JP2009051204A - コグドvベルト及びその製造方法 - Google Patents

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仁志 羽坂
Nobuyuki Hayashi
伸幸 林
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Abstract

【課題】コグドVベルトのコグ表面に帆布を積層した伝動ベルトの製造方法であって、詳しくは接着性に劣るエチレン・α−オレフィンゴム製のベルトの製造工程において作業性を改善した伝動ベルトの製造方法を提供する。
【解決手段】コグドVベルト1の製造方法において、帯状の凹凸部を交互に形成したコグC形状を有するモールドMの表面に、ベルト周長方向の糸として伸縮性を有する糸を用いた筒状帆布5を被せてからエチレン・α−オレフィンゴムからなるゴムシート2を積層し、加熱加圧することによってモールドMのコグC形状に沿わせて形付けするとともに加硫を行い、次いで心体をスパイラル状に巻きつけて、背面用の未加硫ゴムシートと少なくとも1枚の上布とを巻きつけて、これを外周面より加圧加熱して広幅の加硫コグ付ベルトスリーブを形成し、このスリーブを円周方向に沿って所定幅にカットすることを特徴とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、コグドVベルトのコグ表面に帆布を積層した伝動ベルトの製造方法にかかわり、詳しくは接着性に劣るエチレン・α−オレフィンゴム製のベルトの製造工程において作業性を改善したコグドVベルト及びその製造方法に関する。
コグドVベルトは、屈曲性に飛んでいるためにベルト走行中の発熱が少なく、寿命の長いベルトとすることができると共に、小径プーリでの使用が可能であり、コンパクトな設計に対応できるなどの多くの利点があり、CVTに組み込まれる変速ベルト用途としてよく用いられている。
コグドVベルトを構成するゴム素材として従来からよく用いられているゴムとしては、スチレン・ブタジエン・ゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴムなどが挙げられるが、近年、CVTのコンパクト化や低コスト化に伴ってベルトを使用する雰囲気温度が高くなっており、スチレン・ブタジエン・ゴムやクロロプレンゴムといったゴムでは耐久性に問題がある。ニトリルゴムや水素化ニトリルゴムは耐熱性に優れているが、コスト的に不利であり、低コスト化の方向に合わないという問題がある。
そこで、エチレン・α−オレフィンゴムを使用したベルトが開発されている。エチレン・α−オレフィンゴムであれば耐熱性に優れていると共にコスト的にも有利であり、両方の要求を満たすベルトを得ることができる。
特許文献1では、コグドVベルトの本体を構成するゴム組成物としてエチレン・αーオレフィンゴムを主成分としてゴム組成物が用いられており、それにより伝動ベルトの耐熱性、耐寒性、耐摩耗性を向上させることが開示されている。
特許文献2にはコグを有するVベルトであるが、ベルト背面の上帆布としてベルトの屈曲性を阻害することのないウーリー加工糸を使用しており、ベルト背面を保護するとともに屈曲性に優れたベルトを提供する技術が開示されている。
特許文献3および特許文献4には同様のコグを有するVベルトの圧縮ゴム層の底面に積層するカバー帆布としてベルト長手方向の緯糸にウーリー加工糸あるいはウレタン弾性糸からなる伸縮糸を含んだ糸を用いたカバー帆布を用いる技術が開示されている。
特開2007−9966号公報 特開平8−303529号公報 特開昭59−150040号公報 実開平5−59009号公報
しかし、EPDMを代表とするエチレン・αーオレフィンゴムは粘着性が低く接着性も悪いことから、ベルト製造時における作業性に難点があった。例えば、モールドに帆布を巻きつけて仮固定する工程があるが、クロロプレンゴムを使用する場合は下布にクロロプレンゴムをフリクションすることによって、粘着性を発現し、その粘着性によってモールドに巻きつけた下布を仮固定して作業を行うことができる。また、帆布にゴムをフリクションすることによって帆布の重ね合わせ接合した部分の接合力を上げることができる。
しかし、エチレン・α−オレフィンゴムの場合は帆布にフリクションしても粘着性が不足していて、モールドに帆布を巻きつけた場合の帆布の仮固定が十分に行えず、作業性が非常に悪いという欠点があった。低コスト化に方向からすれば、接着性を向上させるとは言えず、作業性の面で優れているといえないフリクションの工程を省いて、他の方法を提案することが求められていた。
また、このようなコグドVベルトにおいては、プーリの幅をベルト幅以上に広げてベルトをプーリの溝底に落としこむことで動力の伝達を一次的に中断するベルトクラッチとして用いられることがあるが、ベルト底面に使用する帆布にゴムをフリクションしたものを使用していると、ベルトを落とし込んだときにベルト底面の下布が回転しているプーリの軸と接触し下布に付着させたゴムがゴム屑となって発生し周囲に飛散するといった問題があった。よって、そのような面からも帆布にゴムを付着させないでベルトを製造できる方法で、フリクションしていない帆布を使用したコグドVベルトを得ることが求められていた。
特許文献2には、コグドVベルトの背面に積層するカバー帆布としてウーリー加工糸を用いた帆布を適用することが記載されているが、背面のカバー帆布であり、ベルトの屈曲性を改善しようとするものである。
特許文献3および特許文献4には、コグドVベルトにおいてコグを形成している圧縮ゴム層の底面にウーリー加工糸をベルト長手方向に用いた帆布が用いられたベルトが開示されているが、これはカバー帆布の耐亀裂性そして耐久性を改善しようとしたものであって、特許文献2、特許文献3、特許文献4ともにベルトの製造時の作業効率を改善しようというものではない。
そこで、本発明ではエチレン・α−オレフィンゴムを使用したコグドVベルトの製造時において、作業性を改善し効率のよい製造を行うことができると共に帆布の接合力にも優れたコグドVベルトの製造方法を提供する。
上記のような目的を達成するために本発明の請求項1では、心体の下部にコグ部を有する圧縮ゴム層を、心体の上部には背面ゴム層を有するコグドVベルトの製造方法において、帯状の凹凸部を交互に形成したコグ形状を有するモールドの表面に、ベルト周長方向の糸として伸縮性を有する糸を用いた筒状帆布を被せてからエチレン・α−オレフィンゴムからなる未加硫ゴムシートを積層し、加熱加圧することによってモールドのコグ形状に沿わせて形付けするとともに加硫を行い、次いで心体をスパイラル状に巻きつけて、背面用の未加硫ゴムシートと少なくとも1枚の上布とを巻きつけて、これを外周面より加圧加熱して広幅の加硫コグ付ベルトスリーブを形成し、このスリーブを円周方向に沿って所定幅にカットすることを特徴とする。
請求項2では、筒状帆布の筒径はモールドの外径よりも小さく設定した請求項1記載のコグドVベルトの製造方法としている。
請求項3では、筒状帆布は、帆布の端部同士を熱融着することによって筒状としたものである請求項1〜2記載のコグドVベルトの製造方法としている。
請求項4では、筒状帆布には、予めRFL処理を施してなる請求項1〜3記載のコグドVベルトの製造方法としている。
請求項5では、心体の下部にコグ部を有する圧縮ゴム層を、心体の上部には背面ゴム層を有するコグドVベルトにおいて、帯状の凹凸部を交互に形成したコグ形状を有するモールドの表面に、ベルト周長方向の糸として伸縮性を有する糸を用いた筒状帆布を被せてからエチレン・α−オレフィンゴムからなる未加硫ゴムシートを積層し、加熱加圧することによってモールドのコグ形状に沿わせて形付けするとともに加硫を行い、次いで心体をスパイラル状に巻きつけて、背面用の未加硫ゴムシートと少なくとも1枚の上布とを巻きつけて、これを外周面より加圧加熱して広幅の加硫コグ付ベルトスリーブを形成し、このスリーブを円周方向に沿って所定幅にカットすることによって得られることを特徴とする。
請求項6では、筒状帆布には、予めRFL処理を施してなる請求項5記載のコグドVベルトとしている。
請求項1によると、ベルト周長方向の糸に伸縮性を有する糸を使用した伸縮性を有する予め筒状にした帆布を用いてモールドに被せて用いているので、仮固定をする必要がなく、粘着性に乏しいEPDMからなるベルトの製造においても作業性に優れており、効率よくベルトの製造を行うことができる。
請求項2においては、筒状帆布の筒径はモールドの外径よりも小さくしており、モールドに被せたときに簡単に抜け落ちることがなくなるので、より作業性をよいものとすることができる。
請求項3では、筒状帆布の端部同士は熱融着をすることとしており、帆布の接合強度は十分に大きなものとなるので剥離してしまうといった心配もなく故障の少ないベルトを製造することができる。
請求項4では、筒状帆布の予めRFL処理を行っており、帆布と圧縮ゴム層を構成するエチレン・α−オレフィンゴムシートとの接着も良好なものを得ることができる。
請求項5によると、ベルトの下面に積層する帆布である下布はフリクションによりゴムを付着させる必要がないので、得られたコグドVベルトを使用したシステムでベルトの下布をプーリの軸に接触させてもゴム屑が発生し周囲に飛散することがない。
請求項6によると帆布には予めRFL処理を行っているので、帆布と圧縮ゴム層を構成するエチレン・α−オレフィンゴムシートとの接着は良好なものを得ることができる。
図1および図2に示すのは、本発明の製造方法にて製造されるコグドVベルトの一例を示す斜視図である。コグドVベルト1は、エチレン・α−オレフィンゴムを主成分とするゴム組成物からなる圧縮ゴム層2と伸張ゴム層3およびゴム層中に埋設された心体4とで構成される。また、圧縮ゴム層2の下表面には少なくとも1層の下布5が積層されており、伸張ゴム層3の上表面にはやはり少なくとも1層の上布6が積層されている。圧縮ゴム層2の底面には、ベルト周長方向に所定ピッチでコグ部7が形成されている。
本発明の特徴部分となるのは、コグドVベルト1の少なくとも下面に積層する下布5において、ベルト周長方向に配置する緯糸8として伸縮性を有する糸を用いており、ベルト1の製造工程において作業性に優れており効率よくベルトの製造ができるという点にある。
下布5、上布6をベルトに積層しているが、少なくとも下布5に用いる帆布は、図3に示すようにベルト長手方向に配置する緯糸として伸縮糸を使用している。そうすることによって帆布はベルト長手方向には伸縮性を有するものとなる。そして、ベルトの成形に用いるモールドの外径よりも小さくした筒状帆布とすることで、いったん帆布を伸ばしておいてモールドに被せると伸縮性でモールドに筒状帆布を仮固定することができる。伸縮性を有する糸の例としてはウーリー加工を施したナイロンの糸やウレタン弾性糸などを挙げることができる。
ベルト幅方向の縦糸には、通常の伸縮性を有しない糸を用いることができ、その例としてはポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリフロロエチレン、ポリアクリル、ポリビニルアルコール、芳香族ポリエステル、アラミドなどの紡績糸、フィラメント糸を挙げることができる。
上布6は、下布5と同様にベルト長手方向に伸縮性を有する糸を配置した帆布を用いてもよく、そうすることでできあがったベルトの屈曲性を向上させることができ、亀裂などの故障の少ないベルトとすることができる。
以下、本ベルトの製造方法について詳述する。ベルト長手方向に配置する緯糸8に伸縮性を有する糸を用いた下布となる帆布5をレゾルシン・フォルマリン・ラテックス処理液にディップして接着成分を付着させて乾燥させる。次いで、RFL処理した帆布を熱融着などの手段で端部同士を接合して筒状にする。図4のような円周方向の所定ピッチでコグを有するモールドMを準備し、前記筒状にした帆布5を図5に示すようにモールドMに被せる。その時、筒状体にした帆布5の円周方向に前記の伸縮性の糸が来るように緯糸に直角方向に接合し筒状にする。この筒状体の筒形はベルトの成形に用いるコグ形状を有するモールドの外径よりも小さく設定されており、帆布の伸縮性を利用してモールドに被せて仮固定することができるようになっている。
下布となる帆布5をモールドMに被せた後に、図6に示すように圧縮ゴム層2となるゴムシートを巻きつけてその上からジャケット(図示しない)を装着し、加熱・加圧してゴムシートを流動させ帆布とともにモールドMの溝内に流入させてコグ部7形状を予成形する(図7)。
ジャケットを取り外して、次に心体4となるロープを予成形したゴムシート上にスパイラルに巻きつけて、さらに伸張ゴム層3となるゴムシートと上布6となる帆布を巻きつける。そして、再度ジャケット(図示しない)を装着して加熱・加圧してゴムを加硫し、全部材を一体化してベルトスリーブSとする(図8)。
できあがったベルトスリーブSを例えば図9に示すように幅カットしてベルト1本の幅にするとともに側面にV形状を形成するように幅カットしてコグドVベルト1が得られる。
以上の製造過程において、最初のモールドMに下布5となる帆布を被せる工程で、帆布にゴムをフリクションなどの方法で付着させてそのゴムの粘着により巻きつけた帆布を仮固定する従来の方法では、本発明のようなエチレン・α−オレフィンゴムを用いている場合、粘着性が不足して作業効率が低下していたところを、本発明のように伸縮性を有する糸をベルト長手方向である周方向に使用した筒状帆布5をモールドMに被せて、その伸縮性を利用してモールドMに仮固定するといった方法を採ることによって作業性が大幅に改善されて、粘着性が乏しいエチレン・α−オレフィンゴムにおいても効率のよい製造を行うことができる。
更には、下布5にフリクション等の方法でゴムを付着させる必要がないので、RFL処理のみの下布を有するベルトを得ることができる。そのようなベルトであれば、ベルトを使った変速システムで、プーリ幅をベルトの幅以上に広げてベルトをプーリの溝底に落とし込み、一時的に動力伝達を中断するベルトクラッチとして使用する場合に、ベルトの下布5が回転しているプーリの軸に接触したとしても、ゴム屑を発生させることがない。
また、帆布5、6にはRFL処理を施しているので圧縮ゴム層2との接着力も十分に得ることができ、屈曲性に優れるとともに帆布の亀裂や剥がれといった故障の少ないコグドVベルト1を提供することができる。
ここで使用するRFL液は、レゾルシンとホルマリンの初期縮合物とゴムラテックスとを混合したものであり、この場合レゾルシンとホルマリンのモル比は1:0.5〜1:3にすることが接着力を高める上で好適である。また、レゾルシンとホルマリンの初期縮合物は、これをラテックスのゴム分100重量部に対してその樹脂分が10〜100重量部になるようにラテックスと混合した上、全固形分濃度が5〜40%濃度になるように調節されることが望ましい。前記ゴムラテックスとしては、スチレン−ブタジエン−ビニルピリジン三元共重合体、クロロスルフォン化ポリエチレン、水素化ニトリルゴム、エピクロルヒドリン、天然ゴム、SBR、クロロプレンゴム、オレフィン−ビニルエステル共重合体等のラテックスを例示することができる。
更に、上記RFL液には加硫促進剤や加硫剤を添加してもよく、加硫剤としては、硫黄、金属酸化物(酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化鉛)、有機過酸化物等がある。上記加硫剤と併用される加硫促進剤は、例えば含硫黄加硫促進剤があり、具体的には2−メルカプトベンゾチアゾール(M)やその塩類(例えば、亜鉛塩、ナトリウム塩、シクロヘキシルアミン塩等)ジベンゾチアジルジスルフィド(DM)等のチアゾール類、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド(CZ)等のスルフェンアミド類、テトラメチルチウラムモノスルフィド(TS)、テトラメチルチウラムジスルフィド(TT)、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(TRA)等のチウラム類、ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸ナトリウム(TP)、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛(PZ)ジエチルジメチルジチオカルバミン酸亜鉛(EZ)等のジチオカルバミン酸塩類等がある。
また、ベルトを構成するエチレン・α-オレフィンゴムとしては、エチレン・プロピレンゴム(EPR)やエチレン・プロピレン・ジエンモノマー(EPDM)などを挙げることができる。ジエンモノマーの例としては、ジシクロペンタジエン、メチレンノルボルネン、エチリデンノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエンなどが挙げられる。
ベルト中に埋設している心体4は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)繊維、ポリエチレンナフタレート(PEN)繊維、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)繊維、ポリブチレンテレフタレート(PBT)繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO)繊維、ポリアミド繊維、ガラス繊維、またはアラミド繊維などから構成される撚糸コードが使用できる。
上記ゴムの架橋には、硫黄や有機過酸化物が使用される。有機過酸化物としては、具体的には、例えばジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−モノ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン等を挙げることができる。この有機過酸化物は、単独もしくは混合物として、ゴム100重量部に対して0.5〜8重量部の範囲で好ましく使用される。
また公知のゴム配合剤を所望に応じて配合できる。具体的には、カーボンブラック、シリカのような増強剤、炭酸カルシウム、タルクのような充填剤、可塑剤、老化防止剤、加工助剤、粘着剤、加硫促進剤、短繊維等を使用することができる。尚、カーボンブラックはゴム100重量部に対して20〜70重量部配合することが望ましい。
また短繊維の繊維素材としては、PBO短繊維、アラミド繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、綿等の短繊維を挙げることができる。繊維長は繊維種によって異なるが、1〜20mmの短繊維が適当であり、具体的には、PBO短繊維では1〜20mm、アラミド繊維では2〜6mm、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、綿では5〜10mmのものを使用することができる。配合量としては、ゴム100重量部に対して短繊維が5〜50重量部とすることが望ましい。尚、接着ゴム層2は、心線との接着性などを考慮すると繊維を含有しないほうが好ましい。
また、以上で説明した例では、圧縮ゴム層と伸張ゴム層の境界に心体を配置しているが、両ゴム層の間に別途接着ゴム層を配置してその中に心体を埋設するような構成をとることも可能である。
自動2輪車やスノーモービルの変速ベルトなどに用いられるゴム製のコグドVベルトおよびそれを製造する方法として利用することができる。
本発明方法で製造されるコグドVベルトの要部断面斜視図である。 コグドVベルトの側面図である。 本発明方法に用いる帆布の平面図である。 本発明に用いるモールドの平面図である。 モールドに帆布を被せたところの平面図である。 帆布の上にゴムシートを巻きつけたところの平面図である。 コグを予成形したところの平面図である。 ベルトスリーブを成形したところの要部平面図である。
符号の説明
1 コグドVベルト
2 圧縮ゴム層
3 伸張ゴム層
4 心体
5 下布
6 上布
7 コグ部
M モールド
C コグ
S スリーブ

Claims (6)

  1. 心体の下部にコグ部を有する圧縮ゴム層を、心体の上部には背面ゴム層を有するコグドVベルトの製造方法において、帯状の凹凸部を交互に形成したコグ形状を有するモールドの表面に、ベルト周長方向の糸として伸縮性を有する糸を用いた筒状帆布を被せてからエチレン・α−オレフィンゴムからなる未加硫ゴムシートを積層し、加熱加圧することによってモールドのコグ形状に沿わせて形付けするとともに加硫を行い、次いで心体をスパイラル状に巻きつけて、背面用の未加硫ゴムシートと少なくとも1枚の上布とを巻きつけて、これを外周面より加圧加熱して広幅の加硫コグ付ベルトスリーブを形成し、このスリーブを円周方向に沿って所定幅にカットすることを特徴とするコグドVベルトの製造方法。
  2. 筒状帆布の筒径はモールドの外径よりも小さく設定した請求項1記載のコグドVベルトの製造方法。
  3. 筒状帆布は、帆布の端部同士を熱融着することによって筒状としたものである請求項1〜2のいずれかに記載のコグドVベルトの製造方法。
  4. 筒状帆布には、予めRFL処理を施してなる請求項1〜3のいずれかに記載のコグドVベルトの製造方法。
  5. 心体の下部にコグ部を有する圧縮ゴム層を、心体の上部には背面ゴム層を有するコグドVベルトにおいて、帯状の凹凸部を交互に形成したコグ形状を有するモールドの表面に、ベルト周長方向の糸として伸縮性を有する糸を用いた筒状帆布を被せてからエチレン・α−オレフィンゴムからなる未加硫ゴムシートを積層し、加熱加圧することによってモールドのコグ形状に沿わせて形付けするとともに加硫を行い、次いで心体をスパイラル状に巻きつけて、背面用の未加硫ゴムシートと少なくとも1枚の上布とを巻きつけて、これを外周面より加圧加熱して広幅の加硫コグ付ベルトスリーブを形成し、このスリーブを円周方向に沿って所定幅にカットすることによって得られることを特徴とするコグドVベルト。
  6. 筒状帆布には、予めRFL処理を施してなる請求項5のいずれかに記載のコグドVベルト。
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