JPWO2012026480A1 - 非水電解質電池、およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
確実に正・負極層間の短絡を防止できる非水電解質電池、およびその製造方法を提供する。Li含有酸化物を含む正極活物質層12、Li金属の析出が生じ得る負極活物質層22、およびこれら活物質層12,22の間に配される硫化物固体電解質層(SE層)3を備える非水電解質電池100である。この非水電解質電池100のSE層3は、粉末成形層31と、その粉末成形層31の表面に気相法により形成される緻密膜層32とを有する。この非水電解質電池100は、正極活物質層12を有する正極体の上に、加圧成形法により粉末成形層31を形成し、次いで粉末成形層31を有する正極体を基板として気相法により緻密膜層32を形成する。
Description
本発明は、Li含有酸化物を含む正極活物質層、Li金属の析出が生じ得る負極活物質層、およびこれら活物質層の間に配置される硫化物固体電解質層を備える非水電解質電池、およびその製造方法に関する。
充放電を繰り返すことを前提とした電気機器の電源として、正極層と負極層とこれら電極層の間に配される電解質層とを備える非水電解質電池が利用されている。この電池に備わる電極層はさらに、集電機能を有する集電体と、活物質を含む活物質層とを備える。このような非水電解質電池のなかでも特に、正・負極層間のLiイオンの移動により充放電を行う非水電解質電池は、小型でありながら高い放電容量を備える。
上記非水電解質電池を作製する技術としては、例えば、特許文献1や2に記載のものが挙げられる。特許文献1には、粉末状の正極活物質材料、電解質材料、及び負極活物質材料を金型内に層状に充填し、加圧成形することで全固体型の非水電解質電池を作製することが記載されている。また、特許文献2には、気相法により、正極集電体となるSUS基板上に、正極活物質層、電解質層、負極活物質層を順次形成することで全固体型の非水電解質電池を作製することが記載されている。
ここで、近年では、非水電解質電池の性能を向上させる目的で、非水電解質電池の正極活物質としてLi含有酸化物を、電解質として硫化物を、負極活物質としてLi金属またはLi合金を用いることが提案されている(特許文献2を参照)。
しかし、特許文献1や2の非水電解質電池では、充放電を繰り返すうちに正・負極層間に短絡が生じることがあり、短絡が生じた場合、電池の電圧が著しく低下する。
上記短絡の主要因は、非水電解質電池の充電時に負極活物質層の表面に生成する針状のLi結晶(デンドライト)が、非水電解質電池の充放電を繰り返すうちに成長し、正極活物質層に到達することである。上記特許文献1や2の非水電解質電池では、固体状の電解質層が上記デンドライトの成長を物理的に押さえ込むため、上記短絡は生じ難いとされている。しかし、その効果が十分であるとは言い難く、非水電解質電池の使用態様によっては短絡が生じてしまう恐れがある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、より確実に正・負極層間の短絡を防止できる非水電解質電池、およびその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、各特許文献に記載の非水電解質電池における短絡のメカニズムを詳細に検討した結果、以下のような知見を得た。
まず、特許文献1の非水電解質電池における固体電解質層は、そもそも粉末を押し固めて形成するため、その内部に微小な空隙を複数有する構成である。それら空隙のうち、負極活物質層に面する部分にはデンドライトが生成し易く、一旦生成したデンドライトは固体電解質層中の他の空隙に向かって伸び易い。このことが、粉末成形された固体電解質層を備える電池における短絡のメカニズムであると考えられる。
一方、特許文献2の非水電解質電池における固体電解質層は、気相法により形成されるため、特許文献1の粉末成形体の固体電解質層よりも緻密で、殆ど空隙を有さない。しかし、緻密であるが故に、気相法でできた固体電解質層では、電解質電池の充放電に伴って割れなどの欠陥が生じ易い。割れを生じさせる主要因としては、電池の充放電に伴ってLiイオンの吸蔵と放出を繰り返すことにより体積変化する正極活物質層の存在が挙げられる。固体電解質層に欠陥が生じると、その欠陥を足掛かりにしてデンドライトが成長し、短絡が生じると考えられる。
以上説明した知見に基づいて、本発明の非水電解質電池、およびその製造方法を以下に規定する。
(1)本発明の非水電解質電池は、Li含有酸化物を含む正極活物質層、Li金属の析出が生じ得る負極活物質層、およびこれら活物質層の間に配される硫化物固体電解質層を備える。この本発明の非水電解質電池に備わる硫化物固体電解質層は、正極活物質層の側に形成される粉末成形層と、その粉末成形層の表面に気相法により形成される緻密膜層と、を備えることを特徴とする。
粉末成形層と緻密膜層とを備える硫化物固体電解質層を有する非水電解質電池によれば、電池の充放電を繰り返しても短絡が生じ難い。これは、主として次の2つの理由からであると考えられる。1つ目の理由は、粉末成形層の表面に形成される緻密膜層により、粉末成形層の表面側、即ち負極活物質層側に開口する空隙が埋められ、デンドライトの成長経路が遮断されるからである。2つ目の理由は、内部に空隙を有する粉末成形層が、電池の充放電に伴う正極活物質層の体積変化による応力を正極活物質層の近傍で吸収するので、電池の充放電に伴う硫化物固体電解質層の損傷を抑制できるからである。
(2)本発明の非水電解質電池の一形態として、硫化物固体電解質層の厚さは1mm以下であることが好ましい。
この厚さの硫化物固体電解質層であれば、正・負極間の短絡を確実に防止することができるし、非水電解質電池が大きくなりすぎることがない。この硫化物固体電解質層の厚さは、近年の非水電解質電池の小型化の要請に応える観点からすれば、上記短絡を防止できる範囲で、出来るだけ薄いことが好ましい。例えば、同層の厚さは、100μm以下としても良い。
(3)本発明の非水電解質電池の一形態として、粉末成形層の厚さは900μm以下であることが好ましい。
粉末成形層の厚さも、非水電解質電池の小型化の要請に答える観点から、薄くすることが好ましい。例えば、粉末成形層の厚さを100μm以下としても良い。ここで、非水電解質電池の充放電に伴う正極活物質層の体積変化に起因する応力を吸収するという粉末成形層の役割からすれば、粉末成形層はその役割を果たすことができる厚さを有する必要がある。その観点からすれば、粉末成形層の厚さは10μm以上とすることが好ましい。
(4)本発明の非水電解質電池の一形態として、緻密膜層の厚さは100μm以下であることが好ましい。
緻密膜層の厚さも、非水電解質電池の小型化の要請からすれば、薄くすることが好ましい。緻密膜層の厚さを20μm以下としても良い。ここで、粉末成形層の表面の空隙を埋めるという緻密膜層の役割からすれば、緻密膜層はその役割を果たすことができる厚さを有する必要がある。その観点からすれば、緻密膜層の厚さは1μm以上とすることが好ましい。
(5)本発明の非水電解質電池の一形態として、前記硫化固体電解質層が追加の粉末成形層を備えることが好ましく、この追加の粉末成形層は、前記緻密膜層と前記負極活物質層の間に形成される。
上記形態によると、負極活物質層の表面粗さが大きい場合でも、追加の粉末成形層により、その表面が緻密膜層と接触することを防ぐため、緻密膜層の厚みが部分的に小さくなることを防ぐことができる。
(6)本発明の非水電解質電池の一形態として、前記追加の粉末成形層の、緻密膜層側の表面粗さRzが1μm以下であることが望ましい。
上記形態によると、緻密膜層の厚みが部分的に小さくなることを防ぐとともに、緻密膜層の膜厚を小さく形成しても、デンドライトの成長を抑制することができる。
(7)本発明の非水電解質電池の製造方法は、Li含有酸化物を含む正極活物質層、Li金属の析出が生じ得る負極活物質層、およびこれら活物質層の間に配される硫化物固体電解質層を備える非水電解質電池を製造する方法であって、以下の工程を有することを特徴とする。
・正極活物質層を有する正極体を作製する工程。
・正極体の上に、前記硫化物固体電解質層の一部となる粉末成形層を形成する工程。
・粉末成形層の上に、前記硫化物固体電解質層の一部となる緻密膜層を気相法により形成する工程。
・正極活物質層を有する正極体を作製する工程。
・正極体の上に、前記硫化物固体電解質層の一部となる粉末成形層を形成する工程。
・粉末成形層の上に、前記硫化物固体電解質層の一部となる緻密膜層を気相法により形成する工程。
上記本発明の非水電解質電池の製造方法によれば、正極活物質層側に配置される粉末成形層と、その粉末成形層の表面に形成される緻密膜層とを有する硫化物固体電解質層を備える本発明の非水電解質電池を作製することができる。
(8)本発明の非水電解質電池の製造方法の一形態として、粉末成形層を加圧成形法により形成しても良い。
粉末成形層を加圧成形法で形成するには、例えば、まず正極体を作製し、金型内に作製した正極体と硫化物の電解質粉末を配置して、これらを一体に加圧成形すれば良い。その他、金型内に正極活物質層の原料となる粉末と、硫化物の電解質粉末とを層状に充填し、それらを一体に加圧しても良い。その場合、正極体と粉末成形層とが同時に作製される。また、緻密膜層を形成するには、例えば、真空チャンバー内に、粉末成形層を形成した正極体を配置し、同チャンバー内で硫化物の電解質を蒸発させれば良い。
(9)本発明の非水電解質電池の製造方法の一形態として、粉末成形層を塗布法により形成しても良い。
粉末成形層を塗布法で形成するには、例えば、正極体を用意し、その正極体の上に硫化物の電解質粉末を含むスラリーを塗布する。そして、スラリーを乾燥させ、必要に応じて熱プレスを行うと良い。
(10)本発明の非水電解質電池の製造方法の一形態として、正極体の作製にあたり、正極集電体を用意し、その正極集電体上に塗布法により正極活物質層を形成しても良い。
正極体の正極活物質層を塗布法で形成する場合も、粉末成形層を塗布法で形成する場合と同様に、正極集電体上にスラリーを塗布して、乾燥・熱プレスすれば良い。
(11)本発明の非水電解質電池の製造方法の一形態として、正極活物質層を有する正極体を作製する段階と、正極体の上に、前記硫化物固体電解質層の一部となる粉末成形層を形成する段階と、前記粉末成形層の上に、前記硫化物固体電解質層の一部となる緻密膜層を気相法により形成する段階を含む正極体側積層体を作製する工程と、負極活物質層を有する負極体を作製する段階と、負極体の上に、前記硫化物固体電解質層の一部となる粉末成形層を形成する段階と、前記粉末成形層の上に、前記硫化物固体電解質層の一部となる緻密膜層を気相法により形成する段階を含む負極体側積層体を作製する工程と、前記正極体側積層体と前記負極体側積層体を、それぞれの緻密膜層が接触するように加圧して貼り合わせる工程を備えることができる。
上記形態によると、2層の粉末成形層とその間に形成される緻密膜層を備える固体電解質層を有する非水電解質電池を製造することができる。
本発明の非水電解質電池によれば、当該電池の充電時に生成するデンドライトに起因する短絡を効果的に防止することができる。また、本発明の非水電解質電池の製造方法によれば、本発明の非水電解質電池を作製することができる。
<実施形態1>
≪非水電解質電池の全体構成≫
図1に示す非水電解質電池100は、正極層1、中間層1c、硫化物固体電解質層(SE層)3、および負極層2を備える。正極層1はさらに正極集電体11と正極活物質層12を、負極層2はさらに負極集電体21と負極活物質層22とを備える。この電池100の従来とは異なる特徴部分は、電池100のSE層3が、硫化物の電解質を押し固めた粉末成形層31と、粉末成形層31の上に気相法により形成される緻密膜層32とを備えることである。
≪非水電解質電池の全体構成≫
図1に示す非水電解質電池100は、正極層1、中間層1c、硫化物固体電解質層(SE層)3、および負極層2を備える。正極層1はさらに正極集電体11と正極活物質層12を、負極層2はさらに負極集電体21と負極活物質層22とを備える。この電池100の従来とは異なる特徴部分は、電池100のSE層3が、硫化物の電解質を押し固めた粉末成形層31と、粉末成形層31の上に気相法により形成される緻密膜層32とを備えることである。
[正極集電体]
正極集電体11は、導電材料のみから構成されていても良いし、絶縁基板上に導電材料の膜を形成したもので構成されていても良い。後者の場合、導電材料の膜が集電体として機能する。導電材料としては、AlやNi、これらの合金、ステンレスから選択される1種が好適に利用できる。
正極集電体11は、導電材料のみから構成されていても良いし、絶縁基板上に導電材料の膜を形成したもので構成されていても良い。後者の場合、導電材料の膜が集電体として機能する。導電材料としては、AlやNi、これらの合金、ステンレスから選択される1種が好適に利用できる。
[正極活物質層]
正極活物質層12は、電池反応の主体となる正極活物質であるLi含有酸化物を含む層である。正極活物質としては、層状岩塩型の結晶構造を有する物質、例えば、LiαXβ(1−X)O2(αはCo,Ni,Mnから選択される1種以上、βはFe,Al,Ti,Cr,Zn,Mo,Biから選択される1種以上、Xは0.5以上)で表される物質を挙げることができる。その具体例としては、LiCoO2やLiNiO2、LiMnO2、LiCo0.5Fe0.5O2、LiCo0.5Al0.5O2、LiNi0.8Co0.15Al0.05O2(α=Co+Ni、β=Al、X=0.95)などを挙げることができる。その他、正極活物質として、スピネル型の結晶構造を有する物質(例えば、LiMn2O4など)や、オリビン型の結晶構造を有する物質(例えば、LiXFePO4(0<X<1))を用いることもできる。
正極活物質層12は、電池反応の主体となる正極活物質であるLi含有酸化物を含む層である。正極活物質としては、層状岩塩型の結晶構造を有する物質、例えば、LiαXβ(1−X)O2(αはCo,Ni,Mnから選択される1種以上、βはFe,Al,Ti,Cr,Zn,Mo,Biから選択される1種以上、Xは0.5以上)で表される物質を挙げることができる。その具体例としては、LiCoO2やLiNiO2、LiMnO2、LiCo0.5Fe0.5O2、LiCo0.5Al0.5O2、LiNi0.8Co0.15Al0.05O2(α=Co+Ni、β=Al、X=0.95)などを挙げることができる。その他、正極活物質として、スピネル型の結晶構造を有する物質(例えば、LiMn2O4など)や、オリビン型の結晶構造を有する物質(例えば、LiXFePO4(0<X<1))を用いることもできる。
正極活物質層12には、上記正極活物質の他に硫化物の電解質を含有させても良い。そうすることで、非水電解質電池100の放電容量を向上させることができる。正極活物質層12における硫化物の電解質の含有割合は、硫化物の電解質/(硫化物の電解質+正極活物質)(×100)=10〜50質量%とすることが好ましい。
この正極活物質層12の厚さは特に限定されない。作製する非水電解質電池100に要求される性能に応じて正極活物質層12の厚さを決定すれば良い。
[中間層]
中間層1cは、後述するSE層3(粉末成形層31)と正極活物質層12との間の高抵抗化を抑制する層である。粉末成形層31に含まれる硫化物固体電解質と、正極活物質層12に含まれる酸化物の正極活物質とが反応して、高抵抗層が形成されることがある。これに対して、中間層1cを設けることで、上記高抵抗層の形成を抑制し、充放電に伴う電池100の放電容量の低下を抑制できる。
中間層1cは、後述するSE層3(粉末成形層31)と正極活物質層12との間の高抵抗化を抑制する層である。粉末成形層31に含まれる硫化物固体電解質と、正極活物質層12に含まれる酸化物の正極活物質とが反応して、高抵抗層が形成されることがある。これに対して、中間層1cを設けることで、上記高抵抗層の形成を抑制し、充放電に伴う電池100の放電容量の低下を抑制できる。
上記中間層1cに用いる材料としては、非晶質のLiイオン伝導性酸化物、例えば、LiNbO3やLiTaO3などを利用できる。特にLiNbO3は、正極活物質層12と粉末成形層31との界面近傍の高抵抗化を効果的に抑制できる。
[粉末成形層]
SE層3の一部である粉末成形層31は、硫化物からなるLiイオン伝導体の粉末を加圧成形することで得られる層である。硫化物としては、Li2S−P2S5を挙げることができる。この硫化物は、粉末成形層31の耐還元性を向上させる効果のあるP2O5などの酸化物を含んでいても良い。
SE層3の一部である粉末成形層31は、硫化物からなるLiイオン伝導体の粉末を加圧成形することで得られる層である。硫化物としては、Li2S−P2S5を挙げることができる。この硫化物は、粉末成形層31の耐還元性を向上させる効果のあるP2O5などの酸化物を含んでいても良い。
粉末成形層31中には、その製造方法に起因してかなりの数の微小な空隙が存在する。粉末を押し固めた粉末成形層31では、粒子同士を完全に隙間なく密着させることができないからである。しかし、空隙を有することで、粉末成形層31は、変形能に優れ、外部から作用する応力により損傷し難い。そのため、Liイオン電池100を充放電した際、正極活物質層12が体積変化しても、正極活物質層12の近傍にある粉末成形層31は、損傷することなくその体積変化による応力を吸収する。なお、粉末成形層31における空隙の数や各空隙の寸法は、粒子の形状や粒径、粉末成形層31を作製する際の加圧圧力などの影響を受けて変化する。
粉末成形層31の厚さは、非水電解質電池100を小型化するという観点からすれば、900μm以下とすることが好ましく、より好ましくは100μm以下である。上記応力を緩和するという観点からすれば、粉末成形層31の厚さは、10μm以上であることが好ましい。但し、粉末成形層31の厚さが厚いほど、上記応力を緩和する効果が高いため、応力の大きさを決定する要因である正極活物質層12の厚さによって粉末成形層31の厚さを適宜選択すれば良い。
[緻密膜層]
SE層3の一部である緻密膜層32は、気相法により上記粉末成形層31の負極層2側の表面に形成される層であって、粉末成形層31と同様に、Liイオン伝導体の硫化物から構成される。緻密膜層32は、粉末成形層31と同じ硫化物で構成されていても良いし、異なる硫化物で構成されていても良い。
SE層3の一部である緻密膜層32は、気相法により上記粉末成形層31の負極層2側の表面に形成される層であって、粉末成形層31と同様に、Liイオン伝導体の硫化物から構成される。緻密膜層32は、粉末成形層31と同じ硫化物で構成されていても良いし、異なる硫化物で構成されていても良い。
緻密膜層32は、気相法で形成されているため、殆ど空隙を有さない。そのため、緻密膜層32により、粉末成形層31の表面の空隙を埋めることができる。緻密膜層32により粉末成形層31の表面を覆うことで、SE層3の厚さ方向に貫通するデンドライトの成長経路をほぼなくすことができる。
形成する緻密膜層32の厚さは、非水電解質電池100を小型化するという観点からすれば、100μm以下とすることが好ましく、より好ましくは20μm以下である。粉末成形層31の表面の空隙を埋めるという観点からすれば、緻密膜層32の厚さは、1μm以上であることが好ましい。
緻密膜層32と粉末成形層31との合計厚さ、即ちSE層3の厚さは、非水電解質電池100を小型化する観点からすれば、1mm以下とすることが好ましく、より好ましくは100μm以下である。また、粉末成形層31と緻密膜層32との厚さの比率は、10:1〜1:1の範囲とすることが好ましい。両層31,32の役割からすれば、粉末成形層31を緻密膜層32よりも厚く形成することが望ましい。
[負極活物質層]
負極活物質層22は、電池反応の主体となる負極活物質を含む層で、Li金属の析出が生じ得る層である。負極活物質としては金属LiまたはLi合金を使用する。負極活物質層22を金属LiまたはLi合金とすることで、第1回目の充放電サイクルにおいて、充電容量に対して放電容量が大幅に小さくなるという問題(即ち、不可逆容量が生じる問題)を殆どなくすことができる。
負極活物質層22は、電池反応の主体となる負極活物質を含む層で、Li金属の析出が生じ得る層である。負極活物質としては金属LiまたはLi合金を使用する。負極活物質層22を金属LiまたはLi合金とすることで、第1回目の充放電サイクルにおいて、充電容量に対して放電容量が大幅に小さくなるという問題(即ち、不可逆容量が生じる問題)を殆どなくすことができる。
[負極集電体]
負極集電体21は、負極活物質層22の上に形成される導電材料からなる。導電材料としては、例えば、Cu、Ni、Fe、Cr、及びこれらの合金(例えば、SUS)から選択される1種が好適に利用できる。
負極集電体21は、負極活物質層22の上に形成される導電材料からなる。導電材料としては、例えば、Cu、Ni、Fe、Cr、及びこれらの合金(例えば、SUS)から選択される1種が好適に利用できる。
≪非水電解質電池の効果≫
以上説明した構成を備える非水電解質電池100によれば、電池100の充放電に伴う正極層1と負極層2との間の短絡を効果的に防止することができる。これは、SE層3が粉末成形層31と緻密膜層32とからなるためである。まず、空隙を多く含む粉末成形層31の負極層2側表面を、空隙が殆どない緻密膜層32が覆っていることで、デンドライトの成長を物理的に抑制することができる。また、正極活物質層12側に配置される粉末成形層31は、その内部に多数の空隙が形成されているため、電池100の充放電に伴う正極活物質層12の体積変化による応力を吸収することができる。そのため、電池100の充放電に伴ってSE層3に損傷が生じ難い。
また、塑性変形能が高い固体電解質粉末で粉末成形層31が形成された場合、その表面は、正極活物質層12の表面粗さより小さくなる。よって、正極活物質層12上ではなく、粉末成形層31上に緻密膜層32を形成する方が、緻密膜層32の厚みが部分的に変化することを防ぎ、その表面が平滑な膜として形成することができる。
以上説明した構成を備える非水電解質電池100によれば、電池100の充放電に伴う正極層1と負極層2との間の短絡を効果的に防止することができる。これは、SE層3が粉末成形層31と緻密膜層32とからなるためである。まず、空隙を多く含む粉末成形層31の負極層2側表面を、空隙が殆どない緻密膜層32が覆っていることで、デンドライトの成長を物理的に抑制することができる。また、正極活物質層12側に配置される粉末成形層31は、その内部に多数の空隙が形成されているため、電池100の充放電に伴う正極活物質層12の体積変化による応力を吸収することができる。そのため、電池100の充放電に伴ってSE層3に損傷が生じ難い。
また、塑性変形能が高い固体電解質粉末で粉末成形層31が形成された場合、その表面は、正極活物質層12の表面粗さより小さくなる。よって、正極活物質層12上ではなく、粉末成形層31上に緻密膜層32を形成する方が、緻密膜層32の厚みが部分的に変化することを防ぎ、その表面が平滑な膜として形成することができる。
≪非水電解質電池の製造方法≫
上記非水電解質電池100は、以下の工程に従う本発明の非水電解質電池の製造方法で作製することができる。
(A)正極活物質層12を有する正極体を作製する。
(B)正極体上に粉末成形層31を形成する。
(C)粉末成形層31の上に緻密膜層32を形成する。
(D)緻密膜層32の上に負極層2を形成する。
※ 後述するように、工程Aと工程Bは同時に行うこともできる。
上記非水電解質電池100は、以下の工程に従う本発明の非水電解質電池の製造方法で作製することができる。
(A)正極活物質層12を有する正極体を作製する。
(B)正極体上に粉末成形層31を形成する。
(C)粉末成形層31の上に緻密膜層32を形成する。
(D)緻密膜層32の上に負極層2を形成する。
※ 後述するように、工程Aと工程Bは同時に行うこともできる。
≪工程A:正極体の作製≫
正極体の作製は、[1]工程Bの粉末成形層31の形成に先立って行っても良いし、[2]後述する工程Bと同時に行っても良い。この工程Aの項では上記[1]について説明し、上記[2]については後述する工程Bの項目で説明する。
正極体の作製は、[1]工程Bの粉末成形層31の形成に先立って行っても良いし、[2]後述する工程Bと同時に行っても良い。この工程Aの項では上記[1]について説明し、上記[2]については後述する工程Bの項目で説明する。
正極体は、正極活物質層12のみで構成されていても良いし、正極集電体11と正極活物質層12とで構成されていても良い。正極活物質層12のみの正極体を作製する場合、原料となる粉末(正極活物質粉末+必要に応じて電解質粉末やアセチレンブラックなどの導電助剤)を加圧成形すれば良い。この場合、工程Bや工程Cの後など、任意のタイミングで正極集電体11を正極体に設ければ良い。
正極集電体11と正極活物質層12とが一体となった正極体を作製するには、まず正極集電体11となる基板を用意し、次にその基板の上に正極活物質層12を形成すれば良い。この場合、正極活物質層12は、原料となる粉末を加圧成形することで作製しても良いし、真空蒸着法やレーザーアブレーション法などの気相法で作製しても良い。その他、正極集電体11上に塗布法により正極活物質層12を作製することもできる。塗布法による正極活物質層12の形成条件は、後述する粉末成形層31を塗布法で形成する場合の形成条件とほぼ同様であるため、ここでは説明を省略する。
ここで、非水電解質電池100に中間層1cを設けるのであれば、工程Aの後に正極体の一面に中間層1cを気相法などで形成すれば良い。
≪工程B:粉末成形層の作製≫
粉末成形層31の形成には、加圧成形法と塗布法の2つを挙げることができる。まず加圧成形法について説明する。
粉末成形層31の形成には、加圧成形法と塗布法の2つを挙げることができる。まず加圧成形法について説明する。
[加圧成形法]
粉末成形層31を形成するには、まず平均粒径0.5〜2μm程度の硫化物粉末を用意する。次いで、金型の内部に工程Aで作製した正極体を配置し、さらにその正極体の上に硫化物粉末を載せる。そして、正極体ごと硫化物粉末を加圧して、正極体の表面に粉末成形層31を形成する。加圧圧力は、100〜700MPaとすることが好ましい。また、加圧後に熱処理を施しても良く、その場合の温度は100〜300℃とすることが好ましい。
粉末成形層31を形成するには、まず平均粒径0.5〜2μm程度の硫化物粉末を用意する。次いで、金型の内部に工程Aで作製した正極体を配置し、さらにその正極体の上に硫化物粉末を載せる。そして、正極体ごと硫化物粉末を加圧して、正極体の表面に粉末成形層31を形成する。加圧圧力は、100〜700MPaとすることが好ましい。また、加圧後に熱処理を施しても良く、その場合の温度は100〜300℃とすることが好ましい。
別の加圧成形法として、正極活物質層12の原料となる粉末と、粉末成形層31の原料となる粉末を層状に金型内に充填し、それらを一度に加圧成形することが挙げられる。これにより、工程Aと工程Bとが同時に行われ、粉末成形層31を備える正極体が製造される。その他、正極集電体11となる金属箔を金型内の一番底に配置しておいて、部材11,12,31が一体となったものを一度に作製しても良い。いずれの場合も、加圧圧力は100〜700MPaとすることが好ましく、加圧後に熱処理するのであればその温度は100〜300℃とすることが好ましい。なお、中間層1cを設ける場合、中間層1cの原料も粉末の状態で用意し、金型内に充填すれば良い。
[塗布法]
塗布法で粉末成形層31を形成する場合、まず、硫化物の固体電解質を含むスラリーを用意する。スラリー中には、固体電解質の他に、エポキシ樹脂やシリコーンなどのバインダー、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテートやヘプタンなどの溶媒が含まれる。
塗布法で粉末成形層31を形成する場合、まず、硫化物の固体電解質を含むスラリーを用意する。スラリー中には、固体電解質の他に、エポキシ樹脂やシリコーンなどのバインダー、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテートやヘプタンなどの溶媒が含まれる。
正極活物質層12へのスラリーの塗布後は、20〜200℃で1〜60分程度の乾燥を行った後、100〜300℃で100〜600MPa程度の熱プレスを行うと良い。これら乾燥や熱プレスの条件は、バインダーや溶媒に何を使用するかによって適宜選択すると良い。
≪工程C:緻密膜層の作製≫
緻密膜層32の形成には、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、レーザーアブレーション法などの気相法を利用できる。具体的には、粉末成形層31を形成した正極体を真空チャンバーの中に配置し、その真空チャンバー内で硫化物を蒸発させ、粉末成形層31の表面に緻密膜層32を形成する。
緻密膜層32の形成には、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、レーザーアブレーション法などの気相法を利用できる。具体的には、粉末成形層31を形成した正極体を真空チャンバーの中に配置し、その真空チャンバー内で硫化物を蒸発させ、粉末成形層31の表面に緻密膜層32を形成する。
気相法の条件は特に限定されない。但し、成膜時の成膜室雰囲気中の不純物濃度を低くするほど、緻密な膜を形成することができる。従って、成膜開始前に成膜室の真空度を0.002Pa以下とすることが好ましい。
≪工程D:負極層2の作製≫
負極層2を形成するには、部材11,12,31,32を備える積層体の上に、順次、負極活物質層22と負極集電体21を積層すれば良い。例えば、積層体の緻密膜層32上に気相法により負極活物質層22を成膜し、その負極活物質層22の上に、金属箔からなる負極集電体21を貼り合せると良い。
負極層2を形成するには、部材11,12,31,32を備える積層体の上に、順次、負極活物質層22と負極集電体21を積層すれば良い。例えば、積層体の緻密膜層32上に気相法により負極活物質層22を成膜し、その負極活物質層22の上に、金属箔からなる負極集電体21を貼り合せると良い。
以上説明した工程によれば、図1に示す非水電解質電池100を作製することができる。
<実施形態2>
≪非水電解質電池の全体構成≫
図2に示す非水電解質電池200は、正極層1、中間層1c、硫化物固体電解質層(SE層)3、および負極層2を備える。正極層1はさらに正極集電体11と正極活物質層12を、負極層2はさらに負極集電体21と負極活物質層22とを備える。SE層3は、硫化物の電解質を押し固めた粉末成形層31a(正極活物質層12側の粉末成形層)と31b(負極活物質層22側の粉末成形層)と、これら2つの粉末成形層31a、31bの間に気相法により形成される緻密膜層32とを備える。
つまり、実施形態2は、緻密膜層32と負極活物質層22の間に、粉末成形層31bをさらに備える点で実施形態1と異なる。
≪非水電解質電池の全体構成≫
図2に示す非水電解質電池200は、正極層1、中間層1c、硫化物固体電解質層(SE層)3、および負極層2を備える。正極層1はさらに正極集電体11と正極活物質層12を、負極層2はさらに負極集電体21と負極活物質層22とを備える。SE層3は、硫化物の電解質を押し固めた粉末成形層31a(正極活物質層12側の粉末成形層)と31b(負極活物質層22側の粉末成形層)と、これら2つの粉末成形層31a、31bの間に気相法により形成される緻密膜層32とを備える。
つまり、実施形態2は、緻密膜層32と負極活物質層22の間に、粉末成形層31bをさらに備える点で実施形態1と異なる。
実施形態2において、SE層3の厚さは1mm以下であることが好ましい。この厚さのSE層3であれば、正・負極間の短絡を確実に防止することができるし、非水電解質電池が大きくなりすぎることがない。このSE層3の厚さは、近年の非水電解質電池の小型化の要請に応える観点からすれば、上記短絡を防止できる範囲で、出来るだけ薄いことが好ましい。例えば、同層の厚さは、100μm以下としても良い。
粉末成形層(31aと31b)の厚さは、非水電解質電池200を小型化するという観点からすれば、それぞれ900μm以下とすることが好ましく、より好ましくは100μm以下である。
上記応力を緩和するという観点からすれば、粉末成形層31a、31bの厚さは、それぞれ10μm以上であることが好ましい。但し、粉末成形層31a、31bの厚さが厚いほど、上記応力を緩和する効果が高い。したがって、応力の大きさを決定する要因である正極活物質層12の厚さによって粉末成形層31の厚さを適宜選択すれば良い。
上記応力を緩和するという観点からすれば、粉末成形層31a、31bの厚さは、それぞれ10μm以上であることが好ましい。但し、粉末成形層31a、31bの厚さが厚いほど、上記応力を緩和する効果が高い。したがって、応力の大きさを決定する要因である正極活物質層12の厚さによって粉末成形層31の厚さを適宜選択すれば良い。
形成する緻密膜層32の厚さは、非水電解質電池200を小型化するという観点からすれば、100μm以下とすることが好ましく、より好ましくは20μm以下である。粉末成形層31aの表面の空隙を埋めるという観点からすれば、緻密膜層32の厚さは、1μm以上であることが好ましい。
また、粉末成形層(31a、31b)と緻密膜層32との厚さの比率は、10:1:10〜1:1:1(31a:32:31b)の範囲とすることが好ましい。粉末成形層と緻密膜層の役割からすれば、粉末成形層31a、31bを緻密膜層32よりも厚く形成することが望ましい。尚、粉末成形層31aと粉末成形層31bの厚みは、両者同じでもよいし異なっていてもよい。
本実施形態2において、緻密膜層32に接する粉末成形層31bの表面粗さRz(最大高さ)(JIS/B0601:2001)は、1μm以下、好ましくは0.5μm以下である。
実施形態2の非水電解質電池200の各層の材料は、たとえば実施形態1と同じものを使用できる。
ただし、負極活物質層22は、電池反応の主体となる負極活物質を含む層で、Li金属の析出が生じ得る層であることは、実施形態1と同じであるが、負極活物質層22の活物質として、好ましくは、グラファイト、ハードカーボン、チタン酸リチウム等の塑性変形能が比較的小さい活物質を用いる。この理由は、後の≪非水電解質電池の効果≫で説明する。
ただし、負極活物質層22は、電池反応の主体となる負極活物質を含む層で、Li金属の析出が生じ得る層であることは、実施形態1と同じであるが、負極活物質層22の活物質として、好ましくは、グラファイト、ハードカーボン、チタン酸リチウム等の塑性変形能が比較的小さい活物質を用いる。この理由は、後の≪非水電解質電池の効果≫で説明する。
≪非水電解質電池の製造方法≫
図3を参照して、実施形態2の非水電解質電池200の製造方法について説明する。実施形態2の製造方法は、正極体側の積層体(正極活物質層12、粉末成形層31a、緻密膜層32a)と負極体側の積層体(負極活物質層22、粉末成形層31b、緻密膜層32b)を別々に作製し、それぞれの緻密膜層を接触させて貼り合わせることにより製造することができる。たとえば、以下の工程に従って製造できる。
(A)正極活物質層12を有する正極体を作製する。
(B)正極体上に粉末成形層31aを形成する。
(C)粉末成形層31aの上に緻密膜層32aを形成する。
(D)負極活物質層22を有する負極体を作製する。
(E)負極体上に粉末成形層31bを形成する。
(F)粉末成形層31bの上に緻密膜層32bを形成する。
(G)正極体側の積層体と負極体側の積層体を、緻密膜層同士が接触するように貼り合わせる。
図3を参照して、実施形態2の非水電解質電池200の製造方法について説明する。実施形態2の製造方法は、正極体側の積層体(正極活物質層12、粉末成形層31a、緻密膜層32a)と負極体側の積層体(負極活物質層22、粉末成形層31b、緻密膜層32b)を別々に作製し、それぞれの緻密膜層を接触させて貼り合わせることにより製造することができる。たとえば、以下の工程に従って製造できる。
(A)正極活物質層12を有する正極体を作製する。
(B)正極体上に粉末成形層31aを形成する。
(C)粉末成形層31aの上に緻密膜層32aを形成する。
(D)負極活物質層22を有する負極体を作製する。
(E)負極体上に粉末成形層31bを形成する。
(F)粉末成形層31bの上に緻密膜層32bを形成する。
(G)正極体側の積層体と負極体側の積層体を、緻密膜層同士が接触するように貼り合わせる。
工程Aから工程Cにより、正極体側の積層体を製造する。工程Aから工程Cまでは、実施形態1で説明した工程Aから工程Cを採用でき、その説明は繰返さない。
以下、負極体側の積層体の作製方法(工程Dから工程F)について説明する。
以下、負極体側の積層体の作製方法(工程Dから工程F)について説明する。
≪工程D:負極体の作製≫
負極体の作製は、[1]工程Eの粉末成形層31bの形成に先立って行っても良いし、[2]後述する工程Eと同時に行っても良い。この工程Dの項では上記[1]について説明し、上記[2]については後述する工程Eの項目で説明する。
負極体の作製は、[1]工程Eの粉末成形層31bの形成に先立って行っても良いし、[2]後述する工程Eと同時に行っても良い。この工程Dの項では上記[1]について説明し、上記[2]については後述する工程Eの項目で説明する。
負極体は、負極活物質層22のみで構成されていても良いし、負極集電体21と負極活物質層22とで構成されていても良い。負極活物質層22のみの負極体を作製する場合、原料となる粉末(負極活物質粉末+必要に応じて電解質粉末やアセチレンブラックなどの導電助剤)を加圧成形すれば良い。この場合、工程Eや工程Fの後など、任意のタイミングで負極集電体21を負極体に設ければ良い。
負極集電体21と負極活物質層22とが一体となった負極体を作製するには、まず負極集電体21となる基板を用意し、次にその基板の上に負極活物質層22を形成すれば良い。この場合、負極活物質層22は、原料となる粉末を加圧成形することで作製しても良いし、負極集電体21上に塗布法により負極活物質層22を作製することもできる。その他、真空蒸着法やレーザーアブレーション法などの気相法で作製しても良い。ただし、負極活物質層22を、加圧成形法或いは塗布法により形成した場合において、後述の実施形態2の≪非水電解質電池の効果≫で説明するように、粉末成形層の表面の表面粗さを低減する効果が大きい。
塗布法による負極活物質層22の形成条件は、実施形態1で説明した粉末成形層31を塗布法で形成する場合の形成条件とほぼ同様であるため、ここでは説明を省略する。
塗布法による負極活物質層22の形成条件は、実施形態1で説明した粉末成形層31を塗布法で形成する場合の形成条件とほぼ同様であるため、ここでは説明を省略する。
ここで、負極活物質層22と粉末成形層31の間に中間層(図示せず)を設けるのであれば、工程Dの後に負極体の一面に中間層を気相法などで形成すれば良い。
≪工程E:粉末成形層の作製≫
粉末成形層31bの形成には、加圧成形法と塗布法の2つを挙げることができる。まず加圧成形法について説明する。
粉末成形層31bの形成には、加圧成形法と塗布法の2つを挙げることができる。まず加圧成形法について説明する。
[加圧成形法]
粉末成形層31bを形成するには、まず平均粒径0.5〜2μm程度の硫化物粉末を用意する。次いで、金型の内部に工程Dで作製した負極体を配置し、さらにその負極体の上に硫化物粉末を載せる。そして、負極体ごと硫化物粉末を加圧して、負極体の表面に粉末成形層31bを形成する。加圧圧力は、100〜700MPaとすることが好ましい。また、加圧後に熱処理を施しても良く、その場合の温度は100〜300℃とすることが好ましい。
粉末成形層31bを形成するには、まず平均粒径0.5〜2μm程度の硫化物粉末を用意する。次いで、金型の内部に工程Dで作製した負極体を配置し、さらにその負極体の上に硫化物粉末を載せる。そして、負極体ごと硫化物粉末を加圧して、負極体の表面に粉末成形層31bを形成する。加圧圧力は、100〜700MPaとすることが好ましい。また、加圧後に熱処理を施しても良く、その場合の温度は100〜300℃とすることが好ましい。
別の加圧成形法として、負極活物質層22の原料となる粉末と、粉末成形層31bの原料となる粉末を層状に金型内に充填し、それらを一度に加圧成形することが挙げられる。これにより、工程Dと工程Eとが同時に行われ、粉末成形層31bを備える負極体が製造される。その他、負極集電体21となる金属箔を金型内の一番底に配置しておいて、部材21,22,31bが一体となったものを一度に作製しても良い。いずれの場合も、加圧圧力は100〜700MPaとすることが好ましく、加圧後に熱処理するのであればその温度は100〜300℃とすることが好ましい。なお、中間層を設ける場合、中間層の原料も粉末の状態で用意し、金型内に充填すれば良い。
[塗布法]
塗布法で粉末成形層31bを形成する場合、まず、硫化物の固体電解質を含むスラリーを用意する。スラリー中には、固体電解質の他に、エポキシ樹脂やシリコーンなどのバインダー、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテートやヘプタンなどの溶媒が含まれる。
塗布法で粉末成形層31bを形成する場合、まず、硫化物の固体電解質を含むスラリーを用意する。スラリー中には、固体電解質の他に、エポキシ樹脂やシリコーンなどのバインダー、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテートやヘプタンなどの溶媒が含まれる。
負極活物質層22へのスラリーの塗布後は、20〜200℃で1〜60分程度の乾燥を行った後、100〜300℃で100〜600MPa程度の熱プレスを行うと良い。これら乾燥や熱プレスの条件は、バインダーや溶媒に何を使用するかによって適宜選択すると良い。
≪工程F:緻密膜層の作製≫
緻密膜層32bの形成には、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、レーザーアブレーション法などの気相法を利用できる。具体的には、粉末成形層31bを形成した負極体を真空チャンバーの中に配置し、その真空チャンバー内で硫化物を蒸発させ、粉末成形層31bの表面に緻密膜層32bを形成する。
緻密膜層32bの形成には、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、レーザーアブレーション法などの気相法を利用できる。具体的には、粉末成形層31bを形成した負極体を真空チャンバーの中に配置し、その真空チャンバー内で硫化物を蒸発させ、粉末成形層31bの表面に緻密膜層32bを形成する。
気相法の条件は特に限定されない。但し、成膜時の成膜室雰囲気中の不純物濃度を低くするほど、緻密な膜を形成することができる。従って、成膜開始前に成膜室の真空度を0.002Pa以下とすることが好ましい。
なお、上記では工程Aから工程Fの順に記載しているが、これら順序は特に限定されず、たとえば負極体側の積層体の作製に係る工程Dから工程Fを、正極体側の積層体の作製に係る工程Aから工程Cより先に行なってもよい。或いは、それぞれ対応する工程をまとめて(例えば、工程Cと工程Fを同時にする等)行なってもよい。
≪工程G:貼り合わせ≫
工程Gにおいて、工程Aから工程Cで作製した正極体側の積層体と、工程Dから工程Fで作製した負極体側の積層体を貼り合わせる。図3で示すように、各積層体の緻密膜層(32aと32b)が接触するように貼り合わせることにより、実施形態2の非水電解質電池200を製造することができる。
工程Gにおいて、工程Aから工程Cで作製した正極体側の積層体と、工程Dから工程Fで作製した負極体側の積層体を貼り合わせる。図3で示すように、各積層体の緻密膜層(32aと32b)が接触するように貼り合わせることにより、実施形態2の非水電解質電池200を製造することができる。
貼り合わせは、高温雰囲気で加圧することが望ましい。その加圧と加熱条件は特に限定されないが、例えば、16MPa、190℃で130分放置して製造することができる。
≪非水電解質電池の効果≫
実施形態2の非水電解質電池200によれば、上記の実施形態1の≪非水電解質電池の効果≫で述べた効果に加え、更に次の効果が得られる。
実施形態1とは異なり、負極活物質層22と緻密膜層32の間に粉末成形層31bが備わる。したがって、負極活物質層の凹凸表面が緻密膜層32に直接的に接触しない。これにより、負極活物質層の表面粗さの影響を受けず、緻密膜層32の膜厚が部分的に薄くなることを防ぎ、短絡に対して耐性のある構造とすることができる。また、緻密膜層32は表面粗さが比較的小さい表面に形成されるので、緻密膜層32自体の膜厚を比較的小さくすることができる。
上記の観点から、負極活物質層22として、ハードカーボンのような塑性変形能が比較的小さい活物質を用いた場合、或いは、負極活物質層22が加圧成形法又は塗布法により形成される場合は、負極活物質層の表面粗さが大きくなる傾向があるので、実施形態2の構成による効果が大きい。
同様に、実施形態2にかかる粉末成形層31bは、塑性変形能が比較的大きい材料を使用することにより、そのような材料は加圧されることによりその表面粗さをより小さくできるため、実施形態2の構成による効果が大きい。
実施形態2の非水電解質電池200によれば、上記の実施形態1の≪非水電解質電池の効果≫で述べた効果に加え、更に次の効果が得られる。
実施形態1とは異なり、負極活物質層22と緻密膜層32の間に粉末成形層31bが備わる。したがって、負極活物質層の凹凸表面が緻密膜層32に直接的に接触しない。これにより、負極活物質層の表面粗さの影響を受けず、緻密膜層32の膜厚が部分的に薄くなることを防ぎ、短絡に対して耐性のある構造とすることができる。また、緻密膜層32は表面粗さが比較的小さい表面に形成されるので、緻密膜層32自体の膜厚を比較的小さくすることができる。
上記の観点から、負極活物質層22として、ハードカーボンのような塑性変形能が比較的小さい活物質を用いた場合、或いは、負極活物質層22が加圧成形法又は塗布法により形成される場合は、負極活物質層の表面粗さが大きくなる傾向があるので、実施形態2の構成による効果が大きい。
同様に、実施形態2にかかる粉末成形層31bは、塑性変形能が比較的大きい材料を使用することにより、そのような材料は加圧されることによりその表面粗さをより小さくできるため、実施形態2の構成による効果が大きい。
<実施例1>
図1を参照して説明した非水電解質電池100(中間層1cを除く)を実際に作製すると共に、粉末を成形したSE層(粉末成形層31に相当)、もしくは気相法により形成したSE層(緻密膜層32に相当)を備える従来の非水電解質電池を作製した。全ての非水電解質電池で材料は表1に示すように共通であった。各非水電解質電池の相違点は、表2に示すように粉末成形層と緻密膜層の厚さが異なることである。
図1を参照して説明した非水電解質電池100(中間層1cを除く)を実際に作製すると共に、粉末を成形したSE層(粉末成形層31に相当)、もしくは気相法により形成したSE層(緻密膜層32に相当)を備える従来の非水電解質電池を作製した。全ての非水電解質電池で材料は表1に示すように共通であった。各非水電解質電池の相違点は、表2に示すように粉末成形層と緻密膜層の厚さが異なることである。
試料1〜4は、正極活物質層12と粉末成形層31を加圧成形法(圧力360MPa)により一体に作製し、この一体物の上に緻密膜層32と負極活物質層22を真空蒸着法により成膜することで作製した。集電体11,21は金属箔を貼り合せることにより形成した。
試料5,6は、正極活物質層12と粉末成形層31を加圧成形法(圧力360MPa)により一体に作製し、この一体物の上に負極活物質層22を真空蒸着法により成膜することで作製した。集電体11,21は金属箔を貼り合せることにより形成した。
試料7,8は、正極活物質層12を加圧成形法(圧力360MPa)により作製し、この正極活物質層12上に緻密膜層32と負極活物質層22を真空蒸着法により成膜することで作製した。集電体11,21は金属箔を貼り合せることにより形成した。
以上のようにして作製した非水電解質電池をコインセルに仕込んで、3サイクルの充放電試験を行った。その結果、試料1〜4の非水電解質電池は、全サイクルを通じて充電終止電圧の4.2Vまで充電することができた。一方、試料5〜8の非水電解質電池は全て、3サイクル以内に4.2Vまで充電することができなくなった。充電終止電圧が4.2Vまで上がらないのは、正・負極間で短絡が生じたためである。
<実施例2>
実施例2では、正極層1に備わる正極活物質層12、および粉末成形層31の両方を塗布法により作製した。
実施例2では、正極層1に備わる正極活物質層12、および粉末成形層31の両方を塗布法により作製した。
≪正極層の作製≫
まず、厚さ20μmのAl箔からなる正極集電体11を用意した。次に、この正極集電体11上に塗布するスラリーを作製した。スラリーの構成材料は次の通りである。
[正極活物質(以下、LCO)]…平均粒径10μmのLiCoO2粒子
[固体電解質(以下、SE)]…メカニカルミリングで得られた粒径1〜5μmの硫化物固体電解質粒子(モル比で80%のLi2Sと20%のP2S5)
[導電助剤(以下、AB)]…アセチレンブラック(50%プレス処理品)
[バインダー+溶媒]…エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社のJER1256)+エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、あるいはシリコーン(東レ・ダウコーニング株式会社のCY52−005)+ヘプタンのいずれか
まず、厚さ20μmのAl箔からなる正極集電体11を用意した。次に、この正極集電体11上に塗布するスラリーを作製した。スラリーの構成材料は次の通りである。
[正極活物質(以下、LCO)]…平均粒径10μmのLiCoO2粒子
[固体電解質(以下、SE)]…メカニカルミリングで得られた粒径1〜5μmの硫化物固体電解質粒子(モル比で80%のLi2Sと20%のP2S5)
[導電助剤(以下、AB)]…アセチレンブラック(50%プレス処理品)
[バインダー+溶媒]…エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社のJER1256)+エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、あるいはシリコーン(東レ・ダウコーニング株式会社のCY52−005)+ヘプタンのいずれか
エポキシ樹脂系スラリーは、スラリー中の固形分濃度が65質量%となるように調整し、2000rpm×30分の真空混練脱泡を行って作製した。固形分の配合比(体積比)は、LCO:SE:AB:エポキシ樹脂=44:47:3:6とした。
一方、シリコーン系スラリーは、スラリー中の固形分濃度が70質量%となるように調整し、2000rpm×30分の真空混練脱泡を行って作製した。固形分の配合比(体積比)は、LCO:SE:AB:シリコーン=42:45:3:10とした。
次に、作製したスラリーをAl箔(正極集電体11)上にスキージ塗工した。塗工厚みは、300μmであった。塗工したスラリーは、エポキシ樹脂系の場合、室温から160℃まで温度を上げて、160℃で3分保持することで乾燥し、シリコーン系の場合、室温から100℃まで温度を上げ、100℃で3分保持することで乾燥した。
最後に、乾燥させたスラリーを熱プレスすることで、所望の厚みを有する正極活物質層12を得た。熱プレスの条件は、200℃×540MPa、熱プレス後の正極活物質層12の厚さは70μmであった。
≪粉末成形層の作製≫
粉末成形層31の作製に利用するスラリーは、正極活物質層12の作製に利用したものと共通の材料を使用した。
粉末成形層31の作製に利用するスラリーは、正極活物質層12の作製に利用したものと共通の材料を使用した。
粉末成形層31を形成するためのエポキシ樹脂系スラリーは、スラリー中の固形分濃度が65質量%となるように調整し、2000rpm×30分の真空混練脱泡を行って作製した。固形分の配合比(体積比)は、SE:エポキシ樹脂=94:6とした。
一方、シリコーン系スラリーは、スラリー中の固形分濃度が70質量%となるように調整し、2000rpm×30分の真空混練脱泡を行って作製した。固形分の配合比(体積比)は、SE:シリコーン=90:10とした。
次に、作製したスラリーを正極体の正極活物質層12上にスキージ塗工した。塗工した厚みは、100μmであった。塗工したスラリーは、エポキシ樹脂系の場合、160℃で3分保持することで乾燥し、シリコーン系の場合、100℃で3分保持することで乾燥した。
最後に、乾燥させたスラリーを熱プレスすることで、所望の厚みを有する粉末成形層31を得た。熱プレスの条件は、200℃×540MPa、熱プレス後の粉末成形層31の厚さは10μmであった。
≪その他の層の形成≫
その他の層の形成は、実施例1に準じて行った。
その他の層の形成は、実施例1に準じて行った。
以上のようにして作製した非水電解質電池をコインセルに仕込んで、3サイクルの充放電試験を行った。その結果、エポキシ樹脂系のスラリー、シリコーン系のスラリーのいずれを使用して正極活物質層12と粉末成形層31を形成した非水電解質電池であっても、全サイクルを通じて充電終止電圧の4.2Vまで充電することができた。
<実施例3>
本発明の実施形態2の非水電解質電池の評価を行った。
正極活物質として平均粒径10μmのLiCoO2粒子、固体電解質(SE粉末)としてメカニカルミリングで得られた粒径1〜5μmの硫化物固体電解質粒子(モル比で80%のLi2Sと20%のP2S5)、導電助剤としてアセチレンブラック(50%プレス処理品)を使用した。負極活物質としては、ハードカーボン、グラファイトを用いた。
まず、正極体側の積層体を作製した。
試料1,2,4,5については、正極活物質層12(正極活物質、SE粉末、導電助剤)と粉末成形層31(SE粉末)を加圧成形法(圧力360MPa)により一体に作製し、この一体物の上に緻密膜層32を真空蒸着法により成膜することで作製した。集電体11は金属箔を貼り合せることにより形成した。
試料3と6については、緻密膜層を形成しないことを除いて、試料1,2,4,5の積層体と同様に作製した。
次に負極体側の積層体を作製した。
試料2,3,5,6については、負極活物質層22(負極活物質、SE粉末、導電助剤)と粉末成形層31(SE粉末)を加圧成形法(圧力360MPa)により一体に作製し、この一体物の上に緻密膜層32を真空蒸着法により成膜することで作製した。集電体21は金属箔を貼り合せることにより形成した。
試料1,4の積層体は、粉末成形層を形成せず、360MPaの圧力で加圧成形法により作製した負極活物質層上に緻密膜層を形成した点を除いて、試料2,3,5,6の積層体と同様に作成した。
正極体側の積層体と負極体側の積層体を、緻密膜層同士、或いは正極体側の粉末成形層と負極体側の緻密膜層が接触するように貼り合わせ、16MPaで加圧し、190℃の雰囲気で220分放置し非水電解質電池を作製した。
各試料の各層の厚み及び粉末成形層の表面(緻密膜層側の表面)の表面粗さRz(最大高さ)(JIS/B0601:2001)は、表3の通りであった。
本発明の実施形態2の非水電解質電池の評価を行った。
正極活物質として平均粒径10μmのLiCoO2粒子、固体電解質(SE粉末)としてメカニカルミリングで得られた粒径1〜5μmの硫化物固体電解質粒子(モル比で80%のLi2Sと20%のP2S5)、導電助剤としてアセチレンブラック(50%プレス処理品)を使用した。負極活物質としては、ハードカーボン、グラファイトを用いた。
まず、正極体側の積層体を作製した。
試料1,2,4,5については、正極活物質層12(正極活物質、SE粉末、導電助剤)と粉末成形層31(SE粉末)を加圧成形法(圧力360MPa)により一体に作製し、この一体物の上に緻密膜層32を真空蒸着法により成膜することで作製した。集電体11は金属箔を貼り合せることにより形成した。
試料3と6については、緻密膜層を形成しないことを除いて、試料1,2,4,5の積層体と同様に作製した。
次に負極体側の積層体を作製した。
試料2,3,5,6については、負極活物質層22(負極活物質、SE粉末、導電助剤)と粉末成形層31(SE粉末)を加圧成形法(圧力360MPa)により一体に作製し、この一体物の上に緻密膜層32を真空蒸着法により成膜することで作製した。集電体21は金属箔を貼り合せることにより形成した。
試料1,4の積層体は、粉末成形層を形成せず、360MPaの圧力で加圧成形法により作製した負極活物質層上に緻密膜層を形成した点を除いて、試料2,3,5,6の積層体と同様に作成した。
正極体側の積層体と負極体側の積層体を、緻密膜層同士、或いは正極体側の粉末成形層と負極体側の緻密膜層が接触するように貼り合わせ、16MPaで加圧し、190℃の雰囲気で220分放置し非水電解質電池を作製した。
各試料の各層の厚み及び粉末成形層の表面(緻密膜層側の表面)の表面粗さRz(最大高さ)(JIS/B0601:2001)は、表3の通りであった。
得られた試料1から6の電池をコインセルに仕込んで3サイクルの充放電試験を行った。その結果、試料1,4の電池については、3サイクル以内に4.2Vまで充電することができなくなった。それ以外の電池では全サイクルを通じて充電終止電圧の4.2Vまで充電することができた。
上記実施例3のように、負極活物質層として、ハードカーボン、グラファイト等の塑性変形能が比較的小さい材料を使用し、また負極活物質層を加圧成形法により形成した場合に、負極活物質層の表面粗さは大きくなる傾向がある。しかしながら、負極活物質層と緻密膜層の間に粉末成形層を形成することにより、負極活物質層表面の凹凸が緻密膜層に直接的に接触しない。また、粉末成形層は負極活物質層に比べ、塑性変形能が大きいため、圧縮時に変形し、成形パンチ表面が転写される割合が大きくなるため、その表面粗さが良好になると考えられる。
したがって、負極活物質層と緻密膜層の間に、粉末成形層を形成することにより、負極活物質層の凹凸表面と接触することによって緻密膜層が部分的に薄くなることを防ぎ、Liデンドライトの発生を抑えることができる。一方、負極活物質層と緻密膜層の間に粉末成形層を形成しない場合は、負極活物質層の凹凸により、緻密膜層が部分的に薄くなり、充放電時の電流集中が発生するため、Liデンドライトが発生し、充電時に電圧が上がらなくなったと考えられる。
したがって、負極活物質層と緻密膜層の間に、粉末成形層を形成することにより、負極活物質層の凹凸表面と接触することによって緻密膜層が部分的に薄くなることを防ぎ、Liデンドライトの発生を抑えることができる。一方、負極活物質層と緻密膜層の間に粉末成形層を形成しない場合は、負極活物質層の凹凸により、緻密膜層が部分的に薄くなり、充放電時の電流集中が発生するため、Liデンドライトが発生し、充電時に電圧が上がらなくなったと考えられる。
本発明は上述の実施の形態に何ら限定されることはない。即ち、上述した実施形態に記載の非水電解質電池の構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
本発明の非水電解質電池は、充放電を繰り返すことを前提とした電気機器の電源として好適に利用可能である。
100、200 非水電解質電池
1 正極層
11 正極集電体 12 正極活物質層
2 負極層
21 負極集電体 22 負極活物質層
3 硫化物固体電解質層(SE層)
31、31a、31b 粉末成形層 32、32a、32b 緻密膜層
1c 中間層
1 正極層
11 正極集電体 12 正極活物質層
2 負極層
21 負極集電体 22 負極活物質層
3 硫化物固体電解質層(SE層)
31、31a、31b 粉末成形層 32、32a、32b 緻密膜層
1c 中間層
Claims (11)
- Li含有酸化物を含む正極活物質層、Li金属の析出が生じ得る負極活物質層、およびこれら活物質層の間に配される硫化物固体電解質層を備える非水電解質電池であって、
前記硫化物固体電解質層は、
前記正極活物質層の側に形成される粉末成形層と、
前記粉末成形層の表面に気相法により形成される緻密膜層と、
を備えることを特徴とする非水電解質電池。 - 前記硫化物固体電解質層の厚さは、1mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質電池。
- 前記粉末成形層の厚さは、900μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の非水電解質電池。
- 前記緻密膜層の厚さは、100μm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の非水電解質電池。
- 前記硫化固体電解質層が追加の粉末成形層を備え、前記追加の粉末成形層は、前記緻密膜層と前記負極活物質層の間に形成されることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質電池。
- 前記追加の粉末成形層の、緻密膜層側の表面粗さRzが1μm以下であることを特徴とする請求項5に記載の非水電解質電池。
- Li含有酸化物を含む正極活物質層、Li金属の析出が生じ得る負極活物質層、およびこれら活物質層の間に配される硫化物固体電解質層を備える非水電解質電池を製造する非水電解質電池の製造方法であって、
正極活物質層を有する正極体を作製する工程と、
正極体の上に、前記硫化物固体電解質層の一部となる粉末成形層を形成する工程と、
前記粉末成形層の上に、前記硫化物固体電解質層の一部となる緻密膜層を気相法により形成する工程と、
を備えることを特徴とする非水電解質電池の製造方法。 - 前記粉末成形層を加圧成形法により形成することを特徴とする請求項7に記載の非水電解質電池の製造方法。
- 前記粉末成形層を塗布法により形成することを特徴とする請求項7に記載の非水電解質電池の製造方法。
- 正極集電体を用意し、その正極集電体上に塗布法により前記正極活物質層を形成することで、前記正極体を作製することを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項に記載の非水電解質電池の製造方法。
- 正極活物質層を有する正極体を作製する段階と、正極体の上に、前記硫化物固体電解質層の一部となる粉末成形層を形成する段階と、前記粉末成形層の上に、前記硫化物固体電解質層の一部となる緻密膜層を気相法により形成する段階を含む正極体側積層体を作製する工程と、
負極活物質層を有する負極体を作製する段階と、負極体の上に、前記硫化物固体電解質層の一部となる粉末成形層を形成する段階と、前記粉末成形層の上に、前記硫化物固体電解質層の一部となる緻密膜層を気相法により形成する段階を含む負極体側積層体を作製する工程と、
前記正極体側積層体と前記負極体側積層体を、それぞれの緻密膜層が接触するように加圧して貼り合わせる工程
を備えることを特徴とする請求項7〜10のいずれか一項に記載の非水電解質電池の製造方法。
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