JPWO2012032993A1 - 揺動型ステップモータ - Google Patents

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Abstract

星車を駆動するロータの所要回転角度を小さくし、空走を減少させ、駆動に要するエネルギの損失を減らし、高頻度の駆動を行っても消費電力を少なくし、動作が確実な揺動型のステップモータを提供する。2つの星車を互いの歯先同士が噛み合わない位置に設け、ロータ軸が備えるロータカナは所定の開き角度をなす方向に2枚の送り歯を有し、ロータが一方向に運動するとき、2枚の送り歯の一方が一方の星車の歯の1つに当接してこの星車を送り、ロータが反対方向に運動するとき、2枚の送り歯の他方が他方の星車の歯の1つに当接してこの星車を送り、ロータが所定の角度範囲内にて揺動運動を行なうことによって、出力歯車を所定の方向に所定角度ずつ順次回転させるようにした。

Description

本発明は、指針式電子時計等の電気−機械変換器として用いられる、ステップモータの構造に関する。更に詳しくは、ロータが所定の角度振幅で往復運動しながら出力歯車を一往復につき所定角度ずつ駆動するようにした揺動型ステップモータに関する。
指針式電子時計で一般的に用いられる2極のステップモータは、毎秒1回、ロータが駆動されて180度ずつ回転し、秒針、分針、時針につながる輪列を駆動するもので、低消費電力化や動作の信頼性などにおいてかなりの成功を収めている。
このような指針式電子時計は、秒針の運針は1秒に1回ずつ行われる。しかし、時計のユーザーの中には、機械式時計のような、秒針が流れ動くように見える連続運針(スイープ運針と称することもある。1秒間に数回〜10数回の小刻みの間欠運針であってもよい。)を好む層があり、近年その需要も増している。
一般的なステップモータを用いてそのような要求を満たすことは、駆動の時間間隔を短くし、秒針までの減速比を大きくすれば一応は実現できる。しかし、ロータは無視できない慣性能率を持ち、毎回の駆動ごとに加速されて輪列を駆動するが、余剰の運動エネルギをロータの自由減衰振動の過程で捨てているので、駆動の頻度が増すと共に無駄になる消費エネルギの比率が大きくなり、電源電池の消耗を早めることになる。
このような連続運針を行う指針式電子時計のなかで、特に腕時計は、十分な電池寿命を持たせるために大型の電池を搭載せねばならず、時計の小型化や薄型化を図るには大きな支障があった。
また、電池交換を不要にするために太陽電池等の発電機構を搭載することもあるが、上述の如く、一般的なステップモータを用いる連続運針の場合は消費電力が大きいため、腕時計に搭載できる発電機構では給電が十分ではなく、電池非交換式腕時計を実現することもできなかった。
本発明者は、連続運針用に減速比を大きく設定した場合には、秒針軸段階での出力エネルギ及び出力トルクが必要以上に十分すぎることに着目し、入力エネルギ、具体的には入力ストロークを減らすことで、高頻度の運動であってもエネルギ的な難点を克服できると考え、ロータを同じ方向に回転させずに所定の角度での往復運動、即ち揺動運動をさせることとした。
運動変換器を往復運動させ、または運動方向を転換することによって時計の輪列を駆動する従来技術は、下記特許文献1及び特許文献2に記載されるようなものが知られているので、これらについて順次検討を行った。
図16は特許文献1に示した従来技術に記載された電子時計の構成と作動の要部を示す平面図である。
図16において、左右方向に往復回転するロータ163には駆動カムの送り歯1614aが一体化されており、また互いに噛み合う従動車1611と1612とを設け、送り歯1614aの図示位置からの時計方向の回転で従動車1611を反時計方向に半歯分駆動する。噛み合っている相手方の従動車1612も同量だけ回転する。次に、送り歯1614aの反時計方向の回転で従動車1612を時計方向に半歯分駆動する。この運動を反復することによって、5番車1613を一定の方向に定量ずつ回転させる。
また、従動車の歯を位置決めする逆転止部材167、従動車の歯に衝突させて過大な振幅を防止する回転止めの歯1614b、1614cも記載されている。
図17は、特許文献2に示した従来技術に記載された、電子時計の磁気的な逆脱進機の構成と作動の要部を示す平面図である。
図17において、2つの星車171の各歯は、歯先側が同極、回転軸172側が対極となるように磁化されており、かつ各星車と同軸で固着された2つの歯車173は互いに噛み合っている。そのため2つの星車171は磁気的吸引と反発力とにより図示の状態またはそれを左右反転した状態で安定している。以後、駆動源と常時噛み合うことなく、時刻選択的に駆動源と接触もしくは噛合いが発生する歯車のことを、星車と差別化して定義する。
振動する永久磁石からなる回転振動子176に取り付けた磁石片174は往復運動をする。磁石片174の先端は、2つの星車171の歯先と同極性であるから、星車171の歯との磁気的反発力によって各星車を交互に駆動する。
特許文献2に示した従来技術は、2つの歯車173に連動する2つの星車171を用いているため、図16に示した特許文献1示した従来技術のように、2つの従動車と送り歯とが噛み合う必要がなく、星車171の歯形は、本来の送り作用のための最適設計を適用することができるという利点がある。
ところで、ロータを揺動運動させて異なる方向にある2つの歯車を別々に駆動するという技術が知られている(例えば、特許文献3参照。)。
図18は、その特許文献3に示した従来技術に記載された、水晶時計の駆動機構の構成と作用の要部を示す平面図である。
図18に示したように、正転及び逆転が可能な電気機械変換器の回転軸に固着された駆動爪1825aを備え、毎秒発生する正方向回転信号によって秒伝え車1833の歯を駆動し、これに連なる秒針と一体に動く秒針車1827によって秒送り表示を行う。
一方、例えば、10秒に1回、秒送りパルスの隙間に発生する逆方向回転信号によって逆転し、今度は分針及び時針に連なる4番車1834の歯を駆動する。
つまり、駆動爪1825aは、秒伝え車1833と4番車1834との2つの方向にその先端が向いており、駆動爪自体が2つある構成ともいえる。
秒伝え車1833の歯と4番車1834の歯とは、駆動爪1825aがそれぞれの正規な方向に運動する場合にのみ1歯分駆動されるが、反対方向に運動する場合には接触時に揺れるだけで送られることがないように、位置決め磁石1840により位置決めされている。
このように、特許文献3に示した従来技術は、揺動運動を利用して歯車を送る機構ではあるものの、特許文献2に示した従来技術のように、従動車と連動する星車を備えた構成ではない。
特開昭55−20461号公報(第2頁、第2図) 特公昭39−10891号公報(第1〜第2頁、第7図) 特開昭53−86269号公報(第2〜第3頁、第3図)
特許文献1に示した従来技術は、以下に示す3つの問題点が存在する。
第1に、送り歯がその出発点、例えば、図16で示したように送り歯1614aが両従動車の軸の中点を向いた位置から、送られるべき従動車の歯に当接するまでの移動距離又はその移動に要するロータ163の回転角度がかなり長く、ロータ163の運動に無駄が多く、この過程でエネルギが空費される。
なお、以下の説明では、上述の、送り歯の出発点から送られるべき従動車の歯に当接するまでの移動距離又はその移動に要する送り歯(ロータ)の回転角度を、空走距離又は空走角度と称することにする。
これらは、要するに、ロータ軸などに設けた送り歯のような送り手段が、歯車や星車のような回転部材と当接するまでの距離や、その移動に関わるロータ軸や送り手段の回転角度を示すものである。以下の説明にあっては、これら空走距離や空走角度という概念を統合して、単に空走と称することもある。
第2に、送り歯がその戻り行程で一旦送った同じ従動車の手前側の歯を引っ掛けて戻してしまう現象を防止するため、送り歯と従動車の歯との噛み合い深さが浅くなり、そのため、送り歯から従動車の歯への送り力の伝達効率が低下してしまう。
なお、歯先に近い部分同士が接触摺動するとき、接触力の作用方向は歯車の接線方向から大きく傾き、また摺動摩擦も大きくなることが歯車理論から知られている。
第3に、従動車の歯形は従動車同士の噛み合いおよび送り歯との噛み合いの2種類の噛み合いについて円滑さを満たす必要があり、歯形の自由度が制限される。
特許文献2に示した従来技術は、従動車と連動する星車を用いているため、2つの従動車と送り歯とが噛み合う必要がなく、星車171の歯形の設計に自由度があり、最適設計とすることができる。しかし、以下に示す2つの問題点もある。
第1に、特許文献1に示した従来技術の第1の問題と同様に、揺動運動による各星車を駆動する磁石片174の空走(磁石片174先端の空走距離、つまり回転振動子176の空走角度)が大きい。
第2に、星車の磁気的な位置決め安定力や、磁石片からの磁気的な駆動力が果して十分に得られるかとの危惧があり、場合によってはきちんと歯車を送ることができず、結果として無駄なエネルギを消費してしまう可能性がある。
このように、特許文献1に示した従来技術の問題点である、従動車と送り歯との噛み合せの問題は、星車を用いる特許文献2に示した従来技術が解決できるが、依然として、送り機構における送り歯の空走距離又はロータの空走角度が大きく、また星車への力の伝達に問題があり、無駄なエネルギの消費という問題は、解決されていない。
そして、仮に、特許文献3に示した従来技術のように、ロータ軸に2つの駆動爪(送り歯)を設けた機構を特許文献2に示した従来技術に組み合わせたとしても、それだけでは送り歯の空走にかかわる無駄なエネルギの消費の問題は解決しない。
本願発明は、ロータを揺動運動させる駆動であっても無駄なエネルギの消費をしない。
星車を所定角度ずつ回転させるためのロータの所要回転角度を小さくし、空走距離や空走角度を減少することによって、駆動に要するエネルギの損失を減らし、高頻度の駆動を行っても消費電力を少なくすることができ、しかも動作が確実な揺動型のステップモータを提供することをその目的とする。
本発明の揺動型ステップモータは、上記目的を達成するため、以下の構成を採用するものである。
ロータが所定の揺動角度範囲内にて揺動運動を行うことによって、2つの駆動車を順次送ることにより、出力歯車を所定の方向に所定角度ずつ回転させる揺動型ステップモータにおいて、ロータは、2つの送り歯を有し、ロータが一方向に揺動するとき、一方の送り歯が一方の駆動車を送り、ロータが他方向に揺動するとき、他方の送り歯が他方の駆動車を送ることを特徴とする。
このような構成にすれば、2つの送り歯がそれぞれの駆動車を駆動するため、空走を少なくすることができる。また、その送り歯が送りを担当する駆動車の歯にあらかじめ近づけておくことができるので、さらに空走を少なくすることができる。
駆動車は、送り歯が当接して所定の方向に駆動される星車と、この星車と関連し合うように結合される歯車とで構成し、2つの星車は、互いの歯先同士が噛み合わない位置に設け、2つの歯車は、互いの歯先同士が噛み合う位置に設けるようにしてもよい。
このような構成にすれば、送り歯が送る星車は、送り歯が確実に送れるような最適形状に設計できるから、動作が確実な揺動型ステップモータを実現することができる。
2つの送り歯は、ロータの回転軸に対して所定の開き角度で設け、その所定の開き角度は、ロータが駆動力を受けずステータによる保持力のみの作用によりニュートラル位置にあるとき、2つの送り歯のうち一方の送り歯は、2つの星車のうちの一方の星車の歯の1つに第1の距離で近接し、他方の送り歯は、他方の星車の歯の1つに第1の距離よりも大きい第2の距離で近接する角度であるようにしてもよい。
このような構成にすることより、空走を減ずる条件を更に明確にすることができる。
また、ロータカナの2枚の送り歯の各々は、2つの星車の中心とロータの回転軸の中心とによって形成される三角形範囲の外側にあるようにしてもよい。
このような構成にすることにより、空走を減ずる幾何学的条件を示すことができる。
また、ニュートラル位置において、送り歯の一方とその前方にある一方の星車の1つの歯が最も接近しているとき、次の駆動にあっては、送り歯の一方が一方の星車の1つの歯を駆動し、その駆動が終了してロータが再びニュートラル位置に戻ったときには、送り歯の他方とその前方にある他方の星車の1つの歯が最も接近した状態に入れ替わり、更に次の駆動にあっては、送り歯の他方が他方の星車の1つの歯を駆動するようにしてもよい。
このような構成にすることにより、空走を減ずる動作条件を明確にすることができる。
また、ロータの永久磁石は、直径方向に極性を有し、与えられる駆動力は、前記ロータを180度回転させるには不足するように設定されているようにしてもよい。
このような構成にすることにより、揺動型ステップモータの駆動エネルギの上限を設定することができる。
また、2つの歯車は、2つの星車の各々へ同軸で固着されるようにしてもよい。
このような構成にすれば、複雑な結合機構を設けることなく、星車と歯車とを連動して動かすことができる。もちろん、2つの星車同士の歯の接触を避け、動作を確実にすることもできる。
また、2つの星車の各々と同軸で固着される2つの星車カナを設け、2つの歯車は、この2つの星車カナのそれぞれに連結し、互いに噛み合っているようにしてもよい。
このような構成にすることにより、ロータから見た2つの歯車の慣性能率を小さくし、駆動の負荷を減らしてエネルギのロスを更に低減させることができる。
また、各星車の軸とその歯を結ぶ方向は、各星車の軸とロータ軸とを結ぶ方向に対して互いに半ピッチずれているように、各星車の各々と各歯車との結合における角度関係が設定されており、揺動運動によって、各星車を交互に半ピッチずつ駆動するようにしてもよい。
このような構成にすることにより、揺動型ステップモータによる送り動作を確実に行うことができる。
また、ステータから電気機械的駆動力が与えられていないとき、星車の歯を所定位置に保つための保持手段を更に備えるようにしてもよい。
このような構成にすることにより、非駆動時においても星車の歯の位置を安定させ、外乱の影響をなくし、次の確実な駆動を行わせることができる。
また、保持手段は、星車の歯又は歯車の歯に直接又は間接的に作用する、永久磁石より成るようにしてもよい。
このような構成にすることにより、星車の歯の位置を磁力で摩擦なく保持することができる。
また、保持手段は、星車又は歯車の少なくとも1つに作用する、摩擦を伴うバネ部材であるようにしてもよい。
このような構成にすることにより、保持手段の構造を簡素化することができる。
また、歯車又は星車に噛み合う小歯車を設け、保持手段を小歯車に作用することで、星車または歯車に作用するようにしてもよい。
このような構成にすることにより、保持手段を含む機構を小型化することができる。
また、ロータの揺動角度を制限するための回転規制部材を更に備えるようにしてもよい。
このような構成にすることにより、揺動角度が過大になることを確実に防止することができる。
また、ロータは、ステータから与えられる電気機械的駆動力によって星車の歯を駆動し、駆動期間の終了後はステータからロータに作用する保持力によってニュートラル位置に復帰する運動を反復するようにしてもよい。
このように構成すれば、複雑な機構を有さず、ニュートラル位置へ復帰させることができる。
また、ロータがニュートラル位置に復帰する過程では、ロータを構成する永久磁石の運動によってステータに巻回したコイルに発生する誘起電圧を、揺動型ステップモータの動作判定信号として利用するようにしてもよい。
このように構成することにより、モータの動作が正常であったか否かをチェックすることができ、その結果を駆動条件などにフィードバックすることによって、消費電力を減じながら、揺動型ステップモータの更に高度な動作制御を行わせることを可能にする。
本願発明により、ロータ軸と連動する送り歯が、直接歯車を送らず、歯車と連動する星車を動作させるから、星車を所定角度ずつ回転させるためのロータの所要回転角度を小さくし、空走を減少することによって、駆動に要するエネルギの損失を減らし、高頻度の駆動を行っても消費電力を少なくすることができる。
また、星車を最適設計することができ、送り歯と星車とを適する位置関係にできるから、歯車を確実に動作させることができる。
本発明の第1の実施形態の要部を説明する斜視図である。 第1の実施形態のステータおよびロータを説明する斜視図である。 第1の実施形態のステータおよびロータを説明する平面図である。 第1の実施形態のロータを説明する斜視図である。 第1の実施形態のロータ、星車および歯車を説明する斜視図である。 第1の実施形態の星車と歯車の位相関係を説明する平面図である。 第1の実施形態の動作の前半部を説明する要部平面図である。 第1の実施形態の動作の後半部を説明する要部平面図である。 第1の実施形態の保持手段を説明する要部平面図である。 第1の実施形態の回転規制部材を説明する要部平面図である。 第1の実施形態の回転規制部材を説明する斜視図である。 第1の実施形態の変形例を説明する要部平面図である。 ロータの回転動作の検証を説明するグラフである。 本発明の第2の実施形態の動作の前半部を説明する要部平面図である。 第2の実施形態の動作の後半部を説明する要部平面図である。 特許文献1に示した従来技術を説明する平面図である。 特許文献2に示した従来技術を説明する平面図である。 特許文献3に示した従来技術を説明する平面図である。 本発明の第3の実施形態のロータを説明する斜視図である。 本発明の第3の実施形態のロータを説明する、図19における矢視Aによる平面図である。 カム面の配置を説明する、図20相当の平面図である。 実施例1,2によるロータの振れ角(揺動角度)とトルク伝達効率の関係を示すグラフである。 実施例3によるロータの振れ角(揺動角度)とトルク伝達効率の関係を示すグラフである。 カム面が星車の歯の歯先円内に位置した状態を説明する図である。 ロータの突部とこの突部が突き当てられる回転規制部材との関係を示す図である。 星車の後続する歯がカムに突き当たって過剰回転を防止する作用を示す図である。 本発明の第4の実施形態の、歯底凸部が追加的に形成されているロータを示す図20相当の平面図である。 ロータが一方の星車を回転させた状態を示す図である。 他方の星車が逆回転負荷により戻るのを阻止する作用を説明する図である。
揺動型ステップモータは、駆動車を星車と歯車とし、互いの歯先同士が噛み合わない位置に設けた2つの星車と、それに関連し合うように結合されると共に互いに逆回転するように設けた2つの歯車とを備えている。揺動運動するロータには、所定の開き角度で2つの送り歯が設けてある。送り歯は、その星車と当接して、ロータが動く向きに合わせてそれぞれの星車を押す。
送り歯の開き角度は、ロータが駆動力を受けずニュートラル位置にあるとき、2枚の送り歯のうち一方の送り歯は、一方の星車の歯の1つに第1の距離で近接し、他方の送り歯は、他方の星車の1つに第1の距離よりも大きい第2の距離で近接する角度である。
このような構成によって、星車の駆動を行うときに、空走を小さくし、ロータ動作範囲(回転角度)を狭くすることができ、無駄なエネルギ消費を低減するのである。
実施形態については、駆動車を構成する星車と歯車とを同軸に配置した例を第1の実施形態とし、星車と歯車とを同軸に配置せず、他の歯車(カナ)を用いて軸をずらして配置している例を第2の実施形態として説明する。
なお、駆動車は星車と歯車とで構成するものとしているが、第2の実施形態のように、他の歯車をも用いる構成もまた駆動車という概念である。
また、ロータの送り歯は、ロータに直接設けているのでなく、ロータに送り歯を有するロータカナを設ける構成で説明する。
以下、各実施形態を、図面を用いて説明する。各図にあっては、同一の構成には同一の符号を付与している。また、図面を見やすくするために符号を省略している場合があるため、説明にあって提示された複数の図面があるときは、適宜各図面を参照されたい。
なお、本実施形態は時計に適用した場合を元にしているが、発明に関係のない構成、例えば、地板や受類、指針や駆動回路基板などの時計の構造部品については、説明や図示を省略している。
[第1の実施形態の説明:図1〜図11]
本発明の揺動型ステップモータの第1の実施形態を図1〜図11を用いて説明する。まず、モータ構造を図1〜図4を用いて説明する。
図1には揺動型ステップモータの要部構成が示してある。
図1において、1は磁性材料の板材より成るステータで、ステータA11、ステータB12より成り、両者はロータ穴13の直径の両端部分で非磁性部材14によって接合されている。15は巻芯で、ステータに両端の膨大部で重なり止ネジ19で図示しない地板にネジ止めされて緊定される。17はコイルであり、18は巻枠である。コイル17は、巻枠18の間に細線が巻回されているが、その細部は図面では省略している。
図1に示す、5は引き磁石カナ、6は引き磁石である。31は星車A、32は星車B、41は歯車A、42は歯車B、45は出力歯車である。49は運針輪列である。
図2に示す、2はロータ、21はロータ磁石、22はロータ軸、23は送り歯A、24は送り歯B、25はロータカナである。
図2と図4とはロータ2の構成が詳述してある。
ロータ2は、ロータ磁石21、その回転軸となるロータ軸22、ロータ軸22と一体である2枚の送り歯A23、送り歯B24より成る。ロータ磁石21は、円筒形またはリング状で、その直径方向に磁化されている。
送り歯A23、送り歯B24は、ロータカナ25の一部である。すでに説明したように、本実施形態の説明では、ロータ軸22にロータカナ25を設ける例を示しているため、送り歯とロータカナとが一体となる例を示している。もちろんこれは一例であって、ロータ軸22を削り加工するなどして、送り歯A23と送り歯B24とを備えるようにしてもよい。その場合は、2つの送り歯はロータ軸と一体となる。
送り歯A23と送り歯B24とは、ロータカナ25の主要部分をなす。本発明におけるロータカナ25は、歯が2枚のみであり、噛み合う相手歯車を双方向に回転させることができる普通の小歯車としての機能とは異なっているが、本発明においては、送り歯A23、送り歯B24とそれらの歯底を繋ぐ部分をあわせてロータカナ25とする。なお、他の実施形態や変形例についても同様である。
なお、送り歯と歯底部分とは、ロータ軸22と一体成形されてもよいし、別体であって、例えばリング状の歯底部分がロータ軸に挿入され固着結合されている構成であってもよい。
送り歯2枚の送り歯の向きは、ロータ2の回転軸であるロータ軸22の軸線に対して所定の開き角度を与えられている。これは、送り動作上適切と考えられる角度範囲内から選択されるもので、例えば、135度である。
通常の全回転ステップモータにおいて採用される、例えば8枚の歯を有する普通のロータカナから、隣り合う2つの歯を切除し、切除していない2つの歯に囲まれる4つの歯を切除すると簡単に送り歯A23と送り歯B24とを形成することができる。
この送り歯A23と送り歯B24との開き角度については、後に送り動作と関連させて詳述する。
図3にはステータ1の構成が詳述してある。
図3に示すように、コイル17に駆動電流が与えられない非駆動状態では、ステータ1のロータ穴13内で、ロータ穴13に設けた異形部16の作用により、ロータ磁石21は、その磁化方向が非磁性部材14の方向を向くように、ステータ1との間に磁気的復元力が作用している。この方向をロータ磁石21のニュートラル方向と称することにする。なお、異形部16は、いわゆる内ノッチと呼ばれる構成である。
コイル17に短時間駆動電流が加えられると、ロータ2は、駆動電流の極性に従っていずれかの方向に回転し、駆動電流がなくなると、磁気的復元力によりニュートラル方向に復帰する。駆動電流の大きさは、ロータ2の回転が180度に満たないように設定される。
次に、コイル17に極性が反対で同じ波形の駆動電流が加えられると、ロータ2は前と反対の方向に回転し、駆動電流がなくなると、磁気的復元力により、ニュートラル方向に復帰する。この揺動運動が反復される。
[駆動機構の説明:図1、図5、図6]
次に、駆動機構について図1、図5、図6を用いて説明する。
図5に示すように、40a及び40bは歯車軸である。43はカナA、44はカナBである。指針を駆動するための出力歯車45が、カナB44に噛み合っている。
星車A31と歯車A41とカナA43とは、歯車軸40aにより同軸で設けてある。これにより、星車A31と歯車A41とが関連し合うように結合されている。
同様に、星車B32と歯車B42とカナB44とは、歯車軸40bにより同軸で設けてあり、星車B32と歯車B42とが関連し合うように結合されている。出力歯車45は、カナB44と噛み合っている。
星車A31、星車B32の歯は同数で、互いの歯先同士が噛み合わない位置に設けている。そして、それぞれ送り歯A23、送り歯B24の揺動運動によって交互に駆動される。歯車A41と歯車B42との歯は同数で、両歯車は互いに噛み合っている。
歯車B42へ同軸で設けているカナB44には出力歯車45が噛み合っており、この構成により、両星車は一方が駆動されるとき他方も連動して同じだけ逆方向に回転する。つまり、星車A31と星車B32とが交互に駆動されることによって、出力歯車45が所定角度ずつ同じ方向に回転する。
図1に示すように、運針輪列49は、複数の歯車で構成しており、出力歯車45と噛み合っている。これにより回転力が伝達され、時刻を指示する図示しない指針を運動させる。
本発明の揺動型ステップモータは、2つの星車の回転を連動させる役割をそれらと同軸の歯車A41と歯車B42とに担わせたので、星車A31と星車B32との歯は互いに噛み合う必要はない。
したがって、星車A31及び星車B32の歯形は、送り歯A23及び送り歯B24による駆動効率だけを考慮して設計すればよい。つまり、最適設計ができる。
ところで、図5に示す歯車A41に設けたカナA43は、図示しない指針を駆動する目的においては、使用しない。このカナA43に、カナB44と噛み合う出力歯車45のような歯車を噛み合わせれば、カナA43の回転を伝達できるから、時計の時刻報知やその他の指針の動作に利用できる。
また、そのような利用を、カナA43を用いて行わない場合でも、歯車軸40aに同軸でカナA43を設けても構わない。そのようにすることで、歯車軸40bに同軸で設けている星車B32と歯車B42とカナB44との構成と同じになるから、回転体としてのバランスが良くなると考えられる。
さらにまた、歯車A41とカナA43とを一体とし、同様に歯車B42とカナB44とを一体とした部品としたときに、双方の部品の共通化も図れ、コストダウンにもなり便利である。
[2つの星車の位相関係の説明:図6]
次に、星車A31及び星車B32の歯の位相関係について図6を用いて説明する。
図6に示すように、星車A31は歯車A41の背後にあり、歯車A41に設けた6つの穴からわずかに見える程度である。同様に、星車B32も歯車B42の背後にある。
星車A31及び星車B32の歯数は、共に24枚とする。歯車A41及び歯車B42の歯数は、共に48枚とする。
送り歯B24は反時計方向に回転を開始した直後で、星車B32の歯の1つにまさに当接し、その歯を押して駆動しているところである。
星車A31の各歯は、歯車A41の歯の背後に隠れて図上では見えていないが、星車A31の中心P1(図5に示す歯車軸40aの中心でもある)から引いた仮想線である、歯の方向を表す放射線L3と重なる位置にある。
星車B32の各歯は、星車B32の中心P2(図5に示す歯車軸40bの中心でもある)から引いた仮想線である放射線L4と重なる位置にある。
また、各星車の中心P1、P2からそれぞれロータ軸22の中心P0を見たとき、P0は放射線L4の1本と重なるが、放射線L3のうち2本はP0を中央に挟むように位置する。即ち、各星車の軸とその星車の歯とを結ぶ方向は、各星車の軸とロータ軸とを結ぶ方向に対して互いに半ピッチずれているように、各星車の各々と各歯車との結合における角度関係が設定されていることになる。
これは、ロータ2の揺動運動によって、各星車を交互に半ピッチずつ駆動するための構成である。この構成によって、送り歯A23と星車A31との関係と、送り歯B24と星車B32との関係と、が全く対称かつ力学的に同等に保たれ、円滑な駆動を行うことができる。
なお、各星車の歯の位相をずらせたこの関係は、後述の説明にあっても同様である。
ロータ2は、星車A31及び星車B32と比べて小さくすることができ、ロータ2自体の慣性モーメントを小さくすることができることから消費電力低減が可能であるとともに、ロータ2と星車A31あるいは星車B32との減速比を大きくとることができるためにロータ2に対して星車A31あるいは星車B32の慣性モーメント影響を小さくすることができることから消費電力を低減することができる。
[ニュートラル位置及び送り動作の説明:図7、図8]
次に、歯車の送り動作を図7及び図8を用いて説明する。
図7及び図8は、揺動駆動の1サイクルにおいて、送り動作の要所となる各瞬間を描いたものである。各図において、図面を見やすくするため、本来立体的に配置されている各構成をできるだけ平面にして示した。つまり、構成上下側にあるロータ軸と星車の構成グループと、構成上下側にある歯車やカナや出力歯車の構成グループとを図面左右に分けて平面的に示している。
なお、図面を見やすくするため、歯車と星車の歯数は、図6に示した例とは異なるものとしている。また本図では、出力歯車45は、図6に示した例とは異なり、カナA43の方に噛み合っている例を示している。
図7(a)は、駆動の直前の状態を示し、図示しないロータ磁石21は前述したニュートラル方向を向いている。このニュートラル方向とは、図3を用いて説明したように、コイル17に駆動電流が与えられない非駆動状態では、ロータ穴13に設けた異形部16の作用により、ロータ磁石21は、その磁化方向が非磁性部材14の方向を向くように、ステータ1との間に磁気的復元力が作用しているためである。
ロータ磁石21、つまりロータ軸22が所定のニュートラル方向を向いていれば、すなわちロータ磁石21と一体のロータ軸22に設けた送り歯A23及び送り歯B24もまた所定の方向を示す。この図7(a)の位置がこの2つの送り歯のニュートラル位置となっている。
図7(a)に示すように、このニュートラル位置では、送り歯A23及び送り歯B24は、星車A31及び星車B32の歯に、それぞれ接近している。このとき、送り歯A23と星車A31の歯とが近接する距離を第1の距離とし、送り歯B24と星車B32の歯とが近接する距離を第2の距離とすると、第1の距離よりも第2の距離の方が大きくなっている。
図7(a)に示す例では、送り歯A23と星車A31の歯とは、わずかに接触しない程度まで近接しており、送り歯B24は、星車B32の歯間ピッチの中央位置付近に接近している。
つまり、ここで、ロータ2が駆動されることによって運動する向きを前方と定義すると、送り歯A23のすぐ前方には、星車A31の歯の1つが最も接近した位置にある。送り歯B24のすぐ前方には、星車B32のすぐ前方にある歯とすぐ後方にある歯の間のピッチ中央位置付近が接近した位置にある。
第1の距離及び第2の距離は、送り歯の長さや、星車の歯数や形状により異なるため、一概に数値で表すことできないが、ロータがニュートラル位置にあるときに、この第1の距離と第2の距離とが異なっていることが特徴である。
ここで、中心をP0とするロータ軸22の方向を、送り歯A23と送り歯B24との開き角度の2等分線の方向として定義する。そして、星車A31の中心をP1、星車B32の中心をP2とする。さらに、中心P1と中心P2とを結ぶ仮想線の線分をL2とし、ロータ軸22のニュートラル方向を示す仮想線である直線L1を定義する。
すると、直線L1が線分L2の垂直二等分線となっていることが、機構の幾何学的な対称性から望ましい。
また、送り歯A23と送り歯B24がニュートラル位置となっているとき、その位置は、P0、P1、P2の3点が形成する三角形範囲の外側、詳しくは三角形の頂角P0の外側にある。
図7(b)は、コイル17に加えられた駆動電流により生じた駆動力により、ロータ軸22がニュートラル方向から時計方向(図中右回り)に約45度回転し、送り歯A23は、そのすぐ前方にある星車A31の1つの歯に当接し、星車A31を歯のピッチの半分の角度だけ回転駆動した状態を示している。
送り歯A23は星車A31の1つの歯に近接した位置から回転をするため、空走はなく、駆動電流により生じた駆動力によってロータ2が回転する回転角度を狭くすることができるため、消費電力は低減可能である。
図7(b)に示す矢印は、各車の回転方向を表わしている。歯車A41と歯車B42との噛み合いにより、駆動されない星車B32も半ピッチ回転する。
図7(c)は、その駆動が終わり、ロータ磁石21とステータ1との磁気的な復元回転力によりロータ軸22が反時計方向(図中左回り)に戻り、ニュートラル方向に復帰した状態を示している。ロータ軸22がニュートラル方向に復帰したので、すなわち、送り歯A23と送り歯B24もニュートラル位置に復帰している。
ただし、仔細に見れば、前のステップで送られた分だけ各星車や各歯車の角度は進んでいる。
図8(a)は、図7(c)と全く同じであるが、ニュートラル方向にあるロータ軸22が反時計方向にこれから回転しようとしている状態を示している。
このとき、送り歯A23と送り歯B24と各星車の歯との距離関係が図7(a)とは変化し、送り歯B24とその前方にある星車B32の歯の1つとが最も接近する。送り歯A23は星車A31のすぐ前方にある歯とすぐ後方にある歯の間のピッチ中央位置付近に接近する。
つまり、今度は、送り歯B24と星車B32の歯とが近接する距離を第1の距離とし、送り歯A23と星車A31の歯とが近接する距離を第2の距離とすると、この場合でも、第1の距離よりも第2の距離の方が大きくなっている。
図8(b)は、ロータ軸22が駆動力により反時計方向に45度回転し、送り歯B24がそのすぐ前方にある星車B32の歯を時計方向に歯のピッチの半分だけ回転させた状態を示す。
図8(c)は、駆動を終了し、各星車と各歯車は回転が進み、ロータ軸22は磁気的復元力によりニュートラル方向(つまり、ニュートラル位置)に復帰した状態を示す。図8(c)は各歯車の回転が進んでいることを除けば、図7(a)と変わらない。
以上のように、本発明の揺動型ステップモータは、図7(a)〜図8(c)の状態を1サイクルとしてその運動を続けることで、出力歯車45に接続されている指針を連続運針させる。
[2つ送り歯の角度の説明]
次に、ロータ軸22に設けた2枚の送り歯である、送り歯A23と送り歯B24とに設定した開き角度などについて説明する。
本発明の目的に対応させると、(1)各送り歯は、次に駆動されるべき星車の歯の1つに当接すべく大変接近していること、(2)なるべく小さな角度で星車の歯を半ピッチ分駆動できること、(3)駆動が終わった後の戻り行程で、送り歯が駆動された星車の歯の手前側の歯を引っ掛けないこと(多少は触れてもよいが、そのため星車が元の角度まで戻されてはならない)、等が重要であると考える。
送り歯A23と送り歯B24との開き角度、星車A31及び星車B32の歯のピッチ、そして、それぞれの星車の歯形は、これらの条件である、星車の歯と送り歯との接近距離、星車の歯の所要角度、星車の歯と送り歯との実質的非干渉条件をバランスよく満たすようにしなければならない。
特に、星車の歯と送り歯との実質的非干渉条件は、送り動作の確実性のため必須であると考えられる。
すでに図示して説明した星車や歯車の歯数などは、本発明の揺動型ステップモータを搭載する指針式電子時計の大きさなどにより決まるから、一概に歯数値を定義したり、星車の歯の所要角度などを数値で規定することはできない。しかし、図6〜図8の歯形やそれらの配置関係はその非干渉条件を満たしている。
[星車位置の保持手段:図1、図9]
次に、星車や歯車の角度ずれを防止する保持手段について図1及び図9を用いて説明する。
星車A31及び星車B32のいずれも、送り歯A23や送り歯B24により駆動されていない期間においては、各星車も歯車A41及び歯車B42もフリーであると、外乱等によってその角度がずれ、次の駆動や動作に支障を来たす恐れがある。本発明の揺動型ステップモータは、それを防止するために保持手段を設けている。この保持手段は、歯車A41に噛み合せる機構を例にして説明する。
図9は、保持手段を説明する平面図である。歯車A41は、磁性体より成る引き磁石カナ5が噛み合っている。引き磁石カナ5のその歯の1つに接近させて、直径方向に磁化した例えば円筒形またはリング状の永久磁石より成る引き磁石6を配置している。引き磁石カナ5の回転軸や引き磁石6は、図示しない地板上などに固定されている。
引き磁石6は、引き磁石カナ5の最接近した歯を吸引してその位置を保たせようとするので、歯数を適切にしておけば、星車A41の歯を所定位置(駆動直前の位置)に位置決めすることができる。このような磁気的な保持手段は、摩擦損失がないので優れている。
また、引き磁石6が、引き磁石カナ5の最接近した歯を吸引する際には、引き磁石カナ5を回転させるトルクが作用するため、引き磁石カナ5への回転トルクは歯車A41に作用し回転させることができる。そのため、駆動電流を流す時間を短くし、駆動電流により作用させるトルクによって動作する送り歯A23の動作範囲を狭くして、送り歯A23による歯車A41を回転させる角度を小さくしても、引き磁石6により作用するトルクによって歯車A41は必要な角度を回転することができることから、駆動電流を流して歯車A41を回転させる角度を低減することができ、低消費電力を達成することができる。
この保持手段は、図9に示す例では、歯車A41側に設ける例を示したが、もちろんこれに限定されない。歯車B42側に設けてもよいし、歯車A41側と歯車B42側との両方に設けてもよい。
スペース的な関係で磁気的な保持手段が設置できない場合等は、簡略版として、星車や歯車に摩擦手段を適用してそれを保持手段としてもよい。
図示しないが、例えば、歯車軸に「針座」のような薄い皿バネを設けてもよいし、星車の歯の側面に側圧バネをかける、あるいは山形の頭部を持つバネ部材を星車の歯にかける等の機構も考えられる。
[回転規制部材:図10、図11]
次に、ロータの異常な回転を防止する回転規制部材について図10及び図11を用いて説明する。
本発明の揺動型ステップモータを腕時計に搭載するなどして、仮に腕時計が落下などしたとき、強い衝撃による外乱でロータが異常に回転してしまうことがある。例えば、180度回転してしまうと、次の揺動運動の位相(回転方向)が反転してしまい、動作に支障が生じる。本発明の揺動型ステップモータは、それを防止するために回転規制部材を設けている。
図10は回転規制部材を説明する平面図であり、図11は斜視図である。これらの図に示すように、平面形状を三角形とする回転規制部材7を設けている。
回転規制部材7は、ステータ1や図示しない地板などに固定され、その先端7aを、図示しない送り歯A23と送り歯B24の運動軌跡の内部に嵌入させたものである。図10に示す例では、所定の開き角度を有する送り歯A23と送り歯B24との間に先端7aがある。
なお、穴7bは回転規制部材7の軽量化のために設けたものであって、図示する例では、2個設けている。本発明の揺動型ステップモータを組み立てるときなどに、この穴7bがあると、そこを通して下側の部材が見えて便利でもある。
このような構成にすれば、回転規制部材は送り歯に干渉してその運動範囲が確実に規制できる。
なお、図11は、図1と同じ方向からみた斜視図であり、回転規制部材7をコイル17の傍に設けるような例を示しているが、もちろんこれは一例であって、他の任意の手段を用いてもよい。例えば、回転規制部材7を棒状とし、ステータA11又はステータB12に終端部分を固定し、その先端7aを送り歯A23と送り歯B24の運動軌跡の内部に嵌入させるようにしてもよい。
回転規制部材7には複数の穴7bが設けている点からも分かるように、特に強度が必要な部材ではないため、送り歯の異常な回転を防止できれば、その形状を自由に変更できる。
[第1の実施形態の変形例の説明:図12]
次に、第1の実施形態の変形例を図12を用いて説明する。
図12は、揺動駆動の1サイクルにおいて、送り動作の要所となる各瞬間を描いた要部平面図である。この図においても図7及び図8に示す例と同様に、図面を見やすくするため、本来立体的に配置されている各構成をできるだけ平面にして示した。つまり、構成上下側にあるロータ軸と星車の構成グループと、構成上下側にある歯車や出力歯車の構成グループとを図面左右に分けて平面的に示している。
第1の実施形態の変形例は、星車A31及び星車B32の歯数を極めて少なくしたものである。図12に示す例では、その歯数を5枚とした。
図12において、星車A31と歯車A41とは、歯車軸40aにより同軸に設けてある。同様に、星車B32と歯車B42とは、歯車軸40bにより同軸に設けてある。出力歯車45は、カナを介さず歯車A41に直接噛み合わせている。
すでに説明したように、ロータ軸22の中心をP0、星車A31の中心をP1、星車B32の中心をP2とし、中心P1と中心P2とを結ぶ仮想線の線分をL2とし、ロータ軸22のニュートラル方向を示す仮想線である直線L1を定義するが、すでに説明した例とは、送り歯A23及び送り歯B24の向きが異なっている点に注意されたい。このときの開き角度は約110度である。これら送り歯の位置は、P0、P1、P2の3点が形成する三角形範囲の外側にあることは変わらない。
また、歯車A41、歯車B42、出力歯車45の特定の歯の1つに黒丸で表わした標識Mを付し、その回転角度を順次追うことができるようにしてある。
なお、図12は、図7及び図8を用いた説明を更に簡略化し、揺動駆動の1サイクルを図12(a)〜図12(d)に表している。
図12(a)は、1サイクルの揺動駆動の開始直前、ロータ軸22がニュートラル方向にある状態を示している。
最初に送られる星車B32の歯は、図中に一点鎖線で示す送り歯の回転軌跡Rにあって送り歯B24の前方にある。他方の星車A31の歯は半ピッチずれて送り歯の回転軌跡Rから外れている。
図12(b)は、送り歯B24が反時計方向(図中左回り)にθ1回転し、星車B32を半ピッチ駆動した状態を示している。角度θ1は、約50度である。
図12(c)は、前半の駆動が終わり、ロータ軸22が磁気的復元力によってニュートラル方向に復帰した状態を示している。
図12(d)は、送り歯A23は時計方向(図中右回り)にθ1回転し、星車A31を半ピッチ駆動した状態を示している。その後更に磁気的復元力により、ロータ軸22と各星車の歯は図12(a)の状態に戻り、揺動の1サイクルによる駆動を終わる。ただし、各歯車の回転は進んでいる。もちろん、各送り歯は復元過程で駆動した歯以外の歯と干渉することがない。
以上説明したように、本発明の揺動型ステップモータは、星車A31や星車B32の歯数、送り歯A23及び送り歯B24の向きやその開き角度を自由に変えることができる。大切なことは、各要素の位置関係であり、星車の歯数や送り歯の角度などは、本発明の揺動型ステップモータを搭載する指針式電子時計の仕様などに応じて自由に変更できる。
[回転動作の検証の説明:図1〜図3、図13]
次に、本発明の揺動型ステップモータから抽出される信号を用いて、動作の検証を行う技術について、主に図13の波形グラフを用いて説明する。
図13において、8は検出パルス、10及び11はコイルを流れる電流の波形である。
図13は、1回の駆動の際にコイル17を流れる電流の波形を示したものである。この信号は、コイル17から得られるものであるから、知られている電流検出回路を用いて簡単に取り出すことができる。
グラフに図示した波形は、ステータ1から駆動電流が印加されロータ2が一方向に駆動されている期間T1(波形10)、1回の(片側の)駆動が終わり、復元力によってロータ2が減衰振動しながら逆起電力を発生し、ニュートラル方向に収束する期間T2(波形11)より成る。その後は省略する。
期間T1の波形10が鋭く変動しているのは、その期間中細かい数個の分割されたパルスとして断続的な駆動電圧がコイル17に印加されたためである。このような駆動方式も全回転型のステップモータにおいてよく行われるものであるが、もちろん適当な幅の単一のパルスを用いて駆動してもよい。
所期の駆動が行われたか否かの検証は、期間T2内でなされる。自由振動によって生じる逆起電力の波形は、駆動が余裕をもって力強く行われた場合に振幅が大きく、そうでない場合は振幅が小さい。期間T2内では一定の幅でテストパルス8が発生している。一方、波形11が所定の検出レベル(例えば、0.1mA)以上となったテスト期間T3内に入った検出パルス8の本数を知られている計測回路で計測する。図13に示す例では、図中実線8aで示すテストパルスが所定の検出レベルを超えており、その数は4本である。
例えば、このテストパルス数4本を正常な数と定義し、期間T1にて正常に駆動(送り動作)がなされたとする。そうして、直前と同じ波形(かつ逆極性)の駆動パルスを次回も印加する。
例えば、期間T3内の検出パルス数が1〜3本であったとすると、回転不足と判定し、次回は駆動パルスの幅、数、電圧のいずれかを増強する。
また、期間T3内の検出パルス数が0本であったならば、非回転と判定し、再度同方向のパルスを供給して駆動をやり直す。
そして、期間T3内の検出パルス数が5本であったとすると、過回転であると判定し、次回の駆動パルスはエネルギをダウンさせる。
また、コイルに流れる電流波形を用いて回転検出する方法として、回転規制部材7に送り歯A23又は送り歯B24が衝突する程度の駆動パルスを印加して、衝突した際の電流波形変化を捉えることで、確実に必要な角度を回転したことを判断することもできる。
さらに、コイルに流れる電流波形のピーク値を捉えて、そのピークとピークの時間間隔と回転角度との相関データから必要な角度を回転したかどうかを判断することもできる。
以上のように、本発明の揺動型ステップモータも、知られているステップモータと同様に、1回の駆動の際にコイルに流れる電流波形を用いて動作の検証を行うことができる。
[第2の実施形態の説明:図14、図15]
次に、本発明の揺動型ステップモータの第2の実施形態を、動作の説明図を兼ねた要部平面図である図14、図15を用いて説明する。
第2の実施形態とすでに説明した第1の実施形態との主な相違点は、歯車A41及び歯車B42が星車A31及び歯車A41と関連し合うように結合されていることには変わりはないが、歯車A41及び歯車B42は、歯車軸40a及び歯車軸40bと同軸ではなく、別の歯車(カナ)を介して接続しているという点である。
まず、構成を説明する。
図14、図15に示すように、40cは歯車軸である。46はカナC、47はカナD、48はカナEである。カナC46と星車A31とは、図示しない歯車軸40aに同軸に設けてある。同様に、カナD47と星車B32とは、図示しない歯車軸40bに同軸に設けてある。カナE48と歯車A41とは、歯車軸40cに同軸に設けてある。
なお、星車A31及び星車B32と送り歯A23及び送り歯B24との関係は、すでに説明した第1の実施形態と同じである。
歯車A41はカナC46と噛み合っており、歯車B42はカナD47と噛み合っている。そして、第1の実施形態と同様に、歯車A41と歯車B42とが噛み合っている。出力歯車45は、カナE48と噛み合っており、更に図示しない輪列機構に接続し、指針を駆動する。図14は平面図であるから、星車と歯車との位置関係が見にくいが、出力歯車45は、カナE48にのみ噛み合っている。
図14に示す構成とすでに説明した図1に示す構成とでは、図面を見やすくするため出力歯車45の歯数は同じとしているが、図示しない指針を正しく駆動するため、出力歯車45の減速比を適するものにすることは言うまでもない。
このように、第2の実施形態は、歯車A41及び歯車B42を星車A31及び星車B32と同軸にせず、双方をカナC及びカナDにより接続し、減速させた構成とすることにより、ロータ軸22から見た歯車A41、歯車B42の慣性能率は速度比の2乗に反比例して減少し、ロータ軸22の慣性負荷を少なくすることができる。これにより、本発明の揺動型ステップモータの第2の実施形態では、第1の実施形態に比べて、その駆動を一層容易にし、所要エネルギを更に減少させることができる。
次に、動作を説明する。
図14、図15の動作の説明は、図7及び図8を用いて説明した第1の実施形態の動作の説明に準ずるので、簡略に行う。
図14(a)は動作直前の、ロータ軸22がニュートラル方向にある状態を示している。送り歯A23及び送り歯B24もまたニュートラル位置にある。このニュートラル位置では、送り歯A23のすぐ前方には星車A31の歯の1つが最も接近した位置にあり、送り歯B24とその前方にある星車B32の1つの歯との距離は、比較的接近しているもののやや遠い。
図14(b)は、コイル17に加えられた駆動電流により生じた駆動力により、ロータ軸22がニュートラル方向から時計方向に約45度回転し、送り歯A23は、そのすぐ前方にある星車A31の1つの歯に当接し、星車A31を半ピッチだけ回転駆動した状態を示している。図中の矢印は回転方向を示している。
図14(c)は、その駆動が終わり、ロータ磁石21とステータ1との磁気的な復元回転力によりロータ軸22が反時計方向に戻り、ニュートラル方向に復帰した状態(但し、歯は進んでいる)を示している。
図15(a)は、図14(c)と全く同じであり、次の反対側への駆動の直前状態である。ニュートラル方向にあるロータ軸22が反時計方向にこれから回転しようとしている状態を示す。
このとき、送り歯A23と送り歯B24と各星車の歯との距離関係が図14(a)とは変化し、送り歯B24とその前方にある星車B32の歯の1つとが最も接近し、送り歯A23とその前方にある星車A31の歯の1つとの距離は比較的接近してはいるもののやや遠くなる。
図15(b)は、ロータ軸22が駆動力により反時計方向に45度回転し、送り歯B24がそのすぐ前方にある星車B32の歯を時計方向に歯の半ピッチだけ回転させた状態を示す。
図15(c)は、駆動を終了し、各星車と各歯車は回転が進み、ロータ軸22は磁気的復元力によりニュートラル方向に復帰した状態を示す。図15(c)は各歯車の回転が進んでいることを除けば、図14(a)と変わらない。
以上説明した実施形態では、駆動車は星車と歯車とで構成するものとして説明したが、駆動車をどちらか一方で構成してもよい。例えば、歯の形状や大きさを適するものとした星車で構成してもよい。
大切なことは、ロータには2つの送り歯を有しており、このロータが一方向に揺動するとき、一方の送り歯が一方の駆動車を送り、ロータが他方向に揺動するとき、他方の送り歯が他方の駆動車を送るということである。
[その他の変形例]
以上、説明した実施形態及び変形例以外に、本発明の作用や効果を損なわない範囲で許容される種々の変更の可能性について述べる。
(1)2枚の送り歯の形状、ニュートラル状態における待機位置、2つの星車の歯数又は歯形を非同一とする構成。
(2)ロータ軸22のニュートラル方向を非対称とする構成。例えば、ニュートラル方向を示す直線L1がP1、P2の垂直二等分線ではない場合。
(3)ロータ磁石21のニュートラル位置にあるとき、磁極がステータA11とステータB12との接合部である非磁性部材14の方向から逸れた方向を向くようにする構成。この場合、駆動力を揺動回転方向により駆動力を異ならせるため、交互に発生する駆動パルスの波形も異ならせる場合があり得る。
(4)2枚の星車の歯のピッチのずれを、半ピッチではないピッチとする構成。
(5)駆動の頻度が低い(例えば毎秒1〜数回)場合でも、慣性負荷を抑えることにより、ロータが全回転する従来のステップモータよりも低消費電力化をはかることができる可能性がある。
上述した各実施例1,2(第1の実施形態、その変形例、第2の実施形態)は、星車31,32をそれぞれ押してこれら星車31,32を送る送り歯23,24が文字通り歯車の歯の形状を呈したものであるが、本発明の揺動型ステップモータにおける送り歯はその形態のものに限定されるものではない。
すなわち、例えば図19の斜視図および図20の平面図に示すように、送り歯23,24がカム27として形成されていてもよい。
つまり、図示のカム27は、前述の各実施例で示された2つの送り歯23,24の間の空間26が、2つの送り歯23,24の歯先間を結ぶ曲面によって閉じられて形成されたものとして捉えることができる。
そして、各送り歯23,24の、星車31,32にそれぞれ当接する面(歯面)が、カム27の両端のカム面27A、27Bとして形成されていて、ロータ2の回転により、カム面27Aが星車31を送り、カム面27Bが星車32を送る。
なお、カム27も送り歯23,24と同様に、ロータカナ25の一部である。
また、このロータカナ25の、ロータ2の揺動運動の中心P0を挟んでカム27が形成された部分と反対側の部分に、ロータ2の半径方向外側に向けて突出した突部28が形成されている。
この突部28は、後述する回転規制部材50に突き当てられて、ロータ2の揺動角度範囲を物理的に規制するものである。
前述した各実施例では、ロータ2の揺動に起因した送り歯23,24による星車31,32の送りの方向は、各送り歯23,24が当接する星車31,32の歯同士を近づける方向に送っている。
これは、図7(a)に示すように、これらの実施例のロータ2の2つの送り歯23,24が、2つの星車31,32の中心P1,P2とロータ2の揺動運動の中心P0とを結んで形成される三角形の外側領域に配置されているためである。
一方、本実施例3では、図21に示すように、ロータ2のカム27(少なくともカム27の両端の2つのカム面27A,27B)が、2つの星車31,32の中心P1,P2とロータ2の揺動運動の中心P0とを結んで形成される三角形(一点鎖線で示す)の内側領域に配置されている。
そして、ロータ2が揺動運動の中心P0回りに図示反時計回りに揺動したときは、カム面27Aが星車31の歯を押圧して、星車31を中心P1回りに時計回りに回転させる。ロータ2が揺動運動の中心P0回りに図示時計回りに揺動したときは、カム面27Bが星車32の歯を押圧して、星車32を中心P2回りに反時計回りに回転させる。
この結果、ロータ2の揺動に起因したカム面27A,27Bによる星車31,32の送りの方向は、各カム面27A,27Bが当接する星車31,32の歯同士を遠ざける方向に送る。
このように、ロータ2のカム27が2つの星車31,32の中心P1,P2とロータ2の揺動運動の中心P0とを結んで形成される三角形の内側領域に配置されている構造によると、カム面27Aと星車31の歯とを極めて近接させることができ、また、カム面27Bと星車32の歯とを極めて近接させることができるため、カム面27Aが星車31の歯に当接するまでに要する空走距離を前述の各実施例のものよりさらに短くすることができる。
同じく、カム面27Bが星車32の歯に当接するまでに要する空走距離も前述の各実施例のものよりさらに短くすることができる。
したがって、空走距離を短縮することによる、消費電力の低減を実現することができる。
また、実施例3のカム面27A,27Bと星車31,32の歯の歯面との当たり始めにおいては、歯面の歯形円弧のうち半径の大きい円弧部分で接触するのに対して、実施例1の送り歯23,24の歯面と星車31,32の歯の歯面との当たり始めにおいては、歯面の歯形円弧のうち半径の小さい円弧部分で接触するため、実施例1では図22に示すように、当たり始め(ロータ2の振れ角15度)におけるロータ2から星車31,32へのトルク伝達効率は約42[%]であるのに対して、実施例3では図23に示すように、当たり始め(ロータ2の振れ角−45度)におけるロータ2から星車31,32へのトルク伝達効率は約82[%]と格段に大きい。
したがって、実施例3は、静止状態の星車31,32をロータ2によって回転させ始めるときの駆動能力が実施例1よりも向上していることになり、この点でも、電力の利用効率を向上させることができる。
なお、ロータ2と星車31,32との当たり始めから当たり終わりまでの全域(実施例1ではロータ2の振れ角15〜60度の範囲、実施例3ではロータ2の振れ角−45〜0度の範囲)でのトルク伝達効率の変動幅も、実施例3の方が実施例1よりも小さいため、ロータ2および星車31,32の歯にそれぞれ作用する疲労を実施例1よりも低減させることができ、耐久性を向上させることができる。
また、歯車の停止位置が想定された位置からずれた場合であっても、高い伝達効率を維持することができるため、安定動作が可能である。
さらに、ロータ2の大きさを小さくすることができるため、慣性モーメントを小さくすることができ、揺動させるのに都合がよい。
さらに、ロータ2の小型化により、星車31,32と連動する歯車41,42との関係で減速比を大きく設定することができ、これにより消費電力の一層の低下を実現することができる。
本実施例3におけるロータ2のカム面27A,27B間の、揺動運動の中心P0回り角度θは、例えば45度であるが、本発明におけるカム面間の角度は必ずしもこの角度に限定されるものではなく、星車31,32に形成された歯の高さやロータ2の揺動運動の中心P0からカム27の外周面までの半径方向に沿った距離等に応じて適宜設定することができる。
本実施例3におけるカム27は、図24に示すように、その両端に形成された2つのカム面27A,27Bのうち少なくとも一方が常に、2つの星車31,32のうちいずれか一方の星車31または星車32の歯先円(図24において二点鎖線で示す)内に配置されるように形成されている。
これは、ロータ2がニュートラル位置の状態においても同様であり、この結果、上述したカム面27A,27Bの送り動作により駆動された星車31,32が、その回転の勢い(慣性)で過剰に回転しようとしても、星車31または星車32の歯が、少なくとも一方の星車31,32の歯の歯先円内に侵入した状態のカム27に当たって、その過剰回転の勢いが滅失されるため、星車31,32の過剰回転を阻止することができ、星車31,32の過剰回転による精度低下を防止することができる。
また、本実施例3の揺動型ステップモータは、図25に示すように、ロータ2の揺動角度範囲(例えば、−45〜0度)の両端において、ロータ2の突部28に突き当てられる回転規制部材50が備えられているため、ロータ2自体が揺動角度範囲を超えて過剰に回転しようとしても、揺動角度範囲の両端において突部28が回転規制部材50に物理的に突き当たるため、ロータ2が揺動角度範囲を超えて過剰に回転するのを確実の阻止することができる。
しかも、回転規制部材50は、突部28の長さ(ロータ2の半径方向に沿った長さ)に応じた、ロータ軸22からの距離の位置に配置することができるため、突部28の長さは短く設定することができ、これによりロータ2の全体の大きさを小型化してロータ2の慣性モーメントを小さくすることができ、低消費電力化が達成することができる。
さらに、カム27は、ロータ2の揺動角度範囲の両端において、すなわち、突部28が回転規制部材50に物理的に突き当たっている状態において、星車の歯に当接した側のカム面(図25においては星車31を回転させた側のカム面27A)とは反対側(他方の星車に当接する側)のカム面(図25においてはカム面27B)が、そのカム面が当接した歯に後続する歯(回転方向に沿って後続する歯)に近接した状態で、この星車の歯の歯先円内に侵入した状態となるため、図26に示すように星車31が過剰に回転したとしても、後続する歯が歯先円内に侵入したカム面27Bに当たり、その過剰な回転動作が継続するのを防止することができる。
しかも、後続する歯がカム面27Bに当たるまでに回転した過剰な回転量(角度)は、後続する歯が本来停止すべきであった角度位置から、カム面27Bに接した角度位置までの僅かな角度であるため、過剰な回転量をごく小さいものに抑えることができる。
図27は、本発明の揺動型ステップモータの第4の実施形態(実施例4)であり、実施例3のロータ2において、カム27の2つのカム面27A,27Bの間の、ロータ2の揺動運動の中心P0回りの空間のうち両カム面27A,27Bを除いた領域(カム面27A,27Bが、対応する星車31,32に接してこれら星車31,32を回転させる機能を発揮するのに必要な領域を除いた領域)に、2つのカム面27A,27Bのうち一方のカム面27A(またはカム面27B)が一方の星車31(または星車32)に接している状態のとき他方の星車32(または星車31)の歯先円内に侵入する歯底凸部29A,29Bが形成されているものである。
すなわち、例えば図28に示すように、ロータ2が図示時計回りに揺動して、一方のカム面27Bが一方の星車32の歯に接し、この星車32を図示反時計回りに回転させた状態のとき、星車32に当接していたカム面27Bとは反対のカム面27A側に形成された歯底凸部29Aが、他方の星車31の歯先円(二点鎖線で示す)内に侵入した状態となる。
ここで、星車32には、星車32と機構的に繋がる輪列から、例えばカレンダー負荷等の逆回転負荷(図示時計回りに駆動させようとする負荷)が作用しているため、星車32の歯からカム面27Bが離れると同時に、星車32,31は逆回転(星車32は時計回りの回転、星車31は反時計回りの回転)しようとする。
しかし、本実施例4の揺動型ステップモータは、一旦、順方向(星車32は反時計回りの方向、星車31は時計回りの方向)に回転した星車31が逆回転負荷によって反対方向(図示反時計回りの方向)に戻ろうとしても、図29に示すように、その歯の歯先円内に歯底凸部29Aが侵入しているため、星車31の歯が歯底凸部29Aに突き当たって停止し、星車31,32の反対方向への回転を阻止することができる。
なお、歯底凸部29A,29Bの高さ(ロータ2の揺動運動の中心P0からの半径方向に沿った長さR)や、歯底凸部29A,29Bが形成される、揺動運動の中心P0回りの角度範囲αは、星車31,32の歯の数や高さ、星車31,32とロータ2との位置関係等に応じて適宜設定することができる。
また、歯底凸部29A,29Bの高さは、揺動運動の中心P0回りの角度範囲αの全域に亘って均一であってもよいし、不均一なもの、すなわち特定の角度範囲についてのみ高さが異なるようなものであってもよく、どのような角度範囲についてどのような高さに設定するかについては、同じく星車31,32の歯の数や高さ、星車31,32とロータ2との位置関係等に応じて適宜決めればよい。
この発明は、腕時計をはじめとする各種の指針を備えた電子時計の駆動源として利用できる。駆動に要するエネルギの損失が小さいから、特に連続運針型の指針式の電子腕時計に好適である。
関連出願の相互参照
本出願は、2010年9月9日に日本国特許庁に出願された特願2010−201783に基づいて優先権を主張し、その全ての開示は完全に本明細書で参照により組み込まれる。

Claims (21)

  1. ロータが所定の揺動角度範囲内にて揺動運動を行うことによって、2つの駆動車を順次送ることにより、出力歯車を所定の方向に所定角度ずつ回転させる揺動型ステップモータにおいて、
    前記ロータは、2つの送り歯を有し、
    前記ロータが一方向に揺動するとき、一方の前記送り歯が一方の前記駆動車を送り、
    前記ロータが他方向に揺動するとき、他方の前記送り歯が他方の前記駆動車を送ることを特徴とする揺動型ステップモータ。
  2. 前記駆動車は、前記送り歯が当接して所定の方向に駆動される星車と、該星車と関連し合うように結合される歯車とで構成し、
    2つの前記星車は、互いの歯先同士が噛み合わない位置に設け、
    2つの前記歯車は、互いの歯先同士が噛み合う位置に設けることを特徴とする請求項1に記載の揺動型ステップモータ。
  3. 2つの前記送り歯は、前記ロータの回転軸に対して所定の開き角度で設け、
    前記所定の開き角度は、前記ロータが前記駆動力を受けずステータによる保持力のみの作用によりニュートラル位置にあるとき、2つの前記送り歯のうち一方の送り歯は、2つの前記星車のうちの一方の星車の歯の1つに第1の距離で近接し、他方の送り歯は、他方の星車の歯の1つに前記第1の距離よりも大きい第2の距離で近接する角度であることを特徴とする請求項1又は2に記載の揺動型ステップモータ。
  4. 2つの前記送り歯の各々は、2つの前記星車の中心と前記ロータの回転軸の中心とによって形成される三角形範囲の外側にあることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の揺動型ステップモータ。
  5. 前記ロータは、前記2つの送り歯の間の空間が前記2つの送り歯の歯先間を結ぶ曲面によって閉じられて形成されたカムを有し、前記2つの送り歯の歯面が前記カムの両端のカム面として形成されていることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項に記載の揺動型ステップモータ。
  6. 前記カムは、前記2つの駆動車の各回転中心と前記ロータの揺動運動の中心とを結んで形成される三角形の内側領域に配置されるように形成されていることを特徴とする請求項5に記載の揺動型ステップモータ。
  7. 前記カムは、その両端に形成された2つのカム面のうち少なくとも一方が常に前記2つの駆動車のうちいずれか一方の駆動車の歯先円内に配置されるように形成されていることを特徴とする請求項6に記載の揺動型ステップモータ。
  8. 前記カムの2つのカム面の間の、前記ロータの揺動運動の中心回りの空間のうち前記カム面を除いた領域に、前記2つのカム面のうち一方のカム面が前記一方の駆動車に接している状態のとき前記他方の駆動車の歯先円内に侵入する歯底凸部が形成されていることを特徴とする請求項6または7に記載の揺動型ステップモータ。
  9. 前記ロータの、前記ロータの揺動運動の中心を挟んで前記カムが形成された部分と反対側の部分に、ロータの半径方向外側に向けて突出した突部が形成され、
    前記ロータの揺動角度範囲の両端において、前記突部に突き当てられる回転規制部材が備えられていることを特徴とする請求項5から8のうちいずれか1つに記載の揺動型ステップモータ。
  10. 前記ニュートラル位置で、前記送り歯の一方とその前方にある一方の星車の1つの歯が最も接近しているとき、
    次の駆動にあっては、前記送り歯の一方が前記一方の星車の1つの歯を駆動し、その駆動が終了して前記ロータが再びニュートラル位置に戻ったときには、前記送り歯の他方とその前方にある他方の星車の1つの歯が最も接近した状態に入れ替わり、
    更に次の駆動にあっては、前記送り歯の他方が前記他方の星車の1つの歯を駆動することを特徴とする請求項1から9のうちいずれか1つに記載の揺動型ステップモータ。
  11. 前記ロータの前記永久磁石は、直径方向に極性を有し、
    前記駆動力は、前記ロータを180度回転させるには不足するように設定されていることを特徴とする請求項1から10のうちいずれか1つに記載の揺動型ステップモータ。
  12. 2つの前記歯車は、2つの前記星車の各々へ同軸で固着されることを特徴とする請求項1から11のいずれか1つに記載の揺動型ステップモータ。
  13. 2つの前記星車の各々と同軸で固着される2つの星車カナを設け、
    2つの前記歯車は、2つの前記星車カナのそれぞれに連結し、互いに噛み合っていることを特徴とする請求項1から12のうちいずれか1つに記載の揺動型ステップモータ。
  14. 前記各星車の軸とその星車の歯を結ぶ方向は、前記各星車の軸と前記ロータの軸とを結ぶ方向に対して互いに半ピッチずれているように、前記各星車の各々と前記各歯車との結合における角度関係が設定されており、
    前記揺動運動によって、前記各星車を交互に半ピッチずつ駆動することを特徴とする請求項12又は13に記載の揺動型ステップモータ。
  15. 前記ステータから前記電気機械的駆動力が与えられていないとき、
    前記星車の歯を所定位置に保つための保持手段を更に備えたことを特徴とする請求項1から14のうちいずれか1つに記載の揺動型ステップモータ。
  16. 前記保持手段は、前記星車の歯又は前記歯車の歯に直接又は間接的に作用する、永久磁石より成ることを特徴とする請求項15に記載の揺動型ステップモータ。
  17. 前記保持手段は、前記星車又は前記歯車の少なくとも1つに作用する、摩擦を伴うバネ部材であることを特徴とする請求項15に記載の揺動型ステップモータ。
  18. 前記歯車又は前記星車に噛み合う小歯車を設け、
    前記保持手段を、前記小歯車に作用させることで、前記星車または前記歯車に作用することを特徴とする請求項16又は17に記載の揺動型ステップモータ。
  19. 前記ロータの前記揺動角度を制限するための回転規制部材を更に備えたことを特徴とする請求項1から18のうちいずれか1つに記載の揺動型ステップモータ。
  20. 前記ロータは、前記ステータから与えられる電気機械的駆動力によって前記星車の歯を駆動し、駆動期間の終了後は前記ステータから前記ロータに作用する保持力によってニュートラル位置に復帰する運動を反復することを特徴とする請求項1から19のうちいずれか1つに記載の揺動型ステップモータ。
  21. 前記ロータがニュートラル位置に復帰する過程では、前記ロータを構成する永久磁石の運動によって前記ステータに巻回したコイルに発生する誘起電圧を、前記揺動型ステップモータの動作判定信号として利用することを特徴とする請求項1から20のうちいずれか1つに記載の揺動型ステップモータ。
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