JPWO2010024006A1 - 有機エレクトロルミネセンスパネル、有機エレクトロルミネセンスディスプレイ、有機エレクトロルミネセンス照明、及び、それらの製造方法 - Google Patents

有機エレクトロルミネセンスパネル、有機エレクトロルミネセンスディスプレイ、有機エレクトロルミネセンス照明、及び、それらの製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、挟額縁で、高信頼性の有機ELパネルを複数同時に作製することができる有機ELパネル、有機ELディスプレイ、有機EL照明、及び、それらの製造方法を提供する。本発明の有機ELパネルは、有機EL素子及び端子領域が形成された素子基板と、上記有機EL素子を被覆する封止部材と、上記封止部材を介して上記素子基板に貼り合わされた封止基板とを備える有機ELパネルであって、上記有機ELパネルは、上記有機EL素子及び上記端子領域の間の領域のみに配置された第一スペーサを備える有機ELパネルである。

Description

本発明は、有機エレクトロルミネセンス(以下、有機ELともいう。)パネル、有機ELディスプレイ、有機EL照明、及び、それらの製造方法に関する。より詳しくは、有機ELディスプレイや有機EL照明に好適に用いることができる有機ELパネル、有機ELディスプレイ、有機EL照明、及び、それらの製造方法に関するものである。
これまで、有機ELパネルの構造としては、外部からの酸素や水分による有機EL素子の劣化を防ぐため、封止缶(掘り込みガラス)に乾燥剤を貼り付け、有機EL素子の外周部の外側を封止樹脂で枠状にシールした缶封止構造が一般に採用されてきた。しかしながら、この缶封止構造では、光をパネル上面から取り出すトップエミッション構造の採用(高開口率化)やパネルの薄型化が困難なため、近年、平板基板を用いた封止構造(以下「平板封止構造」ともいう。)の研究が行われている。
この平板封止構造においては、接着剤を基板間に所定のパターンに無気泡状態で膜形成することが必要である。平板封止構造の有機ELパネルとしては、例えば、封止基板の貼り付け面側であって、パネル基板上の各発光領域とその周囲の電極領域とを遮る位置に防護壁(シール剤)が設けられ、パネル基板の貼り付け面側であって、上記防護壁の内側に未硬化の状態で封止樹脂(充填剤)が塗布され、防護壁及び硬化された封止樹脂によりパネル基板と封止基板とが貼り合わされた有機ELパネルが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1の有機ELパネルによれば、発光領域に未硬化の状態で塗布された封止樹脂は、発光領域の周囲に形成された防護壁により電極領域の側に拡散することができず、後に硬化させることで各発光領域内に形成することができる。また、有機EL素子を被覆するシート状封止材と、該シート状封止材の周囲に配置された液状封止材とを用いて素子基板及び封止基板の間を封止することにより、長期に渡って安定した発光特性を維持することができる有機ELパネルが開示されている(例えば、特許文献2参照。)。また、防護壁(シール剤)を必要とする液状の封止樹脂(充填剤)の代わりに固体状の封止樹脂のみを用いてパネル基板上の各発光領域を覆うことで、工程の簡略化を図った封止プロセスが提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
特開2003−178866号公報 国際公開第2008/078648号パンフレット 特開2006−179352号公報
特許文献1の技術によれば、防護壁を配置する領域を設ける必要があり、特許文献2の技術によれば、液状封止材を配置する領域を設ける必要がある。したがって、特許文献1、2の技術は、額縁領域が大きく、パネル外形が大きくなるという点で改善の余地があった。これに対し、特許文献3の技術によれば、固体状封止樹脂のみで封止を行っていることから、特許文献1、2の技術と比較して、挟額縁化を実現することができる。しかしながら、特許文献3の技術では、複数の有機ELパネルを多面取りで作製する場合の分断工程で固体状封止樹脂の剥がれが発生し、有機EL素子形成領域の気密性が確保できない場合がある。この場合、外部からの水分や酸素によって有機EL素子が劣化し、有機ELパネルの信頼性が低下するという点で改善の余地があった。したがって、挟額縁で、高信頼性の有機ELパネルを複数同時に作製する技術は未だ要望されている。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、挟額縁で、高信頼性の有機ELパネルを複数同時に作製することができる有機ELパネル、有機ELディスプレイ、有機EL照明、及び、それらの製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明者は、挟額縁で、高信頼性の有機ELパネルを複数同時に作製することができる有機ELパネルについて種々検討したところ、素子基板及び封止基板の間の距離(間隔)を一定に保つためのスペーサを用いることに着目した。そして、このスペーサを有機EL素子と端子領域との間の領域のみに配置することにより、額縁領域の増加を抑制しながら封止部材の剥がれの発生を抑制することができることを見いだし、上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明に到達したものである。
すなわち、本発明は、有機EL素子及び端子領域が形成された素子基板と、上記有機EL素子を被覆する封止部材と、上記封止部材を介して上記素子基板に貼り合わされた封止基板とを備える有機ELパネルであって、上記有機ELパネルは、上記有機EL素子及び上記端子領域の間の領域のみに配置された第一スペーサを備える有機ELパネルである。
本発明の有機ELパネルによれば、第一スペーサにより、分断工程における応力集中や環境温度の変化等の外的ストレスによる有機ELパネルの変形を抑制し、封止部材の剥がれの発生を抑制することができる。これにより、封止部材の剥がれに起因する封止部材の気密性の低下を抑制することができる。また、第一スペーサによって素子基板と封止基板との間の距離を均一に保ちながら封止部材の材料を硬化することができるため、封止部材の膜厚を厳密に制御することができる。これにより、有機EL素子と接続される引き回し配線の凹凸に対する封止部材の被覆性を高めることができ、引き回し配線の凹凸に起因する封止部材の気密性の低下を抑制することができる。以上より、有機ELパネルの信頼性を高めることができる。
また、本発明の有機ELパネルによれば、有機EL素子と端子領域との間の領域のみに配置された第一スペーサを用いることにより、有機ELパネルの額縁領域の増加を抑制することができる。このように、第一スペーサが端子領域よりも内側(有機EL素子側)で、かつ有機EL素子を囲まないように配置されていることで、1組の素子マザー基板及び封止マザー基板を分断して得られる有機ELパネルの取り数を増加させることができる。したがって、本発明の有機ELパネルは、1組の素子マザー基板及び封止マザー基板を分断して複数の有機ELパネルを作製する態様に特に好適に用いることができる。
更に、本発明の有機ELパネルによれば、封止部材にスペーサを含有させる必要がないため、封止基板側から発光を取り出すトップエミッション構造の有機ELパネルを容易に実現することができる。また、外部からの押圧等によって有機EL素子が直接ダメージを受けるおそれを少なくすることができる。
上記封止部材に被覆される有機EL素子の数は特に限定されず、単数であってもよいし、複数であってもよい。また、上記端子領域は、電子部品が実装されるための端子が配置された領域であり、通常、実装用パッド(接続電極)が配置されている。
本明細書において、有機EL素子及び端子領域の間の領域とは、有機EL素子と端子領域とに挟まれた領域のみならず、有機EL素子と端子領域とに挟まれた領域を基板の端にまで延伸した領域も含む。
本発明の有機ELパネルは、平板封止構造を有するため、封止缶等を用いる缶封止構造を有する場合と異なり、有機ELパネルの薄型化を図ることができるとともに、トップエミッション構造を採用することで、高開口率化を図ることも可能である。なお、有機EL素子は、陽極(アノード)と陰極(カソード)との間に少なくとも有機発光層が挟まれた構造を有するものである。有機発光層、陽極及び陰極の積層順序は特に限定されず、陽極及び陰極のいずれが素子基板側に配置されてもよい。ただし、トップエミッション構造を採用する場合には、反射性を有する電極を素子基板側に配置し、透明性を有する電極を封止基板側に配置する。
本発明の有機ELパネルの構成としては、このような構成要素を必須として形成されるものである限り、その他の構成要素を含んでいても含んでいなくてもよく、特に限定されるものではない。
本発明の有機ELパネルにおける好ましい形態について以下に詳しく説明する。なお、以下に示す各種の形態は、適宜組み合わせて用いてもよい。
上記封止基板は、上記端子領域に重ならないことが好ましい。これにより、端子領域への電子部品の実装を容易に行うことができる。1組の素子マザー基板及び封止マザー基板を分断して複数の有機ELパネルを作製する方法を用いる場合、封止基板が端子領域に重ならない構成を有する有機ELパネルを得るためには、有機EL素子及び端子領域の間の領域で封止マザー基板を分断するとともに、端子領域を挟んで有機EL素子の反対側に位置する領域で素子マザー基板を分断することが必要となる。このように封止マザー基板及び素子マザー基板を分断すると、分断の際の応力集中によって封止マザー基板及び素子マザー基板が変形し、封止部材の剥がれが発生しやすくなる。これに対し、本発明の有機ELパネルによれば、第一スペーサにより、貼り合わせた素子基板及び封止基板を分断する際の応力集中に起因する封止マザー基板及び素子マザー基板の変形が抑制されるため、封止部材の剥がれの発生を抑制することができる。このように、本発明の有機ELパネルは、1組の素子マザー基板及び封止マザー基板を分断して複数の有機ELパネルを作製する態様に特に好適に用いることができる。
本明細書において、端子領域を挟んで有機EL素子の反対側に位置する領域とは、端子領域を挟んで有機EL素子と対向する領域のみならず、端子領域を挟んで有機EL素子と対向する領域を基板の端にまで延伸した領域も含む。
上記第一スペーサは、上記封止部材から離れた位置に配置されることが好ましい。これにより、第一スペーサと封止部材との間に空間が設けられるため、貼り合わせた素子基板及び封止基板を分断する際の応力集中によって有機ELパネルが変形しても、該空間を緩衝として用いることができ、封止部材の剥がれの発生をより抑制することができる。また、該空間は、環境温度の変化等の外的ストレスに起因する有機ELパネルの変形に対する緩衝としても用いることができる。以上より、有機ELパネルの信頼性をより高めることができる。
上記第一スペーサは、単独で配置してもよいが、有機材料とともに配置することが好ましく、樹脂とともに配置することがより好ましい。これにより、ディスペンサ等の塗布装置を用いて第一スペーサを容易に所望の位置に配置することができる。また、上記第一スペーサは、柱状スペーサと呼ばれるものであってもよいが、球状の形状を有する球状スペーサであることが好ましい。これにより、第一スペーサを有機材料や樹脂に均一に分散させることができる。このように、上記第一スペーサは、樹脂に分散した状態で配置された球状スペーサであることが好ましい。球状スペーサの平均粒径は、1〜100μmであることが好ましい。1μm未満であると、球状スペーサの均一分散性や粒径の均一さが低下することにより、基板間隔(素子基板と封止基板との間隔)にばらつきが生じるおそれがあり、100μmを超えると、パネル厚みが大きくなりすぎることがある。封止性能や光線透過率を考慮した場合、球状スペーサの平均粒径は、20μm以下であることがより好ましい。
上記球状スペーサを分散させる樹脂としては、例えばエポキシ樹脂(EP)、メタアクリル樹脂(ポリ(メタ)アクリレート)、環状ポリオレフィン(COP)樹脂、塩化ビニル樹脂(ポリ塩化ビニル、PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、各種ナイロン(ポリアミド樹脂)、ポリイミド(PI)樹脂、ポリアミドイミド(PAI)樹脂、ポリアリールフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ポリスルホン(PS)樹脂、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂、ポリエーテルスルホン(PES)樹脂、ポリウレタン(PU)樹脂、アセタール樹脂(ポリアセタール、POM)等が挙げられる。中でも、光硬化性樹脂であることが好ましい。これにより、樹脂を硬化するための加熱処理を省略することができることから、アライメントズレ等による歩留りの低下を抑制できる。また、有機EL素子は熱に弱いため、加熱処理を減らすことにより、有機EL素子の信頼性を向上することができる。更に、加熱処理で樹脂を硬化させる場合と比較して、樹脂の硬化に要するタクトタイムを短縮することができる。なお、球状スペーサを分散させる樹脂は、該樹脂に特有の構造を含むものであればよく、誘導体等であってもよい。
上記光硬化性樹脂には、一般的に光重合性モノマー等とともに光重合開始剤が配合されている。例えば、エポキシ樹脂の重合反応は光カチオン重合開始剤によって開始され、アクリル樹脂の重合反応は光ラジカル重合開始剤等によって開始される。光重合開始剤の配合量は選択材料に大きく依存する。光重合開始剤の配合量が過少であると、反応が充分に進行しなかったり反応が遅くなりすぎたりすることがある。光重合開始剤の配合量が過多であると、反応が速くなりすぎることにより、作業性が低下したり、反応が不均一になったりすることがある。上記光硬化性樹脂の中でも、紫外線硬化型樹脂は、紫外線を照射しないと硬化しないため、作業性に優れている。また、紫外線硬化型樹脂は、塗布環境の制約が少ないという利点も有している。したがって、上記樹脂は、紫外線硬化型樹脂であることが好ましい。
上記封止部材を構成する材料としては特に限定されないが、有機材料が好ましく、樹脂がより好ましい。樹脂としては、例えばエポキシ樹脂(EP)、メタアクリル樹脂(ポリ(メタ)アクリレート)、環状ポリオレフィン(COP)樹脂、塩化ビニル樹脂(ポリ塩化ビニル、PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、各種ナイロン(ポリアミド樹脂)、ポリイミド(PI)樹脂、ポリアミドイミド(PAI)樹脂、ポリアリールフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ポリスルホン(PS)樹脂、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂、ポリエーテルスルホン(PES)樹脂、ポリウレタン(PU)樹脂、アセタール樹脂(ポリアセタール、POM)等が挙げられる。中でも、熱硬化性樹脂が特に好ましい。すなわち、上記封止部材は、熱硬化性樹脂を含むことが好ましく、熱硬化性樹脂からなることがより好ましい。光重合によって封止部材を硬化する場合、紫外線等の光が有機EL素子の全面に照射されることとなり、有機EL素子の劣化が懸念される。したがって、有機EL素子の劣化を防ぐ観点からは、封止部材は、熱重合して硬化されることが好ましい。なお、封止部材の構成材料として列挙した樹脂もまた、該樹脂に特有の構造を含むものであればよく、誘導体等であってもよい。
上記封止部材は、厚みが1〜100μmであることが好ましい。封止部材の厚みが1μm未満であると、第一スペーサを用いたとしても、基板間隔にばらつきが生じて、封止部材の膜厚を均一化することが困難となるおそれがある。また、封止部材の厚みが100μmを超えると、封止部材の光透過率が低下することにより、トップエミッション構造を採用した場合に、有機EL素子からの光取り出し量が低下するおそれがある。なお、ここでいう封止部材の厚みとは、封止部材の厚みを平均したものである。封止部材の厚みのより好適な上限値は20μmである。
上記封止部材は、可視波長域での光透過率が80%以上であることが好ましい。このような構成は、本発明の有機ELパネルが、高開口率が得られるトップエミッション構造の有機EL素子を有する場合に好適である。なお、本明細書で「可視波長域」とは、380〜780nmの波長域のことである。また、「可視波長域での透過率」は、分光光度計(商品名:U−4000、日立製作所社製)を用い、JIS R 3106「板ガラス類の透過率の試験方法」に準拠し、波長380〜780nmの可視光透過率を測定したものである。
上記第一スペーサ及び上記封止部材の構成材料は、線膨張係数(線膨張率)が近いことが好ましく、上記第一スペーサと上記封止部材とは、線膨張係数の差が1.0×10−4(K−1)以下であることが好ましい。一般的に、封止樹脂の線膨張係数(線膨張率)は2.0×10−5〜9.0×10−5(K−1)の範囲内にある。このように第一スペーサと封止部材との線膨張係数をほぼ同一とすることにより、有機ELパネルに急激な温度変化や局所的な外力が加えられた場合にも、第一スペーサの体積変化に封止部材が追随することができるため、封止部材の剥がれの発生を抑制し、封止部材と素子基板との間、又は、封止部材と封止基板との間に隙間が生じるのを防ぐことができる。同様の観点から、上記第一スペーサと上記封止部材と上記第一スペーサが分散した樹脂とは、線膨張係数の差が1.0×10−4(K−1)以下であることが好ましい。また、上記第一スペーサと上記封止部材と上記第一スペーサが分散した光硬化性樹脂とは、線膨張係数の差が1.0×10−4(K−1)以下であることが好ましい。
上記第一スペーサ、上記封止部材、上記素子基板及び上記封止基板の構成材料は線膨張係数が近いことが好ましく、上記第一スペーサと上記封止部材と上記素子基板と上記封止基板とは、線膨張係数の差が1.0×10−4(K−1)以下であることが好ましい。これにより、封止部材と基板との間に封止部材の剥れによる隙間を生じにくくすることが可能となる。同様の観点から、上記第一スペーサと上記封止部材と上記素子基板と上記封止基板と上記第一スペーサが分散した樹脂とは、線膨張係数の差が1.0×10−4(K−1)以下であることが好ましい。また、上記第一スペーサと上記封止部材と上記素子基板と上記封止基板と上記第一スペーサが分散した光硬化性樹脂とは、線膨張係数の差が1.0×10−4(K−1)以下であることが好ましい。通常、プラスチック基板等のいわゆるフレキシブル基板は、ガラス基板よりも線膨張係数が大きく、ガラス基板と比較して温度変化や外力による変形量が大きい。例えば、ガラス基板(商品名:1737、コーニング社製)の線膨張係数は3.8×10−6(K−1)であるのに対し、ポリエーテルスルホン(PES)樹脂製基板(商品名:スミライトFS−5300、住友ベークライト社製)の線膨張係数は、5.4×10−5(K−1)である。そのため、素子基板及び封止基板としてフレキシブル基板を用いることにより、基板と封止部材との線膨張係数をほぼ同一とすることができる。線膨張係数の測定方法としては、押し棒式膨張計による方法、光干渉法等が挙げられる。素子基板の構成材料と封止基板の構成材料との線膨張係数が近い形態としては、例えば、素子基板の構成材料と封止基板の構成材料とが同一である形態が挙げられる。
上記有機ELパネルは、上記有機EL素子を挟んで上記端子領域の反対側に位置する領域のみに配置される第二スペーサを備えてもよい。これにより、環境温度の変化等の外的ストレスによる有機ELパネルの変形をより抑制し、封止部材の剥がれの発生をより抑制することができるため、封止部材の気密性の低下をより抑制することができる。また、素子基板と封止基板との間の距離をより均一に保つことができるため、封止部材の膜厚をより厳密に制御することができる。したがって、有機EL素子と接続される引き回し配線の凹凸に対する封止部材の被覆性をより高めることができ、引き回し配線の凹凸に起因する封止部材の気密性の低下をより抑制することができる。以上により、有機ELパネルの信頼性をより高めることができる。
本明細書において、有機EL素子を挟んで端子領域の反対側に位置する領域とは、有機EL素子を挟んで端子領域と対向する領域だけでなく、有機EL素子を挟んで端子領域と対向する領域を基板の端にまで延伸した領域も含む。
第一スペーサの好ましい形態として説明した形態については、第一スペーサの場合と同様の理由から、第二スペーサの好ましい形態としても適用することができる。すなわち、上記第二スペーサは、上記封止部材から離れた位置に配置することが好ましい。また、上記第二スペーサは、樹脂(より好ましくは光硬化性樹脂)に分散した状態で配置された球状スペーサであることが好ましい。また、上記第一スペーサと上記第二スペーサと上記封止部材とは、線膨張係数の差が1.0×10−4(K−1)以下であることが好ましく、上記第一スペーサと上記第二スペーサと上記封止部材と上記素子基板と上記封止基板とは、線膨張係数の差が1.0×10−4(K−1)以下であることが好ましい。更に、上記第一スペーサと上記第二スペーサと上記封止部材と上記素子基板と上記封止基板と上記第一スペーサが分散した樹脂と上記第二スペーサが分散した樹脂とは、線膨張係数の差が1.0×10−4(K−1)以下であることが好ましく、上記第一スペーサと上記第二スペーサと上記封止部材と上記素子基板と上記封止基板と上記第一スペーサが分散した光硬化性樹脂と上記第二スペーサが分散した光硬化性樹脂とは、線膨張係数の差が1.0×10−4(K−1)以下であることが好ましい。
上記第一スペーサ及び上記第二スペーサは、同一の材料で構成されることが好ましい。これにより、第一スペーサ及び第二スペーサを同じ工程で形成することが可能となり、工程を簡略化することができる。
上記有機ELパネルは、トップエミッション構造を有することが好ましい。トップエミッション構造は、有機EL素子を駆動するための回路が設けられる素子基板を透過させることなく、有機EL素子の発光を取り出すことができるので、高開口率を得るのに好適である。本発明の有機ELパネルは、第一スペーサを備えることにより、封止部材にスペーサを含有する必要がないため、トップエミッション構造を容易に実現することができる。有機ELパネルがトップエミッション構造を有する形態においては、高開口率を得る観点から、封止部材及び封止基板は、可視波長域での光透過率が80%以上であることが好ましい。
本発明はまた、上記有機ELパネルを備える有機ELディスプレイ又は有機EL照明でもある。これらによれば、長期に渡って安定した発光特性を維持することができる有機ELパネルを備える有機ELディスプレイ又は有機EL照明を提供することができる。
本発明の有機ELディスプレイ及び有機EL照明は、上記有機ELパネルを構成要素として備えるものである限り、その他の構成要素により特に限定されるものではない。本発明の有機ELディスプレイ及び有機EL照明の好適な形態としては、上記有機ELパネルとドライバICとを備える形態が挙げられる。ドライバICとしては、有機ELパネルを駆動する回路又はICであれば特に限定されず、走査ドライバIC、信号ドライバIC等が挙げられる。
本発明は更に、有機EL素子及び端子領域がそれぞれ形成された複数のパネル領域を備える素子マザー基板を用いた有機ELパネルの製造方法であって、上記製造方法は、上記端子領域を被覆せず、かつ上記有機EL素子を被覆するようにシート状封止材を配置するシート状封止材配置工程と、少なくとも上記有機EL素子及び上記端子領域の間の領域にスペーサを配置するスペーサ配置工程と、上記素子マザー基板及び封止マザー基板を貼り合わせる貼り合わせ工程と、上記素子マザー基板及び上記封止マザー基板を上記シート状封止材とともに同じ場所で分断する分断工程とを含む有機ELパネルの製造方法でもある。
本発明の有機ELパネルの製造方法によれば、分断工程における応力集中や環境温度の変化等の外的ストレスによる有機ELパネルの変形をスペーサによって抑制し、シート状封止材の硬化物の剥がれを抑制することができる。これにより、シート状封止材の硬化物が剥がれて気密性が低下することを抑制することができる。また、素子マザー基板と封止マザー基板との間の距離をスペーサによって均一に保ちながらシート状封止材を硬化することができるため、シート状封止材の硬化物の膜厚を厳密に制御することができる。これにより、有機EL素子と接続される引き回し配線の凹凸に対するシート状封止材の硬化物の被覆性を高めることができ、引き回し配線の凹凸に起因するシート状封止材の硬化物の気密性の低下を抑制することができる。以上により、有機ELパネルの信頼性を高めることができる。
また、本発明の有機ELパネルの製造方法によれば、上記素子マザー基板及び上記封止マザー基板を上記シート状封止材とともに同じ場所で分断することにより、有機ELパネルが必要な部分のスペーサだけを含むように、素子マザー基板及び封止マザー基板を分断することができる。これにより、有機ELパネルの額縁領域の増加を抑制することができる。また、シート状封止材は、液状封止材と比較して密着性及びバリア性に優れていることから、シート状封止材を用いて有機EL素子を被覆していることにより、パネル形成後の接着強度を高くすることができる。これにより、素子マザー基板及び封止マザー基板をシート状封止材とともに同じ場所で分断したとしても、有機ELパネルの機械的強度を充分に確保することができる。
更に、本発明の有機ELパネルの製造方法によれば、シート状封止材にスペーサを含有させる必要がないため、トップエミッション構造の有機ELパネルを容易に作製することができる。また、シート状封止材を用いて有機EL素子の封止を行うことで、液状封止材を用いる場合に比べて、封止材の配置に要するタクトタイムを大幅に削減することができる。
上記シート状封止材配置工程は、減圧又は真空環境下で行われることが好ましい。シート状封止材配置工程を外気下等の大気圧環境下で行うと、シート状封止材が吸湿するとともに、封止空間内に外気等が侵入するため、貼り合わせ工程の後に、シート状封止材から水分を除去する工程や、長時間脱気を行う工程が必要となるおそれがある。
なお、本明細書において、「減圧」とは、圧力が10−6〜10Paの状態であればよく、「真空」とは、圧力が10−6Pa未満の状態であればよい。
上記シート状封止材は、接着性を有している。また、有機EL素子を覆うようにシート状封止材を配置した後、シート状封止材を硬化して素子基板と封止基板とを密着(接合)させることにより、有機EL素子を封止することができる。シート状封止材が有するこれらの特性を利用して、素子マザー基板に封止マザー基板を貼り合わせてからの搬送や、減圧又は真空環境下から不活性ガス雰囲気下への環境の変化等により、基板等の変形(撓み、反り等)が起こり、素子マザー基板と封止マザー基板とのアライメントズレやシート状封止材への応力集中により、シート状封止材で基板間が接合された部分に通気孔ができたりして、外気等が侵入することを抑制することができる。このようなシート状封止材の形態としては、例えば、(1)接着性を有するシート状封止材からなる形態、(2)シート状封止材の表面に接着成分が塗布された形態、(3)接着成分を固化させて作製した形態等が挙げられる。シート状封止材の配置方法としては、例えば、ラミネート貼り付け方式、プレス方式、ロールツーロール法等が挙げられる。シート状封止材は、貼り合わせ工程後に、端子領域を被覆せず、かつ有機EL素子を被覆するように配置されていればよく、貼り合わせ工程の前では、素子マザー基板上に配置されてもよく、封止マザー基板上に配置されてもよいが、有機EL素子の劣化を抑制する観点からは、貼り合わせ工程の前では、封止マザー基板上に配置されることが好ましい。
上記スペーサは、貼り合わせ工程の後で少なくとも有機EL素子及び端子領域の間の領域に配置される限り、貼り合わせ工程の前では、素子マザー基板及び封止マザー基板のいずれに配置されてもよいが、有機EL素子が形成されていない側の基板(封止マザー基板)上に配置されることが好ましい。また、上記スペーサは、貼り合わせ工程の後で少なくとも有機EL素子及び端子領域の間の領域に配置される限り、貼り合わせ工程の前では、シート状封止材が配置された側の基板及びシート状封止材が配置されていない側の基板のいずれに配置されてもよいが、シート状封止材が配置された側の基板上に配置されることが好ましい。このように、スペーサ及びシート状封止材を同一基板上に配置することにより、貼り合わせ工程でのアライメントズレを考慮する必要が無くなり、基板上に配置されたシート状封止材に対するスペーサの配置精度が高くすることができる。
上記貼り合わせ工程は、不活性ガスが導入された減圧又は真空環境下で行われることが好ましい。これにより、硬化前のシート状封止材が水分や酸素等を吸着することによる有機EL素子の劣化を防ぐことができる。また、上記貼り合わせ工程は、アライメント精度を確保する観点から、常温で行われることが好ましい。
本発明の有機ELパネルの製造方法は、シート状封止材配置工程、スペーサ配置工程、貼り合わせ工程及び分断工程を必須工程として含むものである限り、その他の工程を含んでいても含んでいなくてもよく、特に限定されるものではない。シート状封止材配置工程とスペーサ配置工程との工程順序は特に限定されないが、素子基板と封止基板とのアライメント精度を確保する観点からは、シート状封止材配置工程を行った後に、スペーサ配置工程を行うことが好ましい。
本発明の有機ELパネルの製造方法における好ましい態様について以下に詳しく説明する。なお、以下に示す各種の態様は、適宜組み合わせて用いてもよい。
有機ELパネルに電子部品を容易に実装するという観点からは、端子領域が電子部品と接触しやすいように、封止基板と端子領域とが重ならないことが好ましい。封止基板と端子領域とが重ならない形態を実現するためには、分断工程では、有機EL素子及び端子領域の間の領域で封止マザー基板が分断されるとともに、端子領域を挟んで有機エレクトロルミネセンス素子の反対側に位置する領域で素子マザー基板が分断されることが必要となる。しかしながら、上記条件で分断工程を行うと、応力集中によってシート状封止材の硬化物の剥がれが発生しやすくなる。これに対し、本発明の有機ELパネルの製造方法によれば、有機EL素子及び端子領域の間の領域にスペーサが配置されることで、有機EL素子及び端子領域の間の領域でのシート状封止材の硬化物の剥がれの発生を抑制することができるため、上記条件で分断工程を行う態様に特に有効である。すなわち、上記分断工程では、上記有機エレクトロルミネセンス素子及び上記端子領域の間の領域で上記封止マザー基板が分断されるとともに、上記端子領域を挟んで上記有機エレクトロルミネセンス素子の反対側に位置する領域で上記素子マザー基板が分断されることが好ましい。なお、「上記端子領域を挟んで上記有機エレクトロルミネセンス素子の反対側に位置する領域」における「端子領域」と「有機エレクトロルミネセンス素子」とは、同じパネル領域に含まれるものを指している。
上記分断工程では、上記有機EL素子及び上記端子領域の間の領域のみに上記スペーサが残るように上記素子マザー基板及び上記封止マザー基板が分断されることが好ましい。このように、シート状封止材の硬化物の剥がれが発生しやすい有機EL素子及び端子領域の間の領域にのみスペーサを残すことにより、額縁領域の増加を抑制しながら、シート状封止材の剥がれの発生を抑制し、有機ELパネルの信頼性を高めることができる。
上記分断工程では、上記有機EL素子及び上記端子領域の間の領域と、上記有機EL素子を挟んで上記端子領域の反対側に位置する領域とにのみ上記スペーサが残るように上記素子マザー基板及び上記封止マザー基板を分断してもよい。これにより、シート状封止材の硬化物の剥がれの発生を抑制する効果を広範囲に渡って奏することができ、有機ELパネルの信頼性をより高めることができる。
上記シート状封止材配置工程では、上記端子領域を介さずに隣接する上記有機EL素子を連続して被覆するように上記シート状封止材が配置されることが好ましい。これにより、有機EL素子ごとに独立したシート状封止材が配置される態様に比べて、シート状封止材の配置に要するタクトタイムを大幅に短縮することができる。
上記シート状封止材配置工程では、上記端子領域を介さずに隣接する前記有機エレクトロルミネセンス素子の配列方向に沿ってシート状封止材が配置されることが好ましい。これにより、必要な領域にのみシート状封止材を容易に配置することができ、端子領域がシート状封止材に被覆されることを防止することができる。また、シート状封止材を複数列で同時に配置することができるため、シート状封止材の配置に要するタクトタイムを短縮することができる。
上記スペーサ配置工程では、上記シート状封止材が配置される領域を囲むように上記スペーサが配置されることが好ましい。これにより、端子領域を介さずに隣接する有機EL素子の間にはスペーサが配置されないため、1組の素子マザー基板及び封止マザー基板から得られる有機ELパネルの取り数を増加させることができる。
上記スペーサ配置工程では、上記シート状封止材から離れた位置に上記スペーサが配置されることが好ましい。これにより、スペーサとシート状封止材との間に空間を形成することができるため、該空間を分断工程での応力集中や外的ストレスの緩衝として利用することができ、シート状封止材の硬化物の剥がれをより抑制し、有機ELパネルの信頼性をより高めることができる。
上記スペーサは、球状スペーサであり、上記スペーサ配置工程では、上記シート状封止材が配置される領域を囲むように上記球状スペーサが分散した液状封止材が配置されることが好ましい。これにより、液状封止材の硬化物を用いてシート状封止材及び有機EL素子を外気から遮断することができるため、シート状封止材の硬化を外気下で行うことが可能となる。また、球状スペーサを用いることで、液状封止材中にスペーサを均一に分散することができる。更に、端子領域を介さずに隣接する有機EL素子の間にはスペーサが配置されないため、1組の素子マザー基板及び封止マザー基板から得られる有機ELパネルの取り数を増加させることができる。球状スペーサが分散した液状封止材を配置する方法としては、ディスペンサを用いて液状封止材を吐出する方法、スクリーン印刷法が挙げられる。球状スペーサが分散した液状封止材を配置する工程は、シート状封止材配置工程と同様の理由により、減圧又は真空環境下で行われることが好ましい。なお、球状スペーサが分散した液状封止材を配置する工程では、シート状封止材が配置される領域を囲むように液状封止材のみが配置された後に、配置された液状封止材に球状スペーサが散布されてもよい。
上記スペーサ配置工程では、上記シート状封止材から離れた位置に上記球状スペーサ及び上記液状封止材が配置されることが好ましい。液状封止材は、シート状封止材に接して配置されると、液状封止材が有機EL素子に進入し、有機EL素子を劣化させてしまうおそれがある。したがって、液状封止材とシート状封止材とが離れた位置に配置されることにより、このような液状封止材に起因する有機EL素子の劣化を抑制することができる。また、シート状封止材から離れた位置に球状スペーサ及び液状封止材が配置されることで、球状スペーサ及び液状封止材とシート状封止材との間に空間を形成することができるため、該空間を分断工程での応力集中や外的ストレスの緩衝として利用することができ、シート状封止材の硬化物の剥がれをより抑制し、有機ELパネルの信頼性をより高めることができる。
上記液状封止材は、光硬化性樹脂を含むことが好ましく、光硬化性樹脂からなることがより好ましい。これによれば、液状封止材を光照射して光重合によって硬化させることができ、熱処理を行う必要がないことから、アライメントズレ等による歩留りの低下を抑制することができる。また、有機EL素子は熱に弱いため、加熱処理を減らすことにより、有機EL素子の信頼性を向上させることができる。更に、熱硬化させる場合と比較して、液状封止材の硬化に要するタクトタイムを短縮することができる。
上記有機エレクトロルミネセンスパネルの製造方法は、上記シート状封止材を軟化させた後、硬化させる工程を含むことが好ましい。このように、シート状封止材を硬化させる前に一旦軟化させることにより、シート状封止材の凹凸追従性を向上させることができる。したがって、例えば、有機ELパネルの製造工程で貼り合わされた素子基板及び封止基板を減圧又は真空環境から外気環境に取り出したときに基板(素子基板及び/又は封止基板)が変形しても、シート状封止材を基板の変形に追随させることができるため、基板とシート状封止材との界面での真空気泡の発生及び混入を抑制することができる。また、引き回し配線の凹凸に対するシート状封止材の被覆性をより高めることができる。この場合、シート状封止材は、熱可塑性(加熱すると軟化する性質)を有することがより好ましい。これによれば、シート状封止材を加熱することにより容易に軟化させることができる。
上記シート状封止材は、重合によって硬化することが好ましい。このようにシート状封止材を構成する化合物の分子を重合させてシート状封止材を硬化させることにより、シート状封止材の硬化物の透湿性を低下させることができるため、シート状封止材の硬化物の封止性能をより向上させることができる。
なお、シート状封止材を熱重合によって硬化させる場合には、基板の熱分布によるアライメントズレが発生するおそれがある。また、有機EL素子は熱に弱いため、信頼性が低下するおそれがある。更に、熱重合は、光重合に比べて硬化時間(硬化に要するタクトタイム)が長くなるおそれがある。したがって、アライメントズレの発生を抑制する観点、信頼性の低下を抑制する観点及び硬化時間を短縮する観点からは、シート状封止材は、光重合によって硬化させることが好ましい。
他方、シート状封止材を光重合して硬化させる場合には、シート状封止材を構成する化合物の分子を重合させる際に、紫外線等を有機EL素子の全面に照射することとなり、有機EL素子の劣化が懸念される。したがって、光照射による有機EL素子の劣化を防ぐ観点からは、シート状封止材は、熱重合によって硬化させることが好ましい。
すなわち、本発明の有機ELパネルの製造方法のより好ましい態様としては、(1)光硬化性樹脂を含む液状封止材を光重合によって硬化させ、シート状封止材を加熱によって軟化させた後、光重合によって硬化させる態様、(2)光硬化性樹脂を含む液状封止材を光重合によって硬化させ、シート状封止材を熱重合によって硬化させる態様が挙げられる。
上記(1)の態様においては、例えば、液状封止材を硬化する工程では、シート状封止材をマスク等で遮光することにより未硬化としつつ、液状封止材を硬化させればよい。また、シート状封止材を硬化する工程では、シート状封止材を軟化させた(例えば、基板を加熱することにより、シート状封止材の熱可塑性を発現させた)後、光照射によりシート状封止材を硬化させればよい。このようなプロセスによれば、加熱時間を少なくすることができるため、シート状封止材の硬化に要するタクトタイムを短縮することができる。
上記(2)の態様においては、例えば、液状封止材を硬化する工程では、シート状封止材をマスク等で遮光することなく、液状接着剤を硬化させることができるため、プロセスを簡略化することができる。なお、この態様では、シート状封止材を熱重合させるために加熱処理が必要となるが、液状封止材を硬化させることにより、アライメントズレの懸念が解消するため、シート状封止材を硬化させるための加熱時間を長く確保することができる。
上記シート状封止材は、硬化後の可視波長域での光透過率が80%以上であることが好ましい。これによれば、高開口率が得られるトップエミッション方式の有機EL素子を製造するのに好適である。
本発明は更には、上記有機ELパネルの製造方法を用いる有機ELディスプレイ又は有機EL照明の製造方法でもある。これによれば、製造工程が簡単で安価に作製することができ、長期に渡って安定した発光特性を維持することができる有機EL素子を備える有機ELディスプレイ又は有機EL照明を提供することができる。
なお、本発明の技術思想は、外気から遮断されることが望ましい素子を基板上に備えるものであれば有機ELパネル以外であっても適用することができ、例えば、マイクロカプセル型電気泳動ディスプレイ、ポリマーネットワーク型液晶等を用いた電子ペーパーディスプレイ(ペーパーライクディスプレイ)、発光ダイオード(LED)照明、プラズマディスプレイ、無機ELディスプレイ、電子インク(Eインク)、太陽電池等の種々のデバイスに適用することができる。
本発明の有機ELパネル、有機ELディスプレイ、有機EL照明及びそれらの製造方法によれば、挟額縁で、高信頼性の有機ELパネルを複数同時に作製することができる有機ELパネル、有機ELディスプレイ、有機EL照明、及び、それらの製造方法を提供することができる。
実施形態1の有機ELパネルを示す平面模式図である。 図1中のA1−A2線における断面模式図である。 図1中のB1−B2における断面模式図である。 (a)〜(d)は、実施形態1の有機ELパネルの製造工程を示す斜視模式図である。 実施形態1の有機ELパネルの分断工程前の状態を示す平面模式図である。 (a)〜(c)は、実施形態1の有機ELパネルの分断工程を示す断面模式図である。 (a)〜(c)は、スペーサ部5aを有しない有機ELパネルの分断工程を示す断面模式図である。 実施形態1の有機ELパネルの端子領域近傍を示す平面模式図である。 スペーサ部5aを有しない有機ELパネルの端子領域近傍を示す平面模式図である。 実施形態1の別の有機ELパネルを示す平面模式図である。
以下に実施形態を掲げ、本発明に係る有機ELパネル及びその製造方法を更に詳細に説明するが、本発明はこの実施形態のみに限定されるものではない。
実施形態1
図1は、実施形態1の有機ELパネルを示す平面模式図であり、図2は、図1中のA1−A2線における断面模式図であり、図3は、図1中のB1−B2線における断面模式図である。
実施形態1の有機ELパネルは、図1〜3に示すように、素子基板1a、封止基板2a、素子領域3、端子領域8、スペーサ部5a及び封止部材4aを備えるとともに、トップエミッション構造を有している。素子基板1aは、素子マザー基板から分断された平板状の基板である。封止基板2aは、封止マザー基板から分断された平板状の基板である。素子領域3には、複数の有機EL素子が縦横に配置されている。端子領域8には、実装用パッド(接続電極)が配置されている。スペーサ部5aは、素子領域3及び端子領域8の間の領域に配置されている。このスペーサ部5aが、第一スペーサとして機能する。封止部材4aは、素子領域3を覆うように配置されている。図2に示すように、端子領域8を通るA1−A2線を通る面では、スペーサ部5aと封止部材4aとは離れて配置され、スペーサ部5aと封止部材4aとの間には空間6が形成されている。図3に示すように、B1−B2線を通る面の端部には、封止部材4aが配置され、スペーサ部5aは配置されていない。素子基板1a及び封止基板2aは、封止部材4a及びスペーサ部5aを介して貼り合わされている。このようにして、本実施形態の有機ELパネルが構成されている。
本実施形態では、素子マザー基板として、ガラス基板(商品名:1737、厚さ:0.7mm、線膨張係数:3.8×10−6(K−1)、コーニング社製)を用いているが、これに限定されず、例えば、ポリエーテルスルホン(PES)樹脂製基板(商品名:スミライトFS−5300、厚さ:0.2mm、線膨張係数:5.4×10−5(K−1)、住友ベークライト社製)等のフレキシブル基板を用いることもできる。また、本実施形態では、封止マザー基板として、ガラス基板(商品名:1737、厚さ:0.7mm、線膨張係数:3.8×10−6(K−1)、コーニング社製)を用いているが、素子マザー基板と同様に、PES樹脂製基板等のフレキシブル基板を用いることもできる。
素子領域3に配置された有機EL素子は、少なくとも発光層を含む有機層が陽極(アノード)と陰極(カソード)とに挟まれた構造を有する。発光層以外の有機層としては、電子注入層、電子輸送層、正孔輸送層、正孔注入層等が挙げられる。素子基板1aの素子領域3には、有機EL素子とともに、有機EL素子の駆動に用いられる引き回し配線が配置されており、有機EL素子と引き回し配線とは電気的に接続されている。また、この引き回し配線を介して、端子領域8に配置された実装用パッドと素子領域3に配置された有機EL素子とが電気的に接続される。
封止部材4aは、シート状封止材の硬化物である。シート状封止材は、配置したときに一定の形状と体積とを保つことができるとともに、圧力を加えたときに有機EL素子や引き回し配線等の凹凸に追随できる柔軟性を有する封止材である。また、シート状封止材の厚みは特に限定されず、シート状封止材は、フィルム状封止材と呼ばれるものであってもよい。本実施形態では、シート状封止材としてエポキシ樹脂(EP)を主成分とする熱可塑性を有する熱硬化性樹脂(線膨張係数:7×10−5(K−1)、硬化後(封止部材4a)の可視波長域での光透過率:95%)を使用している。封止部材4aは素子領域3の全面を覆うように貼り付けられている。シート状封止材に光硬化性樹脂を用いる場合、シート状封止材を硬化させる際に有機EL素子も紫外線等に曝されるため、有機EL素子の劣化が懸念される。したがって、シート状封止材としては、エポキシ樹脂以外を用いてもよいが、熱可塑性を有する熱硬化性樹脂を用いることが好ましい。熱可塑性を有する熱硬化性樹脂は、加熱すると軟化して変形できるようになるが、そのまま加熱を続けると化学反応を起こして硬化する樹脂である。なお、シート状封止材は、メタアクリル樹脂(ポリ(メタ)アクリレート)を主成分とする熱可塑性を有する光硬化性樹脂(線膨張係数:6×10−5(K−1)、硬化後(封止部材4a)の可視波長域での光透過率:97%)を用いてもよい。また、シート状封止材に乾燥剤を添加し、封止部材4aに乾燥機能を付与してもよい。
スペーサ部5aは、球状スペーサが分散した液状封止材の硬化物である。球状スペーサの平均粒径は1〜100μmであることが好ましく、封止性能や光線透過率を考慮すると、20μm以下であることがより好ましい。球状スペーサの材料としては特に限定されず、例えば、プラスチック、シリカが挙げられる。本実施形態では、球状スペーサとして、粒径が12μmシリカ球状スぺーサー(商品名:ハイプレシカ、線膨張係数:5×10−7(K−1)、宇部日東化成製)を使用している。液状封止材は、流動性を有する接着剤である。本実施形態では、液状封止材としてエポキシ樹脂(EP)を主成分とする光硬化性樹脂(商品名:XNR5516、線膨張係数:7×10−5(K−1)、ナガセケムテックス社製)を使用している。スペーサ部5aは、素子基板1aの端子領域8側の端部に沿った平面形状を有しており、素子領域3及び端子領域8の間の領域に配置されている。液状封止材としては、エポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂を用いてもよいが、光硬化性樹脂を用いることが好ましい。これにより、液状封止材の硬化時間を短縮することができる。また、液状封止材としては、塗布環境の制限の少ないアクリル樹脂等の紫外線(UV)硬化型樹脂を用いてもよい。
本実施形態の有機ELパネルによれば、素子領域3及び端子領域8の間の領域に配置されたスペーサ部5aにより、有機ELパネルの変形を抑制し、封止部材4aの剥がれの発生を抑制することができる。これにより、封止部材4aの気密性の低下を抑制し、有機ELパネルの信頼性を高めることができる。また、スペーサ部5aが素子領域3及び端子領域8の間の領域のみに配置され、スペーサ部5aが素子領域3を囲まないことにより、有機ELパネルの額縁領域の増加を抑制することができる。
また、スペーサ部5aと封止部材4aとが離れた位置に配置されることにより、スペーサ部5aと封止部材4aとの間には空間6が形成される。この空間6を緩衝として利用することで、有機ELパネルの変形をより抑制し、封止部材4aの剥がれの発生をより抑制することができる。これにより、封止部材4aの気密性の低下をより抑制し、有機ELパネルの信頼性をより高めることができる。
また、スペーサ部5aを用いることで、素子領域3上に設けられる封止部材4aにスペーサを含芯させる必要がないため、トップエミッション構造の有機ELパネルを容易に実現することができる。また、外部からの押圧等によって素子領域3に配置された有機EL素子が直接ダメージを受けるおそれを少なくすることができる。
以下、実施形態1の有機ELパネルの製造方法について説明する。
図4(a)〜(d)は、実施形態1の有機ELパネルの製造工程を示す斜視模式図である。また、図5は、実施形態1の有機ELパネルの分断工程前の状態を示す平面模式図である。
まず、図4(a)に示すように、封止マザー基板2を準備する。次に、図4(b)に示すように、ロールツーロール法を用いて、封止マザー基板2上に複数のシート状封止材4を貼り付ける(シート状封止材配置工程)。シート状封止材4は、後の工程で封止マザー基板2と素子マザー基板1とを貼り合わせたときに、素子領域3と重なり、かつ端子領域8と重ならない位置に貼り付けられる。このように、複数の素子領域3に対して共通のシート状封止材4を用いることにより、素子領域3ごとに独立したシート状封止材4を貼り付ける場合に比べて、シート状封止材4の貼り付けに要するタクトタイムを大幅に削減することができる。また、シート状封止材配置工程では、シート状封止材4は、端子領域8を介さずに隣接する素子領域3の配列方向に沿って(実質的に平行な方向で)貼り付けられる。これにより、必要な領域にのみシート状封止材4を容易に配置することができ、端子領域8がシート状封止材4に被覆されることを防止することができる。また、シート状封止材4を複数列で同時に貼り付けることができるため、シート状封止材4の貼り付けに要するタクトタイムを短縮することができる。
次に、図4(c)に示すように、ディスペンサを用いて、球状スペーサが分散した液状封止材5を封止マザー基板2上に塗布する(スペーサ配置工程)。スペーサ配置工程の前に、球状スペーサを液状封止材5中に均一に分散させるとともに、液状封止材5に含まれる揮発成分を除去するために、球状スペーサを混合した液状封止材5を攪拌及び減圧脱泡することが好ましい。本実施形態では、複数の素子領域3に対して共通のシート状封止材4を配置しているため、素子領域3ごとに独立したシート状封止材4を配置する場合に比べて、シート状封止材4を囲むように液状封止材5を塗布するために必要な工程のタクトタイムを大幅に削減することができる。
スペーサ配置工程では、球状スペーサが分散した液状封止材5は、シート状封止材4と離れた位置に塗布されており、球状スペーサ及び液状封止材5とシート状封止材4との間の領域には、空間が形成されている。この空間を利用して、液状封止材5が素子領域3に進入することによる有機EL素子の劣化を防止することができる。また、この空間は、分断工程での応力集中や外的ストレスの緩衝として利用することもできる。更に、スペーサ配置工程では、液状封止材5は、シート状封止材4を囲むように塗布されている。したがって、後の工程でシート状封止材4の硬化前に減圧又は真空環境下で液状封止材5を硬化し、スペーサ部5aを形成することで、スペーサ部5aによって囲まれた領域を減圧又は真空に保つことができるため、シート状封止材4の硬化を大気環境下で行うことが可能となる。そして、スペーサ配置工程では、端子領域8を介さずに隣接する素子領域3の間の領域に液状封止材5が配置されないため、後の工程で素子マザー基板1及び封止マザー基板2を分断して得られる有機ELパネルの取り数を増加させることができる。
次に、一般的な方法を用いて有機EL素子を素子領域3に形成した素子マザー基板1を準備し、図4(d)に示すように、窒素(N)ガス、ドライエア等の不活性ガスが導入された減圧又は真空環境下で、シート状封止材4及び液状封止材5を介して素子マザー基板1と封止マザー基板2とを常温で貼り合わせる(貼り合わせ工程)。この工程を減圧又は真空環境下で行うことにより、液状封止材5の内部、及び、シート状封止材4と素子マザー基板1との接着面に気泡を発生させることなく、素子マザー基板1と封止マザー基板2とを貼り合わせることができる。また、この工程を常温で行うことにより、アライメントズレ等による歩留まりの低下を抑制しつつ、貼り合わせ工程のタクトタイムを大幅に短縮することができる。
次に、窒素(N)ガス、ドライエア等の不活性ガスが導入された減圧又は真空環境下で液状封止材5に紫外(UV)線を照射して光重合により硬化させる(液状封止材硬化工程)。これにより、球状スペーサを含んだ液状封止材5の硬化物であるスペーサ部5aを形成することができる。このように、液状封止材5の硬化時に加熱処理を行わないことから、アライメント不良等によって歩留まりが低下することなく、液状封止材硬化工程のタクトタイムを大幅に短縮することができる。また、有機EL素子は熱に弱いため、加熱処理を削減することにより、有機EL素子の信頼性を向上させることができる。また、シート状封止材4の外周を囲むように液状封止材5を配置するとともに、シート状封止材4の硬化前に液状封止材5を硬化させることにより、スペーサ部5aによって囲まれた領域を減圧又は真空に保つことができるため、シート状封止材4の硬化を大気環境下で行うことが可能となる。
次に、貼り合わされた素子マザー基板1及び封止マザー基板2を大気環境下に取り出した後、シート状封止材4を加熱し、シート状封止材4を軟化させた後、更に加熱して熱重合させることによりシート状封止材4を硬化させる(シート状封止材硬化工程)。これにより、シート状封止材4の硬化物である封止部材4aを形成することができる。このように、シート状封止材4を硬化させる前に一旦軟化させることにより、シート状封止材4の凹凸追従性を向上させることができる。したがって、例えば、有機ELパネルを減圧又は真空環境から外気環境に取り出したときに基板(素子マザー基板1及び/又は封止マザー基板2)が変形しても、シート状封止材4を基板の変形に追随させることができるため、基板とシート状封止材4との界面での真空気泡の発生及び混入を抑制することができるとともに、引き回し配線の凹凸に対するシート状封止材4の被覆性をより高めることができる。また、シート状封止材4の硬化を熱重合によって行うことで、光照射による有機EL素子の劣化を防ぐことができる。また、封止部材4aの透湿性を低下させることができ、封止部材4aの封止性能をより向上させることができる。
なお、シート状封止材4に熱可塑性を有する光硬化性樹脂を用いた場合は、シート状封止材硬化工程では、窒素(N)ガス、ドライエア等の不活性ガスが導入された減圧又は真空環境下でシート状封止材4を加熱し、シート状封止材4を軟化させた後、光を照射する光重合によってシート状封止材4を硬化させればよい。この場合は、加熱による有機EL素子の劣化を抑制するとともに、シート状封止材硬化工程のタクトタイムを減少させることができる。また、シート状封止材4に熱可塑性を有する熱硬化性樹脂を用いた場合と同様に、封止部材4aの透湿性を低下させることができ、封止部材4aの封止性能をより向上させることができる。
次に、貼り合わされた素子マザー基板1及び封止マザー基板2の分断を行う(分断工程)。図5中の点線は、有機ELパネルの分断位置(分断ライン)を示しており、点線に囲まれた領域がパネル領域である。本実施形態では、図5に示すように、素子領域3を囲む3辺の分断位置を封止部材4a上に設定し、素子マザー基板1及び封止マザー基板2を封止部材4aとともに同じ位置で分断することにより、有機ELパネルの挟額縁化を実現することができる。また、素子領域3をシート状封止材4の硬化物である封止部材4aで被覆していることで、密着性及びバリア性を高めるともに、パネル形成後の接着強度を高くすることができるため、このように素子マザー基板1及び封止マザー基板2を封止部材4aとともに同じ位置で分断したとしても、有機ELパネルの機械的強度を充分に確保することができる。また、端子領域8を介さずに隣接する素子領域3の間にスペーサ部5aが配置されていないため、1組の素子マザー基板1及び封止マザー基板2から得られる有機ELパネルの取り数を増加させることができる。更に、シート状封止材4を素子領域3に貼り付ける際の位置合わせを高精度に行う必要がないため、シート状封止材4の位置合わせ不良を低減し、歩留りを向上することができる。
ここで、分断工程について、図を参照して詳細に説明する。図6(a)〜(c)は、実施形態1の有機ELパネルの分断工程を示す断面模式図である。なお、図6(a)〜(c)は、図5に示した状態の縦方向に沿った断面に相当する。したがって、図6(a)〜(c)におけるスペーサ部5aの左側には、端子領域が設けられている。まず、図6(a)に示すように、ホイールスクライブ10を用いて分断位置に溝11を形成する。本実施形態では、ホイールスクライブ10として三星ダイヤモンド製のぺネットを使用し、押込み量は100μmとする。次に、図6(b)に示すように、分断位置に形成された溝11に対して圧力(ブレイク圧力)を加え、貼り合わされた素子マザー基板1及び封止マザー基板2を分断する。本実施形態では、素子領域3の端子領域側の分断位置のブレイク圧力は7〜9N、素子領域3の端子領域側以外の分断位置のブレイク圧力は9〜11Nとする。素子領域3の端子領域側以外の分断位置では、素子マザー基板1及び封止マザー基板2を封止部材4aとともに分断しているため、溝11のような垂直クラックが形成されにくい。したがって、素子領域3の端子領域側以外の分断位置では、素子領域3の端子領域側の分断位置よりも、ブレイク圧力を高くすることが好ましい。なお、素子領域3の端子領域側以外の分断位置は、素子マザー基板1及び封止マザー基板2とも同一のため、ブレイク圧力を高くしたとしても、封止部材4aの剥がれが発生する可能性は低い。
端子領域の周辺では、端子領域に電子部品を容易に実装するという観点から、封止マザー基板2を分断して得られる封止基板2aが端子領域に重ならないように、素子領域3及び端子領域の間の領域で封止マザー基板2を分断するとともに、端子領域を挟んで素子領域3の反対側に位置する領域で素子マザー基板1を分断する必要がある。このように、端子領域の周辺では、素子マザー基板1及び封止マザー基板2の分断位置が異なっていることから、分断工程での応力集中に起因する素子マザー基板1及び封止マザー基板2の変形により、封止部材4aの剥がれが発生し、封止部材4aの気密性が低下することが懸念される。図7(a)〜(c)は、スペーサ部5aを有しない有機ELパネルの分断工程を示す断面模式図である。図7(a)〜(c)に示すように、ホイールスクライブ10を用いて図6(a)と同じ分断位置に溝11を形成してから、溝11に圧力を加えると、上述したように、端子領域の周辺では、素子マザー基板1及び封止マザー基板2の分断位置が異なっていることから、封止部材4aの剥がれが発生し、封止部材4aの気密性が低下してしまう。これに対し、本実施形態の有機ELパネルは、端子領域及び素子領域3の間の領域に配置されたスペーサ部5aを備えることにより、上記懸念を解消することができる。このようにして、図6(c)に示すように、有機ELパネルを得ることができる。
また、スペーサ部5aと封止部材4aとの間に形成された空間6が緩衝として作用するため、ブレイク工程での応力集中や外的ストレスに起因する封止部材4aの剥がれの発生をより抑制することができる。なお、スペーサ部5aが配置されていない素子領域3の端子領域8側以外の3辺については、素子マザー基板1と封止マザー基板2とで分断位置が同一であるため、封止部材4aの剥がれは発生しにくい。したがって、本実施形態の有機ELパネルのように、スペーサ部5aを必要な領域のみに配置することにより、有機ELパネルの額縁領域の増加を抑制することができる。
図8は、実施形態1の有機ELパネルの端子領域近傍を示す平面模式図であり、図9は、スペーサ部5aを有しない有機ELパネルの端子領域近傍を示す平面模式図である。図8に示すように、本実施形態の有機ELパネルは、スペーサ部5aを利用して、封止部材4aの膜厚を厳密に制御することができるため、引き回し配線(配線部)9の凹凸に対する封止部材4aの被覆性が向上し、引き回し配線9の凹凸を封止部材4aで完全に覆うことができる。他方、図9に示すように、スペーサ部5aを有しない有機ELパネルでは、封止部材4aの端子領域側の端部に乱れが発生し、引き回し配線9の凹凸を封止部材4aで完全に覆うことができなくなり、封止部材4aの気密性が低下するおそれがある。このように、スペーサ部5aを用いることで、引き回し配線9の凹凸に対する封止部材4aの被覆性を向上させることができ、有機ELパネルの信頼性を高めることができる。
以下、実施形態1の変形例について説明する。
図10は、実施形態1の別の有機ELパネルを示す平面模式図である。図10に示すように、本実施形態の有機ELパネルは、素子領域3及び端子領域8の間の領域と、素子領域3を挟んで端子領域8に対向する領域とにスペーサ部5aが配置されていてもよい。この場合、素子領域3及び端子領域8の間の領域に配置されたスペーサ部5aは、第一スペーサとして機能し、素子領域3を挟んで端子領域8に対向する領域に配置されたスペーサ部5aは、第二スペーサとして機能する。このような有機ELパネルは、素子領域3を挟んで端子領域8と対向する領域の分断位置を変更し、分断工程を行うことで作製することができる。
このように、素子領域3及び端子領域8の間の領域と、素子領域3を挟んで端子領域8と対向する領域とにスペーサ部5aが配置されることで、環境温度の変化等の外的ストレスによる有機ELパネルの変形をより抑制し、封止部材4aの剥がれの発生をより抑制することができるため、封止部材4aの気密性の低下をより抑制することができる。また、封止部材4aの膜厚をより厳密に制御することができるため、有機EL素子と接続される引き回し配線の凹凸に対する封止部材4aの被覆性をより高めることができ、引き回し配線の凹凸に起因する封止部材4aの気密性の低下をより抑制することができる。以上より、有機ELパネルの信頼性をより高めることができる。
なお、第一スペーサと、第二スペーサとは、異なる材料であってもよいが、同一の材料であることが好ましい。これにより、分断位置を変更するだけで、図10に示すように、素子領域3及び端子領域8の間と、素子領域3を挟んで端子領域8と対向する領域とにスペーサ部5aを容易に配置することができるため、第一及び第二スペーサを備える有機ELパネルの製造工程を簡略化することができる。
このように、本実施形態の有機ELパネルは、長期に渡って安定した発光特性を維持することができるため、有機ELディスプレイ及び有機EL照明に好適に用いることができる。
本願は、2008年9月1日に出願された日本国特許出願2008−223240号を基礎として、パリ条約ないし移行する国における法規に基づく優先権を主張するものである。該出願の内容は、その全体が本願中に参照として組み込まれている。
1:素子マザー基板
1a:素子基板
2:封止マザー基板
2a:封止基板
3:素子領域
4:シート状封止材
4a:封止部材(シート状封止材の硬化物)
5:液状封止材
5a:スペーサ部(球状スペーサが分散した液状封止材の硬化物)
6:空間
8:端子領域
9:引き回し配線(配線部)
10:ホイールスクライブ
11:溝

Claims (33)

  1. 有機エレクトロルミネセンス素子及び端子領域が形成された素子基板と、該有機エレクトロルミネセンス素子を被覆する封止部材と、該封止部材を介して該素子基板に貼り合わされた封止基板とを備える有機エレクトロルミネセンスパネルであって、
    該有機エレクトロルミネセンスパネルは、該有機エレクトロルミネセンス素子及び該端子領域の間の領域のみに配置された第一スペーサを備えることを特徴とする有機エレクトロルミネセンスパネル。
  2. 前記封止基板は、前記端子領域に重ならないことを特徴とする請求項1記載の有機エレクトロルミネセンスパネル。
  3. 前記第一スペーサは、前記封止部材から離れた位置に配置されることを特徴とする請求項1又は2記載の有機エレクトロルミネセンスパネル。
  4. 前記第一スペーサは、樹脂に分散した状態で配置された球状スペーサであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の有機エレクトロルミネセンスパネル。
  5. 前記樹脂は、光硬化性樹脂であることを特徴とする請求項4記載の有機エレクトロルミネセンスパネル。
  6. 前記封止部材は、熱硬化性樹脂を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の有機エレクトロルミネセンスパネル。
  7. 前記封止部材は、厚みが1〜100μmであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の有機エレクトロルミネセンスパネル。
  8. 前記封止部材は、可視波長域での光透過率が80%以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の有機エレクトロルミネセンスパネル。
  9. 前記第一スペーサと前記封止部材とは、線膨張係数の差が1.0×10−4(K−1)以下であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の有機エレクトロルミネセンスパネル。
  10. 前記第一スペーサと前記封止部材と前記素子基板と前記封止基板とは、線膨張係数の差が1.0×10−4(K−1)以下であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の有機エレクトロルミネセンスパネル。
  11. 前記有機エレクトロルミネセンスパネルは、前記有機エレクトロルミネセンス素子を挟んで前記端子領域の反対側に位置する領域のみに配置される第二スペーサを備えることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の有機エレクトロルミネセンスパネル。
  12. 前記第一スペーサ及び前記第二スペーサは、同一の材料で構成されることを特徴とする請求項11記載の有機エレクトロルミネセンスパネル。
  13. 前記有機エレクトロルミネセンスパネルは、トップエミッション構造を有することを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の有機エレクトロルミネセンスパネル。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の有機エレクトロルミネセンスパネルを備えることを特徴とする有機エレクトロルミネセンスディスプレイ。
  15. 請求項1〜13のいずれかに記載の有機エレクトロルミネセンスパネルを備えることを特徴とする有機エレクトロルミネセンス照明。
  16. 有機エレクトロルミネセンス素子及び端子領域がそれぞれ形成された複数のパネル領域を備える素子マザー基板を用いた有機エレクトロルミネセンスパネルの製造方法であって、
    該製造方法は、該端子領域を被覆せず、かつ該有機エレクトロルミネセンス素子を被覆するようにシート状封止材を配置するシート状封止材配置工程と、
    少なくとも該有機エレクトロルミネセンス素子及び該端子領域の間の領域にスペーサを配置するスペーサ配置工程と、
    該素子マザー基板及び封止マザー基板を貼り合わせる貼り合わせ工程と、
    該素子マザー基板及び該封止マザー基板を該シート状封止材とともに同じ場所で分断する分断工程とを含むことを特徴とする有機エレクトロルミネセンスパネルの製造方法。
  17. 前記分断工程では、前記有機エレクトロルミネセンス素子及び前記端子領域の間の領域で前記封止マザー基板が分断されるとともに、前記端子領域を挟んで前記有機エレクトロルミネセンス素子の反対側に位置する領域で前記素子マザー基板が分断されることを特徴とする請求項16記載の有機エレクトロルミネセンスパネルの製造方法。
  18. 前記分断工程では、前記有機エレクトロルミネセンス素子及び前記端子領域の間の領域のみに前記スペーサが残るように前記素子マザー基板及び前記封止マザー基板が分断されることを特徴とする請求項16又は17記載の有機エレクトロルミネセンスパネルの製造方法。
  19. 前記分断工程では、前記有機エレクトロルミネセンス素子及び前記端子領域の間の領域と、前記有機エレクトロルミネセンス素子を挟んで前記端子領域の反対側に位置する領域とにのみ前記スペーサが残るように前記素子マザー基板及び前記封止マザー基板が分断されることを特徴とする請求項16又は17記載の有機エレクトロルミネセンスパネルの製造方法。
  20. 前記シート状封止材配置工程では、前記端子領域を介さずに隣接する前記有機エレクトロルミネセンス素子を連続して被覆するように前記シート状封止材が配置されることを特徴とする請求項16〜19のいずれかに記載の有機エレクトロルミネセンスパネルの製造方法。
  21. 前記シート状封止材配置工程では、前記端子領域を介さずに隣接する前記有機エレクトロルミネセンス素子の配列方向に沿ってシート状封止材が配置されることを特徴とする請求項20記載の有機エレクトロルミネセンスパネルの製造方法。
  22. 前記スペーサ配置工程では、前記シート状封止材が配置される領域を囲むように前記スペーサが配置されることを特徴とする請求項16〜21のいずれかに記載の有機エレクトロルミネセンスパネルの製造方法。
  23. 前記スペーサ配置工程では、前記シート状封止材から離れた位置に前記スペーサが配置されることを特徴とする請求項16〜22のいずれかに記載の有機エレクトロルミネセンスパネルの製造方法。
  24. 前記スペーサは、球状スペーサであり、
    前記スペーサ配置工程では、前記シート状封止材が配置される領域を囲むように該球状スペーサが分散した液状封止材が配置されることを特徴とする請求項16〜23のいずれかに記載の有機エレクトロルミネセンスパネルの製造方法。
  25. 前記スペーサ配置工程では、前記シート状封止材から離れた位置に前記球状スペーサ及び前記液状封止材が配置されることを特徴とする請求項24記載の有機エレクトロルミネセンスパネルの製造方法。
  26. 前記液状封止材は、光硬化性樹脂を含むことを特徴とする請求項24又は25記載の有機エレクトロルミネセンスパネルの製造方法。
  27. 前記有機エレクトロルミネセンスパネルの製造方法は、前記シート状封止材を軟化させた後、硬化させる工程を含むことを特徴とする請求項16〜26のいずれかに記載の有機エレクトロルミネセンスパネルの製造方法。
  28. 前記シート状封止材は、熱可塑性を有することを特徴とする請求項27記載の有機エレクトロルミネセンスパネルの製造方法。
  29. 前記シート状封止材は、重合によって硬化することを特徴とする請求項16〜28のいずれかに記載の有機エレクトロルミネセンスパネルの製造方法。
  30. 前記重合は、光重合又は熱重合であることを特徴とする請求項29記載の有機エレクトロルミネセンスパネルの製造方法。
  31. 前記シート状封止材は、硬化後の可視波長域での光透過率が80%以上であることを特徴とする請求項16〜30のいずれかに記載の有機エレクトロルミネセンスパネルの製造方法。
  32. 請求項16〜31のいずれかに記載の有機エレクトロルミネセンスパネルの製造方法を用いることを特徴とする有機エレクトロルミネセンスディスプレイの製造方法。
  33. 請求項16〜31のいずれかに記載の有機エレクトロルミネセンスパネルの製造方法を用いることを特徴とする有機エレクトロルミネセンス照明の製造方法。
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