JPWO2009157259A1 - 電動ポンプ装置 - Google Patents

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Abstract

電動ポンプ装置1は、ディスクタイプのコンミテータ12と、ブラシ10を保持するブラシ収容部9が形成されたブラシホルダ7とを有する電動モータ2と、電動モータ2によって回転駆動される燃料ポンプ3とを有する。ブラシ収容部9の内壁26はテーパ状に形成されており、電動モータ2の作動時に開口縁28がブラシ10の回転方向後方側の端面10aと当接しブラシ10の支点となる。ブラシ10の支点がコンミテータ12に近いため、ブラシ押圧力FcによるモーメントMfが小さくなり、高粘度燃料の場合でもブラシ10が傾きにくくなる。

Description

本発明は、電動モータによって駆動される電動ポンプ装置に関し、特に、エタノール等を含んだ粘度の高い燃料をエンジン等に対して供給する燃料供給装置に好適な電動ポンプ装置のブラシ保持構造に関する。
従来より、二輪車や四輪車などの車両用燃料供給装置として、電動モータによって駆動される電動ポンプ装置を使用した燃料供給装置が広く使用されている。例えば、特許文献1の公報には、電動モータが内蔵され、モータとポンプ装置が一体化されたモータ式燃料ポンプが記載されている。特許文献1の燃料ポンプでは、モータの整流装置として、ディスクタイプのコンミテータが使用されている。この整流装置では、円板状に形成されたコンミテータに対し、軸方向からカーボンブラシが摺接している。
特開昭63−272994号公報
ところが、ディスクタイプのコンミテータを用いた電動ポンプ装置では、エタノール等のように粘度の高い燃料にそれを用いた場合、ブラシとコンミテータの間の摺動状態が不安定となり、ブラシやコンミテータが大きく摩耗するおそれがあるという問題があった。図10は、高粘度燃料の場合におけるブラシの挙動を示す説明図である。図10に示すように、ブラシ51は、ブラシホルダ52内に図中上下方向に移動自在に収容されている。ブラシ51は、ブラシスプリング54の付勢力によって、コンミテータ53に押接されている。
図10のブラシ51には、モータ作動中は、周方向に沿った押圧力Fcが作用する。この押圧力Fcに対しては、ブラシホルダ52とブラシ51の接触点Pにて反力Fc’(=Fc)が生じる。この反力Fc’により、ブラシ51にモーメント力F1が作用する。ブラシ51には、このモーメント力F1によって、図10に示すように、ブラシ51とコンミテータ53の接触点を中心OとするモーメントMfが作用する。図10からも分かるように、ブラシホルダ52とブラシ51の接触点(支点)Pがブラシ摺動面から遠くなると、ブラシ押圧力FcによるモーメントMfの中心Oと、ブラシ支点Pとの距離(Lc:モーメントMfの腕の長さ)が長くなる。このため、支点Pが遠くなるほど、ブラシに発生するモーメントMfも大きくなる。
一方、ブラシ51には、ブラシスプリング54による荷重Fsも作用している。ブラシ51は、この荷重Fsによって、コンミテータ53の摺動面に押し付けられている。この荷重Fsにより、ブラシ51の上端Q(スプリング接触部)にはモーメント力F2が作用する。このモーメント力F2によって、ブラシ51には、Oを中心とするモーメントMs(腕の長さ:Ls)が作用する。このモーメントMsは、先のモーメントMfとは逆回りのモーメントである。両モーメントMs,MfがMs≧Mfの場合は、ブラシ51はコンミテータ53に押接された状態で保持される。
ところが、燃料の粘度や流速(モータ回転速度)が高くなると、押圧力Fcが大きくなり、それに伴ってMfも増大して行く。そして、Mfが大きくなってMf>Msとなり、ブラシ51に対する図10において左回りのモーメントが勝ると、ブラシ51が図10のように左側(モータ回転方向前方側)に傾く。このようにブラシ51が傾くと、コンミテータ53との接触面積が減少するため、その分、ブラシ−コンミテータ間の接触抵抗が増加する。また、この接触抵抗は、流速変動に伴うブラシ51の傾斜量変化によっても変動し、この変動は、燃料の粘度や流速が大きいほど顕著となる。さらに、コンミテータ53には、各セグメント間にスリット55があり、ブラシ51のスリット通過によっても接触抵抗が脈動する。
ブラシ−コンミテータ間の接触抵抗が変動し、しかも、それが急激な場合、電動モータのコイルインダクタンスが変化し、コイルに誘起電圧が生じる。すると、ブラシ−コンミテータ間にアークが発生し、これが断続的に続くと、ブラシやコンミテータの摩耗が進行する。特に、エタノール等のように粘度の高い燃料では、ブラシ−コンミテータ間の接触抵抗の変化が大きくなるという課題があった。
本発明の目的は、エタノール等のように粘度の高い燃料に使用した場合でも、ブラシやコンミテータが大きく摩耗しにくい電動ポンプ装置を提供することにある。
本発明の電動ポンプ装置は、ブラシ付の電動モータからなり、軸方向から前記ブラシが接触するディスクタイプのコンミテータと、前記ブラシを軸方向に沿って移動可能に保持するブラシ収容部が形成されたブラシホルダとを有するモータ部と、前記モータ部によって回転駆動されるポンプ部とを有する電動ポンプ装置であって、前記ブラシ収容部の前記コンミテータ側の端部又は端部近傍に、前記電動モータ作動時に、前記ブラシの回転方向後方側と当接するブラシ当接部を設けたことを特徴とする。
前記電動ポンプ装置にあっては、電動モータ作動時に、ブラシ収容部のコンミテータ側の端部又は端部近傍にブラシ当接部が形成されるため、ブラシの支点がコンミテータ近くに設定される。従って、ブラシ押圧力Fcによってブラシ51に作用する、ブラシとコンミテータの接触点を中心OとしたモーメントMfが小さくなる。このため、高粘度燃料の場合でもブラシが傾きにくくなる。
前記電動ポンプ装置において、前記ブラシ収容部の周方向の内寸が前記コンミテータ側の端部から軸方向に沿って拡大するように、前記ブラシ収容部の回転方向後方側の内壁をテーパ状に形成し、前記ブラシ収容部の前記コンミテータ側の端部開口縁を前記ブラシ当接部としても良い。また、前記ブラシ当接部として、前記ブラシ収容部の端部の回転方向後方側に周方向に向かって突出する当接突起を設けても良い。さらに、前記ブラシ当接部として、前記ブラシ収容部の回転方向後方側の内壁に周方向に向かって突出する突き当て部を設けても良い。
一方、本発明の他の電動ポンプ装置は、ブラシ付の電動モータからなり、軸方向から前記ブラシが接触するディスクタイプのコンミテータと、前記ブラシを軸方向に沿って移動可能に保持するブラシ収容部が形成されたブラシホルダとを有するモータ部と、前記モータ部によって回転駆動されるポンプ部とを有する電動ポンプ装置であって、前記ブラシの前記コンミテータ側の端部近傍に、前記電動モータ作動時に、前記ブラシ収容部の回転方向後方側の内壁と当接するブラシ当接部を設けたことを特徴とする。
前記電動ポンプ装置にあっては、電動モータ作動時に、ブラシのコンミテータ側の端部近傍にブラシ当接部が形成されるため、ブラシの支点がコンミテータ近くに設定される。従って、ブラシ押圧力Fcによってブラシ51に作用する、ブラシとコンミテータの接触点を中心OとしたモーメントMfが小さくなる。このため、高粘度燃料の場合でもブラシが傾きにくくなる。
前記電動ポンプ装置において、前記ブラシの周方向寸法が前記コンミテータ側の端部から軸方向に沿って縮小するように、前記ブラシの回転方向後方側端面をテーパ状に形成し、前記ブラシの前記コンミテータ側の端部近傍を前記ブラシ当接部としても良い。また、前記ブラシ当接部として、前記ブラシの端部近傍の回転方向後方側に、周方向に向かって延びる拡大部を設けても良い。さらに、前記ブラシ当接部として、前記ブラシの回転方向後方側端面に、周方向に向かって突出する突き当て部を設けても良い。
一方、前記電動ポンプ装置において、前記ブラシホルダと前記ブラシとの接触点と、前記ブラシと前記コンミテータとの接触面との距離Hpを、ブラシの周方向の幅をW、ブラシとコンミテータとの摺動摩擦係数をμとすると、(W/2Hp)≧μの関係が成り立つように設定しても良い。これにより、ブラシとコンミテータの接触が安定的に維持される。
また、前記ブラシの前記コンミテータとの接触面に、周方向に沿って延びる溝を形成しても良い。これにより、接触面とコンミテータとの間に燃料が入り込んでも、燃料が溝を通って後方側へと抜ける。このため、燃料によるくさび作用が起こらず、摺動面を押し上げる力が減少し、接触抵抗の乱れも小さくなる。
本発明の電動ポンプ装置によれば、ディスクタイプのコンミテータと、ブラシを保持するブラシ収容部が形成されたブラシホルダとを有するモータ部と、モータ部によって回転駆動されるポンプ部とを有する電動ポンプ装置にて、ブラシ収容部のコンミテータ側の端部又は端部近傍に、電動モータ作動時にブラシの回転方向後方側と当接するブラシ当接部を設けたので、ブラシの支点がコンミテータ近くに設定され、ブラシ押圧力Fcによってブラシ51に作用する、ブラシとコンミテータの接触点を中心OとしたモーメントMfが小さくなる。このため、高粘度燃料の場合でもブラシが傾きにくくなり、接触面積減少によるブラシ−コンミテータ間の接触抵抗増加を抑えることができる。また、接触抵抗の急変によるブラシ−コンミテータ間のアーク発生を抑えることが可能となる。従って、ブラシやコンミテータの摩耗が抑えられ、エタノール等のように粘度の高い燃料に当該電動ポンプ装置を使用しても、ブラシやコンミテータの摩耗を低減させることが可能となる。
本発明の他の電動ポンプ装置によれば、ディスクタイプのコンミテータと、ブラシを保持するブラシ収容部が形成されたブラシホルダとを有するモータ部と、モータ部によって回転駆動されるポンプ部とを有する電動ポンプ装置にて、ブラシのコンミテータ側の端部近傍に、電動モータ作動時にブラシ収容部の回転方向後方側の内壁と当接するブラシ当接部を設けたので、ブラシの支点がコンミテータ近くに設定され、ブラシ押圧力Fcによってブラシ51に作用する、ブラシとコンミテータの接触点を中心OとしたモーメントMfが小さくなる。このため、高粘度燃料の場合でもブラシが傾きにくくなり、接触面積減少によるブラシ−コンミテータ間の接触抵抗増加を抑えることがでる。また、接触抵抗の急変によるブラシ−コンミテータ間のアーク発生を抑えることが可能となる。従って、ブラシやコンミテータの摩耗が抑えられ、エタノール等のように粘度の高い燃料に当該電動ポンプ装置を使用しても、ブラシやコンミテータの摩耗を低減させることが可能となる。
本発明の実施例1である電動ポンプ装置の構成を示す断面図である。 図1の電動ポンプ装置におけるブラシ保持構造を示す説明図である。 本発明の実施例2である電動ポンプ装置のブラシ保持構造を示す説明図である。 本発明の実施例3である電動ポンプ装置のブラシ保持構造を示す説明図である。 本発明の実施例4である電動ポンプ装置のブラシ保持構造を示す説明図である。 本発明の実施例5である電動ポンプ装置のブラシ保持構造を示す説明図である。 本発明の実施例6である電動ポンプ装置のブラシ保持構造を示す説明図である。 ブラシを傾斜配置して斜め方向からコンミテータに押接する構造のモータに本発明を適用した変形例を示す説明図である。 実施例1の電動ポンプ装置におけるブラシ当接部の変形例を示す説明図である。 従来の電動ポンプ装置を高粘度燃料に使用した場合のブラシの挙動を示す説明図である。
1 電動ポンプ装置 2 電動モータ(モータ部)
3 燃料ポンプ(ポンプ部) 4 シェルケース
5 アウトレットカバー 6 インレットカバー
7 ブラシホルダ 8 ポンプケース
9 ブラシ収容部 10 カーボンブラシ
10a 周方向端面 10b 摺動面(接触面)
11 ブラシスプリング 12 コンミテータ
13 チェックバルブ 14 燃料吐出口
15 永久磁石 16 アーマチュア
17 スロット 18 コア
19 回転軸 20 軸受部
21 軸受 22 インペラ
23 インペラ収容部 24 ポンプ室
25 燃料吸入口 26 内壁
27 開口 28 開口縁(ブラシ当接部)
29 セレーション溝 31 ブラシ
31a 端面 32 周方向端面
33 当接突起(ブラシ当接部) 34 ブラシ
35 拡大部(ブラシ当接部)
36 突き当て部(ブラシ当接部)
37 ブラシ 38 周方向端面
39 突き当て部(ブラシ当接部) 41 ブラシ
51 ブラシ 52 ブラシホルダ
53 コンミテータ 54 ブラシスプリング
55 スリット
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の実施例1である電動ポンプ装置の構成を示す断面図である。図1の電動ポンプ装置1は、例えば、自動二輪車用の燃料供給装置に適用され、エンジンの燃料噴射弁に対し燃料供給を行うために使用される。電動ポンプ装置1は、電動モータ2(モータ部、以下、モータ2と略記する)と燃料ポンプ(ポンプ部)3を、鋼製のシェルケース4内に一体に収容した構成となっている。
円筒状のシェルケース4の両端には、合成樹脂製のアウトレットカバー5と、アルミダイキャスト製のインレットカバー6が取り付けられている。アウトレットカバー5とインレットカバー6は、シェルケース4の端部にそれぞれカシメ固定されている。アウトレットカバー5は、シェルケース4の一端側に取り付けられる。アウトレットカバー5の内側には、合成樹脂製のブラシホルダ7が配置されている。インレットカバー6は、シェルケース4の他端側に取り付けられる。インレットカバー6の内側には、ポンプケース8が配置されている。
ブラシホルダ7には、ブラシ収容部9が設けられている。ブラシ収容部9内には、モータ2のカーボンブラシ10(以下、ブラシ10と略記する)が収容・保持されている。ブラシ10は、ブラシスプリング11によって、モータ2のコンミテータ12に押接されている。図1に示すように、モータ2は、ブラシ付の直流モータであり、いわゆるフラットタイプ(偏平型)のコンミテータ12が使用されている。ブラシ10は、ブラシスプリング11の付勢力によって、軸方向(図1において上下方向)からコンミテータ12に接触している。また、アウトレットカバー5には、燃料吐出口14が形成されている。燃料吐出口14には、燃料逆流防止用のチェックバルブ13が設けられている。
シェルケース4は、モータ2のヨークを兼ねている。シェルケース4の内周面には、複数の永久磁石15が固定されている。永久磁石15の内側には、アーマチュア16が回転自在に配置されている。アーマチュア16は、鋼製のコアプレートを積層して形成したコア18を有している。コア18には、軸方向に延びる複数のスロット17が形成されている。コア18のスロット17内には、モータコイルが巻装されている。アーマチュア16は、回転軸19に固定されている。回転軸19は、ブラシホルダ7に設けられた軸受部20と、ポンプケース8に取り付けられた軸受21によって回転自在に支持されている。
燃料ポンプ3は非容積型の再生式ポンプとなっており、ポンプケース8とインペラ22とから形成されている。ポンプケース8の下端側には、円筒孔状のインペラ収容部23が形成されている。インペラ収容部23内には、インペラ22が配置されている。インペラ22は、モータ2の回転軸19と連結されている。回転軸19にはDカット部が形成されており、インペラ22はこのDカット部に取り付けられている。これにより、インペラ22は、回転軸19と一体に回転する。インペラ22の外周寄りには、ポンプ室24が周方向に沿って多数設けられている。ポンプ室24は、インペラ22を軸方向に貫通するように形成されている。
ポンプ室24に対応して、インレットカバー6には、燃料吸入口25が設けられている。ポンプケース8には、インペラ収容部23とシェルケース4の内部とを連通する図示しない連通孔が設けられている。連通孔は、一端側がインペラ収容部23の上端面に開口し、他端側がシェルケース4内に臨んで開口している。この連通孔により、インペラ22の回転に伴って、シェルケース4内に燃料が送出される。シェルケース4内に送出された燃料は、シェルケース4内を流通して燃料吐出口14から吐出される。
このような構成を備えた電動ポンプ装置1は次のように機能する。まず、モータ2が駆動され燃料ポンプ3が作動すると、燃料タンク内の燃料が燃料吸入口25から吸い込まれる。この際、燃料ポンプ3では、回転軸19と共にインペラ22が回転する。インペラ22の回転に伴い、燃料吸入口25からポンプ室24内に燃料が吸い込まれる。ポンプ室24内の燃料は、インペラ22の回転によりシェルケース4内に送出される。シェルケース4内に送り込まれた燃料は、シェルケース4の内部を流れ、燃料吐出口14から吐出される。これにより、電動ポンプ装置1から図示しない燃料流路へと燃料が供給される。
ところで、近年、地球環境への影響等の観点から、自動車燃料として、エタノール等を含んだ粘度の高い燃料の使用が増加している。ところが、高粘度の燃料を使用すると、前述のように、ブラシ−コンミテータ間の摺動抵抗が高くなり、ブラシやコンミテータの摩耗が大きくなるおそれがある。そこで、当該電動ポンプ装置1では、モータ動作時におけるブラシ10の挙動を安定させるべく、ブラシ摺動時に、ブラシ10がブラシホルダ7の回転方向後方側の開口端に当たるような寸法設定を採用している。図2は、電動ポンプ装置1におけるブラシ保持構造を示す説明図である。
図2に示すように、ブラシホルダ7では、ブラシ収容部9の周方向両端側の内壁26がテーパ状(テーパの角度0.5°以上)に形成されている。なお、図2では、本発明の特徴を明確に示すためテーパ角度を強調して記載している。対向する内壁26間の寸法(ブラシ収容部の周方向内寸)Xは、コンミテータ12側の開口27から軸方向に沿って拡大している。すなわち、ブラシ収容部9は、開口27の部分が最も小さい寸法となっている。そして、コンミテータ12から離れるに従って(図中上方向に向かって)、ブラシ収容部9の内寸(寸法X)が増加する。ブラシ収容部9内にはブラシ10が収容されているが、軸方向(図中上下方向)にブラシ10が移動可能なように、ブラシ10とブラシホルダ7との間には若干のクリアランスが設けられている。
このようなブラシ保持構造を有するモータ2では、モータ2が駆動され図2の矢示のようにコンミテータ12が回転すると、ブラシ10には周方向に沿った押圧力Fcが作用する。この押圧力Fcにより、ブラシ10は周方向に沿って押され、ブラシ10の周方向端面10aがブラシ収容部9の開口縁(ブラシ当接部)28に当接する(図2の状態)。すなわち、モータ2の作動に伴い、ブラシ10は、開口縁28のうち、ブラシホルダ7側から見て、コンミテータ12の回転方向の後位置側(図2において右側:回転方向後方側)に位置する部位(接触点P)に当接する。この場合、ブラシ10は特定の接触点Pのみにて回転方向後方側の内壁26と接触しており、この接触点Pがブラシ10の支点となる。
ブラシ10がブラシ収容部9の開口縁28と当接すると、図2に示すように、押圧力Fcに対して、図10の場合と同様に、接触点Pにて反力Fc’が生じる。これにより、ブラシ10には、モーメント力F1が作用する。ブラシ10には、このモーメント力F1によって、ブラシ10とコンミテータ12の接触点を中心OとするモーメントMf(腕の長さ:Lc)が作用する。
また、電動ポンプ装置1においても、ブラシ10にはブラシスプリング11による荷重Fsが作用している。ブラシ10は、この荷重Fsによって、コンミテータ12の摺動面に押し付けられている。この荷重Fsにより、ブラシ10の上端Qには、モーメント力F2が作用する。このモーメント力F2によって、ブラシ10には、Oを中心とするモーメントMs(腕の長さ:Ls)が作用する。モーメントMsは、モーメントMfとは逆回りのモーメントである。前述同様、モーメントMs,MfがMs≧Mfの場合は、ブラシ10はコンミテータ12に押接された状態で保持される。
一方、電動ポンプ装置1では、図2から明らかなように、ブラシホルダ7とブラシ10の接触点P(ブラシホルダ7の開口縁28)とブラシ摺動面(ブラシ10とコンミテータ12との接触面)との距離Hp(ブラシ飛び出し量)が、図10に比して小さい。つまり、ブラシ押圧力FcによるモーメントMfの中心Oと、ブラシ支点Pとの距離Lcが、図10の構成に比して小さい。このため、ブラシに発生するモーメントMfは、図10の場合よりも小さくなる。前述のように、燃料の粘度や流速(回転速度)が高くなると、押圧力Fcが大きくなり、それに伴ってMfも増大する。そして、Mf>Msとなると、ブラシ10が回転方向前方側に傾く。これに対し、電動ポンプ装置1では、前述のブラシ保持条件Ms≧Mfにおいて、右辺のMfが小さくなるため、MfがMsよりも大きくなるFcの境界値が大きくなる。つまり、より高い粘度や流速においてもMs≧Mfが維持される。
また、当該電動ポンプ装置1においては、前記距離Hpは、ブラシ10の周方向の幅(ブラシ10の図2において左右方向の寸法)をW、ブラシ10とコンミテータ12との摺動摩擦係数をμとすると、(W/2Hp)≧μの関係が成り立つように設定されている。この場合、図2から分かるように、Mf,Msには次の関係がある。
Mf=F1×Lc (1)
Ms=F2×Ls (2)
また、F1,Fc、F2,FSの間には、それぞれ次の関係がある。
F1/Fc=Hp/Lc (3)
F2/Fs=(W/2)/Ls (4)
そこで、Ms≧Mfに(1),(2)の関係を代入すると、
F2×Ls≧F1×Lc (5)
となる。(3)をF1について解いて(5)式右辺に代入すると、
F2×Ls≧{(Fc・Hp)/Lc}×Lc=Fc・Hp となる。
次に、(4)をF2について解いて(5)式辺に代入すると、
[{(W/2)×Fs}/Ls]×Ls≧Fc・Hp
(W/2)×Fs≧Fc・Hp
Fs×(W/2Hp)≧Fc (6)
さらに、Fc=μ×Fsであることから、これを(6)式に代入すると、
Fs×(W/2Hp)≧μ×Fs となる。これから、Ms≧Mfが成立する条件として、
(W/2Hp)≧μ が求められる。そして、このような関係にHpを設定することにより、Ms≧Mfの条件をさらに良好に維持することが可能となる。
このように、本発明の電動ポンプ装置1にあっては、モータ作動中、ブラシ10が、ブラシホルダ7の開口縁28の回転方向後方側に当接するようにブラシ収容部9を形成したので、燃料の粘度や流速が大きくなってもブラシ10が傾きにくくなる。また、Hp、つまり、ブラシ10が開口縁28と当接する位置を(W/2Hp)≧μが成立するように設定することにより、Ms≧Mfを良好に満たすことが可能となり、ブラシ10の傾きを抑えることが可能となる。なお、Ms≧Mfをより成立させ易くするため、右辺側の低減のみならず、左辺側の増大を図っても良い。すなわち、ブラシスプリング11による荷重Fsを増加させてMsを大きくし、MfがMsを超えにくい設定を併せて採用しても良い。
従って、本発明の電動ポンプ装置1によれば、従来の装置に比して、ブラシ10の挙動が安定するため、接触面積の減少によるブラシ−コンミテータ間の接触抵抗の増加を抑えることができる。また、接触抵抗の急変によるブラシ−コンミテータ間のアーク発生を抑えることが可能となる。これにより、ブラシやコンミテータの摩耗が抑えられ、エタノール等のように粘度の高い燃料に当該電動ポンプ装置1を使用しても、ブラシやコンミテータの摩耗を低減させることが可能となる。従って、地球環境に配慮した燃料選択が可能となると共に、電動ポンプの用途拡大を図ることが可能となる。
なお、発明者らの実験では、モータ動作中のみならず、静止状態においてもブラシ10が傾き、回転方向前方側が浮き上がる現象が見られる。このような浮き上がりの原因としては、まず第1に、寸法公差や幾何公差の累積によってブラシ10とブラシホルダ7がぶつかり、ブラシ摺動面がコンミテータ12に密着しないことが挙げられる。また、第2に、使用初期の状態では、ブラシ摺動面のうねりにより、コンミテータ12と接触しない部分がブラシ10にできてしまう場合があることも挙げられる。すなわち、ブラシ10とコンミテータ12が馴染む前の状態では、ブラシ10とコンミテータ12が部分的に当接し、それがブラシ10の浮き上がりの原因となる場合がある。
このような浮き上がりは、断続的なアーク発生の原因となる。ブラシ10の回転方向前方側が浮き上がると、モータ動作により、浮き上がり部分に燃料がくさび状に入り込む。すると、ブラシ10の下に入り込んだ燃料によって、ブラシ10を押し上げる力が発生し、コンミテータ12との接触面積減少が生じる。燃料の流れは、コンミテータ12の回転に伴って生じ、ブラシ10を押し上げる力は、燃料が高流速、高密度になる程大きくなる。このため、エタノール燃料などでは浮き上がりの影響も大きくなる。そこで、電動ポンプ装置1では、このような浮き上がりによる摩耗、特に、初期馴染み前の摩耗を抑えるため、ブラシ10の摺動面(接触面)10bにセレーション溝29を設けられている。
セレーション溝29は、図2に破線にて示したように、コンミテータ12の周方向に沿って形成されている。セレーション溝29は、摺動面10bに所定間隔で複数個形成されており、摺動面10bの径方向(図2において紙面に垂直な方向)全体に亘って設けられている。ブラシ10が浮いた状態でモータ2が作動すると、ブラシ10の入り側(回転方向前方側)の隙間に燃料が入り込む。この際、セレーション溝29のないブラシでは、この燃料のくさび効果により、ブラシがさらに浮き上がり易くなる。これに対し、当該電動ポンプ装置1では、摺動面10bとコンミテータ12との間に燃料が入り込んでも、燃料は摺動面10bのセレーション溝29を通って後方側へと抜ける。このため、燃料によるくさび作用が起こらず、摺動面を押し上げる力が減少し、接触抵抗の乱れも小さくなる。従って、アーク発生も抑えられ、この点によってもブラシやコンミテータの摩耗の低減が図られる。
次に、本発明の実施例2である電動ポンプ装置について説明する。図3は、そのブラシ保持構造を示す説明図である。なお、以下の実施例の電動ポンプ装置は、ブラシ保持構造以外の部分は実施例1の電動ポンプ装置1と同様であり、実施例1と同様の部材、部分については同一の符号を付し、その説明は省略する。
図3に示すように、実施例2の電動ポンプ装置では、実施例1とは逆に、ブラシ31の周方向端面32がテーパ形状となっている。ブラシ31では、コンミテータ12側の端面(摺動面)31aが最大幅となっている。ブラシ31のテーパ角は、0.5°以上に形成されている。図3の電動ポンプ装置においても、モータ2が駆動され、矢示のようにコンミテータ12が回転すると、ブラシ10の周方向端面32が、ブラシ収容部9の開口縁28の回転方向後方側に当接する。そして、この当接点Pがブラシ当接部となる(図3の状態)。
すなわち、実施例2の電動ポンプ装置においても、ブラシホルダ7の最先端(コンミテータ12との最近接部)がブラシ31との当接点Pとなる。このため、モーメントMfの中心Oと、ブラシ支点Pとの距離Lcが図10の構成に比して小さくなり、モーメントMfが小さく抑えられる。従って、より高い粘度や流速においてもMs≧Mfが維持され、ブラシ31が傾きにくくなり、接触抵抗の急変によるブラシ−コンミテータ間のアーク発生を抑えることが可能となる。これにより、ブラシやコンミテータの摩耗が抑えられ、エタノール等のように粘度の高い燃料に当該電動ポンプ装置を使用しても、ブラシやコンミテータの摩耗を低減させることが可能となる。
図4は、本発明の実施例3である電動ポンプ装置のブラシ保持構造を示す説明図である。図4に示すように、実施例3の電動ポンプ装置では、ブラシ収容部9の端部が段差形状となっている。ブラシ収容部9の開口端には、当接突起(ブラシ当接部)33が突出形成されている。当接突起33は、ブラシ収容部9の周方向両端側の内壁26の端部に形成されており、内壁26から周方向に向かって突出している。ブラシ収容部9は、当接突起33の部位が最小幅となっている。ブラシ収容部9の当接突起33よりも奥側の部分は、ブラシ10の幅よりも大きな寸法となっている。
図4の電動ポンプ装置では、矢示のようにコンミテータ12が回転すると、ブラシ10の周方向端面10aが、回転方向後方側の当接突起33に当接する(図4の状態)。すなわち、この場合もブラシホルダ7の先端部が、ブラシ10との当接点P(支点)となる。従って、前述同様、モーメントMfが小さく抑えられ、ブラシ10が傾きにくくなる。このため、ブラシ−コンミテータ間のアーク発生が抑えられ、ブラシやコンミテータの摩耗を低減させることが可能となる。
図5は、本発明の実施例4である電動ポンプ装置のブラシ保持構造を示す説明図である。図5に示すように、実施例4の電動ポンプ装置では、実施例3とは逆に、ブラシ34が段差形状となっている。ブラシ34には、コンミテータ12側の端部に、階段状に拡大部(ブラシ当接部)35が形成されている。拡大部35は、ブラシ34の周方向両端側に形成されており、周方向に向かって突出形成されている。ブラシ34は、拡大部35の部位が最大幅となっている。拡大部35の幅は、ブラシ収容部9の内寸よりも若干小さく形成されている。ブラシ34の拡大部35よりも奥側の部分は、拡大部35よりも小さな寸法となっている。
図5の電動ポンプ装置では、矢示のようにコンミテータ12が回転すると、ブラシ34の拡大部35が、ブラシ収容部9の回転方向後方側の内壁26に当接する(図5の状態)。すなわち、ブラシホルダ7の最先端が、ブラシ34との当接点P(支点)となる。このため、前述同様、ブラシ34が傾きにくくなり、ブラシ−コンミテータ間のアーク発生が抑えられ、ブラシやコンミテータの摩耗を低減させることが可能となる。
図6は、本発明の実施例5である電動ポンプ装置のブラシ保持構造を示す説明図である。図6に示すように、実施例5の電動ポンプ装置では、ブラシ収容部9の周方向両端側の内壁26に突き当て部(ブラシ当接部)36が設けられている。突き当て部36は、内壁26の開口27の近傍に形成されており、内壁26から周方向に向かって突出している。ブラシ収容部9は、突き当て部36の部位が最小幅となっている。ブラシ収容部9の突き当て部36の前後は、テーパ状に拡大されている。
図6の電動ポンプ装置では、矢示のようにコンミテータ12が回転すると、ブラシ10の周方向端面10aが、回転方向後方側の突き当て部36に当接する(図6の状態)。すなわち、この場合もブラシホルダ7の先端近傍が、ブラシ10との当接点P(支点)となる。従って、前述同様、モーメントMfが小さく抑えられ、ブラシ10が傾きにくくなる。このため、ブラシ−コンミテータ間のアーク発生が抑えられ、ブラシやコンミテータの摩耗を低減させることが可能となる。
図7は、本発明の実施例6である電動ポンプ装置のブラシ保持構造を示す説明図である。図7に示すように、実施例6の電動ポンプ装置では、実施例5とは逆に、ブラシ37の周方向端面38に突き当て部(ブラシ当接部)39が設けられている。突き当て部39は、ブラシ37の周方向両端側に形成されており、周方向に向かって突出形成されている。ブラシ37は、突き当て部39の部位が最大幅となっている。突き当て部39の幅は、ブラシ収容部9の内寸よりも若干小さく形成されている。ブラシ34の突き当て部39の前後は、テーパ状に縮小されている。
図7の電動ポンプ装置では、矢示のようにコンミテータ12が回転すると、ブラシ37の突き当て部39が、ブラシ収容部9の回転方向後方側の内壁26に当接する(図7の状態)。すなわち、ブラシホルダ7の先端近傍が、ブラシ34との当接点P(支点)となる。このため、前述同様、ブラシ37が傾きにくくなり、ブラシ−コンミテータ間のアーク発生が抑えられ、ブラシやコンミテータの摩耗を低減させることが可能となる。
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、各実施例の構成は、前述のように各々単独に使用されるのみならず、それらを適宜組み合わせて使用することも可能である。例えば、実施例1と実施例4を組み合わせた構成など、種々の組み合わせが想定可能である。また、前述の実施例では、テーパ状の内壁26及び周方向端面32や、当接突起33、拡大部35、突き当て部36,39を回転方向の前後に設けた構成を示したが、モータ2の回転方向が一定の場合には、それらを回転方向後方側のみに設けても良い。
さらに、図8に示すように、ブラシ41を傾斜配置し、斜め方向からコンミテータ12に押接する構造のモータに本発明を適用することも可能である。加えて、実施例1においてブラシ当接部を形成する開口縁28の形状は、図2のような鋭角エッジ状の構成のみならず、図9(a)のような段付きのバリ逃げ形状や、同(b)のような曲面(R)形状とすることも可能である。
一方、前述の実施の形態では、本発明による電動ポンプ装置を自動二輪車用の燃料供給装置に用いた例を示したが、その用途はこれには限定されず、四輪自動車等、種々の車両の燃料供給装置として使用することも可能である。なお、本発明の構成は、燃料ポンプのみならず、水や薬品などの液体や空気等の気体などのポンプにも適用可能である。

Claims (10)

  1. ブラシ付の電動モータからなり、軸方向から前記ブラシが接触するディスクタイプのコンミテータと、前記ブラシを軸方向に沿って移動可能に保持するブラシ収容部が形成されたブラシホルダとを有するモータ部と、前記モータ部によって回転駆動されるポンプ部とを有する電動ポンプ装置であって、
    前記ブラシ収容部の前記コンミテータ側の端部又は端部近傍に、前記電動モータ作動時に、前記ブラシの回転方向後方側と当接するブラシ当接部を設けたことを特徴とする電動ポンプ装置。
  2. 請求項1記載の電動ポンプ装置において、前記ブラシ収容部の周方向の内寸が前記コンミテータ側の端部から軸方向に沿って拡大するように、前記ブラシ収容部の回転方向後方側の内壁をテーパ状に形成し、前記ブラシ収容部の前記コンミテータ側の端部開口縁を前記ブラシ当接部としたことを特徴とする電動ポンプ装置。
  3. 請求項1記載の電動ポンプ装置において、前記ブラシ当接部として、前記ブラシ収容部の端部の回転方向後方側に、周方向に向かって突出する当接突起を設けたことを特徴とする電動ポンプ装置。
  4. 請求項1記載の電動ポンプ装置において、前記ブラシ当接部として、前記ブラシ収容部の回転方向後方側の内壁に、周方向に向かって突出する突き当て部を設けたことを特徴とする電動ポンプ装置。
  5. ブラシ付の電動モータからなり、軸方向から前記ブラシが接触するディスクタイプのコンミテータと、前記ブラシを軸方向に沿って移動可能に保持するブラシ収容部が形成されたブラシホルダとを有するモータ部と、前記モータ部によって回転駆動されるポンプ部とを有する電動ポンプ装置であって、
    前記ブラシの前記コンミテータ側の端部近傍に、前記電動モータ作動時に、前記ブラシ収容部の回転方向後方側の内壁と当接するブラシ当接部を設けたことを特徴とする電動ポンプ装置。
  6. 請求項5記載の電動ポンプ装置において、前記ブラシの周方向寸法が前記コンミテータ側の端部から軸方向に沿って縮小するように、前記ブラシの回転方向後方側端面をテーパ状に形成し、前記ブラシの前記コンミテータ側の端部近傍を前記ブラシ当接部としたことを特徴とする電動ポンプ装置。
  7. 請求項5記載の電動ポンプ装置において、前記ブラシ当接部として、前記ブラシの端部近傍の回転方向後方側に、周方向に向かって延びる拡大部を設けたことを特徴とする電動ポンプ装置。
  8. 請求項5記載の電動ポンプ装置において、前記ブラシ当接部として、前記ブラシの回転方向後方側端面に、周方向に向かって突出する突き当て部を設けたことを特徴とする電動ポンプ装置。
  9. 請求項1〜8の何れか1項に記載の電動ポンプ装置において、前記ブラシホルダと前記ブラシとの接触点と、前記ブラシと前記コンミテータとの接触面との距離Hpが、ブラシの周方向の幅をW、ブラシとコンミテータとの摺動摩擦係数をμとすると、(W/2Hp)≧μの関係が成り立つように設定されていることを特徴とする電動ポンプ装置。
  10. 請求項1又は5記載の電動ポンプ装置において、前記ブラシの前記コンミテータとの接触面に、周方向に沿って延びる溝を形成したことを特徴とする電動ポンプ装置。
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