JPWO2013035483A1 - 燃料ポンプのシール構造 - Google Patents

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Abstract

アウターシールとインナーシールとを別体にした二重シール構造で、両シールの組み付け性を良好にし、且つ、二重シールの設置面積をコンパクトにすることができる燃料ポンプのシール構造を提供する。燃料ポンプ挿入口と燃料ポンプのフランジ43との間に設けられる二重シール71を、アウターシール72と別体のインナーシール82とし、アウターシール72に径方向内側に突出するアウターシール内方突出部73を設けるとともに、インナーシール82に径方向外側に突出するインナーシール外方突出部83を設け、各突出部73,83が嵌る位置決め部となる各スリット48,49を設け、各突出部73,83はシール72,82の周方向に沿って交互に配されるとともに径方向で同一の幅内に位置するようにした。

Description

本発明は、燃料を貯蔵する燃料タンクに燃料ポンプ挿入口を形成し、この燃料ポンプ挿入口と燃料ポンプに設けられるフランジとの間に環状の二重シールを配置する燃料ポンプのシール構造に関する。
燃料タンクと燃料ポンプとの間のシール構造には、インナーシールとアウターシールと両シールを連結する連結部とを一体に形成した環状の二重シールを採用するものがある(例えば、特許文献1参照)。この二重シールのアウターシールには、断面く字状で外周に環状の凹部が形成され、連結部の外周には周辺の凹部よりも幅が広く深さの深い凹部が形成されている。このような構造であれば、二重シール間の空気を凹部の上下のリップ部が撓んで抜きやすくすることができ、シール性を高めることができる。
特許第4589686号公報
しかしながら、従来の二重シールは一体に形成されるため、インナーシールとアウターシールとが同じ素材であるため、二重シールの素材を、インナーシールがシールするガソリン等の燃料とアウターシールがシールする塵埃との両方をカバーする素材にしなければならず、部品コストが上がる場合があった。
一方、インナーシールとアウターシールの素材を個別に設定できるように各シールを別体で構成したとすると、組み付け時に別々にシールを装着する必要が生じる。しかし、単に各シールを別体にしただけでは各シールをポンプに組み付けてもポンプに係止されないため、組み付け時にシールが落ちないように注意する必要があり、組み付け性に課題が残る。また、燃料タンク側に設定が必要な平坦部を小さくしたいため、二重シールをコンパクトに配置することも望まれる。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、アウターシールとインナーシールとを別体にした二重シール構造で、両シールの組み付け性を良好にし、且つ、二重シールの設置面積をコンパクトにすることができる燃料ポンプのシール構造を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するため、本発明は、燃料を貯蔵する燃料タンク(31)に燃料ポンプ挿入口(32A)を形成し、この燃料ポンプ挿入口(32A)と燃料ポンプ(41)に設けられるフランジ(43)との間に環状の二重シール(71)を配置する燃料ポンプのシール構造において、前記二重シール(71)は、アウターシール(72)と、前記アウターシール(72)と別体のインナーシール(82)とを有し、前記アウターシール(72)に径方向内側に突出するアウターシール内方突出部(73)を設けるとともに、前記インナーシール(82)に径方向外側に突出するインナーシール外方突出部(83)を設け、前記燃料ポンプ(41)又は前記燃料タンク(31)のいずれか一方に、前記アウターシール内方突出部(73)と前記インナーシール外方突出部(83)とが嵌る位置決め部(48,49)を設け、前記アウターシール内方突出部(73)と前記インナーシール外方突出部(83)とは、シールの周方向に沿って交互に配されるとともに径方向で同一の幅内に位置することを特徴とする。
この構成によれば、二重シールの各シールの素材を容易に個別に設定でき、素材コストを下げて部品コストを低減可能である。また、アウターシールに径方向内側に突出するアウターシール内方突出部を設けるとともに、インナーシールに径方向外側に突出するインナーシール外方突出部を設け、燃料ポンプ又は燃料タンクのいずれか一方に、アウターシール内方突出部とインナーシール外方突出部とが嵌る位置決め部を設け、各突出部はシールの周方向に沿って交互に配されるとともに径方向で同一の幅内に位置するので、アウターシールとインナーシールとを別体にした二重シール構造でも各シールの組み付け性を良好にし、且つ、二重シールの配置面積をコンパクトにすることができる。二重シールの配置面積をコンパクトにすることができれば、燃料ポンプと燃料タンクとの合わせ面の設定を小さくすることができ、燃料ポンプの配置自由度が向上し、燃料ポンプを配置し易くなる。
上記構成において、前記アウターシール内方突出部(73)が嵌る位置決め部(48)は、前記フランジ(43)の前記アウターシール(72)と前記インナーシール(82)との間に立設する環状突出部(45)を径方向に貫通するとともに、径方向外側の幅狭スリット部(48A)と、当該幅狭スリット部(48A)よりも径方向内側に位置し、かつ幅広の幅広スリット部(48B)とから形成されるようにしても良い。この構成によれば、アウターシール内方突出部をインナーシールぎりぎりまで寄せることができ、その分、アウターシールの外形を小さくでき、二重シールの径方向サイズを可及的にコンパクトにすることができる。
また、上記構成において、前記インナーシール外方突出部(83)が嵌る位置決め部(49)は、前記フランジ(43)の前記アウターシール(72)と前記インナーシール(82)との間に立設する環状突出部(45)を径方向に貫通するとともに、径方向内側の幅狭スリット部(49A)と、当該幅狭スリット部(49A)よりも径方向外側に位置し、かつ幅広の幅広スリット部(49B)とから形成されるようにしても良い。この構成によれば、インナーシール外方突出部をアウターシールぎりぎりまで寄せることができ、その分、インナーシールの外形を大きくでき、二重シールの径方向サイズを可及的にコンパクトにすることができる。
また、上記構成において、前記アウターシール内方突出部(73)を前記位置決め部(48)に嵌めた場合に、前記アウターシール内方突出部(73)の基端部(73A)が、径方向内側端の先端部(73B)よりも前記位置決め部(48)に挟持され、前記インナーシール外方突出部(83)を前記位置決め部(49)に嵌めた場合に、前記インナーシール外方突出部(83)の基端部(83A)が、径方向外側端の先端部(83B)よりも前記位置決め部(49)に挟持されるようにしても良い。この構成によれば、各突出部の基端部により各シールの位置ずれを防止しながら、各突出部の先端部を容易に出し入れでき、各シールの着脱作業を容易にすることができる。
また、上記構成において、前記アウターシール(72)の素材はニトリルゴム又はポリ塩化ビニルを含み、前記インナーシール(82)の素材はフッ素ゴムを含むようにしても良い。この構成によれば、アウターシールをダストシールとして効率よく機能させることができるとともに、インナーシールを燃料のシールとして効率よく機能させることができ、場所に合わせた最適なシールとすることができる。
また、上記構成において、前記アウターシール(72)は、断面く字状で外周に環状の第1凹部(72C)が形成され、前記アウターシール内方突出部(73)と対向する外周には前記第1凹部(72C)よりも幅が広く深さの深い第2凹部(72D)が形成されるようにしても良い。この構成によれば、二重シール間の空気を抜きやすくするとともに、第2凹部の径方向へ拡がるような変形を、アウターシール内方突出部の位置決めによって防ぐことができる。
また、上記構成において、前記アウターシール内方突出部(73)が嵌る位置決め部(48)と、前記インナーシール外方突出部(83)が嵌る位置決め部(49)とを異なる幅で形成し、両位置決め部(48,49)及び各突出部(73,83)の長さを同一にしても良い。この構成によれば、各突出部の誤組みを防止することができる。
本発明は、燃料を貯蔵する燃料タンクに燃料ポンプ挿入口を形成し、この燃料ポンプ挿入口と燃料ポンプに設けられるフランジとの間に環状の二重シールを配置する燃料ポンプのシール構造において、前記二重シールは、アウターシールと、前記アウターシールと別体のインナーシールとを有し、前記アウターシールに径方向内側に突出するアウターシール内方突出部を設けるとともに、前記インナーシールに径方向外側に突出するインナーシール外方突出部を設け、前記燃料ポンプ又は前記燃料タンクのいずれか一方に、前記アウターシール内方突出部と前記インナーシール外方突出部とが嵌る位置決め部を設け、前記アウターシール内方突出部と前記インナーシール外方突出部とは、シールの周方向に沿って交互に配されるとともに径方向で同一の幅内に位置するので、アウターシールとインナーシールとを別体にした二重シール構造で、両シールの組み付け性を良好にできる。且つ、二重シールの設置面積をコンパクトにすることができるため、燃料タンクに設定が必要な平坦部を小さく済ませられる。
また、アウターシール内方突出部が嵌る位置決め部は、前記フランジのアウターシールとインナーシールとの間に立設する環状突出部を径方向に貫通するとともに、径方向内向きに拡がるアウターシール用スリットに形成されるようにすれば、アウターシール内方突出部をインナーシールぎりぎりまで寄せることができ、その分、アウターシールの外形を小さくでき、二重シールの径方向サイズを可及的にコンパクトにすることができる。
また、インナーシール外方突出部が嵌る位置決め部は、前記フランジのアウターシールとインナーシールとの間に立設する環状突出部を径方向に貫通するとともに、径方向外向きに拡がるインナーシール用スリットに形成されるようにすれば、インナーシール外方突出部をアウターシールぎりぎりまで寄せることができ、その分、インナーシールの外形を大きくでき、二重シールの径方向サイズを可及的にコンパクトにすることができる。
また、アウターシール内方突出部を位置決め部に嵌めた場合に、前記アウターシール内方突出部の基端部が、径方向内側端の先端部よりも前記位置決め部に挟持され、インナーシール外方突出部を位置決め部に嵌めた場合に、前記インナーシール外方突出部の基端部が、径方向外側端の先端部よりも前記位置決め部に挟持されるようにすれば、各突出部の基端部により各シールの位置ずれを防止しながら、各突出部の先端部を容易に出し入れでき、各シールの着脱作業を容易にすることができる。
また、アウターシールの素材はニトリルゴム又はポリ塩化ビニルを含み、インナーシールの素材はフッ素ゴムを含むようにすれば、アウターシールをダストシールとして効率よく機能させることができるとともに、インナーシールを燃料のシールとして効率よく機能させることができ、場所に合わせた最適なシールとすることができる。
また、アウターシールは、断面く字状で外周に環状の第1凹部が形成され、アウターシール内方突出部と対向する外周には前記第1凹部よりも幅が広く深さの深い第2凹部が形成されるようにすれば、二重シール間の空気を抜きやすくするとともに、第2凹部の径方向へ拡がるような変形を、アウターシール内方突出部の位置決めによって防ぐことができる。
また、アウターシール内方突出部が嵌る位置決め部と、インナーシール外方突出部が嵌る位置決め部とを異なる幅で形成し、両位置決め部及び各突出部の長さを同一にすれば、各突出部の誤組みを防止することができる。
図1は、本発明の実施形態を適用した自動二輪車の前部構造を示す図である。 図2は、燃料ポンプの取付状態を示す側断面図である。 図3は、燃料ポンプの取付状態を下方から見た図である。 図4は、燃料ポンプの取付構造の分解斜視図である。 図5は、燃料ポンプのフランジに二重シールを装着した状態を示す斜視図である。 図6(A)はフランジの平面図、図6(B)は図6(A)のb−b断面図である。 図7(A)は第1スリットを上方から見た図であり、図7(B)は第2スリットを上方から見た図である。 図8(A)はアウターシールの平面図、図8(B)は(A)のb−b断面図、図8(C)は図8(A)のc矢視図、図8(D)は図8(C)のd−d断面図、図8(E)は図8(C)のe−e断面図である。 図9(A)はインナーシールの平面図、図9(B)はインナーシール外方突出部の平面図、図9(C)は図9(B)のc−c断面図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、説明中、前後左右及び上下といった方向の記載は、特に記載がなければ車体に対する方向と同一とする。また、各図に示す符号FRは車体前方を示し、符号UPは車体上方を示し、符号Lは車体左方を示している。
図1は、本発明の実施形態を適用した自動二輪車の前部構造を示している。
この自動二輪車1の車体フレーム2は、複数種の金属部品を溶接等により一体に結合してなり、ヘッドパイプ11と、ヘッドパイプ11から後下方に延出する左右一対のメインフレーム12とを有しており、ヘッドパイプ11の後下方かつメインフレーム12下方にエンジン21が支持され、ヘッドパイプ11の後方かつメインフレーム12上方、つまり、エンジン21の上方に燃料タンク31が支持されている。
エンジン21は、シリンダ部22が不図示のクランクケースから前上がりに立設するエンジンであり、シリンダ部22の背面には吸気通路25が連結され、この吸気通路25は燃料タンク31の下方を後方に延びて不図示のエアクリーナにつながる。この吸気通路25には、エンジン21の吸気量を調整するスロットルボディ25Aが設けられ、このスロットルボディ25Aの上面には、燃料を噴射するインジェクタ(燃料噴射弁)26が装着されている。
このインジェクタ26には、燃料配管を介して燃料ポンプ41が接続され、燃料ポンプ41によって加圧された燃料が供給される。つまり、この自動二輪車1は、燃料ポンプ41及びインジェクタ26を備え、燃料タンク31内の燃料をエンジン21内に噴射する燃料噴射式に構成されている。
燃料タンク31は、メインフレーム12の上面に近接配置されるタンク底板32と、タンク底板32を上方から覆ってタンク底板32との間に燃料空間Sを形成するタンク外壁33とを有しており、タンク底板32とタンク外壁33とを溶接等で接合することによって構成されている。なお、本実施形態の燃料タンク31は金属製であるが、樹脂製でも良い。
燃料ポンプ41は、自動二輪車1の燃料容器である燃料タンク31に取り付けられるインタンク型の燃料ポンプであり、より具体的には、燃料タンク31のタンク底板32に取り付けられ、エンジン21やインジェクタ26を含むエンジン吸気系の上方に配置されている。なお、図1中、符号14は、ヘッドパイプ11の上部に連結される操舵ハンドルである。
図2は燃料ポンプ41の取付状態を示す側断面図であり、図3は下方から見た図であり、図4は燃料ポンプ41の取付構造の分解斜視図である。なお、図2中、符号L1は、燃料ポンプ41のポンプ軸を示している。
図2〜図4に示すように、燃料ポンプ41は、燃料タンク31内の燃料を圧送するポンプユニット42と、ポンプユニット42の下部から周方向に拡径するフランジ43とを備えている。ポンプユニット42は、樹脂成形されたポンプボディ42Aと、ポンプボディ42Aに装着される金属製のポンプ本体42B(図2参照)とから構成されている。
燃料タンク31のタンク底板32には、燃料ポンプ41を挿入する燃料ポンプ挿入口32A(図2、図3参照)が設けられており、この燃料ポンプ挿入口32Aの外周に沿って延在する環状のベース部35が下方から接合されている。このベース部35には、燃料ポンプ41のフランジ43が下方から宛がわれ、その状態でフランジ43の下方から押さえプレート51がベース部35に締結部材52(締結ボルト52A及び締結ナット52B)で固定され、この押さえプレート51とベース部35との間の挟持力によって、フランジ43が燃料タンク31に固定される。なお、図5中、符号61は、押さえプレート51における燃料ポンプ41が通る開口部であり、符号62は、締結部材52(締結ボルト52A)が通る締結用孔部である。
このベース部35には、燃料ポンプ41のフランジ43と対応する平坦部35Aが形成されており、この平坦部35Aは、燃料ポンプ挿入口32Aの軸線(=ポンプ軸と一致)L1に直交する形状に形成され、燃料ポンプ41のフランジ43との間に環状の二重シール71が配置され、この二重シール71によって、内側に存在する燃料(本実施形態ではガソリン)の漏れを遮断するとともに、外側(つまり、燃料タンク31外)に存在する塵や埃等の侵入を遮断する。
なお、図3中、符号41Gは、燃料ポンプ41の下端部から後方に延びる燃料吐出口であり、この燃料吐出口41Gは、不図示の燃料配管を介してインジェクタ26につながり、燃料吐出口41Gから吐出された燃料をインジェクタ26に供給する。また、図3中、符号41Hは、燃料ポンプ41の下端に設けられた配線接続部であり、この配線接続部41Hは、電気配線65を介して不図示の電子制御ユニットに電気的に接続され、電子制御ユニットの制御の下、燃料ポンプ41が駆動制御される。
図5は燃料ポンプ41のフランジ43に二重シール71を装着した状態を示す斜視図であり、図6(A)はフランジ43の平面図であり、図6(B)は図6(A)のb−b断面図である。
図4及び図5に示すように、二重シール71は、外側に位置するアウターシール72と内側に位置するインナーシール82とを有しており、各シール72,82は別体であり、異なる素材で形成されている。なお、図6(A)にも各シール72,82をハッチングを付して示している。
図6(A)に示すように、フランジ43の上面には、ポンプ軸L1を中心とする環状で上方に突出する環状突出部45が一体に設けられており、この環状突出部45を境にして、外周領域がアウターシール72が入るアウターシール溝46に形成され、内周領域がインナーシール82が入るインナーシール溝47に形成されている。
この環状突出部45には、アウターシール72から径方向内側に突出するアウターシール内方突出部73(図5参照)が嵌る複数の第1スリット(アウターシール用位置決め部)48と、インナーシール82から径方向外側に突出するインナーシール外方突出部83(図5参照)が嵌る複数の第2スリット(インナーシール用位置決め部)49とが形成されている。これら第1スリット48と第2スリット49とは、36度の等角度間隔で交互に形成されており、各々5個ずつ形成されている。
図6(A)に示すように、フランジ43に各シール72、82を装着した状態では、アウターシール72の外周縁と、アウターシール溝46の外周縁(後述する外周壁66の内内周縁に相当)との間の全周に渡って隙間が形成されるとともに、インナーシール82の内周縁と、インナーシール溝47の内周縁との間の全周に渡って隙間が形成される。さらに、アウターシール72のアウターシール内方突出部73と、インナーシール82の外周縁との間にも僅かな隙間が形成され、インナーシール82のインナーシール外方突出部83と、アウターシール72の内周縁との間にも僅かな隙間が形成される。
このため、各突出部73,83を含む各シール72,82を入れ易くなり、また、各シール72、82やシール溝46、47の寸法精度を緩くすることが可能である。
本構成では、アウターシール72は、アウターシール溝46の内周縁の全周に渡って密着して位置決めされ、インナーシール82は、インナーシール溝47の外周縁の全周に渡って密着して位置決めされ、これによって、各シール72、82の相対位置が変わらず、各シール72,83を適切に配置可能である。
図7(A)は第1スリット48を上方から見た図であり、図7(B)は第2スリット49を上方から見た図である。なお、図7(A)(B)中、径方向内側を「内側」と表記し、径方向外側を「外側」と表記している。
図7(A)に示すように、第1スリット48は、環状突出部45を径方向に貫通するスリットであって、径方向外側端に最も幅狭のスリット部(以下、幅狭スリット部という)48Aを有し、それよりも径方向内側に幅狭スリット部48Aよりも幅広かつ同じ幅のスリット部(以下、幅広スリット部という)48Bを有する形状に形成されている。なお、スリット48,49の幅は、環状突出部45の周方向に沿ったスリット長さを言う。
つまり、第1スリット48は、アウターシール溝46とインナーシール溝47とを繋ぐ連通路を形成しながら、径方向内向きに拡がるスリット形状に形成されている。
図7(B)に示すように、第2スリット49は、環状突出部45を径方向に貫通するスリットであって、径方向内側端に最も幅狭のスリット部(以下、幅狭スリット部という)49Aを有し、それよりも径方向外側に幅狭スリット部49Aよりも幅広かつ同じ幅のスリット部(以下、幅広スリット部という)49Bを有する形状に形成されている。
つまり、第2スリット49は、アウターシール溝46とインナーシール溝47とを繋ぐ連通路を形成しながら、前記第1スリット48と逆方向に拡がる形状、つまり、径方向外向きに拡がるスリット形状に形成されている。
また、前掲図6及び図7(A)(B)に示すように、第2スリット49は第1スリット48よりも幅狭(周方向の長さが短い)のスリットに形成されている。より具体的には、第2スリット49の最大幅(幅広スリット部49Bの幅h1)は、第1スリット48の最大幅(幅広スリット部48Bの幅H1)よりも小さく、第1スリット48の最小幅(幅狭スリット部48Aの幅H2)よりも大きく形成されている。また、第2スリット49の最小幅(幅狭スリット部49Aの幅h2)は、第1スリット48の最小幅(幅狭スリット部48Aの幅H2)よりも小さく形成されている。
また、各スリット48、49に嵌るアウターシール内方突出部73及びインナーシール外方突出部83の径方向の長さ(突出長)は、各スリット48,49の径方向長さ、つまり、環状突出部45の径方向長さ(突出長)と同一である(例えば3mm)。
このように第1スリット48と第2スリット49とを異なる幅で形成し、両スリット48,49及び各突出部73,83の長さを同一にすることによって、第1スリット48に嵌るアウターシール内方突出部73を、誤って第2スリット49に入れようとしても第2スリット49(幅狭スリット部49A及び幅広スリット部49Bの両方)には嵌めることができない。また、第2スリット49に嵌るインナーシール外方突出部83を、誤って第1スリット48に入れようとしても第1スリット48(幅狭スリット部48A)に嵌めることはできない。すなわち、アウターシール72とインナーシール82の各突出部73,83の誤組みを防止することができる。
図8はアウターシール72を示しており、より具体的には、図8(A)はアウターシール72の平面図、図8(B)は図8(A)のb−b断面図、図8(C)は図8(A)のc矢視図、図8(D)は図8(C)のd−d断面図、図8(E)は図8(C)のe−e断面図を示している。
このアウターシール72の素材は、塵や埃等のダスト侵入防止に好適なシール素材(弾性素材)であるニトリルゴム又はポリ塩化ビニルである。なお、アウターシールがダストシールとして十分な性能を保持する範囲で、可塑剤等の添加剤、或いは、他の材料を含めても良い。
このアウターシール72は、環状のアウターシール本体部72Aと、アウターシール本体部72Aの周方向に間隔を空けて径方向内側に突出する複数(本実施形態では5個)のアウターシール内方突出部73とを一体に備えており、アウターシール内方突出部73は等角度間隔(本実施形態では72°間隔)で設けられている。
アウターシール本体部72Aは、側断面視で断面く字状に形成されており、最外周端に上下かつ径方向外側に張り出すリップ部72Bを有するとともに、外周縁に環状の第1凹部72Cを有している。この第1凹部72Cは、外周に沿って無端で連続し、リップ部72Bを撓み易くする。
また、アウターシール内方突出部73と対向する外周には、第1凹部72Cに相当する箇所に第1凹部72Cよりも幅(アウターシール72の上下方向(厚さ方向)に沿う長さ)が広く、深さ(アウターシール72の径方向に沿う長さ)が深い第2凹部72Dが形成される。この第2凹部72Dにより、第2凹部72Dが位置するリップ部72Bを他のリップ部72Bよりも部分的に薄く形成し、これにより、弾性変形機能を弱くさせて、使用時、アウターシール溝46内に溜まった空気を、アウターシール72の弾性変形により圧縮させ、図8(D)(E)に矢印で示すように径方向外側に排気させることができる。
図5及び図7(B)に示すように、燃料ポンプ41のフランジ43には、アウターシール溝46の外周に立設する環状の外周壁66があり、この外周壁66には、内外連通溝67(図5参照)が間隔を空けて形成されているので、上記排気された空気は内外連通溝67などを通って外部に排気される。
これにより、アウターシール溝46及びインナーシール溝47からなる凹陥部は減圧状態となり、吸盤として働き、シール効果を向上できるとともに、アウターシール本体部72Aは断面く字状を有しているため、外部からの塵等の侵入を防止する逆止弁としても機能する。また、上記内外連通溝67は、アウターシール72が装着されているか否かを外部から視認確認するためのアウターシール点検溝としても機能する。
アウターシール内方突出部73は、図8(A)(E)に示すように、アウターシール本体部72Aから径方向内方に延びる基端部73Aと、基端部73Aから径方向内方に延びる先端部73Bとを一体に有し、先端部73Bが、基端部73Aよりもアウターシール72の周方向に長く形成されている。つまり、アウターシール内方突出部73は、径方向内向きに拡がる突出形状に形成されている。
基端部73Aの幅は、第1スリット48の最小幅(幅狭スリット部48Aの幅H2(図7(A)参照))と略同じ幅に形成され、先端部73Bの幅は、第1スリット48の最大幅(幅広スリット部48Bの幅H1(図7(A)参照))と略同じ幅に形成され、アウターシール72をアウターシール溝46に挿入した場合に、基端部73Aが第1スリット48の幅狭スリット部48Aに嵌るとともに、先端部73Bが第1スリット48の幅広スリット部48Bに嵌る。これによって、アウターシール72を周方向に回転不能に位置決めすることができる。
ここで、本実施形態では、基端部73Aの幅(例えば3.0mm)が幅狭スリット部48Aの幅(例えば2.5mm)よりも若干大きく形成されており、先端部73Bの幅は幅広スリット部48Bの幅と同一(例えば6.0mm)に形成されている。この寸法設定によれば、基端部73Aが弾性変形した状態で第1スリット48に嵌るので、アウターシール72の位置ずれをより確実に防止することができる。また、先端部73Bは第1スリット48に弾性変形せずに装着されるので、先端部73Bを簡単に第1スリット48に出し入れできる。
また、図8(D)(E)に示すように、アウターシール内方突出部73の先端部73Bと基端部73Aとは、上下方向の長さ(厚さ)が同じであり、リップ部72Bよりも上下方向に突出しない。このため、内周に位置するインナーシール溝47からの空気の流れをアウターシール内方突出部73が妨げず、円滑に排気することができる。
図9はインナーシール82を示しており、より具体的には、図9(A)はインナーシール82の平面図、図9(B)はインナーシール外方突出部83の平面図、図9(C)は図9(B)のc−c断面図を示している。
インナーシール82の素材は、燃料のシールに好適なシール素材(弾性部材)であるフッ素ゴムである。フッ素ゴムは、フッ素樹脂あるいはフッ素樹脂の共重合体を含んでいる。なお、燃料シールとして十分な性能を保持する範囲で、フッ素ゴム以外の他の材料を含めても良い。
このインナーシール82は、アウターシール72よりも小径に形成される環状のインナーシール本体部82Aと、インナーシール本体部82Aの周方向に間隔を空けて径方向外側に突出する複数(本実施形態では5個)のインナーシール外方突出部83とを一体に備えており、インナーシール外方突出部83は等角度間隔(本実施形態では72°間隔)で設けられている。
インナーシール本体部82Aは、側断面視で断面扇形に形成されており、最内周端に上下に張り出す膨出部82B(図8(C)参照)を有している。なお、この膨出部82Bに代えて、アウターシール72のリップ部72Bと同一またはこれに近いリップ構造を設けても良い。
インナーシール外方突出部83は、図9(B)に示すように、インナーシール本体部82Aから径方向外方に延びる基端部83Aと、基端部83Aから径方向外方に延びる先端部83Bとを一体に有し、先端部83Bが、基端部83Aよりもインナーシール82の周方向に長く形成されている。つまり、インナーシール外方突出部83は、径方向外向きに拡がる突出形状に形成されている。
基端部83Aの幅は、第2スリット49の最小幅(幅狭スリット部49Aの幅h2(図7(B)参照))と略同じ幅に形成され、先端部83Bの幅が、第2スリット49の最大幅(幅広スリット部49Bの幅h1(図7(B)参照))と略同じ幅に形成されており、インナーシール82をインナーシール溝47に挿入した場合に、基端部83Aが第2スリット49の幅狭スリット部49Aに嵌るとともに、先端部83Bが第2スリット49の幅広スリット部49Bに嵌る。これによって、インナーシール82を周方向に回転不能に位置決めすることができる。
ここで、本実施形態では、インナーシール外方突出部83においても、アウターシール内方突出部73と同様に、基端部83Aの幅(例えば2.5mm)が幅狭スリット部49Aの幅(例えば2.0mm)よりも若干大きく形成され、先端部83Bの幅は幅広スリット部49Bの幅と同一(例えば4.0mm)に形成される。これによって、この突出部83を第2スリット49に嵌めると、突出部83の基端部83Aが先端部83Bよりも第2スリット49に挟持されることとなり、インナーシール82の位置ずれをより確実に防止することができるとともに、先端部83Bを容易に第2スリット49から出し入れできる。
また、図9(C)に示すように、インナーシール外方突出部83の先端部83Bと基端部83Aとは、上下方向の長さ(厚さ)が同じであり、膨出部82Bよりも上下方向に突出しない。このため、内周側から外周側(アウターシール溝46側)への空気の流れを妨げず、円滑に排気することができる。
次に燃料ポンプ41の組み付けを説明する。
図5に示すように、燃料ポンプ41のフランジ43のアウターシール溝46及びインナーシール溝47にアウターシール72及びインナーシール82を各々嵌め込む。この場合、アウターシール72とインナーシール82とは上下に重ならないので、任意の順で各シール72,82を嵌めることが可能である。また、アウターシール72のアウターシール内方突出部73は、第1スリット48に嵌り、インナーシール82のインナーシール外方突出部83は、第2スリット49に嵌るので、各シール72,82の回転が規制され、位置決めされる。
また、アウターシール72のアウターシール内方突出部73は、第2スリット49よりも周方向に大型に形成されるので、第2スリット49に入らず、誤組みが防止される。各シール72,82を誤組みすることなく、かつ、位置決めさせてフランジ43に容易に装着することができる。
この場合、図5に示すように、アウターシール内方突出部73とインナーシール外方突出部83とが径方向で同一の幅内に位置するので、アウターシール72とインナーシール82との間の環状突出部45を有効利用して各突出部73,83を配置でき、両シール72,82の誤組み防止及び位置決め機能を確保しつつ、二重シール71の配置面積をコンパクトにすることができる。
次いで、図2に示すように、燃料ポンプ41のフランジ43を、燃料タンク31の下方から、タンク底板32に取り付けられたベース部35に宛がい、その下方から押さえプレート51を締結部材52によってベース部35に締結することにより、押さえプレート51とベース部35との間の挟持力によって、フランジ43を燃料タンク31に固定する。これによって、燃料ポンプ41が燃料タンク31に組み付けられる。
以上説明したように、本実施の形態では、図5に示すように、燃料ポンプ挿入口32Aと燃料ポンプ41のフランジ43との間に設けられる二重シール71を、アウターシール72と別体のインナーシール82としているので、各シール72,82の素材を容易に個別に設定できる。このため、各シール72,82の素材をシールする対象(アウターシール72は主に塵埃等のダスト、インナーシール82は燃料)に合わせて個別に設定すればよく、ダストと燃料の両方をカバーする素材にする必要がない。従って、素材の選択自由度が増え、素材コストを下げて部品コストを低減可能である。
しかも、本実施形態では、アウターシール72に径方向内側に突出するアウターシール内方突出部73を設けるとともに、インナーシール82に径方向外側に突出するインナーシール外方突出部83を設け、燃料ポンプ41のフランジ43にアウターシール内方突出部73とインナーシール外方突出部83とが嵌る位置決め部となる第1スリット48と第2スリット49とを設け、アウターシール内方突出部73とインナーシール外方突出部83とは、シールの周方向に沿って交互に配されるとともに径方向で同一の幅内に位置するので、アウターシール72とインナーシール82とを別体にした二重シール構造でも各シール72,82の組み付け性を良好にでき、且つ、二重シール71の配置面積をコンパクトにすることができる。二重シール71の配置面積をコンパクトにできるため、燃料タンク31に設定が必要な平坦部を小さく済ませられる。
このように二重シール71の配置面積をコンパクトにすることができれば、燃料ポンプ41と燃料タンク31との合わせ面(フラット面)の設定を小さくすることができ、燃料ポンプ41の配置自由度が向上し、燃料ポンプ41を配置し易くなる。
このようにして本実施形態では、部品コストの低減が可能で、アウターシール72とインナーシール82の組み付け性が良好となり、且つ、両シール72,82をコンパクトに配置でき、燃料ポンプ41を配置し易くなる。
また、各シール72,82の装着時に、アウターシール内方突出部73やインナーシール外方突出部83を、作業員が指で把持する把持部として使用することができる。このため、各突出部73,83の嵌め込み作業を含む各シール72,82の着脱作業を容易に行うことができる。
特に本構成では、各突出部73,83を各スリット48,49に嵌めた場合に、アウターシール内方突出部73の基端部73Aが、径方向内側端の先端部73Bよりも第1スリット48に挟持され、インナーシール外方突出部83の基端部83Aが、径方向外側端の先端部83Bよりも第2スリット49に挟持されるので、各突出部73,83の基端部73A,83Aにより各シール72,82の位置ずれをより確実に防止しながら、各突出部73,83の先端部73B,83Bを容易に出し入れでき、各シール72,82の着脱作業をより容易にすることができる。
また、本実施形態では、アウターシール内方突出部73が嵌る第1スリット(第1位置決め部)48は、フランジ43の各シール72,82間に立設する環状突出部45を径方向に貫通するとともに、径方向内向きに拡がるアウターシール用スリットに形成されているので、アウターシール内方突出部73をインナーシール82ぎりぎりまで寄せることができ、その分、アウターシール72の外形を小さくでき、二重シール71の径方向サイズを可及的にコンパクトにすることができる。
また、インナーシール外方突出部83が嵌る第2スリット(第2位置決め部)49は、フランジ43の環状突出部45を径方向に貫通するとともに、径方向外向きに拡がるインナーシール用スリットに形成されるので、インナーシール外方突出部83をアウターシール72ぎりぎりまで寄せることができ、その分、インナーシール82の外形を大きくでき、二重シール71の径方向サイズを可及的にコンパクトにすることができる。
また、アウターシール72の素材はニトリルゴム又はポリ塩化ビニルを含み、インナーシール82の素材はフッ素ゴムを含むので、アウターシール72をダストシールとして効率よく機能させることができるとともに、インナーシール82を燃料のシールとして効率よく機能させることができ、場所に合わせた最適なシールとすることができる。
さらに、アウターシール72は、断面く字状で外周に環状の第1凹部72Cが形成され、アウターシール内方突出部73と対向する外周には第1凹部72Cよりも幅が広く深さの深い第2凹部72Dが形成されるので、二重シール71間の空気を抜きやすくするとともに、内圧上昇によるシール71の不規則な変形や相手部品(燃料タンク31のベース部35)が受ける反力の増加を防ぐことができる。しかも、この第2凹部72Dは幅が広く深い分、変形し易いが、第2凹部72Dがアウターシール内方突出部73と対向する外周に設けられているので、アウターシール内方突出部73が第1スリット48に嵌ることにより第2凹部72Dの径方向へ拡がるような変形を適切に抑えることができる。
上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に変形及び応用が可能である。
例えば、上記実施形態では、燃料ポンプ41のフランジ43に二重シール71を取り付ける場合を説明したが、燃料ポンプ41のフランジ43と燃料ポンプ挿入口32Aの間に二重シール71を配置できればよく、その範囲で、例えば、燃料タンク31側(例えば、ベース部35)に二重シール71を取り付けるようにしても良い。この場合、各シール72,82の突出部73,83が嵌る位置決め部(各スリット48,49)についても、燃料ポンプ41側ではなく、燃料タンク31側(例えば、ベース部35)に設けるようにすれば良い。
また、各突出部73,83及び各スリット48,49の形状や位置について、各突出部73,83をシールの径方向で同一の幅内に位置させる範囲で変更することも可能である。
また、上記実施形態では、燃料タンク31のタンク底板32に燃料ポンプ41を取り付けた構造に本発明のシール構造を適用する場合を説明したが、これに限らず、燃料タンク31の天板に燃料ポンプ41を取り付ける構造にも本発明のシール構造を適用しても良い。この燃料タンク31の天板に燃料ポンプ41を取り付ける構造はスクータ型車両等に適用されており、すなわち、本発明のシール構造は、スクータ型の自動二輪車にも適用可能である。
また、上記実施形態では、図1等に示す自動二輪車1の燃料ポンプ41のシール構造に本発明を適用する場合について説明したが、これに限らず、燃料タンク31に固定される燃料ポンプ41のシール構造に本発明を広く適用することができ、例えば、様々な鞍乗り型車両等に本発明を適用可能である。なお、鞍乗り型車両とは、車体に跨って乗車する車両全般を含み、自動二輪車(原動機付き自転車も含む)のみならず、ATV(不整地走行車両)に分類される三輪車両や四輪車両を含む車両である。
1 自動二輪車(鞍乗り型車両)
2 車体フレーム
31 燃料タンク
32A 燃料ポンプ挿入口
41 燃料ポンプ
45 環状突出部
46 アウターシール溝
47 インナーシール溝
48 第1スリット(アウターシール用位置決め部)
49 第2スリット(インナーシール用位置決め部)
71 二重シール
72 アウターシール
72C 第1凹部
72D 第2凹部
73 アウターシール内方突出部
73A,83A 基端部
73B,83B 先端部
82 インナーシール
83 インナーシール外方突出部

Claims (7)

  1. 燃料を貯蔵する燃料タンク(31)に燃料ポンプ挿入口(32A)を形成し、この燃料ポンプ挿入口(32A)と燃料ポンプ(41)に設けられるフランジ(43)との間に環状の二重シール(71)を配置する燃料ポンプのシール構造において、
    前記二重シール(71)は、アウターシール(72)と、前記アウターシール(72)と別体のインナーシール(82)とを有し、
    前記アウターシール(72)に径方向内側に突出するアウターシール内方突出部(73)を設けるとともに、前記インナーシール(82)に径方向外側に突出するインナーシール外方突出部(83)を設け、
    前記燃料ポンプ(41)又は前記燃料タンク(31)のいずれか一方に、前記アウターシール内方突出部(73)と前記インナーシール外方突出部(83)とが嵌る位置決め部(48,49)を設け、
    前記アウターシール内方突出部(73)と前記インナーシール外方突出部(83)とは、シールの周方向に沿って交互に配されるとともに径方向で同一の幅内に位置することを特徴とする燃料ポンプのシール構造。
  2. 前記アウターシール内方突出部(73)が嵌る位置決め部(48)は、前記フランジ(43)の前記アウターシール(72)と前記インナーシール(82)との間に立設する環状突出部(45)を径方向に貫通するとともに、径方向外側の幅狭スリット部(48A)と、当該幅狭スリット部(48A)よりも径方向内側に位置し、かつ幅広の幅広スリット部(48B)とから形成されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料ポンプのシール構造。
  3. 前記インナーシール外方突出部(83)が嵌る位置決め部(49)は、前記フランジ(43)の前記アウターシール(72)と前記インナーシール(82)との間に立設する環状突出部(45)を径方向に貫通するとともに、径方向内側の幅狭スリット部(49A)と、当該幅狭スリット部(49A)よりも径方向外側に位置し、かつ幅広の幅広スリット部(49B)とから形成されていることを特徴とする請求項2に記載の燃料ポンプのシール構造。
  4. 前記アウターシール内方突出部(73)を前記位置決め部(48)に嵌めた場合に、前記アウターシール内方突出部(73)の基端部(73A)が、径方向内側端の先端部(73B)よりも前記位置決め部(48)に挟持され、
    前記インナーシール外方突出部(83)を前記位置決め部(49)に嵌めた場合に、前記インナーシール外方突出部(83)の基端部(83A)が、径方向外側端の先端部(83B)よりも前記位置決め部(49)に挟持されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の燃料ポンプのシール構造。
  5. 前記アウターシール(72)の素材はニトリルゴム又はポリ塩化ビニルを含み、前記インナーシール(82)の素材はフッ素ゴムを含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の燃料ポンプのシール構造。
  6. 前記アウターシール(72)は、断面く字状で外周に環状の第1凹部(72C)が形成され、前記アウターシール内方突出部(73)と対向する外周には前記第1凹部(72C)よりも幅が広く深さの深い第2凹部(72D)が形成されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の燃料ポンプのシール構造。
  7. 前記アウターシール内方突出部(73)が嵌る位置決め部(48)と、前記インナーシール外方突出部(83)が嵌る位置決め部(49)とを異なる幅で形成し、両位置決め部(48,49)及び各突出部(73,83)の長さを同一にしたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の燃料ポンプのシール構造。
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