JPWO2011021443A1 - 電気車推進用電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

インバータ部30から電力貯蔵部50への電力回生、また電力貯蔵部50からのインバータ部30への電力供給を多用する用途に好適な電気車推進用電力変換装置を提供する。外部より電源電圧が入力され、所定の値の直流に変換して出力するコンバータ部10と、コンバータ部10の出力側に接続され、電動機40を駆動するインバータ部30と、コンバータ部10の出力側に接続された電力貯蔵部50と、を備え、コンバータ部10に具備されるコンバータ制御部14は、コンバータ部10の電流指令を生成すると共に、この電流指令に基づいて電力貯蔵部50の充放電電流を制御する。

Description

本発明は、電気車の推進制御に供される電気車推進用電力変換装置に関する。
一般に電気車は、架線からの電力を集電装置で取り入れ、取り入れた電力を使用してインバータ等の電力変換装置で電動機を駆動して走行する構成としている。
また、電気車では、車両にブレーキをかけるときは、電動機を回生運転してブレーキ力を得る、いわゆる回生ブレーキが用いられる。このとき発生する回生電力は、架線や第三軌条等を介して、自車付近に存在する他の力行車両や車両の空調などの負荷へ供給され、そこで消費されることになる。
しかしながら、早朝、夜間や、列車の運行本数の少ない閑散線区では、自車付近に他の車両が存在しない(回生負荷が不足する)場合が発生し、回生ブレーキにより発生した回生電力が十分に消費されない場合が存在する。他の車両で消費される電力よりも自車の回生電力が大きくなると架線電圧が上昇することになり、架線に接続される種々の機器を過電圧でトリップさせたり、破損させたりする虞がある。
このため、架線電圧が上昇した場合、インバータ装置は、回生ブレーキを絞り込み、回生電力の発生を抑制する回生絞り込み制御を行う。この際、この回生絞り込み制御により回生ブレーキ力が減少するので、減少して不足したブレーキ力は、摩擦ブレーキで補う。
一方、摩擦ブレーキを使用することは、本来電力回生が可能である電気車の運動エネルギーの一部を熱として大気中に廃棄することに繋がるので、省エネ性の観点からの問題がある。
そこで、電気車に二次電池や電気二重層キャパシタのような電力貯蔵素子を搭載し、必要に応じて回生電力を電力貯蔵素子に貯蔵することで、回生負荷が不足するケースでも安定な回生ブレーキを得るシステムが開発されている。なお、電力貯蔵素子に貯蔵した電力は、次に電気車が加速するときに使用することが可能であるので、省エネになる。
また、電力貯蔵素子を搭載した電気車が架線からの受電を行わない非電化区間を走行する場合は、電力貯蔵素子からの電力のみを使用して電動機を駆動して加速し、またブレーキ時に電動機が発生する回生電力は、すべて電力貯蔵素子へ貯蔵することになる。
特開2005−278269号公報
ここで、上記特許文献1に開示された車両用駆動装置の構成は、架線に対して、電動機を駆動するインバータ部と、電力貯蔵装置を接続し、電力貯蔵素子への充電および電力貯蔵素子からの放電を制御するDCDCコンバータ部(以下、単に「コンバータ部」と略す)とを、並列接続した形態のものである。
この形態では、電力貯蔵素子とインバータ部との間にコンバータ部が介在するので、インバータ部から電力貯蔵素子への充放電を行うときに、コンバータ部において電力損失が発生する。このため、大容量の電力貯蔵素子を搭載し、インバータ部から電力貯蔵素子への電力回生、また電力貯蔵素子からのインバータ部への電力供給を多用する用途では、システム効率が悪くなる。
電力貯蔵素子とインバータ部との間にコンバータ部を介在させない構成として、入力が架線に接続されたコンバータ部の出力に電動機を駆動するインバータ部と電力貯蔵素子とを並列関係に接続した構成が考えられる。しかしながらこの形態ではコンバータ部が架線とインバータ部と電力貯蔵素子との間の電力フローを電気車の走行条件に応じて最適に制御する必要があり、コンバータ部の制御方法と構成に課題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、インバータ部から電力貯蔵素子への電力回生、また電力貯蔵素子からインバータ部への電力供給を多用する用途に好適な電気車推進用電力変換装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかる電気車推進用電力変換装置は、外部より電源電圧が入力され、所定の値の直流に変換して出力する第一の電力変換部と、前記第一の電力変換部の出力側に接続され、負荷を駆動する第二の電力変換部と、前記第一の電力変換部の出力側に接続された電力貯蔵部と、前記第一の電力変換部を制御する第一の制御部と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、コンバータ部と電力貯蔵部との間または、インバータ部と電力貯蔵部との間に、電力貯蔵部への充放電電流を制御する電力変換回路を設ける必要がなく、架線とインバータ部と電力貯蔵部との間の電力フローを電気車の走行条件に応じて最適に制御することを可能とするシステム効率のよい電気車推進用電力変換装置の提供が可能となる。
図1は、本発明の実施の形態1における電気車推進用電力変換装置の構成例を示す図である。 図2は、本発明の実施の形態1におけるコンバータ回路の構成例を示す図である。 図3は、本発明の実施の形態1におけるコンバータ回路の図2とは異なる構成例を示す図である。 図4は、本発明の実施の形態1におけるコンバータ制御部の構成例を示す図である。 図5は、本発明の実施の形態1における過充電抑制ゲイン生成部の構成例を示す図である。 図6は、本発明の実施の形態1における第一の電流指令調整部の構成例を示す図である。 図7は、本発明の実施の形態1におけるインバータ制御部の構成例を示す図である。
以下に添付図面を参照し、本発明の実施の形態に係る電気車推進用電力変換装置について説明する。なお、以下に示す実施の形態により本発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1における電気車推進用電力変換装置の構成例を示す図である。図1に示すように、図示しない外部電源である変電所からの電力は、架線1から集電装置2を介して、第一の電力変換部であり、例えばDCDCコンバータであるコンバータ部10に入力される。コンバータ部10からのリターン電流は、車輪3を経由してレール4に接続され、図示しない変電所の負側へ戻る。
コンバータ部10は、直流/直流変換を行う主回路であるコンバータ回路13と、第一の制御部であるコンバータ制御部14とを具備する。なお、コンバータ回路13は、双方向昇降圧チョッパ回路が好適である。また、コンバータ回路13には、その入力側と出力側に電圧や電流を平滑化するためのリアクトルやコンデンサからなるフィルタ回路を含む場合が一般的である。
図2に、本発明の実施の形態1におけるコンバータ回路13の構成例を示す。図2に示す形態は、コンバータ回路13の一次側の電圧EFCDと二次側の電圧BESの大小関係がEFCD>BESの関係である場合に適用が可能なコンバータ回路であり、入力側から、フィルタ回路を成すフィルタリアクトル131およびフィルタコンデンサ132と、スイッチング回路を成す一次側上アームスイッチング素子133Aおよび一次側下アームスイッチング素子133Bと、このスイッチング回路の二次側に接続された平滑リアクトル134と、を備えて構成される。
図2のコンバータ回路13では、一次側上アームスイッチング素子133Aと、一次側下アームスイッチング素子133Bとを適切にオンオフ制御することで、一次側から二次側へと、または二次側から一次側へと、任意の方向に任意の大きさの電力を通過させることが可能である。
一方、図3に示す形態は、コンバータ回路13の一次側の電圧EFCDと二次側の電圧BESの大小関係によらず適用が可能なコンバータ回路であり、入力側から、フィルタ回路を成すフィルタリアクトル131およびフィルタコンデンサ132と、一次側スイッチング回路を成す一次側上アームスイッチング素子133Aおよび一次側下アームスイッチング素子133Bと、二次側スイッチング回路を成す二次側上アームスイッチング素子133Cおよび二次側下アームスイッチング素子133Dと、これら一次側スイッチング回路と二次側スイッチング回路とを接続する平滑リアクトル134と、二次側スイッチング回路の二次側に接続された平滑コンデンサ135と、を備えて構成される。
図3のコンバータ回路13では、一次側上アームスイッチング素子133Aと、一次側下アームスイッチング素子133Bと、二次側上アームスイッチング素子133Cと、二次側下アームスイッチング素子133Dとを、以下に述べるように適切にオンオフ制御することで、コンバータ回路13を通過する電流あるいは電力を一次側から二次側へと、または二次側から一次側へと、任意の方向の任意の大きさ(ゼロを含む)の電流あるいは電力となるように制御が可能となる。
なお、本実施の形態1におけるコンバータ回路は、図2および図3に示した以外の回路構成でも構わない。たとえば、上記では、架線1が直流電源である場合を一例として説明をしたが、架線1が交流電源である場合、コンバータ回路としては、入力された交流電力を直流電力に双方向に変換可能な回路であるPWMコンバータ回路が好適である。
図1に戻り、コンバータ部10の出力は2系統に分岐しており、その一方には、第二の電力変換部であるインバータ部30が接続される。インバータ部30は、直流/交流変換を行う主回路であるインバータ回路33と、第二の制御部であるインバータ制御部34とを具備する。なお、インバータ回路は、電圧形PWMインバータ回路が好適であり、その回路構成は公知であるので説明を割愛する。また、その入力側には電圧や電流を平滑化するためのリアクトルやコンデンサからなるフィルタ回路を含む場合が一般的である。
インバータ部30の交流出力側には、電動機40が接続される。電動機40は複数台を並列に接続してもよい。電動機40は、車輪3を駆動し、電気車を走行させる。電動機40には、その回転速度を検出する回転検出器41が設けられ、電動機40の回転速度情報である速度VELをコンバータ制御部14へ入力する。なお、電動機40の回転速度情報は、回転検出器41で得ることに限定されるわけでなく、他の手段でもよい。
コンバータ部10の出力の2系統のうちのもう一方には、二次電池や電気二重層キャパシタのような電力貯蔵素子51を直並列に接続してなる電力貯蔵部50が接続される。電力貯蔵部50の内部温度(あるいは電力貯蔵素子51の温度)は、温度検出器52で検出され、コンバータ制御部14に入力される。
なお、図示はしていないが、インバータ部30は、空調装置等の補機への電力供給を行う補助電源装置を含むものとしてもよい。この場合、後述の説明において、インバータ部30の入力電流IMB1には、電動機40を駆動するための力行消費電流あるいは回生電流の他、この補機における消費電流が含まれたものとなる。
また、図1では、コンバータ部10、インバータ部30および電力貯蔵部50は、それぞれ1台ずつ接続した形態として説明しているが、それぞれを複数台備える構成であっても、本発明の展開が可能である。
コンバータ制御部14は、コンバータ部10(コンバータ回路13)の入力電圧ESDと、コンバータ回路13の出力電圧BES(以降、必要に応じて「電力貯蔵部50の電圧」と記す場合もある)と、入力電流ISDと、出力電流IMDと、第二の電力変換部であるインバータ部30への出力電流IMB1(以降、必要に応じて「インバータ部30の入力電流」と記す場合もある)と、電動機40の速度VELと、電力貯蔵部50からの電池温度BTMPとが入力され、これらの信号に基づいてコンバータ回路13の内部のスイッチング素子133A〜133Dへの制御信号GDを出力する。
なお、図1ではコンバータ部10の入力電圧ESDをコンバータ制御部14に入力する構成としているが、コンバータ回路13のフィルタコンデンサ132(図2および図3参照)の電圧EFCDを入力する構成としてもよい。
コンバータ制御部14は、入力が架線に接続されたコンバータ部10の出力に電動機40を駆動するインバータ部30と電力貯蔵部50とを並列関係に接続した構成において、コンバータ部10が架線1とインバータ部30と電力貯蔵部50との間の電力フローを電気車の走行条件に応じて最適に制御するために重要となる部分であり、本実施の形態の要旨となる部分である。
なお、コンバータ制御部14の更なる詳細構成は追って説明する。
インバータ制御部34は、インバータ部30の入力電圧ESと、インバータ回路33の出力電流IMとを入力とし、インバータ回路33の内部のスイッチング素子への制御信号GIを出力する。
また、インバータ制御部34は、後述する電動機40がトルク指令どおりのトルクを発生するように、インバータ回路33の出力電流と出力電圧を制御する。なお、その動作の詳細は、後述する。
架線1とインバータ部30と電力貯蔵部50との間の電力フローを電気車の走行条件に応じて最適に制御するために、コンバータ制御部14およびインバータ制御部34は、本実施の形態の要旨を成す、少なくとも以下の機能を実現する。
(A)力行放電制御
インバータ部30の力行電流を架線1から優先的に受電しつつ、所定の条件において電力貯蔵部50からアシスト放電を実施する。
(B)回生充電制御
インバータ部30の回生電流を電力貯蔵部50の許容範囲内で電力貯蔵部50へ遅延なく回生充電する。電力貯蔵部50への回生が困難な分は架線1へ回生する。
(C)強制放電制御
任意の電流で電力貯蔵部50の強制放電を行う。
(D)強制充電制御
任意の電流で電力貯蔵部50の強制充電を行う。
以上の機能を実現するため、まず、コンバータ制御部14は、以下の制御を実現可能とする。
(a)電動機40の駆動状態(力行/回生)により生じるインバータ部30の入力電流IMB1の頻繁な変動に対する高い追従性を有した力行放電制御、回生充電制御、強制充電制御および強制放電制御
(b)電力貯蔵部50の電圧状態、温度状態および最大許容電流を考慮した制御
(c)集電装置2の温度上昇抑制および架線1の回生負荷状態を考慮した制御
(d)コンバータ部10の最大許容電流を考慮した制御
(e)架線1の電圧変動や、電力貯蔵素子51の内部抵抗変化等により生じる電圧変動などの外乱に影響されず、且つ、インバータ部30の入力電流IMB1の変動に対する高速な制御
上記制御を実現可能とするため、コンバータ制御部14は、コンバータ部10を通過する電流あるいは電力を、ゼロを含む任意の値で、尚且つ任意の方向に、瞬時値ベースでの高速な制御を通じて、電力貯蔵部50の電流をゼロを含む任意の値で、尚且つ任意の方向に、瞬時値ベースでの高速な制御が可能となるように構成する。具体的には、以下のとおり構成する。
<<コンバータ制御部の構成説明>>
図4は、本発明の実施の形態1におけるコンバータ制御部の構成例を示す図である。コンバータ制御部14は、速度VELと、コンバータ部10の出力電流であり、インバータ部30の入力部の電流であるIMB1と、コンバータ部10の出力電圧BESとを入力とし、第二の電流指令IBREF3を生成する第一の電流指令生成部60と、第二の電流指令IBREF3とインバータ部30の入力部の電流IMB1との和をとり、信号IDREF1を生成する加算器90と、速度VELが入力され、信号ISDRを生成する入力電流制限値設定部91と、コンバータ部10の入力電流ISDの大きさを演算し、信号ISDAを出力する絶対値演算部94と、信号ISDRと信号ISDAとの差を演算して出力する減算器92と、減算器92の出力の正値をカットして信号ISOVを生成する正値カット部93と、信号IDREF1と信号ISOVとを入力とし、信号IDREF2を生成する第三の電流指令調整部100と、コンバータ部10の入力電圧ESD(またはフィルタコンデンサ電圧EFCD)が入力され、ゲインVLMGを生成する入力電圧上昇抑制部102と、信号IDREF2を入力とし、信号VLMGとの積をとり、信号IDREF3を生成する乗算器101と、信号IDREF3の大きさを制限して第一の電流指令であるIDREFを生成する電流指令制限部103と、第一の電流指令であるIDREFとコンバータ回路13の出力電流IMDとを入力とし、コンバータ回路13へスイッチング信号GDを出力する電流制御部110とを具備してなる。
なお、インバータ部30の入力部の電流であるIMB1はそれを電流検出器で検出することが好ましいが、インバータ部30の出力部の電流や電圧の状態量から演算して算出することも可能である。
次に、第一の電流指令生成部60を構成する各部の動作について説明する。まず、力行アシスト量設定部63には、速度VELが入力される。力行アシスト量設定部63は、入力された速度VELに基づき、0〜1の値をとる力行アシストゲインPAGを生成して出力する。
この力行アシスト量設定部63では、例えば、速度VELが所定値以上となった条件で、力行アシストゲインPAGを0から0.5に切りかえる処理が行われ、電動機40の力行電力の50%を電力貯蔵部50から、残り50%を架線1から供給することができる。なお、動作の詳細は追って説明する。
なお、力行アシスト量設定部63への入力は、図示した速度VEL以外でもよく、例えば入力電圧や入力電力に関係する量であるコンバータ部10の入力電圧ESDや、コンバータ部10の入力電力(ESDとISDの積)、インバータ部30の入力電圧や入力電力でもよく、これらの入力に基づき、力行アシストゲインPAGを生成することも可能である。
コンバータ部10の出力電流IMB1(インバータ部30の入力部の電流と等しい)は、IMB1が正のときはIMB1をそのまま出力し、IMB1が負のときはゼロを出力する負値カット部61に入力される。負値カット部61の出力信号は、極性反転ゲイン62を通して極性が反転され、信号IMBPを生成する。
例えば、電動機40が力行運転の場合は、IMB1が正となるので、信号IMBPはIMB1と等しい値となる。一方、電動機40が回生運転の場合は、IMB1が負となるので、信号IMBPはゼロとなる。つまり、信号IMBPは、電動機40が力行運転の場合にのみ、出力信号IMB1と大きさが等しく極性が逆の値として生成される。電動機40が回生運転時の場合は信号IMBPはゼロとなる。
信号IMBPおよび力行アシストゲインPAGは、乗算器64で乗算され、信号IPASを生成する。信号IPASは、インバータ部30の力行電流の一部を電力貯蔵部50から放電させるための放電電流の指令である力行アシスト放電電流指令であり、電動機40が力行運転時において、力行アシスト量設定部63の設定に応じて、出力電流IMB1に0〜1のゲインPAGを掛けた値として算出される。図4に示す構成では、通常、信号IPASは負の値をとる。
また、コンバータ部10の出力電流IMB1は、IMB1が負のときはIMB1をそのまま出力し、IMB1が正のときはゼロを出力する正値カット部65に入力される。正値カット部65の出力信号は、極性反転ゲイン66を通して極性が反転され、信号IMBNを生成する。
例えば、電動機40が力行運転の場合は、IMB1が正となるので、信号IMBNはゼロとなる。一方、電動機40が回生運転の場合は、IMB1が負となるので、信号IMBNの大きさはIMB1と等しくなる。つまり、信号IMBNは、電動機40が回生運転の場合にのみ、出力信号IMB1と大きさが等しく極性が逆の値として生成される。電動機40が力行運転時の場合は信号IMBNはゼロとなる。
次に、過充電抑制ゲイン生成部67には電力貯蔵部50の電圧BESが入力される。過充電抑制ゲイン生成部67は、入力された電圧BESに基づき、0〜1の値をとる過充電抑制ゲインHVGを生成して出力する。
図5は、本発明の実施の形態1における過充電抑制ゲイン生成部67の構成例を示す図である。
この過充電抑制ゲイン生成部67では、電圧BESが第一の設定値以下の場合は、ゲインHVGは1とし、電圧BESが第一の設定値を超過した場合、電圧BESに応じてゲインHVGを1から減少させ、電圧BESが上限値である第二の設定値になった時点で、ゲインHVGをゼロとする処理が行われる。
信号IMBNおよび過充電抑制ゲインHVGは、乗算器68にて乗算され、信号IREGREFが生成される。なお、図4に示す構成では、通常、信号IREGREFは正の値をとる。
信号IREGREFは、インバータ部30からの回生電流を電力貯蔵部50へ充電するための充電電流の指令である回生充電電流指令であり、電動機40の回生運転時に、上記で説明したとおり、インバータ部30の入力部の電流IMB1と電力貯蔵部50の電圧BESとに基づいて算出される。
このようにして、電力貯蔵部50の電圧BESが第一の設定値以下であるときは、インバータ部30からの回生電流IMB1と大きさの等しい信号IREGREFを生成し、電力貯蔵部50の電圧BESが第一の設定値以上となった時点で信号IREGREFの大きさを抑制し、電圧BESが上限値である第二の設定値になった時点で、信号IREGREFをゼロとすることができる。このように構成することで、電力貯蔵部50の充電量が増加して電圧BESが所定値よりも大きくなった際に、電力貯蔵部50への充電電流の指令である回生充電電流指令IREGREFの大きさを抑制し、電圧BESが第二の設定値以上にならないように動作させることができる。このため、後述する電力貯蔵部50が過充電とならないような第一の電流指令IDREFを生成でき、電力貯蔵素子51の劣化を抑制することができる。
信号IPASを強制放電電流設定部601に入力する。強制放電電流設定部601は、電力貯蔵部50の電力をインバータ部30の入力電流の状態(力行、回生)や力行アシスト放電の状態(実施、非実施)によらず、任意の電流値で強制的に放電させたい場合に実施する強制放電制御を実施するための構成要素である。強制放電電流設定部601は上限設定値が可変のリミッタであり、信号IPASと強制放電電流設定値である信号HREFとが入力され、信号IPASの上限が信号HREF以上とならないように調整した信号IPAS1を生成して出力する。信号HREFは通常、負の値を設定する。例えば電力貯蔵部50から少なくとも100Aを強制放電する場合は信号HREFを−100とする。そうすれば信号IPAS1は−100A以上にはならないので、以下に順次説明するとおり、少なくとも100Aで放電することが可能となる。なお信号HREFをゼロに設定すれば、強制放電制御は行われない。
次に、信号IREGREFを強制充電電流設定部602に入力する。強制充電電流設定部602は、電力貯蔵部50の電力をインバータ部30の入力電流の状態(力行、回生)によらず、任意の電流値で強制的に充電させたい場合に実施する強制充電制御を実施するための構成要素である。
強制充電電流設定部602は、下限設定値が可変のリミッタであり、信号IREGREFと強制充電電流設定値である信号JREFとが入力され、信号IREGREFの下限が信号JREF以下とならないように調整した信号IREGREF1を生成して出力する。信号JREFは通常、正の値を設定する。例えば電力貯蔵部50を少なくとも100Aで強制充電する場合は、信号JREFを+100とする。そうすれば信号IREGREF1は+100A以下にはならないので、以下に順次説明するとおり、少なくとも100Aで充電することが可能となる。なお信号JREFをゼロに設定すれば、強制充電制御は行われない。
信号IPAS1と信号IREGREF1とは加算器69にて加算され、信号IBREF1が生成される。この信号IBREF1は、電力貯蔵部50の力行アシスト放電電流指令と回生充電電流指令とを合成した電力貯蔵部50に対する充放電電流の指令である力行アシスト放電/回生充電電流指令である。
信号IBREF1は、第一の電流指令調整部70に入力される。第一の電流指令調整部70は、信号IBREF1を電力貯蔵部50の電圧BESに基づき調整した信号IBREF2を生成する。
図6は、本発明の実施の形態1における第一の電流指令調整部70の構成例を示す図である。図6に示すように、第一の電流指令調整部70は、電圧BESに基づいて信号HVG1を出力する第二の過充電抑制ゲイン生成部71Aと、電圧BESに基づいて信号LVG1を出力する過放電抑制ゲイン生成部71Bと、信号IBREF1が正であるとき(電力貯蔵部50を充電する方向であるとき)にHVG1を出力し、それ以外のときは1を出力するスイッチ72Aと、信号IBREF1が負であるとき(電力貯蔵部50を放電する方向であるとき)にLVG1を出力し、それ以外のときは1を出力するスイッチ72Bと、信号HVG1と信号LVG1をそれぞれ信号IBREF1に乗算して信号IBREF2を生成する乗算器73とからなる。
第一の電流指令調整部70は、電力貯蔵部50の過充電/過放電を抑制するための調整部であり、電力貯蔵部50への電流指令である信号IBREF1が正(=充電方向、回生充電)の場合には、電圧BESが所定値を超えないように、入力された信号IBREF1の大きさを抑制した信号IBREF2を生成する。
例えば、電圧BESが充電電流の抑制を開始するための第五の設定値以下である場合は、信号HVG1を1として、信号IBREF2を信号IBREF1と等しい値とし、電圧BESが充電電流の抑制を開始するための第五の設定値以上である場合は、信号HVG1を1から0の間の値として、信号IBREF2を、信号IBREF1の大きさを抑制した値とする。電圧BESが上限である第六の設定値に達した時点で、信号HVG1を0として信号IBREF2をゼロとする。
また、電力貯蔵部50への電流指令である信号IBREF1が負(=放電方向、力行アシスト放電)の場合には、電圧BESが所定値を下回らないように、入力された信号IBREF1の大きさを抑制した信号IBREF2を生成する。
例えば、電圧BESが放電電流の抑制を開始するための第七の設定値以上である場合は、信号IBREF2は信号IBREF1と等しい値とし、電圧BESが放電電流の抑制を開始する第七の設定値以下である場合は、信号IBREF2は、信号IBREF1の大きさを抑制した値とする。電圧BESが下限である第八の設定値に達した時点で、信号IBREF2はゼロとする。
このようにして、電力貯蔵部50の電圧BESが上限値である第六の設定値を超えたり、下限値である第八の設定値を下回ったりしないように調整した充放電電流指令である信号IBREF2を生成する。このように構成することで、電力貯蔵素子51の過充電や過放電による劣化を抑制できる。
上記のように生成された信号IBREF2は、第二の電流指令調整部80に入力される。第二の電流指令調整部80は、信号IBREF2を電力貯蔵部50の温度BTMPに基づき調整した信号IBREF21を生成する。
第二の電流指令調整部80は、電力貯蔵部50が所定の値よりも高温の場合に電力貯蔵部50の充放電電流を低減し、また電力貯蔵部50が所定の値よりも低温の場合には、特に充電電流を低減するようにする調整部であり、温度BTMPに基づき入力された信号IBREF2の大きさを必要に応じて抑制した信号IBREF21を生成する。このように構成することで、高温下、あるいは低温下での充放電電流を抑制できるので電力貯蔵素子51の劣化を抑制できる。
信号IBREF21は、電流指令制限部81に入力される。電流指令制限部81は、入力された信号IBREF21の上限と下限を所定の値に制限し、第二の電流指令である信号IBREF3を生成して出力するリミッタである。通常は上限値には電力貯蔵素子51の許容充電電流最大値をセットし、下限値には電力貯蔵素子51の許容放電電流最大値をセットする。このように構成することで、電力貯蔵部50の最大許容電流を超えた充放電電流を電力貯蔵部50に流すことを回避でき、電力貯蔵部50の損傷を回避できる。また、充電電流の許容値、放電電流の許容値をそれぞれ個別に設定できる。
信号IBREF3は、第二の電流指令であり、上述した第一の電流指令調整部70および第二の電流指令調整部80により調整された、電力貯蔵部50の最終的な充放電電流の指令である。
信号IBREF3とコンバータ部10の出力電流IMB1とは加算器90にて加算され、信号IDREF1が生成される。
信号IDREF1は、第三の電流指令調整部100に入力される。第三の電流指令調整部100は、入力された信号ISOVに基づいて信号IDREF1を調整した信号IDREF2を生成する。
次に、第三の電流指令調整部100に入力される信号ISOVについて説明する。
まず、速度VELが入力電流制限値設定部91に入力される。入力電流制限値設定部91は、速度VELに基づき、入力電流ISDの上限値である信号ISDRを生成する。
次に、入力電流ISDが絶対値演算部94に入力される。絶対値演算部94は、入力電流ISDの大きさの信号である信号ISDAを生成する。
次に、減算器92にて、信号ISDRから信号ISDAを減算する処理が行われ、その差分値が正値カット部93に入力される。正値カット部93は、正の値をカットした信号として信号ISOVを生成する。
これらの構成により、入力電流ISDの大きさが上限値である信号ISDRを超過した時点で信号ISOVが生成される。
第三の電流指令調整部100は、信号ISOVがゼロの場合は、入力された信号IDREF1をそのまま信号IDREF2として出力し、信号ISOVがゼロではない負の値をとる場合、信号ISOVに基づいて入力された信号IDREF1の大きさを低減した信号IDREF2を生成する。この構成により、コンバータ部10の入力電流ISDの大きさが上限値ISDRを超えないように調整した信号IDREF2を得ることができる。
なお、入力電流ISDの上限値である信号ISDRは、例えば、速度VELが所定の値より低い領域では低い値(図では200A)としておき、速度VELが所定の値より高い領域では高い値(図では800A)としておくことが考えられる。このように設定すれば、電気車が停止時や低速走行時には入力電流ISDの大きさを低く制限し、電気車の速度が高い領域では入力電流ISDの大きさを大きくとることができる。このようにすれば、特に電気車が停止中や低速走行時に集電装置2の集電電流を抑えることができるので、集電装置2や、架線1と集電装置2との接触部における温度上昇を抑制することができる。
ここで、上記温度上昇について、補足説明を行う。電気車が停車中は、集電装置2と架線1との接触点が変化しないため、接触抵抗と入力電流ISDにより生じる損失で接触点が局所的に発熱することが考えられる。また、電気車が停車中は集電装置2と架線1との接触箇所が摺動しないため、接触点が汚損していて接触状態が悪い場合は、接触抵抗が大きいままとなり、発熱を助長することが考えられる。過度な発熱は、集電装置2や架線1を溶融する等の原因となる。一方、電気車が走行中のときは、集電装置2と架線1との接触点は摺動しながら移動するため、接触点が常に移動し、また摺動により接触点が清浄されるので、停車中のような問題は発生しない。
上記のように、停車中や低速走行時には入力電流ISDを低く設定できる構成とすることで、集電装置2と架線1との接触点の発熱を防止できる。
なお、図4に示した、入力電流制限値設定部91と絶対値演算部94と減算器92と正値カット部93とからなる入力電流制限部95の構成は、上記の目的を実現できればこれ以外の構成としてもよいことは言うまでもない。
第三の電流指令調整部100が生成した信号IDREF2は乗算器101に入力される。乗算器101では、信号IDREF2と信号VLMGとが乗算され、信号IDREF3を生成する。信号IDREF3は電流指令制限部103に入力される。電流指令制限部103は、信号IDREF3の上限値と下限値の大きさをコンバータ回路13の出力電流IMDの許容最大電流以下となるように制限し、第一の電流指令である信号IDREFを生成する。この信号IDREFは、コンバータ回路13の出力電流IMDの指令であるコンバータ出力電流指令である。この電流指令制限部103により、信号IDREFをいかなる場合でもコンバータ回路13の許容電流値以下とすることができるので、これに基づいて制御されたコンバータ回路13の出力電流IMDの大きさを許容電流値以下にすることができるので、コンバータ部10を過電流で損傷することを回避できる。
次に、乗算器101に入力される信号VLMGについて説明する。
信号VLMGは、電動機40が回生運転時、あるいは電力貯蔵部50の電力を架線1へ強制放電中である場合に、架線1の回生負荷が不足した場合において、コンバータ部10の入力電圧ESD(またはフィルタコンデンサ132の電圧EFCD)が上昇するのを抑制するための入力電流上昇抑制ゲインである。具体的には、図示のようにコンバータ部10の入力電圧ESD(あるいはフィルタコンデンサ132の電圧EFCD)を入力電圧上昇抑制部102に入力する。
入力電圧上昇抑制部102は、電圧ESD(あるいは電圧EFCD)が所定値(例えば図では1750V)以下である場合には、信号VLMGを1とし、電圧ESDが所定値を超え、上限値(図では1800V)に到達した時点で信号VLMGをゼロとする。この処理により、電圧ESDが所定値(本例では1750V)以下である場合には、信号IDREF3と信号IDREF2とは等しくなる。一方、電圧ESDが上限値(本例では1800V)に到達した時点で、信号IDREF3はゼロとなる。
一般的に、架線1の公称電圧が例えばDC1500Vである電気鉄道では、架線1の電圧が1750V〜1800Vを上回らないようにする必要があるが、上述した構成により、電動機40が回生運転時あるいは電力貯蔵部50を強制放電する場合において、すなわちコンバータ部10が出力側から入力側へ電力を流している場合において、架線1の回生負荷が不足した場合に、コンバータ部10の入力電圧ESDが所定の上限値を超えることがないように調整された信号IDREF3を得ることができる。これにより、回生負荷が不足した場合においてもコンバータ部10が過電圧でトリップしたり、コンバータ部10を損傷したりすることを回避できる。
以上のように、コンバータ部10が過電圧でトリップしたり、コンバータ部10を損傷したりすることを回避できる第一の電流指令であるコンバータ出力電流IDREFを得ることができる。
コンバータ制御部14の最終段では、信号IDREFとコンバータ部10の出力電流IMDとが電流制御部110に入力される。電流制御部110は、信号IDREFとコンバータ回路13の出力電流IMDの偏差に基づいて、第一の電流指令IDREFに出力電流IMDが一致するように比例積分制御を実施して、コンバータ部10のスイッチング素子のオンオフ(PWM)制御を行い、コンバータ回路13のスイッチング素子のスイッチング信号GDを生成する。
上記のように構成したコンバータ制御部14によれば、電動機40の力行運転時には、架線1からの電力と電力貯蔵部50からの電力との配分を任意に設定してインバータ部30に力行電力を供給することができ、電動機40の回生運転時には、回生電力を電力貯蔵部50に吸収充電させることが可能となる。
また、この際に、電力貯蔵部50が過充電、過放電となることを回避し、また温度に応じた適切な充放電を行うことができる。
また、コンバータ部10の入力電流ISDの上限を制限することができるので、集電装置2や、架線1と集電装置2との接触部の温度が上昇するのを抑制することができる。
<<インバータ制御部の構成説明>>
次に、インバータ制御部34の構成を説明する。図7は、本発明の実施の形態1におけるインバータ制御部の構成例を示す図である。
インバータ制御部34は、インバータ部30の入力電圧ESが入力され、ESに基づいてトルク絞込み量VDTを生成する回生トルク絞込み量設定部35と、図示しない外部の制御部で生成された回生ブレーキトルクの要求値である要求トルクPTRSからトルク絞り込み量VDTを減算してトルク指令PTRとして出力する減算器36と、トルク指令PTRに基づいて、電動機40がトルク指令PTRどおりの回生トルクを発生するようにトルク制御を行うトルク制御部37とを具備してなる。
回生トルク絞込み量設定部35は、例えば電圧ESが第三の設定値(図7の例では650V)以下の領域では、トルク絞込み量VDTをゼロとする。この場合、要求トルクPTRS=トルク指令PTRとなる。電圧ESが第三の設定値(同650V)以上の領域では、トルク絞込み量VDTを増加させ、電圧ESがさらに上昇して第四の設定値(同700V)以上となった時点で、トルク絞込み量VDTを要求トルクPTRSと等しくなるまで増加させ、トルク指令PTRをゼロとする処理が行われる。
上記のように構成したので、電動機40が回生運転中であって、電力貯蔵部50が回生電力により充電されている場合に、電力貯蔵部50の電圧BESが上限値である第四の設定値を超過しないように、電動機40の回生トルクを絞り込むことで回生電力を抑制して、電力貯蔵部50が過充電となることを回避できる。
なお、回生トルク絞込み量設定部35における、回生トルクの絞込みを開始する第三の設定値は、過充電抑制ゲイン生成部67で設定する電力貯蔵部50への充電電流の抑制を開始する第一の設定値あるいは第一の電流指令調整部70で設定する電力貯蔵部50への充電電流の抑制を開始する第五の設定値よりも大きな値とするのが好ましい。
さらには、回生トルク絞込み量設定部35における、回生トルクの絞込みを開始する第三の設定値は、過充電抑制ゲイン生成部67で設定する電力貯蔵部50への充電電流をほぼゼロに絞りきる第二の設定値あるいは第一の電流指令調整部70で設定する電力貯蔵部50への充電電流をほぼゼロに絞りきる第六の設定値よりも大きな値とするのが好ましい。
このようにすれば、電動機40が回生運転中に、回生電流で電力貯蔵部50を充電しているときに、電力貯蔵部50の充電量が増加して電圧BESが上昇し、第一の設定値あるいは第五の設定値を超過した場合に、まず、過充電抑制ゲイン生成部67あるいは第一の電流指令調整部70において電力貯蔵部50への充電電流の指令である第二の電流指令IBREF3の大きさが抑制され、電力貯蔵部50への充電を抑制すると同時に、抑制された分に相当する回生電流はコンバータ部10を介して架線1へ回生されるように動作するので、電力貯蔵部50の充電量が高く回生電流の受け入れが十分にできない場合においても、電動機40の回生電流が絞られることがなく、連続した安定した回生ブレーキが得られる。
さらに、電動機40からの回生運転が継続して、電力貯蔵部50の充電量がさらに増加して電圧BESが第二の設定値あるいは第六の設定値まで到達した場合に、過充電抑制ゲイン生成部67あるいは第一の電流指令調整部70において電力貯蔵部50への充電電流の指令である第二の電流指令IBREF3の大きさをほぼゼロまで絞りきる動作が行われるので、電動機40からの回生電流はすべてコンバータ部10を介して架線1へ回生されるように動作することになり、電力貯蔵部50の充電量をそれ以上増加させることがない。つまり過充電を抑制できる。なお、この場合においても、回生トルクの絞込みを開始する第三の設定値が第二の設定値あるいは第六の設定値よりも大きい値に設定されているので、電動機40の回生電力が絞られることがなく、連続した安定した回生ブレーキが得られる。
この状態において、架線1の回生負荷の不足が生じた場合には、架線1の電圧ESDが増加するので、これに応じて信号VLMGにより第一の電流指令IDREFが絞られるので、コンバータ部10は架線1への回生電流を抑制することができ、入力電圧の上昇を抑制することができる。このとき、架線1への回生電流が抑制された分だけ、電動機40の回生電流は電力貯蔵部50に流れ込むことになる。このため、電圧BESはさらに上昇することになるので、回生トルク絞込み量設定部35における、回生トルクの絞込みを開始する第三の設定値(過充電抑制ゲイン生成部67で設定する電力貯蔵部50への充電電流の抑制を開始する第一の設定値あるいは第一の電流指令調整部70で設定する電力貯蔵部50への充電電流の抑制を開始する第五の設定値よりも大きな値である)を超過した段階で、インバータ部30により電動機40の回生トルクが絞られる。電圧BESが第四の設定値に到達した時点で回生トルクはゼロまで絞りきられるため、これ以上、電力貯蔵部50が充電されることはない。したがって、電力貯蔵部50の許容上限電圧を第四の設定値として設定すればよい。
このように動作するので、電力貯蔵部50の充電状態が増加して電圧BESが上限付近に達しても、架線1の回生負荷が十分にある場合は電動機40の回生電力を架線1へ回生するように連続的に動作するので、架線1の回生負荷が不足しない限り電動機40の回生ブレーキトルクが絞られることがない。したがって、回生ブレーキ時には、電力貯蔵部50への回生充電を優先的に行い、尚且つ電力貯蔵部50が過充電とならないように回生電流の過剰分を架線1へ回生可能とできるので、回生電力を最大限、電力貯蔵部50へ回収可能とするとともに、電動機40の回生ブレーキトルクの絞込みを最大限回避した連続的で安定した回生ブレーキが得られる。
なお、回生トルク絞込み量設定部35、過充電抑制ゲイン生成部67、第一の電流指令調整部70のいずれも、電力貯蔵部50の電圧BESに基づいて信号を生成する構成で説明したが、電力貯蔵部50の充電状態を示す信号であれば、電圧BES以外でもよく、例えば電力貯蔵部50のSOC(State Of Charge;充電量)でもよい。
また、回生トルク絞込み量設定部35と減算器36とからなる回生絞込み処理の構成は、上記した機能、すなわちインバータ部30の入力電圧の大きさに基づいて電動機40の回生トルクの絞込み制御を実現できればよく、図7に示すもの以外でもかまわない。信号VDTを要求トルクPTRSに対する0〜1の値をとるゲインとしてもよいし、トルク指令の代わりに電動機40のトルク分電流指令を絞り込む構成としてもよい。
次に、上述した構成の要点および効果を以下に示す。
インバータ部30の入力電流IMB1が回生方向の電流である場合は、この電流を電力貯蔵部50へ優先的に流して回生充電を行うための信号IMBNを生成し、この信号IMBNと電力貯蔵部50の電圧BESとに基づいて電力貯蔵部50の過充電を回避するための電流抑制処理を行った信号IREGREFを生成するように構成した。信号IREGREFは、回生充電制御を行うための電力貯蔵部50の電流の基本的な目標値である。このように構成したため、インバータ部30の回生電流を電力貯蔵部50の許容範囲内で電力貯蔵部50へ遅延なく回生充電する制御を実行できる。
次に、強制充電電流設定部602は、信号IREGREFの値に基づき、電力貯蔵部50の充電電流の大きさの最低値が強制充電電流指令JREF以上となるように処理した信号IREGREF1を生成するように構成した。信号IREGREF1は、回生充電制御と強制充電制御を行うための電力貯蔵部50の電流の基本的な目標値である。このように構成したため、インバータ部30の回生電流を電力貯蔵部50の許容範囲内で電力貯蔵部へ優先的に遅延なく回生充電し、尚且つ任意の電流で電力貯蔵部50の強制充電を行う制御を実行できる。
インバータ部30の入力電流IMB1が力行方向の電流である場合は、この電流を架線1から優先的に受電するための信号IMBPを生成し、この信号IMBPと信号PAGとから信号IPASを生成するように構成した。信号IPASは、力行放電制御を行うための電力貯蔵部50の電流の基本的な目標値である。このように構成したため、インバータ部30の力行電流を架線1から優先的に受電しつつ、任意の割合で電力貯蔵部50からアシスト放電を実施することが可能な制御系を構築できる。
次に、強制放電電流設定部601は、信号IPASの値に基づき、電力貯蔵部50の放電電流の大きさの最低値が強制放電電流指令HREF以上となるように処理した信号IPAS1を生成するように構成した。信号IPAS1は、力行放電制御と強制放電制御を行うための電力貯蔵部50の電流の基本的な目標値である。このように構成したため、インバータ部30の力行電流を架線1から優先的に受電しつつ、任意の割合で電力貯蔵部50からアシスト放電を実施すること、尚且つ任意の電流で電力貯蔵部50の強制放電を行う制御を実行できる。
また、上記のように生成した信号IREGREF1と信号IPAS1とから、電力貯蔵部50の電流の基本的な目標値である信号IBREF1を生成するように構成した。信号IBREF1は、力行放電制御、回生充電制御、強制充電制御、強制放電制御の各機能を実現する電力貯蔵部50の電流の基本的な目標値となる。このように、インバータ部30の入力電流IMBの瞬時値に基づいて信号IBREF1を生成するため、インバータ部30の入力電流IMB1の大きさと向きの変化に瞬時的に対応した信号IBREF1を生成できるので、インバータ部30の入力電流IMB1の変動に対する高い追従性を有した力行放電制御、回生充電制御、強制充電制御、強制放電制御を実現する制御を実行できる。
次に、信号IBREF1に基づいて電力貯蔵部50の状態(電圧の状態、温度の状態)と、電力貯蔵素子51の許容最大電流を考慮して、実際に電力貯蔵部50が充放電可能な電流の瞬時値を決定し、最終的な電力貯蔵部50の充放電電流の指令である第二の電流指令IBREF3を生成するように構成した。このように構成したので、インバータ部30の入力電流IMB1の変動に対する高い追従性を有した力行放電制御、回生充電制御、強制充電制御、強制放電制御を実現し、尚且つ電力貯蔵部50の電圧状態、温度状態、許容最大電流を考慮した制御を実行できる。
次に、第二の電流指令IBREF3とインバータ部30の入力電流IMB1とに基づいてコンバータ回路13の出力電流IMDの電流指令の基本となる信号IDREF1を生成するように構成した。信号IDREF1は、インバータ部30の入力電流IMB1の変動に対する高い追従性を有した力行放電制御、回生充電制御、強制充電制御、強制放電制御を実現し、尚且つ電力貯蔵部50の電圧状態、温度状態、許容最大電流を考慮した制御を実行するために、コンバータ部10が負担すべき電流の基本的な指令となる。このように構成したので、電力貯蔵部50の電流を第二の電流指令IBREF3に一致させるために必要なコンバータ部10が負担する電流の瞬時値の指令が生成できる。
次に信号IDREF1に基づいて、集電装置2の温度上昇抑制、コンバータ部10の入力電圧状態、コンバータ部10の許容最大電流を考慮して、最終的にコンバータ部10が負担する電流の指令である第一の電流指令IDREFを生成するように構成した。第一の電流指令IDREFは、インバータ部30の入力電流IMB1の変動に対する高い追従性を有した力行放電制御、回生充電制御、強制充電制御、強制放電制御を実現し、尚且つ電力貯蔵部50の電圧状態、温度状態、定格最大電流を考慮した制御を実行し、尚且つ集電装置2の温度上昇とコンバータ部10の入力電圧の上昇を抑制し、コンバータ部10の電流を最大許容電流以下とするコンバータ部10が負担すべき電流の電流指令となる。このように構成したので、電力貯蔵部50の電流を第二の電流指令IBREF3に一致させ、尚且つ集電装置2の温度上昇抑制、架線1の回生負荷状態、コンバータ部10の最大許容電流を考慮したコンバータ部10の電流の瞬時値の指令が生成できる。
次に第一の電流指令IDREFとコンバータ部10の出力電流IMDの偏差に基づいて、第一の電流指令IDREFに出力電流IMDが一致するように、比例積分制御を実施してコンバータ部10のスイッチング素子のオンオフ(PWM)制御を行うように構成した。このように構成したので、架線1の電圧変化や電力貯蔵部50の電圧変化等の外乱に影響されず、またインバータ部30の入力電流IMB1の変動があっても、コンバータ部10の出力電流IMDを第一の電流指令IDREFに高速に追従させるように制御できる。
コンバータ制御部14を上記のように構成することで、以下の事項を同時に満たす制御機能が実現できる。
インバータ部30の回生電流を電力貯蔵部50の許容範囲内で電力貯蔵部50へ優先的に遅延なく回生充電し、尚且つ任意の電流で電力貯蔵部50の強制充電を行う制御を実行できる。
インバータ部30の力行電流を架線1から優先的に受電しつつ、所定の条件において電力貯蔵部50からアシスト放電を実施すること、尚且つ任意の電流で電力貯蔵部50の強制放電を行う制御を実行できる。
インバータ部30の入力電流IMB1の変動に対する高い追従性を有した力行放電制御、回生充電制御、強制充電制御、強制放電制御を実現する制御を実行でき、尚且つ電力貯蔵部50の電圧状態、温度状態、最大許容電流を考慮した制御を実行できる。
集電装置2の温度上昇抑制、架線1の回生負荷状態を考慮してコンバータ部10を制御することができる。また、コンバータ部10の最大許容電流を考慮してコンバータ部10を制御することができる。
架線1の電圧や電力貯蔵部50の電圧変動の外乱に影響されず、インバータ部30の入力電流IMB1の変動に対して高速に制御することができる。
以上のとおり、コンバータ制御部14は、コンバータ部10を通過する電流あるいは電力を、ゼロを含む任意の値で、尚且つ任意の方向の対応指令値に一致するように、瞬時値ベースでの高速な制御が可能となる。したがって、架線1とインバータ部30と電力貯蔵部50との間の電力フローを電気車の走行条件に応じて最適に制御することを可能とするシステム効率のよい電気車推進用電力変換装置の提供が可能となる。
なお、上記説明では、信号IMB1、信号IMBP、信号IPAS、信号IPAS1、信号IMBN、信号IREGREF、信号IREGREF1、信号IBREF1、信号IBREF2、信号IBREF21、信号IBREF3、信号IDREF1、信号IDREF2、信号IDREF3、信号IDREFについて、それぞれ回路中の所定部分の電流、あるいは電流指令であるとして説明したが、これらの信号を当該部の電力あるいは電力指令に相当する量であるとして構成してもかまわない。電力が電流と電圧の積であることを利用すれば、電力に基づいた制御系に置き換えることは容易である。
つまり、信号IMB1、信号IMBP、信号IPAS、信号IPAS1、信号IMBN、信号IREGREF、信号IREGREF1、信号IBREF1、信号IBREF2、信号IBREF21、信号IBREF3、信号IDREF1、信号IDREF2、信号IDREF3、信号IDREFに関するそれぞれの回路中の該当部分の電流、あるいは電流指令は、当該箇所の電力あるいは電力指令をも包括した意味である。
また、信号IMB1はインバータ部30の入力電流であるとして説明しているが、インバータ部30を通過する電流あるいは電力に相当する量であれば、これ以外の信号を用いても構成が可能であることは言うまでもない。つまり、信号IMB1は第二の電力変換部であるインバータ部30を通過する電流あるいは電力を意味している。
このように、本明細書中における「電流」および「電流指令」なる用語を「電力」および「電力指令」をも包含する「電気量」および「電気量指令」と読み替えた場合には、「電流」および「電流指令」のみならず、「電力」および「電力指令」をも含む概念であることを意味する。
<<システムの動作の説明>>
次に、以上説明した構成における電気車推進用電力変換装置としての動作および効果について説明する。
<<電気車が力行加速する場合(力行放電制御)>>
電気車が力行加速する場合において、力行アシスト量設定部63の出力信号PAGが0である場合は、第二の電流指令であり、電力貯蔵部50の充放電電流指令である信号IBREF3がゼロとなるので、第一の電流指令であり、コンバータ回路13の出力電流指令である信号IDREFはインバータ部30の入力電流であるIMB1と等しくなる。電流制御部110は、コンバータ回路13の出力電流IMDが信号IDREFと等しくなるように制御するので、電動機40の力行電力はコンバータ部10を介して全て架線1から供給される。このようにすることで、架線1から十分な電力を効率よく受電できるときは、電力貯蔵部50の電力を消費することがないので、電力貯蔵部50の充電量の低下を回避することが可能となる。
ここで、力行アシスト量設定部63の出力信号PAGを0〜1の任意の値nとした場合は、第二の電流指令であり、電力貯蔵部50の充放電電流指令である信号IBREF3は、インバータ部30の入力電流IMB1と極性が逆であり、大きさは入力電流IMB1に前記任意の値nを乗算した値となる。このため、第一の電流指令であり、コンバータ回路13の出力電流指令である信号IDREFは、電流IMB1から電力貯蔵部50から供給する放電電流分である信号IBREF3の分を差し引いた値となる。電流制御部110は、コンバータ回路13の出力電流を信号IDREFと等しくなるように制御するので、電動機40の力行電力のうち、n×100%は電力貯蔵部50から供給され、残りの(1−n)×100%はコンバータ部10を介して架線1から入力される。
このように、電動機40に供給する力行電力を、電力貯蔵部50と架線1から任意の割合で供給することができる。したがって、たとえば、電気車の速度が高く力行電流が大きい状態や、架線1の抵抗分が大きく架線1の電圧が低下した状態において、必要な力行電流の一部を電力貯蔵部50からアシスト放電することが可能になる。こうすることで電気車の力行性能を維持しながら架線1から受電する電流を減らすことができるので、架線1の抵抗で生じる電力損失や、架線1の電圧降下を抑制することができる。
<<電気車が回生ブレーキで減速する場合(回生充電制御)>>
次に、電気車が回生ブレーキを掛けている状態、すなわちインバータ部30が、電動機40を回生運転している場合について説明する。
電動機40を回生運転しているとき、電動機40からの回生電力は、インバータ部30の出力側から入力側へ流れるので、インバータ部30の入力電流IMB1の極性は負となる。電力貯蔵部50の充電量が低く、信号HVGが1である場合は、第二の電流指令であり、電力貯蔵部50の充放電電流指令である信号IBREF3は極性が正であり、大きさは信号IMB1と同じ値となるので、第一の電流指令であり、コンバータ回路13の出力電流指令である信号IDREFはゼロとなる。電流制御部110は、コンバータ回路13の出力電流を信号IDREFと等しくなるようにゼロに制御するので、電動機40の回生電力はすべて電力貯蔵部50に充電される。電動機40の回生電力を優先的に電力貯蔵部50へ充電することで、架線1へ回生するときに生じる架線1での電力損失や、架線1の電圧の上昇を抑制できる。
また、回生ブレーキ時でインバータ部30からの回生電流をすべて電力貯蔵部50へ充電しているときに、電力貯蔵部50の充電量が増加して電圧BESが第一の設定値を超過した場合、信号IREGREFの大きさが抑制されて、第二の電流指令IBREF3の大きさが抑制される。この抑制分と等しい大きさの第一の電流指令IDREFが生成され、抑制分は架線1へ回生される。このため、電動機40の回生トルクが絞り込まれることはなく、連続的な安定した回生ブレーキを得られる。
なお、図示はしていないが、第二の電流指令であり、電力貯蔵部50の充放電電流指令である信号IBREF3に任意にゲインn(n=0〜1)をかけることで、電動機40の回生電力を、電力貯蔵部50と架線1へ任意の割合で回生することができる。
また、架線1の回生負荷が不足した場合、入力電圧上昇抑制部102によりコンバータ部10の入力電圧ESDの上昇を抑制するように調整した第一の電流指令であり、コンバータ回路13の出力電流指令である信号IDREFを生成し、コンバータ回路13の出力電流IMDを信号IDREFと一致するように制御する構成としたので、コンバータ部10が過電圧検知してトリップしたり、架線1に繋がる機器を損傷したりするのを回避することができる。
<<電力貯蔵部50を強制充電する場合(強制充電制御)>>
電気車が停車中(インバータ部30の入力電流IMB1=0)において、電力貯蔵部50を強制充電する場合を例として説明する。まず、強制充電電流指令である信号JREF=100Aと設定する。そうすると第二の電流指令IBREF3=100Aとなり、第一の電流指令IDREF=100Aとなるので、コンバータ部10は架線1から電力貯蔵部50へ100Aで充電を行う。
次に、電気車が力行中(インバータ部30の入力電流IMB1>0)で力行アシスト制御を実施していない場合(信号PAG=0)において、電力貯蔵部50を強制充電する場合を例として説明する。上記と同じく、信号JREF=100Aと設定する。そうすると信号IREGREF1=100Aとなる。信号PAG=0なので、信号IPAS1=0となる。したがって、第二の電流指令IBREF3=100Aとなる。第一の電流指令IDREFは、インバータ部30の入力電流IMB1とIBREF3(=100A)の合計となり、コンバータ部10は架線1からインバータ部30の入力電流IMB1とIBREF3(=100A)の合計電流を架線1から受電する。電力貯蔵部50へは、インバータ部30への電流IMB1を差し引いた100Aで充電を行うことができる。
次に、電気車が回生中(インバータ部30の入力電流IMB1<0)において、電力貯蔵部50を強制充電する場合を例として説明する。まず、上記と同じく信号JREF=100Aと設定する。インバータ部30の入力電流IMB1が例えば−300Aであるとすると、信号IREGREF=300Aとなる。これは信号JREF(=100A)よりも大きいので、信号IREGREF1=300Aとなる。したがって第二の電流指令IBREF3=300Aとなる。第一の電流指令IDREFは、インバータ部30の入力電流IMB1(=−300A)とIBREF3(=300A)の合計であるからゼロとなり、コンバータ部10は架線1からは電流を取得せず、電力貯蔵部50は、インバータ部30からの回生電流のみで充電を行うことになる。
なお、これまでの説明からわかるとおり、インバータ部30の入力電流IMB1が例えば−50Aなら、コンバータ部10は信号JREF(=100A)との差分である50Aを架線1から取得して電力貯蔵部50はインバータ部30からの回生電流と架線1からの電流をあわせた100Aで充電を行うことになる。つまり、強制充電制御では、電力貯蔵部50の充電電流の大きさを、少なくとも信号JREFで設定した値(=100A)とすることができる。この強制充電制御は、たとえば、力行アシスト放電を多用する場合や、電気車を非電化区間を走行させる前等に、電力貯蔵部50の充電量を増加させておきたい場合に有用である。
<<電力貯蔵部50を強制放電する場合(強制放電制御)>>
電気車が停車中(インバータ部30の入力電流IMB1=0)において、電力貯蔵部50を強制放電する場合を例として説明する。まず、強制放電電流指令である信号HREF=−100Aと設定する。そうすると第二の電流指令IBREF3=−100Aとなり、第一の電流指令IDREF=−100Aとなるので、コンバータ部10は電力貯蔵部50から架線1へ100Aで放電を行う。
次に、電気車が力行中(インバータ部30の入力電流IMB1>0)で力行アシスト制御を実施していない場合(信号PAG=0)において、電力貯蔵部50を強制放電する場合を例として説明する。上記と同じく、信号HREF=−100Aと設定する。インバータ部30の入力電流IMB1が例えば300Aであるとすると、信号IPAS=−300Aとなる。このIPASは信号HREF(−100A)より小さいので、信号IPAS1=−300Aとなる。したがって第二の電流指令IBREF3=−300Aとなる。第一の電流指令IDREFは、インバータ部30の入力電流IMB1(=300A)とIBREF3(=−300A)の合計であるからゼロとなり、コンバータ部10は架線1へは放電せず、電力貯蔵部50は、インバータ部30の力行電流(300A)で放電される。
なお、これまでの説明からわかるとおり、インバータ部30の入力電流IMB1が例えば50Aなら、コンバータ部10は信号HREF(=−100A)との差分である50Aを架線1へ放電し、電力貯蔵部50はインバータ部30への電流IMB1と架線1への放電電流をあわせた100Aで放電を行うことになる。つまり、強制放電制御では、電力貯蔵部50の放電電流の大きさを、少なくとも100Aとすることができる。この強制放電制御は、たとえば、電気車の運行が終了したとき等において、電力貯蔵部50の充電量を低下させたい場合に有用である。
いずれの制御時においても、過充電抑制ゲイン生成部67、第一の電流指令調整部70により、運転中に電力貯蔵部50の電圧BESが上限値である第二の設定値あるいは第六の設定値を超えたり、下限値である第八の設定値を下回ったりしないように調整した第一の電流指令である信号IDREFを生成し、コンバータ回路13の出力電流IMDを信号IDREFと一致するように制御する構成としているので、電力貯蔵素子51の過充電や過放電による劣化を抑制できる。
また、過充電抑制ゲイン生成部67、第一の電流指令調整部70により、運転中に電力貯蔵部50の電圧BESが上限値である第二の設定値を超えたり、下限値である第八の設定値を下回ったりしないように調整した第二の電流指令IBREF3と、インバータ部30の入力電流IMB1とに基づいて第一の電流指令である信号IDREFを生成し、コンバータ回路13の出力電流IMDを信号IDREFと一致するように制御する構成としているので、電力貯蔵部50の充電量が高く十分に回生充電できない場合や、充電量が低く十分に放電ができない場合でも、インバータ部30の力行電流あるいは回生電流のうちの電力貯蔵部50で負担できない過不足分の電流を、連続的かつ瞬時的に架線1から受電あるいは架線1へ回生することができるので、インバータ部30の力行あるいは、回生動作に影響を与えず電動機40の運転状態に影響を与えない。
さらに、第二の電流指令調整部80により、電力貯蔵部50が所定値よりも高温の場合に電力貯蔵部50の電流を低減し、また電力貯蔵部50が所定値よりも低温の場合に、特に充電電流を低減するように調整した第一の電流指令である信号IDREFを生成し、コンバータ回路13の出力電流IMDを信号IDREFと一致するように制御する構成としているので、高温下、低温下での充放電による電力貯蔵素子51の劣化を抑制できる。
また、第二の電流指令調整部80により、電力貯蔵部50が所定値よりも高温の場合に電力貯蔵部50の電流を低減し、また電力貯蔵部50が所定値よりも低温の場合に、特に充電電流を低減するように調整した第二の電流指令IBREF3と、インバータ部30の入力電流IMB1とに基づいて第一の電流指令である信号IDREFを生成し、コンバータ回路13の出力電流IMDを信号IDREFと一致するように制御する構成としているので、電力貯蔵部50の温度が適正な範囲外であり十分に充放電ができない場合でも、インバータ部30の力行電流あるいは回生電流のうちの電力貯蔵部50で負担できない過不足分の電流を、連続的かつ瞬時的に架線1から受電あるいは架線1へ回生することができるので、インバータ部30の力行あるいは回生動作に影響を与えず電動機40の運転状態に影響を与えない。
さらには、第三の電流指令調整部100により、電気車が停止時や低速走行時には入力電流ISDの大きさを低く制限し、電気車の速度が高い領域において、入力電流ISDの大きさを大きくとることができる構成とし、特に、電気車が停止中や低速走行時に集電装置2の集電電流を抑えることができる構成としているので、集電装置2や、架線1と集電装置2の接触部の温度上昇の抑制が可能となる。
また、電力貯蔵部50は、コンバータ部10とインバータ部30とに直結して配置し、コンバータ部10のコンバータ制御部14により電力貯蔵部50の充放電電流指令を生成し、この充放電電流指令に基づいてコンバータ回路13を通過する電流を制御する構成としたので、コンバータ部10により電力貯蔵部50の充放電電流を、ゼロを含む任意の大きさ、任意の方向の最適値に制御することが可能となる。その結果、コンバータ部10と電力貯蔵部50との間または、インバータ部30と電力貯蔵部50との間に、電力貯蔵部50への充放電電流を制御する電力変換回路を設ける必要がなく、小型低コストのシステム構成が可能となる。
以上説明したように、架線からの電力をコンバータ部に入力し、このコンバータ部の出力側に負荷である電動機を駆動するインバータ部と、電力貯蔵素子とを並列に接続するとともに、コンバータ部には電力貯蔵素子への電流を、ゼロを含む任意の大きさ、任意の方向の最適値に制御できるコンバータ制御部を有した構成とすることで、インバータ部から電力貯蔵素子への回生、また電力貯蔵素子からのインバータ部への放電を多用する用途に好適な電気車推進用電力変換装置を構成することが可能となる。
なお、コンバータ部10として、集電装置2から直流が入力され、直流を出力する形態で示したが、コンバータ部10は交流が入力され、直流を出力する形態でもかまわない。このような構成は、架線1が交流である交流電化区間を走行する電気車の場合に好適である。この場合、コンバータ部10はPWMコンバータ回路を有して構成するのが好ましい。なお、PWMコンバータ回路は公知技術である。コンバータ制御部14の構成としては、第一の電流指令である信号IDREFに基づき、交流入力の電流を制御するコンバータ入力電流制御手段を付加すればよい。なおコンバータ入力電流制御手段についても、種々の構成が公知である。
以上の説明ではコンバータ部10、インバータ部30、電力貯蔵部50はそれぞれ1組で構成した例で説明したが、たとえばコンバータ部10、インバータ部30、電力貯蔵部50を複数台並列接続してシステムを拡張する場合においても、本発明の内容を適用することは容易である。
なお、上記実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、一部を省略する等、変更して構成することも可能であることは言うまでもない。
以上のように、本発明にかかる電気車推進用電力変換装置は、インバータ部から電力貯蔵部への電力回生、また電力貯蔵部からのインバータ部への電力供給を多用する用途に有用である。
1 架線
2 集電装置
3 車輪
4 レール
10 コンバータ部
13 コンバータ回路
131 フィルタリアクトル
132 フィルタコンデンサ
133A 一次側上アームスイッチング素子
133B 一次側下アームスイッチング素子
133C 二次側上アームスイッチング素子
133D 二次側下アームスイッチング素子
134 平滑リアクトル
135 平滑コンデンサ
14 コンバータ制御部
30 インバータ部
33 インバータ回路
34 インバータ制御部
35 回生トルク絞込み量設定部
36,92 減算器
37 トルク制御部
40 電動機
41 回転検出器
50 電力貯蔵部
51 電力貯蔵素子
52 温度検出器
60 第一の電流指令生成部
61 負値カット部
62,66 極性反転ゲイン
63 力行アシスト量設定部
64,68,101 乗算器
65,93 正値カット部
67 過充電抑制ゲイン生成部
69,90 加算器
601 強制放電電流設定部
602 強制充電電流設定部
70 第一の電流指令調整部
71A 第二の過充電抑制ゲイン生成部
71B 過放電抑制ゲイン生成部
72A,72B スイッチ
73 乗算器
80 第二の電流指令調整部
81 電流指令制限部
91 入力電流制限値設定部
94 絶対値演算部
95 入力電流制限部
100 第三の電流指令調整部
102 入力電圧上昇抑制部
103 電流指令制限部
110 電流制御部

Claims (28)

  1. 外部電源より入力された電圧を所望の直流に変換して出力し、出力側から前記外部電源側への電力回生が可能に構成された第一の電力変換部と、
    前記第一の電力変換部の出力側に接続され、負荷を駆動する第二の電力変換部と、
    前記第一の電力変換部の出力側に接続され、電力貯蔵素子を含む電力貯蔵部と、
    前記第一の電力変換部を通過する電流もしくは電力の指令である第一の電気量指令を生成すると共に、生成した第一の電気量指令に基づき、前記電力貯蔵部の電流もしくは電力を制御する第一の制御部と、
    を有したことを特徴とする電気車推進用電力変換装置。
  2. 前記第一の制御部は、前記第二の電力変換部を通過する電流もしくは電力に基づいて、前記第一の電気量指令を生成する構成としたことを特徴とする請求項1に記載の電気車推進用電力変換装置。
  3. 前記第一の制御部は、前記第二の電力変換部を通過する電流もしくは電力に基づいて、前記電力貯蔵部の電流もしくは電力の指令である第二の電気量指令を生成する第一の電気量指令生成部を有し、前記第二の電気量指令に基づいて、前記第一の電気量指令を生成する構成としたことを特徴とする請求項2に記載の電気車推進用電力変換装置。
  4. 前記第一の制御部は、前記第二の電力変換部を通過する電流もしくは電力に基づいて、前記電力貯蔵部の電流もしくは電力の指令である第二の電気量指令を生成する第一の電気量指令生成部を有し、前記第二の電気量指令と、前記第二の電力変換部を通過する電流もしくは電力とに基づいて、前記第一の電気量指令を生成する構成としたことを特徴とする請求項2に記載の電気車推進用電力変換装置。
  5. 前記第一の制御部は、前記第一の電気量指令と、前記第一の電力変換部を通過する電流もしくは電力との偏差に基づいて、前記偏差を最小とする制御を前記第一の電力変換部に対して行う構成としたことを特徴とする請求項1に記載の電気車推進用電力変換装置。
  6. 前記第一の制御部は、前記第二の電力変換部を通過する電流もしくは電力が力行方向の流れである場合には、前記電力貯蔵部の電流もしくは電力をほぼゼロに制御可能な前記第一の電気量指令を生成する構成としたことを特徴とする請求項1に記載の電気車推進用電力変換装置。
  7. 前記第一の制御部は、前記第二の電力変換部を通過する電流もしくは電力が力行方向の流れである場合には、前記第二の電気量指令をほぼゼロとする制御を行う構成としたことを特徴とする請求項3に記載の電気車推進用電力変換装置。
  8. 前記第一の制御部は、前記第二の電力変換部を通過する電流もしくは電力が力行方向の流れである場合には、前記第二の電力変換部を通過する電流もしくは電力のうち、前記外部電源から受電する分と、前記電力貯蔵部から供給する分とを任意の割合での配分を制御可能に構成したことを特徴とする請求項1に記載の電気車推進用電力変換装置。
  9. 前記第一の制御部は、前記第二の電力変換部を通過する電流もしくは電力が力行方向の流れである場合には、前記第二の電力変換部を通過する電流もしくは電力のうちの任意の割合分に基づいて、前記第二の電気量指令を生成する構成としたことを特徴とする請求項3に記載の電気車推進用電力変換装置。
  10. 前記第一の制御部は、前記第二の電力変換部を通過する電流もしくは電力が回生方向の流れである場合には、前記電力貯蔵部の電流もしくは電力を前記第二の電力変換部を通過する電流もしくは電力と同じ大きさに制御可能な前記第一の電気量指令を生成する構成としたことを特徴とする請求項1に記載の電気車推進用電力変換装置。
  11. 前記第一の制御部は、前記第二の電力変換部を通過する電流もしくは電力が回生方向の流れである場合には、前記第一の電力変換部を通過する電流もしくは電力をほぼゼロに制御可能な前記第一の電気量指令を生成する構成としたことを特徴とする請求項1に記載の電気車推進用電力変換装置。
  12. 前記第一の制御部は、前記第二の電力変換部を通過する電流もしくは電力が回生方向の流れである場合において、前記電力貯蔵部の充電状態を示す値に基づいて、前記第一の電力変換部を通過する電流もしくは電力を調整し、前記第二の電力変換部を通過する回生電流もしくは回生電力のうちの一部を前記外部電源へ回生する制御を行う構成としたことを特徴とする請求項1に記載の電気車推進用電力変換装置。
  13. 前記第一の制御部は、前記第二の電力変換部を通過する電流もしくは電力が回生方向の流れである場合において、前記電力貯蔵部の充電状態を示す値に基づいて、前記第二の電気量指令を調整し、前記第二の電気量指令と、前記第二の電力変換部を通過する電流もしくは電力とに基づいて、前記第一の電気量指令を生成する構成としたことを特徴とする請求項3に記載の電気車推進用電力変換装置。
  14. 前記第一の制御部は、前記第二の電力変換部を通過する電流もしくは電力が回生方向の流れであり、且つ、前記電力貯蔵部の充電状態を示す値が第一の設定値を超過する場合において、前記第二の電気量指令の大きさを減少させる制御を可能とする構成としたことを特徴とする請求項13に記載の電気車推進用電力変換装置。
  15. 前記第一の制御部は、前記第二の電力変換部を通過する電流もしくは電力が回生方向の流れであり、且つ、前記電力貯蔵部の充電状態を示す値が第二の設定値を超過する場合において、前記第二の電気量指令の大きさをほぼゼロとする制御を可能とする構成としたことを特徴とする請求項13に記載の電気車推進用電力変換装置。
  16. 前記第一の制御部は、前記第二の電力変換部を通過する電流もしくは電力が回生方向の流れであり、且つ、前記電力貯蔵部の充電状態を示す値が第一の設定値を超過する場合において、前記第二の電力変換部を通過する電流もしくは電力の一部を前記外部電源側へ回生可能に構成され、
    前記第二の電力変換部の制御部である第二の制御部は、前記電力貯蔵部の充電状態を示す値が、前記第一の設定値よりも大きな値に設定された第三の設定値を超過する場合において、電動機からの回生電流もしくは回生電力を減少可能に構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気車推進用電力変換装置。
  17. 前記第一の制御部は、前記第二の電力変換部を通過する電流もしくは電力が回生方向の流れであり、且つ、前記電力貯蔵部の充電状態を示す値が第二の設定値を超過する場合において、前記第二の電力変換部を通過する電流もしくは電力のすべてを前記外部電源側へ回生可能に構成され、
    前記第二の電力変換部の制御部である第二の制御部は、前記電力貯蔵部の充電状態を示す所定の値が、前記第二の設定値よりも大きな値に設定された第三の設定値を超過する場合において、前記電動機からの回生電流もしくは回生電力を減少可能に構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気車推進用電力変換装置。
  18. 前記第一の制御部は、前記第二の電力変換部を通過する電流もしくは電力の大きさによらず、別途定めた強制放電電流値に相当する電流もしくは電力を、前記電力貯蔵部から放電することを可能とする第一の電気量指令を生成することを特徴とする請求項1に記載の電気車推進用電力変換装置。
  19. 前記第一の制御部は、前記第二の電力変換部を通過する電流もしくは電力の大きさによらず、別途定めた強制充電電流値に相当する電流もしくは電力を、前記電力貯蔵部へ充電することを可能とする前記第一の電気量指令を生成することを特徴とする請求項1に記載の電気車推進用電力変換装置。
  20. 前記第一の電気量指令生成部は、前記電力貯蔵部の充電状態を示す信号が入力され、前記充電状態を示す信号に基づき前記第二の電気量指令の調整を行う第一の電気量指令調整部を有したことを特徴とする請求項3に記載の電気車推進用電力変換装置。
  21. 前記充電状態を示す信号は、前記電力貯蔵部の電圧であることを特徴とする請求項20に記載の電気車推進用電力変換装置。
  22. 前記第一の電気量指令生成部は、前記電力貯蔵部の温度が入力され、前記電力貯蔵素子の温度に基づき、前記第二の電気量指令の調整を行う第二の電気量指令調整部を有したことを特徴とする請求項3に記載の電気車推進用電力変換装置。
  23. 前記第一の制御部は、前記第一の電力変換部の入力電圧が入力され、前記入力電圧に基づいて前記第一の電気量指令の調整を行う構成としたことを特徴とする請求項1に記載の電気車推進用電力変換装置。
  24. 前記第一の制御部は、前記第一の電力変換部の入力電圧が所定値以上の場合、前記入力電圧が前記所定値以下の場合よりも前記第一の電気量指令の大きさを減少させる構成としたことを特徴とする請求項23に記載の電気車推進用電力変換装置。
  25. 前記第一の制御部は、前記第一の電力変換部の入力電流もしくは入力電力が所定値以下となるように調整された第一の電気量指令を生成することを特徴とする請求項1に記載の電気車推進用電力変換装置。
  26. 前記第一の制御部は、電気車の速度に相当する速度情報がさらに入力され、
    電気車の車速が低い場合の前記所定値は、車速が高い場合の前記所定値よりも低い値であることを特徴とする請求項25に記載の電気車推進用電力変換装置。
  27. 前記第一の制御部は、前記電力貯蔵部の充電電流もしくは充電電力および放電電流もしくは放電電力の大きさを、それぞれ所定の制限値以下に制御可能に決定された前記第一の電気量指令を生成することを特徴とする請求項1に記載の電気車推進用電力変換装置。
  28. 前記第一の制御部は、前記第一の電力変換部の電流もしくは電力の大きさを、所定の制限値以下に制御可能に決定された前記第一の電気量指令を生成することを特徴とする請求項1に記載の電気車推進用電力変換装置。
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