JPWO2010067440A1 - 電極板の製造方法、電極板、電池、車両及び電池搭載機器 - Google Patents

電極板の製造方法、電極板、電池、車両及び電池搭載機器 Download PDF

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Abstract

静電スクリーン印刷法を用いながらも、活物質層における活物質粒子同士の結着力を向上させた電極板の製造方法を提供する。活物質粒子同士が良好に結着した活物質層を有する電極板、この電極板を用いてなる電池、この電池を搭載した車両、及び、電池搭載機器を提供する。電極板20,30の製造方法は、電極基板26,36と、この基板主面27,28,37,38上に形成された活物質層21,31と、を備え、活物質粒子22,32及び樹脂粒子23G,33Gを、予め混合した混合粒子群MX1,MX2を、静電スクリーン印刷法により、基板主面27,28,37,38上に堆積させて未圧縮活物質層21B,31Bを形成する層形成工程を備える。

Description

本発明は、電極基板とこの基板主面に形成された活物質層とを備える電極板の製造方法、この電極板、電池、車両、及び、電池搭載機器に関する。
基板上に成膜する手法として、静電スクリーン印刷法が知られている。静電スクリーン印刷法とは、複数の目を有する静電スクリーンと基板の被塗面との間に高電圧(例えば、500V以上)を印加して静電界を発生させると共に、帯電させた粒子を静電スクリーンの目から静電界中に投入して、クーロン力によって、粒子を被塗面に向けて飛ばし、この被塗面に堆積(塗布)させる手法である。
特許文献1では、電極構成体(電極基板)に、予め結着剤(バインダ樹脂)を塗布した後に、静電スクリーン印刷法を用いて、電極材料(活物質粒子、導電助剤等)を塗布して(堆積させて)電極材料層(活物質層)を形成する電極(電極板)の製造方法が挙げられている。
特開2004−281221号公報
しかしながら、特許文献1では、結着剤(バインダ樹脂)の上に、電極材料(活物質粒子等)を堆積させるので、例えば、活物質粒子同士の間にバインダ樹脂が適切に介在できない。このため、電極材料層(活物質層)における活物質粒子同士の結着力が弱くなってしまう虞がある。
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであって、静電スクリーン印刷法を用いながらも、活物質層における活物質粒子同士の結着力を向上させた電極板の製造方法を提供することを目的とする。また、活物質粒子同士が良好に結着した活物質層を有する電極板、この電極板を用いてなる電池、この電池を搭載した車両、及び、電池搭載機器を提供することを目的とする。
そして、その解決手段は、導電性の電極基板と、上記電極基板の基板主面上に形成された、活物質粒子及びバインダ樹脂を有する活物質層と、を備える電極板の製造方法であって、上記活物質粒子、及び、上記バインダ樹脂からなる樹脂粒子を、予め混合した混合粒子群を、静電スクリーン印刷法により、上記電極基板の上記基板主面上に堆積させて未圧縮活物質層を形成する層形成工程を備える電極板の製造方法である。
本発明の電極板の製造方法では、活物質粒子と樹脂粒子とを予め混合した混合粒子群を、静電スクリーン印刷法で基板主面上に堆積させる。このため、樹脂粒子上に活物質粒子を静電スクリーン法で堆積させる場合に比して、未圧縮活物質層内において活物質粒子と樹脂粒子とを均一に分散させることができる。従って、この未圧縮活物質層を用いて形成した活物質層では、活物質粒子同士をバインダ樹脂により適切に結着させることができる。かくして、活物質粒子同士の結着力を向上させた電極板を製造できる。
なお、混合粒子群には、活物質粒子及び樹脂粒子のほか、導電助剤等の粒子を含んでいても良い。また、電極基板として、例えば、アルミニウム箔、銅箔、ニッケル箔、ステンレス箔などの金属箔や、金属板や、導電性を有する樹脂フィルム等を用いることができる。
また、バインダ樹脂としては、熱可塑性を有する樹脂を用いると良く、具体的には、熱圧プレス工程において活物質粒子同士を熱融着により結着可能な特性を有する樹脂、例えば、ポリフッ化ビニリデン(以下、PVDFとも言う)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン・フッ化ビニリデン系共重合体、六フッ化プロピレン・フッ化ビニリデン系共重合体、四フッ化エチレン・パーフルオロビニルエーテル系共重合体等のフッ素系樹脂や、スチレンブタジエンゴム(SBR)等のゴム状樹脂が挙げられる。さらに、樹脂粒子としては、例えば、上述のバインダ樹脂を、静電スクリーン印刷法で使用可能なように、粒状にしたものが挙げられる。
さらに、上述の電極板の製造方法であって、前記層形成工程で形成した前記未圧縮活物質層を加熱しつつ圧縮して前記バインダ樹脂により前記活物質粒子同士を結着させる熱圧プレス工程を備える電極板の製造方法とすると良い。
本発明の電極板の製造方法では、層形成工程で形成した未圧縮活物質層を加熱しつつ圧縮する熱圧プレス工程を備える。このため、未圧縮活物質層内の樹脂粒子を軟化変形させて、厚み方向に見て、いずれの部位でも、活物質粒子とバインダ樹脂との比率が一定となる活物質層を形成できる。従って、活物質粒子同士をバインダ樹脂の熱融着により確実に結着させた電極板を製造できる。
さらに、上述のいずれかの電極板の製造方法であって、前記電極基板は金属からなる電極板の製造方法とすると良い。
ところで、電極板の製造方法として、活物質粒子や結着材を分散媒に分散させてペーストとし、これを電極基板である金属箔上に塗布し、その後その分散媒を蒸発させて活物質層を形成する方法が知られている。
しかしながら、上述の方法では、塗布したペーストによって金属箔が腐食されてしまう場合がある。具体的には、例えば、分散媒として水を、活物質粒子としてLi化合物をそれぞれ用いたペーストを用意し、これをアルミニウムからなる電極基板に塗布すると、その分散媒である水が電離して強アルカリ性を示すため、アルミニウムが腐食される。しかも、これと共に水素ガスが発生して、乾燥後の活物質層内に気孔が残存してしまうため、不均一な活物質層となり、この電極板を用いた電池の、電池性能が低下してしまう虞がある。
これに対し、本発明の製造方法では、電極基板が金属からなるので、良好な導電性が得られる。その上、静電スクリーン印刷法を用いており、分散媒を用いないので、これによる金属製の電極基板に腐食が発生するのを防止して、電極基板に活物質層を適切に形成できる。
さらに、他の解決手段は、導電性の電極基板と、上記電極基板の基板主面上に形成された、活物質粒子及びバインダ樹脂を有する活物質層と、を備える電極板であって、上記活物質層は、上記活物質粒子と上記バインダ樹脂との比率が、その厚み方向に一定にされてなり、上記活物質粒子同士が、熱融着した上記バインダ樹脂により、互いに結着してなる電極板である。
本発明の電極板では、活物質層において、活物質粒子とバインダ樹脂との比率がその厚み方向に一定にされてなり、活物質粒子同士が熱融着したバインダ樹脂により互いに結着してなる。このため、活物質粒子同士の結着力を向上させた電極板とすることができる。
さらに、他の解決手段は、前述した電極板を用いてなる電池である。
本発明の電池では、前述した電極板を用いるので、正極活物質層或いは負極活物質層において、活物質粒子同士の結着力が高く、例えば、充放電による膨張・圧縮や使用中の振動等による、活物質粒子の脱落や剥がれといった不具合を抑制した電池とすることができる。
なお、電池としては、例えば、正極用の電極基板上に正極活物質層を形成してなる正電極板と、負極用の電極基板上に負極活物質層を形成してなる負電極板とを用いてなる電池や、電極基板の一方の基板主面上に正極活物質層を、他方の基板主面上に負極活物質層をそれぞれ形成してなる電極板を用いてなるバイポーラ電池等が挙げられる。
さらに、他の解決手段は、前述した電池を搭載した車両である。
本発明の車両では、前述の電池を搭載するので、活物質層での結着力に起因する不具合を抑制しつつ、安定して使用できる車両とすることができる。
なお、車両としては、その動力源の全部あるいは一部に電池による電気エネルギを使用している車両であれば良く、例えば、電気自動車、ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動車、ハイブリッド鉄道車両、フォークリフト、電気車いす、電動アシスト自転車、電動スクータが挙げられる。
さらに、他の解決手段は、前述した電池を搭載した電池搭載機器である。
本発明の電池搭載機器では、前述の電池を搭載するので、活物質層での結着力に起因する不具合を抑制しつつ、安定して使用できる電池搭載機器とすることができる。
なお、電池搭載機器としては、電池を搭載しこれをエネルギー源の少なくとも1つとして利用する機器であれば良く、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話、電池駆動の電動工具、無停電電源装置など、電池で駆動される各種の家電製品、オフィス機器、産業機器が挙げられる。
実施形態1,実施形態2,変形形態1にかかる電池の斜視図である。 実施形態1,変形形態1にかかる電池の部分断面図である。 実施形態1,変形形態1の発電要素の斜視図である。 実施形態1の発電要素の部分拡大断面図(図3のA−A断面図)である。 実施形態1,実施形態2にかかる層形成工程及び熱圧プレス工程の説明図である。 実施形態1にかかる層形成工程の説明図である。 実施形態1にかかる層形成工程の説明図である。 変形形態1の発電要素の部分拡大断面図(図3のA−A断面図)である。 実施形態2にかかる電池の部分断面図である。 実施形態2の発電要素の斜視図である。 実施形態2の発電要素の部分拡大断面図(図9のB−B断面図)である。 実施形態3にかかる車両の説明図である。 実施形態4にかかるハンマードリルの説明図である。
符号の説明
1,501,701 電池
10,510,710 発電要素
20,520 正電極板(電極板,金属箔)
21,521 正極活物質層(活物質層)
21B 未圧縮正極活物質層(未圧縮活物質層)
22 正極活物質粒子(活物質粒子)
23,33 結着材(バインダ樹脂)
23G,33G 結着粒子(樹脂粒子)
26 正極基板(電極基板)
27 第1正極基板主面(基板主面)
28 第2正極基板主面(基板主面)
30,530 負電極板(電極板)
31,531 負極活物質層(活物質層)
31B 未圧縮負極活物質層(未圧縮活物質層)
32 負極活物質粒子(活物質粒子)
36 負極基板(電極基板)
37 第1負極基板主面(基板主面)
38 第2負極基板主面(基板主面)
750 第1電極板(電極板)
751 総正極基板(電極基板)
752 総正極主面(基板主面)
755 第2電極板(電極板)
756 総負極基板(電極基板)
757 総負極主面(基板主面)
760 第3電極板(電極板)
766 電極基板
767 第1基板主面(基板主面)
768 第2基板主面(基板主面)
800 車両
810 組電池(電池)
900 ハンマードリル(電池搭載機器)
910 バッテリパック(電池)
DT 厚み方向
MX1,MX2,MX3,MX5 混合粒子群
(実施形態1)
次に、本発明の実施形態1について、図面を参照しつつ説明する。
本実施形態1にかかる電池1の斜視図を図1に、この電池1の部分断面図を図2にそれぞれ示す。
この電池1は、電池ケース80、及び、この電池ケース80内に収容された発電要素10を有するリチウムイオン二次電池である(図1,2参照)。
このうち、電池ケース80は、金属製で上部が開口した有底矩形箱形の電池ケース本体81と、金属からなる板状で、その電池ケース本体81の開口を閉塞する封口蓋82とを含む(図1参照)。
このうち、封口蓋82からは、発電要素10の正電極板20と電気的に接続した、アルミニウムからなる正極集電部材71の先端部71Aが、また、発電要素10の負電極板30と電気的に接続した、銅からなる負極集電部材72の先端部72Aが、それぞれ突出している(図1,2参照)。なお、封口蓋82と、正極集電部材71、又は、負極集電部材72との間には、絶縁樹脂からなる絶縁部材75がそれぞれ介在しており、封口蓋82と、正極集電部材71又は負極集電部材72とを絶縁している。
また、発電要素10は、アルミニウム箔からなる正極基板26、及び、正極基板26上に形成された正極活物質層21を有する正電極板20と、銅箔からなる負極基板36、及び、この負極基板36上に形成された負極活物質層31を有する負電極板30と、セパレータ40とを有する(図3参照)。この発電要素10は、正電極板20と負電極板30とを、これらの間にセパレータ40を介して、積層方向DLに複数積層してなる(図3,4参照)。また、この発電要素10は、図示しない電解液を含む。
このうち正電極板20は、具体的には、正極基板26の両面をなす第1正極基板主面27及び第2正極基板主面28上に、コバルト酸リチウム(LiCoO)からなる正極活物質粒子22、及び、PVDFからなる結着材23を含む正極活物質層21を備える(図4参照)。さらに、この正極活物質層21には、正極活物質粒子22及び結着材23のほか、アセチレンブラックからなる導電助剤粒子25を含む。
なお、本実施形態1では、この正極活物質層21内における、これらの重量比を、正極活物質粒子22:結着材23:導電助剤粒子25=85:5:10とした。
しかも、正極活物質層21では、正極活物質粒子22と結着材23との比率が、その厚み方向DT(前述の積層方向DLと同方向、図3,4参照)に一定(同じ)にされてなり、正極活物質粒子22同士が、熱融着した結着材23により互いに結着してなる。
かくして、正極活物質粒子22同士の結着力を向上させた正電極板20とすることができる。
また、負電極板30は、具体的には、負極基板36の両面をなす第1負極基板主面37及び第2負極基板主面38上に、グラファイトからなる負極活物質粒子32、及び、PVDFからなる結着材33を含む負極活物質層31を形成している(図4参照)。
なお、この負極活物質層31内における、これらの重量比を、負極活物質粒子32:結着材33=95:5とした。
しかも、負極活物質層31では、負極活物質粒子32と結着材33との比率が、その厚み方向DT(積層方向DL)に一定(同じ)にされてなり、負極活物質粒子32同士が、熱融着した結着材33により互いに結着してなる。
かくして、負極活物質粒子32同士の結着力を向上させた負電極板30とすることができる。
また、本実施形態1にかかる電池1では、上述の正電極板20及び負電極板30を用いるので、正極活物質層21において、正極活物質粒子22同士の結着力が高い。また、負極活物質層31においても同様に、負極活物質粒子32同士の結着力が高い。このため、例えば、充放電による活物質層21,31の膨張・圧縮や使用中の振動等による、活物質粒子22,32の脱落や剥がれといった不具合を抑制した電池1とすることができる。
次に、本実施形態1にかかる電池1の製造方法について、図面を参照しつつ説明する。
まず、正極基板26にプレス前の未圧縮正極活物質層21Bを形成する層形成工程について図5,6を参照しつつ説明する。
層形成工程に用いる層形成装置100Xは、図5に示すように、矩形平板形状で、500メッシュのステンレス製のスクリーン110と、矩形平板状のステンレス製の受け台120と、ブラシ130と、電源装置140と、所定形状の貫通孔(図示しない)を有するマスク150と、混合粒子群MX1をスクリーン110上(図5中、上方)に供給する供給部160Xとを備える。このうち、供給部160Xは、自身の内部に混合粒子群MX1を収容しており、スクリーン110上に混合粒子群MX1を供給する。
また、電源装置140は、スクリーン110と、このスクリーン110に対向した位置にある受け台120との間に電圧を印加する。具体的には、電源装置140の負極をスクリーン110に、正極を受け台120にそれぞれ接続し、3kVの電圧を印加する。これにより、スクリーン110と受け台120との間に、静電界を生じさせることができる。
また、ブラシ130は、スクリーン110上(図5中、上方)に配置されており、スクリーン110上を移動(具体的には、図5中、左右方向を往復移動)させ、スクリーン110上の帯電した混合粒子群MX1を、そのスクリーン110の目を通過させ、受け台120に向けて(図5中、下方へ)混合粒子群MX1を飛ばす。
また、アクリル製のマスク150は、スクリーン110と正極基板26との間に位置し、スクリーン110から飛び出した混合粒子群MX1のうち、マスク150に形成した所定形状の貫通孔(図示しない)を通過したものを正極基板26上に堆積させる。これにより、正極基板26の主面の所望の位置に、混合粒子群MX1を堆積させることができる。
この層形成工程では、まず、巻出し部MDにセットした帯状の正極基板26を引き出して長手方向DAに移動させ、この正極基板26の第1正極基板主面27に、混合粒子群MX1を堆積させる(図6A参照)。
なお、この混合粒子群MX1は、正極活物質粒子22及び結着粒子23Gの他に、導電助剤粒子25を含み、これらを十分混合してなる。
供給部160Xからスクリーン110上(図6A中、上方)に供給した混合粒子群MX1を、スクリーン110上を図6A中、左右方向に移動するブラシ130とスクリーン110との間で、負に摩擦帯電させる。そして、ブラシ130により、負に帯電した混合粒子群MX1を、スクリーン110の目から押し出す。
ところで、電源装置140により、スクリーン110とそのスクリーン110の、図6A中、下方に配置された受け台120との間には、電圧の印加による静電界が生じているので、スクリーン110の目を通過移動した混合粒子群MX1は、この静電界により、受け台120に向けて加速される。加速された混合粒子群MX1のうち、マスク150の貫通孔(図示しない)を通過したものが、図6B中、受け台120の上方に位置する正極基板26に衝突する。
かくして、正極基板26の第1正極基板主面27上に混合粒子群MX1が堆積され、未圧縮の未圧縮正極活物質層21Bが、長手方向DAに間欠的に形成される(図6B参照)。
次いで、熱圧プレス工程では、PVDFが軟化する温度まで加熱された、2つの金属製のプレスローラ210,210を備えたプレス装置200Xを用いる(図5参照)。
上述の層形成工程の後に、正極基板26を長手方向DAに移動させて、未圧縮正極活物質層21Bを形成した正極基板26を、加熱した2つのプレスローラ210、210の間に通すと、未圧縮正極活物質層21Bは、正極基板26と共に、加熱されながら厚さ方向DTに圧縮される。これにより、未圧縮正極活物質層21Bの結着粒子23G(図6B参照)を軟化変形させて、正極活物質粒子22同士のほか、正極活物質粒子22と導電助剤粒子25との間などを結着材23の熱融着により互いに結着させる。
かくして、正極基板26の片側(第1正極基板主面27側)に、圧縮済みの正極活物質層21を形成する。
なお、熱圧プレス工程の後に、正極基板26を巻取り部MTで巻き取る(図5参照)。
さらに、正極基板26の第2正極基板主面28側についても、上述の層形成装置100X及びプレス装置200Xを用いて(図5参照)、正極活物質層21を形成する。その後、正極活物質層21を形成した正極基板26を裁断する。
また、上記とは別に、負極基板36においても、前述の層形成装置100X及びプレス装置200Xと同様の、層形成装置100Y及びプレス装置200Y(図5参照)を用いて、層形成工程及び熱圧プレス工程を行い、負極活物質層31を形成する。
但し、層形成装置100Yの供給部160Yには、負極活物質粒子32、及び、結着材33をなすPVDFからなる粒状の結着粒子33Gを含み、これらを十分混合してなる混合粒子群MX2を収容している(図5参照)。また、層形成装置100Yを用いた層形成工程の後に、矩形平板状の負極基板36を載せて、プレス装置200Yにより熱圧プレス工程を行う。これらの点で、正極活物質層21を形成する前述の層形成工程及び熱圧プレス工程と異なるだけであるため、これらの説明を省略する。
なお、負極基板36についても、正極基板26と同様、第1負極基板主面37上及び第2負極基板主面38上に負極活物質層31を形成する。その後、負極活物質層31を形成した負極基板36を裁断する。
裁断した矩形板状の正極基板26及び負極基板36を、矩形板状のセパレータ40を介して交互に積層して、前述の発電要素10ができあがる(図3,4参照)。
さらに、この発電要素10の正電極板20(正極基板26)に正極集電部材71を、負電極板30(負極基板36)に負極集電部材72をそれぞれ接合した後(図3参照)、この発電要素10を電気ケース本体81に収容し、図示しない電解液を電池ケース本体81に注液してセパレータ40に吸収させた後、封口蓋82で電池ケース本体81を溶接で封口する。かくして、電池1ができあがる(図1参照)。
本実施形態1の正電極板20の製造方法では、正極活物質粒子22と結着粒子23Gとを予め混合した混合粒子群MX1を、静電スクリーン印刷法で正極基板26の第1正極基板主面27(第2正極基板主面28)上に堆積させる。このため、結着粒子23G上に正極活物質粒子22を静電スクリーン印刷法で堆積させる場合に比して、未圧縮正極活物質層21B内において正極活物質粒子22と結着粒子23Gとを均一に分散させることができる。従って、この未圧縮正極活物質層21Bを用いて熱圧プレス工程で形成した正極活物質層21では、正極活物質粒子22同士を結着材23により適切に結着させることができる。かくして、正極活物質粒子22同士の結着力を向上させた正電極板20を製造できる。
同様に、負電極板30の製造方法では、負極活物質粒子32と結着粒子33Gとを予め混合した混合粒子群MX2を、静電スクリーン印刷法で負極基板36の第1負極基板主面37(第2負極基板主面38)上に堆積させる。このため、結着粒子33G上に負極活物質粒子32を静電スクリーン印刷法で堆積させる場合に比して、未圧縮負極活物質層31B内において負極活物質粒子32と結着粒子33Gとを均一に分散させることができる。従って、この未圧縮負極活物質層31Bを用いて熱圧プレス工程で形成した負極活物質層31では、負極活物質粒子32同士を結着材33により適切に結着させることができる。かくして、負極活物質粒子32同士の結着力を向上させた負電極板30を製造できる。
また、熱圧プレス工程により、未圧縮正極活物質層21B内の結着粒子23Gを軟化変形させて、厚み方向DTに見て、いずれの部位でも、正極活物質粒子22と結着材23との比率が一定となる正極活物質層21を形成できる。従って、正極活物質粒子22同士を結着材23の熱融着により確実に結着させた正電極板20を製造できる。
同様に、熱圧プレス工程により、未圧縮負極活物質層31B内の結着粒子33Gを軟化変形させて、厚み方向DTに見て、いずれの部位でも、負極活物質粒子32と結着材33との比率が一定となる負極活物質層31を形成できる。従って、負極活物質粒子32同士を結着材33の熱融着により確実に結着させた負電極板30を製造できる。
また、正電極板20において、正極基板26をアルミニウムからなるものとしたので、良好な導電性が得られる。その上、静電スクリーン印刷法を用いて、分散媒を用いないので、これによる正極基板26の腐食の発生を防止して、正極基板26に正極活物質層21を適切に形成できる。
(変形形態1)
次に、本発明の変形形態1にかかる電池501について、図1〜3,5,7を参照しつつ説明する。
本変形形態1は、セパレータ及び電解液の代わりに固体電解質を用いる点、即ち、その電池501の正電極板と負電極板との間に固体電解質層540を介在させている点、及び、それに伴い正電極板の正極活物質層内、及び、負電極板の負極活物質層内に固体電解質粒子を含む点で、前述の実施形態1と異なり、それ以外は同様である。
そこで、実施形態と異なる点を中心に説明し、同様の部分の説明は省略または簡略化する。なお、同様の部分については同様の作用効果を生じる。また、同内容のものには同番号を付して説明する。
本変形形態1にかかる電池501は、電池ケース80、及び、この電池ケース80内に収容された発電要素510を有するリチウムイオン二次電池である(図1,2参照)。
発電要素510は、アルミニウム箔からなる正極基板26、及び、正極基板26上に形成された正極活物質層521を有する正電極板520と、銅箔からなる負極基板36、及び、この負極基板36上に形成された負極活物質層531を有する負電極板530とを、積層方向DLにいずれも交互に複数積層してなる(図3,7参照)。なお、正電極板520の正極活物質層521と、この正電極板520と隣りあう負電極板530の負極活物質層531との間には、固体電解質層540が介在している(図7参照)。
このうち正電極板520は、具体的には、正極基板26の両面をなす第1正極基板主面27及び第2正極基板主面28上に、コバルト酸リチウム(LiCoO)からなる正極活物質粒子22、及び、PVDFからなる結着材23を含む正極活物質層521を備える(図7参照)。さらに、この正極活物質層521には、正極活物質粒子22及び結着材23のほか硫化物系固体電解質(LiS−Pガラス)からなる固体電解質粒子24を含む。
なお、本変形形態1では、この正極活物質層521内における、これらの重量比を、正極活物質粒子22:結着材23:固体電解質粒子24=67:5:28とした。
しかも、正極活物質層521では、正極活物質粒子22と結着材23との比率が、その厚み方向DT(前述の積層方向DLと同方向、図3,7参照)に一定(同じ)にされてなり、正極活物質粒子22同士が、熱融着した結着材23により互いに結着してなる。
かくして、実施形態1と同様、正極活物質粒子22同士の結着力を向上させた正電極板520とすることができる。
また、負電極板530は、具体的には、負極基板36の両面をなす第1負極基板主面37及び第2負極基板主面38上に、グラファイトからなる負極活物質粒子32、PVDFからなる結着材33、及び、硫化物系固体電解質(LiS−Pガラス)からなる固体電解質粒子34を含む負極活物質層531を形成している(図7参照)。
なお、この負極活物質層531内における、これらの重量比を、負極活物質粒子32:結着材33:固体電解質粒子34=47.5:5:47.5とした。
しかも、負極活物質層531では、負極活物質粒子32と結着材33との比率が、その厚み方向DT(積層方向DL)に一定(同じ)にされてなり、負極活物質粒子32同士が、熱融着した結着材33により互いに結着してなる。
かくして、実施形態1と同様、負極活物質粒子32同士の結着力を向上させた負電極板530とすることができる。
次に、本変形形態1にかかる電池501の製造方法について、図5を参照しつつ説明する。
まず、実施形態1と同様の層形成装置100Xを用いて層形成工程を行い、正極基板26にプレス前の未圧縮正極活物質層(図示しない)を形成する。但し、導電助剤粒子25を除く、正極活物質粒子22、結着粒子23G、及び、硫化物系固体電解質(LiS−Pガラス)からなる粒状の固体電解質粒子24を含み、これらを十分混合した混合粒子群MX3を、層形成装置100Xの供給部160Xから供給する点で、実施形態1と異なる(図5参照)。
次いで、実施形態1と同様のプレス装置200X(図5参照)を用いて熱圧プレス工程を行い、正極基板26の片側(第1正極基板主面27側)に、圧縮済みの正極活物質層521を形成する。
次に、上述の層形成装置100X及びプレス装置200Xと同様の、層形成装置100Z及びプレス装置200Zを用いて、層形成工程及び熱圧プレス工程を行い、正極基板26上に形成した正極活物質層521上に、さらに固体電解質層540を積層,形成する。
但し、層形成装置100Zの供給部160Zには、硫化物系固体電解質(LiS−Pガラス)からなる粒状の固体電解質粒子41、及び、結着材42をなすPVDFからなる粒状の結着粒子42Gを含み、これらを十分混合してなる混合粒子群MX4を収容している(図5参照)。なお、この点でのみ、正極活物質層521を形成する前述の層形成工程及び熱圧プレス工程と異なるだけであるので、これらの説明を省略する。
次いで、実施形態1と同様の、層形成装置100Y及びプレス装置200Yを用いて、層形成工程及び熱圧プレス工程を行い、固体電解質層540上に、さらに負極活物質層531を積層,形成する。
但し、負極活物質粒子32及び結着粒子33Gのほか、固体電解質粒子34を含み、これらを十分混合した混合粒子群MX5を、層形成装置100Yの供給部160Yから供給する点で、実施形態1と異なる(図5参照)。
さらに、上述の層形成装置100X,100Y,100Z及びプレス装置200X,200Y,200Zを繰り返し用いて、正極活物質層521、負極活物質層531、或いは、固体電解質層540を形成する。その後、正極基板26を裁断して、前述の発電要素510、即ち、正極基板26上に形成された正極活物質層521を有する正電極板520と、負極基板36上に形成された負極活物質層531を有する負電極板530と、正極活物質層521と負極活物質層531との間に介在する固体電解質層540とを有する発電要素510ができる(図3,7参照)。
さらに、この発電要素510の正電極板520(正極基板26)に正極集電部材71を、負電極板530(負極基板36)に負極集電部材72をそれぞれ接合した後(図3参照)、この発電要素510を電気ケース本体81に収容し、封口蓋82で電池ケース本体81を溶接で封口する。かくして、電池501ができあがる(図1参照)。
(実施形態2)
次に、本発明の実施形態2にかかる電池701について、図1,5,8〜10を参照しつつ説明する。
本実施形態2は、その電池701がバイポーラ型の電池である点、及び、ゲル電解質を用いている点で、前述の実施形態1と異なる。
この電池701は、電池ケース80、及び、この電池ケース80内に収容された発電要素710を有するバイポーラ型のリチウムイオン二次電池である(図1,8参照)。
このうち、発電要素710は、図9中、最上部に位置する総正極基板751と、最下部に位置する総負極基板756とを有する。また、これらの間に、いずれも複数の、正極活物質層21、負極活物質層31、ゲル電解質層740及び金属箔からなる電極基板766を、積層方向DLに積層されている(図9,10参照)。なお、各々の電極基板766は、図9中、左奥から右手前方向の寸法が総正極基板751(総負極基板756)より短い、矩形箔状である。
この実施形態2における、正極活物質層21及び負極活物質層31はいずれも実施形態1における正極活物質層21及び負極活物質層31と同様である。即ち、正極活物質層21には、コバルト酸リチウム(LiCoO)からなる正極活物質粒子22、PVDFからなる結着材23、及び、アセチレンブラックからなる導電助剤粒子25が含まれる。一方、負極活物質層31には、グラファイトからなる負極活物質粒子32、及び、PVDFからなる結着材33が含まれる。
また、ゲル電解質層740は、三次元的な網目構造を構成した、ポリエチレンオキシドからなるポリマー(図示しない)と電解液(図示しない)とを有する。このゲル電解質層740は、ポリマーの網目がなす空隙に電解液(図示しない)を保持させたゲル状の電解質である。
なお、ポリマーとしては、上記の他に、例えば、ポリプロピレンオキシド、ポリエステル系樹脂、アラミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリフッ化ビニリデン、ポリビニルクロライド、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタクリレート、これらの共重合体、これらのアロイ(異なるポリマーの複合体)が挙げられる。
発電要素710を、具体的に総正極基板751側から順に説明すると、この総正極基板751の一方の主面である総正極主面752上に正極活物質層21が形成されている(図10参照)。そして、その正極活物質層21の、図10中、下方には、ゲル電解質層740が、このゲル電解質層740の、図中、下方には、負極活物質層31がそれぞれ形成されており、さらにその負極活物質層31の、図中、下方には、電極基板766が、自身の第2基板主面768で接して配置されている。さらに、この電極基板766の第1基板主面767上(図10中、下方)には、正極活物質層21が形成されている。また、この正極活物質層21の、図10中、下方には、既に説明したのと同じく、ゲル電解質層740、負極活物質層31、及び、電極基板766が積層されており、これが繰り返されている。そして、図10中、最も下方に位置した負極活物質層31に接して、総負極基板756が配置されている。
なお、この発電要素710では、ゲル電解質層740を介した正極活物質層21と負極活物質層31との間で、1つの単位電池が構成される。従って、発電要素710は、複数の単位電池が積層方向DLに直列に積層された形態をなすので、第1電極板750の総正極基板751と、第2電極板755の総負極基板756との間には、第1電極板750、第2電極板755及び第3電極板760における各電位差の、総和の電位差が生じる。
また、この発電要素710では、アルミニウムからなる矩形板状の総正極基板751と、この総正極基板751の総正極主面752上に形成された正極活物質層21とで、第1電極板750をなしていると見ることができる(図10参照)。また、銅からなる矩形板状の総負極基板756と、この総負極基板756の総負極主面757上に形成された負極活物質層31とで、第2電極板755をなしていると見ることができる。さらに、電極基板766と、この上下、即ち第1基板主面767上に形成された正極活物質層21と、第2基板主面768上に形成された負極活物質層31とで、第3電極板760をなしていると見ることができる。
すると、この発電要素710は、第1電極板750と第3電極板760との間、第3電極板760,760同士の間、及び、第3電極板760と第2電極板755との間に、それぞれゲル電解質層740が介在している形態をなしていると見ることができる。
なお、総正極基板751には正極タブ部771が、また、総負極基板756には負極タブ部772が、それぞれ図9中、左手前方向に延出している。この正極タブ部771の先端部771A、及び、負極タブ部772の先端部772Aが、電池ケース80の封口蓋82を貫通し、電池ケース80からその外部に突出して、電池701の外部端子をなしている(図1,8参照)。
本実施形態2の第1電極板750及び第3電極板760では、実施形態1,変形形態1と同様、これらに形成された正極活物質層21が、正極活物質粒子22と結着材23との比率が、その厚み方向DTに一定(同じ)にされてなり、正極活物質粒子22同士が、熱融着した結着材23により互いに結着してなる。
また、第2電極板755及び第3電極板760では、実施形態1,変形形態1と同様、これらに形成された負極活物質層31が、負極活物質粒子32と結着材33との比率が、その厚み方向DTに一定(同じ)にされてなり、負極活物質粒子32同士が、熱融着した結着材33により互いに結着してなる。
かくして、正極活物質粒子22同士、或いは、負極活物質粒子32同士の結着力を向上させた第1電極板750、第2電極板755及び第3電極板760とすることができる。
なお、本実施形態2にかかる電池701の製造にあたっては、前述の実施形態1の層形成装置100X,100Y、及び、プレス装置200X,200Yを用いて(図5参照)、電極基板766(或いは、総正極基板751又は総負極基板756)上に正極活物質層21、或いは負極活物質層31を形成する。
具体的には、まず、変形形態1と同様の層形成装置100X及びプレス装置200X(図5参照)を用いて、層形成工程及び熱圧プレス工程を行い、電極基板766の第1基板主面767上に正極活物質層21を間欠的に形成する。次いで、電極基板766の第2基板主面768上に、変形形態1と同様の層形成装置100Y及びプレス装置200Y(図5参照)を用いて、層形成工程及び熱圧プレス工程を行い、電極基板766を挟んで正極活物質層21が配置された位置に負極活物質層31を形成する。なお、その後、長手方向DAに所定寸法になるように裁断して、矩形板状の電極基板766に形成する。
また、総正極基板751について、上述の層形成装置100X及びプレス装置200X(図5参照)を用いて、その総正極主面752上に正極活物質層21を形成する。さらに、総負極基板756について、層形成装置100Y及びプレス装置200Y(図5参照)を用いて、その総負極主面757上に負極活物質層31を形成する。
また、別途、ゲル電解質層740を、電解質高分子(モノマー)を含有する電解液を金属箔上に塗布し、電子線照射によるラジカル重合によりモノマーを重合させて膜を形成し、この膜を金属箔より剥がして矩形板状に裁断して作製しておく。
その後、ゲル電解質層740を、2つの電極基板766,766の間、及び、電極基板766と総正極基板751又は総負極基板756との間に介在させるようにして、積層方向DL(厚さ方向DT)にこれらを積層する。かくして、前述の発電要素710ができあがる(図9,10参照)。
さらに、この発電要素710の総正極基板751の正極タブ部771を、総負極基板756の負極タブ部772をそれぞれ封口蓋82に貫通させた後、この発電要素710を電気ケース本体81に収容し、封口蓋82で電池ケース本体81を溶接で封口する。かくして、電池701ができあがる(図1参照)。
(実施形態3)
本実施形態3にかかる車両800は、前述した電池1,501,701のいずれかを複数搭載したものである。具体的には、図11に示すように、車両800は、エンジン840、フロントモータ820およびリアモータ830を併用して駆動するハイブリッド自動車である。この車両800は、車体890、エンジン840、これに取り付けられたフロントモータ820、リアモータ830、ケーブル850、インバータ860、及び、複数の電池1,501,701を自身の内部に有する組電池810を有している。
本実施形態3にかかる車両800は、前述の電池1,501,701のいずれかを搭載しているので、活物質層21,31,521,531での結着力に起因する不具合を抑制しつつ、安定して使用できる車両800とすることができる。
(実施形態4)
また、本実施形態4のハンマードリル900は、前述した電池1,501,701のいずれかを含むバッテリパック910を搭載したものであり、図12に示すように、バッテリパック910、本体920を有する電池搭載機器である。なお、バッテリパック910は、本体920のパック収容部921に脱着可能に収容されている。
本実施形態4にかかるハンマードリル900は、前述の電池1,501,701のいずれかを搭載しているので、活物質層21,31,521,531での結着力に起因する不具合を抑制しつつ、安定して使用できるハンマードリル900とすることができる。
以上において、本発明を実施形態1〜実施形態4及び変形形態1に即して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。
例えば、実施形態1では、電極基板26,36としてアルミニウム箔或いは銅箔を用いたが、例えば、材質をニッケルやステンレス等としても良い。また、金属箔の他に、例えば、金属板や、導電性を有する樹脂フィルムを用いても良い。
また、実施形態1,変形形態1では、セパレータ或いは固体電解質層を正電極板及び負電極板の間に介在させた積層型のリチウムイオン二次電池としたが、そのセパレータ,固体電解質層の代わりに、実施形態2で示したゲル電解質層を用いた形態としても良い。また、実施形態2では、ゲル電解質層を用いたバイポーラ型のリチウムイオン二次電池としたが、ゲル電解質層の代わりに、実施形態1,変形形態1で示したセパレータ或いは固体電解質層を用いたバイポーラ型の電池としても良い。
また、変形形態1では、正極活物質層521、固体電解質層540及び負極活物質層531を、この順に一層ずつ積層して、発電要素を形成した。
しかし、これら正極活物質層、固体電解質層及び負極活物質層を形成し積層する手順に、特に限定はなく、例えば、正極基板上に正極活物質層を、負極基板上に負極活物質層をそれぞれ別々に形成し、層形成装置を用いて、正極活物質層上、或いは、負極活物質層上に未圧縮固体電解質を形成する。その後、この未圧縮固体電解質層を介して負極活物質層と正極活物質層とを重ねて、三者を合わせて、プレス装置を用いて圧縮して、固体電解質層を形成して、それらを積層しても良い。
さらに、例えば、層形成装置を用いて、正極活物質層上、或いは、負極活物質層上に未圧縮固体電解質層を形成した後にプレスして、正極活物質層上に固体電解質層、或いは、負極活物質層上に固体電解質層を形成しておく。そして、正極活物質層上に形成した固体電解質層に未圧縮負極活物質層を、或いは、正極活物質層上に形成した固体電解質層に未圧縮正極活物質層を堆積させて、全体をプレスしても良い。
【0002】
課題を解決するための手段
[0006]
そして、本発明の一態様における解決手段は、導電性の電極基板と、上記電極基板の基板主面上に形成された、活物質粒子、活物質層用バインダ樹脂、及び固体電解質からなる活物質層用固体電解質粒子を有する活物質層と、を備える電極板の製造方法であって、上記活物質粒子、上記活物質層用バインダ樹脂からなる活物質層用樹脂粒子、及び上記活物質層用固体電解質粒子を、予め混合した混合粒子群を、静電スクリーン印刷法により、上記電極基板の上記基板主面上に堆積させて未圧縮活物質層を形成する層形成工程を備える電極板の製造方法である。
[0007]
本発明の電極板の製造方法では、活物質粒子と樹脂粒子とを予め混合した混合粒子群を、静電スクリーン印刷法で基板主面上に堆積させる。このため、樹脂粒子上に活物質粒子を静電スクリーン法で堆積させる場合に比して、未圧縮活物質層内において活物質粒子と樹脂粒子とを均一に分散させることができる。従って、この未圧縮活物質層を用いて形成した活物質層では、活物質粒子同士をバインダ樹脂により適切に結着させることができる。かくして、活物質粒子同士の結着力を向上させた電極板を製造できる。
[0008]
なお、混合粒子群には、活物質粒子及び樹脂粒子のほか、導電助剤等の粒子を含んでいても良い。また、電極基板として、例えば、アルミニウム箔、銅箔、ニッケル箔、ステンレス箔などの金属箔や、金属板や、導電性を有する樹脂フィルム等を用いることができる。
また、バインダ樹脂としては、熱可塑性を有する樹脂を用いると良く、具体的には、熱圧プレス工程において活物質粒子同士を熱融着により結着可能な特性を有する樹脂、例えば、ポリフッ化ビニリデン(以下、PVDFとも言う)、ポリテトラフルオロエテレン(PTFE)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン・フッ化ビニリデン系共重合体、六フッ化プロピレン・フッ化ビニリデン系共重合体、四フッ化エチレン・パーフルオロビニルエーテル系共重合体等のフッ素系樹脂や、スチレンブタジエンゴム(SBR)等のゴム状樹脂が挙げられる。さらに、樹脂粒子としては、例えば、上述のバインダ樹脂を、静電スクリーン印刷法で使用可能なように、粒状にしたものが挙げられる。
[0009]
さらに、上述の電極板の製造方法であって、前記層形成工程で形成した前記未圧縮活物質層を加熱しつつ圧縮して前記活物質層用バインダ樹脂により前記活物質粒子及び前記活物質層用固体電解質粒子同士を
【0003】
結着させる熱圧プレス工程を備える電極板の製造方法とすると良い。
[0010]
本発明の電極板の製造方法では、層形成工程で形成した未圧縮活物質層を加熱しつつ圧縮する熱圧プレス工程を備える。このため、未圧縮活物質層内の樹脂粒子を軟化変形させて、厚み方向に見て、いずれの部位でも、活物質粒子とバインダ樹脂との比率が一定となる活物質層を形成できる。従って、活物質粒子同士をバインダ樹脂の熱融着により確実に結着させた電極板を製造できる。
さらに、上述の電極板の製造方法であって、前記電極板は、前記活物質層上に固体電解質層用固体電解質粒子及び固体電解質層用バインダ樹脂からなる固体電解質層を有してなり、前記熱圧プレス工程の後に、上記固体電解質層用バインダ樹脂からなる固体電解質層用樹脂粒子及び上記固体電解質層用固体電解質粒子を、予め混合した混合粒子群を、静電スクリーン印刷法により、前記活物質層上に堆積させて未圧縮固体電解質層を形成する未圧縮固体電解質層形成工程を備える電極板の製造方法とすると良い。
さらに、上述の電極板の製造方法であって、前記固体電解質層用固体電解質粒子は、前記活物質層用固体電解質粒子と同材質であり、前記固体電解質層用樹脂粒子及び前記固体電解質層用バインダ樹脂は、前記活物質層用樹脂粒子及び前記活物質層用バインダ樹脂と同材質である電極仮の製造方法とすると良い。
さらに、上述の電極板の製造方法であって、前記未圧縮固体電解質層形成工程で形成した前記未圧縮固体電解質層を加熱しつつ圧縮して、前記固体電解質層用バインダ樹脂により前記固体電解質層用固体電解質粒子同士を結着させて前記固体電解質層を形成する固体電解質層熱圧プレス工程を備える電極板の製造方法とすると良い。
さらに、上述の電極板の製造方法であって、前記電極板は、前記活物質粒子とは逆極性の逆極性活物質粒子、逆極性活物質層用バインダ樹脂、及び逆極性活物質層用固体電解質粒子からなる逆極性活物質層を前記固体電解質層上に有してなり、前記固体電解質層熱圧プレス工程の後に、上記逆極性活物質粒子、上記逆極性活物質層用バインダ樹脂からなる逆極性活物質層用樹脂粒子、及び上記逆極性活物質層用固体電解質粒子を、予め混合した混合粒子群を、静電スクリーン印刷法により、前記固体電解質層上に堆積させて未圧縮逆極性活物質層を形成する未圧縮逆極性活物質層形成工程を備える電極板の製造方法とすると良い。
さらに、上述の電極板の製造方法であって、前記逆極性活物質層用固体電解質粒子は、前記活物質層用固体電解質粒子及び前記固体電解質層用固体電解質粒子と同材質であり、前記逆極性活物質層用樹脂粒子及び前記逆極性活物質層用バインダ樹脂は、前記活物質層用樹脂粒子及び前記固体電解質層用樹脂粒子、並びに、前記活物質層用バインダ樹脂及び前記固体電解質層用バインダ樹脂と同材質である電極板の製造方法とすると良い。
さらに、上述の電極板の製造方法であって、前記未圧縮逆極性活物質層形成工程で形成した前記未圧縮逆極性活物質層を加熱しつつ圧縮して、前記逆極性活物質層用バインダ樹脂により前記逆極性活物質粒子、及び前記逆極性活物質層用固体電解質粒子同士を結着させて前記逆極性活物質層を形成する逆極性活物質層熱圧プレス工程を備える電極板の製造方法とすると良い。
[0011]
さらに、上述のいずれかの電極板の製造方法であって、前記電極基板は金属からなる電極板の製造方法とすると良い。
[0012]
ところで、電極板の製造方法として、活物質粒子や結着材を分散媒に分散させてペーストとし、これを電極基板である金属箔上に塗布し、その後その分散媒を蒸発させて活物質層を形成する方法が知られている。
しかしながら、上述の方法では、塗布したペーストによって金属箔が腐食されてしまう場合がある。具体的には、例えば、分散媒として水を、活物質粒子としてLi化合物をそれぞれ用いたペーストを用意し、これをアルミニウムからなる電極基板に塗布すると、その分散媒である水が電離して強アルカリ性を示すため、アルミニウムが腐食される。しかも、これと共に水素ガスが発生して、乾燥後の活物質層内に気孔が残存してしまうため、不均一な活物質層となり、この電極板を用いた電池の、電池性能が低下してしまう虞がある。
[0013]
これに対し、本発明の製造方法では、電極基板が金属からなるので、良好な導電性が得られる。その上、静電スクリーン印刷法を用いており、分散媒を用いないので、これによる金属製の電極基板に腐食が発生するのを防止して、電極基板に活物質層を適切に形成できる。
[0014]
さらに、他の態様における解決手段は、導電性の電極基板と、上記電極基板の基板主面上に形成された、活物質粒子、活物質層用バインダ樹脂、及び固体電解質からなる活物質層用固体電解質粒子を有する活物質層と、を備える電極板であって、上記活物質層は、上記活物質粒子と上記活物質層用バインダ樹脂と上記活物質層用固体電解質粒子との比率が、その厚み方向に一定にされてなり、上記活物質粒子及び上記活物質層用固体電解質粒子同士が、熱融着した上記活物質層用バインダ樹脂により、互いに結着してなる電極板である。
[0015]
本発明の電極板では、活物質層において、活物質粒子とバインダ樹脂との比率が
【0004】
その厚み方向に一定にされてなり、活物質粒子同士が熱融着したバインダ樹脂により互いに結着してなる。このため、活物質粒子同士の結着力を向上させた電極板とすることができる。
さらに、上述の電極板であって、前記活物質層上に固体電解質層用バインダ樹脂及び固体電解質層用固体電解質粒子からなる固体電解質層を有してなり、上記固体電解質層は、上記固体電解質層用バインダ樹脂と上記固体電解質層用固体電解質粒子との比率が、その厚み方向に一定にされてなり、上記固体電解質層用固体電解質粒子同士が、熱融着した上記固体電解質層用バインダ樹脂により、互いに結着してなる電極板とすると良い。
さらに、上述の電極板であって、前記固体電解質層用固体電解質粒子は、前記活物質層用固体電解質粒子と同材質であり、前記固体電解質層用バインダ樹脂は、前記活物質層用バインダ樹脂と同材質である電極板とすると良い。
さらに、上述の電極板であって、前記固体電解質層上に、前記活物質粒子とは逆極性の逆極性活物質粒子、逆極性活物質層用バインダ樹脂及び逆極性活物質層用固体電解質粒子を有する逆極性活物質層を有してなり、上記逆極性活物質膚は、上記逆極性活物質粒子と逆極性活物質層用バインダ樹脂と上記逆極性活物質層用固体電解質粒子との比率が、その厚み方向に一定にされてなり、上記逆極性活物質粒子及び上記逆極性活物質層用固体電解質粒子同士が、熱融着した上記逆極性活物質層用バインダ樹脂により、互いに結着してなる電極板とすると良い。
さらに、上述の電極板であって、前記逆極性活物質層用固体電解質粒子は、前記活物質層用固体電解質粒子及び前記固体電解質層用固体電解質粒子と同材質であり、前記逆極性活物質層用バインダ樹脂は、前記活物質層用バインダ樹脂及び前記固体電解質層用バインダ樹脂と同材質である電極板とすると良い。
[0016]
さらに、他の態様における解決手段は、前述したいずれかの電極抜を用いてなる電池である。
[0017]
本発明の電池では、前述した電極板を用いるので、正極活物質層或いは負極活物質層において、活物質粒子同士の結着力が高く、例えば、充放電による膨張・圧縮や使用中の振動等による、活物質粒子の脱落や剥がれといった不具合を抑制した電池とすることができる。
[0018]
なお、電池としては、例えば、正極用の電極基板上に正極活物質層を形成してなる正電極板と、負極用の電極基板上に負極活物質層を形成してなる負電極仮とを用いてなる電池や、電極基板の一方の基板主面上に正極活物質層を、他方の基板主面上に負極活物質層をそれぞれ形成してなる電極板を用いてなるバイポーラ電池等が挙げられる。
[0019]
さらに、他の態様における解決手段は、前述した電池を搭載した車両である。
[0020]
本発明の車両では、前述の電池を搭載するので、活物質層での結着力に起因する不具合を抑制しつつ、安定して使用できる車両とすることができる。
[0021]
なお、車両としては、その動力源の全部あるいは一部に電池による電気エネルギを使用している車両であれば良く、例えば、電気自動車、ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動東ハイブリッド鉄道車両、フォークリフト、電気車いす、電動アシスト自転車、電動スクータが挙げられる。
[0022]
さらに、他の態様における解決手段は、前述した電池を搭載した電池搭載機器である。
[0023]
本発明の電池搭載機器では、前述の電池を搭載するので、活物質層での結着力に起因する不具合を抑制しつつ、安定して使用できる電池搭載機器とすることができる。
[0024]
なお、電池搭載機器としては、電池を搭載しこれをエネルギー源の少なくとも1つとして利用する機器であれば良く、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話、電池駆動の電動工具、無停電電源装置など、電池で駆動される各種の家電製品、オフィス機器、産業機器が挙げられる。
【0005】
図面の簡単な説明
[0025]
[図1]参考形態1,参考形態2,実施形態1にかかる電池の斜視図である。
[図2]参考形態1,実施形態1にかかる電池の部分断面図である。
[図3]参考形態1,実施形態1の発電要素の斜視図である。
[図4]参考形態1の発電要素の部分拡大断面図(図3のA−A断面図)である。
[図5]参考形態1,参考形態2にかかる層形成工程及び熱圧プレス工程の説明図である。
[図6A]参考形態1にかかる層形成工程の説明図である。
[図6B]参考形態1にかかる層形成工程の説明図である。
[図7]実施形態1の発電要素の部分拡大断面図(図3のA−A断面図)である。
[図8]参考形態2にかかる電池の部分断面図である。
[図9]参考形態2の発電要素の斜視図である。
[図10]参考形態2の発電要素の部分拡大断面図(図9のB−B断面図)である。
[図11]実施形態2にかかる車両の説明図である。
[図12]実施形態3にかかるハンマードリルの説明図である。
符号の説明
[0026]
1,501,701 電池
10,510,710 発電要素
20,520 正電極板(電極板,金属箔)
21,521 正極活物質層(活物質層)
21B 未圧縮正極活物質層(未圧縮活物質層)
22 正極活物質粒子(活物質粒子)
23,33 結着材(バインダ樹脂)
23G,33G 結着粒子(樹脂粒子)
26 正極基板(電極基板)
27 第1正極基板主面(基板主面)
28 第2正極基板主面(基板主面)
30,530 負電極板(電極板)
【0006】
31,531 負極活物質層(活物質層)
31B 未圧縮負極活物質層(未圧縮活物質層)
32 負極活物質粒子(活物質粒子)
36 負極基板(電極基板)
37 第1負極基板主面(基板主面)
38 第2負極基板主面(基板主面)
750 第1電極板(電極板)
751 総正極基板(電極基板)
752 総正極主面(基板主面)
755 第2電極板(電極板)
756 総負極基板(電極基板)
757 総負極主面(基板主面)
760 第3電極板(電極板)
766 電極基板
767 第1基板主面(基板主面)
768 第2基板主面(基板主面)
800 車両
810 組電池(電池)
900 ハンマードリル(電池搭載機器)
910 バッテリパック(電池)
DT 厚み方向
MX1,MX2,MX3,MX5 混合粒子群
発明を実施するための最良の形態
[0027]
(参考形態1)
次に、本発明の参考形態1について、図面を参照しつつ説明する。
本参考形態1にかかる電池1の斜視図を図1に、この電池1の部分断面図を図2にそれぞれ示す。
この電池1は、電池ケース80、及び、この電池ケース80内に収容された発電要素1
【0007】
0を有するリチウムイオン二次電池である(図1,2参照)。
[0028]
このうち、電池ケース80は、金属製で上部が開口した有底矩形箱形の電池ケース本体81と、金属からなる板状で、その電池ケース本体81の開口を閉塞する封口蓋82とを含む(図1参照)。
このうち、封口蓋82からは、発電要素10の正電極板20と電気的に接続した、アルミニウムからなる正極集電部材71の先端部71Aが、また、発電要素10の負電極板30と電気的に接続した、銅からなる負極集電部材72の先端部72Aが、それぞれ突出している(図1,2参照)。なお、封口蓋82と、正極集電部材71、又は、負極集電部材72との間には、絶縁樹脂からなる絶縁部材75がそれぞれ介在しており、封口蓋82と、正極集電部材71又は負極集電部材72とを絶縁している。
[0029]
また、発電要素10は、アルミニウム箔からなる正極基板26、及び、正極基板26上に形成された正極活物質層21を有する正電極板20と、銅箔からなる負極基板36、及び、この負極基板36上に形成された負極活物質層31を有する負電極板30と、セパレータ40とを有する(図3参照)。この発電要素10は、正電極板20と負電極板30とを、これらの間にセパレータ40を介して、積層方向DLに複数積層してなる(図3,4参照)。また、この発電要素10は、図示しない電解液を含む。
[0030]
このうち正電極板20は、具体的には、正極基板26の両面をなす第1正極基板主面27及び第2正極基板主面28上に、コバルト酸リチウム(LiCoO)からなる正極活物質粒子22、及び、PVDFからなる結着材23を含む正極活物質層21を備える(図4参照)。さらに、この正極活物質層21には、正極活物質粒子22及び結着材23のほか、アセチレンブラックからなる導電助剤粒子25を含む。
なお、本参考形態1では、この正極活物質層21内における、これらの重量比を、正極活物質粒子22:結着材23:導電助剤粒子25=85:5:10とした。
[0031]
しかも、正極活物質層21では、正極活物質粒子22と結着材23との比率が、その厚み方向DT(前述の積層方向DLと同方向、図3,4参照)に一定(同じ)にされてなり、正極活物質粒子22同士が、熱融着した結着材23により互いに結着してなる。
かくして、正極活物質粒子22同士の結着力を向上させた正電極板20とすることができる。
【0008】
[0032]
また、負電極板30は、具体的には、負極基板36の両面をなす第1負極基板主面37及び第2負極基板主面38上に、グラファイトからなる負極活物質粒子32、及び、PVDFからなる結着材33を含む負極活物質層31を形成している(図4参照)。
なお、この負極活物質層31内における、これらの重量比を、負極活物質粒子32:結着材33=95:5とした。
[0033]
しかも、負極活物質層31では、負極活物質粒子32と結着材33との比率が、その厚み方向DT(積層方向DL)に一定(同じ)にされてなり、負極活物質粒子32同士が、熱融着した結着材33により互いに結着してなる。
かくして、負極活物質粒子32同士の結着力を向上させた負電極板30とすることができる。
[0034]
また、本参考形態1にかかる電池1では、上述の正電極板20及び負電極板30を用いるので、正極活物質層21において、正極活物質粒子22同士の結着力が高い。また、負極活物質層31においても同様に、負極活物質粒子32同士の結着力が高い。このため、例えば、充放電による活物質層21,31の膨張・圧縮や使用中の振動等による、活物質粒子22,32の脱落や剥がれといった不具合を抑制した電池1とすることができる。
[0035]
次に、本参考形態1にかかる電池1の製造方法について、図面を参照しつつ説明する。
まず、正極基板26にプレス前の未圧縮正極活物質層21Bを形成する層形成工程について図5、6を参照しつつ説明する。
[0036]
層形成工程に用いる層形成装置100Xは、図5に示すように、矩形平板形状で、500メッシュのステンレス製のスクリーン110と、矩形平板状のステンレス製の受け台120と、ブラシ130と、電源装置140と、所定形状の貫通孔(図示しない)を有するマスク150と、混合粒子群MX1をスクリーン110上(図5中、上方)に供給する供給部160Xとを備える。このうち、供給部160Xは、自身の内部に混合粒子群MX1を収容しており、スクリーン110上に混合粒子群MX1を供給する。
[0037]
また、電源装置140は、スクリーン110と、このスクリーン110に対向した位置にある受け台120との間に電圧を印加する。具体的には、電源装置140の負極をスクリー
【0011】
さらに、この発電要素10の正電極板20(正極基板26)に正極集電部材71を、負電極板30(負極基板36)に負極集電部材72をそれぞれ接合した後(図3参照)、この発電要素10を電気ケース本体81に収容し、図示しない電解液を電池ケース本体81に注液してセパレータ40に吸収させた後、封口蓋82で電池ケース本体81を溶接で封口する。かくして、電池1ができあがる(図1参照)。
[0044]
本参考形態1の正電極板20の製造方法では、正極活物質粒子22と結着粒子23Gとを予め混合した混合粒子群MX1を、静電スクリーン印刷法で正極基板26の第1正極基板主面27(第2正極基板主面28)上に堆積させる。このため、結着粒子23G上に正極活物質粒子22を静電スクリーン印刷法で堆積させる場合に比して、未圧縮正極活物質層21B内において正極活物質粒子22と結着粒子23Gとを均一に分散させることができる。従って、この未圧縮正極活物質層21Bを用いて熱圧プレス工程で形成した正極活物質層21では、正極活物質粒子22同士を結着材23により適切に結着させることができる。かくして、正極活物質粒子22同士の結着力を向上させた正電極板20を製造できる。
[0045]
同様に、負電極板30の製造方法では、負極活物質粒子32と結着粒子33Gとを予め混合した混合粒子群MX2を、静電スクリーン印刷法で負極基板36の第1負極基板主面37(第2負極基板主面38)上に堆積させる。このため、結着粒子33G上に負極活物質粒子32を静電スクリーン印刷法で堆積させる場合に比して、未圧縮負極活物質層31B内において負極活物質粒子32と結着粒子33Gとを均一に分散させることができる。従って、この未圧縮負極活物質層31Bを用いて熱圧プレス工程で形成した負極活物質膚31では、負極活物質粒子32同士を結着材33により適切に結着させることができる。かくして、負極活物質粒子32同士の結着力を向上させた負電極板30を製造できる。
[0046]
また、熱圧プレス工程により、未圧縮正極活物質層21B内の結着粒子23Gを軟化変形させて、厚み方向DTに見て、いずれの部位でも、正極活物質粒子22と結着材23との比率が一定となる正極活物質層21を形成できる。従って、正極活物質粒子22同士を結着材23の熱融着により確実に結着させた正電極板20を製造できる。
[0047]
同様に、熱圧プレス工程により、未圧縮負極活物質層31B内の結着粒子33Gを軟
【0012】
化変形させて、厚み方向DTに見て、いずれの部位でも、負極活物質粒子32と結着材33との比率が一定となる負極活物質層31を形成できる。従って、負極活物質粒子32同士を結着材33の熱融着により確実に結着させた負電極板30を製造できる。
[0048]
また、正電極板20において、正極基板26をアルミニウムからなるものとしたので、良好な導電性が得られる。その上、静電スクリーン印刷法を用いて、分散媒を用いないので、これによる正極基板26の腐食の発生を防止して、正極基板26に正極活物質層21を適切に形成できる。
[0049]
(実施形態1)
次に、本発明の実施形態1にかかる電池501について、図1〜3,5,7を参照しつつ説明する。
本実施形態1は、セパレータ及び電解液の代わりに固体電解質を用いる点、即ち、その電池501の正電極板と負電極板との間に固体電解質層540を介在させている点、及び、それに伴い正電極板の正極活物質層内、及び、負電極板の負極活物質層内に固体電解質粒子を含む点で、前述の参考形態1と異なり、それ以外は同様である。
そこで、参考形態と異なる点を中心に説明し、同様の部分の説明は省略または簡略化する。なお、同様の部分については同様の作用効果を生じる。また、同内容のものには同番号を付して説明する。
[0050]
本実施形態1にかかる電池501は、電池ケース80、及び、この電池ケース80内に収容された発電要素510を有するリチウムイオン二次電池である(図1,2参照)。
発電要素510は、アルミニウム箔からなる正極基板26、及び、正極基板26上に形成された正極活物質層521を有する正電極板520と、銅箔からなる負極基板36、及び、この負極基板36上に形成された負極活物質層531を有する負電極板530とを、積層方向DLにいずれも交互に複数積層してなる(図3,7参照)。なお、正電極板520の正極活物質層521と、この正電極板520と隣りあう負電極板530の負極活物質層531との間には、固体電解質層540が介在している(図7参照)。
[0051]
このうち正電極板520は、具体的には、正極基板26の両面をなす第1正極基板主面27及び第2正極基板主面28上に、コバルト酸リチウム(LiCoO)からなる正極活
【0013】
物質粒子22、及び、PVDFからなる結着材23を含む正極活物質層521を備える(図7参照)。さらに、この正極活物質層521には、正極活物質粒子22及び結着材23のほか硫化物系固体電解質(LiS−Pガラス)からなる固体電解質粒子24を含む。
なお、本実施形態1では、この正極活物質層521内における、これらの重量比を、正極活物質粒子22:結着材23:固体電解質粒子24=67:5:28とした。
[0052]
しかも、正極活物質層521では、正極活物質粒子22と結着材23との比率が、その厚み方向DT(前述の積層方向DLと同方向、図3,7参照)に一定(同じ)にされてなり、正極活物質粒子22同士が、熱融着した結着材23により互いに結着してなる。
かくして、参考形態1と同様、正極活物質粒子22同士の結着力を向上させた正電極板520とすることができる。
[0053]
また、負電極板530は、具体的には、負極基板36の両面をなす第1負極基板主面37及び第2負極基板主面38上に、グラファイトからなる負極活物質粒子32、PVDFからなる結着材33、及び、硫化物系固体電解質(LiS−Pガラス)からなる固体電解質粒子34を含む負極活物質層531を形成している(図7参照)。
なお、この負極活物質層531内における、これらの重量比を、負極活物質粒子32:結着材33:固体電解質粒子34=47.5:5:47.5とした。
[0054]
しかも、負極活物質層531では、負極活物質粒子32と結着材33との比率が、その厚み方向DT(積層方向DL)に一定(同じ)にされてなり、負極活物質粒子32同士が、熱融着した結着材33により互いに結着してなる。
かくして、参考形態1と同様、負極活物質粒子32同士の結着力を向上させた負電極板530とすることができる。
[0055]
次に、本実施形態1にかかる電池501の製造方法について、図5を参照しつつ説明する。
まず、参考形態1と同様の層形成装置100Xを用いて層形成工程を行い、正極基板26にプレス前の未圧縮正極活物質層(図示しない)を形成する。但し、導電助剤粒子25を除く、正極活物質粒子22、結着粒子23G、及び、硫化物系固体電解質(LiS−Pガラス)からなる粒状の固体電解質粒子24を含み、これらを十分混合した混合粒子群MX3を、層形成装置100Xの供給部160Xから供給する点で、参考形
【0014】
態1と異なる(図5参照)。
[0056]
次いで、参考形態1と同様のプレス装置200X(図5参照)を用いて熱圧プレス工程を行い、正極基板26の片側(第1正極基板主面27側)に、圧縮済みの正極活物質層521を形成する。
[0057]
次に、上述の層形成装置100X及びプレス装置200Xと同様の、層形成装置100Z及びプレス装置200Zを用いて、層形成工程及び熱圧プレス工程を行い、正極基板26上に形成した正極活物質層521上に、さらに固体電解質層540を積層,形成する。
但し、層形成装置100Zの供給部160Zには、硫化物系固体電解質(LiS−Pガラス)からなる粒状の固体電解質粒子41、及び、結着材42をなすPVDFからなる粒状の結着粒子42Gを含み、これらを十分混合してなる混合粒子群MX4を収容している(図5参照)。なお、この点でのみ、正極活物質層521を形成する前述の層形成工程及び熱圧プレス工程と異なるだけであるので、これらの説明を省略する。
[0058]
次いで、参考形態1と同様の、層形成装置100Y及びプレス装置200Yを用いて、層形成工程及び熱圧プレス工程を行い、固体電解質層540上に、さらに負極活物質層531を積層,形成する。
但し、負極活物質粒子32及び結着粒子33Gのほか、固体電解質粒子34含み、これらを十分混合した混合粒子群MX5を、層形成装置100Yの供給部160Yから供給する点で、参考形態1と異なる(図5参照)。
[0059]
さらに、上述の層形成装置100X,100Y,100Z及びプレス装置200X,200Y,200Zを繰り返し用いて、正極活物質層521、負極活物質層531、或いは、固体電解質層540を形成する。その後、正極基板26を裁断して、前述の発電要素510、即ち、正極基板26上に形成された正極活物質層521を有する正電極板520と、負極基板36上に形成された負極活物質層531を有する負電極板530と、正極活物質層521と負極活物質層531との間に介在する固体電解質層540とを有する発電要素510ができる(図3,7参照)。
さらに、この発電要素510の正電極板520(正極基板26)に正極集電部材71を、負電極板530(負極基板36)に負極集電部材72をそれぞれ接合した後(図3参照)
【0015】
、この発電要素510を電気ケース本体81に収容し、封口蓋82で電池ケース本体81を溶接で封口する。かくして、電池501ができあがる(図1参照)。
[0060]
(参考形態2)
次に、本発明の参考形態2にかかる電池701について、図1,5,8〜10を参照しつつ説明する。
本参考形態2は、その電池701がバイポーラ型の電池である点、及び、ゲル電解質を用いている点で、前述の参考形態1と異なる。
[0061]
この電池701は、電池ケース80、及び、この電池ケース80内に収容された発電要素710を有するバイポーラ型のリチウムイオン二次電池である(図1,8参照)。
このうち、発電要素710は、図9中、最上部に位置する総正極基板751と、最下部に位置する総負極基板756とを有する。また、これらの間に、いずれも複数の、正極活物質層21、負極活物質層31、ゲル電解質層740及び金属箔からなる電極基板766を、積層方向DLに積層されている(図9,10参照)。なお、各々の電極基板766は、図9中、左奥から右手前方向の寸法が総正極基板751(総負極基板756)より短い、矩形箔状である。
[0062]
この参考形態2における、正極活物質層21及び負極活物質層31はいずれも参考形態1における正極活物質層21及び負極活物質層31と同様である。即ち、正極活物質層21には、コバルト酸リチウム(LiCoO)からなる正極活物質粒子22、PVDFからなる結着材23、及び、アセチレンブラックからなる導電助剤粒子25が含まれる。一方、負極活物質層31には、グラファイトからなる負極活物質粒子32、及び、PVDFからなる結着材33が含まれる。
[0063]
また、ゲル電解質層740は、三次元的な網目構造を構成した、ポリエチレンオキシドからなるポリマー(図示しない)と電解液(図示しない)とを有する。このゲル電解質層740は、ポリマーの網目がなす空隙に電解液(図示しない)を保持させたゲル状の電解質である。
なお、ポリマーとしては、上記の他に、例えば、ポリプロピレンオキシド、ポリエステル系樹脂、アラミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリフッ化ビニリデン、ポリビニルクロライド、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタクリレート、これらの共重合体、これらのアロ
【0017】
ル電解質層740が介在している形態をなしていると見ることができる。
[0067]
なお、総正極基板751には正極タブ部771が、また、総負極基板756には負極タブ部772が、それぞれ図9中、左手前方向に延出している。この正極タブ部771の先端部771A、及び、負極タブ部772の先端部772Aが、電池ケース80の封口蓋82を貫通し、電池ケース80からその外部に突出して、電池701の外部端子をなしている(図1,8参照)。
[0068]
本参考形態2の第1電極板750及び第3電極板760では、参考形態1,実施形態1と同様、これらに形成された正極活物質層21が、正極活物質粒子22と結着材23との比率が、その厚み方向DTに一定(同じ)にされてなり、正極活物質粒子22同士が、熱融着した結着材23により互いに結着してなる。
また、第2電極板755及び第3電極板760では、参考形態1,実施形態1と同様、これらに形成された負極活物質層31が、負極活物質粒子32と結着材33との比率が、その厚み方向DTに一定(同じ)にされてなり、負極活物質粒子32同士が、熱融着した結着材33により互いに結着してなる。
かくして、正極活物質粒子22同士、或いは、負極活物質粒子32同士の結着力を向上させた第1電極板750、第2電極板755及び第3電極板760とすることができる。
[0069]
なお、本参考形態2にかかる電池701の製造にあたっては、前述の参考形態1の層形成装置100X,100Y、及び、プレス装置200X,200Yを用いて(図5参照)、電極基板766(或いは、総正極基板751又は総負極基板756)上に正極活物質層21、或いは負極活物質層31を形成する。
具体的には、まず、実施形態1と同様の層形成装置100X及びプレス装置200X(図5参照)を用いて、層形成工程及び熱圧プレス工程を行い、電極基板766の第1基板主面767上に正極活物質層21を間欠的に形成する。次いで、電極基板766の第2基板主面768上に、実施形態1と同様の層形成装置100Y及びプレス装置200Y(図5参照)を用いて、層形成工程及び熱圧プレス工程を行い、電極基板766を挟んで正極活物質層21が配置された位置に負極活物質層31を形成する。なお、その後、長手方向DAに所定寸法になるように裁断して、矩形板状の電極基板766に形成する。
【0018】
[0070]
また、総正極基板751について、上述の層形成装置100X及びプレス装置200X(図5参照)を用いて、その総正極主面752上に正極活物質層21を形成する。さらに、総負極基板756について、層形成装置100Y及びプレス装置200Y(図5参照)を用いて、その総負極主面757上に負極活物質層31を形成する。
[0071]
また、別途、ゲル電解質層740を、電解質高分子(モノマー)を含有する電解液を金属箔上に塗布し、電子線照射によるラジカル重合によりモノマーを鉛させて膜を形成し、この膜を金属箔より剥がして矩形板状に裁断して作製しておく。
[0072]
その後、ゲル電解質層740を、2つの電極基板766,766の間、及び、電極基板766と総正極基板751又は総負極基板756との間に介在させるようにして、積層方向DL(厚さ方向DT)にこれらを積層する。かくして、前述の発電要素710ができあがる(図9,10参照)。
[0073]
さらに、この発電要素710の総正極基板751の正極タブ部771を、総負極基板756の負極タブ部772をそれぞれ封口蓋82に貫通させた後、この発電要素710を電気ケース本体81に収容し、封口蓋82で電池ケース本体81を溶接で封口する。かくして、電池701ができあがる(図1参照)。
[0074]
(実施形態2)
本実施形態2にかかる車両800は、前述した電池1,501,701のいずれかを複数搭載したものである。具体的には、図11に示すように、車両800は、エンジン840、フロントモータ820およびリアモータ830を併用して駆動するハイブリッド自動車である。この車両800は、車体890、エンジン840、これに取り付けられたフロントモータ820、リアモータ830、ケーブル850、インバータ860、及び、複数の電池1,501,701を自身の内部に有する組電池810を有している。
[0075]
本実施形態2にかかる車両800は、前述の電池1,501,701のいずれかを搭載しているので、活物質層21,31,521,531での結着力に起因する不具合を抑制しつつ、安定して使用できる車両800とすることができる。
[0076]
(実施形態3)
また、本実施形態3のハンマードリル900は、前述した電池1,501,701のいずれかを含むバッテリパック910を搭載したものであり、図12に示すように、バッテリパック
【0019】
910、本体920を有する電池搭載機器である。なお、バッテリパック910は、本体920のパック収容部921に脱着可能に収容されている。
[0077]
本実施形態3にかかるハンマードリル900は、前述の電池1,501,701のいずれかを搭載しているので、活物質層21,31,521,531での結着力に起因する不具合を抑制しつつ、安定して使用できるハンマードリル900とすることができる。
[0078]
以上において、本発明を実施形態1〜実施形態3に即して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。
例えば、参考形態1では、電極基板26,36としてアルミニウム箔或いは銅箔を用いたが、例えば、材質をニッケルやステンレス等としても良い。また、金属箔の他に、例えば、金属板や、導電性を有する樹脂フィルムを用いても良い。
[0079]
また、参考形態1,実施形態1では、セパレータ或いは固体電解質層を正電極板及び負電極板の間に介在させた積層型のリチウムイオン二次電池としたが、そのセパレータ,固体電解質層の代わりに、参考形態2で示したゲル電解質層を用いた形態としても良い。また、参考形態2では、ゲル電解質層を用いたバイポーラ型のリチウムイオン二次電池としたが、ゲル電解質層の代わりに、参考形態1,実施形態1で示したセパレータ或いは固体電解質層を用いたバイポーラ型の電池としても良い。
[0080]
また、実施形態1では、正極活物質層521、固体電解質層540及び負極活物質層531を、この順に一層ずつ積層して、発電要素を形成した。
しかし、これら正極活物質層、固体電解質層及び負極活物質層を形成し積層する手順に、特に限定はなく、例えば、正極基板上に正極活物質層を、負極基板上に負極活物質層をそれぞれ別々に形成し、層形成装置を用いて、正極活物質層上、或いは、負極活物質層上に未圧縮固体電解質を形成する。その後、この未圧縮固体電解質層を介して負極活物質層と正極活物質層とを重ねて、三者を合わせて、プレス装置を用いて圧縮して、固体電解質層を形成して、それらを積層しても良い。
さらに、例えば、層形成装置を用いて、正極活物質層上、或いは、負極活物質層上に未圧縮固体電解質層を形成した後にプレスして、正極活物質層上に固体電解質層、或いは、負極活物質層上に固体電解質層を形成しておく。そして、正極活物
本発明は、電極基板とこの基板主面に形成された活物質層とを備える電極板の製造方法、この電極板、電池、車両、及び、電池搭載機器に関する。
基板上に成膜する手法として、静電スクリーン印刷法が知られている。静電スクリーン印刷法とは、複数の目を有する静電スクリーンと基板の被塗面との間に高電圧(例えば、500V以上)を印加して静電界を発生させると共に、帯電させた粒子を静電スクリーンの目から静電界中に投入して、クーロン力によって、粒子を被塗面に向けて飛ばし、この被塗面に堆積(塗布)させる手法である。
特許文献1では、電極構成体(電極基板)に、予め結着剤(バインダ樹脂)を塗布した後に、静電スクリーン印刷法を用いて、電極材料(活物質粒子、導電助剤等)を塗布して(堆積させて)電極材料層(活物質層)を形成する電極(電極板)の製造方法が挙げられている。
特開2004−281221号公報
しかしながら、特許文献1では、結着剤(バインダ樹脂)の上に、電極材料(活物質粒子等)を堆積させるので、例えば、活物質粒子同士の間にバインダ樹脂が適切に介在できない。このため、電極材料層(活物質層)における活物質粒子同士の結着力が弱くなってしまう虞がある。
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであって、静電スクリーン印刷法を用いながらも、活物質層における活物質粒子同士の結着力を向上させた電極板の製造方法を提供することを目的とする。また、活物質粒子同士が良好に結着した活物質層を有する電極板、この電極板を用いてなる電池、この電池を搭載した車両、及び、電池搭載機器を提供することを目的とする。
そして、本発明の一態様におけるその解決手段は、導電性の電極基板と、上記電極基板の基板主面上に形成された、活物質粒子、活物質層用バインダ樹脂、及び固体電解質からなる活物質層用固体電解質粒子を有する活物質層と、を備える電極板の製造方法であって、上記活物質粒子、上記活物質層用バインダ樹脂からなる活物質層用樹脂粒子、及び上記活物質層用固体電解質粒子を、予め混合した混合粒子群を、スクリーンの目を通過させて帯電させ電界により飛ばして、上記電極基板の上記基板主面上に堆積させる静電スクリーン印刷法により、予め定めた形状に未圧縮活物質層を形成する層形成工程、前記層形成工程で形成した前記未圧縮活物質層を加熱しつつ圧縮して、前記活物質層用バインダ樹脂により前記活物質粒子及び前記活物質層用固体電解質粒子同士を結着させる熱圧プレス工程を備え、前記電極板は、前記活物質層上に固体電解質層用固体電解質粒子及び固体電解質層用バインダ樹脂からなる固体電解質層を有してなり、前記熱圧プレス工程の後に、上記固体電解質層用バインダ樹脂からなる固体電解質層用樹脂粒子及び上記固体電解質層用固体電解質粒子を、予め混合した混合粒子群を、スクリーンの目を通過させて帯電させ電界により飛ばして、前記活物質層上に堆積させる静電スクリーン印刷法により、予め定めた形状に未圧縮固体電解質層を形成する未圧縮固体電解質層形成工程を備える電極板の製造方法である。
本発明の電極板の製造方法では、活物質粒子と樹脂粒子とを予め混合した混合粒子群を、静電スクリーン印刷法で基板主面上に堆積させる。このため、樹脂粒子上に活物質粒子を静電スクリーン法で堆積させる場合に比して、未圧縮活物質層内において活物質粒子と樹脂粒子とを均一に分散させることができる。従って、この未圧縮活物質層を用いて形成した活物質層では、活物質粒子同士をバインダ樹脂により適切に結着させることができる。かくして、活物質粒子同士の結着力を向上させた電極板を製造できる。
加えて、本発明の電極板の製造方法では、層形成工程で形成した未圧縮活物質層を加熱しつつ圧縮する熱圧プレス工程を備える。このため、未圧縮活物質層内の樹脂粒子を軟化変形させて、厚み方向に見て、いずれの部位でも、活物質粒子とバインダ樹脂との比率が一定となる活物質層を形成できる。従って、活物質粒子同士をバインダ樹脂の熱融着により確実に結着させた電極板を製造できる。
なお、混合粒子群には、活物質粒子及び樹脂粒子のほか、導電助剤等の粒子を含んでいても良い。また、電極基板として、例えば、アルミニウム箔、銅箔、ニッケル箔、ステンレス箔などの金属箔や、金属板や、導電性を有する樹脂フィルム等を用いることができる。
また、バインダ樹脂としては、熱可塑性を有する樹脂を用いると良く、具体的には、熱圧プレス工程において活物質粒子同士を熱融着により結着可能な特性を有する樹脂、例えば、ポリフッ化ビニリデン(以下、PVDFとも言う)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン・フッ化ビニリデン系共重合体、六フッ化プロピレン・フッ化ビニリデン系共重合体、四フッ化エチレン・パーフルオロビニルエーテル系共重合体等のフッ素系樹脂や、スチレンブタジエンゴム(SBR)等のゴム状樹脂が挙げられる。さらに、樹脂粒子としては、例えば、上述のバインダ樹脂を、静電スクリーン印刷法で使用可能なように、粒状にしたものが挙げられる。
らに、上述の電極板の製造方法であって、記固体電解質層用固体電解質粒子は、前記活物質層用固体電解質粒子と同材質であり、前記固体電解質層用樹脂粒子及び前記固体電解質層用バインダ樹脂は、前記活物質層用樹脂粒子及び前記活物質層用バインダ樹脂と同材質である電極板の製造方法とすると良い。
さらに、上述の電極板の製造方法であって、前記未圧縮固体電解質層形成工程で形成した前記未圧縮固体電解質層を加熱しつつ圧縮して、前記固体電解質層用バインダ樹脂により前記固体電解質層用固体電解質粒子同士を結着させて前記固体電解質層を形成する固体電解質層熱圧プレス工程を備える電極板の製造方法とすると良い。
さらに、上述の電極板の製造方法であって、前記電極板は、前記活物質粒子とは逆極性の逆極性活物質粒子、逆極性活物質層用バインダ樹脂、及び逆極性活物質層用固体電解質粒子からなる逆極性活物質層を前記固体電解質層上に有してなり、前記固体電解質層熱圧プレス工程の後に、上記逆極性活物質粒子、上記逆極性活物質層用バインダ樹脂からなる逆極性活物質層用樹脂粒子、及び上記逆極性活物質層用固体電解質粒子を、予め混合した混合粒子群を、スクリーンの目を通過させて帯電させ電界により飛ばして、前記固体電解質層上に堆積させる静電スクリーン印刷法により、予め定めた形状に未圧縮逆極性活物質層を形成する未圧縮逆極性活物質層形成工程を備える電極板の製造方法とすると良い。
さらに、上述の電極板の製造方法であって、前記逆極性活物質層用固体電解質粒子は、前記活物質層用固体電解質粒子及び前記固体電解質層用固体電解質粒子と同材質であり、前記逆極性活物質層用樹脂粒子及び前記逆極性活物質層用バインダ樹脂は、前記活物質層用樹脂粒子及び前記固体電解質層用樹脂粒子、並びに、前記活物質層用バインダ樹脂及び前記固体電解質層用バインダ樹脂と同材質である電極板の製造方法とすると良い。
さらに、上述の電極板の製造方法であって、前記未圧縮逆極性活物質層形成工程で形成した前記未圧縮逆極性活物質層を加熱しつつ圧縮して、前記逆極性活物質層用バインダ樹脂により前記逆極性活物質粒子、及び前記逆極性活物質層用固体電解質粒子同士を結着させて前記逆極性活物質層を形成する逆極性活物質層熱圧プレス工程を備える電極板の製造方法とすると良い。
さらに、上述のいずれかの電極板の製造方法であって、前記電極基板は金属からなる電極板の製造方法とすると良い。
ところで、電極板の製造方法として、活物質粒子や結着材を分散媒に分散させてペーストとし、これを電極基板である金属箔上に塗布し、その後その分散媒を蒸発させて活物質層を形成する方法が知られている。
しかしながら、上述の方法では、塗布したペーストによって金属箔が腐食されてしまう場合がある。具体的には、例えば、分散媒として水を、活物質粒子としてLi化合物をそれぞれ用いたペーストを用意し、これをアルミニウムからなる電極基板に塗布すると、その分散媒である水が電離して強アルカリ性を示すため、アルミニウムが腐食される。しかも、これと共に水素ガスが発生して、乾燥後の活物質層内に気孔が残存してしまうため、不均一な活物質層となり、この電極板を用いた電池の、電池性能が低下してしまう虞がある。
これに対し、本発明の製造方法では、電極基板が金属からなるので、良好な導電性が得られる。その上、静電スクリーン印刷法を用いており、分散媒を用いないので、これによる金属製の電極基板に腐食が発生するのを防止して、電極基板に活物質層を適切に形成できる。
さらに、他の態様における解決手段は、導電性の電極基板と、上記電極基板の基板主面上に形成された、活物質粒子、活物質層用バインダ樹脂、及び固体電解質からなる活物質層用固体電解質粒子を有する活物質層と、を備える電極板であって、上記活物質層は、静電スクリーン印刷法を用いて、予め定めた形状に形成され、上記活物質粒子と上記活物質層用バインダ樹脂と上記活物質層用固体電解質粒子との比率が、その厚み方向に一定にされてなり、上記活物質粒子及び上記活物質層用固体電解質粒子同士が、熱融着した上記活物質層用バインダ樹脂により、互いに結着してなり、前記活物質層上に、固体電解質層用バインダ樹脂及び固体電解質層用固体電解質粒子からなる固体電解質層を有してなり、上記固体電解質層は、静電スクリーン印刷法を用いて、予め定めた形状に形成され、上記固体電解質層用バインダ樹脂と上記固体電解質層用固体電解質粒子との比率が、その厚み方向に一定にされてなり、上記固体電解質層用固体電解質粒子同士が、熱融着した上記固体電解質層用バインダ樹脂により、互いに結着してなる電極板である。
本発明の電極板では、活物質層において、活物質粒子とバインダ樹脂との比率がその厚み方向に一定にされてなり、活物質粒子同士が熱融着したバインダ樹脂により互いに結着してなる。このため、活物質粒子同士の結着力を向上させた電極板とすることができる。
らに、上述の電極板であって、前記固体電解質層用固体電解質粒子は、前記活物質層用固体電解質粒子と同材質であり、前記固体電解質層用バインダ樹脂は、前記活物質層用バインダ樹脂と同材質である電極板とすると良い。
さらに、上述の電極板であって、前記固体電解質層上に、前記活物質粒子とは逆極性の逆極性活物質粒子、逆極性活物質層用バインダ樹脂及び逆極性活物質層用固体電解質粒子を有する逆極性活物質層を有してなり、上記逆極性活物質層は、静電スクリーン印刷法を用いて、予め定めた形状に形成され、上記逆極性活物質粒子と上記逆極性活物質層用バインダ樹脂と上記逆極性活物質層用固体電解質粒子との比率が、その厚み方向に一定にされてなり、上記逆極性活物質粒子及び上記逆極性活物質層用固体電解質粒子同士が、熱融着した上記逆極性活物質層用バインダ樹脂により、互いに結着してなる電極板とすると良い。
さらに、上述の電極板であって、前記逆極性活物質層用固体電解質粒子は、前記活物質層用固体電解質粒子及び前記固体電解質層用固体電解質粒子と同材質であり、前記逆極性活物質層用バインダ樹脂は、前記活物質層用バインダ樹脂及び前記固体電解質層用バインダ樹脂と同材質である電極板とすると良い。
さらに、他の態様における解決手段は、前述したいずれかの電極板を用いてなる電池である。
本発明の電池では、前述した電極板を用いるので、正極活物質層或いは負極活物質層において、活物質粒子同士の結着力が高く、例えば、充放電による膨張・圧縮や使用中の振動等による、活物質粒子の脱落や剥がれといった不具合を抑制した電池とすることができる。
なお、電池としては、例えば、正極用の電極基板上に正極活物質層を形成してなる正電極板と、負極用の電極基板上に負極活物質層を形成してなる負電極板とを用いてなる電池や、電極基板の一方の基板主面上に正極活物質層を、他方の基板主面上に負極活物質層をそれぞれ形成してなる電極板を用いてなるバイポーラ電池等が挙げられる。
さらに、他の態様における解決手段は、前述した電池を搭載した車両である。
本発明の車両では、前述の電池を搭載するので、活物質層での結着力に起因する不具合を抑制しつつ、安定して使用できる車両とすることができる。
なお、車両としては、その動力源の全部あるいは一部に電池による電気エネルギを使用している車両であれば良く、例えば、電気自動車、ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動車、ハイブリッド鉄道車両、フォークリフト、電気車いす、電動アシスト自転車、電動スクータが挙げられる。
さらに、他の態様における解決手段は、前述した電池を搭載した電池搭載機器である。
本発明の電池搭載機器では、前述の電池を搭載するので、活物質層での結着力に起因する不具合を抑制しつつ、安定して使用できる電池搭載機器とすることができる。
なお、電池搭載機器としては、電池を搭載しこれをエネルギー源の少なくとも1つとして利用する機器であれば良く、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話、電池駆動の電動工具、無停電電源装置など、電池で駆動される各種の家電製品、オフィス機器、産業機器が挙げられる。
参考形態1,参考形態2,実施形態1にかかる電池の斜視図である。 参考形態1,実施形態1にかかる電池の部分断面図である。 参考形態1,実施形態1の発電要素の斜視図である。 参考形態1の発電要素の部分拡大断面図(図3のA−A断面図)である。 参考形態1,参考形態2にかかる層形成工程及び熱圧プレス工程の説明図である。 参考形態1にかかる層形成工程の説明図である。 実施形態1の発電要素の部分拡大断面図(図3のA−A断面図)である。 参考形態2にかかる電池の部分断面図である。 参考形態2の発電要素の斜視図である。 参考形態2の発電要素の部分拡大断面図(図9のB−B断面図)である。 実施形態2にかかる車両の説明図である。 実施形態3にかかるハンマードリルの説明図である。
(参考形態1)
次に、本発明の参考形態1について、図面を参照しつつ説明する。
本参考形態1にかかる電池1の斜視図を図1に、この電池1の部分断面図を図2にそれぞれ示す。
この電池1は、電池ケース80、及び、この電池ケース80内に収容された発電要素10を有するリチウムイオン二次電池である(図1,2参照)。
このうち、電池ケース80は、金属製で上部が開口した有底矩形箱形の電池ケース本体81と、金属からなる板状で、その電池ケース本体81の開口を閉塞する封口蓋82とを含む(図1参照)。
このうち、封口蓋82からは、発電要素10の正電極板20と電気的に接続した、アルミニウムからなる正極集電部材71の先端部71Aが、また、発電要素10の負電極板30と電気的に接続した、銅からなる負極集電部材72の先端部72Aが、それぞれ突出している(図1,2参照)。なお、封口蓋82と、正極集電部材71、又は、負極集電部材72との間には、絶縁樹脂からなる絶縁部材75がそれぞれ介在しており、封口蓋82と、正極集電部材71又は負極集電部材72とを絶縁している。
また、発電要素10は、アルミニウム箔からなる正極基板26、及び、正極基板26上に形成された正極活物質層21を有する正電極板20と、銅箔からなる負極基板36、及び、この負極基板36上に形成された負極活物質層31を有する負電極板30と、セパレータ40とを有する(図3参照)。この発電要素10は、正電極板20と負電極板30とを、これらの間にセパレータ40を介して、積層方向DLに複数積層してなる(図3,4参照)。また、この発電要素10は、図示しない電解液を含む。
このうち正電極板20は、具体的には、正極基板26の両面をなす第1正極基板主面27及び第2正極基板主面28上に、コバルト酸リチウム(LiCoO2)からなる正極活物質粒子22、及び、PVDFからなる結着材23を含む正極活物質層21を備える(図4参照)。さらに、この正極活物質層21には、正極活物質粒子22及び結着材23のほか、アセチレンブラックからなる導電助剤粒子25を含む。
なお、本参考形態1では、この正極活物質層21内における、これらの重量比を、正極活物質粒子22:結着材23:導電助剤粒子25=85:5:10とした。
しかも、正極活物質層21では、正極活物質粒子22と結着材23との比率が、その厚み方向DT(前述の積層方向DLと同方向、図3,4参照)に一定(同じ)にされてなり、正極活物質粒子22同士が、熱融着した結着材23により互いに結着してなる。
かくして、正極活物質粒子22同士の結着力を向上させた正電極板20とすることができる。
また、負電極板30は、具体的には、負極基板36の両面をなす第1負極基板主面37及び第2負極基板主面38上に、グラファイトからなる負極活物質粒子32、及び、PVDFからなる結着材33を含む負極活物質層31を形成している(図4参照)。
なお、この負極活物質層31内における、これらの重量比を、負極活物質粒子32:結着材33=95:5とした。
しかも、負極活物質層31では、負極活物質粒子32と結着材33との比率が、その厚み方向DT(積層方向DL)に一定(同じ)にされてなり、負極活物質粒子32同士が、熱融着した結着材33により互いに結着してなる。
かくして、負極活物質粒子32同士の結着力を向上させた負電極板30とすることができる。
また、本参考形態1にかかる電池1では、上述の正電極板20及び負電極板30を用いるので、正極活物質層21において、正極活物質粒子22同士の結着力が高い。また、負極活物質層31においても同様に、負極活物質粒子32同士の結着力が高い。このため、例えば、充放電による活物質層21,31の膨張・圧縮や使用中の振動等による、活物質粒子22,32の脱落や剥がれといった不具合を抑制した電池1とすることができる。
次に、本参考形態1にかかる電池1の製造方法について、図面を参照しつつ説明する。
まず、正極基板26にプレス前の未圧縮正極活物質層21Bを形成する層形成工程について図5,6を参照しつつ説明する。
層形成工程に用いる層形成装置100Xは、図5に示すように、矩形平板形状で、500メッシュのステンレス製のスクリーン110と、矩形平板状のステンレス製の受け台120と、ブラシ130と、電源装置140と、所定形状の貫通孔(図示しない)を有するマスク150と、混合粒子群MX1をスクリーン110上(図5中、上方)に供給する供給部160Xとを備える。このうち、供給部160Xは、自身の内部に混合粒子群MX1を収容しており、スクリーン110上に混合粒子群MX1を供給する。
また、電源装置140は、スクリーン110と、このスクリーン110に対向した位置にある受け台120との間に電圧を印加する。具体的には、電源装置140の負極をスクリーン110に、正極を受け台120にそれぞれ接続し、3kVの電圧を印加する。これにより、スクリーン110と受け台120との間に、静電界を生じさせることができる。
また、ブラシ130は、スクリーン110上(図5中、上方)に配置されており、スクリーン110上を移動(具体的には、図5中、左右方向を往復移動)させ、スクリーン110上の帯電した混合粒子群MX1を、そのスクリーン110の目を通過させ、受け台120に向けて(図5中、下方へ)混合粒子群MX1を飛ばす。
また、アクリル製のマスク150は、スクリーン110と正極基板26との間に位置し、スクリーン110から飛び出した混合粒子群MX1のうち、マスク150に形成した所定形状の貫通孔(図示しない)を通過したものを正極基板26上に堆積させる。これにより、正極基板26の主面の所望の位置に、混合粒子群MX1を堆積させることができる。
この層形成工程では、まず、巻出し部MDにセットした帯状の正極基板26を引き出して長手方向DAに移動させ、この正極基板26の第1正極基板主面27に、混合粒子群MX1を堆積させる(図6A参照)。
なお、この混合粒子群MX1は、正極活物質粒子22及び結着粒子23Gの他に、導電助剤粒子25を含み、これらを十分混合してなる。
供給部160Xからスクリーン110上(図6A中、上方)に供給した混合粒子群MX1を、スクリーン110上を図6A中、左右方向に移動するブラシ130とスクリーン110との間で、負に摩擦帯電させる。そして、ブラシ130により、負に帯電した混合粒子群MX1を、スクリーン110の目から押し出す。
ところで、電源装置140により、スクリーン110とそのスクリーン110の、図6A中、下方に配置された受け台120との間には、電圧の印加による静電界が生じているので、スクリーン110の目を通過移動した混合粒子群MX1は、この静電界により、受け台120に向けて加速される。加速された混合粒子群MX1のうち、マスク150の貫通孔(図示しない)を通過したものが、図6B中、受け台120の上方に位置する正極基板26に衝突する。
かくして、正極基板26の第1正極基板主面27上に混合粒子群MX1が堆積され、未圧縮の未圧縮正極活物質層21Bが、長手方向DAに間欠的に形成される(図6B参照)。
次いで、熱圧プレス工程では、PVDFが軟化する温度まで加熱された、2つの金属製のプレスローラ210,210を備えたプレス装置200Xを用いる(図5参照)。
上述の層形成工程の後に、正極基板26を長手方向DAに移動させて、未圧縮正極活物質層21Bを形成した正極基板26を、加熱した2つのプレスローラ210、210の間に通すと、未圧縮正極活物質層21Bは、正極基板26と共に、加熱されながら厚さ方向DTに圧縮される。これにより、未圧縮正極活物質層21Bの結着粒子23G(図6B参照)を軟化変形させて、正極活物質粒子22同士のほか、正極活物質粒子22と導電助剤粒子25との間などを結着材23の熱融着により互いに結着させる。
かくして、正極基板26の片側(第1正極基板主面27側)に、圧縮済みの正極活物質層21を形成する。
なお、熱圧プレス工程の後に、正極基板26を巻取り部MTで巻き取る(図5参照)。
さらに、正極基板26の第2正極基板主面28側についても、上述の層形成装置100X及びプレス装置200Xを用いて(図5参照)、正極活物質層21を形成する。その後、正極活物質層21を形成した正極基板26を裁断する。
また、上記とは別に、負極基板36においても、前述の層形成装置100X及びプレス装置200Xと同様の、層形成装置100Y及びプレス装置200Y(図5参照)を用いて、層形成工程及び熱圧プレス工程を行い、負極活物質層31を形成する。
但し、層形成装置100Yの供給部160Yには、負極活物質粒子32、及び、結着材33をなすPVDFからなる粒状の結着粒子33Gを含み、これらを十分混合してなる混合粒子群MX2を収容している(図5参照)。また、層形成装置100Yを用いた層形成工程の後に、矩形平板状の負極基板36を載せて、プレス装置200Yにより熱圧プレス工程を行う。これらの点で、正極活物質層21を形成する前述の層形成工程及び熱圧プレス工程と異なるだけであるため、これらの説明を省略する。
なお、負極基板36についても、正極基板26と同様、第1負極基板主面37上及び第2負極基板主面38上に負極活物質層31を形成する。その後、負極活物質層31を形成した負極基板36を裁断する。
裁断した矩形板状の正極基板26及び負極基板36を、矩形板状のセパレータ40を介して交互に積層して、前述の発電要素10ができあがる(図3,4参照)。
さらに、この発電要素10の正電極板20(正極基板26)に正極集電部材71を、負電極板30(負極基板36)に負極集電部材72をそれぞれ接合した後(図3参照)、この発電要素10を電気ケース本体81に収容し、図示しない電解液を電池ケース本体81に注液してセパレータ40に吸収させた後、封口蓋82で電池ケース本体81を溶接で封口する。かくして、電池1ができあがる(図1参照)。
本参考形態1の正電極板20の製造方法では、正極活物質粒子22と結着粒子23Gとを予め混合した混合粒子群MX1を、静電スクリーン印刷法で正極基板26の第1正極基板主面27(第2正極基板主面28)上に堆積させる。このため、結着粒子23G上に正極活物質粒子22を静電スクリーン印刷法で堆積させる場合に比して、未圧縮正極活物質層21B内において正極活物質粒子22と結着粒子23Gとを均一に分散させることができる。従って、この未圧縮正極活物質層21Bを用いて熱圧プレス工程で形成した正極活物質層21では、正極活物質粒子22同士を結着材23により適切に結着させることができる。かくして、正極活物質粒子22同士の結着力を向上させた正電極板20を製造できる。
同様に、負電極板30の製造方法では、負極活物質粒子32と結着粒子33Gとを予め混合した混合粒子群MX2を、静電スクリーン印刷法で負極基板36の第1負極基板主面37(第2負極基板主面38)上に堆積させる。このため、結着粒子33G上に負極活物質粒子32を静電スクリーン印刷法で堆積させる場合に比して、未圧縮負極活物質層31B内において負極活物質粒子32と結着粒子33Gとを均一に分散させることができる。従って、この未圧縮負極活物質層31Bを用いて熱圧プレス工程で形成した負極活物質層31では、負極活物質粒子32同士を結着材33により適切に結着させることができる。かくして、負極活物質粒子32同士の結着力を向上させた負電極板30を製造できる。
また、熱圧プレス工程により、未圧縮正極活物質層21B内の結着粒子23Gを軟化変形させて、厚み方向DTに見て、いずれの部位でも、正極活物質粒子22と結着材23との比率が一定となる正極活物質層21を形成できる。従って、正極活物質粒子22同士を結着材23の熱融着により確実に結着させた正電極板20を製造できる。
同様に、熱圧プレス工程により、未圧縮負極活物質層31B内の結着粒子33Gを軟化変形させて、厚み方向DTに見て、いずれの部位でも、負極活物質粒子32と結着材33との比率が一定となる負極活物質層31を形成できる。従って、負極活物質粒子32同士を結着材33の熱融着により確実に結着させた負電極板30を製造できる。
また、正電極板20において、正極基板26をアルミニウムからなるものとしたので、良好な導電性が得られる。その上、静電スクリーン印刷法を用いて、分散媒を用いないので、これによる正極基板26の腐食の発生を防止して、正極基板26に正極活物質層21を適切に形成できる。
(実施形態1)
次に、本発明の実施形態1にかかる電池501について、図1〜3,5,7を参照しつつ説明する。
本実施形態1は、セパレータ及び電解液の代わりに固体電解質を用いる点、即ち、その電池501の正電極板と負電極板との間に固体電解質層540を介在させている点、及び、それに伴い正電極板の正極活物質層内、及び、負電極板の負極活物質層内に固体電解質粒子を含む点で、前述の参考形態1と異なり、それ以外は同様である。
そこで、参考形態と異なる点を中心に説明し、同様の部分の説明は省略または簡略化する。なお、同様の部分については同様の作用効果を生じる。また、同内容のものには同番号を付して説明する。
本実施形態1にかかる電池501は、電池ケース80、及び、この電池ケース80内に収容された発電要素510を有するリチウムイオン二次電池である(図1,2参照)。
発電要素510は、アルミニウム箔からなる正極基板26、及び、正極基板26上に形成された正極活物質層521を有する正電極板520と、銅箔からなる負極基板36、及び、この負極基板36上に形成された負極活物質層531を有する負電極板530とを、積層方向DLにいずれも交互に複数積層してなる(図3,7参照)。なお、正電極板520の正極活物質層521と、この正電極板520と隣りあう負電極板530の負極活物質層531との間には、固体電解質層540が介在している(図7参照)。
このうち正電極板520は、具体的には、正極基板26の両面をなす第1正極基板主面27及び第2正極基板主面28上に、コバルト酸リチウム(LiCoO2)からなる正極活
物質粒子22、及び、PVDFからなる結着材23を含む正極活物質層521を備える(図7参照)。さらに、この正極活物質層521には、正極活物質粒子22及び結着材23のほか硫化物系固体電解質(Li2S−P25ガラス)からなる固体電解質粒子24を含む。
なお、本実施形態1では、この正極活物質層521内における、これらの重量比を、正極活物質粒子22:結着材23:固体電解質粒子24=67:5:28とした。
しかも、正極活物質層521では、正極活物質粒子22と結着材23との比率が、その厚み方向DT(前述の積層方向DLと同方向、図3,7参照)に一定(同じ)にされてなり、正極活物質粒子22同士が、熱融着した結着材23により互いに結着してなる。
かくして、参考形態1と同様、正極活物質粒子22同士の結着力を向上させた正電極板520とすることができる。
また、負電極板530は、具体的には、負極基板36の両面をなす第1負極基板主面37及び第2負極基板主面38上に、グラファイトからなる負極活物質粒子32、PVDFからなる結着材33、及び、硫化物系固体電解質(Li2S−P25ガラス)からなる固体電解質粒子34を含む負極活物質層531を形成している(図7参照)。
なお、この負極活物質層531内における、これらの重量比を、負極活物質粒子32:結着材33:固体電解質粒子34=47.5:5:47.5とした。
しかも、負極活物質層531では、負極活物質粒子32と結着材33との比率が、その厚み方向DT(積層方向DL)に一定(同じ)にされてなり、負極活物質粒子32同士が、熱融着した結着材33により互いに結着してなる。
かくして、参考形態1と同様、負極活物質粒子32同士の結着力を向上させた負電極板530とすることができる。
次に、本実施形態1にかかる電池501の製造方法について、図5を参照しつつ説明する。
まず、参考形態1と同様の層形成装置100Xを用いて層形成工程を行い、正極基板26にプレス前の未圧縮正極活物質層(図示しない)を形成する。但し、導電助剤粒子25を除く、正極活物質粒子22、結着粒子23G、及び、硫化物系固体電解質(Li2S−P25ガラス)からなる粒状の固体電解質粒子24を含み、これらを十分混合した混合粒子群MX3を、層形成装置100Xの供給部160Xから供給する点で、参考形態1と異なる(図5参照)。
次いで、参考形態1と同様のプレス装置200X(図5参照)を用いて熱圧プレス工程を行い、正極基板26の片側(第1正極基板主面27側)に、圧縮済みの正極活物質層521を形成する。
次に、上述の層形成装置100X及びプレス装置200Xと同様の、層形成装置100Z及びプレス装置200Zを用いて、層形成工程及び熱圧プレス工程を行い、正極基板26上に形成した正極活物質層521上に、さらに固体電解質層540を積層,形成する。
但し、層形成装置100Zの供給部160Zには、硫化物系固体電解質(Li2S−P25ガラス)からなる粒状の固体電解質粒子41、及び、結着材42をなすPVDFからなる粒状の結着粒子42Gを含み、これらを十分混合してなる混合粒子群MX4を収容している(図5参照)。なお、この点でのみ、正極活物質層521を形成する前述の層形成工程及び熱圧プレス工程と異なるだけであるので、これらの説明を省略する。
次いで、参考形態1と同様の、層形成装置100Y及びプレス装置200Yを用いて、層形成工程及び熱圧プレス工程を行い、固体電解質層540上に、さらに負極活物質層531を積層,形成する。
但し、負極活物質粒子32及び結着粒子33Gのほか、固体電解質粒子34を含み、これらを十分混合した混合粒子群MX5を、層形成装置100Yの供給部160Yから供給する点で、参考形態1と異なる(図5参照)。
さらに、上述の層形成装置100X,100Y,100Z及びプレス装置200X,200Y,200Zを繰り返し用いて、正極活物質層521、負極活物質層531、或いは、固体電解質層540を形成する。その後、正極基板26を裁断して、前述の発電要素510、即ち、正極基板26上に形成された正極活物質層521を有する正電極板520と、負極基板36上に形成された負極活物質層531を有する負電極板530と、正極活物質層521と負極活物質層531との間に介在する固体電解質層540とを有する発電要素510ができる(図3,7参照)。
さらに、この発電要素510の正電極板520(正極基板26)に正極集電部材71を、負電極板530(負極基板36)に負極集電部材72をそれぞれ接合した後(図3参照)、この発電要素510を電気ケース本体81に収容し、封口蓋82で電池ケース本体81を溶接で封口する。かくして、電池501ができあがる(図1参照)。
(参考形態2)
次に、本発明の参考形態2にかかる電池701について、図1,5,8〜10を参照しつつ説明する。
本参考形態2は、その電池701がバイポーラ型の電池である点、及び、ゲル電解質を用いている点で、前述の参考形態1と異なる。
この電池701は、電池ケース80、及び、この電池ケース80内に収容された発電要素710を有するバイポーラ型のリチウムイオン二次電池である(図1,8参照)。
このうち、発電要素710は、図9中、最上部に位置する総正極基板751と、最下部に位置する総負極基板756とを有する。また、これらの間に、いずれも複数の、正極活物質層21、負極活物質層31、ゲル電解質層740及び金属箔からなる電極基板766を、積層方向DLに積層されている(図9,10参照)。なお、各々の電極基板766は、図9中、左奥から右手前方向の寸法が総正極基板751(総負極基板756)より短い、矩形箔状である。
この参考形態2における、正極活物質層21及び負極活物質層31はいずれも参考形態1における正極活物質層21及び負極活物質層31と同様である。即ち、正極活物質層21には、コバルト酸リチウム(LiCoO2)からなる正極活物質粒子22、PVDFからなる結着材23、及び、アセチレンブラックからなる導電助剤粒子25が含まれる。一方、負極活物質層31には、グラファイトからなる負極活物質粒子32、及び、PVDFからなる結着材33が含まれる。
また、ゲル電解質層740は、三次元的な網目構造を構成した、ポリエチレンオキシドからなるポリマー(図示しない)と電解液(図示しない)とを有する。このゲル電解質層740は、ポリマーの網目がなす空隙に電解液(図示しない)を保持させたゲル状の電解質である。
なお、ポリマーとしては、上記の他に、例えば、ポリプロピレンオキシド、ポリエステル系樹脂、アラミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリフッ化ビニリデン、ポリビニルクロライド、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタクリレート、これらの共重合体、これらのアロイ(異なるポリマーの複合体)が挙げられる。
発電要素710を、具体的に総正極基板751側から順に説明すると、この総正極基板751の一方の主面である総正極主面752上に正極活物質層21が形成されている(図10参照)。そして、その正極活物質層21の、図10中、下方には、ゲル電解質層740が、このゲル電解質層740の、図中、下方には、負極活物質層31がそれぞれ形成されており、さらにその負極活物質層31の、図中、下方には、電極基板766が、自身の第2基板主面768で接して配置されている。さらに、この電極基板766の第1基板主面767上(図10中、下方)には、正極活物質層21が形成されている。また、この正極活物質層21の、図10中、下方には、既に説明したのと同じく、ゲル電解質層740、負極活物質層31、及び、電極基板766が積層されており、これが繰り返されている。そして、図10中、最も下方に位置した負極活物質層31に接して、総負極基板756が配置されている。
なお、この発電要素710では、ゲル電解質層740を介した正極活物質層21と負極活物質層31との間で、1つの単位電池が構成される。従って、発電要素710は、複数の単位電池が積層方向DLに直列に積層された形態をなすので、第1電極板750の総正極基板751と、第2電極板755の総負極基板756との間には、第1電極板750、第2電極板755及び第3電極板760における各電位差の、総和の電位差が生じる。
また、この発電要素710では、アルミニウムからなる矩形板状の総正極基板751と、この総正極基板751の総正極主面752上に形成された正極活物質層21とで、第1電極板750をなしていると見ることができる(図10参照)。また、銅からなる矩形板状の総負極基板756と、この総負極基板756の総負極主面757上に形成された負極活物質層31とで、第2電極板755をなしていると見ることができる。さらに、電極基板766と、この上下、即ち第1基板主面767上に形成された正極活物質層21と、第2基板主面768上に形成された負極活物質層31とで、第3電極板760をなしていると見ることができる。
すると、この発電要素710は、第1電極板750と第3電極板760との間、第3電極板760,760同士の間、及び、第3電極板760と第2電極板755との間に、それぞれゲル電解質層740が介在している形態をなしていると見ることができる。
ル電解質層740が介在している形態をなしていると見ることができる。
なお、総正極基板751には正極タブ部771が、また、総負極基板756には負極タブ部772が、それぞれ図9中、左手前方向に延出している。この正極タブ部771の先端部771A、及び、負極タブ部772の先端部772Aが、電池ケース80の封口蓋82を貫通し、電池ケース80からその外部に突出して、電池701の外部端子をなしている(図1,8参照)。
本参考形態2の第1電極板750及び第3電極板760では、参考形態1,実施形態1と同様、これらに形成された正極活物質層21が、正極活物質粒子22と結着材23との比率が、その厚み方向DTに一定(同じ)にされてなり、正極活物質粒子22同士が、熱融着した結着材23により互いに結着してなる。
また、第2電極板755及び第3電極板760では、参考形態1,実施形態1と同様、これらに形成された負極活物質層31が、負極活物質粒子32と結着材33との比率が、その厚み方向DTに一定(同じ)にされてなり、負極活物質粒子32同士が、熱融着した結着材33により互いに結着してなる。
かくして、正極活物質粒子22同士、或いは、負極活物質粒子32同士の結着力を向上させた第1電極板750、第2電極板755及び第3電極板760とすることができる。
なお、本参考形態2にかかる電池701の製造にあたっては、前述の参考形態1の層形成装置100X,100Y、及び、プレス装置200X,200Yを用いて(図5参照)、電極基板766(或いは、総正極基板751又は総負極基板756)上に正極活物質層21、或いは負極活物質層31を形成する。
具体的には、まず、実施形態1と同様の層形成装置100X及びプレス装置200X(図5参照)を用いて、層形成工程及び熱圧プレス工程を行い、電極基板766の第1基板主面767上に正極活物質層21を間欠的に形成する。次いで、電極基板766の第2基板主面768上に、実施形態1と同様の層形成装置100Y及びプレス装置200Y(図5参照)を用いて、層形成工程及び熱圧プレス工程を行い、電極基板766を挟んで正極活物質層21が配置された位置に負極活物質層31を形成する。なお、その後、長手方向DAに所定寸法になるように裁断して、矩形板状の電極基板766に形成する。
また、総正極基板751について、上述の層形成装置100X及びプレス装置200X(図5参照)を用いて、その総正極主面752上に正極活物質層21を形成する。さらに、総負極基板756について、層形成装置100Y及びプレス装置200Y(図5参照)を用いて、その総負極主面757上に負極活物質層31を形成する。
また、別途、ゲル電解質層740を、電解質高分子(モノマー)を含有する電解液を金属箔上に塗布し、電子線照射によるラジカル重合によりモノマーを重合させて膜を形成し、この膜を金属箔より剥がして矩形板状に裁断して作製しておく。
その後、ゲル電解質層740を、2つの電極基板766,766の間、及び、電極基板766と総正極基板751又は総負極基板756との間に介在させるようにして、積層方向DL(厚さ方向DT)にこれらを積層する。かくして、前述の発電要素710ができあがる(図9,10参照)。
さらに、この発電要素710の総正極基板751の正極タブ部771を、総負極基板756の負極タブ部772をそれぞれ封口蓋82に貫通させた後、この発電要素710を電気ケース本体81に収容し、封口蓋82で電池ケース本体81を溶接で封口する。かくして、電池701ができあがる(図1参照)。
(実施形態2)
本実施形態2にかかる車両800は、前述した電池1,501,701のいずれかを複数搭載したものである。具体的には、図11に示すように、車両800は、エンジン840、フロントモータ820およびリアモータ830を併用して駆動するハイブリッド自動車である。この車両800は、車体890、エンジン840、これに取り付けられたフロントモータ820、リアモータ830、ケーブル850、インバータ860、及び、複数の電池1,501,701を自身の内部に有する組電池810を有している。
本実施形態2にかかる車両800は、前述の電池1,501,701のいずれかを搭載しているので、活物質層21,31,521,531での結着力に起因する不具合を抑制しつつ、安定して使用できる車両800とすることができる。
(実施形態3)
また、本実施形態3のハンマードリル900は、前述した電池1,501,701のいずれかを含むバッテリパック910を搭載したものであり、図12に示すように、バッテリパック
910、本体920を有する電池搭載機器である。なお、バッテリパック910は、本体920のパック収容部921に脱着可能に収容されている。
本実施形態3にかかるハンマードリル900は、前述の電池1,501,701のいずれかを搭載しているので、活物質層21,31,521,531での結着力に起因する不具合を抑制しつつ、安定して使用できるハンマードリル900とすることができる。
以上において、本発明を実施形態1〜実施形態3に即して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。
例えば、参考形態1では、電極基板26,36としてアルミニウム箔或いは銅箔を用いたが、例えば、材質をニッケルやステンレス等としても良い。また、金属箔の他に、例えば、金属板や、導電性を有する樹脂フィルムを用いても良い。
また、参考形態1,実施形態1では、セパレータ或いは固体電解質層を正電極板及び負電極板の間に介在させた積層型のリチウムイオン二次電池としたが、そのセパレータ,固体電解質層の代わりに、参考形態2で示したゲル電解質層を用いた形態としても良い。また、参考形態2では、ゲル電解質層を用いたバイポーラ型のリチウムイオン二次電池としたが、ゲル電解質層の代わりに、参考形態1,実施形態1で示したセパレータ或いは固体電解質層を用いたバイポーラ型の電池としても良い。
また、実施形態1では、正極活物質層521、固体電解質層540及び負極活物質層531を、この順に一層ずつ積層して、発電要素を形成した。
しかし、これら正極活物質層、固体電解質層及び負極活物質層を形成し積層する手順に、特に限定はなく、例えば、正極基板上に正極活物質層を、負極基板上に負極活物質層をそれぞれ別々に形成し、層形成装置を用いて、正極活物質層上、或いは、負極活物質層上に未圧縮固体電解質を形成する。その後、この未圧縮固体電解質層を介して負極活物質層と正極活物質層とを重ねて、三者を合わせて、プレス装置を用いて圧縮して、固体電解質層を形成して、それらを積層しても良い。
さらに、例えば、層形成装置を用いて、正極活物質層上、或いは、負極活物質層上に未圧縮固体電解質層を形成した後にプレスして、正極活物質層上に固体電解質層、或いは、負極活物質層上に固体電解質層を形成しておく。そして、正極活物質層上に形成した固体電解質層に未圧縮負極活物質層を、或いは、正極活物質層上に形成した固体電解質層に未圧縮正極活物質層を堆積させて、全体をプレスしても良い。
1,501,701 電池
10,510,710 発電要素
20,520 正電極板(電極板,金属箔)
21,521 正極活物質層(活物質層)
21B 未圧縮正極活物質層(未圧縮活物質層)
22 正極活物質粒子(活物質粒子)
23,33 結着材(バインダ樹脂)
23G,33G 結着粒子(樹脂粒子)
26 正極基板(電極基板)
27 第1正極基板主面(基板主面)
28 第2正極基板主面(基板主面)
30,530 負電極板(電極板)
31,531 負極活物質層(活物質層)
31B 未圧縮負極活物質層(未圧縮活物質層)
32 負極活物質粒子(活物質粒子)
36 負極基板(電極基板)
37 第1負極基板主面(基板主面)
38 第2負極基板主面(基板主面)
750 第1電極板(電極板)
751 総正極基板(電極基板)
752 総正極主面(基板主面)
755 第2電極板(電極板)
756 総負極基板(電極基板)
757 総負極主面(基板主面)
760 第3電極板(電極板)
766 電極基板
767 第1基板主面(基板主面)
768 第2基板主面(基板主面)
800 車両
810 組電池(電池)
900 ハンマードリル(電池搭載機器)
910 バッテリパック(電池)
DT 厚み方向
MX1,MX2,MX3,MX5 混合粒子群

Claims (7)

  1. 導電性の電極基板と、
    上記電極基板の基板主面上に形成された、活物質粒子及びバインダ樹脂を有する活物質層と、を備える
    電極板の製造方法であって、
    上記活物質粒子、及び、上記バインダ樹脂からなる樹脂粒子を、予め混合した混合粒子群を、静電スクリーン印刷法により、上記電極基板の上記基板主面上に堆積させて未圧縮活物質層を形成する層形成工程を備える
    電極板の製造方法。
  2. 請求の範囲第1項に記載の電極板の製造方法であって、
    前記層形成工程で形成した前記未圧縮活物質層を加熱しつつ圧縮して、前記バインダ樹脂により前記活物質粒子同士を結着させる熱圧プレス工程を備える
    電極板の製造方法。
  3. 請求の範囲第1項又は第2項に記載の電極板の製造方法であって、
    前記電極基板は金属からなる
    電極板の製造方法。
  4. 導電性の電極基板と、
    上記電極基板の基板主面上に形成された、活物質粒子及びバインダ樹脂を有する活物質層と、を備える
    電極板であって、
    上記活物質層は、
    上記活物質粒子と上記バインダ樹脂との比率が、その厚み方向に一定にされてなり、
    上記活物質粒子同士が、熱融着した上記バインダ樹脂により、互いに結着してなる
    電極板。
  5. 請求の範囲第4項に記載の電極板を用いてなる電池。
  6. 請求の範囲第5項に記載の電池を搭載した車両。
  7. 請求の範囲第5項に記載の電池を搭載した電池搭載機器。
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