JPWO2011093225A1 - 固体撮像装置、及び固体撮像装置の画素アレイから信号を読み出す方法 - Google Patents

固体撮像装置、及び固体撮像装置の画素アレイから信号を読み出す方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、画素アレイからの漏れ光や拡散電子の影響を受けることなくカラム固定パターンノイズを低減可能な固体撮像装置を提供することを目的とする。固体撮像装置では、カラム信号処理部のカラム信号処理回路は、画素からの画素信号及び参照回路からの疑似信号からそれぞれ撮像信号及び参照信号を生成する。画素信号及び疑似信号は、当該カラム信号処理回路に係るカラム固定パターンノイズを含む。信号処理部が、参照信号を用いて撮像信号に差分処理を行うので、当該カラム固定パターンノイズが読出信号において低減される。疑似信号源は光電変換素子を含まないので、カラム固定パターンノイズの低減の処理は画素アレイからの漏れ光や拡散電子の影響を受けない。

Description

本発明は、固体撮像装置、及び固体撮像装置の画素アレイから信号を読み出す方法に関する。
特許文献1には、CMOSイメージセンサが記載されている。CMOSイメージセンサでは、撮像部は有効画素部と無効画素部を有する。有効画素部及び無効画素部は同一の画素回路を含む。無効画素部の一部に、固定パターン雑音補正用のオプティカルブラック部が設けられる。オプティカルブラック部から得られる各画素の信号量を測定すると共に、有効画素部の信号量からオプティカルブラック部の画素の信号量を引き算する。この引き算として、所定の平均化処理によってオプティカルブラック部の画素平均信号量を平均値として求め、この平均値を有効画素部の各画素の信号量から引き算する。
特開2008−236787号公報
特許文献1に記載されたCMOSイメージセンサでは、撮像データを生成する有効画素部の周りにオプティカルブラック部を設けている。オプティカルブラック部は、遮光された光電変換素子、転送ゲート及び浮遊拡散部を含む、あるいは転送ゲート及び浮遊拡散部を含む画素である。オプティカルブラック部の画素から得られた信号と有効画素部の画素から得られた信号との差を生成して固定パターンノイズをキャンセルしている。
しかしながら、このCMOSイメージセンサといった固体撮像装置では以下の問題が生じる。無効画素内の画素は、遮光のための遮光膜で覆われた光電変換素子、転送ゲート及び浮遊拡散部を含む。撮像装置に光が入射したとき、その光は、無効画素のオプティカルブラック部における光電変換素子には直接に入射しないが、有効画素における光電変換素子には直接に入射する。発明者らの知見によれば、オプティカルブラック部は、有効画素部からの光の漏れやCMOSイメージセンサの基板を介したキャリア拡散による影響を受ける。上記のように、漏れ光や拡散電子の影響を受けた無効画素は、その基準レベルが入射光によって変化することにより、正しいオプティカルブラックの役割を果たすことができない。これ故に、オプティカルブラックを用いて安定した固定パターンノイズ除去はできない。こうした無効画素への漏れの影響は画素サイズが小さくなるほど顕著になり、特に微細化された画素を用いたイメージセンサでは深刻な問題となってくる。
一方、固定パターンノイズには、概略的には、以下のような2種類にカテゴリ分けできる。その一つは、画素内の画素回路に起因する固定パターンノイズ(以下、「画素固定パターンノイズ」として参照する)であり、もう一つは、カラム回路に起因する固定パターンノイズ(以下、「カラム固定パターンノイズ」として参照する)である。画素固定パターンノイズは、画素の光電変換素子の暗電流、画素回路のトランジスタの閾値ばらつき等に起因するものである。カラム固定パターンノイズは、画素アレイのカラムに配列されたカラム回路に起因するものである。個々のカラム回路からの撮像信号は、該撮像信号に対応する画素信号の読み出しに使われたカラム回路の特性を反映している。画素アレイのカラムに配列されたカラム回路は、カラム回路内の電子素子、例えばキャパシタ、トランジスタ、増幅器等のばらつきに起因してカラム回路毎に異なる特性を有する。これ故に、あるカラム回路からの信号は、そのカラム回路に固有のノイズを持っている。例えばばらつきの無い画素アレイに光が入射していない暗のとき、カラム回路毎に読み出し信号間に現れる差異が、カラム固定パターンノイズに起因している。
本発明は、このような事情を鑑みて為されたものであり、画素アレイからの漏れ光や拡散電子の影響を受けることなくカラム固定パターンノイズを低減可能な固体撮像装置を提供することを目的とし、またカラム固定パターンノイズを低減可能な、固体撮像装置の画素アレイから信号を読み出す方法を提供することを目的とする。
本発明の一側面は、固体撮像装置に係る。この固体撮像装置は、(a)光電変換素子と該光電変換素子からの信号を提供する画素回路とを有する画素を含む画素アレイと、(b)カラム固定パターンノイズを低減するための疑似信号源を含む一又は複数の参照回路を有し前記画素アレイの外側に配置された参照信号生成部と、(c)前記画素アレイからの画素信号及び前記参照信号生成部からの疑似信号からそれぞれ撮像信号及び参照信号を生成するカラム信号処理回路を含むカラム信号処理部と、(d)前記撮像信号及び前記参照信号を受けると共に、読出信号を生成する信号処理部とを備える。前記画素アレイは複数のカラム配列を含み、前記カラム信号処理部は、一フレーム当たり前記疑似信号のk回(1≦k)の読み出しを行い、前記参照回路の前記疑似信号源は光電変換素子及び浮遊拡散部を含まず、前記信号処理部の前記読出信号は、前記カラム信号処理回路に係るカラム固定パターンノイズを低減する演算処理を前記参照信号を用いて前記撮像信号に行うことによって生成される。
この固体撮像装置によれば、カラム信号処理回路は画素信号及び疑似信号からそれぞれ撮像信号及び参照信号を生成する。これ故に、撮像信号及び参照信号には、当該カラム信号処理回路に係るカラム固定パターンノイズが含まれる。信号処理部が、参照信号を用いて撮像信号に上記の演算処理を行うので、当該カラム信号処理回路に係るカラム固定パターンノイズが読出信号において低減される。疑似信号源は光電変換素子及び浮遊拡散部を含まないので、カラム固定パターンノイズの低減の処理は、画素アレイからの漏れ光や拡散電子の影響を受けない。
本発明の別の側面は、カラム信号処理回路及び参照回路を含む固体撮像装置の画素アレイから信号を読み出す方法に係る。この方法は、(a)画素アレイ内の画素からの画素信号の読み出しを前記カラム信号処理回路を用いて行って、撮像信号を生成するステップと、(b)前記画素アレイ外の前記参照回路からの、カラム固定パターンノイズを低減するための疑似信号の読み出しを前記カラム信号処理回路を用いて行って、参照信号を生成するステップと、(c)前記カラム信号処理回路に係るカラム固定パターンノイズを低減する演算処理を前記参照信号を用いて前記撮像信号に行って、読出信号を生成するステップとを備える。前記画素は、光電変換素子と該光電変換素子からの信号を提供する画素回路とを有し、前記参照回路は、前記疑似信号を生成する疑似信号源を含み、前記疑似信号源は光電変換素子及び浮遊拡散部を含まず、前記カラム信号処理回路は、相関二重サンプリング、A/D変換、増幅及びサンプル・ホールド動作の少なくともいずれか一つの処理を前記画素信号及び前記疑似信号に対して行う。
この方法によれば、同一のカラム信号処理回路を用いて画素信号及び疑似信号からそれぞれ撮像信号及び参照信号を生成する。これ故に、撮像信号及び参照信号には、当該カラム信号処理回路に係るカラム固定パターンノイズが含まれる。参照信号を用いて撮像信号に上記の演算処理を行うので、当該カラム信号処理回路に係るカラム固定パターンノイズが読出信号において低減される。疑似信号源は光電変換素子及び浮遊拡散部を含まないので、カラム固定パターンノイズの低減処理は、画素アレイからの漏れ光や拡散電子の影響を受けない。
本発明の上記側面に係る固体撮像装置及び方法では、各カラム配列内の前記画素はカラム線に接続される。前記参照回路は、前記カラム線に前記疑似信号を提供するためのスイッチを含むことができる。前記画素の前記画素回路は、当該画素の前記光電変換素子からの信号を前記カラム線に提供するための制御機構を含むことができる。
上記の側面によれば、参照回路はスイッチを介して疑似信号をカラム線に提供する。また、画素回路は制御機構を介して画素信号をカラム線に提供する。これ故に、参照回路は、カラム固定パターンノイズを低減するために好適な疑似信号を生成できる。
本発明の上記側面に係る固体撮像装置及び方法では、前記カラム信号処理部は、前記カラム信号処理回路の配列を含み、前記カラム信号処理回路の各々は、前記カラム配列にそれぞれ接続され、前記参照信号生成部は、前記参照回路の配列を含み、前記参照回路の各々は前記カラム信号処理回路にそれぞれ接続されており、前記信号処理部は前記演算処理を行う演算回路を含み、前記信号処理部は前記カラム信号処理回路毎に前記演算処理として前記参照信号と前記撮像信号との差分を生成する処理を行い、前記読出信号は、前記演算回路を用いて生成されることができる。
上記の側面によれば、カラム信号処理回路の各々はカラム配列にそれぞれ電気的に接続されると共に、参照回路の各々はカラム信号処理回路にそれぞれ電気的に接続される。カラム配列毎に、カラム信号処理回路及び参照回路が設けられる。この形態は、カラム配列毎に読み出される撮像信号及び参照信号は、当該カラム配列のためのカラム信号処理回路に係るカラム固定パターンノイズを含む。信号処理部は、カラム配列毎に、参照信号を用いて撮像信号に上記の演算処理を行うことができる。
本発明の上記側面に係る固体撮像装置及び方法では、前記参照信号生成部は、前記カラム信号処理回路に接続された追加の参照回路を含むことができる。前記参照信号生成部は、前記参照回路及び前記追加の参照回路から前記疑似信号の読み出しを行うことができる。上記の側面によれば、参照回路及び追加の参照回路からの疑似信号を組み合わせて参照信号を生成することが良い。また、参照回路の位置は追加の参照回路の位置と異なるので、これらの参照回路のばらつきを平均化できる。参照回路からの疑似信号の読み出しは追加の参照回路からの疑似信号の読み出しと異なる時刻に行われるので、ランダムノイズの低減に役だつ。
本発明の上記側面に係る固体撮像装置及び方法では、前記カラム信号処理部は相関二重サンプリング(CDS)回路を含むことができる。前記相関二重サンプリング回路は、前記画素信号を読み出し、前記画素信号は、ノイズ成分を含む第1の信号レベルと該ノイズ成分に重畳した信号成分を含む第2の信号レベルとを含み、前記撮像信号は前記第1の信号及び前記第2の信号との差分を示す。
上記の側面によれば、CDS回路に起因するカラム固定パターンノイズを低減できる。CDS回路により、画素回路におけるリセットノイズ、及びトランジスタの閾値ばらつきを除去できる。
本発明の上記側面に係る固体撮像装置及び方法では、前記カラム信号処理部は、前記相関二重サンプリング回路からの出力信号を受けるA/D変換回路を含むことができる。
上記の側面によれば、A/D変換回路に起因するカラム固定パターンノイズを低減できる。A/D変換回路はデジタル形式の参照信号及び撮像信号を提供する。
本発明の上記側面に係る固体撮像装置及び方法では、前記A/D変換回路におけるA/D変換の方式は、例えば、積分型変換、巡回型変換、逐次比較型変換およびそれらを組み合せた変換方式の少なくともいずれかであることができる。上記の側面によれば、固体撮像装置に上記の変換方式を適用できる。
本発明の上記側面に係る固体撮像装置及び方法では、前記カラム信号処理回路は、第1及び第2のキャパシタ、演算増幅回路、並びに前記第1のキャパシタ、前記第2のキャパシタ及び前記演算増幅回路の接続を変更するためのスイッチ回路を含むことができる。前記スイッチ回路は、前記第1及び第2のキャパシタ並びに前記演算増幅回路に相関二重サンプリングを可能にする第1の接続と、前記第1及び第2のキャパシタ並びに前記演算増幅回路に巡回型A/D変換を可能にする第2の接続とを提供することができる。前記カラム信号処理回路は、前記第1の接続により前記相関二重サンプリングを行うと共に、前記第2の接続により前記巡回型A/D変換を行うことができる。
上記の側面によれば、演算増幅回路、第1のキャパシタ、第2のキャパシタ及びスイッチ回路に起因するカラム固定パターンノイズを低減できる。
本発明の上記側面に係る固体撮像装置及び方法では、前記画素アレイ、前記参照信号生成部及び前記カラム信号処理部は、単一の半導体チップに集積されることができる。上記の側面によれば、信号処理部は半導体チップの外部に設けられている。単一の半導体チップに集積することによる限定なく、信号処理部を様々な形態で提供できる。
或いは、本発明の上記側面に係る固体撮像装置及び方法では、前記画素アレイ、前記参照信号生成部、前記カラム信号処理部及び信号処理部は、単一の半導体チップに集積されることができる。上記の側面によれば、カラム固定パターンノイズが低減された読出信号が固体撮像装置のための集積回路から提供される。
本発明の上記の目的および他の目的、特徴、並びに利点は、添付図面を参照して進められる本発明の好適な実施の形態の以下の詳細な記述から、より容易に明らかになる。
以上説明したように、本発明によれば、画素アレイからの漏れ光や拡散電子の影響を受けることなくカラム固定パターンノイズを低減可能な固体撮像装置が提供される。また、本発明によれば、固体撮像装置の画素アレイから信号を読み出す方法が提供され、この方法によれば、カラム固定パターンノイズを低減可能となる。
図1は、2次元イメージセンサといった固体撮像装置のブロック構成を示す図面である。 図2は、参照電圧生成部の参照回路の構成を示す図面である。 図3は、参照回路の配列を示す図面である。 図4は、本実施の形態に係る固体撮像装置のためのカラム信号処理回路の一例を示す図面である。 図5は、本実施の形態に係る固体撮像装置のためのカラム信号処理回路の別の例を示す図面である。 図6は、本実施の形態に係る固体撮像装置のためのカラム信号処理回路の更なる別の例を示す図面である。 図7は、固体撮像装置及びその読み出し方法のための一例を示す図面である。 図8は、固体撮像装置及びその読み出し方法のための別の例を示す図面である。 図9は、信号処理部の回路構成の例を示す図面である。 図10は、固体撮像装置及びその読み出し方法のための更なる別の例を示す図面である。 図11は、信号処理部の回路構成の例を示す図面である。 図12は、固体撮像装置及びその読み出し方法のための更なる別の例を示す図面である。 図13は、信号処理部の回路構成の例を示す図面である。 図14は、IIRフィルタ特性の一例を示す図面である。 図15は、固体撮像装置の画素アレイから信号を読み出す方法における主要なステップを示す図面である。
本発明の知見は、例示として示された添付図面を参照して以下の詳細な記述を考慮することによって容易に理解できる。引き続いて、添付図面を参照しながら、本発明の固体撮像装置、及び画素アレイから信号を読み出す方法に係る実施の形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付する。
引き続き、画素に増幅回路を用いる増幅型固体撮像装置、およびその固定パターンノイズ除去方法を説明する。増幅型固体撮像装置は、増幅機能を持つ画素とその画素の周辺に配置された走査回路とを有し、その走査回路により画素から画素データを読み出す。増幅型固体撮像装置の一例は、画素を周辺の駆動回路および信号処理回路との集積化に有利なCMOS(コンプリメンタリ・メタル・オキサイド・セミコンダクタ)により構成されたAPS(Active Pixel Sensor)型イメージセンサである。APS型イメージセンサにおける画素の一例は、高画質が得られる4トランジスタ型画素である。トランジスタは例えばMIS型、MOS型であることができる。また、本実施形態に係る固体撮像装置はカメラ装置機器に適用可能である。カメラ装置機器は本実施形態に係る固体撮像装置を含む。
図1は、2次元イメージセンサといった固体撮像装置のブロック構成を示す図面である。固体撮像装置1は、画素アレイ3、カラム信号処理部5、参照信号生成部7、及び信号処理部9を含む。固体撮像装置1では、画素11はマトリクス状に配置されて画素アレイ3を構成している。画素11はカラム信号線Cに接続されており、これらの画素はカラム配列を構成する。行デコーダ回路13aにより各画素の行から特定の行が選択される。行駆動回路14aは、駆動線12へ駆動信号を提供する。駆動線12は、転送トランジスタ駆動線、リセットトランジスタ駆動線および行選択トランジスタ駆動線を表している。参照行選択回路13bにより参照信号生成部7が選択される。行駆動回路14bは、参照信号生成部への駆動線25へ駆動信号を提供する。駆動線25は、参照行選択トランジスタ駆動線を表す。固体撮像装置1は、当該装置1に含まれる回路の動作タイミングを制御するための制御信号、クロック信号等を生成するタイミング生成回路10を含むことができる。
画素アレイ3は画素11の配列を含む。各画素11は、図1を参照すると、光電変換素子11aと画素回路11bとを有する。光電変換素子11aは例えばフォトダイオードを含むことができる。光電変換素子11aは、受けた光Lを電気信号に変換する。画素回路11bは、該光電変換素子11aからの信号S(ph)に増幅を施して画素信号S(pixel)を提供する。画素回路11bは、転送信号に応答する転送トランジスタTR(TF)、リセット信号に応答するリセットトランジスタTR(RS)、増幅トランジスタTR(AM)、及び、行選択信号に応答するスイッチトランジスタTR(SW)を含む。画素回路11bは、浮遊拡散部FDを含む。転送トランジスタTR(TF)は、転送信号をゲートに受けており、光電変換素子11aと浮遊拡散部FDとの間に接続されている。転送トランジスタTR(TF)は、光電変換素子11aからの電荷を浮遊拡散部FDに転送することを制御する。リセットトランジスタTR(RS)は浮遊拡散部FDに接続されており、浮遊拡散部FDをリセットする。増幅トランジスタTR(AM)は、浮遊拡散部FDからの信号をゲートに受けており、電源線といった基準電位線Vddとカラム線Cとの間に接続されている。スイッチトランジスタTR(SW)は、増幅トランジスタTR(AM)に直列に接続されており、また基準電位線Vddとカラム線Cとの間に接続されている。画素回路11bは、画素信号S(pixel)をカラム線Cに提供する。
参照信号生成部7は、画素アレイ3とは別に配置されている。参照信号生成部7は、一又は複数の参照回路7aを有する。図2は、参照電圧生成部の参照回路の構成を示す図面である。図2(a)を参照すると、参照回路7aは、カラム固定パターンノイズを低減するための疑似信号源PSD、及び疑似信号源PSDからの疑似信号S(psd)を提供するスイッチ、例えばスイッチトランジスタTR(SW0)を含む。参照回路7aの疑似信号源PSDは光電変換素子11a及び浮遊拡散部FDを含まず、光電変換素子11aと違い素子であるトランジスタから構成される。参照回路7aは、増幅トランジスタに対応するようなトランジスタTR(PSD)を含み、トランジスタTR(PSD)のゲートは電源線Vddといった電圧源に接続されており、トランジスタTR(PSD)は電源線Vddといった基準電位線とカラム線Cとの間に接続されている。トランジスタTR(PSD)とトランジスタTR(SW0)とは直列に接続されており、トランジスタTR(PSD)とトランジスタTR(SW0)とが共に接続されるノードは、トランジスタTR(PSD)を介してバイアスされる。各トランジスタTR(SW0)、TR(PSD)は、それぞれ画素11内のトランジスタTR(SW)、TR(AM)と同じ構造のものを用いることができる。これら対応するトランジスタのサイズ、パターン形状や向き等のトランジスタ属性を互いに合わせておくことによって、精度のよいカラム固定パターンノイズ除去を行うことができる。カラム信号処理部5は、例えば一フレーム当たり疑似信号S(psd)のk回(1≦k)の読み出しを行うことができる。
再び図1を参照すると、カラム信号処理部5は、画素アレイ3内の画素11からの画素信号S(pixel)及び参照信号生成部7からの疑似信号S(psd)を受けると共に、画素信号S(pixel)及び疑似信号S(psd)からそれぞれ撮像信号S(img)及び参照信号S(ref)を生成する。
また、カラム線C上の信号は、カラム信号処理部5へ導かれる。カラム信号処理部5は、例えば相関二重サンプリング、A/D変換、増幅及びサンプル・ホールド動作の少なくともいずれか一つの処理を画素信号S(pixel)及び疑似信号S(psd)に対して行う。これらの処理は、アナログ又はデジタルの信号処理であることができる。
信号処理部9は、撮像信号S(img)及び参照信号S(ref)を受けると共に、読出信号S(OUT)を生成する。信号処理部9の読出信号S(OUT)は、カラム信号処理回路15に係るカラム固定パターンノイズを低減する演算処理を参照信号S(ref)を用いて撮像信号S(img)に行うことによって生成される。好適な実施例では、カラム信号処理部5の撮像信号S(img)及び参照信号S(ref)は、所定のデジタル形成のデジタル信号であることができる。これらの撮像信号S(img)及び参照信号S(ref)といったカラム毎の信号が、信号処理部9に提供される。固体撮像装置1の一例では、カラム毎の信号は、例えば、カラムデコーダ回路16により水平信号線17に提供され、半導体素子またはセンサブロック外部へ出力される。必要な場合には、カラム信号処理部5は、カラムデコーダ回路16及び水平信号線17を含むことができる。
この固体撮像装置1によれば、カラム信号処理回路15は、画素信号S(pixel)及び疑似信号S(psd)からそれぞれ撮像信号S(img)及び参照信号S(ref)を生成する。これ故に、画素信号S(pixel)及び疑似信号S(psd)には、当該カラム信号処理回路15に係るカラム固定パターンノイズが含まれる。信号処理部9が、参照信号S(ref)を用いて撮像信号S(img)に上記の演算処理を行うので、当該カラム固定パターンノイズが読出信号S(OUT)において低減される。疑似信号源PSDは光電変換素子11a及び浮遊拡散部FDを含まないので、遮光する必要がなく、カラム固定パターンノイズの低減の処理は、画素アレイ3からの漏れ光や拡散電子の影響を受けない。概略的な説明は、以下のものである。
撮像信号:S(img)=S1+N1;
参照信号:S(ref)=R1+N1;
参照信号:S(ref_OB)=R_OB+N1+N_OB;
とするとき、読出信号S(OUT)を撮像信号S(img)と参照信号S(ref)との差分を示す信号から生成するとき、
S1:カラム信号処理回路が画素信号S(pixel)から生成される部分;
R1:カラム信号処理回路が疑似信号S(psd)から生成される部分;
N1:カラム信号処理回路に固有のカラム固定パターンノイズ;
N1_OB:漏れ光や拡散電子等に起因するノイズ。
S(OUT)=S(img)−S(ref)
=S1−R1
としてカラム固定パターンノイズが除去される。
オプティカルブラックによる参照信号S(ref_OB)を用いるとき
S(OUT)=S(img)−S(ref_OB)
=S1−R_OB+N_OB;
としてカラム固定パターンノイズが除去されるけれども、オプティカルブラックに固有の漏れ光や拡散電子等に起因するノイズが重畳される。
参照回路7aは、図2(a)に示された特定の回路に限定されるものではなく、画素11内のトランジスタTR(SW)、TR(AM)に対応するようにそのサイズ、パターン等のトランジスタ特性を互いに合わせた他の回路7b、7cも使用できる。
図2(b)は、参照回路の別の例を示す図である。参照回路7bは、カラム固定パターンノイズを低減するための疑似信号源PSD、及び疑似信号源PSDからの疑似信号S(psd)を提供するスイッチトランジスタTR(SW0)を含む。参照回路7bは、2つのトランジスタ24、TR(PSD)を用いて疑似信号S(psd)を生成する。各トランジスタTR(SW0)、24、TR(PSD)は、それぞれ、画素回路11内のトランジスタTR(SW)、TR(RS)、TR(AM)と同じ構造であることができる。対応するトランジスタの電流−電圧特性を合わせるように、幾何学的な寸法及び向きを一致させることが望ましい。この回路7bでは、トランジスタ24のゲート27を固定電位(たとえばVdd線)に接続されている。トランジスタTR(PSD)のゲートは、常に導通しているトランジスタ24からバイアスされている。
図2(c)は、参照回路の更なる別の例を示す図である。参照回路7cでは、トランジスタTR(PSD)のゲートは、電圧源29に接続されている。疑似信号源PSDは、電圧源29及びトランジスタTR(PSD)を含む。電圧源29が参照回路7cに配置されることができる。電圧源29の設定電位は、ノイズの傾向に応じて、参照回路7c毎に個別に参照電圧レベルを設定できるので、参照電圧レベルは、カラム固有の特性に合わせて設定される。
図3は、参照回路の配列を示す図面である。参照信号生成部7は、参照回路の配列21を含むことができる。参照回路7dは、トランジスタTR(SW0)、TR(PSD)を含む。トランジスタTR(PSD)のゲート33は、行方向に共通に基準電圧を給電する電圧源32に接続される。電圧源32を固体撮像装置1内に設けることができる。必要な場合には、固体撮像装置1の外部から供給することもできる。電圧源32の設定電位は、カラム線Cにおける参照電圧のレベルを設定する。これまで参照回路7a、7b、7c、7dもカラム毎に配置することができる。
参照回路7a〜7dをカラム毎に配置できることを示したが、これらの参照回路を複数行にわたって配置することができる。或いは、固体撮像装置1内に単一の参照回路を設けて、全てのカラム信号処理回路で共有してもよい。また、参照回路7a、7b、7c、7dの物理的な位置は、特段の制限を受けない。必要に応じて、参照回路7a、7b、7c、7dをカラム信号処理回路の内側及び外側に設けることができる。参照回路7a、7b、7c、7d内のノードは、電圧源により直接に、或いは導通しているトランジスタによってバイアスされている。
本実施の形態に係る固体撮像装置1のための画素は、図1に示された画素11に限定されない。画素11における転送トランジスタTR(TF)を省略して、光電変換素子11aを直接に増幅トランジスタTR(AM)のゲートに接続することができる。このような配置の画素は、3トランジスタ型の画素構成を有する。光電変換素子11aは、例えばフォトダイオードで構成され、フォトダイオードは、固体撮像装置1内の回路素子として使用されるトランジスタと同じシリコン製造プロセスで作製される。しかしながら、固体撮像装置1の製造には、別の製造プロセス(例えばGaAs等の化合物半導体)を適用することができる。また、光電変換素子11aは、固体撮像装置1における画素読み出し回路上に積層されたa−Siや有機膜といった光導電膜を用いて作製可能である。3トランジスタ型の画素では、まずリセットトランジスタにより浮遊拡散部FDがリセット電位に設定される。その後、光電変換により得られた信号電荷が浮遊拡散部FDに蓄積される。この蓄積の後に、浮遊拡散部FDの電位は増幅トランジスタTR(AM)により増幅され、スイッチTR(SW)を介して信号電位としてカラム線Cへ提供される。さらに、その直後に、リセットトランジスタTR(RS)の導通/非導通の動作により、浮遊拡散部FDがリセットされる。このリセットの時、浮遊拡散部FDの電位は、信号電位と同様に増幅トランジスタTR(AM)により増幅され、選択スイッチTR(SW0)を介してリセット電位としてカラム線Cへ提供される。4トランジスタ型及び3トランジスタ型の画素においては、画素信号S(pixel)は、ノイズ成分を含む第1の信号レベルと該ノイズ成分に重畳した信号成分を含む第2の信号レベルとを含む。4トランジスタ型画素や3トランジスタ型画素以外にも5トランジスタ型画素等の他の増幅型画素を本実施の形態に係るイメージセンサに適用可能である。
図4は、本実施の形態に係る固体撮像装置のためのカラム信号処理回路の一例を示す図面である。カラム信号処理回路15は、相関二重サンプリング(「CDS」として参照する)回路31を含むことができる。相関二重サンプリング回路31は、画素信号S(pixel)及び擬似信号S(psd)を読み出す。画素信号S(pixel)は、ノイズ成分を含む第1の信号レベルS1と該ノイズ成分に重畳した信号成分を含む第2の信号レベルS2とを含む。撮像信号S(img)は第1の信号及び第2の信号との差分を含む。相関二重サンプリングによって、例えば画素回路のリセットノイズやトランジスタの閾値ばらつきを除去できる。
相関二重サンプリング回路31は、スイッチ33a、33b、キャパシタ35a、35b、及び演算増幅回路37を含む。演算増幅回路37の一入力(負入力)37aは、直列に接続されたスイッチ33a及びキャパシタ35aを介して入力VINからの信号を受け、演算増幅回路37の他入力(正入力)37bは共通参照信号(VCOM)を受ける。演算増幅回路37の一入力37aと演算増幅回路37の出力37cとの間には、スイッチ33b及びキャパシタ35bが並列に接続されている。出力VOUTは、演算増幅回路37の出力37cからの信号を受ける。スイッチ33aは信号の入力動作を制御し、スイッチ33bはリセット動作を制御する。画素11からリセット電位が出力される時は、スイッチ33a、33bを閉じ、キャパシタ35aにリセットレベルS1を取り込む。次に、スイッチ33aを閉じたままスイッチ33bを開き、画素11からの信号レベルS2をキャパシタ35aに取り込む。スイッチ33bが開かれているので、演算増幅回路37の出力37cには、リセットレベルS1と信号レベルS2との差(例えばS1−S2)、即ちアナログCDS結果が生成される。固体撮像装置1では、カラム配列の各々のためにカラムに配列されたCDS回路31を含むことができる。
カラム配列の各画素からの信号が一定であっても、このアナログCDSの結果には、容量35a、35bや演算増幅回路37の特性のばらつきにより、カラム毎にわずかの差が生じ、これがカラム固定パターンノイズとなる。この実施例によれば、アナログCDS回路に起因するカラム固定パターンノイズを低減できる。
図5は、本実施の形態に係る固体撮像装置のためのカラム信号処理回路の別の例を示す図面である。カラム信号処理回路15は、CDS回路31及びA/D変換回路41を含むことができる。A/D変換回路41は、CDS回路31からの信号を受ける。A/D変換回路41は、アナログCDS結果をA/D変換して、第1のデジタル信号(デジタル撮像信号)S(ADC1)を生成する。
画素11から信号S1、S2を取り込んでアナログCDS結果を生成した後に、画素11の選択スイッチTR(SW)を開いて、画素アレイ3のカラム配列をカラム線Cから切り離す。この後に、図2及び図3における参照回路7a〜7d内の選択スイッチTR(SW0)を導通させて、参照回路7a〜7dをカラム線Cに接続する。CDS回路31は、スイッチ33a、33bを閉じて、キャパシタ35aに擬似信号S(psd)を取り込む。その後に、スイッチ33aを閉じたままスイッチ33bを開く。これによって、CDS回路31は、擬似信号S(psd)に関連づけられており参照信号S(ref)のための信号を生成する。A/D変換回路41は、CDS回路31を介して擬似信号S(psd)を受ける。CDS回路31が擬似信号S(psd)を読み出すとき、A/D変換回路41は、演算増幅回路37の出力37c上の信号を擬似信号レベルとして取り込む。A/D変換回路41は、擬似信号レベルをA/D変換して、第2のデジタル信号(デジタル撮像信号)S(ADC2)を生成する。このようにして生成された第1と第2のAD変換結果を信号処理部9においてデジタル領域で減算するときカラム毎のわずかの差がキャンセルされ、カラム固定パターンノイズの無い良好な撮像信号S(OUT)が生成される。図5に示されたA/D変換回路には、積分型、巡回型、逐次比較型、およびその組み合わせ型といった各種方式が適用されることができる。なお上記では、参照回路7a〜7dをカラム線Cに接続する動作について、アナログCDS結果を生成した後に行っているが、これはアナログCDS結果を生成する前でもよい。
上記の実施例によれば、CDS回路31及びA/D変換回路41に起因するカラム固定パターンノイズを低減できる。A/D変換回路41はデジタル形式の参照信号及び撮像信号を提供する。なお、カラム信号処理回路15は、CDS回路31を含むことなく、A/D変換回路41を含むことができる。
具体的には、カラム信号処理回路15は、A/D変換回路を含むことができる。画素アレイ3のカラムにA/D変換回路の配列が設けられるとき、例えば巡回型A/D変換器であれば、より効率のよい回路構成を提供できる。巡回型A/D変換器は、A/D変換動作を提供でき、必要に応じてCDS動作も提供できる。
図6は、本実施の形態に係る固体撮像装置のためのカラム信号処理回路の更なる別の例を示す図面である。図6に示されたカラム信号処理回路は、単一のアンプを用いてCDS動作・増幅動作・A/D変換動作を行う回路を構成することができる。カラム信号処理回路5は、巡回型A/D変換回路51を含む。巡回型A/D変換回路51は、第1及び第2のキャパシタ43a、43b、演算増幅回路45、スイッチ回路47、D/A変換回路48並びにコンパレータ49(49a、49b)を含むことができる。演算増幅回路45の一入力45aと出力45cとの間には、スイッチ回路47のリセットスイッチ238及びキャパシタ43bが接続される。演算増幅回路45の一入力45aと出力45cとの間には、直列に接続されたキャパシタ43a及びスイッチ回路47のスイッチ234、235が接続されている。演算増幅回路45の他入力45bは、共有参照信号VCOM線に接続されている。キャパシタ43aの一端は、スイッチ236を介して参照信号VCOM線に接続されると共に、スイッチ回路47のスイッチ235を介して演算増幅回路45の一入力45aに接続される。キャパシタ43aの他端は、D/A変換回路48に接続され、スイッチ回路47のスイッチ232を介して入力VIN線に接続されると共に、スイッチ回路47のスイッチ234を介して演算増幅回路45の出力45cに接続される。D/A変換回路48はスイッチ240、241、242を含み、スイッチ回路47のスイッチ240、241、242は、コンパレータ49からの信号φM1、φ01、φP1に応答して、D/A変換信号として電圧信号VRM、VCOM、VRPを切り替える。
スイッチ回路47(スイッチ232、234、235、236、238)は、第1のキャパシタ43a、第2のキャパシタ43b及び演算増幅回路45の接続を変更する。スイッチ回路47は、第1及び第2のキャパシタ43a、43b並びに演算増幅回路45との間の接続に相関二重サンプリング動作を可能にする第1の接続を成すことができ、第1及び第2のキャパシタ43a、43b並びに演算増幅回路45の間の接続に巡回型A/D変換動作を可能にする第2の接続を成すことができる。カラム信号処理回路5は、第1の接続により相関二重サンプリングを行うと共に、第2の接続により巡回型A/D変換を行うことができる。この実施例によれば、第1のキャパシタ43a、第2のキャパシタ43b、演算増幅回路45及びスイッチ回路47に起因するカラム固定パターンノイズを低減できる。
図6に示す回路におけるCDS動作は、スイッチ回路47により図4におけるCDS回路と同じ素子接続を成すことによって可能である。スイッチ回路47におけるCDS動作のための接続の仕方は、具体的には以下のものである。画素11からリセット電位レベルS1が出力される時は、スイッチ232、235、238を閉じると共に、キャパシタ43aにリセットレベルを取り込む。次に、スイッチ232、235を閉じたままスイッチ238を開いて、画素11から信号電位レベルS2をキャパシタ43aに取り込むことにより、演算増幅回路45の出力45cには、リセットレベルS1と信号レベルS2との差、即ちアナログCDS結果が得られる。ただし、この動作の時には常にスイッチ234、236を開けた状態にしておく。
演算増幅回路45の出力45c上の信号に対して2つの比較器49a、49bで1.5ビットA/D変換(サブA/D変換)を行う。その結果を用いて次の桁のA/D変換を行うための演算を行う。この演算のために、スイッチ234、236を閉じてキャパシタ43a(C1)を演算増幅回路45の出力45cに接続すると共に、それ以外のスイッチはすべて開く。その後に、スイッチ234、236を開きキャパシタ43a(C1)の一端がD/A変換回路48に接続されると共にキャパシタ43a(C1)の他端がスイッチ235を介して演算増幅回路45の入力45aに接続されているとき、スイッチ240、241、242のいずれかがオンにして1.5ビットA/D変換の残差信号を生成する。この残差信号はキャパシタ43a、43bに格納される。残差信号に対して、次の桁のA/D変換を行うための演算を行う。必要な回数だけ、残差生成及びA/D変換を繰り返す。
図6に示されるA/D変換回路51をカラム信号処理回路15に用いることによって、CDS回路とA/D変換器を一体化することができ、図5に示された回路と等価な動作をすることができる。なお、A/D変換動作時は、キャパシタンスの関係(C1=C2)が求められる。一方、カラム信号処理回路5は、A/D変換の前に行われるCDS動作の際には、キャパシタンスの比率(C1/C2)に応じてCDS機能と共に増幅機能を提供できる。
固体撮像装置1では、画素アレイ3、カラム信号処理部5及び参照信号生成部7が、単一の半導体チップに集積されることができる。このとき、信号処理部9は半導体チップの外部に設けられるので、単一の半導体チップに集積することによる限定がなく、信号処理部を様々な形態で提供できる。或いは、固体撮像装置1では、画素アレイ3、カラム信号処理部5、参照信号生成部7及び信号処理部9が、単一の半導体チップに集積されることができる。このとき、カラム固定パターンノイズが低減された読出信号が固体撮像装置のための集積回路から提供される。
図7、図8を参照しながら、固体撮像装置の駆動方法のいくつかの例を説明する。これらの例では、信号処理部9は、デジタル参照信号及びデジタル撮像信号を受ける。
図7は、固体撮像装置及びその読み出し方法の一例を示す図面である。画素アレイ3の一フレームの1H期間は、第1期間61a及び第2期間61bを含むことができる。第1期間61aでは、1H分の画素信号S(pixel)を画素アレイ3の画素11から読み出す。第2期間61bでは、参照信号生成部7から疑似信号S(psd)を読み出す。
個々の1H期間中に、画素アレイ3の一行分の画素11からの画素信号S(pixel)が読み出される。また、この1H期間中に、全てのカラム配列において擬似信号S(psd)を読み出す。画素アレイ3の一フレームにおいて、1行分の画素信号S(pixel)の読み出しと擬似信号S(psd)の読み出しが交互に行われる。これ故に、1H期間毎に擬似信号S(psd)を読み出すので、IH期間毎に更新された擬似信号S(psd)の値を用いて画素アレイ3の一行毎の撮像信号S(img)に演算処理を行うことができる。擬似信号S(psd)のランダムノイズが一行毎の撮像信号S(img)に対して異なるので、ランダムノイズに起因する固定パターンノイズの生成を避けることができる。
画素アレイ3から読み出された画素信号S(pixel)は擬似信号S(psd)の読み出し中においては、ラインメモリといった記憶回路(図9(a)の回路55a)に格納されている。当該1H期間において撮像信号S(img)及び参照信号S(ref)の読み出しが完了した後に、撮像信号S(img)を信号処理部9内の記憶回路(図9の回路55a)から読み出して、撮像信号S(img)と参照信号S(ref)との差分に対応する信号を生成する。信号処理部9は、このための演算処理を行う演算回路(図9(a)の回路55b)を含む。これ故に、差分を示す信号を生成するためにラインメモリといった記憶回路(例えば、回路55a)を用いる。通常は参照信号S(ref)の平均化処理を行わないことが、処理のスムーズな進行を可能にするが、1画面のみを得る静止画撮像などの場合には、参照信号S(ref)の平均化処理を行うことが望ましい。
この形態では、1H期間において第1期間61aが第2期間61bの後にあるとき、記憶回路55a)に格納するのは疑似信号S(psd)であり、他方、1H期間において第2期間61bが第1期間61aの後にあるとき、記憶回路55a)に格納するのは画素信号S(pixel)となる。従って、画素信号S(pixel)と疑似信号S(psd)を同じ扱いにする場合には両者は等価となる。また、画素信号S(pixel)に比べ疑似信号S(psd)の許容信号振幅を小さくできる場合には、前者の方が記憶回路55a)の容量(デジタルの場合ビット数)を小さくできる。
図8は、固体撮像装置及び読み出し方法の別の例を示す図面である。画素アレイ3の一フレームは、複数の第1の1H期間63aと単一の第2の1H期間63bとを含む。第1の1H期間63aには、画素アレイ3の画素11からの画素信号S(pixel)を読み出す。第2の1H期間63bでは、参照回路7aからの疑似信号S(psd)を読み出す。参照回路7aからの疑似信号S(psd)の読み出しを単一の1H期間63bで行うので、フレームレートを高めることができる。必要があるときを除いて、参照信号S(psd)の平均化処理を行わないことが、処理のスムーズな進行を可能にする。
図8(a)を参照すると、第2の1H期間63bは当該一フレームにおける末尾に位置する。当該一フレームにおける撮像信号S(img)への演算処理を直前のフレームにおける参照信号S(ref)を用いて行うことができる。この形態は、ラインメモリといった記憶回路(図9(b)の回路56a)を用いて行われる。この記憶回路(図9(b)の回路56a)は、共通の参照信号S(ref)を格納すると共に、順次に入力されて来る撮像信号S(img)を共通の参照信号S(ref)を用いて演算回路(図9(b)の回路56b)で処理する。
或いは、当該一フレームにおける撮像信号S(img)への演算処理を当該のフレームにおける参照信号S(ref)を用いて行うことができる。この形態は、フレームメモリといった記憶回路(図9(c)の回路57a)を用いて行われる。記憶回路(図9(c)の回路57a)は、先に読み出された一画素アレイ分の撮像信号S(img)を格納すると共に、後に読み出される共通の参照信号S(ref)を用いて、格納されている撮像信号を順次に演算回路(図9(c)の回路57b)で処理する。
図8(b)を参照すると、第2の1H期間は当該一フレームにおける先頭に位置する。当該一フレームにおける撮像信号への演算処理を最初の1H期間に読み出された参照信号を用いて行うことができる。この形態は、ラインメモリといった記憶回路(図9(a)の回路55a)を用いて行われる。本実施例では、参照信号は、一フレームにわたって変更されず、共通の値である。この記憶回路は、この共通の参照信号を格納すると共に、順次に入力される撮像信号を共通の参照信号を用いて演算回路(図9(a)の回路55b)処理する。
第2の1H期間は当該一フレームの先頭及び末尾から離れて位置していてもよい。特段の必要があるときを除いて、参照信号S(ref)の平均化処理を行わないことが、処理のスムーズな進行を可能にする。
必要な場合には、カラム信号処理回路7は、参照回路7aの疑似信号S(psd)の複数回の読み出しを行うことができる。上記の側面によれば、参照回路7aからの疑似信号S(psd)の複数回の読み出しは異なる時刻に行われるので、ランダムノイズの低減に役だつ。また、必要な場合には、参照信号生成部7は、参照回路7aと同じ構成を有する追加の参照回路(「追加の参照回路7a」として参照する)を含むことができる。この追加の参照回路7aは、カラム信号処理回路5に接続されている。参照信号生成部7は、これら複数の参照回路7aから疑似信号S(psd)の読み出しを行うことができる。参照回路7a及び追加の参照回路7aからの疑似信号S(psd)の組み合わせ(例えば平均化)を行って参照信号S(ref)を生成することができる。また、参照回路7aの位置は追加の参照回路7aの位置と異なるので、これらの参照回路7aのばらつきを平均化できる。参照回路7aからの疑似信号S(psd)の読み出しは追加の参照回路からの疑似信号S(psd)の読み出しと異なる時刻に行われるので、ランダムノイズの低減に役だつ。
図10は、固体撮像装置及び読み出し方法の更なる別の例を示す図面である。固体撮像装置1及び読み出し方法では、画素アレイ3の一フレームは、m個の第1の1H期間67aと、k個の第2の1H期間67bとを含むことができる。第1の1H期間67aの各々では、画素アレイ3の画素11からの画素信号S(pixel)を読み出す。第2の1H期間67bでは、参照回路7aからの疑似信号S(psd)を読み出す。m個の第1の1H期間67aは連続して配列される。k個の第2の1H期間67bは連続して配列される。k個の第2の1H期間67bにおける参照信号S(ref)は平均化される。この平均値のランダムノイズは1/sqrt(k)で低減される。ここで、sqrtは平方根の演算を示す。
第2の1H期間67bは当該一フレームにおける先頭において連続して配列されることができる。この場合、k個の1H期間67bに読み出された参照信号S(ref)の平均値を用いて撮像信号S(img)の演算処理を演算回路(図11(a)の回路58a)で行うことができる。参照信号S(ref)の平均値生成は、平均値回路(図11(a)の回路58b)で行うことができる。
第2の1H期間67bは当該一フレームにおける末尾において連続して配列される。この場合、直前のフレームにおけるk個の1H期間67bに読み出された参照信号S(ref)の平均値を用いて、当該フレームおける撮像信号S(img)の演算処理を演算回路(図11(a)の回路58a)で行うことができる。参照信号S(ref)の平均値生成は、平均値回路(図11(a)の回路58b)で行うことができる。この平均値は、フレームを跨って保存される。
或いは、当該フレームにおける撮像信号S(img)をフレームメモリといった記憶回路(図11(b)の回路59b)に格納した後に、当該フレームにおけるk個の1H期間に読み出された参照信号の平均値を生成する。この平均値を用いて、記憶回路(例えば、図11(b)の回路59b)に格納された撮像信号の演算処理を演算回路(図11(b)の回路59a)で行うことができる。参照信号S(ref)の平均値生成は、平均値回路(図11(b)の回路59c)で行うことができる。
平均値を生成する回路を用いるとき、平均値では参照信号に含まれるランダムノイズが低減される。また、疑似信号S(psd)の読み出し回数kが行数nより小さいときは、フレームレートを高めることができる。k回の読み出しには以下の形態がある:(a)同一の参照回路を繰り返し読み出すこと;(b)異なる参照回路を順に読み出すこと;(c)これらの所望の組み合わせにより疑似信号を読み出すこと。
以上説明したように、固体撮像装置1及び読み出し方法では、カラム信号処理部5は、一フレーム当たり前記疑似信号のk回(1<k)の読み出しを行うことができる。信号処理部9は、参照信号S(ref)の平均化処理を行って平均値を生成する平均値生成回路を含んでもよい。読出信号S(OUT)は、撮像信号S(img)と参照信号S(ref)の平均値との差分を示す。
図12は、固体撮像装置及び読み出し方法の更なる別の例を示す図面である。図12に示されるように、固体撮像装置1及び読み出し方法では、信号処理部9は、カラム信号処理部5における全カラムの参照信号S(ref)の各々をmフレームにわたって処理してカラム毎の平均値を生成するデジタルフィルタを含むことができる。デジタルフィルタ処理を用いた平均化によれば、フレームレートを損なうことなくカラム固定パターンノイズを低減できる。
平均化処理の一例では、信号処理部9は、第nのフレーム(n>m)以前の直近の連続mフレームにわたって平均化処理を行って平均値を生成することができる。直近のmフレームにわたって平均化処理を行うことで、時間的にゆっくりと変動するノイズの影響を抑えることができる。参照信号S(ref)を複数のフレームにわたって平均化するとき、平均値のランダムノイズは、参照信号S(ref)に含まれるランダムノイズより1/sqrt(m)で低減される。第nのフレームにおいては、読出信号S(OUT)は直近のmフレームにわたる平均値を用いて生成される。
また、平均化処理の別の例では、信号処理部9は、第1フレームからmフレームまでの連続した当初mフレームにわたって平均化処理を行って平均値を生成することができる。参照信号S(ref)を複数のフレームにわたって平均化するとき、平均値のランダムノイズは、参照信号S(ref)に含まれるランダムノイズより1/sqrt(m)で低減される。第n(n>m+1)のフレームにおいては、読出信号S(OUT)は固定の平均値を用いて生成される。
複数のフレームわたる平均化処理は、例えば以下のように行われる。第1〜第mフレームにおける参照信号RF(1)〜RF(m)に対して、
RF(1)→AV(1)
(AV(i−1)+RF(i))/2→AV(i)
(2<i≦m)
の処理を行う。必要な場合には、(m+1)番目以降においても、同様の処理を行うことができる。この処理は、図13に示される信号処理部を用いて提供される。図13(a)は、デジタルフィルタのハードウェアによるシステムの一例を示す。固体撮像装置1の信号処理部9は、デジタル参照信号S(ref)に適用されるデジタルフィルタ60と、デジタルフィルタ60aからの平均値AVを用いてデジタル撮像信号S(img)に減算処理を施す演算回路60bとを含む。図13(b)は、デジタルフィルタ回路の接続の一例を示す。デジタルフィルタ回路は、フィルタ出力yを遅延回路Dで遅延した信号yn−1を演算器ALUの出力に加算器ADD1で加算して次のフィルタ出力を生成すると共に、信号yn−1を演算器ALUの入力側においてフィルタ入力xからフィルタ出力yn−1を差し引いて(フィルタ出力yn−1の補数をフィルタ入力xに加算器ADD2で加算して)、演算器aへの入力信号を生成する。このフィルタ演算の開始の時に適切な初期値x(init)をマルチプレクサMUXを介してフィルタ回路に入力することによって、この低域通過フィルタを用いて平均値を求める際の演算速度を大幅に高めることができる。さらに、係数aを2のべき乗(例えば2−6=0.015625)として選ぶことによって、ハードウェア上の実現が容易になり、またバレルシフタ等を用いたハードウェア上での係数変更も可能になる。これ故に、小規模、高速でかつシステムに応じた柔軟なハードウェアを実現することができる。
デジタルフィルタ回路のフィルタ特性を示す伝達関数H(z)は、例えば以下のもの
H(z)=a/(1−(1−a)×z−1
を使用できる。デジタルフィルタを用いてフィードバックをかけることで平均値を求めることができる。この伝達関数はIIRフィルタを示す。これは入力を比率aだけ混ぜ合わせていく低域通過フィルタであり、図14は、IIRフィルタ特性の一例を示す図面である。例えば、a=0.01のような小さな値を用いることで入力に対する平均値を精度よく得ることができる。上記の伝達関数によるLPFの時定数は、フレームを単位として
τ=−1/ln(1−a)
で表わされる。a=0.01ではτ=99となり、フィルタ出力は、100フレーム以降において安定する。
図15は、固体撮像装置の画素アレイから信号を読み出す方法における主要なステップを示す図面である。ステップS101では、画素アレイ3内の画素11からの画素信号S(pixel)の読み出しをカラム信号処理回路15を用いて行って、撮像信号S(img)を生成する。ステップS102では、カラム固定パターンノイズを低減するための疑似信号S(psd)の読み出しをカラム信号処理回路15を用いて行って、参照信号S(ref)を生成する。ステップ103では、カラム信号処理回路15に係るカラム固定パターンノイズを低減する演算処理を参照信号S(ref)を用いて撮像信号S(img)に行って、読出信号S(OUT)を生成する。
この方法によれば、同一のカラム信号処理回路15を用いて画素信号S(pixel)及び疑似信号S(psd)からそれぞれ撮像信号S(img)及び参照信号S(ref)を生成する。これ故に、撮像信号S(img)及び参照信号S(ref)には、当該カラム信号処理回路15に係るカラム固定パターンノイズが含まれる。参照信号S(ref)を用いて撮像信号S(img)に上記の演算処理を行うので、当該カラム信号処理回路15に係るカラム固定パターンノイズが読出信号S(OUT)において低減される。疑似信号源S(psd)は光電変換素子を含まないので、カラム固定パターンノイズの低減処理は、画素アレイ3からの漏れ光や拡散電子の影響を受けない。
固体撮像装置1における信号処理フローは、より具体的には、画素アレイ3内にある画素11からの画素信号S(pixel)を読み出した後に、A/D変換したデジタル撮像信号S(img)、つまり第1のデジタルデータS(ADC1)を生成する工程を行う。また、参照回路7aからの参照信号S(psd)を読み出した後に、A/D変換したデジタル参照信号S(ref)、つまり第2のデジタルデータS(ADC2)を生成する工程を行う。第1のデジタルデータS(ADC1)を直接に演算処理回路60bへ提供する工程を行う。一方、第2のデジタルデータS(ADC2)を平均化処理のためのデジタルフィルタ60aを介して演算処理回路60bに提供する工程(例えばS104)を行う。デジタルフィルタ60aでは、フレーム毎に順に入力されるmフレーム分のデジタルデータS(ADC2)について加算平均する工程を行う。そのフィルタ済みの値<S(ADC2)>を演算処理回路60bへ提供する工程を行う。演算処理回路60bでは、動作開始からmフレーム以降において、デジタルデータS(ADC1))と平均値<S(ADC2)>との差分を示す信号を生成する演算処理する工程(例えばS105)を行う。この工程により、固定パターンノイズのない良好な画像信号を得ることができる。
好適な実施の形態において本発明の原理を図示し説明してきたが、本発明は、そのような原理から逸脱することなく配置および詳細において変更され得ることは、当業者によって認識される。本発明は、本実施の形態に開示された特定の構成に限定されるものではない。例えば、シングルエンド回路を用いて構成された回路に全差動構成の回路を用いることができる。また、全差動構成の回路を用いて構成された回路にシングルエンド回路を使用できる。したがって、特許請求の範囲およびその精神の範囲から来る全ての修正および変更に権利を請求する。
本発明によれば、画素アレイからの漏れ光や拡散電子の影響を受けることなくカラム固定パターンノイズを低減可能な固体撮像装置が提供される。また、本発明によれば、固体撮像装置の画素アレイから信号を読み出す方法が提供され、この方法によれば、カラム固定パターンノイズを低減可能となる。
1…固体撮像装置、3…画素アレイ、11…画素、11a…光電変換素子、11b…画素回路、S(pixel)…画素信号、C…カラム線、7…参照信号生成部、7a、7b、7c、7d…参照回路、PSD…疑似信号源、S(psd)…疑似信号、5…カラム信号処理部、15…カラム信号処理回路、9…信号処理部、S(ref)…S(img)…撮像信号、参照信号、S(OUT)…読出信号。

Claims (10)

  1. 光電変換素子と該光電変換素子からの信号を提供する画素回路とを有する画素を含む画素アレイと、
    カラム固定パターンノイズを低減するための疑似信号源を含む一又は複数の参照回路を有し前記画素アレイの外側に配置された参照信号生成部と、
    前記画素アレイからの画素信号及び前記参照信号生成部からの疑似信号からそれぞれ撮像信号及び参照信号を生成するカラム信号処理回路を含むカラム信号処理部と、
    前記撮像信号及び前記参照信号を受けると共に、読出信号を生成する信号処理部とを備え、
    前記画素アレイは複数のカラム配列を含み、
    前記カラム信号処理部は、一フレーム当たり前記疑似信号のk回(1≦k)の読み出しを行い、
    前記参照回路の前記疑似信号源は光電変換素子及び浮遊拡散部を含まず、
    前記信号処理部の前記読出信号は、前記カラム信号処理回路に係るカラム固定パターンノイズを低減する演算処理を前記参照信号を用いて前記撮像信号に施すことによって生成される、ことを特徴とする固体撮像装置。
  2. 各カラム配列内の前記画素はカラム線に接続されており、
    前記参照回路は、前記カラム線に前記疑似信号を提供するためのスイッチを含み、
    前記画素の前記画素回路は、当該画素の前記光電変換素子からの信号を前記カラム線に提供するための制御機構を含む、ことを特徴とする請求項1に記載された固体撮像装置。
  3. 前記カラム信号処理部は、前記カラム信号処理回路の配列を含み、前記カラム信号処理回路の各々は、前記カラム配列にそれぞれ接続され、
    前記参照信号生成部は、前記参照回路の配列を含み、前記参照回路の各々は前記カラム信号処理回路にそれぞれ接続されており、
    前記信号処理部は前記演算処理を行う演算回路を含み、前記信号処理部は前記カラム信号処理回路毎に前記演算処理として前記参照信号と前記撮像信号との差分を生成する処理を行い、
    前記読出信号は、前記演算回路を用いて生成される、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載された固体撮像装置。
  4. 前記カラム信号処理部は、一フレーム当たり前記疑似信号のk回(1<k)の読み出しを行い、
    前記信号処理部は、前記参照信号の平均化処理を行って平均値を生成する平均値生成回路を含み、
    前記読出信号は、前記撮像信号と前記平均値との差分を示す、ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載された固体撮像装置。
  5. 前記カラム信号処理部は相関二重サンプリング回路を含み、
    前記相関二重サンプリング回路は、前記画素信号を読み出し、
    前記画素信号は、ノイズ成分を含む第1の信号レベルと該ノイズ成分に重畳した信号成分を含む第2の信号レベルとを含み、
    前記撮像信号は前記第1の信号及び前記第2の信号との差分を示す、ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載された固体撮像装置。
  6. 前記カラム信号処理部は、前記相関二重サンプリング回路からの出力信号を受けるA/D変換回路を含む、ことを特徴とする請求項5に記載された固体撮像装置。
  7. 前記A/D変換回路におけるA/D変換は、積分型変換、巡回型変換、逐次比較型変換およびそれらを組み合せた変換方式の少なくともいずれかである、ことを特徴とする請求項6に記載された固体撮像装置。
  8. 前記カラム信号処理回路は、第1及び第2のキャパシタ、演算増幅回路、並びに前記第1のキャパシタ、前記第2のキャパシタ及び前記演算増幅回路の接続を変更するためのスイッチ回路を含み、
    前記スイッチ回路は、前記第1及び第2のキャパシタ並びに前記演算増幅回路に相関二重サンプリングを可能する第1の接続と、前記第1及び第2のキャパシタ並びに前記演算増幅回路に巡回型A/D変換を可能する第2の接続とを提供し、
    前記カラム信号処理回路は、前記第1の接続により前記相関二重サンプリングを行うと共に、前記第2の接続により前記巡回型A/D変換を行う、ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載された固体撮像装置。
  9. 前記画素アレイ、前記参照信号生成部及び前記カラム信号処理部は、単一の半導体チップに集積されている、ことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載された固体撮像装置。
  10. カラム信号処理回路及び参照回路を含む固体撮像装置の画素アレイから信号を読み出す方法であって、
    前記画素アレイ内の画素からの画素信号の読み出しを前記カラム信号処理回路を用いて行って、撮像信号を生成するステップと、
    前記画素アレイ外の参照回路からの、カラム固定パターンノイズを低減するための疑似信号の読み出しを前記カラム信号処理回路を用いて行って、参照信号を生成するステップと、
    前記カラム信号処理回路に係るカラム固定パターンノイズを低減する演算処理を前記参照信号を用いて前記撮像信号に行って、読出信号を生成するステップとを備え、
    前記画素は、光電変換素子と該光電変換素子からの信号を提供する画素回路とを有し、
    前記参照回路は、前記疑似信号を生成する疑似信号源を含み、
    前記疑似信号源は光電変換素子及び浮遊拡散部を含まず、
    前記カラム信号処理回路は、相関二重サンプリング、A/D変換、増幅及びサンプル・ホールド動作の少なくともいずれか一つの処理を前記画素信号及び前記疑似信号に対して行う、ことを特徴する方法。
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