JPWO2011136282A1 - マグネトロン用エンドハットおよびその製造方法並びにマグネトロン - Google Patents

マグネトロン用エンドハットおよびその製造方法並びにマグネトロン Download PDF

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Abstract

Mo焼結体から成るエンドハットとMo−Ru系ろう材とを一体に接合したマグネトロン用エンドハットにおいて、上記エンドハットとろう材との接合界面にはろう材中のRuがMo焼結体から成るエンドハットに5μm以上拡散している拡散領域を具備していることを特徴とするマグネトロン用エンドハットである。上記構成によればろう材との接合強度が高く、製造歩留りに優れたマグネトロン用エンドハットを提供することができる。

Description

本発明は、マグネトロン用エンドハットおよびその製造方法並びにそれを用いたマグネトロンに係り、特にエンドハットとろう材との接合の信頼性が高く、また製造歩留りおよび製造効率を高くすることが可能なマグネトロン用エンドハットおよびその製造方法並びにそれを用いたマグネトロンに関する。
電子レンジ等に用いられるマグネトロンのカソード部としては、図1に示すように、熱電子を放出するコイル状フィラメント1と、このコイル状フィラメント1の上端および下端に、それぞれMo−Ruろう材2を介して接合されたMoからなる上部エンドハット3および下部エンドハット4と、上部エンドハット3に接続固定されたセンターリード5と、下部エンドハット4に接続されたサイドリード6とから主として構成されたものが知られている。
マグネトロンを正常に機能させるには、各構成部品が適性に接合されていることが必要である。そのためにはろう材を介してエンドハットとフィラメントやリードが強固にろう付けされていることが必要である。特に、マグネトロン用カソード部のエンドハットとろう材との接合が製造工程において最初の接合工程になることから、この接合が十分に強固なものである必要がある。
従来からMoエンドハットとMo−Ruろう材との接合には様々な方法が採用されている。例えば、特許第3295838号公報(特許文献1)には、Mo焼結体から成るエンドハットにMo−Ruろう材の仮焼結体または焼結体を載せ、圧縮によりエンドハットとろう材とを隙間なく接合する方法が開示されている。
しかしながら、上記の接合方法では圧縮力の調整が難しいために、Mo製エンドハットに割れや欠けを生じ易くなり、マグネトロンの製造歩留りが悪化する難点があった。特にエンドハットは凹状形状の内側にろう材を接合する構造であるために、圧縮力の負荷が割れ欠けの原因になり易かった。
一方、特許第3718321号公報(特許文献2)には、Mo−Ruろう材の焼結体をMo製エンドハットにレーザ溶接することが開示されている。この場合、エンドハットに圧縮力を作用させないために、割れ欠けの問題は解消される。しかしながら、レーザ溶接を使うためには当然ながらレーザ溶接装置が必要であるからコスト上昇の点で問題があった。また、エンドハットに一個ずつレーザ照射が必要であるために、マグネトロンの製造効率は必ずしもよいとは言えなかった。また、あくまでレーザが照射された箇所のみ接合されることから、全体の接合の信頼性という点でも改善の余地があった。
特許第3295838号公報 特許第3718321号公報
以上のように従来のマグネトロン用エンドハットの製造方法は、歩留まりや製造効率が必ずしも満足行くものではなく、より製造歩留りを高くでき、製造効率が高い製造方法が求められていた。
本発明は、このような技術的課題に鑑みてなされたもので、エンドハットとろう材との接合の信頼性が高く、かつマグネトロンの製造歩留りおよび製造効率のよいエンドハットおよびその製造方法並びにマグネトロンを提供するものである。
本発明の実施形態に係るマグネトロン用エンドハットは、Mo焼結体から成るエンドハットとMo−Ru系ろう材とを一体に接合したマグネトロン用エンドハットにおいて、上記エンドハットとろう材との接合界面にはろう材中のRuがMo焼結体から成るエンドハットに5μm以上拡散している拡散領域を具備していることを特徴とするものである。
また、上記マグネトロン用エンドハットにおいて、前記Ruが拡散している拡散領域が接合界面から10〜200μmの範囲であることが好ましい。さらに、前記Ruが拡散している領域が、Mo−Ru系ろう材の底面部と側面部とに存在することが好ましい。
さらに、密度が9.6〜10.0g/cmであるMo焼結体から成るエンドハットを具備することが好ましい。
また、前記Mo焼結体は、Mo含有量が99.9質量%以上であり、かつ不純物元素としてのAl含有量が0.005質量%以下、Ca含有量が0.003質量%以下、Cr含有量が0.005質量%以下、Cu含有量が0.002質量%以下、Fe含有量が0.03質量%以下、Mg含有量が0.002質量%以下、Mn含有量が0.002質量%以下、Ni含有量が0.008質量%以下、Pb含有量が0.002質量%以下、Si含有量が0.005質量%以下、Sn含有量が0.002質量%以下、炭素含有量が0.01質量%以下であることが好ましい。
また、上記マグネトロン用エンドハットにおいて、前記Mo−Ru系ろう材のRu含有量は35〜50質量%であることが好ましい。また前記Mo−Ru系ろう材は、不純物元素として炭素を0.05質量%以下、Feを0.009質量%以下、Niを0.007質量%以下含有することが好ましい。
また本発明に係るマグネトロンは、上記のように構成したマグネトロン用エンドハットを使用して形成される。
また、本発明に係るマグネトロン用エンドハットの製造方法は、純度99.9質量%以上のMo粉を用いてエンドハット形状のMo成形体をプレス成形するプレス成形工程と、上記Mo成形体を水素含有雰囲気中で焼成して第一の焼成体を得る第一焼成工程と、上記第一の焼成体にリング状Mo−Ru系ろう材を載せるろう材配置工程と、上記ろう材を配置した第一の焼成体を水素含有雰囲気中で焼成して第二の焼成体を得る第二焼成工程と、を具備することを特徴とする。
また上記マグネトロン用エンドハットの製造方法において、前記第一焼成工程は、水素ガス流量を0.2m/時間以上、最高到達温度を1000〜1200℃とし、上記最高到達温度での保持時間を1〜4時間とすることが好ましい。
さらに上記マグネトロン用エンドハットの製造方法において、前記第一焼成工程において、温度600℃から前記最高到達温度まで3〜7時間かけて昇温することが好ましい。
また上記マグネトロン用エンドハットの製造方法において、前記第二焼成工程は、水素ガス流量を0.2m/時間以上、最高到達温度を1600〜1900℃とし、上記最高到達温度での保持時間を30分〜5時間とすることが好ましい。
さらに、前記第二の焼成体にバレル研磨加工を施すことによりバレル研磨体を得ることが好ましい。また、前記バレル研磨体をプレス加工(サイジング加工)することが好ましい。さらに、前記プレス加工されたバレル研磨体を脱脂する工程を具備することが好ましい。また、脱脂されたバレル研磨体を熱処理する第三焼成工程を実施することが好ましい。
本発明によれば、Moエンドハットとろう材との接合の信頼性が高く、製造歩留りや製造効率が優れたマグネトロン用エンドハットおよびその製造方法を提供できる。また、接合の信頼性の高いマグネトロンをも提供することができる。
マグネトロンのカソード部の構成例を示す断面図である。 本発明に係るマグネトロン用エンドハットの一実施例を示す断面図である。 複数個の成形体を一度に焼成炉に投入した配置例を示す断面図である。
本発明の実施形態に係るマグネトロン用エンドハットは、Mo焼結体から成るエンドハットと、Mo−Ru系ろう材とを一体に接合したマグネトロン用エンドハットにおいて、エンドハットとろう材との接合界面にはろう材中のRuがMo焼結体から成るエンドハットに5μm以上の範囲に拡散している拡散領域を具備していることを特徴とするものである。
図2に本実施形態に係るマグネトロン用エンドハットの一例を示した。図2において、2がろう材、3が上部エンドハット、7がセンターリード取付穴部、8がエンドハットとろう材との接合底面部、9がエンドハットとろう材との接合側面部である。なお、図2では上部エンドハット3を例示したが、下部エンドハットにおいても基本的な構造は同じである。
エンドハットの本体部はMo焼結体から構成されている。Mo焼結体は、Mo粉末を成形した後に焼結体としたものである。好ましい製造方法については後述する。
Mo焼結体の密度は9.6g/cm以上であることが好ましい。より好ましくは9.6〜10.0g/cmの範囲である。密度が9.6g/cm未満ではエンドハットの強度が不十分となるおそれがある。一方、Moの理論密度は10.22g/cmである(理化学辞典参照)。密度が理論密度に近くなると、焼結体の強度は向上するが、密度が高くなり過ぎるとろう材中のRuが拡散し難くなる。従って、Mo焼結体の密度は9.6g/cm以上、さらには9.6〜10.0g/cmの範囲が好ましく、より好ましくは9.6〜9.8g/cmの範囲である。なお、上記Mo焼結体の密度はアルキメデス法により測定するものとする。
また、前記Mo焼結体におけるMo(モリブデン)の割合は99.9質量%以上であることが好ましい。すなわち、不純物元素の含有量は0.1質量%未満である。より好ましくは、不純物元素としてのAl含有量は0.005質量%以下、Ca含有量は0.003質量%以下、Cr含有量は0.005質量%以下、Cu含有量は0.002質量%以下、Fe含有量は0.03質量%以下、Mg含有量は0.002質量%以下、Mn含有量は0.002質量%以下、Ni含有量は0.008質量%以下、Pb含有量は0.002質量%以下、Si含有量は0.005質量%以下、Sn含有量は0.002質量%以下、炭素含有量は0.01質量%以下であることが好ましい。不純物元素が多いと、後述するRuの拡散を阻害する要因となる。
また、エンドハットの直径Lは10mm以下、厚さTは4mm以下のものであることが好ましい。
次に、Mo−Ru系ろう材について説明する。Mo−Ru系ろう材のRu含有量は35〜50質量%の範囲であることが好ましい。Ruの含有量が35質量%未満と過少な場合には、Ruの拡散が不十分であり、十分な拡散領域が形成され難い。一方、Ruの含有量が50質量%を超えるように過多になる場合は、ろう材の融点が高くなってしまう。MoとRuとは共晶を形成することから、融点が1960℃と最も低くなるRu42.9質量%−残部Moの組成近辺であるRu40〜45質量%、残部Moが、より好ましい範囲である。
ろう材の融点を下げる方法として、Niなどを40質量%以下添加する方法もある。本発明ではMoおよびRu以外の第三成分の添加を除外するものではないが、第三成分の添加はRuの拡散を抑制するおそれがあるので添加しない方が好ましい。また、Mo−Ru系ろう材は、不純物元素として炭素含有量が0.05質量%以下、Fe含有量が0.009質量%以下、Ni含有量が0.007質量%以下であることが好ましい。前述のようにMoおよびRu以外の第三成分の存在は、Mo−Ru系ろう材の融点を下げる効果があるが、第三成分が必要以上に存在すると、Mo−Ru系ろう材からMo焼結体エンドハットへのRuの拡散を阻害する要因となるおそれが高い。
本発明のマグネトロン用エンドハットでは、Mo焼結体製エンドハットとMo−Ru系ろう材とが一体に接合されている。このとき、エンドハットとろう材との接合界面にはろう材中のRuがMo焼結体から成るエンドハット方向に5μm以上拡散している拡散領域を具備している。Mo−Ru系ろう材からMo焼結体(エンドハット)にRuが5μm以上拡散することにより、ろう材とエンドハットとの接合が強固なものとなる。ろう材とエンドハットとの接合が強化されると、エンドハットの取扱い性がよくなり、コイル状フィラメントやセンターリードなどの取付工程をスムーズに実施することができる。
図1に示したように、エンドハットは、上部エンドハット3と下部エンドハット4とを用いてマグネトロンのカソード部を構成する。上部エンドハット3もしくは下部エンドハット4のいずれか一方は、ろう材取り付け部を下側に向けなければならない。このとき、ろう材とエンドハットとの接合が弱いと、ろう材が取れてしまう。ろう材が取れてしまうと、不良となることからマグネトロンの製造歩留りは大幅に低下する。従って、エンドハットとろう材との接合を強固なものにしておくことは重要である。
Ruの拡散している拡散領域11が接合界面10から10〜200μmの範囲(厚さ:H)であることが好ましい。より好ましくは80〜180μmである。Ruの拡散が10μm未満であると、Ruの拡散が少ないため接合強度の向上効果が少ないおそれがある。一方、200μmを超えて拡散すると接合強度は向上するが、Ruが拡散し過ぎるとろう材中のRu量が減るため、Mo−Ru系ろう材の融点を変化させてしまうおそれがある。ろう材中のRu含有量が減り過ぎると、ろう材の融点が高くなり、後工程でコイル状フィラメントなどをろう付けする際にろう付け不良の原因となる。
なお、接合界面とは、ろう材が接触するMo焼結体(エンドハット)の表面のことである。Mo焼結体(エンドハット)とろう材とが接触する箇所は、まずエンドハットとろう材との接合底面部8が挙げられる。エンドハットとろう材との接合底面部8においてろう材中のRuがエンドハット側に拡散していると、ろう材の接合強度が向上する。また、エンドハットとろう材との接合側面部9についても、同様にろう材中のRuの拡散が行われていると、ろう材の接合強度の向上がさらに図れる。
このようにエンドハットとろう材との接合強度を向上させることにより、コイル状フィラメント1などとの組立・接合工程において、ろう材の抜け落ちや剥がれなどの不具合を抑制できる。そのため、マグネトロンのカソード部の製造を高い製造歩留りで実施することができる。
次に、本発明のマグネトロン用エンドハットの製造方法について説明する。本発明のマグネトロン用エンドハットは、その製造方法は特に限定されるものではないが、歩留まり良く効率的に得る方法として次の方法が挙げられる。
本発明のマグネトロン用エンドハットの製造方法は、純度99.9質量%以上のMo粉を用いてエンドハット形状のMo成形体をプレス成形するプレス成形工程と、上記Mo成形体を水素含有雰囲気中で焼成して第1の焼成体を得る第1焼成工程と、上記第1の焼成体にリング状Mo−Ru系ろう材を載せるろう材配置工程と、上記ろう材を配置した第1の焼成体を水素含有雰囲気中で焼成して第2の焼成体を得る第2焼成工程、を具備することを特徴とするものである。
まず、純度99.9質量%以上のMo粉末を用意する。Mo粉末としては、平均粒径が1〜8μmのものが好ましい。Mo粉末の不純物元素は0.1質量%以下とする。より好ましくは、不純物元素としてのAl含有量は0.005質量%以下、Ca含有量は0.003質量%以下、Cr含有量は0.005質量%以下、Cu含有量は0.002質量%以下、Fe含有量は0.03質量%以下、Mg含有量は0.002質量%以下、Mn含有量は0.002質量%以下、Ni含有量は0.008質量%以下、Pb含有量は0.002質量%以下、Si含有量は0.005質量%以下、Sn含有量は0.002質量%以下、炭素含有量は0.01質量%以下である。このような不純物元素の少ないMo粉末を用いることが好ましい。
次に、Mo粉末とバインダーとを混合して造粒する。得られたMo造粒粉を金型に詰めてプレス成形することにより、エンドハット形状のMo成形体を得るプレス工程を行う。プレス圧力は3〜13ton/cm(294〜1274MPa)が好ましい。プレス圧力が3ton/cm未満では成形体の強度が不十分であり、13ton/cmを超えて大きいと成形体の密度が高くなりすぎて、Ruの拡散が起こり難くなる。好ましいプレス圧力は4〜10ton/cmの範囲である。
次に得られたMo成形体を水素含有雰囲気中で焼成して第1の焼成体を得る第1焼成工程を実施する。第1焼成工程は、最高到達温度を1000〜1200℃とし、最高到達温度での成形体の保持時間を1〜4時間とすることが好ましい。第1焼成工程は、後述する第2焼成工程を本焼結としたときの仮焼結(または本焼結前の中焼結)との位置づけとなる。
上記最高到達温度が1000℃未満では、成形体の緻密化が不十分となる一方、1200℃を超えると過度に緻密化されてしまう。過度に緻密化されると、Mo−Ru系ろう材の接合工程においてRuの拡散が十分に行われなくなってしまう。
上記第1焼成工程は、最終製品としてMo焼結体(エンドハット)の緻密化を目的としたものではなく、後述するMo−Ru系ろう材を載せる工程などの後工程における型崩れなどを防止し取扱い性を改善すると共に、Ruの拡散し易い焼結体を得ることを目的とした工程である。
また、第1焼成工程は、600℃から最高到達温度までを3〜7時間かけて昇温することが好ましい。上記第1焼成工程において、昇温速度が過度に大きいと成形体中のバインダーの消失や緻密化に不均一な個所が生成されて、全体の密度が不均一な焼結体となるおそれがある。一方で7時間以上かけて昇温した場合には、上記不均一性は解消されるが、時間が掛かり過ぎて製造効率が低下する。
また、第1焼成工程において、焼成中にMo成形体が酸化されることを防止するために、水素含有雰囲気中で焼成するものとする。酸化を防止する観点から、焼成炉内を窒素ガスで置換した後、水素ガス流量を0.2m/H(時間)以上、さらには0.2〜17m/H(時間)とすることが好ましい。水素ガスを気流として供給し、Mo成形体にフレッシュな水素ガスが供給されるようにすることが好ましい。
特に、焼成ボート(Moボート)上に複数個のMo成形体を並べて1バッチ200個以上の成形体を一度に焼成する場合は、水素ガス流量の調整は必要であり、そのときは焼成炉内の水素ガス流量が2m/H以上となるように調整することが好ましい。
1バッチで複数個のMo成形体を焼成する際の成形体を焼成炉内に配置した一例を図3に示す。図3において、20はMo成形体であり、21は焼成用容器、22は焼成ボート、23は、各成形体の接触を防止するセパレータである。
焼成ボート12上に複数個のMo成形体20を載置する。このとき、各成形体10の隙間を水素ガスが通り易くするために、各成形体20同士の隙間を1mm以上開けることが好ましい。複数個の成形体20を載せた焼成ボート12を、セパレータ23を介して複数枚積層する。これを焼成用容器21内に配置する。この焼成用容器21ごと、焼成炉に入れることにより、1バッチで200個以上、さらには400個以上、さらには2000個以上の成形体を一度に焼成することができる。なお、焼成ボート、セパレータ、焼成用容器はMoで構成されていることが好ましい。また、焼成ボートは必要に応じ酸化物セラミックスのコーティングが施されているものを用いてもよい。
次に、第1の焼成体にリング状Mo−Ru系ろう材を載置するろう材配置工程を行う。配置工程は、Mo−Ru系ろう材を所定の位置に塗布する方法、予めリング状に成形されたものを載せる方法、またはリング状に成形したものをさらに熱処理したものを配置する方法などが挙げられる。配置工程を効率的に行うには、リング状に成形したMo−Ru系ろう材を熱処理したリング状ろう材を用いることが好ましい。熱処理することによりリング状Mo−Ru系ろう材の強度が上がるため、リング状ろう材の取扱い性が向上する。つまり、第1の焼成体にリング状ろう材を配置する際に、リング状ろう材が壊れるといった不具合が発生し難い。リング状ろう材の直径サイズは、エンドハットのろう材搭載部(ろう材との接合面8に相当)に合わせるものとし、厚さは0.3〜2.5mmが好ましい。
次に、ろう材を配置した第1の焼成体を水素含有雰囲気中で焼成して第2の焼成体を得る第2焼成工程を行う。この第2焼成工程は、いわゆる本焼結工程に相当する工程である。
第2焼成工程は、最高到達温度を1600〜1900℃とし、最高到達温度での保持時間を30分〜5時間とすることが好ましい。最高到達温度が1600℃未満では緻密化が十分に進行せず、焼結体の密度が9.6g/cm未満になり易い。一方、最高到達温度が1900℃を超えると、ろう材の融点が1960〜2050℃に近いことから、ろう材が必要以上に溶け出してしまうおそれがある。ろう材が必要以上に溶け出してしまうと、カソード部を形成するときにフィラメントやリードとの接合に不具合が生じる。最高到達温度は、より好ましくは1650〜1800℃の範囲である。
また、上記最高到達温度での保持時間が30分未満では、Mo焼結体の緻密化が不十分である一方、5時間を超えるとろう材からのRuが拡散し過ぎてしまうおそれがある。
また、第2焼成工程も第1焼成工程と同様に、Mo焼結体およびろう材の酸化を防止するために水素含有雰囲気中で実施する必要がある。このため、焼成炉内を窒素ガスで置換した後、水素ガスを供給する方法が好ましい。また、フレッシュな水素ガスを供給することが好ましいため、水素ガス気流を第1焼成工程と同様の条件で調整することが好ましい。特に、1バッチ当り200個以上、さらには400個以上と多数個の均一な焼結体を得るためには水素ガス流量の調整は必要である。
以上の工程によりマグネトロン用エンドハットは製造される。以下にエンドハットの製造歩留りをさらに改善できる工程を説明する。
第2の焼結体は、部分的にMoの凸部(バリ)が形成されてしまうことがある。このとき、第2の焼成体にバレル研磨加工を施すことによりバレル研磨体を得ることが好ましい。バレル研磨条件は、任意であるが一例として次の方法が挙げられる。例えば、遠心バレル機を使う場合、ポット容量10〜15リットルのとき、Mo焼結体を1バッチ4000〜15000個、研磨材と水とをポットに充填して、回転数60〜130rpmでポットを回転させながら、3〜10分間程度に亘り、バレル研磨処理を実施することによりバリなどが除去される。バレル研磨工程後には乾燥工程を行う。
次に、バレル研磨体をプレス加工(サイジング加工)する工程を実施することが好ましい。ろう材表面が波打った形状である場合に、プレス加工を実施することにより、ろう材表面を平面にすることができる。前述のバレル研磨加工はMo焼結体(エンドハット)の外周面に形成されたバリの除去には効果的であるが、ろう材に表面にバリがあるような内面のバリ除去には十分効果が得られない。また、研磨材が小さいとバレル研磨工程によってろう材にバリが発生することもある。また、ろう材のバリを取り除いてしまうと、ろう材の絶対量が不足することが予測され、後工程においてフィラメントなどのろう付け性能に悪影響が現れるおそれがある。そのため、バレル研磨体をプレス加工することにより、ろう材の形状を整える効果がある。また、バレル研磨で取りきれなかったバリを取り除くことも可能である。このような形状を整えること(バリを取ること)をサイジングという。プレス圧力は任意であるが、6ton/cm以下(588MPa以下)のプレス圧力が好ましい。
また、プレス金型を予め温度400〜750℃に温めてからプレスすることも効果的である。特にろう材の形状を整えるには金型を温めておくことが効果的である。
また、プレス加工時に金型にプレス油(潤滑油)を塗布してプレスすると、金型とMo焼結体(エンドハット)とが固着することを効果的に抑制することができる。プレス油を使用した場合には、プレス加工されたものを脱脂する工程を実施することが好ましい。脱脂する工程においては、プレス油が揮発する温度で加熱する。
また、脱脂されたものを熱処理する第3焼成工程を実施することが好ましい。バレル研磨、サイジングやプレス油の脱脂を行うとエンドハットが酸化されてしまう可能性がある。そのため、水素雰囲気中で熱処理して表面の酸化物を除去する工程を行うことが好ましい。熱処理条件は、最高到達温度を600〜900℃とし水素ガス気流中で熱処理を実施することが好ましい。温度が600℃未満では十分な酸化物除去効果を得るまでに時間がかかる一方、温度が900℃を超えるように加熱しても、それ以上の効果が得られず製造コストの上昇の原因となる。
上記のエンドハットの製造方法によれば、マグネトロン用エンドハットを歩留り良く効率的に製造することができる。また、例えば、図3のように焼成ボートを多段に重ねて焼結操作を同時に実施することにより、1バッチ当り200個以上のMo成形体を焼結することも容易である。
本発明のマグネトロン用エンドハットの製造工程を用いれば、1バッチ当り200個以上の処理を実施したとしても製造歩留りを80%以上とすることができる。また、その後、バレル研磨加工、プレス加工(サイジング加工)、脱脂、第3焼成工程を行うことにより、製造歩留りをさらに98%以上にすることもできる。
[実施例]
(実施例1〜5)
平均粒径3μmであり、純度が99.92%以上である高純度Mo粉末を用意した。この高純度Mo粉末の不純物元素含有量を調査したところ、不純物元素としての不揮発成分含有量が0.08質量%以下であり、各成分はそれぞれAl含有量が0.005質量%以下、Ca量が0.003質量%以下、Cr含有量が0.005質量%以下、Cu含有量が0.002質量%以下、Fe含有量が0.03質量%以下、Mg含有量が0.002質量%以下、Mn含有量が0.002質量%以下、Ni含有量が0.008質量%以下、Pb含有量が0.002質量%以下、Si含有量が0.005質量%以下、Sn含有量が0.002質量%以下、炭素含有量が0.01質量%以下であった。
(工程A:プレス成形工程)
次に、上記Mo粉末をバインダーと混合して造粒して、得られた造粒粉を成形型に入れてプレス成形し、各実施例用の成形体を調製した。プレス圧力は、表1に示す通りに設定した。なお、成形体のサイズは、図2に示す態様において、エンドハット3の直径Lを7.5mm、厚さTを2.5mm、内径D1を3.3mm、ろう材を載置する箇所の内径D2を3.9mmとした。
Figure 2011136282
(工程B:第1焼成工程)
焼成ボートとして、縦320mm×横220mm×厚さ15mmのMoボート22を複数枚用意し、各MoボートにMo成形体を500個載置した(成形体同士の隙間は1mm以上あけた)。次に、図3に示すように、セパレータ23を介し、焼成ボート22を10段重ねて焼成用容器21内に配置した(1バッチ当り5000個)。これをプッシュ式の焼成炉に投入し、表2の焼成条件にて焼成し第1の焼成体を調製した。投入前に予め炉内を窒素ガスで置換した後、水素ガスを供給した。
Figure 2011136282
(工程C:ろう材配置工程)
Ruを43質量%、残部Moから成るMo−Ru系ろう材を用意した。ろう材の仕様は表3に示す通りとした。なお、Mo−Ru系ろう材は不純物元素として炭素含有量が0.05質量%以下、Fe含有量が0.009質量%以下、Ni含有量が0.007質量%以下のものとした。また、リング形状は外径3.83mm×内径3.3mm×厚さ1.5mmとした。この形状はエンドハットのろう材を載置する箇所のサイズに合わせたものである。また、焼成炉から取り出したとき、焼成ボート上に配置した状態のリング状ろう材を直接載置箇所に配置した。
Figure 2011136282
(工程D:第2焼成工程)
上記リング状Mo−Ru系ろう材を載置した第1の焼成体を表4に示す焼成条件により、第2焼成工程を実施した。なお、第2焼成工程は第1焼成工程と同様に、複数の第1の焼成体を載置した複数の焼成ボートを多段に積層して焼成用容器に配置して実施した。次に、この焼成用容器ごとプッシュ式の第2の焼成炉に投入した。また、焼成にあたっては、予め焼成炉内を窒素ガスで置換した後に、表4に示す水素ガス流量に調整した。
Figure 2011136282
上記のプレス成形工程A,第1焼成工程B,ろう材配置工程C,第2焼成工程Dの各工程を下記のように組合せてそれぞれ実施例1〜5に係るエンドハットを調製した。
実施例1:A1→B3→C1→D3
実施例2:A2→B1→C2→D1
実施例3:A3→B1→C1→D2
実施例4:A2→B2→C2→D2
実施例5:A2→B4→C1→D4
また、比較例1として次の工程を組み合わせて調製したエンドハットを用意した。
比較例1:A1→B1→D3→C2
その後、比較例1に係るエンドハットにおいては、さらにプレス圧力1ton/cmの押圧力でリング状ろう材を押圧して固定した。
実施例1〜5及び比較例1に係る各マグネトロン用エンドハットについて、Mo焼結体(エンドハット)の密度、Ruの拡散領域の厚さHの平均値および製造歩留りを測定した。
密度はアルキメデス法により測定した。Ruの拡散領域厚さHは任意の断面においてエンドハットとろう材の接合面から深さ方向にどれだけRuが拡散したかを、EPMA(電子線マイクロ分析法)により測定し、その最も大きな値を測定した。
また、エンドハットの製造歩留りは、各実施例および比較例1の1バッチ5000個のエンドハットを使用し、センターリード5、サイドリード6およびコイル状フィラメント1を装着して図1に示すようなマグネトロン用エンドハットを調製した場合に、センターリード5からコイル状フィラメント1を経てサイドリード6に至る間の電気抵抗値が所定値を超えるものを不良品とした。さらに、ろう材部分の接合強度が不十分なもの、エンドハットとフィラメントとのろう付け強度が不十分なもの、エンドハットにバリが発生しているもの、ろう材に型崩れなどが発生して形状不良であるような不良品を除いた良品の割合を測定した。その測定結果を、下記表5に示す。
Figure 2011136282
上記表5に示す結果から明らかなように、各実施例に係るマグネトロン用エンドハットでは、密度が9.6g/cm以上であり、Ruの拡散領域厚さHが5〜190μmであり、ろう材の接合強度を高まることが確認された。また、製造歩留りも77〜84%と高い値であった。
また、各実施例に係るエンドハットは、図2に示すように、エンドハット3とろう材2との接合底面部8のみならず、接合側面部9にもRuの拡散領域11が確認された。また、第2焼成工程における水素ガス流量が0.3m/Hと小さい実施例5では、表面酸化されているものが多く製造歩留りが悪化した。このため、第2焼成工程における水素ガス流量は3m/H以上が好適であることが判明した。
一方、プレスでろう材を押し固めた比較例1に係るエンドハットでは、Ruの拡散厚さが小さく、接合の信頼性、製造効率および歩留りを改善するという本発明の効果は得られていない。
(実施例6〜10)
実施例2および実施例3において調製したエンドハットについて、次のバレル研磨工程を実施した。
(工程E:バレル研磨工程)
バレル研磨工程は、実施例2または実施例3の工程を経て調製されたマグネトロン用エンドハットの所定数量(1バッチ量)を研磨材と水と共にバレル内に投入し、バレルの回転数を調整した後に所定時間混合して、表6に示す条件で実施した。
Figure 2011136282
(工程F:サイジング工程)
上記バレル研摩工程Eを実施して調製されたマグネトロン用エンドハットに対して、表7に示すプレス圧力を掛けてろう材の型崩れを修正するサイジング工程を実施した。プレス圧力を掛けるに際して、金型には潤滑油を塗布した。
Figure 2011136282
(工程G:脱脂工程)
上記サイジング工程Fを実施して調製されたマグネトロン用エンドハットを脱脂して潤滑油を除去した。
(工程H:第3焼成工程)
上記脱脂工程Gを実施したマグネトロン用エンドハットを表8の条件で焼成し第3焼成工程を実施した。
Figure 2011136282
実施例2および実施例3において調製したエンドハットについて、下記のバレル研磨工程E、サイジング工程F,脱脂工程Gおよび第3焼成工程Hを順次実施することにより、実施例6〜10に係るマグネトロン用エンドハットをそれぞれ調製した。
実施例6 :実施例2→工程E1→工程F1→工程G→工程H3
実施例7 :実施例2→工程E2→工程F1→工程G→工程H1
実施例8 :実施例2→工程E3→工程F2→工程G→工程H2
実施例9 :実施例3→工程E2→工程F1→工程G→工程H1
実施例10:実施例3→工程E3→工程F2→工程G→工程H2

次に上記のように調製した実施例6〜10に係るマグネトロン用エンドハットについて、その製造歩留りを、実施例1〜5と同様にして確認した。その結果を下記表9に示す。
Figure 2011136282
上記表9に示す結果から明らかなように、実施例2,3の工程に加えて、さらにバレル研磨工程E、サイジング工程F,脱脂工程Gおよび第3焼成工程Hを順次実施した実施例6〜10に係るマグネトロン用エンドハットによれば、バリやろう材の型崩れなどにより外観不良となっていたものを良品にすることが可能となり、製品としてのエンドハットの製造歩留りをさらに99.6%以上にできることが実証された。
1…コイル状フィラメント
2…ろう材
3…上部エンドハット
4…下部エンドハット
5…センターリード
6…サイドリード
7…センターリード取付穴部
8…エンドハットとろう材との接合底面部
9…エンドハットとろう材との接合側面部
10…接合界面
11…拡散領域
20…Mo成形体
21…焼成用容器
22…焼成ボート
23…セパレータ

Claims (16)

  1. Mo焼結体から成るエンドハットとMo−Ru系ろう材とを一体に接合したマグネトロン用エンドハットにおいて、上記エンドハットとろう材との接合界面にはろう材中のRuがMo焼結体から成るエンドハットに5μm以上拡散している拡散領域を具備していることを特徴とするマグネトロン用エンドハット。
  2. 前記Ruが拡散している拡散領域が接合界面から10〜200μmの範囲であることを特徴とする請求項1記載のマグネトロン用エンドハット。
  3. 前記Ruが拡散している領域が、Mo−Ru系ろう材の底面部と側面部とに存在することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項に記載のマグネトロン用エンドハット。
  4. 密度が9.6〜10.0g/cmであるMo焼結体から成るエンドハットを具備することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のマグネトロン用エンドハット。
  5. 前記Mo焼結体は、Mo含有量が99.9質量%以上であり、かつ不純物元素としてのAl含有量が0.005質量%以下、Ca含有量が0.003質量%以下、Cr含有量が0.005質量%以下、Cu含有量が0.002質量%以下、Fe含有量が0.03質量%以下、Mg含有量が0.002質量%以下、Mn含有量が0.002質量%以下、Ni含有量が0.008質量%以下、Pb含有量が0.002質量%以下、Si含有量が0.005質量%以下、Sn含有量が0.002質量%以下、炭素含有量が0.01質量%以下であることを特徴とする請求項4記載のマグネトロン用エンドハット。
  6. 前記Mo−Ru系ろう材のRu含有量が35〜50質量%であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のマグネトロン用エンドハット。
  7. 前記Mo−Ru系ろう材は、不純物元素として炭素を0.05質量%以下、Feを0.009質量%以下、Niを0.007質量%以下含有することを特徴とする請求項6記載のマグネトロン用エンドハット。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のマグネトロン用エンドハットを用いたことを特徴とするマグネトロン。
  9. 純度99.9質量%以上のMo粉を用いてエンドハット形状のMo成形体をプレス成形するプレス成形工程と、上記Mo成形体を水素含有雰囲気中で焼成して第1の焼成体を得る第1焼成工程と、上記第一の焼成体にリング状Mo−Ru系ろう材を載せるろう材配置工程と、上記ろう材を配置した第1の焼成体を水素含有雰囲気中で焼成して第2の焼成体を得る第2焼成工程とを具備することを特徴とするマグネトロン用エンドハットの製造方法。
  10. 前記第1焼成工程は、水素ガス流量を0.2m/時間以上、最高到達温度を1000〜1200℃とし、上記最高到達温度での保持時間を1〜4時間とすることを特徴とする請求項9記載のマグネトロン用エンドハットの製造方法。
  11. 前記第1焼成工程において、温度600℃から前記最高到達温度まで3〜7時間かけて昇温することを特徴とする請求項9または請求項10のいずれか1項に記載のマグネトロン用エンドハットの製造方法。
  12. 前記第2焼成工程は、水素ガス流量を0.2m/時間以上、最高到達温度を1600〜1900℃とし、上記最高到達温度での保持時間を30分〜5時間とすることを特徴とする請求項9ないし請求項11のいずれか1項に記載のマグネトロン用エンドハットの製造方法。
  13. 前記第2の焼成体にバレル研磨加工を施すことによりバレル研磨体を得ることを特徴とする請求項9ないし請求項12のいずれか1項に記載のマグネトロン用エンドハットの製造方法。
  14. 前記バレル研磨体をサイジング加工することを特徴とする請求項13記載のマグネトロン用エンドハットの製造方法。
  15. 前記サイジング加工されたバレル研磨体を脱脂する工程を具備することを特徴とする請求項14記載のマグネトロン用エンドハットの製造方法。
  16. 脱脂されたバレル研磨体を熱処理する第3焼成工程を実施することを特徴とする請求項15記載のマグネトロン用エンドハットの製造方法。
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