JPWO2012033106A1 - メモリーセルブロック及びその製造方法、メモリー装置並びにメモリー装置の駆動方法 - Google Patents

メモリーセルブロック及びその製造方法、メモリー装置並びにメモリー装置の駆動方法 Download PDF

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Abstract

本発明のメモリーセルブロックは、強誘電体層からなる第1ゲート絶縁層を有する情報記憶用のTR1と、第2ゲート絶縁層を有する情報読み出し/書き込み用のTR2とが並列に接続されている固体電子素子からなる複数のメモリーセルを備え、これら複数のメモリーセルが直列に接続されている。第1チャネル領域及び第2チャネル領域は、同一工程で形成される導電体層又は半導体層からなる。隣接する2つのメモリーセルは、第1チャネル領域及び第2チャネル領域に連続する接続層によって接続されている。NAND型メモリー装置に用いる場合に「書き込みディスターブ問題」及び「読み出しディスターブ問題」を発生させることがなくなる。また、第1チャネル領域及び第2チャネル領域と接続層とを1回の工程で形成することが可能となる。また、第1チャネル領域及び第2チャネル領域と接続層との間の接触抵抗を低減することが可能となる。

Description

本発明は、メモリーセルブロック及びその製造方法、メモリー装置並びにメモリー装置の駆動方法に関する。
従来、ゲート絶縁層に強誘電体材料を用いる固体電子素子が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
図41は、従来の固体電子素子900を説明するために示す図である。図42は、従来の固体電子素子900におけるスイッチング動作を説明するために示す図である。図42(a)はオン状態を示す図であり、図42(b)はオフ状態を示す図である。
従来の固体電子素子900は、図41に示すように、ソース電極950及びドレイン電極960と、ソース電極950とドレイン電極960との間に位置するチャネル層940と、チャネル層940の導通状態を制御するゲート電極920と、ゲート電極920とチャネル層940との間に形成され、強誘電体材料からなるゲート絶縁層930とを備える。なお、図41において、符号910は絶縁性基板を示す。
従来の固体電子素子900において、ゲート電極920に正の電位を与えた場合には、図42(a)に示すようにチャネル層940にチャネル940aが形成され、ドレイン電極960からソース電極950に電流が流れる状態となる。その一方で、ゲート電極920に零又は負の電位を与えた場合には、図42(b)に示すように、チャネル層940が空乏化して空乏層940bが形成され、ドレイン電極960とソース電極950との間に電流が流れない状態となる。
なお、従来の固体電子素子900においては、ゲート絶縁層930を構成する材料として、強誘電体材料(例えば、BLT((Bi4−x,La)Ti12)又はPZT(Pb(Zr,Ti1−x)O)。)が使用され、チャネル層940を構成する材料として、酸化物導電性材料(例えば、インジウム錫酸化物(ITO)。)が使用されている。
このため、従来の固体電子素子900によれば、ゲート絶縁層930を構成する材料として強誘電体材料を用いているため低い駆動電圧で高速にスイッチングすることができ、その結果、大きな電流を低い駆動電圧で高速に制御することが可能となる。
また、従来の固体電子素子900によれば、ゲート絶縁層930を構成する材料として強誘電体材料を用いているため、ゲート絶縁層930にヒステリシス特性を持たせることができる。このため、ゲート絶縁層930のヒステリシス特性を利用して、ゲート絶縁層930に情報を書き込んだりゲート絶縁層930から情報を読み出したりすることができるようになり、従来の固体電子素子900をメモリー素子として使用することができる。
図43は、ゲート絶縁層930のヒステリシス特性を説明するために示す図である。図44は、ゲート絶縁層930に情報を書き込んでいるときの様子を示す図である。図44(a)はゲート絶縁層930に「1」の情報を書き込んでいる様子を示し、図44(b)はゲート絶縁層930に「0」の情報を書き込んでいる様子を示す。図45は、ゲート絶縁層930から情報を読み出しているときの様子を示す図である。図45(a)はゲート絶縁層930が「1」の情報を保持している場合を示し、図45(b)はゲート絶縁層930が「0」の情報を保持している場合を示す。なお、図43において、符号Vcはゲート絶縁層930の抗電圧を示す。
従来の固体電子素子900においては、ゲート絶縁層930が、図43に示すようなヒステリシス特性を有するため、図44に示すように、ソース電極950及びドレイン電極960を接地電位に落とした状態で、ゲート電極920に書き込み電圧±Vwを印加することによりゲート絶縁層930に「1」又は「0」の情報を書き込むことができる。すなわち、図44(a)に示すように、ゲート電極920に、ゲート絶縁層930における正の抗電圧(+Vc)よりも高い書き込み電圧(+Vw)を印加することにより、ゲート絶縁層930に「1」の情報を書き込むことができる。また、図44(b)に示すように、ゲート電極920に、ゲート絶縁層930における負の抗電圧(−Vc)よりも低い書き込み電圧(−Vw)を印加することにより、ゲート絶縁層930に「0」の情報を書き込むことができる。
また、従来の固体電子素子900においては、ゲート絶縁層930が、図43に示すようなヒステリシス特性を有するため、図45に示すように、ゲート電極920に正の抗電圧(+Vc)よりも低く負の抗電圧(−Vc)よりも高い電圧しか印加されていない状態のもとで、ソース電極950とドレイン電極960との間に所定の電圧を印加することにより、ゲート絶縁層930から情報を読み出すことができる。すなわち、ゲート絶縁層930が「1」の情報を保持しているときには、図45(a)に示すように、ドレイン電極960からソース電極950に電流が流れる状態となり、ゲート絶縁層930が「0」の情報を保持しているときには、図45(b)に示すように、ドレイン電極960からソース電極950に電流が流れない状態となるため、電流が流れるか否かを目印にしてゲート絶縁層930から情報を読み出すことができる。
特開2006−121029号公報
ところで、従来の固体電子素子900においては、図45からも分かるように、ゲート電極920に、正の抗電圧(+Vc)よりも低く負の抗電圧(−Vc)よりも高い電圧を印加してもゲート絶縁層930に書き込まれた情報は保持されるため、従来の固体電子素子900をメモリー素子として使用することができる。従って、従来の固体電子素子900を、大容量化に向いたNAND型メモリー装置のメモリーセルに使用することが考えられる。
しかしながら、従来の固体電子素子900をNAND型メモリー装置のメモリーセルに用いる場合には以下のような問題がある。
図46及び図47は、従来の固体電子素子900をNAND型メモリー装置のメモリーセルに用いる場合の問題点を示す図である。このうち、図46は固体電子素子900に新しい情報を書き込もうとした場合の問題点を説明するために示す図である。図47は固体電子素子900に書き込まれている情報を読み出そうとした場合の問題点を説明するために示す図であり、なお、図46及び図47において、符号SWは、ブロック選択トランジスタを示す。
従来の固体電子素子900をNAND型メモリー装置のメモリーセルに用いる場合において、例えば、選択セルM6に新しい情報を書き込もうとした場合、図46に示すように、ビット線BL及びプレート線PLの電位を接地電位に落とすことにより選択セルM6のソース端及びドレイン端の電位を接地電位に落とした後、選択セルM6のゲート電極に「+Vw」又は「−Vw」の書き込み電位を与えて選択セルM6に情報を書き込む。しかしながら、この場合、非選択セルM0〜M5,M7のうち1個でもオフの非選択セルが存在する場合、選択セルM6のソース端及びドレイン端の電位を接地電位に落とすことができないことから、非選択セルM0〜M5,M7が保持する情報を破壊することなく選択セルM6に新しい情報を書き込むことができないという問題がある。本明細書においては、このような問題を「書き込みディスターブ問題」ということにする。
また、従来の固体電子素子900をNAND型メモリー装置のメモリーセルに用いる場合において、例えば、選択されたメモリーセル(以下、選択セルという。)M6に保持されている情報を読み出そうとした場合、図47に示すように、選択されていないメモリーセル(以下、非選択セルという。)M0〜M5,M7をすべてオンにした状態でビット線BLとプレート線PLとの間に所定の電圧を印加し、そのときに電流が流れるかどうかで、選択セルM6に書き込まれている情報が「1」なのか「0」なのかを判断する。しかしながら、この場合、非選択セルM0〜M5,M7をすべてオンにすることが必要となるため、その過程で非選択セルM0〜M5,M7のすべてに「1」の情報が書き込まれてしまい、非選択セルM0〜M5,M7が保持する情報を破壊してしまうという問題がある。本明細書においては、このような問題を「読み出しディスターブ問題」ということにする。
このように、従来の固体電子素子900をNAND型メモリー装置のメモリーセルに用いる場合には、選択セルに新しい情報を書き込もうとした場合及び選択セルに保持されている情報を読み出そうとした場合のいずれにおいても以上のような重大な問題(「書き込みディスターブ問題」及び「読み出しディスターブ問題」)がある。
なお、このような問題は、従来の固体電子素子900を用いるメモリー装置のみに発生し得る問題ではなく、ゲート絶縁層に強誘電体材料を用いる固体電子素子を用いるメモリー装置全般に発生し得る問題である。
そこで、本発明は、上記した問題を解決するためになされたもので、NAND型メモリー装置のメモリーセルに用いる場合に「書き込みディスターブ問題」及び「読み出しディスターブ問題」を発生させることのない固体電子素子からなるメモリーセルブロック及びその製造方法を提供することを目的とする。また、このようなメモリーセルブロックを用いるメモリー装置及びメモリー装置の駆動方法を提供することを目的とする。
[1]本発明のメモリーセルブロックは、第1ソース端及び第1ドレイン端を有する第1チャネル領域と、前記第1チャネル領域の導通状態を制御する第1ゲート電極と、前記第1ゲート電極と前記第1チャネル領域との間に形成された強誘電体層からなる第1ゲート絶縁層とを有する情報記憶用の第1トランジスタと、第2ソース端及び第2ドレイン端を有する第2チャネル領域と、前記第2チャネル領域の導通状態を制御する第2ゲート電極と、前記第2ゲート電極と前記第2チャネル領域との間に形成された第2ゲート絶縁層とを有する情報読み出し/書き込み用の第2トランジスタとを備え、前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタは、前記第1ソース端と前記第2ソース端とが接続され、前記第1ドレイン端と前記第2ドレイン端とが接続され、前記第1ゲート電極及び前記第2ゲート電極がそれぞれ別のゲート線に接続された状態で、並列に接続されている固体電子素子からなる複数のメモリーセルを備え、これら複数のメモリーセルが直列に接続されたメモリーセルブロックであって、前記第1チャネル領域及び前記第2チャネル領域は、同一工程で形成される導電体層又は半導体層からなり、前記複数のメモリーセルのうち隣接する2つのメモリーセルは、当該2つのメモリーセルにおける前記第1チャネル領域及び前記第2チャネル領域に連続しかつこれらのチャネル領域と同一工程で形成される導電体層又は半導体層からなる接続層によって接続されていることを特徴とする。
このため、本発明のメモリーセルブロックによれば、これをNAND型メモリー装置のメモリーセルに用いることにより、「書き込みディスターブ問題」及び「読み出しディスターブ問題」を発生させることのないメモリー装置を構成することが可能となる。
すなわち、本発明のメモリーセルブロックをNAND型メモリー装置のメモリーセルブロックに用いる場合において、例えば、選択セルM6に新しい情報を書き込もうとした場合、後述する図5、図7、図14、図16、図18及び図20に示すように、少なくとも非選択セルM0〜M5,M7に接続された第2ワード線WL0〜WL7にオン電圧Vonを印加するとともに、選択セルM6に接続された第1ワード線WL6に第1ゲート絶縁層の抗電圧Vc1よりも高い第1書き込み電圧(Vw:Vw>Vc1)及び第1ゲート絶縁層の抗電圧Vc1に負号を付した電圧(−Vc1)よりも低い第2書き込み電圧(「−Vw」:「−Vw」<−Vc1)のいずれかを印加する。これにより、少なくとも非選択セルM0〜M5,M7における第2トランジスタTR2はすべてオンになるため、第1トランジスタTR1を用いなくても、第2トランジスタTR2を通じて、選択セルM6の第2ドレイン端及び第2ソース端のそれぞれをビット線BL及びプレート線PLの電位と同じ接地電位にすることができるようになる。このため、非選択セルM0〜M5,M7における第1トランジスタTR1が保持している情報を破壊することなく、選択セルM6に新たな情報を書き込むことができるようになる。その結果、本発明のメモリーセルブロックは、「書き込みディスターブ問題」を発生させることがないメモリーセルブロックとなる。なお、この場合、選択セルM6に新しい情報を書き込むとき、選択セルM6に接続された第2ワード線WL6にはオン電圧Von又はオフ電圧Voffのどちらを印加してもよい。
一方、本発明のメモリーセルブロックをNAND型メモリー装置のメモリーセルブロックに用いる場合において、例えば、選択セルM6に保持されている情報を読み出そうとした場合、後述する図6、図8、図15、図17、図19及び図21に示すように、非選択セルM0〜M5,M7に接続された第2ワード線WL0〜WL5,WL7にオン電圧Vonを印加するとともに、選択セルM6に接続された第2ワード線WL6にオフ電圧Voffを印加する。これにより、非選択セルM0〜M5,M7における第2トランジスタTR2はすべてオンになり、選択セルM6における第2トランジスタTR2はオフになるため、選択セルM6に保持されている情報を読み出すことができる。このとき、いずれの第2ワード線も第1トランジスタTR1には接続されていないため、非選択セルM0〜M5,M7及び選択セルM6におけるいずれの第1トランジスタTR1に対しても、保持する情報を破壊することがない。その結果、本発明のメモリーセルブロックは、「読み出しディスターブ問題」を発生させることがないメモリーセルブロックとなる。
また、本発明のメモリーセルブロックによれば、第1チャネル領域及び第2チャネル領域は、同一工程で形成される導電体層又は半導体層からなり、複数のメモリーセルのうち隣接する2つのメモリーセルは、当該2つのメモリーセルにおける第1チャネル領域及び第2チャネル領域に連続しかつこれらのチャネル領域と同一工程で形成される導電体層又は半導体層からなる接続層によって接続されているため、第1チャネル領域及び第2チャネル領域と接続層とを1回の工程で、すなわち、短い工程で形成することが可能となる。また、第1チャネル領域及び第2チャネル領域と接続層との間の接触抵抗を低減することが可能となる。
[2]本発明のメモリーセルブロックにおいては、前記前記第1チャネル領域及び前記第2チャネル領域並びに前記接続層は、酸化物導電体材料からなることが好ましい。
このような構成とすることにより、各チャネル領域におけるキャリア濃度を高くすることができるため、大きな電流を低い駆動電圧で高速に制御することが可能となる。
[3]本発明のメモリーセルブロックにおいては、前記第1ゲート電極及び前記第2ゲート電極を構成するゲート電極層と、前記第1ゲート絶縁層と前記第2ゲート絶縁層とを構成するゲート絶縁層と、前記導電体層又は半導体層とは、すべて液体材料を用いて形成されたものであることが好ましい。
このような構成とすることにより、型押し成形加工技術を用いてメモリーセルブロックを製造することが可能となるため、上記のように優れたメモリーセルブロックを、従来よりも大幅に少ない原材料及び製造エネルギーを用いて製造することが可能となる。液体材料としては、MOD(Metal Organic Decomposition)材料、ゾルゲル溶液、ナノ粒子分散液体材料などを用いることができる。
[4]本発明のメモリーセルブロックにおいては、前記ゲート電極層と、前記ゲート絶縁層と、前記導電体層又は半導体層とは、すべて真空プロセルを用いることなく形成されたものであることが好ましい。
このような構成とすることにより、真空プロセスを用いることなしにメモリーセルブロックを製造することが可能となるため、上記のように優れたメモリーセルブロックを従来よりも大幅に少ない製造エネルギーを用いて製造することが可能となる。
[5]本発明のメモリーセルブロックにおいては、前記第1ゲート電極及び前記第2ゲート電極を構成するゲート電極層と、前記第1ゲート絶縁層と前記第2ゲート絶縁層とを構成するゲート絶縁層と、前記導電体層又は半導体層とは、すべて酸化物材料からなることが好ましい。
このような構成とすることにより、ゲート電極層と、ゲート絶縁層と、導電体層又は半導体層を、すべて液体材料を用いて形成することができるようになる。また、信頼性の高い固体電子素子とすることができる。
[6]本発明のメモリーセルブロックにおいては、前記ゲート電極層と、前記ゲート絶縁層と、前記導電体層又は半導体層とは、すべてペロブスカイト構造を有することが好ましい。
このような構成とすることにより、ゲート電極層と、ゲート絶縁層と、導電体層又は半導体層とが同一の結晶構造となり、格子欠陥の少ない高品質な固体電子素子を製造することが可能となる。
[7]本発明のメモリーセルブロックにおいては、前記第2ゲート絶縁層は、前記第1ゲート絶縁層と同層の強誘電体層からなり、前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタは、固体基板における一方の表面上に、前記第1ゲート電極及び前記第2ゲート電極を構成するゲート電極層と、前記第1ゲート絶縁層と前記第2ゲート絶縁層とを構成するゲート絶縁層と、前記第1チャネル領域及び前記第2チャネル領域並びに前記接続層を構成する導電体層又は半導体層とがこの順序で形成された構造を有することができる。
このような構成とすることにより、固体基板上に平面分離型のメモリーセルブロック(ボトムゲートタイプ)を構成することができる(後述する実施形態5参照。)。
[8]本発明のメモリーセルブロックにおいては、前記第2ゲート絶縁層は、前記第1ゲート絶縁層と同層の強誘電体層からなり、前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタは、固体基板における一方の表面上に、前記第1チャネル領域及び前記第2チャネル領域並びに前記接続層を構成する導電体層又は半導体層と、前記第1ゲート絶縁層と前記第2ゲート絶縁層とを構成するゲート絶縁層と、前記第1ゲート電極及び前記第2ゲート電極を構成するゲート電極層とがこの順序で形成された構造を有することができる。
このような構成とすることにより、固体基板上に平面分離型のメモリーセルブロック(トップゲートタイプ)を構成することができる(後述する実施形態6参照。)。
[9]本発明のメモリーセルブロックにおいては、前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタは、チャネル幅方向に並列して配置されていることが好ましい。
このような構成とすることにより、第1トランジスタ及び第2トランジスタをスペース効率良く配置することが可能となる。
[10]本発明のメモリーセルブロックにおいては、前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタは、固体基板における一方の表面上に、前記第1ゲート電極を構成する第1ゲート電極層と、前記第1ゲート絶縁層と、前記第1チャネル領域及び前記第2チャネル領域並びに前記接続層を構成する導電体層又は半導体層と、前記第2ゲート絶縁層と、前記第2ゲート電極を構成する第2ゲート電極層とがこの順序で形成された構造を有することができる。
このような構成とすることにより、固体基板上に、第1ゲート電極、第1ゲート絶縁層及び第1チャネル領域から構成される第1トランジスタと、第2チャネル領域、第2ゲート絶縁層及び第2ゲート電極から構成される第2トランジスタとがこの順序で積層された積層分離型のメモリーセルブロックを構成することができる(後述する実施形態1、3及び4参照。)。
[11]本発明のメモリーセルブロックにおいては、前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタは、固体基板における一方の表面上に、前記第2ゲート電極を構成する第2ゲート電極層と、前記第2ゲート絶縁層と、前記第1チャネル領域及び前記第2チャネル領域並びに前記接続層を構成する導電体層又は半導体層と、前記第1ゲート絶縁層と、前記第1ゲート電極を構成する第1ゲート電極層とがこの順序で形成された構造を有することができる。
このような構成とすることにより、固体基板上に、第2ゲート電極、第2ゲート絶縁層及び第2チャネル領域から構成される第2トランジスタと、第1チャネル領域、第1ゲート絶縁層及び第1ゲート電極から構成される第1トランジスタとがこの順序で積層された積層分離型の固体電子素子を構成することができる(後述する実施形態2参照。)。
[12]本発明のメモリーセルブロック(上記[10]又は[11]に記載のメモリーセルブロック)においては、前記第2ゲート絶縁層は、常誘電体層からなることが好ましい。
このような構成とすることにより、後述する実施形態1、2及び4からも分かるように、上記した積層分離型の固体電子素子において、情報の書き込み及び読み出しを正しく行うことが可能となる。
[13]本発明のメモリーセルブロック(上記[10]又は[11]に記載のメモリーセルブロック)においては、前記第2ゲート絶縁層は、強誘電体層からなることが好ましい。
このような構成とすることによっても、後述する実施形態3からも分かるように、上記した積層分離型のメモリーセルブロックにおいて、情報の書き込み及び読み出しを正しく行うことが可能となる。
なお、本発明のメモリーセルブロック(上記[10]〜[13]のいずれかに記載のメモリーセルブロック)においては、導電体層又は半導体層のうち、第1ゲート電極との界面の近傍に第1チャネル領域が位置し、第2ゲート電極との界面の近傍に第2チャネル領域が位置することとなる。
また、本発明のメモリーセルブロック(上記[10]〜[13]のいずれかに記載のメモリーセルブロック)においては、第1チャネル領域及び第2チャネル領域の部分における導電体層又は半導体層の厚さは、所定のメモリーセルに保持されているオフ情報を読み出そうとしたときにおいて、所定のメモリーセル以外のメモリーセルにおいては、少なくとも第2チャネル領域が導通状態となる一方、所定のメモリーセルにおいては、第1チャネル及び第2チャネルを構成する導電体層又は半導体層全体が非導通状態となるような厚さに設定されていることが好ましい。
[14]本発明のメモリーセルブロックにおいては、前記第2ゲート絶縁層は、前記第1ゲート絶縁層と同層の強誘電体層からなり、前記第1チャネル領域及び前記第2チャネル領域は、半導体基板の表面に形成された所定のソース領域及び所定のドレイン領域の間に位置し、前記第1ゲート絶縁層は、前記第1チャネル領域を覆うように形成され、前記第2ゲート絶縁層は、前記第2チャネル領域を覆うように形成され、前記第1ゲート電極は、前記第1ゲート絶縁層を介して前記第1チャネル領域に対向するように形成され、前記第2ゲート電極は、前記第2ゲート絶縁層を介して前記第2チャネル領域に対向するように形成されていることが好ましい。
このような構成とすることにより、半導体基板の表面に平面分離型の固体電子素子(MFS(Metal-Ferroelectric-Semiconductor)型)を構成することができる(後述する実施形態7参照。)。その結果、一般的な半導体プロセスを用いて安価な製造コストでメモリーセルブロックを製造することができる。
[15]本発明のメモリーセルブロック(上記[14]に記載のメモリーセルブロック)においては、前記第1チャネル領域及び前記第2チャネル領域と、前記第1ゲート絶縁層及び前記第2ゲート絶縁層との間には、常誘電体バッファ層が形成されていることが好ましい。
このような構成とすることにより、半導体基板の表面に平面分離型のメモリーセルブロック(MFIS(Metal-Ferroelectric-Insulator-Semiconductor)型)を構成することができる(後述する実施形態8参照。)。これにより、半導体基板(例えばSi)と、第1ゲート絶縁層及び第2ゲート絶縁層を構成する強誘電体層(例えばPZT)との間で生じることがある「望ましくない相互拡散現象」を抑制することができる。
[16]本発明のメモリーセルブロック(上記[14]又は[15]に記載のメモリーセルブロック)においては、前記常誘電体バッファ層と、前記第1ゲート絶縁層及び前記第2ゲート絶縁層との間には、浮遊電極が形成されていることが好ましい。
このような構成とすることにより、半導体基板の表面に平面分離型のメモリーセルブロック(MFMIS(Metal-Ferroelectric-Metal-Insulator-Semiconductor)型)を構成することができる(後述する実施形態9参照。)。これにより、ゲート絶縁層によるキャパシタと、常誘電体バッファ層によるキャパシタの面積を任意に調整することで、残留分極量が大きいゲート絶縁層と、残留分極量が小さい半導体基板との間の電荷ミスマッチを緩和することができる。
[17]本発明のメモリー装置は、ビット線と、プレート線と、第1ワード線と、第2ワード線と、前記ビット線と前記プレート線との間にメモリーセルが複数個直列接続されたメモリーセルブロックと、前記メモリーセルブロックが複数個配設されたメモリーセルアレイとを備え、前記メモリーセルが、前記第1ゲート電極が第1ワード線に接続され、前記第2ゲート電極が第2ワード線に接続された状態で、並列に接続されてなるメモリー装置であって、前記メモリーセルブロックとして、本発明のメモリーセルブロックを備えることを特徴とする。
このため、本発明のメモリー装置は、本発明の固体電子素子をNAND型メモリー装置のメモリーセルに用いた、大容量で、かつ、「書き込みディスターブ問題」及び「読み出しディスターブ問題」を発生させることのないメモリー装置となる。
なお、本発明のメモリー装置においては、第2トランジスタは、ディプレッションタイプのトランジスタであってもよいし(後述する実施形態1〜3,5〜9参照。)、エンハンスメントタイプのトランジスタであってもよい(後述する実施形態4参照。)。いずれのタイプのトランジスタであっても、選択セルに対して情報の読み出しや書き込みを正しく行うことができるメモリー装置となる。また、第1トランジスタも、ディプレッションタイプのトランジスタであってもよいし、エンハンスメントタイプのトランジスタであってもよい。いずれのタイプのトランジスタであっても、選択セルに対して情報の読み出しや書き込みを正しく行うことができるメモリー装置となる。
[18]本発明のメモリー装置においては、前記メモリーセルブロックは、少なくとも1つのブロック選択トランジスタを介して前記ビット線又は前記プレート線に接続されていることが好ましい。
このような構成とすることにより、ブロック選択トランジスタに与えるブロック選択信号により、所望のメモリーセルブロックを選択することができる。
[19]本発明のメモリー装置においては、前記メモリーセルブロックとして、本発明のメモリーセルブロック(上記[7]〜[9]のいずれかに記載のメモリーセルブロック)を備え、前記接続層のうち、平面的に見て前記第1ワード線又は前記第2ワード線と交差する位置に位置する前記接続層の上層又は下層に抵抗低減用導電体層が形成されていることが好ましい。
このような構成とすることにより、第1ワード線又は第2ワード線と交差する位置に位置する接続層の部分で望ましくないスイッチング現象が生じることを防止することが可能となる。
[20]本発明のメモリー装置においては、前記メモリーセルブロックとして、本発明のメモリーセルブロック(上記[7]〜[9]のいずれかに記載のメモリーセルブロック)を備え、前記接続層を構成する導電体層又は半導体層は、前記第1チャネル領域又は前記第2チャネル領域を構成する導電体層又は半導体層よりも厚いことが好ましい。
このような構成とすることによっても、第1ワード線又は第2ワード線と交差する位置に位置する接続層の部分で望ましくないスイッチング現象が生じることを防止することが可能となる。また、接続層を構成する導電体層又は半導体層を低抵抗化することが可能となる。この場合、型押し成形技術等を用いることにより、接続層を構成する導電体層又は半導体層を、第1チャネル領域又は第2チャネル領域を構成する導電体層又は半導体層よりも厚くすることができる。
[21]本発明のメモリー装置においては、前記メモリーセルブロックとして、本発明のメモリーセルブロック(上記[10]〜[13]のいずれかに記載のメモリーセルブロック)を備え、前記接続層を構成する導電体層又は半導体層は、前記第1チャネル領域及び前記第2チャネル領域を構成する導電体層又は半導体層よりも厚いことが好ましい。
このような構成とすることにより、接続層を構成する導電体層又は半導体層を低抵抗化することが可能となる。この場合、型押し成形技術等を用いることにより、接続層を構成する導電体層又は半導体層を、第1チャネル領域及び第2チャネル領域を構成する導電体層又は半導体層よりも厚くすることができる。
[22]本発明のメモリー装置は、本発明のメモリー装置であって、前記メモリーセルブロックとして本発明のメモリーセルブロック(上記[10]〜[13]のいずれかに記載のメモリーセルブロック)を備えるメモリー装置を用いて、所定のメモリーセル(以下、選択セルという。また、選択セルと同一のメモリーセルブロックに属するメモリーセルのうち選択セル以外のメモリーセルを非選択セルという。)に対して情報の書き込みを行うメモリー装置の駆動方法であって、少なくとも非選択セルに接続された第2ワード線にオン電圧Vonを印加することにより非選択セルにおける前記第2トランジスタをオンにするとともに、選択セルに接続された第2ワード線には接地電位を与え、選択セルに接続された第1ワード線には第1ゲート絶縁層の抗電圧Vc1よりも高い第1書き込み電圧(Vw:Vw>Vc1)及び前記抗電圧Vc1に負号を付した電圧(−Vc1)よりも低い第2書き込み電圧(「−Vw」:「−Vw」<−Vc1)のいずれかを印加することにより、選択セルに対する情報の書き込み動作を行うことを特徴とする。
このため、本発明のメモリー装置の駆動方法によれば、後述する試験例からも分かるように、選択セルに対して高速に情報を書き込むことが可能となる。
[23]本発明のメモリーセルブロックの製造方法は、第1ソース端及び第1ドレイン端を有する第1チャネル領域と、前記第1チャネル領域の導通状態を制御する第1ゲート電極と、前記第1ゲート電極と前記第1チャネル領域との間に形成された強誘電体層からなる第1ゲート絶縁層とを有する情報記憶用の第1トランジスタと、第2ソース端及び第2ドレイン端を有する第2チャネル領域と、前記第2チャネル領域の導通状態を制御する第2ゲート電極と、前記第2ゲート電極と前記第2チャネル領域との間に形成された第2ゲート絶縁層とを有する情報読み出し/書き込み用の第2トランジスタとを備え、前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタは、前記第1ソース端と前記第2ソース端とが接続され、前記第1ドレイン端と前記第2ドレイン端とが接続され、前記第1ゲート電極及び前記第2ゲート電極がそれぞれ別のゲート線に接続された状態で、並列に接続されている固体電子素子からなる複数のメモリーセルを備え、これら複数のメモリーセルが直列に接続されたメモリーセルブロックを製造するためのメモリーセルブロックの製造方法であって、前記第1チャネル領域及び前記第2チャネル領域並びに前記複数のメモリーセルのうち隣接する2つのメモリーセルを接続する接続層を同一工程で形成することを特徴とする。
[24]本発明のメモリーセルブロックの製造方法においては、前記第1チャネル領域及び前記第2チャネル領域並びに前記接続層を酸化物導電体材料を用いて形成することが好ましい。
[25]本発明のメモリーセルブロックの製造方法においては、前記第1ゲート電極及び前記第2ゲート電極を構成するゲート電極層と、前記第1ゲート絶縁層と前記第2ゲート絶縁層とを構成するゲート絶縁層と、前記導電体層又は半導体層とをすべて液体材料を用いて形成することが好ましい。
[26]本発明のメモリーセルブロックの製造方法においては、前記ゲート電極層と、前記ゲート絶縁層と、前記導電体層又は半導体層とをすべて真空プロセスを用いることなく形成することが好ましい。
[27]本発明のメモリーセルブロックの製造方法においては、前記第1ゲート電極及び前記第2ゲート電極を構成するゲート電極層と、前記第1ゲート絶縁層と前記第2ゲート絶縁層とを構成するゲート絶縁層と、前記導電体層又は半導体層とをすべて酸化物材料を用いて形成することが好ましい。
本発明のメモリーセルブロックの製造方法によれば、上記したように優れた本発明のメモリーセルブロックを製造することができる。
実施形態1〜9における各固体電子素子100〜100hの構造を説明するために示す図表である。 実施形態1に係るメモリー装置200の回路図である。 実施形態1に係るメモリー装置200を説明するために示す図である。 実施形態1に係るメモリー装置200を説明するために示す図である。 実施形態1に係るメモリー装置200における情報書き込み動作を説明するために示す図である。 実施形態1に係るメモリー装置200における情報読み出し動作を説明するために示す図である。 実施形態1に係るメモリー装置200における情報書き込み時の駆動波形を説明するために示す図である。 実施形態1に係るメモリー装置200における情報読み出し時の駆動波形を示す図である。 実施形態2に係るメモリー装置200aを説明するために示す図である。 実施形態2に係るメモリー装置200aを説明するために示す図である。 実施形態3に係るメモリー装置200bの回路図である。 実施形態3に係るメモリー装置200bを説明するために示す図である。 実施形態3に係るメモリー装置200bを説明するために示す図である。 実施形態3に係るメモリー装置200bにおける情報書き込み動作を説明するために示す図である。 実施形態3に係るメモリー装置200bにおける情報読み出し動作を説明するために示す図である。 実施形態3に係るメモリー装置200bにおける情報書き込み時の駆動波形を説明するために示す図である。 実施形態3に係るメモリー装置200bにおける情報読み出し時の駆動波形を示す図である。 実施形態4に係るメモリー装置200cにおける情報書き込み動作を説明するために示す図である。 実施形態4に係るメモリー装置200cにおける情報読み出し動作を説明するために示す図である。 実施形態4に係るメモリー装置200cにおける情報書き込み時の駆動波形を説明するために示す図である。 実施形態4に係るメモリー装置200cにおける情報読み出し時の駆動波形を示す図である。 実施形態3に係るメモリー装置200bを製造する方法を説明するために示す図である。 実施形態3に係るメモリー装置200b製造する別の方法を説明するために示す図である。 実施形態3に係るメモリー装置200bを製造する別の方法を説明するために示す図である。 実施形態3に係るメモリー装置200bを製造する別の方法を説明するために示す図である。 実施形態3に係るメモリー装置200b製造する別の方法を説明するために示す図である。 実施形態3に係るメモリー装置200bを製造する別の方法を説明するために示す図である。 実施形態5に係るメモリー装置200dを説明するために示す図である。 実施形態5に係るメモリー装置200dを説明するために示す図である。 実施形態6に係るメモリー装置200eを説明するために示す図である。 実施形態6に係るメモリー装置200eを説明するために示す図である。 実施形態5に係るメモリー装置200dを製造する方法を説明するために示す図である。 実施形態5に係るメモリー装置200dを製造する別の方法を説明するために示す図である。 実施形態5に係るメモリー装置200dを製造する別の方法を説明するために示す図である。 実施形態5に係るメモリー装置200d製造する別の方法を説明するために示す図である。 実施形態7に係るメモリー装置200fを説明するために示す図である。 実施形態7に係るメモリー装置200fを説明するために示す図である。 実施形態8に係るメモリー装置200gを説明するために示す図である。 実施形態9に係るメモリー装置200hを説明するために示す図である。 試験例の結果を示す図である。 従来の固体電子素子900を説明するために示す図である。 従来の固体電子素子900におけるスイッチング動作を説明するためにす図である。 ゲート絶縁層930のヒステリシス特性を説明するために示す図である。 ゲート絶縁層930に情報を書き込んでいるときの様子を示す図である。 ゲート絶縁層930から情報を読み出しているときの様子を示す図である。 従来の固体電子素子900をNAND型メモリー装置のメモリーセルに用いる場合の問題点を示す図である。 従来の固体電子素子900をNAND型メモリー装置のメモリーセルに用いる場合の問題点を示す図である。
以下、本発明のメモリーセルブロック及びその製造方法、メモリー装置並びにメモリー装置の駆動方法について、図に示す実施の形態に基づいて説明する。
図1は、実施形態1〜9に係るメモリー装置200〜200hに用いる固体電子素子100〜100hの構造を説明するために示す図表である。
本発明に用いる固体電子素子は、情報記憶用の第1トランジスタTR1と、情報読み出し/書き込み用の第2トランジスタTR2とを備え、第1ソース端と第2ソース端とが接続され、第1ドレイン端と第2ドレイン端とが接続され、第1ゲート電極及び第2ゲート電極がそれぞれ別のゲート線(第1ワード線又は第2ワード線)に接続された状態で、並列に接続されている固体電子素子である。
本発明に用いる固体電子素子においては、図1に示すように、第1トランジスタTR1のゲート絶縁層(第1ゲート絶縁層)はすべて強誘電体層(実施形態1〜9)からなり、第2トランジスタTR2のゲート絶縁層(第2ゲート絶縁層)は常誘電体層(実施形態1,2,4)又は強誘電体層(実施形態3,5〜9)からなり、チャネル領域は固体基板上に形成された導電体層又は半導体層(実施形態1〜6)又は半導体基板の表面における所定のソース領域と所定のドレイン領域の間に位置するもの(実施形態7〜9)からなる。また、第1トランジスタTR1と第2トランジスタTR2との分離構造は、積層分離型(実施形態1〜4)又は平面分離型(実施形態5〜9)からなる。このうち積層分離型におけるゲートタイプは、第1ゲートが下層で第2ゲートが上層のゲートタイプ(実施形態1,3,4)又は第1ゲートが上層で第2ゲートが下層のゲートタイプ(実施形態2)からなる。また、平面分離型におけるゲートタイプは、ボトムゲートタイプ(実施形態5)又はトップゲートタイプ(実施形態6〜9)からなる。第2トランジスタTR2はディプレッションタイプ(実施形態1〜3,5〜9)又はエンハンスメントタイプ(実施形態4)からなる。
なお、本発明において、ディプレッションタイプには、ゲート電極に負電圧を印加したときオフ状態となりゲート電極に0Vを印加したときオン状態となる完全な「ディプレッションタイプ」のみならず、ゲート電極に負電圧を印加したときにはオフ状態となるが、ゲート電極に0Vを印加したとき完全なオン状態とならずゲート電極に正電圧を印加したときにはじめて完全なオン状態となる「不完全なディプレッションタイプ」のものも含むものとする。
[実施形態1]
図2は、実施形態1に係るメモリー装置200の回路図である。
図3は、実施形態1に係るメモリー装置200を説明するために示す図である。図3(a)はメモリー装置200の平面図であり、図3(b)は図3(a)のA1−A1断面図であり、図3(c)は図3(a)のA2−A2断面図であり、図3(d)は図3(a)のA3−A3断面図である。
図4は、実施形態1に係るメモリー装置200を説明するために示す図である。図4(a)は、図3(b)の符号Rで囲まれた部分(実施形態1に用いる固体電子素子100)の拡大断面図であり、図4(b)は、第1ゲート絶縁層130の抗電圧Vc1と、第1トランジスタTR1の書き込み電圧(+Vw,−Vw)との関係を示す図であり、図4(c)は、第2トランジスタTR2のオン電圧Von及びオフ電圧Voffを示す図である。
実施形態1に係るメモリー装置200は、図2に示すように、ビット線BLと、プレート線PLと、第1ワード線WL0〜WL7と、第2ワード線WL0〜WL7と、メモリーセルM0〜M7と、ビット線BLとプレート線PLとの間にメモリーセルM0〜M7が複数個直列接続されたメモリーセルブロックMB1〜MB3(実施形態1に係るメモリーセルブロック)と、メモリーセルブロックMB1〜MB3が複数個配設されたメモリーセルアレイ(図示せず。)とを備える。なお、図2には、実施形態1に係るメモリー装置200の一部のみが図示されている。
各メモリーセルM0〜M7は、図2、図3(a)〜図3(c)及び図4(a)に示すように、第1トランジスタTR1と第2トランジスタTR2とを備える固体電子素子100からなる。
第1トランジスタTR1は、情報記憶用のトランジスタであり、図3(a)〜図3(c)及び図4(a)に示すように、第1ソース端S1及び第1ドレイン端D1を有する第1チャネル領域142と、第1チャネル領域142の導通状態を制御する第1ゲート電極122と、第1ゲート電極122と第1チャネル領域142との間に形成された強誘電体層からなる第1ゲート絶縁層132とを有する。
第1トランジスタTR1の書き込み電圧Vw,−Vwは、図4(b)に示すように、「−Vw<−Vc1<0<Vc1<Vw」の関係を満たす値に設定されている。Vc1,−Vc1は第1ゲート絶縁層の抗電圧である。
第2トランジスタTR2は、情報読み出し/書き込み用のトランジスタであり、図3(a)〜図3(c)及び図4(a)に示すように第2ソース端S2及び第2ドレイン端D2を有する第2チャネル領域144と、第2チャネル領域144の導通状態を制御する第2ゲート電極164と、第2ゲート電極164と第2チャネル領域144との間に形成された常誘電体層からなる第2ゲート絶縁層154とを有する。
第2トランジスタTR2はディプレッション型のトランジスタであり、オン電圧Von及びオフ電圧Voffは、図4(c)に示すように、「Voff<Von=0V」の関係を満たす値に設定されている。
第1トランジスタTR1及び第2トランジスタTR2は、図2及び図3(a)〜図3(c)に示すように、第1ソース端S1と第2ソース端S2とが接続され、第1ドレイン端D1と第2ドレイン端D2とが接続され、さらには第1ゲート電極122と第2ゲート電極164とがそれぞれ別のゲート線(第1ゲート電極層(第1ワード線)120,第2ゲート電極層(第2ワード線)160)に接続された状態で並列に接続されている。
第1トランジスタTR1及び第2トランジスタTR2は、図3(b)、図3(c)及び図4(a)に示すように、積層方向に並列して配置されている。
実施形態1に係るメモリーセルブロック(例えばMB1)は、図2に示すように、少なくとも1つのブロック選択トランジスタSWを介してビット線BLに接続されている。
ブロック選択トランジスタSWは、図3(a)、図3(b)及び図3(d)に示すように、第3チャネル領域146と、第3チャネル領域146の導通状態を制御する第3ゲート電極166と、第3ゲート電極166と第3チャネル領域146との間に形成された常誘電体層からなる第3ゲート絶縁層156(第2ゲート絶縁層154と同じ層)とを有する第3トランジスタTR3からなる。
第1チャネル領域142、第2チャネル領域144及び第3チャネル領域146は、同一工程で形成される導電体層140からなり、同一のメモリーセルブロック(例えばMB1)に属する複数のメモリーセルM0〜M7のうち隣接する2つのメモリーセル(例えばM7及びM6)は、図3(a)及び図3(b)に示すように、当該2つのメモリーセルにおける第1チャネル領域142及び第2チャネル領域144に連続しかつこれらのチャネル領域142,144と同一工程で形成される導電体層140からなる接続層によって接続され、かつ、同一のメモリーセルブロック(例えばMB1)に属するブロック選択トランジスタSW及び当該ブロック選択トランジスタSWに隣接するメモリーセル(メモリーセルM0)は、当該メモリーセルM0における第1チャネル領域142及び第2チャネル領域144並びにブロック選択トランジスタSWにおける第3チャネル領域146に連続しかつこれらのチャネル領域142,144,146と同一工程で形成される導電体層140からなる接続層によって接続されている。
実施形態1に用いる固体電子素子100は、第1トランジスタTR1及び第2トランジスタTR2が、図3(b)及び図4(a)に示すように、固体基板110における一方の表面上に、第1ゲート電極122を構成する第1ゲート電極層120と、第1ゲート絶縁層132(130)と、第1チャネル領域142及び第2チャネル領域144を構成する導電体層140と、第2ゲート絶縁層154(150)と、第2ゲート電極164を構成する第2ゲート電極層160とがこの順序で形成された構造を有する、いわゆる積層分離型の固体電子素子である。
実施形態1に用いる固体電子素子100においては、固体基板110として、例えばSi基板の表面にSiO層及びTi層を介してSTO(SrTiO)層を形成した絶縁性基板を用いる。また、第1ゲート電極層120として、例えばPtを用いる。また、第1ゲート絶縁層130に用いる強誘電体材料として、例えばPZT(Pb(Zr,Ti1−x)O)を用いる。また、導電体層140として、例えばインジウム錫酸化物(ITO)からなる酸化物導電体を用いる。また、第2ゲート絶縁層150として、例えばSiOを用いる。さらにまた、第2ゲート電極層160として、例えばAlを用いる。
実施形態1に係るメモリー装置200において、情報の書き込み及び読み出しは、以下のようにして行う。
図5は、実施形態1に係るメモリー装置200における情報書き込み動作を説明するために示す図である。図6は、実施形態1に係るメモリー装置200における情報読み出し動作を説明するために示す図である。
すなわち、情報書き込み時には、図5に示すように、非選択セルM0〜M7に接続された第2ワード線WL0〜WL7にオン電圧Vonを印加するとともに、選択セルM6に接続された第1ワード線WL6に第1ゲート絶縁層の抗電圧Vc1よりも高い第1書き込み電圧(Vw:Vw>Vc1)及び第1ゲート絶縁層の抗電圧Vc1に負号を付した電圧(−Vc1)よりも低い第2書き込み電圧(「−Vw」:「−Vw」<−Vc1)のいずれかを印加する。これにより、非選択セルM0〜M7における第2トランジスタTR2はすべてオンになるため、第1トランジスタTR1を用いなくても、第2トランジスタTR2を通じて、選択セルM6の第2ドレイン端及び第2ソース端のそれぞれをビット線BL及びプレート線PLの電位と同じ接地電位にすることができるようになる。このため、非選択セルM0〜M5,M7における第1トランジスタTR1が保持している情報を破壊することなく、選択セルM6に新たな情報を書き込むことができるようになる。その結果、実施形態1に用いる固体電子素子100(及び実施形態1に係るメモリー装置200)は、「書き込みディスターブ問題」を発生させることがない固体電子素子(及びメモリー装置)となる。
また、情報読み出し時には、図6に示すように、非選択セルM0〜M5,M7に接続された第2ワード線WL0〜WL5,WL7にオン電圧Vonを印加するとともに、選択セルM6に接続された第2ワード線WL6にオフ電圧Voffを印加する。これにより、非選択セルM0〜M5,M7における第2トランジスタTR2はすべてオンとなり、選択セルM6における第2トランジスタTR2はオフになるため、選択セルM6に保持されている情報を読み出すことができる。すなわち、ビット線BLとプレート線PLとの間に所定の電圧を印加しておけば、そのときに電流が流れるかどうかで、選択セルM6に書き込まれている情報が「1」なのか「0」なのかを判断することができ、それゆえ、選択セルM6に保持されている情報を読み出すことができるのである。そして、このとき、いずれの第2ワード線WL0〜WL7も第1トランジスタTR1には接続されていないため、非選択セルM0〜M5,M7及び選択セルM6におけるいずれの第1トランジスタTR1に対しても、保持する情報を破壊することがない。その結果、実施形態1に用いる固体電子素子100(及び実施形態1に係るメモリー装置200)は、「読み出しディスターブ問題」を発生させることがない固体電子素子(及びメモリー装置)となる。
図7は、実施形態1に係るメモリー装置200における情報書き込み時の駆動波形を示す図である。図7(a)は第2トランジスタTR2を駆動するための駆動波形を示す図であり、図7(b)は第1トランジスタTR1を駆動するための駆動波形を示す図である。
図8は、実施形態1に係るメモリー装置200における情報読み出し時の駆動波形を説明するために示す図である。図8(a)は第2トランジスタTR2を駆動するための駆動波形を示す図であり、図8(b)は第1トランジスタTR1を駆動するための駆動波形を示す図であり、図8(c)はドレイン電流を示す。
なお、以下の説明においては、メモリーセルM6に着目して情報の読み出し及び書き込み方法を説明することとする。従って、図7及び図8においては、メモリーセルM6を選択している期間(期間7)について、網掛けを除去してハイライト表示することとする。
実施形態1に係るメモリー装置200においては、図7に示す駆動波形を用いて情報の書き込みを行うことができる。すなわち、図7(a)に示すように、すべてのメモリーセルM0〜M7に接続された第2ワード線WL0〜WL7に全期間オン電圧Von(例えば0V)を印加する。また、図7(b)に示すように、その状態で、非選択セルM0〜M5,M7に接続された第1ワード線WL0〜WL5,WL7には、接地電位(例えば0V)を印加するとともに、選択セルM6に接続された第1ワード線WL6に第1ゲート絶縁層の抗電圧Vc1よりも高い第1書き込み電圧(Vw:Vw>Vc1)及び第1ゲート絶縁層の抗電圧Vc1に負号を付した電圧(−Vc1)よりも低い第2書き込み電圧(「−Vw」:「−Vw」<−Vc1)のいずれかを印加する。なお、非選択セルM0〜M5,M7に接続された第1ワード線WL0〜WL5,WL7には、第1ゲート絶縁層の抗電圧Vc1よりも低く第1ゲート絶縁層の抗電圧Vc1に負号を付した電圧(−Vc1)よりも高い電圧V(「−Vc1」<V<Vc1)を印加してもよい。また、選択セルM6に接続された第2ワード線WL6には、オフ電圧Voffを印加してよい。
実施形態1に係るメモリー装置200においては、上記のような駆動波形を各第1ワード線及び第2ワード線に与えることにより、少なくとも非選択セルM0〜M5,M7における第2トランジスタTR2は、非選択期間中常にオンの状態となるため、第1トランジスタTR1を用いなくても、第2トランジスタTR2を通じて、選択セルM6の第2ドレイン端及び第2ソース端のそれぞれをビット線BL及びプレート線PLの電位と同じ接地電位にすることができる。このため、非選択セルM0〜M5,M7における第1トランジスタTR1が保持している情報を破壊することなく、選択セルM6に新たな情報を書き込むことができるようになる。
一方、実施形態1に係るメモリー装置200においては、図8に示す駆動波形を用いて情報の読み出しを行うことができる。すなわち、図8(a)に示すように、非選択セルM0〜M5,M7に接続された第2ワード線WL0〜WL5,WL7にオン電圧Von(0V)を印加するとともに、選択セルM6に接続された第2ワード線WL6にオフ電圧Voffを印加する。また、図8(b)に示すように、各第1メモリーセルM0〜M7に接続された第1ワード線WL0〜WL7には、0Vを印加する。なお、各第1メモリーセルM0〜M7に接続された第1ワード線WL0〜WL7には、第1ゲート絶縁層の抗電圧Vc1よりも低く第1ゲート絶縁層の抗電圧Vc1に負号を付した電圧(−Vc1)よりも高い電圧V(「−Vc1」<V<Vc1)を印加してもよい。
実施形態1に係るメモリー装置200においては、上記のような駆動波形を各第1ワード線及び第2ワード線に与えることにより、ビット線とプレート線との間に図8(c)に示すようなドレイン電流が流れるようになるため、このドレイン電流の大きさを測定することにより各メモリーセルが保持している情報が「1」であるのか「0」であるのかを判断することができ、その結果、各メモリーセルに保持されている情報の読み出しを行うことができる。
[実施形態2]
図9は、実施形態2に係るメモリー装置200aを説明するために示す図である。図9(a)はメモリー装置200aの平面図であり、図9(b)は図9(a)のA1−A1断面図であり、図9(c)は図9(a)のA2−A2断面図であり、図9(d)は図9(a)のA3−A3断面図である。
図10は、実施形態2に係るメモリー装置200aを説明するために示す図である。図10(a)は、図9(b)の符号Rで囲まれた部分(実施形態2に用いる固体電子素子100a)の拡大断面図であり、図10(b)は、第1ゲート絶縁層130の抗電圧Vc1と、第1トランジスタTR1の書き込み電圧(+Vw,−Vw)との関係を示す図であり、図10(c)は、第2トランジスタTR2のオン電圧Von及びオフ電圧Voffを示す図である。
実施形態2に係るメモリー装置200aは、基本的には、実施形態1に係るメモリー装置200と同様に積層分離型の構成を有するが、第1トランジスタTR1が第2トランジスタTR2の上層に形成されている点で、実施形態1に係るメモリー装置200の場合と異なる。
すなわち、実施形態2に係るメモリー装置200aは、第1トランジスタTR1及び第2トランジスタTR2が、図9(b)、図9(c)及び図10(a)に示すように、固体基板110における一方の表面上に、第2ゲート電極164を構成する第2ゲート電極層160と、第2ゲート絶縁層154(150)と、第2チャネル領域144及び第1チャネル領域142を構成する導電体層140と、第1ゲート絶縁層132(130)と、第1ゲート電極122を構成する第1ゲート電極層120とがこの順序で形成された構造を有する。
このように、実施形態2に係るメモリー装置200aは、第1トランジスタTR1が第2トランジスタTR2の上層に形成されている点で、実施形態1に係るメモリー装置200の場合と異なるが、情報記憶用の第1トランジスタTR1及び情報読み出し/書き込み用の第2トランジスタTR2が、第1ゲート電極及び第2ゲート電極がそれぞれ別のゲート線に接続された状態で並列に接続された構造を有するため、実施形態1に係るメモリー装置200の場合と同様に、「書き込みディスターブ問題」及び「読み出しディスターブ問題」を発生させることのないメモリー装置となる。
なお、実施形態2に係るメモリー装置200aは、第1トランジスタTR1が第2トランジスタTR2の上層に形成されている点以外の点においては、実施形態1に係るメモリー装置200の場合と同様の構成を有するため、実施形態1に係るメモリー装置200が有する効果のうち該当する効果を有する。
[実施形態3]
図11は、実施形態3に係るメモリー装置200bの回路図である。
図12は、実施形態3に係るメモリー装置200bを説明するために示す図である。図12(a)はメモリー装置200bの平面図であり、図12(b)は図12(a)のA1−A1断面図であり、図12(c)は図12(a)のA2−A2断面図であり、図12(d)は図12(a)のA3−A3断面図である。
図13は、実施形態3に係るメモリー装置200bを説明するために示す図である。図13(a)は、図12(b)の符号Rで囲まれた部分(実施形態3に用いる固体電子素子100b)の拡大断面図であり、図13(b)は、第1ゲート絶縁層130の抗電圧Vc1と、第1トランジスタTR1の書き込み電圧(+Vw,−Vw)との関係を示す図であり、図13(c)は、第2ゲート絶縁層150の抗電圧Vc2と、第2トランジスタTR2のオン電圧Von及びオフ電圧Voffを示す図である。
実施形態3に係るメモリー装置200bは、基本的には、実施形態1に係るメモリー装置200と同様の構成を有するが、図11及び図13(c)に示すように、第2ゲート絶縁層154(150)が強誘電体層からなる点で、実施形態1に係るメモリー装置200の場合と異なる。この場合、第2ゲート絶縁層154(150)の層厚は、第1ゲート絶縁層132(130)の層厚よりも薄い。
このように、実施形態3に係るメモリー装置200bは、第2ゲート絶縁層154(150)が強誘電体層からなる点で、実施形態1に係るメモリー装置200の場合と異なるが、情報記憶用の第1トランジスタTR1及び情報読み出し/書き込み用の第2トランジスタTR2が、第1ゲート電極及び第2ゲート電極がそれぞれ別のゲート線に接続された状態で並列に接続された構造を有するため、実施形態1に係るメモリー装置200の場合と同様に、「書き込みディスターブ問題」及び「読み出しディスターブ問題」を発生させることのないメモリー装置となる。
また、第1ゲート絶縁層132への情報の書き込みは、第1チャネル領域142と第1ゲート電極122との間に挟みこまれた強誘電体層への書き込みとなるため、安定した書き込み特性が得られる。
実施形態3に係るメモリー装置200bにおいて、情報の書き込み及び読み出しは、以下のようにして行う。
図14は、実施形態3に係るメモリー装置200bにおける情報書き込み動作を説明するために示す図である。図15は、実施形態3に係るメモリー装置200bにおける情報読み出し動作を説明するために示す図である。
すなわち、情報書き込み時には、図14に示すように、非選択セルM0〜M7に接続された第2ワード線WL0〜WL7にオン電圧Vonを印加するとともに、選択セルM6に接続された第1ワード線WL6に第1ゲート絶縁層の抗電圧Vc1よりも高い第1書き込み電圧(Vw:Vw>Vc1)及び第1ゲート絶縁層の抗電圧Vc1に負号を付した電圧(−Vc1)よりも低い第2書き込み電圧(「−Vw」:「−Vw」<−Vc1)のいずれかを印加する。これにより、非選択セルM0〜M7における第2トランジスタTR2はすべてオンになるため、第1トランジスタTR1を用いなくても、第2トランジスタTR2を通じて、選択セルM6の第2ドレイン端及び第2ソース端のそれぞれをビット線BL及びプレート線PLの電位と同じ接地電位にすることができるようになる。このため、非選択セルM0〜M5,M7における第1トランジスタTR1が保持している情報を破壊することなく、選択セルM6に新たな情報を書き込むことができるようになる。その結果、実施形態3に用いる固体電子素子100b(及び実施形態3に係るメモリー装置200b)は、「書き込みディスターブ問題」を発生させることがない固体電子素子(及びメモリー装置)となる。
また、情報読み出し時には、図15に示すように、非選択セルM0〜M5,M7に接続された第2ワード線WL0〜WL5,WL7にオン電圧Vonを印加するとともに、選択セルM6に接続された第2ワード線WL6にオフ電圧Voffを印加する。これにより、非選択セルM0〜M5,M7における第2トランジスタTR2はすべてオンとなり、選択セルM6における第2トランジスタTR2はオフになるため、選択セルM6に保持されている情報を読み出すことができる。すなわち、ビット線BLとプレート線PLとの間に所定の電圧を印加しておけば、そのときに電流が流れるかどうかで、選択セルM6に書き込まれている情報が「1」なのか「0」なのかを判断することができ、それゆえ、選択セルM6に保持されている情報を読み出すことができるのである。そして、このとき、いずれの第2ワード線WL0〜WL7も第1トランジスタTR1には接続されていないため、非選択セルM0〜M5,M7及び選択セルM6におけるいずれの第1トランジスタTR1に対しても、保持する情報を破壊することがない。その結果、実施形態3に用いる固体電子素子100b(及び実施形態3に係るメモリー装置200b)は、「読み出しディスターブ問題」を発生させることがない固体電子素子(及びメモリー装置)となる。
図16は、実施形態3に係るメモリー装置200bにおける情報書き込み時の駆動波形を示す図である。図16(a)は第2トランジスタTR2を駆動するための駆動波形を示す図であり、図16(b)は第1トランジスタTR1を駆動するための駆動波形を示す図である。
図17は、実施形態3に係るメモリー装置200bにおける情報読み出し時の駆動波形を説明するために示す図である。図17(a)は第2トランジスタTR2を駆動するための駆動波形を示す図であり、図17(b)は第1トランジスタTR1を駆動するための駆動波形を示す図であり、図17(c)はドレイン電流を示す。
実施形態3に係るメモリー装置200bにおいては、図16に示す駆動波形を用いて情報の書き込みを行うことができる。すなわち、図16(a)に示すように、すべてのメモリーセルM0〜M7に接続された第2ワード線WL0〜WL7に選択期間1のときにオン電圧Von(例えば+VW2)を印加する。このとき、第2ゲート絶縁層は強誘電体層からなるため、そのメモリー効果により、その後(選択期間2〜8)第2トレンジスタTR2は常にオンとなる。また、図16(b)に示すように、その状態で、非選択セルM0〜M5,M7に接続された第1ワード線WL0〜WL5,WL7には、接地電位(例えば0V)を印加するとともに、選択セルM6に接続された第1ワード線WL6に第1ゲート絶縁層の抗電圧Vc1よりも高い第1書き込み電圧(Vw:Vw>Vc1)及び第1ゲート絶縁層の抗電圧Vc1に負号を付した電圧(−Vc1)よりも低い第2書き込み電圧(「−Vw」:「−Vw」<−Vc1)のいずれかを印加する。なお、非選択セルM0〜M5,M7に接続された第1ワード線WL0〜WL5,WL7には、第1ゲート絶縁層の抗電圧Vc1よりも低く第1ゲート絶縁層の抗電圧Vc1に負号を付した電圧(−Vc1)よりも高い電圧V(「−Vc1」<V<Vc1)を印加してもよい。また、選択セルM6に接続された第2ワード線WL6には、オフ電圧Voffを印加してよい。
実施形態3に係るメモリー装置200bにおいては、上記のような駆動波形を各第1ワード線及び第2ワード線に与えることにより、少なくとも非選択セルM0〜M5,M7における第2トランジスタTR2は、非選択期間中常にオンの状態となるため、第1トランジスタTR1を用いなくても、第2トランジスタTR2を通じて、選択セルM6の第2ドレイン端及び第2ソース端のそれぞれをビット線BL及びプレート線PLの電位と同じ接地電位にすることができる。このため、非選択セルM0〜M5,M7における第1トランジスタTR1が保持している情報を破壊することなく、選択セルM6に新たな情報を書き込むことができるようになる。
一方、実施形態3に係るメモリー装置200bにおいては、図17に示す駆動波形を用いて情報の読み出しを行うことができる。すなわち、メモリーセルM6に着目すると、まず、図17(a)を参照して、期間1において第2ワード線WL6にオン電圧Vonが与えられ、期間1中第2トランジスタTR2がオンになる。次に、期間2〜6においてワード線WL6には0Vの電圧しか与えられないが、第2トランジスタTR2のメモリー効果により、第2トランジスタTR2は期間2〜6中も引き続いてオンのままとなる。次に、期間7においてワード線WL6にオフ電圧Voffが与えられ、期間7中第2トランジスタTR2がオフになる。次に、期間8においてワード線WL6にはオン電圧Vonが与えられ、期間8中第2トランジスタTR2は再びオンになる。他のメモリーセルM0〜M5,M7の場合も基本的にはほぼ同様の駆動波形を用いる。但し、メモリーセルM0の場合には、期間1が選択期間であるため、第2ワード線WL0には最初からオフ電圧Voffが与えられる。また、メモリーセルM7の場合には、期間8が期間1〜8における最後の期間であるため、期間8において第2ワード線WL7にオフ電圧Voffが与えられた後、第2ワード線WL7にはオン電圧Vonが与えられない。また、図17(b)に示すように、各第1メモリーセルM0〜M7に接続された第1ワード線WLには、0Vを印加する。なお、各第1メモリーセルM0〜M7に接続された第1ワード線WLには、第1ゲート絶縁層の抗電圧Vc1よりも低く第1ゲート絶縁層の抗電圧Vc1に負号を付した電圧(−Vc1)よりも高い電圧V(「−Vc1」<V<Vc1)を印加してもよい。
実施形態3に係るメモリー装置200bにおいては、上記のような駆動波形を各第1ワード線及び第2ワード線に与えることにより、ビット線とプレート線との間に図17(c)に示すようなドレイン電流が流れるようになるため、このドレイン電流の大きさを測定することにより各メモリーセルが保持している情報が「1」であるのか「0」であるのかを判断することができ、その結果、各メモリーセルに保持されている情報の読み出しを行うことができる。
実施形態3に係るメモリー装置200bは、第2ゲート絶縁層154(150)が強誘電体層からなる点以外の点においては、実施形態1に係るメモリー装置200の場合と同様の構成を有するため、実施形態1に係るメモリー装置200が有する効果のうち該当する効果を有する。
[実施形態4]
実施形態4に係るメモリー装置200cは、基本的には、実施形態1に係るメモリー装置200と同様の構成を有するが、第2トランジスタTR2がエンハンスメントタイプのトランジスタである点で、実施形態1に係るメモリー装置200の場合と異なる。
実施形態4に係るメモリー装置200cにおいて、情報の書き込み及び読み出しは、実施形態1に係るメモリー装置200の場合と同様に、以下のようにして行う。
図18は、実施形態4に係るメモリー装置200cにおける情報書き込み動作を説明するために示す図である。図19は、実施形態4に係るメモリー装置200cにおける情報読み出し動作を説明するために示す図である。
すなわち、情報書き込み時には、図18に示すように、非選択セルM0〜M7に接続された第2ワード線WL0〜WL7にオン電圧Vonを印加するとともに、選択セルM6に接続された第1ワード線WL6に第1ゲート絶縁層の抗電圧Vc1よりも高い第1書き込み電圧(Vw:Vw>Vc1)及び第1ゲート絶縁層の抗電圧Vc1に負号を付した電圧(−Vc1)よりも低い第2書き込み電圧(「−Vw」:「−Vw」<−Vc1)のいずれかを印加する。これにより、非選択セルM0〜M7における第2トランジスタTR2はすべてオンになるため、第1トランジスタTR1を用いなくても、第2トランジスタTR2を通じて、選択セルM6の第2ドレイン端及び第2ソース端のそれぞれをビット線BL及びプレート線PLの電位と同じ接地電位にすることができるようになる。このため、非選択セルM0〜M5,M7における第1トランジスタTR1が保持している情報を破壊することなく、選択セルM6に新たな情報を書き込むことができるようになる。その結果、実施形態4に用いる固体電子素子100c(及び実施形態4に係るメモリー装置200c)は、「書き込みディスターブ問題」を発生させることがない固体電子素子(及びメモリー装置)となる。
また、情報読み出し時には、図19に示すように、非選択セルM0〜M5,M7に接続された第2ワード線WL0〜WL5,WL7にオン電圧Vonを印加するとともに、選択セルM6に接続された第2ワード線WL6にオフ電圧Voffを印加する。これにより、非選択セルM0〜M5,M7における第2トランジスタTR2はすべてオンとなり、選択セルM6における第2トランジスタTR2はオフになるため、選択セルM6に保持されている情報を読み出すことができる。すなわち、ビット線BLとプレート線PLとの間に所定の電圧を印加しておけば、そのときに電流が流れるかどうかで、選択セルM6に書き込まれている情報が「1」なのか「0」なのかを判断することができ、それゆえ、選択セルM6に保持されている情報を読み出すことができるのである。そして、このとき、いずれの第2ワード線WL0〜WL7も第1トランジスタTR1には接続されていないため、非選択セルM0〜M5,M7及び選択セルM6におけるいずれの第1トランジスタTR1に対しても、保持する情報を破壊することがない。その結果、実施形態4に用いる固体電子素子100c(及び実施形態4に係るメモリー装置200c)は、「読み出しディスターブ問題」を発生させることがない固体電子素子(及びメモリー装置)となる。
図20は、実施形態4に係るメモリー装置200cにおける情報書き込み時の駆動波形を示す図である。図20(a)は第2トランジスタTR2を駆動するための駆動波形を示す図であり、図20(b)は第1トランジスタTR1を駆動するための駆動波形を示す図である。
図21は、実施形態4に係るメモリー装置200cにおける情報読み出し時の駆動波形を説明するために示す図である。図21(a)は第2トランジスタTR2を駆動するための駆動波形を示す図であり、図21(b)は第1トランジスタTR1を駆動するための駆動波形を示す図であり、図21(c)はドレイン電流を示す。
実施形態4に係るメモリー装置200cにおいては、図20に示す駆動波形を用いて情報の書き込みを行うことができる。すなわち、図20(a)に示すように、すべてのメモリーセルM0〜M7に接続された第2ワード線WL0〜WL7に全期間オン電圧Von(Von>0V)を印加する。また、図20(b)に示すように、その状態で、非選択セルM0〜M5,M7に接続された第1ワード線WL0〜WL5,WL7には、接地電位(例えば0V)を印加するとともに、選択セルM6に接続された第1ワード線WL6に第1ゲート絶縁層の抗電圧Vc1よりも高い第1書き込み電圧(Vw:Vw>Vc1)及び第1ゲート絶縁層の抗電圧Vc1に負号を付した電圧(−Vc1)よりも低い第2書き込み電圧(「−Vw」:「−Vw」<−Vc1)のいずれかを印加する。なお、非選択セルM0〜M5,M7に接続された第1ワード線WL0〜WL5,WL7には、第1ゲート絶縁層の抗電圧Vc1よりも低く第1ゲート絶縁層の抗電圧Vc1に負号を付した電圧(−Vc1)よりも高い電圧V(「−Vc1」<V<Vc1)を印加してもよい。また、選択セルM6に接続された第2ワード線WL6には、オフ電圧Voff(例えば0V)を印加してよい。
実施形態4に係るメモリー装置200cにおいては、上記のような駆動波形を各第1ワード線及び第2ワード線に与えることにより、少なくとも非選択セルM0〜M5,M7における第2トランジスタTR2は、非選択期間中常にオンの状態となるため、第1トランジスタTR1を用いなくても、第2トランジスタTR2を通じて、選択セルM6の第2ドレイン端及び第2ソース端のそれぞれをビット線BL及びプレート線PLの電位と同じ接地電位にすることができる。このため、非選択セルM0〜M5,M7における第1トランジスタTR1が保持している情報を破壊することなく、選択セルM6に新たな情報を書き込むことができるようになる。
一方、実施形態4に係るメモリー装置200cにおいては、図21に示す駆動波形を用いて情報の読み出しを行うことができる。すなわち、図21(a)に示すように、非選択セルM0〜M5,M7に接続された第2ワード線WL0〜WL5,WL7にオン電圧Von(Von>0V)を印加するとともに、選択セルM6に接続された第2ワード線WL6にオフ電圧Voff(例えば0V)を印加する。また、図21(b)に示すように、各第1メモリーセルM0〜M7に接続された第1ワード線WL0〜WL7には、0Vを印加する。なお、各第1メモリーセルM0〜M7に接続された第1ワード線WL0〜WL7には、第1ゲート絶縁層の抗電圧Vc1よりも低く第1ゲート絶縁層の抗電圧Vc1に負号を付した電圧(−Vc1)よりも高い電圧V(「−Vc1」<V<Vc1)を印加してもよい。
実施形態4に係るメモリー装置200cにおいては、上記のような駆動波形を各第1ワード線及び第2ワード線に与えることにより、ビット線とプレート線との間に図21(c)に示すようなドレイン電流が流れるようになるため、このドレイン電流の大きさを測定することにより各メモリーセルが保持している情報が「1」であるのか「0」であるのかを判断することができ、その結果、各メモリーセルに保持されている情報の読み出しを行うことができる。
実施形態4に係るメモリー装置200cは、第2トランジスタTR2がエンハンスメントタイプのトランジスタである点以外の点においては、実施形態1に係るメモリー装置200の場合と同様の構成を有するため、実施形態1に係るメモリー装置200が有する効果のうち該当する効果を有する。
実施形態1〜4に係るメモリー装置200〜200c(及び固体電子素子100〜100c)は、公知の薄膜形成技術及びフォトリソグライを用いて製造することができるし、液体材料(例えば、MOD(Metal Organic Decomposition)材料、ゾルゲル材料、ナノ粒子分散液体材料。)を用いるとともに型押し形成技術を用いて製造することもできる。
<実施形態3に係るメモリー装置200bの製造方法>
実施形態1〜4に係るメモリー装置200〜200cの製造方法を、実施形態3に係るメモリー装置200bの製造方法を例にとって説明する。
実施形態3に係るメモリー装置200bは、以下に示す第1工程〜第5工程をこの順序で実施することにより製造することができる。以下、工程順に説明する。図22は、実施形態3に係るメモリー装置200bを製造する方法を説明するために示す図である。図22(a)〜図22(f)は各工程図である。なお、図22(a)〜図22(f)は、図12(b)に対応した図である。
(1)第1工程
第1工程は、固体基板110の表面に第1ゲート電極層120を形成する工程である(図22(a)〜図22(b)参照。)。
図22(a)及び図22(b)に示すように、スパッタリング法及びフォトリソグラフィを用いて、「Si基板の表面にSiO層及びTi層を介してSTO(SrTiO)層を形成した絶縁性基板」からなる固体基板110の表面に白金(Pt)からなる第1ゲート電極層120を形成する。
なお、第1工程においては、スパッタリング法及びフォトリソグラフィを用いて、固体基板110の表面に白金(Pt)からなる第1ゲ−ト電極層120を形成したが、真空蒸着法(例えばEB蒸着法)又はCVD法及びフォトリソグラフィを用いて、固体基板110の表面に白金(Pt)からなる第1ゲ−ト電極層120を形成してもよいし、白金材料を含有するゾルゲル溶液及び凹凸型による型押し成形技術を用いて、固体基板110の表面に白金(Pt)からなる第1ゲ−ト電極層120を形成してもよい。
(2)第2工程
第2工程は、固体基板110及び第1ゲ−ト電極層120の表面に第1ゲート絶縁層130を形成する工程である(図22(c)参照。)。
図22(c)に示すように、スパッタリング法を用いて、固体基板110の表面上に第1ゲート電極層120を覆うようにPZTからなる層を形成し、その後、CMP法を用いて、当該PZTからなる層を研磨して、第1ゲート絶縁層130を形成する。
(3)第3工程
第3工程は、第1ゲート絶縁層130の表面に、第1チャネル領域142、第2チャネル領域144及び第3チャネル領域146並びにこれらチャネル領域に連続する接続層を含む導電体層140を形成する工程である(図22(d)参照。)。
図22(d)に示すように、スパッタリング法及びフォトリソグラフィを用いて、第1ゲート絶縁層130の表面に、第1チャネル領域142、第2チャネル領域144及び第3チャネル領域146並びにこれらチャネル領域に連続する接続層を含む導電体層140を形成する。導電体層140は、キャリア濃度が1×1018cm−3〜1×1021cm−3の範囲内になるように構成されたインジウム錫酸化物(ITO)からなる酸化物導電体材料を用いる。
(4)第4工程
第4工程は、第1ゲート絶縁層130並びに第1チャネル領域142、第2チャネル領域144及び第3チャネル領域146並びにこれらチャネル領域に連続する接続層を含む導電体層140の表面に、第2ゲート絶縁層150を形成する工程である(図22(e)参照。)。
図22(e)に示すように、スパッタリング法を用いて、第1ゲート絶縁層130の表面上に上記した導電体層140を覆うように、PZTからなる層を形成し、その後、CMP法を用いて、当該PZTからなる層を研磨して、第2ゲート絶縁層150を形成する。
(5)第5工程
第5工程は、第2ゲート絶縁層150の表面に、第2ゲート電極層160を形成する工程である(図22(f)参照。)。
図22(f)に示すように、スパッタリング法及びフォトリソグラフィを用いて、第2ゲート絶縁層150の表面にアルミニウム(Al)からなる第2ゲート電極層160を形成する。
なお、第5工程においては、スパッタリング法及びフォトリソグラフィを用いて、第2ゲート絶縁層150の表面にアルミニウム(Al)からなる第2ゲ−ト電極層160を形成したが、真空蒸着法(例えばEB蒸着法)又はCVD法及びフォトリソグラフィを用いて、第2ゲート絶縁層150の表面にアルミニウム(Al)からなる第2ゲ−ト電極層160を形成してもよいし、白金材料を含有するゾルゲル溶液及び凹凸型による型押し成形技術を用いて、第2ゲート絶縁層150の表面にアルミニウム(Al)からなる第2ゲ−ト電極層160を形成してもよい。
以上のようにして、実施形態3に係るメモリー装置200bを製造することができる。
なお、上記の製造方法において、第2ゲート絶縁層150としてPZTからなる層に代えてSiOからなる層を形成することにより、実施形態1に係るメモリー装置200を製造することができる。また、固体基板110の表面に、第2ゲート電極層160、第2ゲート絶縁層150、導電体層140、第1ゲート絶縁層130及び第1ゲート電極層120をこの順序で形成するとともに、第2ゲート絶縁層150としてPZTからなる層に代えてSiOからなる層を形成することにより、実施形態2に係るメモリー装置200aを製造することができる。また、第2ゲート絶縁層150としてPZTからなる層に代えてSiOからなる層を形成するとともに、導電体層140の不純物濃度や層厚を調整することにより、実施形態4に係るメモリー装置200cを製造することができる。
<実施形態3に係るメモリー装置200bの別の製造方法>
実施形態3に係るメモリー装置200bは、以下に示す第1工程〜第5工程をこの順序で実施することによっても製造することができる。但し、実施形態3に係るメモリー装置200bの別の製造方法においては、第1ゲート電極120及び第2ゲート電極層160をLNOからなる層により形成することとする。以下、実施形態3に係るメモリー装置200bの別の製造方法を、工程順に説明する。図23〜図27は、実施形態3に係るメモリー装置200bを製造する別の方法を説明するために示す図である。図23(a)〜図23(f)、図24(a)〜図24(e)、図25(a)〜図25(e)、図26(a)〜図26(e)及び図27(a)〜図27(f)は各工程図である。
(1)第1工程
第1工程は、固体基板110の表面に第1ゲート電極層120を形成する工程である(図23参照。)。
まず、熱処理することにより酸化ニッケルランタン(LaNiO)となる機能性液体材料を準備する。具体的には、金属無機塩(硝酸ランタン(六水和物)及び酢酸ニッケル(四水和物))を含有する溶液(溶媒:2ーメトキシエタノール)を準備する。
次に、図23(a)及び図23(b)に示すように、「Si基板の表面にSiO層及びTi層を介してSTO(SrTiO)層を形成した絶縁性基板」からなる固体基板110における一方の表面に、スピンコート法を用いて機能性液体材料を塗布し(例えば、500rpm・25秒)、その後、固体基板110をホットプレート上に置き60℃で1分間乾燥させることにより、酸化ニッケルランタンの前駆体組成物層120’(層厚300nm)を形成する。
次に、図23(c)〜図23(e)に示すように、第1ゲート電極層120の段差に対応する段差を有する凹凸型M1を用いて、150℃で前駆体組成物層120’に対して型押し加工を施すことにより、前駆体組成物層120’に型押し構造を形成する。型押し加工を施すときの圧力は、5MPaとする。
次に、前駆体組成物層120’を弱い条件で全面エッチングすることにより、第1ゲート電極層120に対応する領域以外の領域から前駆体組成物層120’を完全に除去する(全面エッチング工程)。全面エッチング工程は、ウェットエッチング技術(HF:HCl溶液)を用いて真空プロセスを用いることなく行う。
最後に、前駆体組成物層120’をRTA装置を用いて高温で(650℃、10分間)熱処理することにより、図23(f)に示すように、前駆体組成物層120’から、酸化ニッケルランタン(LaNiO)からなる第1ゲート電極層120を形成する。
(2)第2工程
第2工程は、固体基板110及び第1ゲート電極層120の表面に第1ゲート絶縁層130を形成する工程である(図24参照。)。
図24(a)及び図24(b)に示すように、固体基板110の表面に、第1ゲート電極層120を覆うように、強誘電体材料の原料を含む溶液(例えば、PZTゾルゲル溶液)を塗布して強誘電体材料の原料を含む膜130’を形成する。
次に、当該強誘電体材料の原料を含む膜130’を乾燥した後、図24(c)及び図24(d)に示すように、当該強誘電体材料の原料を含む膜130’に、平坦型M2を押し付けることにより、強誘電体材料の原料を含む膜130’を平坦化にする。
次に、RTA装置を用いて強誘電体材料の原料を含む膜130’に熱処理を施して、図24(e)に示すように、第1ゲート絶縁層130を形成する。
(3)第3工程
第3工程は、第1ゲート絶縁層130の表面に、第1チャネル領域142、第2チャネル領域144及び第3チャネル領域146並びにこれらチャネル領域142,144,146に連続する接続層を含む導電体層140を形成する工程である(図25参照。)。
まず、図25(a)及び図25(b)に示すように、酸化物導電性材料の原料を含む溶液(例えば、ITOゾルゲル溶液)を第1ゲート絶縁層130の表面に塗布することにより酸化物導電性材料の原料を含む膜140’を形成する。なお、酸化物導電性材料の原料を含む溶液には、完成時に導電体層140のキャリア濃度が1×1018cm−3〜1×1021cm−3の範囲内になるような濃度の不純物が添加されている。
次に、酸化物導電性材料の原料を含む膜140’を乾燥した後、図25(c)〜図25(d)に示すように、第1チャネル領域142、第2チャネル領域144及び第3チャネル領域146並びにこれらチャネル領域に連続する接続層に対応する領域が凹となるように形成された凹凸型M3を用いて、酸化物導電性材料の原料を含む膜140’に対して型押し成形加工を行う。このとき、第1チャネル領域142、第2チャネル領域144及び第3チャネル領域146の層厚が完成時に5nm〜100nmの範囲内にある所定の層厚になるように酸化物導電体材料の原料を含む膜140’に対する型押し成形加工を行う。
次に、当該酸化物導電体材料の原料を含む膜140’を弱い条件で全面エッチングすることにより、導電体層140に対応する領域以外の領域から当該酸化物導電体材料の原料を含む膜140’を完全に除去した後、RTA装置を用いて酸化物導電性材料の原料を含む膜140’に熱処理を施すことにより、図25(e)に示すように、第1チャネル領域142、第2チャネル領域144及び第3チャネル領域146並びにこれらチャネル領域142,144,146に連続する接続層を含む導電体層140を形成する。
(4)第4工程
第4工程は、第1ゲート絶縁層130の表面に、第2ゲート絶縁層150を形成する工程である(図26参照。)。
図26(a)及び図26(b)に示すように、第1ゲート絶縁層130の表面に、強誘電体材料の原料を含む溶液(例えば、PZTゾルゲル溶液)を塗布して強誘電体材料の原料を含む膜150’を形成する。
次に、強誘電体材料の原料を含む膜150’を乾燥した後、図26(c)及び図26(d)に示すように、当該強誘電体材料の原料を含む膜150’に、フラットモールドM4を押し付けることにより、強誘電体材料の原料を含む膜150’を平坦化する。
次に、RTA装置を用いて、強誘電体材料の原料を含む膜150’に熱処理を施して、第2ゲート絶縁層150を形成する。
(5)第5工程
第5工程は、第2ゲート絶縁層150の表面に第2ゲート電極層160を形成する工程である(図27参照。)。
まず、熱処理することにより酸化ニッケルランタン(LaNiO)となる機能性液体材料を準備する。具体的には、金属無機塩(硝酸ランタン(六水和物)及び酢酸ニッケル(四水和物))を含有する溶液(溶媒:2ーメトキシエタノール)を準備する。
次に、図27(a)及び図27(b)に示すように、第2ゲート絶縁層150における一方の表面に、スピンコート法を用いて機能性液体材料を塗布し(例えば、500rpm・25秒)、その後、固体基板110をホットプレート上に置き60℃で1分間乾燥させることにより、酸化ニッケルランタンの前駆体組成物層160’(層厚300nm)を形成する。
次に、図27(c)〜図27(e)に示すように、第2ゲート電極層160の段差に対応する段差を有する凹凸型M5用いて、150℃で前駆体組成物層160’に対して型押し加工を施すことにより、前駆体組成物層160’に型押し構造を形成する。型押し加工を施すときの圧力は、5MPaとする。
次に、前駆体組成物層160’を弱い条件で全面エッチングすることにより、第2ゲート電極160に対応する領域以外の領域から前駆体組成物層160’を完全に除去する(全面エッチング工程)。全面エッチング工程は、ウェットエッチング技術(HF:HCl溶液)を用いて真空プロセスを用いることなく行う。
最後に、前駆体組成物層160’をRTA装置を用いて高温で(650℃、10分間)熱処理することにより、図27(f)に示すように、前駆体組成物層160’から、酸化ニッケルランタンからなる第2ゲート電極160’を形成する。
以上のようにして、実施形態3に係るメモリー装置200bを製造することができる。この場合、液体材料を用いて真空プロセスを用いることなく、実施形態3に係るメモリー装置200bを製造することができる。
なお、上記の製造方法において、第2ゲート絶縁層150としてPZTからなる層に代えてBZNからなる層を形成することにより、実施形態1に係るメモリー装置200を製造することができる。この場合において、BZNからなる層は、BZTゾルゲル溶液を用いて形成することができる。
また、固体基板110の表面に、第2ゲート電極層160、第2ゲート絶縁層150、導電体層140、第1ゲート絶縁層130及び第1ゲート電極層120をこの順序で形成するとともに、第2ゲート絶縁層150としてPZTからなる層に代えてBZNからなる層を形成することにより、実施形態2に係るメモリー装置200aを製造することができる。
また、第2ゲート絶縁層150としてPZTからなる層に代えてBZNからなる層を形成するとともに、導電体層140の不純物濃度や層厚を調整することにより、実施形態4に係るメモリー装置200cを製造することができる。
[実施形態5]
図28は、実施形態5に係るメモリー装置200dを説明するために示す図である。図28(a)はメモリー装置200dの平面図であり、図28(b)は図28(a)のA1−A1断面図であり、図28(c)は図28(a)のA2−A2断面図であり、図28(d)は図28(a)のA3−A3断面図であり、図28(e)は図28(a)のA4−A4断面図である。なお、図28中、符号170は抵抗低減用金属層を示す。
図29は、実施形態5に係るメモリー装置200dを説明するために示す図である。図29(a)は、図29(d)の符号Rで囲まれた部分(実施形態5に用いる固体電子素子100d)の拡大断面図であり、図29(b)は、第1ゲート絶縁層132(130)の抗電圧Vc1と、第1トランジスタTR1の書き込み電圧(+Vw,−Vw)との関係を示す図である。
実施形態5に係るメモリー装置200dは、基本的には、実施形態1に係るメモリー装置200と同様の構成を有するが、図28及び図29に示すように、固体電子素子が、第1トランジスタTR1及び第2トランジスタTR2が平面内で分離された、いわゆる平面分離型の固体電子素子である点で、実施形態1に係るメモリー装置200の場合と異なる。
すなわち、実施形態5に用いる固体電子素子100dは、第2ゲート絶縁層134が、第1ゲート絶縁層132と同層の強誘電体層からなり、第1トランジスタTR1及び第2トランジスタTR2が、固体基板110における一方の表面上に、第1ゲート電極122及び第2ゲート電極124を構成するゲート電極層120a,120bと、第1ゲート絶縁層132と第2ゲート絶縁層134とを構成するゲート絶縁層130と、第1チャネル領域142及び第2チャネル領域144を構成する導電体層140とがこの順序で形成された構造を有する、いわゆる平面分離型の固体電子素子(ボトムゲートタイプ)である。
このように、実施形態5に係るメモリー装置200dは、第1トランジスタTR1及び第2トランジスタTR2が平面内で分離されている点で、実施形態1に係るメモリー装置200の場合と異なるが、第1ゲート電極122及び第2ゲート電極124がそれぞれ別のゲート線(第1ワード線120a,第2ワード線120b)に接続された状態で並列に接続された構造を有するため、実施形態1に係るメモリー装置200の場合と同様に、「書き込みディスターブ問題」及び「読み出しディスターブ問題」を発生させることのないメモリー装置となる。
なお、実施形態5に係るメモリー装置200dは、固体電子素子(第1トランジスタTR1及び第2トランジスタTR2)が平面分離型の固体電子素子である点以外の点においては、実施形態1に係るメモリー装置200の場合と同様の構成を有するため、実施形態1に係るメモリー装置200が有する効果のうち該当する効果を有する。
[実施形態6]
図30は、実施形態6に係るメモリー装置200eを説明するために示す図である。図30(a)はメモリー装置200eの平面図であり、図30(b)は図30(a)のA1−A1断面図であり、図30(c)は図30(a)のA2−A2断面図であり、図30(d)は図30(a)のA3−A3断面図であり、図30(e)は図30(a)のA4−A4断面図である。
図31は、実施形態6に係るメモリー装置200eを説明するために示す図である。図31(a)は、図31(d)の符号Rで囲まれた部分(実施形態6に用いる固体電子素子100e)の拡大断面図であり、図31(b)は、第1ゲート絶縁層132(130)の抗電圧Vc1と、第1トランジスタTR1の書き込み電圧(+Vw,−Vw)との関係を示す図である。
実施形態6に係るメモリー装置200eは、基本的には、実施形態5に係るメモリー装置200d同様に、固体電子素子が平面分離型の固体電子素子であるが、図30及び図31に示すように、固体電子素子がトップゲートタイプである点で、実施形態5に係るメモリー装置200dの場合と異なる。
すなわち、実施形態6に用いる固体電子素子100eは、第2ゲート絶縁層134が、第1ゲート絶縁層132と同層の強誘電体層からなり、第1トランジスタTR1及び第2トランジスタTR2が、固体基板110における一方の表面上に、第1チャネル領域142及び第2チャネル領域144を構成する導電体層140と、第1ゲート絶縁層132と第2ゲート絶縁層134とを構成するゲート絶縁層130と、第1ゲート電極122及び第2ゲート電極124を構成するゲート電極層120a,120bとがこの順序で形成された構造を有する、いわゆる平面分離型(トップゲート)の固体電子素子である。
このように、実施形態6に係るメモリー装置200eは、固体電子素子100eがトップゲート構造を有する点で、実施形態5に係るメモリー装置200dの場合と異なるが、第1ゲート電極122及び第2ゲート電極124がそれぞれ別のゲート線120a,120bに接続された状態で並列に接続された構造を有するため、実施形態5に係るメモリー装置200dの場合と同様に、「書き込みディスターブ問題」及び「読み出しディスターブ問題」を発生させることのないメモリー装置となる。
なお、実施形態6に係るメモリー装置200eは、固体電子素子100eがトップゲート構造を有する点以外の点においては、実施形態5に係るメモリー装置200dの場合と同様の構成を有するため、実施形態5に係るメモリー装置200dが有する効果のうち該当する効果を有する。
なお、実施形態5及び6に係るメモリー装置200d,200e(及び固体電子素子100d,100e)は、実施形態1〜4に係るメモリー装置200,200a〜200c(及び固体電子素子100,100a〜100c)の場合と同様に、公知の薄膜形成技術及びフォトリソグライを用いて製造することができるし、液体材料(例えば、MOD(Metal Organic Decomposition)材料、ゾルゲル材料、ナノ粒子分散液体材料。)を用いるとともに型押し形成技術を用いて製造することもできる。
<実施形態5に係るメモリー装置200dの製造方法>
実施形態5及び6に係るメモリー装置200d,200eの製造方法を、実施形態5に係るメモリー装置200dの製造方法を例にとって説明する。
実施形態5に係るメモリー装置200dは、以下に示す第1工程〜第4工程をこの順序で実施することにより製造することができる。以下、工程順に説明する。図32は、実施形態5に係るメモリー装置200dを製造する方法を説明するために示す図である。図32(a)〜図32(e)は各工程図である。
(1)第1工程
第1工程は、固体基板110の表面にゲート電極層(第1ゲート線120a、第2ゲート線120b、第1ゲート電極122及び第2ゲート電極124)を形成する工程である(図32(a)〜図32(b)参照。)。
図32(a)及び図32(b)に示すように、スパッタリング法及びフォトリソグラフィを用いて、「Si基板の表面にSiO層及びTi層を介してSTO(SrTiO)層を形成した絶縁性基板」からなる固体基板110の表面に、白金(Pt)からなるゲート電極層(第1ゲート線120a、第2ゲート線120b、第1ゲート電極122及び第2ゲート電極124)を形成する。
なお、第1工程においては、スパッタリング法及びフォトリソグラフィを用いて、固体基板110の表面に白金(Pt)からなるゲ−ト電極層を形成したが、真空蒸着法(例えばEB蒸着法)又はCVD法及びフォトリソグラフィを用いて、固体基板110の表面に白金(Pt)からなるゲ−ト電極層を形成してもよいし、白金材料を含有するゾルゲル溶液及び凹凸型による型押し成形技術を用いて、固体基板110の表面に白金(Pt)からなるゲ−ト電極層を形成してもよい。
(2)第2工程
第2工程は、固体基板110及びゲ−ト電極層120a,120b,122,124の表面にゲート絶縁層130を形成する工程である(図32(c)参照。)。
図32(c)に示すように、スパッタリング法を用いて、固体基板110の表面上にゲート電極層(第1ゲート線120a、第2ゲート線120b、第1ゲート電極122及び第2ゲート電極124)を覆うようにPZTからなる層を形成し、その後、CMP法を用いて、当該PZTからなる層を研磨して、ゲート絶縁層130を形成する。
(3)第3工程
第3工程は、ゲート絶縁層130の表面に、第1チャネル領域142、第2チャネル領域144及び第3チャネル領域146並びにこれらチャネル領域に連続する接続層を含む導電体層140を形成する工程である(図32(d)参照。)。
図32(d)に示すように、スパッタリング法及びフォトリソグラフィを用いて、ゲート絶縁層130の表面に、第1チャネル領域142、第2チャネル領域144及び第3チャネル領域146並びにこれらチャネル領域に連続する接続層を含む導電体層140を形成する。導電体層140は、キャリア濃度が1×1018cm−3〜1×1021cm−3の範囲内になるように構成されたインジウム錫酸化物(ITO)からなる酸化物導電体材料を用いる。
(4)第4工程
第4工程は、導電体層140の表面所定領域に、抵抗低減用金属層170を形成する工程である(図32(e)参照。)。
図32(e)に示すように、導電体層140における接続層のうち、第1ゲ−ト電極線又は第2ゲート線120bと交差する領域に抵抗低減用金属層170を形成する。
以上のようにして、実施形態5に係るメモリー装置200dを製造することができる。
なお、上記の製造方法において、固体基板110の表面に、抵抗低減用金属層170、導電体層140、ゲート絶縁層130及びゲート電極層(第1ゲート線120a、第2ゲート線120b、第1ゲート電極122及び第2ゲート電極124)をこの順序で形成することにより、実施形態6に係るメモリー装置200eを製造することができる。
<実施形態5に係るメモリー装置200dの別の製造方法>
実施形態5に係るメモリー装置200dは、以下に示す第1工程〜第4工程をこの順序で実施することにより製造することもできる。但し、実施形態5に係るメモリー装置200dの別の製造方法においては、ゲート電極層(第1ゲート線120a、第2ゲート線120b、第1ゲート電極122及び第2ゲート電極124)並びに抵抗低減用金属層170を酸化ニッケルランタン(LaNiO)からなる層により形成することとする。以下、実施形態5に係るメモリー装置200dの別の製造方法を、工程順に説明する。図33〜図35は、実施形態5に係るメモリー装置200dを製造する別の方法を説明するために示す図である。図33(a)〜図33(f)、図34(a)〜図34(e)及び図35(a)〜図35(f)は各工程図である。
(1)第1工程
第1工程は、固体基板110の表面に、ゲート電極層(第1ゲート線120a、第2ゲート線120b、第1ゲート電極122及び第2ゲート電極124)を形成する工程である(図33参照。)。
まず、熱処理することにより酸化ニッケルランタン(LaNiO)となる機能性液体材料を準備する。具体的には、金属無機塩(硝酸ランタン(六水和物)及び酢酸ニッケル(四水和物))を含有する溶液(溶媒:2ーメトキシエタノール)を準備する。
次に、図33(a)及び図33(b)に示すように、「Si基板の表面にSiO層及びTi層を介してSTO(SrTiO)層を形成した絶縁性基板」からなる固体基板110における一方の表面に、スピンコート法を用いて機能性液体材料を塗布し(例えば、500rpm・25秒)、その後、固体基板110をホットプレート上に置き60℃で1分間乾燥させることにより、酸化ニッケルランタンの前駆体組成物層120’(層厚300nm)を形成する。
次に、図33(c)〜図33(e)に示すように、ゲート電極層(第1ゲート線120a、第2ゲート線120b、第1ゲート電極122及び第2ゲート電極124)の段差に対応する段差を有する凹凸型M6を用いて、150℃で前駆体組成物層120’に対して型押し加工を施すことにより、前駆体組成物層120’に型押し構造を形成する。型押し加工を施すときの圧力は、5MPaとする。
次に、前駆体組成物層120’を弱い条件で全面エッチングすることにより、ゲート電極層(第1ゲート線120a、第2ゲート線120b、第1ゲート電極122及び第2ゲート電極124)に対応する領域以外の領域から前駆体組成物層120’を完全に除去する(全面エッチング工程)。全面エッチング工程は、ウェットエッチング技術(HF:HCl溶液)を用いて真空プロセスを用いることなく行う。
最後に、前駆体組成物層120’をRTA装置を用いて高温で(650℃、10分間)熱処理することにより、図33(f)に示すように、前駆体組成物層120’から、酸化ニッケルランタンからなるゲート電極層(第1ゲート線120a、第2ゲート線120b、第1ゲート電極122及び第2ゲート電極124)を形成する。
(2)第2工程
第2工程は、固体基板110及びゲート電極層(第1ゲート線120a、第2ゲート線120b、第1ゲート電極122及び第2ゲート電極124)の表面にゲート絶縁層130を形成する工程である(図34参照。)。
図34(a)及び図34(b)に示すように、固体基板110の表面に、ゲート電極層(第1ゲート線120a、第2ゲート線120b、第1ゲート電極122及び第2ゲート電極124)を覆うように、強誘電体材料の原料を含む溶液(例えば、PZTゾルゲル溶液)を塗布して強誘電体材料の原料を含む膜130’を形成する。
次に、当該強誘電体材料の原料を含む膜130’を乾燥した後、図34(c)及び図34(d)に示すように、当該強誘電体材料の原料を含む膜130’に、平坦型M7を押し付けることにより、強誘電体材料の原料を含む膜130’を平坦化する。
次に、RTA装置を用いて、強誘電体材料の原料を含む膜130’に熱処理を施して、ゲート絶縁層130を形成する。
(3)第3工程
第3工程は、ゲート絶縁層130の表面に、第1チャネル領域142、第2チャネル領域144及び第3チャネル領域146並びにこれらチャネル領域142,144,146に連続する接続層を含む導電体層140を形成する工程である(図35(a)〜図35(e)参照。)。
まず、図35(a)及び図35(b)に示すように、酸化物導電性材料の原料を含む溶液(例えば、ITOゾルゲル溶液)をゲート絶縁層130の表面に塗布することにより酸化物導電性材料の原料を含む膜140’を形成する。なお、酸化物導電性材料の原料を含む溶液には、完成時に導電体層140のキャリア濃度が1×1018cm−3〜1×1021cm−3の範囲内になるような濃度の不純物が添加されている。
次に、酸化物導電性材料の原料を含む膜140’を乾燥した後、図35(c)〜図35(d)に示すように、第1チャネル領域142、第2チャネル領域144及び第3チャネル領域146並びにこれらチャネル領域に連続する接続層に対応する領域が凹となるように形成された凹凸型M8を用いて、酸化物導電性材料の原料を含む膜140’に対して型押し成形加工を行う。このとき、第1チャネル領域142、第2チャネル領域144及び第3チャネル領域146の層厚が完成時に5nm〜100nmの範囲内にある所定の層厚になるように酸化物導電体材料の原料を含む膜140’に対する型押し成形加工を行う。
次に、当該酸化物導電体材料の原料を含む膜140’を弱い条件で全面エッチングすることにより、導電体層140に対応する領域以外の領域から当該酸化物導電体材料の原料を含む膜140’を完全に除去した後、RTA装置を用いて、酸化物導電性材料の原料を含む膜140’に熱処理を施すことにより、図35(e)に示すように、第1チャネル領域142、第2チャネル領域144及び第3チャネル領域146並びにこれらチャネル領域142,144,146に連続する接続層を含む導電体層140を形成する。なお、第1チャネル領域142と第2チャネル領域144とは、分離されている。
(4)第4工程
第4工程は、導電体層140の表面所定領域に、抵抗低減用金属層170を形成する工程である(図35(f)参照。)。
図35(f)に示すように、導電体層140における接続層のうち、第1ゲ−ト線120a又は第2ゲート線120bと交差する領域に抵抗低減用金属層170を形成する。抵抗低減用金属層170の形成は、以下に示す方法により行う。
まず、熱処理することにより酸化ニッケルランタン(LaNiO)となる機能性液体材料を準備する。具体的には、金属無機塩(硝酸ランタン(六水和物)及び酢酸ニッケル(四水和物))を含有する溶液(溶媒:2ーメトキシエタノール)を準備する。
次に、ゲート絶縁層130及び導電体層140表面に、スピンコート法を用いて機能性液体材料を塗布し(例えば、500rpm・25秒)、その後、固体基板110をホットプレート上に置き60℃で1分間乾燥させることにより、酸化ニッケルランタンの前駆体組成物層170’(層厚300nm)を形成する。
次に、抵抗低減用金属層170の段差に対応する段差を有する凹凸型を用いて、150℃で前駆体組成物層170’に対して型押し加工を施すことにより、前駆体組成物層170’に型押し構造を形成する。型押し加工を施すときの圧力は、5MPaとする。
次に、前駆体組成物層170’を弱い条件で全面エッチングすることにより、抵抗低減用金属層170に対応する領域以外の領域から前駆体組成物層170’を完全に除去する(全面エッチング工程)。全面エッチング工程は、ウェットエッチング技術(HF:HCl溶液)を用いて真空プロセスを用いることなく行う。
最後に、前駆体組成物層170’をRTA装置を用いて高温で(650℃、10分間)熱処理することにより、図33(f)に示すように、前駆体組成物層170’から、酸化ニッケルランタンからなる抵抗低減用金属層170を形成する。
以上のようにして、実施形態5に係るメモリー装置200dを製造することができる。この場合、液体材料を用いて真空プロセスを用いることなく、実施形態5に係るメモリー装置200dを製造することができる。
なお、上記の製造方法において、固体基板110の表面に、抵抗低減用金属層170、導電体層140、ゲート絶縁層130及びゲート電極層(第1ゲート線120a、第2ゲート線120b、第1ゲート電極122及び第2ゲート電極124)をこの順序で形成することにより、実施形態6に係るメモリー装置200eを製造することができる。この場合、型押し成形技術を用いて固体基板110の所定領域に凹部を設けるとともに、当該凹部に抵抗低減用金属層170を構成する材料を埋め込むことによって抵抗低減用金属層170を形成してもよい。
[実施形態7]
図36は、実施形態7に係るメモリー装置200fを説明するために示す図である。図36(a)はメモリー装置200fの平面図であり、図36(b)は図36(a)のA1−A1断面図であり、図36(c)は図36(a)のA2−A2断面図であり、図36(d)は図36(a)のA3−A3断面図である。なお、符号180は半導体基板を示し、符号182はソース領域を示し、符号184はソース領域/ドレイン領域を示し、符号186はドレイン領域を示す。
図37は、実施形態7に係るメモリー装置200fを説明するために示す図である。図37(a)は、図36(c)の符号Rで囲まれた部分(実施形態7に用いる固体電子素子100f)の拡大断面図であり、図36(b)は第1ゲート絶縁層132(130)の抗電圧Vc1と、第1トランジスタTR1の書き込み電圧(+Vw,−Vw)との関係を示す図である。
実施形態7に係るメモリー装置200fは、基本的には、実施形態6に係るメモリー装置200eと同様にトップゲート構成を有するが、図36及び図37に示すように、第1トランジスタTR1、第2トランジスタTR2及び第3トランジスタTR3が、半導体基板180の表面に形成されたMFS(Metal-Ferroelectric-Semiconductor)型のトランジスタからなる点で、実施形態6に係るメモリー装置200eの場合と異なる。
すなわち、実施形態7に係るメモリー装置200fにおいては、第1チャネル領域142及び第2チャネル領域144は、半導体基板180の表面に形成された所定のソース領域182、所定のソース領域/ドレイン領域184及び所定のドレイン領域186のうちいずれか2つの領域の間に位置し、第1ゲート絶縁層132は、第1チャネル領域142を覆うように形成され、第2ゲート絶縁層134は、第2チャネル領域144を覆うように形成され、第1ゲート電極122は、第1ゲート絶縁層132を介して第1チャネル領域142に対向するように形成され、第2ゲート電極124は、第2ゲート絶縁層134を介して第2チャネル領域144に対向するように形成されている。
このように、実施形態7に係るメモリー装置200fは、第1トランジスタTR1、第2トランジスタTR2及び第3トランジスタTR3が、半導体基板180の表面に形成されたMFS型のトランジスタからなる点で、実施形態6に係るメモリー装置200eの場合と異なるが、情報記憶用の第1トランジスタTR1及び情報読み出し/書き込み用の第2トランジスタTR2が、第1ゲート電極122及び第2ゲート電極124がそれぞれ別のゲート線120a,120bに接続された状態で並列に接続された構造を有するため、実施形態6に係るメモリー装置200eの場合と同様に、NAND型メモリー装置のメモリーセルに用いる場合に「書き込みディスターブ問題」及び「読み出しディスターブ問題」を発生させることのないメモリー装置となる。
また、実施形態7に係るメモリー装置200fによれば、一般的な半導体プロセスを用いて安価な製造コストでメモリー装置を製造することができるという効果も得られる。
なお、実施形態7に係るメモリー装置200fは、第1トランジスタTR1、第2トランジスタTR2及び第3トランジスタTR3が、半導体基板180の表面に形成されたMFS型のトランジスタからなる点以外の点においては、実施形態6に係るメモリー装置200eの場合と同様の構成を有するため、実施形態6に係るメモリー装置200eが有する効果のうち該当する効果を有する。
[実施形態8]
図38は、実施形態8に係るメモリー装置200g(図示せず)を説明するために示す図である。図38においては、実施形態8に係るメモリー装置200gを構成する固体電子素子100gの要部断面を拡大して示す。
実施形態8に係るメモリー装置200gは、基本的には、実施形態7に係るメモリー装置200fと同様の構成を有するが、図38に示すように、第1トランジスタTR1、第2トランジスタTR2及び第3トランジスタTR3が、半導体基板180の表面に形成されたMFIS(Metal-Ferroelectric-Insulator-Semiconductor)型のトランジスタからなる点で、実施形態7に係るメモリー装置200fの場合と異なる。
すなわち、実施形態8に係るメモリー装置200gにおいては、第1チャネル領域142及び第2チャネル領域144と、第1ゲート絶縁層132及び第2ゲート絶縁層134との間には、常誘電体バッファ層190が形成されている。
このように、実施形態8に係るメモリー装置200gは、第1トランジスタTR1、第2トランジスタTR2及び第3トランジスタTR3が、半導体基板170の表面に形成されたMFIS型のトランジスタからなる点で、実施形態7に係るメモリー装置200fの場合と異なるが、情報記憶用の第1トランジスタTR1及び情報読み出し/書き込み用の第2トランジスタTR2が、第1ゲート電極122及び第2ゲート電極124がそれぞれ別のゲート線120a,120bに接続された状態で並列に接続された構造を有するため、実施形態7に係るメモリー装置200fの場合と同様に、NAND型メモリー装置のメモリーセルに用いる場合に「書き込みディスターブ問題」及び「読み出しディスターブ問題」を発生させることのないメモリー装置となる。
また、実施形態8に係るメモリー装置200gによれば、半導体基板180(例えばSi)と、第1ゲート絶縁層132及び第2ゲート絶縁層134を構成する強誘電体層(例えばPZT)との間で生じることがある「望ましくない相互拡散現象」を抑制することができるという効果も得られる。
なお、実施形態8に係るメモリー装置200gは、第1トランジスタTR1、第2トランジスタTR2及び第3トランジスタTR3が、半導体基板180の表面に形成されたMFIS型の固体電子素子からなる点以外の点においては、実施形態7に係るメモリー装置200fの場合と同様の構成を有するため、実施形態7に係るメモリー装置200fが有する効果のうち該当する効果を有する。
[実施形態9]
図39は、実施形態9に係るメモリー装置200h(図示せず)を説明するために示す図である。図39においては、実施形態9に係るメモリー装置200hを構成する固体電子素子100hの要部断面を拡大して示す。
実施形態9に係るメモリー装置200hは、基本的には、実施形態8に係るメモリー装置200gと同様の構成を有するが、図39に示すように、第1トランジスタTR1、第2トランジスタTR2及び第3トランジスタTR3が、半導体基板180の表面に形成されたMFMIS(Metal-Ferroelectric-Metal-Insulator-Semiconductor)型の固体電子素子からなる点で、実施形態8に係るメモリー装置200gの場合と異なる。
すなわち、実施形態9に係るメモリー装置200hにおいては、常誘電体バッファ層190と、第1ゲート絶縁層132及び第2ゲート絶縁層134との間には、浮遊電極192が形成されている。
このように、実施形態9に係るメモリー装置200hは、第1トランジスタTR1、第2トランジスタTR2及び第3トランジスタTR3が、半導体基板180の表面に形成されたMFMIS型の固体電子素子からなる点で、実施形態8に係るメモリー装置200gの場合と異なるが、情報記憶用の第1トランジスタTR1及び情報読み出し/書き込み用の第2トランジスタTR2が、第1ゲート電極122及び第2ゲート電極124がそれぞれ別のゲート線120a,120bに接続された状態で並列に接続された構造を有するため、実施形態8に係るメモリー装置200gの場合と同様に、NAND型メモリー装置のメモリーセルに用いる場合に「書き込みディスターブ問題」及び「読み出しディスターブ問題」を発生させることのないメモリー装置となる。
また、実施形態9に係るメモリー装置200hによれば、ゲート絶縁層130によるキャパシタと、常誘電体バッファ層190によるキャパシタの面積を任意に調整することで、残留分極量が大きいゲート絶縁層132,134(130)と、残留分極量が小さい半導体基板180との間の電荷ミスマッチを緩和することができるという効果も得られる。
なお、実施形態9に係るメモリー装置200hは、第1トランジスタTR1、第2トランジスタTR2及び第3トランジスタTR3が、半導体基板180の表面に形成されたMFMIS型の固体電子素子からなる点以外の点においては、実施形態8に係るメモリー装置200gの場合と同様の構成を有するため、実施形態8に係るメモリー装置200gが有する効果のうち該当する効果を有する。
上記実施形態6〜8においては、メモリー装置200f〜200h(及び固体電子素子100f〜100h)を一般的な半導体プロセスを用いて製造することができるが、ゲート絶縁層、ゲート電極層、常誘電体バッファ層及び浮遊電極については、液体材料(例えば、MOD(Metal Organic Decomposition)材料、ゾルゲル材料、ナノ粒子分散液体材料。〉を用いて形成することもできる。
[試験例]
以下、試験例により本発明をさらに詳細に説明する。
試験例は、第1トランジスタTR1と第2トランジスタTR2との分離構造が積層分離型であるメモリー装置を用いて所定の選択セルに対して情報の書き込みを行うときには、「選択セルに接続された第2ワード線をフローティング状態にするのではなく、当該第2ワード線に接地電位を与える」ことが好ましいことを示す試験例である。
1.メモリー装置
実施形態1に係るメモリー装置200における固体電子素子100と同様の構造を有する固体電子素子を用いて試験を行った。
2.評価方法
以下の書き込み方法1及び2に従って、上記した固体電子素子に対して情報の書き込みを行った。すなわち、書き込み方法1においては、固体電子素子のソース端(第1ソース端及び第2ソース端)及びドレイン端(第1ドレイン端及び第2ドレイン端)に接地電位を与えた状態で、第2ゲート電極をフローティング状態にするとともに、第1ゲート電極には正又は負の書き込み電圧(Vw=±8V)を与えた。また、書き込み方法2においては、固体電子素子のソース端(第1ソース端及び第2ソース端)及びドレイン端(第1ドレイン端及び第2ドレイン端)に接地電位を与えた状態で、第2ゲート電極には接地電位を与え、第1ゲート電極には正又は負の書き込み電圧(Vw=±8V)を与えた。なお、書き込み方法1においても書き込み方法2においても書き込みパルスのパルス幅を5×10−6秒〜5×10−1秒(5μsec〜500msec)の範囲で変化させた。
その後、固体電子素子のソース端(第1ソース端及び第2ソース端)とドレイン端(第1ドレイン端及び第2ドレイン端)との間に所定の読み出し電位を与えたときに流れるドレイン電流を測定した。
3.評価結果
図40は、試験例の結果を示す図である。
図40から分かるように、書き込み方法2においては、書き込み方法1においてよりも短いパルス幅の場合であっても大きなS/N比が得られた。すなわち、書き込み方法2においては、書き込み方法1においてよりも選択セルに対して高速に情報を書き込むことが可能であることが明らかとなった。
以上、本発明のメモリーセルブロック及びその製造方法、メモリー装置並びにメモリー装置の駆動方法を上記の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において実施することが可能であり、例えば、次のような変形も可能である。
(1)上記各実施形態においては、固体電子素子をNAND型メモリーに適用したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、固体電子素子をスイッチ回路その他の電子回路に適用することもできる。
(2)上記実施形態1〜6においては、固体基板110として、例えばSi基板の表面にSiO層及びTi層を介してSTO(SrTiO)層を形成した絶縁性基板を用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えばSiO基板からなる絶縁性基板その他の絶縁性基板を用いることもできる。
(3)上記実施形態1〜6においては、第1ゲート電極層120として、例えばPtを用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、石英ガラス基板、SiO/Si基板、アルミナ(Al)基板、SRO(SrRuO)基板又はSTO(SrTiO)基板からなる絶縁性基板、Si基板、SiC基板等の半導体基板を用いることもできる。
(4)上記実施形態1〜6においては、第1ゲート電極層120として例えばPtを用い、第2ゲート電極層160として例えばAlを用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。第1ゲート電極層120又は第2ゲート電極層160として、例えば、Au、Ag、Al、Ti、ITO、In3、Sb−In、Nb−TiO、ZnO、Al−ZnO、酸化ニッケルランタン(LaNiO)、Ga−ZnO、IGZO、RuO及びIrO並びにNb−STO、SrRuO、LaNiO、BaPbO、LSCO、LSMO、YBCOその他のペロブスカイト型導電性酸化物を用いることができる。また、パイロクロア型導電性酸化物及びアモルファス導電性酸化物を用いることもできる。
(5)上記実施形態1〜6においては、第1ゲート絶縁層130に用いる強誘電体材料として、例えばPZT(Pb(Zr,Ti1−x)O)を用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、NbドープPZT、LaドープPZT、チタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸鉛(PbTiO)、BTO(BiTi12)、BLT(Bi4−xLaTi12)、SBT(SrBiTa)、BZN(Bi1.5Zn1.0Nb1.5)又はビスマスフェライト(BiFeO)を用いることができる。
(6)上記実施形態1〜6においては、導電体層140として、例えばインジウム錫酸化物(ITO)からなる酸化物導電体を用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、酸化インジウム(In)、アンチモンドープ酸化錫(Sb−SnO)、酸化亜鉛(ZnO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(Al−ZnO)、ガリウムドープ酸化亜鉛(Ga−ZnO)、酸化ルテニウム(RuO)、酸化イリジウム(IrO)、酸化錫(SnO)、一酸化錫SnO、ニオブドープ二酸化チタン(Nb−TiO)などの酸化物導電体材料を用いることができる。また、インジウムガリウム亜鉛複合酸化物(IGZO)、ガリウムドープ酸化インジウム(In−Ga−O(IGO))、インジウムドープ酸化亜鉛(In−Zn−O(IZO))などのアモルファス導電性酸化物を用いることができる。また、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、ニオブドープチタン酸ストロンチウム(Nb−SrTiO)、ストロンチウムバリウム複合酸化物(SrBaO)、ストロンチウムカルシウム複合酸化物(SrCaO)、ルテニウム酸ストロンチウム(SrRuO)、酸化ニッケルランタン(LaNiO)、酸化チタンランタン(LaTiO)、酸化銅ランタン(LaCuO)、酸化ニッケルネオジム(NdNiO)、酸化ニッケルイットリウム(YNiO)、酸化ランタンカルシウムマンガン複合酸化物(LCMO)、鉛酸バリウム(BaPbO)、LSCO(LaSr1−xCuO)、LSMO(La1−xSrMnO)、YBCO(YBaCu7−x)、LNTO(La(NI1−xTi)O)、LSTO((La1−x,Sr)TiO)、STRO(Sr(Ti1−xRu)O)その他のペロブスカイト型導電性酸化物又はパイロクロア型導電性酸化物を用いることができる。
(7)上記実施形態1〜6においては、チャネル層として、酸化物導電体からなる導電体層を用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、Si、Ge、SiC、SiGe、GaAs、GaP、GaN、ZnS、ZeSe、ZnO、CdS、CuInSeなどからなる半導体層を用いることができる。
(8)上記実施形態1においては、第2ゲート絶縁層150として、例えばSiOを用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、SiO、Al、BZN(Bi1.5Zn1.0Nb1.5)LaAlO、HfOなどを用いることもできる。また、(Bi2−x,Zn)(Zn,Nb2−x)O、Bi−Nb1−x−O、Bi−Zr1−x−O、Bi−Hf1−x−O、Bi−Ta1−x−O、La−Ti1−x−O、La−Zr1−x−O、La−Hf1−x−O、La−Ta1−x−O、La−Nb1−x−Oなどのパイロクロア型結晶若しくはアモルファス酸化物、BST((Ba1−x,Sr)TiO)STO(SrTiO)などのペロブスカイト型結晶若しくはアモルファス酸化物、Si、AL、LaAlO、La、ZrO、HfO、Taなどの結晶若しくはアモルファス酸化物などを用いることもできる。
(9)上記実施形態5及び6においては、接続層の上層又は下層に抵抗低減用導電体層を形成したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、接続層を構成する導電体層又は半導体層を、第1チャネル領域又は第2チャネル領域を構成する導電体層又は半導体層よりも厚く構成してもよい。このように構成しても、第1ワード線又は第2ワード線と交差する位置に位置する接続層の部分で望ましくないスイッチング現象が生じることを防止することが可能となる。また、接続層を構成する導電体層又は半導体層を低抵抗化することが可能となる。この場合、型押し成形技術等を用いることにより、接続層を構成する導電体層又は半導体層を、第1チャネル領域又は第2チャネル領域を構成する導電体層又は半導体層よりも厚くすることができる。
(10)上記実施形態1〜4においては、接続層を構成する導電体層又は半導体層を、第1チャネル領域及び第2チャネル領域を構成する導電体層又は半導体層と同じ厚さとしたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、接続層を構成する導電体層又は半導体層を、第1チャネル領域及び第2チャネル領域を構成する導電体層又は半導体層よりも厚く構成してもよい。このような構成とすることにより、接続層を構成する導電体層又は半導体層を低抵抗化することが可能となる。この場合、型押し成形技術等を用いることにより、接続層を構成する導電体層又は半導体層を、第1チャネル領域及び第2チャネル領域を構成する導電体層又は半導体層よりも厚くすることができる。
100〜100h…固体電子素子、110…固体基板、120,120a,120b,120c、160,160a,160b,160c…ゲート電極層、122,162…第1ゲート電極,124,164…第2ゲート電極、126,166…第3ゲート電極、130,150,930…ゲート絶縁層、132,152,…第1ゲート絶縁層、134,154…第2ゲート絶縁層、136,156…第3ゲート絶縁層、140…導電体層、142…第1チャネル領域、144…第2チャネル領域,146…第3チャネル領域、170…抵抗低減用金属層、180…半導体基板、182…ソース領域、184…ソース領域/ドレイン領域、186…ドレイン領域、190…常誘電体バッファ層、192浮遊電極、200〜200h…メモリー装置、910…絶縁性基板、920…ゲート電極、940…チャネル層、950…ソース領域、960…ドレイン領域、BL…ビット線、BS0…ブロック選択線、D1…第1ドレイン端、D2…第2ドレイン端、M0,M5,M6,M7…メモリーセル、MB1,MB2,MB3…メモリーセルブロック、PL…プレート線、S1…第1ソース端、S2…第2ソース端、SW…ブロック選択トランジスタ、TR1…第1トランジスタ、TR2…第2トランジスタ、TR3…第3トランジスタ、WL0,WL5、WL6,WL7…第1ワード線、WL0,WL5、WL6,WL7…第2ワード線

Claims (27)

  1. 第1ソース端及び第1ドレイン端を有する第1チャネル領域と、前記第1チャネル領域の導通状態を制御する第1ゲート電極と、前記第1ゲート電極と前記第1チャネル領域との間に形成された強誘電体層からなる第1ゲート絶縁層とを有する情報記憶用の第1トランジスタと、
    第2ソース端及び第2ドレイン端を有する第2チャネル領域と、前記第2チャネル領域の導通状態を制御する第2ゲート電極と、前記第2ゲート電極と前記第2チャネル領域との間に形成された第2ゲート絶縁層とを有する情報読み出し/書き込み用の第2トランジスタとを備え、
    前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタは、前記第1ソース端と前記第2ソース端とが接続され、前記第1ドレイン端と前記第2ドレイン端とが接続され、前記第1ゲート電極及び前記第2ゲート電極がそれぞれ別のゲート線に接続された状態で、並列に接続されている固体電子素子からなる複数のメモリーセルを備え、これら複数のメモリーセルが直列に接続されたメモリーセルブロックであって、
    前記第1チャネル領域及び前記第2チャネル領域は、同一工程で形成される導電体層又は半導体層からなり、
    前記複数のメモリーセルのうち隣接する2つのメモリーセルは、当該2つのメモリーセルにおける前記第1チャネル領域及び前記第2チャネル領域に連続しかつこれらのチャネル領域と同一工程で形成される導電体層又は半導体層からなる接続層によって接続されていることを特徴とするメモリーセルブロック。
  2. 請求項1に記載のメモリーセルブロックにおいて、
    前記第1チャネル領域及び前記第2チャネル領域並びに前記接続層は、酸化物導電体材料からなることを特徴とするメモリーセルブロック。
  3. 請求項1又は2に記載のメモリーセルブロックにおいて、
    前記第1ゲート電極及び前記第2ゲート電極を構成するゲート電極層と、前記第1ゲート絶縁層と前記第2ゲート絶縁層とを構成するゲート絶縁層と、前記導電体層又は半導体層とは、すべて液体材料を用いて形成されたものであることを特徴とするメモリーセルブロック。
  4. 請求項3に記載のメモリーセルブロックにおいて、
    前記ゲート電極層と、前記ゲート絶縁層と、前記導電体層又は半導体層とは、すべて真空プロセスを用いることなく形成されたものであることを特徴とするメモリーセルブロック。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のメモリーセルブロックにおいて、
    前記第1ゲート電極及び前記第2ゲート電極を構成するゲート電極層と、第1ゲート絶縁層と前記第2ゲート絶縁層とを構成するゲート絶縁層と、前記導電体層又は半導体層とは、すべて酸化物材料からなることを特徴とするメモリーセルブロック。
  6. 請求項5に記載のメモリーセルブロックにおいて、
    前記ゲート電極層と、前記ゲート絶縁層と、前記導電体層又は半導体層とは、すべてペロブスカイト構造を有することを特徴とするメモリーセルブロック。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のメモリーセルブロックにおいて、
    前記第2ゲート絶縁層は、前記第1ゲート絶縁層と同層の強誘電体層からなり、
    前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタは、固体基板における一方の表面上に、前記第1ゲート電極及び前記第2ゲート電極を構成するゲート電極層と、前記第1ゲート絶縁層と前記第2ゲート絶縁層とを構成するゲート絶縁層と、前記第1チャネル領域及び前記第2チャネル領域並びに前記接続層を構成する導電体層又は半導体層とがこの順序で形成された構造を有することを特徴とするメモリーセルブロック。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載のメモリーセルブロックにおいて、
    前記第2ゲート絶縁層は、前記第1ゲート絶縁層と同層の強誘電体層からなり、
    前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタは、固体基板における一方の表面上に、前記第1チャネル領域及び前記第2チャネル領域並びに前記接続層を構成する導電体層又は半導体層と、前記第1ゲート絶縁層と前記第2ゲート絶縁層とを構成するゲート絶縁層と、前記第1ゲート電極及び前記第2ゲート電極を構成するゲート電極層とがこの順序で形成された構造を有することを特徴とするメモリーセルブロック。
  9. 請求項7又は8に記載のメモリーセルブロックにおいて、
    前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタは、チャネル幅方向に並列して配置されていることを特徴とするメモリーセルブロック。
  10. 請求項1〜6のいずれかに記載のメモリーセルブロックにおいて、
    前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタは、固体基板における一方の表面上に、前記第1ゲート電極を構成する第1ゲート電極層と、前記第1ゲート絶縁層と、前記第1チャネル領域及び前記第2チャネル領域並びに前記接続層を構成する導電体層又は半導体層と、前記第2ゲート絶縁層と、前記第2ゲート電極を構成する第2ゲート電極層とがこの順序で形成された構造を有することを特徴とするメモリーセルブロック。
  11. 請求項1〜6のいずれかに記載のメモリーセルブロックにおいて、
    前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタは、固体基板における一方の表面上に、前記第2ゲート電極を構成する第2ゲート電極層と、前記第2ゲート絶縁層と、前記第1チャネル領域及び前記第2チャネル領域並びに前記接続層を構成する導電体層又は半導体層と、前記第1ゲート絶縁層と、前記第1ゲート電極を構成する第1ゲート電極層とがこの順序で形成された構造を有することを特徴とするメモリーセルブロック。
  12. 請求項10又は11に記載のメモリーセルブロックにおいて、
    前記第2ゲート絶縁層は、常誘電体層からなることを特徴とするメモリーセルブロック。
  13. 請求項10又は11に記載のメモリーセルブロックにおいて、
    前記第2ゲート絶縁層は、強誘電体層からなることを特徴とするメモリーセルブロック。
  14. 請求項1に記載のメモリーセルブロックにおいて、
    前記第2ゲート絶縁層は、前記第1ゲート絶縁層と同層の強誘電体層からなり、前記第1チャネル領域及び前記第2チャネル領域は、半導体基板の表面に形成された所定のソース領域及び所定のドレイン領域の間に位置し、
    前記第1ゲート絶縁層は、前記第1チャネル領域を覆うように形成され、前記第2ゲート絶縁層は、前記第2チャネル領域を覆うように形成され、前記第1ゲート電極は、前記第1ゲート絶縁層を介して前記第1チャネル領域に対向するように形成され、前記第2ゲート電極は、前記第2ゲート絶縁層を介して前記第2チャネル領域に対向するように形成されていることを特徴とするがメモリーセルブロック。
  15. 請求項14に記載のメモリーセルブロックにおいて、
    前記第1チャネル領域及び前記第2チャネル領域と、前記第1ゲート絶縁層及び前記第2ゲート絶縁層との間には、常誘電体バッファ層が形成されていることを特徴とするメモリーセルブロック。
  16. 請求項14又は15に記載のメモリーセルブロックにおいて、
    前記常誘電体バッファ層と、前記第1ゲート絶縁層及び前記第2ゲート絶縁層との間には、浮遊電極が形成されていることを特徴とするメモリーセルブロック。
  17. ビット線と、
    プレート線と、
    第1ワード線と、
    第2ワード線と、
    前記ビット線と前記プレート線との間にメモリーセルが複数個直列接続されたメモリーセルブロックと、
    前記メモリーセルブロックが複数個配設されたメモリーセルアレイとを備え、
    前記メモリーセルが、前記第1ゲート電極が第1ワード線に接続され、前記第2ゲート電極が第2ワード線に接続された状態で、並列に接続されてなるメモリー装置であって、
    前記メモリーセルブロックとして、請求項1〜16のいずれかに記載のメモリーセルブロックを備えることを特徴とするメモリー装置。
  18. 請求項17に記載のメモリー装置において、
    前記メモリーセルブロックは、少なくとも1つのブロック選択トランジスタを介して前記ビット線又は前記プレート線に接続されていることを特徴とするメモリー装置。
  19. 請求項17又は18に記載のメモリー装置において、
    前記メモリーセルブロックとして、請求項7〜9のいずれかに記載のメモリーセルブロックを備え、
    前記接続層のうち、平面的に見て前記第1ワード線又は前記第2ワード線と交差する位置に位置する前記接続層の上層又は下層に抵抗低減用導電体層が形成されていることを特徴とするメモリー装置。
  20. 請求項17又は18に記載のメモリー装置において、
    前記メモリーセルブロックとして、請求項7〜9のいずれかに記載のメモリーセルブロックを備え、
    前記接続層を構成する導電体層又は半導体層は、前記第1チャネル領域又は前記第2チャネル領域を構成する導電体層又は半導体層よりも厚いことを特徴とするメモリー装置。
  21. 請求項17又は18に記載のメモリー装置において、
    前記メモリーセルブロックとして、請求項10〜13のいずれかに記載のメモリーセルブロックを備え、
    前記接続層を構成する導電体層又は半導体層は、前記第1チャネル領域及び前記第2チャネル領域を構成する導電体層又は半導体層よりも厚いことを特徴とするメモリー装置。
  22. 請求項17〜21のいずれかに記載のメモリー装置であって、前記メモリーセルブロックとして請求項2〜5のいずれかに記載のメモリーセルブロックを備えるメモリー装置を用いて、所定のメモリーセル(以下、選択セルという。また、選択セルと同一のメモリーセルブロックに属するメモリーセルのうち選択セル以外のメモリーセルを非選択セルという。)に対して情報の書き込みを行うメモリー装置の駆動方法であって、
    少なくとも非選択セルに接続された第2ワード線にオン電圧Vonを印加することにより非選択セルにおける前記第2トランジスタをオンにするとともに、
    選択セルに接続された第2ワード線には接地電位を与え、選択セルに接続された第1ワード線には第1ゲート絶縁層の抗電圧Vc1よりも高い第1書き込み電圧(Vw:Vw>Vc1)及び前記抗電圧Vc1に負号を付した電圧(−Vc1)よりも低い第2書き込み電圧(「−Vw」:「−Vw」<−Vc1)のいずれかを印加することにより、選択セルに対する情報の書き込み動作を行うことを特徴とするメモリー装置の駆動方法。
  23. 第1ソース端及び第1ドレイン端を有する第1チャネル領域と、前記第1チャネル領域の導通状態を制御する第1ゲート電極と、前記第1ゲート電極と前記第1チャネル領域との間に形成された強誘電体層からなる第1ゲート絶縁層とを有する情報記憶用の第1トランジスタと、
    第2ソース端及び第2ドレイン端を有する第2チャネル領域と、前記第2チャネル領域の導通状態を制御する第2ゲート電極と、前記第2ゲート電極と前記第2チャネル領域との間に形成された第2ゲート絶縁層とを有する情報読み出し/書き込み用の第2トランジスタとを備え、
    前記第1トランジスタ及び前記第2トランジスタは、前記第1ソース端と前記第2ソース端とが接続され、前記第1ドレイン端と前記第2ドレイン端とが接続され、前記第1ゲート電極及び前記第2ゲート電極がそれぞれ別のゲート線に接続された状態で、並列に接続されている固体電子素子からなる複数のメモリーセルを備え、これら複数のメモリーセルが直列に接続されたメモリーセルブロックの製造方法であって、
    前記第1チャネル領域及び前記第2チャネル領域並びに前記複数のメモリーセルのうち隣接する2つのメモリーセルを接続する接続層を同一工程で形成することを特徴とするメモリーセルブロックの製造方法。
  24. 請求項23に記載のメモリーセルブロックの製造方法において、
    前記第1チャネル領域及び前記第2チャネル領域並びに前記接続層を酸化物導電体材料を用いて形成することを特徴とするメモリーセルブロックの製造方法。
  25. 請求項23又は24に記載のメモリーセルブロックの製造方法において、
    前記第1ゲート電極及び前記第2ゲート電極を構成するゲート電極層と、前記第1ゲート絶縁層と前記第2ゲート絶縁層とを構成するゲート絶縁層と、前記導電体層又は半導体層とをすべて液体材料を用いて形成することを特徴とするメモリーセルブロックの製造方法。
  26. 請求項25に記載のメモリーセルブロックの製造方法において、
    前記ゲート電極層と、前記ゲート絶縁層と、前記導電体層又は半導体層とをすべて真空プロセスを用いることなく形成することを特徴とするメモリーセルブロックの製造方法。
  27. 請求項23〜26のいずれかに記載のメモリーセルブロックの製造方法において、
    前記第1ゲート電極及び前記第2ゲート電極を構成するゲート電極層と、前記第1ゲート絶縁層と前記第2ゲート絶縁層とを構成するゲート絶縁層と、前記導電体層又は半導体層とをすべて酸化物材料を用いて形成することを特徴とするメモリーセルブロックの製造方法。
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