JPWO2011052195A1 - 密閉型圧縮機 - Google Patents

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Abstract

密閉型圧縮機において、ピストンは円筒形孔部の内壁に摺動する摺動面を有し、円筒形孔部内に往復動可能に挿入されている。コンロッドは偏心軸部とピストンを連結している。円筒形孔部は、ピストンが上死点から下死点に向かう方向において内径寸法が徐々に増大するテーパ部と、シャフト側の端部とを有する。ピストンの往復動方向は実質的に水平方向である。ピストンの摺動面にはピストンの径方向内側に窪み、潤滑油を保持する凹部が設けられている。またピストンが下死点に位置するとき、ピストンが円筒形孔部のシャフト側の端部に当接する鉛直方向下側の部分は、摺動面の一部である。

Description

本発明は、冷凍冷蔵庫などの冷凍サイクルシステムに用いられる密閉型圧縮機に関する。
レシプロ式の密閉型圧縮機は、圧縮機構として、円筒形の圧縮室を形成するシリンダと、円筒形のピストンと、コンロッドとを有する。ピストンはシリンダ内を往復運動する。コンロッドはピストンピンを介して、シャフトの偏心軸部をピストンに連結する。シャフトは電動機部の回転子の軸心に固定され、この回転子の回転により圧縮機構が作動する。
このような密閉型圧縮機は、シリンダの内周面とピストンの摺動面との間に、この両者が摺動するための隙間が必要である。しかしながら、この隙間が大きいと、圧縮室内で圧縮された高温、高圧の冷媒ガスが漏れるブローバイが発生して圧縮効率が低下する。一方、この隙間を小さくすると、摺動損失が増加して入出力効率が低下する。
そこで、ピストンが上死点に位置する側から下死点に位置する側に向かって圧縮室の内径寸法を徐々に増大するように形成されたシリンダを用いた密閉型圧縮機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。図16A、図16Bは、特許文献1に記載された従来の密閉型圧縮機の圧縮部の断面図である。図16Aはピストンが下死点にある状態を、図16Bはピストンが上死点にある状態をそれぞれ示している。
シリンダブロック14は、略水平方向に中心軸を有するシリンダ16を有する。略水平方向に挿設されたピストン23は、ピストンピン(図示せず)を介して、コンロッド26と連結され、ピストンアッシー23Aを構成している。そして、コンロッド26から見てシリンダ16の反対側の端面(図中右側端面)にはバルブプレート(図示せず)が装着されている。このように構成されたピストン23、シリンダ16およびバルブプレートにより圧縮室15が形成されている。ピストン23は、シャフト(図示せず)の偏心軸部(図示せず)の偏心運動により、コンロッド26を介してシリンダ16内を略水平方向に往復運動する。
シリンダ16の内面は、ピストン23が上死点に位置する側の途中から下死点に位置する側に向かって、内径寸法がDtからDb(>Dt)に増加するテーパ部17を有するように形成されている。ピストン23は、全長にわたって外径寸法が略同一に形成されている。そのため、圧縮室15内の圧力が高い上死点近傍においては、ピストン23のシール部の隙間が縮小されてブローバイが防止される。一方、下死点近傍において隙間が増大するため摺動損失を低減することができる。
しかしながら、上記のように構成されたピストン23は、常にシリンダ16の内面との隙間内で上下左右に微振動挙動しながら往復運動を繰り返している。これは運転時に、ピストン23には、動的な圧縮荷重や、ピストン23やコンロッド26など可動部材の慣性力、および重力、回転運動を往復運動に変換することで生じるピストン側圧荷重が作用するためである。また、摺動部の摺動抵抗などの力が互いに影響し合って、その方向及び大きさが変動しながらピストン23に作用している。このような作用もピストン23がシリンダ16の内面との隙間内で上下左右に微振動する要因となる。
特に、ピストン23が下死点近傍に位置する状態では、シリンダ16のテーパ部17との隙間が上死点近傍の隙間より大きくなる。また、シリンダ16の中心軸が略水平方向に配置されるため、ピストンアッシー23Aの重力の影響を受けて、ピストン23の下死点側が鉛直下方向に下がる方向により傾く。その結果、ピストン23のコンロッド26側がより鉛直下方に傾く。
また、ピストン23の往復運動とピストン23に加わる圧力によって微振動挙動が発生することに起因して、ピストン23とシリンダ16のテーパ部17とは、ピストン23の摺動部における局所的なこすれを発生する。このような局所的なこすれにより接触音が発生したり、接触部が起点となった摩耗を発生したりする虞がある。
また、下死点の位置にあるときに、ピストン23がすべてシリンダ16の内部に配置される構造は、シリンダ16のテーパ部17での挙動の安定性を比較的向上させる。しかしながら、この構造ではシリンダ16の全長が長くなるので必然的に圧縮機構が大型になる。ひいては密閉型圧縮機全体が大きくなる。その結果、軽量化も困難になり、結果的に省資源化が困難になる。
特開2002−89450号公報
本発明は、ピストンとシリンダ(円筒形孔部)の内面との間の局所的な接触を回避すると同時に、摺動面積を最小化し、ピストンとシリンダとの間の接触による騒音の発生や摩耗の原因となる局所的接触を防止して、騒音防止と効率および信頼性を向上した密閉型圧縮機である。
本発明の密閉型圧縮機は、密閉容器と、電動機構と、圧縮機構とを有する。密閉容器は底部に潤滑油を貯留する。電動機構と圧縮機構は密閉容器内に配置されている。電動機構は圧縮機構を駆動する。圧縮機構は、シャフトと、シリンダブロックと、ピストンと、コンロッドとを有する。シャフトは、電動機構によって回転駆動される主軸部と、主軸部に形成された偏心軸部とを有する。シリンダブロックは圧縮室を構成する円筒形孔部と、主軸部を回転可能に支持する軸受部とを有する。円筒形孔部と軸受部とは、互いの軸心が直交するように配置されている。ピストンは円筒形孔部の内壁に摺動する摺動面を有し、円筒形孔部内に往復動可能に挿入されている。コンロッドは偏心軸部とピストンを連結している。円筒形孔部は、ピストンが上死点から下死点に向かう方向において内径寸法が徐々に増大するテーパ部と、シャフト側の端部とを有する。ピストンの往復動方向は実質的に水平方向である。ピストンの摺動面にはピストンの径方向内側に窪み、潤滑油を保持する凹部が設けられている。またピストンが下死点に位置するとき、ピストンが円筒形孔部のシャフト側の端部に当接する鉛直方向下側の部分は、摺動面の一部である。
この構成により、円筒形孔部におけるテーパ部と、ピストンに設けられた凹部により、平均隙間と摺動面積の低減をはかってピストンの摺動抵抗を軽減することができる。また、ピストンの下死点近傍において、ピストンの凹部が、円筒形孔部のシャフト側の端部からはみ出さない。そのため、ピストンの傾きが過大となることもなく、ピストンの凹部の縁部とシリンダブロックの局所的な衝突を回避することができる。そのため、衝突音の発生を抑え、騒音の増大を防止することができる。また、シャフトから飛散供給された多量の潤滑油を、この凹部に保持することで、円筒形孔部の内面とピストン表面の間へ潤滑油を潤沢に供給することができる。その結果、シリンダとピストンの間の潤滑性とシール性が向上するため、圧縮効率が向上する。また、円筒形孔部の全長も短い。
図1は本発明の実施の形態1に先駆けた密閉型圧縮機の要部断面図である。 図2は本発明の実施の形態1に先駆けた他の密閉型圧縮機の要部縦断面図である。 図3は図2に示す密閉型圧縮機の要部上面図である。 図4は本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機のピストンが下死点に位置する状態を示す断面図である。 図5は図4に示す密閉型圧縮機のピストンが上死点に位置する状態を示す断面図である。 図6は図4に示す密閉型圧縮機のピストンの下面図である。 図7は図4に示す密閉型圧縮機のピストンが傾いた状態で下死点に位置する状態を示す圧縮部の断面図である。 図8は本発明の実施の形態2における密閉型圧縮機のピストンが下死点に位置する状態を示す圧縮部の断面図である。 図9は図8に示す圧縮部の、ピストンが上死点に位置する状態を示す断面図である。 図10は本発明の実施の形態2における密閉型圧縮機のピストンアッシーの縦断面図である。 図11は本発明の実施の形態2における密閉型圧縮機のピストンが圧縮行程にある状態を示す圧縮部の上面部分断面図である。 図12は本発明の実施の形態2における密閉型圧縮機のクランク角度に対するピストン側圧荷重の特性図である。 図13は本発明の実施の形態2における密閉型圧縮機の凹部の空間容積に対する成績係数の特性図である。 図14は本発明の実施の形態2における密閉型圧縮機の凹部間距離に対する成績係数の特性図である。 図15は本発明の実施の形態2における密閉型圧縮機の運転周波数に対する成績係数の特性図である。 図16Aは従来の密閉型圧縮機のピストンが下死点に位置する状態を示す圧縮部の縦断面図である。 図16Bは図16Aに示すピストンが上死点に位置する状態を示す圧縮部の縦断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
発明者らは、圧縮効率向上と摺動損失低減のための他の構成を提案している(特開2006−169998号公報)。図1は、その密閉型圧縮機の要部断面図であり、ピストン123が下死点にある状態を示している。
ピストン123の表面には、細い円環形状の溝141A、141Bと、径方向内側に窪んだ凹部141Cが設けられている。円筒形孔部116の内径はほぼ一定である。下死点近傍位置で、ピストン123の下端部123Bおよび凹部141Cは円筒形孔部116内から露出する。そして溝141A、141Bは、シリンダブロック114に設けられた切欠き部114Aから部分的に露出する。このようにピストン123の摺動面(外周面)に溝141A、141Bや凹部141Cを設けることにより、ピストン123が往復運動する際に、シール部および摺動部へのオイル供給量が増える。そのためシール性が向上し、圧縮効率を向上しつつ、摺動面積を減らして摺動損失を低減することができる。
そこで、図16Aの構成に図1の構成を組み合わせることによって、さらなる圧縮効率向上と摺動損失低減が期待できる。図2は上述の組み合わせを想定した密閉型圧縮機の要部縦断面図である。図2は、ピストンが下死点にある状態を示している。図3は図2に示す密閉型圧縮機の、ピストンが圧縮行程にある状態の要部上面図である。
円筒形孔部216は、ストレート部218と、テーパ部217とを有する。ストレート部218では円筒形孔部216の内径はほぼ一定である。テーパ部217では、ピストン223が上死点に位置する側(図中右側)の途中から下死点に位置する側(図中左側)に向かって、内径寸法がDtからDb(>Dt)に増加している。ピストン223とテーパ部217との隙間は、下死点近傍で大きく、上死点近傍で小さくなる。
また、ピストン223の表面には、溝241A、241Bや径方向内側に窪んだ凹部241Cが設けられている。下死点近傍位置で、ピストン223の下端部223Bおよび凹部241Cは、円筒形孔部216内から露出する。溝241A、241Bは、シリンダブロック214に設けられた切欠き部214Aから部分的に露出する。
したがって、ピストン223のシール部は、上死点近傍における隙間の縮小と溝241A、241Bによるラビリンスシール効果により、ブローバイを防止する。また、下死点近傍において飛散する潤滑油を凹部241Cが保持し、凹部241Cから溝241A、241Bとピストン223の摺動部へと潤滑油が供給される。このようにオイル供給量が増大することで、シール性および潤滑性を向上することができる。
その結果、ピストン223の摺動部の平均隙間の拡大と摺動面積の低減により、摺動損失を大幅に低減でき、かつシール性が高く圧縮効率の高い密閉型圧縮機が期待できる。
この構成では、ピストン223が下死点近傍で円筒形孔部216のテーパ部217から露出する。このとき、ピストン223は、円筒形孔部216内に挿設されたピストン223の摺動部が支点となり、ピストン223とピストンピン(図示せず)およびコンロッド226の自重をこの支点が支持する片持ち支持構成となっている。これは、コンロッド226とクランクシャフトの偏心軸(図示せず)との接続部のクリアランスや、軸受とクランクシャフト(いずれも図示せず)との接続部のクリアランスが、ピストン223のシール部の隙間に比べて大きいためである。
上述の片持ち支持構成のために、ピストン223が最も円筒形孔部216から露出する下死点において、テーパ部217とピストン223とで形成される隙間内でピストン223の下死点側が鉛直下方に下がる方向に傾く。これは、円筒形孔部216の内径寸法が、DtからDbに増加するテーパ部217を持つように形成されているため、下死点近傍でテーパ部217とピストン223の隙間が大きくなっていることに起因する。
ピストン223に凹部241Cが設けられていなければ、ピストン223を片持ち支持する摺動部の支持長さが図2のL1で示すように長く確保できる。しかしながら、凹部241Cが形成されていると、凹部241Cの窪み分だけ、ピストン223の傾きが大きくなる。その結果、ピストン223を片持ち支持する摺動部の支持長さが図2のL2で示すように短くなる。
したがって、図2に示す構成では、ピストン223の傾きが過大となる。そのため、圧縮行程において凹部241Cの縁部242が円筒形孔部216に突入する際に、円筒形孔部216の端面216Aと局所的に衝突して騒音が増大する可能性がある。
次に、このような課題を解決する構成について図4〜図7を参照しながら説明する。図4は、本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機のピストンが下死点に位置する状態を示す断面図である。図5は、その密閉型圧縮機のピストンが上死点に位置する状態を示す断面図である。図6は、その密閉型圧縮機のピストンの下面図である。図7は、そのピストンが傾いた状態で下死点に位置する状態を示す圧縮部の断面図である。
図4、図5に示すように、この密閉型圧縮機は、密閉容器301と、電動機構304と、圧縮機構305とを有する。密閉容器301は底部に潤滑油306を貯留する。電動機構304は固定子302と回転子303とを有し、密閉容器301内に配置されている。圧縮機構305もまた密閉容器301内に配置され、電動機構304によって駆動される。
具体的には、圧縮機構305は、シャフト310と、シリンダブロック314と、ピストン423と、コンロッド326とを有する。シャフト310は電動機構304によって回転駆動される主軸部311と、主軸部311の一端に偏心して形成された偏心軸部312とを有する。主軸部311は回転子303の軸心に固定されている。
シャフト310の内部や外周面には、給油通路313が設けられ、給油通路313の一端は、偏心軸部312において軸心方向に延びるように形成されている。また給油通路313は偏心軸部312の上端で開口した給油通路(図示せず)と連通している。偏心軸部312の途中には、給油通路313から半径方向に分岐し、開口した分岐油路(図示せず)が設けられている。主軸部311の下端は、給油通路313の他端が潤滑油306内へ所定の深さで浸漬するように延出している。
シリンダブロック314は、圧縮室315を構成する略円筒形の円筒形孔部316と、主軸部311を回転可能に支持する軸受部320とを有する。円筒形孔部316と軸受部320とは、互いに一定の位置に固定されるように配置されている。円筒形孔部316と軸受部320とは、互いの軸心が直交するように配置されている。また、軸受部320は、シャフト310の主軸部311における偏心軸部312側の端部を軸支することによって片持ち軸受を形成している。またシリンダブロック314には、円筒形孔部316の周壁における潤滑油306が降り注ぐ上方壁に、切欠き部319が設けられている。
ピストン423は円筒形孔部316内に往復動可能に挿入され、図6に示すように円筒形孔部316の内壁に摺動する摺動面423Cを有する。ピストン423の往復動方向は実質的に水平方向である。コンロッド326は偏心軸部312とピストン423とを連結している。すなわち、コンロッド326の一端は、偏心軸部312に連結され、その他端は、図6に示すようにピストンピン穴423Aに挿入されたピストンピン425を介して、ピストン423に連結されている。コンロッド326とピストン423はピストンアッシー440を構成している。
すなわち、ピストン423にはピストン423の軸心と直交する方向にピストンピン穴423Aが設けられている。そして圧縮機構305は、ピストンピン穴423Aに挿入されたピストンピン425を有する。コンロッド326はピストンピン425の軸心回りに回転可能なようにピストンピン425に連結されている。
次に、円筒形孔部316とピストン423について図6、図7を参照しながら詳細に説明する。図7に示すように、円筒形孔部316の軸方向寸法は、ピストン423が下死点に位置するとき、円筒形孔部316のシャフト310側の端面316Aからピストン423のコンロッド326側の端部がはみ出すように設定されている。
また、円筒形孔部316の内面は、図7に示すように、上死点側から所定の長さLの区間だけ内径寸法が軸方向において一定に形成されたストレート部318と、下死点側に向かって、内径寸法がDtからDb(>Dt)に増加するテーパ部317とから構成されている。すなわち、円筒形孔部316はピストン423が上死点から下死点に向かう方向において内径寸法が徐々に増大するテーパ部317を有する。また円筒形孔部316はシャフト310側の端部である端面316Aを有する。
ストレート部318とテーパ部317との境界はテーパ部317の始点であり、テーパ角度の変化率の大きい変曲部317Aである。
図6、図7に示すように、ピストン423の外径は、全長にわたって同一寸法に形成されている。すなわちテーパ状ではない。ピストン423の外周面(摺動面423C)には、複数の凹部441A、441B、4411C、4412Cが設けられている。圧縮室315に近い凹部441A、441Bは、ピストン423の外周を一周する円環状に形成され、それぞれの空間容積が6mmに形成され、両者の間隔は2mmに設定されている。
圧縮室315から最も離れた凹部4411C、4412Cは円環状ではない。凹部4411C、4412Cは、主として、ピストン423の円筒形孔部316との接触面積を少なくすることと、潤滑油306を保持することを目的として形成されている。凹部4411C、4412Cが潤滑油306を保持することにより、ピストン423の円筒形孔部316との摺動面を潤滑することができる。したがって、ピストン423をさらに軽量にする必要があれば、凹部4411C、4412Cを深く、あるいは広く形成してもよい。
図6は代表して凹部4412Cを示しているが凹部4411Cも同様の形状を有する。凹部4412Cの輪郭は、凹部441A、441Bと平行な部分からコンロッド326側の端部423B側へその幅を徐々に狭くしながら延び、終端部は逆に圧縮室315側に延びる形状に形成されている。
凹部4411C、4412Cは、図6に示すようにピストンピン穴423Aの中心を通る軸線Xを軸にして対称に形成され、また、その終端部は、ピストンピン穴423Aにまで延出している。したがって、凹部4411C、4412Cは、ピストンピン穴423Aを囲むように設けられ、端部423Bには、凹部4411C、4412Cの内側へ延出する延出部423Dが形成されている。延出部423Dは、ピストン423の端部423Bの一部を形成している。このように凹部4411C、4412Cはピストン423の径方向内側に窪むように形成され、潤滑油306を保持する。
凹部4411C、4412Cの、円筒形孔部316の内面(ストレート部318)とで形成される空間容積は、6mm以上に形成されている。ただし、凹部4411C、4412Cはストレート部318と面することはないので、仮想的な状態を想定している。凹部441Bとの間には凹部4411C、4412Cの最深部を基点に1.5mmの間隔(後述する縁部442の寸法を含む間隔)が設けられている。上述のように凹部4411C、4412Cの容積は、任意に設定することができる。
凹部4411C、4412Cは、ピストンピン穴423Aを囲むように設けられている。そのため、ピストンピン穴423Aと連通している。すなわち、凹部4411C、4412Cは、ピストンピン穴423Aの中心を通るピストン423の軸心Xに対称な位置に形成された第1凹部と第2凹部である。そして凹部4411C、4412Cはピストンピン穴423Aを介して連通している。
さらに、凹部4411C、4412Cの縁部442の断面角は約30°の傾斜面に形成されている。
凹部4411C、4412Cは、ピストン423の表面において軸心Xを中心に対称となる位置に設けられている。この場合、凹部4411Cには延出部423Dを設ける必要はないが、同じ形状とすることにより、組立て時において、ピストン423の上下方向を確認する必要がなく、作業性が向上する。
上記構成において、ピストン423は、ピストンピン穴423Aに挿入されたピストンピン425がコンロッド326を貫通することにより、ピストンアッシー440を構成し、圧縮機構305として組み立てられる。この場合、延出部423Dが図7に示すように下面となるように配置されている。
そして図7に示すように、ピストン423が下死点に位置している状態において、延出部423Dは円筒形孔部316の端面316Aの角と対面する(当接する)。ピストン423と円筒形孔部316におけるコンロッド326側の端面316Aとの寸法関係は、このような状態となるように設定されている。すなわち、ピストン423が下死点に位置するとき、ピストン423が円筒形孔部316のシャフト310側の端部である端面316Aに当接する鉛直方向下側の部分は、摺動面423Cの一部である延出部423Dである。
以上のように構成された密閉型圧縮機の動作を以下に説明する。電動機構304への通電により、電動機構304の回転子303は、シャフト310を回転させ、偏心軸部312の回転運動が、コンロッド326を介して往復運動に変換され、ピストン423に伝えられる。これによりシリンダブロック314の円筒形孔部316(圧縮室315)内に挿入されたピストン423は円筒形孔部316内を往復運動する。ピストン423の往復運動により、冷却システム(図示せず)から冷媒ガスは、圧縮室315内へ吸入され、圧縮された後、再び冷却システムに吐出される。
給油通路313の下端部は、シャフト310の回転により、遠心力を利用したポンプとして機能する。このポンプ作用により、密閉容器301の底部の潤滑油306は、給油通路313を通って、上方に汲み上げられ、偏心軸部312に設けられた給油通路および分岐油路から、それぞれの方向に噴出、飛散する。
給油通路から噴出した潤滑油306は、密閉容器301の天井面に衝突し、飛散して主に圧縮機構305の冷却と、摺動部の潤滑を行い、また、分岐油路からの潤滑油306は、密閉容器301内の全周方向へ略水平に飛散し、主にピストンピン325やピストン423などに供給されて摺動部の潤滑を行う。
ピストン323の往復運動において、圧縮行程の初期(下死点付近)には、ブローバイがほとんど発生せず、ピストン423の摺動抵抗も小さい状態にある。そして、ピストン423が上死点の近傍位置に達する直前では、圧縮室315内の圧力もさらに上昇する。上死点側ではピストン423の摺動面423Cとテーパ部317との隙間が小さくなることから、ブローバイの発生を低減することができる。
換言すると、ピストン423が下死点に位置する状態において、潤滑油306が、円筒形孔部316の上方壁に設けられた切欠き部319からピストン423の摺動面423Cに形成された凹部4411C、4412Cへ潤沢に供給され、保持される。潤滑油306の一部は凹部441A、441Bへ供給され、保持される。そのため、ピストン423が隙間の狭いストレート部318へ移動する際にも、より多くの潤滑油がピストン423とストレート部318で形成される摺動部へ供給される。したがって、この潤滑油が摺動部を潤滑、シールする。その結果、ガス漏れの発生を防止し、体積効率を向上することができる。
さらに、円筒形孔部316がテーパ部317よりもピストン423の上死点側に設けられたストレート部318を有することが好ましい。この構成により、圧縮行程で最も圧力が増大する上死点近傍時のピストン423のシール部を、内径寸法が軸方向に一定に形成されたストレート部318において形成することができる。このようなシール部では、ピストン423と円筒形孔部316との最小隙間の軸方向距離が長くなるため、冷媒ガスの圧力増大に伴うガス漏れの発生を防止する作用が大きい。また、ピストン423が下死点近傍のテーパ部317に位置するときは、半径方向隙間が広いため、摺動損失も小さくなる。その結果、高効率化を達成することができる。
またピストン423が下死点に位置する状態では、円筒形孔部316におけるシャフト310側の端部からピストン423におけるコンロッド326側の端部が露出する。そのため、飛散給油された多量の潤滑油306が、露出したピストン423の表面に付着し、潤滑油306を、ピストン423の往復移動に伴って摺動部、シール部へ給油することができる。その結果、摺動損失を低減し、上述したガス漏れの発生防止と合わせて高効率化を達成することができる。
また、凹部4411C、4412Cの縁部442を傾斜面とすることにより、潤滑油306のくさび膜作用が得られ、ピストン423と円筒形孔部316との隙間に油膜を確実に形成することができる。
ピストン423が下死点に位置したときは、円筒形孔部316とピストン423との隙間内でピストン423の下死点側が鉛直下方側に傾く。しかしながら、延出部423Dは、円筒形孔部316の端面316Aの角に当接している。そのため、ピストンアッシー440の自重による傾きにより、縁部442が円筒形孔部316より鉛直下方にずれて端面316Aの下部角と衝突することはない。そのため衝突音の発生が抑えられ、低騒音化を達成することができる。なお、コンロッド326はピストンピン425の軸心回りに回転可能なようにピストンピン425に連結されている。そのため、ピストン423は軸心の回りに回転せず、延出部423Dが確実に端面316Aの角に当接する。
また、凹部4411C、4412Cがピストンピン穴423Aと連通しているため、ピストン423の下死点近傍において飛散給油された潤滑油306が循環経路を形成し、ピストン423を冷却する。この冷却によってピストン423の温度が低下し、これに伴って圧縮室315の温度上昇が抑制され、受熱による体積効率の低下が防止される。
さらに、電源周波数以下の運転周波数でインバーター駆動した場合、凹部441A、441Bの毛細管現象による保油性維持やラビリンス効果の渦流の形成、および冷媒ガスにおける漏れ流れの凹部441A、441B、4411C、4412Cの通過に伴う減速流の形成などの相乗効果により、冷媒の漏れを抑制することができる。
その結果、特に電源周波数以下の低い運転周波数域で密閉型圧縮機を運転した際の冷凍能力と効率を高くすることができる。この効果については実施の形態2で詳細に説明する。
(実施の形態2)
図8は、本発明の実施の形態2における密閉型圧縮機のピストンが下死点に位置する状態を示す圧縮部の拡大断面図である。図9は、そのピストンが上死点に位置する状態を示す圧縮部の拡大断面図である。図10は、本実施の形態における密閉型圧縮機のピストンアッシーの縦断面図である。図11は、本実施の形態における密閉型圧縮機のピストンが圧縮行程にある状態を示す圧縮部の上面図である。図12は、本実施の形態における密閉型圧縮機のクランク角度に対するピストン側圧荷重の特性図である。
本実施の形態においては、圧縮機の全体構成について、実施の形態1の説明(符号を含む)と図4、図5を援用し、実施の形態1と相違する内容を主体に説明する。
実施の形態1と相違する部分は、ピストンに設けられた凹部の構成であり、他の構成は、実施の形態1と同様である。したがって、ここでは、構成が相違するピストンを主体に説明する。
図8、図9に示すように、ピストン323の外径は、全長にわたって同一寸法に形成され、その表面には、所定間隔を介して3個の凹部341A、341B、341Cが設けられている。凹部341A、341B、341Cは、いずれもピストン323の表面において、円周を一周する円環形状に形成されている。
最も圧縮室315に近い位置に形成された凹部341Aと、2番目の位置にある凹部341Bの、円筒形孔部316の内面(ストレート部318)とで形成される空間容積はそれぞれ6mmに設定されている。また、凹部341Aと凹部341Bの間隔は2mmに設定されている。
3番目の位置にある凹部341Cの、円筒形孔部316の内面(ストレート部318)とで形成される空間容積が6mm以上に形成されている。ただし、凹部341Cはストレート部318と面することはないので、仮想的な状態を想定している。凹部341Cと凹部341Bとの間には凹部341Cの最深部を基点に1.5mmの間隔(後述する縁部342の寸法を含む間隔)が設けられている。凹部341Cの一部はピストンピン穴323Aと連通している。凹部341Cは、実施の形態1の凹部4411C、44112Cと同様の目的で形成されている。したがって、凹部341Cの容積は、任意に設定することができる。
また、下死点に位置する状態で、ピストン323の反圧縮室側(コンロッド326側)の端部323Bは、図8に示すように、シリンダブロック314のシャフト側の端面316Aより長さAだけ露出する。ピストン323はこのような寸法に形成されている。換言すると、円筒形孔部316の軸方向寸法は、ピストン323が下死点に位置するときに円筒形孔部316の端面316Aの角が、端部323Bと当接するように設定されている。端部323Bはピストン323におけるコンロッド326側の端と円環形状の凹部341Cの間の外周面である。
さらに、シリンダブロック314には、実施の形態1と同様に円筒形孔部316の周壁における潤滑油306が降り注ぐ上方壁に、切欠き部319が設けられている。切欠き部319により、ピストン323が下死点に位置する状態で少なくとも凹部341Cが露出する。換言すると、凹部341Cは、複数の凹部341A、341B、341Cを設けた構成において、凹部の一部と定義するものである。
また、凹部341Cは、図8に示すように、ピストン323が下死点の位置に到達した状態では、そのすべてが円筒形孔部316の端面316Aより長さBだけ上死点側に位置するように形成されている。またピストン323の圧縮室315側の端面323Cは、長さCの距離だけテーパ部317側に位置している。さらに、図10に示すように、凹部341Cの縁部342は、断面においてほぼ30°に傾斜した形状を有している。
図11は、圧縮行程でクランク角度が320degのときのピストン323の配置を示している。このクランク角度320degは、図12に示すように、ピストン323の側圧荷重が最大となる角度である。この最大側圧荷重は、円筒形孔部316の水平方向側面の側圧荷重摺動部に作用する。このとき、ストレート部318とテーパ部317の変曲部317Aは、ピストン323の凹部341Cの幅の範囲内に位置している。なお、図11においては、変曲部317Aが凹部341Cの幅の範囲内に位置していることをわかりやすくするために、ピストン323と円筒形孔部316のストレート部318とのクリアランスを大きく示している。
以上のように構成された密閉型圧縮機の動作を以下に説明する。電動機構304への通電により、電動機構304の回転子303は、シャフト310を回転させ、偏心軸部312の回転運動が、コンロッド326を介して往復運動に変換され、ピストン323に伝えられる。これによって、ピストン323は、円筒形孔部316内を往復運動する。
ピストン323が、図8に示す下死点位置から、冷媒ガスを圧縮する圧縮行程に移行し、図9に示す上死点側に移動する途中の圧縮初期の状態では、圧縮室315内の圧力の上昇が小さい。そのため、円筒形孔部316に形成されたテーパ部317とピストン323の摺動面(外周面)とのクリアランスが比較的大きくても、潤滑油によるシール効果でブローバイがほとんど発生しない。また、クリアランスが大きいことで、ピストン323の摺動抵抗も小さい。
そして、圧縮行程が進行し、クランク角度が320degとなったとき、ピストン323は、図11に示す位置にある。このとき、ピストン323の側圧荷重は、図12に示すように最大値となる。
実施の形態1で説明した図3に示す構成では、側圧荷重が最大になったとき、テーパ部217の始点である変曲部217Aでピストン223の側面の摺動箇所が局所的に面圧上昇してこすれる状態になり易い。その結果、潤滑状態が悪化し、摺動音が増大する等の可能性がある。
しかしながら本実施の形態では、テーパ部317の始点であるテーパ角度の変化率の大きい変曲部317Aがピストン323の凹部341Cの幅の範囲内に位置する。加えて凹部341Cの深さが確保されていることから、凹部341Cに対面している状態においても変曲部317Aが凹部341Cの底から離れている。したがって、側圧荷重が大きくなっても、油膜が形成され難い変曲部317Aで潤滑状態が低下し、局所的に擦れて摺動音が発生することもない。
そして、さらに圧縮行程が進み、圧縮室315内の冷媒ガスの圧力が次第に上昇して、ピストン323が図9に示す上死点の近傍位置に達する直前では、圧縮室315内の圧力もさらに上昇する。上死点側ではピストン323の摺動面とテーパ部317との隙間が小さくなることから、ブローバイの発生を低減することができる。このとき、円筒形孔部316に形成したストレート部318は、所定の吐出圧力まで増大した冷媒ガスの漏れを、テーパ部317よりも低減する。
ピストン323が下死点に位置する状態では、ピストン323のコンロッド326側がシリンダブロック314から露出するように形成されている。そして、シャフト310の上端から飛散された潤滑油306が、円筒形孔部316の上方壁に設けられた切欠き部319からピストン323の摺動面に形成された凹部341Cへ潤沢に供給されるとともに、保持される。潤滑油306の一部は凹部341A、341Bへ供給される。これにより、圧縮行程においてシリンダブロック314の円筒形孔部316の内周面とピストン323の摺動面との隙間に供給される潤滑油も多くなる。
また、ピストン323が上死点へ移動する途中で、ピストン323のすべてが円筒形孔部316内に位置する。そのため、凹部341A、341B、341Cに保持された潤滑油306が円筒形孔部316から逃げ難くなる。また、摺動抵抗が最も大きくなるストレート部318に対しても潤滑油306が運ばれ易い。
さらに、ピストン323の圧縮室側の端面323Cが、下死点において図8の長さCの距離だけテーパ部317側に位置している。そのため、圧縮行程でピストン323が下死点から上死点へ移動する際、ピストン323の表面に付着した潤滑油306の一部が上死点側へ移動するとともに、円筒形孔部316の表面に付着した潤滑油306の一部も、ピストン323の移動にともなってピストン323と円筒形孔部316の隙間に巻き込まれて供給される。
また図8に示す状態において、ピストン323の圧縮室315側の端面はテーパ部317に位置するように構成されている。そのため、ピストン323と円筒形孔部316の隙間は、ピストン323がストレート部318に位置する場合と比べて大きい状態にある。そのため、その隙間の空間に保持される潤滑油306の量も多い。
したがって、ピストン323が隙間の狭いストレート部318へ移動する際においても、より多くの潤滑油がピストン323とストレート部318とで形成される摺動部へ供給され、その摺動部を潤滑、シールすることができる。その結果、ガス漏れの発生を防止し、体積効率を向上することができる。この構成は実施の形態1にも適用可能である。
また、凹部341Cは、ピストン323の摺動面に円環形状で設けられているため、例えば、凹部341Cの幅を、ピストン323の軸方向へ広げるなどして凹部341Cの面積を最大化することが可能となる。
以上のような構成により、円筒形孔部316(圧縮室315)とピストン323の摺動面積を最大限に低減して摺動抵抗を減らすことができる。また、ピストン323の全周の潤滑部、シール部へ均一に安定して潤滑油306を供給することができる。そのため、不均一で不安定な給油に起因する潤滑不良やシール性の低下を防止することができる。
さらに、凹部341Cの縁部342が、断面形状においてピストン323の軸方向表面に対して約30°に傾斜した面で構成されている。そのため、ピストン323が往復動する際に、凹部341C内に保持された潤滑油306は、凹部341C内で勢い付けられる。そして、凹部341Cの縁部342の傾斜に沿ってピストン323と円筒形孔部316の隙間に引き込まれ、その隙間に入り込んでピストン323の傾きを矯正するように作用する。このように、いわゆるくさび膜作用がピストン323と円筒形孔部316の隙間において生じる。
その結果、潤滑油306によるくさび膜効果により、ピストン323の傾きは小さくなるように矯正され、ピストン323の全周における円筒形孔部316との隙間が均一化されるように作用する。したがって、特に隙間が狭く形成された上死点近傍の摺動部、シール部に潤滑油306が運ばれ易くなり、不可避である局所的な金属接触の頻度を低減することができる。
なお、凹部341Cの縁部342の角度は、約30°に限るものではない。上述のように、ピストン323が往復動する際に、凹部341C内に保持された潤滑油306が、ピストン323と円筒形孔部316の隙間に引き込まれるくさび膜作用が生じ易い角度であればよい。すなわち、縁部342の角度はピストン323の往復速度等に応じて適宜設定すればよい。本実施の形態においては、縁部342のピストン323の軸方向表面に対する角度は25°から35°の範囲とすることが好ましい。しかしながら、45°以下の傾斜角度、もしくは同等の曲面形状を有する断面形状とし、凹部341C内に保持された潤滑油306が、ピストン323と円筒形孔部316との隙間に引き込まれる角度にすればよい。
その結果、シリンダブロック314とピストン323の間に、さらに多くの潤滑油306を供給することができ、潤滑油306を良好に保持してシール性を向上させることができる。さらに、潤沢な潤滑油306の供給に伴い、ピストン323の摺動抵抗を軽減することができ、これによって圧縮効率を向上するとともに、入力を低減し、高効率化を達成することができる。なお、この構成は実施の形態1の凹部4411C、4412Cに適用してもよい。
また、ピストンアッシー340は、円筒形孔部316内に挿設されたピストン323の摺動部のみでピストンアッシー340の自重が支持される片持ち支持構成となっている。そのため、特にピストン323が最も円筒形孔部316から露出する下死点近傍において、ピストン323は円筒形孔部316との隙間内でピストン323の下死点側が鉛直下方側に傾く。
しかしながら、凹部341Cのコンロッド側の縁部342が、円筒形孔部316の端面316Aより上死点側に位置している。そしてピストン323の端部323Bと円筒形孔部316の端面316Aの角が当接した状態となっている。そのため、ピストンアッシー340の自重による傾きにより、凹部341Cの縁部342が、円筒形孔部316より鉛直下方にずれて端面316Aの下部角と衝突することもない。したがって衝突音の発生が抑えられ、低騒音化を達成することができる。
また、凹部341Cの一部がピストンピン穴323Aと連通している。すなわち、凹部341Cの上側と下側とはピストンピン穴323Aを介して連通していることが好ましい。この構成により、下死点近傍でピストン323上部へ飛散給油された潤滑油306は、円環形状の凹部341Cを通過して、ピストンピン穴323Aの端面を介して下方へ排出される循環経路を形成する。このとき、高温・高圧の冷媒ガスによって加熱されたピストン323は、循環経路を通過する比較的温度の低い潤滑油306によって冷却される。この冷却により、ピストン323の温度が低下し、これに伴って圧縮室315の温度上昇が抑制され、受熱による体積効率の低下を防止することができる。
また、電源周波数以下の運転周波数でインバーター駆動した場合、特に30r/sec以下の低速運転においては、ピストン323の往復運動速度が遅くなることに加えて、シャフト310のポンプ作用により供給される潤滑油306の給油量が減少する。そのため、偏心軸部312から密閉容器301内に散布される潤滑油306の量が減少する。
しかしながら、下死点近傍で少なくとも凹部341Cが円筒形孔部316から露出する。そのため、凹部341Cを主体に潤滑油306が貯留されてシール部に供給される。また、凹部341A、341Bの毛細管現象により保油性が維持されるとともに、ラビリンス効果の渦流が形成される。さらに、冷媒ガスの漏れ流れが凹部341A、341B、341Cを通過した後に、縮流による減速流を形成する。このラビリンス効果の渦流形成、および縮流による減速流の形成などの相乗効果により、冷媒の漏れを抑制することができる。その結果、特に電源周波数以下の低い運転周波数域で密閉型圧縮機を運転した際の冷凍能力と効率を高くすることができる。
以下、本実施の形態における密閉型圧縮機の成績係数(C.O.P.)の確認実験を行った結果について、図13から図15を用いて説明する。なお、成績係数は、印加入力に対する冷凍能力の比であり、一般的に圧縮機の効率を示す指標として用いられる。また以下の試験では、冷媒にR600a(イソブタン)を用いている。また、運転周波数は27r/secであり、冷蔵庫で運転される条件に近い運転条件として、蒸発温度は−30℃、凝縮温度は40℃としている。
図13は、凹部341A、341Bの空間容積に対する成績係数の特性図である。図14は、隣り合う凹部341A、341B、341C相互の距離に対する成績係数の特性図である。図15は、圧縮機の運転周波数変化に対する成績係数の特性図である。
図13において、縦軸は圧縮機の成績係数であり、横軸は凹部341A、341Bの断面とピストン323の外径の延長面で囲われた空間容積の総和である。
すなわち図13に示す試験結果は、圧縮室315側の凹部を、断面積が小さい複数の凹部341A、341Bと定義して実施した結果である。しかしながら複数の凹部に限るものではなく、図13で示す結果が得られる容積に形成された一つの凹部とすることもできる。
図13から明らかなように、凹部341A、341Bの空間容積を0.25mm〜25mmの範囲Tとすることが好ましい。このように設定することによって、空間容積が0.25mmより小さい場合や25mmより大きい場合と比べて高い成績係数を得ることができる。
次に、図14に基づいて、隣り合う凹部341A、341B、341Cの間の距離Sの影響について説明する。図14において、縦軸は圧縮機の成績係数であり、横軸は隣り合う凹部341A、341B、341Cの間の距離Sである。
図14に示すように、凹部341A、341B、341Cの間の距離を1mm以上離して形成することにより、成績係数(C.O.P)が高まる。これは、隣り合う凹部341A、341B、341Cの相互の距離Sを1mm以上とすることにより、ピストン323の表面と円筒形孔部316との隙間が絞りとなるものと推察される。そのため、冷媒ガスと潤滑油306との混合流の流速が増加することで混合流が減圧され、その結果、ピストン323と円筒形孔部316の隙間からの漏れ量がさらに減少するものと推察される。したがって、反圧縮室側への漏れ量をより低減させることで、体積効率の低減を防止し、圧縮機の効率を高めることができる。
また本実施の形態において、凹部341A、341B、341Cは隣り合う凹部341A、341B、341C相互の距離を1mm以上離して形成している。これにより、上述の効果に加え、いずれか一つの凹部341A、341B、341C内のオイルが不連続になり、シール性が低下した場合においても、他の凹部によりシール性を保つことができる。
次に、図15に基づいて、冷凍サイクルに本実施の形態の圧縮機を組み込み、予め定めた運転負荷条件(一定の条件)において圧縮機の運転周波数を変化させた時の成績係数の特性について説明する。縦軸は圧縮機の成績係数を、横軸はピストンが駆動される運転周波数をそれぞれ示している。なお比較のため、従来例として、本実施の形態と同等の仕様の圧縮機(シリンダ容積:10ml、27r/sec運転時の能力:74W)を同様の冷凍サイクルに組み込み、同一の運転負荷条件に設定した状態で、運転周波数を、約20から約45r/secの範囲で運転した場合の結果を示している。この従来の圧縮機では、円筒形孔部にはテーパ部はなく、またピストンには凹部341Cは形成されていない。
図15から明らかなように、冷蔵庫等の冷却システムにおいて消費電力の低減効果の大きい、運転周波数が低い場合において、従来の圧縮機と比べて、成績係数が大幅に改善されている。したがって、ピストン323と円筒形孔部316のシール性が格段に良化し、漏れ量を低減できることがわかる。
一般に、低速回転域では、冷凍能力が小さく、冷凍能力に対してピストン323と円筒形孔部316の隙間からの漏れ損失の割合が大きくなるため、圧縮機の効率が低下する。しかしながら、本実施の形態においては、潤滑油306による安定したシールおよびラビリンス効果により、ピストン323と円筒形孔部316の隙間からの漏れ量を低減することができる。そのため、体積効率低下に伴う圧縮機の極端な効率低下を防止することができ、冷却システムの消費電力を大きく低減することができる。
以上のように、本実施の形態による密閉型圧縮機では、ピストン323と円筒形孔部316間の局所的な接触を回避すると同時に、摺動面積を最小化して、摺動損失を最小化することができる。しかも、ピストン323と円筒形孔部316との間のシール性に寄与する潤滑油306を、安定的にピストン323と円筒形孔部316間に供給し、ピストン323と円筒形孔部316の間で確実に確保することができる。
その結果、摩耗や騒音の原因となる金属接触を防止して信頼性を向上し、しかも騒音の発生を低減することができる。さらに潤滑油306の安定確保に伴うシール性の確保により、体積効率を高め、結果として圧縮機の効率を向上することできる。したがって、高効率、信頼性、騒音の発生防止を同時に両立して解決することができ、部分的に相反する課題を同時に解決することができる。
以上のように、実施の形態1、2によれば、円筒形孔部316の全長を短くし、密閉型圧縮機を小型化した上で、接触騒音の発生を防止し、摩耗の発生を低減することができる。このように、密閉型圧縮機の高効率、低騒音、高信頼性を両立することができる。
本発明によれば、密閉型圧縮機の圧縮効率を高めるとともに、ピストンと円筒形孔部との衝突音を抑制することができる。この密閉型圧縮機はエアーコンディショナーや自動販売機等の冷凍サイクルを用いた機器に用いられる密閉型圧縮機に幅広く適用することができる。
114,214,314 シリンダブロック
114A,214A,319 切欠き部
116,216,316 円筒形孔部
123,223,323,423 ピストン
123B,223B 下端部
226,326 コンロッド
141A,141B,241A,241B 溝
141C,241C,341A,341B,341C,441A,441B,4411C,4412C 凹部
216A,316A,323C 端面
217,317 テーパ部
217A,317A 変曲部
218,318 ストレート部
242,342,442 縁部
301 密閉容器
302 固定子
303 回転子
304 電動機構
305 圧縮機構
306 潤滑油
310 シャフト
311 主軸部
312 偏心軸部
313 給油通路
315 圧縮室
320 軸受部
323A,423A ピストンピン穴
323B 端部
340,440 ピストンアッシー
325,425 ピストンピン
423B 端部
423C 摺動面
423D 延出部

Claims (12)

  1. 底部に潤滑油を貯留する密閉容器と、
    前記密閉容器内に配置された電動機構と、
    前記密閉容器内に配置され、前記電動機構によって駆動される圧縮機構と、を備え、
    前記圧縮機構は、
    前記電動機構によって回転駆動される主軸部と、前記主軸部に形成された偏心軸部とを有するシャフトと、
    圧縮室を構成する円筒形孔部と、前記主軸部を回転可能に支持する軸受部とを有し、かつ前記円筒形孔部の軸心と前記軸受部の軸心が直交するように前記円筒形孔部と前記軸受部とが配置されたシリンダブロックと、
    前記円筒形孔部内に往復動可能に挿入され、前記円筒形孔部の内壁に摺動する摺動面を有するピストンと、
    前記偏心軸部と前記ピストンを連結するコンロッドと、を有し、
    前記円筒形孔部は、前記ピストンが上死点から下死点に向かう方向において内径寸法が徐々に増大するテーパ部と、前記シャフト側の端部と、を有し、
    前記ピストンの往復動方向は実質的に水平方向であり、
    前記ピストンの摺動面には前記ピストンの径方向内側に窪み、前記潤滑油を保持する凹部が設けられているとともに、
    前記ピストンが前記下死点に位置するとき、前記ピストンが前記円筒形孔部の前記シャフト側の前記端部に当接する鉛直方向下側の部分は、前記摺動面の一部である、
    密閉型圧縮機。
  2. 前記ピストンには前記ピストンの軸心と直交する方向にピストンピン穴が設けられ、
    前記圧縮機構は、前記ピストンピン穴に挿入されたピストンピンをさらに有し、
    前記コンロッドは前記ピストンピンの軸心回りに回転可能なように前記ピストンピンに連結され、
    前記摺動面は、前記コンロッド側の端部から前記凹部へ向かって延び、前記ピストンが前記下死点に位置するとき、前記円筒形孔部の前記シャフト側の前記端部に当接する延出部を有する、
    請求項1記載の密閉型圧縮機。
  3. 前記凹部は、複数の凹部の1つであり、前記複数の凹部は前記ピストンピン穴の中心を通る前記ピストンの軸心に対称な位置に形成された第1凹部と第2凹部とを含み、
    前記第1凹部と前記第2凹部とは、前記ピストンピン穴を介して連通している、
    請求項2記載の密閉型圧縮機。
  4. 前記凹部は、前記ピストンの外周方向に延びる円環形状を有する、
    請求項1記載の密閉型圧縮機。
  5. 前記円筒形孔部は、前記テーパ部よりも前記ピストンの前記上死点側に設けられたストレート部と、前記テーパ部と前記ストレート部との境界である変曲部と、をさらに有し、
    前記ピストンが、前記ピストンによる側圧荷重が最大となる位置にあるとき、前記変曲部は、前記凹部の前記ピストンの軸心方向の幅の範囲内に位置しているように、前記変曲部の位置と前記凹部の位置とが設定されている、
    請求項4記載の密閉型圧縮機。
  6. 前記凹部の深さは、前記ピストンが、前記ピストンによる側圧荷重が最大となる位置にあって、前記変曲部が前記凹部の前記ピストンの軸心方向の幅の範囲内に位置しているときに、前記変曲部が前記凹部の底から離れているように設定されている、
    請求項5記載の密閉型圧縮機。
  7. 前記凹部は複数の凹部の1つであり、前記複数の凹部は、円環状の第1凹部と、前記第1凹部よりも前記圧縮室側に位置し、前記ピストンの外周方向に延びる円環状の第2凹部とを含み、前記第2凹部の空間容積は0.25mm以上、25mm以下である、
    請求項4記載の密閉型圧縮機。
  8. 前記第1凹部と前記第2凹部との間隔は1mm以上である、
    請求項7記載の密閉型圧縮機。
  9. 前記円筒形孔部は、前記テーパ部よりも前記ピストンの前記上死点側に設けられたストレート部を有する、
    請求項1記載の密閉型圧縮機。
  10. 前記ピストンが前記下死点に位置するときに、前記ピストンの前記圧縮室側の端面が、前記円筒形孔部のテーパ部に位置する、
    請求項9記載の密閉型圧縮機。
  11. 前記シリンダブロックにおける前記円筒形孔部の前記シャフト側端部の上部に、前記ピストンが前記下死点に位置するときに前記凹部の一部を露出させる切欠き部が設けられた、
    請求項1記載の密閉型圧縮機。
  12. 前記摺動面から前記凹部への境界である縁部の断面形状は、前記ピストンの軸方向表面に対して45°以下の傾斜角度、もしくは同等の曲面形状を有する、
    請求項1記載の密閉型圧縮機。
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