JPWO2012035823A1 - ファスナーストリンガー及びスライドファスナー - Google Patents

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裕之 此川
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崇広 浅見
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祥人 池口
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Abstract

本発明のファスナーストリンガー(10,10a,40,50)は、縫製糸(11,41,51)により構成される少なくとも2列の縫製線(12,42,52)が、ファスナーエレメント(22)の一表面側に、テープ長さ方向に沿って配され、各縫製線(12,42,52)は、それぞれテープ長さ方向においてファスナーエレメント(22)の少なくとも2ピッチごとに刺通部(13,43,53)を有し、各列の刺通部(13,43,53)は、隣接する列の刺通部(13,43,53)に対して、テープ長さ方向にファスナーエレメント(22)の少なくとも1ピッチ分ずらして配されている。これにより、同ファスナーストリンガー(10,10a,40,50)は、ファスナーエレメント(22)の寸法精度、縫製線(12,42,52)の耐摩耗性、及び柔軟性に優れており、また、複数の縫製線(12,42,52)をテープ生地のように見せて目立ち難くすることができる。更に、同ファスナーストリンガーの製造においては、ファスナーエレメント(22)の縫製工程を効率的に且つ安定して行うことができる。

Description

本発明は、連続状のファスナーエレメントが縫製糸によりファスナーテープのテープ側縁部に沿って縫着されたファスナーストリンガー、及び同ファスナーストリンガーを左右に一対有するスライドファスナーに関する。
スライドファスナー用のファスナーストリンガーは、織成又は編成された細幅状のファスナーテープにファスナーエレメントが取着されて、エレメント列を形成した構成になっている。また一般に、エレメント列を形成するファスナーエレメントの1つとして、モノフィラメントをコイル状又はジグザグ状に成形した連続状のファスナーエレメントが知られている。
例えば、コイル状に成形されたファスナーエレメントは、通常、噛合頭部と、噛合頭部からテープ幅方向に延出する一対の上下脚部と、テープ長さ方向において隣接するファスナーエレメント間の上脚部と下脚部とを連結する連結部(反転部と呼ばれることもある)と、を有している。このようにして、連続状のファスナーエレメントが構成されている。
このようなコイル状のファスナーエレメントは、上下脚部間に芯紐を挿通させた状態で、同上下脚部が縫製糸の二重環縫いによりファスナーテープのテープ側縁部に沿って縫い付けられる。
上下脚部をファスナーテープに縫い付ける縫製糸は、各ファスナーエレメントの上下脚部を表面側(上脚部の上面側)から押さえるルーパ糸と、ファスナーテープの裏面側に配され、ファスナーエレメントの1ピッチごとにファスナーテープを刺通して前記ルーパ糸に交絡する針糸とを有している。そして、同縫製糸によってファスナーエレメントがファスナーテープに縫着されることによって、ファスナーエレメントの表面側には、縫製糸により構成される1列の縫製線がテープ長さ方向に沿って形成される。
また、例えば特開昭51−90645号公報(特許文献1)には、図12に示したようなファスナーストリンガー60が開示されている。この特許文献1のファスナーストリンガー60では、コイル状のファスナーエレメント61を縫製糸62によって、ファスナーテープ63に安定して縫着するため、ファスナーエレメント61は、2列の縫製線64によってファスナーテープ63に縫い付けられている。このように構成された一対のファスナーストリンガー60を用いて、スライドファスナーが構成されている。
そして、各列を構成している縫製線64は、それぞれ縫製糸62の二重環縫いにより構成されている。同縫製糸62の針糸は、ファスナーエレメント61を強固に縫着するために、ファスナーエレメント61の1ピッチごとにファスナーテープ63を刺通して刺通部65を形成しながら、同縫製糸62のルーパ糸に交絡している。
このように、コイル状のファスナーエレメント61が、2列の縫製線64によってファスナーテープ63に縫着されることにより、ファスナーエレメント61の位置がテープ長さ方向にずれ難くなり、ファスナーエレメント61の寸法精度を高めることができる。
また、同ファスナーストリンガー60では、ファスナーエレメント61の表面側に2列の縫製線64が形成されているので、当該ファスナーストリンガー60を用いてスライドファスナーを構成した場合には、スライダーを繰り返し摺動させてもスライダーが摺接する縫製糸62が切れ難くなり、縫製線64の耐摩耗性を向上させることができる。
特開昭51−90645号公報
コイル状のファスナーエレメントは、一般に、柔軟性が求められるスライドファスナーに対して好適に用いられることが多い。しかし、特許文献1に記載されているファスナーストリンガー60の構成では、2列の縫製線64にそれぞれ形成される刺通部65が、ファスナーテープ63のテープ長さ方向において、ファスナーエレメント61の1ピッチごとに形成されている。
このように、ファスナーエレメント61をファスナーテープ63に縫着するのに2列の縫製線64を用いており、しかも各列に形成される刺通部65は、テープ長さ方向に亘って1ピッチごとに縫製糸62をファスナーテープ63に刺通させた構成になっている。このため、必然的にファスナーエレメント61に対する縫製糸62の密度が大きくなり、ファスナーストリンガー60の柔軟性を低下させることがあった。
更に、前記特許文献1のように2列の縫製線64によってファスナーエレメント61を縫着する場合、2列の縫製線64をそれぞれ形成するのに並列に配した2本のミシン針をファスナーテープ63に貫通させて縫製を行う必要がある。しかも、ファスナーエレメント61の1ピッチごとに2本のミシン針をファスナーテープ63に貫通させることになる。
しかし、例えばファスナーエレメント61のサイズが小さい場合などでは、縫製工程において、各ファスナーエレメント61間に2本のミシン針をテープ幅方向に並べた状態で貫通させることが難しく、場合によってはミシン針同士が干渉してミシン針の折損を生じさせることがあった。
また一般に、ファスナーストリンガーの製造において縫製工程の効率化を図るためには、ファスナーエレメントをファスナーテープに縫製するときの縫製速度を可能な限り速めることが求められる。しかし、特許文献1のファスナーストリンガー60のように、ファスナーエレメント61の1ピッチごとに2本のミシン針をファスナーテープ63に貫通させて縫製を行う場合、ミシンの送り量がファスナーエレメント61の1ピッチの大きさに制限される。このため、特許文献1のファスナーストリンガー60の製造において、ファスナーエレメント61を縫製する縫製速度を速めるには限界があり、縫製工程の更なる効率化を図ることは難しかった。
更に、特許文献1のファスナーストリンガー60では、ファスナーエレメント61の表面側に2列の縫製線64が形成されており、しかも、各縫製線64の刺通部65はファスナーエレメント61の1ピッチごとに配されている。そのため、縫製糸62の太さや材質によっては2列の縫製線64がファスナーエレメント61上に盛り上がってしまうことや盛り上がって見えることがある。
そして、盛り上がった部分にスライダーが摺動すると、スライダーの摺動抵抗を大きくしてしまうことがある。また、縫製線64がファスナーエレメント61上に盛り上がりはしないが、2列の縫製線64がファスナーエレメント61上に盛り上がって見えるときには、ファスナーストリンガー60を有するスライドファスナーを例えば衣類や鞄類に取り付けた際に、ファスナーエレメント61や縫製線64が衣類や鞄類のデザインを損なわせてしまう場合があった。
本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであって、その具体的な目的は、ファスナーエレメントの寸法精度、縫製線の耐摩耗性、及び柔軟性に優れるとともに、縫製線の盛り上がりや盛り上がった状態に見えることを防止でき、また、ファスナーストリンガーの意匠性を高めることができ、ファスナーエレメントの縫製を効率的に安定して短時間で行うことが可能なファスナーストリンガー、及び、同ファスナーストリンガーを有するスライドファスナーを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明により提供されるスライドファスナー用ファスナーストリンガーは、連続状のファスナーエレメントが、縫製糸によりファスナーテープのテープ側縁部に沿って縫着されたスライドファスナー用ファスナーストリンガーであって、
前記縫製糸により構成される少なくとも2列の縫製線が、前記ファスナーエレメントの一表面側に、テープ長さ方向に沿って配され、前記各縫製線は、それぞれテープ長さ方向において前記ファスナーエレメントの少なくとも2ピッチごとに、前記縫製糸が前記ファスナーテープを刺通する刺通部を有し、
前記各列に形成される前記刺通部は、隣接する前記列間において、前記ファスナーエレメントの少なくとも1ピッチ分テープ長さ方向にずらして配されてなることを最も主要な特徴とするものである。
本発明に係るファスナーストリンガーでは、前記縫製線は、テープ長さ方向に沿って並行に配した第1縫製線及び第2縫製線を有し、前記第1縫製線及び前記第2縫製線は、前記ファスナーエレメントの一表面側に、前記ファスナーエレメントの噛合頭部側から順番に配され、
前記各列に形成される前記刺通部は、それぞれ前記ファスナーエレメントの2ピッチごとに配され、前記第1縫製線の前記刺通部は、前記第2縫製線の前記刺通部に対して、テープ長さ方向において前記ファスナーエレメントの1ピッチ分ずらして配されていることが好ましい。
また本発明に係るファスナーストリンガーでは、前記縫製線は、テープ長さ方向に沿って並行に配した第1縫製線、第2縫製線、及び第3縫製線を有し、前記第1縫製線、前記第2縫製線、及び前記第3縫製線は、前記ファスナーエレメントの一表面側に、前記ファスナーエレメントの噛合頭部側から順番に配され、
前記各列に形成される前記刺通部は、それぞれ前記ファスナーエレメントの2ピッチごとに配され、前記第2縫製線の前記刺通部は、前記第1縫製線の前記刺通部及び前記第3縫製線の前記刺通部に対して、テープ長さ方向において前記ファスナーエレメントの1ピッチ分ずらして配されていても良い。
更に本発明に係るファスナーストリンガーでは、前記縫製線は、テープ長さ方向に沿って並行に配した第1縫製線、第2縫製線、及び第3縫製線を有し、前記第1縫製線、前記第2縫製線、及び前記第3縫製線が、前記ファスナーエレメントの一表面側に、前記ファスナーエレメントの噛合頭部側から順番に配され、
前記各列に形成される前記刺通部は、それぞれ前記ファスナーエレメントの3ピッチごとに配され、前記第2縫製線の前記刺通部は、前記第1縫製線の前記刺通部に対して、テープ長さ方向の一方に前記ファスナーエレメントの1ピッチ分又は2ピッチ分ずらして配され、前記第3縫製線の前記刺通部は、前記第2縫製線の前記刺通部に対して、テープ長さ方向に前記ファスナーエレメントの1ピッチ分ずらして配され、かつ前記第1縫製線の前記刺通部に対して、テープ長さ方向の一方に前記ファスナーエレメントの2ピッチ分又は1ピッチ分ずらして配されていても良い。
また、本発明に係るファスナーストリンガーでは、隣接する前記ファスナーエレメントの間には、1つの前記刺通部が配されていることが好ましい。
更に、本発明に係るファスナーストリンガーでは、前記各ファスナーエレメントの上脚部を押さえる前記縫製糸の本数は、前記ファスナーテープの他表面側に表れる前記縫製糸の本数よりも多く配されていることが好ましく、特に、前記各縫製線は、前記縫製糸の二重環縫いにより構成されていることが好ましい。
また、本発明に係るファスナーストリンガーでは、前記各縫製糸に着色された色が、隣接する縫製線において異なった配色に構成されていることが好ましい。特に、前記各縫製糸を構成する針糸及びルーパ糸にそれぞれ着色された色が、異なった配色に構成されていることが好ましい。
更に、本発明に係るファスナーストリンガーでは、前記各縫製糸に着色された色が、隣接する縫製線において同色に構成されていることが好ましい。また、前記縫製糸に着色された色と前記ファスナーテープに着色された色とが、異なった配色に構成されていることが好ましい。
また、本発明によれば、上述の構成を備えたファスナーストリンガーを左右に一対有したスライドファスナーが提供される。
本発明に係るファスナーストリンガーでは、ファスナーエレメントをファスナーテープに沿って縫着する縫製線を、ファスナーエレメントの一表面側でテープ長さ方向に沿って少なくとも2列配している。これにより、ファスナーエレメントの位置がテープ長さ方向にずれ難くなり、ファスナーエレメントの寸法精度を高めることができる。
また、テープ長さ方向に沿った2列以上の縫製線が、ファスナーエレメント上に配されているので、同ファスナーストリンガーを用いてスライドファスナーを構成した場合にスライダーを繰り返し摺動させても、スライダーに摺接する縫製糸が切れ難くなり、縫製線の耐摩耗性を向上させることができる。
また、ファスナーテープを刺通する刺通部は、同ファスナーストリンガーにおける各縫製線において、テープ長さ方向に亘りファスナーエレメントの少なくとも2ピッチごとに配されている。これにより、例えば前記特許文献1のファスナーストリンガーのように、ファスナーエレメントの1ピッチごとに刺通部が配されている場合に比べて、ファスナーエレメントに対する縫製糸の密度を低く構成することができ、ファスナーストリンガーの柔軟性を高めることができる。
更に、本発明のファスナーストリンガーでは、ファスナーエレメントの2ピッチごとに刺通部が配される構成になっているので、ファスナーストリンガーを製造する縫製工程において、ミシンの送り量を大きく設定することができる。そして、ミシンの送り量を大きく設定できるので、縫製速度を速くすることができ、ファスナーエレメントの縫製を効率的にしかも短時間で行うことができる。
更に、同ファスナーストリンガーにおいて、各縫製線によって形成される各列の刺通部は、隣接する列間において、前記ファスナーエレメントの少なくとも1ピッチ分テープ長さ方向にずらした配置構成になっている。
これにより、各列の刺通部がファスナーエレメントの少なくとも2ピッチごとに配されていても、各縫製線によってファスナーエレメントをファスナーテープにしっかりと縫着できる。また、ファスナーエレメントの縫製を行う際に各縫製線を形成するミシン針をテープ長さ方向にずらして配置することができる。これにより、例えばファスナーエレメントのサイズが小さい場合などでも、隣接するミシン針同士が干渉するのを防止でき、ミシン針を折損させることなく、ファスナーエレメントの縫製を円滑に且つ安定して行うことができる。
更に、隣接する縫製線間では、それぞれの縫製線に形成される刺通部が、テープ長さ方向に沿って互い違いに配されるため、ファスナーエレメント上に配される複数の縫製線をファスナーテープなどのテープ生地のように見せて目立ち難くすることが可能となる。特に本発明では、各列の縫製線に形成される刺通部は、テープ長さ方向に沿ってファスナーエレメントの2ピッチ以上の大きさの間隔が設けられて配設されている。
このように本願発明では、各縫製線において隣接する刺通部間のスパンを長く構成することができるので、各縫製線がファスナーエレメント上に盛り上がった構成になることや盛り上がった状態に見えることを防止できる。これにより、縫製線をより目立ち難くした構成にしておくことができ、従来とは異なる新たな外観を本発明のファスナーストリンガーに与えることができる。また、各縫製線がファスナーエレメント上に盛り上がっていない構成にできるので、スライダーの摺動抵抗を低減させることができる。
このような本発明のファスナーストリンガーにおける第1の態様として、縫製線として、テープ長さ方向に沿って並行に配した第1縫製線及び第2縫製線を設けることができる。そして、ファスナーエレメントの一表面側には、第1縫製線及び第2縫製線が、ファスナーエレメントの噛合頭部側からこの順番で配されている。また、各列の縫製線に配される刺通部は、テープ長さ方向に亘ってファスナーエレメントの2ピッチごとに配されており、更に、第1縫製線の刺通部は、第2縫製線の刺通部に対して、テープ長さ方向においてファスナーエレメントの1ピッチ分ずらして配されている。
このように構成された第1の態様に係るファスナーストリンガーは、ファスナーエレメントの位置がテープ長さ方向にずれ難く構成でき、更に、第1縫製線及び第2縫製線の耐摩耗性に優れた構成にできる。また、テープ長さ方向に亘って各縫製線の刺通部がファスナーエレメントの2ピッチごとに配されている。そして、第1縫製線の刺通部と第2縫製線の刺通部とは、テープ長さ方向に亘って互い違いに配されているため、第1縫製線を形成するミシン針と第2縫製線を形成するミシン針とをテープ長さ方向にずらした位置に配することができる。
これにより、ファスナーストリンガーの製造において、ファスナーエレメントの縫製を効率的に且つ安定して短時間で行うことができる。更に、第1縫製線及び第2縫製線をテープ生地のように見せて目立ち難く構成することができる。また、ファスナーストリンガーの柔軟性を容易に確保することができる。
また、本発明のファスナーストリンガーにおける第2の態様として、縫製線として、テープ長さ方向に沿って並行に配した第1縫製線、第2縫製線、及び第3縫製線を設けることができる。そして、ファスナーエレメントの一表面側には、第1縫製線、第2縫製線、及び第3縫製線が、ファスナーエレメントの噛合頭部側からこの順番で配されている。
また、テープ長さ方向に亘って各縫製線の刺通部がファスナーエレメントの2ピッチごとに配されている。更に、第2縫製線の刺通部は、第1縫製線の刺通部及び第3縫製線の刺通部に対して、テープ長さ方向においてファスナーエレメントの1ピッチ分ずらして配されている。
このように構成された第2の態様に係るファスナーストリンガーは、ファスナーエレメントの位置がテープ長さ方向にずれ難い構成になり、更に、各縫製線の耐摩耗性に対して極めて優れた構成になっている。また、各縫製線の刺通部が、それぞれファスナーエレメントの2ピッチごとに配されている。そして、第2縫製線と、第1縫製線及び第3縫製線との間ではそれぞれに形成される刺通部の位置が、テープ長さ方向において互い違いに配されている。
これによって、第2縫製線を形成するミシン針と第1縫製線を形成するミシン針及び第3縫製線を形成するミシン針とをテープ長さ方向にずらした位置に配することができる。しかも、第1縫製線を形成するミシン針と第3縫製線を形成するミシン針とは、テープ幅方向において第2縫製線の幅分以上離間させて配することができる。このように構成されているので、ファスナーストリンガーの製造において、ファスナーエレメントの縫製を効率的に且つ安定して短時間で行うことができる。
更に、この第2の態様に係るファスナーストリンガーでは、ファスナーエレメントの一表面側にテープ長さ方向に沿った3列の縫製線が配されるため、これらの縫製線によってファスナーエレメントを隠して外部から見え難くすることができる。そして、ファスナーエレメント上に露呈する第1縫製線〜第3縫製線を、よりテープ生地のように見せて一層目立ち難く構成しておくことができる。
このファスナーストリンガーを用いてスライドファスナーを構成することにより、同スライドファスナーを、デザインに優れる衣類や鞄類などに好適に使用することができる。
本発明のファスナーストリンガーにおける第3の態様として、縫製線として、テープ長さ方向に沿って並行に配した第1縫製線、第2縫製線、及び第3縫製線を設けることができる。そして、ファスナーエレメントの一表面側には、第1縫製線、第2縫製線、及び第3縫製線が、ファスナーエレメントの噛合頭部側からこの順番で配されている。
また、テープ長さ方向に亘って各縫製線の刺通部が、それぞれファスナーエレメントの3ピッチごとに配されている。しかも、第2縫製線の刺通部は、第1縫製線の刺通部に対して、テープ長さ方向の一方にファスナーエレメントの1ピッチ分又は2ピッチ分ずらして配されている。更に、第3縫製線の刺通部は、前記第2縫製線の前記刺通部に対して、テープ長さ方向に前記ファスナーエレメントの1ピッチ分ずらして配され、かつ第1縫製線の刺通部に対して、テープ長さ方向の一方にファスナーエレメントの2ピッチ分又は1ピッチ分ずらして配されている。
このように構成された第3の態様に係るファスナーストリンガーは、ファスナーエレメントの位置がテープ長さ方向にずれ難い構成になり、更に、縫製線として3つの縫製線を用いることができるので、耐摩耗性に極めて優れた縫製線を構成できる。
しかも、第1縫製線を形成するミシン針から第3縫製線を形成するミシン針まで互いにテープ長さ方向にずらした位置に配することができ、しかも、第1縫製線を形成するミシン針と第3縫製線を形成するミシン針とは、テープ幅方向において第2縫製線の幅分以上離間させて配することができる。
このように構成されているので、ファスナーストリンガーの製造において、ファスナーエレメントの縫製を効率的に且つ安定して短時間で行うことができる。更に、ファスナーストリンガーの柔軟性を容易に確保することができる。
このように、この第3の態様に係るファスナーストリンガーでは、ファスナーエレメントの一表面側にテープ長さ方向に沿った3列の縫製線が配されるため、これらの縫製線によってファスナーエレメントを隠して外部から見え難く構成することができる。しかも、ファスナーエレメント上に露呈する第1縫製線〜第3縫製線をテープ生地のように見せて目立ち難くすることができる。
また、本発明のファスナーストリンガーにおいては、テープ長さ方向に亘って隣接するファスナーエレメントの間に、何れかの縫製線が有する少なくとも1つの刺通部が配されている。上述のようにファスナーエレメントの一表面側に2列以上の縫製線が配された構成であっても、テープ長さ方向に亘って隣接するファスナーエレメント間には少なくとも1つの刺通部が配される。この構成により、ファスナーエレメントの縫製工程において、2列以上の縫製線をそれぞれ形成する複数本のミシン針は、互いに干渉しない配置構成に配され、縫製加工を効率的に行い易くすることができる。
更に、本発明のファスナーストリンガーにおいて、各ファスナーエレメントの一表面側を押さえる縫製糸の本数は、ファスナーテープの他表面側に表れる縫製糸の本数よりも多く構成されている。これにより、ファスナーエレメントの一表面側に配される各縫製線の耐摩耗性が更に向上するとともに、縫製線によってファスナーエレメントを見え難くすることが可能となる。
更にまた、本発明のファスナーストリンガーにおいて、各縫製線は縫製糸の二重環縫いにより構成されている。これにより、ファスナーエレメントをファスナーテープに確実に縫着することができる。
また、本発明のファスナーストリンガーにおいて、各縫製糸に着色された色が、隣接する縫製線において異なった配色に構成されている。この構成により、縫製線を目立ち難くする代わりに、逆に目立ち易い構成にすることができ、ファスナーストリンガーにおける意匠性を大幅に向上させることができる。そして、このファスナーストリンガーを用いたスライドファスナーを装着した衣類や鞄類等のデザインを引き立たせることができる。
なお、着色された色と記載しているが、本願においては、透明や半透明も本願で言うところの着色された色の一種として包含されている。
また、例えば、縫製線が3列に構成されている場合には、各列の色を全て異ならせた色となるように配色させておくこともできる。更に、真ん中に配された列の色だけを残りの列の色とは異ならせた色となるように配色させるなど、デザイン性等を考慮して配色を決めることができる。そして、縫製線が4列以上の場合においても、各列間におけるそれぞれの色の配色は、デザイン性等を考慮して決めることができる。
また、本発明のファスナーストリンガーにおいて、各縫製糸を構成する針糸及びルーパ糸にそれぞれ着色された色が、異なった配色に構成されている。この構成により、針糸とルーパ糸とが交絡する刺通部を、チャームポイントとして機能させることができる。しかも、このファスナーストリンガーを用いたスライドファスナーを装着した衣類や鞄類等のデザインを引き立たせるときのバリエーションを豊かにさせることができる。
更にまた、本発明のファスナーストリンガーにおいて、各縫製糸に着色された色が、隣接する縫製線において同色に構成されている。この場合、各縫製糸に着色された色が透明であれば、ファスナーエレメント内に挿通した芯紐の色を浮き出させる効果があり、各縫製糸に着色された色が透明以外であれば、複数の縫製線によって一本のテープが設けられているように見せることができる。
また、各縫製糸に着色された色が透明のときには、ファスナーエレメント内に挿入した芯紐の色とファスナーテープの色とを適宜組み合わせた配色に構成しておくこともできる。ファスナーエレメントをファスナーテープに直接縫着してエレメント列を構成している場合には、透明の各縫製糸を介してファスナーテープの色を浮き上がらせることができる。このように、芯紐の色とファスナーテープの色とによるデザイン性を向上させることができる。
また、本発明のファスナーストリンガーにおいて、縫製糸に着色された色とファスナーテープに着色された色とが、異なった配色に構成されている。このように構成することによって、ファスナーストリンガーにおける意匠性を大幅に向上させることができる。しかも、このファスナーストリンガーを用いたスライドファスナーを装着した衣類や鞄類等のデザインを大いに引き立たせることができる。
そして、上述の構成を備えたファスナーストリンガーを左右に一対有した本発明のスライドファスナーでは、左右のファスナーエレメントがそれぞれ2列以上の縫製線によってファスナーテープに縫着されているとともに、各縫製線に形成される刺通部が、ファスナーエレメントの少なくとも2ピッチごとに配されている。このように構成されているため、ファスナーエレメントの寸法精度、縫製線の耐摩耗性、及び柔軟性に優れたスライドファスナーを提供することができる。
また、本発明のスライドファスナーでは、各列に形成される刺通部が、隣接する列の刺通部に対して、テープ長さ方向にファスナーエレメントの少なくとも1ピッチ分ずらして配されているため、複数の縫製線がテープ生地のように見えて目立ち難くなるように構成することができる。また逆に、縫製糸やファスナーテープに着色された色に変化を持たせることによって、目立ち易くデザイン性に優れた構成にすることができる。このように、同スライドファスナーを、デザインに優れる衣類や鞄類などに好適に使用することができる。
図1は、本発明の実施例1に係るファスナーストリンガーを有するスライドファスナーを示す正面図である。 図2は、同ファスナーストリンガーの一部を拡大して示す正面図である。 図3は、図2に示したIII−III線の断面図である。 図4は、同ファスナーストリンガーにおける縫製糸のステッチ形式を示す断面図である。 図5は、実施例1の変形例に係るファスナーストリンガーを有するスライドファスナーの断面図である。 図6は、本発明の実施例2に係るファスナーストリンガーの一部を拡大して示す正面図である。 図7は、本発明の実施例3に係るファスナーストリンガーの一部を拡大して示す正面図である。 図8は、着色した縫製糸を用いて本発明の実施例1に係るファスナーストリンガーを構成したときの要部を示す正面図である。 図9は、図8に示したファスナーストリンガーの背面図である。 図10は、図8に示したファスナーストリンガーを一対用い、対向するファスナーエレメント同士を噛合させた状態を示す正面図である。 図11は、異なる色に着色した縫製糸を用いたファスナーストリンガーを一対用い、対向するファスナーエレメント同士を噛合させた状態を示す正面図である。 図12は、従来のスライドファスナーを示す正面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、実施例を挙げて図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下で説明する各実施例に何ら限定されるものではなく、本発明と実質的に同一な構成を有し、かつ、同様な作用効果を奏しさえすれば、多様な変更が可能である。
例えば、以下の実施例では、ファスナーテープのテープ側縁部に沿ってコイル状に連続したファスナーエレメントが縫着されてエレメント列が形成されたファスナーストリンガーについて説明する。しかし、本発明は、この構成に限定されず、ファスナーエレメントが連続状に構成されていれば、例えばファスナーテープのテープ側縁部にジグザグ状のファスナーエレメントが縫着されてエレメント列が形成されている構成であっても良い。
また、以下の実施例において、ファスナーエレメントをファスナーテープに縫着している縫製線は、縫製糸の二重環縫いにより構成されているが、本発明における縫製線は、単環縫いなどのその他のステッチ形式により構成されていても良い。
図1は、本実施例1に係るファスナーストリンガーを有するスライドファスナーを示す正面図である。また、図2は、同ファスナーストリンガーの一部を拡大して示す正面図であり、図3は、図2に示したIII−III線の断面図である。更に、図4は、同ファスナーストリンガーにおける縫製糸のステッチ形式を示す断面図である。
なお、以下の説明において、前後方向とは、ファスナーテープの長さ方向を指し、スライダーが摺動する摺動方向と同じ方向であり、図1において、紙面に対して上方向を前方とし、下方向を後方とする。また、左右方向とは、ファスナーテープのテープ幅方向を指すものとし、ファスナーテープのテープ面に平行で、且つ、テープ長さ方向に直交する方向を指すものとする。更に、上下方向とは、ファスナーテープのテープ面に直交するテープ表裏方向を指し、特に、ファスナーテープに対してファスナーエレメントが取着されている側の方向を上方とし、その反対側の方向を下方と規定する。
本実施例1に係るファスナーストリンガー10は、図1に示すように、2つ一組で用いられることにより、スタンダードタイプのスライドファスナー1を構成することができる。この場合、同スライドファスナー1は、左右一対の本実施例1に係るファスナーストリンガー10と、同ファスナーストリンガー10のエレメント列21の一端側に固着された上止具6と、同ファスナーストリンガー10のエレメント列21の他端側に固着された下止具7と、エレメント列21に沿って摺動可能に取り付けられたスライダー8と、を有している。
また、このスライドファスナー1は、スライダー8を上止具6側に向けて摺動させることにより、左右のエレメント列21を噛合させてスライドファスナー1を閉鎖し、また、スライダー8を下止具7側に向けて摺動させることにより、左右のエレメント列21を分離させてスライドファスナー1を開くように構成されている。なお、このスライドファスナー1における上止具6、下止具7、及びスライダー8は、従来から一般的に用いられているものと同様に構成されている。
なお、一本のファスナーストリンガー10を途中で折り曲げ、ファスナーストリンガー10の端部同士を対向させることにより、折り曲げ部までをエレメント列が対向するように配した構成にすることもできる。この構成では、図1に示した上止具6は用いられていない。
このようなスライドファスナー1を構成する本実施例1のファスナーストリンガー10は、細幅状に織成されたファスナーテープ20と、ファスナーテープ20のテープ側縁部20bに沿って配されたエレメント列21とを有している。同エレメント列21は、コイル状に連続したファスナーエレメント22が、後述するように上下脚部24,25内に芯紐27を挿通させた状態で縫製糸11を用いてファスナーテープ20に縫着された構成になっている。なお、本発明では、芯紐27を設けずにファスナーエレメント22をファスナーテープ20に縫着してエレメント列を構成することも可能である。
本実施例1のファスナーテープ20は、衣服や鞄などのファスナー被着製品に縫い付けられる部分となるテープ主体部20aと、テープ主体部20aの一側縁側に配され、ファスナーエレメント22が取着されるテープ側縁部20b(エレメント取付部と呼ぶこともある)とを有している。
なお、本実施例1におけるファスナーテープ20は織組織により構成されているが、本発明においてファスナーテープ20の構成は特に限定されるものではなく、例えばファスナーテープ20を形成する経糸及び緯糸の材質や太さは任意に設定することができる。また、ファスナーテープは編組織により構成されていても良い。
本実施例1のファスナーエレメント22は、連続したコイル形状を有しており、ポリアミドやポリエステル等の合成樹脂製モノフィラメントを所定の間隔で押圧することにより膨大状の噛合頭部23を形成し、その後、コイル状に捲き回すことによって形成されている。
また、ファスナーエレメント22は、前後方向(ファスナーテープの長さ方向)に張り出すように形成された噛合頭部23と、同噛合頭部23からテープ幅方向に延出した一対の上下脚部24,25と、テープ長さ方向において隣接するファスナーエレメント22間の上脚部24と下脚部25とを連結する連結部26とを有している。この場合、1つの噛合頭部23におけるファスナーテープ20の長さ方向の中心線と、当該噛合頭部23に隣接する噛合頭部23におけるファスナーテープ20の長さ方向の中心線との間の寸法を、ファスナーエレメント22の1ピッチ分の大きさと規定する。
本実施例1において、コイル状のファスナーエレメント22は、上下脚部24,25間に芯紐27を挿通させた状態で、噛合頭部23がファスナーテープ20の側端縁から突出するように配されており、縫製糸11によりファスナーエレメント22は、ファスナーテープ20のテープ側縁部20bに縫い付けられている。ファスナーエレメント22における上脚部24の上面側には、噛合頭部23側に配される第1縫製線12aと、連結部26側に配される第2縫製線12bとの2列の縫製線12がテープ長さ方向に沿って形成されている。
また、図2、図3に示すように、第1縫製線12a及び第2縫製線12bは、それぞれ縫製糸11の二重環縫いにより構成されている。各列の縫製糸11は、ファスナーテープ20のテープ下面側を走行しながら、ファスナーエレメント22間のテープ部分に刺通されて刺通部13を形成する針糸11aと、刺通部13にて針糸11aに交絡しながら、ファスナーエレメント22の上脚部24側を走行して、ファスナーエレメント22の上面側を押さえるルーパ糸11bとを有している。
この場合、図3に示したようにファスナーストリンガー10の横断面を見てみると、各列の縫製線12において、ファスナーテープ20のテープ下面側に配される針糸11aの本数は1本であるのに対し、ファスナーエレメント22の上面側に配されるルーパ糸11bの本数は3本である。即ち、ファスナーエレメント22の上面側に配されるルーパ糸11bの本数が、ファスナーテープ20のテープ下面側に配される針糸11aの本数よりも多く配されている。
更に本実施例1では、第1縫製線12a及び第2縫製線12bのそれぞれに形成される刺通部13が、テープ長手方向においてファスナーエレメント22の2ピッチごとに配されており、第1縫製線12a及び第2縫製線12bの各ルーパ糸11bは、2つのファスナーエレメント22の上下脚部24,25を跨いで針糸11aに交絡している。
このため、第1縫製線12aの刺通部13間には、図4に示すように、2つの上脚部24及び2つの下脚部25が配置されており、また、第2縫製線12bの刺通部13間にも同様に、2つの上脚部24及び2つの下脚部25が配置されている。更に、ファスナーエレメント22の1ピッチ分の大きさは、互いに隣り合う2つの上脚部24におけるテープ長さ方向の中心線間の寸法と同じであり、刺通部13は、テープ長さ方向に亘ってファスナーエレメント22の2ピッチごとに配されている。
またこの場合、図2に示すように、第1縫製線12a上における刺通部13の位置は、第2縫製線12b上における刺通部13の位置に対して、ファスナーエレメント22の1ピッチ分の大きさでテープ長さ方向にずらされて配設されている。そして、第1縫製線12aに形成される刺通部13と第2縫製線12bに形成される刺通部13とは、テープ長さ方向で見ると各ファスナーエレメント22間に1つずつ交互に配されている。即ち、隣接するファスナーエレメント22間には、刺通部13が必ず形成される構成になっている。
次に、本実施例1に係るファスナーストリンガー10を製造する方法について説明する。
先ず、ファスナーテープ20を準備する。このファスナーテープ20は、例えば織機を用いて経糸の開口内にキャリアーバーを往復運動させて緯糸を挿入することにより、所望の織組織で織成される。
続いて、ミシンを使用して、織成したファスナーテープ20のテープ側縁部20bに沿って、コイル状のファスナーエレメント22を縫製糸11の二重環縫いにより縫着する縫製工程を行う。本実施例1の縫製工程では、2枚のファスナーテープ20をテープ幅方向に並べてミシンの縫製部に供給するとともに、各ファスナーテープ20にそれぞれ縫着する2つのコイル状ファスナーエレメント22を互いに噛み合わせた状態で、ファスナーテープ20と一緒にミシンの縫製部に供給する。そして、当該縫製部において、2つのファスナーエレメント22を噛み合わせた状態のまま、縫製糸11により左右のファスナーテープ20にファスナーエレメント22をそれぞれ縫い付ける。
この場合、縫製に使用されるミシンの縫製部には、一方のファスナーエレメント22を2列の第1,2縫製線12a、12bで縫製する2本のミシン針と、他方のファスナーエレメント22を2列の第1,2縫製線12a、12bで縫製する2本のミシン針とが備えられている。一方のファスナーエレメント22に対して行われる縫製加工と、他方のファスナーエレメント22に対して行われる縫製加工とが同時に且つ対称的に行われる。なお、以下では、説明の冗長を避けるために、一方のファスナーエレメント22について行われる縫製加工について詳述する。
ミシンの縫製部は、上述のように一方のファスナーエレメント22を2列の第1,2縫製線12a、12bで縫製する2本のミシン針を有しており、これらの2本のミシン針は、ファスナーテープ20の搬送方向の上流側又は下流側に、ファスナーエレメント22の1ピッチ分の大きさで互いに位置をずらして配されている。
従って、当該縫製部では、供給されたファスナーテープ20とコイル状のファスナーエレメント22に対して、テープ長さ方向に位置がずらされた2本のミシン針を同時に上下方向に往復運動させることができる。そして、この2本のミシン針の往復運動に合わせてファスナーエレメント22が縫い付けられたファスナーテープ20を下流側に向かって断続的に送ることにより、2列の縫製糸11による二重環縫いでファスナーエレメント22の縫製が行われる。
このとき、本実施例1では、2本のミシン針の位置が搬送方向にずらされて配置されているので、第1縫製線12aに形成される刺通部13と第2縫製線12bに形成される刺通部13とを、ファスナーエレメント22の1ピッチ分の大きさでテープ長さ方向に確実にずらして配することができる。
また本実施例1では、例えばファスナーエレメント22のサイズが小さい場合であっても、2本のミシン針がテープ長さ方向において互いにずらされた位置に配されているので、ファスナーエレメント22をファスナーテープ20に縫い付ける際に2本のミシン針が互いに干渉するのを防止できる。この構成により、ミシン針を折損することなく、第1縫製線12a及び第2縫製線12bにそれぞれ形成する刺通部13を、テープ長さ方向において互い違いに形成しながらファスナーエレメント22の縫製を、円滑に且つ安定して、しかも短時間で効率的に行うことができる。
更に、本実施例1では、ファスナーエレメント22の縫製加工において、各縫製線12の刺通部13をファスナーエレメント22の2ピッチごとに形成しているので、ミシン針の1回の往復運動に対して、ファスナーテープ20及びファスナーエレメント22を、ファスナーエレメント22の2ピッチ分の送り量で下流側に送ることができる。
このため、本実施例1では、例えば前記特許文献1のファスナーストリンガー10(図12を参照)のように縫製糸11の刺通部13がファスナーエレメント22の1ピッチごとに形成されている場合に比べて、ミシンの送り量を大きく構成して縫製速度を速めることができる。これによって、ファスナーエレメント22の縫製工程を効率的に短時間で行うことができる。
以上のような縫製工程を行うことによって、所定の長さのファスナーエレメント22が、ファスナーテープ20のテープ側縁部20bに沿って、縫製糸11の二重環縫いによる2列の縫製線12により縫着されることになる。そして、本実施例1のファスナーストリンガー10を製造することができる。
上述のようにして製造された本実施例1のファスナーストリンガー10は、ファスナーエレメント22が第1縫製線12a及び第2縫製線12bによる2列の縫製線12でファスナーテープ20に縫い付けられている。しかも、第1縫製線12a及び第2縫製線12bにおけるそれぞれの刺通部13は、テープ長さ方向に亘ってファスナーエレメント22の1ピッチごとに互い違いに配されている。即ち、隣接するファスナーエレメント22間には、刺通部13が必ず形成される構成になっている。
このため、ファスナーエレメント22を第1縫製線12a及び第2縫製線12bによって、所定の位置からずれないように安定して固定することができ、ファスナーエレメント22の寸法精度を高めることができる。
また、第1縫製線12a及び第2縫製線12bの列が平行に並べられて配されていることにより、同ファスナーストリンガー10を用いて図1のようなスライドファスナー1を構成した場合に、スライダー8を繰り返し摺動させてもスライダー8との摩擦力が第1縫製線12a及び第2縫製線12bに分散されることになる。これにより、各列の縫製糸11がスライダー8に摺接しても切れ難くなり、縫製線12の耐摩耗性を向上させることができる。
更に、本実施例1のファスナーストリンガー10は、2列の第1縫製線12a及び第2縫製線12bによってファスナーエレメント22が縫着されているものの、各縫製線12の刺通部13は、ファスナーエレメント22の2ピッチごとに配されているため、ファスナーストリンガー10における柔軟性を容易に確保することができる。
その上、同ファスナーストリンガー10では、第1縫製線12aの刺通部13及び第2縫製線12bの刺通部13の形成位置が互い違いとなるように位置をずらして配されている。この構成により、例えば前記特許文献1のスライドファスナーのように2列の縫製線の刺通部が各ファスナーエレメント間に並べて配されている構成に比べて、ファスナーエレメント22上に配される複数の縫製線12自体をファスナーテープ20などのテープ生地のように見せることができる。
このため、例えば同ファスナーストリンガー10におけるファスナーテープ20の色彩と第1縫製線12a及び第2縫製線12bにおける縫製糸11の色彩を合わせること等により、第1縫製線12a及び第2縫製線12bを目立ち難くすることが可能となる。なお、本発明において、ファスナーテープ20、ファスナーエレメント22、及び縫製線12における縫製糸11のそれぞれの色彩は任意に選択又は変更することができる。
即ち、図8に示すように、ファスナーストリンガー10における第1縫製線12a及び第2縫製線12bでの縫製糸11に着色された色を、それぞれ異ならせた色として配色した構成にすることができる。このとき、第1縫製線12a及び第2縫製線12bにおけるそれぞれの縫製糸11に着色された色とファスナーテープ20に着色された色とを、異ならせた配色に構成しておくこともできる。また、このとき、ファスナーエレメント22としては、透明又は半透明な材質により構成しておくことも、任意の有色に着色された構成にしておくこともできる。
そして、図8に示したファスナーストリンガー10の背面図である図9に示すように、針糸11aにも着色を施しておくと、針糸11aの色が、ファスナーテープ20の裏面を彩る色彩として構成される。一つの縫製線12を構成する針糸11aとル―パ糸11bとにそれぞれ着色する色としては、同色に着色しておくことも、異なる色に着色しておくこともできる。
針糸11aに着色した色とル―パ糸11bに着色した色とを異ならすことにより、縫製線12上の刺通部13において、針糸11aに着色した色を点のように針糸11aとル―パ糸11bとの絡み部に表出させることができる。そして、縫製線12に対して独特の色を色彩として表すことができる。また、針糸11aに着色した色とファスナーテープ20に着色した色とを、同じ色に構成しておくことも異なる色として構成しておくこともできる。
針糸11aに着色した色とファスナーテープ20に着色した色とを、同色に構成したときには、針糸11aの存在を目立たなくすることができる。また、針糸11aに着色した色とファスナーテープ20に着色した色とを、異なる色に構成したときには、ファスナーテープ20の裏面側にも色彩を与えておくことができる。
縫製糸11としては、先染した糸を使用することができる。また、ファスナーテープ20を構成する糸(織糸、編糸)も縫製糸11と同様に先染の糸を使用することができる。先染の糸は、縫着、織成又は編成する前の糸を染色することにより構成することができる。あるいは、糸に顔料を混ぜることなどによって作ることができる。
ファスナーエレメント22に色を着色する場合には、ファスナーエレメント22をファスナーテープ20に縫い付ける前に、ファスナーエレメント自体を染色するか、ファスナーエレメント22を構成する材料に顔料を添加して着色を施しておくことができる。
図10は、図8で示したファスナーストリンガー10を左右一対で用いて、各ファスナーストリンガー10のファスナーエレメント22同士を噛合させた状態を示している。この噛合状態では、左右一対のファスナーストリンガー10における第1縫製線12a同士が同色に配され、第2縫製線12b同士は、第1縫製線12aとは異なる色であって同色に配されている。
図11には、ファスナーストリンガー10を左右一対で用いて、各ファスナーストリンガー10のファスナーエレメント22同士を噛合させた状態を示している。図11の向かって左側のファスナーストリンガー10に配された縫製線12における色と、図11の向かって右側のファスナーストリンガー10に配された縫製線12の色とが互いに異なる色に配色されている。
即ち、向かって左側のファスナーストリンガー10に配された縫製線12における第1縫製線12aの色と第2縫製線12bの色とは、互いに同色に配されている。そして、向かって右側のファスナーストリンガー10に配された縫製線12は、左側のファスナーストリンガー10に配した縫製線12の色とは異なる色に構成されており、しかも右側のファスナーストリンガー10に配された縫製線12における第1縫製線12aの色と第2縫製線12bの色とは互いに同色に配色されている。またこの場合、ファスナーエレメント22を、左右のファスナーストリンガー10間で同色に着色しておくことも、異なる色に着色しておくこともできる。
図8〜図11では、ファスナーストリンガー10に2列の縫製線12を形成した構成に付いて説明を行ったが、ファスナーストリンガー10に3列以上の縫製線12を形成した場合についても、全ての縫製線12の縫製糸11における色が、適宜の組合せとなるようにそれぞれ着色しておくことができる。また、本願において着色という表現は、有色以外である透明及び半透明も本願発明では、着色に包含されるものである。
また、全ての縫製線12の縫製糸11における色の組合せ、ファスナーテープ20の色の組合せ、ファスナーエレメント22の色の組合せ、上止具6(図1を参照)に着色した色、下止具7に着色した色、これらの色の組み合わせは、デザイン性や意匠性を考慮して適宜の組合せとして構成しておくことができる。
更に、スライダー8(図1を参照)としては、縫製糸11と同色に構成しておくことも、縫製糸11とは異なる色に構成しておくこともできる。スライダー8への着色としては、塗装による着色や顔料を添加した樹脂材による構成等、適宜の着色方法を採用することができる。
ファスナーエレメント22内に芯紐27(図3を参照)を挿入した構成のときは、縫製糸11と同色に構成したり、ファスナーテープ20の色と同色に構成することができる。また、芯紐27の色をファスナーエレメント22と同色に構成しておくこともできる。
芯紐27は、縫製線12が透明又は半透明のときに外部から視認することができるが、一般に芯紐27は外部から見えにくい。このため、製造コストの面を考慮すると縫製糸11等の色とは異なる色、例えば、白色に構成しておくことができる。
なお、縫製糸11等の色とは異なる色として白色を例示したが、白色は芯紐27に着色する色として限定されるものではなく、必要に応じて、ファスナーエレメント22やファスナーテープ20、縫製糸11における色として使用することができる。
また、上止具6や下止具7(図1を参照)としては、透明にしておくこともできるが、縫製糸11と同色に着色しておくことも、縫製糸11とは異なる色に着色しておくこともできる。上止具6及び下止具7の着色についても、上記と同様に適宜の着色方法を採用できる。
本実施例1では、上述のようにスタンダードタイプのスライドファスナー1に用いられるファスナーストリンガー10について説明しているが、本発明において、スライドファスナーの種類は特に限定されるものではなく、例えば隠しタイプのスライドファスナー用ファスナーストリンガーに対しても本発明を好適に適用することができる。
ここで、実施例1の変形例となる隠しタイプのスライドファスナーについて、図5を参照しながら具体的に説明する。この隠しタイプのスライドファスナー1aは、実施例1の変形例に係るファスナーストリンガー10aを左右一対で有することにより構成されている。なお、この隠しタイプのスライドファスナー1aは、従来から一般的に用いられている図示しない上止具、下止具、及びスライダーも有している。
この隠しタイプスライドファスナー1aを構成するファスナーストリンガー10aは、ファスナーテープ30と、ファスナーテープ30のテープ側縁部30cに沿って配されたエレメント列21とを有した構成になっている。同エレメント列21は、コイル状に連続したファスナーエレメント22が2列の縫製糸11による二重環縫いによってファスナーテープ30に縫着されることによって構成されている。
この場合、ファスナーテープ30は、テープ主体部30aと、テープ主体部30aの一側縁から延設され、U字状に折り曲げられたテープ折曲部30bと、テープ折曲部30bから更に延設され、ファスナーエレメント22が縫着されるテープ側縁部30cとを有している。また、同ファスナーテープ30は、隠しタイプのスライドファスナー1aが構成されて、左右のエレメント列21が噛合したときに、左右のファスナーテープ30のテープ折曲部30b同士が接触するように構成されている。
また、変形例におけるコイル状のファスナーエレメント22は、前述の実施例1の場合と同様の形態に構成されており、噛合頭部23、上下脚部24,25、及び連結部26を有している。しかし、隠しタイプのスライドファスナー1aであるこの変形例では、ファスナーテープ30に対して縫着されるファスナーエレメント22の向きが前述の実施例1とは異なる。
即ち、この変形例においてファスナーエレメント22の縫製を行う場合、ファスナーテープ30が折り曲げられる前に、ファスナーエレメント22の上下脚部24,25間に芯紐27を挿通させる。そして、噛合頭部23をファスナーテープ30のテープ主体部30a側に向けた状態で、上下脚部24,25をファスナーテープ30のテープ側縁部30cに2列の縫製線によって縫い付ける。2列の縫製線は、それぞれ縫製糸11の二重環縫いにより形成される。
このとき、ファスナーエレメント22の上面側には、噛合頭部23側に配される第1縫製線12aと、連結部26側に配される第2縫製線12bの2列の縫製線12が、テープ長さ方向に沿って形成される。これらの第1縫製線12a及び第2縫製線12bは、前述の実施例1の場合と同様に構成されている。
そして、ファスナーエレメント22がファスナーテープ30に縫着された後、ファスナーテープ30をテープ折曲部30bにてU字状に折り曲げる。そして、その折り曲げられた形態のファスナーテープ30に対して熱セットが施される。これによって、ファスナーエレメント22の噛合頭部23がファスナーテープ30のテープ折曲部30bから外方に突出した状態のファスナーストリンガー10aが得られる。
このようにして得られたファスナーストリンガー10aを2つ一組にして組み合わせることにより、隠しタイプのスライドファスナー1aを構成する。図示せぬスライダーを摺動させることにより、左右のファスナーエレメント22の噛合頭部23同士を適切に噛み合わせることが可能となる。
また、この隠しタイプのスライドファスナー1aでは、左右のエレメント列21を噛合させたときに、左右のファスナーテープ30のテープ折曲部30b同士を密接させることが可能となる。このように隠しタイプのスライドファスナー1aが構成されているので、ファスナーテープ30のテープ主体部30a側からスライドファスナー1aを見たときに、噛合状態にある左右のエレメント列21をファスナーテープ30(特に、テープ折曲部30b)によって隠すことができる。
なお、この隠しタイプのスライドファスナー1aは、例えばファスナーエレメント22をスライドファスナー1aの外面側(外部に露出する側)に配されるように、衣服や鞄などのファスナー被着製品に取り付けて使用することも可能である。
このような変形例に係るファスナーストリンガー10aは、前述の実施例1と同様に、ファスナーエレメント22の寸法精度や縫製線12の耐摩耗性に優れているとともに、柔軟性を容易に確保することができる。また、この隠しタイプのスライドファスナー1aを、例えば左右のファスナーエレメント22が外面側に配されるように使用する場合でも、第1縫製線12a及び第2縫製線12bをテープ生地のように見せて目立ち難くすることが可能となる。
また、図8〜図11を用いて縫製線12等を着色した構成を説明したように、隠しタイプのスライドファスナー1aにおける構成でも、第1縫製線12a、第2縫製線12bを構成する縫製糸11の色やファスナーテープ20の色、ファスナーエレメント22の色、芯紐27の色を適宜の配色となるように構成しておくことができる。
このように、縫製線12等における色を考慮することによって、隠しタイプのスライドファスナー1aに対する意匠性を向上させることができる。そして、隠しタイプのスライドファスナー1aを開放状態にしたときには、隠しタイプのスライドファスナー1aを装着した衣服、鞄等の裏側におけるお洒落度合いを大いに高めることができる。
図6は、本実施例2に係るファスナーストリンガーの一部を拡大して示す正面図である。
なお、本実施例2に係るファスナーストリンガー40では、ファスナーエレメント22をファスナーテープ20に縫着している縫製線42の本数が3本に設定されている。本実施例2に係るファスナーストリンガー40では、縫製線42の本数が3本である構成において前述の実施例1に係るファスナーストリンガー40の構成とは相違している。
ファスナーテープ20及びファスナーエレメント22の構成については、前述の実施例1と同様に構成されている。従って、本実施例2及び後述する実施例3において、前述の実施例1にて説明した部材及び部位と同様の構成を有するものについては、同じ符号を用いて表すことによってその説明を省略することとする。
本実施例2のファスナーストリンガー40は、ファスナーテープ20と、ファスナーテープ20のテープ側縁部20bに沿って配されたエレメント列21とを有している。また、エレメント列21は、コイル状に連続したファスナーエレメント22が、上下脚部24,25内に芯紐27を挿通させた状態で縫製糸41を用いてファスナーテープ20に縫着されて構成されている。
ファスナーエレメント22の上面側には、噛合頭部23側に配される第1縫製線42aと、第1縫製線42aに対してテープ幅方向に隣接して配される第2縫製線42bと、第2縫製線42bに隣接し、連結部26側に配される第3縫製線42cの3列の縫製線42がテープ長さ方向に沿って形成されている。
この場合、第1縫製線42a〜第3縫製線42cは、それぞれ縫製糸41による二重環縫いにより構成されている。第1縫製線42a〜第3縫製線42cを構成する各列の縫製糸41は、ファスナーテープ20のテープ下面側を走行しながら、ファスナーエレメント22間のテープ部分に刺通されて刺通部43を形成する針糸と、刺通部43にて針糸に交絡しながら、ファスナーエレメント22の上脚部24側を走行して、ファスナーエレメント22の上面側を押さえるルーパ糸とを有している。
特に本実施例2では、第1縫製線42a〜第3縫製線42cの各列に形成される刺通部43が、ファスナーエレメント22の2ピッチごとに配されている。第1縫製線42a上の刺通部43と第3縫製線42c上の刺通部43とは、テープ長さ方向において、同じファスナーエレメント22間における同じテープ部分の領域に配されている。
また、第2縫製線42b上の刺通部43は、第1縫製線42a及び第3縫製線42c上における刺通部43が形成される位置に対して、テープ長さ方向にファスナーエレメント22の1ピッチ分ずらされて配されている。
従って、第1縫製線42a及び第3縫製線42c上における刺通部43の形成位置と第2縫製線42b上における刺通部43の形成位置とは、テープ長さ方向において各ファスナーエレメント22の1ピッチ分ずれて配されている。即ち、隣接するファスナーエレメント22間には、刺通部13が必ず形成される構成になっている。
このような構成を有する本実施例2のファスナーストリンガー40を製造する場合、前述の実施例1と同様に、ミシンを用いて、左右一対のコイル状ファスナーエレメント22同士を互いに噛み合わせた状態で、同コイル状ファスナーエレメント22がファスナーテープ20に縫着される。
この場合、本実施例2では、1本のファスナーエレメント22を1つのファスナーテープ20に縫着するために、ミシンの縫製部には3本のミシン針が備えられている(即ち、2つのコイル状ファスナーエレメント22を互いに噛み合わせた状態で縫製するために、ミシンの縫製部には、左右にそれぞれ3本ずつ合計6本のミシン針が備えられている)。
また、ミシンの縫製部に備えられた片側のコイル状ファスナーエレメント22を縫着する3本のミシン針は、第2縫製線42bを形成するミシン針の位置が、第1縫着線42a及び第3縫製線42cをそれぞれ形成するミシン針の位置に対して、ファスナーテープ20の搬送方向の上流側又は下流側にずらされた位置に配されている。
これにより、本実施例2では、ファスナーエレメント22の縫製によって形成される第2縫製線42bの刺通部43を、第1縫着線42a及び第3縫製線42cの刺通部43に対して、上述のようにファスナーエレメント22の1ピッチ分の大きさでテープ長さ方向に確実にずらして配することができる。しかも、第1縫製線42aを形成するミシン針の位置と第3縫製線42cを形成するミシン針の位置とは、第2縫製線42bの幅分離間した位置に配されている。
このように構成されているので、第2縫製線42bを形成するミシン針と第1縫製線42a及び第3縫製線42cを形成するミシン針とが互いに干渉することなく上下方向に往復運動することができる。そして、各ミシン針を折損することなく、ファスナーエレメント22をファスナーテープ20に対して円滑に且つ安定して縫着することができる。
しかも、本実施例2では、前述の実施例1と同様に、ファスナーエレメント22の縫製加工において、ミシン針の1回の往復運動に対して、ファスナーテープ20及びファスナーエレメント22を、ファスナーエレメント22の2ピッチ分の送り量で下流側に送ることができるため、ファスナーエレメント22の縫製工程を効率的にしかも短時間で行うことができる。
そして、上述のような縫製工程が行われて製造された本実施例2のファスナーストリンガー40では、ファスナーエレメント22が第1縫製線42a〜第3縫製線42cによってファスナーテープ20に対してしっかりと縫い付けられることになる。しかも、縫い付け時において、第2縫製線42b上に形成される刺通部43と第1縫製線42a及び第3縫製線42c上に形成される刺通部43とが、ファスナーエレメント22の1ピッチごとに互い違いに配されている。即ち、隣接するファスナーエレメント22間には、刺通部13が必ず形成される構成になっている。
このように構成されているので、ファスナーエレメント22を所定の位置からずれないように安定して固定しておくことができ、ファスナーエレメント22の寸法精度を高めることができる。しかも、ファスナーストリンガー40における柔軟性を適切に確保することができる。更に、同ファスナーストリンガー40は、第1縫製線42a〜第3縫製線42cが平行に並べられて配されているため、図示せぬスライダーが縫製線42上を摺動しても各列の縫製糸41が切れ難くなり、縫製線42の耐摩耗性を向上させることができる。
また、本実施例2のファスナーストリンガー40では、ファスナーエレメント22上に3列の縫製線42が配された構成になっており、第2縫製線42b上に形成される刺通部43と第1縫製線42a及び第3縫製線42c上にそれぞれ形成される刺通部43とが互い違いの配置構成となるように刺通部43の位置がずらされている。
これにより、第1縫製線42a〜第3縫製線42cを、前述の実施例1の場合よりも幅の広いテープ生地のように見せることができるため、これらの第1縫製線42a〜第3縫製線42cによってファスナーエレメント22を隠して外部から見え難くするとともに、ファスナーエレメント22上に露呈する第1縫製線42a〜第3縫製線42cを目立ち難くすることが可能となる。
更に、前述の実施例1において、縫製線12等を着色した構成を説明したように、本実施例2における構成でも、第1縫製線42a〜第3縫製線42cを構成する縫製糸41の色やファスナーテープ20の色、ファスナーエレメント22の色、芯紐27の色を適宜の配色となるように構成しておくことができる。
このように、縫製線12等における色を考慮することによって、実施例2の構成で製造されたスライドファスナーに対する意匠性を向上させることができ、スライドファスナーを装着した衣服、鞄等に対する意匠性も向上させることができる。
図7は、本実施例3に係るファスナーストリンガーの一部を拡大して示す正面図である。
本実施例3のファスナーストリンガー50は、ファスナーテープ20と、ファスナーテープ20のテープ側縁部20bに沿って配されたエレメント列21とを有している。また、エレメント列21は、コイル状に連続したファスナーエレメント22が、上下脚部24,25内に芯紐27を挿通させた状態で縫製糸51を用いてファスナーテープ20に縫着されることによって構成されている。
ファスナーエレメント22の上面側には、噛合頭部23側に配される第1縫製線52aと、第1縫製線52aに対してテープ幅方向に隣接して配される第2縫製線52bと、第2縫製線52bに隣接し、連結部26側に配される第3縫製線52cからなる3列の縫製線52がテープ長さ方向に沿って形成されている。
この場合、第1縫製線52a〜第3縫製線52cは、それぞれ縫製糸51を二重環縫いすることにより構成されている。各列の縫製糸51は、ファスナーテープ20のテープ下面側を走行しながら、ファスナーエレメント22間におけるテープ部分に刺通されて刺通部53を形成する針糸と、刺通部53にて針糸に交絡しながら、ファスナーエレメント22の上脚部24側を走行し、ファスナーエレメント22の上面側を押さえるルーパ糸とを有している。
図7に示した本実施例3では、第1縫製線52a〜第3縫製線52cの各列に形成される刺通部53は、それぞれテープ長さ方向に亘ってファスナーエレメント22の3ピッチごとに配されている。また、第2縫製線52bに形成される刺通部53の位置は、第1縫製線52aに形成される刺通部53の位置に対して、テープ長さ方向の一方(前方)にファスナーエレメント22の1ピッチ分ずらして配されている。
また、第3縫製線52cに形成される刺通部53の位置は、前記第2縫製線52bの前記刺通部53に対して、テープ長さ方向の一方(前方)に前記ファスナーエレメント22の1ピッチ分ずらして配され、かつ第1縫製線52aに形成される刺通部53の位置に対して、テープ長さ方向の一方(前方)にファスナーエレメント22の2ピッチ分ずらして配されている。
即ち、各縫製線52a〜52cにそれぞれ形成される刺通部53の位置が、テープ幅方向において、ファスナーエレメント22の1ピッチ分づつテープ長さ方向の一方(前方)にずらした配置構成されている。そして、隣接するファスナーエレメント22間には、刺通部53が必ず形成される構成になっている。
なお、本実施例3に係る各縫製線52a〜52cにそれぞれ形成される刺通部53の位置の変形例としては、第2縫製線52bに形成される刺通部53の位置が、第1縫製線52aに形成される刺通部53の位置に対して、テープ長さ方向の一方(前方)にファスナーエレメント22の2ピッチ分ずらして配され、第3縫製線52cに形成される刺通部53の位置が、第1縫製線52aに形成される刺通部53の位置に対して、テープ長さ方向の一方(前方)にファスナーエレメント22の1ピッチ分ずらして配された構成にしておくことも可能である。
即ち、各縫製線52a〜52cにそれぞれ形成される刺通部53の位置が、テープ幅方向において、第2縫製線52bに形成される刺通部53の位置が第1縫製線52aに形成される刺通部53の位置からファスナーエレメント22の2ピッチずつ分テープ長さ方向の一方(前方)にずらした位置に配され、第3縫製線52cに形成される刺通部53の位置が第2縫製線52bに形成される刺通部53の位置からファスナーエレメント22の1ピッチずつ分テープ長さ方向の他方(後方)にずらした位置に配された構成にしておくこともできる。
なお、第2縫製線52bに形成される刺通部53の位置を、第1縫製線52aに形成される刺通部53の位置に対して、テープ長さ方向の一方(前方)にファスナーエレメント22の2ピッチ分ずらして配設し、第3縫製線52cに形成される刺通部53の位置を、第2縫製線52bに形成される刺通部53の位置からファスナーエレメント22の1ピッチずつ分テープ長さ方向の他方(後方)にずらした位置に配した構成の図示は、省略している。
このような構成を有する本実施例3のファスナーストリンガー50を製造する場合、前述の実施例1及び2と同様に、ミシンを用いて、2つのコイル状ファスナーエレメント22を互いに噛み合わせた状態でファスナーテープ20に縫着される。この場合、本実施例3では、1本のファスナーエレメント22を3列の縫製線52a〜52cにより1つのファスナーテープ20に縫着するために、一つのファスナーストリンガー50を製造するのにミシンの縫製部には3本のミシン針が備えられている。
2つのコイル状ファスナーエレメント22を互いに噛み合わせた状態で左右一対のファスナーストリンガー50を製造する場合には、左右それぞれに3本のミシン針が備えられることになる。
また、ミシンの縫製部に備えられた3本のミシン針は、第1縫製線52aを形成するミシン針の位置に対して、第2縫製線52bを形成するミシン針の位置及び第3縫製線52cを形成するミシン針の位置が、ファスナーテープ20の搬送方向の上流側又は下流側にファスナーエレメント22の1ピッチ分又は2ピッチ分の大きさでずらされた状態に配されている。
これにより、本実施例3では、第1縫製線52a〜第3縫製線52cの刺通部53のそれぞれにおける形成位置を、上述したような位置関係にずらして配することができる。そして、隣接するファスナーエレメント22間には、刺通部13が必ず形成される構成にすることができる。
このように構成されているので、第1縫製線52a〜第3縫製線52cを形成する各ミシン針が互いに干渉することなく上下方向に往復運動することができる。そして、各ミシン針を折損させることなく、ファスナーエレメント22をファスナーテープ20に対して円滑に且つ安定して縫着することができる。
しかも、本実施例3では、ファスナーエレメント22の縫製時に、ミシン針が上下方向の往復運動を1回行うことで、ファスナーテープ20及びファスナーエレメント20を、ファスナーエレメント22の3ピッチ分の送り量で下流側に送ることができる。このため、ファスナーエレメント22の縫製工程を一層効率的にしかもより短時間で行うことができる。
そして、上述のような縫製工程が行われて製造された本実施例3のファスナーストリンガー50は、前述の実施例1等と同様に、ファスナーエレメント22の寸法精度を高めることができるとともに柔軟性を容易に確保することができ、また、縫製線52の耐摩耗性も向上させることができる。
更に、本実施例3のファスナーストリンガー50では、ファスナーエレメント22上に3列の縫製線52が配されており、第1縫製線52a〜第3縫製線52cの各列にそれぞれ形成した刺通部53は、テープ幅方向において相互に重なり合わないようにして、しかもテープ長さ方向においても位置をずらして配されている。
これにより、第1縫製線52a〜第3縫製線52cを、前述の実施例2の場合と同様に幅の広いテープ生地のように見せることができる。そして、これらの第1縫製線52a〜第3縫製線52cによってファスナーエレメント22を隠すことができ、ファスナーエレメント22を外部から見え難くすることができる。これによって、ファスナーエレメント22上に露呈する第1縫製線52a〜第3縫製線52cを目立ち難くすることが可能となる。
更に、前述の実施例1において、縫製線12等を着色した構成を説明したように、本実施例3における構成でも、第1縫製線52a〜第3縫製線52cを構成する縫製糸51の色やファスナーテープ20の色、ファスナーエレメント22の色、芯紐27の色を適宜の配色となるように構成しておくことができる。
このように、縫製線52等における色を考慮することによって、実施例3の構成で製造されたスライドファスナーに対する意匠性を向上させることができ、スライドファスナーを装着した衣服、鞄等に対する意匠性も向上させることができる。
1 スライドファスナー
1a (隠しタイプの)スライドファスナー
6 上止具
7 下止具
8 スライダー
10 ファスナーストリンガー
10a ファスナーストリンガー
11 縫製糸
11a 針糸
11b ルーパ糸
12 縫製線
12a 第1縫製線
12b 第2縫製線
13 刺通部
20 ファスナーテープ
20a テープ主体部
20b テープ側縁部
21 エレメント列
22 ファスナーエレメント
23 噛合頭部
24 上脚部
25 下脚部
26 連結部
27 芯紐
30 ファスナーテープ
30a テープ主体部
30b テープ折曲部
30c テープ側縁部
40 ファスナーストリンガー
41 縫製糸
42 縫製線
42a 第1縫製線
42b 第2縫製線
42c 第3縫製線
43 刺通部
50 ファスナーストリンガー
51 縫製糸
52 縫製線
52a 第1縫製線
52b 第2縫製線
52c 第3縫製線
53 刺通部

Claims (12)

  1. 連続状のファスナーエレメント(22)が、縫製糸(11,41,51)によりファスナーテープ(20,30) のテープ側縁部(20b,30c) に沿って縫着されたスライドファスナー用ファスナーストリンガー(10,10a,40,50)であって、
    前記縫製糸(11,41,51)により構成される少なくとも2列の縫製線(12,42,52)が、前記ファスナーエレメント(22)の一表面側に、テープ長さ方向に沿って配され、
    前記各縫製線(12,42,52)は、それぞれテープ長さ方向において前記ファスナーエレメント(22)の少なくとも2ピッチごとに、前記縫製糸(11,41,51)が前記ファスナーテープ(20,30) を刺通する刺通部(13,43,53)を有し、
    前記各列に形成される前記刺通部(13,43,53)は、隣接する前記列間において、前記ファスナーエレメント(22)の少なくとも1ピッチ分テープ長さ方向にずらして配されてなる、
    ことを特徴とするファスナーストリンガー。
  2. 前記縫製線(12)は、テープ長さ方向に沿って並行に配した第1縫製線(12a) 及び第2縫製線(12b)を有し、
    前記第1縫製線(12a) 及び前記第2縫製線(12b)は、前記ファスナーエレメント(22)の一表面側に、前記ファスナーエレメント(22)の噛合頭部(23)側から順番に配され、
    前記各列に形成される前記刺通部(13)は、それぞれ前記ファスナーエレメント(22)の2ピッチごとに配され、
    前記第1縫製線(12a) の前記刺通部(13)は、前記第2縫製線(12b) の前記刺通部(13)に対して、テープ長さ方向において前記ファスナーエレメント(22)の1ピッチ分ずらして配されてなる、
    請求項1記載のファスナーストリンガー。
  3. 前記縫製線(42)は、テープ長さ方向に沿って並行に配した第1縫製線(42a) 、第2縫製線(42b) 、及び第3縫製線(42c)を有し、
    前記第1縫製線(42a) 、前記第2縫製線(42b) 、及び前記第3縫製線(42c) は、前記ファスナーエレメント(22)の一表面側に、前記ファスナーエレメント(22)の噛合頭部(23)側から順番に配され、
    前記各列に形成される前記刺通部(43)は、それぞれ前記ファスナーエレメント(22)の2ピッチごとに配され、
    前記第2縫製線(42b) の前記刺通部(43)は、前記第1縫製線(42a) の前記刺通部(43)及び前記第3縫製線(42c) の前記刺通部(43)に対して、テープ長さ方向において前記ファスナーエレメント(22)の1ピッチ分ずらして配されてなる、
    請求項1記載のファスナーストリンガー。
  4. 前記縫製線(52)は、テープ長さ方向に沿って並行に配した第1縫製線(52a) 、第2縫製線(52b) 、及び第3縫製線(52c)を有し、
    前記第1縫製線(52a) 、前記第2縫製線(52b) 、及び前記第3縫製線(52c)が、前記ファスナーエレメント(22)の一表面側に、前記ファスナーエレメント(22)の噛合頭部(23)側から順番に配され、
    前記各列に形成される前記刺通部(53)は、それぞれ前記ファスナーエレメント(22)の3ピッチごとに配され、
    前記第2縫製線(52b) の前記刺通部(53)は、前記第1縫製線(52a) の前記刺通部(53)に対して、テープ長さ方向の一方に前記ファスナーエレメント(22)の1ピッチ分又は2ピッチ分ずらして配され、
    前記第3縫製線(52c) の前記刺通部(53)は、前記第2縫製線(52b) の前記刺通部(53)に対して、テープ長さ方向に前記ファスナーエレメント(22)の1ピッチ分ずらして配され、かつ前記第1縫製線(52a) の前記刺通部(53)に対して、テープ長さ方向の一方に前記ファスナーエレメント(22)の2ピッチ分又は1ピッチ分ずらして配されてなる、
    請求項1記載のファスナーストリンガー。
  5. 隣接する前記ファスナーエレメント(22)の間には、1つの前記刺通部(13,43,53)が配されてなる請求項1〜4のいずれかに記載のファスナーストリンガー。
  6. 前記各ファスナーエレメント(22)の上脚部(24)を押さえる前記縫製糸(11,41,51)の本数は、前記ファスナーテープ(20,30) の他表面側に表れる前記縫製糸(11,41,51)の本数よりも多く配されてなる請求項1〜5のいずれかに記載のファスナーストリンガー。
  7. 前記各縫製線(12,42,52)は、前記縫製糸(11,41,51)の二重環縫いにより構成されてなる請求項1〜6のいずれかに記載のファスナーストリンガー。
  8. 前記各縫製糸(11,41,51)に着色された色が、隣接する縫製線(12,42,52)において異なった配色に構成されてなる請求項1〜7のいずれかに記載のファスナーストリンガー。
  9. 前記各縫製糸(11,41,51)を構成する針糸及びルーパ糸にそれぞれ着色された色が、異なった配色に構成されてなる請求項8に記載のファスナーストリンガー。
  10. 前記各縫製糸(11,41,51)に着色された色が、隣接する縫製線(12,42,52)において同色に構成されてなる請求項1〜7のいずれかに記載のファスナーストリンガー。
  11. 前記縫製糸(11,41,51)に着色された色と前記ファスナーテープ(20,30)に着色された色とが、異なった配色に構成されてなる請求項8〜10のいずれかに記載のファスナーストリンガー。
  12. 請求項1〜請求項11の何れかに記載のファスナーストリンガー(10,10a,40,50)を、左右に一対有したことを特徴とするスライドファスナー。
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