JP2002010986A - 脳内血液量の非侵襲的測定装置 - Google Patents

脳内血液量の非侵襲的測定装置

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JP2002010986A
JP2002010986A JP2000196552A JP2000196552A JP2002010986A JP 2002010986 A JP2002010986 A JP 2002010986A JP 2000196552 A JP2000196552 A JP 2000196552A JP 2000196552 A JP2000196552 A JP 2000196552A JP 2002010986 A JP2002010986 A JP 2002010986A
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Yoshinaga Kajimoto
宜永 梶本
Sachiko Kajimoto
佐知子 梶本
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Nikkiso Co Ltd
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  • Measuring Pulse, Heart Rate, Blood Pressure Or Blood Flow (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 操作が簡便で、低コストで頻回及び反復して
測定を行える光脳プレチスモグラフィー装置を提供す
る。 【解決手段】 本発明の装置は、(A)赤色光及び/又は
近赤外光を照射する光照射手段、(B)頭部からの光信号
を検知し、脳内血液量に対応する脈波信号に変換する信
号検知手段、(C)信号に含まれるノイズを除去するノイ
ズ処理手段、(D)得られた信号の解析処理を行う解析処
理手段、並びに(E)上記のいずれかの手段から送られる
情報を出力する出力手段を有する光脳プレチスモグラフ
ィー装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光電的方法を用い
て脳内の脈波を測定する脳プレチスモグラフィー装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】脳は損傷されやすい重要臓器であり、か
つ堅牢な頭蓋骨に包囲されているという特殊性を有する
ことから、脳循環のモニタリングには多くの制限があっ
た。即ち、穿頭して経血管及び経頭蓋的に頭蓋内にプロ
ーブを留置するという侵襲的方法によれば、脳損傷、脳
虚血及び感染などに至るおそれがあるため、そのような
方法を用いることは非常に制限される。
【0003】頭蓋の外部から頭蓋骨を透過して脳につい
て直接的に観察する非侵襲的方法となると、放射性物質
を利用するRI検査装置、MRI装置、X線CT装置な
どの比較的大きな規模の装置が多い。そして、これらの
装置を用いる方法は比較的大きな設備コスト及び検査コ
ストを要し、これらの装置を用いて一人の被験者に対し
て検査又は測定を頻回及び反復して行うことは、コスト
の点からも時間的にも制約が大きかった。
【0004】また、比較的小さい規模で非侵襲的に脳循
環をモニタリングする装置としては、経頭蓋超音波ドッ
プラー法(以下、TCDとも称する)を利用する装置が
あるが、この装置によっては、一部の主要脳動脈の血流
速度等の非常に限定された情報しか得られなかった。
【0005】一方、頭部に限定しなければ、非侵襲的に
血液循環に関する情報を測定する方法として、電気抵
抗、光又は容量の変化によって脈波を測定するプレチス
モグラフィー(plethysmography(容積脈波))という方
法がある。しかしながら、電気抵抗の変化を利用するイ
ンピーダンス脈波法、及び容量の変化を利用するストレ
インゲージ脈波法は、脳が頭蓋骨によって包囲されてい
るために、脳の電気抵抗及び容量の変化に関する情報を
非侵襲的に得ることは困難であるという理由から、いず
れの方法も脳への適用は困難であると考えられてきた。
【0006】また、光電的脈波法(プレチスモグラフィ
ー法)は赤色光ないし近赤外光を利用するものであっ
て、赤色光及び/又は近赤外光は骨を含む生体を透過す
ることができる。しかしながら、光信号を利用する光電
的プレチスモグラフィー法の場合、光信号は伝達される
光路長の2乗にほぼ反比例して弱まり、光路長が長くな
るに従って、得られる信号に対するノイズの相対的な割
合が急激に大きくなってS/N比が低下することから、
従来において光電的脈波測定法を適用することができる
部位は、光路長が比較的短く十分な光量が得られる指
尖、耳朶及び四肢等の表在性静脈等に限られていた。ま
た、照射する赤色光及び/又は近赤外光の出力を上げる
ことには、被験者の安全性の問題からも限界があった。
従って、光電的プレチスモグラフィー法を脳に適用して
みても、得られる信号に対してノイズの割合が非常に大
きくなり、診断に利用するのに十分な強度で脳内の脈波
を測定することは困難であると考えられていた。このよ
うな考え方は、例えば「脳と神経」1959年3月号、第57
〜71頁に掲載された桑原武夫の「頭の電気容量脈波及び
インピーダンス脈波について」という論文にも示されて
おり、従来は当業者に常識的な認識とされていた。
【0007】尚、脳を対象とするものではないが、頭部
を対象として光電的プレチスモグラフィー法を適用する
ことについての試みは研究者によって行われていた。例
えば、N. Artemisらは、「Preoperative evaluation of
patients with extracranial carotid disease.-pleth
ysmographic criteria for the use of a shunt, and f
or avoidance of surgery- Acta Neurochir」(Wien) 9
1:100-105,(1988)において、前額部眼窩上の動脈につい
て光プレチスモグラフィーを適用し、得られる脈波から
脳循環を間接的に計測しようと試みたことを開示してい
る。しかしながら、眼窩上動脈は脳に血流を送る内頚動
脈の枝ではなく、頭皮に血流を送る外頚動脈の枝である
ため、この方法によって調べることができる疾患は外頚
動脈が分岐する前の総頚動脈の疾患に限られ、従って頭
蓋内の情報を得ることはできなかった。
【0008】また、W. Binghamは、「Neurosurgical ap
plications of ocular pneumoplethysmography」J Neur
osurg. 54:588-595(1981)において、眼球プレチスモグ
ラフィーから脳循環を評価することを試みたことを開示
している。しかしながら、眼動脈は内頚動脈が頭蓋内へ
貫通した直後、即ち頭蓋内へ貫通して1〜2mmの部位で
分岐したものであって、その間の血流量は0.3ml程度
であるのに対して、頭蓋内全体の血流量は150mlにも
達することから、眼動脈によって調べることができる疾
患は実際には頚部病変に限られ、眼動脈によって頭蓋内
情報を得ることは実質的に不可能であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来にお
いて、脳内の血管についての血液循環機能の観察及び診
断方法又は装置であって、比較的簡便に操作することが
でき、また、比較的低コストで頻回及び反復して検査又
は測定を行うことができる方法又は装置は望まれていた
にもかかわらず、確立されていなかった。
【0010】また、最近になって、脳内の動脈硬化、特
に細動脈硬化という現象が脳血管障害や高齢者の痴呆に
ついて重要な因果関係を有するということが注目される
ようになってきた。しかしながら、脳内の動脈硬化を直
接的に評価することができる有効な検査方法又は装置も
確立されていなかった。
【0011】従って、本発明は、比較的簡便に操作する
ことができ、また、比較的低コストで頻回及び反復して
検査又は測定を行うことができる、脳内の血管について
の血液循環機能の観察及び診断を行う装置を提供するこ
とを1つの目的とする。また、本発明は、脳内の動脈硬
化を直接的に評価することができる有効な検査装置を提
供することをもう1つの目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明について簡単に説
明すると、本発明者は、上述した光電的プレチスモグラ
フィー法を脳内の血管についての血液循環機能の観察及
び診断に利用することについて種々の検討を重ねた結
果、頭部に対して赤色光及び/又は近赤外光を照射する
光電的プレチスモグラフィー法によって得られる光信号
に対して、所定の処理を加えることによって、その光信
号に含まれるノイズ成分を大幅に低減させ、プレチスモ
グラフィーとして有用な脈波信号を取り出すことができ
ることを見出した。更に、本発明者は、そのようにして
得られた脈波信号が、指尖や耳朶等に光電的プレチスモ
グラフィー法を適用して得られる脈波信号と実質的に同
一の情報を含むパターンの信号であることを確認し、従
って、このようにして得られる脈波信号を脳内の血管に
ついての血液循環機能の観察及び診断に利用することが
できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】具体的には、本発明に係る脳内の脈波を光
電的に測定する脳プレチスモグラフィー装置は、1つの
要旨において、(A)光源から供給される赤色光及び/
又は近赤外光を頭部に向けて少なくとも1秒間照射する
光照射手段10、(B)頭部から発せられる光信号を少
なくとも1秒間検知し、検知した光信号を脳内血液量に
対応する脈波としての電気的信号に変換する信号検知手
段30、(C)得られた電気的信号に含まれるノイズ成
分を除去処理するノイズ処理手段40・50、(D)得
られた信号に対して所定の解析処理を行う解析処理手段
60、並びに(E)信号検知手段、ノイズ処理手段及び
解析処理手段のいずれかから送られてくる情報を出力す
る出力手段70を有してなることを特徴とする。尚、ノ
イズ処理手段は、所定の周波数帯を越える周波数をノイ
ズ成分として除去する手段のみでよい場合もあるが、ノ
イズ成分の除去のみでは不充分な場合には、ノイズ成分
を除去して得られた脈波信号を複数回加算平均する手段
をも含み得る。従って、以下の説明において、ノイズ成
分を除去する手段を第1ノイズ処理手段40と称し、信
号を複数回加算平均する手段を第2ノイズ処理手段50
と称し、それぞれの手段によるノイズ除去処理を、一次
ノイズ除去処理及び二次ノイズ除去処理と称する。
【0014】赤色光及び/又は近赤外光を用いる光電的
脈波測定法の原理は、以下のようなものである。即ち、
赤色光及び/又は近赤外光は生体組織に対して良好な透
過性を有しており、特に600〜1300nm、更に特に
750〜850nmの範囲の波長の赤色光及び近赤外光
は、血液中の酸化ヘモグロビンと還元ヘモグロビンとに
対してほぼ同等の吸収スペクトルを示す。従って、生体
に対して赤色光及び/又は近赤外光を照射すると、照射
部位の局所に存在するヘモグロビン量、従って照射部位
の局所に存在する脳血液量に応じて、照射された光は所
定の割合で血液中に吸収され、吸収されずに透過し及び
/又は反射(散乱)されて生体外に出てきた赤色光及び
/又は近赤外光の光信号を対応するセンサで検知し、透
過及び/又は反射(散乱)により得られた光の光信号及
び照射した赤色光及び/又は近赤外光の強度を比較する
ことによって、照射部位に存在していた血液量を求める
ことができる。従って、赤色光及び/又は近赤外光の照
射を所定の時間にわたって連続して行うことによって、
脈拍動に対応する血液量の変化を経時的に求めることが
でき、その結果として脳の容積脈波(脳プレチスモグラ
フィー)信号が得られる。
【0015】このような赤色光及び/又は近赤外光の波
長範囲の光を生体の特定の部位に対して照射し、生体を
透過する光信号又は生体から反射(散乱)される光信号
を検知し、照射した生体の特定部位における血液量又は
血液流量の変化を測定する技術は、光電的脈波測定法と
して、例えば特開昭63−194638号公報等から既
に知られており、また実用化されている。特開昭63−
194638号公報に教示されている技術は、指尖を測
定部位として、その血流量の心拍動に伴う容積変化を脈
波としてとらえることにより、血管系の疾患の診断に利
用することである。このように指尖を測定部位として脈
波を求めた場合には、主として末梢動脈疾患を診断する
ことができる。しかしながら、特開昭63−19463
8号公報には、その技術を脳に対して適用できるような
開示又は示唆はされていない。
【0016】本発明は、頭部に対して赤色光及び/又は
近赤外光を照射して得られる信号に含まれるノイズ成分
に特有の周波数帯を確認した上で、その特有の周波数帯
のノイズをカットした後、信号を増幅することによっ
て、更に必要な場合には、信号を複数回加算平均するこ
とによって、指尖などで測定する脈波と実質的に同等の
パターンの脈波が脳から得られることを見出したことに
よって完成した。本発明者は、このようにして得られた
信号が脳内の脈波を示すと考えるのに十分なものである
と種々の検証を行った結果、本発明の装置によって得ら
れる脳内の脈波を示す信号を脳内血管の疾患等の診断に
用いることができるということを確認した。
【0017】本発明では、1つの態様においては、60
0〜1300nmの範囲内の単一の波長を有する赤色光及
び/又は近赤外光を用いることができるが、その他に、
600〜1300nmの範囲内において2又はそれ以上の
複数の波長を用いることもできるし、更に、600〜1
300nmの周波数域で一定の範囲の連続する波長の赤色
光及び/又は近赤外光を用いることもできる。尚、赤色
光及び/又は近赤外光を照射する時間及び光信号を検知
する時間を少なくとも1秒と規定するのは、一般的に1
回の心拍の時間(周期)は1秒弱であることから、少な
くとも1周期の脈波信号を得るためである。従って、良
好な時間分解能での測定を行うことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の測定装置について、その
好ましい形態を示す図面を参照しながら、以下、説明す
る。図1は、本発明の測定装置を被験者に装着した状態
を摸式的に示している。本明細書では、本発明の装置に
おいて行う脳内の脈波の測定方法を経頭蓋脳光プレチス
モグラフィー(Transcranial brain photoplethysmogra
phy)又はTBPとも称する。図1において、光源10か
ら発せられる光は、ライン11を介して光照射手段20
へ伝達された後、光照射手段20から被験者の頭部、例
えば前額部へ向けて照射される。光照射手段20から水
平方向に離れた、例えば約3cm離れた位置の前額部に
は、被験者の前額部の内側から出てくる光信号を検知す
ることができる信号検知手段30が配されている。
【0019】光源10が発する赤色光及び/又は近赤外
光の波長は600〜1300nmの範囲、好ましくは75
0〜820nmの範囲、特に好ましくは780〜800nm
の範囲である。ここでは、光源10として、工業的に多
くの用途に用いられている780nmの単一波長を連続し
て発生するレーザー光発生装置(旭データシステム社
製、ALP−1000U)を使用し、光ファイバーの一
端側を光源10に接続し、他端側を光照射手段20とし
た。光照射手段20側の端部における連続レーザー光の
出力は約30mWであった。また、信号検知手段30とし
ては、フォト・ダイオード(バーブラウン社製、OPT
−101)を使用した。
【0020】本発明において利用する赤色光及び/又は
近赤外光の反射(散乱)現象は、光線が鏡面反射する現
象とは多少異なっており、赤色光及び/又は近赤外光が
生体組織に対して高い透過性及び高い散乱性を示すこと
を利用したものである。従って、以下において、この現
象を散乱現象とも称する。生体組織に対して照射された
赤色光及び/又は近赤外光は、生体組織中を散乱しなが
ら透過するので、その散乱した赤色光及び/又は近赤外
光の一部は再び生体組織の表面へ戻ってくる。その場合
に、光照射手段20と信号検知手段30との間隔を所定
の距離に設定しておくと、光照射手段20から出て、生
体内にその所定の距離にほぼ等しい深さまで入って散乱
及び/又は反射されて体表面に戻ってきた光信号を信号
検知手段30は検知することができるということを、本
発明者は確認した。
【0021】従って、例えば、光照射手段20と信号検
知手段30との間隔を約3cmに設定すると、頭皮下約3
cmの深さの頭蓋内を通過してきた赤色光及び/又は近赤
外光を信号検知手段30は検知することになる。光照射
手段20と信号検知手段30との間隔は必ずしも3cmに
限定する必要はない。例えば2〜4cm、例えば1〜5c
m、例えば0.5〜6cmの範囲で選択することもできる
が、その間隔をあまり短く設定すると、実際に脳内を通
過していない光信号が含まれる割合が高くなる可能性が
あり、また、その間隔をあまり長く設定すると、光路長
が長くなり過ぎるために、実質的に利用可能な強度の光
信号が得られない可能性がある。
【0022】そのため、脳内を実際に通過した光信号が
実質的に利用可能な強度で得られる間隔として、本発明
の好ましい態様では3cmという間隔を採用している。ま
た、外部からの光の影響をできるだけ小さくするため、
光照射手段20から信号検知手段30まで及びその周囲
の一定の領域を黒色のゴム製シートで被覆して遮光し
た。
【0023】例えば、光照射手段20と信号検知手段3
0との間隔を約3cmに設定した場合の光路長は、指尖や
耳朶などを透過させる場合の光路長よりも遙かに長いの
で、得られる光信号(以下、TBP信号とも称する)に
はかなりのノイズ成分が含まれている。尤も、信号検知
手段30によって得られる拍動性変動を示す光信号はそ
れ自体が微弱なので、電気的信号に変換した後、低雑音
プリアンプ(図示せず)によって増幅し、増幅した信号
をA/D変換した後、パーソナルコンピュータ(Macint
osh Quadra 650, Apple社製)(図示せず)に入力し、
G言語(日本National Instrument社製、LabVIEW 4.0)
で作成したデータ収集ソフトウェアにて200sample/
secのサンプリングレートにて収集し、binary dataとし
て記録手段35であるハードディスクに一旦記録した。
【0024】本発明の装置による解析結果の妥当性を判
断するために、上記の測定と平行して、以下のような測
定も行った。尚、脳室腹腔シャント術後の水頭症患者を
被験者とした。被験者の心電図(ECG)を心電計(He
ulet-Packered社製、HP7839A)により測定し、頭蓋内圧
(intracranial pressure、以下ICPとも称する)を
埋め込み式頭蓋内圧計(OSAKA telesensor、長野計器社
製)にて測定し、頚部内頚動脈の血流速(cerebral blo
od flow veloity、以下CBFVとも称する)波形をdup
lex sonography(東芝社製、SSA-260A)にて測定し、各
測定結果を記録した。
【0025】ハードディスクに記録されている脈波デー
タを、電圧(V)を縦軸とし、経過時間(秒)を横軸と
するグラフにすると、図2においてTBPと表示する波
形が得られた。図2において、ECGと表示する波形は
心電図のデータであって、TBPの波形が心拍動に対応
する脈波であることが判った。しかしながら、TBPの
波形には多くのノイズが含まれていた。
【0026】尚、上記の説明では、検知した信号を記録
手段35に一旦記録し、その後にその信号を読み出して
信号の処理を行っているが、この態様に限定されず、信
号検知手段30からの電気的信号を、ライン31を通し
て第1ノイズ処理手段40へ直接送って以下の処理を行
うこともできる。また、図3は、図2のグラフを時間軸
について圧縮したグラフを示しているが、長い時間にわ
たって観察すると、TBPの波形には呼吸性のドリフト
も含まれており、ベースラインが不安定であることも図
3から判った。
【0027】そこで、このTBP波形をフーリエ解析し
て周波数分布を調べたところ、図4及び5に示すよう
に、20Hz以下、更には15Hz以下の低周波成分が主た
る信号成分であること、並びに20Hz以上、更には15
Hz以上のノイズ成分は周波数に関係なく一定の強度を示
すことを、本発明者は見出した。尚、TBP信号は、光
センサー面の光量にほぼ比例しており、血液量が増加す
ると、逆に光量及び信号は小さくなる。従って、図にお
いては、血液量の増減に対応するように、縦軸の極性を
逆にして表示している。
【0028】従って、TBP信号を第1ノイズ処理手段
40において15Hzのローパスフィルターに通すことに
よって、TBP信号からノイズの大部分を除去すること
ができた(一次ノイズ除去処理)。第1ノイズ処理手段
40としては、例えばアナログ回路によるフィルター及
びデジタル信号処理によるフィルターを使用した。ま
た、ロックインアンプ等の広義のフィルターを使用する
こともできる。このように処理して得られたTBP信号
は、拍動パターンが十分に認識できる強度を有する場合
には、そのまま脈波として利用することもできる。従っ
て、その場合には、第1ノイズ処理手段40においてノ
イズ除去処理を行って得られたTBP信号を、ライン4
2を通して出力手段70へ送ることもできるし、或いは
図示しないラインを経由して解析処理手段60へ直接送
ることもできる。
【0029】しかしながら、単に15Hzのローパスフィ
ルターに通す処理を行っただけでは、TBP信号は強度
が小さすぎて、相対的にノイズ成分が残存し、診断に利
用するのに十分ではない場合も多い。そのような場合に
は、第1ノイズ処理手段40からのTBP信号を、ライ
ン41を通して第2ノイズ処理手段50へ送り、第2ノ
イズ処理手段50において信号の増幅及びノイズの除去
することが好ましい。第2ノイズ処理手段50として
は、例えばデジタル信号処理による加算平均処理を使用
した(二次ノイズ除去処理)。増幅及びノイズ除去に
は、複数回加算平均を行うことが好ましく、心電図(E
CG)のR波を基準として複数回加算平均を行うことが
更に好ましい。
【0030】加算平均を行う回数は特に限定されず、例
えばグラフに示されるTBP信号を参照しながら、1回
〜200回までの範囲、好ましくは10回〜100回ま
での範囲の中から任意の回数を選択することができる。
この実施の形態では100回の加算平均を行った。その
結果、図5に示すように、TBP信号のきれいな波形が
得られ、この波形パターンによれば、TBPによる脈波
において、従来のプレチスモグラフィーにおいて観察さ
れるような、立ち上がり点(S)、前峰(A)、縮期峰
(P)、切痕(DN)及び弛期峰(D)を判別すること
が可能となった。
【0031】このようにして得られるTBP信号の波形
パターンには、脳動脈硬化、脳血管狭窄又は頭蓋内圧の
亢進時に、例えば脳動脈硬化の場合には三角波、さざな
み波等、脳血管狭窄の場合には脈波のなまり等とそれぞ
れ特徴的な変化が現れるので、ノイズを除去したTBP
信号によってこれらの疾患の予測や診断を行うことがで
きる。また、後述するように、TBP信号の波高と頭蓋
内圧脈波(ICP)とを組み合わせることによって、頭
蓋腔の弾性の相対的変化を評価することができる。この
ように処理して得られたTBP信号を脈波信号として利
用する場合には、TBP信号を第2ノイズ処理手段50
からライン52を通して出力手段70へ送ることもでき
る。
【0032】上述のようにして得られたTBP信号は心
拍動の変化に対応する脳血流量の変化を示すものである
ので、このTBP信号をライン51を通して解析処理手
段60へ送って、解析処理手段60で一次微分すること
によって血流速を求めることができる。解析処理手段6
0としては、例えばデジタル信号処理による差分を使用
した。解析処理手段60において処理した信号は、ライ
ン61を通して出力手段70へ送られる。
【0033】一般に、ある物理量が変動する場合、その
変動の一次微分によって変化速度が求められ、二次微分
によってその加速度が求められる。これを血液量に適用
すると、一次微分は血流速度に、二次微分はその加速度
に相当し、後者は加速度脈波として知られている。図6
Aは、TBP信号を一次微分した波形である。また、図
6Bは、上記の脳プレチスモグラフィーの測定と平行し
て測定した頚部内頚動脈の血流速(CBFV)の波形で
ある。図6Aの波形パターンは、CBFV波形に特徴的
に観察される2峰性の収縮期ピーク及びその後のノッチ
などついて、この図6Bの波形パターンと非常によい対
応性を示していることから、TBP信号を一次微分した
波形が血流速(CBFV)に対応することを確認した。
【0034】このようなTBP信号の一次微分波形によ
れば、波形パターンには頭蓋内圧亢進時及び/又は脳血
管抵抗上昇時に特有の変化が、例えば頭蓋内圧亢進時に
は収縮期時間の短縮として、脳血管狭窄若しくは脳血管
抵抗上昇時には収縮期ピークの遅れなどの変化が現れる
ことから、これらの情報に基づいて、脳動脈硬化、脳血
管狭窄又は頭蓋内圧の亢進などについての予測や診断を
行うことができる。
【0035】更に、解析処理手段60においてTBP信
号を二次微分することによって、図7に示すような加速
度TBP脈波信号を求めた。この加速度TBP脈波につ
いてはa、b、c及びdの4つの明瞭なピークを確認す
ることができた。一般的に、動脈硬化が生じると、この
加速度TBP脈波において、ピークbの上昇並びにピー
クc及びdの下降が観察されることから、TBP信号の
二次微分波形パターンによって脳動脈硬化の進展の程度
を診断することができ、TBP信号の二次微分波形の波
高から脳動脈硬化を鋭敏に評価できる指標を得ることが
できると考えられる。
【0036】更に、脳プレチスモグラフィーの測定と平
行して測定した頭蓋内圧(ICP)脈波と、上述のよう
にして得られたTBP脈波信号とを対比した。図8に
は、ICP脈波を実線で示しており、TBP脈波はIC
P脈波と同じ時間での1サイクルの波形を点線で示して
いる。すると、それぞれ独立して測定して得られた頭蓋
内圧(ICP)脈波と、本発明の装置によって得られた
TBP脈波信号との間で、両者の脈波のパターン及び各
ピーク及び谷の位置は比較的よく一致することが示され
た。
【0037】更に、ICP脈波をX軸にとり、TBP脈
波をY軸にとると、図9に示すように、特有のヒステリ
シス特性を有する相関関係が観察された。TBP脈波が
頭蓋内血液量を反映していることを考慮すると、この曲
線は頭蓋脊髄腔の圧・容量特性を示しており、その傾き
は頭蓋内エラスタンスに比例し、頭蓋内コンプライアン
スに反比例すると理解することができる。従って、この
ようなヒステリシス曲線を描くことによって、頭蓋内圧
や頭蓋脊髄腔の弾性特性を把握することもできると考え
られる。
【0038】尚、出力手段70としては、ディスプレイ
装置、プリンター、プロッター、又は電気的若しくは電
子的信号をそのまま他のデバイスへ出力する装置を用い
ることができる。上述したように、出力手段70へは、
第1ノイズ処理手段40からはライン42を経由して、
第2ノイズ処理手段50からはライン52を経由して、
及び解析処理手段60からはライン61を経由して、3
つの手段40、50及び60のいずれからも信号を送る
ことができる。
【0039】本発明は、もう1つの形態において、記録
手段35に、頭部に照射された後、透過及び/又は散乱
現象によって頭部から発せられる光信号を信号検知手段
30が検知し、検知した光信号を脳内血液量に対応する
脈波として変換した電気的信号が予め記録されている場
合に、その記録手段35と、(C)得られた電気的信号
に含まれるノイズ成分を除去処理する第1ノイズ処理手
段40と、(D)第1ノイズ処理手段からの信号につい
て増幅及びノイズ除去する第2ノイズ処理手段50と、
(E)得られた信号に対して所定の解析処理を行う解析
処理手段60と、(F)第1ノイズ処理手段40、第2
ノイズ処理手段50及び解析処理手段60のいずれかか
ら送られてくる情報を出力する出力手段70とを組み合
わせてなる、脳内の脈波を光電的に測定する脳プレチス
モグラフィー装置を提供することができる。
【0040】かかる脳プレチスモグラフィー装置によれ
ば、予め被験者に対して、赤色光及び/又は近赤外光を
照射し、透過及び/又は散乱現象によって頭部から発せ
られる光信号を信号検知手段30により検知し、検知し
た光信号を脳内血液量に対応する脈波として変換した電
気的信号が記録手段35に記録されている場合に、その
記録手段35を準備することによって、被験者に対する
測定とは時間的に切り離して、脳プレチスモグラフィー
の計測及び診断を独立して行うことができる。従って、
測定の後で、第1のノイズ処理、第2のノイズ処理及び
解析処理を、必要な場合には同じ処理を複数回やり直し
たり、繰り返したりして行うことができる。
【0041】本発明は、更にもう1つの形態において、
(I)記録手段に既に記録されている、頭部に照射され
た後、透過及び/又は散乱現象によって頭部から発せら
れる光信号を信号検知手段30が検知し、検知した光信
号を脳内血液量に対応する脈波として変換した電気的信
号を読み出すステップ、(J)読み出した電気的信号の
中に含まれているノイズ成分を一次除去処理するステッ
プ、(K)一次除去処理した信号から更にノイズ成分を
二次除去処理するステップ、(L)ノイズ除去した信号
に所定の解析処理を行うステップ、並びに(M)前記の
(J)、(K)及び(L)のいずれかのステップから送
られてくる情報を出力するステップを含んでなることを
特徴とする、脳内の脈波を光電的に測定する脳プレチス
モグラフィー法を提供することができる。
【0042】この脳プレチスモグラフィー法において、
ステップ(I)及びステップ(J)は第1ノイズ処理手
段40を用いて行うことができ、ステップ(K)は第2
ノイズ処理手段50を用いて行うことができ、ステップ
(L)は解析処理手段60を用いて行うことができる。
この脳プレチスモグラフィー法によれば、予め被験者に
対して赤色光及び/又は近赤外光を照射し、透過及び/
又は散乱現象によって頭部から発せられる光信号を信号
検知手段30により検知し、検知した光信号を脳内血液
量に対応する脈波として変換した電気的信号が記録手段
35に記録されている場合に、その記録手段35を準備
することによって、被験者に対する測定とは時間的に切
り離して、脳プレチスモグラフィーの計測及び診断を独
立して行うことができる。従って、測定の後で、ノイズ
処理、増幅処理及び解析処理を、必要な場合には同じ処
理を複数回やり直したり、繰り返したりして行うことが
できる。
【0043】本発明は、更にもう1つの形態において、
光照射手段から頭部に向けて照射された赤色光及び/又
は近赤外光が、透過及び/又は散乱現象によって頭部か
ら光信号として発せられ、その光信号を信号検知手段3
0が検知して、光の強度に対応する電圧に変換して得ら
れる電気的信号を、第1ノイズ処理手段40によってノ
イズ成分を除去処理することによって得られる、脳内血
液量に対応する脈波信号を提供することもできる。かか
る脈波信号は、更に、第2ノイズ処理手段50へ送って
増幅及びノイズ除去処理して、脳内血液量に対応する脈
波信号を提供することもできるし、その後更に、解析処
理手段60へ送って一次微分及び/又は二次微分するこ
とによって一次微分脈波及び/又は二次微分脈波(加速
度脈波)を提供することもできる。そのような脈波信号
は、上述した脳プレチスモグラフィー装置を用いて行う
ことができるのと同様の種々の診断に供することができ
る。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
比較的簡単な構成の装置によって、脳内の血液量の変
化、従って脳循環動態を非侵襲的に測定することができ
る。装置の構成が比較的簡単であるため、例えばベッド
サイドなどにおいても被験者の脳循環モニタリングを非
侵襲的に行うことができる。従って、脳内の循環を実質
的に直接モニタリングすることができるので、本発明の
装置によって得られるデータに基づいて、医師は被験者
の脳内の動脈硬化、脳血管狭窄又は頭蓋内圧の亢進など
の頭蓋内の疾患の予測及び診断を効果的に行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の装置の構成を表す摸式図である。
【図2】 同じ時間軸(秒)でECG及びTBPの波形
を示すグラフである。
【図3】 長時間でのTBP脈波の波形を示すグラフで
ある。
【図4】 フーリエ解析により、図3のグラフのTBP
脈波について求めた周波数分布を示すグラフである。
【図5】 第2ノイズ処理手段における加算平均及びノ
イズ処理によって得られるTBP脈波を示すグラフであ
る。
【図6】 TBP信号を一次微分した波形(図6A)と
頚部内頚動脈の血流速(CBFV)の波形(図6B)と
を対比して示す図である。
【図7】 加速度TBP脈波を示すグラフである。
【図8】 TBP脈波とICP脈波との同じ時間での1
サイクルの波形を対比するグラフである。
【図9】 ICP脈波をX軸にとり、TBP脈波をY軸
にとった場合のヒステリシス特性を示すグラフである。
【符号の説明】
10…光源、 11…ライン、 20…光照射手段、
30…信号検知手段、31…ライン、 35…記録手
段、 40…ノイズ処理手段、41・42…ライン、
50…ノイズ処理手段、 51・52…ライン、60…
解析処理手段、 61…ライン、 70…出力手段。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脳内の脈波を光電的に測定する脳プレチ
    スモグラフィー装置であって、 (A)光源から供給される赤色光及び/又は近赤外光を
    頭部に向けて少なくとも1秒間照射する光照射手段、 (B)頭部から発せられる光信号を少なくとも1秒間検
    知し、検知した光信号を脳内血液量に対応する脈波とし
    ての電気的信号に変換する信号検知手段、 (C)得られた電気的信号に含まれるノイズ成分を除去
    処理するノイズ処理手段、 (D)得られた信号に対して所定の解析処理を行う解析
    処理手段、並びに(E)信号検知手段、ノイズ処理手段
    及び解析処理手段のいずれかから送られてくる情報を出
    力する出力手段を有してなることを特徴とする装置。
  2. 【請求項2】 更に、(F)記録手段を有することを特
    徴とする請求項1又は2記載の装置。
  3. 【請求項3】 600〜1300nmの範囲において単一
    の波長を有する赤色光及び/又は近赤外光を用いること
    を特徴とする請求項1又は2記載の装置。
  4. 【請求項4】 600〜1300nmの範囲において複数
    の波長若しくは連続する波長を有する赤色光及び/又は
    近赤外光を用いることを特徴とする請求項1又は2記載
    の装置。
  5. 【請求項5】 ノイズ処理手段において、第1ノイズ処
    理手段によって20Hzを越える周波数の信号をカット
    することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
    装置。
  6. 【請求項6】 ノイズ処理手段において、第1ノイズ処
    理手段によって15Hzを越える周波数の信号をカット
    することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
    装置。
  7. 【請求項7】 ノイズ処理手段において、第2ノイズ処
    理手段によって、脈波としての電気的信号を複数回加算
    平均処理することを特徴とする請求項1〜6のいずれか
    に記載の装置。
  8. 【請求項8】 解析処理手段は、ノイズ処理手段からの
    信号の一次微分を行うことを特徴とする請求項1〜7の
    いずれかに記載の装置。
  9. 【請求項9】 解析処理手段は、ノイズ処理手段からの
    信号の二次微分を行うことを特徴とする請求項1〜8の
    いずれかに記載の装置。
  10. 【請求項10】 脳内の動脈硬化の診断に用いることを
    特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の装置。
  11. 【請求項11】 脳内の細動脈硬化の診断に用いること
    を特徴とする請求項10記載の装置。
  12. 【請求項12】 頭蓋内圧の亢進の診断に用いることを
    特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の装置。
  13. 【請求項13】 脳動脈瘤の診断に用いることを特徴と
    する請求項1〜9のいずれかに記載の装置。
  14. 【請求項14】 (H)頭部に照射された後、透過及び
    /又は散乱現象によって頭部から発せられる光信号を信
    号検知手段が検知し、検知した光信号を脳内血液量に対
    応する脈波として変換した電気的信号を予め記録してい
    る記録手段、 (C)得られた電気的信号に含まれるノイズ成分を除去
    処理するノイズ処理手段、 (D)得られた信号に対して所定の解析処理を行う解析
    処理手段、並びに(E)記録手段、ノイズ処理手段及び
    解析処理手段のいずれかから送られてくる情報を出力す
    る出力手段を有してなることを特徴とする、脳内の脈波
    を光電的に測定する脳プレチスモグラフィー装置。
  15. 【請求項15】 (I)記録手段に既に記録されてい
    る、頭部に照射された後、透過及び/又は散乱現象によ
    って頭部から発せられる光信号を信号検知手段が検知
    し、検知した光信号を脳内血液量に対応する脈波として
    変換した電気的信号を読み出すステップ、 (J)読み出した電気的信号の中に含まれているノイズ
    成分を一次除去処理するステップ、 (K)場合により、一次除去処理した信号から更にノイ
    ズ成分を二次除去処理するステップ、 (L)増幅した電気的信号に所定の解析処理を行うステ
    ップ、並びに(M)前記の(J)、(K)及び(L)の
    いずれかのステップから送られてくる情報を出力するス
    テップを含んでなることを特徴とする、脳内の脈波を光
    電的に測定する脳プレチスモグラフィー法。
  16. 【請求項16】 光照射手段から頭部に向けて照射され
    た赤色光及び/又は近赤外光が、透過及び/又は散乱現
    象によって頭部から光信号として発せられ、その光信号
    を信号検知手段が検知して、光の強度に対応する電圧に
    変換して得られる電気的信号を、ノイズ処理手段によっ
    てノイズ成分を除去処理することによって得られる、脳
    内血液量に対応する脈波信号。
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