JP2017042870A - リーマ - Google Patents

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高夫 小林
Takao Kobayashi
高夫 小林
陽平 内山
Yohei Uchiyama
陽平 内山
正晃 江原
Masaaki Ebara
正晃 江原
秀典 米崎
Shusuke Yonezaki
秀典 米崎
啓祥 西浦
Keisho Nishiura
啓祥 西浦
貴浩 泉
Takahiro Izumi
貴浩 泉
斉藤 浩
Hiroshi Saito
浩 斉藤
川崎 大輔
Daisuke Kawasaki
大輔 川崎
直人 吉川
Naoto Yoshikawa
直人 吉川
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Masao Ominato
政夫 大湊
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Shinobu Tamaki
忍 田巻
拓生 阿部
Takuo Abe
拓生 阿部
達 町屋
Tatsu Machiya
達 町屋
成雄 仲村
Shigeo Nakamura
成雄 仲村
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Wataru Funayama
亘 船山
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Abstract

【課題】本発明は、リーマに係り、穴の内壁面の粗さを悪化させることなく、切屑を細分化することにある。【解決手段】穴の内壁を切削する仕上刃20を備えるリーマ10は、仕上刃20が、内径側に設けられるネガランド部30と、外径側に設けられる非ネガランド部32と、を有する。仕上刃20は、一枚設けられている。また、リーマ10は、最外径面に設けられた、中心軸ずれを防止するためのガイドパッド40を備える。更に、リーマ10は、先端中心に設けられた、穴の奥部に存在する膜を切削する膜切削用切刃34,36を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、リーマに関する。
従来、穴の内面を仕上げる仕上刃を備えるリーマが知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1記載のリーマは、ワークに切り込む座ぐり刃と、穴の内面を粗加工する粗刃と、穴の内面を仕上げる仕上刃と、仕上刃をガイドするガイド部と、を備えている。座ぐり刃は、先端外周側に設けられている。粗刃は、座ぐり刃の外周側に設けられている。仕上刃は、粗刃の軸方向後方に設けられている。ガイド部は、外周に設けられている。
かかる構造においては、リーマが穴に挿入されると、座ぐり刃がワークに切り込み、粗刃が穴の内面を粗加工し、仕上刃がガイド部にガイドされながら穴の内面を仕上げる。従って、一回の穴開け動作で精度良い穴を形成することができる。
特開2003−340646号公報
ところで、上記した特許文献1記載のリーマにおいて、仕上刃は、内径側から外径側にかけて面を同じくするすくい面を有している。このすくい面は、穴のせん断面に対して比較的鋭角に形成されている。この構造では、仕上刃が穴の内面を仕上げ加工する際に、穴のせん断面に対する仕上刃のせん断角が比較的大きくなる。このため、かかるすくい面を有する仕上刃では、切屑が薄い一方で長く伸びて大きくなる事態が生ずる。
一方、一般的に、刃先の強化などのため、刃のすくい面に負の角度を持つネガランドを設けることがある。かかるネガランドは、穴のせん断面に対して比較的鈍角に形成される。このため、かかるネガランドを有する刃を用いれば、刃のせん断角が比較的小さくなるので、切屑を折れ曲がり易くして細分化することができる。しかし、ネガランドが刃の内径側から最外径側にかけて全域に亘って設けられていると、ワークの穴の加工面である内壁面の粗さが悪化する事態が生じてしまう。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、穴の内壁面の粗さを悪化させることなく、切屑を細分化することが可能なリーマを提供することを目的とする。
本発明の一態様は、穴の内壁を切削する仕上刃を備えるリーマであって、前記仕上刃が、内径側に設けられるネガランド部と、外径側に設けられる非ネガランド部と、を有するリーマである。
本発明によれば、穴の内壁面の粗さを悪化させることなく、切屑を細分化することができる。
本発明の一実施例であるリーマの斜視図である。 本実施例のリーマを中心軸の延びる方向に沿って見た際の正面図及び側方から見た際の側面図である。 本実施例のリーマの要部側面図である。 本実施例のリーマを図3に示すIII−IIIで切断した際の断面図である。 本実施例のリーマを図3に示すIV−IVで切断した際の断面図である。 本実施例のリーマによるワーク切削手順を表した図である。 本実施例のリーマによるワーク切削手順を表した図である。 本実施例のリーマによるワーク切削手順を表した図である。 本実施例のリーマによるワーク切削手順を表した図である。 本実施例のリーマによるワーク切削手順を表した図である。 本実施例のリーマの仕上刃が有するネガランド部によるワーク切削の様子を、非ネガランド部によるワーク切削の様子と比較した図である。
以下、図面を用いて、本発明に係るリーマの具体的な実施の形態について説明する。
図1は、本実施例のリーマ10の斜視図を示す。図2は、本実施例のリーマ10を中心軸Oの延びる方向(軸線方向)に沿って見た際の正面図及び側方から見た際の側面図を示す。図3は、本実施例のリーマ10の要部側面図を示す。図4は、本実施例のリーマ10を図3に示すIII−IIIで切断した際の断面図を示す。また、図5は、本実施例のリーマ10を図3に示すIV−IVで切断した際の断面図を示す。
本実施例において、リーマ10は、被切削材(ワーク)に形成された下穴(例えば鋳抜き穴)に挿入されてその下穴の内壁を切削加工することで、所望の大きさを有する穴を形成する工具である。リーマ10は、略円柱状に形成された工具本体12を備えている。工具本体12は、シャンク部(図示せず)に支持されている。リーマ10は、中心軸O回りに回転方向ωに回転される。
工具本体12は、加工部14と、切屑排出溝16,18と、を備えている。加工部14は、ワークに切削加工を施す部位であって、工具本体12の軸線方向先端側に設けられている。切屑排出溝16,18は、加工部14がワークを切削加工した際に生まれる切屑を外部へ排出する部位である。切屑排出溝16,18はそれぞれ、工具本体12の軸線方向先端から後端側にかけて軸線方向に向けて延びる縦溝である。
切屑排出溝16,18は、中心軸Oに対して直交する断面において円柱形状を略L字状にカットした形状に形成されている。切屑排出溝16,18は、中心軸Oを挟んで対称となるように配置されている。切屑排出溝16と切屑排出溝18とは、互いに略同じ大きさに形成されている。但し、後述の仕上刃に回転方向ωに隣接する切屑排出溝16は、切屑排出溝18よりも大きくなるように形成されてもよい。
加工部14は、仕上刃20を有している。仕上刃20は、ワークの下穴の内壁を切削する切刃である。仕上刃20は、リーマ10に一枚だけ設けられている。仕上刃20は、平板状に形成された基部22に固定されている。基部22は、ワークの下穴の切削加工時に仕上刃20を支持する部位である。基部22は、切屑排出溝16の軸線方向先端側の、回転方向ωに向いた壁面24に取り付けられている。基部22は、超硬合金などの硬質材料により構成されている。仕上刃20は、基部22と一体焼結されたダイヤモンド焼結体により構成されている。
仕上刃20は、工具本体12の外径端近傍の先端において、他部位よりも先端方向に向けて突出し、かつ、工具本体12の他部位よりも径方向外側に向けて突出するように形成されている。仕上刃20は、その最外径がワークの下穴の内径よりも大きくなるように配置されている。仕上刃20は、ワークの下穴の内壁(せん断面)に対して鋭角となるすくい面26を有している。すくい面26の、回転方向ωにおける周方向には、上記の切屑排出溝16が隣接している。すくい面26においてワークの下穴の内壁から切り取られた切屑は、主に切屑排出溝16へ排出される。
仕上刃20は、ネガランド部30(図2に斜線で示す領域)を有している。ネガランド部30は、すくい面26の軸線方向先端に設けられている。ネガランド部30は、すくい面26の本体面に対して負の角度(例えば15°〜30°の範囲であればよく、例えば20°に設定される。)αの面を持つ部位である。すくい面26の本体面は、ワークのせん断面に対して鋭角に形成される。また、ネガランド部30は、ワークのせん断面に対して鈍角に形成される。尚、仕上刃20は、軸線方向先端において逃げ面を有することとしてよい。
ネガランド部30は、仕上刃20の一部にのみ形成されている。すなわち、仕上刃20は、すくい面26の軸線方向先端において、ワークのせん断面に対して鈍角となるネガランド部30と、ワークのせん断面に対して鋭角となる非ネガランド部32と、を有する。ネガランド部30は、仕上刃20の内径側に設けられている。また、非ネガランド部32は、仕上刃20の外径側に設けられている。ネガランド部30と非ネガランド部32とは、径方向において連続している。
非ネガランド部32の径方向幅(すなわち、仕上刃20の最外径位置からネガランド部30までの距離)Wは、予め、切削加工後のワークの内面の粗さなどを考慮して定められており、例えば0.5mmである。この非ネガランド部32の径方向幅Wは、仕上刃20が切削するワークの下穴の内壁の取り代に対して半分以下である。このため、ワークの下穴の内壁は、仕上刃20の非ネガランド部32とネガランド部30との双方により切削される。尚、非ネガランド部32の軸線方向先端と最外径位置とが接する角部は、刃の強度を高めることなどを考慮して、面取りされていてよい。
また、ネガランド部30の軸線方向幅(すなわち、仕上刃20の軸線方向先端からすくい面26の本体面までの軸線方向距離)Lは、例えば0.2mm〜0.3mmである。尚、ネガランド部30の軸線方向幅Lは、径方向位置に応じて変わるものとしてもよく、内径側ほど大きくなるものとしてよい。
加工部14は、また、ドリル刃34,36を有している。ドリル刃34,36は、ワークの下穴の奥部(底部)に存在する膜を切削することで、その穴を膜に隣接する通路などに連通させる膜切削用切刃である。ドリル刃34,36は、リーマ10の先端に2枚設けられている。ドリル刃34とドリル刃36とは、リーマ10の先端中心を挟んで対称に配置されている。
ドリル刃34,36は、工具本体12の先端において他部位よりも先端方向に向けて突出するように形成されている。両ドリル刃34,36は、所定の先端角θが形成されるように構成されている。ドリル刃34,36はそれぞれ、回転方向ωに設けられるすくい面と、回転方向ωとは反対方向に設けられる逃げ面と、を有している。
ドリル刃34のすくい面の、回転方向ωにおける周方向には、上記の切屑排出溝16が隣接している。また、ドリル刃36のすくい面の、回転方向ωにおける周方向には、上記の切屑排出溝18が隣接している。すなわち、切屑排出溝16,18は、ドリル刃34,36ごとに周方向に隣接して設けられている。ドリル刃34のすくい面においてワークの下穴の奥部の膜から切り取られた切屑は、主に切屑排出溝16へ排出される。また、ドリル刃36のすくい面においてワークの下穴の奥部の膜から切り取られた切屑は、主に切屑排出溝18へ排出される。
ドリル刃34,36のすくい面は、仕上刃20のすくい面26に対して回転方向ωに所定角度(例えば6°など)だけ位相ずれが生じるように形成されている。これは、仕上刃20からの切屑及びドリル刃34,36からの切屑を切屑排出溝16,18へ排出する切屑排出性を高めるためである。
工具本体12は、また、リーマ10とワークの下穴との中心軸ずれを防止するためのガイドパッド40を備えている。ガイドパッド40は、リーマ10のワーク下穴への挿入時に外径面が切削後の穴の内壁面に接することでそのリーマ10をその穴に対してガイドする部材である。ガイドパッド40は、リーマ10の工具本体12の最外径面に設けられている。ガイドパッド40は、工具本体12の全周において複数箇所(図2においては、4箇所)設けられている。
ガイドパッド40の配置位置は、仕上刃20がワークの穴の内壁に接してその内壁を切削する際に反力を受ける位置(具体的には、仕上刃20に対して回転方向ωとは反対方向側の位置)や、その反力を受ける位置に対して中心軸Oを挟んで対向する位置,切屑排出溝16,18を挟んだ回転方向ωの位置などである。
各ガイドパッド40は、軸線方向に沿って工具本体12の最外径面の先端から後端にかけて全域で直線状に延びている。中心軸Oとガイドパッド40の外径面との距離は、中心軸Oと仕上刃20の径方向外側端との距離に比して僅かに小さくなるように設定されている。
工具本体12には、クーラントが流通するクーラント供給路42が設けられている。クーラント供給路42は、工具本体12の内部において軸線方向に向けて延びている。クーラント供給路42は、例えば2本設けられている。各クーラント供給路42はそれぞれ、工具本体12の先端面に開口しており、シャンク部の後端側から流入したクーラントを、加工部14とワークとの接触部に向けて供給するための流路である。
図6は、本実施例のリーマ10によるワーク切削手順を表した図を示す。
本実施例においては、リーマ10を用いてワーク50の下穴52の内壁及びその下穴52の奥部に存在する膜54を切削加工するうえで、まず、クーラント供給路42からクーラントをリーマ10の先端に向けて供給すると共に、リーマ10の中心軸をワーク50に形成すべき穴の中心軸に一致させた状態で、リーマ10を回転方向ωに回転させながらワーク50の下穴52に挿入する(図6A→図6B)。尚、ワーク50の下穴52の内径は、リーマ10の挿入口側のものほど大きく、奥部(底部)側のものほど小さくされることとしてもよい。
リーマ10の仕上刃20の最外径は、ワーク50の下穴52の内径よりも大きい。このため、上記の如くリーマ10がワーク50の下穴52に挿入されると、まず、仕上刃20がワーク50の下穴52の内壁に接してその内壁を切削加工する(図6B〜図6D)。仕上刃20がワーク50の下穴52の内壁を切削加工して切り取られた切屑は、主に切屑排出溝16から外部へ排出される。かかる下穴52の切削加工が行われると、ワーク50に所望の大きさを有する穴56が形成される。
また、リーマ10の下穴52への挿入が継続すると、やがてドリル刃34,36がワーク50の膜54に接してその膜54を切削加工する(図6E)。ドリル刃34,36がワーク50の膜54を切削加工して切り取られた切屑は、切屑排出溝16,18から外部へ排出される。かかる膜54の切削加工が行われると、ワーク50の穴56が、膜54に隣接していた通路58に連通される。
このように、本実施例のリーマ10によれば、リーマ10が一回だけワーク50の下穴52に挿入されることで、ワーク50に精度の良い所望の大きさの穴56を形成することができると共に、穴56の奥部にある膜54の切削によりその穴56を通路58と連通させることができる。
本実施例において、リーマ10は、ワークの下穴の内壁を切削する仕上刃20を一枚だけ備えている。仕上刃20が一枚だけ設けられている構造においては、ワークの切削加工時にリーマ10が中心軸O回りで公転運動した際、仕上刃が2枚以上設けられている構造と異なり、その切削加工後に形成される穴が花弁形状となることはなく、その穴が楕円形状となる。従って、仕上刃20が一枚だけ設けられたリーマ10によれば、仕上刃が2枚以上設けられているものに比べて、ワークに形成される穴の真円度を向上させることができる。
また、本実施例において、リーマ10は、ワークの下穴奥部の膜を切削する2枚のドリル刃34,36を備えていると共に、それら2枚のドリル刃34,36に対応させて2箇所の切屑排出溝16,18を備えている。2枚のドリル刃34,36は、互いにリーマ10の先端中心を挟んで対称となるように配置されている。また、2箇所の切屑排出溝16,18は、それぞれドリル刃34,36の回転方向ωに隣接しており、互いに中心軸Oを挟んで対称となるように配置されている。
このようにドリル刃34,36が2枚設けられかつ切屑排出溝16,18が2箇所設けられている構造においては、ワーク切削が2枚のドリル刃34,36に分散されるので、ドリル刃34,34により切り出される切屑が周方向において一箇所に集中することは回避される。また、切り出された切屑が切屑排出溝16,18に分散して排出されるので、切り出された切屑が一箇所の切屑排出溝に集中することは回避される。従って、2枚のドリル刃34,36と2箇所の切屑排出溝16,18とが設けられたリーマ10によれば、ドリル刃が一枚しか設けられておらず切屑排出溝が一箇所しか設けられていない構造に比べて、切屑が切屑排出溝で詰まり難くなり、切屑排出性を高めることができる。
また、2箇所の切屑排出溝16,18が互いに中心軸Oを挟んで対称となるように配置されている構造においては、切屑排出溝が一箇所しか設けられていない構造に比べて、リーマ10の重心を中心軸Oにできるだけ近づけることが可能である。このため、本実施例のリーマ10によれば、切屑排出溝が一箇所しか設けられていない構造に比べて、自転回転時の揺動すなわち中心軸O回りの公転運動を低減することできる。
図7は、本実施例のリーマ10の仕上刃20が有するネガランド部30によるワーク切削の様子を、非ネガランド部32によるワーク切削の様子と比較した図を示す。尚、図7(A)には非ネガランド部32によるワーク切削の様子を、また、図7(B)にはネガランド部30によるワーク切削の様子を、それぞれ示す。
更に、本実施例において、リーマ10の仕上刃20は、すくい面26の軸線方向先端の一部にネガランド部30を有する。具体的には、内径側に設けられたネガランド部30と、外径側に設けられた非ネガランド部32と、を有する。非ネガランド部32は、すくい面26の本体面と略同じ角度に形成されており、ワーク50のせん断面に対して鋭角となるように形成されている。また、ネガランド部30は、すくい面26の本体面に対して負の角度となるように形成されており、ワーク50のせん断面に対して鈍角となるように形成されている。ワーク50の下穴52の内壁は、非ネガランド部32とネガランド部30との双方により切削される。
図7に示す如く、ネガランド部30によれば、非ネガランド部32に比べて、仕上刃20の、ワーク50に対するせん断角βが比較的小さくなる。このため、ネガランド部30によって切り出された切屑が折れ曲がり易くなり、切屑が細分化される。また、非ネガランド部32は、仕上刃20の外径側に設けられているので、ワーク50の下穴52の内壁の最奥部を切削する。このため、ワーク切削後の穴56の内壁が非ネガランド部32に接触して形成されるので、ワーク切削後の穴の内壁がネガランド部30に接触して形成されるものと異なり、その内壁面の粗さが悪化することは回避される。
尚、非ネガランド部32では、切り出される切屑が大きくなるおそれがあるが、非ネガランド部32はネガランド部30と径方向において連続している。かかる構造では、非ネガランド部32とネガランド部30との境界で、ワーク50に対するせん断角βが一気に変化するので、非ネガランド部32で切り出される切屑を、ネガランド部30で切り出される切屑の細分化に追従して折れ易くすることができ、切屑の大型化を抑止することができる。
従って、リーマ10によれば、ワーク切削後の穴の内壁面の粗さを悪化させることなく、切屑を細分化することができる。このため、ワーク切削後の穴の内壁面を滑らかに形成することができると共に、切屑の切屑排出溝16,18への排出性を高めることができる。
尚、上記の実施例においては、ドリル刃34,36が特許請求の範囲に記載した「膜切削用切刃」に相当している。
ところで、上記の実施例においては、一つのリーマ10にドリル刃34,36を2枚設けることとした。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、ドリル刃を3枚以上設けることとしてもよい。また、一つのリーマ10に切屑排出溝16,18を2箇所設けることとした。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、切屑排出溝を3箇所以上設けることとしてもよい。
また、上記の実施例においては、一つのリーマ10に仕上刃20を一枚だけ設けることとした。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、仕上刃20を2枚以上設けることとしてもよい。
尚、以上の実施例に関し、更に以下を開示する。
[1]穴の内壁を切削する仕上刃(20)を備えるリーマ(10)であって、前記仕上刃(20)が、内径側に設けられるネガランド部(30)と、外径側に設けられる非ネガランド部(32)と、を有するリーマ(10)。
上記[1]記載の構成によれば、内径側のネガランド部30により切り出された切屑を折れ曲がり易くして細分化することができる。また、外径側の非ネガランド部により切削後の穴の内壁面の粗さの悪化を回避することができる。
[2]上記[1]記載のリーマ(10)において、前記仕上刃(20)は、一枚設けられているリーマ(10)。
上記[2]記載の構成によれば、切削後の穴の真円度を、仕上刃が2枚以上設けられているものに比べて向上させることができる。
[3]上記[1]又は[2]記載のリーマ(10)において、最外径面に設けられた、中心軸ずれを防止するためのガイドパッド(40)を備えるリーマ(10)。
上記[3]記載の構成によれば、仕上刃が穴の内壁を切削する際にリーマ10と切削対象の穴との中心軸ずれを防止することができる。
[4]上記[1]乃至[3]の何れか一項記載のリーマ(10)において、先端中心に設けられた、前記穴の奥部に存在する膜を切削する膜切削用切刃(34,36)を備えるリーマ(10)。
上記[4]記載の構成によれば、穴の内壁を切削するリーマの一回の穴開け動作により、穴の奥部にある膜を切削することができる。
[5]上記[4]記載のリーマ(10)において、前記膜切削用切刃(34,36)は、先端中心を挟んで対称に位置するように2枚設けられているリーマ(10)。
上記[5]記載の構成によれば、穴の奥部にある膜を切削する際に、膜切削用切刃により切り出される切屑を周方向に一箇所に集中するのを回避することができる。
[6]上記[5]記載のリーマ(10)において、前記膜切削用切刃(34,36)ごとに周方向に隣接して設けられた、切屑を排出するための切屑排出溝(16,18)を備えるリーマ(10)。
上記[6]記載の構成によれば、膜切削用切刃により切り出された切屑が切屑排出溝で詰まり難くすることができ、切屑排出性を高めることができる。
[7]上記[1]記載のリーマ(10)において、前記非ネガランド部(32)の径方向幅は、前記穴の内壁の取り代に対して半分以下であるリーマ(10)。
10 リーマ
12 工具本体
14 加工部
16,18 切屑排出溝
20 仕上刃
26 すくい面
30 ネガランド部
32 非ネガランド部
34,36 ドリル刃
40 ガイドパッド

Claims (7)

  1. 穴の内壁を切削する仕上刃を備えるリーマであって、
    前記仕上刃が、内径側に設けられるネガランド部と、外径側に設けられる非ネガランド部と、を有するリーマ。
  2. 前記仕上刃は、一枚設けられている請求項1記載のリーマ。
  3. 最外径面に設けられた、中心軸ずれを防止するためのガイドパッドを備える請求項1又は2記載のリーマ。
  4. 先端中心に設けられた、前記穴の奥部に存在する膜を切削する膜切削用切刃を備える請求項1乃至3の何れか一項記載のリーマ。
  5. 前記膜切削用切刃は、先端中心を挟んで対称に位置するように2枚設けられている請求項4記載のリーマ。
  6. 前記膜切削用切刃ごとに周方向に隣接して設けられた、切屑を排出するための切屑排出溝を備える請求項5記載のリーマ。
  7. 前記非ネガランド部の径方向幅は、前記穴の内壁の取り代に対して半分以下である請求項1記載のリーマ。
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