JPWO2010023744A1 - 生体情報測定装置 - Google Patents

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Abstract

被検体にレーザ光を照射して被検体内部で散乱した散乱光に基づいて被検体の内部組織の状態を測定する生体情報測定装置であり、レーザ光を出射するレーザ光源と、散乱光を受光して散乱光に基づく測定信号を生成する光電変換手段と、測定信号の信号レベルを増幅した増幅信号を生成する信号増幅手段と、測定信号を間欠的に信号増幅手段に供給する信号供給手段と、測定信号の信号増幅手段への供給期間に対応する増幅信号を断続的に保持してこれを第1信号として出力する第1出力手段と、測定信号の信号増幅手段への非供給期間に対応する増幅信号を断続的に保持してこれを第2信号として出力する第2出力手段と、第1信号と第2信号の差分に応じた減算信号を生成する信号減算手段と、減算信号に基づいて被検体の内部組織に関する情報を演算出力する演算出力手段と、を含む。

Description

本発明は、生体組織表面からレーザ光を入射させ、その散乱光に基づいて生体組織における血流量等を検出する生体情報測定装置に関する。
レーザ光を利用した血流量センサの血流量測定原理は以下のとおりである。レーザ光はレーザダイオードに接続されたレーザ照射用の光ファイバを通して組織に照射される。レーザ光は毛細血管内の血球や、組織によって散乱、反射を繰り返しながらほぼ半球状に伝搬していく。組織内で散乱された光は、受光用の光ファイバによって受光され、受光用ファイバに接続されたフォトダイオードで電気信号に変換される。このとき、動いている血球からの散乱光は、血球の移動速度に比例したドップラー効果による周波数シフトを生じる。静止した組織からの散乱光と動いている血球からの散乱光の周波数の差は数百Hz程度から数十KHzの帯域に分布しているため、両者の光の干渉によって生じるうなり(ビート)信号は十分検出可能である。このうなり信号のパワースペクトルにおいて、ドップラーシフト周波数は血球の速度に対応し、パワーは血球の量に対応する。血流量とは、それぞれの血球の速度と血球の数の積の総和であるので、うなり信号のパワースペクトルを求めてこれに周波数を乗算して積算することにより血流量を求めることができる。
図1は、従来の血流センサの概略構成を示すブロックである。レーザ駆動回路100は、レーザダイオード101に発光駆動電流を供給する。レーザダイオード101は、駆動電流に応じたパワーのレーザ光を出射する。レーザ光は被検体である人体等に照射される。レーザ光は、被検体内部で散乱し、反射した散乱光はフォトダイオード102によって受光される。フォトダイオード102は散乱光を光電変換して光強度に応じた光検出信号を生成する。光検出信号の信号成分は微弱であるため増幅器103によって信号レベルが増幅される。AD変換器104は、増幅された測定信号をデジタル信号に変換する。信号処理回路105は、このデジタル信号の信号処理を行い、散乱光の干渉成分の周波数解析を行うことにより血流量を算出し、インターフェースを介して出力部106に血流量の算出結果を出力する。
特開2007−167369号公報
上記したように、被検体内で散乱した散乱光は、フォトダイオードによって電気信号に変換されて光検出信号として出力される。この光検出信号は微弱であるため増幅器によって増幅されることになる。フォトディテクタから出力される光検出信号の信号成分は低周波であることから、増幅器の低周波領域におけるノイズ、すなわち1/fノイズが問題となる。1/fのノイズは、周波数に反比例して大きくなる性質のノイズであり、増幅器を構成するMOSトランジスタのゲート酸化膜の汚染や結晶欠陥に起因するゲート酸化膜のトラップが、キャリアをランダムに補足、放出することで発生すると考えられている。増幅器の出力信号においてかかるノイズ成分が大となると測定精度が低下する。また、ノイズ成分が大きいと、増幅器のゲインを高く設定しようとすると、増幅器の出力ダイナミックレンジを超えてしまい、信号成分が飽和してしまうことがあった。これに対処するべく増幅器の電源電圧を高くして出力ダイナミックレンジを広げると、後段のAD変換器の入力ダイナミックレンジを超えてしまい、量子化後のデジタルデータが飽和してしまうといった結果を招く。逆に、AD変換器の入力ダイナミックレンジを超えないように増幅器のゲインを低く設定すると、信号成分が低下するため検出精度を確保できず、コストの高い高分解能のAD変換器を使用せざるを得ない。このように、増幅器からノイズ成分の大きい信号が出力されると、測定精度の悪化を招き、信号処理も困難となることから、測定信号に重畳しているノイズ成分のみを除去することが好ましい。
本発明は、上記した点に鑑みてなされたものであり、測定信号に含まれるノイズ成分のみを除去することによって、高い検出精度を実現し得る生体情報検出装置を提供することを目的とする。
本発明の生体情報測定装置は、被検体にレーザ光を照射して前記被検体内部で散乱した散乱光に基づいて前記被検体の内部組織の状態を測定する生体情報測定装置であって、前記レーザ光を出射するレーザ光源と、前記散乱光を受光して前記散乱光に基づく測定信号を生成する光電変換手段と、前記測定信号の信号レベルを増幅した増幅信号を生成する信号増幅手段と、前記測定信号を間欠的に前記信号増幅手段に供給する信号供給手段と、前記測定信号の前記信号増幅手段への供給期間に対応する前記増幅信号のサンプリングを行ってこれを第1信号として出力する第1出力手段と、前記測定信号の前記信号増幅手段への非供給期間に対応する前記増幅信号のサンプリングを行ってこれを第2信号として出力する第2出力手段と、前記第1信号と前記第2信号の差分に応じた減算信号を生成する信号減算手段と、前記減算信号に基づいて前記被検体の内部組織に関する情報を演算出力する演算出力手段と、を含むことを特徴としている。
図1は従来の血流量センサの構成を示すブロック図である。 図2は本発明の実施例である血流量センサの構成を示すブロック図である。 図3は本発明の実施例であるフォトディテクタ、スイッチ、I−V変換器の構成を示すブロック図である。 図4は本発明の実施例であるサンプルホールド回路の構成を示すブロック図である。 図5は本発明の実施例である減算器の構成を示すブロック図である。 図6は本発明の実施例である血流量センサの動作を示すタイミングチャートである。 図7は本発明の他の実施例である血流量センサの構成を示すブロック図である。 図8は本発明の実施例である血流量センサの動作を示すタイミングチャートである。 図9は本発明の他の実施例である血流量センサの構成を示すブロック図である。 図10は本発明の他の実施例である血流量センサの動作を示すタイミングチャートである。 図11は本発明の他の実施例である血流量センサの構成を示すブロック図である。 図12は本発明の他の実施例である血流量センサの構成を示すブロック図である 図13は本発明の他の実施例であるスイッチの構成を示すブロック図である。 図14は本発明の他の実施例であるスイッチの構成を示すブロック図である。 図15は本発明の他の実施例であるスイッチの構成を示すブロック図である。 図16は本発明の他の実施例である血流量センサの構成を示すブロック図である。 図17は本発明の他の実施例であるパルス駆動回路の構成を示すブロック図である。 図18は半導体レーザのI−P特性を示す図である。 図19は本発明の他の実施例である血流量センサの動作を示すタイミングチャートである。 図20は本発明の他の実施例であるパルス駆動回路の構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施例について図面を参照しつつ説明する。尚、以下に示す図において、実質的に同一又は等価な構成要素、部分には同一の参照符を付している。
(第1実施例)
図2は、本発明の実施例である血流量センサの構成を示すブロック図である。図3は、血流量センサを構成するフォトディテクタ12、スイッチ13およびI−V変換器14のより具体的な構成を示すブロック図、図4は、サンプルホールド回路15、16の具体的な構成を示すブロック図、図5は、減算器17のより具体的な構成を示すブロック図である。
レーザ駆動回路10は、レーザ光源11を点灯させるための駆動電流を生成し、これをレーザ光源11に供給する。レーザ光源11は、例えば半導体レーザが用いられ、レーザ駆動部10より供給された駆動電流に応じた出力パワーのレーザ光を出射する。
フォトディテクタ12は、例えばPINフォトダイオード等からなり、PN接合部に照射された光強度に応じた光検出電流I0を生成する。尚、レーザ光源11およびフォトディテクタ12に光ファイバを接続することにより被検体との間に光導波路を形成することとしてもよい。
スイッチ13は、例えばCMOS回路で構成され、I−V変換器14とフォトディテクタ12の間に配置される。スイッチ13は、タイミングパルス発生器22より供給されるスイッチ制御信号SWPに基づいて内部トランジスタがオンオフすることによりスイッチ動作を行う。光検出電流I0は、スイッチ回路13がオン状態にあるときにI−V変換器14に供給され、オフ状態にあるときにはI−V変換器14には供給されない。
I−V変換器14は、例えば、図3に示す如く入出力端子間に帰還抵抗R(抵抗値R)が接続された演算増幅器30、増幅器31およびローパスフィルタ32によって構成される。演算増幅回路30の反転入力端子はスイッチ13の一方の端子と接続され、非反転入力端子は接地電位に固定される。演算増幅回路30は、スイッチ13を介して供給される光検出電流I0を帰還抵抗Rに流すことにより、−R・I0なる電圧レベルを有する電圧信号に変換する。この電圧信号は、増幅器31によって−K倍された後、ローパスフィルタ32を通過させることにより不要な高周波成分を除去する。すなわち、I−V変換器14は、入力された光検出電流I0をK1・R・I0なる電圧レベルを有する電圧信号に変換してこれをI−V変換信号V0として出力する。これにより、微弱な光検出電流I0の信号レベルを増幅する。演算増幅器30等を通常のMOSトランジスタで構成した場合には、出力されるI−V変換信号V0には演算増幅器30自身が発生する1/fノイズが重畳することとなる。I−V変換器14より出力されるI−V変換信号V0は、第1および第2サンプルホールド回路15、16に供給される。
第1および第2サンプルホールド回路15、16は、図4に示す如くそれぞれ、入力側と出力側に設けられたボルテージホロワ40a、40bおよび42a、42bと、入力側のボルテージホロワ40a、40bの出力端子に一方の端子が接続されたアナログスイッチ41a、41bと、アナログスイッチ41a、41bの他方の端子および出力側のボルテージホロワ42a、42bの入力端子に一方の端子が接続されて他方の端子が接地されているホールドコンデンサC1a、C1bと、により構成される。ボルテージホロワ40a、40bおよび42a、42bは入力信号(すなわちI−V変換信号V0)に与える影響を軽減し、負荷抵抗による放電を防止している。アナログスイッチ41a、41bは、それぞれサンプリング制御信号SP1およびSP2に応じてオンすることにより、I−V変換器14より供給されるI−V変換信号V0にてホールドコンデンサC1a、C1bを充電し、オフすることによりその電圧を保持する。すなわち、第1および第2サンプルホールド回路15、16は、サンプリング制御信号SP1およびSP2に基づくタイミングでI−V変換信号V0をサンプルホールドする。サンプリング制御信号SP1およびSP2は、互いに異なる位相を呈しており、従って、第1および第2サンプルホールド回路15、16は、互いに異なるタイミングでI−V変換信号V0をサンプルホールドする。その詳細については後述する。第1サンプルホールド回路15は、サンプリング制御信号SP1に基づくタイミングでI−V変換信号V0をサンプルホールドしてこれを第1サンプルホールド信号V1として出力する。一方、第2サンプルホールド回路16は、サンプリング制御信号SP2に基づくタイミングでI−V変換信号V0をサンプルホールドしてこれを第2サンプルホールド信号V2として出力する。第1および第2サンプルホールド信号V1およびV2は、それそれ、減算器17に供給される。
減算器17は、図5に示す如く、演算増幅回路50と抵抗R1およびR2によって構成される減算回路と、減算回路による減算結果たる出力信号を増幅する増幅器51と、増幅器51の出力信号から高周波成分を除去するローパスフィルタ52と、により構成される。第1サンプルホールド信号V1は、抵抗R1を介して演算増幅回路50の非反転入力端子に供給される。第2サンプルホールド信号V2は、抵抗R1介して演算増幅回路50の反転入力端子に供給される。演算増幅回路50の非反転入力端子−グランド間および反転入力端子−出力端子間にはそれぞれ抵抗R2が接続される。かかる構成の減算回路の出力信号は、増幅器51によってK2倍され、ローパスフィルタ52よって高周波成分が除去される。その結果、減算器17は、入力された第1および第2サンプルホールド信号V1、V2に対して(R2/R1)K2(V1−V2)なる演算処理を施して、これを減算信号V3として出力する。すなわち、減算器17は、第1サンプルホールド信号V1と第2サンプルホールド信号V2の差分に比例した出力信号V3を生成する。減算器17によって生成された減算信号V3は、AD変換器18に供給される。
AD変換器18は、AD変換制御信号ADCに従って、アナログ信号である減算信号V3をデジタル信号に変換してこれをAD変換信号DTとして出力する。AD変換器18によって生成されたAD変換信号DTは、演算処理回路19に供給される。
信号処理回路19はDSP(デジタルシグナルプロセッサ)やマイクロプロセッサ等を含み、供給されたAD変換信号DTを高速フーリエ変換(FFT)してビート信号のスペクトル列を求める。このスペクトル列において周波数は血球の速度に対応し、スペクトル強度は血球の数に対応する。血流量は、それぞれの血球の速度と血球の数の積の総和であるので、信号処理回路19は、ビート信号の各スペクトル列に対して対応する周波数で乗算し、積算することにより血流量を算出する。算出された血流量は、インターフェース回路(図示せず)を介して出力部20に供給される。出力部20は、算出された血流量を数値やグラフで表示する。
クロックパルス発生器21は、例えば水晶発振器を含み、安定した発振周波数の基準クロック信号CKを生成し、これをタイミングパルス発生器22に供給する。タイミングパルス発生器22は、分周器および位相シフト器等を含み、供給された基準クロックパルスCKから各種制御信号(SWP、SP1、SP2、ADC)を生成し、これらを上記した各構成部に供給する。各構成部はタイミングパルス発生器22より供給される制御信号に従ったタイミングで動作する。
次に、上記した構成の血流量センサの動作について図6に示すタイミングチャートを参照しつつ説明する。レーザ光源11は、レーザ駆動回路10から駆動電流が供給されると駆動電流に応じたパワーのレーザ光を出力する。出力されたレーザ光は、被検体である人体等の生体組織表面に照射される。被検体に照射されたレーザ光は被検体の組織内で散乱、反射を繰り返し、組織内部に伝播していく。組織内部で反射された散乱光は、フォトディテクタ12によって受光される。フォトディテクタ12は、受光した散乱光を光電変換して測定信号としての光検出電流I0を生成する。光検出電流I0は、スイッチ13に入力される。
スイッチ13は、タイミングパルス発生器22より供給される例えばデューティ比50%のスイッチ制御信号SWPに応じてオンオフ動作を繰り返す。光検出電流I0は、スイッチ13がオン状態にあるときのみI−V変換器14に供給される。すなわち、光検出電流I0はI−V変換器14へ間欠的に供給されることとなる。
I−V変換器14は、光検出電流I0を電圧信号に変換して増幅することにより信号レベルを増幅する。光検出電流I0はスイッチ13のオンオフによって間欠的に供給されるため、I−V変換器14から出力されるI−V変換信号V0は図6に示す如く、くし歯状の波形となる。このくし歯状のI−V変換信号V0の上側エンベロープは、光検出信号I0を増幅したものであるから光検出電流I0に準じた波形となるものの、光検出電流I0に完全に比例した波形として出力されるわけではなく波形歪みを生じている。I−V変換信号V0の下側エンベロープは、光検出信号I0の非供給期間に対応しているため接地レベルに準じた波形となるものの、完全に接地レベルと一致した波形として出力されるわけではなく波形歪みを生じている。これは、I−V変換器14を構成する演算増幅回路30が発生する1/fノイズ等がI−V変換器14の出力信号に重畳されるためである。図6には、I−V変換信号V0に右肩下がりのドリフト状の1/fノイズが重畳している場合の例が示されている。かかるノイズ成分が重畳したくし歯状のI−V変換信号V0は第1および第2サンプルホールド回路15、16に供給される。
第1および第2サンプルホールド回路15、16は、それぞれサンプリング制御信号SP1、SP2が高レベルのときI−V変換信号をサンプリングし、低レベルのときホールドする。
サンプリング制御信号SP1およびSP2はスイッチ制御信号SWPと同期しており、サンプリング制御信号SP1は、スイッチ制御信号SWPが高レベルのとき、すなわち、スイッチ13が導通状態にあるときに高レベルを呈し、スイッチ制御信号SWPが低レベルのとき、すなわち、スイッチ13が非導通状態にあるときに低レベルを呈する。かかるサンプリング制御信号SP1に基づいて、第1サンプルホールド回路15は、くし歯状のI−V変換信号V0の上側エンベロープ波形に相当する第1サンプルホールド信号V1を出力する。
一方、サンプリング制御信号SP2は、スイッチ制御信号SWPが低レベルのとき、すなわち、スイッチ13が非導通状態にあるときに高レベルを呈し、スイッチ制御信号SWPが高レベルのとき、すなわち、スイッチ13が導通状態にあるときに低レベルを呈する。かかるサンプリング制御信号SP2に基づいて、第2サンプルホールド回路16は、くし歯状のI−V変換信号V0の下側エンベロープ波形に相当する第2サンプルホールド信号V2を出力する。I−V変換信号V0の下側エンベロープ波形は、スイッチ13が非導通時すなわち、光検出電流I0の非供給状態のときの波形であることから、信号成分を含んでおらずノイズ成分のみを示している。従って、第2サンプルホールド信号V2は、I−V変換信号V0に重畳しているノイズ成分のみを抽出したものといえる。このようにして得られた第1および第2サンプルホールド信号は、減算器17に供給される。尚、図6に示すように、サンプリング制御信号SP1をスイッチ制御信号SWPの高レベル期間の後半部分でサンプリングするべく調整し、サンプリング制御信号SP2をスイッチ制御SWPの低レベル期間の後半部分でサンプリングするべく調整するのが好ましい。
減算器17は、内部の減算回路によってノイズ成分を含むI−V変換信号V0の上側エンベロープに相当する第1サンプルホールド信号V1からノイズ成分のみからなる第2サンプルホールド電圧V2を差し引く信号減算処理を行う。減算器17は、その後、減算処理を施した信号を増幅器51によってK2倍に増幅し、更にローパスフィルタ52によって高周波成分をカットして、これを減算信号V3として出力する。すなわち、減算器17は、I−V変換器14が発生する1/fノイズを第1サンプルホールド信号V1から除去した後これを増幅しフィルタリングすることにより、信号成分のみを増幅した減算信号V3を出力する。
AD変換器18は、タイミングパルス発生器22より供給されるAD変換制御信号ADCに応じて減算信号V3をAD変換することによりAD変換信号DTを生成する。AD変換信号DTは散乱光の光強度に応じた信号成分を量子化したデジタル信号である。信号処理回路19は、AD変換信号DTに基づいて血流量の算出を行う。算出された血流量は、インターフェース回路(図示せず)を介して出力部20に供給され、出力部20が有する表示手段によって血流量の計測結果が出力部20に表示される。
このように、本発明の生体情報測定装置においては、フォトディテクタ12とI−V変換器14との間に設けられたスイッチ13によって1/fノイズ発生源となるI−V変換器14に対して間欠的に光検出電流I0を供給している。これにより、I−V変換器14から測定信号存在期間と測定信号不存在期間とが交互に生じるくし歯状のI−V変換信号V0を生成が生成される。そして、2つのサンプルホールド回路15および16によって、測定信号存在期間のI−V変換信号V0のみを断続的にサンプルホールドすることにより得られる第1サンプルホールド信号V1と測定信号不存在期間のI−V変換信号V0のみを断続的にサンプルホールドすることにより得られる第2サンプルホールド信号V2とを生成している。第2サンプルホールド信号V2はノイズ成分そのものとみなすことができるので、これを第1サンプルホールド信号V1から差し引くことで、ノイズ成分が含まれている測定信号からノイズ成分のみを除去することが可能となる。測定信号からノイズ成分がほぼ完全に除去されることにより、高精度な血流量の測定を実現することが可能となる。
減算器17においては、信号減算処理を行ってノイズ成分を除去した信号に対して内部の増幅器51により信号増幅処理を行っているので出力飽和を生ずることなくゲインK2を高く設定することが可能となる。また、AD変換前の検出ゲインを高く設定することができるのでAD変換器18による量子化誤差を低減できる。また、AD変換器に高い分解能は不要となり、AD変換器のビット長の削減も可能となる。
(変形例1)
図7は、本変形例に係る血流量センサの構成を示すブロック図である。本実施例の構成を上記第1実施例の構成と比較すると、第1実施例に係るサンプルホールド回路15、16が本実施例ではAD変換器23および24に変更され、また、第1実施例に係る減算器17の後段のAD変換器18が本実施例では削除されている点が異なる。尚、減算器17´は、アナログ信号の信号演算処理を行うものからデジタル信号の信号演算処理を行うものに変更されている。その他の構成部分については、第1実施例の構成と同様である。
図8は、本実施例に係る血流量センサの各構成部分の動作タイミングを示すタイミングチャートである。I−V変換器14によって生成されたくし歯状のI−V変換信号V0は、第1および第2AD変換器23、24に供給される。第1および第2AD変換器23、24は、タイミングパルス発生器22より供給されるAD変換制御信号ADC1およびADC2に基づくタイミングでI−V変換信号V0をサンプリングして量子化する。
AD変換制御信号ADC1およびADC2はスイッチ制御信号SWPと同期しており、AD変換制御信号ADC1は、スイッチ制御信号SWPが高レベルのとき、すなわち、スイッチ13が導通状態にあるときに高レベルを呈し、スイッチ制御信号SWPが低レベルのとき、すなわち、スイッチ13が非導通状態にあるときに低レベルを呈する。かかるAD変換制御信号ADC1に基づいて、第1AD変換器23は、くし歯状のI−V変換信号V0の上側エンベロープ波形に相当する第1AD変換信号D1を出力する。
一方、AD変換制御信号ADC2は、スイッチ制御信号SWPが低レベルのとき、すなわち、スイッチ13が非導通状態にあるときに高レベルを呈し、スイッチ制御信号SWPが高レベルのとき、すなわち、スイッチ13が導通状態にあるときに低レベルを呈する。かかるAD変換制御信号ADC2に基づいて、第2AD変換器24は、くし歯状のI−V変換信号V0の下側エンベロープ波形に相当する第2AD変換信号D2を出力する。I−V変換信号V0の下側エンベロープ波形は、スイッチ13が非導通時の波形であることから、信号成分を含んでおらずノイズ成分のみを示している。従って、第2AD変換信号D2は、I−V変換信号V0に重畳しているノイズ成分のみを抽出したものといえる。このようにして得られた第1および第2AD変換信号は、減算器17´に供給される。
減算器17´は、ノイズ成分を含むI−V変換信号の上側エンベロープに相当する第1AD変換信号D1からノイズ成分のみからなる第2AD変換信号D2を差し引く信号減算処理を行って、その結果を減算信号D3として出力する。すなわち、減算器17´は、第1AD変換信号D1からI−V変換器14が発生する1/fノイズを除去した減算信号D3を出力する。減算信号D3は、デジタル信号であるため、直接信号処理回路19に供給され処理される。
このように、本実施例に係る構成の血流量センサにおいてもノイズ成分が重畳している測定信号からノイズ成分のみを除去することが可能となり、精度の高い計測結果を得ることができる。
(変形例2)
図9は、本変形例に係る生体情報測定装置の構成を示すブロック図である。本実施例の構成を上記第1実施例の構成と比較すると、第1実施例に係るサンプルホールド回路15、16が本実施例ではレジスタ25および26に変更され、また、第1実施例に係る減算器17後段のAD変換器18が本実施例ではI−V変換器14の後段に設けられている点が異なる。尚、減算器17´は、アナログ信号の信号演算処理を行うものからデジタル信号の信号演算処理を行うものに変更されている。その他の構成部分については、第1実施例の構成と同様である。
図10は、本実施例に係る血流量センサの各構成部分の動作タイミングを示すタイミングチャートである。I−V変換器14によって生成されたくし歯状のI−V変換信号V0は、AD変換器24に供給される。変換器24は、タイミングパルス発生器22より供給されるAD変換制御信号2ADCに基づくタイミングでI−V変換信号V0をサンプリングして量子化し、これをAD変換信号D0として出力する。AD変換制御信号2ADCは、少なくともスイッチング制御信号SWPの2倍の周波数に設定される。かかるAD変換制御信号2ADCに基づいて、AD変換を行うことにより、AD変換器24は、I−V変換信号V0における測定信号存在期間と測定信号不存在期間の双方の部分についてAD変換を行う。AD変換信号D0は、第1および第2レジスタ25、26に供給される。
第1および第2レジスタ25、26は、それぞれ制御信号LAT1およびLAT2が低レベルから高レベルに遷移するタイミングでAD変換信号D0を保持してこれを出力する。
制御信号LAT1は、スイッチ13の導通期間におけるI−V変換信号V0のAD変換出力が生成されるタイミングで高レベルを呈し、スイッチ13の非導通期間におけるI−V変換信号V0のAD変換出力が生成されるタイミングで低レベルを呈する。かかる制御信号LAT1に基づいて、第1レジスタ25は、くし歯状のI−V変換信号V0の上側エンベロープ波形に相当する第1サンプルホールド信号D1を出力する。
一方、制御信号LAT2は、スイッチ13の非導通期間におけるI−V変換信号V0のAD変換出力が生成されるタイミングで高レベルを呈し、スイッチ13の導通期間におけるI−V変換信号V0のAD変換出力が生成されるタイミングで低レベルを呈する。かかる制御信号LAT2に基づいて、第2レジスタ26は、くし歯状のI−V変換信号V0の下側エンベロープ波形に相当する第2サンプルホールド信号D2を出力する。I−V変換信号V0の下側エンベロープ波形は、スイッチ13が非導通時の波形であることから、信号成分を含んでおらずノイズ成分のみを示している。従って、第2サンプルホールド信号D2は、I−V変換信号V0に重畳しているノイズ成分のみを抽出したものといえる。このようにして得られた第1および第2サンプルホールド信号は、減算器17´に供給される。
減算器17´は、ノイズ成分を含むI−V変換信号の上側エンベロープに相当する第1サンプルホールド信号D1からノイズ成分のみからなる第2サンプルホールド信号D2を差し引く信号減算処理を行って、その結果を減算信号D3として出力する。すなわち、減算器17´は、第1サンプルホールド信号D1からI−V変換器14が発生する1/fノイズを除去した減算信号D3を出力する。減算信号D3は、デジタル信号であるため、直接信号処理回路19に供給される。
このように、本実施例に係る構成の血流量センサにおいてもノイズ成分が重畳している測定信号からノイズ成分のみを除去することが可能となり、精度の高い計測結果を得ることができる。
(変形例3)
図11は、本変形例に係る血流量センサの構成を示すブロック図である。本実施例の構成を上記第1実施例の構成と比較すると、第1実施例に係るサンプルホールド回路15、16が本実施例ではトップピークホールド回路25およびボトムピークホールド回路26に変更されている点が異なる。その他の構成部分については、第1実施例の構成と同様である。
トップピークホールド回路27は、入力されるI−V変換信号V0のある時間内のトップピークを検出してそのピーク値に等しい直流電圧をトップピーク検出信号V1として出力する。ボトムピークホールド回路28は、入力されるI−V変換信号V0のある時間内のボトムピークを検出してそのピーク値に等しい直流電圧をボトムピーク検出信号V2として出力する。これらのピーグホールド回路には、リセットスイッチが設けられており、ホールドしているピーク値は、所定期間毎にリセットされて新たなトップピークおよびボトムピークを出力する。かかるリセットスイッチは、タイミングパルス発生器より供給されるリセット制御信号RES1およびRES2に基づき動作する。
リセット制御信号RES1およびRES2は、スイッチ制御信号SWPと同期しており、リセット制御信号RES1は、スイッチ制御信号SWPが高レベルのとき、すなわち、スイッチ13が導通状態にあるときに高レベルを呈し、スイッチ制御信号SWPが低レベルのとき、すなわち、スイッチ13が非導通状態にあるときに低レベルを呈する。かかるリセット制御信号RES1に基づいて、トップピークホールド回路27は、くし歯状のI−V変換信号V0の上側エンベロープ波形に相当するトップピーク検出信号V1を出力する。
一方、リセット制御信号RES2は、スイッチ制御信号SWPが低レベルのとき、すなわち、スイッチ13が非導通状態にあるときに高レベルを呈し、スイッチ制御信号SWPが高レベルのとき、すなわち、スイッチ13が導通状態にあるときに低レベルを呈する。かかるリセット制御信号RES2に基づいて、ボトムピークホールド回路28は、くし歯状のI−V変換信号V0の下側エンベロープ波形に相当するボトムピーク検出信号V2を出力する。I−V変換信号V0の下側エンベロープ波形は、スイッチ13が非導通時の波形であることから、信号成分を含んでおらずノイズ成分のみを示している。従って、ボトムピーク検出信号V2は、I−V変換信号V0に重畳しているノイズ成分のみを抽出したものといえる。このようにして得られたトップピーク検出信号V1およびボトムピーク検出信号V2は、減算器17に供給される。
減算器17は、ノイズ成分を含むI−V変換信号V0の上側エンベロープに相当するトップピーク検出信号V1からノイズ成分のみからなるボトムピーク検出信号V2を差し引く信号減算処理を行う。減算器17は、その後、減算処理を施した信号を増幅器51によってK2倍に増幅し、更にローパスフィルタ52によって高周波成分をカットして、これを減算信号V3として出力する。すなわち、減算器17は、トップピーク検出信号V1からI−V変換器14が発生する1/fノイズを除去した後これを増幅することにより、信号成分のみに比例した減算信号V3を出力する。
このように、本実施例に係る構成の血流量センサにおいてもノイズ成分が重畳している測定信号からノイズ成分のみを除去することが可能となり、精度の高い計測結果を得ることができる。
(変形例5)
図12は、本変形例に係る血流量センサの構成を示すブロック図である。本実施例の構成を上記第1実施例の構成と比較すると、レーザ光源11から出射されるレーザ光のレーザパワーを調節するための温度センサ60および駆動量設定部61が更に設けられている点が異なる。その他の構成部分については、第1実施例の構成と同様である。温度センサ60は、周囲温度を検知して検知温度に対応する温度検知信号を駆動量設定部61に供給する。駆動量設定部61は、マイクロコンピュータ等によって構成され、温度検知信号を常時モニタして温度検知信号に応じた駆動指令をレーザ駆動回路10に供給する。駆動量設定部61は、周囲温度とレーザ駆動電流の対応関係を示す制御テーブルを保持しており、これを参照することにより、前記駆動指令を発する。すなわち、駆動量設定部61は、レーザ光源11の周囲温度変化に対する出力特性変動を補正するべく、周囲温度が変動した場合でも常に一定のレーザ出力となるようにレーザ駆動回路10の駆動電流を設定する。これにより、人体に悪影響を及ぼすレベルのパワーでレーザ光が照射されるのを防止することができる。また、製品出荷前の検査工程においてレーザ光源11の駆動電流−レーザパワー特性を測定して各製品間の特性ばらつきを補償するべく、製品毎に制御テーブルを修正してレーザ駆動電流の設定値を調整することとしてもよい。
(変形例6)
図13〜15に、光検出電流I0のI−V変換器14への供給、非供給を制御するスイッチの他の構成例を示す。図13に示すように、スイッチ13aを2入力1出力選択型のスイッチで構成し、光検出電流I0の非供給期間においては、スイッチ13aを抵抗R側に切り換えて、光検出電流I0の供給を遮断するとともにI−V変換器14の入力端子を抵抗Rを介して接地することとしてもよい。また、図14に示すように、スイッチ13bを2入力1出力選択型のスイッチで構成し、光検出電流I0の非供給期間においては、スイッチ13bを抵抗R側に切り換えて、光検出電流I0の供給を遮断するとともにフォトディテクタの出力端子を抵抗Rを介して接地することとしてもよい。また、図15に示すように、スイッチ13cを複数のスイッチ群で構成し、光検出電流I0の非供給期間においては、各スイッチを抵抗R側に切り換えて、光検出電流I0の供給を遮断するとともにI−V変換器14の入力端子およびフォトディテクタの出力端子の双方を抵抗Rを介して接地することとしてもよい。
(実施例2)
上記第1実施例およびこれの変形例は、フォトディテクタ12とI−V変換器14との間に設けられたスイッチ13をオンオフすることによりI−V変換器14に対して間欠的に測定信号である光検出電流I0を供給することとしていた。これに対して、本実施例の生体情報測定装置は、レーザ光源11を間欠的に点灯させることにより、I−V変換器14に間欠的に測定信号を供給する構成としている。以下、第2実施例に係る生体情報測定装置について図面を参照しつつ説明する。
図16は、第2実施例に係る血流量センサの構成を示すブロック図である。本実施例の構成を上記第1実施例の構成と比較すると、レーザ光源11をパルス駆動するためのパルス駆動回路70および周囲温度を検知して周囲温度に応じた温度検知信号をパルス駆動回路70に供給する温度センサを備えている点が異なる。その他の構成部分については、第1実施例の構成と同様である。図17は、本実施例に係るパルス駆動回路70のより具体的な構成を示すブロック図である。
第1電流源72は、制御部71より供給される電流指令1が示す電流値に設定された基準電流Idcをレーザ光源11に供給する。基準電流Idcはレーザ光源11のしきい値電流近傍の電流値に設定された直流電流である。第2電流源73は、制御部71より供給される電流指令2が示す電流値に設定されたレーザ駆動電流を生成する。レーザ駆動電流は、レーザ光源11が所望のパワーを発生させるのに必要な電流値に設定される。スイッチ74は、第2電流源73とレーザ光源11との間に設けられ、タイミングパルス発生器22から供給される点灯タイミング制御信号LDPLSに応じてオンオフすることにより第2電流源が生成するレーザ駆動電流を間欠的にレーザ光源11に供給する。すなわち、パルス駆動回路70は、第1電流源72から供給される直流電流である基準電流Idcと第2電流源73からスイッチ74を介して供給される矩形パルス状のパルス電流Iplsとを足し合わせたレーザ駆動電流ILDをレーザ光源11に供給する。
ここで、図18にレーザ光源に用いられる半導体レーザの駆動電流に対する出力パワーの特性(I−P特性)を示す。同図に示すように半導体レーザは、しきい値電流以下の領域では、駆動電流を増加してもレーザパワーは上昇しない。一方、しきい値電流以上の領域では、駆動電流に対してほぼ比例したレーザパワーを得ることができる。かかる半導体レーザのI−P特性に鑑みて本実施例に係るパルス駆動回路70は、2つの電流源72および73を備え、第1電流源11がしきい値電流近傍に設定された基準電流Idcを生成し、第2電流源74が所望の発光強度を得るのに必要なパルス電流Iplsを供給する。すなわち、パルス電流Iplsのオフ期間(すなわち、スイッチ74のオフ期間)においては、レーザ光源11には基準電流Idcのみが供給されるので、この期間はレーザ光源11の出力パワーは、ほぼゼロに近いレベル(低レベル出力)となり消灯状態となる。一方、パルス電流Iplsのオン期間(すなわち、スイッチ74のオン期間)においては基準電流Idcに加えて第2電流源73が生成する駆動電流がレーザ光源11に供給されるので、この期間はレーザ光源11の出力パワーは、血流量の測定を行うために必要なレベル(高レベル出力)となる。
このように、レーザ光源11をパルス駆動する際に基準電流Idcを常時供給しておくことにより、低レベル出力から高レベル出力へ速やかに移行させることが可能となり、パルス入力に対する出力パワーの応答性を向上させることができる。また、オンオフさせる電流が大きくなると、これに起因して周辺回路がノイズを発生するおそれがある。本実施例では基準電流Idcを常時供給しておくことによりパルス電流Iplsのオンオフ時の振幅を小さくすることができるのでノイズの発生を抑制することが可能となる。
制御部71は、マイクロコンピュータ等によって構成され、温度センサ60から供給される温度検知信号を常時モニタして温度検知信号に応じた電流指令を第1および第2電流源72、73に供給する。制御部は、周囲温度とレーザ駆動電流の対応関係を示す制御テーブルを保持しており、これを参照することにより前記電流指令を発する。レーザ光源11の周囲温度変化に対するI−P特性変動を補正するべく制御テーブルを作成しておくことにより、周囲温度が変動した場合でも常に一定のレーザ出力を得ることが可能となり、人体に悪影響を及ぼすレベルのパワーでレーザ光が照射されるのを防止することができる。また、製品出荷前の検査工程においてレーザ光源11の駆動電流−出力パワー特性を測定して各製品間の特性ばらつきを補償するべく、製品毎に制御テーブルを修正してレーザ駆動電流の設定値を調整することとしてもよい。
次に、本実施例に係る血流量センサの動作について図19に示すタイミングチャートを参照しつつ説明する。パルス駆動回路70のスイッチ74は、タイミングパルス発生器22より供給される例えばデューティ比50%の点灯タイミング制御信号LDPLSに応じてオンオフ動作を繰り返す。これにより、レーザ光源11に供給されるレーザ駆動電流ILDは矩形パルス状となる。レーザ光源11は、高レベルのレーザ駆動電流が供給されている期間において高レベル出力のレーザ光を発し、低レベルのレーザ駆動電流が供給されている期間において低レベル出力のレーザ光を発する。レーザ光源11は低レベル出力時においては、ほぼ消灯状態となるため、パルス状のレーザ駆動電流ILDに従って点灯および消灯を繰り返す。
レーザ光源11から出射されたレーザ光が被検体に向けて照射されたことにより生じた散乱光はフォトディテクタ12によって受光される。フォトディテクタ12は、受光した散乱光を光電変換して光検出電流I0を生成する。光検出電流I0の波形は、レーザ光源11の点灯および消灯のタイミングに対応したくし歯状の波形となる。すなわち、レーザ光源11の点灯期間においては、非検体からの散乱光を受光することができるので、この期間においては測定信号を得ることができる。一方、レーザ光源11の消灯期間においては、非検体からの散乱光を受光することができないので、この期間においては測定信号を得ることができない。かかる光検出電流I0は、I−V変換器14に入力される。
I−V変換器14は、光検出電流I0を電圧信号に変換して増幅ことにより信号レベルを増幅させる。光検出電流I0は、上記の如く、くし歯状の波形を有しているため、これを電流―電圧変換して得られるI−V変換信号波形も同様の形状となる。かかるI−V変換信号V0の上側エンベロープは、光検出信号I0を増幅したものであるから光検出電流I0に準じた波形となるものの、光検出電流I0に完全に比例した波形として出力されるわけではなく波形歪みを生じている。I−V変換信号V0の下側エンベロープは、レーザ光源11の消灯期間に対応しているので接地レベルに準じた波形となるものの、完全に接地レベルと一致した波形として出力されるわけではなく波形歪みを生じている。これは、I−V変換器14を構成する演算増幅回路30が発生する1/fノイズ等が出力信号に重畳されるためである。図19には、I−V変換信号V0に右肩下がりのドリフト状のノイズが重畳している場合の例が示されている。かかるドリフト状のノイズ成分が重畳したくし歯状のI−V変換信号V0は第1および第2サンプルホールド回路15、16に供給される。
第1および第2サンプルホールド回路15、16は、それぞれサンプリング制御信号SP1、SP2が高レベルのときI−V変換信号をサンプリングし、低レベルのときサンプリングした信号をホールドする。
サンプリング制御信号SP1およびSP2は、点灯タイミングLDPLSに同期しており、サンプリング制御信号SP1は、点灯タイミング制御信号LDPLSが高レベルのとき、すなわち、レーザ光源11が発光状態にあるときに高レベルを呈し、点灯タイミング制御信号LDPLSが低レベルのとき、すなわち、レーザ光源11が消灯状態にあるときに低レベルを呈する。かかるサンプリング制御信号SP1に基づいて、第1サンプルホールド回路15は、くし歯状のI−V変換信号V0の上側エンベロープ波形に相当する第1サンプルホールド信号V1を出力する。
一方、サンプリング制御信号SP2は、点灯タイミング制御信号LDPLSが低レベルのとき、すなわち、レーザ光源11が消灯状態にあるときに高レベルを呈し、点灯タイミング制御信号LDPLSが高レベルのとき、すなわち、レーザ光源11が点灯状態にあるときに低レベルを呈する。かかるサンプリング制御信号SP2に基づいて、第2サンプルホールド回路16は、くし歯状のI−V変換信号V0の下側エンベロープ波形に相当する第2サンプルホールド信号V2を出力する。I−V変換信号V0の下側エンベロープ波形は、レーザ光源11の消灯時の波形であることから、信号成分を含んでおらずノイズ成分のみを示している。従って、第2サンプルホールド信号V2は、I−V変換信号V0に重畳しているノイズ成分のみを抽出したものとなる。
このようにして得られた第1および第2サンプルホールド信号は、減算器17に供給される。尚、図19に示すように、サンプリング制御信号SP1を点灯タイミング制御信号LDPLSの高レベル期間の後半部分でサンプリングするべく調整し、サンプリング制御信号SP2を点灯タイミング制御LDPLSの低レベル期間の後半部分でサンプリングするべく調整するのが好ましい。
減算器17は、内部の減算回路によってノイズ成分を含むI−V変換信号V0の上側エンベロープに相当するサンプルホールド信号V1からノイズ成分のみからなるサンプルホールド電圧V2を差し引く信号減算処理を行う。減算器17は、その後、減算処理を施した信号を増幅器51によってK2倍に増幅し、更にローパスフィルタ52によって高周波成分をカットして、これを減算信号V3として出力する。すなわち、減算器17は、サンプルホールド信号V1からI−V変換器14が発生する1/fノイズを除去した後これを増幅することにより、信号成分のみに比例した減算信号V3を出力する。
AD変換器18は、タイミングパルス発生器22より供給されるAD変換制御信号ADCに応じて減算信号V3をAD変換することにより散乱光の光強度に応じた信号成分を量子化した離散データであるAD変換信号DTを生成する。信号処理回路19は、AD変換信号DTに基づいて血流量の算出を行う。算出された血流量は、インターフェース回路(図示せず)を介して出力部20に供給され、出力部20が有する表示手段によって血流量の計測結果が出力部20に表示される。
このように、第2実施例の生体情報測定装置においては、レーザ光源11をパルス駆動することにより測定信号存在期間と測定信号不存在期間とが交互に生じるくし歯状のI−V変換信号V0を生成し、2つのサンプルホールド回路15および16によって、測定信号存在期間のI−V変換信号V0のみを断続的にサンプルホールドすることにより得られる第1サンプルホールド信号V1と、測定信号不存在期間のI−V変換信号V0のみを断続的にサンプルホールドすることにより得られる第2サンプルホールド信号V2とを生成している。第2サンプルホールド信号V2はノイズ成分そのものとみなすことができるので、これを第1サンプルホールド信号V1から差し引くことで、ノイズ成分が重畳している検出信号からノイズ成分のみを除去することが可能となり、第1実施例同様、精度の高い計測結果を得ることができる。
また、本実施例においては、レーザ光源11をパルス駆動することとしているので、常時高レベルのパワーでレーザ照射を行う場合と比較して消費電力を低減することが可能となる。また、低消費電力化を達成できることにより、装置のバッテリ駆動も可能となり、携帯性に優れたコンパクトな装置を構成することが可能となる。尚、上記実施例では、基準電流Idcを常時供給する構成としたが消費電力の更なる低減を図るべく、レーザ光源11の消灯時には駆動電流をゼロとすることも可能である。また、点灯時と消灯時のデューティ比を小さくすることにより、更なる低消費電力化を図ることができる。
(変形例)
図20は、パルス駆動回路70の構成を変形した本変形例に係るパルス駆動回路70´の構成を示すブロック図である。上記第2実施例に係るパルス駆動回路70によるレーザ光の出力パワー制御は、フィードフォワード制御によるものであった。これに対して、本実施例ではパルス駆動回路70´がネガティブフィードバック制御を行うことで、温度等によるレーザ光の出力パワーの変動を防止することとしている。
出力モニタ用フォトディテクタ80は、レーザ光源11から出射されたレーザ光の一部を直接受光できるように配置される。出力モニタ用フォトディテクタ80は、受光した光を光電変換して受光量に応じたモニタ電流Imを生成する。I−V変換器75は、モニタ電流Imを電圧信号に変換した後、これを増幅してI−V変換信号Vmとして出力する。サンプルホールド回路76は、タイミングパルス発生器22より供給されるサンプリング制御信号SP3に基づくタイミングでI−V変換信号Vmをサンプルホールドしてこれをサンプルホールド信号Vmsとして出力する。サンプリング制御信号SP3は、レーザ光源11の点灯時のI−V変換信号Vmsをサンプルホールドするべくタイミング調整がなされている。かかるサンプル制御信号SP3に基づいて、サンプルホールド回路76は、レーザ光源11の出力パワーに比例したサンプルホールド信号Vmsを出力する。
制御部71は、サンプルホールド信号Vmsによって示される現在のレーザ光源11の出力パワーと、内部メモリに予め保持して目標出力パワーとの誤差を積分して、かかる誤差がゼロとなるべく電流指令を生成する。そして、第1および第2電流源72、73は、制御部71によって生成された電流指令に応じた駆動電流を生成してこれをレーザ光源11に供給する。尚、レーザ光源10の出力パワーを決める第2電流源73に対してのみ駆動電流の制御を行うようにしてもよい。
このように、モニタ用フォトディテクタ80、I−V変換器75、サンプルホールド回路76、制御部71、第1および第2電流源72、73、レーザ光源11によりクローズドループを形成し、ネガティブフィードバック制御を実行することにより、レーザ光源11の出力パワーを温度等の変動にかかわらず、一定に保つことができる。
以上の説明から明らかなように、本発明の生体情報測定装置においては、ノイズの発生源であるI−V変換器に対して散乱光に基づく測定信号の供給を間欠的に行うことで、I−V変換信号に測定信号の供給期間に対応する部分と測定信号の非供給期間に対応する部分とを生じさせ、測定信号の供給期間に対応する上側エンベロープと測定信号の非供給期間に対応する下側エンベロープを別個に抽出し、これらを減算することでノイズ成分を除去して信号成分のみを抽出することとしている。これにより、測定精度の向上を図ることができ、内部回路が行う測定信号の信号処理において上記した出力飽和の問題も解消することができる。尚、以上の説明において複数の実施形態を示したが、これらは適宜組み合わせて構成することも可能である。
【0003】
散乱した散乱光に基づいて前記被検体の内部組織の状態を測定する生体情報測定装置であって、前記レーザ光を出射するレーザ光源と、前記散乱光を受光して前記散乱光に基づく測定信号を生成する光電変換手段と、前記測定信号の信号レベルを増幅した増幅信号を生成する信号増幅手段と、前記測定信号を間欠的に前記信号増幅手段に供給する信号供給手段と、前記測定信号の前記信号増幅手段への供給期間に対応する前記増幅信号のサンプリングを行ってこれを第1信号として出力する第1出力手段と、前記測定信号の前記信号増幅手段への非供給期間に対応する前記増幅信号のサンプリングを行ってこれを第2信号として出力する第2出力手段と、前記第1信号と前記第2信号の差分に応じた減算信号を生成する信号減算手段と、前記減算信号に基づいて前記被検体の内部組織に関する情報を演算出力する演算出力手段と、を含み前記信号供給手段は、前記受光手段と前記信号増幅手段との間に設けられて前記測定信号の前記信号増幅手段への供給期間および非供給期間に対応してオンオフするスイッチを含むことを特徴としている。
また、本発明の生体情報測定装置は、被検体にレーザ光を照射して前記被検体内部で散乱した散乱光に基づいて前記被検体の内部組織の状態を測定する生体情報測定装置であって、前記レーザ光を出射するレーザ光源と、前記散乱光を受光して前記散乱光に基づく測定信号を生成する光電変換手段と、前記測定信号の信号レベルを増幅した増幅信号を生成する信号増幅手段と、前記測定信号を間欠的に前記信号増幅手段に供給する信号供給手段と、前記測定信号の前記信号増幅手段への供給期間に対応する前記増幅信号のサンプリングを行ってこれを第1信号として出力する第1出力手段と、前記測定信号の前記信号増幅手段への非供給期間に対応する前記増幅信号のサンプリングを行ってこれを第2信号として出力する第2出力手段と、前記第1信号と前記第2信号の差分に応じた減算信号を生成する信号減算手段と、前記減算信号に基づいて前記被検体の内部組織に関する情報を演算出力する演算出力手段と、を含み、前記信号供給手段は、前記測定信号の前記信号増幅手段への供給期間および非供給期間に対応して前記レーザ光源を間欠的に点灯せしめるレーザ駆動回路を含み、前記レーザ駆動回路は、前記レーザ光源に直流駆動電流を供給する第1駆動電流供給手段と、前記レーザ光源にパルス状の駆動電流を供給する第2駆動電流供給手段と、を有することを特徴としている。
図面の簡単な説明
[0007]
[図1]図1は従来の血流量センサの構成を示すブロック図である。
[図2]図2は本発明の実施例である血流量センサの構成を示すブロック図である。
[図3]図3は本発明の実施例であるフォトディテクタ、スイッチ、I−V変換器の構成を示すブロック図である。
[図4]図4は本発明の実施例であるサンプルホールド回路の構成を示すブロック図である。
[図5]図5は本発明の実施例である減算器の構成を示すブロック図である。
[図6]図6は本発明の実施例である血流量センサの動作を示すタイミングチャートである。
[図7]図7は本発明の他の実施例である血流量センサの構成を示すブロック図である。
[図8]図8は本発明の実施例である血流量センサの動作を示すタイミングチャートである。
[図9]図9は本発明の他の実施例である血流量センサの構成を示すブロック図である。
[図10]図10は本発明の他の実施例である血流量センサの動作を示すタイミングチャ
本発明の生体情報測定装置は、被検体にレーザ光を照射して前記被検体内部で散乱した散乱光に基づいて前記被検体の内部組織の状態を測定する生体情報測定装置であって、前記レーザ光を出射するレーザ光源と、前記散乱光を受光して前記散乱光に基づく測定信号を生成する光電変換手段と、前記測定信号の信号レベルを増幅した増幅信号を生成する信号増幅手段と、前記測定信号を間欠的に前記信号増幅手段に供給する信号供給手段と、前記測定信号の前記信号増幅手段への供給期間に対応する前記増幅信号のサンプリングを行ってこれを第1信号として出力する第1出力手段と、前記測定信号の前記信号増幅手段への非供給期間に対応する前記増幅信号のサンプリングを行ってこれを第2信号として出力する第2出力手段と、前記第1信号と前記第2信号の差分に応じた減算信号を生成する信号減算手段と、前記減算信号に基づいて前記被検体の内部組織に関する情報を演算出力する演算出力手段と、を含み前記信号供給手段は、前記光電変換手段と前記信号増幅手段との間に設けられて前記測定信号の前記信号増幅手段への供給期間および非供給期間に対応してオンオフするスイッチを含むことを特徴としている。
また、本発明の生体情報測定装置は、被検体にレーザ光を照射して前記被検体内部で散乱した散乱光に基づいて前記被検体の内部組織の状態を測定する生体情報測定装置であって、前記レーザ光を出射するレーザ光源と、前記散乱光を受光して前記散乱光に基づく測定信号を生成する光電変換手段と、前記測定信号の信号レベルを増幅した増幅信号を生成する信号増幅手段と、前記測定信号を間欠的に前記信号増幅手段に供給する信号供給手段と、前記測定信号の前記信号増幅手段への供給期間に対応する前記増幅信号のサンプリングを行ってこれを第1信号として出力する第1出力手段と、前記測定信号の前記信号増幅手段への非供給期間に対応する前記増幅信号のサンプリングを行ってこれを第2信号として出力する第2出力手段と、前記第1信号と前記第2信号の差分に応じた減算信号を生成する信号減算手段と、前記減算信号に基づいて前記被検体の内部組織に関する情報を演算出力する演算出力手段と、を含み、前記信号供給手段は、前記測定信号の前記信号増幅手段への供給期間および非供給期間に対応して前記レーザ光源を間欠的に点灯せしめるレーザ駆動回路を含み、前記レーザ駆動回路は、前記レーザ光源に直流駆動電流を供給する第1駆動電流供給手段と、前記レーザ光源にパルス状の駆動電流を供給する第2駆動電流供給手段と、を有することを特徴としている。
レーザ駆動回路10は、レーザ光源11を点灯させるための駆動電流を生成し、これをレーザ光源11に供給する。レーザ光源11は、例えば半導体レーザが用いられ、レーザ駆動回路10より供給された駆動電流に応じた出力パワーのレーザ光を出射する。
AD変換器18は、AD変換制御信号ADCに従って、アナログ信号である減算信号V3をデジタル信号に変換してこれをAD変換信号DTとして出力する。AD変換器18によって生成されたAD変換信号DTは、信号処理回路19に供給される。
このように、本実施例に係る構成の血流量センサにおいてもノイズ成分が重畳している測定信号からノイズ成分のみを除去することが可能となり、精度の高い計測結果を得ることができる。
(変形例3)
図11は、本変形例に係る血流量センサの構成を示すブロック図である。本実施例の構成を上記第1実施例の構成と比較すると、第1実施例に係るサンプルホールド回路15、16が本実施例ではトップピークホールド回路27およびボトムピークホールド回路28に変更されている点が異なる。その他の構成部分については、第1実施例の構成と同様である。
このように、本実施例に係る構成の血流量センサにおいてもノイズ成分が重畳している測定信号からノイズ成分のみを除去することが可能となり、精度の高い計測結果を得ることができる。
(変形例
図12は、本変形例に係る血流量センサの構成を示すブロック図である。本実施例の構成を上記第1実施例の構成と比較すると、レーザ光源11から出射されるレーザ光のレーザパワーを調節するための温度センサ60および駆動量設定部61が更に設けられている点が異なる。その他の構成部分については、第1実施例の構成と同様である。温度センサ60は、周囲温度を検知して検知温度に対応する温度検知信号を駆動量設定部61に供給する。駆動量設定部61は、マイクロコンピュータ等によって構成され、温度検知信号を常時モニタして温度検知信号に応じた駆動指令をレーザ駆動回路10に供給する。駆動量設定部61は、周囲温度とレーザ駆動電流の対応関係を示す制御テーブルを保持しており、これを参照することにより、前記駆動指令を発する。すなわち、駆動量設定部61は、レーザ光源11の周囲温度変化に対する出力特性変動を補正するべく、周囲温度が変動した場合でも常に一定のレーザ出力となるようにレーザ駆動回路10の駆動電流を設定する。これにより、人体に悪影響を及ぼすレベルのパワーでレーザ光が照射されるのを防止することができる。また、製品出荷前の検査工程においてレーザ光源11の駆動電流−レーザパワー特性を測定して各製品間の特性ばらつきを補償するべく、製品毎に制御テーブルを修正してレーザ駆動電流の設定値を調整することとしてもよい。
(変形例
図13〜15に、光検出電流I0のI−V変換器14への供給、非供給を制御するスイッチの他の構成例を示す。図13に示すように、スイッチ13aを2入力1出力選択型のスイッチで構成し、光検出電流I0の非供給期間においては、スイッチ13aを抵抗R側に切り換えて、光検出電流I0の供給を遮断するとともにI−V変換器14の入力端子を抵抗Rを介して接地することとしてもよい。また、図14に示すように、スイッチ13bを2入力1出力選択型のスイッチで構成し、光検出電流I0の非供給期間においては、スイッチ13bを抵抗R側に切り換えて、光検出電流I0の供給を遮断するとともにフォトディテクタの出力端子を抵抗Rを介して接地することとしてもよい。また、図15に示すように、スイッチ13cを複数のスイッチで構成し、光検出電流I0の非供給期間においては、各スイッチを抵抗R側に切り換えて、光検出電流I0の供給を遮断するとともにI−V変換器14の入力端子およびフォトディテクタの出力端子の双方を抵抗Rを介して接地することとしてもよい。
(実施例2)
上記第1実施例およびこれの変形例は、フォトディテクタ12とI−V変換器14との間に設けられたスイッチ13をオンオフすることによりI−V変換器14に対して間欠的に測定信号である光検出電流I0を供給することとしていた。これに対して、本実施例の生体情報測定装置は、レーザ光源11を間欠的に点灯させることにより、I−V変換器14に間欠的に測定信号を供給する構成としている。以下、第2実施例に係る生体情報測定装置について図面を参照しつつ説明する。
ここで、図18にレーザ光源に用いられる半導体レーザの駆動電流に対する出力パワーの特性(I−P特性)を示す。同図に示すように半導体レーザは、しきい値電流以下の領域では、駆動電流を増加してもレーザパワーは上昇しない。一方、しきい値電流以上の領域では、駆動電流に対してほぼ比例したレーザパワーを得ることができる。かかる半導体レーザのI−P特性に鑑みて本実施例に係るパルス駆動回路70は、2つの電流源72および73を備え、第1電流源72がしきい値電流近傍に設定された基準電流Idcを生成し、第2電流源73が所望の発光強度を得るのに必要なパルス電流Iplsを供給する。すなわち、パルス電流Iplsのオフ期間(すなわち、スイッチ74のオフ期間)においては、レーザ光源11には基準電流Idcのみが供給されるので、この期間はレーザ光源11の出力パワーは、ほぼゼロに近いレベル(低レベル出力)となり消灯状態となる。一方、パルス電流Iplsのオン期間(すなわち、スイッチ74のオン期間)においては基準電流Idcに加えて第2電流源73が生成する駆動電流がレーザ光源11に供給されるので、この期間はレーザ光源11の出力パワーは、血流量の測定を行うために必要なレベル(高レベル出力)となる。
出力モニタ用フォトディテクタ80は、レーザ光源11から出射されたレーザ光の一部を直接受光できるように配置される。出力モニタ用フォトディテクタ80は、受光した光を光電変換して受光量に応じたモニタ電流Imを生成する。I−V変換器75は、モニタ電流Imを電圧信号に変換した後、これを増幅してI−V変換信号Vmとして出力する。サンプルホールド回路76は、タイミングパルス発生器22より供給されるサンプリング制御信号SP3に基づくタイミングでI−V変換信号Vmをサンプルホールドしてこれをサンプルホールド信号Vmsとして出力する。サンプリング制御信号SP3は、レーザ光源11の点灯時のI−V変換信号Vmをサンプルホールドするべくタイミング調整がなされている。かかるサンプル制御信号SP3に基づいて、サンプルホールド回路76は、レーザ光源11の出力パワーに比例したサンプルホールド信号Vmsを出力する。
制御部71は、サンプルホールド信号Vmsによって示される現在のレーザ光源11の出力パワーと、内部メモリに予め保持して目標出力パワーとの誤差を積分して、かかる誤差がゼロとなるべく電流指令を生成する。そして、第1および第2電流源72、73は、制御部71によって生成された電流指令に応じた駆動電流を生成してこれをレーザ光源11に供給する。尚、レーザ光源11の出力パワーを決める第2電流源73に対してのみ駆動電流の制御を行うようにしてもよい。

Claims (12)

  1. 被検体にレーザ光を照射して前記被検体内部で散乱した散乱光に基づいて前記被検体の内部組織の状態を測定する生体情報測定装置であって、
    前記レーザ光を出射するレーザ光源と、
    前記散乱光を受光して前記散乱光に基づく測定信号を生成する光電変換手段と、
    前記測定信号の信号レベルを増幅した増幅信号を生成する信号増幅手段と、
    前記測定信号を間欠的に前記信号増幅手段に供給する信号供給手段と、
    前記測定信号の前記信号増幅手段への供給期間に対応する前記増幅信号のサンプリングを行ってこれを第1信号として出力する第1出力手段と、
    前記測定信号の前記信号増幅手段への非供給期間に対応する前記増幅信号のサンプリングを行ってこれを第2信号として出力する第2出力手段と、
    前記第1信号と前記第2信号の差分に応じた減算信号を生成する信号減算手段と、
    前記減算信号に基づいて前記被検体の内部組織に関する情報を演算出力する演算出力手段と、を含むことを特徴とする生体情報測定装置。
  2. 前記信号供給手段は、前記受光手段と前記信号増幅手段との間に設けられて前記測定信号の前記信号増幅手段への供給期間および非供給期間に対応してオンオフするスイッチを含むことを特徴とする請求項1に記載の生体情報測定装置。
  3. 前記信号供給手段は、前記測定信号の前記信号増幅手段への供給期間および非供給期間に対応して前記レーザ光源を間欠的に点灯せしめるレーザ駆動回路を含むことを特徴とする請求項1に記載の生体情報測定装置。
  4. 前記第1および第2出力手段は、前記測定信号の前記信号増幅手段への供給期間および非供給期間に同期して前記増幅信号を保持してこれを出力するサンプルホールド回路を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の生体情報測定装置。
  5. 前記第1および第2出力手段は、前記測定信号の前記信号増幅手段への供給期間および非供給期間に同期して前記増幅信号をAD変換してこれを出力するAD変換器を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の生体情報測定装置。
  6. 前記第1出力手段は、前記増幅信号の所定期間内におけるトップピークを検出して出力するトップピークホールド回路を含み、
    前記第2出力手段は、前記増幅信号の所定期間内におけるボトムピークを検出して出力するボトムピークホールド回路を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の生体情報測定装置。
  7. 前記減算信号を増幅する増幅回路を更に有することを特徴とする請求項1に記載の生体情報測定装置。
  8. 前記増幅信号又は前記減算信号のいずれかをAD変換するAD変換器を更に有することを特徴とする請求項1に記載の生体情報測定装置。
  9. 前記レーザ駆動回路は前記レーザ光源にパルス状の駆動電流を供給することを特徴とする請求項3に記載の生体情報測定装置。
  10. 前記レーザ駆動回路は、前記レーザ光源に直流駆動電流を供給する第1駆動電流供給手段と、前記レーザ光源にパルス状の駆動電流を供給する第2駆動電流供給手段と、を有することを特徴とする請求項9に記載の生体情報測定装置。
  11. 周囲温度に応じた温度検知信号を生成する温度センサを更に含み、
    前記レーザ駆動回路は、前記温度検知信号に応じた電流値の駆動電流を前記レーザ光源に供給することを特徴とする請求項9又は10に記載の生体情報測定装置。
  12. 前記レーザ光の一部を受光して前記レーザ光の発光強度に応じた光検出信号を生成する受光手段を更に有し、
    前記レーザ駆動回路は、前記光検出信号の信号レベルが所定値となるように前記レーザ光源に駆動電流を供給することを特徴とする請求項9又は10に記載の生体情報測定装置。
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