JPWO2012073311A1 - ローラヘミング装置 - Google Patents
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Abstract
Description
以下では、図1〜図3を参照して、本発明に係るローラヘミング装置の第一実施形態であるローラヘミング装置1について説明する。
ローラヘミング装置1は、種々のワークWに対してヘミング加工を行う装置である。
ワークWは、ローラヘミング装置1の加工対象であり、自動車の製造過程におけるフロントドアサブアッシーである。
なお、図1における上下方向、及び左右方向をそれぞれローラヘミング装置1の上下方向、及び左右方向と規定する。更に、図1における紙面手前側をローラヘミング装置1の前方、同じく紙面奥側をローラヘミング装置1の後方と規定する。
下型12A・12B・12C・12Dは、それぞれ後述する段替装置20の下型22A・22B・22C・22Dと組み合わせることにより、四種類のワークWに対応することが可能となっている。つまり、下型12Aと下型22A、下型12Bと下型22B、下型12Cと下型22C、又は下型12Dと下型22Dがそれぞれ二つ一組として用いられる。下型12A・12B・12C・12Dは、それぞれ回転軸11の前端部近傍から後端部近傍にかけて設けられ、前方から見て時計回りに互いに同一の位相差をもって配置されている。
なお、本実施形態においては、下型12A・12B・12C・12Dは、それぞれ対応するワークWにおけるベルトライン側の端部(図1及び図2における下型12Aと接触している部分)が載置できるように、当該端部の形状に合うように形成されている。
なお、図3においては、説明の便宜上、段替装置10及びベース40のみを図示している。
係止ピン15aの位置に合わせて、後側の支持板13には、前後方向に貫通する貫通孔が形成されている。当該貫通孔は、係止ピン15aの外径よりも若干大きい内径を有し、係止ピン15aが後側の支持板13を貫通可能となっている。
また、回転軸11における後側の支持板13に支持される部分と下型12A・12B・12C・12Dとの間には、回転軸11の径方向外側に突出するように形成された係止部11a・11b・11c・11dが固定されている。係止部11a・11b・11c・11dは、それぞれ回転軸11における下型12A・12B・12C・12Dが設けられた位相に位置するように、互いに同一の位相差をもって配置されている。係止部11a・11b・11c・11dは、回転軸11の回転により下側に位置した場合に、それぞれ係止ピン15aの位置に合わせて前後方向に貫通する係止孔が形成されている。当該係止孔は、係止ピン15aの外径と同程度の内径を有し、係止ピン15aが嵌挿可能となっている。
これにより、下型12A・12B・12C・12Dのいずれかが上側に位置した状態で、確実に回転軸11を固定することが可能となる。したがって、回転軸11の停止位置の誤差を低減すると共に、モータ14が停止する等の不測の事態が生じた場合に、回転軸11が下型12A・12B・12C・12Dの自重等によって回転することを防止できる。また、常にモータ14にかかる軸負荷の低減を図ることができる。
なお、本実施形態においては、下型22A・22B・22C・22Dは、それぞれ対応するワークWにおけるロッカ側の端部(図1及び図2における下型22Aと接触している部分)が載置できるように、当該端部の形状に合うように形成されている。こうして、下型22A・22B・22C・22DがワークWにおけるロッカ側の端部を支持し、前述の下型12A・12B・12C・12DがワークWにおけるベルトライン側の端部を支持することとなり、ワークWの左右方向における両側が下方から支持される形となる。
係止装置25においては、下型22A・22B・22C・22Dのいずれかが上側に位置した状態、換言すれば、回転軸21に設けられた係止部21a・21b・21c・21dのいずれかが下側に位置した状態、で係止ピン25aをエアシリンダ25bによって前方に伸長させることで、係止ピン25aが後側の支持板23の貫通孔を通って、係止部21a・21b・21c・21dのうちの下側に位置するものの係止孔に嵌挿される。例えば、下型22Bが上側に位置する場合には、係止部21dの係止孔に係止ピン25aが嵌挿されることとなる。
これにより、下型22A・22B・22C・22Dのいずれかが上側に位置した状態で、確実に回転軸21を固定することが可能となる。したがって、回転軸21の停止位置の誤差を低減すると共に、モータ24が停止する等の不測の事態が生じた場合に、回転軸21が下型22A・22B・22C・22Dの自重等によって回転することを防止できる。
ここで、後側の支持板23の貫通孔は、後側の支持板13の貫通孔と略同様に形成され、係止部21a・21b・21c・21dは、係止部11a・11b・11c・11dと略同様に構成されているため、詳細な説明は省略する。なお、係止部21cについては、図示を省略している。
ここで、ワークWの上面(インナパネル)には、ワークWの位置決めのための第一の位置決め孔が形成されており、ワークWの種類によってその形状及び位置が異なる。そのため、ワークWにおける第一の位置決め孔の種類に応じて、基準ピン52A・52B・52C・52Dがそれぞれ用いられることとなる。なお、本実施形態においては、第一の位置決め孔は、ワークWにおけるリア側の端部(後端部)近傍に位置している。
これにより、ワークの種類に応じて、基準ピン52A・52B・52C・52Dのいずれかに簡便に変更することができる。
なお、本実施形態においては、回転軸51に四つの基準ピン52A・52B・52C・52Dを設けたが、ワークWの種類数に応じて、基準ピンの数を変更することも可能である。
ここで、ワークWの上面(インナパネル)には、前述の第一の位置決め孔と同様に、ワークWの位置決めのための第二の位置決め孔が形成されており、ワークWの種類によってその形状及び位置が異なる。そのため、ワークWにおける第二の位置決め孔の種類に応じて、基準ピン62A・62B・62C・62Dがそれぞれ用いられることとなる。なお、本実施形態においては、第二の位置決め孔は、ワークWにおけるフロント側の端部(前端部)近傍に位置している。
これにより、ワークの種類に応じて、基準ピン62A・62B・62C・62Dのいずれかに簡便に変更することができる。したがって、基準ピン52A・52B・52C・52D、及び基準ピン62A・62B・62C・62Dを用いて、簡便にワークWの位置決めを行うことができる。
なお、本実施形態においては、回転軸61に四つの基準ピン62A・62B・62C・62Dを設けたが、ワークWの種類数に応じて、基準ピンの数を変更することも可能である。
これにより、比較的狭いスペースにおいても、ワークWの種類に応じて、下型12A・12B・12C・12Dのいずれか、及び下型22A・22B・22C・22Dのいずれかに簡便に変更することができる。したがって、ローラヘミング装置1の小型化を実現することができる。
なお、別のローラヘミング装置は、ワークWにおけるベルトライン側の端部及びロッカ側の端部を載置する下型12A・12B・12C・12D及び下型22A・22B・22C・22Dの代わりに、ワークWにおけるフロント側の端部及びリア側の端部をそれぞれ載置する二つの下型が設けられる以外は、ローラヘミング装置1と略同様に構成されているため、詳細な説明は省略する。
以下では、図4及び図5を参照して、本発明に係るローラヘミング装置の第二実施形態であるローラヘミング装置100について説明する。
ローラヘミング装置100は、種々のワークWに対してヘミング加工を行う装置である。
なお、図4における上下方向、及び左右方向をそれぞれローラヘミング装置100の上下方向、及び左右方向と規定する。更に、図4における紙面手前側をローラヘミング装置100の前方、同じく紙面奥側をローラヘミング装置100の後方と規定する。
また、以下では、ローラヘミング装置1と共通する部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
取付部111aは、回転軸111における中央部から両端部近傍にかけて設けられた略立方体状の部材である。取付部111aにおける、回転軸111の周方向に連続する四つの外周面には、それぞれ下型112A・112B・112C・112Dが前方から見て時計回りに配置されている。
これにより、比較的狭いスペースにおいても、ワークWの種類に応じて、下型112A・112B・112C・112Dのいずれかに簡便に変更することができる。したがって、ローラヘミング装置100の小型化を実現することができる。
本実施形態においては、一つの工程でワークWの外縁部全周に亘ってヘミング加工を行うことができるため、ワークWのヘミング加工に要する時間を短縮することができる。
また、係止装置の代わりに、回転軸111の取付部111a、又は下型112A・112B・112C・112D等の可動部分にエアシリンダ等のアクチュエータによって当接し、回転軸111を確実に所定の位置で固定する部材を設けること等も可能である。
10、20 段替装置
11、21 回転軸
12A、12B、12C、12D、22A、22B、22C、22D 下型
13、23 支持板
14、24 モータ
15、25 係止装置
30 中央支持部材
40 ベース
50、60 位置決め装置
51、61 回転軸
52A、52B、52C、52D、62A、62B、62C、62D 基準ピン
53、63 支持部材
54、64 アーム
70 加工装置
技術分野
[0001]
本発明は、ローラを用いてワークをヘミング加工するローラヘミング装置に関する。
背景技術
[0002]
従来、自動車のドアサブアッシー等のワークに対し、ローラを用いてヘミング加工を行うローラヘミング装置が広く知られている(例えば、特許文献1参照)。
[0003]
上記のようなローラヘミング装置は、ワークを載置する下型と、下型に載置されたワークに対してローラによってヘミング加工を施す加工装置とを具備する。
[0004]
このようなローラヘミング装置を用いて、種々のワークに対してヘミング加工を行う場合、加工装置はワークの種類(形状、及び大きさ等)を問わず、汎用的に使用可能であるが、下型はワークの種類に応じて適宜変更する必要がある。
[0005]
そのため、ワークの種類に応じた複数の下型を設置するためのスペースが必要となり、ローラヘミング装置の大型化を招くという問題が生じる。
先行技術文献
特許文献
[0006]
特許文献1:特開平5−305357号公報
発明の概要
発明が解決しようとする課題
[0007]
本発明は、種々のワークに対するヘミング加工が実施可能な小型のローラヘミング装置を提供することを課題とする。
課題を解決するための手段
[0008]
本発明のローラヘミング装置は、複数の被加工部分を有する種々のワーク
に対してヘミング加工を行うローラヘミング装置であって、前記ワークの種類に応じて、段替えを行う一対の段替装置を具備し、前記一対の段替装置は、互いに近接及び離間可能に構成され、各段替装置は、軸心回りに回転する回転軸と、前記種々のワークのうちの対応するワークが載置される複数の下型と、を備え、前記複数の下型は、それぞれ対応するワークにおける一つの被加工部分に対応するように形成され、前記回転軸の外周部には、前記複数の下型が互いに所定の位相差をもって設けられ、前記回転軸が回転することで、加工を行うワークの種類に応じて、前記複数の下型のうちの一つが選択され、一方の段替装置における選択された下型、及び他方の段替装置における選択された下型は、加工を行うワークにおける二つの相対する位置の被加工部分に合わせて配置され、当該ワークにおける二つの相対する位置の被加工部分が同一工程で加工される。
[0009]
本発明のローラヘミング装置は、複数の被加工部分を有する種々のワークに対してヘミング加工を行うローラヘミング装置であって、軸心回りに回転する回転軸と、前記種々のワークのうちの対応するワークが載置される複数の下型と、を具備し、前記複数の下型は、それぞれ対応するワークにおける全ての被加工部分と接触し、当該全ての被加工部分に対応するように形成され、前記回転軸の外周部には、前記複数の下型が互いに所定の位相差をもって設けられ、前記回転軸が回転することで、加工を行うワークの種類に応じて、前記複数の下型のうちの一つが選択され、選択された下型上にて、当該下型に対応するワークにおける全ての被加工部分が同一工程で加工される。
[0010]
本発明のローラヘミング装置において、前記ワークを所定の位置に固定する位置決め装置を更に具備し、前記位置決め装置は、軸心回りに回転する回転軸と、対応する前記ワークに設けられる位置決め孔に嵌挿される複数の基準ピンと、前記複数の基準ピンを所定の位置に移動させるアームと、を具備し、前記位置決め装置における回転軸の外周部には、前記複数の基準ピンが互いに所定の位相差をもって設けられ、前記位置決め装置の回転軸が回転することで、加工を行う前記ワークの種類に応じて、前記複数の基準ピンのうちの一つが選択され、前記アームによって前記選択された基準ピンを加工を行う前記ワークの位置決め孔に嵌挿することで、加工を行う前記ワークを固定することが好ましい。
[0011]
本発明のローラヘミング装置において、前記回転軸を所定の回転位置で固定する係止装置を更に具備し、前記係止装置は、棒状の係止ピンと、前記係止ピンを伸縮可能に支持するアクチュエータと、を具備し、前記複数の下型のうちの一つが選択された状態で、前記アクチュエータによって前記係止ピンを前記回転軸に設けられる係止孔に嵌挿することで、前記回転軸を固定することが好ましい。
発明の効果
[0012]
本発明によれば、比較的狭いスペースにおいても種々のワークに対してヘミング加工を行うことができる。
Claims (4)
- ワークに対してヘミング加工を行うローラヘミング装置であって、
軸心回りに回転する回転軸と、
対応する前記ワークが載置される複数の下型と、を具備し、
前記回転軸の外周部には、前記複数の下型が互いに所定の位相差をもって設けられ、
前記回転軸が回転することで、加工を行う前記ワークの種類に応じて、前記複数の下型のうちの一つが選択されるローラヘミング装置。 - 前記複数の下型は、それぞれ前記ワークの被加工部分ごとに複数に分割され、
前記ワークの外縁部全周に亘ってヘミング加工が施されるように、前記分割された下型を組み合わせて、前記ワークに対して複数回のヘミング加工を行う請求項1に記載のローラヘミング装置。 - 前記ワークを所定の位置に固定する位置決め装置を更に具備し、
前記位置決め装置は、
軸心回りに回転する回転軸と、
対応する前記ワークに設けられる位置決め孔に嵌挿される複数の基準ピンと、
前記複数の基準ピンを所定の位置に移動させるアームと、を具備し、
前記位置決め装置における回転軸の外周部には、前記複数の基準ピンが互いに所定の位相差をもって設けられ、
前記位置決め装置の回転軸が回転することで、加工を行う前記ワークの種類に応じて、前記複数の基準ピンのうちの一つが選択され、
前記アームによって前記選択された基準ピンを加工を行う前記ワークの位置決め孔に嵌挿することで、加工を行う前記ワークを固定する請求項1又は請求項2に記載のローラヘミング装置。 - 前記回転軸を所定の回転位置で固定する係止装置を更に具備し、
前記係止装置は、
棒状の係止ピンと、
前記係止ピンを伸縮可能に支持するアクチュエータと、を具備し、
前記複数の下型のうちの一つが選択された状態で、前記アクチュエータによって前記係止ピンを前記回転軸に設けられる係止孔に嵌挿することで、前記回転軸を固定する請求項1又は請求項2に記載のローラヘミング装置。
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