JPWO2012133771A1 - 測定試薬用ラテックス粒子、感作ラテックス粒子及び免疫比濁法用測定試薬 - Google Patents
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Abstract
本発明は、被検物質の濃度が希薄な測定試料を測定する場合であっても高感度な測定を可能にする測定試薬用ラテックス粒子を提供することを目的とする。
本発明は、下記(a)〜(c)の重合性単量体を含有する単量体混合物を、C1−4アルコールを7.5〜25重量%含有する水性媒体中で界面活性剤を用いずに共重合してなる共重合体からなる測定試薬用ラテックス粒子である。
(a)フェニル基を有する重合性単量体
(b)フェニル基及びスルホン酸塩を有する重合性単量体
(c)ナフチル基を有する重合性単量体
本発明は、下記(a)〜(c)の重合性単量体を含有する単量体混合物を、C1−4アルコールを7.5〜25重量%含有する水性媒体中で界面活性剤を用いずに共重合してなる共重合体からなる測定試薬用ラテックス粒子である。
(a)フェニル基を有する重合性単量体
(b)フェニル基及びスルホン酸塩を有する重合性単量体
(c)ナフチル基を有する重合性単量体
Description
本発明は、被検物質の濃度が希薄な測定試料を測定する場合であっても高感度な測定を可能にする測定試薬用ラテックス粒子に関する。
臨床検査をはじめとする種々の分野において、測定試料中の微量な被検物質を定量する方法として、抗原抗体反応を利用した免疫学的測定法が広く使用されている。なかでもラテックス粒子を抗原又は抗体の担体として用いたラテックス免疫比濁法は、操作が簡便で、かつ、測定に要する時間が短い。そこで、測定方法としてラテックス免疫比濁法を採用する微量被検物質の種類が更に増加している。
ラテックス免疫比濁法による測定試料中の抗原又は抗体等の被検物質の定量は、抗原又は抗体を担持したラテックス粒子(以下、「感作ラテックス粒子」ともいう。)の凝集により生ずる吸光度の変化を光学的に検出することにより行われる。この吸光度の変化は、感作ラテックス粒子の凝集によって形成される凝集塊に由来する見かけの粒子径の変化に基づくものである。
従来、ラテックス免疫比濁法において担体として用いられるラテックス粒子には、抗原又は抗体の感作(固定化)が容易であり、比較的安価で、かつ、重合反応も制御しやすいことから、ポリスチレンを主成分とするポリスチレン系ラテックス粒子が用いられてきた(特許文献1等)。しかし、ポリスチレン系ラテックス粒子をラテックス免疫比濁法における担体として用いた場合、測定試料中の被検物質の濃度が希薄であると、形成される凝集塊の数が少なくなり、また、凝集塊の見かけの粒子径もラテックス粒子数に対する被検物質の濃度が適当な範囲である場合に比べ小さくなることから、充分な感度が得られないという問題があった。
そこで、被検物質の濃度が希薄な場合において低下する測定感度を向上させることを目的として、形成される凝集塊の見かけの粒子径が大きくなるように、ポリスチレン系ラテックス粒子の粒子径を大きくすることが試みられている。
しかしながら、ラテックス粒子の粒子径を大きくしすぎると、使用する光学的測定機器の測定可能な吸光度上限との関係から、反応液中における感作ラテックス粒子の濃度を低くして使用する光学的測定機器に適合するように調整する必要が生じる。反応液中の感作ラテックス粒子の濃度を低くすると、一定時間内に感作ラテックス粒子と被検物質とが出会う確率が低下してしまい、期待した測定感度の向上が得られないことがしばしば発生した。また、担体となるラテックス粒子の粒子径を大きくすると沈降しやすくなり、感作ラテックス粒子を含む測定試薬を溶液状態で保存する場合に保存安定性が低下してしまう。
このようにポリスチレン系ラテックス粒子の粒子径を大きくする方法では、一定の大きさまでは測定感度の向上が見込めるものの、一定の大きさを超えて粒子径を大きくすると、かえって測定感度の低下を招いたり、測定試薬の保存安定性に問題が生じたりするという問題があった。
しかしながら、ラテックス粒子の粒子径を大きくしすぎると、使用する光学的測定機器の測定可能な吸光度上限との関係から、反応液中における感作ラテックス粒子の濃度を低くして使用する光学的測定機器に適合するように調整する必要が生じる。反応液中の感作ラテックス粒子の濃度を低くすると、一定時間内に感作ラテックス粒子と被検物質とが出会う確率が低下してしまい、期待した測定感度の向上が得られないことがしばしば発生した。また、担体となるラテックス粒子の粒子径を大きくすると沈降しやすくなり、感作ラテックス粒子を含む測定試薬を溶液状態で保存する場合に保存安定性が低下してしまう。
このようにポリスチレン系ラテックス粒子の粒子径を大きくする方法では、一定の大きさまでは測定感度の向上が見込めるものの、一定の大きさを超えて粒子径を大きくすると、かえって測定感度の低下を招いたり、測定試薬の保存安定性に問題が生じたりするという問題があった。
これに対して特許文献2では、ラテックス粒子の屈折率を高めることで粒子径を大きくせずに、測定感度の向上を図る方法が開示されている。しかしながら、特許文献2に記載されたラテックス粒子を用いても、実際には期待する測定感度が得られないという問題があった。
本発明は、被検物質の濃度が希薄な測定試料を測定する場合であっても高感度な測定を可能にする測定試薬用ラテックス粒子を提供することを目的とする。
本発明は、下記(a)〜(c)の重合性単量体を含有する単量体混合物を、C1−4アルコールを7.5〜25重量%含有する水性媒体中で界面活性剤を用いずに共重合してなる共重合体からなる測定試薬用ラテックス粒子である。
(a)フェニル基を有する重合性単量体
(b)フェニル基及びスルホン酸塩を有する重合性単量体
(c)ナフチル基を有する重合性単量体
以下に本発明を詳述する。
(a)フェニル基を有する重合性単量体
(b)フェニル基及びスルホン酸塩を有する重合性単量体
(c)ナフチル基を有する重合性単量体
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、特許文献2に記載されたラテックス粒子を用いて調製した感作ラテックス粒子によりラテックス免疫比濁法を行っても期待した測定感度が得られない理由について検討を行った。その結果、ラテックス粒子中に含まれる界面活性剤が原因であることを見出した。特許文献2に記載された方法では、屈折率の高いラテックス粒子を粒子径の揃った状態で製造するために、乳化剤として界面活性剤を使用している。この界面活性剤がラテックス粒子中に残存し、その結果、界面活性剤が抗原又は抗体のラテックス粒子表面への感作(固定化)を妨害して、ラテックス粒子の抗原又は抗体の吸着量が不充分となり、期待するほどには高い測定感度が得られないのだと考えられる。
本発明者らは、鋭意検討した結果、特定の重合性単量体を含有する単量体混合物を、界面活性剤を用いずに共重合してなる共重合体からなるラテックス粒子を用いれば、従来のポリスチレン系ラテックス粒子と同程度の粒子径であっても、被検物質の濃度が希薄な測定試料を測定する場合においても高感度な測定を可能にする測定試薬用ラテックス粒子が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の測定試薬用ラテックス粒子は、下記(a)〜(c)の重合性単量体を含有する単量体混合物を、界面活性剤を用いずに共重合してなる共重合体からなる。
下記(a)〜(c)の重合性単量体に由来するセグメントを有する共重合体からなり、かつ、界面活性剤を含有しない測定試薬用ラテックス粒子もまた、本発明の1つである。
(a)フェニル基を有する重合性単量体
(b)フェニル基及びスルホン酸塩を有する重合性単量体
(c)ナフチル基を有する重合性単量体
下記(a)〜(c)の重合性単量体に由来するセグメントを有する共重合体からなり、かつ、界面活性剤を含有しない測定試薬用ラテックス粒子もまた、本発明の1つである。
(a)フェニル基を有する重合性単量体
(b)フェニル基及びスルホン酸塩を有する重合性単量体
(c)ナフチル基を有する重合性単量体
上記(a)フェニル基を有する重合性単量体としては特に限定されず、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、4−ビニル安息香酸、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン等が挙げられる。これらの重合性単量体は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、スチレンが好ましい。
上記単量体混合物における上記(a)フェニル基を有する重合性単量体の配合量の好ましい下限は40モル%、好ましい上限は94.9モル%である。上記(a)フェニル基を有する重合性単量体の配合量が40モル%未満であると粒子径分布が広くなることがあり、94.9モル%を超えると、上記単量体混合物における(c)ナフチル基を有する重合性単量体の配合量が少なくなり高感度とならないことがある。上記(a)フェニル基を有する重合性単量体の配合量のより好ましい下限は50モル%、より好ましい上限は89.9モル%である。
上記(b)フェニル基及びスルホン酸塩を有する重合性単量体としては、重合後の担体粒子表面にスルホン酸基を含有せしめることができる単量体であれば特に限定されず、例えば、スチレンスルホン酸塩、ジビニルベンゼンスルホン酸塩、o−メチルスチレンスルホン酸塩、p−メチルスチレンスルホン酸塩等が挙げられる。
この場合の塩としても、特に限定されず、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
これらの重合性単量体は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、スチレンスルホン酸塩が好ましく、スチレンスルホン酸ナトリウムがより好ましい。
この場合の塩としても、特に限定されず、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
これらの重合性単量体は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、スチレンスルホン酸塩が好ましく、スチレンスルホン酸ナトリウムがより好ましい。
上記単量体混合物における上記(b)フェニル基及びスルホン酸塩を有する重合性単量体の配合量の好ましい下限は0.01モル%、好ましい上限は5モル%である。上記(b)フェニル基及びスルホン酸塩を有する重合性単量体の配合量が0.01モル%未満であると、粒子径が大きくなりすぎることがあり、5モル%を超えると、粒子径分布が広くなりすぎることがある。上記(b)フェニル基及びスルホン酸塩を有する重合性単量体の配合量のより好ましい下限は0.05モル%、より好ましい上限は3モル%である。
上記(c)ナフチル基を有する重合性単量体としては特に限定されず、例えば、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、(メタ)アクリル酸α−ナフチル、(メタ)アクリル酸β−ナフチル等が挙げられる。これらの重合性単量体は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、1−ビニルナフタレンが好ましい。
上記単量体混合物における上記(c)ナフチル基を有する重合性単量体の配合量の好ましい下限は5モル%、好ましい上限は59.9モル%である。上記(c)ナフチル基を有する重合性単量体の配合量が5モル%未満であると、高感度とならないことがあり、59.9モル%を超えると、重合時に粒子にならなかったり、粒子径分布が広くなったりすることがある。上記(c)ナフチル基を有する重合性単量体の配合量のより好ましい下限は10モル%、より好ましい上限は49.9モル%である。
上記単量体混合物は、更に、重合性不飽和単量体を含有してもよい。
上記重合性不飽和単量体としては、通常のラジカル重合に使用可能なものであれば特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸アミド、ハロゲン化ビニル、ビニルエステル、(メタ)アクロレイン、マレイン酸誘導体、フマル酸誘導体等が挙げられる。
なお、本明細書において(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。
上記重合性不飽和単量体としては、通常のラジカル重合に使用可能なものであれば特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸アミド、ハロゲン化ビニル、ビニルエステル、(メタ)アクロレイン、マレイン酸誘導体、フマル酸誘導体等が挙げられる。
なお、本明細書において(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。
上記単量体混合物に、更に上記重合性不飽和単量体を含有させる場合には、上記(a)フェニル基を有する重合性単量体、(b)フェニル基及びスルホン酸塩を有する重合性単量体、及び、(c)ナフチル基を有する重合性単量体の好ましい配合量を損ねることがないように、その配合量を設定する必要がある。
上記単量体混合物が上記重合性不飽和単量体を含有する場合、上記重合性不飽和単量体の配合量の好ましい上限は20モル%である。上記重合性不飽和単量体の配合量が20モル%を超えると、高感度とならないことがある。上記重合性不飽和単量体の配合量のより好ましい上限は5モル%である。
上記重合性不飽和単量体の配合量の好ましい下限は特に限定されず、ラテックス粒子の硬さ、弾性、耐水性等、制御したい性質により異なり、実験を通じる等して適宜設定することができる。
上記単量体混合物が上記重合性不飽和単量体を含有する場合、上記重合性不飽和単量体の配合量の好ましい上限は20モル%である。上記重合性不飽和単量体の配合量が20モル%を超えると、高感度とならないことがある。上記重合性不飽和単量体の配合量のより好ましい上限は5モル%である。
上記重合性不飽和単量体の配合量の好ましい下限は特に限定されず、ラテックス粒子の硬さ、弾性、耐水性等、制御したい性質により異なり、実験を通じる等して適宜設定することができる。
本発明の測定試薬用ラテックス粒子は、上記単量体混合物を共重合することにより得られる。ここで、共重合の際に、乳化剤として広く使用されている界面活性剤(例えば、アルキルベンゼンスルホン酸のアルカリ金属塩等)を使用しないことが極めて重要である。界面活性剤を用いた場合には、得られるラテックス粒子中に界面活性剤が残存し、該界面活性剤が抗原又は抗体のラテックス粒子表面への感作(固定化)を妨害して、ラテックス粒子の抗原又は抗体の吸着量が不充分となり、高い測定感度が得られなくなる。
上記共重合の方法としては、水性媒体中で界面活性剤を用いずに行うこと以外は従来公知の方法を用いることができ、例えば、溶媒として水性媒体が仕込まれた反応容器内に上記単量体混合物及び重合開始剤を添加し、窒素雰囲気下で攪拌しながら加熱する方法等が挙げられる。
上記水性媒体は、水と炭素数1〜4の一価アルコール(以下、「C1−4アルコール」ともいう。)とを含有する混合溶媒であり、C1−4アルコールを7.5〜25重量%含有する。C1−4アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール等の直鎖アルコール、イソプロピルアルコール、t−ブチルアルコール等の分岐鎖アルコールを挙げることができる。なかでもエタノールが好適である。
水性媒体中におけるC1−4アルコールの濃度は、7.5〜25重量%の範囲である。C1−4アルコールの濃度が25容量%よりも高いと粒子径分布が広くなり粒子径がばらつく。一方、C1−4アルコールの濃度が7.5容量%よりも低いと粒子径の広がりは生じないものの測定試薬用ラテックス粒子として使用したときに高い測定感度を得ることができない。上記濃度範囲で使用することにより粒子径分布の広がりを制御して粒子径のばらつきが少なく、かつ、抗原又は抗体の吸着量が充分で、高い測定感度が得られる、すぐれた測定試薬用ラテックス粒子を製造することができる。
水性媒体中におけるC1−4アルコールの濃度は、7.5〜25重量%の範囲である。C1−4アルコールの濃度が25容量%よりも高いと粒子径分布が広くなり粒子径がばらつく。一方、C1−4アルコールの濃度が7.5容量%よりも低いと粒子径の広がりは生じないものの測定試薬用ラテックス粒子として使用したときに高い測定感度を得ることができない。上記濃度範囲で使用することにより粒子径分布の広がりを制御して粒子径のばらつきが少なく、かつ、抗原又は抗体の吸着量が充分で、高い測定感度が得られる、すぐれた測定試薬用ラテックス粒子を製造することができる。
上記重合開始剤としては、公知のラジカル開始剤を用いることができる。具体的には例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩や、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル等のアゾ化合物や、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等の有機過酸化物等が挙げられる。なかでも、過硫酸塩が好ましく、過硫酸カリウムがより好ましい。
上記重合開始剤の配合量は特に限定されないが、通常は重合性単量体量の全量に対して0.01〜1重量%を配合する。
上記重合開始剤の配合量は特に限定されないが、通常は重合性単量体量の全量に対して0.01〜1重量%を配合する。
上記共重合における重合温度としては50〜100℃が好ましく、より好ましくは60〜85℃である。また、重合時間としては、重合性単量体の組成、濃度、及び、重合開始剤等の条件にもよるが、通常5〜50時間である。
このような方法にて製造した本発明の測定試薬用ラテックス粒子は、水又は水系溶媒に懸濁した状態で得られる。該懸濁液中の測定試薬用ラテックス粒子の濃度としては特に限定されないが、通常は1〜20重量%であることが好ましい。1重量%未満であると、感作ラテックス粒子の調製時に濃縮する必要があり、20重量%を超えると、凝集してしまうことがある。
本発明の測定試薬用ラテックス粒子の平均粒子径は、ラテックス免疫比濁法の具体的な方法や用いる測定機器の仕様等によって適宜選択すればよいが、好ましい下限は0.01μm、好ましい上限は1.0μmである。平均粒子径が0.01μm未満であると、凝集による光学的変化量が小さすぎて測定に必要な感度が得られなかったり、感作ラテックス粒子の調製時の遠心分離の際等に長時間を要して製造コストが高くなったりすることがある。平均粒子径が1.0μmを超えると、測定試料中の被検物質が高濃度であるときに感作ラテックス粒子の凝集による光学的変化量が光学的測定機器の測定可能領域を超えてしまい、被検物質の量に応じた光学的変化量が得られないことがある。平均粒子径のより好ましい下限は0.05μm、より好ましい上限は0.7μm、更に好ましい下限は0.1μm、更に好ましい上限は0.4μmである。
本発明の測定試薬用ラテックス粒子の粒子径の変動係数(CV値)は、10%以下であることが好ましい。変動係数(CV値)が10%を超えると、感作ラテックス粒子の調製時の製造再現性が低下し、測定試薬の性能(測定再現性)が低下することがある。変動係数(CV値)は、5%以下であることがより好ましく、3%以下であることが更に好ましい。なお、上記粒子径の変動係数は、下記式(1)により算出される。
式(1):粒子径の変動係数(CV値)=粒子径の標準偏差/平均粒子径
上記したように、粒子径分布の広がりは、共重合反応を行う際の水性溶媒中のC1−4アルコールの濃度によって一定範囲に収束させることができる。当業者であれば、被検物質の特性(物性や測定試料中での濃度等)、ラテックス粒子に感作させる抗原や抗体の特性、製造ロット間における再現性等を考慮して、好適な変動係数を有する測定試薬用ラテックス粒子を適宜選択し、使用することができる。
式(1):粒子径の変動係数(CV値)=粒子径の標準偏差/平均粒子径
上記したように、粒子径分布の広がりは、共重合反応を行う際の水性溶媒中のC1−4アルコールの濃度によって一定範囲に収束させることができる。当業者であれば、被検物質の特性(物性や測定試料中での濃度等)、ラテックス粒子に感作させる抗原や抗体の特性、製造ロット間における再現性等を考慮して、好適な変動係数を有する測定試薬用ラテックス粒子を適宜選択し、使用することができる。
本発明の測定試薬用ラテックス粒子を担体として、被検物質と特異的に結合する物質を担持させて、感作ラテックス粒子を製造することができる。
本発明の測定試薬用ラテックス粒子に、被検物質と特異的に結合する物質を担持させた感作ラテックス粒子もまた、本発明の1つである。
本発明の測定試薬用ラテックス粒子に、被検物質と特異的に結合する物質を担持させた感作ラテックス粒子もまた、本発明の1つである。
上記被検物質と特異的に結合する物質としては、免疫血清学的測定試薬(免疫学的凝集反応及び凝集阻止反応において使用されるもの)、生化学測定法として通常使用される生理活性物質であれば特に限定されない。なかでも、抗原抗体反応に利用できる物質が好適である。
本発明における抗原抗体反応に利用できる物質としては、例えば、タンパク質、核酸、核タンパク質、エストロゲン等のホルモン、脂質等の抗原又は抗体が挙げられる。
上記抗原としては、例えば、各種抗原、レセプター、酵素等が挙げられる。より具体的には、例えば、β2マイクログロブリン、C−反応性タンパク(CRP)、ヒトフィブリノーゲン、フェリチン、リウマチ因子(RA)、α−フェトプロテイン(AFP)、マイコプラズマ抗原、HBs抗原等が挙げられる。
上記抗体としては、例えば、各種の毒素や病原菌等に対する抗体が挙げられる。より具体的には、例えば、抗ストレプトリジンO抗体、抗エストロゲン抗体、β2マイクログロブリン抗体、梅毒トレポネーマ抗体、梅毒脂質抗原に対する抗体、抗HBs抗体、抗HBc抗体、抗Hbe抗体、抗PSA抗体、抗CRP抗体等が挙げられる。
上記抗原としては、例えば、各種抗原、レセプター、酵素等が挙げられる。より具体的には、例えば、β2マイクログロブリン、C−反応性タンパク(CRP)、ヒトフィブリノーゲン、フェリチン、リウマチ因子(RA)、α−フェトプロテイン(AFP)、マイコプラズマ抗原、HBs抗原等が挙げられる。
上記抗体としては、例えば、各種の毒素や病原菌等に対する抗体が挙げられる。より具体的には、例えば、抗ストレプトリジンO抗体、抗エストロゲン抗体、β2マイクログロブリン抗体、梅毒トレポネーマ抗体、梅毒脂質抗原に対する抗体、抗HBs抗体、抗HBc抗体、抗Hbe抗体、抗PSA抗体、抗CRP抗体等が挙げられる。
なお、感作ラテックス粒子を作製するため測定試薬用ラテックス粒子に担持させる抗体としては、免疫グロブリン分子自体の他、例えば、F(ab’)2のような断片であってもよい。また、上記抗体は、ポリクローナル抗体又はモノクローナル抗体のどちらを用いてもかまわない。
上記抗体の取得方法も通常使用される方法を用いることができる。
本明細書において「抗原抗体反応」、「抗原」、「抗体」の語を用いる場合、通常の意味に加え、特異的な結合反応により感作ラテックス粒子を凝集させることができる上記の概念・形態のいずれをも含む場合があり、限定的に解釈してはならない。
上記抗体の取得方法も通常使用される方法を用いることができる。
本明細書において「抗原抗体反応」、「抗原」、「抗体」の語を用いる場合、通常の意味に加え、特異的な結合反応により感作ラテックス粒子を凝集させることができる上記の概念・形態のいずれをも含む場合があり、限定的に解釈してはならない。
本発明の測定試薬用ラテックス粒子に被検物質と特異的に結合する物質を担持させて、感作ラテックス粒子を製造する方法としては特に限定されず、従来公知の物理的及び/又は化学的結合により担持させる方法を用いることができる。
本発明の感作ラテックス粒子における被検物質と特異的に結合する物質の担持量は、用いられる被検物質と特異的に結合する物質の種類により異なり、実験的に最適な量を適宜設定することができる。
なお、本明細書において「担持」、「感作」、「固定化」の語は、通常の意味を有し、同義に使用している。
本発明の感作ラテックス粒子における被検物質と特異的に結合する物質の担持量は、用いられる被検物質と特異的に結合する物質の種類により異なり、実験的に最適な量を適宜設定することができる。
なお、本明細書において「担持」、「感作」、「固定化」の語は、通常の意味を有し、同義に使用している。
このような方法により得られた本発明の感作ラテックス粒子は、必要に応じてウシ血清アルブミン等で被覆(ブロッキング)処理を施し、適当な緩衝液に分散して感作ラテックス粒子分散液として用いる。感作ラテックス粒子分散液は、免疫比濁法用測定試薬として用いることができる。
本発明の感作ラテックス粒子が緩衝液中に分散している免疫比濁法用測定試薬もまた、本発明の1つである。
本発明の免疫比濁法用測定試薬は、測定に用いる希釈液(緩衝液)や標準物質等を組み合わせて、測定試薬キットとして用いることができる。
本発明の感作ラテックス粒子が緩衝液中に分散している免疫比濁法用測定試薬もまた、本発明の1つである。
本発明の免疫比濁法用測定試薬は、測定に用いる希釈液(緩衝液)や標準物質等を組み合わせて、測定試薬キットとして用いることができる。
上記希釈液は、測定試料等を希釈するのに用いられる。
上記希釈液としては、pH5.0〜9.0の緩衝液であればどのようなものでも用いることができる。具体的には、例えば、リン酸緩衝液、グリシン緩衝液、トリス緩衝液、ホウ酸緩衝液、クエン酸緩衝液、グッド緩衝液等が挙げられる。
上記希釈液としては、pH5.0〜9.0の緩衝液であればどのようなものでも用いることができる。具体的には、例えば、リン酸緩衝液、グリシン緩衝液、トリス緩衝液、ホウ酸緩衝液、クエン酸緩衝液、グッド緩衝液等が挙げられる。
本発明の免疫比濁法用測定試薬や希釈液は、測定感度の向上や抗原抗体反応の促進のために、種々の増感剤を含有してもよい。
上記増感剤としては、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース等のアルキル化多糖類や、プルラン、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
上記増感剤としては、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース等のアルキル化多糖類や、プルラン、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
本発明の免疫比濁法用測定試薬や希釈液は、測定試料中に存在する被検物質以外の物質により起こる非特異的凝集反応を抑制するためや、測定試薬の安定性を高めるために、アルブミン(牛血清アルブミン、卵性アルブミン)、カゼイン、ゼラチン等のタンパク質やその分解物、アミノ酸又は界面活性剤等を含有してもよい。
本発明の免疫比濁法用測定試薬を用いれば、測定試料中の被検物質と感作ラテックス粒子に担持された被検物質に特異的に結合する物質との反応により生じる感作ラテックス粒子の凝集の度合いを光学的に測定することにより、測定試料中の被検物質の量を測定することができる。
上記光学的測定には、散乱光強度、透過光強度、吸光度等を検出できる光学機器、又は、これらの検出方法を複数備えた光学機器等を用いることができる。代表的には、臨床検査で広く使用されている生化学自動分析機であればいずれも使用することができる。
上記光学的測定には、散乱光強度、透過光強度、吸光度等を検出できる光学機器、又は、これらの検出方法を複数備えた光学機器等を用いることができる。代表的には、臨床検査で広く使用されている生化学自動分析機であればいずれも使用することができる。
上記凝集の度合いを光学的に測定する方法としては従来公知の方法が用いられ、例えば、凝集の形成を濁度の増加としてとらえる比濁法、凝集の形成を粒度分布又は平均粒子径の変化としてとらえる方法、凝集の形成による前方散乱光の変化を積分球を用いて測定し透過光強度との比を比較する積分球濁度法等が挙げられる。
また、測定法としては、例えば、異なる時点で少なくとも2つの測定値を得て、これらの時点間における測定値の増加分(増加速度)に基づき凝集の程度を求める速度試験(レートアッセイ)や、ある時点(通常は反応の終点と考えられる時点)で1つの測定値を得て、この測定値に基づき凝集の程度を求める終点試験(エンドポイントアッセイ)等が挙げられる。なかでも、測定の簡便性、迅速性の点から比濁法による終点試験が好適である。
本明細書において「免疫比濁」、「免疫比濁法」の語を用いる場合、上記の概念・形態のいずれも含むものとし、限定的に解釈してはならない。
また、測定法としては、例えば、異なる時点で少なくとも2つの測定値を得て、これらの時点間における測定値の増加分(増加速度)に基づき凝集の程度を求める速度試験(レートアッセイ)や、ある時点(通常は反応の終点と考えられる時点)で1つの測定値を得て、この測定値に基づき凝集の程度を求める終点試験(エンドポイントアッセイ)等が挙げられる。なかでも、測定の簡便性、迅速性の点から比濁法による終点試験が好適である。
本明細書において「免疫比濁」、「免疫比濁法」の語を用いる場合、上記の概念・形態のいずれも含むものとし、限定的に解釈してはならない。
本発明によれば、被検物質の濃度が希薄な測定試料であっても高感度な測定を可能にする測定試薬用ラテックス粒子を提供することができる。
本発明の測定試薬用ラテックス粒子は、従来のポリスチレン系ラテックス粒子に対して、粒子径は同程度のまま、タンパク質の吸着量を低下させることなく、希薄濃度域における被検物質の測定感度を向上させることができる。また、本発明の測定試薬用ラテックス粒子を用いれば、粒子沈降による測定試薬の保存安定性の低下がなく、高感度な測定試薬を得ることが可能になる。
本発明の測定試薬用ラテックス粒子は、従来のポリスチレン系ラテックス粒子に対して、粒子径は同程度のまま、タンパク質の吸着量を低下させることなく、希薄濃度域における被検物質の測定感度を向上させることができる。また、本発明の測定試薬用ラテックス粒子を用いれば、粒子沈降による測定試薬の保存安定性の低下がなく、高感度な測定試薬を得ることが可能になる。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
攪拌機、還流用冷却器、温度検出器、窒素導入管及びジャケットを備えたガラス製反応容器(容量1L)に、超純水400g、エタノール100g、スチレンモノマー19g、1−ビニルナフタレン25g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.15gを添加し、容器内を窒素ガスで置換した後、70℃で160rpmの速度で攪拌しながら24時間重合を行った。
重合終了後、上記溶液をペーパーろ紙にてろ過処理し、ラテックス粒子を取り出した。その後、透析膜にて48時間透析処理を行い、精製された測定試薬用ラテックス粒子を得た。得られたラテックス粒子の平均粒子径0.351μm、粒子径のCV値は3.8%であった。
攪拌機、還流用冷却器、温度検出器、窒素導入管及びジャケットを備えたガラス製反応容器(容量1L)に、超純水400g、エタノール100g、スチレンモノマー19g、1−ビニルナフタレン25g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.15gを添加し、容器内を窒素ガスで置換した後、70℃で160rpmの速度で攪拌しながら24時間重合を行った。
重合終了後、上記溶液をペーパーろ紙にてろ過処理し、ラテックス粒子を取り出した。その後、透析膜にて48時間透析処理を行い、精製された測定試薬用ラテックス粒子を得た。得られたラテックス粒子の平均粒子径0.351μm、粒子径のCV値は3.8%であった。
なお、ラテックス粒子の粒子径及びCV値は、ラテックス粒子を常法に従ってコロジオン膜状に載せ、透過型電子顕微鏡により粒子画像を撮影し、画像上で観察された100個以上の粒子の粒子径を計測する方法により求めた。
(実施例2)
「超純水400g、エタノール100g、スチレンモノマー19g、1−ビニルナフタレン25g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.15g」に代えて、超純水450g、エタノール50g、スチレンモノマー35g、1−ビニルナフタレン20g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.18gとしたこと以外は実施例1と同様にして測定試薬用ラテックス粒子を得た。
得られたラテックス粒子の平均粒子径は0.355μm、粒子径のCV値は2.2%であった。
「超純水400g、エタノール100g、スチレンモノマー19g、1−ビニルナフタレン25g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.15g」に代えて、超純水450g、エタノール50g、スチレンモノマー35g、1−ビニルナフタレン20g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.18gとしたこと以外は実施例1と同様にして測定試薬用ラテックス粒子を得た。
得られたラテックス粒子の平均粒子径は0.355μm、粒子径のCV値は2.2%であった。
(比較例1)
「超純水400g、エタノール100g、スチレンモノマー19g、1−ビニルナフタレン25g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.15g」に代えて、超純水200g、エタノール200g、スチレンモノマー12g、1−ビニルナフタレン18g、過硫酸カリウム0.30g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(界面活性剤)0.06gとしたこと以外は実施例1と同様にして測定試薬用ラテックス粒子を得た。
得られたラテックス粒子の平均粒子径は0.433μm、粒子径のCV値は15.0%であった。
本比較例のラテックス粒子は、特許文献2に記載のラテックス粒子に相当する。
「超純水400g、エタノール100g、スチレンモノマー19g、1−ビニルナフタレン25g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.15g」に代えて、超純水200g、エタノール200g、スチレンモノマー12g、1−ビニルナフタレン18g、過硫酸カリウム0.30g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(界面活性剤)0.06gとしたこと以外は実施例1と同様にして測定試薬用ラテックス粒子を得た。
得られたラテックス粒子の平均粒子径は0.433μm、粒子径のCV値は15.0%であった。
本比較例のラテックス粒子は、特許文献2に記載のラテックス粒子に相当する。
(比較例2)
「超純水400g、エタノール100g、スチレンモノマー19g、1−ビニルナフタレン25g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.15g」に代えて、超純水500g、スチレンモノマー45g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.15gとしたこと以外は実施例1と同様にして測定試薬用ラテックス粒子を得た。
得られたラテックス粒子の平均粒子径は0.405μm、粒子径のCV値は3.3%であった。
本比較例のラテックス粒子は、特許文献1に記載のラテックス粒子に相当する。
「超純水400g、エタノール100g、スチレンモノマー19g、1−ビニルナフタレン25g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.15g」に代えて、超純水500g、スチレンモノマー45g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.15gとしたこと以外は実施例1と同様にして測定試薬用ラテックス粒子を得た。
得られたラテックス粒子の平均粒子径は0.405μm、粒子径のCV値は3.3%であった。
本比較例のラテックス粒子は、特許文献1に記載のラテックス粒子に相当する。
(評価1)
(1)測定試薬用ラテックス粒子のタンパク質吸着量の評価
実施例1、2及び比較例1、2で得られた各測定試薬用ラテックス粒子を用いて、最終濃度が、0.4重量%のラテックス粒子(固形量として4mg)、0.8mg/mLのBSA、20mmol/Lリン酸緩衝液(pH7.4)となるように混合し、4℃の低温室にて、ウエイブローター(50rpm)を使用しながら3時間振盪させ、ラテックス粒子にBSAを吸着させた。その後、遠心分離(12000rpm、30分、15℃)を行い、上清を分取し、A/Gテストワコー(和光純薬工業社製)測定キットを用いて、上清中のタンパク濃度を測定した。陰性対照(ラテックス粒子未添加)のタンパク濃度から各上清中のタンパク濃度を差し引くことで、ラテックス粒子に吸着したタンパク結合量(ラテックス粒子単位面積当たりのBSA結合量)を算出した。
結果を表1に示した。
(1)測定試薬用ラテックス粒子のタンパク質吸着量の評価
実施例1、2及び比較例1、2で得られた各測定試薬用ラテックス粒子を用いて、最終濃度が、0.4重量%のラテックス粒子(固形量として4mg)、0.8mg/mLのBSA、20mmol/Lリン酸緩衝液(pH7.4)となるように混合し、4℃の低温室にて、ウエイブローター(50rpm)を使用しながら3時間振盪させ、ラテックス粒子にBSAを吸着させた。その後、遠心分離(12000rpm、30分、15℃)を行い、上清を分取し、A/Gテストワコー(和光純薬工業社製)測定キットを用いて、上清中のタンパク濃度を測定した。陰性対照(ラテックス粒子未添加)のタンパク濃度から各上清中のタンパク濃度を差し引くことで、ラテックス粒子に吸着したタンパク結合量(ラテックス粒子単位面積当たりのBSA結合量)を算出した。
結果を表1に示した。
表1より、比較例1の測定試薬用ラテックス粒子では、実施例1、2及び比較例2のラテックス粒子に比べて、BSA吸着量が著しく低いことが判る。一方、実施例1、2の測定試薬用ラテックス粒子は、比較例2の測定試薬用ラテックス粒子と同程度のBSA吸着量であった。
以上より、本発明の測定試薬用ラテックス粒子が、界面活性剤を用いて製造した比較例1の測定試薬用ラテックス粒子に比べて、免疫比濁法用測定試薬の構築に有用な抗体等を多量に吸着可能であることが確認された。
以上より、本発明の測定試薬用ラテックス粒子が、界面活性剤を用いて製造した比較例1の測定試薬用ラテックス粒子に比べて、免疫比濁法用測定試薬の構築に有用な抗体等を多量に吸着可能であることが確認された。
(2)感作ラテックス粒子を用いた測定試薬の測定感度の評価
実施例1、2及び比較例1、2で得られた測定試薬用ラテックス粒子を遠心分離で精製した後、抗CRP抗体を感作して感作ラテックス粒子を製造した。
得られた感作ラテックス粒子を、0.1%BSAを含む緩衝液で3回遠心洗浄しブロッキング処理した。次いで、感作ラテックス粒子の濃度を緩衝液で0.025重量%に調整し、感作ラテックス粒子を含む測定試薬(第2試薬)を作製した。
得られた測定試薬を用いてCRP抗原標準液を測定し感度曲線(検量線)を作成した。
得られた感度曲線を図1に示した。
実施例1、2及び比較例1、2で得られた測定試薬用ラテックス粒子を遠心分離で精製した後、抗CRP抗体を感作して感作ラテックス粒子を製造した。
得られた感作ラテックス粒子を、0.1%BSAを含む緩衝液で3回遠心洗浄しブロッキング処理した。次いで、感作ラテックス粒子の濃度を緩衝液で0.025重量%に調整し、感作ラテックス粒子を含む測定試薬(第2試薬)を作製した。
得られた測定試薬を用いてCRP抗原標準液を測定し感度曲線(検量線)を作成した。
得られた感度曲線を図1に示した。
測定条件を以下に示す。
(測定条件A)
装置:日立7170型自動分析装置
使用波長:570nm/800nm
測光ポイント:18−34(エンドポイントアッセイ)
測定温度:37℃
測定試料(0〜36mg/dLのCRP標準液):2uL
各CRP標準液のCRP濃度:0.2、0.3、0.6、6、18、36mg/dL
第1試薬:ナノピア(登録商標)CRP緩衝液100μL
第2試薬:100μL
測定は、測定試料、第1試薬を混合撹拌した後、更に第2試薬を添加し混合攪拌した。その後、一定時間経過後の濁度を計測するエンドポイントアッセイにて実施した。
(測定条件A)
装置:日立7170型自動分析装置
使用波長:570nm/800nm
測光ポイント:18−34(エンドポイントアッセイ)
測定温度:37℃
測定試料(0〜36mg/dLのCRP標準液):2uL
各CRP標準液のCRP濃度:0.2、0.3、0.6、6、18、36mg/dL
第1試薬:ナノピア(登録商標)CRP緩衝液100μL
第2試薬:100μL
測定は、測定試料、第1試薬を混合撹拌した後、更に第2試薬を添加し混合攪拌した。その後、一定時間経過後の濁度を計測するエンドポイントアッセイにて実施した。
図1より、比較例1の測定試薬用ラテックス粒子(共重合時に界面活性剤を使用)より調製した感作ラテックス粒子を用いた測定試薬では、CRP0.6mg/dL以下で実質的な感度が得られず、また6mg/mL以上においても各濃度間の感度差が充分ではなかった。
一方、比較例2の測定試薬用ラテックス粒子(ナフチル基を有する重合性単量体を含有しない)より調製した感作ラテックス粒子を用いた測定試薬では、6mg/dLの感度が比較例1に対し顕著に向上したが、0.6mg/dL以下では比較例1との感度差はわずかであった。
これらに対し、実施例1及び2の測定試薬用ラテックス粒子より調製した感作ラテックス粒子を用いた測定試薬では、いずれのCRP濃度でも比較例1、2に対して感度が顕著に向上した。特に比較例1及び2で実質的な感度が得られなかった0.6mg/dL以下での感度向上が明確であった。以上より、実施例1、2では、比較例2に対してタンパク質の吸着量は同程度であっても、感度向上できることが確認された。
一方、比較例2の測定試薬用ラテックス粒子(ナフチル基を有する重合性単量体を含有しない)より調製した感作ラテックス粒子を用いた測定試薬では、6mg/dLの感度が比較例1に対し顕著に向上したが、0.6mg/dL以下では比較例1との感度差はわずかであった。
これらに対し、実施例1及び2の測定試薬用ラテックス粒子より調製した感作ラテックス粒子を用いた測定試薬では、いずれのCRP濃度でも比較例1、2に対して感度が顕著に向上した。特に比較例1及び2で実質的な感度が得られなかった0.6mg/dL以下での感度向上が明確であった。以上より、実施例1、2では、比較例2に対してタンパク質の吸着量は同程度であっても、感度向上できることが確認された。
(実施例3)
「超純水400g、エタノール100g、スチレンモノマー19g、1−ビニルナフタレン25g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.15g」に代えて、超純水375g、エタノール125g、スチレンモノマー35g、1−ビニルナフタレン20g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.18gとしたこと以外は実施例1と同様にして測定試薬用ラテックス粒子を得た。
得られたラテックス粒子の平均粒子径は0.361μm、粒子径のCV値は7.8%であった。
「超純水400g、エタノール100g、スチレンモノマー19g、1−ビニルナフタレン25g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.15g」に代えて、超純水375g、エタノール125g、スチレンモノマー35g、1−ビニルナフタレン20g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.18gとしたこと以外は実施例1と同様にして測定試薬用ラテックス粒子を得た。
得られたラテックス粒子の平均粒子径は0.361μm、粒子径のCV値は7.8%であった。
(実施例4)
「超純水400g、エタノール100g、スチレンモノマー19g、1−ビニルナフタレン25g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.15g」に代えて、超純水400g、エタノール100g、スチレンモノマー35g、1−ビニルナフタレン20g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.18gとしたこと以外は実施例1と同様にして測定試薬用ラテックス粒子を得た。
得られたラテックス粒子の平均粒子径は0.359μm、粒子径のCV値は4.1%であった。
「超純水400g、エタノール100g、スチレンモノマー19g、1−ビニルナフタレン25g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.15g」に代えて、超純水400g、エタノール100g、スチレンモノマー35g、1−ビニルナフタレン20g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.18gとしたこと以外は実施例1と同様にして測定試薬用ラテックス粒子を得た。
得られたラテックス粒子の平均粒子径は0.359μm、粒子径のCV値は4.1%であった。
(実施例5)
「超純水400g、エタノール100g、スチレンモノマー19g、1−ビニルナフタレン25g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.15g」に代えて、超純水462.5g、エタノール37.5g、スチレンモノマー35g、1−ビニルナフタレン20g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.18gとしたこと以外は実施例1と同様にして測定試薬用ラテックス粒子を得た。
得られたラテックス粒子の平均粒子径は0.345μm、粒子径のCV値は3.1%であった。
「超純水400g、エタノール100g、スチレンモノマー19g、1−ビニルナフタレン25g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.15g」に代えて、超純水462.5g、エタノール37.5g、スチレンモノマー35g、1−ビニルナフタレン20g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.18gとしたこと以外は実施例1と同様にして測定試薬用ラテックス粒子を得た。
得られたラテックス粒子の平均粒子径は0.345μm、粒子径のCV値は3.1%であった。
(比較例3)
「超純水400g、エタノール100g、スチレンモノマー19g、1−ビニルナフタレン25g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.15g」に代えて、超純水250g、エタノール250g、スチレンモノマー35g、1−ビニルナフタレン20g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.18gとしたこと以外は実施例1と同様にして測定試薬用ラテックス粒子を得た。
得られたラテックス粒子の平均粒子径は0.401μm、粒子径のCV値は17.1%であった。
「超純水400g、エタノール100g、スチレンモノマー19g、1−ビニルナフタレン25g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.15g」に代えて、超純水250g、エタノール250g、スチレンモノマー35g、1−ビニルナフタレン20g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.18gとしたこと以外は実施例1と同様にして測定試薬用ラテックス粒子を得た。
得られたラテックス粒子の平均粒子径は0.401μm、粒子径のCV値は17.1%であった。
(比較例4)
「超純水400g、エタノール100g、スチレンモノマー19g、1−ビニルナフタレン25g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.15g」に代えて、超純水350g、エタノール150g、スチレンモノマー35g、1−ビニルナフタレン20g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.18gとしたこと以外は実施例1と同様にして測定試薬用ラテックス粒子を得た。
得られたラテックス粒子の平均粒子径は0.368μm、粒子径のCV値は13.0%であった。
「超純水400g、エタノール100g、スチレンモノマー19g、1−ビニルナフタレン25g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.15g」に代えて、超純水350g、エタノール150g、スチレンモノマー35g、1−ビニルナフタレン20g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.18gとしたこと以外は実施例1と同様にして測定試薬用ラテックス粒子を得た。
得られたラテックス粒子の平均粒子径は0.368μm、粒子径のCV値は13.0%であった。
(比較例5)
「超純水400g、エタノール100g、スチレンモノマー19g、1−ビニルナフタレン25g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.15g」に代えて、超純水475g、エタノール25g、スチレンモノマー35g、1−ビニルナフタレン20g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.18gとしたこと以外は実施例1と同様にして測定試薬用ラテックス粒子を得た。
得られたラテックス粒子の平均粒子径は0.343μm、粒子径のCV値は2.8%であった。
「超純水400g、エタノール100g、スチレンモノマー19g、1−ビニルナフタレン25g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.15g」に代えて、超純水475g、エタノール25g、スチレンモノマー35g、1−ビニルナフタレン20g、スチレンスルホン酸ナトリウム0.01g、過硫酸カリウム0.18gとしたこと以外は実施例1と同様にして測定試薬用ラテックス粒子を得た。
得られたラテックス粒子の平均粒子径は0.343μm、粒子径のCV値は2.8%であった。
(評価2)
(1)測定試薬用ラテックス粒子のタンパク質吸着量の評価
実施例3〜5、比較例3〜5で得られた各測定試薬用ラテックス粒子を用いて、上記「(評価1)」における「(1)測定試薬用ラテックス粒子のタンパク質吸着量の評価」に記載と同様の操作、方法によりラテックス粒子に吸着したタンパク結合量(ラテックス粒子単位面積当たりのBSA結合量)を算出した。
結果を表1に示した。
(1)測定試薬用ラテックス粒子のタンパク質吸着量の評価
実施例3〜5、比較例3〜5で得られた各測定試薬用ラテックス粒子を用いて、上記「(評価1)」における「(1)測定試薬用ラテックス粒子のタンパク質吸着量の評価」に記載と同様の操作、方法によりラテックス粒子に吸着したタンパク結合量(ラテックス粒子単位面積当たりのBSA結合量)を算出した。
結果を表1に示した。
(2)感作ラテックス粒子を用いた測定試薬の測定感度の評価
実施例3〜5、比較例3〜5で得られた測定試薬用ラテックス粒子を用い、上記「(評価1)」における「(2)感作ラテックス粒子を用いた測定試薬の測定感度の評価」に記載と同様の操作、方法により、実施例3〜5、比較例3〜5で得られた測定試薬用ラテックス粒子をそれぞれ含む測定試薬を作製した。
得られた測定試薬それぞれを用いてCRP抗原標準液を上記測定条件Aにより測定し感度曲線(検量線)を作成した。
得られた感度曲線を図2、測定された吸光度を表2に示した。
なお、図2、表2は、上記した実施例1、2、比較例1、2を用いた場合の結果も含め一覧に整理した。
実施例3〜5、比較例3〜5で得られた測定試薬用ラテックス粒子を用い、上記「(評価1)」における「(2)感作ラテックス粒子を用いた測定試薬の測定感度の評価」に記載と同様の操作、方法により、実施例3〜5、比較例3〜5で得られた測定試薬用ラテックス粒子をそれぞれ含む測定試薬を作製した。
得られた測定試薬それぞれを用いてCRP抗原標準液を上記測定条件Aにより測定し感度曲線(検量線)を作成した。
得られた感度曲線を図2、測定された吸光度を表2に示した。
なお、図2、表2は、上記した実施例1、2、比較例1、2を用いた場合の結果も含め一覧に整理した。
表1より、比較例1及び3(エタノール濃度50%)、比較例4(同30%)で製造したラテックス粒子では、実施例1及び4(同20%)、実施例2(同10%)、実施例3(同25%)、実施例5(同7.5%)及び比較例5(同5%)で製造したラテックス粒子に比べて、CV値が10%を超えた。以上より、エタノール濃度が本発明の好適濃度範囲より高濃度になるとCV値が変動し、得られた測定試薬用ラテックス粒子の粒径の変動幅が大きくなることがわかった。また、比較例2(同0%)、比較例5(同5%)で製造したラテックス粒子では、CV値は実施例のラテックス粒子と同程度であるものの(以上、表1より)、測定試薬における測定感度は、実施例のラテックス粒子を使用した測定試薬と比較して低く、充分なものではないことがわかった。測定感度については、比較例1、3及び4も同様に、実施例のラテックス粒子を使用した測定試薬と比較して低く、充分なものではないことがわかった(以上、図2及び表2より)。
なお、BSA吸着量は、共重合の際に界面活性剤を用いる比較例1を除き、各実施例、各比較例でほぼ同様であった(以上、表1より)。
なお、BSA吸着量は、共重合の際に界面活性剤を用いる比較例1を除き、各実施例、各比較例でほぼ同様であった(以上、表1より)。
表1より、実施例3〜5の測定試薬用ラテックス粒子と比較例3〜5の測定試薬用ラテックス粒子間でBSA吸着量は同程度であることが確認された。
以上のように本発明によれば、被検物質の濃度が希薄な測定試料であっても高感度な測定を可能にする測定試薬用ラテックス粒子を製造することができることが確認された。
また、本発明の測定試薬用ラテックス粒子は、従来のポリスチレン系ラテックス粒子に対して、粒子径は同程度のまま、タンパク質の吸着量を低下させることなく、希薄濃度域における被検物質の測定感度を向上させることができることが確認された。
また、本発明の測定試薬用ラテックス粒子の粒子径の分布はCV値で10%以下に収束しており、粒子径のばらつきが少ないため感作ラテックス粒子の調製時の製造再現性が安定し、結果として測定試薬の性能(測定再現性)も安定させうることが確認された。
また、本発明の測定試薬用ラテックス粒子は、従来のポリスチレン系ラテックス粒子に対して、粒子径は同程度のまま、タンパク質の吸着量を低下させることなく、希薄濃度域における被検物質の測定感度を向上させることができることが確認された。
また、本発明の測定試薬用ラテックス粒子の粒子径の分布はCV値で10%以下に収束しており、粒子径のばらつきが少ないため感作ラテックス粒子の調製時の製造再現性が安定し、結果として測定試薬の性能(測定再現性)も安定させうることが確認された。
本発明によれば、被検物質の濃度が希薄な測定試料を測定する場合であっても高感度な測定を可能にする測定試薬用ラテックス粒子を提供することができる。
Claims (11)
- 下記(a)〜(c)の重合性単量体を含有する単量体混合物を、C1−4アルコールを7.5〜25重量%含有する水性媒体中で界面活性剤を用いずに共重合してなる共重合体からなることを特徴とする測定試薬用ラテックス粒子。
(a)フェニル基を有する重合性単量体
(b)フェニル基及びスルホン酸塩を有する重合性単量体
(c)ナフチル基を有する重合性単量体 - C1−4アルコールが、エタノールであることを特徴とする請求項1記載の測定試薬用ラテックス粒子。
- 単量体混合物は、更に重合性不飽和単量体を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の測定試薬用ラテックス粒子。
- 下記(a)〜(c)の重合性単量体に由来するセグメントを有する共重合体からなり、かつ、界面活性剤を含有しないことを特徴とする測定試薬用ラテックス粒子。
(a)フェニル基を有する重合性単量体
(b)フェニル基及びスルホン酸塩を有する重合性単量体
(c)ナフチル基を有する重合性単量体 - (a)〜(c)の重合性単量体に由来するセグメントを有する共重合体は、C1−4アルコールを7.5〜25重量%含有する水性媒体中で単量体混合物を共重合してなる共重合体であることを特徴とする請求項4記載の測定試薬用ラテックス粒子。
- C1−4アルコールが、エタノールであることを特徴とする請求項5記載の測定試薬用ラテックス粒子。
- 単量体混合物は、重合性不飽和単量体を含有することを特徴とする請求項5又は6記載の測定試薬用ラテックス粒子。
- (a)フェニル基を有する重合性単量体がスチレン、(b)フェニル基及びスルホン酸塩を有する重合性単量体がスチレンスルホン酸塩、かつ、(c)ナフチル基を有する重合性単量体が1−ビニルナフタレンであることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の測定試薬用ラテックス粒子。
- 平均粒子径が0.01〜1.0μmであることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の測定試薬用ラテックス粒子。
- 請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の測定試薬用ラテックス粒子に、被検物質と特異的に結合する物質を担持させたことを特徴とする感作ラテックス粒子。
- 請求項10記載の感作ラテックス粒子が緩衝液中に分散していることを特徴とする免疫比濁法用測定試薬。
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