JP6741889B2 - ベルト及びベルトの状態情報取得システム - Google Patents

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Description

本発明は、ベルトの状態を検知する機能を備えたベルト、及び、ベルトの状態情報を取得するシステムに関する。
特許文献1に開示されているように、伝動ベルトは外観性に優れ、摩耗屑を生じにくい等の理由により、一般産業用、精密機器用等の動力伝達用ベルトとして、幅広く使用されている。このような伝動ベルトは、プーリ間に張力をかけて巻き掛けられ、プーリの回転駆動により伝動ベルトがプーリ間を走行することによりプーリ間で動力を伝達させる。
上記のように伝動ベルトがプーリ間を走行するに際して、伝動ベルトは、伝動ベルト自体にかけられた張力や、プーリの回転駆動により受ける推進力や、伝動ベルトがプーリの外周を走行するときに湾曲状に変形する力など、様々な外圧・内圧(外力・内力)を受け続ける。このような外圧・内圧の下で伝動ベルトを使用し続ければ、伝動ベルトにかかる圧力や、圧力に伴う内部温度の上昇や、更には摩擦熱等の影響により劣化することから伝動ベルトの交換が必要になる。
この点、伝動ベルトが受ける外圧・内圧は、伝動ベルトの使用に伴う経年劣化や損傷があると変化する。例えば、伝動ベルトの劣化・損傷により、伝動ベルト自体にかけられた張力が弱まったり、プーリの回転駆動により受ける推進力が弱まったり、伝動ベルトがプーリの外周を走行するときにかかる力が変化したりする。また、伝動ベルトが受ける外圧・内圧が変化すると伝動ベルトの内部温度も変化する。
また、例えば、特許文献2には、搬送面となる表面に搬送物が載せられると共に、裏面がプーリに巻き掛けられる無端状の搬送ベルトについて開示されている。搬送ベルトが受ける内圧・外圧についても、伝動ベルトと同様に、ベルトの使用に伴う経年劣化や損傷によって変化する。
そこで、伝動ベルトや搬送ベルトなどのベルトにかかる圧力や温度などのベルトの状態を、検知・観測することにより、ベルトの状態を把握して交換時期を決める仕組みを取り入れることが考えられる。
特開2018−109443号公報 特開2015−124025号公報
ところで、センサにより検知されたベルトの状態情報を外部に送信するためには、センサと併せて送信器もベルトに配置する必要がある。送信器の駆動電源に電池を採用する場合、定期的に電池を交換する必要があるが、ベルト走行中の交換はできないため、一度ベルトを停止させてから交換しなくてはならず、手間がかかる。さらに、送信器がベルトに埋設されている場合などでは、電池の交換はベルトを解体してから行うしかなく、現実的に不可能である。
そこで、本発明の目的は、ベルト状態を検出するセンサとその検出結果を外部に送信するRFIDを装備したベルトにおいて、電池不要のシステムを構築することである。
本発明の一態様に係るベルトは、背面側に配置される背面層と、芯体を有する芯体層と、を含む積層体を備えたベルトであって、前記積層体に設けられ、当該ベルトの状態を検知するセンサと、同じく前記積層体に設けられ、ICチップ及びアンテナを有しており、前記センサが検知した当該ベルトの状態情報を外部に送信するパッシブ型のRFIDと、を備えることを特徴としている。
上記構成によれば、ベルトがパッシブ型のRFIDを備えることにより、センサが検知したベルトの状態情報を外部に送信するために、ベルトに電池を搭載する必要がなくなる。
また、上記構成によれば、電池を搭載しているベルトと比べて、より軽量で信頼性の高いベルトが提供できる。これにより、ベルトの重量の増加や耐屈曲性の低下による、走行性及び耐久性の低下を抑制できる。
また、前記芯体は心線であって、前記積層体は、前記背面層と、内面側に配置される内面層と、前記背面層と前記内面層との間に埋設される前記心線を有する心線層と、を含み、前記ベルトは、伝動ベルトであることが好ましい。
上記構成によれば、伝動ベルトに対して、電池を搭載することなく、センサが検知したベルトの状態情報を外部に送信することができる。
また、上記ベルトにおいて、前記RFIDは、前記積層体の前記芯体よりも背面側に配置されていることが好ましい。
上記構成によれば、プーリ等と接触する頻度の高い内面側にRFIDを配置する場合と比べて、RFIDに直接圧力が加わり難いため、電子機器としてのRFIDに過度な負担がかかるのを避けることができる。
また、ベルト走行時において、RFIDから送られる信号は、ベルトの背面側から読み取る方が、内面側から読み取る場合と比べて、容易かつ安全である。よって、上記構成によれば、RFIDから送られる信号をベルトの背面側から読み取る前提において、RFIDを積層体の心線よりも内面側に配置する場合と比べて、信号の強度を向上させることができる。
また、上記ベルトにおいて、前記RFIDは、前記積層体に埋設されていることが好ましい。
上記構成によれば、RFIDをベルトの表面に配置する場合と比べて、ベルト走行時において、RFIDをベルトに強固に固定できる。また、ベルトに埋設されたRFIDは、プーリ等と接触するベルト表面に配置された場合と比べて直接圧力が加わり難く、RFIDが破損する危険性を低減できる。
また、上記構成によれば、RFIDがベルトに埋設されていることにより、外観を損なうことなく、ベルトとしての機能を担保する強度、弾性、耐久性等を保持できる。
また、上記ベルトにおいて、前記センサと前記RFIDは、前記積層体の同一層に配置されていることが好ましい。
上記構成によれば、センサとRFIDが、積層体の異なる層に配置されている場合と比べて、センサとRFIDとの接続が容易となり、接続の信頼性も高まる。
また、上記ベルトにおいて、前記アンテナはメアンダライン形状の導電性線状物質からなることが好ましい。
上記構成によれば、アンテナにかかる応力を分散させることができ、アンテナが破損しにくくなる。
また、上記ベルトにおいて、前記RFIDは、前記ICチップと前記アンテナとを接続する接続導電線をさらに備え、前記ICチップと前記アンテナとは、所定方向に沿って配列されており、前記アンテナは、1本の導電性線状物質からなり、前記アンテナの前記接続導電線に接続された接続部から前記所定方向と直交する直交方向の一方側と他方側とに延びるダイポールアンテナであることが好ましい。
通常、ICチップとアンテナとが接続する部分の強度は弱い。上記構成によれば、ICチップとアンテナとが配列されている方向と、アンテナが伸長する方向とが直交している。このため、アンテナから接続導電線を通ってなされるICチップへの給電は、アンテナの伸長方向に対して垂直の向きに行われる。これにより、ICチップとアンテナとが接続する接続部に応力が伝わりにくくなる。また、アンテナを1本の導電性線状物質からなるダイポールアンテナとしているため、アンテナにかかる応力が分散され、アンテナとICチップとが接続する接続部が破損しにくくなる。
また、上記ベルトにおいて、前記ICチップと前記アンテナとは、電磁結合によって無線接続されていることが好ましい。
上記構成によれば、ICチップとアンテナとが有線接続されている場合と比べて、RFID全体としての強度が向上し、RFIDが破損しにくくなる。
また、上記ベルトにおいて、前記アンテナは、表面にテフロン粉末を担持させた導電性線状物質からなることが好ましい。
上記構成によれば、アンテナとベルトを構成する物質との相互作用を弱めることができる。これにより、アンテナがベルトの圧縮伸長による応力を受けたとしても、アンテナが破損しにくくなる。
また、上記ベルトにおいて、前記RFIDは、ベースをさらに有し、前記ICチップは前記ベースに設けられており、前記RFIDは前記積層体の前記背面層又は前記内面層に設けられ、前記ベースの材質が、前記積層体の前記RFIDが設けられる層の材質と同一であることが好ましい。
上記構成によれば、ベースの材質が、積層体のRFIDが設けられる層の材質と同一であることから、ベースと一体化したベルトを形成することができる。これにより、RFIDをベルトにより強固に固定できる。
また、上記ベルトにおいて、前記RFIDは、前記センサを備えたセンサ一体型のRFIDであることが好ましい。
上記構成によれば、センサ一体型のRFIDをベルトに配置すれば良いため、センサとRFIDをそれぞれベルトに配置する場合と比べて、製造工程が簡略化できる。
また、センサとRFIDが一体であることにより、センサとRFIDの接続の容易性、信頼性を確保できる。
また、上記ベルトにおいて、前記ベルトは、複数の前記センサ及び複数の前記RFIDを有し、該複数の前記センサは、それぞれが、少なくともいずれかの前記RFIDに接続されていることが好ましい。
上記構成によれば、ベルトが複数のセンサを有していることにより、ベルト内の複数の箇所で、複数の情報を得ることができる。
また、上記構成によれば、複数のセンサに対してRFIDが1つのみである場合と比べて、センサが検知したベルトの状態情報について、RFID1つ当たりが処理する時間を十分に確保することができる。さらに、各センサの特定や、各センサが検知した各データの補正を容易に行うことができる。
また、本発明の一態様に係るベルトの状態情報取得システムは、背面側に配置される背面層と芯体を有する芯体層とを含む積層体、前記積層体に設けられたベルトの状態を検知するセンサ、及び、同じく前記積層体に設けられた、前記センサが検知した当該ベルトの状態情報を外部に送信するパッシブ型のRFID、を備えたベルトと、前記RFIDからの信号を受信するリーダ、を有し、前記RFIDは、前記リーダから送信された電磁波によって作動し、ベルトの状態情報を前記リーダに送ることを特徴としている。
上記構成によれば、リーダを、RFIDを備えたベルトから一定程度離れた場所に配置又は近づけることで、センサが検知したベルトの状態情報を受信することができる。これにより、プーリ間を走行するベルトと一定程度離れた場所から、ベルトの状態情報を取得することができる。
また、上記構成によれば、リーダからの電磁波を駆動源とするRFIDを使用していることにより、電池交換が不要な、ベルトの状態情報取得システムを提供できる。
また、上記ベルトの状態情報取得システムにおいて、前記芯体は、心線であり、前記積層体は、前記背面層と、内面側に配置される内面層と、前記背面層と前記内面層との間に埋設される前記心線を有する心線層と、を含み、前記ベルトは、伝動ベルトであることが好ましい。
上記構成によれば、プーリ間を高速走行する伝動ベルトに対して、電池を搭載することなく、センサが検知したベルトの状態情報を外部に送信することが可能なベルトの状態情報取得システムを提供できる。
ベルト状態を検出するセンサとその検出結果を外部に送信するRFIDを装備したベルトにおいて、電池不要のシステムを構築することができる。
本実施形態に係るVベルト及びVベルトの圧力データの取得システムの説明図である。 Vベルトの一部拡大上面図である。 Vベルト1のA−A断面図である。 駆動プーリ2及び従動プーリ3に設けられたV溝にVベルト1が嵌合された状態を示す説明図である。 他の実施形態に係るVリブドベルトの説明図である。 他の実施形態に係る歯付ベルトの説明図である。 圧縮層の一部の層に圧縮層を構成するゴム組成物に圧電体粉を分散させた圧電体層を有する圧力センサを備えたVベルトのベルト幅方向の断面図である。 圧縮層の全体に圧電体粉を分散させたゴム組成物で形成した圧電体層を有する圧力センサを備えたVベルトのベルト幅方向の断面図である。 パッシブ型RFIDタグ17の説明図である。 リーダ4とパッシブ型RFIDタグ17との無線通信の態様を示す図である。 背面側表面にパッシブ型RFIDタグ17が配置されたVベルト1のベルト幅方向の断面図である。 他の実施形態に係るVベルトの一部拡大上面図である。 実施例に係るVベルトの幅方向の断面図である。 実施例に係るVベルトの周方向の断面図である。 実施例において用いた試験装置の概略図である。 実施例に係るVベルトを所定の条件で走行させたときの、時間経過とともに変化するVベルトの内部温度を示したグラフである。
(実施形態)
以下、図面を参照しつつ、本願発明の一態様に係る伝動ベルト及び伝動ベルトの状態情報取得システムについて説明する。なお、本実施形態において、センサは圧力センサ16とする。
本実施形態の伝動ベルトでは、圧力センサ16を備えたVベルト1を例に説明する。
Vベルト1は、エンジン補機駆動システムなどの動力伝達機構(システム)において、例えば、駆動プーリ2と従動プーリ3との間に巻き掛けられて使用される(図1参照)。
なお、上述の動力伝達機構において、テンショナやアイドラプーリが使用されてもよい。
(Vベルト1の構成)
Vベルト1は、図2及び図3に示すように、Vベルト1の背面側に配置される伸張層11(背面層に相当)と、Vベルト1の内面側に配置される圧縮層12(内面層に相当)と、伸張層11と圧縮層12との間に設けられ、Vベルト1の周長方向に沿って螺旋状に埋設された心線131を含む心線層13と、Vベルト1の背面に配置される上帆布14(外布層に相当)と、Vベルト1の内面に配置される下帆布15(外布層に相当)と、圧縮層12の背面側においてVベルト1の幅方向中央に、周長方向に所定の間隔を空けて配置された2つの圧力センサ16と、伸張層11のVベルト1の幅方向の一方端側に配置されたパッシブ型RFIDタグ17とから構成されている。本実施形態のVベルト1では、上帆布14、伸張層11、心線層13、圧縮層12、及び、下帆布15が積層体10を構成している。
また、図3に示すように、Vベルト1の幅方向の断面は、V字状断面であり、V字状断面の左右の両側面が、駆動プーリ2及び従動プーリ3に設けられたV溝の内壁面と接触する摩擦伝動面となる(図4参照)。
(伸張層11)
伸張層11を形成するゴム組成物のゴム成分としては、加硫又は架橋可能なゴム、例えば、ジエン系ゴム(天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(ニトリルゴム)、水素化ニトリルゴムなど)、エチレン−α−オレフィンエラストマー、クロロスルフォン化ポリエチレンゴム、アルキル化クロロスルフォン化ポリエチレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、アクリル系ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴムなどが例示できる。これらのゴム成分は単独で又は二種以上組み合わせて使用してもよい。好ましいゴム成分は、エチレン−α−オレフィンエラストマー(エチレン−プロピレン共重合体(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)などのエチレン−α−オレフィン系ゴム)、クロロプレンゴムである。特に好ましいゴム成分は、クロロプレンゴムに対し耐久性に優れ、ハロゲンを含まないエチレン−α−オレフィンエラストマーである。EPDMのジエンモノマーの例としては、ジシクロペンタジエン、メチレンノルボルネン、エチリデンノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエンなどを挙げることができる。
また、伸張層11を形成するゴム組成物には、さらに必要に応じて、ゴムに通常配合される、カーボンブラック、シリカ、短繊維等の補強材、炭酸カルシウム、タルク等の充填材、硫黄、有機過酸化物等の架橋剤、N,N´−m−フェニレンジマレイミド、キノンジオキシム類等の共架橋剤、加硫促進剤、可塑剤、安定剤、加工助剤、着色剤等を配合してもよい。短繊維としては、綿、ポリエステル(PET、PENなど)、ナイロン(6ナイロン、66ナイロン、46ナイロンなど)、アラミド(p−アラミド、m−アラミド)、ビニロン、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO)繊維などを用いることができる。これらの短繊維は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
(圧縮層12)
圧縮層12は、伸張層11を形成するゴム組成物と同じもので形成されていてもよい。
(心線層13)
心線層13は、心線131が、ゴム組成物に、Vベルト1の周長方向に沿って螺旋状に埋設されている。なお、心線層13を構成するゴム組成物は、心線131との接着性や、心線131にかかる応力緩和の観点から、伸張層11や圧縮層12のゴム組成物よりも接着性・耐応力性を重視した配合組成が好ましい。これにより、螺旋状に埋設された心線131は、Vベルト1の幅方向断面視で、幅方向に所定の間隔をあけた状態で配列される。
心線131を構成する繊維としては、高モジュラスの点から、エチレンテレフタレート、エチレン−2,6−ナフタレート等のC2−4アルキレンアリレートを主たる構成単位とするポリエステル繊維(ポリアルキレンアリレート系繊維、ポリエチレンテレフタレート系繊維、ポリエチレンナフタレート系繊維等)、アラミド繊維等の合成繊維、炭素繊維等の無機繊維が使用され、ポリエステル繊維やアラミド繊維が好ましい。これらの繊維はマルチフィラメント糸であってもよい。マルチフィラメント糸の繊度は2000〜10000デニールとするとよく、好ましくは4000〜8000デニールとするとよい。
心線131としては、マルチフィラメント糸を使用した撚りコード(諸撚り、片撚り、ラング撚り等)を使用することが多く、心線131の平均線径(撚りコードの繊維径)は、0.5〜3mmとするとよく、好ましくは0.6〜2mm、さらに好ましくは0.7〜1.5mmとするとよい。
本実施形態では、1本で連なる心線131をVベルト1の周長方向に螺旋状に巻き付けて埋設しているが、複数本束ねた心線131を、Vベルト1の周長方向に螺旋状に巻き付けて埋設してもよい。
(上帆布14及び下帆布15)
上帆布14及び下帆布15は、例えば、綿、ポリエステル繊維、ナイロン等からなり、平織、綾織、朱子織等に製織した布で、経糸と緯糸との交差角を90°〜120°程度に広角度化した織布である。
ここで、Vベルト1の積層体10に配置された圧力センサ16及びパッシブ型RFIDタグ17は、Vベルト1が駆動プーリ2及び従動プーリ3に巻き付くために屈曲したとき、最も破損し易い。そして、Vベルト1の屈曲の度合いは、ベルトの種類、ベルトが巻き付くプーリの径の大きさ、ベルトにかかる張力の大きさなどによって変わる。そこで、本実施形態において、駆動プーリ2及び従動プーリ3の径の大きさ、並びに、Vベルト1の張力は、Vベルト1が駆動プーリ2及び従動プーリ3に巻き付いたときに、圧力センサ16及びパッシブ型RFIDタグ17が破損しない程度の値である。具体的には、駆動プーリ2及び従動プーリ3の直径は、40mm以上であって、好ましくは80mm以上であり、より好ましくは100mm以上である。また、Vベルト1の張力は60kgf以下であることが好ましい。
(圧力センサ16)
圧力センサ16は、例えば、圧力を受けると電荷を発生する圧電素子を利用したもので、図3に示すように、有機高分子を含むフィルム状の圧電体層163の両面に電極層161・162を備えている。本実施態様において、圧電体層163の厚みは、1〜10μm程度であり、より好ましくは2〜5μmである。また、本実施形態において、電極層161・162の厚みは、0.1〜1μm程度であり、より好ましくは0.1〜0.3μmである。すなわち、圧力センサ16としては薄い構成をしている。そして、圧力センサ16は、電極層161・162から、パッシブ型RFIDタグ17に電気的に接続されている。また、本実施態様において、圧力センサ16は、図2に示すように、周長方向に所定の間隔を空けて2つ配置されている。
圧電体層163の材料としては、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンとトリフッ化エチレンの共重合体、ポリ乳酸、シアン化ビニリデン系ポリマー、ナイロン9やナイロン11などの奇数ナイロン、アラミド、ポリ尿素などを挙げることができる。
また、電極層161・162としては、蒸着膜、金属のネットやワイヤ、導電性のゴムを例示することができる。また、繊維を金属でコーティングした導電性繊維、絶縁性繊維と金属線や金属箔などの導電性繊維からなる複合導電性繊維、及び、これら繊維のうち少なくとも一方を含む織物も例示することができる。更に、蒸着膜としては、Ni−Al合金のほか、アルミニウム(Al)、鉄(Fe)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、及びこれらの合金を例示することができる。また、金属のネットやワイヤとしては、鉄(Fe)、銅(Cu)、銅合金、アルミニウム合金などを例示することができる。また、導電性のゴムとしては、圧縮層や伸張層に用いるゴム組成物を厚み10μm〜5mmのシート状にしたものを例示することができる。
また、電極層161・162は、周囲のゴム層(積層体10の中でゴム組成物を含む部分)と化学的または物理的な結合によって接合(一体化)するための表面処理を行うことが好ましい。この表面処理としては、樹脂フィルムのコーティング(積層)、シランカップリング処理などが挙げられる。
上記のように、圧力センサ16がフィルム状であることから、比較的厚みが薄いVベルト1においても圧力センサ16を積層体10に一体化させることができる。また、製造工程においても、積層体10として構成されるVベルト1に、フィルム状の圧力センサ16を配層する工程を追加するだけで良いことから、既存の製造工程を利用しつつ、効率的にVベルト1を製造することにも資する。また、圧力センサ16をフィルム状にしていることから、圧力センサ16の厚み方向における圧力を検知する場合に適している。
圧力センサ16は、上記のように厚みが薄く、圧縮層12の背面側の幅方向中央に積層されており、Vベルト1の一部として一体化している。
ここで、「センサがベルトに一体化している」とは、市販のセンサをベルトに外付けしたり、単に埋設したりする方法と差別化するために、広義には、(A)外観において一体化されていること、及び、(B)センサを備えたベルトが、伝動ベルトとしての機能を担保する、強度、弾性、耐久性等を備えていることである。更に、狭義には、上記(A)及び(B)に加えて、(C)センサの構成部分(例えば、圧電体層+電極(両側))と積層体(例えば、積層体の中でゴム組成物を含む部分)との界面(境界)の接合状態の観点から、その界面が化学的結合または物理的結合で接合していることである。例えば、センサが圧力センサであり、電極層が金属の場合は、そのままでは周囲のゴム層(積層体の中でゴム組成物を含む部分)と接合しないので、上述の表面処理が行われることが好ましい(上記(C)の条件を満たすことが好ましい)。
なお、本実施形態では、圧力センサ16として、有機高分子を含むフィルム状の圧電体層163を使用しているが、伸張層11や圧縮層12を構成するゴム組成物に圧電体粉を分散させることにより圧電体層163を形成し、その両面に電極層161・162を配置した構成としてもよい。
例えば、図7に示すように、圧縮層12の一部の層に、圧縮層12を構成するゴム組成物に圧電体粉を分散させた圧電体層163を配置して、圧電体層163の一部の上面及び下面に電極層161・162を挟み込むことで、圧力センサ16を構成してもよい。
また、図8に示すように、圧縮層12の全体を、圧電体粉を分散させたゴム組成物で形成した圧電体層163として、この圧電体層163の所望の位置に上下電極となる2枚の電極層161・162を埋設してもよい。この場合、2枚の電極層161・162と、この2枚の電極層161・162で挟まれた、圧電体層163の一部分とが圧力センサ16を構成し、圧力センサの機能を果たす。
上記形態にした場合、製造段階で、圧縮層12を構成するゴム組成物に圧電体粉を分散させて盛り込むことにより、圧力センサ16をVベルト1に一体化させることができる。また、製造工程において、積層体10を構成するゴム組成物に圧電体粉を混ぜる工程を追加するだけで良いことから、既存の製造工程を利用しつつ、効率的にVベルト1を製造することにも資する。また、積層体10を構成するゴム組成物に圧電体粉を分散させるだけで圧電体としての機能を持たせることができることから、Vベルト1において、所望の部分を圧力センサ16として機能させることができる。
また、上記形態では、電極層161・162として金属ネットを用いると、加硫工程において、圧力センサ16と周囲のゴムとの架橋反応(化学的結合)とともに、金属ネットとゴム層とがアンカー効果(物理的結合)により接合して、圧縮層12全体が一体化するので、容易に圧力センサ16とVベルト1との一体化が行える。
また、上帆布14や下帆布15に圧電体粉を保持させることにより圧電体層163を形成し、その両面に電極層161・162を配置した構成としてもよい。この場合、予め上帆布14や下帆布15を構成する経糸や緯糸に圧電体粉を盛り込む手法や、接着処理において圧電体粉を盛り込む手法などが挙げられる。
なお、圧電体粉としては、チタン酸バリウム、水晶、チタン酸ジルコン酸鉛、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、酒石酸カリウムナトリウム、酸化亜鉛などを挙げることができる。圧電体粉の形状としては、フレーク状、針状の形態でもよい。
また、本実施形態では、圧力センサ16は、センサの変形により起電力が生じる場合を説明しているが、電気的に接続されたパッシブ型RFIDタグ17から電力供給されてもよい。また、駆動電源として、電池を用いてもよく、外部から無線電力伝送されるワイヤレス給電システムや環境発電(Vベルト1の走行により発電されるキネティック式等)を採用してもよい。
(パッシブ型RFIDタグ17)
本実施態様において、パッシブ型RFIDタグ17は、図2及び図3に示すように、圧力センサ16と電気的に接続された、薄型回路であり、伸張層11のVベルト1の幅方向の一方端側に埋設されている。
パッシブ型RFIDタグ17は、図9に示すように、ベース21と、アンテナ22と、ICチップ23と、から構成される。
ベース21の材質としては、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレン等が挙げられるが、ベルトを構成するゴムとの接着性の観点から、ナイロンが好ましい。最も好適な材質としては、Vベルト1を構成するゴム組成物と同質のものである。即ち、この場合、ベルトが完成した状態において、ベース21とVベルト1は一体化した構成となる。
アンテナ22は、外部のリーダ4(後述)と無線通信する部分であり、ベース21に対し、金属をアンテナの形状にエッチングすることで形成される。アンテナ22の材質、形状、及び大きさは特に限定されない。
アンテナ22は、例えば、Vベルト1が加硫可能なゴムの場合、ゴムと接着する銅や銅合金が好ましい。ゴムと反応接着しない金属の場合、シランカップリング剤(例えば3−アミノプロピルトリエトキシシランやビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)などによる表面処理、又は、プラズマ処理をすることが好ましい。これにより、Vベルト1の耐久性を低下させずに、アンテナ22を埋設させることができる。
ここで、一般的なRFIDタグをVベルト1に埋設する場合、ベルト走行時にRFIDタグのアンテナが破損するおそれがある。例えば、米国特許出願公開2012/0323371号明細書には、RFIDタグをベルトの心線層に配置することが記載されているが、ベルトの伸長や圧縮によってアンテナに応力がかかることは回避できない。また、ガラスやプラスチックなどで構成されたシースで保護することも記載されているが、ベルトをスムーズに走行させるためには、シースの物性とベルト本体の物性とを合わせる必要があり、ベルト作製の工程が複雑化する。このため、本実施形態において、アンテナ22の材質及び形状は、パッシブ型RFIDタグ17をVベルト1に埋設させたときに、アンテナ22が破損しないようなものであることが好ましい。
アンテナ22とVベルト1を構成するゴムとの接着が強固であると、アンテナ22は、ゴムの圧縮及び伸長による応力を受け、破損してしまうおそれがある。これを避けるため、アンテナ22とVベルト1のゴムとの接着性は、適度に弱めておくことが好ましい。例えば、アンテナ22の表面に、テフロン粉末などの表面エネルギーが小さい微粒子を担持させることが好ましい。これにより、アンテナ22とVベルト1を構成するゴムとの相互作用を弱めることができ、ゴムの圧縮及び伸長によってアンテナが受ける応力を低減することができる。
また、アンテナ22には、導電性の線状物質を用いることが好ましい。ベース21を用いる場合、Vベルト1におけるパッシブ型RFIDタグ17の埋設部分において、Vベルト1の膨れが生じるおそれがある。そうすると、この膨れからパッシブ型RFIDタグ17が剥離し、Vベルト1が破損してしまう。アンテナ22に線状物質を用いることで、パッシブ型RFIDタグ17の埋設部分において、Vベルト1の膨れを生じにくくすることができる。具体的には、アンテナ22は、金属薄膜や金属線、繊維を金属でコーティングした導電性繊維、絶縁性繊維と金属線や金属箔などの導電性繊維からなる複合導電性繊維、又は、これら繊維のうち少なくとも一方を含む織物といった導電性線状物質を用いることが好ましい。
さらに、アンテナ22は、図9に示すように、導線を折り曲げてクランク状にした、メアンダライン形状であることが好ましい。これにより、ゴムの圧縮及び伸長によってアンテナが受ける応力を分散することができる。また、図9に示すように、アンテナ22とICチップ23とは接続導電線24を介して接続されており、アンテナ22とICチップ23とが配列された方向と、アンテナ22の伸長方向とが直交していることが好ましい。さらに、アンテナ22は、1本の導電性線状物質からなり、アンテナ22の接続導電線24に接続された接続部25からアンテナの伸長方向(図9における左右方向)の一方側と他方側とに延びたダイポールアンテナであることが好ましい。通常、アンテナ22とICチップ23とが接続される部分の強度は弱くなる。上記の構成とすることで、アンテナ22から接続導電線24を通ってなされるICチップ23への給電は、アンテナ22の伸長方向に対して垂直の向きに行われることとなる。これにより、ICチップ23とアンテナ22とが接続する接続部25に応力が伝わりにくくなる。また、アンテナ22を1本の導電性線状物質からなるダイポールアンテナとしているため、アンテナ22にかかる応力が分散され、アンテナ22とICチップ23とが接続する接続部25が破損しにくくなる。
また、アンテナ22を導電性線状物質とする場合、ベース21は使用しなくてもよい。なお、アンテナ周囲のゴムの誘電率によりアンテナのインピーダンスが変化し、通信効率が低下する可能性がある。そのため、アンテナ22の形状は、Vベルト1を構成するゴムとの相性を考慮して選択されることが好ましい。
ICチップ23は、導電接着材により、アンテナ22の端子に接続され、圧力センサ16と電気的に接続されている。圧力センサ16において検知・観測された圧力データ(Vベルト1の状態情報に相当)は、ICチップ23に組み込まれたメモリに書き込まれる。
パッシブ型RFIDタグ17は、リーダ4(後述)から電磁波が送信されると、その電磁波との共振により電流が流れる(即ち、電池は不要)。続いて、ICチップ23は、メモリに書き込まれた圧力データをアンテナ22に送る。これにより、リーダ4から送信された電磁波に対する、アンテナ22の反射波の反射率は変化する。そして、リーダ4は、反射率が変化した反射波を認識し、圧力データ(Vベルト1の状態情報)を読み出す。
なお、パッシブ型RFID17は、圧力センサ16と一体型であってもよい。この場合、例えば、ICチップ23が、センサ機能付きのICチップであってもよい。
なお、パッシブ型RFIDタグ17は、伸張層11のVベルト1の幅方向中央に配置することが好ましい。この場合、Vベルト1の直進的な走行に資する。また、パッシブ型RFIDタグ17は、圧縮層12のVベルト1の幅方向中央に配置してもよい。また、パッシブ型RFIDタグ17は、上帆布14の上部(Vベルト1の背面)に配置してもよい。この場合、外観が損なわれないように、パッシブ型RFIDタグ17を保護用の帆布によりカバーすることが望ましい。
上記のように、パッシブ型RFIDタグ17をVベルト1の伸張層11に埋設することにより、パッシブ型RFIDタグ17もVベルト1に一体化させていることから、外観を損なわずにその機能を果たすことができる。また、Vベルト1の伸張層11は圧縮層12に比べて、直接圧力が加わり難い場所であることから、電子機器としてのパッシブ型RFIDタグ17に過度の負担がかかるのを避けることができる。
また、本実施形態において、パッシブ型RFIDタグ17はVベルト1に埋設されているが、信号強度の向上を目的として、Vベルト1の背面側の表面に配置してもよい。但し、ICチップ23はアンテナ22と比べて厚みがあるため、ICチップ23がVベルト1の背面側の表面に配置されると、ICチップ23はVベルト1の表面から少し突出する。そのため、動力伝達システムにおいて、ベルト背面に接触するテンショナ等が使用されている場合、Vベルト1の背面側の表面から突出したICチップ23は、テンショナ等と接触して破損するおそれがある。従って、パッシブ型RFIDタグ17がVベルト1の背面側の表面に配置されている場合においても、図11に示すように、ICチップ23はVベルト1に埋設され、アンテナ22のみがVベルト1の背面側の表面に配置されるような状態をとることが好ましい。
また、図12に示すように、2つの圧力センサ16が配置されている場合に、一方の圧力センサ16は、パッシブ型RFIDタグ17に接続され、他方の圧力センサ16は、パッシブ型RFIDタグ27に接続されてもよい。この構成により、各センサの特定が容易となり、各センサが検知した各データの補正を省略することができる。
なお、上記構成において、複数の圧力センサがパッシブ型RFIDタグ17に接続されていてもよく、1つの圧力センサがパッシブ型RFIDタグ17及び27の両方に接続されていてもよい。
即ち、複数のセンサが1つのパッシブ型RFIDタグ17に接続されていてもよく、1つのセンサが複数のパッシブ型RFIDタグ17に接続されていてもよい。
上記Vベルト1によれば、Vベルト1にかかる圧力を検知する圧力センサ16が、積層体10の一部として一体化していることにより、Vベルト1にかかる圧力を検知・観測することができる。そして、検知・観測した圧力の値により、Vベルト1の劣化・損傷具合や、Vベルト1が巻き掛けられた駆動プーリ2や従動プーリ3等の異常を把握することができる。これにより、Vベルト1の状態を正確に把握して交換時期を決定することができる。また、圧力センサ16がVベルト1に一体化していることから、外観を損なうことなく、動力を伝動させる伝動ベルトとしての機能を担保する、強度、弾性、耐久性等を備えることができる。
(Vベルト1の圧力データの取得システム)
本実施形態では、図1に示すように、駆動プーリ2と従動プーリ3との間に巻き掛けられたVベルト1、及び、受信機4を使用して、Vベルト1にかかる圧力を検知・観測することができる、Vベルト1の圧力データ(状態情報)の取得システム100(伝動ベルトの状態情報取得システムに相当)を実現することができる。
(リーダ4)
リーダ4としては、例えば、携帯のタブレット等などが挙げられる。リーダ4は、図10に示すように、Vベルト1が備えるパッシブ型RFIDタグ17に向けて電波信号を送信し、パッシブ型RFIDタグ17から送信された圧力データ(Vベルト1の状態情報)を受信する、アンテナ32を有し、圧力データの受信後、プログラム制御により、記憶、解析、解析結果の表示ができる構成である。なお、リーダ4とパッシブ型RFIDタグ17との通信には、900MHz帯の周波数が用いられるが、LF帯、HF帯、2.4GHz帯の周波数が用いられてもよい。
なお、リーダ4は、送受信機能部分のみの構成とし、駆動プーリ2や、従動プーリ3や、Vベルト1の周辺に配置される物(周辺装置、カバー等)に設置する構成でもよい。この場合、リーダ4をパーソナルコンピュータ等に接続し、パッシブ型RFIDタグ17から送信された圧力データを受信した後、パーソナルコンピュータのプログラム制御により、記憶、解析、解析結果の表示をする。
例えば、プログラム制御による解析では、Vベルト1の圧力値を出力するだけでなく、パッシブ型RFIDタグ17から送信された、圧力センサ16により検知・観測した圧力データ(値)と、予め実測データを分析して得られた基準となる圧力のデータ(値)とを比較することにより、Vベルト1の劣化度合いを分析し、Vベルト1の交換の有無や交換時期、その他の異常を、リーダ4やパーソナルコンピュータの表示画面に表示することができる。
また、プログラム制御による解析では、駆動プーリ2と従動プーリ3との間に巻き掛けられたVベルト1において、走行中のVベルト1が駆動プーリ2に接触するタイミングで加わる圧力を、所定の間隔を空けて配置された2つの圧力センサ16によって検知し、所定の間隔(距離)を、2つの圧力センサ16によって検知した時間差(時間)によって除算することにより、Vベルト1の走行速度を算出することができる。更に、算出したVベルト1の走行速度と、別途測定した駆動プーリ2の回転速度との差から、Vベルト1のスリップ率も算出することができる。
また、プログラム制御による解析では、圧力センサ16により検知・観測した圧力データ(値)から、予め実測データを分析して得られた、圧力のデータ(値)に対応するVベルト1の内部温度の基準データを参照することにより、現在のVベルト1の内部温度を推測することも可能である。
上記Vベルト1の圧力データの取得システム100を使用すれば、リーダ4を、パッシブ型RFIDタグ17を備えたVベルト1から一定程度離れた場所に配置又は近づけることにより、圧力センサ16が検知したVベルト1の圧力データを受信することができる。これにより、駆動プーリ2と従動プーリ3との間を高速走行するVベルト1から一定程度離れた場所から、Vベルト1の圧力データを取得することができる。
(その他の実施形態)
上記実施形態ではVベルト1について説明したが、センサ216は、図5に示すVリブドベルト201に採用してもよい。Vリブドベルト201は、ゴム組成物で構成され、伸張層211(背面層)と、Vリブドベルト201の周長方向に沿って互いに平行して延びる3つのリブ214を有する圧縮層212(内面層)と、伸張層211と圧縮層212との間にVリブドベルト201の周長方向に沿って埋設される心線213(心線層)と、を備えている。そして、センサ216は、例えば、図5に示すように、圧縮層212の背面側の幅方向中央(ポジションF)に配置される。また、センサ216は、リブ214の一方の側面側、即ち、Vリブドベルト201が駆動プーリ2及び従動プーリ3に設けられた溝の内壁面と接触する摩擦伝動面側(ポジションG)に配置してもよい。
また、センサ316は、図6に示す歯付ベルト301に採用してもよい。歯付ベルト301は、歯付ベルト301の周方向に所定の間隔で設けられた複数の歯部302(内面層)と、心線303(心線層)が埋設された背部304(背面層)と、複数の歯部302の表面を被覆する歯布306により構成されている。そして、センサ316は、例えば、図6に示すように、歯部302の前部(ポジションH)、即ち、歯付ベルト301が駆動プーリ2及び従動プーリ3に設けられた歯部と接触する面側に配置される。
また、上記実施形態では、圧力センサ16を伸張層11や圧縮層12の中に配置しているが、上帆布14と伸張層11との間に圧力センサ16を配置してもよいし、伸張層11と心線層13との間に圧力センサ16を配置してもよいし、心線層13と圧縮層12との間に圧力センサ16を配置してもよいし、圧縮層12と下帆布15との間に圧力センサ16を配置してもよい。
また、厚みが薄い(9mm)タイプのVベルト1(Vリブドベルト201や歯付ベルト301などの伝動ベルトも含む)であれば、伸張層11の背面側に電極層161を配置し、圧縮層12の内面側に電極層162を配置し、電極層161と電極層162との間に積層される伸張層11、心線層13及び圧縮層12を構成するゴム組成物に圧電体粉を分散させて圧電体層163にすることにより、Vベルト1全体を圧力センサとして機能させてもよい。
また、上記実施形態で説明したセンサは、圧力センサであったが、Vベルト1に一体化させるセンサとしては、温度センサまたは歪センサであってもよい。Vベルト1にかかる様々な外圧・内圧の下でVベルト1を使用し続ければ、圧力に伴う内部温度の上昇や、摩擦熱等の影響によるVベルト1の内部温度の上昇、またはVベルト1に歪が生じ得る。そこで、Vベルト1に温度センサまたは歪センサを一体化させることにより、Vベルト1の内部温度や歪の大きさ(Vベルト1の状態)を検知・観測することで、Vベルト1の劣化や損傷を把握することができる。
例えば、歪センサとしては、変形により抵抗値が変化する抵抗体(電気伝導体)を組み込んだホイートストンブリッジ回路を形成し、該抵抗体をベルトに埋設し、同じくベルトに埋設したパッシブなRFIDタグと接続する。
なお、センサは、検出したいベルトの状態情報に応じて、積層体の様々な場所に配置可能である。
また、パッシブ型RFIDタグ17は、センサとの接続の容易性及び信頼性を考えると、センサが配置されている層と同じ層に配置されることが好ましい。一方で、先述したように、タグの信号強度を向上させることを考えると、積層体の背面側に配置されることが好ましい。
よって、例えば、センサが内面層に配置される場合、パッシブ型RFIDタグ17は、配線接続の容易性の観点からは、内面層に配置することが好ましいが、信号強度の観点からは、背面層に配置することが好ましい。
但し、タグとセンサを有線で結合しない場合(電磁結合など)、又は、タグを含めてセンサを形成する(例えば、センサとタグとの間の静電容量の変化をセンシングする)場合などでは、タグとセンサが同じ層に配置される必要はない。
上記実施形態では、伝動ベルトにセンサ16とパッシブ型RFIDタグ17とを埋設している。しかしながら、搬送ベルトにセンサ16とパッシブ型RFIDタグ17とを埋設してもよい。搬送ベルトについては図示しないが、例えば、搬送ベルトの外周側から内周側へ順番に、表面カバー層(背面層に相当)と、第1芯体帆布(芯体層に相当)と、中間層と、第2芯体帆布とが積層された構造である。そして、センサ16及びパッシブ型RFIDタグ17は、例えば、芯体層に埋設される。
(実施例)
次に、本発明の具体的な実施例を説明する。本発明の実施例では、伝動ベルトとしてローエッジコグドVベルト101(以下、単にVベルト101とも言う)を用いた。ローエッジコグドVベルト101の、背面側の幅方向に沿った長さは22.3mm、ベルト厚みは11.4mm、周方向に沿った長さは1550mmである。ローエッジコグドVベルト101の構成は、図13及び14に示すように、Vベルト101の背面側に配置される伸張層111と、Vベルト101の内面側に配置される圧縮層112と、伸張層111と圧縮層112との間に設けられ、Vベルト101の周長方向に沿って螺旋状に埋設された心線131を含む心線層113と、Vベルト101の背面に配置される上帆布114と、Vベルト101の内面に配置される下帆布115とを有する。伸張層111と心線層113との間、及び、圧縮層112と心線層113との間には、接着ゴム層118が配置されている。また、実施例において、パッシブ型RFIDタグ117は、センサ116と一体型のものである。センサ116と一体型のパッシブ型RFIDタグ117は、Vベルト101の伸張層111の幅方向中央に配置されている。
表1に、実施例に係るVベルト101の、伸張層111を構成する伸張ゴムの組成、圧縮層112を構成する圧縮ゴムの組成、及び、接着ゴム層118を構成する接着ゴムの組成を示す。
CR(クロロプレンゴム):DENKA(株)製「PM−40」
アラミド短繊維:帝人(株)製「トワロン(登録商標)」、モジュラス88cN、繊度2.2dtex、繊維長3mm
ナフテン系オイル:出光興産(株)製「ダイアナ(登録商標)プロセスオイルNS−90S」
シリカ:エボニックジャパン(株)製、「ULTRASIL(登録商標)VN3」、BET比表面積175m2/g
カーボンブラックHAF:東海カーボン(株)製「シースト(登録商標)3」
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製「ノクラック(登録商標)AD−F」
加硫促進剤TT:大内新興化学工業(株)製「ノクセラー(登録商標)TT」
(補強布(上帆布、下帆布))
上帆布114及び下帆布115には、綿の紡績糸を使用した平織帆布にRFL液で浸漬処理を施し、さらに当該帆布を150℃で2分間熱処理した後、上記表1の接着ゴム組成物をすり込むフリクション加工を行うことで形成されたゴム付帆布を使用した。
(心線)
心線131には、1000デニールのポリエチレンテレフタレート(PET)繊維を2×3の撚り構成で、上撚り係数3.0、下撚り係数3.0で諸撚りしたトータルデニール6,000のコードに、接着処理を施したものを使用した。
(パッシブ型RFIDタグ117)
パッシブ型RFIDタグ117は、ICチップ23とアンテナ22とが一体型(図9参照)で、ベース21を有さないフリースタンディングのドライインレイである。ICチップ23は、温度センサ機能付きのICチップであり、すなわち、パッシブ型RFIDタグ117とセンサ116(温度センサ)とは一体型である。アンテナ22は、銅撚線からなり、銅撚線の直径は0.51mm(0.18mm×7本撚り)であり、表面にテフロン粒子が担持されている。パッシブ型RFIDタグ117のサイズは、100mm×10mmである。パッシブ型RFIDタグ117は、図14に示すように、長辺がVベルト101の周方向に沿うように、伸張層111の幅方向中央に配置されている。
(実施例に係るローエッジコグドVベルト101の製造方法)
伸張層111、圧縮層112及び接着ゴム層118を形成するためのゴム組成物は、それぞれ、表1の配合にてバンバリーミキサーで混練りを行い、得られた混練りゴムをカレンダーロールに通して圧延して、未加硫ゴムシート(圧縮ゴム層用シート、伸張ゴム層用シート、接着ゴム層用シート)を作製した。なお、短繊維は、RFL液で接着処理し、固形分の付着率6質量%の短繊維を用いた。また、予め、所定厚みの圧縮ゴム層用シート(未加硫ゴム)と内周側補強布とを積層した積層体にコグ形状を型付け成形したシート状のコグパッドを作製した。更に、所定厚みの伸張層用シート(未加硫ゴム)と上帆布114とを積層した積層体(伸張層用シート)を作製した。
次に、外周にコグ形状に対応する凸部と凹部とを交互に設けた円筒状の金型を用い、その外周のコグ形状に嵌合するように、予め作製したコグパッドを巻き付け、その外周に接着ゴム層用シート(未加硫ゴム)を巻きつけた。その外周に、心線131を螺旋状にスピニングし、更に接着ゴム層用シート(上記接着ゴム層用シートと同じ)を巻き付け、その外周面の所定の位置に、温度センサ116と一体型のパッシブ型RFIDタグ117を装着した。そして、予め作製した伸張層用シートを、パッシブ型RFIDタグ117を覆うようにその外周に巻き付けて成形体を作製した。
その後、ベルト外周側にジャケットを被せた状態で、成形体を装着した金型を加硫缶に設置し、温度170℃、時間40分で加硫を行い、加硫ベルトスリーブを作製した。このスリーブをカッターでV字状に切断して、伸張ゴム層にRFIDタグが埋設されたローエッジコグドVベルト101(サイズ:上幅22.3mm、厚み11.4mm、ベルト周長1550mm)を作製した。
(ベルトの走行における内部温度のモニタリング)
パッシブ型RFIDタグ117が埋設されたローエッジコグドVベルト101を用いて走行試験を行い、走行性能(RFIDタグの故障など)を確認した。走行試験装置として、図15に示す、φ195mmの駆動プーリ2と、φ125mmの従動プーリ3とにローエッジコグドVベルト101を架け渡した試験装置を使用した。
走行試験においては、ベルト内に埋設したパッシブ型RFIDタグ117における、ICチップ23(温度センサ116)で検出したVベルト101の内部温度の信号を、受信機(Nordic ID製AR52)で受信して、パソコンに出力して温度変化をモニタリングした。
試験ではまず、駆動プーリ2の軸荷重を30kgf、回転数を1000rpmとして48時間走行させ、48時間後でも、パッシブ型RFIDタグ117に故障がなく、内部温度を計測できることを確認した。次に、回転数を1000rpmから徐々に上げ、約2時間後に4700rpmの条件でVベルト101を走行させた。回転数が4700rpmのときにおいても、パッシブ型RFIDタグ117に故障がなく、温度を計測できることを確認した。
次に、低速の走行条件にて、ベルトの内部温度の変化をモニタリングする試験を行った。駆動プーリ2の回転数を100rpmとしてVベルト101を走行させ、内部温度の変化を追跡した、図16に示すように、走行開始から15分後にVベルト101の内部温度が急激に上昇するデータが得られた。したがって、Vベルト101の状態変化を検知できることも確認できた。
1 Vベルト
2 駆動プーリ
3 従動プーリ
4 リーダ
10 積層体
11 伸張層
12 圧縮層
13 心線層
131 心線
14 上帆布
15 下帆布
16 圧力センサ
161・162 電極層
163 圧電体層
17・27 パッシブ型RFIDタグ
21 ベース
22・32 アンテナ
23 ICチップ
100 Vベルトの圧力データの取得システム

Claims (14)

  1. 背面側に配置される背面層と、芯体を有する芯体層と、を含む積層体を備えたベルトであって、
    前記積層体に設けられ、当該ベルトの状態を検知するセンサと、
    同じく前記積層体に設けられ、ICチップ及びアンテナを有しており、前記センサが検知した当該ベルトの状態情報を外部に送信するパッシブ型のRFIDと、を備える、ベルト。
  2. 前記芯体は心線であって、
    前記積層体は、前記背面層と、内面側に配置される内面層と、前記背面層と前記内面層との間に埋設される前記心線を有する心線層と、を含み、
    前記ベルトは、伝動ベルトである、請求項1に記載のベルト。
  3. 前記RFIDは、前記積層体の前記芯体よりも背面側に配置されている、請求項1又は2に記載のベルト。
  4. 前記RFIDは、前記積層体に埋設されている、請求項1〜3の何れか一項に記載のベルト。
  5. 前記センサと前記RFIDは、前記積層体の同一層に配置されている、請求項1〜4の何れか一項に記載のベルト。
  6. 前記アンテナはメアンダライン形状の導電性線状物質からなる、請求項1〜5の何れか一項に記載のベルト。
  7. 前記RFIDは、前記ICチップと前記アンテナとを接続する接続導電線をさらに備え、
    前記ICチップと前記アンテナとは、所定方向に沿って配列されており、
    前記アンテナは、1本の導電性線状物質からなり、前記アンテナの前記接続導電線に接続された接続部から前記所定方向と直交する直交方向の一方側と他方側とに延びるダイポールアンテナである、請求項1〜6の何れか一項に記載のベルト。
  8. 前記ICチップと前記アンテナとは、電磁結合によって無線接続されている、請求項1〜6の何れか一項に記載のベルト。
  9. 前記アンテナは、表面にテフロン粉末を担持させた導電性線状物質からなる、請求項1〜8の何れか一項に記載のベルト。
  10. 前記RFIDは、ベースをさらに有し、
    前記ICチップは前記ベースに設けられており、
    前記RFIDは前記積層体の前記背面層又は前記内面層に設けられ、
    前記ベースの材質が、前記積層体の前記RFIDが設けられる層の材質と同一である、請求項に記載のベルト。
  11. 前記RFIDは、前記センサを備えたセンサ一体型のRFIDである、請求項1〜10の何れか一項に記載のベルト。
  12. 前記ベルトは、複数の前記センサ及び複数の前記RFIDを有し、
    該複数の前記センサは、それぞれが、少なくともいずれかの前記RFIDに接続されている、請求項1〜11の何れか一項に記載のベルト。
  13. 背面側に配置される背面層と芯体を有する芯体層とを含む積層体、
    前記積層体に設けられたベルトの状態を検知するセンサ、
    及び、同じく前記積層体に設けられた、前記センサが検知した当該ベルトの状態情報を外部に送信するパッシブ型のRFID、を備えたベルトと、
    前記RFIDからの信号を受信するリーダ、を有し、
    前記RFIDは、前記リーダから送信された電磁波によって作動し、ベルトの状態情報を前記リーダに送る、ベルトの状態情報取得システム。
  14. 前記芯体は、心線であり、
    前記積層体は、前記背面層と、内面側に配置される内面層と、前記背面層と前記内面層との間に埋設される前記心線を有する心線層と、を含み、
    前記ベルトは、伝動ベルトである、請求項13に記載のベルトの状態情報取得システム。
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