JP2020137937A - 血流測定装置 - Google Patents

血流測定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2020137937A
JP2020137937A JP2019037685A JP2019037685A JP2020137937A JP 2020137937 A JP2020137937 A JP 2020137937A JP 2019037685 A JP2019037685 A JP 2019037685A JP 2019037685 A JP2019037685 A JP 2019037685A JP 2020137937 A JP2020137937 A JP 2020137937A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blood flow
unit
voltage signal
capacitor
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019037685A
Other languages
English (en)
Inventor
伊藤 敦史
Atsushi Ito
敦史 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2019037685A priority Critical patent/JP2020137937A/ja
Priority to CN202080016524.3A priority patent/CN113473906A/zh
Priority to PCT/JP2020/004485 priority patent/WO2020179345A1/ja
Priority to US17/432,255 priority patent/US20220183570A1/en
Publication of JP2020137937A publication Critical patent/JP2020137937A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/02Detecting, measuring or recording pulse, heart rate, blood pressure or blood flow; Combined pulse/heart-rate/blood pressure determination; Evaluating a cardiovascular condition not otherwise provided for, e.g. using combinations of techniques provided for in this group with electrocardiography or electroauscultation; Heart catheters for measuring blood pressure
    • A61B5/026Measuring blood flow
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/02Detecting, measuring or recording pulse, heart rate, blood pressure or blood flow; Combined pulse/heart-rate/blood pressure determination; Evaluating a cardiovascular condition not otherwise provided for, e.g. using combinations of techniques provided for in this group with electrocardiography or electroauscultation; Heart catheters for measuring blood pressure
    • A61B5/026Measuring blood flow
    • A61B5/0261Measuring blood flow using optical means, e.g. infrared light
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/02Detecting, measuring or recording pulse, heart rate, blood pressure or blood flow; Combined pulse/heart-rate/blood pressure determination; Evaluating a cardiovascular condition not otherwise provided for, e.g. using combinations of techniques provided for in this group with electrocardiography or electroauscultation; Heart catheters for measuring blood pressure
    • A61B5/02007Evaluating blood vessel condition, e.g. elasticity, compliance
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/72Signal processing specially adapted for physiological signals or for diagnostic purposes
    • A61B5/7225Details of analog processing, e.g. isolation amplifier, gain or sensitivity adjustment, filtering, baseline or drift compensation
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/0059Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons using light, e.g. diagnosis by transillumination, diascopy, fluorescence
    • A61B5/0082Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons using light, e.g. diagnosis by transillumination, diascopy, fluorescence adapted for particular medical purposes

Abstract

【課題】少なくとも一つのAD変換部を備えており、複数の反射光信号を処理する血流測定装置を提供する。【解決手段】少なくとも一つの光源部と、複数の受光部と、複数の信号処理部と、少なくとも一つの多重化部と、少なくとも一つのAD変換部と、を備えており、前記光源部が、コヒーレント光を生体に照射し、前記複数の受光部のそれぞれが、前記コヒーレント光が反射した反射光を受信し、前記反射光の強度を電流信号に変換し、前記複数の信号処理部のそれぞれが、前記電流信号を電圧信号に変換し、前記多重化部が、複数の前記電圧信号を少なくとも一つの多重化電圧信号に多重化し、前記AD変換部が、前記多重化電圧信号をサンプリングし、多重化デジタル信号を得る、血流測定装置を提供する。【選択図】図1

Description

本技術は、血流測定装置に関する。
従来、コヒーレント光に近いレーザー光などを生体の皮膚に照射し、皮膚表面の付近にある血管の血流を非侵襲で測定する技術が活用されている。この技術は、物体の移動速度に応じて反射光信号の周波数が変化するドップラー効果を利用している。この反射光信号の周波数分布から平均周波数を算出することにより、この平均周波数と相関関係にある血流速度が算出できることが知られている。
しかしながら、平均周波数を算出するためのサンプリング間隔が短いため、この反射光信号データの中にはノイズが多く含まれる。そこで、低ノイズ信号を得るために、特許文献1〜2では、複数の受光部から得られた複数の反射光信号を平均化処理する技術が開示されている。
特開平8−182658号公報 米国特許第4109647号明細書
複数の反射光信号を平均化処理するためには、アナログ信号である反射光信号をデジタル信号に変換するAD変換部が、受光部ごとに必要になる。
しかしながら、受光部ごとにAD変換部を設置した場合、血流測定装置が大型で高価な装置になってしまうという問題がある。
そこで、本技術は、少なくとも一つのAD変換部を備えており、複数の反射光信号を処理する血流測定装置を提供することを主目的とする。
本技術は、少なくとも一つの光源部と、複数の受光部と、複数の信号処理部と、少なくとも一つの多重化部と、少なくとも一つのAD変換部と、を備えており、前記光源部が、コヒーレント光を生体に照射し、前記複数の受光部のそれぞれが、前記コヒーレント光が反射した反射光を受信し、前記反射光の強度を電流信号に変換し、前記複数の信号処理部のそれぞれが、前記電流信号を電圧信号に変換し、前記多重化部が、複数の前記電圧信号を少なくとも一つの多重化電圧信号に多重化し、前記AD変換部が、前記多重化電圧信号をサンプリングし、多重化デジタル信号を得る、血流測定装置を提供する。
前記信号処理部は、平滑化部を有していてもよい。
前記平滑化部は、充電スイッチと、コンデンサと、を有しており、前記充電スイッチが、オンとオフとを交互に繰り返し、前記コンデンサが、前記電圧信号に係る電荷を充電する状態と、前記電荷を放電する状態と、を交互に繰り返すことにより、前記電荷をサンプリングすることができる。
前記血流測定装置は、平均化処理部をさらに備えており、前記平均化処理部が、前記多重化デジタル信号を平均化処理することにより、低ノイズ信号を得ることができる。
前記血流測定装置は、タイミング制御部をさらに備えており、前記タイミング制御部が、前記コンデンサの放電タイミングと、前記AD変換部のサンプリングタイミングとの同期をとることができる。
前記タイミング制御部が、複数の前記コンデンサの放電タイミングの同期をとることができる。
複数の前記サンプリングタイミングの位相が異なっていてもよい。
複数の前記サンプリングタイミングの周期が異なっていてもよい。
前記平滑化部は、複数の充電スイッチと、複数のサンプリングスイッチと、複数のコンデンサと、を備えており、前記複数の充電スイッチのそれぞれがオン又はオフされたタイミングで、前記複数のコンデンサのそれぞれに充電された前記電圧信号に係る電荷が放電され、前記複数のサンプリングスイッチのそれぞれがオン又はオフされることにより、前記電荷をサンプリングすることができる。
本技術に係る血流測定装置の一実施形態の構成図である。 本技術に係る血流測定装置の一実施形態の構成図である。 本技術に係る血流測定装置の一実施形態の構成図である。 本技術に係る血流測定装置の一実施形態の回路図である。 本技術に係る多重化部の一実施形態の構成図である。 本技術に係る血流測定装置の一実施形態の回路図である。 時定数とノイズ変動係数とのシミュレーション結果を示す説明図である。 本技術に係る血流測定装置の一実施形態の構成図である。 本技術に係る充電スイッチとAD変換部のタイミングチャートである。 本技術に係る血流測定装置の一実施形態の構成図である。 本技術に係る電圧信号の波形を表した説明図である。 本技術に係る電圧信号の波形を表した説明図である。 本技術に係る血流測定装置の一実施形態の構成図である。 本技術に係る充電スイッチとサンプリングスイッチのタイミングチャートである。
以下、本技術を実施するための好適な形態について、添付した図面を参照しつつ説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本技術の代表的な実施形態を示したものであり、本技術の範囲がこれらの実施形態に限定されることはない。なお、本技術の説明は以下の順序で行う。
1.本技術に係る第1の実施形態(基本構成)
2.本技術に係る第2の実施形態(複数グループ構成)
3.本技術に係る第3の実施形態(二次元方向構成)
1.本技術に係る第1の実施形態(基本構成)
(1)概要
本技術に係る血流測定装置の一実施形態の構成図を図1に示す。図1に示されるとおり、血流測定装置100は、少なくとも一つの光源部10と、複数の受光部(20−1〜3)と、複数の信号処理部(30−1〜3)と、少なくとも一つの多重化部40と、少なくとも一つのAD変換部50と、を備えている。この受光部(20−1〜3)、信号処理部(30−1〜3)、多重化部40、及びAD変換部50は電気的に接続されている。
なお、図1に示される血流測定装置100の一実施形態の構成図は、例として3つの受光部(20−1〜3)と3つの信号処理部(30−1〜3)から構成されているが、複数の受光部(20−1〜3)と複数の信号処理部(30−1〜3)の数はそれぞれ3つに限られない。この受光部及び信号処理部の数は、血流測定装置100の製造費用や、血流測定装置100の設計サイズ等を鑑みて、適切に設定されることが望ましい。
光源部10は、コヒーレント光を生体(図示略)に照射する。なお、光源部10が照射する光は、完全なコヒーレント光でなくともよく、コヒーレント光に近い照射光、例えばレーザー光等であってもよい。
複数の受光部(20−1〜3)のそれぞれは、前記コヒーレント光が反射した反射光を受信し、前記反射光の強度を電流信号に変換する。例えばフォトダイオードが受光部(20−1〜3)に利用されることができる。
前記コヒーレント光の照射によって生じた反射光のうち、静止している生体組織により散乱された散乱光の周波数は、照射されたコヒーレント光の周波数と同じである。その一方で、皮膚の血管中を移動する散乱物質(主に赤血球)によって散乱された散乱光の周波数は、わずかにドップラーシフトを受ける。これら2つの散乱光の干渉により生じた干渉光が、複数の受光部(20−1〜3)のそれぞれにより検出される。そして、複数の信号処理部(30−1〜3)のそれぞれが、当該干渉光の光ビートに対して周波数解析処理を行うことによって、血流速度が算出される。
(2)信号処理部
複数の信号処理部(30−1〜3)のそれぞれは、前記電流信号を電圧信号に変換する。複数の信号処理部(30−1〜3)のそれぞれは、平滑化部を有することができる。平滑化部を有する血流測定装置の一実施形態の構成図を図2に示す。図2に示されるとおり、複数の信号処理部(30−1〜3)のそれぞれは、少なくとも平滑化部(34−1〜3)を有することができる。平滑化部(34−1〜3)についての詳細な説明は後述する。
複数の信号処理部(30−1〜3)のそれぞれが有する構成は特に限定されないが、例えば図3の構成図に示されるような実施形態をとることができる。図3に示されるとおり、信号処理部30−1は、さらに、IV変換部31−1と、ノイズ除去及び微分部32−1と、整流部33−1と、バッファ35−1と、を有することができる。信号処理部30−2及び信号処理部30−3も、信号処理部30−1と同様の構成をとることができる。
IV変換部31−1は、受光部20−1から出力された電流信号を電圧信号に変換する。例えばオペアンプ等がIV変換部31−1に利用できる。
ノイズ除去及び微分部32−1は、まず、高周波数のノイズを除去する。例えばローパスフィルタ等がノイズ除去及び微分部32−1に利用できる。さらに、ノイズ除去及び微分部32−1は、ノイズが除去された前記電圧信号を微分する。
整流部33−1は、ノイズ除去及び微分部32−1によって得られた前記電圧信号の周波数特性を整流する。この整流は、全波整流でもよいし半波整流でもよい。全波整流は、整流部33−1に入力された前記電圧信号の負電圧を正電圧に変換整流する。半波整流は、整流部33−1に入力された前記電圧信号の負電圧を消去する。
平滑化部34−1は、整流部33−1が整流した前記電圧信号の電圧の変動を滑らかにする。
バッファ35−1は、インピーダンスを変換する。複数の信号処理部(30−1〜3)のそれぞれができるだけ正確に電圧信号を出力するためには、入力インピーダンスはできるだけ大きく、出力インピーダンスはできるだけ小さいことが望ましい。バッファ35−1は、出力インピーダンスを小さくすることができる。例えばソースフォロア等がバッファ35−1に利用できる。
なお、この信号処理部30−1の一実施形態を表した回路図を、参考として図4に示す。図4に示されるとおり、信号処理部30−1は、IV変換部31と、ノイズ除去及び微分部32と、整流部33と、平滑化部34と、バッファ35と、を有することができる。なお、信号処理部30−1が実現される構成は図4に示される回路図に限られない。また、図4に示される回路図はシングルエンド方式であるが、差動伝送方式であってもよい。
(3)多重化部
図3の説明に戻る。多重化部40は、複数の前記電圧信号を少なくとも一つの多重化電圧信号に多重化する。多重化部40は、例えばアナログスイッチ、マルチプレクサ等を利用できる。多重化部40の一実施形態の構成図を図5に示す。
図5に示されるとおり、多重化部40は、複数の入力端子(41−1〜3)と、複数のスイッチ(42−1〜3)と、少なくとも一つの出力端子43と、を有する。複数の入力端子(41−1〜3)のそれぞれと、複数のスイッチ(42−1〜3)のそれぞれとが接続されている。複数のスイッチ(42−1〜3)のそれぞれと、出力端子43とが接続されている。
多重化部40は、複数のスイッチ(42−1〜3)のオンオフにより入力する電圧信号を順次切り替える。このことにより、多重化部40は、複数の電圧信号を少なくとも一つの多重化電圧信号に多重化できる。
図3の説明に戻る。AD変換部50が、多重化部40により多重化された多重化電圧信号を、所定のサンプリングタイミングの周期でサンプリングし、多重化デジタル信号を得る。例えばADコンバータがAD変換部50に利用されることができる。
(4)平均化処理部
このサンプリングタイミングの周期が短いこと等に起因してノイズが発生することがある。多重化デジタル信号に含まれるこのノイズを低減するために、血流測定装置100は平均化処理部70をさらに備えることができる。血流測定装置100の一実施形態の構成図を図6に示す。図6に示されるとおり、血流測定装置100は、平均化処理部70をさらに備えることができる。
平均化処理部70は、前記多重化デジタル信号を平均化処理する。このことにより、平均化処理部70は低ノイズ信号を得ることができる。例えばマイコン等が平均化処理部70に利用できる。
平均化処理とは、例えば、複数の電圧信号の値を合算したものを、この電圧信号の数で割ることを指す。
このように、多重化部40が複数の電圧信号を少なくとも一つの多重化電圧信号に多重化するため、後続のAD変換部50は少なくとも一つあればよい。この構成であれば、一つのAD変換部50が、複数の電圧信号を処理できる。
しかしながら、多重化部40が入力される電圧信号を順次切り替えるため、電圧信号ごとにAD変換部50のサンプリングタイミングがずれてしまう。図5を参照しながら説明すると、例えば同じ波形の電圧信号がそれぞれの入力端子(41−1〜3)に同時に入力されたときに、多重化部40が入力される電圧信号を順次切り替えるため、第1スイッチ42−1がオンになるタイミングと、第2スイッチ42−2がオンになるタイミングが異なる。そのため、同時刻における複数の電圧信号の取得が困難になる。その結果、平均化処理部70は、同時刻における平均化処理が困難になる。
(5)平滑化部
そこで、図4に示されるとおり、平滑化部34が、充電スイッチ341とコンデンサ342を有することができる。このことにより、信号処理部30が出力する電圧信号の出力タイミングを制御できる。
充電スイッチ341がオンとオフとを交互に繰り返すことにより、コンデンサ342が、前記電圧信号に係る電荷を充電する状態と、前記電荷を放電する状態と、を交互に繰り返す。このことにより、平滑化部34が電荷をサンプリングする。
より具体的に説明すると、この電圧信号の出力タイミングでない場合、充電スイッチ341がオンされて、この電圧信号に係る電荷がコンデンサ342に充電される。この電圧信号の出力タイミングである場合、充電スイッチ341がオフされて、コンデンサ342に充電されていた前記電荷が放電される。このことにより、平滑化部34は、適切なタイミングで、電圧信号を出力することができる。
また、このコンデンサ342が電荷の充電と放電を交互に繰り返すことにより、電圧信号が平らで滑らかな電圧信号に変換される。このことにより、平滑化部34は、血流速度と相関関係にある実効値を得ることができる。
ところで、コンデンサ342が電荷を充電する時間が短い場合、電圧信号の値が一定せずノイズとなる。そのため、コンデンサ342が電荷を充電する時間はできるだけ長いことが望ましい。
ここで、平滑化部34の時定数と、電圧信号のノイズ変動係数とのシミュレーション結果を図7に示す。図7に示されるこのシミュレーション結果は、AD変換部50のサンプリングタイミングの周期が20ミリ秒のときに、時定数を変化させることにより、前記電圧信号のノイズ変動係数をシミュレートしたものである。なお、ノイズ変動係数は、前記電圧信号に含まれるノイズ量を示す。ノイズ変動係数は、ノイズ信号の振幅を前記電圧信号の平均値で除算することにより算出できる。
図7に示されるとおり、時定数が長くなるほど、前記電圧信号のノイズ変動係数は小さくなっている。一般的に、コンデンサに電荷が充電される時間が短ければ、電圧信号の値が一定せず、電圧信号に含まれるノイズ量が多くなる傾向にある。時定数を長くすることにより、このノイズ量を低減することができる。しかし、一般的に、時定数が長くなるほど、平滑化部34が出力する電圧信号の波形がなまるという傾向にある。
したがって、図7に示されるとおり、時定数は約10〜40ミリ秒に設定されることが望ましい。さらには、時定数は約20ミリ秒に設定されることが望ましい。
なお、時定数が約20ミリ秒に設定されることが望ましいときは、AD変換部50のサンプリングタイミングの周期が20ミリ秒のときである。例えばAD変換部50のサンプリングタイミングの周期が50ミリ秒のときは、時定数は約50ミリ秒に設定されることが望ましい。
(6)タイミング制御部
同時刻の電圧信号に対して平均化処理が行われる必要があるため、複数の平滑化部(34−1〜3)のそれぞれが電荷を放電するタイミングは、同期されていることが望ましい。そのため、血流測定装置100は、放電タイミングを同期させるタイミング制御部を備えることができる。タイミング制御部を備える血流測定装置100の一実施形態の構成図を図8に示す。
図8に示されるとおり、血流測定装置100は、タイミング制御部60を備えることができる。タイミング制御部60は、AD変換部50と接続されている。より具体的に説明すると、AD変換部50は、複数のサンプリングスイッチ(図示略)を有している。このサンプリングスイッチと、タイミング制御部60が接続されている。
また、タイミング制御部60は、複数の信号処理部(30−1〜3)のそれぞれと接続されている。より具体的に説明すると、複数の信号処理部(30−1〜3)のそれぞれは平滑化部(図示略)を有している。この平滑化部は、充電スイッチ(図示略)と、コンデンサ(図示略)と、を有している。この充電スイッチと、タイミング制御部60が接続されている。
タイミング制御部60は、この放電タイミングと、AD変換部50のサンプリングタイミングとを同期できる。より具体的に説明すると、タイミング制御部60は、AD変換部50が有しているサンプリングスイッチのオンオフを制御できる。
さらに、タイミング制御部60は、複数の信号処理部(30−1〜3)のそれぞれの放電タイミングを同期できる。より具体的に説明すると、タイミング制御部60は、複数の信号処理部(30−1〜3)のそれぞれが有している充電スイッチのオンオフを制御できる。例えばリレー等がタイミング制御部60に利用できる。
続いて、このサンプリングタイミングについて説明する。平滑化部34−1が充電スイッチ341−1を備えており、平滑化部34−2が充電スイッチ341−2を備えており、平滑化部34−3が充電スイッチ341−3を備えている。これらの複数の充電スイッチ(341−1〜3)がオン状態又はオフ状態となるタイミングと、AD変換部50のサンプリングタイミングとのタイミングチャートを図9に示す。
図9において、341−1〜3は、それぞれの充電スイッチ(341−1〜3)がオン状態又はオフ状態となるタイミングを示す。この値が低いときがオン状態、つまりそれぞれの充電スイッチ(341−1〜3)が閉じている状態である。この値が高いときがオフ状態、つまりそれぞれの充電スイッチ(341−1〜3)が開いている状態である。
50−1〜3は、AD変換部50が備えている複数のサンプリングスイッチ(50−1〜3)がオン状態又はオフ状態となるタイミングを示す。この値が低いときがオン状態、つまりそれぞれのサンプリングスイッチ(50−1〜3)が閉じている状態である。この値が高いときがオフ状態、つまりそれぞれのサンプリングスイッチ(50−1〜3)が開いている状態である。
第1充電スイッチ341−1がオン状態のとき、第1充電スイッチ341−1に接続された第1コンデンサ(図示略)に電荷が充電される。第1充電スイッチ341−1がオフ状態のとき、第1充電スイッチ341−1に接続されたコンデンサに充電された電荷が放電される。
第2充電スイッチ341−2がオン状態のとき、第2充電スイッチ341−2に接続された第2コンデンサ(図示略)に電荷が充電される。第2充電スイッチ341−2がオフ状態のとき、第2充電スイッチ341−2に接続されたコンデンサに充電された電荷が放電される。
第3充電スイッチ341−3がオン状態のとき、第3充電スイッチ341−3に接続された第3コンデンサ(図示略)に電荷が充電される。第3充電スイッチ341−3がオフ状態のとき、第3充電スイッチ341−3に接続されたコンデンサに充電された電荷が放電される。
多重化部40は、この放電された電荷に係る電圧信号を多重化し、多重化電圧信号を得る。AD変換部50は、この多重化電圧信号をサンプリングし、多重化デジタル信号を得る。
第1サンプリングスイッチ50−1がオン状態のとき、AD変換部50は、第1充電スイッチ341−1に接続された第1コンデンサの電荷をサンプリングする。第2サンプリングスイッチ50−2がオン状態のとき、AD変換部50は、第2充電スイッチ341−2に接続された第2コンデンサの電荷をサンプリングする。第3サンプリングスイッチ50−3がオン状態のとき、AD変換部50は、第3充電スイッチ341−3に接続された第3コンデンサの電荷をサンプリングする。
それぞれの充電スイッチ(341−1〜3)の周期Tは、時間t1から時間t3までの間である。
時間t1以前のとき、前記コンデンサに電荷が充電されている。時間t1のとき、それぞれの充電スイッチ(341−1〜3)が、オン状態からオフ状態に変化する。このとき、それぞれの充電スイッチ(341−1〜3)に接続されている前記コンデンサに充電される電荷の量が確定する。つまり、電圧信号の値が確定する。
次に、時間t1のとき、AD変換部50は、充電スイッチ341−1に接続された第1コンデンサの電荷をサンプリングする(50−1)。続いて、AD変換部50は、充電スイッチ341−2に接続された第2コンデンサの電荷をサンプリングする(50−2)。続いて、AD変換部50は、充電スイッチ341−3に接続された第3コンデンサの電荷をサンプリングする(50−3)。
時間t2のとき、それぞれの充電スイッチ(341−1〜3)が、オフ状態からオン状態に変化する。このとき、前記コンデンサに電荷が充電され始める。
50−1〜3のサンプリングタイミングは異なるが、前記コンデンサに充電されていた電荷がサンプリングされるため、同時刻の電圧信号がサンプリングできている。
なお、平均化処理にあたり、それぞれの信号処理部(30−1〜3)が処理するそれぞれの電圧信号に含まれるノイズは、概ね等しいことが望ましい。したがって、それぞれの受光部(20−1〜3)は、光源部から等しい位置に配置されていることが望ましい。
2.本技術に係る第2の実施形態(複数グループ構成)
本技術に係る血流測定装置100の2つめの一実施形態の構成図を図10に示す。図10に示されるとおり、血流測定装置100は、第1グループ110−1と、第2グループ110−2と、から構成されている。なお、グループの数は2つに限定されない。
第1グループ110−1は、第1受光部20−11と、第2受光部20−12と、第1信号処理部30−11と、第2信号処理部30−12と、少なくとも一つの第1多重化部40−1と、少なくとも一つの第1AD変換部50−1と、から構成されている。なお、これらの受光部及び信号処理部の数は2つに限定されない。
同様に、第2グループ110−2は、第3受光部20−21と、第4受光部20−22と、第3信号処理部30−21と、第4信号処理部30−22と、第2多重化部40−2と、第2AD変換部50−2と、から構成されている。
光源部10は、コヒーレント光を生体(図示略)に照射する。複数の受光部(20−11〜22)のそれぞれは、前記コヒーレント光が反射した反射光を受信し、前記反射光の強度を電流信号に変換する。複数の信号処理部(30−11〜22)のそれぞれは、前記電流信号を電圧信号に変換する。
第1グループ110−1は、第1受光部20−11と第1信号処理部30−11によって処理された電圧信号と、第2受光部20−12と第2信号処理部30−12によって処理された電圧信号を、第1多重化部40−1によって多重化して第1多重化電圧信号V1を得る。第1AD変換部50−1は、この第1多重化電圧信号V1をサンプリングして、第1多重化デジタル信号を得る。さらに、第1平均化処理部(図示略)が、この第1多重化デジタル信号を平均化処理することができる。
同様に、第2グループ110−2は、第3受光部20−21と第3信号処理部30−21によって処理された電圧信号と、第4受光部20−22と第4信号処理部30−22によって処理された電圧信号を、第2多重化部40−2によって多重化して第2多重化電圧信号V2を得る。第2AD変換部50−2は、この第2多重化電圧信号V2をサンプリングして、第2多重化デジタル信号を得る。さらに、第2平均化処理部(図示略)が、この第2多重化デジタル信号を平均化処理することができる。
なお、第1グループ110−1及び第2グループ110−2が、一つのAD変換部を共有してもよい。例えば、AD変換部が高性能である場合や、グループの数が少ない場合等は、複数のグループが一つのAD変換部を共有することができる。
また、一方のグループが得た電圧信号を何らかの参照信号として用いる場合は、このグループは一つの受光部及び一つの信号処理部から構成されてもよい。
第1AD変換部50−1のサンプリングタイミングの位相と、第2AD変換部50−2のサンプリングタイミングの位相は、同じでもよいし、異なっていてもよい。
第1多重化電圧信号V1と第2多重化電圧信号V2の波形を表した説明図を図11に示す。図11において、第1多重化電圧信号V1の波形と、第2多重化電圧信号V2の波形が示されている。なお、説明を簡潔にするため、波形は簡略化されている。
第1多重化電圧信号V1の波形と第2多重化電圧信号V2の波形は同じである。よって、第1多重化電圧信号V1に含まれる情報と、第2多重化電圧信号V2に含まれる情報は同じである。
時間t4−1、t5−1、t6−1は、第1AD変換部50−1のサンプリングタイミングである。時間t4−2、t5−2、t6−2は、第2AD変換部50−2のサンプリングタイミングである。
まず、第1多重化電圧信号V1に着目する。時間t4−1のとき、第1AD変換部50−1が、a点の電圧信号をサンプリングする。時間t5−1のとき、第1AD変換部50−1が、c点の電圧信号をサンプリングする。時間t6−1のとき、第1AD変換部50−1が、e点の電圧信号をサンプリングする。
次に、第2多重化電圧信号V2に着目する。時間t4−2のとき、第2AD変換部50−2が、b点の電圧信号をサンプリングする。時間t5−2のとき、第2AD変換部50−2が、d点の電圧信号をサンプリングする。時間t6−2のとき、第2AD変換部50−2が、f点の電圧信号をサンプリングする。
仮に第1AD変換部50−1のサンプリングタイミングの位相と、第2AD変換部50−2のサンプリングタイミングの位相が同じ場合、図11を参照しながら説明すると、第1AD変換部50−1及び第2AD変換部50−2は、a点、c点、e点の3点、あるいはb点、d点、f点の3点の電圧信号しかサンプリングできないことになる。しかし、図11のようにそれぞれのサンプリングタイミングの位相が異なっている場合、第1AD変換部50−1及び第2AD変換部50−2は、a点、b点、c点、d点、e点、f点の6点の電圧信号がサンプリングできる。
したがって、第1AD変換部50−1のサンプリングタイミングの位相と、第2AD変換部50−2のサンプリングタイミングの位相が同じ場合と、図11に示されるようにこれらの位相が異なる場合とを比べると、AD変換部のサンプリングタイミングの周期が同じにも関わらず、図11に示される場合では、第1AD変換部50−1及び第2AD変換部50−2は、2倍の電圧信号データがサンプリングできる。
そのため、第1AD変換部50−1及び第2AD変換部50−2は、より確実に電圧信号の波形をサンプリングできる。したがって、本技術に係る血流測定装置は、より確実にこれらの電圧信号を平均化処理できる。
あるいは、第1AD変換部50−1のサンプリングタイミングの周期と、第2AD変換部50−2のサンプリングタイミングの周期が異なっていてもよい。これらのサンプリングタイミングの周期が異なっている場合の、第1多重化電圧信号V1と第2多重化電圧信号V2の波形を表した説明図を図12に示す。図12において、第1多重化電圧信号V1の波形と、第2多重化電圧信号V2の波形が示されている。第1多重化電圧信号V1の位相と、第2多重化電圧信号V2の位相は同じである。
時間t7、t9、t11は、第1AD変換部50−1のサンプリングタイミングである。時間t7、t8、t10、t11は、第2AD変換部50−2のサンプリングタイミングである。
まず、第1多重化電圧信号V1に着目する。時間t7のとき、第1AD変換部50−1が、g点の電圧信号をサンプリングする。時間t9のとき、第1AD変換部50−1が、i点の電圧信号をサンプリングする。時間t11のとき、第1AD変換部50−1が、k点の電圧信号をサンプリングする。第2多重化電圧信号V2と比べると、第1AD変換部50−1のサンプリングタイミングの周期は、第2AD変換部50−2のサンプリングタイミングの周期より長い。
次に、第2多重化電圧信号V2に着目する。時間t7のとき、第2AD変換部50−2が、g点の電圧信号をサンプリングする。時間t8のとき、第2AD変換部50−2が、h点の電圧信号をサンプリングする。時間t10のとき、第2AD変換部50−2が、j点の電圧信号をサンプリングする。時間t11のとき、第2AD変換部50−2が、k点の電圧信号をサンプリングする。第2多重化電圧信号V2と比べると、第2AD変換部50−2のサンプリングタイミングの周期は、第1AD変換部50−1のサンプリングタイミングの周期より短い。
サンプリングタイミングの周期が長い第1多重化電圧信号V1では、3点(g点、i点、k点)の電圧信号がサンプリングできている。サンプリングタイミングの周期が短い第2多重化電圧信号V2では、4点(g点、h点、j点、k点)の電圧信号がサンプリングできている。
サンプリングタイミングの周期が長いほど、遅い血流速度の影響をより受けやすくなる。サンプリングタイミングの周期が異なる複数のサンプリングタイミングで電圧信号をサンプリングすることにより、血流速度が速い成分と、血流速度が遅い成分とをそれぞれ取得できる。
血流速度が速い成分と、血流速度が遅い成分の比率を利用することにより、血管の硬さ、つまり血管スティフネスが取得できることが知られている。血管が柔らかければ、抵抗が大きいため血流速度が遅くなる。血管が硬ければ、抵抗が小さいため血流速度が速くなる。
この血管スティフネスの取得による効果の一例として、動脈硬化の予防が挙げられる。この動脈硬化は、動脈壁の物理的柔軟性が喪失することにより生じる。この動脈硬化は、死亡率が高い脳卒中や心筋梗塞等の心血管疾患の原因といわれているため、血管スティフネスの取得の意義は大きいといえる。
3.本技術に係る第3の実施形態(二次元方向構成)
本技術に係る血流測定装置100の3つめの一実施形態の構成図を図13に示す。図13に示されるとおり、平滑化部は、複数の充電スイッチ(第1充電スイッチ341−1、第2充電スイッチ341−2、第3充電スイッチ341−3)と、複数のサンプリングスイッチ(第1サンプリングスイッチ343−1、第2サンプリングスイッチ343−2、第3サンプリングスイッチ343−3)と、複数のコンデンサ(第1コンデンサ342−11、第2コンデンサ342−12、第3コンデンサ342−13、第4コンデンサ342−21、第5コンデンサ342−22、第6コンデンサ342−23、第7コンデンサ342−31、第8コンデンサ342−32、第9コンデンサ342−33)と、を備えている。
なお、複数の充電スイッチ(341−1〜3)及び複数のサンプリングスイッチ(343−1〜3)の数は、それぞれ3つには限定されない。また、複数のコンデンサ(342−11〜33)の数は、9つに限定されない。
第1充電スイッチ341−1は、第1コンデンサ342−11、第2コンデンサ342−12、及び第3コンデンサ342−13に接続されている。第2充電スイッチ341−2は、第4コンデンサ342−21、第5コンデンサ342−22、及び第6コンデンサ342−23に接続されている。第3充電スイッチ341−3は、第7コンデンサ342−31、第8コンデンサ342−32、及び第9コンデンサ342−33に接続されている。
第1サンプリングスイッチ343−1は、第1コンデンサ342−11、第4コンデンサ342−21、及び第7コンデンサ342−31に接続されている。第2サンプリングスイッチ343−2は、第2コンデンサ342−12、第5コンデンサ342−22、及び第8コンデンサ342−32に接続されている。第3サンプリングスイッチ343−3は、第3コンデンサ342−13、第6コンデンサ342−23、及び第9コンデンサ342−33に接続されている。
複数の充電スイッチ(341−1〜3)のそれぞれがオンとオフとを交互に繰り返すことにより、複数のコンデンサ(342−11〜33)のそれぞれが、前記電圧信号に係る電荷を充電する状態と、前記電荷を放電する状態と、を交互に繰り返す。複数のサンプリングスイッチ(343−1〜3)のそれぞれがオンとオフとを交互に繰り返すことにより、この平滑化部は、前記電荷をサンプリングする。
より具体的に説明すると、第1充電スイッチ341−1に係る電圧信号のサンプリングタイミングでない場合、第1充電スイッチ341−1がオンされて、この電圧信号に係る電荷が、第1コンデンサ342−11、第2コンデンサ342−12、及び第3コンデンサ342−13に充電される。この電圧信号のサンプリングタイミングである場合、第1充電スイッチ341−1がオフされて、第1コンデンサ342−11、第2コンデンサ342−12、及び第3コンデンサ342−13に充電されていたそれぞれの前記電荷が放電される。そして、第1サンプリングスイッチ343−1、第2サンプリングスイッチ343−2、及び第3サンプリングスイッチ343−3がオンされるタイミングで、この平滑化部は、それぞれの前記電荷をサンプリングする。
この第1コンデンサ342−11、第2コンデンサ342−12、及び第3コンデンサ342−13の充電又は放電と並行して、その他のコンデンサは、充電又は放電をすることができる。
複数の充電スイッチ(341−1〜3)のそれぞれがオン状態又はオフ状態となるタイミングと、複数のサンプリングスイッチ(343−1〜3)のそれぞれがオン状態又はオフ状態となるタイミングとのタイミングチャートを図14に示す。
図14において、341−1〜3は、複数の充電スイッチ(341−1〜3)のそれぞれがオン状態又はオフ状態となるタイミングを示す。この値が低いときがオン状態、つまり複数の充電スイッチ(341−1〜3)のそれぞれが閉じている状態である。この値が高いときがオフ状態、つまり複数の充電スイッチ(341−1〜3)のそれぞれが開いている状態である。
343−1〜3は、複数のサンプリングスイッチ(343−1〜3)のそれぞれがオン状態又はオフ状態となるタイミングを示す。この値が低いときがオン状態、つまり複数のサンプリングスイッチ(343−1〜3)のそれぞれが閉じている状態である。この値が高いときがオフ状態、つまり複数のサンプリングスイッチ(343−1〜3)のそれぞれが開いている状態である。
充電スイッチ341−1の周期Tは、時間t12から時間t18までの間である。
時間t12の直前のとき、それぞれのコンデンサ(342−11〜33)に電荷が充電されている。時間t12のとき、第1充電スイッチ341−1が、オン状態からオフ状態に変化する。このとき、第1充電スイッチ341−1に接続されている第1コンデンサ342−11、第2コンデンサ342−12、及び第3コンデンサ342−13に充電される電荷の量が確定する。つまり、電圧信号の値が確定する。
次に、時間t12のとき、第1サンプリングスイッチ343−1がオン状態になり、第1コンデンサ342−11に充電された電荷がサンプリングされる。続いて、第2サンプリングスイッチ343−2がオン状態になり、第2コンデンサ342−12に充電された電荷がサンプリングされる。続いて、第3サンプリングスイッチ343−3がオン状態になり、第3コンデンサ342−13に充電された電荷がサンプリングされる。
第1コンデンサ342−11、第2コンデンサ342−12、及び第3コンデンサ342−13に充電された電荷がサンプリングされている間も、その他のコンデンサには電荷が充電され続けている。
時間t13のとき、第1充電スイッチ341−1が、オフ状態からオン状態に変化する。このとき、第1コンデンサ342−11、第2コンデンサ342−12、及び第3コンデンサ342−13に電荷が充電され始める。
続いて、同様に、時間t14のとき、第2充電スイッチ341−2が、オン状態からオフ状態に変化する。このとき、第2充電スイッチ341−2に接続されている第4コンデンサ342−21、第5コンデンサ342−22、及び第6コンデンサ342−23に充電される電荷の量が確定する。つまり、電圧信号の値が確定する。
続いて、同様に、時間t14のとき、第1サンプリングスイッチ343−1がオン状態になり、第4コンデンサ342−21に充電された電荷がサンプリングされる。続いて、第2サンプリングスイッチ343−2がオン状態になり、第5コンデンサ342−22に充電された電荷がサンプリングされる。続いて、第3サンプリングスイッチ343−3がオン状態になり、第6コンデンサ342−23に充電された電荷がサンプリングされる。
時間t15のとき、第2充電スイッチ341−2が、オフ状態からオン状態に変化する。このとき、第4コンデンサ342−21、第5コンデンサ342−22、及び第6コンデンサ342−23に電荷が充電され始める。
続いて、同様に、時間t16のとき、第3充電スイッチ341−3が、オン状態からオフ状態に変化する。このとき、第3充電スイッチ341−3に接続されている第7コンデンサ342−31、第8コンデンサ342−32、及び第9コンデンサ342−33に充電される電荷の量が確定する。つまり、電圧信号の値が確定する。
続いて、同様に、時間t16のとき、第1サンプリングスイッチ343−1がオン状態になり、第7コンデンサ342−31に充電された電荷がサンプリングされる。続いて、第2サンプリングスイッチ343−2がオン状態になり、第8コンデンサ342−32に充電された電荷がサンプリングされる。続いて、第3サンプリングスイッチ343−3がオン状態になり、第9コンデンサ342−33に充電された電荷がサンプリングされる。
時間t17のとき、第3充電スイッチ341−3が、オフ状態からオン状態に変化する。このとき、第7コンデンサ342−31、第8コンデンサ342−32、及び第9コンデンサ342−33に電荷が充電され始める。
このように、複数のコンデンサ(342−11〜33)のそれぞれが電荷を充電する時間をできるだけ長くすることにより、電圧信号に含まれるノイズを低減することができる。
これらの電荷に対応する複数の電圧信号のそれぞれを、多重化部40が一つの多重化電圧信号に多重化する。AD変換部50が、この多重化電圧信号をサンプリングし、多重化デジタル信号を得る。このデジタル信号には、多重化された複数の電圧情報が含まれている。
電圧信号に含まれるノイズを低減するために、血流測定装置100は、平均化処理部(図示略)をさらに備えることができる。平均化処理部は、多重化されているデジタル信号の値を平均化処理する。このことにより、血流測定装置100は、低ノイズ信号を得ることができる。
なお、それぞれの充電スイッチ(341−1〜3)がオン状態又はオフ状態になるタイミングは、図14に示されるように不一致でもよいし、一致していてもよい。このタイミングが不一致である場合は、上述したように、それぞれの充電スイッチ(341−1〜3)に接続された3つのコンデンサに充電された電荷について平均化処理することになる。一方、このタイミングが一致している場合は、9つのコンデンサに充電された電荷について平均化処理することになる。後者は前者よりコンデンサの数が多いため、より精度の高い血流速度情報を得ることができる。
なお、受光部又は信号処理部等の配置は特に限定されない。例えばイメージセンサのように二次元アレイ状に受光部を配置することにより、血流速度の分布を二次元方向で取得できる。二次元方向で取得することにより、例えば血管ごとの血流速度が測定できる。
さらに、血流測定装置100がレンズを備えることにより、広範囲の血流速度分布が取得できる。
従前、レーザードップラーイメージング法という技術がある。このレーザードップラーイメージング法は、単一の受光部が二次元領域の血流マップを得る。
この手法と比べて、この第3の実施形態に係る技術は、二次元領域の血流情報を短時間で取得できるため、高フレームレートで生体の血流分布を得ることができる。これにより、例えばマッサージ効果を定量化できる。マッサージ効果が高い部位の血流が速くなるためである。
なお、本明細書中に記載した効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、また他の効果があってもよい。
なお、本技術は、以下のような構成をとることもできる。
[1]少なくとも一つの光源部と、
複数の受光部と、
複数の信号処理部と、
少なくとも一つの多重化部と、
少なくとも一つのAD変換部と、を備えており、
前記光源部が、コヒーレント光を生体に照射し、
前記複数の受光部のそれぞれが、前記コヒーレント光が反射した反射光を受信し、前記反射光の強度を電流信号に変換し、
前記複数の信号処理部のそれぞれが、前記電流信号を電圧信号に変換し、
前記多重化部が、複数の前記電圧信号を少なくとも一つの多重化電圧信号に多重化し、
前記AD変換部が、前記多重化電圧信号をサンプリングし、多重化デジタル信号を得る、
血流測定装置。
[2]前記信号処理部が、平滑化部を有している、[1]に記載の血流測定装置。
[3]前記平滑化部が、
充電スイッチと、
コンデンサと、を有しており、
前記充電スイッチが、オンとオフとを交互に繰り返し、
前記コンデンサが、前記電圧信号に係る電荷を充電する状態と、前記電荷を放電する状態と、を交互に繰り返すことにより、前記電荷をサンプリングする、
[2]に記載の血流測定装置。
[4]平均化処理部をさらに備えており、
前記平均化処理部が、前記多重化デジタル信号を平均化処理することにより、低ノイズ信号を得る、
[1]〜[3]のいずれか一つに記載の血流測定装置。
[5]タイミング制御部をさらに備えており、
前記タイミング制御部が、前記コンデンサの放電タイミングと、前記AD変換部のサンプリングタイミングとの同期をとる、
[3]に記載の血流測定装置。
[6]前記タイミング制御部が、複数の前記コンデンサの放電タイミングの同期をとる、[5]に記載の血流測定装置。
[7]複数の前記サンプリングタイミングの位相が異なっている、[5]に記載の血流測定装置。
[8]複数の前記サンプリングタイミングの周期が異なっている、[5]に記載の血流測定装置。
[9]前記平滑化部が、
複数の充電スイッチと、
複数のサンプリングスイッチと、
複数のコンデンサと、を備えており、
前記複数の充電スイッチのそれぞれがオン又はオフされたタイミングで、前記複数のコンデンサのそれぞれに充電された前記電圧信号に係る電荷が放電され、前記複数のサンプリングスイッチのそれぞれがオン又はオフされることにより、前記電荷をサンプリングする、
[2]、[3]、[5]、[6]、[7]、又は[8]に記載の血流測定装置。
100 血流測定装置
10 光源部
20 受光部
30 信号処理部
31 IV変換部
32 ノイズ除去及び微分部
33 整流部
34 平滑化部
341 充電スイッチ
342 コンデンサ
343 サンプリングスイッチ
35 バッファ
40 多重化部
50 AD変換部
60 タイミング制御部
70 平均化処理部
110−1 第1グループ
110−2 第2グループ
V1 第1多重化電圧信号
V2 第2多重化電圧信号

Claims (9)

  1. 少なくとも一つの光源部と、
    複数の受光部と、
    複数の信号処理部と、
    少なくとも一つの多重化部と、
    少なくとも一つのAD変換部と、を備えており、
    前記光源部が、コヒーレント光を生体に照射し、
    前記複数の受光部のそれぞれが、前記コヒーレント光が反射した反射光を受信し、前記反射光の強度を電流信号に変換し、
    前記複数の信号処理部のそれぞれが、前記電流信号を電圧信号に変換し、
    前記多重化部が、複数の前記電圧信号を少なくとも一つの多重化電圧信号に多重化し、
    前記AD変換部が、前記多重化電圧信号をサンプリングし、多重化デジタル信号を得る、
    血流測定装置。
  2. 前記信号処理部が、平滑化部を有している、
    請求項1に記載の血流測定装置。
  3. 前記平滑化部が、
    充電スイッチと、
    コンデンサと、を有しており、
    前記充電スイッチが、オンとオフとを交互に繰り返し、
    前記コンデンサが、前記電圧信号に係る電荷を充電する状態と、前記電荷を放電する状態と、を交互に繰り返すことにより、前記電荷をサンプリングする、
    請求項2に記載の血流測定装置。
  4. 平均化処理部をさらに備えており、
    前記平均化処理部が、前記多重化デジタル信号を平均化処理することにより、低ノイズ信号を得る、
    請求項1に記載の血流測定装置。
  5. タイミング制御部をさらに備えており、
    前記タイミング制御部が、前記コンデンサの放電タイミングと、前記AD変換部のサンプリングタイミングとの同期をとる、
    請求項3に記載の血流測定装置。
  6. 前記タイミング制御部が、複数の前記コンデンサの放電タイミングの同期をとる、
    請求項5に記載の血流測定装置。
  7. 複数の前記サンプリングタイミングの位相が異なっている、
    請求項5に記載の血流測定装置。
  8. 複数の前記サンプリングタイミングの周期が異なっている、
    請求項5に記載の血流測定装置。
  9. 前記平滑化部が、
    複数の充電スイッチと、
    複数のサンプリングスイッチと、
    複数のコンデンサと、を備えており、
    前記複数の充電スイッチのそれぞれがオン又はオフされたタイミングで、前記複数のコンデンサのそれぞれに充電された前記電圧信号に係る電荷が放電され、前記複数のサンプリングスイッチのそれぞれがオン又はオフされることにより、前記電荷をサンプリングする、
    請求項2に記載の血流測定装置。
JP2019037685A 2019-03-01 2019-03-01 血流測定装置 Pending JP2020137937A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019037685A JP2020137937A (ja) 2019-03-01 2019-03-01 血流測定装置
CN202080016524.3A CN113473906A (zh) 2019-03-01 2020-02-06 血流测量设备
PCT/JP2020/004485 WO2020179345A1 (ja) 2019-03-01 2020-02-06 血流測定装置
US17/432,255 US20220183570A1 (en) 2019-03-01 2020-02-06 Blood flow measuring device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019037685A JP2020137937A (ja) 2019-03-01 2019-03-01 血流測定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020137937A true JP2020137937A (ja) 2020-09-03

Family

ID=72279475

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019037685A Pending JP2020137937A (ja) 2019-03-01 2019-03-01 血流測定装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20220183570A1 (ja)
JP (1) JP2020137937A (ja)
CN (1) CN113473906A (ja)
WO (1) WO2020179345A1 (ja)

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5584146A (en) * 1978-12-21 1980-06-25 Matsushita Electric Works Ltd Photoelectric pulseewave detecting circuit
JP3322953B2 (ja) * 1993-10-04 2002-09-09 興和株式会社 血流分布測定装置
JP2002010986A (ja) * 2000-06-29 2002-01-15 Yoshinaga Kajimoto 脳内血液量の非侵襲的測定装置
JP3885153B2 (ja) * 2002-08-26 2007-02-21 日本光電工業株式会社 酸素運搬量測定装置
JP5043192B2 (ja) * 2008-08-28 2012-10-10 パイオニア株式会社 生体情報測定装置
JP6036122B2 (ja) * 2012-02-02 2016-11-30 セイコーエプソン株式会社 脈波測定装置及びプログラム
WO2017043349A1 (ja) * 2015-09-11 2017-03-16 株式会社村田製作所 光電センサモジュール
JP2017192629A (ja) * 2016-04-22 2017-10-26 ソニー株式会社 計測装置、計測方法、および電子機器

Also Published As

Publication number Publication date
WO2020179345A1 (ja) 2020-09-10
US20220183570A1 (en) 2022-06-16
CN113473906A (zh) 2021-10-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100536788C (zh) 超声波多普勒诊断装置
US9895138B2 (en) Ultrasonic diagnostic apparatus
US6251077B1 (en) Method and apparatus for dynamic noise reduction for doppler audio output
ITMI981988A1 (it) Metodo e apparato per filtraggio di coerenza di immagini ultrasoniche
EP0535962A1 (en) Ultrasonic diagnosing apparatus
JP2001137243A (ja) スペクトル・ドプラ超音波イメージングにおける適応ウォール・フィルタ処理の方法及び装置
US9011338B2 (en) Gap filling for spectral doppler ultrasound
KR20030081346A (ko) 혈류 감시 및 색전 검출을 위한 도플러 초음파 방법 및 장치
Coghlan et al. Directional Doppler techniques for detection of blood velocities
US5706818A (en) Ultrasonic diagnosing apparatus
US20120130249A1 (en) Providing color doppler image based on qualification curve information in ultrasound system
US5891037A (en) Ultrasonic Doppler imaging system with frequency dependent focus
JPH0614930B2 (ja) 超音波診断装置
JP3093823B2 (ja) 超音波ドプラ診断装置
CN105559766A (zh) 一种基于ppg的手腕式动态心率实时测量方法
WO2020179345A1 (ja) 血流測定装置
JP2010125118A (ja) 超音波診断装置及び超音波診断装置制御方法
JPH08107896A (ja) 超音波診断装置
US8801616B2 (en) Ultrasonic diagnostic apparatus and ultrasonic image processing method
WO2018202521A1 (en) A system and method for extracting a physiological information from video sequences
KR101235215B1 (ko) 잡음 제거 장치 및 그에 따른 잡음 제거 방법
Perrot et al. Simultaneous tissue and flow estimation at high frame rate using plane wave and transverse oscillation on in vivo carotid
JP2002000605A (ja) 超音波受信装置と受信方法
CN111214208A (zh) 光声成像系统、传输及成像方法、装置及存储介质
CN111513755A (zh) 一种超声成像设备、超声成像方法