JPWO2011142370A1 - 深穴加工用ドリルヘッド及びそのガイドパッド - Google Patents

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Abstract

切刃及びガイドパッドがヘッド本体にロウ付けされるタイプの深穴用ドリルヘッドの耐久性を向上し、長期間使用してもスパイラルマークが出ないようにする。ヘッド本体3、切刃11、第1のガイドパッド21及び第2のガイドパッド23を備える深穴加工用ドリルヘッド1であって、切刃11の先端側外周縁16にはフラットランドが設けられ、ヘッド本体3の回転中心Pから切刃11の先端側外周縁16までの第1の動径aと該回転中心Pから第2のガイドパッド23の主ガイド面24までの第3の動径cとは等しく、かつヘッド本体3の回転中心Pから第1のガイドパッド21の主ガイド面22までの第2の動径dは第1の動径aより小さい。ガイドパッドはその主ガイド面において、穴の内周面の半径と同じ長さの第1の半径を有する第1の領域と該第1の半径より小さい動径を有する第2の領域を備え、第1の領域は主ガイド面の先端縁より後端側に向けて幅広となる。

Description

本発明は、深穴加工用ドリルヘッド(以下、単に「ドリルヘッド」ということがある)及びそのガイドパッドの改良に関する。
従来から、その用途に応じて各種の深穴加工用ドリルヘッドが提案されてきた。
かかるドリルヘッドの新たな用途として、加圧水型原子力発電プラントの熱交換機に用いられるチューブシートへの適用がある。
このチューブシートは厚さ800mm程度の鋼材に直径18mm程度の穴を隙間なく穿孔した構成であり、この穴の形成にドリルヘッドが用いられる。
原子力発電プラントには高い安全性が求められるので、このチューブシートにも高い信頼性と精度が求められている。
このような小径(直径:18mm)でかつ高いアスペクト比L/D(800/18)の穴を精度よく穿孔する際に問題となるのがスパイラルマークである。チューブシートの穴の内周面にスパイラルマークが現れると、穴径交差及び面粗度の点から、当該チューブシートを原子力発電プラントに適用できなくなる。
かかるスパイラルマークの発生を防ぐため、特許文献1に開示の発明ではガイドパッドの形状を改良している。
特開2006−239827号公報
本発明者らは、スパイラルマークの発生原因としてボーリングバーの不安定振動に着目した。ボーリングバーとはその先端にアダプタを介してドリルヘッドを取り付け、その支端側を回転駆動機に連結する棒状部材である。穴のアスペクト比L/Dが大きくなると、長いボーリングバーが要求される。
深穴加工用ドリルヘッドは切刃ロウ付け工程及びヘッドシャンクとネジシャンクとを溶接する工程を含むので熱歪が発生しやすく精度維持管理が難しい一面がある。更には、穿孔が進むと切刃とガイドパッドとが摩耗して両者のバランスが崩れる。このようにして生じる切刃とガイドパッドとのバラツキがスパイラルマークの発生原因と考えられる。
本発明者らは、ワークから最も大きい抵抗を受ける切刃の摩耗の進行度合いが大きく、即ち、切刃の耐久性がガイドパッドの耐久性より小さく、これが切刃及びガイドパッドのバランス崩す主要因と考えた。
切刃の外周縁には、通常バックテーパが設けられており、その先端側が最も外方へ突出しており、外周縁は当該先端側から当該バックテーパに応じて僅かに傾いている。従って、切刃の先端側が摩耗すると、当該バックテーパの傾斜分、切刃の先端の位置が中心側に僅かにずれることとなる。その一方でガイドパッドの外周縁(同様にバックテーパが設けられている)も摩耗するが、ワークからの抵抗が最も大きい切刃の摩耗の進行が早く、結果として切刃とガイドパッドとのバランスが崩れると考えられる。
そこで、切刃に摩耗代を与えることを考え、切刃の先端側外周縁にフラットランドを設けてみた。ここにフラットランドとは、切刃先端外周縁においてその先端側の平坦な部分(換言すれば、バックテーパのない部分)である。このフラットランドを設けることにより、摩耗による切刃の先端外周縁の小径化が防止される。よって、切刃とガイドパッドとのバランスがより長く維持されると考えた。
しかしながら、本発明者らの検討によれば、切刃へフラットランドを付加するだけではスパイラルマークの発生を防止できないことがわかった。
その理由は次の通りである。
フラットランドを設けることにより摩耗による切刃の小径化は確かに防げる。
その一方、ガイドパッドの摩耗についてはそのまま進行するので、切刃の耐久性が向上した分、ガイドパッドの耐久性が不十分となり、その摩耗がガイドパッドと切刃とのバランスを崩す原因となる。
この発明は、本発明者らによる以上に知見に基づきなされたものであり、その第1の局面は次のように規定される。即ち、
ヘッド本体、切刃、第1のガイドパッド及び第2のガイドパッドを備え、前記切刃、前記第1のガイドパッド及び前記第2のガイドパッドは前記ヘッド本体の先端外周縁にロウ付けされ、前記切刃からみて前記ヘッド本体の回転方向下流側に前記第1のガイドパッド及び前記第2のガイドパッドが順に配置される深穴加工用ドリルヘッドであって、
前記切刃の先端側外周縁にはフラットランドが設けられ、
前記ヘッド本体の回転中心から前記切刃の先端側外周縁までの第1の動径と該回転中心から前記第2のガイドパッドの主ガイド面までの第3の動径とは等しく、かつ前記ヘッド本体の回転中心から前記第1のガイドパッドの主ガイド面までの第2の動径は前記第1の動径より小さい、ことを特徴とする、深穴加工用ドリルヘッド。
このように規定される第1の局面のドリルヘッドによれば、フラットランドを設けることにより、切刃による切削後の山谷が小さくなり、バーニッシングのためにガイドパッドの主ガイド面に要求されるワークに対する作用力も小さくなる。
その結果、バーニッシング作用を専ら担う第1のガイドパッドの主ガイド面に要求されるワークへの作用力が小さくて済むようになり、第1のガイドパッドの主ガイド面を多少ひっこめても(ヘッド本体の回転中心から第1のガイドパッドの主ガイド面までの第2の動径を当該回転中心から切刃の先端側外周縁(即ちフラットランド)までの第1の動径より小さくしても)、充分にバーニッシングがなされる。更には、第1のガイドパッドの主ガイド面にかかる負荷も小さくなりその摩耗度合いが小さくなる。これにより、第1のガイドパッドにも充分な耐久性が確保され、フラットランドを形成することによる径小を防止した切刃と相まって、第1の局面で規定されるドリルヘッドでは、切刃とガイドパッドのとのバランスが確実にかつ長期間維持される。その結果としてスパイラルマークの発生を防止しつつ長期間のドリルヘッドの使用が可能となり、高いスループットが実現できる。
なお、切刃から遠い位置にある第2のガイドパッドは経験上ほとんど摩耗することがない。
図1はこの発明の実施形態のドリルヘッド1を示し、図1(A)は正面図、図1(B)は側面図を示す。 図2はこの発明の実施形態のドリルヘッド1における切刃11,13,15及びガイドパッド21,23の配置関係を示す概念図である。 図3は外周刃11(切刃)に先端外周縁16に形成されたフラットランドを示す部分拡大図である。 図4はドリルヘッドの切刃11,13,15及びガイドパッド21,23にワークからかかる反力を示す概念図である。 図5はドリルヘッド1をアダプタ30に取り付けた状態を示す側面図である。 図6はこの発明の他の実施形態のガイドパッド121の平面図である。 図7は同じく側面図である。 図8は図6におけるVIII-VIII線断面図である。 図9はガイドパッドの新規な製造方法に用いるガイドパッドピース200の構成を示す。
以下、図例を参照しながらこの発明を更に詳細に説明する。
図1は実施形態のドリルヘッド1を示し、図1(A)は正面図、同(B)は側面図である。
このドリルヘッド1は多段円筒形状のヘッド本体3と刃部10とを備えてなる。
ヘッド本体3は刃部10を取り付ける頭部5(ヘッドシャンク)とアダプタ30(図5参照)へ螺合されるネジシャンク6−9とを備え、両者は溶接される。ネジシャンクは3つの基準円筒部7−9とネジ部6とを備える。
刃部10は外周刃11(切刃)、中間刃13及び中心刃11からなる切刃群並びに第1のガイドパッド21及び第2のガイドパッド23からなるガイドパッド群から構成される。
切刃群11、13、15でワークの材料を切削し、その切屑は頭部5の先端の開口部26、27から潤滑油により内部へ流し込まれる。ここに、外周刃11の先端外周縁16がワークの材料に干渉してこれ切削し、穴の内周面を形成する。
この発明では、外周刃11の先端外周縁16がフラットランドとされている。
図2は外周刃11と第1及び第2のガイドパッド21、23の配置関係を模式的に表している。
外周刃11はその先端外周縁16がフラット、即ちドリルヘッドの軸と平行に形成されてフラットランドとなる(図3参照)。フラットランドよりもと側の部分(図2、3で右側の部分)にはバックテーパが形成されている。
フラットランドの長さZはヒールクリアランスXより若干短いものとする。この例では両者の差を0.2mmとしたが、特に限定されるものではなく0.1〜0.3mmの範囲内で任意に選択できる。
なおヒールクリアランスXとは、外周刃11の外周縁の先端とガイドパッド21、23の主ガイド面(ワークに接触する部分)の先端部との間の距離を指す。フラットランドの長さZ≧ヒールクリアランスXとすると、外周刃11により形成された穴内周面の段差の全域へガイドパッド21、23を当てつけることができなくなり、バーニッシング作用に支障をきたすおそれがあるので好ましくない。
第1のガイドパッド21は、外周刃11からみて、回転方向下流側に約90度遅れて配置されている。第2のガイドパッド23は第1のガイドパッド21からさらに約90度遅れて配置されている(即ち、外周刃11から約180となる)。
第2のガイドパッド23の外周縁はその先端側が面トリされている(面とり部28)、外周縁においてワークに干渉する領域が主ガイド面24である。
なお、第1のガイドパッド21と第2のガイドパッド23とは同一形状を有し、ドリルヘッド1の軸方向において同一位置に配置されている。従って、図面簡素化の見地から図2(B)では第2のガイドパッド23のみを表記してある。
勿論、第1のガイドパッド21と第2のガイドパッド23とを異なる形状のものとし、及び/又は第1のガイドパッド21と第2のガイドパッド23の軸方向位置を偏移させることもできる。その場合、ヒールクリアランスは第1のガイドパッド21の主ガイド面22の先端から外周刃11の外周縁の先端までの距離とする。第1のガイドパッド21が専らバーニッシング作用を担うからである。
図2(A)に示す通り、ドリルヘッド1の回転中心Pは外周刃11の先端外周縁16と第2のガイドパッド23の主ガイド面24とで規定される。回転中心Pから外周刃11の先端外周縁16までの距離(第1の動径a)と回転中心Pから第2のガイドパッドの主ガイド面24までの距離(第3の動径c)とは同一であり、第1の動径aと第3の動径cとの和がワークの穴の内径φDとなる。
なお、第2のガイドパッド23の主ガイド面24の動径cはその中央部分で穴の内周面の半径(D/2)と等しく、両サイドで小さくされている。
この第2のガイドパッド23の主ガイド面24はワークに形成された穴の内周面に当接して専ら外周刃11の位置を安定させる。この主ガイド面24に対するワークからの反力は、第1のガイドパッド23のそれに対するものより小さいので(図4参照)、この主ガイド面24の摩耗度合いは小さい。
図4において各切刃11,13,15及び各ガイドパッド21,23にかかるワークからの反力を矢印で示した。ドリルヘッド1の回転に伴い最初にワークに干渉する部分は外周刃11と中心刃15であり、ワークからこれらにかかる反力Aが最大になる。中間刃13にかかる反力Bは、その方向が反力Aの反対方向になる。従って、ベクトルとしての反力Aと反力Bとの差を各ガイドパッド21,23で支えることとなるが、反力A及び反力Bの向きから、反力Aと反力Bとの差は専ら第1のガイドパッド21にかかることがわかる。
第1のガイドパッド21は第2のガイドパッド23と同一形状であるので、その主ガイド面22はその中央部分で穴の内周面の半径(D/2)と等しく、両サイドで小さくされている。
第1のガイドパッド21の主ガイド面22とドリルヘッド1の回転中心Pとの距離(第2の動径b)は第1の動径aや第3の動径cより小さい。この例では両者の差(クリアランスS)を0.01〜0.1mmとした。
図4で説明したワークからの反力に加えて、外周刃11はワークに対して切れ込み方向へ進もうとするので、その後に続く第1のガイドパッド23は、外周刃11が切り開いた穴の内周面へ強く押し付けられる。その結果その周ガイド面22がバーニッシング作用を奏する。
従来のドリルヘッドでは第1の動径aと第2の動径bとを等しくしていた。これにより、第1のガイドパッド21の主ガイド面22による強力なバーニッシング作用を得ることができた。従来のドリルヘッドにおいては外周刃の先端外周縁にフラットランドが形成されていないので、外周刃が切り開いた面にはバックテーパの影響で微小な段差が現れていた。第1のガイドパッド23による強力なバーニッシング作用によりこの段差が消されていた。
この発明では外周刃11の先端外周縁16がフラットランドとされているため、外周刃11が切り開いた面にはバックテーパの影響による段差が殆ど現れない。従って、第1のガイドパッド21に要求されるバーニッシング作用も小さくなる。
そこで、図2(A)に示す通り、外周刃11の先端外周縁と第2のガイドパッド23の主ガイド面24とで規定される仮想円周(=穴の内周)からその内側へ第1のガイドパッド21の主ガイド面22を僅かに引っ込めた。即ち、第2の動径b<第1の動径a=第3の動径cとした。
これにより、第1のガイドパッド21の主ガイド面22がワークから受ける反力が小さくなり、その摩耗が抑制される。よって、第1のガイドパッド21は必要なバーニッシング機能を奏するとともにその耐久性が向上する。
このようにして外周刃11と第1のガイドパッド21の耐久性がともに向上した結果、外周刃とガイドパッドのバランスの安定が長期間維持されることとなる。よって、ドリルヘッド1の安定加工時間が伸びることとなり、スパイラルマークを発生させない穿孔作業期間が長くなる。よって、深穴の穿孔作業のスループットが向上する。
以上説明したドリルヘッド1は、鋳造されたヘッド本体10へ未研磨の各切刃11,13,15及び各ガイドパッド21,23をロウ付けし、その後CNC装置を用いて各切刃11,13,15及び各ガイドパッド21,23を精密に研磨することにより得られる。
図5は、実施形態のドリルヘッド1をアダプタ30へ組み付けた状態を示す。このアダプタ30の連結部31がボーリングバー(図示せず)の先端部へ螺合される。
この例では、アダプタ30の外周面にスクリュー35が設けられている。このスクリュー35の外径寸法はドリルヘッド1の外形寸法φDより僅かに小さい(両者の差は約0.1mm)。アダプタ30の回転に伴い、アダプタ30の外周に供給された潤滑油のドリルヘッド1側へ流速が加速され、もって切屑の排出がより円滑に行えることとなる。これにより、切刃11,13,15及びガイドパッド21,23の耐久性が向上する。
スクリュー35の形状、枚数、形成段数は任意に設計可能である。
スクリュー35は、また、ドリルヘッド1の位置を安定させる機能も奏する。
図6〜図8には改良された第1のガイドパッド121を示している。
図6は第1のガイドパッド121をその主ガイド面122側からみた平面図であり、図7は同側面図であり、図8は図6におけるVIII-VIII支持線断面図である。なお、図1及び図2と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。
この第1のガイドパッド121の主ガイド面122には第1の領域Fと第2の領域Gとが含まれている。
第1の領域Fの動径Rfは穴の半径(D/2)(=第1の動径a、第3の動径c)と等しくすることが好ましい。第2の領域Gは穴の周面に干渉しないものとし、その動径Rgは半径(D/2)より小さくなる。
なお、主ガイド面122には図7に示すとおりバックテーパが形成されているので、第1の領域Fの動径Rfは、先端縁(面トリ部28との境界Z=0)の動径をRf(0)としたとき、Z方向(図6、7参照、図8では紙面厚さ方向)に漸移するにつれ小さくなり、その動径Rf(Z)はRf(0)−t*Z/lで表わされる。なお、動径Rf(Z)を常にRf(0)と等しくしてもよい。
領域Gの動径Rg(Z)は次のようにあらわされる。
Rg(Z)<Rf(Z)=Rf(0)−t*Z/l
なお、第1の領域Fと第2の領域Gと境界においては曲率が連続的に変化し、両領域F及びGは円滑に連続されているものとする。第1の領域Fと第2の領域Gとはその曲率が連続的に変化し、円滑につながるのが望ましいが、そうでなくてもよい。
主ガイド面121を平面から見たときの第1の領域Fの幅fはZ方向に向けて漸次幅広になる部分を有する(f(0)<f(Z))。この例では、主ガイド面122の先端縁(Z=0)での幅f(0)は0より大きく、Z方向への変化率df(Z)/dZはZ=0よりZ=mまではdf(Z)/dZ>0、mを超えてnまではdf(Z)/dZ=0とする。mを超えてnまではdf(Z)/dZ<0でもよい。
m及び変化率df(Z)/dZは任意に選択可能であり、m=nとしてもよい。
なお、図2の例ではm=0である。
図6の例ではf(z)が主ガイド面122の中心線(Z線に等しい)で二等分されている。換言すれば、第1の領域Fは当該中心線に対して、平面視で、線対称に分布している。勿論、主ガイド面122は中心線に対して線対称に限られるものではない。
このように構成された第1のガイドパッド121によれば、主ガイド面122において第1の領域Fが穴の内周面に当接しバーニッシング作用を行なう。ここに、主ガイド面122の先端縁(Z=0)においてその第1の領域Fの幅fを、主ガイド面の中心線附近に狭く線設定しているので、穿孔開始当初、第1の領域Fの中央部分が外周刃11で切り開かれた穴の内周面に対して確実に当接する。これにより、外周刃11と第1ガイドパッド121との位置・位相関係が設計通りとなり、両者のバランス維持も容易となる。
このように、主ガイド面122において当初に当接する部分を好適な部分(この例では、その中心線部分)に絞り込むことにより、穿孔作業進行に伴う主ガイド面122の摩耗も予定通りに進行する確率が高まる。これにより、第1ガイドパッド122の耐久性が向上する。
加工開始直後の初期摩耗時においては、切刃およびガイドパッドの摩耗状態のばらつきから、各刃の位相関係が不安定になりやすい。そこで、ガイドパッドの当初接触面(第1の領域のZ=0の部分)が幅狭に形成されている上記構成のガイドパッドを用いることにより、ガイドパッドと加工穴内面の接触部の位相の安定化を図る。初期摩耗を超えれば、安定した加工が可能となるので、第1の領域Fを徐々に広幅としてその耐久性を確保する。
第2のガイドパッドについても、上記第1のガイドパッドと同様に、その主ガイド面を改良することもできる。即ち、その主ガイド面に第1の領域と第2の領域を設け、第1の領域Fの動径Rfを穴の半径(D/2)(=第1の動径a、第3の動径c)と等しくし、第2の領域Gの動径Rgを穴の半径(D/2)より小さくする。
その他、特開平2010−155303号公報に開示の第3のガイドパッドも、第1のガイドパッドと同じ設計思想を適用できる。
図6〜図8に示したガイドパッド121も未研磨状態のガイドパッドをヘッド本体へロウ付けした後、CNC装置を用いて研磨することにより形成できる。
更には、図9(A)に示すように、未研磨状態のガイドパッドピース200の表面へ金属窒化物等からなる高硬度の材料層201をPVD等の周知の方法で積層させる。このとき、ガイドパッドピース200の表面の動径は穴の内周面の半径(D/2)と等しいので、高硬度材料層201の表面の動径も穴の内周面の半径と等しくなる。ここに、第1の領域Fに対応する形状に高硬度材料層201を形成しておけば(図9(B)参照)、第1の領域Fの形状を簡易、かつ確実に形成できる。第1の領域Fの形成が安定することにより、ガイドパッドの耐久性も安定する。
図6〜図9に示したガイドパッドは、図1及び図2に示した新規構成のドリルヘッドに好適であるばかりでなく、汎用的なドリルヘッドに適用することも可能である。
本発明は、上記発明の実施の形態及び実施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様も本発明に含まれる。
以下、次の事項を開示する。
(1) 深穴加工用ドリルヘッドのヘッド本体の先端外周縁にロウ付けされるガイドパッドであって、その主ガイド面は穴の内周面の半径と同じ長さの第1の半径を有する第1の領域と該第1の半径より小さい動径を有する第2の領域を備え、
前記第1の領域は前記主ガイド面の先端縁より後端側に向けて幅広となる、ことを特徴とするガイドパッド。
このように規定される(1)に規定のガイドパッドによれば、第1の領域が主ガイド面の先端縁において狭く設定されている。切刃との関係上主ガイド面の先端縁において穴の内周縁へ当接すべき部分とこの狭い部分とを一致させることにより、当該狭い部分(即ち、設計上、主ガイド面において穴の内周面へ当接させるべき部分)が穴の内周面に対して確実に当接する。これにより、切刃とガイドパッドとの位置・位相関係が設計通りとなり、両者のバランス維持も容易となる。
このように、ガイドパッドの主ガイド面において当初に当接する部分を好適な部分(例えばその中心線部分)に絞り込むことにより、穿孔作業進行に伴う主ガイド面の摩耗も予定通りに進行する確率が高まる。これにより、第1のガイドパッドの耐久性が向上する。
(2) 前記主ガイド面の中心線に対して、該主ガイド面の平面視で、前記第1の領域は線対称に分布している、ことを特徴とする(1)に記載のガイドパッド。
(3) 前記主ガイド面の表面に高硬度材料層が積層され、前記第1の領域は該高硬度材料層で規定される、ことを特徴とする(1)又は(2)に記載のガイドパッド。
(4)
(1)〜(3)の何れかに記載のガイドパッドを備える深穴加工用ドリルヘッド。
1 ドリルヘッド
3 ヘッド本体
10 刃部
11 外周刃(切刃)
16 先端外周縁のフラットランド
21 第1のガイドパッド
22,24 主ガイド面
23 第2のガイドパッド
30 アダプタ

Claims (6)

  1. 深穴加工用ドリルヘッドのヘッド本体の先端外周縁にロウ付けされるガイドパッドであって、その主ガイド面は穴の内周面の半径と同じ長さの第1の半径を有する第1の領域と該第1の半径より小さい動径を有する第2の領域を備え、
    前記第1の領域は前記主ガイド面の先端縁より後端側に向けて幅広となる、ガイドパッド。
  2. 前記主ガイド面の中心線に対して、該主ガイド面の平面視で、前記第1の領域は線対称に分布している、請求項1に記載のガイドパッド。
  3. 前記主ガイド面の表面に高硬度材料層が積層され、前記第1の領域は該高硬度材料層で規定される、請求項1又は2に記載のガイドパッド。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載のガイドパッドを備える深穴加工用ドリルヘッド。
  5. ヘッド本体、切刃、第1のガイドパッド及び第2のガイドパッドを備え、前記切刃、前記第1のガイドパッド及び前記第2のガイドパッドは前記ヘッド本体の先端外周縁にロウ付けされ、前記切刃からみて前記ヘッド本体の回転方向下流側に前記第1のガイドパッド及び前記第2のガイドパッドが順に配置される深穴加工用ドリルヘッドであって、
    前記切刃の先端側外周縁にはフラットランドが設けられ、
    前記ヘッド本体の回転中心から前記切刃の先端側外周縁までの第1の動径と該回転中心から前記第2のガイドパッドの主ガイド面までの第3の動径とは等しく、かつ前記ヘッド本体の回転中心から前記第1のガイドパッドの主ガイド面までの第2の動径は前記第1の動径より小さく、
    請求項1〜3のいずれかに規定のガイドパッドを前記第1のガイドパッド及び前記第2のガイドパットに用いる、深穴加工用ドリルヘッド。
  6. 前記切刃のフラットランドの長さはヒールクリアランスより0.1〜0.3mm短く、前記第1の動径と第2の動径との差は0.01〜0.1mmである、請求項5に記載の深穴加工用ドリルヘッド。
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