JPWO2010047051A1 - 摩擦伝動ベルト - Google Patents

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Abstract

摩擦伝動ベルト(B)は、ベルト幅方向にピッチを有する螺旋を形成するように心線(16)が埋設された接着ゴム層(11)と、接着ゴム層(11)のベルト内面側に設けられたプーリ接触部たる圧縮ゴム層(12)と、接触ゴム層(11)のベルト内面側に設けられたベルト背面部たる背面ゴム層(17)と、を有する。接触ゴム層(11)を形成するゴム組成物の背面ゴム層(17)を形成するゴム組成物に対する、ベルト長さ方向におけるJIS K 6251に準じて雰囲気温度25℃の下で測定される10%伸び時の引張応力の比が1.77以上である。

Description

本発明は、ベルト幅方向にピッチを有する螺旋を形成するように心線が埋設された接着ゴム層と、そのベルト内面側に設けられたプーリ接触部たる圧縮ゴム層と、接触ゴム層のベルト外周側に設けられたベルト背面部たる背面ゴム層と、を有する摩擦伝動ベルトに関する。
Vリブドベルトなどの摩擦伝動ベルトは、一般に、心線が埋設された接着ゴム層とプーリ接触部である圧縮ゴム層との積層構造に構成されている。
特許文献1には、接着ゴム層と圧縮ゴム層との界面では、ベルトが引張や曲げの力を受けると該界面の特定部分に応力が集中し、ベルトに亀裂(クラック)が発生する原因となることから、接着ゴム層と圧縮ゴム層との弾性率差を小さくするために、接着ゴム層にアラミド繊維、綿又は絹からなるフィブリル化した短繊維を配合することが開示されている。
また、接着ゴム層外側にゴム組成物のベルト背面部を積層することにより、ベルト背面部による伝動能力が高められることが知られている。
特許文献2には、Vリブドベルトの背面ゴム層に横断面が扁平上のモノフィラメントを埋設することが開示されており、これによって、Vリブの溝部分でのリブゴムの縦裂きの発生を防止できる、と記載されている。
特開平10−103413号公報 特開平7−269658号公報
ベルト背面を背面ゴム層で被覆した摩擦伝動ベルトは、接着ゴム層と背面ゴム層とで弾性率が異なるので、ベルトが引張や曲げの力を受けると接着ゴム層と背面ゴム層の界面の特定部分に応力が集中し、これによって、ベルトの背面ゴム層に亀裂(クラック)が発生したり、心線と接着ゴム層とがはく離(セパレーション)したりする問題がある。
かかる問題に対する従来の対策の一つとして、ベルトの背面ゴム層に短繊維を適宜混入して弾性率を調整し、接着ゴム層及び背面ゴム層を形成する各ゴム組成物の弾性率の差を小さくすることが知られている。
上記の、背面ゴム層に短繊維を混入する方法では、短繊維を一方向に配向させるために背面ゴムシートにジョイント部が設けられており、該ジョイント部周辺では、背面ゴム層の厚みは均一ではなく、背面ゴム層表面に凹凸が存在する。このため、ベルト背面で摩擦伝動を行うと、ジョイント部の段差で異音が発生し、また、ジョイント部が集中的に負荷を受けるので、背面ゴム層がはく離する原因ともなる。さらに、背面ゴム層が薄層であるが故に、短繊維の分散が悪く、ベルトの耐久性低下の要因となる。
本発明の目的は、ベルト背面を背面ゴム層で被覆した摩擦伝動ベルトにおいて、引張や曲げの力を受けてもクラックやセパレーションの発生が起こりにくい、耐久性に優れた摩擦伝動ベルトを提供することである。
上記目的を達成する本発明の摩擦伝動ベルトは、ベルト幅方向にピッチを有する螺旋を形成するように心線が埋設された接着ゴム層と、該接着ゴム層のベルト内面側に設けられたプーリ接触部たる圧縮ゴム層と、該接着ゴム層のベルト外周側に設けられたベルト背面部たる背面ゴム層と、を有するものであって、
上記接着ゴム層を形成するゴム組成物の上記背面ゴム層を形成するゴム組成物に対する、ベルト長さ方向におけるJIS K 6251に準じて雰囲気温度25℃の下で測定される10%伸び時の引張応力の比が1.77以上であることを特徴とする。
本発明の摩擦伝動ベルトは、上記背面ゴム層の厚さが0.3〜0.5mmのものであってもよい。
本発明の摩擦伝動ベルトは、上記背面ゴム層には短繊維が含まれていないものであってもよい。
本発明によれば、接着ゴム層を形成するゴム組成物の背面ゴム層を形成するゴム組成物に対する雰囲気温度25℃の下で測定される10%伸び時の引張応力の比が1.77以上であるので、接着ゴム層と背面ゴム層との界面の特定部分に応力が集中することによるクラックやセパレーションの発生を効果的に抑止することができ、優れた耐久性を得ることができる。
本実施形態に係るVリブドベルトの斜視図である。 Vリブドベルトの製造方法を示す説明図である。 補機駆動ベルト伝動装置のプーリレイアウトを示す図である。 試験評価1におけるベルト走行試験機のプーリのレイアウト図である。 試験評価2におけるベルト走行試験機のプーリのレイアウト図である。
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係るVリブドベルトBを示す。このVリブドベルトBは、例えば、自動車のエンジンルーム内の補機駆動ベルト伝動装置に用いられるものであり、ベルト周長700〜3000mm、ベルト幅10〜30mm、及び、ベルト長さ4.0〜5.0mmに形成されている。
このVリブドベルトBは、ベルト中間部の接着ゴム層11と、ベルト内周側の圧縮ゴム層12と、ベルト外周側の背面ゴム層17との三層に構成されたVリブドベルト本体10を備えている。また、接着ゴム層11には、ベルト幅方向にピッチを有する螺旋を形成するように心線16が埋設されている。
接着ゴム層11は、断面横長矩形の帯状に形成され、例えば、厚さ1.0〜2.5mmに形成されている。接着ゴム層11は、原料ゴム成分に種々の配合剤が配合されたゴム組成物で形成されている。接着ゴム層11を形成するゴム組成物の原料ゴム成分としては、例えば、エチレン・プロピレンゴム(EPR)やエチレンプロピレンジエンモノマーゴム(EPDM)などのエチレン−α−オレフィンエラストマー、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)、水素添加アクリルニトリルゴム(H−NBR)等が挙げられる。これらのうち、環境に対する配慮や耐摩擦性、耐クラック性などの性能の観点から、エチレン−α−オレフィンエラストマーが好ましい。配合剤としては、例えば、架橋剤(例えば、硫黄、有機過酸化物)、老化防止剤、加工助剤、可塑剤、カーボンブラックなどの補強剤、充填剤などが挙げられる。なお、接着ゴム層11を形成するゴム組成物は、原料ゴム成分に配合剤が配合されて混練された未架橋ゴム組成物を加熱及び加圧して架橋剤により架橋させたものである。
圧縮ゴム層12は、接着ゴム層11のベルト内周側に設けられていると共に、ベルト内周側に垂下する複数のVリブ13を有し、プーリ接触部分を構成している。複数のVリブ13は、各々がベルト長さ方向に延びる断面略三角形の凸状に形成されていると共に、ベルト幅方向に併設されている。各Vリブ13には、例えば、リブ高さが2.0〜3.0mm、基端間の幅が1.0〜3.6mmに形成されている。また、リブ数は、例えば、3〜6個である(図1ではリブ数が6)。
圧縮ゴム層12は、原料ゴム成分に種々の配合剤が配合されたゴム組成物で形成されている。圧縮ゴム層12を形成するゴム組成物の原料ゴム成分としては、例えば、エチレン・プロピレンゴム(EPR)やエチレンプロピレンジエンモノマーゴム(EPDM)などのエチレン−α−オレフィンエラストマー、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)、水素添加アクリルニトリロゴム(H−NBR)等が挙げられる。これらのうち、環境に対する配慮や耐摩擦性、耐クラック性などの性能の観点から、エチレン−α−オレフィンエラストマーが好ましい。原料ゴム成分がエチレン−α−オレフィンエラストマーの場合には、エチレン結晶性の高いものを用いたり、結晶性ポリマーと非結晶性ポリマーとをブレンドして併用することにより、摩擦係数、耐摩擦性、耐粘着摩耗性を調整することができる。配合剤としては、例えば、架橋剤(例えば、硫黄、有機過酸化物)、老化防止剤、加工助剤、可塑剤、カーボンブラックなどの補強剤、短繊維14などが挙げられる。なお、圧縮ゴム層12を形成するゴム組成物は、原料ゴム成分に配合剤が配合されて混練された未架橋ゴム組成物を加熱及び加圧して架橋剤により架橋させたものである。
圧縮ゴム層12を形成するゴム組成物には、短繊維14が配合されているが、その短繊維14は、ベルト幅方向に配向するように設けられている。短繊維14のうち一部は、プーリ接触部分表面、つまり、Vリブ13表面に分散して露出している。Vリブ13表面に分散して露出した短繊維14は、Vリブ13表面から突出していてもよい。
短繊維14は、例えば、レゾルシン・ホルマリン・ラテックス水溶液(以下、「RFL水溶液」という)等に浸漬した後に加熱する接着処理が施された長繊維を、長さ方向に沿って所定長に切断して製造される。短繊維14は、例えば、長さが0.2〜5.0mmである。短繊維14は、例えば、繊維径は10〜50μmである。そして、短繊維14は、ゴム成分100質量部に対する配合量が50質量部以下である。
接着ゴム層11と圧縮ゴム層12とは、別々のゴム組成物で形成されていても、また、全く同じゴム組成物で形成されていても、いずれでもよい。
背面ゴム層17は、シート状に形成され、接着ゴム層11のベルト外周側に設けられ、ベルト背面部を構成している。背面ゴム層17は、例えば、厚さ0.3〜0.8mmに形成されており、より好ましくは0.3〜0.5mmである。背面ゴム層17は、原料ゴム成分に種々の配合剤が配合されたゴム組成物で形成されている。背面ゴム層17を形成するゴム組成物の原料ゴム成分としては、例えば、エチレン・プロピレンゴム(EPR)やエチレンプロピレンジエンモノマーゴム(EPDM)などのエチレン−α−オレフィンエラストマー、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、水素添加アクリルニトリルゴム(H−NBR)等が挙げられる。これらのうち、環境に対する配慮や耐摩擦性、耐クラック性、耐粘着摩耗性などの性能の観点から、エチレン−α−オレフィンエラストマーが好ましい。配合剤としては、例えば、架橋剤(例えば、硫黄、有機過酸化物)、老化防止剤、加工助剤、可塑剤、カーボンブラックなどの補強剤、充填剤などが挙げられる。背面ゴム層17を形成するゴム組成物には、圧縮ゴム層12を形成するゴム組成物と同様に短繊維14が含まれていても、また、かかる短繊維14が含まれていなくてもいずれでもよいが、クラックやセパレーションの発生を抑止する観点から、後者が好ましい。なお、背面ゴム層17を形成するゴム組成物は、原料ゴム成分に配合剤が配合されて混練された未加硫ゴム組成物を加熱及び加圧して架橋剤により架橋させたものである。
接着ゴム層11と背面ゴム層17とは、前者が後者よりもベルト長さ方向の弾性率が高いゴム組成物で形成されており、しかも、前者を形成するゴム組成物の後者を形成するゴム組成物に対する、ベルト長さ方向におけるJIS K 6251に準じて雰囲気温度25℃の下で測定される10%伸び時の引張応力の比が1.77以上である。
ここで、JIS K 6251に準じて雰囲気温度25℃の下で測定される10%伸び時の引張応力M10(MPa)は、10%伸び時における引張力をF10(N)及び伸長前の試験片の断面積A(mm)として、M10=F10/Aで定義される。
心線16は、ポリエステル繊維(PET)、ポリエチレンナフタレート繊維(PEN)、アラミド繊維、ビニロン繊維等の撚り糸16’で構成されている。心線16は、Vリブドベルト本体10に対する接着性を付与するために、成形加工前にRFL水溶液に浸漬した後に加熱する接着処理及び/又はゴム糊に浸漬した後に乾燥させる接着処理が施されている。
次に、上記VリブドベルトBの製造方法を、図2に基づいて説明する。
VリブドベルトBの製造では、外周に、ベルト背面を所定形状に形成する形成面を有する内金型と、内周に、ベルト内側を所定形状に形成する形成面を有するゴムスリーブとが用いられる。
まず、内金型の外周に、背面ゴム層17を形成するための未架橋ゴムシート17’を巻き付けた後、その上に、接着ゴム層11の外周部分11bを形成するための未架橋ゴムシート11b’を巻き付ける。
次いで、その上に、心線16となる撚り糸16’を螺旋状に巻き付けた後、その上に、接着ゴム層11の内側11aを形成するための未架橋ゴムシート11a’を巻き付け、さらにその上に、圧縮ゴム層12を形成するための未架橋ゴムシート12’を巻き付ける。
しかる後、内金型の成形体にゴムスリーブを被せてそれを成形釜にセットし、内金型を高熱の水蒸気などにより加熱すると共に、高圧をかけてゴムスリーブを半径方向内方に押圧する。このとき、原料ゴム成分が流動すると共に架橋反応が進行し、加えて、撚り糸16’のゴムへの接着反応も進行する。そして、これによって、筒状のベルトスラブ(ベルト本体前駆体)が形成される。
そして、内金型からベルトスラブを取り外しそれを長さ方向に数個に分割した後、それぞれの外周を研削砥石で研削切削し、Vリブ13、つまり、プーリ接触部分を形成する。このとき、プーリ接触部分表面に露出する短繊維14は、プーリ接触部分表面、つまり、Vリブ13表面から突出した形態となっていてもよい。
最後に、分割されて外周にVリブ13が形成されたベルトスラブを所定幅に幅切りし、それぞれの表裏を裏返すことによりVリブドベルトBが得られる。
次に、上記VリブドベルトBを用いた自動車のエンジンルーム内に設けられる補機駆動ベルト伝動装置30について説明する。
図3は、その補機駆動ベルト伝動装置30のプーリレイアウトを示す。この補機駆動ベルト伝動装置30は、4つのリブプーリ及び2つのフラットプーリの6つのプーリに巻き掛けられたサーペンタインドライブ方式のものである。
この補機駆動ベルト伝動装置30のレイアウトは、最上位置のパワーステアリングプーリ31と、そのパワーステアリングプーリ31の下方に配置されたACジェネレータプーリ32と、パワーステアリングプーリ31の左下方に配置された平プーリのテンショナプーリ33と、そのテンショナプーリ33の下方に配置された平プーリのウォーターポンププーリ34と、テンショナプーリ33の左下方に配置されたクランクシャフトプーリ35と、そのクランクシャフトプーリ35の右下方に配置されたエアコンプーリ36とにより構成されている。これらのうち、平プーリであるテンショナプーリ33及びウォーターポンププーリ34以外はすべてリブプーリである。そして、VリブドベルトBは、Vリブ13側が接触するようにパワーステアリングプーリ31に巻き掛けられ、次いで、ベルト背面が接触するようにテンショナプーリ33に巻き掛けられた後、Vリブ13側が接触するようにクランクシャフトプーリ35及びエアコンプーリ36に順に巻き掛けられ、さらに、ベルト背面が接触するようにウォーターポンププーリ34に巻き掛けられ、そして、Vリブ13側が接触するようにACジェネレータプーリ32に巻き掛けられ、最後にパワーステアリングプーリ31に戻るように設けられている。
以上の構成のVリブドベルトBによれば、接着ゴム層11を形成するゴム組成物の背面ゴム層17を形成するゴム組成物に対する雰囲気温度25℃の下で測定される10%伸び時の引張応力の比が1.77以上であるので、接着ゴム層11と背面ゴム層17との界面の特定部分に応力が集中することによるクラックやセパレーションの発生を効果的に抑止することができ、優れた耐久性を得ることができる。
本実施形態ではVリブドベルトBとしたが、特にこれに限定されるものではなく、例えば、その他のローエッジ型のVベルトであってもよい。
[試験評価1]
以下、Vリブドベルトについて行った試験評価について説明する。
Vリブドベルトについて、接着ゴム層及び背面ゴム層のベルト長さ方向の弾性率の大小、並びに、接着ゴム層を形成するゴム組成物の背面ゴム層を形成するゴム組成物に対する雰囲気温度25℃の下で測定される10%伸び時の引張応力の比と、ベルト耐久性との関係を調べる目的で、以下の試験評価1を行った。
(接着ゴム組成物の構成)
以下の接着ゴム〈1〉及び接着ゴム〈2〉の2種の接着ゴム組成物を混練調整した。詳細構成は表1にも示す。
−接着ゴム〈1〉−
EPDM(1)(エチレンプロピレンジエンモノマーゴム)(JSR社製 商品名:JSR EP33)100質量部に対して、カーボンブラックFEF(東海カーボン社製 商品名:シーストSO)60質量部、シリカ(トクヤマ社製 商品名:トクシールGU)30質量部、パラフィン系オイル(日本サン石油社製 商品名:サンパー2280)10質量部、硫黄(日本乾溜工業社製 商品名:セイミサルファー)1.5質量部、架橋促進剤(大内新興化学社製 商品名:ノクセラーEP−50)2質量部、ステアリン酸(新日本理化社製 商品名:ステアリン酸50S)1質量部、酸化亜鉛(堺化学工業社製 商品名:酸化亜鉛3種)5質量部、粘着付与材(日本ゼオン社製 商品名:クイントンA100)5質量部、老化防止剤(1)(大内新興化学社製 商品名:ノクラック224)2質量部、及び、老化防止剤(2)(大内新興化学社製 商品名:ノクラックMB)1質量部を配合して混練した未架橋ゴム組成物を接着ゴム〈1〉とした。
接着ゴム〈1〉をカレンダ加工により厚さ2.2mmにシート出ししたものを170℃及び20分の条件で架橋させて得られた架橋ゴムシートから、カレンダ加工の列理方向が長さ方向、つまり、引張方向となるように3号ダンベルを打ち抜き、JIS K 6251に準じて雰囲気温度25℃の下で引張試験を行った。10%伸び時の引張応力は2.25MPaであった。
−接着ゴム〈2〉−
EPDM(1)100質量部に対して、カーボンブラックFEF65質量部、シリカ21質量部、パラフィン系オイル15質量部、硫黄1.5質量部、架橋促進剤2質量部、ステアリン酸1質量部、酸化亜鉛5質量部、粘着付与材5質量部、老化防止剤(1)2質量部、及び、老化防止剤(2)1質量部を配合して混練した未架橋ゴム組成物を接着ゴム〈2〉とした。
接着ゴム〈1〉の場合と同様に測定した10%伸び時の引張応力は1.61MPaであった。
Figure 2010047051
(背面ゴム組成物の構成)
以下の接着ゴム〈1〉〜〈10〉の10種の背面ゴム組成物を混練調整した。詳細構成は表2にも示す。
−背面ゴム〈1〉−
EPDM(2)(JSR社製 商品名:EP24)100質量部に対して、カーボンブラックFEF80質量部、硫黄1.5質量部、架橋促進剤4質量部、ステアリン酸1質量部、及び、酸化亜鉛5質量部を配合して混練した未架橋ゴム組成物を背面ゴム〈1〉とした。
背面ゴム〈1〉をカレンダ加工により厚さ2.2mmにシート出ししたものを170℃及び20分の条件で架橋させて得られた架橋ゴムシートから、カレンダ加工の列理方向が長さ方向、つまり、引張方向となるように3号ダンベルを打ち抜き、JIS K 6251に準じて雰囲気温度25℃の下で引張試験を行った。10%伸び時の引張応力は1.27MPaであった。
−背面ゴム〈2〉−
カーボンブラックFEFの配合量を85質量部とし、パラフィン系オイル8質量部を配合したことを除いて、背面ゴム〈1〉と同一の構成である未架橋ゴム組成物を背面ゴム〈2〉とした。
背面ゴム〈1〉の場合と同様に測定した10%伸び時の引張応力は1.11MPaであった。
−背面ゴム〈3〉−
カーボンブラックFEFの配合量を70質量部としたことを除いて背面ゴム〈1〉と同一の構成である未架橋ゴム組成物を背面ゴム〈3〉とした。
背面ゴム〈1〉の場合と同様に測定した10%伸び時の引張応力は1.06MPaであった。
−背面ゴム〈4〉−
さらにパラフィン系オイルを4質量部配合したことを除いて背面ゴム〈3〉と同一の構成である未架橋ゴム組成物を背面ゴム〈4〉とした。
背面ゴム〈1〉の場合と同様に測定した10%伸び時の引張応力は0.90MPaであった。
−背面ゴム〈5〉−
EPDM(3)(The Dow Chemical Company製 商品名:Nordel 4640)100質量部に対して、カーボンブラックFEF65質量部、パラフィン系オイル8質量部、硫黄1.5質量部、架橋促進剤4質量部、ステアリン酸1質量部、及び、酸化亜鉛5質量部を配合して混練した未架橋ゴム組成物を背面ゴム〈5〉とした。
背面ゴム〈1〉の場合と同様に測定した10%伸び時の引張応力は0.81MPaであった。
−背面ゴム〈6〉−
EPDM(4)(JSR社製 商品名:EP21)100質量部に対して、カーボンブラックFEF80質量部、パラフィン系オイル4質量部、硫黄1.5質量部、架橋促進剤4質量部、ステアリン酸1質量部、及び、酸化亜鉛5質量部を配合して混練した未架橋ゴム組成物を背面ゴム〈6〉とした。
背面ゴム〈1〉の場合と同様に測定した10%伸び時の引張応力は1.76MPaであった。
−背面ゴム〈7〉−
カーボンブラックFEFの配合量を85質量部としたことを除いて背面ゴム〈5〉と同一の構成である未架橋ゴム組成物を背面ゴム〈7〉とした。
背面ゴム〈1〉の場合と同様に測定した10%伸び時の引張応力は1.08MPaであった。
−背面ゴム〈8〉−
パラフィン系オイルの配合量を4質量部としたことを除いて背面ゴム〈2〉と同一の構成である未架橋ゴム組成物を背面ゴム〈8〉とした。
背面ゴム〈1〉の場合と同様に測定した10%伸び時の引張応力は1.21MPaであった。
−背面ゴム〈9〉−
カーボンブラックFEFの配合量を75質量部としたことを除いて背面ゴム〈5〉と同一の構成である未架橋ゴム組成物を背面ゴム〈9〉とした。
背面ゴム〈1〉の場合と同様に測定した10%伸び時の引張応力は1.03MPaであった。
−背面ゴム〈10〉−
カーボンブラックFEFの配合量を85質量部としたことを除いて背面ゴム〈1〉と同一の構成である未架橋ゴム組成物を背面ゴム〈10〉とした。
背面ゴム〈1〉の場合と同様に測定した10%伸び時の引張応力は1.30MPaであった。
Figure 2010047051
(試験評価1用ベルト)
以下の実施例1〜5及び比較例1〜7の試験評価用ベルトを作製した。
<実施例1>
上記接着ゴム〈1〉で接着ゴム層を形成し、上記背面ゴム〈1〉で背面ゴム層を形成したVリブドベルトを作製し、これを実施例1とした。
この実施例1は、接着ゴム層を形成するゴム組成物の背面ゴム層を形成するゴム組成物に対する10%伸び時の引張応力の比が1.77である。
なお、圧縮ゴム層12をナイロン短繊維を分散して補強したEDPMのゴム組成物、心線をポリエチレンテレフタラート繊維(PET)製の撚り糸でそれぞれ構成し、ベルト周長を1210mm、ベルト幅を10.68mm及びベルト厚さを4.3mmとして、そして、リブ数を3個とした。また、背面ゴム層の厚さを0.5mmとした。
<実施例2>
上記接着ゴム〈1〉で接着ゴム層を形成し、上記背面ゴム〈2〉で背面ゴム層を形成したことを除いて実施例1と同一構成のVリブドベルトを作製し、これを実施例2とした。
この実施例2は、接着ゴム層を形成するゴム組成物の背面ゴム層を形成するゴム組成物に対する10%伸び時の引張応力の比が2.03である。
<実施例3>
上記接着ゴム〈1〉で接着ゴム層を形成し、上記背面ゴム〈3〉で背面ゴム層を形成したことを除いて実施例1と同一構成のVリブドベルトを作製し、これを実施例3とした。
この実施例3は、接着ゴム層を形成するゴム組成物の背面ゴム層を形成するゴム組成物に対する10%伸び時の引張応力の比が2.12である。
<実施例4>
上記接着ゴム〈2〉で接着ゴム層を形成し、上記背面ゴム〈4〉で背面ゴム層を形成したことを除いて実施例1と同一構成のVリブドベルトを作製し、これを実施例4とした。
この実施例4は、接着ゴム層を形成するゴム組成物の背面ゴム層を形成するゴム組成物に対する10%伸び時の引張応力の比が1.79である。
<実施例5>
上記接着ゴム〈2〉で接着ゴム層を形成し、上記背面ゴム〈5〉で背面ゴム層を形成したことを除いて実施例1と同一構成のVリブドベルトを作製し、これを実施例5とした。
この実施例5は、接着ゴム層を形成するゴム組成物の背面ゴム層を形成するゴム組成物に対する10%伸び時の引張応力の比が1.99である。
<比較例1>
上記接着ゴム〈2〉で接着ゴム層を形成し、上記背面ゴム〈3〉で背面ゴム層を形成したことを除いて実施例1と同一構成のVリブドベルトを作製し、これを比較例1とした。
この比較例1は、接着ゴム層を形成するゴム組成物の背面ゴム層を形成するゴム組成物に対する10%伸び時の引張応力の比が1.52である。
<比較例2>
上記接着ゴム〈2〉で接着ゴム層を形成し、上記背面ゴム〈6〉で背面ゴム層を形成したことを除いて実施例1と同一構成のVリブドベルトを作成し、これを比較例2とした。
この比較例2は、作製ゴム層を形成するゴム組成物の背面ゴム層を形成するゴム組成物に対する10%伸び時の引張応力の比が0.91である。
<比較例3>
上記接着ゴム〈2〉で接着ゴム層を形成し、上記背面ゴム〈7〉で背面ゴム層を形成したことを除いて実施例1と同一構成のVリブドベルトを作製し、これを比較例3とした。
この比較例3は、接着ゴム層を形成するゴム組成物の背面ゴム層を形成するゴム組成物に対する10%伸び時の引張応力の比が1.49である。
<比較例4>
上記接着ゴム〈2〉で接着ゴム層を形成し、上記背面ゴム〈8〉で背面ゴム層を形成したことを除いて実施例1と同一構成のVリブドベルトを作製し、これを比較例4とした。
この比較例4は、接着ゴム層を形成するゴム組成物の背面ゴム層を形成するゴム組成物に対する10%伸び時の引張応力の比が1.33である。
<比較例5>
上記接着ゴム〈2〉で接着ゴム層を形成し、上記背面ゴム〈9〉で背面ゴム層を形成したことを除いて実施例1と同一構成のVリブドベルトを作製し、これを比較例5とした。
この比較例5は、接着ゴム層を形成するゴム組成物の背面ゴム層を形成するゴム組成物に対する10%伸び時の引張応力の比が1.56である。
<比較例6>
上記接着ゴム〈1〉で接着ゴム層を形成し、上記背面ゴム〈10〉で背面ゴム層を形成したことを除いて実施例1と同一構成のVリブドベルトを作製し、これを比較例6とした。
この比較例6は、接着ゴム層を形成するゴム組成物の背面ゴム層を形成するゴム組成物に対する10%伸び時の引張応力の比が1.73である。
<比較例7>
上記接着ゴム〈1〉で接着ゴム層を形成し、上記背面ゴム〈6〉で背面ゴム層を形成したことを除いて実施例1と同一構成のVリブドベルトを作製し、これを比較例7とした。
この比較例7は、接着ゴム層を形成するゴム組成物の背面ゴム層を形成するゴム組成物に対する10%伸び時の引張応力の比が1.28である。
(試験評価方法)
図4は、試験評価1で用いたベルト走行試験機40のプーリレイアウトを示す。
このベルト走行試験機40は、上下に配設されたプーリ径120mmの大径のリブプーリ(上側が従動プーリ、下側が駆動プーリ)41、42と、それらの上下方向中間の左方に配されたプーリ径85mmのアイドラプーリ43と、同じく大径のリブプーリ41、42の上下方向中間の右方に配されたプーリ径55mmの小径のリブプーリ44と、からなる。小径のリブプーリ44は、ベルト内側にベルト巻き付け角度が90度となるように、それぞれ位置付けられている。
実施例1〜5及び比較例1〜7のそれぞれについて、3つのリブプーリ41、42、44及びアイドラプーリ43に巻き掛けると共に、559Nのデッドウェイトが負荷されるように小径のリブプーリ44を側方に引っ張り、駆動プーリである下側のリブプーリ42を雰囲気温度120℃の下で回転数4900rpmで時計回りに回転させた。そして、ベルトにクラック又はセパレーションが発生するまでの時間を測定し、その時間をベルト耐久走行時間とした。
(試験評価結果)
表3は、試験評価1の結果を表す。
Figure 2010047051
表3によれば、接着ゴム層を形成するゴム組成物の背面ゴム層を形成するゴム組成物に対する10%伸び時の引張応力の比が1.77以上である実施例1〜5は、比が1.77未満である比較例1〜7に比べて、クラックやセパレーションが発生するまでの時間が著しく長いことが分かる。
[試験評価2]
Vリブドベルトの背面ゴム層の厚さとベルト耐久性の関係を調べる目的で以下の試験評価2を行った。
(試験評価2用ベルト)
以下の実施例6〜11の試験評価用ベルトを作製した。
<実施例6>
上記接着ゴム〈1〉で接着ゴム層を形成し、上記背面ゴム〈1〉で厚さ0.3mmの背面ゴム層を形成したVリブドベルトを作製し、これを実施例6とした。
この実施例6は、接着ゴム層を形成するゴム組成物の背面ゴム層を形成するゴム組成物に対する10%伸び時の引張応力の比が1.77である。
その他の構成は、実施例1と同一である。
<実施例7>
背面ゴム層の厚さを0.4mmとしたことを除いて実施例6と同一構成のVリブドベルトを作製し、これを実施例7とした。
<実施例8>
背面ゴム層の厚さを0.5mmとしたことを除いて実施例6と同一構成のVリブドベルトを作製し、これを実施例8とした。
<実施例9>
背面ゴム層の厚さを0.6mmとしたことを除いて実施例6と同一構成のVリブドベルトを作製し、これを実施例9とした。
<実施例10>
背面ゴム層の厚さを0.7mmとしたことを除いて実施例6と同一構成のVリブドベルトを作製し、これを実施例10とした。
<実施例11>
背面ゴム層の厚さを0.8mmとしたことを除いて実施例6と同一構成のVリブドベルトを作製し、これを実施例11とした。
(試験評価方法)
図5は、試験評価2で用いたベルト走行試験機50のレイアウトを示す。
このベルト走行試験機50は、上下に配設されたプーリ径45mmのリブプーリ(上側がテンションプーリ、下側が駆動プーリ)51、52と、それらの上下方向中間の右方付近で、リブプーリ51の右下方に配置されたプーリ径40mmのアイドラプーリ53と、そのアイドラプーリ53と上下方向に並ぶようにリブプーリ52の右上方に配置されたプーリ径40mmのアイドラプーリ54と、アイドラプーリ53、54の上下方向中間の右方に配されたプーリ径45mmのリブプーリ55(従動プーリ)と、からなる。アイドラプーリ53は、ベルト外側にベルト巻き付け角度が90度であり、巻き掛けられたVリブドベルトが鉛直方向上方及び水平方向右方に延びるように、それぞれ位置付けられている。アイドラプーリ53と同様に、アイドラプーリ54は、ベルト外側にベルト巻き付け角度が90度であり、巻き掛けられたVリブドベルトが鉛直方向下方及び水平方向右方に延びるように、それぞれ位置付けられている。
実施例6〜11のそれぞれについて、3つのリブプーリ51、52、55及び2つのアイドラプーリ53、54に巻き掛けると共に、588Nのデッドウェイトが負荷されるようにリブプーリ51を上方に引っ張り、駆動プーリである下側のリブプーリ52を、常温の下、回転数5100rpmで時計回りに回転させた。そして、ベルト背面にクラックが発生するまでの時間を計測し、その時間を背面クラック発生時間とした。なお、ベルト走行時間が500時間を超えたときには、そこで試験を打ち切った。
(試験評価結果)
表4は、試験評価2の結果を表す。
Figure 2010047051
表4によれば、背面ゴム層の厚さが0.3〜0.5mmである実施例6〜8は、背面ゴム層の厚さが0.6〜0.8mmである実施例9〜11に比べて、背面ゴム層にクラックが発生するまでの時間が長くなることが分かる。
以上説明したように、本発明は、ベルト幅方向にピッチを有する螺旋を形成するように心線が埋設された接着ゴム層と、そのベルト内面側に設けられたプーリ接触部たる圧縮ゴム層と、接触ゴム層のベルト外周側に設けられたベルト背面部たる背面ゴム層と、を有する摩擦伝動ベルトについて有用である。
B Vリブドベルト
10 Vリブドベルト本体
11 接着ゴム層
12 圧縮ゴム層
13 Vリブ(プーリ接触部分)
14 短繊維
16 心線
17 背面ゴム層

Claims (3)

  1. ベルト幅方向にピッチを有する螺旋を形成するように心線が埋設された接着ゴム層と、該接着ゴム層のベルト内面側に設けられたプーリ接触部たる圧縮ゴム層と、該接着ゴム層のベルト外周側に設けられたベルト背面部たる背面ゴム層と、を有する摩擦伝動ベルトであって、
    上記接着ゴム層を形成するゴム組成物の、上記背面ゴム層を形成するゴム組成物に対する、ベルト長さ方向におけるJIS K 6251に準じて雰囲気温度25℃の下で測定される10%伸び時の引張応力の比が、1.77以上であることを特徴とする摩擦伝動ベルト。
  2. 請求項1に記載された摩擦伝動ベルトにおいて、
    上記背面ゴム層は、その厚さが0.3〜0.5mmであることを特徴とする摩擦伝動ベルト。
  3. 請求項1又は2に記載された摩擦伝動ベルトにおいて、
    上記背面ゴム層には短繊維が含まれていないことを特徴とする摩擦伝動ベルト。
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