実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るデジタル放送受信装置100の構成を概略的に示すブロック図である。図1に示されるように、デジタル放送受信装置100は、第1チューナ部110と、第1復調部111と、第1デマルチプレクス部112と、第1デコード部113と、第1記憶部114と、第1制御部115と、第2チューナ部120と、第2復調部121と、第2デマルチプレクス部122と、第2デコード部123と、第2記憶部124と、第2制御部125と、映像切替部130と、映像合成部131と、音声切替部132と、入力部133と、ユーザインタフェース処理部(以下、UIF処理部という)134とを備える。ここで、第1チューナ部110には、第1アンテナ150が接続されている。第1アンテナ150、第1チューナ部110、第1復調部111、第1デマルチプレクス部112、第1デコード部113、第1記憶部114及び第1制御部115により、第1放送方式としてのDTMB方式の放送を受信するDTMB系統が構成される。また、第2チューナ部120には、第2アンテナ151が接続されている。第2アンテナ151、第2チューナ部120、第2復調部121、第2デマルチプレクス部122、第2デコード部123、第2記憶部124及び第2制御部125により、第2放送方式としてのCMMB方式の放送を受信するCMMB系統が構成される。
第1チューナ部110は、第1アンテナ150を介して電波を受信して、当該電波に基づいて電気信号を生成し、第1復調部111に与える。第1チューナ部110は、チャンネルスキャンの際に、第1制御部115からの指示で指定された物理チャンネルの周波数にチューニングし、その物理チャンネルで受信された電波の受信レベルの判定結果を第1制御部115に通知する。
第1復調部111は、第1チューナ部110より与えられた電気信号に対して復調処理を行い、第1デジタル信号を生成し、第1デマルチプレクス部112に与える。この第1デジタル信号は、放送方式によりフォーマットが異なる。ここでは、第1復調部111より、DTMB方式のTSが第1デジタル信号として出力される。第1復調部111は、チャンネルスキャンの際に、第1チューナ部110より与えられた電気信号に対して復調処理を行い、フレームロックをすることができたか否かの結果を、第1制御部115に通知する。
なお、第1アンテナ150を複数備え、第1チューナ部110及び第1復調部111が、これらのアンテナを介して受信した電波に対してダイバーシティ処理を行い、1つのTSを出力するような構成としてもよい。
第1デマルチプレクス部112は、復調された第1デジタル信号から特定のサービスの映像圧縮データ及び音声圧縮データを分離し、分離したこれらのデータを第1デコード部113に与える。また、第1デマルチプレクス部112は、復調された第1デジタル信号から、選局情報が格納されている第1データを分離して、分離したデータを第1制御部115に与える。ここでは、第1デマルチプレクス部112は、第1データとしてPSI及びSIをフィルタリングして分離し、第1制御部115に与える。
第1デコード部113は、第1デマルチプレクス部112から与えられた映像圧縮データ及び音声圧縮データを復号する。第1デコード部113は、復号済みの映像信号を映像切替部130に与え、復号済みの音声信号を音声切替部132に与える。
第1記憶部114は、第1放送方式及び第2放送方式のチャンネルをスキャンするために必要な情報、及び、第1放送方式で放送されるサービスを受信するために必要な情報を記憶する。
図2は、第1記憶部114の構成を概略的に示すブロック図である。図2に示されるように、第1記憶部114は、第1サービスリスト格納部114Aと、第1スキャン用チャンネルリスト格納部114Bと、第1チャンネルスキャン実施済みリスト格納部114Cとを備える。
第1サービスリスト格納部114Aは、第1放送方式で放送されるサービスを受信するために必要な選局情報のリストを格納する。例えば、第1サービスリスト格納部114Aは、第1制御部115で抽出された、ネットワークの情報、TSの情報及びサービスの情報を含む選局情報をチャンネル毎に有する第1サービスリストを記憶する。
第1スキャン用チャンネルリスト格納部114Bは、チャンネルスキャン時に、第1チューナ部110で受信された電波の受信電力が予め定められた閾値よりも大きいが、この電波から生成された電気信号を第1復調部111で復調できなかった(フレームロックできなかった)物理チャンネルを、識別するための識別情報(ここでは、チャンネル番号)のリストである第1スキャン用チャンネルリストを格納する。例えば、第1スキャン用チャンネルリストは、第1放送方式であるDTMBのチャンネルスキャンを実施した物理チャンネルにおいて受信された電波の受信電力が、第2放送方式であるCMMBのサービスを安定して視聴できる最低の受信レベルである第2閾値よりも大きく、かつ、この電波から生成された電気信号を第1復調部111で復調できなかった場合に、このような物理チャンネルのチャンネル番号が登録されたものである。
第2閾値(B)は、下記の式(1)を用いて求められた値である。
B〔dBm〕
=C/N〔dB〕+10log(kTW)+受信装置雑音指数〔dB〕
…(1)
式(1)において、10log(kTW)は、熱雑音指数であり、kはボルツマン定数(=1.38×10−23〔JK−1〕)、Tは測定温度(=300〔K〕)、Wは雑音帯域幅(=8〔MHz〕)であり、logの底は10である。
また、内符号であるLDPC符号の復号後のビット誤り率が3×10−6以下であれば、外符号であるリードソロモン符号の復号後に擬似エラーフリーとなり、CMMBのサービスの安定視聴が可能となる。このときのC/N(所要C/N)は、CMMBのサービスが伝送されている変調方式及びLDPC符号の符号化率により、異なる。例えば、式(1)におけるC/Nは、
CMMBで採用されている変調方式がQPSKであり、かつ、LDPC符号化率が1/2の場合は、2.7dBであり、
CMMBで採用されている変調方式がQPSKであり、かつ、LDPC符号化率が3/4の場合は、5.1dBであり、
CMMBで採用されている変調方式が16QAMであり、かつ、LDPC符号化率が1/2の場合は、8.6dBであり、
CMMBで採用されている変調方式が16QAMであり、かつ、LDPC符号化率が3/4の場合は、12dBである。
さらに、受信装置雑音指数(NF)は、式(2)を用いて求められた値である。
NF=10log(Si/Ni)−10log(So/No) …(2)
式(2)において、Siは第1アンテナ150に入力される信号の電力レベル、Niは第1アンテナ150に入力される雑音の電力レベル、Soは第1復調部111から出力される信号の電力レベル、Noは第1復調部111から出力される雑音の電力レベルであり、logの底は10である。
式(1)で求められる値は、CMMBのサービスが伝送される変調方式及び符号化率により異なるので、CMMBのサービスが伝送される変調方式及び符号化率の組み合わせ毎に算出された値の中で最も低い値を、第2閾値として用いることが望ましい。
また、CMMBの受信端末の技術的要求事項を規定したGY/T220.7においては、受信感度の性能仕様が次のように決められている。
変調方式がBPSKであり、かつ、LDPC符号化率が1/2の場合は、受信電力の最小受信レベルは、−98dBmであり、
変調方式がBPSKであり、かつ、LPDC符号化率が3/4の場合は、受信電力の最小受信レベルが−96dBmであり、
変調方式がQPSKであり、かつ、LDPC符号化率が1/2の場合は、受信電力の最小受信レベルが−95dBmであり、
変調方式がQPSKであり、かつ、LDPC符号化率が3/4の場合は、受信電力の最小受信レベルが−92dBmであり、
変調方式が16QAMであり、かつ、LDPC符号化率が1/2の場合は、受信電力の最小受信レベルが−90dBmであり、
変調方式が16QAMであり、かつ、LDPC符号化率が3/4の場合は、受信電力の最小受信レベルが−86dBmと規定されている。
従って、第2閾値として、これらの最小受信レベルの中から選択された値が用いられてもよい。例えば、第2閾値として、これらの最小受信レベルのうち、最も受信レベルの低い−98dBmの値が用いられてもよい。或いは、CMMBのサービスを格納しているMFでは、変調方式がQPSKでLDPC符号化率が1/2の場合と、変調方式が16QAMでLDPC符号化率が1/2の場合とが一般的に多いため、これらに対応する最小受信レベルのうち、より受信レベルが低い−95dBmの値が第2閾値として用いられてもよい。
上記のように、第2閾値は、式(1)で算出された値、又は規格により定められた受信電力の最小受信レベルから選択された値であり、第2放送方式のサービスを受信するために必要な最小の受信電力を示す。
第1チャンネルスキャン実施済みリスト格納部114Cは、第1チューナ部110、第1復調部111、第1デマルチプレクサ部112及び第1制御部115でチャンネルスキャンが既に行われた物理チャンネルを識別するための識別情報(ここでは、チャンネル番号)のリストである第1チャンネルスキャン実施済みリストを記憶する。
図1を再度参照すると、第1制御部115は、第1放送方式のチャンネルをスキャンする処理、及び、第1放送方式の放送を受信する処理を制御する。例えば、第1制御部115は、第1フェーズ(段階)、第2フェーズ及び第3フェーズのDTMBのチャンネルスキャンを行う。第1フェーズのDTMBのチャンネルスキャンでは、第1制御部115は、第1放送方式の放送で使用されている(割り振られている)周波数帯と第2放送方式の放送で使用されている周波数帯とが重複している範囲に含まれている物理チャンネルの内、未だ第2制御部125でチャンネルスキャンの対象とはされていない各物理チャンネルについて、予め定められた第1順番でチャンネルスキャンを行う。また、第2フェーズのDTMBのチャンネルスキャンでは、第1制御部115は、第2制御部125で必要な受信電力はあるが第2放送方式として復調できないと判断された電波を受信した物理チャンネルについて、チャンネルスキャンを行う。さらに、第3フェーズのDTMBのチャンネルスキャンでは、第1制御部115は、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯に含まれる物理チャンネルの内、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯と第2放送方式の放送で使用されている周波数帯とが重複している範囲に含まれていない物理チャンネルについて、チャンネルスキャンを行う。
また、第1制御部115は、第1デマルチプレクス部112より与えられた第1データ(PSI及びSI)より、選局情報を抽出し、抽出した選局情報を第1記憶部114の第1サービスリスト格納部114Aに格納されている第1サービスリストに登録する処理を行う。例えば、第1制御部115は、ネットワークの情報として、ネットワークの識別値であるNetwork_ID、並びに、そのネットワーク内に存在する親局及び中継局の送信周波数を、NITから抽出する。また、第1制御部115は、TSの情報として、そのTSの識別値であるTS_ID(Transport_Stream_ID)を、NIT及びPAT(Program Association Table)から抽出する。さらに、第1制御部115は、TSに多重化された各サービスの情報として、各サービスの識別値であるSVC_ID(Service_ID)を、SDT(Service Description Table)から抽出する。これらのネットワークの情報、TSの情報及びサービスの情報は、サービスを選択するために必要な選局情報であり、チャンネルスキャン時に物理チャンネル毎に第1デジタル信号から抽出される。
第2チューナ部120は、第2アンテナ151を介して電波を受信して、電気信号を生成し、第2復調部121に与える。第2チューナ部120は、チャンネルスキャンの際に、第2制御部125からの指示で指定された物理チャンネルの周波数にチューニングし、その物理チャンネルで受信された電波の受信レベルの判定結果を、第2制御部125に通知する。
第2復調部121は、第2チューナ部120より与えられた電気信号に対して、復調処理及び誤り訂正処理を行い、第2デジタル信号を生成し、第2デマルチプレクス部122に与える。この第2デジタル信号は、放送方式によりフォーマットが異なる。ここでは、第2復調部121より、CMMB方式のMFが第2デジタル信号として出力される。また、第2復調部121は、チャンネルスキャンの際に、第2チューナ部120より与えられた電気信号に対して復調処理を行い、フレームロックをすることができたか否かの結果を、第2制御部125に通知する。
なお、第2アンテナ151を複数備え、第2チューナ部120及び第2復調部121が、これらのアンテナを介して受信した電波に対してダイバーシティ処理を行い、1つのMFストリームを出力するような構成としてもよい。
第2デマルチプレクス部122は、復調された第2デジタル信号から特定のサービスの映像圧縮データ及び音声圧縮データを分離し、第2デコード部123に与える。また、第2デマルチプレクス部122は、復調された第2デジタル信号から、選局情報が格納されている第2データを分離して、分離した第2データを第2制御部125に与える。ここでは、第2デマルチプレクス部122は、第2データとしてCITを分離し、第2制御部125に与える。
第2デコード部123は、第2デマルチプレクス部122より与えられた映像圧縮データ及び音声圧縮データを復号する。第2デコード部123は、復号済みの映像信号を映像切替部130に与え、復号済みの音声信号を音声切替部132に与える。
第2記憶部124は、第2放送方式及び第1放送方式のチャンネルをスキャンするために必要な情報、及び、第2放送方式で放送されるサービスを受信するために必要な情報を記憶する。
図3は、第2記憶部124の構成を概略的に示すブロック図である。図3に示されるように、第2記憶部124は、第2サービスリスト格納部124Aと、第2スキャン用チャンネルリスト格納部124Bと、第2チャンネルスキャン実施済みリスト格納部124Cとを備える。
第2サービスリスト格納部124Aは、第2放送方式で放送されるサービスを受信するために必要な選局情報のリストを格納する。例えば、第2サービスリスト格納部124Aは、第2制御部125で抽出されたネットワークの情報、MFの情報及びサービスの情報を含む選局情報をチャンネル毎に有する第2サービスリストを記憶する。
第2スキャン用チャンネルリスト格納部124Bは、チャンネルスキャン時に、第2チューナ部120で受信された電波の受信電力が、予め定められた閾値よりも大きいが、この電波から生成された電気信号を第2復調部121で復調できなかった(フレームロックできなかった)電波を受信した物理チャンネルを識別するための識別情報(ここでは、チャンネル番号)のリストである第2スキャン用チャンネルリストを格納する。例えば、第2スキャン用チャンネルリストは、第2放送方式であるCMMBのチャンネルスキャンを実施したある物理チャンネルにおいて受信された電波の受信電力が、第1放送方式であるDTMBのサービスを安定して視聴できる最小の受信レベルである第1閾値よりも大きく、かつ、この電波から生成された電気信号を第2復調部121で復調できなかった場合に、そのような物理チャンネルのチャンネル番号が登録されたものである。
第1閾値(A)は、下記の式(3)を用いて求められた値である。
A〔dBm〕
=C/N〔dB〕+10log(kTW)+受信装置雑音指数〔dB〕
…(3)
式(3)において、10log(kTW)は、熱雑音指数であり、kはボルツマン定数(=1.38×10−23〔JK−1〕)、Tは測定温度(=300〔K〕)、Wは雑音帯域幅(=7.56〔MHz〕)である。
また、C/Nは、外符号(BCH符号)の復号後に擬似エラーフリーとすることができる内符号(LDPC符号)の復号後のビット誤り率に対するC/N(所要C/N)である。この値は、変調方式やLDPC符号の符号化率に依存する。
さらに、受信装置雑音指数は、上記の式(2)を用いて求められた値であるが、ここでは、Siは第2アンテナ151に入力される信号の電力レベル、Niは第2アンテナ151に入力される雑音の電力レベル、Soは第2復調部121から出力される信号の電力レベル、Noは第2復調部121から出力される雑音の電力レベルであり、logの底は10である。
式(3)で求められる値は、DTMBのサービスが伝送される変調方式及び符号化率により異なるので、DTMBのサービスが伝送される変調方式及び符号化率の組み合わせ毎に算出された値の中で最も低い値を、第1閾値として用いることが望ましい。
また、第1閾値は、DTMBの規格で作業モード(伝送モード)に対応して規定された受信電力の最小受信レベルの中から選択された値を用いてもよい。例えば、これらの最小受信レベルの内最も低い値が、第1閾値として用いられてもよい。また、実際の放送で運用されている変調方式(例えば、4QAM、16QAM、32QAM又は64QAM)に対応して規定されている最小受信レベルの内の最も低い値が、第1閾値として用いられてもよい。ここで、作業モード(伝送モード)は、例えば、搬送波の数、前方誤り訂正ヘッダビットレート、フレームヘッダモード、符号クロスオプション及び帯域の組み合わせにより定まる。
上記のように、第1閾値は、式(3)で算出された値、又は規格により定められた受信電力の最小受信レベルから選択された値であり、第1放送方式のサービスを受信するために必要な最小の受信電力を示す。
第2チャンネルスキャン実施済みリスト格納部124Cは、第2チューナ部120、第2復調部121、第2デマルチプレクサ部122及び第2制御部125でチャンネルスキャンが既に行われた物理チャンネルを識別するための識別情報(ここでは、チャンネル番号)のリストである第2チャンネルスキャン実施済みリストが記憶される。
図1を再度参照すると、第2制御部125は、第2放送方式のチャンネルをスキャンする処理、及び、第2放送方式の放送を受信する処理を制御する。例えば、第2制御部125は、第1フェーズのCMMBのチャンネルスキャン及び第2フェーズのCMMBのチャンネルスキャンを行う。第1フェーズのCMMBのチャンネルスキャンでは、第2制御部125は、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯と第2放送方式の放送で使用されている周波数帯とが重複している範囲に含まれている物理チャンネルの内、未だ第1制御部115でチャンネルスキャンの対象とはされていない物理チャンネルについて、予め定められた第2順番でチャンネルスキャンを行う。ここで、第2順番は、第1制御部115がチャンネルスキャンを制御する第1順番の逆の順番である。また、第2フェーズのCMMBのチャンネルスキャンでは、第2制御部125は、第1制御部115で、必要な受信電力はあるが第1放送方式として復調できないと判断された物理チャンネルについて、チャンネルスキャンを行う。
また、第2制御部125は、第2デマルチプレクス部122より与えられたCITより、選局情報を抽出し、抽出した選局情報を、第2記憶部124の第2サービスリスト格納部124Aに格納されている第2サービスリストに登録する処理を行う。例えば、第2制御部125は、ネットワークの情報として、ネットワークの識別値であるNetwork_ID、並びに、そのネットワーク内に存在する親局及び中継局の送信周波数等をNITから抽出する。また、第2制御部125は、MFの情報として、そのMFの識別値であるMF_ID(Multiple_Frame_ID)をMCT(Multiplex_Configuration_Table)から抽出する。さらに、第2制御部125は、MFに多重化された各サービスの情報として、各サービスの識別値であるSVC_ID(Service_ID)をMCTから抽出する。これらのネットワークの情報、MFの情報、サービスの情報は、サービスを選択するために必要な選局情報であり、チャンネルスキャン時に物理チャンネル毎に第2デジタル信号から抽出される。
映像切替部130は、DTMB方式で放送されるサービスが視聴される際は、第1デコード部113からの映像信号を選択し、映像合成部131に出力する。また、映像切替部130は、CMMB方式で放送されるサービスが視聴される際は、第2デコード部123からの映像信号を選択し、映像合成部131に出力する。映像切替部130は、例えば、UIF処理部134からの指示に応じて、選択する映像信号を切り替える。
映像合成部131は、UIF処理部134から与えられた第1サービスリスト一覧画面信号又は第2サービスリスト一覧画面信号で示される画面の映像を、映像切替部130から与えられた映像信号の映像に合成して、合成済みの映像信号を表示部152に出力する。なお、映像合成部131は、UIF処理部134から与えられた第1サービスリスト一覧画面信号又は第2サービスリスト一覧画面信号で示される画面の映像信号を、映像切替部130から与えられた映像信号に代えて、表示部152に出力してもよい。ここで、映像合成部131は、UIF処理部134から第1サービスリスト一覧画面信号及び第2サービスリスト一覧画面信号の両方とも与えられていない場合には、映像切替部130から与えられた映像信号を表示部152に出力する。
音声切替部132は、DTMB方式で放送されるサービスが視聴される際は、第1デコード部113からの音声信号を選択し、音声出力部153に出力する。また、音声切替部132は、CMMB方式で放送されるサービスが視聴される際は、第2デコード部123からの音声信号を選択し、音声出力部153に出力する。
入力部133は、ユーザからの指示の入力を受け付け、ユーザからの指示の入力に対応する操作信号を出力する。入力部133は、例えば、リモコンにより実現することができる。
UIF処理部134は、入力部133からの操作信号を受け、デジタル放送受信装置100の各部に、この操作信号に対応する指示を行う。また、UIF処理部134は、入力部133から、第1サービスリスト一覧画面を表示する操作信号を受信した場合には、第1サービスリスト格納部114Aに格納されている第1サービスリストを取得して、取得したリストから第1サービスリスト一覧画面の画面信号を生成する。そして、UIF処理部134は、生成した画面信号を、第1記憶部114を介して、映像合成部131に与える。さらに、UIF処理部134は、入力部133から、第2サービスリスト一覧画面を表示する操作信号を受信した場合には、第2サービスリスト格納部124Aに格納されている第2サービスリストを取得して、取得したリストから第2サービスリスト一覧画面の画面信号を生成する。そして、UIF処理部134は、生成した画面信号を、第2記憶部124を介して、映像合成部131に与える。
表示部152は、映像合成部131から与えられた映像信号に基づいて、映像を表示する。音声出力部153は、音声切替部132から与えられた音声信号に基づいて、音声を出力する。
次に、実施の形態1におけるデジタル放送受信装置100のチャンネルスキャン時の動作について詳細に説明する。なお、実施の形態1におけるデジタル放送受信装置100のチャンネルスキャンは、デジタル放送受信装置100の初期設定を行うとき、放送構成が変化したとき、又は、移動体に受信機を搭載された場合では放送エリアを跨いで他の放送エリアに移動したときに実行され、DTMBとCMMBの各放送方式のデジタル放送のサービスリストが生成される。
図4は、ユーザの操作によりチャンネルスキャンが選択されたときに、UIF処理部134が行う処理を示すフローチャートである。
UIF処理部134は、入力部133からチャンネルスキャン要求を示す操作信号を受信すると、第1制御部115に、第1放送方式のチャンネルスキャン開始を通知する(ステップS10)。
次に、UIF処理部134は、第2制御部125に、第2放送方式のチャンネルスキャン開始を通知する(ステップS11)。
上記のように、チャンネルスキャン開始の通知を第1制御部115及び第2制御部125に行うことで、第1制御部115の制御によるDTMBチャンネルスキャンと、第2制御部125の制御によるCMMBのチャンネルスキャンとが並行して行われる。
そして、UIF処理部134は、第1制御部115によるチャンネルスキャンの完了通知及び第2制御部125によるチャンネルスキャンの完了通知の両方を受けるまで待機する(ステップS12)。UIF処理部134は、これらの通知を受ける(ステップS12でYES)と、処理を終了する。なお、処理が終了した場合には、UIF処理部134は、チャンネルスキャン処理が終了したことを示す通知画面の映像信号を生成して、映像合成部131を介して、表示部152に出力し、表示部152にこのような画面を表示させてもよい。
なお、図4では、第1制御部115にチャンネルスキャンの開始を通知した(ステップS10)後に、第2制御部125にチャンネルスキャンの開始を通知している(ステップS11)が、この順番が逆になってもよい。
図5は、第1制御部115によるチャンネルスキャン処理を示すフローチャートである。例えば、第1制御部115は、UIF処理部134からチャンネルスキャンの開始通知を受けたときに、図5で示されるフローチャートの処理を開始する。
第1制御部115は、第1記憶部114の第1スキャン用チャンネルリスト格納部114Bに格納されている第1スキャン用チャンネルリストをクリア(初期化)する(ステップS20)。例えば、第1制御部115は、第1スキャン用チャンネルリストに格納されている物理チャンネルのチャンネル番号を全て消去する。
次に、第1制御部115は、第1記憶部114の第1チャンネルスキャン実施済みリスト格納部114Cに格納されている第1チャンネルスキャン実施済みリストをクリアする(ステップS21)。例えば、第1制御部115は、第1チャンネルスキャン実施済みリストに格納されている物理チャンネルのチャンネル番号を全て消去する。
次に、第1制御部115は、第1フェーズのDTMBのチャンネルスキャンを実行する(ステップS22)。このサブルーチンの詳細は、図7に示すが、ここでは、第1制御部115は、DTMBに割り当てられている周波数帯とCMMBに割り当てられている周波数帯とが重複する範囲に含まれている物理チャンネルについて、最小のチャンネル番号「13」から昇順にチャンネルスキャンを行う。そして、第1フェーズのDTMBのチャンネルスキャンは、次のチャンネルスキャンとして選択された物理チャンネルが、既に第2制御部125によりチャンネルスキャン済みであったときに終了する。
次に、第1制御部115は、第2フェーズのDTMBのチャンネルスキャンを実行する(ステップS23)。このサブルーチンの詳細は、図9に示すが、ここでは、第1制御部115は、第2制御部125から取得した第2スキャン用チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルについてチャンネルスキャンを行う。
次に、第1制御部115は、第3フェーズのDTMBのチャンネルスキャンを実行する(ステップS24)。このサブルーチンの詳細は、図11に示すが、ここでは、第1制御部115は、DTMBに割り当てられている周波数帯に含まれる物理チャンネルの内、CMMBに割り当てられている周波数帯と重複していない範囲に含まれる物理チャンネルについてチャンネルスキャンを行う。
そして、第1制御部115は、第3フェーズのDTMBのチャンネルスキャンが完了した場合には、UIF処理部134にチャンネルスキャンの完了を通知する(ステップS25)。
図6は、第2制御部125によるチャンネルスキャン処理を示すフローチャートである。例えば、第2制御部125は、UIF処理部134からチャンネルスキャンの開始通知を受けたときに、図6で示されるフローチャートの処理を開始する。
第2制御部125は、第2記憶部124の第2スキャン用チャンネルリスト格納部124Bに格納されている第2スキャン用チャンネルリストをクリアする(ステップS30)。ここでは、例えば、第2制御部125は、第2スキャン用チャンネルリストに格納されている物理チャンネルのチャンネル番号を全て消去する。
次に、第2制御部125は、第2記憶部124の第2チャンネルスキャン実施済みリスト格納部124Cに格納されている第2チャンネルスキャン実施済みリストをクリアする(ステップS31)。ここでは、例えば、第2制御部125は、第2チャンネルスキャン実施済みリストに格納されている物理チャンネルのチャンネル番号を全て消去する。
次に、第2制御部125は、第1フェーズのCMMBのチャンネルスキャンを実行する(ステップS32)。このサブルーチンの詳細は、図8に示すが、ここでは、第2制御部125は、DTMBに割り当てられている周波数帯とCMMBに割り当てられている周波数帯とが重複する範囲に含まれている物理チャンネルについて、物理チャンネルの最大のチャンネル番号「48」から降順にチャンネルスキャンを行う。そして、第1フェーズのCMMBのチャンネルスキャンは、次のチャンネルスキャンとして選択された物理チャンネルが、既に第1制御部115によりチャンネルスキャン済みであったときに終了する。
次に、第2制御部125は、第2フェーズのCMMBのチャンネルスキャンを実行する(ステップS33)。このサブルーチンの詳細は、図10に示すが、ここでは、第2制御部125は、第1制御部115から取得した第1スキャン用チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルについてチャンネルスキャンを行う。
そして、第2制御部125は、第2フェーズのCMMBのチャンネルスキャンが完了した場合には、UIF処理部134にチャンネルスキャンの完了を通知する(ステップS34)。
図7は、第1制御部115が行う、第1フェーズのDTMBのチャンネルスキャンのサブルーチンを示すフローチャートである。第1制御部115は、チャンネルスキャンを行う物理チャンネルを示す変数としての受信チャンネルHに、初期値として最小のチャンネル番号「13」をセットする(ステップS40)。
次に、第1制御部115は、チャンネルスキャンを行おうとしている受信チャンネルHが、既に第2制御部125によりチャンネルスキャン済みか否かを判断する(ステップS41)。例えば、第1制御部115は、第2制御部125を介して、第2記憶部124の第2チャンネルスキャン実施済みリスト格納部124Cに格納されている第2チャンネルスキャン実施済みリストを取得して、受信チャンネルHが、第2チャンネルスキャン実施済みリストに登録されているか否かを判断する。そして、第1制御部115は、受信チャンネルHが第2チャンネルスキャン実施済みリストに登録されていない場合(ステップS41でNO)には、ステップS42の処理に進む。なお、第1制御部115は、受信チャンネルHが第2チャンネルスキャン実施済みリストに登録されている場合(ステップS41でYES)には、図5のステップS23の処理に進む。
ステップS42では、第1制御部115は、第1チューナ部110に受信チャンネルHの電波を受信するように指示を出す。
次に、第1制御部115は、チューニングした受信チャンネルHで受信された電波の受信レベルが第1閾値よりも大きいか否かを判断する(ステップS43)。例えば、第1制御部115は、第1チューナ部110より、電波の受信レベルが第1閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第1制御部115は、受信チャンネルHで受信された電波の受信レベルが第1閾値よりも大きい場合(ステップS43でYES)には、ステップS44の処理に進み、受信チャンネルHで受信された電波の受信レベルが第1閾値以下である場合(ステップS43でNO)には、ステップS50の処理に進む。なお、第1閾値は、上述のように、DTMBのサービスを受信することができ、映像及び音声を出力することができる最低の受信レベルを示すものである。
ステップS44では、第1制御部115は、第1復調部111が、第1チューナ部110で受信された受信チャンネルHの電波から生成された電気信号を復調できたか否かを判断する。例えば、第1制御部115は、第1復調部111より、電気信号に対して復調処理を行い、フレームロックをすることができたか否かの結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第1制御部115は、復調できた場合(ステップS44でYES)には、ステップS45の処理に進み、復調できなかった場合(ステップS44でNO)には、ステップS50の処理に進む。
次に、第1制御部115は、第1復調部111がフレームロックした場合には、第1復調部111からTSが第1デマルチプレクス部112に出力されている可能性が高いので、第1デマルチプレクス部112にSIを取得するよう指示を出す(ステップS45)。
次に、第1制御部115は、第1デマルチプレクス部112でSIを取得することができたか否かを判断する(ステップS46)。そして、第1制御部115は、SIを取得することができた場合(ステップS46でYES)には、ステップS47の処理に進み、SIを取得することができなかった場合(ステップS46でNO)には、ステップS48の処理に進む。
ステップS47では、第1制御部115は、SIから抽出したサービスの選局情報を、第1記憶部114の第1サービスリスト格納部114Aに格納されている第1サービスリストに登録する。
次に、第1制御部115は、第1記憶部114の第1チャンネルスキャン実施済みリスト格納部114Cに格納されている第1チャンネルスキャン実施済みリストに、チャンネルスキャンを実施した受信チャンネルHを追加登録する(ステップS48)。
次に、第1制御部115は、物理チャンネルのチャンネルスキャンを昇順で行うため、受信チャンネルHに「1」をプラスして(ステップS49)、ステップS41の処理に戻る。
一方、ステップS43で受信チャンネルHにチューニングした結果、電波の受信レベルが第1閾値以下であった場合(ステップS43でNO)、又は、ステップS44でフレームロックしなかった場合(ステップS44でNO)には、第1制御部115は、ステップS50の処理に進む。
ステップS50では、第1制御部115は、受信チャンネルHで受信された電波の受信レベルが第2閾値よりも大きいか否かを判断する。例えば、第1制御部115は、第1チューナ部110より、電波の受信レベルが第2閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第1制御部115は、受信チャンネルHで受信された電波の受信レベルが第2閾値よりも大きい場合(ステップS50でYES)には、ステップS51の処理に進み、受信チャンネルHで受信された電波の受信レベルが第2閾値以下である場合(ステップS50でNO)には、ステップS48の処理に進む。
ステップS51では、第1制御部115は、第1記憶部114の第1スキャン用チャンネルリスト格納部114Bに格納されている第1スキャン用チャンネルリストにこの受信チャンネルHを登録する。
上記のように、第1制御部115による第1フェーズにおけるDTMBのチャンネルスキャンは、物理チャンネルのチャンネル番号「13」から昇順に実行される。そして、第1制御部115は、ステップS41でチャンネルスキャンを行おうとしている受信チャンネルHが既に第2制御部125によりチャンネルスキャン済みであると判断した場合には、第1フェーズにおけるDTMBのチャンネルスキャンを終了する。
図7のステップS43及びS50において、第1閾値と第2閾値による受信レベルの評価は、第1チューナ部110で行われているが、第1制御部115が、第1チューナ部110から電波の受信レベルを取得し、この受信レベルを第1閾値又は第2閾値と比較して評価を行うようにしてもよい。
また、図7のステップS45〜S47において行われる、SIを取得して、選局情報を第1サービスリストに登録する処理は、図7に示されているタイミングで実行してもよく、また、全てのチャンネルスキャンが完了した後に、全サービスに対してまとめて実行してもよい。
図8は、第2制御部125が行う、第1フェーズのCMMBのチャンネルスキャンのサブルーチンを示すフローチャートである。第2制御部125は、第1フェーズのCMMBのチャンネルスキャンを、第1制御部115が行う第1フェーズのDTMBのチャンネルスキャンと並行して行う。第2制御部125は、チャンネルスキャンを行う物理チャンネルを示す変数としての受信チャンネルIに、初期値として物理チャンネルの最大のチャンネル番号「48」をセットする(ステップS60)。
次に、第2制御部125は、チャンネルスキャンを行おうとしている受信チャンネルIが、既に第1制御部115によりチャンネルスキャン済みか否かを判断する(ステップS61)。例えば、第2制御部125は、第1制御部115を介して、第1記憶部114の第1チャンネルスキャン実施済みリスト格納部114Cに格納されている第1チャンネルスキャン実施済みリストを取得して、受信チャンネルIが、第1チャンネルスキャン実施済みリストに登録されているか否かを判断する。そして、第2制御部125は、受信チャンネルIが第1チャンネルスキャン実施済みリストに登録されていない場合(ステップS61でNO)には、ステップS62の処理に進む。第2制御部125は、受信チャンネルIが第1チャンネルスキャン実施済みリストに登録されている場合(ステップS61でYES)には、図6のステップS33の処理に進む。
ステップS62では、第2制御部125は、第2チューナ部120に受信チャンネルIの電波を受信するように指示を出す。
次に、第2制御部125は、チューニングした受信チャンネルIで受信された電波の受信レベルが第2閾値よりも大きいか否かを判断する(ステップS63)。例えば、第2制御部125は、第2チューナ部120より、電波の受信レベルが第2閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第2制御部125は、受信チャンネルIで受信された電波の受信レベルが第2閾値よりも大きい場合(ステップS63でYES)には、ステップS64の処理に進み、受信チャンネルIで受信された電波の受信レベルが第2閾値以下である場合(ステップS63でNO)には、ステップS70の処理に進む。なお、第2閾値は、上述のように、CMMBのサービスを受信することができ、映像及び音声を出力することができる最低の受信レベルを示すものである。
ステップS64では、第2制御部125は、第2復調部121が、第2チューナ部120で受信された受信チャンネルIの電波から生成された電気信号を復調できたか否かを判断する。例えば、第2制御部125は、第2復調部121より、電気信号に対して復調処理を行い、フレームロックをすることができたか否かの結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第2制御部125は、復調できた場合(ステップS64でYES)には、ステップS65の処理に進み、復調できなかった場合(ステップS64でNO)には、ステップS70の処理に進む。
次に、第2制御部125は、第2復調部121がフレームロックした場合には、第2復調部121からMFストリームが第2デマルチプレクス部122に出力されている可能性が高いので、第2デマルチプレクス部122にCITを取得するよう指示を出す(ステップS65)。
次に、第2制御部125は、第2デマルチプレクス部122でCITを取得することができたか否かを判断する(ステップS66)。そして、第2制御部125は、CITを取得することができた場合(ステップS66でYES)には、ステップS67の処理に進み、CITを取得することができなかった場合(ステップS66でNO)には、ステップS68の処理に進む。
ステップS67では、第2制御部125は、CITから抽出したサービスの選局情報を、第2記憶部124の第2サービスリスト格納部124Aに格納されている第2サービスリストに登録する。
次に、第2制御部125は、第2記憶部124の第2チャンネルスキャン実施済みリスト格納部124Cに格納されている第2チャンネルスキャン実施済みリストに、チャンネルスキャンを実施した受信チャンネルIを追加登録する。
次に、第2制御部125は、物理チャンネルのチャンネルスキャンを降順で行うため、受信チャンネルIから「1」をマイナスして(ステップS69)、ステップS61の処理に戻る。
一方、ステップS63で受信チャンネルIにチューニングした結果、電波の受信レベルが第2閾値以下であった場合(ステップS63でNO)、又は、ステップS64でフレームロックしなかった場合(ステップS64でNO)には、第2制御部125は、ステップS70の処理に進む。
ステップS70では、第2制御部125は、受信チャンネルIで受信された電波の受信レベルが、第1閾値よりも大きいか否かを判断する。例えば、第2制御部125は、第2チューナ部120より、電波の受信レベルが第1閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第2制御部125は、受信チャンネルIで受信された電波の受信レベルが第1閾値よりも大きい場合(ステップS70でYES)には、ステップS71の処理に進み、受信チャンネルIで受信された電波の受信レベルが第1閾値以下である場合(ステップS70でNO)には、ステップS68の処理に進む。
ステップS71では、第2制御部125は、第2記憶部124の第2スキャン用チャンネルリスト格納部124Bに格納されている第2スキャン用チャンネルリストに、この受信チャンネルIを登録する。
上記のように、第2制御部125による第1フェーズにおけるCMMBのチャンネルスキャンは、物理チャンネルの最大のチャンネル番号「48」から降順に実行される。そして、第2制御部125は、ステップS61でチャンネルスキャンを行おうとしている受信チャンネルIが既に第1制御部115によりチャンネルスキャンされていると判断した場合には、第1フェーズにおけるCMMBのチャンネルスキャンを終了する。
図8のステップS63及びS70において、第1閾値と第2閾値による受信レベルの評価は、第2チューナ部120で行っているが、第2制御部125が、第2チューナ部120から受信チャンネルIで受信された電波の受信レベルを取得して、第1閾値又は第2閾値と比較して、評価を行うようにしてもよい。
また、図8のステップS65〜S67で行われる、CITを取得して、選局情報を第2サービスリストに登録する処理は、図8に示されているタイミングで実行してもよく、また、全てのチャンネルスキャンが完了した後に、全サービスに対してまとめて実行してもよい。
図9は、第1制御部115が行う、第2フェーズのDTMBのチャンネルスキャンのサブルーチンを示すフローチャートである。
第1制御部115は、第2制御部125を介して、第2記憶部124の第2スキャン用チャンネルリスト格納部124Bに格納されている第2スキャン用チャンネルリストを取得し、第2スキャン用チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている全ての物理チャンネルの選局を行ったか否かを判断する(ステップS80)。そして、第1制御部115は、第2スキャン用チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている全ての物理チャンネルの選局を行っていない場合(ステップS80でNO)、言い換えると、未だ選局されていない物理チャンネルのチャンネル番号が、第2スキャン用チャンネルリストに存在する場合には、ステップS81の処理に進み、第2スキャン用チャンネルリストに登録されている全ての物理チャンネルの選局を行った場合(ステップS80でYES)、言い換えると、未だ選局されていない物理チャンネルのチャンネル番号が、第2スキャン用チャンネルリストに存在しない場合には、図5のステップS24の処理に進む。
ステップS81では、第1制御部115は、第2スキャン用チャンネルリストから、登録された順(言い換えると、チャンネル番号の大きい順)に、チャンネル番号を取得し、物理チャンネルを示す変数である受信チャンネルJにセットする。従って、ステップS81では、第2スキャン用チャンネルリストに登録され、ステップS81で未だ受信チャンネルJにセットされていない物理チャンネルの内、最大のチャンネル番号が受信チャンネルJにセットされることになる。なお、ここでは登録された順としているが、これには限らず、他の順番で受信チャンネルJにセットするようにしてもよい。
次に、第1制御部115は、受信チャンネルJで示される物理チャンネルに対応する周波数にチューニングするように、第1チューナ部110に指示する(ステップS82)。
次に、第1制御部115は、チューニングした受信チャンネルJで受信された電波の受信レベルが第1閾値よりも大きいか否かを判断する(ステップS83)。例えば、第1制御部115は、第1チューナ部110より、電波の受信レベルが第1閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第1制御部115は、受信チャンネルJで受信された電波の受信レベルが第1閾値よりも大きい場合(ステップS83でYES)には、ステップS84の処理に進み、受信チャンネルJで受信された電波の受信レベルが第1閾値以下である場合(ステップS83でNO)には、ステップS80の処理に戻る。
ステップS84では、第1制御部115は、第1復調部111が、第1チューナ部110で受信された受信チャンネルJの電波から生成された電気信号を復調できたか否かを判断する。例えば、第1制御部115は、第1復調部111より、電気信号に対して復調処理を行い、フレームロックをすることができたか否かの結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第1制御部115は、復調できた場合(ステップS84でYES)には、ステップS85の処理に進み、復調できなかった場合(ステップS84でNO)には、ステップS80の処理に戻る。
次に、第1制御部115は、第1復調部111がフレームロックした場合には、第1復調部111からTSが第1デマルチプレクス部112に出力されている可能性が高いので、第1デマルチプレクス部112にSIを取得するよう指示を出す(ステップS85)。
次に、第1制御部115は、第1デマルチプレクス部112でSIを取得することができたか否かを判断する(ステップS86)。そして、第1制御部115は、SIを取得することができた場合(ステップS86でYES)には、ステップS87の処理に進み、SIを取得することができなかった場合(ステップS86でNO)には、ステップS80の処理に戻る。
ステップS87では、第1制御部115は、SIから抽出したサービスの選局情報を、第1記憶部114の第1サービスリスト格納部114Aに格納されている第1サービスリストに登録する。
上記のように、第1制御部115は、第2スキャン用チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルに対してのみチャンネルスキャンを実行する。言い換えると、第1制御部115は、第1フェーズのCMMBのチャンネルスキャンの結果、必要な受信電力はあるがCMMBとしては復調できなかった電波が受信された物理チャンネルだけを、第1フェーズのCMMBのチャンネルスキャンで第2制御部125が担当した物理チャンネルを全てスキャンする代わりに、この第2フェーズにおけるDTMBのチャンネルスキャンにおいてスキャンするようにしているため、効率的なチャンネルスキャンを行うことができる。
図9のステップS83において、第1閾値による受信レベルの評価は、第1チューナ部110で行っているが、第1制御部115が、第1チューナ部110から受信チャンネルJで受信された電波の受信レベルを取得して、この受信レベルを第1閾値と比較して評価を行うようにしてもよい。
また、図9のステップS85〜S87で行われる、SIを取得して、選局情報を第1サービスリストに登録する処理は、図9に示されているタイミングで実行してもよく、また、全てのチャンネルスキャンが完了した後に、全サービスに対してまとめて実行してもよい。
図10は、第2制御部125が行う、第2フェーズのCMMBのチャンネルスキャンのサブルーチンを示すフローチャートである。第2制御部125は、第2フェーズのCMMBのチャンネルスキャンを、第1制御部115が行う第2フェーズのDTMBのチャンネルスキャンと並行して行う。
第2制御部125は、第1制御部115を介して、第1記憶部114の第1スキャン用チャンネルリスト格納部114Bに格納されている第1スキャン用チャンネルリストを取得し、第1スキャン用チャンネルリストに登録されている全ての物理チャンネルの選局を行ったかを判断する(ステップS90)。そして、第2制御部125は、第1スキャン用チャンネルリストに登録されている全ての物理チャンネルの選局を行っていない場合(ステップS90でNO)、言い換えると、未だ選局されていない物理チャンネルが、第1スキャン用チャンネルリストに存在する場合には、ステップS91の処理に進み、第1スキャン用チャンネルリストに登録されている全ての物理チャンネルの選局を行っている場合(ステップS90でYES)、言い換えると、未だ選局されていない物理チャンネルが、第1スキャン用チャンネルリストに存在しない場合には、図6のステップS34の処理に進む。
ステップS91では、第2制御部125は、第1スキャン用チャンネルリストから、登録された順(言い換えると、チャンネル番号の小さい順)に、物理チャンネルのチャンネル番号を取得し、物理チャンネルを示す変数である受信チャンネルLにセットする。従って、ステップS91では、第1スキャン用チャンネルリストに登録され、ステップS91で未だ受信チャンネルLにセットされていない物理チャンネルの内、最小のチャンネル番号となっている物理チャンネルが、受信チャンネルLにセットされることになる。なお、ここでは登録された順としているが、これには限らず他の順番で受信チャンネルLにセットするようにしてもよい。
次に、第2制御部125は、受信チャンネルLで示される物理チャンネルに対応する周波数にチューニングするように、第2チューナ部120に指示する(ステップS92)。
次に、第2制御部125は、チューニングした受信チャンネルLで受信された電波の受信レベルが第2閾値よりも大きいか否かを判断する(ステップS93)。例えば、第2制御部125は、第2チューナ部120より、電波の受信レベルが第2閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第2制御部125は、受信チャンネルLで受信された電波の受信レベルが第2閾値よりも大きい場合(ステップS93でYES)には、ステップS94の処理に進み、受信チャンネルLで受信された電波の受信レベルが第2閾値以下である場合(ステップS93でNO)には、ステップS90の処理に戻る。
ステップS94では、第2制御部125は、第2復調部121が、第2チューナ部120で受信された受信チャンネルLの電波から生成された電気信号を復調できたか否かを判断する。例えば、第2制御部125は、第2復調部121より、電気信号に対して復調処理を行い、フレームロックをすることができたか否かの結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第2制御部125は、復調できた場合(ステップS94でYES)には、ステップS95の処理に進み、復調できなかった場合(ステップS94でNO)には、ステップS90の処理に戻る。
次に、第2制御部125は、第2復調部121がフレームロックした場合には、第2復調部121からMFストリームが第2デマルチプレクス部122に出力されている可能性が高いので、第2デマルチプレクス部122にCITを取得するよう指示を出す(ステップS95)。
次に、第2制御部125は、第2デマルチプレクス部122でCITを取得することができたか否かを判断する(ステップS96)。そして、第2制御部125は、CITを取得することができた場合(ステップS96でYES)には、ステップS97の処理に進み、CITを取得することができなかった場合(ステップS96でNO)には、ステップS90の処理に戻る。
ステップS97では、第2制御部125は、CITから抽出したサービスの選局情報を、第2記憶部124の第2サービスリスト格納部124Aに格納されている第2サービスリストに登録する。
上記のように、第2制御部125は、第1スキャン用チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルに対してのみチャンネルスキャンを実行する。言い換えると、第2制御部125は、第1フェーズのDTMBのチャンネルスキャンの結果、必要な電力はあるがDTMBとしては復調できなかった電波が受信された物理チャンネルだけを、第1フェーズのDTMBのチャンネルスキャンで第1制御部115が担当した全ての物理チャンネルの代わりに、この第2フェーズにおけるCMMBのチャンネルスキャンにおいてスキャンするようにしているため、効率的なチャンネルスキャンを行うことができる。
図10のステップS93における、第2閾値による受信レベルの評価は、第2チューナ部120で行っているが、第2制御部125が、第2チューナ部120から受信チャンネルLで受信された電波の受信レベルを取得して、第2閾値と比較して、評価を行うようにしてもよい。
また、図10のステップS95〜S97で行われる、CITを取得して、選局情報を第2サービスリストに登録する処理は、図10に示されているタイミングで実行してもよく、また、全てのチャンネルスキャンが完了した後に、全サービスに対してまとめて実行してもよい。
図11は、第1制御部115が行う、第3フェーズのDTMBのチャンネルスキャンのサブルーチンを示すフローチャートである。第1放送方式であるDTMBの帯域は13チャンネルから56チャンネルまであるため、第1制御部115は、第2フェーズのチャンネルスキャンで完了している48チャンネルよりも後の、49チャンネルから56チャンネルまでのチャンネルスキャンを第3フェーズのDTMBのチャンネルスキャンとして実行する。
第1制御部115は、49チャンネルから昇順でチャンネルスキャンを行うため、チャンネルスキャンを行う物理チャンネルを示す変数としての受信チャンネルMに、初期値としてチャンネル番号「49」をセットする(ステップS100)。
次に、第1制御部115は、既に56チャンネルまでチャンネルスキャンが実施済みか否かを判断する(ステップS101)。例えば、第1制御部115は、チャンネルスキャンを行おうとしている受信チャンネルMが、チャンネルスキャンを行う最大の物理チャンネル番号である「56」を超えているか否かにより、この判断を行う。そして、第1制御部115は、未だ56チャンネルまでチャンネルスキャンが実施済みではない場合(ステップS101でNO)には、ステップS102の処理に進み、既に56チャンネルまでチャンネルスキャン実施済みである場合(ステップS101でYES)には、図5のステップS25の処理に進む。
ステップS102では、第1制御部115は、第1チューナ部110に受信チャンネルMで示される物理チャンネルに対応する周波数にチューニングするように指示を出す。
次に、第1制御部115は、チューニングした受信チャンネルMで受信された電波の受信レベルが第1閾値よりも大きいか否かを判断する(ステップS103)。例えば、第1制御部115は、第1チューナ部110より、電波の受信レベルが第1閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第1制御部115は、受信チャンネルMで受信された電波の受信レベルが第1閾値よりも大きい場合(ステップS103でYES)には、ステップS104の処理に進み、受信チャンネルMで受信された電波の受信レベルが第1閾値以下である場合(ステップS103でNO)には、ステップS108の処理に進む。
ステップS104では、第1制御部115は、第1復調部111が、第1チューナ部110で受信された受信チャンネルMの電波から生成された電気信号を復調できたか否かを判断する。例えば、第1制御部115は、第1復調部111より、電気信号に対して復調処理を行い、フレームロックをすることができたか否かの結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第1制御部115は、復調できた場合(ステップS104でYES)には、ステップS105の処理に進み、復調できなかった場合(ステップS104でNO)には、ステップS108の処理に進む。
次に、第1制御部115は、第1復調部111がフレームロックした場合には、第1復調部111からTSが第1デマルチプレクス部112に出力されている可能性が高いので、第1デマルチプレクス部112にSIを取得するよう指示を出す(ステップS105)。
次に、第1制御部115は、第1デマルチプレクス部112でSIを取得することができたか否かを判断する(ステップS106)。そして、第1制御部115は、SIを取得することができた場合(ステップS106でYES)には、ステップS107の処理に進み、SIを取得することができなかった場合(ステップS106でNO)には、ステップS108の処理に進む。
ステップS107では、第1制御部115は、SIから抽出したサービスの選局情報を、第1記憶部114の第1サービスリスト格納部114Aに格納されている第1サービスリストに登録する。
次に、第1制御部115は、物理チャンネルのチャンネルスキャンを昇順で行うため、受信チャンネルMに1をプラスして(ステップS108)、ステップS101の処理に戻る。
上記のように、第1制御部115による第3フェーズにおけるDTMBのチャンネルスキャンは、物理チャンネルのチャンネル番号「49」から昇順に実施されていく。そして、第1制御部115は、ステップS101でチャンネルスキャンを行おうとしている受信チャンネルMが既に最大のチャンネル番号である「56」を超えていると判断した場合には、第3フェーズにおけるDTMBのチャンネルスキャンを終了する。
図11のステップS103において、第1閾値による受信レベルの評価は、第1チューナ部110で行っているが、第1制御部115が、第1チューナ部110から受信チャンネルMで受信された電波の受信レベルを取得して、第1閾値と比較して、評価を行うようにしてもよい。
また、図11のステップS105〜S107で行われる、SIを取得して、選局情報を第1サービスリストに登録する処理は、図11に示されているタイミングで実行してもよく、また、全てのチャンネルスキャンが完了した後に、全サービスに対してまとめて実行してもよい。
図12は、デジタル放送受信装置100で行われるチャンネルスキャンを説明するための概略図である。図12では、向かって左から右に時間が進み、DTMBのチャンネルスキャンとCMMBのチャンネルスキャンとが同時に開始されたときの様子が示されている。第1フェーズのチャンネルスキャンには、第1フェーズのDTMBのチャンネルスキャン及び第1フェーズのCMMBのチャンネルスキャンが含まれ、第2フェーズのチャンネルスキャンには、第2フェーズのDTMBのチャンネルスキャン及び第2フェーズのCMMBのチャンネルスキャンが含まれ、第3フェーズのチャンネルスキャンには、第3フェーズのDTMBのチャンネルスキャンが含まれる。
DTMBのチャンネルスキャンは、第1フェーズのDTMBのチャンネルスキャン、第2フェーズのDTMBのチャンネルスキャン、及び第三フェーズのDTMBのチャンネルスキャンの順で、チャンネルスキャンが実行される。一方、CMMBのチャンネルスキャンは、第1フェーズのCMMBのチャンネルスキャン、第2フェーズのCMMBのチャンネルスキャンの順で、チャンネルスキャンが実行される。
第1フェーズのDTMBのチャンネルスキャンでは、13チャンネルから昇順にチャンネルスキャンが行われ、第1フェーズのCMMBのチャンネルスキャンでは、48チャンネルから降順にチャンネルスキャンが行われる。そして、第1フェーズのDTMBのチャンネルスキャンが30チャンネル、第1フェーズのCMMBのチャンネルスキャンが31チャンネルまで行われたときに、第1フェーズの各々のチャンネルスキャンの終了条件(図7のステップS41、図8のステップS61)が成立し、第1フェーズの各々のチャンネルスキャンが終了している。
この第1フェーズのDTMBのチャンネルスキャンでは、第1制御部115は、14チャンネルにおいて、電波の受信レベルが第2閾値よりも大きかったが、フレームロックせず復調できなかったため、受信された電波がDTMBの放送波ではなかったと判断し、第1スキャン用チャンネルリストに14チャンネルを登録している(図7のステップS51)。
一方、第1フェーズのCMMBのチャンネルスキャンでは、第2制御部125は、46チャンネルにおいて、電波の受信レベルが第1閾値よりも大きかったが、フレームロックせず復調できなかったため、受信された電波がCMMBの放送波ではなかったと判断し、第2スキャン用チャンネルリストに46チャンネルを登録している(図8のステップS71)。
次に、第2フェーズのDTMBのチャンネルスキャン及び第2フェーズのCMMBのチャンネルスキャンでは、互いに他方の第1フェーズのチャンネルスキャンで、電波の受信レベルが予め定められた閾値よりも大きいが、この電波から生成された電気信号を復調できなかったチャンネルのみのチャンネルスキャンが行われている。言い換えると、第2フェーズのDTMBのチャンネルスキャンでは、第1フェーズのCMMBのチャンネルスキャンで、電波の受信レベルは第1閾値よりも大きいが、この電波による電気信号を復調できなかった46チャンネルのみがチャンネルスキャンされる。そして、この46チャンネルがDTMBの放送波を送信している場合には、第1復調部111で復調を行うことができ、第1制御部115は選局情報を抽出し第1サービスリストに登録する。
同様に、第2フェーズのCMMBのチャンネルスキャンでは、第1フェーズのDTMBのチャンネルスキャンで、電波の受信レベルは第2閾値よりも大きいが、この電波による電気信号を復調できなかった14チャンネルのみがチャンネルスキャンされる。そして、この14チャンネルがCMMBの放送波を送信している場合には、第2復調部121で復調を行うことができ、第2制御部125は選局情報を抽出し第2サービスリストに登録する。
このように第2フェーズの各々のチャンネルスキャンの特徴は、他方の放送方式の第1フェーズのチャンネルスキャンで検出された、電波の受信レベルは所定の閾値よりも大きいが、この電波による電気信号を復調できなかったチャンネルのみに対してチャンネルスキャンを行うことにある。
以上でCMMBのチャンネルスキャンについては終了し、DTMBのチャンネルスキャンについては、さらに第3フェーズのDTMBのチャンネルスキャンが行われる。
第1フェーズ及び第2フェーズの各々のチャンネルスキャンの実行により、13チャンネルから48チャンネルまでのチャンネルは、少なくとも1回は、DTMB及びCMMBの何れかのチャンネルスキャンにおいて選局される。第3フェーズのDTMBのチャンネルスキャンでは、未だ選局されていない49チャンネルから56チャンネルまでのチャンネルスキャンが行われる。56チャンネルまでのチャンネルスキャンが完了すると、全体のチャンネルスキャンは完了となる。
上記のように、実施の形態1に係るデジタル放送受信装置100は、互いに異なる複数の放送方式に対応したチューナ部、復調部及びデマルチプレクス部をそれぞれ備え、チャンネルスキャンを行う際に、各々の放送方式のチャンネルスキャンを並行して実行するようにしたので、チャンネルスキャンに要する時間を短縮できる。
また、実施の形態1に係るデジタル放送受信装置100においては、第1制御部115及び第2制御部125は、第1フェーズのチャンネルスキャンで、DTMBが使用する周波数帯とCMMBが使用する周波数帯とが重複する範囲に含まれているチャンネルを、重ならないように分担してチャンネルスキャンを実行する。また、第1制御部115及び第2制御部125は、第1フェーズのチャンネルスキャンの過程で、電波の受信レベルは予め定められた閾値よりも大きいが、この電波による電気信号を復調できなかった物理チャンネルのチャンネル番号を記録する。そして、第1制御部115及び第2制御部125は、第2フェーズのチャンネルスキャンにおいて、互いに他方により記録されたチャンネル番号のチャンネルのみに対してチャンネルスキャンを行うようにしたので、第1制御部115及び第2制御部125が、単純に全チャンネルをそれぞれチャンネルスキャンする場合と比べて、最大で約1/2程度のチャンネルスキャン時間の短縮効果がある。
また、実施の形態1に係るデジタル放送受信装置100においては、放送方式毎にチューナ部が備えられており、これらのチューナ部には、自身が対応している放送方式のサービスの視聴が可能な最低の受信レベルである一の閾値と、他方の放送方式のサービスの視聴が可能な受信レベルである他の閾値とが設定されている。そして、各チューナ部は、自身が対応している放送方式のサービスの視聴に必要な受信レベルを満たしているか否かを判定するだけでなく、他の閾値を用いて他方の放送方式についてもサービスの視聴に必要な受信レベルを満たしているか否かの判定を行うようにしている。このため、一方の放送方式のチャンネルスキャンにおいて、同一帯域において、他方の放送方式の放送が行われている可能性があり、他方の放送を安定して受信することのできる物理チャンネルのチャンネル番号を検出しておくことができる。従って、他方の放送方式のチャンネルスキャンで既にチャンネルスキャンが実行された物理チャンネルに対しては、再度受信レベルを調べる手間を省くことができる。このような手間を省くことで、チャンネルスキャン時間を短縮することができる。このため、例えば、図9のステップS83及び図10のステップS93の処理を省略することができる。
なお、固定機向け放送であるDTMBの受信可能な受信レベルの閾値と、モバイル機器向けの放送であるCMMBの受信可能な受信レベルの閾値とでは、後者の方の受信レベルが低いレベルとなっているので、このような2種類の閾値で判断することにより、正確に他方の放送を受信することができるか否かを判定することができる。
また、同一の放送方式を受信するチューナ部及び復調部を2系統備え、チャンネルスキャン帯域を2分割して、並行してチャンネルスキャンする従来技術に比べ、実施の形態1に係るデジタル放送受信装置100では、同一の放送方式を受信するチューナ部及び復調部はそれぞれ1つであり、互いに異なる放送方式に対応した第1制御部115及び第2制御部125が連携してチャンネルスキャンを行うため、効率的にそれぞれのチャンネルスキャンを実行して、チャンネルスキャン時間を短くすることができる。
また、実施の形態1に係るデジタル放送受信装置100では、第1閾値及び第2閾値を各々の放送方式のサービスが受信できる最低の受信レベルとしたので、サービスの視聴ができない可能性の高い受信レベルの物理チャンネルを、第2フェーズのチャンネルスキャンの候補から除外でき、第2フェーズの各々のチャンネルスキャンにかかる時間を短縮することができる。
また、通常、各放送方式にて運用される各変調方式は複数有り、各変調方式に依存してサービスを安定して受信することができる最小受信レベルは異なる。ある物理チャンネルで使用されている変調方式は放送波を受信しないとわからないため、閾値として用いる受信レベルは想定される変調方式のうち最も小さな最小受信レベルの値とすれば、チャンネルスキャンで生成されたサービスリストは、受信することのできるサービスに抜けのない確実なものになる。
実施の形態2.
図13は、実施の形態2に係るデジタル放送受信装置200の構成を概略的に示すブロック図である。図13に示されるように、デジタル放送受信装置200は、第1チューナ部110と、第1復調部111と、第1デマルチプレクス部112と、第1デコード部113と、第1記憶部114と、第1制御部115と、第2チューナ部120と、第2復調部121と、第2デマルチプレクス部122と、第2デコード部123と、第2記憶部124と、第2制御部125と、映像切替部130と、映像合成部131と、音声切替部132と、入力部133と、UIF処理部234とを備える。実施の形態2に係るデジタル放送受信装置200は、UIF処理部234での処理において、実施の形態1に係るデジタル放送受信装置100と異なっている。
UIF処理部234は、実施の形態1と同様に、入力部133からの操作信号を受信し、デジタル放送受信装置200の各部に、この操作信号に対応する指示を行う。また、UIF処理部234は、実施の形態1と同様に、入力部133から、第1サービスリスト一覧画面又は第2サービスリスト一覧画面を表示する操作信号を受信した場合には、第1サービスリスト格納部114Aに格納されている第1サービスリスト又は第2サービスリスト格納部124Aに格納されている第2サービスリストを取得して、取得したリストから第1サービスリスト一覧画面又は第2サービスリスト一覧画面の画面信号を生成する。そして、UIF処理部234は、生成した画面信号を、第1記憶部114又は第2記憶部124を介して、映像合成部131に与える。
さらに、UIF処理部234は、実施の形態1とは異なり、第1の放送方式のチャンネルスキャンが完了したときに、第1サービスリスト格納部114Aに格納されている第1サービスリストに格納されている第2サービスリストを取得して、取得したリストから第1サービスリスト一覧画面の画面信号を生成する。そして、UIF処理部234は、生成した画面信号を、第1記憶部114を介して、映像合成部131に与える。
さらにまた、UIF処理部234は、実施の形態1とは異なり、第2の放送方式のチャンネルスキャンが完了したときに、第2サービスリスト格納部124Aに格納されている第2サービスリストを取得して、取得したリストから第2サービスリスト一覧画面の画面信号を生成する。そして、UIF処理部234は、生成した画面信号を、第2記憶部124を介して、映像合成部131に与える。
図14は、ユーザの操作によりチャンネルスキャンが選択されたときに、UIF処理部234が行う処理を示すフローチャートである。
UIF処理部234は、入力部133からチャンネルスキャン要求を示す操作信号を受信すると、第1制御部115にチャンネルスキャン開始を通知する(ステップS110)。第1制御部115が実行するDTMBのチャンネルスキャンは、実施の形態1で説明したものと同様である。
次に、UIF処理部234は、第2制御部125にチャンネルスキャン開始を通知する(ステップS111)。第2制御部125が実行するCMMBのチャンネルスキャンは、実施の形態1で説明したものと同様である。
次に、UIF処理部234は、第2制御部125より、CMMBのチャンネルスキャンが完了したことを示す通知を受けたか否かを判断する(ステップS112)。そして、UIF処理部234は、CMMBのチャンネルスキャンが完了したことを示す通知を受けた場合(ステップS112でYES)には、ステップS113の処理に進み、CMMBのチャンネルスキャンが完了したことを示す通知を受けていない場合(ステップS112でNO)には、ステップS116の処理に進む。
ステップS113では、UIF処理部234は、第2サービスリスト格納部124Aに格納されている第2サービスリストを取得して、第2サービスリスト一覧画面の画面信号を生成し、この画面信号を映像合成部131に与えて、表示部152に表示させる。
ステップS113での処理と並行して、第1制御部115は、チャンネルスキャンが終了していない物理チャンネルについて、チャンネルスキャンを実行する。ここでは、例えば、第1制御部115は、第3フェーズのDTMBのチャンネルスキャンとして、49チャンネルから56チャンネルまでのチャンネルスキャンを実行する。
なお、UIF処理部234は、第2サービスリスト一覧画面に表示されたサービスに対して、ユーザから選局操作があったときは、第2制御部125、映像切替部130及び音声切替部132に指示を出すことにより、CMMBサービスの選択、デコード及び表示を行わせる。
次に、UIF処理部234は、第1制御部115より、DTMBのチャンネルスキャンが完了したことを示す通知を受けるまで待機する(ステップS114)。UIF処理部234は、DTMBのチャンネルスキャンが完了したことを示す通知を受けた場合(ステップS114でYES)には、ステップS115の処理に進む。
ステップS115では、UIF処理部234は、第1サービスリストの生成完了のメッセージを示す画面信号を生成し、この画面信号を映像合成部131に与えて、表示部152に表示させる。なお、このようなメッセージは、既にCMMBのサービスの表示が行われている場合には、OSD(On−Screen Display)により、CMMBサービスの画面よりも小さく表示され、また、第2サービスリストの表示が行われている場合には、第1サービスリスト表示の選択を可能にする表示とともに表示される。
一方、ステップS112において、CMMBのチャンネルスキャンが完了したことを示す通知を受けていない場合(ステップS112でNO)には、UIF処理部234は、ステップS116の処理に進む。
ステップS116では、UIF処理部234は、第1制御部115より、DTMBのチャンネルスキャンが完了したことを示す通知を受けたか否かを判断する。そして、UIF処理部234は、DTMBのチャンネルスキャンが完了したことを示す通知を受けた場合(ステップS116でYES)には、ステップS117の処理に進み、DTMBのチャンネルスキャンが完了したことを示す通知を受けていない場合(ステップS116でNO)には、ステップS112の処理に戻る。ここで、CMMBのチャンネルスキャンの対象帯域のほうが、DTMBのチャンネルスキャンの対象帯域よりも狭いため、通常、ステップS112からS115の処理が行われるが、DTMBの方がCMMBよりも早くチャンネルスキャンが完了した場合には、ステップS112からS119の処理が行われる。
ステップS117では、UIF処理部234は、第1サービスリスト格納部114Aに格納されている第1サービスリストを取得して、第1サービスリスト一覧画面の画面信号を生成し、この画面信号を映像合成部131に与えて、表示部152に表示させる。なお、UIF処理部234は、第1サービスリスト一覧画面に表示されたサービスに対して、ユーザから選局操作があったときは、第1制御部115、映像切替部130及び音声切替部132に指示を出すことにより、DTMBサービスの選択、デコード及び表示を行わせる。
次に、UIF処理部234は、第2制御部125より、CMMBのチャンネルスキャンが完了したことを示す通知を受けるまで待機する(ステップS118)。UIF処理部234は、CMMBのチャンネルスキャンが完了したことを示す通知を受けた場合(ステップS118でYES)には、ステップS119の処理に進む。
ステップS119では、UIF処理部234は、第2サービスリストの生成完了のメッセージを示す画面信号を生成し、この画面信号を映像合成部131に与えて、表示部152に表示させる。このようなメッセージは、既にDTMBのサービスの表示が行われている場合には、OSDにより、DTMBサービスの画面よりも小さく表示され、また、第1サービスリストの表示が行われている場合には、第2サービスリスト表示の選択を可能にする表示とともに表示される。
上記のように、実施の形態2に係るデジタル放送受信装置200では、DTMBとCMMBのチャンネルスキャンの内、先に完了した方のサービスリストを、他方のチャンネルスキャンが完了する前に、表示部152に表示させて、サービスの選択を行うことができるようにしているため、ユーザの待ち時間を短縮することができる。
実施の形態3.
図15は、実施の形態3に係るデジタル放送受信装置300の構成を概略的に示すブロック図である。図15に示されるように、デジタル放送受信装置300は、第1チューナ部110と、第1復調部111と、第1デマルチプレクス部112と、第1デコード部113と、第1記憶部314と、第1制御部315と、第2チューナ部120と、第2復調部121と、第2デマルチプレクス部122と、第2デコード部123と、第2記憶部324と、第2制御部325と、映像切替部130と、映像合成部131と、音声切替部132と、入力部133と、UIF処理部334と、第3チューナ部360と、第3復調部361と、第3デマルチプレクス部362と、第3制御部363と、第4チューナ部370と、第4復調部371と、第4デマルチプレクス部372と、第4制御部373とを備える。実施の形態3に係るデジタル放送受信装置300は、第1制御部315及び第2制御部325での制御の点、第1記憶部314及び第2記憶部324に記憶されている情報の点、並びに、第3チューナ部360、第3復調部361、第3デマルチプレクス部362、第3制御部363、第4チューナ部370、第4復調部371、第4デマルチプレクス部372及び第4制御部373をさらに備える点において、実施の形態1に係るデジタル放送受信装置100と異なっている。なお、第3チューナ部360には第3アンテナ354が接続されており、第3アンテナ354、第3チューナ部360、第3復調部361、第3デマルチプレクス部362及び第3制御部363は、第1放送方式としてのDTMB方式の放送のチャンネルスキャンを行うDTMB系統である。また、第4チューナ部370には第4アンテナ355が接続されており、第4アンテナ355、第4チューナ部370、第4復調部371、第4デマルチプレクス部372及び第4制御部373は、第2放送方式としてのCMMB方式の放送のチャンネルスキャンを行うCMMB系統である。
第1記憶部314は、第1放送方式及び第2放送方式のチャンネルをスキャンするために必要な情報、及び、第1放送方式で放送されるサービスを受信するために必要な情報が記憶される。
図16は、第1記憶部314の構成を概略的に示すブロック図である。図16に示されるように、第1記憶部314は、第1サービスリスト格納部114Aと、第1スキャン用チャンネルリスト格納部114Bと、第1チャンネルスキャン実施済みリスト格納部114Cと、第3スキャン用チャンネルリスト格納部314Dと、第3チャンネルスキャン実施済みリスト格納部314Eとを備える。実施の形態3に係る第1記憶部314は、第3スキャン用チャンネルリスト格納部314D及び第3チャンネルスキャン実施済みリスト格納部314Eを備える点において、実施の形態1に係る第1記憶部114と異なっている。
第3スキャン用チャンネルリスト格納部314Dは、チャンネルスキャン時に、第3チューナ部360で受信された電波が予め定められた閾値よりも大きな受信電力はあるが、この電波から生成された電気信号を第3復調部361で復調できなかった(フレームロックできなかった)物理チャンネルを識別するための識別情報(ここでは、チャンネル番号)のリストである第3スキャン用チャンネルリストを格納する。例えば、第3スキャン用チャンネルリストは、第1放送方式であるDTMBのチャンネルスキャンを実施した物理チャンネルにおいて受信された電波が、第2閾値よりも大きく、かつ、第3復調部361で、この電波から生成された電気信号を復調できなかった場合に、このような物理チャンネルのチャンネル番号が登録されたものである。
第3チャンネルスキャン実施済みリスト格納部314Eは、第3チューナ部360、第3復調部361、第3デマルチプレクサ部362及び第3制御部363でチャンネルスキャンが既に行われた物理チャンネルを識別するための識別情報(ここでは、チャンネル番号)のリストである第3チャンネルスキャン実施済みリストが記憶される。
図15を再度参照すると、第1制御部315は、第1放送方式のチャンネルをスキャンする処理、及び、第1放送方式の放送を受信する処理を制御する。例えば、第1制御部315は、第1フェーズ、第2フェーズ及び第3フェーズのDTMBのチャンネルスキャンを行う。第1フェーズのDTMBのチャンネルスキャンでは、第1制御部315は、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯と第2放送方式の放送で使用されている周波数帯とが重複している範囲に含まれている物理チャンネルの内、未だ第2制御部325及び第4制御部373でチャンネルスキャンの対象とはされていない物理チャンネルについて、第3制御部363と分担して、予め定められた第1順番でチャンネルスキャンを行う。第2フェーズのDTMBのチャンネルスキャンでは、第1制御部315は、第2制御部325及び第4制御部373で、必要な受信電力はあるが第2放送方式として復調することができないと判断された物理チャンネルについて、第3制御部363と分担して、チャンネルスキャンを行う。第3フェーズのDTMBのチャンネルスキャンでは、第1制御部315は、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯に含まれる物理チャンネルの内、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯と第2放送方式の放送で使用されている周波数帯とが重複している範囲に含まれていない物理チャンネルについて、第3制御部363と分担して、チャンネルスキャンを行う。
また、第1制御部315は、第1デマルチプレクス部112より与えられた第1データ(PSI及びSI)より、選局情報を抽出し、抽出した選局情報を第1記憶部314の第1サービスリスト格納部114Aに格納されている第1サービスリストに登録する処理を行う。
第2記憶部324は、第2放送方式及び第1放送方式の放送をスキャンして、受信するために必要な情報が記憶される。
図17は、第2記憶部324の構成を概略的に示すブロック図である。図17に示されるように、第2記憶部324は、第2サービスリスト格納部124Aと、第2スキャン用チャンネルリスト格納部124Bと、第2チャンネルスキャン実施済みリスト格納部124Cと、第4スキャン用チャンネルリスト格納部324Dと、第4チャンネルスキャン実施済みリスト格納部324Eとを備える。実施の形態3に係る第2記憶部324は、第4スキャン用チャンネルリスト格納部324D及び第4チャンネルスキャン実施済みリスト格納部324Eを備える点において、実施の形態1に係る第2記憶部124と異なっている。
第4スキャン用チャンネルリスト格納部324Dは、チャンネルスキャン時に、第4チューナ部370で受信された電波が予め定められた閾値よりも大きな受信電力はあるが、この電波から生成された電気信号を第4復調部371で復調できなかった(フレームロックできなかった)物理チャンネルを識別するための識別情報(ここでは、チャンネル番号)のリストである第4スキャン用チャンネルリストを格納する。例えば、第4スキャン用チャンネルリストは、第2放送方式であるCMMBのチャンネルスキャンを実施した物理チャンネルにおいて受信された電波が、第1閾値よりも大きく、かつ、この電波から生成された電気信号を第2復調部121で復調できなかった場合に、そのような物理チャンネルのチャンネル番号を登録したものである。
第4チャンネルスキャン実施済みリスト格納部324Eは、第4チューナ部370、第4復調部371、第4デマルチプレクサ部372及び第4制御部373でチャンネルスキャンが既に行われた物理チャンネルを識別するための識別情報(ここでは、チャンネル番号)のリストである第4チャンネルスキャン実施済みリストが記憶される。
図15を再度参照すると、第2制御部325は、第2放送方式のチャンネルをスキャンする処理、及び、第2放送方式の放送を受信する処理を制御する。例えば、第2制御部325は、第1フェーズ及び第2フェーズのCMMBのチャンネルスキャンを行う。第1フェーズのCMMBのチャンネルスキャンでは、第2制御部325は、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯と第2放送方式の放送で使用されている周波数帯とが重複している範囲に含まれている物理チャンネルの内、未だ第1制御部315及び第3制御部363でチャンネルスキャンの対象とはされていない物理チャンネルについて、第4制御部373と分担して、予め定められた第2順番でチャンネルスキャンを行う。ここで、第2順番は、第1制御部315がチャンネルスキャンを制御する第1順番の逆の順番である。また、第2フェーズのCMMBのチャンネルスキャンでは、第2制御部325は、第1制御部315及び第3制御部363で必要な受信電力はあるが第1放送方式として復調することができないと判断された物理チャンネルについて、第4制御部373と分担して、チャンネルスキャンを行う。
また、第2制御部325は、第2デマルチプレクス部122より与えられた第2データ(CIT)より、選局情報を抽出し、抽出した選局情報を第2記憶部324の第2サービスリスト格納部124Aに格納されている第2サービスリストに登録する処理を行う。
UIF処理部334は、入力部133からの操作信号を受信し、デジタル放送受信装置300の各部に、この操作信号に対応する指示を行う。ここで、実施の形態3に係るUIF処理部334は、入力部133からチャンネルスキャン開始操作の操作信号を受信すると、第1制御部315、第2制御部325、第3制御部363及び第4制御部373にチャンネルスキャンの開始を通知する。また、UIF処理部334は、入力部133から、第1サービスリスト一覧画面又は第2サービスリスト一覧画面を表示する操作信号を受信した場合には、第1サービスリスト格納部114Aに格納されている第1サービスリスト又は第2サービスリスト格納部124Aに格納されている第2サービスリストを取得して、取得したリストから第1サービスリスト一覧画面又は第2サービスリスト一覧画面の画面信号を生成する。そして、UIF処理部334は、生成した画面信号を映像合成部131に与える。
第3チューナ部360は、第3アンテナ354を介して電波を受信して、電気信号を生成し、第3復調部361に与える。第3チューナ部360は、チャンネルスキャンの際に、第3制御部363からの指示で指定された物理チャンネルの周波数にチューニングし、その物理チャンネルで受信された電波の受信レベルの判定結果を第3制御部363に通知する。
第3復調部361は、第3チューナ部360より与えられた電気信号に対して、復調処理を行い、第1デジタル信号を生成し、第3デマルチプレクス部362に与える。この第1デジタル信号は、放送方式によりフォーマットが異なる。ここでは、第3復調部361より、DTMB方式のTSが第1デジタル信号として出力される。第3復調部361は、チャンネルスキャンの際に、第3チューナ部360より与えられた電気信号に対して復調処理を行い、フレームロックをすることができたか否かの結果を、第3制御部363に通知する。
なお、第3アンテナ354を複数備え、第3チューナ部360及び第3復調部361が、これらのアンテナを介して受信した電波に対してダイバーシティ処理を行い1つのTSを出力するような構成としてもよい。
第3デマルチプレクス部362は、復調された第1デジタル信号から、選局情報が格納されている第1データを分離して、分離した第1データを第3制御部363に与える。ここでは、第3デマルチプレクス部362は、第1データとしてPSI及びSIを分離し、第3制御部363に与える。
第3制御部363は、第1放送方式のチャンネルをスキャンする処理、及び、第1放送方式の放送を受信する処理を制御する。例えば、第3制御部363は、第1フェーズ、第2フェーズ及び第3フェーズのDTMBのチャンネルスキャンを行う。第1フェーズのDTMBのチャンネルスキャンでは、第3制御部363は、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯と第2放送方式の放送で使用されている周波数帯とが重複している範囲に含まれている物理チャンネルの内、未だ第2制御部325及び第4制御部373でチャンネルスキャンの対象とはされていない物理チャンネルについて、第1制御部315と分担して、予め定められた第1順番でチャンネルスキャンを行う。第2フェーズのDTMBのチャンネルスキャンでは、第3制御部363は、第2制御部325及び第4制御部373で必要な受信電力はあるが第2放送方式として復調することができないと判断された物理チャンネルについて、第1制御部315と分担して、チャンネルスキャンを行う。第3フェーズのDTMBのチャンネルスキャンでは、第3制御部363は、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯に含まれる物理チャンネルの内、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯と第2放送方式の放送で使用されている周波数帯とが重複している範囲に含まれていない物理チャンネルについて、第1制御部315と分担して、チャンネルスキャンを行う。
また、第3制御部363は、第3デマルチプレクス部362より与えられた第1データ(PSI及びSI)より、選局情報を抽出し、抽出した選局情報を第1記憶部314の第1サービスリスト格納部114Aに格納されている第1サービスリストに登録する処理を行う。
第4チューナ部370は、第4アンテナ355を介して電波を受信して、電気信号を生成し、第4復調部371に与える。第4チューナ部370は、チャンネルスキャンの際に、第4制御部373からの指示で指定された物理チャンネルの周波数にチューニングし、その物理チャンネルで受信された電波の受信レベルの判定結果を第4制御部373に通知する。
第4復調部371は、第4チューナ部370より与えられた電気信号に対して、復調処理を行い、第2デジタル信号を生成し、第4デマルチプレクス部372に与える。この第2デジタル信号は、放送方式によりフォーマットが異なる。ここでは、第4復調部371より、CMMB方式のMFが第2デジタル信号として出力される。第4復調部371は、チャンネルスキャンの際に、第4チューナ部370より与えられた電気信号に対して復調処理を行い、フレームロックをすることができたか否かの結果を、第4制御部373に通知する。
なお、第4アンテナ355を複数備え、第4チューナ部370及び第4復調部371が、これらのアンテナを介して受信した電波に対してダイバーシティ処理を行い1つのTFストリームを出力するような構成としてもよい。
第4デマルチプレクス部372は、復調された第2デジタル信号から、選局情報が格納されている第2データを分離して、分離した第2データを第4制御部373に与える。ここでは、第2デマルチプレクス部372は、第2データとしてCITを分離し、第4制御部373に与える。
第4制御部373は、第2放送方式のチャンネルをスキャンする処理、及び、第2放送方式の放送を受信する処理を制御する。例えば、第4制御部373は、第1フェーズ及び第2フェーズのCMMBのチャンネルスキャンを行う。第1フェーズのCMMBのチャンネルスキャンでは、第4制御部373は、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯と第2放送方式の放送で使用されている周波数帯とが重複している範囲に含まれている物理チャンネルの内、未だ第1制御部315及び第3制御部363でチャンネルスキャンの対象とはされていない物理チャンネルについて、第2制御部325と分担して、予め定められた第2順番でチャンネルスキャンを行う。ここで、第2順番は、第1制御部315がチャンネルスキャンを制御する第1順番の逆の順番である。第2フェーズのCMMBのチャンネルスキャンでは、第4制御部373は、第1制御部315及び第3制御部363で必要な受信電力はあるが第1放送方式として復調することができないと判断された物理チャンネルについて、第2制御部325と分担して、チャンネルスキャンを行う。
また、第4制御部373は、第4デマルチプレクス部372より与えられた第2データ(CIT)より、選局情報を抽出し、抽出した選局情報を第2記憶部324の第2サービスリスト格納部124Aに格納されている第2サービスリストに登録する処理を行う。
図18は、ユーザの操作によりチャンネルスキャンが選択されたときに、UIF処理部334が行う処理を示すフローチャートである。
UIF処理部334は、入力部133からチャンネルスキャン要求を示す操作信号を受信すると、第1制御部315にチャンネルスキャン開始を通知する(ステップS120)。
この通知を受けると、第1制御部315は、第1フェーズのDTMBのチャンネルスキャンを開始する。第1制御部315による第1フェーズのDTMBのチャンネルスキャンは、図7に示されたものとほぼ同様であるが、実施の形態3では、第1制御部315及び第3制御部363で、第1フェーズのDTMBのチャンネルスキャンを分担する。このため、第1制御部315は、図7のステップS41において、第1記憶部314の第3チャンネルスキャン実施済みリスト格納部314Eに格納されている第3チャンネルスキャン実施済みリストに受信チャンネルHが存在するか否かを判断する。
また、第1制御部315は、第1フェーズのDTMBのチャンネルスキャンが終了すると、第2フェーズのDTMBのチャンネルスキャンを開始する。第1制御部315による第2フェーズのDTMBのチャンネルスキャンは、図9に示されたフローとほぼ同様であるが、ステップS80及びS81において、第2スキャン用チャンネルリストの代わりに、第2記憶部324の第4スキャン用チャンネルリスト格納部324Dに格納されている第4スキャン用チャンネルリストを用いて処理を行う。
さらに、第1制御部315は、第2フェーズのDTMBのチャンネルスキャンが終了すると、第3フェーズのDTMBのチャンネルスキャンを開始する。第1制御部315による第3フェーズのDTMBのチャンネルスキャンは、図11に示されたフローとほぼ同様であるが、実施の形態3では、第1制御部315及び第3制御部363で、第3フェーズのDTMBのチャンネルスキャンを分担する。例えば、第1制御部315は、49チャンネルから52チャンネルまでのチャンネルスキャンを行い、第3制御部363は、53チャンネルから56チャンネルまでのチャンネルスキャンを行う。このため、第1制御部315は、図11のステップS101において、受信チャンネルMが52チャンネルよりも大きいか否かを判断し、受信チャンネルMが52チャンネルよりも大きい場合には、第3フェーズのDTMBのチャンネルスキャンを終了する。
次に、UIF処理部334は、第2制御部325にチャンネルスキャン開始を通知する(ステップS121)。
この通知を受けると、第2制御部325は、第1フェーズのCMMBのチャンネルスキャンを開始する。第2制御部325による第1フェーズのCMMBのチャンネルスキャンは、図8に示されたものとほぼ同様であるが、実施の形態3では、第2制御部325及び第4制御部373で、第1フェーズのCMMBのチャンネルスキャンを分担する。このため、第2制御部325は、図8のステップS61において、第2記憶部324の第4チャンネルスキャン実施済みリスト格納部324Eに格納されている第4チャンネルスキャン実施済みリストに受信チャンネルIが存在するか否かを判断する。
また、第2制御部325は、第1フェーズのCMMBのチャンネルスキャンが終了すると、第2フェーズのCMMBのチャンネルスキャンを開始する。第2制御部325による第2フェーズのCMMBのチャンネルスキャンは、図10に示されたものとほぼ同様であるが、ステップS90及びS91において、第1スキャン用チャンネルリストの代わりに、第1記憶部314の第3スキャン用チャンネルリスト格納部314Dに格納されている第3スキャン用チャンネルリストを用いて処理を行う。
次に、UIF処理部334は、第3制御部363にチャンネルスキャン開始を通知する(ステップS122)。
この通知を受けると、第3制御部363は、第1フェーズのDTMBのチャンネルスキャンを開始する。第3制御部363による第1フェーズのDTMBのチャンネルスキャンは、図7に示されたものとほぼ同様であるが、実施の形態3では、第1制御部315及び第3制御部363で、第1フェーズのDTMBのチャンネルスキャンを分担し、例えば、第3制御部363は、22チャンネル以降のチャンネルスキャンを行う。このため、第3制御部363は、図7のステップS40において、受信チャンネルHの初期値として「13」の代わりに「22」を設定し、また、図7のステップS41において、第2記憶部324の第4チャンネルスキャン実施済みリスト格納部324Eに格納されている第4チャンネルスキャン実施済みリストに受信チャンネルHが存在するか否かを判断する。
また、第3制御部363は、第1フェーズのDTMBのチャンネルスキャンが終了すると、第2フェーズのDTMBのチャンネルスキャンを開始する。第3制御部363による第2フェーズのDTMBのチャンネルスキャンは、図9に示されたものと同様である。
さらに、第3制御部363は、第2フェーズのDTMBのチャンネルスキャンが終了すると、第3フェーズのDTMBのチャンネルスキャンを開始する。第3制御部363による第3フェーズのDTMBのチャンネルスキャンは、図11に示されたものとほぼ同様であるが、実施の形態3では、第1制御部315及び第3制御部363で、第3フェーズのDTMBのチャンネルスキャンを分担する。例えば、第1制御部315は、49チャンネルから52チャンネルまでのチャンネルスキャンを行い、第3制御部363は、53チャンネルから56チャンネルまでのチャンネルスキャンを行う。このため、第3制御部363は、図11のステップS100において、受信チャンネルMの初期値として「49」の代わりに「53」を設定する。
次に、UIF処理部334は、第4制御部373にCMMBのチャンネルスキャン開始を通知する(ステップS123)。
この通知を受けると、第4制御部373は、第1フェーズのCMMBのチャンネルスキャンを開始する。第4制御部373による第1フェーズのCMMBのチャンネルスキャンは、図8に示されたものとほぼ同様であるが、実施の形態3では、第2制御部325及び第4制御部373で、第1フェーズのCMMBのチャンネルスキャンを分担する。例えば、第4制御部373は、39チャンネル以前のチャンネルスキャンを行う。このため、第4制御部373は、ステップS60において、受信チャンネルIの初期値として「48」の代わりに「39」を設定する。
また、第4制御部373は、第1フェーズのCMMBのチャンネルスキャンが終了すると、第2フェーズのCMMBのチャンネルスキャンを開始する。第4制御部373による第2フェーズのCMMBのチャンネルスキャンは、図10に示されたものと同様である。
上記のように、チャンネルスキャン開始の通知を第1制御部315、第2制御部325、第3制御部363及び第4制御部373に行うことで、第1制御部315及び第3制御部363の制御によるDTMBチャンネルスキャンと、第2制御部325及び第4制御部373の制御によるCMMBのチャンネルスキャンとが並行して行われる。
そして、UIF処理部334は、第1制御部315及び第3制御部363によるDTMBのチャンネルスキャンの完了通知、並びに第2制御部325及び第4制御部373によるCMMBのチャンネルスキャンの完了通知の全てを受けるまで待機する(ステップS124)。UIF処理部334は、これらの通知を全て受ける(ステップS124でYES)と、処理を終了する。なお、処理が終了した場合には、UIF処理部334は、表示部152にチャンネルスキャン処理が終了したことを示す通知画面の映像信号を生成して、映像合成部131を介して、表示部152に出力し、表示部152にこのような画面を表示させてもよい。
なお、図18では、第1制御部315、第2制御部325、第3制御部363及び第4制御部373の順番で、チャンネルスキャンの開始を通知しているが、これらの順番は、どのような順番でもよい。
図19は、デジタル放送受信装置300で行われるチャンネルスキャンを説明するための概略図である。図19では、向かって左から右に時間が進み、DTMBのチャンネルスキャンとCMMBのチャンネルスキャンとが同時に開始されたときの様子が示されている。第1フェーズのチャンネルスキャンには、第1フェーズのDTMBのチャンネルスキャン及び第1フェーズのCMMBのチャンネルスキャンが含まれ、第2フェーズのチャンネルスキャンには、第2フェーズのDTMBのチャンネルスキャン及び第2フェーズのCMMBのチャンネルスキャンが含まれ、第3フェーズのチャンネルスキャンには、第3フェーズのDTMBのチャンネルスキャンが含まれる。第1フェーズ、第2フェーズ及び第3フェーズのDTMBのチャンネルスキャンは、第1制御部315及び第3制御部363で分担して実行され、第1フェーズ及び第2フェーズのCMMBのチャンネルスキャンは、第2制御部325及び第4制御部373で分担して実行される。
まず、第1フェーズのDTMBのチャンネルスキャンでは、第1制御部315と第3制御部363が分担してチャンネルスキャンを行い、第1制御部315は、13チャンネルから21チャンネルまでを昇順にチャンネルスキャンを行い、第3制御部363は、22チャンネルから30チャンネルまでを昇順にチャンネルスキャンを行う。
一方、第1フェーズのCMMBのチャンネルスキャンでは、第2制御部325と第4制御部373が分担してチャンネルスキャンを行い、第2制御部325は、48チャンネルから40チャンネルまでを降順にチャンネルスキャンを行い、第4制御部373は、39チャンネルから31チャンネルまでを降順にチャンネルスキャンを行う。
そして、第1フェーズの各々のチャンネルスキャンでは、復調できないが受信電力が予め定められた閾値よりも大きかった物理チャンネルのチャンネル番号が、それぞれのスキャン用チャンネルリストに登録される。例えば、図19に示すように、第1フェーズのDTMBのチャンネルスキャンでは、14チャンネル及び29チャンネルがそれぞれ登録される。一方、第1フェーズのCMMBのチャンネルスキャンでは、37チャンネル及び40チャンネルがそれぞれ登録される。
次に第2フェーズの各々のチャンネルスキャンでは、間引きスキャンが行われる。第2フェーズのDTMBのチャンネルスキャンでは、第1フェーズのCMMBのチャンネルスキャンにおいて、必要な受信電力はあったが復調できなかった37チャンネル及び40チャンネルを第1制御部315及び第3制御部363が分担してチャンネルスキャンを行う。そして、例えば、図19に示すように、第2フェーズのDTMBのチャンネルスキャンで、これらのチャンネルの電気信号が、DTMB信号であると認識されると、各々のチャンネルで取得された選局情報が第1サービスリストに登録される。
一方、第2フェーズのCMMBのチャンネルスキャンでは、第1フェーズのDTMBのチャンネルスキャンにおいて、必要な受信電力はあったが復調できなかった14チャンネル及び29チャンネルを第2制御部325及び第4制御部373が分担してチャンネルスキャンを行う。そして、例えば、図19に示すように、第2フェーズのCMMBスキャンで、これらのチャンネルの電気信号が、CMMB信号であると認識されると、各々のチャンネルで取得された選局情報が第2サービスリストに登録される。
実施の形態3では、第1チューナ部110、第1復調部111、第1デマルチプレクス部112及び第1制御部315と、第3チューナ部360、第3復調部361、第3デマルチプレクス部362及び第3制御部363との2つの系統でDTMBのチャンネルスキャンを分担して行い、これと並行して、第2チューナ部120、第2復調部121、第2デマルチプレクス部122及び第2制御部325と、第4チューナ部370、第4復調部371、第4デマルチプレクス部372及び第4制御部373との2つの系統でCMMBのチャンネルスキャンを分担して行っているが、DTMBのチャンネルスキャンを1つの系統で実行し、CMMBのチャンネルスキャンを2つの系統で分担して実行してもよく、また、DTMBのチャンネルスキャンを2つの系統で分担して実行し、CMMBのチャンネルスキャンを1つの系統で実行してもよい。これらの場合には、図15に示すデジタル放送受信装置300から、不要な構成(アンテナ、チューナ部、復調部、デマルチプレクス部及び制御部)が除かれる。
上記のように、実施の形態3に係るデジタル放送受信装置300では、第1フェーズ及び第3フェーズのDTMBのチャンネルスキャンを2つの制御部が分担して実行し、第1フェーズのCMMBのチャンネルスキャンを2つの制御部が分担して実行するようにしたので、実施の形態1と比べて、第1フェーズ及び第3フェーズのチャンネルスキャンをさらに1/2の時間で完了することができる。
また、実施の形態3に係るデジタル放送受信装置300では、第2フェーズのDTMBのチャンネルスキャンを2つの制御部が分担して実行し、第2フェーズのCMMBのチャンネルスキャンを2つの制御部が分担して実行するようにしたので、第2フェーズのチャンネルスキャンも実施の形態1と比べて、さらに1/2の時間で完了することができる。
なお、実施の形態3に係るデジタル放送受信装置300では、第1制御部315は、第4スキャン用チャンネルリストを用いて、第2フェーズのDTMBのチャンネルスキャンを行い、第3制御部363は、第2スキャン用チャンネルリストを用いて、第2フェーズのDTMBのチャンネルスキャンを行っているが、第1制御部315が第2スキャン用チャンネルリストを用い、第3制御部363が第4スキャン用チャンネルリストを用いるように構成してもよい。
同様に、実施の形態3に係るデジタル放送受信装置300では、第2制御部325は、第3スキャン用チャンネルリストを用いて、第2フェーズのCMMBのチャンネルスキャンを行い、第4制御部373は、第1スキャン用チャンネルリストを用いて、第2フェーズのCMMBのチャンネルスキャンを行っているが、第2制御部325が第1スキャン用チャンネルリストを用い、第4制御部373が第1スキャン用チャンネルリストを用いるように構成してもよい。
また、実施の形態3に係るデジタル放送受信装置300では、第1フェーズのDTMBのチャンネルスキャンにおいて、第1制御部315は、13チャンネルから昇順にチャンネルスキャンを実行し、第3制御部363は、22チャンネルから昇順にチャンネルスキャンを実行しているが、第1制御部315が、22チャンネルから昇順にチャンネルスキャンを実行し、第3制御部363が、13チャンネルから昇順にチャンネルスキャンを実行するように構成してもよい。
同様に、実施の形態3に係るデジタル放送受信装置300では、第2フェーズのCMMBのチャンネルスキャンにおいて、第2制御部325は、48チャンネルから降順にチャンネルスキャンを実行し、第4制御部373は、39チャンネルから降順にチャンネルスキャンを実行しているが、第2制御部325が、39チャンネルから降順にチャンネルスキャンを実行し、第4制御部373が、48チャンネルから降順にチャンネルスキャンを実行するように構成してもよい。
さらに、実施の形態3に係るデジタル放送受信装置300では、第1制御部315及び第3制御部363が第2フェーズ及び第3フェーズのDTMBのチャンネルスキャンを分担して実行しているが、例えば、何れか一方が第2フェーズのDTMBのチャンネルスキャンを実行し、これと並行して、他方が第3フェーズのDTMBのチャンネルスキャンを実行するようにしてもよい。
実施の形態4.
図20は、実施の形態4に係るデジタル放送受信装置400の構成を概略的に示すブロック図である。図20に示されるように、デジタル放送受信装置400は、第1チューナ部110と、第1復調部111と、第1デマルチプレクス部112と、第1デコード部113と、第1記憶部314と、第1制御部415と、第2チューナ部120と、第2復調部121と、第2デマルチプレクス部122と、第2デコード部123と、第2記憶部324と、第2制御部425と、映像切替部130と、映像合成部131と、音声切替部132と、入力部133と、UIF処理部334と、第3チューナ部360と、第3復調部361と、第3デマルチプレクス部362と、第3制御部463と、第4チューナ部370と、第4復調部371と、第4デマルチプレクス部372と、第4制御部473とを備える。実施の形態4に係るデジタル放送受信装置400は、第1制御部415、第2制御部425、第3制御部463及び第4制御部473での制御の点において、実施の形態3に係るデジタル放送受信装置300と異なっている。実施の形態3では、UIF処理部334がユーザからの指示を受けてチャンネルスキャンを実行させていたが、実施の形態4では、サービスの視聴中に並行してバックグラウンドで常時チャンネルスキャンが実行される点で、実施の形態3と異なっている。
第1制御部415は、第1放送方式のチャンネルをスキャンする処理、及び、第1放送方式の放送を受信する処理を制御する。ここで、実施の形態3に係る第1制御部415は、第2放送方式のサービスが受信されている場合に、そのバックグラウンドにおいて、第1フェーズ、第2フェーズ及び第3フェーズのDTMBのチャンネルスキャンを行う。第1フェーズのDTMBのチャンネルスキャンでは、第1制御部415は、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯と第2放送方式の放送で使用されている周波数帯とが重複している範囲に含まれている物理チャンネルについて、第3制御部463と分担して、予め定められた第1順番でチャンネルスキャンを行う。第2フェーズのDTMBのチャンネルスキャンでは、第1制御部415は、第4制御部473で必要な受信電力はあるが第2放送方式として復調することができないと判断された物理チャンネルについて、第3制御部463と分担して、チャンネルスキャンを行う。第3フェーズのDTMBのチャンネルスキャンでは、第1制御部415は、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯に含まれる物理チャンネルの内、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯と第2放送方式の放送で使用されている周波数帯とが重複している範囲に含まれていない物理チャンネルについて、第3制御部463と分担してチャンネルスキャンを行う。
また、第1制御部415は、第1デマルチプレクス部112より与えられた第1データ(PSI及びSI)より、選局情報を抽出し、抽出した選局情報を第1記憶部314の第1サービスリスト格納部114Aに格納されている第1サービスリストに登録する処理を行う。
第2制御部425は、第2放送方式のチャンネルをスキャンする処理、及び、第2放送方式の放送を受信する処理を制御する。ここで、実施の形態4に係る第2制御部425は、第1放送方式のサービスが受信されている場合に、そのバックグラウンドにおいて、第4フェーズ及び第5フェーズのCMMBのチャンネルスキャンを行う。第4フェーズのCMMBのチャンネルスキャンでは、第2制御部425は、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯と第2放送方式の放送で使用されている周波数帯とが重複している範囲に含まれている物理チャンネルについて、第4制御部473と分担して、予め定められた第2順番でチャンネルスキャンを行う。ここで、第2順番は、第1制御部415がチャンネルスキャンを制御する第1順番の逆の順番である。また、第5フェーズのCMMBのチャンネルスキャンでは、第2制御部425は、第3制御部463で必要な受信電力はあるが第1放送方式として復調することができないと判断された物理チャンネルについて、第4制御部473と分担してチャンネルスキャンを行う。
また、第2制御部425は、第2デマルチプレクス部122より与えられた第2データ(CIT)より、選局情報を抽出し、抽出した選局情報を第2記憶部324の第2サービスリスト格納部124Aに格納されている第2サービスリストに登録する処理を行う。
第3制御部463は、第1放送方式のチャンネルをスキャンする処理、及び、第1放送方式の放送を受信する処理を制御する。ここで、実施の形態4に係る第3制御部463は、第2放送方式のサービスが受信されている場合には、そのバックグラウンドにおいて、第1制御部415と分担して、第1フェーズ、第2フェーズ及び第3フェーズのDTMBのチャンネルスキャンを行う。また、実施の形態4に係る第3制御部463は、第1放送方式のサービスが受信されている場合に、そのバックグラウンドにおいて、第1制御部415と分担せずに、第4フェーズ、第5フェーズ及び第6フェーズのDTMBのチャンネルスキャンを行う。第1フェーズのDTMBのチャンネルスキャンでは、第3制御部463は、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯と第2放送方式の放送で使用されている周波数帯とが重複している範囲に含まれている物理チャンネルについて、第1制御部415と分担して、予め定められた第1順番でチャンネルスキャンを行う。第2フェーズのDTMBのチャンネルスキャンでは、第3制御部463は、第4制御部473で必要な受信電力はあるが第2放送方式として復調することができないと判断された物理チャンネルについて、第1制御部415と分担して、チャンネルスキャンを行う。第3フェーズのDTMBのチャンネルスキャンでは、第3制御部463は、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯に含まれる物理チャンネルの内、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯と第2放送方式の放送で使用されている周波数帯とが重複している範囲に含まれていない物理チャンネルについて、第1制御部415と分担してチャンネルスキャンを行う。第4フェーズのDTMBのチャンネルスキャンでは、第3制御部463は、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯と第2放送方式の放送で使用されている周波数帯とが重複している範囲に含まれている物理チャンネルについて、予め定められた第1順番でチャンネルスキャンを行う。第5フェーズのDTMBのチャンネルスキャンでは、第3制御部463は、第2制御部425及び第4制御部473で必要な受信電力はあるが第2放送方式として復調することができないと判断された物理チャンネルについて、チャンネルスキャンを行う。第6フェーズのDTMBのチャンネルスキャンでは、第3制御部463は、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯に含まれる物理チャンネルの内、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯と第2放送方式の放送で使用されている周波数帯とが重複している範囲に含まれていない物理チャンネルについて、チャンネルスキャンを行う。
また、第3制御部463は、第1デマルチプレクス部112より与えられた第1データ(PSI及びSI)より、選局情報を抽出し、抽出した選局情報を第1記憶部314の第1サービスリスト格納部114Aに格納されている第1サービスリストに登録する処理を行う。
第4制御部473は、第2放送方式のチャンネルをスキャンする処理、及び、第2放送方式の放送を受信する処理を制御する。ここで、実施の形態4に係る第4制御部473は、第2放送方式のサービスが受信されている場合には、そのバックグラウンドにおいて、第2制御部425と分担せずに、第1フェーズ及び第2フェーズのCMMBのチャンネルスキャンを行う。また、実施の形態4に係る第4制御部473は、第1放送方式のサービスが受信されている場合には、そのバックグラウンドにおいて、第4フェーズ及び第5フェーズのCMMBのチャンネルスキャンを行う。第1フェーズのCMMBのチャンネルスキャンでは、第4制御部473は、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯と第2放送方式の放送で使用されている周波数帯とが重複している範囲に含まれている物理チャンネルについて、予め定められた第2順番でチャンネルスキャンを行う。ここで、第2順番は、第1制御部415がチャンネルスキャンを制御する第1順番の逆の順番である。第2フェーズのCMMBのチャンネルスキャンでは、第4制御部473は、第1制御部415及び第3制御部463で必要な受信電力はあるが第1放送方式の電気信号ではないと判断された物理チャンネルについて、チャンネルスキャンを行う。第4フェーズのCMMBのチャンネルスキャンでは、第4制御部473は、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯と第2放送方式の放送で使用されている周波数帯とが重複している範囲に含まれている物理チャンネルについて、第2制御部425と分担して、予め定められた第2順番でチャンネルスキャンを行う。また、第5フェーズのCMMBのチャンネルスキャンでは、第2制御部473は、第3制御部463で必要な受信電力はあるが第1放送方式として復調することができないと判断された物理チャンネルについて、第2制御部425と分担してチャンネルスキャンを行う。
また、第4制御部473は、第4デマルチプレクス部372より与えられた第2データ(CIT)より、選局情報を抽出し、抽出した選局情報を第2記憶部324の第2サービスリスト格納部124Aに格納されている第2サービスリストに登録する処理を行う。
上記のように構成されるデジタル放送受信装置400は、下記のように動作する。
第2チューナ部120、第2復調部121、第2デマルチプレクス部122及び第2デコード部123が、CMMB信号を受信してデコードしている場合には、そのバックグラウンドで下記のチャンネルスキャンが実行される。
まず、第1制御部415は、第1チューナ部110、第1復調部111及び第1デマルチプレクス部112を制御して、第1フェーズのDTMBのチャンネルスキャン(例えば、13チャンネル以降のチャンネルスキャン)を実行する。第3制御部463は、第3チューナ部360、第3復調部361及び第3デマルチプレクス部362を制御して、第1フェーズのDTMBのチャンネルスキャン(例えば、22チャンネル以降のチャンネルスキャン)を実行する。第4制御部473は、第4チューナ部370、第4復調部371及び第4デマルチプレクス部372を制御して、第1フェーズのCMMBのチャンネルスキャン(例えば、48チャンネル以前のチャンネルスキャン)を実行する。この場合、第1制御部415及び第3制御部463による第1フェーズのDTMBのチャンネルスキャンと、第4制御部473による第1フェーズのCMMBのチャンネルスキャンとの合計3つの系統によるチャンネルスキャンが並行して実行される。このときスキャン対象となる帯域は、これら3つの系統で分担される。第1制御部415及び第3制御部463が実行した第1フェーズのDTMBのチャンネルスキャンで検出された、復調できないが受信電力が第2閾値よりも大きかった物理チャンネルのチャンネル番号は、第1スキャン用チャンネルリスト及び第3スキャン用チャンネルリストにそれぞれ記録される。同様に、第4制御部473が実施した第1フェーズのCMMBのチャンネルスキャンで検出された、復調できないが受信電力が第1閾値よりも大きかった物理チャンネルのチャンネル番号は、第4スキャン用チャンネルリストに記録される。
次に、第1制御部415及び第3制御部463は、分担して、第4スキャン用チャンネルリストに登録されているチャンネル番号のみを対象とした第2フェーズのDTMBのチャンネルスキャンを実行する。分担の仕方については、特に限定されないが、例えば、第1制御部415は、第4スキャン用チャンネルリストに早く登録された順(チャンネル番号の大きい順)で、第3制御部463は、第4スキャン用チャンネルリストに遅く登録された順(チャンネル番号の小さい順)でチャンネルスキャンを行う。これと並行して、第4制御部473は、第1スキャン用チャンネルリスト及び第3スキャン用チャンネルリストに登録されているチャンネル番号のみを対象とした第2フェーズのCMMBのチャンネルスキャンを実行する。
最後に、第1制御部415及び第3制御部463は、分担して、第3フェーズのDTMBのチャンネルスキャンとして、第1フェーズのチャンネルスキャン及び第2フェーズのチャンネルスキャンでスキャンされたチャンネル以外で、まだスキャンされていない残りのチャンネルに対してチャンネルスキャンを実行する。ここでの分担の仕方は、実施の形態3と同様である。
なお、CMMB信号が受信されて、デコードされている場合の上記のようなチャンネルスキャンは、例えば、第1制御部415、第2制御部425、第3制御部463又は第4制御部473が他の制御部に指示を出すことにより開始されてもよい。また、このような指示は、UIF処理部334が出してもよい。さらに、このような指示は、予め定められた時、例えば、定期的に出されるのが望ましい。
第1チューナ部110、第1復調部111、第1デマルチプレクス部112及び第1デコード部113が、DTMB信号を受信してデコードしている場合には、そのバックグラウンドで下記のチャンネルスキャンが実行される。
まず、第3制御部463は、第4フェーズのDTMBのチャンネルスキャンとして、第3チューナ部360、第3復調部361及び第3デマルチプレクス部362を制御して、チャンネルスキャン(例えば、13チャンネル以降のチャンネルスキャン)を実行し、第2制御部425は、第4フェーズのCMMBのチャンネルスキャンとして、第2チューナ部120、第2復調部121及び第2デマルチプレクス部122を制御して、チャンネルスキャン(例えば、48チャンネル以前のチャンネルスキャン)を実行し、さらに第4制御部473は、第4フェーズのCMMBのチャンネルスキャンとして、第4チューナ部370、第4復調部371及び第4デマルチプレクス部372を制御して、チャンネルスキャン(例えば、39チャンネル以前のチャンネルスキャン)を実行する。この場合、第3制御部463による第4フェーズのDTMBのチャンネルスキャンと、第2制御部425及び第4制御部473による第4フェーズのCMMBのチャンネルスキャンとの合計3つの系統によるチャンネルスキャンが並行して実行される。このときスキャン対象となる帯域は、これら3つの系統で分担される。第3制御部463が実行した第4フェーズのDTMBのチャンネルスキャンで検出された、復調できないが受信電力が第2閾値よりも大きかった物理チャンネルのチャンネル番号は、第3スキャン用チャンネルリストに記録される。同様に、第2制御部425及び第4制御部473が実行した第4フェーズのCMMBのチャンネルスキャンで検出された、復調できないが受信電力が第1閾値よりも大きかった物理チャンネルのチャンネル番号は、第2スキャン用チャンネルリスト及び第4スキャン用チャンネルリストにそれぞれ記録される。
次に、第3制御部463は、第5フェーズのDTMBのチャンネルスキャンとして、第2スキャン用チャンネルリスト及び第4スキャン用チャンネルリストに登録されているチャンネル番号のみを対象としたチャンネルスキャンを実行する。これと並行して、第2制御部425及び第4制御部473は、第5フェーズのCMMBのチャンネルスキャンとして、第3スキャン用チャンネルリストに登録されているチャンネル番号のみを対象としたチャンネルスキャンを分担して実行する。分担の仕方については、特に限定されないが、例えば、第2制御部425は、第3スキャン用チャンネルリストに早く登録された順(チャンネル番号の小さい順)で、第4制御部473は、第3スキャン用チャンネルリストに遅く登録された順(チャンネル番号の大きい順)でチャンネルスキャンを行う。
最後に、第3制御部463は、第6フェーズのDTMBのチャンネルスキャンとして、第1フェーズのチャンネルスキャン及び第2フェーズのチャンネルスキャンでスキャンされたチャンネル以外で、まだスキャンされていない残りのチャンネルに対してチャンネルスキャンを実行する。
なお、DTMB信号が受信されて、デコードされている場合の上記のようなチャンネルスキャンは、例えば、第1制御部415、第2制御部425、第3制御部463又は第4制御部473が他の制御部に指示を出すことにより開始されてもよい。また、このような指示は、UIF処理部334が出してもよい。さらに、このような指示は、予め定められた時、例えば、定期的に出されるのが望ましい。
上記のように、実施の形態4に係るデジタル放送受信装置400によれば、サービスの視聴中にバックグラウンドで常時実行するチャンネルスキャン時間を短縮することができる。このため、サービスの視聴中にバックグラウンドで常時実行するチャンネルスキャンの周期を短縮することができる。常時実行するチャンネルスキャンの周期が短縮されると、例えば、デジタル放送受信装置400を用いてユーザが移動中にサービスを視聴している際に、移動した地点で受信することができるサービスリストがより正確に生成される。言い換えると、チャンネルスキャンの周期が長くなってしまうと、あるチャンネルのスキャン間隔が長くなってしまうため、あるチャンネルにおける受信状況の変化が、サービスリストに反映されていない期間が長くなってしまい、ユーザがサービスを選択した時点で、サービスリストに登録されている受信環境が変わっていて、受信できなくなっている可能性が高くなる。
チャンネルスキャン周期が長いと、放送エリアを跨いで移動してしまった場合における代替チャンネルへの切り替え時にも、サービスリストが正確ではない可能性が高くなる。言い換えると、バックグラウンドでのチャンネルスキャン周期が短いほど、サービスリストの正確性が高くなり、正確な代替チャンネルの切り替えができる可能性が高くなる。
さらに、実施の形態4に係るデジタル放送受信装置400は、短時間でバックグランドにおいて常時実行するチャンネルスキャンが実行できるため、電源投入時に短時間でバックグラウンドにおいてチャンネルスキャンを自動的に行うことができ、ユーザに早くサービスリストを提示することができる。さらに、実施の形態4に係るデジタル放送受信装置400は、短期間でサービスリストを作成することができるため、サービスリストを記憶する不揮発性メモリを不要にすることができる。
実施の形態5.
実施の形態1から4は、第1放送方式としてDTMB、第2放送方式としてCMMBを用いているが、これらに限定されるものではない。第1放送方式が使用する周波数帯と、第2放送方式が使用する周波数帯とが少なくとも一部において重複している場合には,本発明を適用することができる。ここでは、例えば、第1放送方式としてATSC(Advanced Television Systems Committee)、第2放送方式としてATSC−M/H(ATSC−Mobile/Handheld)が用いられる場合の例を、実施の形態5として説明する。
図21は、実施の形態5に係るデジタル放送受信装置500の構成を概略的に示すブロック図である。図21に示されるように、デジタル放送受信装置500は、第1チューナ部110と、第1復調部111と、第1デマルチプレクス部112と、第1デコード部113と、第1記憶部514と、第1制御部515と、第2チューナ部120と、第2復調部121と、第2デマルチプレクス部122と、第2デコード部123と、第2記憶部524と、第2制御部525と、映像切替部130と、映像合成部131と、音声切替部132と、入力部133と、UIF処理部134とを備える。ここで、第1チューナ部110には第1アンテナ150が接続されており、第1アンテナ150、第1チューナ部110、第1復調部111、第1デマルチプレクス部112、第1デコード部113、第1記憶部514及び第1制御部515がATSC系統を構成し、ATSC系統で第1放送方式としてのATSC方式の放送が受信される。また、第2チューナ部120には第2アンテナ151が接続されており、第2アンテナ151、第2チューナ部120、第2復調部121、第2デマルチプレクス部122、第2デコード部123、第2記憶部524及び第2制御部525がATSC−M/H系統を構成し、ATSC−M/H系統で第2放送方式としてのATSC−M/H方式の放送が受信される。
実施の形態5に係るデジタル放送受信装置500は、第1制御部515及び第2制御部525での制御及び処理の点、並びに、第1記憶部514及び第2記憶部524に記憶されている情報の点において、実施の形態1に係るデジタル放送受信装置100と異なっている。
第1記憶部514は、第1放送方式及び第2放送方式のチャンネルをスキャンするために必要な情報、及び、第1放送方式で放送されるサービスを受信するために必要な情報を記憶する。
図22は、第1記憶部514の構成を概略的に示すブロック図である。図22に示されるように、第1記憶部514は、第1サービスリスト格納部114Aと、第1スキャン用チャンネルリスト格納部514Bと、第1チャンネルスキャン実施済みリスト格納部114Cとを備える。実施の形態5における第1記憶部514は、第1スキャン用チャンネルリスト格納部514Bに格納されている情報において、実施の形態1に係る第1記憶部114と異なっている。
第1スキャン用チャンネルリスト格納部514Bは、チャンネルスキャン時に、第1チューナ部110で受信された電波が予め定められた閾値(第1閾値)よりも大きな受信電力があり、この電波から生成された電気信号を第1復調部111で復調できた物理チャンネルを識別するための識別情報(ここでは、チャンネル番号)のリストである第1スキャン用チャンネルリストを格納する。例えば、第1スキャン用チャンネルリストは、受信された電波がATSCのサービスを安定して視聴できる最低の受信レベルである第1閾値よりも大きな受信電力を有し、このような電波から生成された電気信号を復調することができた物理チャンネルのチャンネル番号が登録されたものである。ここで、第1閾値は、上記の式(3)で算出された値、又は、ATSCの規格により定められた受信電力の最小受信レベルから選択された値となる。
図21を再度参照すると、第1制御部515は、第1放送方式のチャンネルをスキャンする処理、及び、第1放送方式の放送を受信する処理を制御する。例えば、第1制御部515は、第1フェーズ及び第2フェーズのATSCのチャンネルスキャンを行う。また、第1制御部515は、ATSC方式の放送で使用されている周波数帯が、ATSC−M/H方式の放送で使用されている周波数帯よりも広い場合には、第3フェーズのATSCのチャンネルスキャンを行う。
第1フェーズのATSCのチャンネルスキャンでは、第1制御部515は、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯と第2放送方式の放送で使用されている周波数帯とが重複している範囲に含まれている物理チャンネルの内、未だ第2制御部125でチャンネルスキャンの対象とはされていない物理チャンネルについて、予め定められた第1順番でチャンネルスキャンを行う。そして、第1制御部515は、第1フェーズのATSCのチャンネルスキャンにおいて、受信された電波が第1閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができた物理チャンネルがあった場合には、当該物理チャンネルの選局情報を第1サービスリストに登録するとともに、当該物理チャンネルのチャンネル番号を、第1スキャン用チャンネルリストに登録する。
また、第2フェーズのATSCのチャンネルスキャンでは、第1制御部515は、第2スキャン用チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルについて、チャンネルスキャンを行う。さらに、第3フェーズのATSCのチャンネルスキャンでは、第1制御部515は、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯と第2放送方式の放送で使用されている周波数帯とが重複している範囲に含まれていない物理チャンネルについてチャンネルスキャンを行う。
第2記憶部524は、第2放送方式及び第1放送方式のチャンネルをスキャンするために必要な情報、及び、第2放送方式で放送されるサービスを受信するために必要な情報を記憶する。
図23は、第2記憶部524の構成を概略的に示すブロック図である。図23に示されるように、第2記憶部524は、第2サービスリスト格納部124Aと、第2スキャン用チャンネルリスト格納部524Bと、第2チャンネルスキャン実施済みリスト格納部124Cとを備える。実施の形態5における第2記憶部524は、第2スキャン用チャンネルリスト格納部524Bに格納されている情報において、実施の形態1における第2記憶部124と異なっている。
第2スキャン用チャンネルリスト格納部524Bは、チャンネルスキャン時に、第2チューナ部120で受信された電波が、予め定められた第2閾値よりも大きな受信電力を有し、このような電波から生成された電気信号を第2復調部121で復調できた物理チャンネルを識別するための識別情報(ここでは、チャンネル番号)と、第2チューナ部120で受信された電波が予め定められた第1閾値よりも大きな受信電力を有するが、このような電波から生成された電気信号を第2復調部121で復調できなかった(フレームロックできなかった)物理チャンネルを識別するための識別情報(ここでは、チャンネル番号)とのリストである第2スキャン用チャンネルリストを格納する。
例えば、第2スキャン用チャンネルリストは、受信された電波が第2放送方式であるATSC−M/Hのサービスを安定して視聴できる最低の受信レベルである第2閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができた物理チャンネルのチャンネル番号と、受信された電波が第1放送方式であるATSCのサービスを安定して視聴できる受信レベルである第1閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができなかった物理チャンネルのチャンネル番号とが登録されたものである。
ここで、第2閾値は、上記の式(1)で算出された値、又はATSC−M/Hの規格により定められた受信電力の最小受信レベルから選択された値となる。
図21を再度参照すると、第2制御部525は、第2放送方式のチャンネルをスキャンする処理、及び、第2放送方式の放送を受信する処理を制御する。例えば、第2制御部525は、第1フェーズ及び第2フェーズのATSC−M/Hのチャンネルスキャンを行う。
第1フェーズのATSC−M/Hのチャンネルスキャンでは、第2制御部525は、第2放送方式の放送で使用されている周波数帯と第1放送方式の放送で使用されている周波数帯とが重複している範囲に含まれている物理チャンネルの内、未だ第1制御部515でチャンネルスキャンの対象とはされていない各物理チャンネルにつき予め定められた第2順番でチャンネルスキャンを行う。ここで、第2順番は、第1制御部515がチャンネルスキャンを制御する第1順番の逆の順番である。そして、第2制御部525は、第1フェーズのATSC−M/Hのチャンネルスキャンにおいて、受信された電波が第2閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調してATSC−M/Hの放送信号を生成することができた物理チャンネルがあった場合には、当該物理チャンネルの選局情報を第2サービスリストに登録するとともに、当該物理チャンネルのチャンネル番号を、第2スキャン用チャンネルリストに登録する。さらに、第2制御部525は、第1フェーズのATSC−M/Hのチャンネルスキャンにおいて、受信された電波が第1閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができなかった物理チャンネルのチャンネル番号を、第2スキャン用チャンネルリストに登録する。
また、第2フェーズのATSC−M/Hのチャンネルスキャンでは、第2制御部525は、第1スキャン用チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルにつきチャンネルスキャンを行う。
実施の形態5に係るデジタル放送受信装置500は、上記のように構成されるため、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯と第2放送方式の放送で使用されている周波数帯とが重複している範囲に含まれている物理チャンネルについて、第1フェーズのチャンネルスキャンでは、第1制御部515及び第2制御部525で分担してスキャンが制御され、第2フェーズのチャンネルスキャンでは、第1制御部515及び第2制御部525でそれぞれの放送が含まれている可能性の高い物理チャンネルだけをチャンネルスキャンするように制御されているため、効率的にチャンネルスキャンを行うことができ、チャンネルスキャンにかかる時間を短くすることができる。
実施の形態5は、実施の形態1に係るデジタル放送受信装置100に、第1放送方式としてATSC、第2放送方式としてATSC−M/Hを用いた例を示したが、同様に、実施の形態2から4に係るデジタル放送受信装置200、300、400に、第1放送方式としてATSC、第2放送方式としてATSC−M/Hを用いることもできる。
実施の形態5では、第1放送方式としてATSC、第2放送方式としてATSC−M/Hが用いられているが、第1放送方式で使用される周波数帯と第2放送方式で使用される周波数帯が重複し、同じチャンネル番号で示される物理チャンネルに第1放送方式の放送は単独で放送されるときがあるが、第2放送方式の放送は、第1放送方式の放送に多重化されて放送されるものであれば、本発明を適用することができる。例えば、第1放送方式としてDVB−T(Digital Video Broadcasting − Terrestrial)、第2放送方式としてDVB−H(Digital Video Broadcasting−Handheld)が用いられてもよい。また、第1放送方式としてDVB−T2、第2放送方式としてDVB−Hが用いられてもよい。あるいは、実施の形態1から4に係るデジタル放送受信装置100、200、300、400に、第1放送方式としてDVB−T、第2放送方式としてDVB−Hが用いられてもよい。また、これらにおいて、第1放送方式としてDVB−T2、第2放送方式としてDVB−Hが用いられてもよい。さらにまた、これらにおいて、第1放送方式としてDVB−T2、第2放送方式としてDVB−Tが用いられてもよい。
実施の形態1から5に係るデジタル放送受信装置100、200、300、400、500は、テレビ放送の受信装置である場合の例を示したが、例えば、DVD記録再生装置、BD記録再生装置等の情報記録再生装置であってもよい。
また、実施の形態1から5に係るデジタル放送受信装置100、200、300、400、500は、表示部152及び音声出力部153に映像信号及び音声信号を出力しているが、これらを構成に含み映像及び音声を出力するようにしてもよい。
さらに、実施の形態1、2及び5に係るデジタル放送受信装置100、200、500においては、第1アンテナ150及び第2アンテナ151の少なくとも一方を構成に含むようにしてもよい。
さらにまた、実施の形態3及び4に係るデジタル放送受信装置300、400においては、第1アンテナ150、第2アンテナ151、第3アンテナ354及び第4アンテナ355の少なくとも1つを構成に含むようにしてもよい。
実施の形態1及び2では、第1制御部115は、受信レベルが第2閾値よりも大きく、第1放送方式として復調することができなかった物理チャンネルのチャンネル番号を第1チャンネルリストに登録するようにしているが、受信レベルについては判定せずに、第1放送方式として復調することができなかった物理チャンネルのチャンネル番号を第1チャンネルリストに登録するようにしてもよい。第2制御部125も同様に、受信レベルについては判定せずに、第2放送方式として復調することができなかった物理チャンネルのチャンネル番号を第2チャンネルリストに登録するようにしてもよい。
実施の形態3及び4では、第1制御部315、415及び第3制御部363、463は、受信レベルが第2閾値よりも大きく、第1放送方式として復調することができなかった物理チャンネルのチャンネル番号を第1チャンネルリストに登録するようにしているが、受信レベルについては判定せずに、第1放送方式として復調することができなかった物理チャンネルのチャンネル番号を第1チャンネルリストに登録するようにしてもよい。第2制御部325、425及び第4制御部373、473も同様に、受信レベルについては判定せずに、第2放送方式として復調することができなかった物理チャンネルのチャンネル番号を第2チャンネルリストに登録するようにしてもよい。
実施の形態6.
上述した実施の形態1から5は、異なる2つの放送方式について2系統を用いてチャンネルスキャンする場合に、チャンネルスキャンにかかる時間を短縮する構成である。具体的には、第1放送方式としてDVB−T、第2放送方式としてDVB−Hが用いられる場合や、第1放送方式としてDVB−T2、第2放送方式としてDVB−Hが用いられる場合や、第1放送方式としてDVB−T2、第2放送方式としてDVB−Tが用いられる場合を示した。しかし、欧州においては、DVB−TとDVB−T2とDVB−Hの放送方式が共存しており、それぞれの放送方式が使用する周波数帯は、一部において重複している。そこで、異なる3つの放送方式について、2つの受信系統を用いてチャンネルスキャンする場合に、チャンネルスキャンにかかる時間を短縮する構成を実施の形態6とする。
図24は、実施の形態6に係るデジタル放送受信装置600の構成を概略的に示すブロック図である。図24に示されるように、デジタル放送受信装置600は、第1チューナ部110と、第1復調部111と、第1デマルチプレクス部112と、第1デコード部113と、第1記憶部614と、第1制御部615と、第2チューナ部120と、第2復調部121と、第2デマルチプレクス部122と、第2デコード部123と、第2記憶部624と、第2制御部625と、映像切替部130と、映像合成部631と、音声切替部132と、入力部133と、UIF処理部634と、第3記憶部635とを備える。ここで、第1チューナ部110には第1アンテナ150が接続されており、第1アンテナ150、第1チューナ部110、第1復調部111、第1デマルチプレクス部112、第1デコード部113、第1記憶部614、第1制御部615及び第3記憶部635がDVB−T系統及びDVB−T2系統を構成し、この系統で第1放送方式としてのDVB−T方式と第3放送方式としてのDVB−T2方式の放送が受信される。また、第2チューナ部120には第2アンテナ151が接続されており、第2アンテナ151、第2チューナ部120、第2復調部121、第2デマルチプレクス部122、第2デコード部123、第2記憶部624、第2制御部625及び第3記憶部635がDVB−H系統及びDVB−T2系統を構成し、この系統で第2放送方式としてのDVB−H方式と第3放送方式としてのDVB−T2方式の放送が受信される。
実施の形態6に係るデジタル放送受信装置600は、第1制御部615、第2制御部625、映像合成部631及びUIF処理部634での制御及び処理の点、第1記憶部614及び第2記憶部624に記憶されている情報の点、並びに、第3記憶部635が備えられている点において、実施の形態1に係るデジタル放送受信装置100と異なっている。
第1記憶部614は、第1放送方式及び第2放送方式のチャンネルをスキャンするために必要な情報、及び、第1放送方式で放送されるサービスを受信するために必要な情報を記憶する。
図25は、第1記憶部614の構成を概略的に示すブロック図である。図25に示されるように、第1記憶部614は、第1サービスリスト格納部114Aと、第1スキャン用チャンネルリスト格納部614Bと、第1チャンネルスキャン実施済みリスト格納部114Cとを備える。実施の形態6における第1記憶部614は、第1スキャン用チャンネルリスト格納部614Bに格納されている情報において、実施の形態1に係る第1記憶部114と異なっている。
第1スキャン用チャンネルリスト格納部614Bは、チャンネルスキャン時に、第1チューナ部110で受信された電波の受信電力が予め定められた閾値よりも大きいが、この電波から生成された電気信号を第1復調部111で復調できなかった(フレームロックできなかった)物理チャンネルを識別するための識別情報(ここでは、チャンネル番号)のリストである第1スキャン用チャンネルリストを格納する。例えば、第1スキャン用チャンネルリストは、第1放送方式であるDVB−Tのチャンネルスキャンを実施した物理チャンネルにおいて受信された電波の受信電力が、第2放送方式であるDVB−Hのサービスを安定して視聴できる最低の受信レベルである第2閾値よりも大きく、かつ、この電波から生成された電気信号を第1復調部111で復調できなかった場合と、第1放送方式であるDVB−Tのチャンネルスキャンを実施した物理チャンネルにおいて受信された電波の受信電力が、第3放送方式であるDVB−T2のサービスを安定して視聴できる最低の受信レベルである第3閾値よりも大きく、かつ、この電波から生成された電気信号を第1復調部111で復調できなかった場合とに、このような物理チャンネルのチャンネル番号が登録されたものである。
ここで、第2閾値は、上記の式(3)で算出された値、又はDVB−Hの規格により定められた受信電力の最小受信レベルから選択された値であり、第2放送方式(ここでは、DVB−H)のサービスを受信するために必要な最小の受信電力を示す。また、第3閾値は、上記の式(3)で算出された値、又はDVB−T2の規格により定められた受信電力の最小受信レベルから選択された値であり、第3放送方式(ここでは、DVB−T2)のサービスを受信するために必要な最小の受信電力を示す。
第3記憶部635は、第3放送方式のチャンネルをスキャンするために必要な情報、及び、第3放送方式で放送されるサービスを受信するために必要な情報を記憶する。
図26は、第3記憶部635の構成を概略的に示すブロック図である。図26に示されるように、第3記憶部635は、第3サービスリスト格納部635Aと、第3スキャン用第1チャンネルリスト格納部635Bと、第3スキャン用第2チャンネルリスト格納部635Cとを備える。なお、第3スキャン用第1チャンネルリスト格納部635及び第3スキャン用第2チャンネルリスト格納部635Cを第3スキャン用チャンネルリスト格納部ともいい、第3スキャン用第1チャンネルリスト格納部635に格納されている第3スキャン用第1チャンネルリスト及び第3スキャン用第2チャンネルリスト格納部635Cに格納されている第3スキャン用第2チャンネルリストを第3スキャン用チャンネルリストともいう。
第3サービスリスト格納部635Aは、第3放送方式で放送されるサービスを受信するために必要な選局情報のリストを格納する。例えば、第3サービスリスト格納部635Aは、第1制御部615で抽出された、ネットワークの情報、TSの情報及びサービスの情報を含む選局情報をチャンネル毎に有する第3サービスリストを記憶する。
第3スキャン用第1チャンネルリスト格納部635Bは、チャンネルスキャン時に、第1チューナ部110で受信された電波の受信電力が予め定められた閾値よりも大きいが、この電波から生成された電気信号を第1復調部111で復調できなかった(フレームロックできなかった)物理チャンネルを識別するための識別情報(ここでは、チャンネル番号)のリストである第3スキャン用第1チャンネルリストを格納する。例えば、第3スキャン用第1チャンネルリストは、第2フェーズ及び第3フェーズにおいて、第1放送方式であるDVB−Tのチャンネルスキャンを実施した物理チャンネルにおいて受信された電波の受信電力が、第3放送方式であるDVB−T2のサービスを安定して視聴できる最低の受信レベルである第3閾値よりも大きく、かつ、この電波から生成された電気信号を第1復調部111で復調できなかった場合に、このような物理チャンネルのチャンネル番号が登録されたものである。
なお、第3閾値は、上記の式(3)で算出された値、又はDVB−T2の規格により定められた受信電力の最小受信レベルから選択された値であり、第3放送方式(ここでは、DVB−T2)のサービスを受信するために必要な最小の受信電力を示す。
第3スキャン用第2チャンネルリスト格納部635Cは、チャンネルスキャン時に、第2チューナ部120で受信された電波の受信電力が予め定められた閾値よりも大きいが、この電波から生成された電気信号を第2復調部121で復調できなかった(フレームロックできなかった)物理チャンネルを識別するための識別情報(ここでは、チャンネル番号)のリストである第3スキャン用第2チャンネルリストを格納する。例えば、第3スキャン用第2チャンネルリストは、第2フェーズ及び第3フェーズにおいて、第2放送方式であるDVB−Hのチャンネルスキャンを実施した物理チャンネルにおいて受信された電波の受信電力が、第3放送方式であるDVB−T2のサービスを安定して視聴できる最低の受信レベルである第3閾値よりも大きく、かつ、この電波から生成された電気信号を第2復調部121で復調できなかった場合に、このような物理チャンネルのチャンネル番号が登録されたものである。
図24を再度参照すると、第1制御部615は、第1放送方式及び第3放送方式のチャンネルをスキャンする処理、並びに、第1放送方式及び第3放送方式の放送を受信する処理を制御する。例えば、第1制御部615は、第1フェーズ及び第2フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンを行う。また、第1制御部615は、DVB−T方式の放送で使用されている周波数帯が、DVB−H方式の放送で使用されている周波数帯よりも広い場合には、第3フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンを行う。さらに、第1制御部615は、第4フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンを行う。
第1フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンでは、第1制御部615は、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯と第2放送方式の放送で使用されている周波数帯とが重複している範囲に含まれている物理チャンネルの内、未だ第2制御部625でチャンネルスキャンの対象とはされていない物理チャンネルについて、予め定められた第1順番でチャンネルスキャンを行う。そして、第1制御部615は、第1フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンにおいて、受信された電波が第1閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができた物理チャンネルがあった場合には、当該物理チャンネルの選局情報を第1サービスリストに登録するとともに、受信された電波が第2閾値又は第3閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができなかった物理チャンネルのチャンネル番号を、第1スキャン用チャンネルリストに登録する。
また、第2フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンでは、第1制御部615は、第2スキャン用チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルについて、チャンネルスキャンを行う。そして、受信された電波が第1閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができた物理チャンネルがあった場合には、当該物理チャンネルの選局情報を第1サービスリストに登録するとともに、受信された電波が第3閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができなかった物理チャンネルのチャンネル番号を、第3スキャン用第1チャンネルリストに登録する。
また、第3フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンでは、第1制御部615は、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯と第2放送方式の放送で使用されている周波数帯とが重複している範囲に含まれていない物理チャンネルについてチャンネルスキャンを行う。そして、受信された電波が第1閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができた物理チャンネルがあった場合には、当該物理チャンネルの選局情報を第1サービスリストに登録するとともに、受信された電波が第3閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができなかった物理チャンネルのチャンネル番号を、第3スキャン用第1チャンネルリストに登録する。
さらに、第4フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンでは、第1制御部615は、第3スキャン用第1チャンネルリスト及び第3スキャン用第2チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルについて、チャンネルスキャンを行う。そして、受信された電波が第3閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができた物理チャンネルがあった場合には、当該物理チャンネルの選局情報を第3サービスリストに登録する。
第2記憶部624は、第2放送方式及び第1放送方式のチャンネルをスキャンするために必要な情報、及び、第2放送方式で放送されるサービスを受信するために必要な情報を記憶する。
図27は、第2記憶部624の構成を概略的に示すブロック図である。図27に示されるように、第2記憶部624は、第2サービスリスト格納部124Aと、第2スキャン用チャンネルリスト格納部624Bと、第2チャンネルスキャン実施済みリスト格納部124Cとを備える。実施の形態7における第2記憶部624は、第2スキャン用チャンネルリスト格納部614Bに格納されている情報において、実施の形態1に係る第2記憶部114と異なっている。
第2スキャン用チャンネルリスト格納部624Bは、チャンネルスキャン時に、第2チューナ部120で受信された電波の受信電力が予め定められた閾値よりも大きいが、この電波から生成された電気信号を第2復調部121で復調できなかった(フレームロックできなかった)物理チャンネルを識別するための識別情報(ここでは、チャンネル番号)のリストである第2スキャン用チャンネルリストを格納する。例えば、第2スキャン用チャンネルリストは、第2放送方式であるDVB−Hのチャンネルスキャンを実施した物理チャンネルにおいて受信された電波の受信電力が、第1放送方式であるDVB−Tのサービスを安定して視聴できる最低の受信レベルである第1閾値よりも大きく、かつ、この電波から生成された電気信号を第2復調部121で復調できなかった場合と、第2放送方式であるDVB−Hのチャンネルスキャンを実施した物理チャンネルにおいて受信された電波の受信電力が、第3放送方式であるDVB−T2のサービスを安定して視聴できる最低の受信レベルである第3閾値よりも大きく、かつ、この電波から生成された電気信号を第2復調部121で復調できなかった場合とに、このような物理チャンネルのチャンネル番号が登録されたものである。
ここで、第1閾値は、上記の式(3)で算出された値、又はDVB−Tの規格により定められた受信電力の最小受信レベルから選択された値であり、第1放送方式(ここでは、DVB−T)のサービスを受信するために必要な最小の受信電力を示す。
図24を再度参照すると、第2制御部625は、第2放送方式及び第3放送方式のチャンネルをスキャンする処理、並びに、第2放送方式及び第3放送方式の放送を受信する処理を制御する。例えば、第2制御部625は、第1フェーズ及び第2フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンを行う。また、第2制御部625は、DVB−H方式の放送で使用されている周波数帯が、DVB−T方式の放送で使用されている周波数帯よりも広い場合には、第3フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンを行う。さらに、第2制御部625は、第4フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンを行う。
第1フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンでは、第2制御部625は、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯と第2放送方式の放送で使用されている周波数帯とが重複している範囲に含まれている物理チャンネルの内、未だ第1制御部615でチャンネルスキャンの対象とはされていない物理チャンネルについて、予め定められた第2順番でチャンネルスキャンを行う。ここで、第2順番は、第1制御部615がチャンネルスキャンを制御する第1順番の逆の順番である。そして、第2制御部625は、第1フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンにおいて、受信された電波が第2閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができた物理チャンネルがあった場合には、当該物理チャンネルの選局情報を第2サービスリストに登録するとともに、受信された電波が第1閾値又は第3閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができなかった物理チャンネルのチャンネル番号を、第2スキャン用チャンネルリストに登録する。
また、第2フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンでは、第2制御部625は、第1スキャン用チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルについて、チャンネルスキャンを行う。そして、受信された電波が第2閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができた物理チャンネルがあった場合には、当該物理チャンネルの選局情報を第2サービスリストに登録するとともに、受信された電波が第3閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができなかった物理チャンネルのチャンネル番号を、第3記憶部635の第3スキャン用第2チャンネルリストに登録する。
また、第3フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンでは、第2制御部625は、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯と第2放送方式の放送で使用されている周波数帯とが重複している範囲に含まれていない物理チャンネルについてチャンネルスキャンを行う。そして、受信された電波が第2閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができた物理チャンネルがあった場合には、当該物理チャンネルの選局情報を第2サービスリストに登録するとともに、受信された電波が第3閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができなかった物理チャンネルのチャンネル番号を、第3スキャン用第2チャンネルリストに登録する。
さらに、第4フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンでは、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯と第2放送方式の放送で使用されている周波数帯のどちらにも含まれていない物理チャンネルについて、チャンネルスキャンを行う。そして、受信された電波が第3閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができた物理チャンネルがあった場合には、当該物理チャンネルの選局情報を第3サービスリストに登録する。
映像合成部631は、UIF処理部634から与えられた第1サービスリスト一覧画面信号、第2サービスリスト一覧画面信号又は第3サービスリスト一覧画面信号で示される画面の映像を、映像切替部130から与えられた映像信号の映像に合成して、合成済みの映像信号を表示部152に出力する。なお、映像合成部631は、UIF処理部634から与えられた第1サービスリスト一覧画面信号、第2サービスリスト一覧画面信号又は第3サービスリスト一覧画面信号で示される画面の映像信号を、映像切替部130から与えられた映像信号に代えて、表示部152に出力してもよい。ここで、映像合成部631は、UIF処理部134から第1サービスリスト一覧画面信号、第2サービスリスト一覧画面信号及び第3サービスリスト一覧画面信号の何れも与えられていない場合には、映像切替部130から与えられた映像信号を表示部152に出力する。
UIF処理部634は、入力部133からの操作信号を受け、デジタル放送受信装置100の各部に、この操作信号に対応する指示を行う。また、UIF処理部634は、入力部133から、第1サービスリスト一覧画面を表示する操作信号を受けた場合には、第1サービスリスト格納部114Aに格納されている第1サービスリストを取得して、取得したリストから第1サービスリスト一覧画面の画面信号を生成する。そして、UIF処理部634は、生成した画面信号を、第1記憶部614を介して、映像合成部631に与える。
さらに、UIF処理部634は、入力部133から、第2サービスリスト一覧画面を表示する操作信号を受信した場合には、第2サービスリスト格納部124Aに格納されている第2サービスリストを取得して、取得したリストから第2サービスリスト一覧画面の画面信号を生成する。そして、UIF処理部634は、生成した画面信号を、第2記憶部624を介して、映像合成部631に与える。
さらにまた、UIF処理部634は、入力部133から、第3サービスリスト一覧画面を表示する操作信号を受信した場合には、第3サービスリスト格納部635Aに格納されている第3サービスリストを取得して、取得したリストから第3サービスリスト一覧画面の画面信号を生成する。そして、UIF処理部634は、生成した画面信号を、第3記憶部635を介して、映像合成部631に与える。
次に、実施の形態6におけるデジタル放送受信装置600のチャンネルスキャン時の動作について詳細に説明する。なお、実施の形態6におけるデジタル放送受信装置600のチャンネルスキャンは、デジタル放送受信装置600の初期設定を行うとき、放送構成が変化したとき、又は、移動体に搭載された場合では放送エリアを跨いで他の放送エリアに移動したときに実行され、DVB−TとDVB−HとDVB−T2との各放送方式のデジタル放送のサービスリストが生成される。
図28は、ユーザの操作によりチャンネルスキャンが選択されたときに、UIF処理部634が行う処理を示すフローチャートである。
UIF処理部634は、入力部133からチャンネルスキャン要求を示す操作信号を受信すると、第1制御部615に、第1放送方式のチャンネルスキャン開始を通知する(ステップS130)。
次に、UIF処理部634は、第2制御部625に、第2放送方式のチャンネルスキャン開始を通知する(ステップS131)。
上記のように、チャンネルスキャン開始の通知を第1制御部615及び第2制御部625に行うことで、第1制御部615の制御によるDVB−Tのチャンネルスキャンと、第2制御部625の制御によるDVB−Hのチャンネルスキャンとが並行して行われる。
そして、UIF処理部634は、第1制御部615によるチャンネルスキャンの完了通知及び第2制御部625によるチャンネルスキャンの完了通知の両方を受けるまで待機する(ステップS132)。UIF処理部634は、これらの通知を受ける(ステップS132でYES)と、ステップS133の処理に進む。
ステップS133では、UIF処理部634は、第1制御部615に、第3放送方式のチャンネルスキャン開始を通知する。
さらに、UIF処理部634は、第2制御部625に、第3放送方式のチャンネルスキャン開始を通知する(ステップS134)。
上記のように、チャンネルスキャン開始の通知を第1制御部615及び第2制御部625に行うことで、第1制御部615の制御によるDVB−T2のチャンネルスキャンと、第2制御部625の制御によるDVB−T2のチャンネルスキャンとが並行して行われる。
そして、UIF処理部634は、第1制御部615によるチャンネルスキャンの完了通知及び第2制御部625によるチャンネルスキャンの完了通知の両方を受けるまで待機する(ステップS135)。UIF処理部634は、これらの通知を受ける(ステップS135でYES)と、処理を終了する。なお、処理が終了した場合には、UIF処理部634は、表示部152にチャンネルスキャン処理が終了したことを示す通知画面の映像信号を生成して、映像合成部631を介して、表示部152に出力し、表示部152にこのような画面を表示させてもよい。
なお、図28では、UIF処理部634は、第1制御部615にチャンネルスキャンの開始を通知して(ステップS130、ステップS133)から、第2制御部625にチャンネルスキャンの開始を通知している(ステップS131、ステップS134)が、これらの順番が逆になってもよい。
図29は、第1制御部615によるチャンネルスキャン処理を示すフローチャートである。例えば、第1制御部615は、UIF処理部634からチャンネルスキャンの開始通知を受けたときに、図29で示されるフローチャートの処理を開始する。
第1制御部615は、第1記憶部614の第1スキャン用チャンネルリスト格納部614Bに格納されている第1スキャン用チャンネルリストをクリア(初期化)する(ステップS140)。例えば、第1制御部615は、第1スキャン用チャンネルリストに格納されている物理チャンネルのチャンネル番号を全て消去する。
次に、第1制御部615は、第1記憶部614の第1チャンネルスキャン実施済みリスト格納部114Cに格納されている第1チャンネルスキャン実施済みリストをクリアする(ステップS141)。例えば、第1制御部615は、第1チャンネルスキャン実施済みリストに格納されている物理チャンネルのチャンネル番号を全て消去する。
次に、第1制御部615は、第1フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンを実行する(ステップS142)。このサブルーチンの詳細は、図31に示すが、ここでは、第1制御部615は、DVB−Tに割り当てられている周波数帯とDVB−Hに割り当てられている周波数帯とが重複する範囲に含まれている物理チャンネルについて、最小のチャンネル番号「13」から昇順にチャンネルスキャンを行う。なお、DVB−T、DVB−H、DVB−T2の周波数帯は国によって異なるため、「13」は説明上の仮の番号である。そして、第1フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンは、次のチャンネルスキャンとして選択された物理チャンネルが、既に第2制御部625によりチャンネルスキャン済みであったときに終了する。
次に、第1制御部615は、第2フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンを実行する(ステップS143)。このサブルーチンの詳細は、図33に示すが、ここでは、第1制御部615は、第2制御部625から取得した第2スキャン用チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルについてチャンネルスキャンを行う。
次に、第1制御部615は、第3フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンを実行する(ステップS144)。このサブルーチンの詳細は、図35に示すが、ここでは、第1制御部615は、DVB−Tに割り当てられている周波数帯に含まれる物理チャンネルの内、DVB−Hに割り当てられている周波数帯と重複していない範囲に含まれる物理チャンネルについてチャンネルスキャンを行う。
そして、第1制御部615は、第3フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンが完了した場合には、UIF処理部634にDVB−Tのチャンネルスキャンの完了を通知する(ステップS146)。
次に、第1制御部615は、UIF処理部634からの指示があった場合には、第3記憶部635の第3スキャン用第1チャンネルリスト格納部635Bに格納されている第3スキャン用第1チャンネルリスト、及び、第3記憶部635の第3スキャン用第2チャンネルリスト格納部635Cに格納されている第3スキャン用第2チャンネルリストをクリア(初期化)する(ステップS146)。例えば、第1制御部615は、第3スキャン用第1チャンネルリスト及び第3スキャン用第2チャンネルリストに格納されている物理チャンネルのチャンネル番号を全て消去する。
次に、第1制御部615は、第4フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンを実行する(ステップS147)。このサブルーチンの詳細は、図37及び38に示すが、ここでは、第1制御部615は、第3記憶部635から取得した第3スキャン用チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルについてチャンネルスキャンを行う。
そして、第1制御部615は、第4フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンが完了した場合には、UIF処理部634にDVB−T2のチャンネルスキャンの完了を通知する(ステップS148)。
ここでは、第1制御部615が、図29のステップS146において、第3スキャン用チャンネルリストをクリアする処理を行っているが、例えば、第2制御部625が、後述する図30のステップS155の後に、第3スキャン用チャンネルリストをクリアする処理を行ってもよい。
図30は、第2制御部625によるチャンネルスキャン処理を示すフローチャートである。例えば、第2制御部625は、UIF処理部634からチャンネルスキャンの開始通知を受けたときに、図30で示されるフローチャートの処理を開始する。
第2制御部625は、第2記憶部624の第2スキャン用チャンネルリスト格納部624Bに格納されている第2スキャン用チャンネルリストをクリアする(ステップS150)。ここでは、例えば、第2制御部625は、第2スキャン用チャンネルリストに格納されている物理チャンネルのチャンネル番号を全て消去する。
次に、第2制御部625は、第2記憶部624の第2チャンネルスキャン実施済みリスト格納部124Cに格納されている第2チャンネルスキャン実施済みリストをクリアする(ステップS151)。ここでは、例えば、第2制御部625は、第2チャンネルスキャン実施済みリストに格納されている物理チャンネルのチャンネル番号を全て消去する。
次に、第2制御部625は、第1フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンを実行する(ステップS152)。このサブルーチンの詳細は、図32に示すが、ここでは、第2制御部625は、DVB−Tに割り当てられている周波数帯とDVB−Hに割り当てられている周波数帯とが重複する範囲に含まれている物理チャンネルについて、物理チャンネルの最大のチャンネル番号「48」から降順にチャンネルスキャンを行う。なお、DVB−T、DVB−H、DVB−T2の周波数帯は国によって異なるため、「48」は説明上の仮の番号である。そして、第1フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンは、次のチャンネルスキャンとして選択された物理チャンネルが、既に第1制御部615によりチャンネルスキャン済みであったときに終了する。
次に、第2制御部625は、第2フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンを実行する(ステップS153)。このサブルーチンの詳細は、図34に示すが、ここでは、第2制御部625は、第1制御部615から取得した第1スキャン用チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルについてチャンネルスキャンを行う。
次に、第2制御部625は、第3フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンを実行する(ステップS154)。このサブルーチンの詳細は、図36に示すが、ここでは、第2制御部625は、DVB−Hに割り当てられている周波数帯に含まれる物理チャンネルの内、DVB−Tに割り当てられている周波数帯と重複していない範囲に含まれる物理チャンネルについてチャンネルスキャンを行う。
そして、第2制御部625は、第3フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンが完了した場合には、UIF処理部634にDVB−Hのチャンネルスキャンの完了を通知する(ステップS155)。
次に、第2制御部625は、UIF処理部634から指示があった場合には、第4フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンを実行する(ステップS156)。このサブルーチンの詳細は、図39に示すが、ここでは、DVB−T2に割り当てられている周波数帯に含まれる物理チャンネルの内、DVB−T及びDVB−Hに割り当てられている周波数帯と重複していない範囲に含まれる物理チャンネルについてチャンネルスキャンを行う。
そして、第2制御部625は、第4フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンが完了した場合には、UIF処理部634にDVB−T2のチャンネルスキャンの完了を通知する(ステップS157)。
図31は、第1制御部615が行う、第1フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンのサブルーチンを示すフローチャートである。第1制御部615は、チャンネルスキャンを行う物理チャンネルを示す変数としての受信チャンネルNに、初期値として最小のチャンネル番号「13」をセットする(ステップS160)。
次に、第1制御部615は、チャンネルスキャンを行おうとしている受信チャンネルNが、既に第2制御部625によりチャンネルスキャン済みか否かを判断する(ステップS161)。例えば、第1制御部615は、第2制御部625を介して、第2記憶部624の第2チャンネルスキャン実施済みリスト格納部124Cに格納されている第2チャンネルスキャン実施済みリストを取得して、受信チャンネルNが、第2チャンネルスキャン実施済みリストに登録されているか否かを判断する。そして、第1制御部615は、受信チャンネルNが第2チャンネルスキャン実施済みリストに登録されていない場合(ステップS161でNO)には、ステップS162の処理に進む。なお、第1制御部615は、受信チャンネルNが第2チャンネルスキャン実施済みリストに登録されている場合(ステップS161でYES)には、図29のステップS143の処理に進む。
ステップS162では、第1制御部615は、第1チューナ部110に受信チャンネルNの電波を受信するように指示を出す。
次に、第1制御部615は、チューニングした受信チャンネルNで受信された電波の受信レベルが第1閾値よりも大きいか否かを判断する(ステップS163)。例えば、第1制御部615は、第1チューナ部110より、電波の受信レベルが第1閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第1制御部615は、受信チャンネルNで受信された電波の受信レベルが第1閾値よりも大きい場合(ステップS163でYES)には、ステップS164の処理に進み、受信チャンネルNで受信された電波の受信レベルが第1閾値以下である場合(ステップS163でNO)には、ステップS170の処理に進む。なお、第1閾値は、上述のように、DVB−Tのサービスを受信することができ、映像及び音声を出力することができる最低の受信レベルを示すものである。
ステップS164では、第1制御部615は、第1復調部111が、第1チューナ部110で受信された受信チャンネルNの電波から生成された電気信号を復調できたか否かを判断する。例えば、第1制御部615は、第1復調部111より、電気信号に対して復調処理を行い、フレームロックをすることができたか否かの結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第1制御部615は、復調できた場合(ステップS164でYES)には、ステップS165の処理に進み、復調できなかった場合(ステップS164でNO)には、ステップS170の処理に進む。
次に、第1制御部615は、第1復調部111がフレームロックした場合には、第1復調部111からTSが第1デマルチプレクス部112に出力されている可能性が高いので、第1デマルチプレクス部112にSIを取得するよう指示を出す(ステップS165)。
次に、第1制御部615は、第1デマルチプレクス部112でSIを取得することができたか否かを判断する(ステップS166)。そして、第1制御部615は、SIを取得することができた場合(ステップS166でYES)には、ステップS167の処理に進み、SIを取得することができなかった場合(ステップS166でNO)には、ステップS168の処理に進む。
ステップS167では、第1制御部615は、SIから抽出したサービスの選局情報を、第1記憶部614の第1サービスリスト格納部114Aに格納されている第1サービスリストに登録する。
次に、第1制御部615は、第1記憶部614の第1チャンネルスキャン実施済みリスト格納部114Cに格納されている第1チャンネルスキャン実施済みリストに、チャンネルスキャンを実施した受信チャンネルNを追加登録する(ステップS168)。
次に、第1制御部615は、物理チャンネルのチャンネルスキャンを昇順で行うため、受信チャンネルNに「1」をプラスして(ステップS169)、ステップS161の処理に戻る。
一方、ステップS163で受信チャンネルNにチューニングした結果、電波の受信レベルが第1閾値以下であった場合(ステップS163でNO)、又は、ステップS164でフレームロックしなかった場合(ステップS164でNO)には、第1制御部615は、ステップS170の処理に進む。
ステップS170では、第1制御部615は、受信チャンネルNで受信された電波の受信レベルが第2閾値よりも大きいか否かを判断する。例えば、第1制御部615は、第1チューナ部110より、電波の受信レベルが第2閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第1制御部615は、受信チャンネルNで受信された電波の受信レベルが第2閾値よりも大きい場合(ステップS170でYES)には、ステップS171の処理に進み、受信チャンネルNで受信された電波の受信レベルが第2閾値以下である場合(ステップS170でNO)には、ステップS172の処理に進む。
ステップS171では、第1制御部615は、第1記憶部614の第1スキャン用チャンネルリスト格納部614Bに格納されている第1スキャン用チャンネルリストにこの受信チャンネルNを登録する。
一方、ステップS172では、第1制御部615は、受信チャンネルNで受信された電波の受信レベルが第3閾値よりも大きいか否かを判断する。例えば、第1制御部615は、第1チューナ部110より、電波の受信レベルが第3閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第1制御部615は、受信チャンネルNで受信された電波の受信レベルが第3閾値よりも大きい場合(ステップS172でYES)には、ステップS173の処理に進み、受信チャンネルNで受信された電波の受信レベルが第3閾値以下である場合(ステップS172でNO)には、ステップS168の処理に進む。
ステップS173では、第1制御部615は、第1記憶部614の第1スキャン用チャンネルリスト格納部614Bに格納されている第1スキャン用チャンネルリストにこの受信チャンネルNを登録する。
上記のように、第1制御部615による第1フェーズにおけるDVB−Tのチャンネルスキャンは、物理チャンネルのチャンネル番号「13」から昇順に実行される。そして、第1制御部615は、ステップS161でチャンネルスキャンを行おうとしている受信チャンネルNが既に第2制御部625によりチャンネルスキャン済みであると判断した場合には、第1フェーズにおけるDVB−Tのチャンネルスキャンを終了する。
図31のステップS163、S170及びS172において、第1閾値、第2閾値及び第3閾値による受信レベルの評価は、第1チューナ部110で行われているが、第1制御部615が、第1チューナ部110から電波の受信レベルを取得して、第1閾値、第2閾値又は第3閾値と比較して評価を行うようにしてもよい。
また、図31のステップS165〜S167において行われる、SIを取得して、選局情報を第1サービスリストに登録する処理は、図31に示されているタイミングで実行してもよく、また、全てのチャンネルスキャンが完了した後に、全サービスに対してまとめて実行してもよい。
図32は、第2制御部625が行う、第1フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンのサブルーチンを示すフローチャートである。なお、第2制御部625は、第1フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンを、第1制御部615が行う第1フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンと並行して行う。
第2制御部625は、チャンネルスキャンを行う物理チャンネルを示す変数としての受信チャンネルOに、初期値として物理チャンネルの最大のチャンネル番号「48」をセットする(ステップS180)。
次に、第2制御部625は、チャンネルスキャンを行おうとしている受信チャンネルOが、既に第1制御部615によりチャンネルスキャン済みか否かを判断する(ステップS181)。例えば、第2制御部625は、第1制御部615を介して、第1記憶部614の第1チャンネルスキャン実施済みリスト格納部114Cに格納されている第1チャンネルスキャン実施済みリストを取得して、受信チャンネルOが、第1チャンネルスキャン実施済みリストに登録されているか否かを判断する。そして、第2制御部625は、受信チャンネルOが第1チャンネルスキャン実施済みリストに登録されていない場合(ステップS181でNO)には、ステップS182の処理に進む。なお、第2制御部625は、受信チャンネルOが第1チャンネルスキャン実施済みリストに登録されている場合(ステップS181でYES)には、図30のステップS153の処理に進む。
ステップS182では、第2制御部625は、第2チューナ部120に受信チャンネルOの電波を受信するように指示を出す。
次に、第2制御部625は、チューニングした受信チャンネルOで受信された電波の受信レベルが第2閾値よりも大きいか否かを判断する(ステップS183)。例えば、第2制御部625は、第2チューナ部120より、電波の受信レベルが第2閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第2制御部625は、受信チャンネルOで受信された電波の受信レベルが第2閾値よりも大きい場合(ステップS183でYES)には、ステップS184の処理に進み、受信チャンネルOで受信された電波の受信レベルが第2閾値以下である場合(ステップS183でNO)には、ステップS190の処理に進む。なお、第2閾値は、上述のように、DVB−Hのサービスを受信することができ、映像及び音声を出力することができる最低の受信レベルを示すものである。
ステップS184では、第2制御部625は、第2復調部121が、第2チューナ部120で受信された受信チャンネルOの電波から生成された電気信号を復調できたか否かを判断する。例えば、第2制御部625は、第2復調部121より、電気信号に対して復調処理を行い、フレームロックをすることができたか否かの結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第2制御部625は、復調できた場合(ステップS184でYES)には、ステップS185の処理に進み、復調できなかった場合(ステップS184でNO)には、ステップS190の処理に進む。
次に、第2制御部625は、第2復調部121がフレームロックした場合には、第2復調部121からTSが第2デマルチプレクス部122に出力されている可能性が高いので、第2デマルチプレクス部122にSIを取得するよう指示を出す(ステップS185)。
次に、第2制御部625は、第2デマルチプレクス部122でSIを取得することができたか否かを判断する(ステップS186)。そして、第2制御部625は、SIを取得することができた場合(ステップS186でYES)には、ステップS187の処理に進み、SIを取得することができなかった場合(ステップS186でNO)には、ステップS188の処理に進む。
ステップS187では、第2制御部625は、SIから抽出したサービスの選局情報を、第2記憶部624の第2サービスリスト格納部124Aに格納されている第2サービスリストに登録する。
次に、第2制御部625は、第2記憶部624の第2チャンネルスキャン実施済みリスト格納部124Cに格納されている第2チャンネルスキャン実施済みリストに、チャンネルスキャンを実施した受信チャンネルOを追加登録する(ステップS188)。
次に、第2制御部625は、物理チャンネルのチャンネルスキャンを降順で行うため、受信チャンネルOから「1」をマイナスして(ステップS189)、ステップS181の処理に戻る。
一方、ステップS183で受信チャンネルOにチューニングした結果、電波の受信レベルが第2閾値以下であった場合(ステップS183でNO)、又は、ステップS184でフレームロックしなかった場合(ステップS184でNO)には、第2制御部625は、ステップS190の処理に進む。
ステップS190では、第2制御部625は、受信チャンネルOで受信された電波の受信レベルが、第1閾値よりも大きいか否かを判断する。例えば、第2制御部625は、第2チューナ部120より、電波の受信レベルが第1閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第2制御部625は、受信チャンネルOで受信された電波の受信レベルが第1閾値よりも大きい場合(ステップS190でYES)には、ステップS191の処理に進み、受信チャンネルOで受信された電波の受信レベルが第1閾値以下である場合(ステップS190でNO)には、ステップS192の処理に進む。
ステップS191では、第2制御部625は、第2記憶部624の第2スキャン用チャンネルリスト格納部624Bに格納されている第2スキャン用チャンネルリストにこの受信チャンネルOを登録する。
一方、ステップS192では、第2制御部625は、受信チャンネルOで受信された電波の受信レベルが、第3閾値よりも大きいか否かを判断する。例えば、第2制御部625は、第2チューナ部120より、電波の受信レベルが第3閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第2制御部625は、受信チャンネルOで受信された電波の受信レベルが第3閾値よりも大きい場合(ステップS192でYES)には、ステップS193の処理に進み、受信チャンネルOで受信された電波の受信レベルが第3閾値以下である場合(ステップS192でNO)には、ステップS188の処理に進む。
ステップS193では、第2制御部625は、第2記憶部624の第2スキャン用チャンネルリスト格納部624Bに格納されている第2スキャン用チャンネルリストにこの受信チャンネルOを登録する。
上記のように、第2制御部625による第1フェーズにおけるDVB−Hのチャンネルスキャンは、物理チャンネルの最大のチャンネル番号「48」から降順に実行される。そして、第2制御部625は、ステップS181でチャンネルスキャンを行おうとしている受信チャンネルOが既に第1制御部615によりチャンネルスキャンされていると判断した場合には、第1フェーズにおけるDVB−Hのチャンネルスキャンを終了する。
図32のステップS183、S190及びS192において、第1閾値、第2閾値及び第3閾値による受信レベルの評価は、第2チューナ部120で行っているが、第2制御部625が、第2チューナ部120から受信チャンネルOで受信された電波の受信レベルを取得して、第1閾値、第2閾値又は第3閾値と比較して、評価を行うようにしてもよい。
また、図32のステップS185〜S187で行われる、SIを取得して、選局情報を第2サービスリストに登録する処理は、図32に示されているタイミングで実行してもよく、また、全てのチャンネルスキャンが完了した後に、全サービスに対してまとめて実行してもよい。
図33は、第1制御部615が行う、第2フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンのサブルーチンを示すフローチャートである。
第1制御部615は、第2制御部625を介して、第2記憶部624の第2スキャン用チャンネルリスト格納部624Bに格納されている第2スキャン用チャンネルリストを取得し、第2スキャン用チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている全ての物理チャンネルの選局を行ったか否かを判断する(ステップS200)。そして、第1制御部615は、第2スキャン用チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている全ての物理チャンネルの選局を行っていない場合(ステップS200でNO)、言い換えると、未だ選局されていない物理チャンネルのチャンネル番号が、第2スキャン用チャンネルリストに存在する場合には、ステップS201の処理に進み、第2スキャン用チャンネルリストに登録されている全ての物理チャンネルの選局を行った場合(ステップS200でYES)、言い換えると、未だ選局されていない物理チャンネルのチャンネル番号が、第2スキャン用チャンネルリストに存在しない場合には、図29のステップS144の処理に進む。
ステップS201では、第1制御部615は、第2スキャン用チャンネルリストから、登録された順(言い換えると、チャンネル番号の大きい順)に、チャンネル番号を取得し、物理チャンネルを示す変数である受信チャンネルPにセットする。従って、ステップS201では、第2スキャン用チャンネルリストに登録され、ステップS201で未だ受信チャンネルPにセットされていない物理チャンネルの内、最大のチャンネル番号が受信チャンネルPにセットされることになる。なお、ここでは登録された順としているが、これには限らず、第1制御部615は、他の順番で受信チャンネルPにセットするようにしてもよい。
次に、第1制御部615は、受信チャンネルPで示される物理チャンネルに対応する周波数にチューニングするように、第1チューナ部110に指示する(ステップS202)。
次に、第1制御部615は、チューニングした受信チャンネルPで受信された電波の受信レベルが第1閾値よりも大きいか否かを判断する(ステップS203)。例えば、第1制御部615は、第1チューナ部110より、電波の受信レベルが第1閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第1制御部615は、受信チャンネルPで受信された電波の受信レベルが第1閾値よりも大きい場合(ステップS203でYES)には、ステップS204の処理に進み、受信チャンネルPで受信された電波の受信レベルが第1閾値以下である場合(ステップS203でNO)には、ステップS208の処理に進む。
ステップS204では、第1制御部615は、第1復調部111が、第1チューナ部110で受信された受信チャンネルPの電波から生成された電気信号を復調できたか否かを判断する。例えば、第1制御部615は、第1復調部111より、電気信号に対して復調処理を行い、フレームロックをすることができたか否かの結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第1制御部615は、復調できた場合(ステップS204でYES)には、ステップS205の処理に進み、復調できなかった場合(ステップS204でNO)には、ステップS208の処理に進む。
次に、第1制御部615は、第1復調部111がフレームロックした場合には、第1復調部111からTSが第1デマルチプレクス部112に出力されている可能性が高いので、第1デマルチプレクス部112にSIを取得するよう指示を出す(ステップS205)。
次に、第1制御部615は、第1デマルチプレクス部112でSIを取得することができたか否かを判断する(ステップS206)。そして、第1制御部615は、SIを取得することができた場合(ステップS206でYES)には、ステップS207の処理に進み、SIを取得することができなかった場合(ステップS206でNO)には、ステップS200の処理に戻る。
ステップS207では、第1制御部615は、SIから抽出したサービスの選局情報を、第1記憶部614の第1サービスリスト格納部114Aに格納されている第1サービスリストに登録する。
一方、ステップS203で受信チャンネルPにチューニングした結果、電波の受信レベルが第1閾値以下であった場合(ステップS203でNO)、又は、ステップS204でフレームロックしなかった場合(ステップS204でNO)には、第1制御部615は、ステップS208の処理に進む。
ステップS208では、第1制御部615は、受信チャンネルPで受信された電波の受信レベルが、第3閾値よりも大きいか否かを判断する。例えば、第1制御部615は、第1チューナ部110より、電波の受信レベルが第3閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第1制御部615は、受信チャンネルPで受信された電波の受信レベルが第3閾値よりも大きい場合(ステップS208でYES)には、ステップS209の処理に進み、受信チャンネルPで受信された電波の受信レベルが第3閾値以下である場合(ステップS208でNO)には、ステップS200の処理に戻る。
ステップS209では、第1制御部615は、第3記憶部635の第3スキャン用第1チャンネルリスト格納部635Bに格納されている第3スキャン用第1チャンネルリストにこの受信チャンネルPを登録する。
上記のように、第1制御部615は、第2スキャン用チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルに対してのみチャンネルスキャンを実行するため、効率的なチャンネルスキャンを行うことができる。
図33のステップS203及びS208において、第1閾値及び第3閾値による受信レベルの評価は、第1チューナ部110で行っているが、第1制御部615が、第1チューナ部110から受信チャンネルPで受信された電波の受信レベルを取得して、第1閾値又は第3閾値と比較して評価を行うようにしてもよい。
また、図33のステップS205〜S207で行われる、SIを取得して、選局情報を第1サービスリストに登録する処理は、図33に示されているタイミングで実行してもよく、また、全てのチャンネルスキャンが完了した後に、全サービスに対してまとめて実行してもよい。
図34は、第2制御部625が行う、第2フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンのサブルーチンを示すフローチャートである。なお、第2制御部625は、第2フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンを、第1制御部615が行う第2フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンと並行して行う。
第2制御部625は、第1制御部615を介して、第1記憶部614の第1スキャン用チャンネルリスト格納部614Bに格納されている第1スキャン用チャンネルリストを取得し、第1スキャン用チャンネルリストに登録されている全ての物理チャンネルの選局を行ったかを判断する(ステップS210)。そして、第2制御部625は、第1スキャン用チャンネルリストに登録されている全ての物理チャンネルの選局を行っていない場合(ステップS210でNO)、言い換えると、未だ選局されていない物理チャンネルが、第1スキャン用チャンネルリストに存在する場合には、ステップS211の処理に進み、第1スキャン用チャンネルリストに登録されている全ての物理チャンネルの選局を行った場合(ステップS210でNO)、言い換えると、未だ選局されていない物理チャンネルが、第1スキャン用チャンネルリストに存在しない場合には、図30のステップS154の処理に進む。
ステップS211では、第2制御部625は、第1スキャン用チャンネルリストから、登録された順(言い換えると、チャンネル番号の小さい順)に、物理チャンネルのチャンネル番号を取得し、物理チャンネルを示す変数である受信チャンネルQにセットする。従って、ステップS211では、第1スキャン用チャンネルリストに登録され、ステップS211で未だ受信チャンネルQにセットされていない物理チャンネルの内、最小のチャンネル番号となっている物理チャンネルが、受信チャンネルQにセットされることになる。なお、ここでは登録された順としているが、これには限らず他の順番で受信チャンネルQにセットするようにしてもよい。
次に、第2制御部625は、受信チャンネルQで示される物理チャンネルに対応する周波数にチューニングするように、第2チューナ部120に指示する(ステップS212)。
次に、第2制御部625は、チューニングした受信チャンネルQで受信された電波の受信レベルが第2閾値よりも大きいか否かを判断する(ステップS213)。例えば、第2制御部625は、第2チューナ部120より、電波の受信レベルが第2閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第2制御部625は、受信チャンネルQで受信された電波の受信レベルが第2閾値よりも大きい場合(ステップS213でYES)には、ステップS214の処理に進み、受信チャンネルQで受信された電波の受信レベルが第2閾値以下である場合(ステップS213でNO)には、ステップS218の処理に進む。
ステップS214では、第2制御部625は、第2復調部121が、第2チューナ部120で受信された受信チャンネルQの電波から生成された電気信号を復調できたか否かを判断する。例えば、第2制御部625は、第2復調部121より、電気信号に対して復調処理を行い、フレームロックをすることができたか否かの結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第2制御部625は、復調できた場合(ステップS214でYES)には、ステップS215の処理に進み、復調できなかった場合(ステップS214でNO)には、ステップS218の処理に進む。
次に、第2制御部625は、第2復調部121がフレームロックした場合には、第2復調部121からTSが第2デマルチプレクス部122に出力されている可能性が高いので、第2デマルチプレクス部122にSIを取得するよう指示を出す(ステップS215)。
次に、第2制御部625は、第2デマルチプレクス部122でSIを取得することができたか否かを判断する(ステップS216)。そして、第2制御部625は、SIを取得することができた場合(ステップS216でYES)には、ステップS217の処理に進み、SIを取得することができなかった場合(ステップS216でNO)には、ステップS210の処理に戻る。
ステップS217では、第2制御部625は、SIから抽出したサービスの選局情報を、第2記憶部624の第2サービスリスト格納部124Aに格納されている第2サービスリストに登録する。
一方、ステップS213で受信チャンネルQにチューニングした結果、電波の受信レベルが第2閾値以下であった場合(ステップS213でNO)、又は、ステップS214でフレームロックしなかった場合(ステップS214でNO)には、第2制御部625は、ステップS218の処理に進む。
ステップS218では、第2制御部625は、受信チャンネルQで受信された電波の受信レベルが、第3閾値よりも大きいか否かを判断する。例えば、第2制御部625は、第2チューナ部120より、電波の受信レベルが第3閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第2制御部625は、受信チャンネルQで受信された電波の受信レベルが第3閾値よりも大きい場合(ステップS218でYES)には、ステップS219の処理に進み、受信チャンネルQで受信された電波の受信レベルが第3閾値以下である場合(ステップS218でNO)には、ステップS210の処理に戻る。
ステップS219では、第2制御部625は、第3記憶部635の第3スキャン用第2チャンネルリスト格納部635Cに格納されている第3スキャン用第2チャンネルリストにこの受信チャンネルQを登録する。
上記のように、第2制御部625は、第1スキャン用チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルに対してのみチャンネルスキャンを実行するため、効率的なチャンネルスキャンを行うことができる。
図34のステップS213及びS218における、第2閾値及び第3閾値による受信レベルの評価は、第2チューナ部120で行っているが、第2制御部625が、第2チューナ部120から受信チャンネルQで受信された電波の受信レベルを取得して、第2閾値又は第3閾値と比較して、評価を行うようにしてもよい。
また、図34のステップS215〜S217で行われる、SIを取得して、選局情報を第2サービスリストに登録する処理は、図34に示されているタイミングで実行してもよく、また、全てのチャンネルスキャンが完了した後に、全サービスに対してまとめて実行してもよい。
図35は、第1制御部615が行う、第3フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンのサブルーチンを示すフローチャートである。第1放送方式であるDVB−Tの帯域は13チャンネルから56チャンネルまでと仮定しているため、第1制御部615は、第2フェーズのチャンネルスキャンで完了している48チャンネルよりも後の、49チャンネルから56チャンネルまでのチャンネルスキャンを第3フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンとして実行する。
第1制御部615は、49チャンネルから昇順でチャンネルスキャンを行うため、チャンネルスキャンを行う物理チャンネルを示す変数としての受信チャンネルRに、初期値としてチャンネル番号「49」をセットする(ステップS220)。
次に、第1制御部615は、既に56チャンネルまでチャンネルスキャンが実施済みか否かを判断する(ステップS221)。例えば、第1制御部615は、チャンネルスキャンを行おうとしている受信チャンネルRが、チャンネルスキャンを行う最大の物理チャンネル番号である「56」を超えているか否かにより、この判断を行う。そして、第1制御部615は、未だ56チャンネルまでチャンネルスキャンが実施済みではない場合(ステップS221でNO)には、ステップS222の処理に進み、既に56チャンネルまでチャンネルスキャンが実施済みである場合(ステップS221でYES)には、図29のステップS145の処理に進む。
ステップS222では、第1制御部615は、第1チューナ部110に受信チャンネルRで示される物理チャンネルに対応する周波数にチューニングするように指示を出す。
次に、第1制御部615は、チューニングした受信チャンネルRで受信された電波の受信レベルが第1閾値よりも大きいか否かを判断する(ステップS223)。例えば、第1制御部615は、第1チューナ部110より、電波の受信レベルが第1閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第1制御部615は、受信チャンネルRで受信された電波の受信レベルが第1閾値よりも大きい場合(ステップS223でYES)には、ステップS224の処理に進み、受信チャンネルRで受信された電波の受信レベルが第1閾値以下である場合(ステップS223でNO)には、ステップS229の処理に進む。
ステップS224では、第1制御部615は、第1復調部111が、第1チューナ部110で受信された受信チャンネルRの電波から生成された電気信号を復調できたか否かを判断する。例えば、第1制御部615は、第1復調部111より、電気信号に対して復調処理を行い、フレームロックをすることができたか否かの結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第1制御部615は、復調できた場合(ステップS224でYES)には、ステップS225の処理に進み、復調できなかった場合(ステップS224でNO)には、ステップS229の処理に進む。
次に、第1制御部615は、第1復調部111がフレームロックした場合には、第1復調部111からTSが第1デマルチプレクス部112に出力されている可能性が高いので、第1デマルチプレクス部112にSIを取得するよう指示を出す(ステップS225)。
次に、第1制御部615は、第1デマルチプレクス部112でSIを取得することができたか否かを判断する(ステップS226)。そして、第1制御部615は、SIを取得することができた場合(ステップS226でYES)には、ステップS227の処理に進み、SIを取得することができなかった場合(ステップS226でNO)には、ステップS228の処理に進む。
ステップS227では、第1制御部615は、SIから抽出したサービスの選局情報を、第1記憶部614の第1サービスリスト格納部114Aに格納されている第1サービスリストに登録する。
次に、第1制御部615は、物理チャンネルのチャンネルスキャンを昇順で行うため、受信チャンネルRに1をプラスして(ステップS228)、ステップS221の処理に戻る。
一方、ステップS223で受信チャンネルRにチューニングした結果、電波の受信レベルが第1閾値以下であった場合(ステップS223でNO)、又は、ステップS224でフレームロックしなかった場合(ステップS224でNO)には、第1制御部615は、ステップS229の処理に進む。
ステップS229では、第1制御部615は、受信チャンネルRで受信された電波の受信レベルが第3閾値よりも大きいか否かを判断する。例えば、第1制御部615は、第1チューナ部110より、電波の受信レベルが第3閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第1制御部615は、受信チャンネルRで受信された電波の受信レベルが第3閾値よりも大きい場合(ステップS229でYES)には、ステップS230の処理に進み、受信チャンネルRで受信された電波の受信レベルが第3閾値以下である場合(ステップS229でNO)には、ステップS228の処理に進む。
ステップS230では、第1制御部615は、第3記憶部635の第3スキャン用第1チャンネルリスト格納部635Bに格納されている第3スキャン用第1チャンネルリストにこの受信チャンネルRを登録する。
上記のように、第1制御部615による第3フェーズにおけるDVB−Tのチャンネルスキャンは、物理チャンネルのチャンネル番号「49」から昇順に実施されていく。そして、第1制御部615は、ステップS221でチャンネルスキャンを行おうとしている受信チャンネルRが既に最大のチャンネル番号である「56」を超えていると判断した場合には、第3フェーズにおけるDVB−Tのチャンネルスキャンを終了する。
図35のステップS223及びS229における、第1閾値及び第3閾値による受信レベルの評価は、第1チューナ部110で行っているが、第1制御部615が、第1チューナ部110から受信チャンネルRで受信された電波の受信レベルを取得して、第1閾値又は第3閾値と比較して、評価を行うようにしてもよい。
また、図35のステップS225〜S227で行われる、SIを取得して、選局情報を第1サービスリストに登録する処理は、図35に示されているタイミングで実行してもよく、また、全てのチャンネルスキャンが完了した後に、全サービスに対してまとめて実行してもよい。
図36は、第2制御部625が行う、第3フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンのサブルーチンを示すフローチャートである。第2放送方式であるDVB−Hの帯域は8チャンネルから48チャンネルまでと仮定しているため、第2制御部625は、第2フェーズのチャンネルスキャンで完了している13チャンネルよりも前の、8チャンネルから12チャンネルまでのチャンネルスキャンを第3フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンとして実行する。
第2制御部625は、8チャンネルから昇順でチャンネルスキャンを行うため、チャンネルスキャンを行う物理チャンネルを示す変数としての受信チャンネルSに、初期値としてチャンネル番号「8」をセットする(ステップS240)。
次に、第2制御部625は、既に12チャンネルまでチャンネルスキャンが実施済みか否かを判断する(ステップS241)。例えば、第2制御部625は、チャンネルスキャンを行おうとしている受信チャンネルSが、チャンネルスキャンを行う最大の物理チャンネル番号である「12」を超えているか否かにより、この判断を行う。そして、第2制御部625は、未だ12チャンネルまでチャンネルスキャンが実施済みではない場合(ステップS241でNO)には、ステップS242の処理に進み、既に12チャンネルまでチャンネルスキャンが実施済みである場合(ステップS241でYES)には、図30のステップS155の処理に進む。
ステップS242では、第2制御部625は、第1チューナ部110に受信チャンネルSで示される物理チャンネルに対応する周波数にチューニングするように指示を出す。
次に、第2制御部625は、チューニングした受信チャンネルSで受信された電波の受信レベルが第2閾値よりも大きいか否かを判断する(ステップS243)。例えば、第2制御部625は、第1チューナ部110より、電波の受信レベルが第2閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第2制御部625は、受信チャンネルSで受信された電波の受信レベルが第2閾値よりも大きい場合(ステップS243でYES)には、ステップS244の処理に進み、受信チャンネルSで受信された電波の受信レベルが第2閾値以下である場合(ステップS243でNO)には、ステップS249の処理に進む。
ステップS244では、第2制御部625は、第2復調部121が、第2チューナ部120で受信された受信チャンネルSの電波から生成された電気信号を復調できたか否かを判断する。例えば、第2制御部625は、第2復調部121より、電気信号に対して復調処理を行い、フレームロックをすることができたか否かの結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第2制御部625は、復調できた場合(ステップS244でYES)には、ステップS245の処理に進み、復調できなかった場合(ステップS244でNO)には、ステップS249の処理に進む。
次に、第2制御部625は、第2復調部121がフレームロックした場合には、第2復調部121からTSが第2デマルチプレクス部122に出力されている可能性が高いので、第2デマルチプレクス部122にSIを取得するよう指示を出す(ステップS245)。
次に、第2制御部625は、第2デマルチプレクス部122でSIを取得することができたか否かを判断する(ステップS246)。そして、第2制御部625は、SIを取得することができた場合(ステップS246でYES)には、ステップS247の処理に進み、SIを取得することができなかった場合(ステップS246でNO)には、ステップS248の処理に進む。
ステップS247では、第2制御部625は、SIから抽出したサービスの選局情報を、第2記憶部624の第2サービスリスト格納部124Aに格納されている第2サービスリストに登録する。
次に、第2制御部625は、物理チャンネルのチャンネルスキャンを昇順で行うため、受信チャンネルSに1をプラスして(ステップS248)、ステップS241の処理に戻る。
一方、ステップS243で受信チャンネルSにチューニングした結果、電波の受信レベルが第2閾値以下であった場合(ステップS243でNO)、又は、ステップS244でフレームロックしなかった場合(ステップS244でNO)には、第2制御部625は、ステップS249の処理に進む。
ステップS249では、第2制御部625は、受信チャンネルSで受信された電波の受信レベルが第3閾値よりも大きいか否かを判断する。例えば、第2制御部625は、第2チューナ部120より、電波の受信レベルが第3閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第2制御部625は、受信チャンネルSで受信された電波の受信レベルが第3閾値よりも大きい場合(ステップS249でYES)には、ステップS250の処理に進み、受信チャンネルSで受信された電波の受信レベルが第3閾値以下である場合(ステップS249でNO)には、ステップS248の処理に進む。
ステップS250では、第2制御部625は、第3記憶部635の第3スキャン用第2チャンネルリスト格納部635Cに格納されている第3スキャン用第2チャンネルリストにこの受信チャンネルSを登録する。
上記のように、第2制御部625による第3フェーズにおけるDVB−Hのチャンネルスキャンは、物理チャンネルのチャンネル番号「8」から昇順に実施されていく。そして、第2制御部625は、ステップS241でチャンネルスキャンを行おうとしている受信チャンネルSが既に最大のチャンネル番号である「12」を超えていると判断した場合には、第3フェーズにおけるDVB−Hのチャンネルスキャンを終了する。
図36のステップS243及びS249において、第2閾値及び第3閾値による受信レベルの評価は、第2チューナ部120で行っているが、第2制御部625が、第2チューナ部120から受信チャンネルSで受信された電波の受信レベルを取得して、第2閾値又は第3閾値と比較して、評価を行うようにしてもよい。
また、図36のステップS245〜S247で行われる、SIを取得して、選局情報を第2サービスリストに登録する処理は、図36に示されているタイミングで実行してもよく、また、全てのチャンネルスキャンが完了した後に、全サービスに対してまとめて実行してもよい。
図37及び38は、第1制御部615が行う、第4フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンのサブルーチンを示すフローチャートである。
第1制御部615は、第3記憶部635の第3スキャン用第1チャンネルリスト格納部635Bに格納されている第3スキャン用第1チャンネルリストを取得し、第3スキャン用第1チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている全ての物理チャンネルの選局を行ったか否かを判断する(ステップS260)。そして、第1制御部615は、第3スキャン用第1チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている全ての物理チャンネルの選局を行っていない場合(ステップS260でNO)、言い換えると、未だ選局されていない物理チャンネルのチャンネル番号が、第3スキャン用第1チャンネルリストに存在する場合には、ステップS261の処理に進み、第3スキャン用第1チャンネルリストに登録されている全ての物理チャンネルの選局を行った場合(ステップS260でYES)、言い換えると、未だ選局されていない物理チャンネルのチャンネル番号が、第3スキャン用第1チャンネルリストに存在しない場合には、図38のステップS268の処理に進む。
ステップS261では、第1制御部615は、第3スキャン用第1チャンネルリストから、登録された順に、チャンネル番号を取得し、物理チャンネルを示す変数である受信チャンネルTにセットする。なお、ここでは登録された順としているが、これには限らず、第1制御部615は、他の順番で受信チャンネルTにセットするようにしてもよい。例えば、第1制御部615は、第3スキャン用第1チャンネルリストに登録され、ステップS261で未だ受信チャンネルTにセットされていない物理チャンネルの内、最小又は最大のチャンネル番号から順に、受信チャンネルTにセットすることもできる。
次に、第1制御部615は、受信チャンネルTで示される物理チャンネルに対応する周波数にチューニングするように、第1チューナ部110に指示する(ステップS262)。
次に、第1制御部615は、チューニングした受信チャンネルTで受信された電波の受信レベルが第3閾値よりも大きいか否かを判断する(ステップS263)。例えば、第1制御部615は、第1チューナ部110より、電波の受信レベルが第3閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第1制御部615は、受信チャンネルTで受信された電波の受信レベルが第3閾値よりも大きい場合(ステップS263でYES)には、ステップS264の処理に進み、受信チャンネルTで受信された電波の受信レベルが第3閾値以下である場合(ステップS263でNO)には、ステップS260の処理に戻る。
ステップS264では、第1制御部615は、第1復調部111が、第1チューナ部110で受信された受信チャンネルTの電波から生成された電気信号を復調できたか否かを判断する。例えば、第1制御部615は、第1復調部111より、電気信号に対して復調処理を行い、フレームロックをすることができたか否かの結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第1制御部615は、復調できた場合(ステップS264でYES)には、ステップS265の処理に進み、復調できなかった場合(ステップS264でNO)には、ステップS260の処理に戻る。
次に、第1制御部615は、第1復調部111がフレームロックした場合には、第1復調部111からTSが第1デマルチプレクス部112に出力されている可能性が高いので、第1デマルチプレクス部112にSIを取得するよう指示を出す(ステップS265)。
次に、第1制御部615は、第1デマルチプレクス部112でSIを取得することができたか否かを判断する(ステップS266)。そして、第1制御部615は、SIを取得することができた場合(ステップS266でYES)には、ステップS267の処理に進み、SIを取得することができなかった場合(ステップS266でNO)には、ステップS260の処理に戻る。
ステップS267では、第1制御部615は、SIから抽出したサービスの選局情報を、第3記憶部635の第3サービスリスト格納部635Aに格納されている第3サービスリストに登録する。
一方、ステップ260で未だ選局されていない物理チャンネルのチャンネル番号が、第3スキャン用第1チャンネルリストに存在しない場合には、図38のステップS268の処理に進む。
図38のステップS268では、第1制御部615は、第3記憶部635の第3スキャン用第2チャンネルリスト格納部635Cに格納されている第3スキャン用第2チャンネルリストを取得し、第3スキャン用第2チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている全ての物理チャンネルの選局を行ったか否かを判断する。そして、第1制御部615は、第3スキャン用第2チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている全ての物理チャンネルの選局を行っていない場合(ステップS268でNO)、言い換えると、未だ選局されていない物理チャンネルのチャンネル番号が、第3スキャン用第2チャンネルリストに存在する場合には、ステップS269の処理に進み、第3スキャン用第2チャンネルリストに登録されている全ての物理チャンネルの選局を行った場合(ステップS268でYES)、言い換えると、未だ選局されていない物理チャンネルのチャンネル番号が、第3スキャン用第2チャンネルリストに存在しない場合には、図29のステップS148の処理に進む。
ステップS269では、第1制御部615は、第3スキャン用第2チャンネルリストから、登録された順に、チャンネル番号を取得し、物理チャンネルを示す変数である受信チャンネルTにセットする。なお、ここでは登録された順としているが、これには限らず、第1制御部615は、他の順番で受信チャンネルTにセットするようにしてもよい。例えば、第1制御部615は、第3スキャン用第2チャンネルリストに登録され、ステップS269で未だ受信チャンネルTにセットされていない物理チャンネルの内、最小又は最大のチャンネル番号から順に、受信チャンネルTにセットすることもできる。
次に、第1制御部615は、受信チャンネルTで示される物理チャンネルに対応する周波数にチューニングするように、第1チューナ部110に指示する(ステップS270)。
次に、第1制御部615は、チューニングした受信チャンネルTで受信された電波の受信レベルが第3閾値よりも大きいか否かを判断する(ステップS271)。例えば、第1制御部615は、第1チューナ部110より、電波の受信レベルが第3閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第1制御部615は、受信チャンネルTで受信された電波の受信レベルが第3閾値よりも大きい場合(ステップS271でYES)には、ステップS272の処理に進み、受信チャンネルTで受信された電波の受信レベルが第3閾値以下である場合(ステップS271でNO)には、ステップS268の処理に戻る。
ステップS272では、第1制御部615は、第1復調部111が、第1チューナ部110で受信された受信チャンネルTの電波から生成された電気信号を復調できたか否かを判断する。例えば、第1制御部615は、第1復調部111より、電気信号に対して復調処理を行い、フレームロックをすることができたか否かの結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第1制御部615は、復調できた場合(ステップS272でYES)には、ステップS273の処理に進み、復調できなかった場合(ステップS272でNO)には、ステップS268の処理に戻る。
次に、第1制御部615は、第1復調部111がフレームロックした場合には、第1復調部111からTSが第1デマルチプレクス部112に出力されている可能性が高いので、第1デマルチプレクス部112にSIを取得するよう指示を出す(ステップS273)。
次に、第1制御部615は、第1デマルチプレクス部112でSIを取得することができたか否かを判断する(ステップS274)。そして、第1制御部615は、SIを取得することができた場合(ステップS274でYES)には、ステップS275の処理に進み、SIを取得することができなかった場合(ステップS274でNO)には、ステップS268の処理に戻る。
ステップS275では、第1制御部615は、SIから抽出したサービスの選局情報を、第3記憶部635の第3サービスリスト格納部635Aに格納されている第3サービスリストに登録する。
上記のように、第1制御部615は、第3スキャン用チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルに対してのみチャンネルスキャンを実行する。言い換えると、第1制御部615は、第2フェーズと第3フェーズのDVB−T及びDVB−Hのチャンネルスキャンの結果、必要な受信電力はあるがDVB−T及びDVB−Hとしては復調できなかった電波が受信された物理チャンネルだけを、第1〜3フェーズのチャンネルスキャンで第1制御部615及び第2制御部625が担当した物理チャンネルを全てスキャンする代わりに、この第4フェーズにおけるDVB−T2のチャンネルスキャンにおいてスキャンするようにしているため、効率的なチャンネルスキャンを行うことができる。
図37のステップS263及び図38のステップS271において、第3閾値による受信レベルの評価は、第1チューナ部110で行っているが、第1制御部615が、第1チューナ部110から受信チャンネルTで受信された電波の受信レベルを取得して、第3閾値と比較して評価を行うようにしてもよい。
また、図37のステップS265〜S267及び図38のステップS273〜S275で行われる、SIを取得して、選局情報を第3サービスリストに登録する処理は、図37又は図38に示されているタイミングで実行してもよく、また、全てのチャンネルスキャンが完了した後に、全サービスに対してまとめて実行してもよい。
図39は、第2制御部625が行う、第4フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンのサブルーチンを示すフローチャートである。第3放送方式であるDVB−T2の帯域が21チャンネルから62チャンネルまであると仮定すると、第2制御部625は、第3フェーズのチャンネルスキャンで完了している56チャンネルよりも後の、57チャンネルから62チャンネルまでのチャンネルスキャンを第4フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンとして実行する。
第2制御部625は、57チャンネルから昇順でチャンネルスキャンを行うため、チャンネルスキャンを行う物理チャンネルを示す変数としての受信チャンネルUに、初期値としてチャンネル番号「57」をセットする(ステップS280)。
次に、第2制御部625は、既に62チャンネルまでチャンネルスキャンが実施済みか否かを判断する(ステップS281)。例えば、第2制御部625は、チャンネルスキャンを行おうとしている受信チャンネルUが、チャンネルスキャンを行う最大の物理チャンネル番号である「62」を超えているか否かにより、この判断を行う。そして、第2制御部625は、未だ62チャンネルまでチャンネルスキャンが実施済みではない場合(ステップS281でNO)には、ステップS282の処理に進み、既に62チャンネルまでチャンネルスキャンが実施済みである場合(ステップS281でYES)には、図30のステップS157の処理に進む。
ステップS282では、第2制御部625は、第2チューナ部120に受信チャンネルUで示される物理チャンネルに対応する周波数にチューニングするように指示を出す。
次に、第2制御部625は、チューニングした受信チャンネルUで受信された電波の受信レベルが第3閾値よりも大きいか否かを判断する(ステップS283)。例えば、第2制御部625は、第2チューナ部120より、電波の受信レベルが第3閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第2制御部625は、受信チャンネルUで受信された電波の受信レベルが第3閾値よりも大きい場合(ステップS283でYES)には、ステップS284の処理に進み、受信チャンネルUで受信された電波の受信レベルが第3閾値以下である場合(ステップS283でNO)には、ステップS288の処理に進む。
ステップS284では、第2制御部625は、第2復調部121が、第2チューナ部120で受信された受信チャンネルUの電波から生成された電気信号を復調できたか否かを判断する。例えば、第2制御部625は、第2復調部121より、電気信号に対して復調処理を行い、フレームロックをすることができたか否かの結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第2制御部625は、復調できた場合(ステップS284でYES)には、ステップS285の処理に進み、復調できなかった場合(ステップS284でNO)には、ステップS288の処理に進む。
次に、第2制御部625は、第2復調部121がフレームロックした場合には、第2復調部121からTSが第2デマルチプレクス部122に出力されている可能性が高いので、第2デマルチプレクス部122にSIを取得するよう指示を出す(ステップS285)。
次に、第2制御部625は、第2デマルチプレクス部122でSIを取得することができたか否かを判断する(ステップS286)。そして、第2制御部625は、SIを取得することができた場合(ステップS286でYES)には、ステップS287の処理に進み、SIを取得することができなかった場合(ステップS286でNO)には、ステップS288の処理に進む。
ステップS287では、第2制御部625は、SIから抽出したサービスの選局情報を、第3記憶部635の第1サービスリスト格納部635Aに格納されている第3サービスリストに登録する。
次に、第2制御部625は、物理チャンネルのチャンネルスキャンを昇順で行うため、受信チャンネルUに1をプラスして(ステップS288)、ステップS281の処理に戻る。
上記のように、第2制御部625による第4フェーズにおけるDVB−T2のチャンネルスキャンは、物理チャンネルのチャンネル番号「57」から昇順に実施されていく。そして、第2制御部625は、ステップS281でチャンネルスキャンを行おうとしている受信チャンネルUが既に最大のチャンネル番号である「62」を超えていると判断した場合には、第4フェーズにおけるDVB−T2のチャンネルスキャンを終了する。
図39のステップS283において、第3閾値による受信レベルの評価は、第2チューナ部120で行っているが、第2制御部625が、第2チューナ部120から受信チャンネルUで受信された電波の受信レベルを取得して、第3閾値と比較して、評価を行うようにしてもよい。
また、図39のステップS285〜S287で行われる、SIを取得して、選局情報を第3サービスリストに登録する処理は、図39に示されているタイミングで実行してもよく、また、全てのチャンネルスキャンが完了した後に、全サービスに対してまとめて実行してもよい。
図40は、デジタル放送受信装置600で行われるチャンネルスキャンを説明するための概略図である。図40では、向かって左から右に時間が進み、DVB−TのチャンネルスキャンとDVB−Hのチャンネルスキャンとが同時に開始されたときの様子が示されている。第1フェーズのチャンネルスキャンには、第1フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャン及び第1フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンが含まれ、第2フェーズのチャンネルスキャンには、第2フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャン及び第2フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンが含まれ、第3フェーズのチャンネルスキャンには、第3フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャン及び第3フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンが含まれ、第4フェーズのチャンネルスキャンには、第1制御部615により行われるDVB−T2のチャンネルスキャン及び第2制御部625により行われるDVB−T2のチャンネルスキャンが含まれる。
DVB−Tのチャンネルスキャンは、第1フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャン、第2フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャン、及び第3フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンの順で、チャンネルスキャンが実行される。一方、DVB−Hのチャンネルスキャンは、第1フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャン、第2フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャン、及び第3フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンの順で、チャンネルスキャンが実行される。DVB−T2のチャンネルスキャンは、第3フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンと、第3フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンとが終了後に実行される。
第1フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンでは、13チャンネルから昇順にチャンネルスキャンが行われ、第1フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンでは、48チャンネルから降順にチャンネルスキャンが行われる。そして、第1フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンが30チャンネル、第1フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンが31チャンネルまで行われたときに、第1フェーズの各々のチャンネルスキャンの終了条件(図31のステップS161、図32のステップS181)が成立し、第1フェーズの各々のチャンネルスキャンが終了している。
この第1フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンでは、第1制御部615は、14チャンネル及び15チャンネルにおいて、電波の受信レベルが第2閾値又は第3閾値よりも大きかったが、フレームロックせず復調できなかったため、受信された電波がDVB−Tの放送波ではなかったと判断し、第1スキャン用チャンネルリストに14チャンネル及び15チャンネルを登録している(図31のステップS171又はS173)。
一方、第1フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンでは、第2制御部625は、46チャンネル及び31チャンネルにおいて、電波の受信レベルが第1閾値又は第3閾値よりも大きかったが、フレームロックせず復調できなかったため、受信された電波がDVB−Hの放送波ではなかったと判断し、第2スキャン用チャンネルリストに46チャンネル及び31チャンネルを登録している(図32のステップS191又はS193)。
次に、第2フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャン及び第2フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンでは、互いに他方の第1フェーズのチャンネルスキャンで、電波の受信レベルが予め定められた閾値よりも大きいが、この電波から生成された電気信号を復調できなかったチャンネルのみのチャンネルスキャンが行われている。言い換えると、第2フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンでは、第1フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンで、電波の受信レベルは第1閾値又は第3閾値よりも大きいが、この電波による電気信号を復調できなかった46チャンネルと31チャンネルのみがチャンネルスキャンされる。そして、この46チャンネルがDVB−Tの放送波を送信している場合には、第1復調部111で復調を行うことができ、第1制御部615は、選局情報を抽出し第1サービスリストに登録する。一方、31チャンネルは電波の受信レベルが第3閾値よりも大きかったが、フレームロックせず復調できなかったため、第1制御部615は、受信された電波がDVB−Tの放送波ではなかったと判断し、第3スキャン用第1チャンネルリストに31チャンネルを登録している。
同様に、第2フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンでは、第1フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンで、電波の受信レベルは第2閾値又は第3閾値よりも大きいが、この電波による電気信号を復調できなかった14チャンネルと15チャンネルのみがチャンネルスキャンされる。そして、この15チャンネルがDVB−Hの放送波を送信している場合には、第2復調部121で復調を行うことができ、第2制御部625は、選局情報を抽出し第2サービスリストに登録する。一方、14チャンネルは電波の受信レベルが第3閾値よりも大きかったが、フレームロックせず復調できなかったため、第2制御部625は、受信された電波がDVB−Hの放送波ではなかったと判断し、第3スキャン用第2チャンネルリストに14チャンネルを登録している。
このように第2フェーズの各々のチャンネルスキャンの特徴は、他方の放送方式の第1フェーズのチャンネルスキャンで検出された、電波の受信レベルは所定の閾値よりも大きいが、この電波による電気信号を復調できなかったチャンネルのみに対してチャンネルスキャンを行うことにある。
第1フェーズ及び第2フェーズの各々のチャンネルスキャンの実行により、13チャンネルから48チャンネルまでのチャンネルは、少なくとも1回は、DVB−T及びDVB−Hの何れかのチャンネルスキャンにおいて選局される。第3フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンでは、未だ選局されていない49チャンネルから56チャンネルまでのチャンネルスキャンが行われる。56チャンネルまでのチャンネルスキャンが完了すると、DVB−Tのチャンネルスキャンは完了となる。また、第3フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンでは、未だ選局されていない8チャンネルから12チャンネルまでのチャンネルスキャンが行われる。12チャンネルまでのチャンネルスキャンが完了すると、DVB−Hのチャンネルスキャンは完了となる。
以上でDVB−T及びDVB−Hのチャンネルスキャンについては終了し、DVB−T2のチャンネルスキャンについては、さらに第4フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンが行われる。
第4フェーズの第1制御部615が行うDVB−T2のチャンネルスキャンでは、第2及び第3フェーズのチャンネルスキャンで、電波の受信レベルが予め定められた閾値よりも大きいが、この電波から生成された電気信号を復調できなかったチャンネルのみのチャンネルスキャンが行われている。言い換えると、電波の受信レベルが第3閾値よりも大きかったが、フレームロックせず復調できなかった31チャンネルと14チャンネルのみがチャンネルスキャンされる。そして、この31チャンネルと14チャンネルがDVB−T2の放送波を送信している場合には、第1復調部111で復調を行うことができ、第1制御部615は、選局情報を抽出し第3サービスリストに登録する。
また、第4フェーズの第2制御部625が行うDVB−T2のチャンネルスキャンでは、未だ選局されていない57チャンネルから62チャンネルまでのチャンネルスキャンも行い、第2制御部625は、選局情報を抽出し第3サービスリストに登録する。62チャンネルまでのチャンネルスキャンが完了すると、DVB−T2のチャンネルスキャンは完了となる。
実施の形態6では、第4フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンにおいて、第2及び第3フェーズのチャンネルスキャンで、電波の受信レベルが予め定められた閾値よりも大きいが、この電波から生成された電気信号を復調できなかったチャンネルのみのチャンネルスキャンを第1制御部615で行い、未だ選局されていない57チャンネルから62チャンネルまでのチャンネルスキャンを第2制御部625で行ったが、復調できなかったチャンネルのみのチャンネルスキャンを第2制御部625で行い、未だ選局されていないチャンネルのチャンネルスキャンを第1制御部615で行ってもよい。また、未だ選局されていないチャンネルが存在しない場合には、第2及び第3フェーズのチャンネルスキャンで、電波の受信レベルが予め定められた閾値よりも大きいが、この電波から生成された電気信号を復調できなかったチャンネルのみのチャンネルスキャンを第1制御部615及び第2制御部625で分担して行ってもよい。例えば、第1制御部615で第3スキャン用第1チャンネルリスト及び第3スキャン用第2チャンネルリストの何れか一方に登録されている物理チャンネルのチャンネルスキャンを行い、第2制御部625で第3スキャン用第1チャンネルリスト及び第3スキャン用第2チャンネルリストの何れか他方に登録されている物理チャンネルのチャンネルスキャンを行うこともできる。
実施の形態6に係るデジタル放送受信装置600は、上記のように構成されるため、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯と第2放送方式の放送で使用されている周波数帯とが重複している範囲に含まれている物理チャンネルについて、第1フェーズのチャンネルスキャンでは、第1制御部615及び第2制御部625で分担してスキャンが制御され、第2フェーズのチャンネルスキャンでは、第1制御部615及び第2制御部625でそれぞれの放送が含まれている可能性の高い物理チャンネルだけをチャンネルスキャンするように制御されている。加えて、実施の形態6に係るデジタル放送受信装置600は、第4フェーズのチャンネルスキャンでは、第1制御部615及び第2制御部625で第3放送方式の放送が含まれている可能性の高い物理チャンネルだけをチャンネルスキャンするように制御されているため、効率的にチャンネルスキャンを行うことができ、チャンネルスキャンにかかる時間を短くすることができる。
また、実施の形態6に係るデジタル放送受信装置600では、第1閾値、第2閾値及び第3閾値を各々の放送方式のサービスが受信できる最低の受信レベルとしたので、選局ができない可能性の高い受信レベルの物理チャンネルを、第2フェーズ及び第4フェーズのチャンネルスキャンの候補から除外でき、第2フェーズ及び第4フェーズの各々のチャンネルスキャンにかかる時間を短縮することができる。
実施の形態7.
実施の形態6は、異なる3つの放送方式について2つの受信系統を用いて、第1フェーズから第4フェーズまでの4つの工程(フェーズ)でチャンネルスキャンを実施する構成を説明したが、実施の形態7は、3つの工程(フェーズ)でチャンネルスキャンを実施する構成である。工程数を減らすことで制御を簡単にすることができる。
図41は、実施の形態7に係るデジタル放送受信装置700の構成を概略的に示すブロック図である。図41に示されるように、デジタル放送受信装置700は、第1チューナ部110と、第1復調部111と、第1デマルチプレクス部112と、第1デコード部113と、第1記憶部714と、第1制御部715と、第2チューナ部120と、第2復調部121と、第2デマルチプレクス部122と、第2デコード部123と、第2記憶部724と、第2制御部725と、映像切替部130と、映像合成部631と、音声切替部132と、入力部133と、UIF処理部734と、第3記憶部735とを備える。ここで、第1チューナ部110には第1アンテナ150が接続されており、第1アンテナ150、第1チューナ部110、第1復調部111、第1デマルチプレクス部112、第1デコード部113、第1記憶部714、第1制御部715及び第3記憶部735がDVB−T系統及びDVB−T2系統を構成し、この系統で第1放送方式としてのDVB−T方式と第3放送方式としてのDVB−T2方式の放送とが受信される。また、第2チューナ部120には第2アンテナ151が接続されており、第2アンテナ151、第2チューナ部120、第2復調部121、第2デマルチプレクス部122、第2デコード部123、第2記憶部724、第2制御部725及び第3記憶部735がDVB−H系統及びDVB−T2系統を構成し、この系統で第2放送方式としてのDVB−H方式と第3放送方式としてのDVB−T2方式の放送とが受信される。
実施の形態7に係るデジタル放送受信装置700は、第1制御部715、第2制御部725及びUIF処理部734での制御及び処理の点、並びに、第1記憶部714、第2記憶部724及び第3記憶部735に記憶されている情報の点において、実施の形態6に係るデジタル放送受信装置600と異なっている。
第1記憶部714は、第1放送方式及び第2放送方式のチャンネルをスキャンするために必要な情報、及び、第1放送方式で放送されるサービスを受信するために必要な情報を記憶する。
図42は、第1記憶部714の構成を概略的に示すブロック図である。図42に示されるように、第1記憶部714は、第1サービスリスト格納部114Aと、第1スキャン用第1チャンネルリスト格納部714Bと、第1チャンネルスキャン実施済みリスト格納部114Cと、第1スキャン用第2チャンネルリスト格納部714Dとを備える。実施の形態7における第1記憶部714は、第1スキャン用第1チャンネルリスト格納部714B及び第1スキャン用第2チャンネルリスト格納部714Dが備えられている点において、実施の形態6に係る第1記憶部614と異なっている。
第1スキャン用第1チャンネルリスト格納部714Bは、チャンネルスキャン時に、第1チューナ部110で受信された電波の受信電力が予め定められた閾値よりも大きいが、この電波から生成された電気信号を第1復調部111で復調できなかった(フレームロックできなかった)物理チャンネルを識別するための識別情報(ここでは、チャンネル番号)のリストである第1スキャン用第1チャンネルリストを格納する。例えば、第1スキャン用第1チャンネルリストは、第3放送方式であるDVB−T2のチャンネルスキャンを実施した物理チャンネルにおいて受信された電波の受信電力が、第1放送方式であるDVB−Tのサービスを安定して視聴できる最低の受信レベルである第1閾値よりも大きく、かつ、この電波から生成された電気信号を第1復調部111で復調できなかった場合と、第3放送方式であるDVB−T2のチャンネルスキャンを実施した物理チャンネルにおいて受信された電波の受信電力が、第2放送方式であるDVB−Hのサービスを安定して視聴できる最低の受信レベルである第2閾値よりも大きく、かつ、この電波から生成された電気信号を第1復調部111で復調できなかった場合とに、このような物理チャンネルのチャンネル番号が登録されたものである。
ここで、第1閾値は、上記の式(3)で算出された値、又はDVB−Tの規格により定められた受信電力の最小受信レベルから選択された値であり、第1放送方式のサービスを受信するために必要な最小の受信電力を示す。また、第2閾値は、上記の式(3)で算出された値、又はDVB−Hの規格により定められた受信電力の最小受信レベルから選択された値であり、第2放送方式のサービスを受信するために必要な最小の受信電力を示す。
第1スキャン用第2チャンネルリスト格納部714Dは、チャンネルスキャン時に、第1チューナ部110で受信された電波の受信電力が予め定められた閾値よりも大きいが、この電波から生成された電気信号を第1復調部111で復調できなかった(フレームロックできなかった)物理チャンネルを識別するための識別情報(ここでは、チャンネル番号)のリストである第1スキャン用第2チャンネルリストを格納する。例えば、第1スキャン用第2チャンネルリストは、第1放送方式であるDVB−Tのチャンネルスキャンを実施した物理チャンネルにおいて受信された電波の受信電力が、第2放送方式であるDVB−Hのサービスを安定して視聴できる最低の受信レベルである第2閾値よりも大きく、かつ、この電波から生成された電気信号を第1復調部111で復調できなかった場合に、このような物理チャンネルのチャンネル番号が登録されたものである。
図41を再度参照すると、第2記憶部724は、第2放送方式及び第1放送方式のチャンネルをスキャンするために必要な情報、及び、第2放送方式で放送されるサービスを受信するために必要な情報を記憶する。
図43は、第2記憶部724の構成を概略的に示すブロック図である。図43に示されるように、第2記憶部724は、第2サービスリスト格納部124Aと、第2スキャン用第1チャンネルリスト格納部724Bと、第2チャンネルスキャン実施済みリスト格納部124Cと、第2スキャン用第2チャンネルリスト格納部724Dとを備える。実施の形態7における第2記憶部724は、第2スキャン用チャンネルリスト格納部624B及び第1スキャン用チャンネルリスト第2格納部724Dを備える点において、実施の形態6に係る第2記憶部624と異なっている。
第2スキャン用第1チャンネルリスト格納部724Bは、チャンネルスキャン時に、第2チューナ部120で受信された電波の受信電力が予め定められた閾値よりも大きいが、この電波から生成された電気信号を第2復調部121で復調できなかった(フレームロックできなかった)物理チャンネルを識別するための識別情報(ここでは、チャンネル番号)のリストである第2スキャン用第1チャンネルリストを格納する。例えば、第2スキャン用第1チャンネルリストは、第3放送方式であるDVB−T2のチャンネルスキャンを実施した物理チャンネルにおいて受信された電波の受信電力が、第1放送方式であるDVB−Tのサービスを安定して視聴できる最低の受信レベルである第1閾値よりも大きく、かつ、この電波から生成された電気信号を第2復調部121で復調できなかった場合と、第3放送方式であるDVB−T2のチャンネルスキャンを実施した物理チャンネルにおいて受信された電波の受信電力が、第2放送方式であるDVB−Hのサービスを安定して視聴できる最低の受信レベルである第2閾値よりも大きく、かつ、この電波から生成された電気信号を第2復調部121で復調できなかった場合に、このような物理チャンネルのチャンネル番号が登録されたものである。
第2スキャン用第2チャンネルリスト格納部724Dは、チャンネルスキャン時に、第2チューナ部120で受信された電波の受信電力が予め定められた閾値よりも大きいが、この電波から生成された電気信号を第2復調部121で復調できなかった(フレームロックできなかった)物理チャンネルを識別するための識別情報(ここでは、チャンネル番号)のリストである第2スキャン用第2チャンネルリストを格納する。例えば、第2スキャン用第2チャンネルリストは、第2放送方式であるDVB−Hのチャンネルスキャンを実施した物理チャンネルにおいて受信された電波の受信電力が、第1放送方式であるDVB−Tのサービスを安定して視聴できる最低の受信レベルである第1閾値よりも大きく、かつ、この電波から生成された電気信号を第2復調部121で復調できなかった場合において、このような物理チャンネルのチャンネル番号が登録されたものである。
図41に示されるように、第3記憶部735は、第3放送方式で放送されるサービスを受信するために必要な情報を記憶する。
図44は、第3記憶部735の構成を概略的に示すブロック図である。図44に示されるように、第3記憶部735は、第3サービスリスト格納部635Aを備える。実施の形態7における第3記憶部735は、第3スキャン用第1チャンネルリスト格納部635B及び第3スキャン用第2チャンネルリスト格納部635Cを備えていない点において、実施の形態6における第3記憶部635と異なっている。なお、第3サービスリスト格納部635Aは、実施の形態6と同様、第1制御部615で抽出された、ネットワークの情報、TSの情報及びサービスの情報を含む選局情報をチャンネル毎に有する第3サービスリストを記憶する。
図41を再度参照すると、第1制御部715は、第1放送方式及び第3放送方式のチャンネルをスキャンする処理、並びに、第1放送方式及び第3放送方式の放送を受信する処理を制御する。例えば、第1制御部715は、第1フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンと、第2フェーズ及び第3フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンを行う。
第1フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンでは、第1制御部715は、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯、第2放送方式の放送で使用されている周波数帯及び第3放送方式の放送で使用されている周波数帯の全範囲に含まれている物理チャンネルの内、未だ第2制御部725でチャンネルスキャンの対象とはされていない物理チャンネルについて、予め定められた第1順番でチャンネルスキャンを行う。そして、第1制御部715は、第1フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンにおいて、受信された電波が第3閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができた物理チャンネルがあった場合には、当該物理チャンネルの選局情報を第3サービスリストに登録するとともに、受信された電波が第1閾値又は第2閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができなかった物理チャンネルのチャンネル番号を、第1スキャン用第1チャンネルリストに登録する。
また、第2フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンでは、第1制御部715は、第1スキャン用第1チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルについて、チャンネルスキャンを行う。そして、受信された電波が第1閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができた物理チャンネルがあった場合には、当該物理チャンネルの選局情報を第1サービスリストに登録するとともに、受信された電波が第2閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができなかった物理チャンネルのチャンネル番号を、第1スキャン用第2チャンネルリストに登録する。
また、第3フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンでは、第1制御部715は、第2スキャン用第2チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルについて、チャンネルスキャンを行う。そして、受信された電波が第1閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができた物理チャンネルがあった場合には、当該物理チャンネルの選局情報を、第1サービスリストに登録する。
第2制御部725は、第2放送方式及び第3放送方式のチャンネルをスキャンする処理、並びに、第2放送方式及び第3放送方式の放送を受信する処理を制御する。例えば、第2制御部725は、第1フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンと、第2フェーズ及び第3フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンを行う。
第1フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンでは、第2制御部725は、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯、第2放送方式の放送で使用されている周波数帯及び第3放送方式の放送で使用されている周波数帯の全範囲に含まれている物理チャンネルの内、未だ第1制御部715でチャンネルスキャンの対象とはされていない物理チャンネルについて、予め定められた第2順番でチャンネルスキャンを行う。ここで、第2順番は、第1制御部715がチャンネルスキャンを制御する第1順番の逆の順番である。そして、第2制御部725は、第1フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンにおいて、受信された電波が第3閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができた物理チャンネルがあった場合には、当該物理チャンネルの選局情報を第3サービスリストに登録するとともに、受信された電波が第1閾値又は第2閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができなかった物理チャンネルのチャンネル番号を、第2スキャン用第1チャンネルリストに登録する。
また、第2フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンでは、第2制御部725は、第2スキャン用第1チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルについて、チャンネルスキャンを行う。そして、受信された電波が第2閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができた物理チャンネルがあった場合には、当該物理チャンネルの選局情報を第2サービスリストに登録するとともに、受信された電波が第1閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができなかった物理チャンネルのチャンネル番号を、第2スキャン用第2チャンネルリストに登録する。
また、第3フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンでは、第2制御部725は、第1スキャン用第2チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルについて、チャンネルスキャンを行う。そして、受信された電波が第2閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができた物理チャンネルがあった場合には、当該物理チャンネルの選局情報を第2サービスリストに登録する。
UIF処理部734は、実施の形態6におけるUIF処理部634とほぼ同様の処理を行うが、図45に示されている処理において異なっている。
次に、実施の形態7におけるデジタル放送受信装置700のチャンネルスキャン時の動作について詳細に説明する。なお、実施の形態7におけるデジタル放送受信装置700のチャンネルスキャンは、デジタル放送受信装置700の初期設定を行うとき、放送構成が変化したとき、又は、移動体に搭載された場合では放送エリアを跨いで他の放送エリアに移動したときに実行され、DVB−T、DVB−H及びDVB−T2の各放送方式のデジタル放送のサービスリストが生成される。
図45は、ユーザの操作によりチャンネルスキャンが選択されたときに、UIF処理部734が行う処理を示すフローチャートである。
UIF処理部734は、入力部133からチャンネルスキャン要求を示す操作信号を受信すると、第1制御部715に、第3放送方式のチャンネルスキャン開始を通知する(ステップS290)。
次に、UIF処理部734は、第2制御部725に、第3放送方式のチャンネルスキャン開始を通知する(ステップS291)。
上記のように、チャンネルスキャン開始の通知を第1制御部715及び第2制御部725に行うことで、第1制御部715の制御によるDVB−T2チャンネルスキャンと、第2制御部725の制御によるDVB−T2のチャンネルスキャンとが並行して行われる。
そして、UIF処理部734は、第1制御部715によるチャンネルスキャンの完了通知及び第2制御部725によるチャンネルスキャンの完了通知の両方を受けるまで待機する(ステップS292)。UIF処理部734は、これらの通知を受ける(ステップS292でYES)と、ステップS293の処理に進む。
ステップS293では、UIF処理部734は、第1制御部715に、第1放送方式のチャンネルスキャン開始を通知する(ステップS293)。
さらに、UIF処理部734は、第2制御部725に、第2放送方式のチャンネルスキャン開始を通知する(ステップS294)。
上記のように、チャンネルスキャン開始の通知を第1制御部715及び第2制御部725に行うことで、第1制御部715の制御によるDVB−Tのチャンネルスキャンと、第2制御部725の制御によるDVB−Hのチャンネルスキャンとが並行して行われる。
そして、UIF処理部734は、第1制御部715によるチャンネルスキャンの完了通知及び第2制御部725によるチャンネルスキャンの完了通知の両方を受けるまで待機する(ステップS295)。UIF処理部734は、これらの通知を受ける(ステップS295でYES)と、処理を終了する。なお、処理が終了した場合には、UIF処理部734は、表示部152にチャンネルスキャン処理が終了したことを示す通知画面の映像信号を生成して、映像合成部631を介して、表示部152に出力し、表示部152にこのような画面を表示させてもよい。
なお、図45では、第1制御部715にチャンネルスキャンの開始を通知して(ステップS290又はS293)から、第2制御部725にチャンネルスキャンの開始を通知している(ステップS291又はS294)が、この順番が逆になってもよい。
図46は、第1制御部715によるチャンネルスキャン処理を示すフローチャートである。例えば、第1制御部715は、UIF処理部734からチャンネルスキャンの開始通知を受けたときに、図46で示されるフローチャートの処理を開始する。
第1制御部715は、第1記憶部714の第1スキャン用第1チャンネルリスト格納部714Bに格納されている第1スキャン用第1チャンネルリスト、及び、第1スキャン用第2チャンネルリスト格納部714Dに格納されている第1スキャン用第2チャンネルリストをクリア(初期化)する(ステップS300)。例えば、第1制御部715は、第1スキャン用第1チャンネルリスト及び第1スキャン用第2チャンネルリストに格納されている物理チャンネルのチャンネル番号を全て消去する。
次に、第1制御部715は、第1記憶部714の第1チャンネルスキャン実施済みリスト格納部114Cに格納されている第1チャンネルスキャン実施済みリストをクリアする(ステップS301)。例えば、第1制御部715は、第1チャンネルスキャン実施済みリストに格納されている物理チャンネルのチャンネル番号を全て消去する。
次に、第1制御部715は、第1フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンを実行する(ステップS302)。このサブルーチンの詳細は、図48に示すが、ここでは、第1制御部715は、DVB−Tに割り当てられている周波数帯、DVB−Hに割り当てられている周波数帯及びDVB−T2に割り当てられている周波数帯の全範囲に含まれている物理チャンネルについて、最小のチャンネル番号「8」から昇順にチャンネルスキャンを行う。なお、DVB−T、DVB−H、DVB−T2の周波数帯は国によって異なるため、「8」は説明上の仮の番号である。そして、第1フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンは、次のチャンネルスキャンとして選択された物理チャンネルが、既に第2制御部725によりチャンネルスキャン済みであったときに終了する。
そして、第1制御部715は、第1フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンが完了した場合には、UIF処理部734にDVB−T2のチャンネルスキャンの完了を通知する(ステップS303)。
次に、第1制御部715は、UIF処理部734からの指示を受けると、第2フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンを実行する(ステップS304)。このサブルーチンの詳細は、図50に示すが、ここでは、第1制御部715は、第1スキャン用第1チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルについてチャンネルスキャンを行う。
次に、第1制御部715は、第3フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンを実行する(ステップS305)。このサブルーチンの詳細は、図52に示すが、ここでは、第1制御部715は、第2制御部725から取得した第2スキャン用第2チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルについてチャンネルスキャンを行う。
そして、第1制御部715は、第3フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンが完了した場合には、UIF処理部734にDVB−Tのチャンネルスキャンの完了を通知する(ステップS306)。
図47は、第2制御部725によるチャンネルスキャン処理を示すフローチャートである。例えば、第2制御部725は、UIF処理部734からチャンネルスキャンの開始通知を受けたときに、図47で示されるフローチャートの処理を開始する。
第2制御部725は、第2記憶部724の第2スキャン用第1チャンネルリスト格納部724Bに格納されている第2スキャン用第1チャンネルリスト、及び、第2スキャン用第2チャンネルリスト格納部724Dに格納されている第2スキャン用第2チャンネルリストをクリアする(ステップS310)。ここでは、例えば、第2制御部725は、第2スキャン用第1チャンネルリスト及び第2スキャン用第2チャンネルリストに格納されている物理チャンネルのチャンネル番号を全て消去する。
次に、第2制御部725は、第2記憶部724の第2チャンネルスキャン実施済みリスト格納部124Cに格納されている第2チャンネルスキャン実施済みリストをクリアする(ステップS311)。ここでは、例えば、第2制御部725は、第2チャンネルスキャン実施済みリストに格納されている物理チャンネルのチャンネル番号を全て消去する。
次に、第2制御部725は、第1フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンを実行する(ステップS312)。このサブルーチンの詳細は、図49に示すが、ここでは、第2制御部725は、DVB−Tに割り当てられている周波数帯、DVB−Hに割り当てられている周波数帯及びDVB−T2に割り当てられている周波数帯の全範囲に含まれている物理チャンネルについて、物理チャンネルの最大のチャンネル番号「62」から降順にチャンネルスキャンを行う。なお、DVB−T、DVB−H、DVB−T2の周波数帯は国によって異なるため、「62」は説明上の仮の番号である。そして、第1フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンは、次のチャンネルスキャンとして選択された物理チャンネルが、既に第1制御部715によりチャンネルスキャン済みであったときに終了する。
そして、第2制御部725は、第1フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンが完了した場合には、UIF処理部734にDVB−T2のチャンネルスキャンの完了を通知する(ステップS313)。
次に、第2制御部725は、UIF処理部734からの指示があった場合には、第2フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンを実行する(ステップS314)。このサブルーチンの詳細は、図51に示すが、ここでは、第2制御部725は、第2スキャン用第1チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルについてチャンネルスキャンを行う。
次に、第2制御部725は、第3フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンを実行する(ステップS315)。このサブルーチンの詳細は、図53に示すが、ここでは、第2制御部725は、第1制御部715から取得した第1スキャン用第2チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルについてチャンネルスキャンを行う。
そして、第2制御部725は、第3フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンが完了した場合には、UIF処理部734にDVB−Hのチャンネルスキャンの完了を通知する(ステップS316)。
図48は、第1制御部715が行う、第1フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンのサブルーチンを示すフローチャートである。
第1制御部715は、チャンネルスキャンを行う物理チャンネルを示す変数としての受信チャンネルVに、初期値として最小のチャンネル番号「8」をセットする(ステップS320)。
次に、第1制御部715は、チャンネルスキャンを行おうとしている受信チャンネルVが、既に第2制御部725によりチャンネルスキャン済みか否かを判断する(ステップS321)。例えば、第1制御部715は、第2制御部725を介して、第2記憶部724の第2チャンネルスキャン実施済みリスト格納部124Cに格納されている第2チャンネルスキャン実施済みリストを取得して、受信チャンネルVが、第2チャンネルスキャン実施済みリストに登録されているか否かを判断する。そして、第1制御部715は、受信チャンネルVが第2チャンネルスキャン実施済みリストに登録されていない場合(ステップS321でNO)には、ステップS322の処理に進む。なお、第1制御部715は、受信チャンネルVが第2チャンネルスキャン実施済みリストに登録されている場合(ステップS321でYES)には、図46のステップS303の処理に進む。
ステップS322では、第1制御部715は、第1チューナ部110に受信チャンネルVの電波を受信するように指示を出す。
次に、第1制御部715は、チューニングした受信チャンネルVで受信された電波の受信レベルが第3閾値よりも大きいか否かを判断する(ステップS323)。例えば、第1制御部715は、第1チューナ部110より、電波の受信レベルが第3閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第1制御部715は、受信チャンネルVで受信された電波の受信レベルが第3閾値よりも大きい場合(ステップS323でYES)には、ステップS324の処理に進み、受信チャンネルVで受信された電波の受信レベルが第3閾値以下である場合(ステップS323でNO)には、ステップS330の処理に進む。なお、第3閾値は、上述のように、DVB−T2のサービスを受信することができ、映像及び音声を出力することができる最低の受信レベルを示すものである。
ステップS324では、第1制御部715は、第1復調部111が、第1チューナ部110で受信された受信チャンネルVの電波から生成された電気信号を復調できたか否かを判断する。例えば、第1制御部715は、第1復調部111より、電気信号に対して復調処理を行い、フレームロックをすることができたか否かの結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第1制御部715は、復調できた場合(ステップS324でYES)には、ステップS325の処理に進み、復調できなかった場合(ステップS324でNO)には、ステップS330の処理に進む。
ステップS325では、第1制御部715は、第1復調部111がフレームロックした場合には、第1復調部111からTSが第1デマルチプレクス部112に出力されている可能性が高いので、第1デマルチプレクス部112にSIを取得するよう指示を出す。
次に、第1制御部715は、第1デマルチプレクス部112でSIを取得することができたか否かを判断する(ステップS326)。そして、第1制御部715は、SIを取得することができた場合(ステップS326でYES)には、ステップS327の処理に進み、SIを取得することができなかった場合(ステップS326でNO)には、ステップS328の処理に進む。
ステップS327では、第1制御部715は、SIから抽出したサービスの選局情報を、第1記憶部714の第1サービスリスト格納部114Aに格納されている第1サービスリストに登録する。
次に、第1制御部715は、第1記憶部714の第1チャンネルスキャン実施済みリスト格納部114Cに格納されている第1チャンネルスキャン実施済みリストに、チャンネルスキャンを実施した受信チャンネルVを追加登録する(ステップS328)。
次に、第1制御部715は、物理チャンネルのチャンネルスキャンを昇順で行うため、受信チャンネルVに「1」をプラスして(ステップS329)、ステップS321の処理に戻る。
一方、ステップS323で受信チャンネルVにチューニングした結果、電波の受信レベルが第3閾値以下であった場合(ステップS323でNO)、又は、ステップS324でフレームロックしなかった場合(ステップS324でNO)には、第1制御部715は、ステップS330の処理に進む。
ステップS330では、第1制御部715は、受信チャンネルVで受信された電波の受信レベルが第1閾値よりも大きいか否かを判断する。例えば、第1制御部715は、第1チューナ部110より、電波の受信レベルが第1閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第1制御部715は、受信チャンネルVで受信された電波の受信レベルが第1閾値よりも大きい場合(ステップS330でYES)には、ステップS331の処理に進み、受信チャンネルVで受信された電波の受信レベルが第1閾値以下である場合(ステップS330でNO)には、ステップS332の処理に進む。
ステップS331では、第1制御部715は、第1記憶部714の第1スキャン用第1チャンネルリスト格納部714Bに格納されている第1スキャン用第1チャンネルリストにこの受信チャンネルVを登録する。
ステップS332では、第1制御部715は、受信チャンネルVで受信された電波の受信レベルが第2閾値よりも大きいか否かを判断する。例えば、第1制御部715は、第1チューナ部110より、電波の受信レベルが第2閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第1制御部715は、受信チャンネルVで受信された電波の受信レベルが第2閾値よりも大きい場合(ステップS332でYES)には、ステップS333の処理に進み、受信チャンネルVで受信された電波の受信レベルが第2閾値以下である場合(ステップS332でNO)には、ステップS328の処理に進む。
ステップS333では、第1制御部715は、第1記憶部714の第1スキャン用第1チャンネルリスト格納部714Bに格納されている第1スキャン用第1チャンネルリストにこの受信チャンネルVを登録する。
上記のように、第1制御部715による第1フェーズにおけるDVB−T2のチャンネルスキャンは、物理チャンネルのチャンネル番号「8」から昇順に実行される。そして、第1制御部715は、ステップS321でチャンネルスキャンを行おうとしている受信チャンネルVが既に第2制御部725によりチャンネルスキャン済みであると判断した場合には、第1フェーズにおけるDVB−T2のチャンネルスキャンを終了する。
図48のステップS323、S330及びS332において、第1閾値、第2閾値及び第3閾値による受信レベルの評価は、第1チューナ部110で行われているが、第1制御部715が、第1チューナ部110から電波の受信レベルを取得して、第1閾値、第2閾値又は第3閾値と比較して評価を行うようにしてもよい。
また、図48のステップS325〜S327において行われる、SIを取得して、選局情報を第1サービスリストに登録する処理は、図48に示されているタイミングで実行してもよく、また、全てのチャンネルスキャンが完了した後に、全サービスに対してまとめて実行してもよい。
図49は、第2制御部725が行う、第1フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンのサブルーチンを示すフローチャートである。
第2制御部725は、チャンネルスキャンを行う物理チャンネルを示す変数としての受信チャンネルWに、初期値として最大のチャンネル番号「62」をセットする(ステップS340)。
次に、第2制御部725は、チャンネルスキャンを行おうとしている受信チャンネルWが、既に第1制御部715によりチャンネルスキャン済みか否かを判断する(ステップS341)。例えば、第2制御部725は、第1制御部715を介して、第1記憶部714の第1チャンネルスキャン実施済みリスト格納部114Cに格納されている第1チャンネルスキャン実施済みリストを取得して、受信チャンネルWが、第1チャンネルスキャン実施済みリストに登録されているか否かを判断する。そして、第2制御部725は、受信チャンネルWが第1チャンネルスキャン実施済みリストに登録されていない場合(ステップS341でNO)には、ステップS342の処理に進む。なお、第2制御部725は、受信チャンネルWが第1チャンネルスキャン実施済みリストに登録されている場合(ステップS341でYES)には、図47のステップS313の処理に進む。
ステップS342では、第2制御部725は、第2チューナ部120に受信チャンネルWの電波を受信するように指示を出す。
次に、第2制御部725は、チューニングした受信チャンネルWで受信された電波の受信レベルが第3閾値よりも大きいか否かを判断する(ステップS343)。例えば、第2制御部725は、第2チューナ部120より、電波の受信レベルが第3閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第2制御部725は、受信チャンネルWで受信された電波の受信レベルが第3閾値よりも大きい場合(ステップS343でYES)には、ステップS344の処理に進み、受信チャンネルWで受信された電波の受信レベルが第3閾値以下である場合(ステップS343でNO)には、ステップS350の処理に進む。
ステップS344では、第2制御部725は、第2復調部121が、第2チューナ部120で受信された受信チャンネルWの電波から生成された電気信号を復調できたか否かを判断する。例えば、第2制御部725は、第2復調部121より、電気信号に対して復調処理を行い、フレームロックをすることができたか否かの結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第2制御部725は、復調できた場合(ステップS344でYES)には、ステップS345の処理に進み、復調できなかった場合(ステップS344でNO)には、ステップS350の処理に進む。
次に、第2制御部725は、第2復調部121がフレームロックした場合には、第2復調部121からTSが第2デマルチプレクス部122に出力されている可能性が高いので、第2デマルチプレクス部122にSIを取得するよう指示を出す(ステップS345)。
次に、第2制御部725は、第2デマルチプレクス部122でSIを取得することができたか否かを判断する(ステップS346)。そして、第2制御部725は、SIを取得することができた場合(ステップS346でYES)には、ステップS347の処理に進み、SIを取得することができなかった場合(ステップS346でNO)には、ステップS348の処理に進む。
ステップS347では、第2制御部725は、SIから抽出したサービスの選局情報を、第2記憶部724の第2サービスリスト格納部124Aに格納されている第2サービスリストに登録する。
次に、第2制御部725は、第2記憶部724の第2チャンネルスキャン実施済みリスト格納部124Cに格納されている第2チャンネルスキャン実施済みリストに、チャンネルスキャンを実施した受信チャンネルWを追加登録する(ステップS348)。
次に、第2制御部725は、物理チャンネルのチャンネルスキャンを降順で行うため、受信チャンネルWに「1」をマイナスして(ステップS349)、ステップS341の処理に戻る。
一方、ステップS343で受信チャンネルWにチューニングした結果、電波の受信レベルが第3閾値以下であった場合(ステップS343でNO)、又は、ステップS344でフレームロックしなかった場合(ステップS344でNO)には、第2制御部725は、ステップS350の処理に進む。
ステップS350では、第2制御部725は、受信チャンネルWで受信された電波の受信レベルが第1閾値よりも大きいか否かを判断する。例えば、第2制御部725は、第2チューナ部120より、電波の受信レベルが第1閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第2制御部725は、受信チャンネルWで受信された電波の受信レベルが第1閾値よりも大きい場合(ステップS350でYES)には、ステップS351の処理に進み、受信チャンネルWで受信された電波の受信レベルが第1閾値以下である場合(ステップS350でNO)には、ステップS352の処理に進む。
ステップS351では、第2制御部725は、第2記憶部724の第2スキャン用第1チャンネルリスト格納部724Bに格納されている第2スキャン用第1チャンネルリストにこの受信チャンネルWを登録する。
ステップS352では、第2制御部725は、受信チャンネルWで受信された電波の受信レベルが第2閾値よりも大きいか否かを判断する。例えば、第2制御部725は、第2チューナ部120より、電波の受信レベルが第2閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第2制御部725は、受信チャンネルWで受信された電波の受信レベルが第2閾値よりも大きい場合(ステップS352でYES)には、ステップS353の処理に進み、受信チャンネルWで受信された電波の受信レベルが第2閾値以下である場合(ステップS352でNO)には、ステップS348の処理に進む。
ステップS353では、第2制御部725は、第2記憶部724の第2スキャン用第1チャンネルリスト格納部724Bに格納されている第2スキャン用第1チャンネルリストにこの受信チャンネルWを登録する。
上記のように、第2制御部725による第1フェーズにおけるDVB−T2のチャンネルスキャンは、物理チャンネルのチャンネル番号「62」から降順に実行される。そして、第2制御部725は、ステップS341でチャンネルスキャンを行おうとしている受信チャンネルWが既に第1制御部715によりチャンネルスキャン済みであると判断した場合には、第1フェーズにおけるDVB−T2のチャンネルスキャンを終了する。
図49のステップS343、S350及びS352において、第1閾値、第2閾値及び第3閾値による受信レベルの評価は、第2チューナ部120で行われているが、第2制御部725が、第2チューナ部120から電波の受信レベルを取得して、第1閾値、第2閾値又は第3閾値と比較して評価を行うようにしてもよい。
また、図49のステップS345〜S347において行われる、SIを取得して、選局情報を第2サービスリストに登録する処理は、図49に示されているタイミングで実行してもよく、また、全てのチャンネルスキャンが完了した後に、全サービスに対してまとめて実行してもよい。
図50は、第1制御部715が行う、第2フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンのサブルーチンを示すフローチャートである。
第1制御部715は、第1記憶部714の第1スキャン用第1チャンネルリスト格納部714Bに格納されている第1スキャン用第1チャンネルリストを取得し、第1スキャン用第1チャンネルリストに登録されている全ての物理チャンネルの選局を行ったかを判断する(ステップS360)。そして、第1制御部715は、第1スキャン用第1チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている全ての物理チャンネルの選局を行っていない場合(ステップS360でNO)、言い換えると、未だ選局されていない物理チャンネルのチャンネル番号が、第1スキャン用第1チャンネルリストに存在する場合には、ステップS361の処理に進み、第1スキャン用第1チャンネルリストに登録されている全ての物理チャンネルの選局を行った場合(ステップS360でYES)、言い換えると、未だ選局されていない物理チャンネルのチャンネル番号が、第1スキャン用第1チャンネルリストに存在しない場合には、図46のステップS305の処理に進む。
ステップS361では、第1制御部715は、第1スキャン用第1チャンネルリストから、登録された順(言い換えると、チャンネル番号の小さい順)に、チャンネル番号を取得し、物理チャンネルを示す変数である受信チャンネルXにセットする。従って、ステップS361では、第1スキャン用第1チャンネルリストに登録され、ステップS361で未だ受信チャンネルXにセットされていない物理チャンネルの内、最小のチャンネル番号が受信チャンネルXにセットされることになる。なお、ここでは登録された順としているが、これには限らず、第1制御部715は、他の順番で受信チャンネルXにセットすることができる。
次に、第1制御部715は、受信チャンネルXで示される物理チャンネルに対応する周波数にチューニングするように、第1チューナ部110に指示する(ステップS362)。
次に、第1制御部715は、チューニングした受信チャンネルXで受信された電波の受信レベルが第1閾値よりも大きいか否かを判断する(ステップS363)。例えば、第1制御部715は、第1チューナ部110より、電波の受信レベルが第1閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第1制御部715は、受信チャンネルXで受信された電波の受信レベルが第1閾値よりも大きい場合(ステップS363でYES)には、ステップS364の処理に進み、受信チャンネルXで受信された電波の受信レベルが第1閾値以下である場合(ステップS363でNO)には、ステップS368の処理に進む。
ステップS364では、第1制御部715は、第1復調部111が、第1チューナ部110で受信された受信チャンネルXの電波から生成された電気信号を復調できたか否かを判断する。例えば、第1制御部715は、第1復調部111より、電気信号に対して復調処理を行い、フレームロックをすることができたか否かの結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第1制御部715は、復調できた場合(ステップS364でYES)には、ステップS365の処理に進み、復調できなかった場合(ステップS364でNO)には、ステップS368の処理に進む。
次に、第1制御部715は、第1復調部111がフレームロックした場合には、第1復調部111からTSが第1デマルチプレクス部112に出力されている可能性が高いので、第1デマルチプレクス部112にSIを取得するよう指示を出す(ステップS365)。
次に、第1制御部715は、第1デマルチプレクス部112でSIを取得することができたか否かを判断する(ステップS366)。そして、第1制御部715は、SIを取得することができた場合(ステップS366でYES)には、ステップS367の処理に進み、SIを取得することができなかった場合(ステップS366でNO)には、ステップS360の処理に戻る。
ステップS367では、第1制御部715は、SIから抽出したサービスの選局情報を、第1記憶部714の第1サービスリスト格納部114Aに格納されている第1サービスリストに登録する。
一方、ステップS363で受信チャンネルXにチューニングした結果、電波の受信レベルが第1閾値以下であった場合(ステップS363でNO)、又は、ステップS364でフレームロックしなかった場合(ステップS364でNO)には、第1制御部715は、ステップS368の処理に進む。
ステップS368では、第1制御部715は、受信チャンネルXで受信された電波の受信レベルが第2閾値よりも大きいか否かを判断する。例えば、第1制御部715は、第1チューナ部110より、電波の受信レベルが第2閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第1制御部715は、受信チャンネルXで受信された電波の受信レベルが第2閾値よりも大きい場合(ステップS368でYES)には、ステップS369の処理に進み、受信チャンネルXで受信された電波の受信レベルが第2閾値以下である場合(ステップS368でNO)には、ステップS360の処理に戻る。
ステップS369では、第1制御部715は、第1記憶部714の第1スキャン用第2チャンネルリスト格納部714Dに格納されている第1スキャン用第2チャンネルリストにこの受信チャンネルXを登録する。
上記のように、第1制御部715は、第1スキャン用第2チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルに対してのみチャンネルスキャンを実行する。言い換えると、第1制御部715は、第1フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンの結果、必要な受信電力はあるがDVB−T2としては復調できなかった電波が受信された物理チャンネルだけを、この第2フェーズにおけるDVB−Tのチャンネルスキャンにおいてスキャンするようにしているため、効率的なチャンネルスキャンを行うことができる。
図50のステップS363及びS368における、第1閾値及び第2閾値による受信レベルの評価は、第1チューナ部110で行っているが、第1制御部715が、第1チューナ部110から受信チャンネルXで受信された電波の受信レベルを取得して、第1閾値又は第2閾値と比較して評価を行うようにしてもよい。
また、図50のステップS365〜S367で行われる、SIを取得して、選局情報を第1サービスリストに登録する処理は、図50に示されているタイミングで実行してもよく、また、全てのチャンネルスキャンが完了した後に、全サービスに対してまとめて実行してもよい。
図51は、第2制御部725が行う、第2フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンのサブルーチンを示すフローチャートである。なお、第2制御部725は、第2フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンを、第1制御部715が行う第2フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンと並行して行う。
第2制御部725は、第2記憶部724の第2スキャン用第1チャンネルリスト格納部724Bに格納されている第2スキャン用第1チャンネルリストを取得し、第2スキャン用第1チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている全ての物理チャンネルの選局を行ったか否かを判断する(ステップS370)。そして、第2制御部725は、第2スキャン用第1チャンネルリストに登録されている全ての物理チャンネルの選局を行っていない場合(ステップS370でNO)、言い換えると、未だ選局されていない物理チャンネルが、第2スキャン用第1チャンネルリストに存在する場合には、ステップS371の処理に進み、第2スキャン用第1チャンネルリストに登録されている全ての物理チャンネルの選局を行った場合(ステップS370でYES)、言い換えると、未だ選局されていない物理チャンネルが、第2スキャン用第1チャンネルリストに存在しない場合には、図47のステップS315の処理に進む。
ステップS371では、第2制御部725は、第2スキャン用第1チャンネルリストから、登録された順(言い換えると、チャンネル番号の大きい順)に、物理チャンネルのチャンネル番号を取得し、物理チャンネルを示す変数である受信チャンネルYにセットする。従って、ステップS371では、第2スキャン用第1チャンネルリストに登録され、ステップS371で未だ受信チャンネルYにセットされていない物理チャンネルの内、最大のチャンネル番号となっている物理チャンネルが、受信チャンネルYにセットされることになる。なお、ここでは登録された順としているが、これには限らず、第2制御部725は、他の順番で受信チャンネルYにセットするようにしてもよい。
次に、第2制御部725は、受信チャンネルYで示される物理チャンネルに対応する周波数にチューニングするように、第2チューナ部120に指示する(ステップS372)。
次に、第2制御部725は、チューニングした受信チャンネルYで受信された電波の受信レベルが第2閾値よりも大きいか否かを判断する(ステップS373)。例えば、第2制御部725は、第2チューナ部120より、電波の受信レベルが第2閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第2制御部725は、受信チャンネルYで受信された電波の受信レベルが第2閾値よりも大きい場合(ステップS373でYES)には、ステップS374の処理に進み、受信チャンネルYで受信された電波の受信レベルが第2閾値以下である場合(ステップS373でNO)には、ステップS378の処理に進む。
ステップS374では、第2制御部725は、第2復調部121が、第2チューナ部120で受信された受信チャンネルYの電波から生成された電気信号を復調できたか否かを判断する。例えば、第2制御部725は、第2復調部121より、電気信号に対して復調処理を行い、フレームロックをすることができたか否かの結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第2制御部725は、復調できた場合(ステップS374でYES)には、ステップS375の処理に進み、復調できなかった場合(ステップS374でNO)には、ステップS378の処理に進む。
次に、第2制御部725は、第2復調部121がフレームロックした場合には、第2復調部121からTSが第2デマルチプレクス部122に出力されている可能性が高いので、第2デマルチプレクス部122にSIを取得するよう指示を出す(ステップS375)。
次に、第2制御部725は、第2デマルチプレクス部122でSIを取得することができたか否かを判断する(ステップS376)。そして、第2制御部725は、SIを取得することができた場合(ステップS376でYES)には、ステップS377の処理に進み、SIを取得することができなかった場合(ステップS376でNO)には、ステップS370の処理に戻る。
ステップS377では、第2制御部725は、SIから抽出したサービスの選局情報を、第2記憶部724の第2サービスリスト格納部124Aに格納されている第2サービスリストに登録する。
一方、ステップS373で受信チャンネルYにチューニングした結果、電波の受信レベルが第2閾値以下であった場合(ステップS373でNO)、又は、ステップS374でフレームロックしなかった場合(ステップS374でNO)には、第2制御部725は、ステップS378の処理に進む。
ステップS378では、第2制御部725は、受信チャンネルYで受信された電波の受信レベルが第1閾値よりも大きいか否かを判断する。例えば、第2制御部725は、第2チューナ部120より、電波の受信レベルが第2閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第2制御部725は、受信チャンネルYで受信された電波の受信レベルが第1閾値よりも大きい場合(ステップS378でYES)には、ステップS379の処理に進み、受信チャンネルYで受信された電波の受信レベルが第1閾値以下である場合(ステップS378でNO)には、ステップS370の処理に戻る。
ステップS379では、第2制御部725は、第2記憶部724の第2スキャン用第2チャンネルリスト格納部724Dに格納されている第2スキャン用第2チャンネルリストにこの受信チャンネルYを登録する。
上記のように、第2制御部725は、第2スキャン用第1チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルに対してのみチャンネルスキャンを実行する。言い換えると、第2制御部725は、第1フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンの結果、必要な電力はあるがDVB−T2としては復調できなかった電波が受信された物理チャンネルだけを、この第2フェーズにおけるDVB−Hのチャンネルスキャンにおいてスキャンするようにしているため、効率的なチャンネルスキャンを行うことができる。
図51のステップS373及びS378における、第1閾値及び第2閾値による受信レベルの評価は、第2チューナ部120で行っているが、第2制御部725が、第2チューナ部120から受信チャンネルYで受信された電波の受信レベルを取得して、第1閾値又は第2閾値と比較して、評価を行うようにしてもよい。
また、図51のステップS375〜S377で行われる、SIを取得して、選局情報を第2サービスリストに登録する処理は、図51に示されているタイミングで実行してもよく、また、全てのチャンネルスキャンが完了した後に、全サービスに対してまとめて実行してもよい。
図52は、第1制御部715が行う、第3フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンのサブルーチンを示すフローチャートである。
第1制御部715は、第2制御部725を介して、第2記憶部724の第2スキャン用第2チャンネルリスト格納部724Dに格納されている第2スキャン用第2チャンネルリストを取得し、第2スキャン用第2チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている全ての物理チャンネルの選局を行ったか否かを判断する(ステップS380)。そして、第1制御部715は、第2スキャン用第2チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている全ての物理チャンネルの選局を行っていない場合(ステップS380でNO)、言い換えると、未だ選局されていない物理チャンネルのチャンネル番号が、第2スキャン用第2チャンネルリストに存在する場合には、ステップS381の処理に進み、第2スキャン用第2チャンネルリストに登録されている全ての物理チャンネルの選局を行った場合(ステップS380でYES)、言い換えると、未だ選局されていない物理チャンネルのチャンネル番号が、第2スキャン用第2チャンネルリストに存在しない場合には、図46のステップS306の処理に進む。
ステップS381では、第1制御部715は、第2スキャン用第2チャンネルリストから、登録された順(言い換えると、チャンネル番号の大きい順)に、チャンネル番号を取得し、物理チャンネルを示す変数である受信チャンネルZ1にセットする。従って、ステップS381では、第2スキャン用第2チャンネルリストに登録され、ステップS381で未だ受信チャンネルZ1にセットされていない物理チャンネルの内、最大のチャンネル番号が受信チャンネルZ1にセットされることになる。なお、ここでは登録された順としているが、これには限らず、第1制御部715は、他の順番で受信チャンネルZ1にセットするようにしてもよい。
次に、第1制御部715は、受信チャンネルZ1で示される物理チャンネルに対応する周波数にチューニングするように、第1チューナ部110に指示する(ステップS382)。
次に、第1制御部715は、チューニングした受信チャンネルZ1で受信された電波の受信レベルが第1閾値よりも大きいか否かを判断する(ステップS383)。例えば、第1制御部715は、第1チューナ部110より、電波の受信レベルが第1閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第1制御部715は、受信チャンネルZ1で受信された電波の受信レベルが第1閾値よりも大きい場合(ステップS383でYES)には、ステップS384の処理に進み、受信チャンネルZ1で受信された電波の受信レベルが第1閾値以下である場合(ステップS383でNO)には、ステップS380の処理に戻る。
ステップS384では、第1制御部715は、第1復調部111が、第1チューナ部110で受信された受信チャンネルZ1の電波から生成された電気信号を復調できたか否かを判断する。例えば、第1制御部715は、第1復調部111より、電気信号に対して復調処理を行い、フレームロックをすることができたか否かの結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第1制御部715は、復調できた場合(ステップS384でYES)には、ステップS385の処理に進み、復調できなかった場合(ステップS384でNO)には、ステップS380の処理に戻る。
次に、第1制御部715は、第1復調部111がフレームロックした場合には、第1復調部111からTSが第1デマルチプレクス部112に出力されている可能性が高いので、第1デマルチプレクス部112にSIを取得するよう指示を出す(ステップS385)。
次に、第1制御部715は、第1デマルチプレクス部112でSIを取得することができたか否かを判断する(ステップS386)。そして、第1制御部715は、SIを取得することができた場合(ステップS386でYES)には、ステップS387の処理に進み、SIを取得することができなかった場合(ステップS386でNO)には、ステップS380の処理に戻る。
ステップS387では、第1制御部715は、SIから抽出したサービスの選局情報を、第1記憶部714の第1サービスリスト格納部114Aに格納されている第1サービスリストに登録する。
上記のように、第1制御部715は、第2スキャン用第2チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルに対してのみチャンネルスキャンを実行する。言い換えると、第1制御部715は、第2フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンの結果、必要な受信電力はあるがDVB−Hとしては復調できなかった電波が受信された物理チャンネルだけを、この第3フェーズにおけるDVB−Tのチャンネルスキャンにおいてスキャンするようにしているため、効率的なチャンネルスキャンを行うことができる。
図52のステップS383において、第1閾値による受信レベルの評価は、第1チューナ部110で行っているが、第1制御部715が、第1チューナ部110から受信チャンネルZ1で受信された電波の受信レベルを取得して、第1閾値と比較して評価を行うようにしてもよい。
また、図52のステップS385〜S387で行われる、SIを取得して、選局情報を第1サービスリストに登録する処理は、図52に示されているタイミングで実行してもよく、また、全てのチャンネルスキャンが完了した後に、全サービスに対してまとめて実行してもよい。
図53は、第2制御部725が行う、第3フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンのサブルーチンを示すフローチャートである。なお、第2制御部725は、第3フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンを、第1制御部715が行う第3フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンと並行して行う。
第2制御部725は、第1制御部715を介して、第1記憶部714の第1スキャン用第2チャンネルリスト格納部714Dに格納されている第1スキャン用第2チャンネルリストを取得し、第1スキャン用第2チャンネルリストに登録されている全ての物理チャンネルの選局を行ったかを判断する(ステップS390)。そして、第2制御部725は、第1スキャン用第2チャンネルリストに登録されている全ての物理チャンネルの選局を行っていない場合(ステップS390でNO)、言い換えると、未だ選局されていない物理チャンネルが、第1スキャン用第2チャンネルリストに存在する場合には、ステップS391の処理に進み、第1スキャン用第2チャンネルリストに登録されている全ての物理チャンネルの選局を行った場合(ステップS390でYES)、言い換えると、未だ選局されていない物理チャンネルが、第1スキャン用第2チャンネルリストに存在しない場合には、図47のステップS316の処理に進む。
ステップS391では、第2制御部725は、第1スキャン用第2チャンネルリストから、登録された順(言い換えると、チャンネル番号の小さい順)に、物理チャンネルのチャンネル番号を取得し、物理チャンネルを示す変数である受信チャンネルZ2にセットする。従って、ステップS391では、第1スキャン用第2チャンネルリストに登録され、ステップS391で未だ受信チャンネルZ2にセットされていない物理チャンネルの内、最小のチャンネル番号となっている物理チャンネルが、受信チャンネルZ2にセットされることになる。なお、ここでは登録された順としているが、これには限らず、第2制御部725は、他の順番で受信チャンネルZ2にセットするようにしてもよい。
次に、第2制御部725は、受信チャンネルZ2で示される物理チャンネルに対応する周波数にチューニングするように、第2チューナ部120に指示する(ステップS392)。
次に、第2制御部725は、チューニングした受信チャンネルZ2で受信された電波の受信レベルが第2閾値よりも大きいか否かを判断する(ステップS393)。例えば、第2制御部725は、第2チューナ部120より、電波の受信レベルが第2閾値よりも大きいか否かの判定結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第2制御部725は、受信チャンネルZ2で受信された電波の受信レベルが第2閾値よりも大きい場合(ステップS393でYES)には、ステップS394の処理に進み、受信チャンネルZ2で受信された電波の受信レベルが第2閾値以下である場合(ステップS393でNO)には、ステップS390の処理に戻る。
ステップS394では、第2制御部725は、第2復調部121が、第2チューナ部120で受信された受信チャンネルZ2の電波から生成された電気信号を復調できたか否かを判断する。例えば、第2制御部725は、第2復調部121より、電気信号に対して復調処理を行い、フレームロックをすることができたか否かの結果の通知を受けることにより、この判断を行う。そして、第2制御部725は、復調できた場合(ステップS394でYES)には、ステップS395の処理に進み、復調できなかった場合(ステップS394でNO)には、ステップS390の処理に戻る。
次に、第2制御部725は、第2復調部121がフレームロックした場合には、第2復調部121からTSが第2デマルチプレクス部122に出力されている可能性が高いので、第2デマルチプレクス部122にSIを取得するよう指示を出す(ステップS395)。
次に、第2制御部725は、第2デマルチプレクス部122でSIを取得することができたか否かを判断する(ステップS396)。そして、第2制御部725は、SIを取得することができた場合(ステップS396でYES)には、ステップS397の処理に進み、SIを取得することができなかった場合(ステップS396でNO)には、ステップS390の処理に戻る。
ステップS397では、第2制御部725は、SIから抽出したサービスの選局情報を、第2記憶部724の第2サービスリスト格納部124Aに格納されている第2サービスリストに登録する。
上記のように、第2制御部725は、第1スキャン用第2チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルに対してのみチャンネルスキャンを実行する。言い換えると、第2制御部725は、第2フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンの結果、必要な電力はあるがDVB−Tとしては復調できなかった電波が受信された物理チャンネルだけを、この第3フェーズにおけるDVB−Hのチャンネルスキャンにおいてスキャンするようにしているため、効率的なチャンネルスキャンを行うことができる。
図53のステップS393における、第2閾値による受信レベルの評価は、第2チューナ部120で行っているが、第2制御部725が、第2チューナ部120から受信チャンネルZ2で受信された電波の受信レベルを取得して、第2閾値と比較して、評価を行うようにしてもよい。
また、図53のステップS395〜S397で行われる、SIを取得して、選局情報を第2サービスリストに登録する処理は、図53に示されているタイミングで実行してもよく、また、全てのチャンネルスキャンが完了した後に、全サービスに対してまとめて実行してもよい。
図54は、デジタル放送受信装置700で行われるチャンネルスキャンを説明するための概略図である。図54では、向かって左から右に時間が進み、まずDVB−T2のチャンネルスキャンが行われ、その後、DVB−TのチャンネルスキャンとDVB−Hのチャンネルスキャンとが同時に開始されたときの様子が示されている。第1フェーズのチャンネルスキャンには、第1制御部715が行うDVB−T2のチャンネルスキャン及び第2制御部725が行うDVB−T2のチャンネルスキャンが含まれ、第2フェーズのチャンネルスキャンには、第1フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャン及び第1フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンが含まれ、第3フェーズのチャンネルスキャンには、第3フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャン及び第3フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンが含まれる。
DVB−Tのチャンネルスキャンは、第2フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャン、第3フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンの順で、チャンネルスキャンが実行される。一方、DVB−Hのチャンネルスキャンは、第2フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャン、第3フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンの順で、チャンネルスキャンが実行される。
第1制御部715による、第1フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンでは、8チャンネルから昇順にチャンネルスキャンが行われる。第2制御部725による、第1フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンでは、62チャンネルから降順にチャンネルスキャンが行われる。そして、第1制御部715によるチャンネルスキャンが35チャンネル、第2制御部725によるチャンネルスキャンが36チャンネルまで行われたときに、第1フェーズの各々のチャンネルスキャンの終了条件(図48のステップS321、図49のステップS341)が成立し、第1フェーズの各々のチャンネルスキャンが終了している。
この第1制御部715による、第1フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンでは、第1制御部715は、15チャンネルと34チャンネルにおいて、電波の受信レベルが第1閾値又は第2閾値よりも大きかったが、フレームロックせず復調できなかったため、受信された電波がDVB−T2の放送波ではなかったと判断し、第1スキャン用第1チャンネルリストに15チャンネルと34チャンネルとを登録している(図48のステップS331又はS333)。
一方、第2制御部725による、第1フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンでは、第2制御部725は、46チャンネルと37チャンネルと36チャンネルとにおいて、電波の受信レベルが第1閾値又は第2閾値よりも大きかったが、フレームロックせず復調できなかったため、受信された電波がDVB−T2の放送波ではなかったと判断し、第2スキャン用第1チャンネルリストに46チャンネルと37チャンネルと36チャンネルを登録している(図49のステップS351又はS353)。
次に、第2フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャン及び第2フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンでは、第1フェーズのチャンネルスキャンで、電波の受信レベルが予め定められた閾値よりも大きいが、この電波から生成された電気信号を復調できなかったチャンネルのみのチャンネルスキャンが行われている。
言い換えると、第2フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンでは、第1フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンで、電波の受信レベルは第1閾値又は第2閾値よりも大きいが、この電波による電気信号を復調できなかった15チャンネルと34チャンネルのみがチャンネルスキャンされる。そして、この34チャンネルがDVB−Tの放送波を送信している場合には、第1復調部111で復調を行うことができ、第1制御部715は、選局情報を抽出し第1サービスリストに登録する。
同様に、第2フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンでは、第1フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンで、電波の受信レベルは第1閾値又は第2閾値よりも大きいが、この電波による電気信号を復調できなかった46チャンネルと37チャンネルと36チャンネルのみがチャンネルスキャンされる。そして、この37チャンネルと36チャンネルがDVB−Hの放送波を送信している場合には、第2復調部121で復調を行うことができ、第2制御部725は、選局情報を抽出し第2サービスリストに登録する。
このように第2フェーズの各々のチャンネルスキャンの特徴は、第1フェーズのチャンネルスキャンで検出された、電波の受信レベルは所定の閾値よりも大きいが、この電波による電気信号を復調できなかったチャンネルのみに対してチャンネルスキャンを行うことにある。
次に、第3フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャン及び第3フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンでは、互いに他方の第2フェーズのチャンネルスキャンで、電波の受信レベルが予め定められた閾値よりも大きいが、この電波から生成された電気信号を復調できなかったチャンネルのみのチャンネルスキャンが行われている。
言い換えると、第3フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンでは、第2フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンで、電波の受信レベルは第1閾値よりも大きいが、この電波による電気信号を復調できなかった46チャンネルのみがチャンネルスキャンされる。そして、この46チャンネルがDVB−Tの放送波を送信している場合には、第1復調部111で復調を行うことができ、第1制御部715は、選局情報を抽出し第1サービスリストに登録する。
同様に、第3フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンでは、第2フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンで、電波の受信レベルは第2閾値よりも大きいが、この電波による電気信号を復調できなかった15チャンネルのみがチャンネルスキャンされる。そして、この15チャンネルがDVB−Hの放送波を送信している場合には、第2復調部121で復調を行うことができ、第2制御部725は、選局情報を抽出し第2サービスリストに登録する。
このように第3フェーズの各々のチャンネルスキャンの特徴は、他方の放送方式の第2フェーズのチャンネルスキャンで検出された、電波の受信レベルは所定の閾値よりも大きいが、この電波による電気信号を復調できなかったチャンネルのみに対してチャンネルスキャンを行うことにある。
上記のように、実施の形態7に係るデジタル放送受信装置700は、互いに異なる複数の放送方式に対応したチューナ部、復調部及びデマルチプレクス部をそれぞれ備え、チャンネルスキャンを行う際に、各々の放送方式のチャンネルスキャンを並行して実行するようにしたので、チャンネルスキャンに要する時間を短縮できる。
また、実施の形態7に係るデジタル放送受信装置700における第1制御部715及び第2制御部725は、第1フェーズのチャンネルスキャンで、DVB−T2が使用する周波数帯、DVB−Tが使用する周波数帯及びDVB−Hが使用する周波数帯の全てに含まれている物理チャンネルを、2つの受信系統で分担してチャンネルスキャンを実行し、この過程で、電波の受信レベルは予め定められた閾値よりも大きいが、この電波による電気信号を復調できなかった物理チャンネルのチャンネル番号を記録する。DVB−T2が使用する周波数帯だけをチャンネルスキャンするよりも、DVB−T2のチャンネルスキャンの対象チャンネル数は増えるが、選局していないチャンネルがなくなるため、DVB−TとDVB−Hのチャンネルスキャンにおいて、未選局の周波数帯をチャンネルスキャンするフェーズがなくなり、チャンネルスキャンの手順を簡単にできる。
また、実施の形態7に係るデジタル放送受信装置700における第1制御部715及び第2制御部725は、第1フェーズのチャンネルスキャンで、2つの受信系統で分担してチャンネルスキャンを実行するようにしたので、最大で約1/2程度のチャンネルスキャン時間の短縮効果がある。
また、実施の形態7に係るデジタル放送受信装置700は、第2フェーズのチャンネルスキャンにおいて、第1制御部715及び第2制御部725でそれぞれの放送が含まれている可能性の高い物理チャンネルだけをチャンネルスキャンするように制御されているので、効率的にチャンネルスキャンを行うことができ、チャンネルスキャンにかかる時間を短くすることができる。
また、実施の形態7に係るデジタル放送受信装置700では、第1閾値、第2閾値及び第3閾値を各々の放送方式のサービスが受信できる最低の受信レベルとしたので、選局ができない可能性の高い受信レベルの物理チャンネルを、第2フェーズ及び第3フェーズのチャンネルスキャンの候補から除外でき、第2フェーズ及び第3フェーズの各々のチャンネルスキャンにかかる時間を短縮することができる。
実施の形態8.
実施の形態8は、異なる4つの放送方式について2つの受信系統を用いて、第1フェーズから第4フェーズまでの4つの工程(フェーズ)でチャンネルスキャンを実施する構成を説明する。
図55は、実施の形態8に係るデジタル放送受信装置800の構成を概略的に示すブロック図である。図55に示されるように、デジタル放送受信装置800は、第1チューナ部810と、第1復調部811と、第1デマルチプレクス部812と、第1デコード部813と、第1記憶部814と、第1制御部815と、第2チューナ部820と、第2復調部821と、第2デマルチプレクス部822と、第2デコード部823と、第2記憶部824と、第2制御部825と、映像切替部830と、映像合成部831と、音声切替部832と、入力部854と、UIF処理部855と、第3記憶部834と、第4記憶部844とを備える。ここで、第1チューナ部810には、第1アンテナ850が接続されており、第1アンテナ850、第1チューナ部810、第1復調部811、第1デマルチプレクス部812、第1デコード部813、第1記憶部814、第1制御部815及び第3記憶部834が、DVB−T2の受信及びDVB−Hの受信処理を行う系統を構成し、この系統で第1放送方式としてのDVB−T2方式と第3放送方式としてのDVB−H方式の放送とが受信される。また、第2チューナ部120には、第2アンテナ851が接続されており、第2アンテナ851、第2チューナ部820、第2復調部821、第2デマルチプレクス部822、第2デコード部823、第2記憶部824、第2制御部825及び第4記憶部844が、DVB−Tの受信処理及びDMB−Tの受信処理を行う系統を構成し、この系統で第2放送方式としてのDVB−T方式と第4放送方式としてのDMB−T方式の放送とが受信される。
第1記憶部814は、第1放送方式のチャンネルをスキャンするために必要な情報、及び、第1放送方式で放送されるサービスを受信するために必要な情報を記憶する。
図56は、第1記憶部814の構成を概略的に示すブロック図である。図56に示されるように、第1記憶部814は、第1サービスリスト格納部814Aと、第1スキャン用第1チャンネルリスト格納部814Bと、第1チャンネルスキャン実施済みリスト格納部814Cと、第1スキャン用第2チャンネルリスト814Dとを備える。
第1スキャン用第1チャンネルリスト格納部814B及び第1スキャン用第2チャンネルリスト格納部814Dは、チャンネルスキャン時に、第1チューナ部810で受信された電波の受信電力が予め定められた閾値よりも大きいが、この電波から生成された電気信号を第1復調部811で復調できなかった(フレームロックできなかった)物理チャンネルを識別するための識別情報(ここでは、チャンネル番号)のリストである第1スキャン用第1チャンネルリスト及び第1スキャン用第2チャンネルリストを、それぞれ格納する。
第1スキャン用第1チャンネルリストは、第1フェーズでのスキャン結果を踏まえ第1スキャン用第1チャンネルリスト格納部814Bに格納される情報である。第1スキャン用第1チャンネルリストは、第1フェーズで実施する第1放送方式であるDVB−T2のチャンネルスキャンを実施した物理チャンネルにおいて受信された電波の受信電力が、第2放送方式であるDVB−Tのサービスを安定して視聴できる最低の受信レベルである第2閾値と、第3放送方式であるDVB−Hのサービスを安定して視聴できる最低の受信レベルである第3閾値と、第4放送方式であるDMB−Tのサービスを安定して視聴できる最低の受信レベルである第4閾値とのうち、最低の閾値よりも受信レベルよりも大きく、かつ、この電波から生成された電気信号を第1復調部811で復調できなかった場合に、このような物理チャンネルのチャンネル番号が登録されたものである。
第1スキャン用第2チャンネルリストは、第2フェーズでのスキャン結果を踏まえ第1スキャン用第1チャンネルリスト格納部814Bに格納される情報である。第1スキャン用第2チャンネルリストは、第2フェーズで実施する第1放送方式であるDVB−T2のチャンネルスキャンを実施した物理チャンネルにおいて受信された電波の受信電力が、第3放送方式であるDVB−Hのサービスを安定して視聴できる最低の受信レベルである第3閾値と、第4放送方式であるDMB−Tのサービスを安定して視聴できる最低の受信レベルである第4閾値とのうち、最低の閾値よりも受信レベルよりも大きく、かつ、この電波から生成された電気信号を第1復調部811で復調できなかった場合に、このような物理チャンネルのチャンネル番号が登録されたものである。
図56を再度参照すると、第2記憶部824は、第2放送方式のチャンネルをスキャンするために必要な情報、及び、第2放送方式で放送されるサービスを受信するために必要な情報を記憶する。
図57は、第2記憶部824の構成を概略的に示すブロック図である。図57に示されるように、第2記憶部824は、第2サービスリスト格納部824Aと、第2スキャン用チャンネルリスト格納部824Bと、第2チャンネルスキャン実施済みリスト格納部824Cと、第2チャンネルスキャン用第2チャンネルリスト格納部824Dとを備える。
第2スキャン用第1チャンネルリスト格納部824B及び第2スキャン用第2チャンネルリスト格納部824Dは、チャンネルスキャン時に、第2チューナ部820で受信された電波の受信電力が予め定められた閾値よりも大きいが、この電波から生成された電気信号を第2復調部821で復調できなかった(フレームロックできなかった)物理チャンネルを識別するための識別情報(ここでは、チャンネル番号)のリストである第2スキャン用第1チャンネルリスト及び第2スキャン用第2チャンネルリストをそれぞれ格納する。
第2スキャン用第1チャンネルリストは第1フェーズでのスキャン結果を踏まえ格納する情報であり、第1フェーズで実施する第2放送方式であるDVB−Tのチャンネルスキャンを実施した物理チャンネルにおいて受信された電波の受信電力が、第1放送方式であるDVB−T2のサービスを安定して視聴できる最低の受信レベルである第1閾値と、第3放送方式であるDVB−Hのサービスを安定して視聴できる最低の受信レベルである第3閾値と、第4放送方式であるDMB−Tのサービスを安定して視聴できる最低の受信レベルである第4閾値とのうち、最低の閾値よりも受信レベルよりも大きく、かつ、この電波から生成された電気信号を第2復調部821で復調できなかった場合に、このような物理チャンネルのチャンネル番号が登録されたものである。
第2スキャン用第2チャンネルリストは、第2フェーズでのスキャン結果を踏まえ格納する情報である。第2フェーズで実施する第2放送方式であるDVB−Tのチャンネルスキャンを実施した物理チャンネルにおいて受信された電波の受信電力が、第3放送方式であるDVB−Hのサービスを安定して視聴できる最低の受信レベルである第3閾値と、第4放送方式であるDMB−Tのサービスを安定して視聴できる最低の受信レベルである第4閾値とのうち、最低の閾値よりも受信レベルよりも大きく、かつ、この電波から生成された電気信号を第2復調部821で復調できなかった場合に、このような物理チャンネルのチャンネル番号が登録されたものである。
図55を再度参照すると、第3記憶部834は、第3放送方式のチャンネルをスキャンするために必要な情報、及び、第3放送方式で放送されるサービスを受信するために必要な情報を記憶する。
図58は、第3記憶部834の構成を概略的に示すブロック図である。図58に示されるように、第3記憶部834は、第3サービスリスト格納部834Aと、第3スキャン用チャンネルリスト格納部834Bと、第3チャンネルスキャン実施済みリスト格納部834Cとを備える。
第3スキャン用チャンネルリスト格納部834Bは、チャンネルスキャン時に、第1チューナ部810で受信された電波の受信電力が予め定められた閾値よりも大きいが、この電波から生成された電気信号を第1復調部811で復調できなかった(フレームロックできなかった)物理チャンネルを識別するための識別情報(ここでは、チャンネル番号)のリストである第3スキャン用チャンネルリストを格納する。例えば、第3スキャン用チャンネルリストは、第3放送方式であるDVB−Hのチャンネルスキャンを実施した物理チャンネルにおいて受信された電波の受信電力が、第4放送方式であるDMB−Tのサービスを安定して視聴できる最低の受信レベルである第4閾値よりも大きく、かつ、この電波から生成された電気信号を第1復調部811で復調できなかった場合に、このような物理チャンネルのチャンネル番号が登録されたものである。
図55を再度参照すると、第4記憶部844は、第3放送方式のチャンネルをスキャンするために必要な情報、及び、第3放送方式で放送されるサービスを受信するために必要な情報を記憶する。
図59は、第4記憶部844の構成を概略的に示すブロック図である。図59に示されるように、第4記憶部844は、第4サービスリスト格納部844Aと、第4スキャン用チャンネルリスト格納部844Bと、第4チャンネルスキャン実施済みリスト格納部844Cとを備える。
第4スキャン用チャンネルリスト格納部844Bは、チャンネルスキャン時に、第2チューナ部820で受信された電波の受信電力が予め定められた閾値よりも大きいが、この電波から生成された電気信号を第2復調部821で復調できなかった(フレームロックできなかった)物理チャンネルを識別するための識別情報(ここでは、チャンネル番号)のリストである第4スキャン用チャンネルリストを格納する。例えば、第4スキャン用チャンネルリストは、第4放送方式であるDMB−Tのチャンネルスキャンを実施した物理チャンネルにおいて受信された電波の受信電力が、第3放送方式であるDVB−Hのサービスを安定して視聴できる最低の受信レベルである第3閾値よりも大きく、かつ、この電波から生成された電気信号を第2復調部821で復調できなかった場合に、このような物理チャンネルのチャンネル番号が登録されたものである。
図55を再度参照すると、第1制御部815は、第1放送方式及び第3放送方式のチャンネルをスキャンする処理、並びに、第1放送方式及び第3放送方式の放送を受信する処理を制御する。例えば、第1制御部815は、第1フェーズと第2フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンと、第3フェーズ及び第4フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンを行う。
第1フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンでは、第1制御部815は、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯、第2放送方式の放送で使用されている周波数帯及び第3放送方式の放送で使用されている周波数帯及び第4放送方式の放送で使用されている周波数帯の全範囲に含まれている物理チャンネルの内、未だ第2制御部825でチャンネルスキャンの対象とはされていない物理チャンネルについて、予め定められた第1順番でチャンネルスキャンを行う。そして、第1制御部815は、第1フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンにおいて、受信された電波が第1閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができた物理チャンネルがあった場合には、当該物理チャンネルの選局情報を第1サービスリストに登録するとともに、受信された電波が第2閾値、第3閾値、第4閾値のうち最低の閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができなかった物理チャンネルのチャンネル番号を、第1スキャン用第1チャンネルリストに登録する。
また、第2フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンでは、第1制御部815は、第2記憶部824の第2スキャン用第1チャンネルリスト格納部824Bに登録されている物理チャンネルについて、チャンネルスキャンを行う。そして、受信された電波が第1閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができた物理チャンネルがあった場合には、当該物理チャンネルの選局情報を第1サービスリストに登録するとともに、受信された電波が第3閾値と第4閾値とのうちの最低の閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができなかった物理チャンネルのチャンネル番号を、第1スキャン用第2チャンネルリストに登録する。
また、第3フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンでは、第1制御部815は、第2記憶部824の第2スキャン用第2チャンネルリスト格納部824Bに登録されている物理チャンネルについて、チャンネルスキャンを行う。そして、受信された電波が第3閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができた物理チャンネルがあった場合には、当該物理チャンネルの選局情報を第3記憶部834の第3サービスリスト格納部834Aに登録するとともに、受信された電波が第4閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができなかった物理チャンネルのチャンネル番号を、第3記憶部834の第3スキャン用チャンネルリスト格納部834Bに登録する。
また、第4フェーズのDMB−Hのチャンネルスキャンでは、第1制御部815は、第4記憶部844の第2スキャン用チャンネルリスト格納部844Bに登録されている物理チャンネルについて、チャンネルスキャンを行う。そして、受信された電波が第3閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができた物理チャンネルがあった場合には、当該物理チャンネルの選局情報を第3記憶部834の第3サービスリスト格納部834Aに登録する。
第2制御部825は、第2放送方式及び第4放送方式のチャンネルをスキャンする処理、並びに、第2放送方式及び第4放送方式の放送を受信する処理を制御する。例えば、第2制御部825は、第1フェーズと第2フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンと、第3フェーズ及び第4フェーズのDMB−Tのチャンネルスキャンとを行う。
第1フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンでは、第2制御部825は、第1放送方式の放送で使用されている周波数帯、第2放送方式の放送で使用されている周波数帯及び第3放送方式の放送で使用されている周波数帯、第4放送方式の全範囲に含まれている物理チャンネルの内、未だ第1制御部815でチャンネルスキャンの対象とはされていない物理チャンネルについて、予め定められた第2順番でチャンネルスキャンを行う。ここで、第2順番は、第1制御部815がチャンネルスキャンを制御する第1順番の逆の順番である。そして、第2制御部825は、第1フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンにおいて、受信された電波が第2閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができた物理チャンネルがあった場合には、当該物理チャンネルの選局情報を第2記憶部824の第2サービスリスト格納部824Aに登録するとともに、受信された電波が第1閾値と第3閾値と第4閾値とのうちの最小値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができなかった物理チャンネルのチャンネル番号を、第2記憶部824の第2スキャン用第1チャンネルリストに登録する。
また、第2フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンでは、第2制御部825は、第1記憶部814の第1スキャン用第1チャンネルリスト格納部814Bに登録されている物理チャンネルについて、チャンネルスキャンを行う。そして、受信された電波が第2閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができた物理チャンネルがあった場合には、当該物理チャンネルの選局情報を第2記憶部824の第2サービスリスト格納部824Aに登録するとともに、受信された電波が第3閾値と第4閾値とのうちの最低の閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができなかった物理チャンネルのチャンネル番号を、第2記憶部824の第2スキャン用第2チャンネルリスト格納部824Dに登録する。
また、第3フェーズのDMB−Tのチャンネルスキャンでは、第2制御部825は、第1記憶部814の第1スキャン用第2チャンネルリスト格納部814Dに登録されている物理チャンネルについて、チャンネルスキャンを行う。そして、受信された電波が第4閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができた物理チャンネルがあった場合には、第2制御部825は、当該物理チャンネルの選局情報を第4記憶部844の第4サービスリスト格納部844Aに登録するとともに、受信された電波が第3閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができなかった物理チャンネルのチャンネル番号を、第4記憶部844の第4スキャン用チャンネルリスト格納部844Bに登録する。
また、第4フェーズのDMB−Tのチャンネルスキャンでは、第2制御部825は、第3記憶部834の第3スキャン用チャンネルリスト格納部834Bに登録されている物理チャンネルについて、チャンネルスキャンを行う。そして、受信された電波が第4閾値よりも大きな受信電力を有し、この電波から生成された電気信号を復調することができた物理チャンネルがあった場合には、当該物理チャンネルの選局情報を第4記憶部844の第4サービスリスト格納部844Aに登録する。
次に、実施の形態8におけるデジタル放送受信装置800のチャンネルスキャン時の動作について詳細に説明する。なお、実施の形態8におけるデジタル放送受信装置800のチャンネルスキャンは、デジタル放送受信装置800の初期設定を行うとき、放送構成が変化したとき、又は、移動体に搭載された場合では放送エリアを跨いで他の放送エリアに移動したときに実行され、DVB−T2、DVB−T、DVB−H及びDMB−Tの各放送方式のデジタル放送のサービスリストが生成される。
図60は、ユーザの操作によりチャンネルスキャンが選択されたときに、UIF処理部855が行う処理を示すフローチャートである。
UIF処理部855は、入力部854からチャンネルスキャン要求を示す操作信号を受信すると、第1制御部815に、第1放送方式のチャンネルスキャン開始を通知する(ステップS410)。
次に、UIF処理部855は、第2制御部825に、第1放送方式のチャンネルスキャン開始を通知する(ステップS411)。
上記のように、チャンネルスキャン開始の通知を第1制御部815及び第2制御部825に行うことで、第1制御部815の制御によるDVB−T2チャンネルスキャンと、第2制御部825の制御によるDVB−Tのチャンネルスキャンとが並行して行われる。
そして、UIF処理部855は、第1制御部815によるチャンネルスキャンの完了通知及び第2制御部825によるチャンネルスキャンの完了通知の両方を受けるまで待機する(ステップS412)。UIF処理部855は、これらの通知を受ける(ステップS412でYES)と、ステップS413の処理に進む。
ステップS413では、UIF処理部855は、第1制御部815に、第3放送方式のチャンネルスキャン開始を通知する(ステップS413)。
さらに、UIF処理部855は、第2制御部825に、第4放送方式のチャンネルスキャン開始を通知する(ステップS414)。
上記のように、チャンネルスキャン開始の通知を第1制御部815及び第2制御部825に行うことで、第1制御部815の制御によるDVB−Hのチャンネルスキャンと、第2制御部825の制御によるDMB−Tのチャンネルスキャンとが並行して行われる。
そして、UIF処理部855は、第1制御部815によるチャンネルスキャンの完了通知及び第2制御部825によるチャンネルスキャンの完了通知の両方を受けるまで待機する(ステップS415)。UIF処理部855は、これらの通知を受ける(ステップS415でYES)と、処理を終了する。なお、処理が終了した場合には、UIF処理部855は、表示部852にチャンネルスキャン処理が終了したことを示す通知画面の映像信号を生成して、映像合成部831を介して、表示部852に出力し、表示部852にこのような画面を表示させてもよい。
なお、図60では、第1制御部815にチャンネルスキャンの開始を通知して(ステップS410又はS413)から、第2制御部825にチャンネルスキャンの開始を通知している(ステップS411又はS414)が、この順番が逆になってもよい。
図61は、第1制御部815によるチャンネルスキャン処理を示すフローチャートである。例えば、第1制御部815は、UIF処理部855からチャンネルスキャンの開始通知を受けたときに、図61で示されるフローチャートの処理を開始する。
第1制御部815は、第1記憶部814の第1スキャン用第1チャンネルリスト格納部814Bに格納されている第1スキャン用第1チャンネルリスト及び第1スキャン用第2チャンネルリスト格納部814Bに格納されている第1スキャン用第2チャンネルリストをクリア(初期化)する(ステップS420)。例えば、第1制御部815は、第1スキャン用チャンネルリストに格納されている物理チャンネルのチャンネル番号を全て消去する。
次に、第1制御部815は、第1記憶部814の第1チャンネルスキャン実施済みリスト格納部814Cに格納されている第1チャンネルスキャン実施済みリストをクリアする(ステップS421)。例えば、第1制御部815は、第1チャンネルスキャン実施済みリストに格納されている物理チャンネルのチャンネル番号を全て消去する。
次に、第1制御部815は、第1フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンを実行する(ステップS422)。このサブルーチンでは、第1制御部815は、DVB−T2に割り当てられている周波数帯、DVB−Tに割り当てられている周波数帯、DVB−Hに割り当てられている周波数帯、及びDMB−Tに割り当てられている周波数帯の全範囲に含まれている物理チャンネルについて、最小のチャンネル番号「13」から昇順にチャンネルスキャンを行う。なお、DVB−T2、DVB−T、DVB−H、DMB−Tの周波数帯は国によって異なるため、「13」は説明上の仮の番号である。そして、第1フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンは、次のチャンネルスキャンとして選択された物理チャンネルが、既に第2制御部825によりチャンネルスキャン済みであったときに終了する。
次に、第1制御部815は、第2フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンを実行する(ステップS423)。ここでは、第1制御部815は、第2制御部825から取得した第2スキャン用第1チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルについてチャンネルスキャンを行う。
そして、第1制御部815は、第2フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンが完了した場合には、UIF処理部855にDVB−T2のチャンネルスキャンの完了を通知する(ステップS424)。
次に、第1制御部815は、UIF処理部855からの指示を受けると、第3フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンを実行する(ステップS425)。ここでは、第1制御部815は、第2スキャン用第2チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルについてチャンネルスキャンを行う。
次に、第1制御部815は、第4フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンを実行する(ステップS426)。ここでは、第1制御部815は、第2制御部825から取得した第4スキャン用チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルについてチャンネルスキャンを行う。
そして、第1制御部815は、第4フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンが完了した場合には、UIF処理部855にDVB−Hのチャンネルスキャンの完了を通知する(ステップS427)。
図62は、第2制御部825によるチャンネルスキャン処理を示すフローチャートである。例えば、第2制御部825は、UIF処理部855からチャンネルスキャンの開始通知を受けたときに、図62で示されるフローチャートの処理を開始する。
第2制御部825は、第2記憶部824の第2スキャン用第1チャンネルリスト格納部824Bに格納されている第2スキャン用第1チャンネルリスト、及び、第2スキャン用第2チャンネルリスト格納部824Dに格納されている第2スキャン用第2チャンネルリストをクリアする(ステップS430)。ここでは、例えば、第2制御部825は、第2スキャン用第1チャンネルリスト及び第2スキャン用第2チャンネルリストに格納されている物理チャンネルのチャンネル番号を全て消去する。
次に、第2制御部825は、第2記憶部824の第2チャンネルスキャン実施済みリスト格納部824Cに格納されている第2チャンネルスキャン実施済みリストをクリアする(ステップS431)。ここでは、例えば、第2制御部825は、第2チャンネルスキャン実施済みリストに格納されている物理チャンネルのチャンネル番号を全て消去する。
次に、第2制御部825は、第1フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンを実行する(ステップS432)。ここでは、第2制御部825は、DVB−T2に割り当てられている周波数帯、DVB−Tに割り当てられている周波数帯、DVB−Hに割り当てられている周波数帯及びDMB−Tに割り当てられている周波数帯の全範囲に含まれている物理チャンネルについて、物理チャンネルの最大のチャンネル番号「64」から降順にチャンネルスキャンを行う。なお、DVB−T2、DVB−T、DVB−H、DMB−Tの周波数帯は国によって異なるため、「64」は説明上の仮の番号である。そして、第1フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンは、次のチャンネルスキャンとして選択された物理チャンネルが、既に第1制御部815によりチャンネルスキャン済みであったときに終了する。
次に、第2制御部825は、第2フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンを実行する(ステップS433)。ここでは、第2制御部825は、第1制御部815から取得した第1スキャン用第2チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルについてチャンネルスキャンを行う。
そして、第2制御部825は、第2フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンが完了した場合には、UIF処理部855にDVB−Tのチャンネルスキャンの完了を通知する(ステップS433)。
次に、第2制御部825は、第3フェーズのDMB−Tのチャンネルスキャンを実行する(ステップS435)。ここでは、第2制御部825は、第1制御部815から取得した第1スキャン用第2チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルについてチャンネルスキャンを行う。
次に、第2制御部825は、第4フェーズのDMB−Tのチャンネルスキャンを実行する(ステップS436)。ここでは、第2制御部825は、第1制御部815から取得した第3スキャン用チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルについてチャンネルスキャンを行う。
そして、第2制御部825は、第4フェーズのDMB−Tのチャンネルスキャンが完了した場合には、UIF処理部855にDMB−Tのチャンネルスキャンの完了を通知する(ステップS437)。
上記のように、第2フェーズにおいて第1制御部815は、第1スキャン用第2チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルに対してのみチャンネルスキャンを実行する。言い換えると、第1制御部815は、第1フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンの結果、必要な受信電力はあるがDVB−T2としては復調できなかった電波が受信された物理チャンネルだけを、この第2フェーズにおけるDVB−Tのチャンネルスキャンにおいてスキャンするようにしているため、効率的なチャンネルスキャンを行うことができる。
上記のように、第2フェーズにおいて第2制御部825は、第2スキャン用第1チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルに対してのみチャンネルスキャンを実行する。言い換えると、第2制御部825は、第1フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンの結果、必要な電力はあるがDVB−T2としては復調できなかった電波が受信された物理チャンネルだけを、この第2フェーズにおけるDVB−Tのチャンネルスキャンにおいてスキャンするようにしているため、効率的なチャンネルスキャンを行うことができる。
上記のように、第3フェーズにおいて第1制御部815は、第2スキャン用第2チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルに対してのみチャンネルスキャンを実行する。言い換えると、第1制御部815は、第2フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンの結果、必要な受信電力はあるがDVB−Tとしては復調できなかった電波が受信された物理チャンネルだけを、この第3フェーズにおけるDVB−Tのチャンネルスキャンにおいてスキャンするようにしているため、効率的なチャンネルスキャンを行うことができる。
上記のように、第3フェーズでは第2制御部825は、第1スキャン用第2チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルに対してのみチャンネルスキャンを実行する。言い換えると、第2制御部825は、第2フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンの結果、必要な電力はあるがDVB−T2としては復調できなかった電波が受信された物理チャンネルだけを、この第3フェーズにおけるDMB−Tのチャンネルスキャンにおいてスキャンするようにしているため、効率的なチャンネルスキャンを行うことができる。
上記のように、第4フェーズにおいて第1制御部815は、第4スキャン用チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルに対してのみチャンネルスキャンを実行する。言い換えると、第1制御部815は、第3フェーズのDMB−Tのチャンネルスキャンの結果、必要な受信電力はあるがDMB−Tとしては復調できなかった電波が受信された物理チャンネルだけを、この第4フェーズにおけるDVB−Hのチャンネルスキャンにおいてスキャンするようにしているため、効率的なチャンネルスキャンを行うことができる。
上記のように、第4フェーズでは第2制御部825は、第3スキャン用チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルに対してのみチャンネルスキャンを実行する。言い換えると、第2制御部825は、第3フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンの結果、必要な電力はあるがDVB−Hとしては復調できなかった電波が受信された物理チャンネルだけを、この第4フェーズにおけるDMB−Tのチャンネルスキャンにおいてスキャンするようにしているため、効率的なチャンネルスキャンを行うことができる。
図63は、デジタル放送受信装置800で行われるチャンネルスキャンを説明するための概略図である。図63では、向かって左から右に時間が進み、まずDVB−T2のチャンネルスキャンとDVB−Tのチャンネルスキャンが行われ、その後、DVB−HのチャンネルスキャンとDMB−Tのチャンネルスキャンとが同時に開始されたときの様子が示されている。第1フェーズと、第2フェーズのチャンネルスキャンには、第1制御部815が行うDVB−T2のチャンネルスキャン及び第2制御部825が行うDVB−Tのチャンネルスキャンが含まれる。第3フェーズと、第4フェーズのチャンネルスキャンには、第1制御部815が行うDVB−Hのチャンネルスキャン及び第2制御部825が行うDMB−Tのチャンネルスキャンが含まれる。
第1制御部815による、第1フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンでは、13チャンネルから昇順にチャンネルスキャンが行われる。第2制御部825による、第1フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンでは、64チャンネルから降順にチャンネルスキャンが行われる。そして、第1制御部815によるチャンネルスキャンが38チャンネル、第2制御部825によるチャンネルスキャンが39チャンネルまで行われたときに、第1フェーズの各々のチャンネルスキャンの終了条件が成立し、第1フェーズの各々のチャンネルスキャンが終了している。
この第1制御部815による、第1フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンでは、第1制御部815は、14チャンネルと38チャンネルにおいて、電波の受信レベルが第1閾値、第2閾値、第3閾値、第4閾値の最小値よりも大きかったが、フレームロックせず復調できなかったためサービスの検出ができず、受信された電波がDVB−T2の放送波ではなかったと判断し、第1スキャン用第1チャンネルリストに14チャンネルと21チャンネルと38チャンネルとを登録している。
一方、第2制御部825による、第1フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンでは、第2制御部825は、64チャンネルと62チャンネルと40チャンネルとにおいて、電波の受信レベルが第1閾値、第2閾値、第3閾値、第4閾値の最小値よりも大きかったが、フレームロックせず復調できなかったためサービスの検出ができず、受信された電波がDVB−Tの放送波ではなかったと判断し、第2スキャン用第1チャンネルリストに64チャンネルと62チャンネルと40チャンネルを登録している。
次に、第2フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャン及び第2フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンでは、互いに他方の第1フェーズのチャンネルスキャンで、電波の受信レベルが予め定められた閾値よりも大きいが、この電波から生成された電気信号を復調できなかったチャンネルのみのチャンネルスキャンが行われている。言い換えると、第2フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンでは、第1フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンで、電波の受信レベルは第1閾値、第2閾値、第3閾値、第4閾値の最小値よりも大きいが、この電波による電気信号を復調できずサービス検出できなかった40チャンネル、62チャンネルと64チャンネルのみがチャンネルスキャンされる。そして、この64チャンネルがDVB−T2の放送波を送信している場合には、第1復調部811で復調を行うことができ、第1制御部815は、選局情報を抽出しサービスを検出し、第1サービスリストに登録する。
同様に、第2フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンでは、第1フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンで、電波の受信レベルは第1閾値、第2閾値、第3閾値、第4閾値の最小値よりも大きいが、この電波による電気信号を復調できなかった14チャンネルと21チャンネルと38チャンネルのみがチャンネルスキャンされる。そして、この38チャンネルがDVB−Hの放送波を送信している場合には、第2復調部821で復調を行うことができ、第2制御部825は、選局情報を抽出しサービスを検出し、第2サービスリストに登録する。
このように第2フェーズの各々のチャンネルスキャンの特徴は、第1フェーズのチャンネルスキャンで検出された、電波の受信レベルは所定の閾値よりも大きいが、この電波による電気信号を復調できず、サービス検出できなかったチャンネルのみに対してチャンネルスキャンを行うことにある。
次に、第3フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャン及び第3フェーズのDMB−Tのチャンネルスキャンでは、互いに他方の第2フェーズのチャンネルスキャンで、電波の受信レベルが予め定められた閾値よりも大きいが、この電波から生成された電気信号を復調できなかったチャンネルのみのチャンネルスキャンが行われている。言い換えると、第3フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンでは、第2フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンで、電波の受信レベルは第2閾値、第3閾値、第4閾値の最小値よりも大きいが、この電波による電気信号を復調できなかった14チャンネルと21チャンネルのみがチャンネルスキャンされる。そして、この14チャンネルがDVB−Hの放送波を送信している場合には、第1復調部811で復調を行うことができ、第1制御部815は、選局情報を抽出しサービスを検出し、第3サービスリストに登録する。
同様に、第3フェーズのDMB−Tのチャンネルスキャンでは、第2フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンで、電波の受信レベルは第1閾値、第3閾値、第4閾値の最小値よりも大きいが、この電波による電気信号を復調できずサービス検出できなかった40チャンネルと62チャンネルのみがチャンネルスキャンされる。そして、この62チャンネルがDMB−Tの放送波を送信している場合には、第2復調部821で復調を行うことができ、第2制御部825は、選局情報を抽出しサービス検出し、第3サービスリストに登録する。
このように第3フェーズの各々のチャンネルスキャンの特徴は、他方の放送方式の第2フェーズのチャンネルスキャンで検出された、電波の受信レベルは所定の閾値よりも大きいが、この電波による電気信号を復調できなかったチャンネルのみに対してチャンネルスキャンを行うことにある。
次に、第4フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャン及び第4フェーズのDMB−Tのチャンネルスキャンでは、互いに他方の第2フェーズのチャンネルスキャンで、電波の受信レベルが予め定められた閾値よりも大きいが、この電波から生成された電気信号を復調できなかったチャンネルのみのチャンネルスキャンが行われている。言い換えると、第4フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンでは、第3フェーズのDMB−Tのチャンネルスキャンで、電波の受信レベルは第3閾値、第4閾値の最小値よりも大きいが、この電波による電気信号を復調できなかった40チャンネルのみがチャンネルスキャンされる。そして、この40チャンネルがDVB−Hの放送波を送信している場合には、第1復調部811で復調を行うことができ、第1制御部815は、選局情報を抽出しサービスを検出し、第3サービスリストに登録する。
同様に、第4フェーズのDMB−Tのチャンネルスキャンでは、第3フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンで、電波の受信レベルは第3閾値、第4閾値の最小値よりも大きいが、この電波による電気信号を復調できずサービス検出できなかった21チャンネルのみがチャンネルスキャンされる。そして、この21チャンネルがDMB−Tの放送波を送信している場合には、第2復調部821で復調を行うことができ、第2制御部825は、選局情報を抽出しサービス検出し、第4サービスリストに登録する。
このように第4フェーズの各々のチャンネルスキャンの特徴は、他方の放送方式の第3フェーズのチャンネルスキャンで検出された、電波の受信レベルは所定の閾値よりも大きいが、この電波による電気信号を復調できなかったチャンネルのみに対してチャンネルスキャンを行うことにある。
上記のように、実施の形態8に係るデジタル放送受信装置800は、互いに異なる複数の放送方式に対応したチューナ部、復調部及びデマルチプレクス部をそれぞれ備え、チャンネルスキャンを行う際に、各々の放送方式のチャンネルスキャンを並行して実行するようにしたので、チャンネルスキャンに要する時間を短縮できる。
また、実施の形態8に係るデジタル放送受信装置800における第1制御部815及び第2制御部825は、第1フェーズのチャンネルスキャンで、DVB−T2が使用する周波数帯、DVB−Tが使用する周波数帯、DVB−Hが使用する周波数帯及びDMB−Tが使用する周波数帯の全てに含まれている物理チャンネルを、2つの受信系統で分担してチャンネルスキャンを実行し、この過程で、電波の受信レベルは予め定められた閾値よりも大きいが、この電波による電気信号を復調できずサービス検出できなかった物理チャンネルのチャンネル番号を記録する。DVB−T2が使用する周波数帯だけをチャンネルスキャンするよりも、DVB−T2のチャンネルスキャンの対象チャンネル数は増えるが、選局していないチャンネルがなくなるため、後半のDVB−T2及びDVB−T及びDVB−HとDMB−Tのチャンネルスキャンにおいて、未選局の周波数帯をチャンネルスキャンするフェーズがなくなり、チャンネルスキャンの手順を簡単にできる。
また、実施の形態8に係るデジタル放送受信装置800における第1制御部815及び第2制御部825は、第1フェーズのチャンネルスキャンで、2つの受信系統で分担して全帯域のチャンネルスキャンを実行するようにし、第2〜第4フェーズは受信電力が所定の閾値よりも大きな受信できる可能性の高いチャンネルのみにスキャン対象を絞り込むため、4放送方式毎に全帯域をスキャンする方式や4放送方式毎に全帯域を2系統で分担してスキャンする方式に比べてチャンネルスキャン時間の短縮効果がある。
また、実施の形態8に係るデジタル放送受信装置800では、第1閾値、第2閾値、第3閾値及び第4閾値を各々の放送方式のサービスが受信できる最低の受信レベルとしたので、選局ができない可能性の高い受信レベルの物理チャンネルを、第2フェーズ、第3フェーズ及び第4フェーズのチャンネルスキャンの候補から除外でき、第2フェーズ、第3フェーズ及び第4フェーズの各々のチャンネルスキャンにかかる時間を短縮することができる。
また、実施の形態8に係るデジタル放送受信装置800における第1制御部815及び第2制御部825は、第2フェーズ、第3フェーズ、第4フェーズの各チャンネルスキャンの動作フローはいずれも他方の制御部がスキャンした結果、得られたスキャン用チャンネルリストを参照し、動作する(即ち、クロススキャン方式である)ので基本動作シーケンスが共通であり、アルゴリズムがシンプルであり、偶数個の放送方式であれば容易にスキャン対象放送方式を拡張できる拡張性がある。
実施の形態9.
実施の形態9は、実施の形態8と同様、異なる4つの放送方式についてチャンネルスキャンを実施し、2つの受信系統を用いて、第1フェーズから第4フェーズの4つの工程(フェーズ)を実施する。実施の形態9のデジタル放送受信装置の構成は、実施の形態8のものとほぼ同一であるが、第1制御部815及び第2制御部825が実施する第3フェーズ、第4フェーズの動作が異なる。即ち、第3フェーズでは第1制御部815及び第2制御部825がそれぞれ同一の放送方式である第3放送方式を対象として分担してチャンネルスキャンを実施する。これを以降ダブルスキャンと称する。第4フェーズではさらに第1制御部815及び第2制御部825がそれぞれ第4放送方式を対象として分担してダブルスキャンを実施する。
図64は、ユーザの操作によりチャンネルスキャンが選択されたときに、UIF処理部855が行う処理を示すフローチャートである。チャンネルスキャンフローチャートにおける実施の形態8との違いはステップS513、S514、S515、S516である。
UIF処理部855は、入力部854からチャンネルスキャン要求を示す操作信号を受信すると、第1制御部815に、第1放送方式のチャンネルスキャン開始を通知する(ステップS410)。
次に、UIF処理部855は、第2制御部825に、第1放送方式のチャンネルスキャン開始を通知する(ステップS411)。
上記のように、チャンネルスキャン開始の通知を第1制御部815及び第2制御部825に行うことで、第1制御部815の制御によるDVB−T2チャンネルスキャンと、第2制御部825の制御によるDVB−Tのチャンネルスキャンとが並行して行われる。
そして、UIF処理部855は、第1制御部815によるチャンネルスキャンの完了通知及び第2制御部825によるチャンネルスキャンの完了通知の両方を受けるまで待機する(ステップS412)。UIF処理部855は、これらの通知を受ける(ステップS412でYES)と、ステップS413の処理に進む。
ステップS513では、UIF処理部855は、第1制御部815に、第3放送方式のチャンネルスキャン開始を通知する(ステップS513)。
さらに、UIF処理部855は、第2制御部825に、第3放送方式のチャンネルスキャン開始を通知する(ステップS514)。
上記のように、同一放送方式である第3放送方式に対してのチャンネルスキャン開始の通知を第1制御部815及び第2制御部825に同時に行うことで、第1制御部815の制御によるDVB−Hのチャンネルスキャンと、第2制御部825の制御によるDVB−Hのチャンネルスキャンが並行して行われる。
そして、UIF処理部855は、第1制御部815によるチャンネルスキャンの完了通知及び第2制御部825によるチャンネルスキャンの完了通知の両方を受けるまで待機する(ステップS415)。UIF処理部855は、これらの通知を受ける(ステップS415でYES)と、続いて第4放送方式に対してのチャンネルスキャン開始の通知を第1制御部815及び第2制御部825に通知する(ステップS515,S516)。
そして、UIF処理部855は、第1制御部815によるチャンネルスキャンの完了通知及び第2制御部825によるチャンネルスキャンの完了通知の両方を受けるまで待機する(ステップS517)。UIF処理部855は、これらの通知を受ける(ステップS517でYES)処理を終了する。
なお、処理が終了した場合には、UIF処理部855は、表示部852にチャンネルスキャン処理が終了したことを示す通知画面の映像信号を生成して、映像合成部831を介して、表示部852に出力し、表示部852にこのような画面を表示させてもよい。
また、ステップS412、S415において各放送方式のチャンネルスキャン完了時点において、UIF処理部855は、表示部852に特定の放送方式のチャンネルスキャン処理が終了したことを示す通知画面の映像信号を生成して、映像合成部831を介して、表示部852に出力することで、チャンネルスキャンが完了した放送方式のサービスリストを表示部852に表示させていってもよい。
なお、図64では、第1制御部815にチャンネルスキャンの開始を通知して(ステップS410又はS513、S515)から、第2制御部825にチャンネルスキャンの開始を通知している(ステップS411又はS514、S516)が、この順番が逆になってもよい。
図65は、第1制御部815によるチャンネルスキャン処理を示すフローチャートである。例えば、第1制御部815は、UIF処理部855からチャンネルスキャンの開始通知を受けたときに、図65で示されるフローチャートの処理を開始する。
第1制御部815は、第1記憶部814の第1スキャン用第1チャンネルリスト格納部814Bに格納されている第1スキャン用第1チャンネルリスト及び第1スキャン用第2チャンネルリスト格納部814Bに格納されている第1スキャン用第2チャンネルリストをクリア(初期化)する(ステップS420)。例えば、第1制御部815は、第1スキャン用チャンネルリストに格納されている物理チャンネルのチャンネル番号を全て消去する。
次に、第1制御部815は、第1記憶部814の第1チャンネルスキャン実施済みリスト格納部814Cに格納されている第1チャンネルスキャン実施済みリストをクリアする(ステップS421)。例えば、第1制御部815は、第1チャンネルスキャン実施済みリストに格納されている物理チャンネルのチャンネル番号を全て消去する。
次に、第1制御部815は、第1フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンを実行する(ステップS422)。このサブルーチンでは、第1制御部815は、DVB−T2に割り当てられている周波数帯、DVB−Tに割り当てられている周波数帯、DVB−Hに割り当てられている周波数帯、及びDMB−Tに割り当てられている周波数帯の全範囲に含まれている物理チャンネルについて、最小のチャンネル番号「13」から昇順にチャンネルスキャンを行う。なお、DVB−T2、DVB−T、DVB−H、DMB−Tの周波数帯は国によって異なるため、「13」は説明上の仮の番号である。そして、第1フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンは、次のチャンネルスキャンとして選択された物理チャンネルが、既に第2制御部825によりチャンネルスキャン済みであったときに終了する。
次に、第1制御部815は、第2フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンを実行する(ステップS423)。ここでは、第1制御部815は、第2制御部825から取得した第2スキャン用第1チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルについてチャンネルスキャンを行う。
そして、第1制御部815は、第2フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンが完了した場合には、UIF処理部855にDVB−T2のチャンネルスキャンの完了を通知する(ステップS424)。
次に、第1制御部815は、UIF処理部855からの指示を受けると、第3フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンを実行する(ステップS425)。ここでは、第1制御部815は、第2スキャン用第2チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルについてチャンネルスキャンを行う。なお、同時に、第2制御部825も、第3フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンを分担して実行する。
そして、第1制御部815は、第3フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンが完了した場合には、UIF処理部855にDVB−Hのチャンネルスキャンの完了を通知する(ステップS527)。
次に、第1制御部815は、UIF処理部855からの指示を受けると、第4フェーズのDMB−Tのチャンネルスキャンを実行する(ステップS426)。ここでは、第1制御部815は、第2制御部825から取得した第4スキャン用チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルについてチャンネルスキャンを行う。
そして、第1制御部815は、第4フェーズのDMB−Tのチャンネルスキャンが完了した場合には、UIF処理部855にDMB−Tのチャンネルスキャンの完了を通知する(ステップS427)。
図66は、第2制御部825によるチャンネルスキャン処理を示すフローチャートである。例えば、第2制御部825は、UIF処理部855からチャンネルスキャンの開始通知を受けたときに、図66で示されるフローチャートの処理を開始する。
第2制御部825は、第2記憶部824の第2スキャン用第1チャンネルリスト格納部824Bに格納されている第2スキャン用第1チャンネルリスト及び第2スキャン用第2チャンネルリスト格納部824Bに格納されている第2スキャン用第2チャンネルリストをクリア(初期化)する(ステップS420)。例えば、第2制御部825は、第1スキャン用チャンネルリストに格納されている物理チャンネルのチャンネル番号を全て消去する。
次に、第2制御部825は、第2記憶部824の第2チャンネルスキャン実施済みリスト格納部824Cに格納されている第2チャンネルスキャン実施済みリストをクリアする(ステップS431)。例えば、第2制御部825は、第2チャンネルスキャン実施済みリストに格納されている物理チャンネルのチャンネル番号を全て消去する。
次に、第2制御部825は、第2フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンを実行する(ステップS432)。このサブルーチンでは、第2制御部825は、DVB−T2に割り当てられている周波数帯、DVB−Tに割り当てられている周波数帯、DVB−Hに割り当てられている周波数帯、及びDMB−Tに割り当てられている周波数帯の全範囲に含まれている物理チャンネルについて、最小のチャンネル番号「64」から降順にチャンネルスキャンを行う。なお、DVB−T2、DVB−T、DVB−H、DMB−Tの周波数帯は国によって異なるため、「64」は説明上の仮の番号である。そして、第2フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンは、次のチャンネルスキャンとして選択された物理チャンネルが、既に第1制御部815によりチャンネルスキャン済みであったときに終了する。
次に、第2制御部825は、第2フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンを実行する(ステップS433)。ここでは、第2制御部825は、第1制御部815から取得した第1スキャン用第1チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルについてチャンネルスキャンを行う。
そして、第2制御部825は、第2フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンが完了した場合には、UIF処理部855にDVB−T2のチャンネルスキャンの完了を通知する(ステップS434)。
次に、第2制御部825は、UIF処理部855からの指示を受けると、第3フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンを実行する(ステップS435)。ここでは、第2制御部825は、第1スキャン用第2チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルについてチャンネルスキャンを行う。なお同時に第1制御部815も第3フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンを分担して実行する。
そして、第2制御部825は、第3フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンが完了した場合には、UIF処理部855にDVB−Hのチャンネルスキャンの完了を通知する(ステップS537)。
次に、第2制御部825は、UIF処理部855からの指示を受けると、第4フェーズのDMB−Tのチャンネルスキャンを実行する(ステップS436)。ここでは、第2制御部825は、第1制御部815から取得した第3スキャン用チャンネルリストにチャンネル番号が登録されている物理チャンネルについてチャンネルスキャンを行う。
そして、第2制御部825は、第4フェーズのDMB−Tのチャンネルスキャンが完了した場合には、UIF処理部855にDMB−Tのチャンネルスキャンの完了を通知する(ステップS437)。
図67は、デジタル放送受信装置800で行われるチャンネルスキャンを説明するための概略図である。図67における第1フェーズと第2フェーズにおける動作は、実施の形態8における図63における動作と、同一である。
第3フェーズのDVB−Hのチャンネルスキャンでは、互いに他方の第2フェーズのチャンネルスキャンで、電波の受信レベルが予め定められた閾値よりも大きいが、この電波から生成された電気信号を復調できなかったチャンネルのみのチャンネルスキャンが行われている。言い換えると、第3フェーズの第1制御部815によるDVB−Hのチャンネルスキャンでは、第2フェーズのDVB−Tのチャンネルスキャンで、電波の受信レベルは第2閾値、第3閾値、第4閾値の最小値よりも大きいが、この電波による電気信号を復調できなかった14チャンネルと21チャンネルのみがチャンネルスキャンされる。そして、この14チャンネルがDVB−Hの放送波を送信している場合には、第1復調部811で復調を行うことができ、第1制御部815は、選局情報を抽出しサービスを検出し、第3サービスリストに登録する。
同様に、第3フェーズの第2制御部815によるDVB−Hのチャンネルスキャンでは、第2フェーズのDVB−T2のチャンネルスキャンで、電波の受信レベルは第1閾値、第3閾値、第4閾値の最小値よりも大きいが、この電波による電気信号を復調できずサービス検出できなかった40チャンネルと62チャンネルのみがチャンネルスキャンされる。そして、この62チャンネルがDVB−Hの放送波を送信している場合には、第2復調部821で復調を行うことができ、第2制御部825は、選局情報を抽出しサービス検出し、第4サービスリストに登録する。
このように、第3フェーズの各々のチャンネルスキャンの特徴は、他方の放送方式の第2フェーズのチャンネルスキャンで検出された、電波の受信レベルは所定の閾値よりも大きいが、この電波による電気信号を復調できなかったチャンネルのみに対してチャンネルスキャンを行うことにある。
次に、第4フェーズの第1制御部815によるDMB−Tのチャンネルスキャン及び第4フェーズの第2制御部825によるDMB−Tのチャンネルスキャンでは、互いに他方の第3フェーズのチャンネルスキャンで、電波の受信レベルが予め定められた閾値よりも大きいが、この電波から生成された電気信号を復調できなかったチャンネルのみのチャンネルスキャンが行われている。言い換えると、第4フェーズの第1制御部815によるDMB−Tのチャンネルスキャンでは、第3フェーズの第2制御部825のDVB−Hのチャンネルスキャンで、電波の受信レベルは第3閾値、第4閾値の最小値よりも大きいが、この電波による電気信号を復調できなかった40チャンネルのみがチャンネルスキャンされる。そして、この40チャンネルがDMB−Tの放送波を送信している場合には、第1復調部811で復調を行うことができ、第1制御部815は、選局情報を抽出しサービスを検出し、第3サービスリストに登録する。
同様に、第4フェーズの第2制御部825によるDMB−Tのチャンネルスキャンでは、第3フェーズの第1制御部815によるDVB−Hのチャンネルスキャンで、電波の受信レベルは第3閾値、第4閾値の最小値よりも大きいが、この電波による電気信号を復調できずサービス検出できなかった21チャンネルのみがチャンネルスキャンされる。そして、この21チャンネルがDMB−Tの放送波を送信している場合には、第2復調部821で復調を行うことができ、第2制御部825は、選局情報を抽出しサービス検出し、第4サービスリストに登録する。
このように、第4フェーズの各々のチャンネルスキャンの特徴は、他方の放送方式の第3フェーズのチャンネルスキャンで検出された、電波の受信レベルは所定の閾値よりも大きいが、この電波による電気信号を復調できなかったチャンネルのみに対してチャンネルスキャンを行うことにある。
上記のように、実施の形態9に係るデジタル放送受信装置800は、互いに異なる複数の放送方式に対応したチューナ部、復調部及びデマルチプレクス部をそれぞれ備え、チャンネルスキャンを行う際に、各々の放送方式のチャンネルスキャンを並行して実行するようにしたので、チャンネルスキャンに要する時間を短縮できる。
また、実施の形態9に係るデジタル放送受信装置800における第1制御部815及び第2制御部825は、第1フェーズのチャンネルスキャンで、DVB−T2が使用する周波数帯、DVB−Tが使用する周波数帯、DVB−Hが使用する周波数帯及びDMB−Tが使用する周波数帯の全てに含まれている物理チャンネルを、2つの受信系統で分担してチャンネルスキャンを実行し、この過程で、電波の受信レベルは予め定められた閾値よりも大きいが、この電波による電気信号を復調できずサービス検出できなかった物理チャンネルのチャンネル番号を記録する。DVB−T2が使用する周波数帯だけをチャンネルスキャンするよりも、DVB−T2のチャンネルスキャンの対象チャンネル数は増えるが、選局していないチャンネルがなくなるため、後半のDVB−T2及びDVB−T及びDVB−HとDMB−Tのチャンネルスキャンにおいて、未選局の周波数帯をチャンネルスキャンするフェーズがなくなり、チャンネルスキャンの手順を簡単にできる。
また、実施の形態9に係るデジタル放送受信装置800における第1制御部815及び第2制御部825は、第1フェーズのチャンネルスキャンで、2つの受信系統で分担して全帯域のチャンネルスキャンを実行するようにし、第2〜第4フェーズは受信電力が所定の閾値よりも大きな受信できる可能性の高いチャンネルのみにスキャン対象を絞り込むため、4放送方式毎に全帯域をスキャンする方式や4放送方式毎に全帯域を2系統で分担してスキャンする方式に比べてチャンネルスキャン時間の短縮効果がある。
また、実施の形態9に係るデジタル放送受信装置800では、第1閾値、第2閾値、第3閾値及び第4閾値を各々の放送方式のサービスが受信できる最低の受信レベルとしたので、選局ができない可能性の高い受信レベルの物理チャンネルを、第2フェーズ、第3フェーズ及び第4フェーズのチャンネルスキャンの候補から除外でき、第2フェーズ、第3フェーズ及び第4フェーズの各々のチャンネルスキャンにかかる時間を短縮することができる。
また、実施の形態9に係るデジタル放送受信装置800では放送方式4個に対してのチャンネルスキャンの例を示したが、第1制御部815及び第2制御部825では第3フェーズ以降、1つの放送方式に対して2系統で分担してスキャンを行うようにしたので、放送方式が2つ以上の奇数個の放送方式にも容易に対応できる。実施の形態9に係るデジタル放送受信装置800は、スキャン対象の放送方式が奇数個の場合に特に効率がよく、実施の形態8の場合よりも、時間短縮できる。
また、実施の形態9では第2フェーズ以降の各フェーズ完了時には、1つの放送方式のチャンネルスキャンが完了するので、各フェーズでスキャンが完了した放送方式から順にサービスリストに追加表示することができる。