JP3722257B2 - ヘミング装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パネルの縁曲げ(ヘミング)を行う装置であって、例えば、自動車の車体組立てに用いるのに好適なヘミング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6に示す自動車のリアフェンダーRFは、アウタパネルOPとインナパネルIPを備えており、両パネルOP,IPを縁や他の所定の部分で接合した構造になっている。このリアフェンダーRFにおけるホイールアーチ部Aでは、両パネルOP,IPをプレス成形した際に、折曲げ用のフランジFO,FIを形成しておき、両フランジFO,FIの近傍を内外のクランプCI,COで挟んで両フランジFO,FIにスポット溶接を施すことにより、両パネルOP,IPを接合している。
【0003】
また、リアフェンダーRFにおけるホイールアーチ部Aを接合する他の手段としては、縁曲げ(ヘミング)がある。すなわち、プレス装置およびヘミング用の型を用い、これらで両パネルOP,IPのフランジFO,FIを内側に折曲げることにより、両パネルOP,IPを接合する。なお、このような縁曲げは一回で行うことも可能であるが、加工精度の向上などを図るため、プレス成形の最終段階あるいは独立した工程でフランジFP,FIを予備曲げし、こののちフランジFP,FIを本曲げするようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したような従来のパネルの接合において、スポット溶接を用いるものにあっては、クランプCI,COが必要であり、装置の複雑化によって溶接可能な部位が制限されると共に、フランジFO,FIが内側に突出しているので、このフランジFO,FIによってタイヤの配置が制限されるという問題があった。また、ヘミングを行うものにあっては、車種毎に専用の型が必要であり、プレス装置に対してこれらの型の付け替えを行わねばならないので、作業に手間がかかり、このほか、装置の設置スペースが大きくなると共に、設備費やコストが高くなるなどの問題点があり、これらの問題点を解決することが課題であった。
【0005】
【発明の目的】
本発明は、上記従来の課題に着目して成されたもので、パネルの縁曲げにおいて、設備費やコストの低減、装置の設置スペースの縮小、および生産性の向上などを実現することができるヘミング装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わるヘミング装置は、請求項1として、パネルの縁曲げを行う装置であって、回転軸回りに複数の型取付け面を有する一対のホルダを互いの回転軸が平行になる状態に配置し、一方のホルダの各取付け面に、各組のヘム型の一方の型を設けると共に、他方のホルダの各取付け面に、各組のヘム型の他方の型を設け、一対のホルダをそれぞれ回転させる型移動手段と、ホルダ同士を近接離間させる型駆動手段を備えた構成とし、請求項2として、多軸制御されるロボットのハンド部に、ヘム型と、型移動手段と、型駆動手段を備えた構成とし、請求項3として、ヘム型が、パネルの被加工部の長さの一部に対応する大きさである構成とし、請求項4として、パネルの縁曲げを行う装置であって、ガイド上に所定間隔で一列に配置した固定ホルダと、各固定ホルダに対して回動自在に設けた可動ホルダと、各々の固定ホルダおよび可動ホルダに設けられた各組のヘム型と、各固定ホルダ及び各可動ホルダとヘム型とをその配列方向に一体的に移動させる型移動手段とを備え、ガイドの側部に、ヘミング加工位置に移動した可動ホルダのヘム型とは反対側の端部に当接し、当該可動ホルダを固定ホルダに対して回動させてヘム型を開閉させる型駆動手段を設置した構成とし、請求項5として、パネルが車体を構成するフェンダーのアウタパネルとインナパネルであると共に、被加工部が予備曲げされたホイールアーチ部であって、パネルが搬入される所定位置に対して、ヘム型、型移動手段および型駆動手段を配置した構成としており、上記の構成を課題を解決するための手段としている。
【0007】
なお、上記請求項1〜4の構成において、当該ヘミング装置によりヘミングが行われるパネルの被加工部には、予備曲げが施されていることがある。この予備曲げは、当該ヘミング装置によるヘミングの前工程において、パネルをプレス成形する際に行うことができる。
【0008】
【発明の作用】
本発明の請求項1に係わるヘミング装置では、複数組のヘム型と、選択した組のヘム型を所定位置に移動させる型移動手段を備えているので、ヘム型の付け替えを行う必要がなく、パネルの被加工部に対して選択したヘム型が速やかにセットされ、1つの型駆動手段でヘム型を開閉動作させることによってパネルの被加工部にヘミングが行われる。
【0009】
そして、本発明の請求項1に係わるヘミング装置では、回転軸回りに複数の型取付け面を有する一対のホルダを互いの回転軸が平行になる状態に配置し、一方のホルダの各取付け面に、各組のヘム型の一方の型を設けると共に、他方のホルダの各取付け面に、各組のヘム型の他方の型を設けているので、両ホルダの間にパネルの被加工部を対応させ、型移動手段でホルダを回転させることにより、選択された組のヘム型を構成する一方の型と他方の型とが対向する状態にし、型駆動手段でホルダ同士を近接離間させることにより、ヘム型を開閉動作させてパネルの被加工部にヘミングを行う。
【0010】
本発明の請求項2に係わるヘミング装置では、多軸制御されるロボットのハンド部に、ヘム型と、型移動手段と、型駆動手段を備えているので、パネルの被加工部の様々な位置や方向に応じてヘミング装置自体が自在に移動し、同パネルの被加工部に対するヘミングが行われる。
【0011】
本発明の請求項3に係わるヘミング装置では、ヘム型がパネルの被加工部の長さの一部に対応する大きさであるので、ヘム型が小型化されることとなり、このヘム型により、パネルの被加工部を何回かに分けてヘミングする。
【0012】
本発明の請求項4に係わるヘミング装置では、ガイド上に所定間隔で一列に配置した固定ホルダと、各固定ホルダに対して回動自在に設けた可動ホルダと、各々の固定ホルダおよび可動ホルダに設けられた各組のヘム型と、型移動手段と、ガイドの側部に設置した型駆動手段を備えているので、型移動手段で各固定ホルダ及び可動ホルダとヘム型とを一体的に移動させることにより、選択したヘム型をパネルの被加工部に対応させ、型駆動手段で可動ホルダのヘム型とは反対側の端部を押圧して当該可動ホルダを回動させることにより、ヘム型を開閉動作させてパネルの被加工部にヘミングを行う。
【0013】
本発明の請求項5に係わるヘミング装置では、パネルが車体を構成するフェンダーのアウタパネルとインナパネルであると共に、被加工部が予備曲げされたホイールアーチ部であって、所定位置に搬入したパネルにおけるアウタパネルとインナパネルのホイールアーチ部に対して、型移動手段により選択したヘム型を対応させ、そのヘム型を型駆動手段で開閉動作させることにより、ホイールアーチ部にヘミングを行って、アウタパネルとインナパネルをホイールアーチ部において接合する。
【0014】
【発明の効果】
本発明の請求項1に係わるヘミング装置によれば、パネルの縁曲げにおいて、複数組のヘム型、型移動手段および型駆動手段を採用したことにより、パネルの被加工部の種類が異なる度にヘム型の付け替えを行う必要が無く、その被加工部に対応したヘム型を速やかにセットしてヘミングを行うことができるので、作業性ならびに生産性を著しく高めることができる。また、複数組のヘム型、型移動手段および型駆動手段をユニット化することが可能であって、ヘム型の保管場所の廃止あるいは縮小を実現することもでき、これにより設備費およびコストの低減や装置の設置スペースの縮小を実現することができる。
【0015】
そして、本発明の請求項1に係わるヘミング装置によれば、回転する一対のホルダにヘム型を設けたことにより、選択したヘム型の移動(割出し)をより迅速に行うことができ、作業性および生産性のさらなる向上に貢献し得ると共に、複数組のヘム型を機能的にまとめた構造にして装置全体をより小型化することができる。
【0016】
本発明の請求項2に係わるヘミング装置によれば、請求項1と同様の効果を得ることができるうえに、多軸制御されるロボットのハンド部に、ヘム型と、型移動手段と、型駆動手段を備えたことから、パネルの被加工部の様々な位置や方向などに応じて当該ヘミング装置を自在に移動させることができ、パネルの縁曲げに対する汎用性を高めることができ、例えば、車体の組立てラインにおける車体パネルの縁曲げなどにもきわめて好適なものとなる。
【0017】
本発明の請求項3に係わるヘミング装置によれば、請求項2と同様の効果を得ることができるうえに、パネルの被加工部の長さの一部に対応する大きさのヘム型を採用したことから、装置のさらなる小型化を実現することができ、また、被加工部に部分的に対応するので、形態の異なる被加工部や、狭い場所あるいは被加工部が小さい場合に対処することも可能となる。
【0018】
本発明の請求項4に係わるヘミング装置によれば、パネルの縁曲げにおいて、複数組のヘム型、型移動手段および型駆動手段を採用したことにより、パネルの被加工部の種類が異なる度にヘム型の付け替えを行う必要が無く、その被加工部に対応したヘム型を速やかにセットしてヘミングを行うことができるので、作業性ならびに生産性を著しく高めることができる。また、複数組のヘム型、型移動手段および型駆動手段をユニット化することが可能であって、ヘム型の保管場所の廃止あるいは縮小を実現することもでき、これにより設備費およびコストの低減や装置の設置スペースの縮小を実現することができる。
そして、固定ホルダにヘム型の一方の型を設けると共に、固定ホルダに対して回動自在な可動ホルダにヘム型の他方の型を設けたことから、一方の型に対して他方の型が回動しながら接近することとなり、つまり、両型が閉じる動作を折曲げに最適な動作とすることができ、加工性ならびに加工品質をより一層高めることができる。
【0019】
本発明の請求項5に係わるヘミング装置によれば、自動車の車体を構成するフェンダーのホイールアーチ部の縁曲げにおいて、請求項1〜4と同様の効果を得ることができ、また、ホイールアーチ部が内側に突出するフランジの無い構造となるので、フランジによるタイヤの配置の制限が解消され、設計の自由度を増すことができるなどの利点がある。
【0020】
【実施例】
図1〜図4は本発明に係わるヘミング装置の一実施例を説明する図である。
【0021】
図示のヘミング装置H1は、自動車の車体を構成するパネルであるリアフェンダーRFに縁曲げ(ヘミング)を行うものであり、リアフェンダーRFのホイールアーチ部Aを被加工部としている。リアフェンダーRFは、とくに図1(b)に示すように、アウタパネルOPとインナパネルIPを備えていると共に、両パネルOP,IPのホイールアーチ部Aに、内向きのフランジFO,FIが設けてある。両フランジFO,FIは、当該ヘミング装置H1によるヘミングの前工程において、各パネルOP,IPのプレス成形とともに成形され、且つ90度よりも小さい角度に予備曲げされている。
【0022】
上記リアフェンダーRFは、当然車体の左右両側に夫々対応するものがあり、例えば図4に示すように、左右の治具JL,JRにより保持された状態で搬送される。これに対して、ヘミング装置H1は、ヘミング工程のエリアにおける左右リアフェンダーRFの搬入位置の両側に、多軸制御されるロボットR,Rを設置し、各ロボットRのハンド部に設けてある。
【0023】
ロボットRは、床に設置した基礎1に、垂直軸回りの旋回機構2と水平軸回りの第1回動機構3を介して、第1アーム4の基端部を連結すると共に、第1アーム4の先端部に、水平軸回りの第2回動機構5を介して、第2アーム6の基端部を連結した構成を有している。そして、第2アーム6の先端部に、水平軸回りの第3回動機構7と、これに直交する水平軸回りの第4回動機構8を介して、ヘミング装置H1の本体部11が連結してある。
【0024】
つまり、ヘミング装置H1は、第1〜第3の回動機構により、リアフェンダーRFに対する進退方向(X方向)および昇降方向(Z方向)に移動可能であり、且つリアフェンダーRFの搬送方向(Y方向)の軸回りにも回動可能である。また、旋回機構2により、Z軸回りに回動可能であると共に、第4回動機構8により、X軸回りに回動可能である。なお、ロボットRの基礎1などにリアフェンダーRFの搬送方向へのスライド機構を設けることにより、Y方向へも移動可能となる。
【0025】
ヘミング装置は、本体部11上に、2個1組の4組のヘム型P1〜P4と、選択した組のヘム型P1〜P4を所定位置に移動させる型移動手段12,13と、所定位置に移動したヘム型P1〜P4を開閉動作させる型駆動手段14を備えている。
【0026】
本体部11は、第4回動機構8の反対側となる先端側に、回転軸回りに4つの型取付け面15a〜15d,16a〜16bを有する前後一対のホルダ15,16を備えている。両ホルダ15,16は、直方体であり、互いの回転軸が平行になる状態にして所定の間隔で配置してある。前方側のホルダ15は、本体部11の先端部両側に設けた支持部17,17間に、回転可能に取付けてある。他方、後方側のホルダ15は、横置にしたコ字形のフレーム18の間に、回転可能に取付けてある。また、フレーム18は、本体部11上に設けたリニアガイド19により、本体部11の前後方向に移動可能に設けてある。
【0027】
4組のヘム型P1〜P4は、車種毎に異なるホイールアーチ部Aの形状に各々対応する。これらのヘム型P1〜P4は、各組の一方の型P1a〜P4aを前方側ホルダ15の各型取付け面15a〜15dに夫々固定すると共に、各組の他方の型P1b〜P4bを後方側ホルダ16の各型取付け面16a〜16dに夫々固定している。また、各ヘム型P1〜P4は、図3に示すように、被加工部であるホイールアーチ部Aの長さの一部に対応する大きさを有している。
【0028】
この実施例の型移動手段12,13は、各ホルダ15,16を回転させる手段であって、一方の支持部17とフレーム18に取付けたモータである。また、この実施例の型駆動手段14は、本体部11上においてフレーム18に連結したシリンダであって、前方側のホルダ15に対して後方側のホルダ16を進退駆動する。これらの型移動手段12,13および型駆動手段14は、図外の制御装置により、回転動作および進退動作が制御される。
【0029】
上記の構成を備えたヘミング装置H1は、リアフェンダーRFが所定位置に搬入される際に、その車種に対応したヘム型P1〜P4を選択し、選択した組の一対の型P1a〜P4a,P1b〜P4bが対向する状態となるように、型移動手段12,13で各ホルダ15,16を割出し回転させる。
【0030】
そして、ヘミング装置H1は、ロボットRの動作により、図2に示すようにリアフェンダーRFのホイールアーチ部Aに向けて前進したのち、図1(b)に示すように、両ホルダ15,16の間にホイールアーチ部Aを入り込ませた状態にし、この後、型駆動手段14によりフレーム18とともに後方側のホルダ16を前進させることにより、対向する型P1a〜P4a,P1b〜P4bの間でホイールアーチ部Aにヘミングを行う。これにより、図1(c)に示すように、ホイールアーチ部AにおいてアウタパネルOPとインナパネルIPが接合される。
【0031】
また、当該ヘミング装置H1は、各ヘム型P1〜P4の大きさがホイールアーチ部Aの長さの一部に対応する大きさであるため、図3に示すように、ホイールアーチ部Aを何回かに分けてヘミングすることとなる。このとき、ホイールアーチ部Aがほぼ円弧状であるため、第4回動機構8によって当該ヘミング装置H1を回動させれば良い。
【0032】
このように、上記実施例で説明したヘミング装置H1は、4組のヘム型P1〜P4を一対のホルダ15,16に機能的にまとめた構造であると共に、各ヘム型P1〜P4をホイールアーチ部Aの長さの一部に対応する大きさとしているので、装置全体が非常に小型であり、しかも、ロボットRのハンド部に設けてあることから、設置スペースも小さくてすむと共に、被加工部の様々な位置や方向に自在に対処し得るものとなっている。
【0033】
そして、当該ヘミング装置H1は、車種に応じてヘム型P1〜P4の付け替えを行うような必要が全くなく、ホルダ15,16を回転させるだけで、ホイールアーチ部Aに対して選択したヘム型P1〜P4を速やかにセットし、ヘミングを行うことができる。また、当該ヘミング装置H1によりヘミングされたホイールアーチ部Aは、例えばスポット溶接による接合(図6参照)のように、内側に突出するフランジの無い構造となるので、フランジによるタイヤの配置の制限が解消される。
【0034】
図5は、本発明に係わるヘミング装置の他の実施例を説明する図である。
【0035】
図示のヘミング装置Hは、先の実施例と同様に、リアフェンダーRFのホイールアーチ部Aにヘミングを行うものであって、床面上に一対のフレーム21,21を設置すると共に、両フレーム21,21の間にリニアガイド22を備えており、このリニアガイド22上に、所定間隔で一列に配置した4つの固定ホルダ23a〜23dと、各固定ホルダ23a〜23dに対して回動自在に設けた可動ホルダ24a〜24dを備えている。
【0036】
そして、4組のヘム型P1〜P4の一方の型P1a〜P4aを各固定ホルダ23a〜23dに取付けると共に、各ヘム型P1〜P4の他方の型P1b〜P4b各可動ホルダ24a〜24dに取付けている。
【0037】
各固定ホルダ23a〜23dは、リニアガイド22に摺動自在に設けた夫々の基板25a〜25d上に固定してある。両フレーム21,21の間には、リニアガイド22と平行にスクリューシャフト26が設けてある。このスクリューシャフト26は、一方のフレーム21に設けた型移動手段としての型移動用モータ27により回転駆動される。そして、各基板25a〜25dには、スクリューシャフト26に係合するボールねじ28a〜28dが設けてある。したがって、型移動用モータ27によりスクリューシャフト26を回転させると、各ボールねじ28a〜28dおよび各基板25a〜25dとともに、各固定ホルダ23a〜23dがその配列方向に一斉に移動する。
【0038】
他方、各可動ホルダ24a〜24dは、その中間部に設けた回動軸29で固定ホルダ23a〜23dに連結してあると共に、型P1b〜P4bの反対側の端部に、後記する型駆動手段としての型駆動用シリンダに対する当接部30を有している。これらの可動ホルダ24a〜24dは、通常の状態では、各型P1b〜P4bが固定ホルダ23a〜23dの型P1a〜P4aから離間する回動位置にある。
【0039】
さらに、当該ヘミング装置H2は、図中仮想線で示すリアフェンダーRFの搬入位置に対応して、リニアガイド22の側部に支持体31を設置し、この支持体31に、移動してきた可動ホルダ24a〜24dを回動させてヘム型P1〜P4を開閉させる型駆動手段としての型駆動用シリンダ32を備えている。型駆動用シリンダ32は、ロッド33を斜め下向きにした状態で設けてあり、ロッド33の先端には各可動ホルダ24a〜24dの当接部30に対する押圧部材34が設けてある。
【0040】
上記の構成を備えたヘミング装置H2は、リアフェンダーRFが搬入される際に、その車種に対応するヘム型P1〜P4を選択して、型移動用モータ27の駆動により、選択したヘム型P1〜P4を所定位置に移動させる。
【0041】
こののち、ヘミング装置H2は、固定ホルダ23a〜23dと可動ホルダ24a〜24dの間に被加工部であるホイールアーチ部Aを入り込ませたのち、型駆動用シリンダ32を伸長駆動することにより、押圧部材34を介して該当する可動ホルダ24a〜24dの当接部30を押圧し、可動ホルダ24a〜24dを回動させる。これにより、対向する型P1a〜P4a,P1b〜P4bの間でホイールアーチ部Aにヘミングが行われ、ホイールアーチ部AにおいてアウタパネルOPとインナパネルIPが接合される。
【0042】
このように、上記実施例のヘミング装置H1では、先の実施例と同様の効果を得ることができ、とくに、固定ホルダ23a〜23dと可動ホルダ24a〜24dの採用により、一方の型P1a〜P1aに対して他方の型P1b〜P1bが回動しながら接近するので、両型P1a〜P1a,P1b〜P1bが閉じる動作が折曲げに最適な動作となり、加工性ならびに加工品質がより一層高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるヘミング装置の一実施例を説明する図であって、ヘミング装置の斜視図(a)、ヘミング前のホイールアーチ部および両ホルダを説明する断面図(b)およびヘミング後のホイールアーチ部を示す断面図(c)である。
【図2】図1に示すヘミング装置でリアフェンダーのホイールアーチ部にヘミングを行っている状態を説明する斜視図である。
【図3】ホイールアーチ部に対するヘム型の大きさおよびヘミングを行う要領を示す説明図である。
【図4】左右のリアフェンダーに対するロボットおよびヘミング装置の配置を説明する正面図である。
【図5】本発明に係わるヘミング装置の他の実施例を説明する図であって、ヘミング装置の斜視図(a)、およびリアフェンダーのホイールアーチ部にヘミングを行っている状態を説明する断面図(b)である。
【図6】縁曲げが行われるパネルの一例としてのリアフェンダーを示す斜視図(a)、およびスポット溶接によるパネルの接合を示す断面図(b)である。
【符号の説明】
A ホイールアーチ部(被加工部)
H1 H2 ヘミング装置
P1〜P4 ヘム型
P1a〜P4a 一方の型
P1b〜P4b 他方の型
R ロボット
RF リアフェンダー(パネル)
12 13 型移動手段
14 型駆動手段
15 16 ホルダ
15a〜15d 型取付け面
16a〜16d 型取付け面
23a〜23d 固定ホルダ
24a〜24d 可動ホルダ
27 型移動用モータ(型移動手段)
32 型駆動用シリンダ(型駆動手段)
Claims (5)
- パネルの縁曲げを行う装置であって、回転軸回りに複数の型取付け面を有する一対のホルダを互いの回転軸が平行になる状態に配置し、一方のホルダの各取付け面に、各組のヘム型の一方の型を設けると共に、他方のホルダの各取付け面に、各組のヘム型の他方の型を設け、一対のホルダをそれぞれ回転させる型移動手段と、ホルダ同士を近接離間させる型駆動手段を備えたことを特徴とするヘミング装置。
- 多軸制御されるロボットのハンド部に、ヘム型と、型移動手段と、型駆動手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のヘミング装置。
- ヘム型が、パネルの被加工部の長さの一部に対応する大きさであることを特徴とする請求項2に記載のヘミング装置。
- パネルの縁曲げを行う装置であって、ガイド上に所定間隔で一列に配置した固定ホルダと、各固定ホルダに対して回動自在に設けた可動ホルダと、各々の固定ホルダおよび可動ホルダに設けられた各組のヘム型と、各固定ホルダ及び各可動ホルダとヘム型とをその配列方向に一体的に移動させる型移動手段とを備え、ガイドの側部に、ヘミング加工位置に移動した可動ホルダのヘム型とは反対側の端部に当接し、当該可動ホルダを固定ホルダに対して回動させてヘム型を開閉させる型駆動手段を設置したことを特徴とするヘミング装置。
- パネルが車体を構成するフェンダーのアウタパネルとインナパネルであると共に、被加工部が予備曲げされたホイールアーチ部であって、パネルが搬入される所定位置に対して、ヘム型、型移動手段および型駆動手段を配置したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のヘミング装置。
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