補助シャフト収容室42を経由して機関本体内部へ戻される構造なので、減速機収容室41の油面高さは補助シャフト収容室42内の油量の影響を受ける。例えば図6に示すように、補助シャフト収容室42から機関本体内部への戻り量が少なく、補助シャフト収容室42の油量が多くなって、その油面が減速機収容室41から補助シャフト収容室42へ潤滑油を供給する第1軸受部43の位置よりも高い場合には、補助シャフト収容室42とともに減速機収容室41内の油面OL1も高くなる。
一方、ノッキング回避のための低圧縮比方向への高応答性が要求される高圧縮比時には、レバー31の断面積が小さくなり、連通孔36の有効開口面積が相対的に大きくなるために、連通孔36を通した補助シャフト収容室42からオイルパン6への潤滑油の流れが促進され、補助シャフト収容室42及び減速機収容室41内の油面高さOL2が低くなり(OL2<OL1)、潤滑油の油量が相対的に低減する。このように、補助シャフト収容室42内の油量を低減することによって、油攪拌抵抗が低減するため、低圧縮比方向への応答性が向上し、ノッキングの発生を有効に抑制することができる。具体的には、例えば機関負荷が増大する加速時には、機関圧縮比を高圧縮比からノッキング回避に必要な中間圧縮比まで速やかに低下させる必要があるが、本実施例のように高圧縮比時には補助シャフト収容室42内の油量を低減し、その油面高さを相対的に低くしておくことで、補助シャフト30の揺動や減速機の回転に伴う油撹拌抵抗を低減して、圧縮比低下の応答時間を短縮することが可能となる。
更に、このように高圧縮比側から低圧縮比側への圧縮比低下の応答性を向上することによって、ノッキング回避のための高圧縮比側の制限を緩和して、高圧縮比化による燃費向上を図ることができる。
図9〜図11は本発明の第2実施例を示している。この第2実施例では、図9に示すように、レバー31Aの厚さ方向(図9の上下方向)の寸法が、ハウジング側からオイルパン側へ向けて徐々に厚くなる形状に設定されている。つまり、この第2実施例のレバー31Aには、徐々に厚さが変化する三角形状の徐変部47が設けられている。なお、レバー31Aの両端には、第3連結ピン33が挿通する二股状の連結ピン孔33Aと、第4連結ピン35が挿通する連結ピン孔35Aと、が形成されている。また、この第2実施例においても、第1実施例と同様、低圧縮比の設定ではレバー31Aが相対的にハウジング側に移動し、高圧縮比の設定ではレバー31Aが相対的にオイルパン側へ移動する。
従って、低圧縮比の設定では、図10に示すように、連通孔36を挿通する部分のレバー31Aの厚さ方向寸法L3が大きくなり、連通孔36の全開口面積に対してレバー31Aの断面積が占める割合が大きくなって、連通孔36の開口面積からレバー31Aの断面積を差し引いた有効開口面積が小さくなる。一方、高圧縮比の設定では、図11に示すように、連通孔36を挿通する部分のレバー31Aの厚さ方向寸法L4が小さくなり(L4<L3)、連通孔36の全開口面積に対してレバー31の断面積が占める割合が小さくなるために、連通孔36の開口面積からレバー31が占める断面積を差し引いた有効開口面積が大きくなる。つまり、この第2実施例においても、第1実施例と同様に、レバー31の形状及び機関圧縮比に応じた動作・姿勢が、機関圧縮比に応じて補助シャフト収容室42内の油量を調整する油量調整手段として機能している。
このような第2実施例においても、上記の第1実施例と同様、高温・高負荷域で用いられる低圧縮比時には連通孔36の有効開口面積を小さくして、補助シャフト収容室42及び減速機収容室41内の油面高さOL3を高くすることで、潤滑油の油量を増大し、軸受部分の潤滑性を向上することができるとともに、高圧縮比時には連通孔36の有効開口面積を大きくして、補助シャフト収容室42及び減速機収容室41内の油面高さOL4を低くすることで(OL4<OL3)、補助シャフト収容室42の潤滑油の油量を低減して、油攪拌抵抗を低減し、ノッキングの発生を抑制するとともに燃費向上を図ることができる。
図12及び図13は本発明の第3実施例を示している。この第3実施例においては、レバー31に、連通孔36を通した補助シャフト収容室42からオイルパン6への潤滑油の流出を妨げる遮蔽部48を設けている。この遮蔽部48は、レバー31がハウジング側へ移動する低圧縮比時に連通孔36を塞ぐようにレバー31に固定される板状の部材である。なお、遮蔽部48により連通孔36を完全に密閉する必要はなく、連通孔36の有効開口面積を小さくするものであれば良い。レバー31がオイルパン側へ移動する高圧縮比時には、遮蔽部48が連通孔36からオイルパン側へ後退し、連通孔36から離間して連通孔36を塞がない構造となっている。
従って、上記の第1,第2実施例と同様、高温・高負荷域で用いられる低圧縮比時には遮蔽部48により連通孔36を遮蔽することで、この連通孔36の有効開口面積を小さくして補助シャフト収容室42内の潤滑油の油量を増大し、軸受部分の潤滑性を向上することができるとともに、高圧縮比時には遮蔽部48を連通孔36より離間させることで、連通孔36の有効開口面積を大きく確保して、補助シャフト収容室42の潤滑油の油量を低減することによって、油攪拌抵抗を低減し、ノッキングの発生を抑制するとともに燃費向上を図ることができる。
図14に示す第4実施例では、減速機収容室41から補助シャフト収容室42への潤滑油の流れを促進するように、第1軸受部43の下方位置に、減速機収容室41と補助シャフト収容室42とを結ぶ連通油路49を設けている。この場合、減速機収容室41内の潤滑油の油面高さOL5が第1軸受部43に達しない場合であっても、連通油路49を通して減速機収容室41から補助シャフト収容室42へ潤滑油を供給することが可能であり、より確実に補助シャフト収容室42へ潤滑油を供給することができる。
以上のように本発明を具体的な実施例に基づいて説明してきたが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、種々の変形・変更を含むものである。例えば、上記実施例におけるレバーや遮蔽部の形状は一例に過ぎず、低圧縮比時に高圧縮比時よりも連通孔36の有効開口面積を小さくするものであれば別の形状であっても良い。
1…シリンダブロック(機関本体)
6…オイルパン(機関本体)
6A…オイルパンアッパ(機関本体)
6B…オイルパンアッパ(機関本体)
7…側壁
10…可変圧縮比機構
14…制御軸
20…可変圧縮比モータ(アクチュエータ)
21…連結機構
22…ハウジング
23…オイルクーラ
24…オイルフィルタ
27…減速機
30…補助シャフト
31,31A…レバー
36…連通孔
41…減速機収容室
42…補助シャフト収容室
43…第1軸受部
45…油供給路(潤滑油供給手段)
46…膨出部
47…徐変部
48…遮蔽部
49…連通油路

Claims (6)

  1. 機関本体の内部に回転可能に支持される制御軸の回転位置に応じて機関圧縮比を変化させる可変圧縮比機構と、
    機関本体の外側に設けられて、この機関本体の側壁に取り付けられるハウジングと、
    このハウジングに取り付けられて、上記制御軸を駆動するアクチュエータと、
    上記制御軸とアクチュエータとを連結する連結機構と、を有し、
    この連結機構は、上記アクチュエータの回転を減速して制御軸へ伝達する減速機と、この減速機と制御軸との間に介装される補助シャフトと、を含み、
    上記ハウジングは、上記減速機を収容する減速機収容室と、上記補助シャフトを収容する補助シャフト収容室と、を有し、
    上記減速機収容室に潤滑油を供給する潤滑油供給手段を有し、上記減速機収容室に供給された潤滑油が上記補助シャフト収容室を経て機関本体の内部へと戻されるように構成され、
    かつ、機関圧縮比に応じて上記補助シャフト収容室内の油量を調整する油量調整手段を有することを特徴とする可変圧縮比内燃機関の潤滑構造。
  2. 上記油量調整手段は、低圧縮比時に高圧縮比時に比して補助シャフト収容室内の潤滑油量を増大することを特徴とする請求項1に記載の可変圧縮比内燃機関の潤滑構造。
  3. 機関本体の側壁に、上記補助シャフト収容室と機関本体の内部とを連通する連通孔が形成され、この連通孔を通して上記補助シャフト収容室から機関本体の内部へ潤滑油が戻されるように構成されており、
    上記連結機構は、上記連通孔を挿通して、上記制御軸と補助シャフトとを連結するレバーを有し、
    上記連通孔の開口面積から、上記連通孔を挿通する部分のレバーの断面積を除いた有効開口面積の大きさが、高圧縮比時よりも低圧縮比時の方が小さくなることを特徴とする請求項1又は2に記載の可変圧縮比内燃機関の潤滑構造。
  4. 上記連通孔を挿通する部分のレバーの断面積が、高圧縮比時よりも低圧縮比時の方が大きくなるように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の可変圧縮比内燃機関の潤滑構造。
  5. 機関本体の側壁に、上記補助シャフト収容室と機関本体の内部とを連通する連通孔が形成され、この連通孔を通して上記補助シャフト収容室から機関本体の内部へ潤滑油が戻されるように構成されており、
    上記連結機構は、上記連通孔を挿通して、上記制御軸と補助シャフトとを連結するレバーを有し、
    上記レバーに、上記連通孔を通して補助シャフト収容室から機関本体の内部へ流出する潤滑油の流れを妨げる遮蔽部を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の可変圧縮比内燃機関の潤滑構造。
  6. 上記遮蔽部は、低圧縮比時にのみ上記連通孔を通して補助シャフト収容室から機関本体の内部へ流出する潤滑油の流れを妨げるように構成されていることを特徴とする請求項5に記載の可変圧縮比内燃機関の潤滑構造。
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