JPWO2009142199A1 - 電動アシスト自転車 - Google Patents

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Abstract

登り坂であっても追従性の高いアシスト力を提供することによって円滑でフィーリングのよい電動アシスト走行を可能とした電動アシスト自転車を提供するため次の制御を実行する。踏力FL、車速V、クランク角度θ、開始角度θs、最大踏力角度θm0及び終了角度θe0を検出する(ステップ350)。踏力FL及び車速Vからアシスト力を計算し(ステップ352)、モータ制御を実行する(ステップ354)。アシスト動作を実行中に、踏力FL及びクランク角度θから登坂を走行中であるか否かを判定する(ステップ356)。登坂を走行中と判定された場合、クランク角度が登坂用アシスト力適用開始角度に達したとき(ステップ358肯定判定)、踏力FL、車速V、クランク角度θに基づいて登坂用アシスト力の再計算及びモータ制御を実行する(ステップ360)。

Description

本発明は、登り坂においても良好なフィーリングで容易に走行することを可能にした電動アシスト自転車に関する。
従来、電動アシスト自転車において、電動モータから出力されるアシスト力は、検出された踏力と、車速等に応じて決定されたアシスト比(踏力に対する電動モータの補助出力の比率)との積に基づいて決定されている。
実際にペダルをこぐとき、踏力は、ペダル踏み込み開始角度から上昇し始め、最大踏力角度で最大となり、終了角度で実質的にゼロとなる(図8参照)。このサイクルが左右のペダルで交互に繰り返される。従って、左右の両ペダルから寄与された踏力の変化は、図17の260、261に示されるように、正弦波状となる。ここで、隣接する2つのペダリングサイクルの山260、261は、一方が左右いずれかのペダルからの踏力寄与分とすると、他方が反対側のペダルからの踏力寄与分となる。かくして、踏力とアシスト比の積に比例するアシスト力の変化は、図17の262、263のように踏力の変化と相似形となる。これより、隣接するペダリングサイクルの間には、アシスト力が低下する区間264が存在することが理解できる。
電動アシスト自転車が、平地や緩やかな坂で走行中には、自転車にある程度の慣性がついていて次のペダリングを軽くしているため、上記のようにアシスト力の低下区間264が存在していたとしても、フィーリングの点で問題なく運転することができる。
しかし、急な登り坂を上がる場合、隣接するペダリングサイクルの間では、図17の265に示されるように、重力によって、慣性が持続できずゼロにまで低下するか或いは登り方向とは逆方向にトルクを受けるおそれがある。これは、登り坂での走行を困難にし、本来の電動アシスト自転車の目的から逸脱するおそれがある。また、走行フィーリングを著しく低下させかねない。
上記問題を解決するため、例えば下記特許文献1には、以下のような電動アシスト自転車に関する技術が開示されている。即ち、当該従来技術に係る電動アシスト自転車は、ペダルの踏力を検出するペダル検出部4と、該ペダル検出部4により検出された踏力の持続時間に比例して出力時間を延長して制御信号を生成する制御信号生成手段3と、該延長された制御信号によりペダルの踏力に応じてアシスト力を加える制御手段1とを備えている。本技術によれば、ペダルが上死点や下死点に達して力が入らない状態になったときにも、踏力の持続時間に比例してそれ以前と同様にアシスト力を加え続けるため、車体速度が変わっても、その車体速度に応じて次のペダルサイクルに影響を与えないようにアシスト力を与え続ける時間を制御することができる、とされている。
しかし、上記従来技術では、ペダル検出部4により検出された踏力の持続時間に比例して出力時間を延長するため、必ずしも現在のペダル位置に正確に対応したアシスト力を提供できるとは限らないといった問題がある。
特開平8−113185号(特許第3389351号)
本発明は、上記事実に鑑みなされたもので、登り坂であっても追従性の高いアシスト力を提供することによって円滑でフィーリングのよい電動アシスト走行を可能とした電動アシスト自転車を提供することを、その目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、踏力によるペダルクランクの回転で走行する電動アシスト自転車であって、踏力に付加されるアシスト力を発生するための電動手段と、踏力を検出するための踏力検出手段と、前記ペダルクランクの車体に対する角度であるクランク角度を検出するクランク角度検出手段と、少なくとも前記踏力検出手段により検出された踏力に基づいてアシスト力を決定し、該アシスト力を出力するように前記電動手段を制御するアシスト制御手段と、前記電動アシスト自転車が登坂を走行しているかを判定する登坂判定手段と、を備え、前記アシスト制御手段は、前記登坂判定手段により登坂走行中であると判定された場合、少なくとも前記クランク角度検出手段により検出されたクランク角度に応じて前記アシスト力を登坂用アシスト力に切り替え、該登坂用出力を出力するように前記電動手段を制御するように構成したものである。
本発明によれば、登坂走行中であると判定された場合、アシスト制御手段が、少なくとも前記クランク角度検出手段により検出されたクランク角度に応じて前記アシスト力を登坂用アシスト力に切り替え、該登坂用出力を出力するように前記電動手段を制御するようにしたので、登り坂であってもクランク角度に応じた追従性の高いアシスト力を提供することができ、円滑でフィーリングのよい電動アシスト走行が可能となる。
好ましい態様のアシスト制御手段は、前記登坂判定手段により登坂走行中であると判定された場合、前記クランク角度検出手段により検出されたクランク角度が所定の範囲にあるとき前記アシスト力を前記登坂用アシスト力に切り替える。例えば、ペダル半回転サイクルにおいて、踏み込みが開始されたときのクランク角度を踏み込み開始角度、踏力が最大となるクランク角度を最大踏力角度、及び、踏み込みが終了したときのクランク角度を踏み込み終了角度と定義したとき、前記クランク角度の所定の範囲は、一つのペダル半回転サイクルの最大踏力角度から踏み込み終了角度の間にある第1の角度から、次のペダル半回転サイクルの踏み込み開始角度から最大踏力角度の間にある第2の角度までの範囲である。踏み込み開始角度を0°として最大踏力角度を例えば90°、踏み込み終了角度を例えば180°としたとき、第1の角度は、先のペダル半回転サイクルにおいて例えばクランク角度150°に決定され、第2の角度は、次のペダル半回転サイクルにおいて例えばクランク角度30°に決定されてもよい。
登坂を走行中の場合、最大踏力から踏力が低下してきている前記第1の角度から、最大踏力角度にまだ達していない第2の角度までは、踏力の落ち込みが大きいクランク角度範囲であり、登坂を走行している場合には慣性力によるスムーズな走行が困難となる区間である。本発明では、クランク角度がこの範囲にあるときに、通常のアシスト力を登坂用アシスト力に切り替えるため、登坂走行中でも円滑でフィーリングのよい電動アシスト走行が可能となる。このため、前記登坂用アシスト力は、前記第1の角度から前記第2の角度まで前記アシスト力以上となる出力値を維持するように決定される。
例えば、前記登坂用アシスト力の前記出力値は、クランク角度が上記所定の範囲である場合、略一定値となるように制御されてもよい。例えば、第1の角度における通常のアシスト力を第2の角度まで維持するように制御されてもよい。また、前記登坂用アシスト力の前記出力値は、検出された踏力、前記クランク角度及び車速のうち少なくともいずれかに応じて変化するように制御されてもよい。例えば、登坂用アシスト力の前記出力値は、検出された踏力の増減に応じて増減するが、一定値以下にはならないように制御されてもよい。また、登坂用アシスト力の前記出力値は、クランク角度に応じて、第1の角度から踏み込み終了角度まで、踏力の低下よりも緩い減少勾配で減少し、踏み込み終了角度から第2の角度まで踏力の増加よりも緩い増加勾配で増加するようにする。これにより、通常のアシスト力よりも大きいアシスト力を維持することができる。
好ましくは、前記登坂用アシスト力は、前記第1の角度におけるアシスト力及び前記第2の角度におけるアシスト力を滑らかに接続するように決定される。例えば、第1の角度において決定された登坂用アシスト力が、その直前まで適用されていた通常のアシスト力から急激に変化するような場合、通常のアシスト力を漸近的に変化させて登坂用アシスト力に滑らかに接続するように制御される。他方、第2の角度の直後に通常のアシスト力に切り替える際にその直前まで適用されていた登坂用アシスト力から急激に変化するような場合、登坂用アシスト力を通常のアシスト力に漸近的に変化させて通常のアシスト力に滑らかに接続するように制御される。
本発明の前記登坂判定手段は、前記踏力検出手段により検出された踏力に基づいて前記電動アシスト自転車が登坂を走行しているかを判定する。例えば、前記登坂判定手段は、前記クランク角度検出手段により検出されたクランク角度が所定の監視範囲にあるときに前記踏力検出手段により検出された踏力が所定値を超えた場合に、登坂走行中であると判定する。この場合の判定の方法としては、クランク角度が所定の監視範囲にあるときの踏力の平均値が所定値を超えた場合に登坂と判定する方法、所定のクランク角度(例えば最大踏力角度)において検出された踏力が所定値を超えた場合に登板と判定する方法、当該監視範囲において踏力が所定値(クランク角度の関数であってもよい)を超えた範囲が監視範囲に対して一定の比率で存在した場合に登坂と判定する方法、及び、当該監視範囲において踏力が所定時間又は所定角度連続して所定値(クランク角度の関数であってもよい)を超えた場合に登坂と判定する方法などが挙げられる。
好ましくは、ペダル半回転サイクルにおいて、踏み込みが開始されたときのクランク角度を踏み込み開始角度、踏力が最大となるクランク角度を最大踏力角度、及び、踏み込みが終了したときのクランク角度を踏み込み終了角度と定義したとき、前記クランク角度の所定の監視範囲は、一つのペダル半回転サイクルの踏み込み開始角度から最大踏力角度の間で画定された範囲である。上記監視範囲は、登坂時に踏み込みを強くして踏力が増大していく区間であるので、登坂か否かを正確に判定することができる。前記監視範囲は、踏み込み開始角度を0°として最大踏力角度を例えば90°としたとき、0°〜90°の全範囲であってもよいし、あるいは、一例として20°〜60°のように部分的な角度範囲であってもよい。
好ましい態様に係る前記クランク角度検出手段は、スプロケットに同軸に固定されたディスクと、前記ディスクの一方の板面側に円周等分に配置された複数の永久磁石と、前記ディスクの前記一方の板面側に隣接して前記車体に対して固定された磁場検出手段と、前記磁場検出手段からの磁場パルス信号をカウントするカウント手段と、を備え、前記踏力検出手段により踏み込み開始が検出されたときから前記カウント手段によりカウントされた磁場パルス信号のカウント値に基づいて前記クランク角度を検出する。
本発明の他の形態及び効果は、次の図面を参照した以下の説明によって明らかとなる。
図1は、本発明の実施例に係る電動アシスト自転車の概略図である。 図2は、図1に示す電動アシスト自転車の制御系を示す概略図である。 図3は、図1に示す電動アシスト自転車で使用される、本発明の実施例に係るトルク検出機構を組み込んだ一方向クラッチの側面図である。 図4は、一方向クラッチの駒部及び該駒部で使用されるバネ棒の構成を示す図であって、(a)は、バネ棒が取り付けられた状態の駒部の斜視図、(b)は、バネ棒を取り外した状態の駒部の斜視図、(c)は、バネ棒の側面図である。 図5は、図1に示す電動アシスト自転車の踏力検出の原理を説明するため一方向クラッチ(ラチェットギア)の歯及び駒の嵌合状態を示す図である。 図6は、ドライブシャフトに対する駒部の相対回転を防止する回転防止手段の例を示す図であり、(a)はボールスプライン、(b)はスプラインキー、(c)はキー溝の概略構成を示す上面図である。 図7は、本発明の実施例に係る合力機構で用いられる動力伝達ギアの正面図及び側面図である。 図8は、本発明の実施例に係る電動アシスト自転車のクランク角度が、踏み込み開始角度、最大踏力角度、及び、踏み込み終了角度にある状態を示す説明図である。 図9は、本発明の実施例に係る電動アシスト自転車における、踏力、前記踏力と前記アシスト力との合力、アシスト比が1:1のときのアシスト力の時間的変化を示すグラフである。 図10は、本発明の実施例に係る電動アシスト自転車のクランク角度θ、踏み込み開始角度θ、最大踏力角度θmo、踏み込み終了角度θe0を決定する流れを示すフローチャートである。 図11は、本発明の実施例に係る電動アシスト自転車のメインルーチンの流れを示すフローチャートである。 図12は、登板アシスト制御ルーチンの流れを示すフローチャートである。 図13は、本発明の実施例に従って登板アシスト力が印加されたときの踏力及びアシスト力を示すグラフである。 図14は、一例としての登板判定ルーチンの流れを示すフローチャートである。 図15は、別の例としての登板判定ルーチンの流れを示すフローチャートである。 図16は、図10の制御において、別の実施例に係る最大踏力角度及び終了角度の決定の流れを示すサブルーチンフローチャートである。 図17は、従来技術の電動アシスト制御における登坂時のアシスト力低下を説明するための図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施例を説明する。
図1には、電動アシスト自転車1の概略が示されている。同図に示すように、この電動アシスト自転車1の主要な骨格部分は、通常の自転車と同様に、金属管製の車体フレーム3から構成され、該車体フレーム3には、前輪20、後輪22、ハンドル16、及びサドル18などが周知の態様で取り付けられている。
また、車体フレーム3の中央下部には、ドライブシャフト4が回転自在に軸支され、その左右両端部には、ペダルクランク6L、6Rを介してペダル8L、8Rが各々取り付けられている。このドライブシャフト4には、車体の前進方向に相当するR方向の回転のみを伝達するための一方向クラッチ(後述する図3の99)を介して、スプロケット2が同軸に取り付けられている。このスプロケット2と、後輪22の中央部に設けられた後輪動力機構10との間には無端回動のチェーン12が張設されている。
電動アシスト自転車1には、補助電動力を発生する電動アシストユニット11が取り付けられている。発生した補助電動力は、後述する合力機構を用いて駆動輪22に伝達される。
電動アシストユニット11に収容された電動アシスト自転車1の制御系の概略が図2に示されている。電動アシスト自転車1の制御系は、該自転車全体の電子的処理を一括して制御する1個のマイクロコンピュータ14と、PWM制御可能な電動モータ37と、マイクロコンピュータ14に直接接続され、その制御信号の電力を増幅する増幅回路15と、を備える。増幅回路15には、電動モータ37に電源供給するバッテリー17(ユニット11の外部)が接続されている。また、電動アシストユニット11には、モータの回転速度を減速するための減速ギア等が収容されている。
マイクロコンピュータ14には、車体フレームに対してペダルクランク6R(6L)がなすクランク角度を検出するための磁場パルス信号、踏力を演算するための磁場信号1、2、3が入力される。これらの入力信号を発生する手段については後述する。なお、電動アシストのモード(例えばノーマルモード、ターボモード、エコモード等)を指定するための信号も入力されてもよい。マイクロコンピュータ14は、これらの入力信号から走行速度、クランク角度及び踏力を演算し、所定のアルゴリズムに基づいてアシスト比(アシスト力/踏力)を決定する電子的処理を行う。次に、マイクロコンピュータ14は、決定されたアシスト比に対応するアシスト力を発生させるよう電動モータ37を指令するため、該アシスト力に応じたPWM指令を順次出力する。
以下、本発明の実施例に係る電動アシスト自転車の踏力検出機構、合力機構、並びに、クランク角度及び車速の検出機構について各々説明する。
(踏力検出機構)
マイクロコンピュータ14に入力される磁場信号1、2、3を出力する踏力検出機構を図3乃至図7を用いて説明する。この踏力検出機構は、踏力に応じた一方向クラッチ99の変形によって変化する磁場を検出する。
図3に示すように、一方向クラッチ99は、駒部100及び歯部112を備える。
駒部100は、図4(a)に示すように、ドライブ軸4を受け入れるための駒部ボア106が中央部に形成された略円盤形状を有し、その周方向に沿って等角度毎に3つの剛性のラチェット駒102が、歯部112と相対する第2の係合面110側に配置されている。駒部100は、ラチェット駒102を各々収容するため、図4(b)に示すように、周方向に沿って3つの凹部170が形成される。かくして、ラチェット駒102は、凹部170にその回転軸部が収容された状態で回動し、この回動に応じてラチェット駒102は、第2の係合面110に対する角度を変える。
再び図4(b)を参照すると、駒部100には、各々の凹部170に隣接して、バネ棒104を収容可能な直線溝171が夫々形成されており、3つの直線溝171の両端部は、駒部100の外周エッジまで延在している。図4(c)に示すように、バネ棒104は、一方の端部Aが略垂直に折り曲げられ、他方の端部Bがコ字状に曲げられている。バネ棒104を駒部100の直線溝171内に取り付ける場合、図4(b)に示すように、バネ棒104を直線溝内を摺動させながら、コ字状のB部が駒部100をクリップ状に挟み止めさせるようにするだけで、バネ棒104を駒部100に容易に装着することができる。しかし、このままだと、B部から引っ張る力によりバネ棒104が抜け落ちる可能性があるので、垂直に折れ曲がったA部が駒部の側壁と係合することにより、バネ棒の脱落を防止している。従って、本実施形態のバネ棒104は、取り付けの容易さ及び抜け防止を両立している。
バネ棒104を駒部100の直線溝171に取り付けた場合、ラチェット駒102は、外力が作用していないとき、その長さ方向が第2の係合面110に対して所定の角度をなす(図5の平衡方向160)ように立ち上がる。図5に示すように、ラチェット駒102が平衡方向160から上昇方向a又は下降方向bに偏倚するとき、バネ棒104は、その偏倚を平衡方向160に戻すようにラチェット駒102に僅かな弾性力を及ぼす。
駒部ボア106の内壁には、軸方向5に延びる第1の回転防止用溝108が4個所に形成されている。駒部ボア106の内壁と摺接するドライブシャフト4の外壁部分にも、第1の回転防止用溝108と対面するように軸方向5に延びる第2の回転防止用溝140が4個所に形成されている。図6(a)に示すように、第1の回転防止用溝108及びこれに対面する第2の回転防止用溝140は、軸方向に沿って延びる円柱溝を形成し、各々の円柱溝の中には、これを埋めるように多数の鋼球150が収容される。これによって、駒部100は、軸方向5に沿って摩擦抵抗最小で移動できると共に、ドライブシャフト4に対する相対回転が防止される。これは、一種のボールスプラインであるが、他の形式のボールスプライン、例えば無端回動のボールスプラインなどを、このような摺動可能な回転防止手段として適用することができる。
また、駒部100のドライブシャフト4への取り付け方法として、図6(a)のボールスプライン以外の手段を用いることも可能である。例えば、図6(b)に示すように、軸方向に延びる突起部140aをドライブシャフト4に設け、該突起部140aを収容する第3の回転防止用溝108aを駒部100に形成する、いわゆるキースプライン形式も回転防止手段として適用可能である。なお、図6(b)において、突起部140aを駒部100側に、第3の回転防止用溝108aをドライブシャフト4側に設けてもよい。更に、図6(c)に示すように、軸方向に延びる第4の回転防止用溝108b及びこれに対面する第5の回転防止用溝140bを駒部100及びドライブシャフト4に夫々設け、これらの溝が形成する直方体状の溝の中にキープレートを収容する、いわゆるキー溝形式も回転防止手段として適用可能である。
図3に示されるように、皿バネ137が、駒部100と、ドライブシャフト4に固定された支持ディスク151との間に介在されている。皿バネ137の両端部は、各々、駒部100の裏面と支持ディスク151とに当接している。従って、皿バネ137は、駒部100の軸方向内側への摺動に対して弾性力で対抗する。
一方、歯部112は、図7に示されるように、動力伝達ギア200の表面である第1の係合面121上に形成されている。第1の係合面121には、ラチェット駒102と係合するための複数のラチェット歯114が形成されている。ラチェット歯114は、図5に示されるように、歯部の周方向に沿って互い違いに周期的に形成された、第1の係合面121に対してより急な斜面118と、より緩やかな斜面116と、から構成される。歯部112は、その第1の係合面121を駒部100の第2の係合面110に対面させ、ラチェット駒102とラチェット歯112とを係合させた状態(図5)で、ドライブシャフト4に摺接可能に軸支される。即ち、ドライブシャフト4は、ラチェット駒102とラチェット歯112との係合部分を介してのみ歯部112と作動的に連結される。
図3に示されるように、歯部112を備える動力伝達ギア200は、固定ピン206を用いてスプロケット2と同軸に固定され、更に、ドライブシャフト4の先端にはペダル軸が取り付けられる。かくして、車体前進方向のペダル踏力による回転のみをスプロケット2に伝達するようにドライブシャフト4とスプロケット2とを連結するラチェットギア99が完成する。
更に、ラチェットギア99の駒部100には、ドライブシャフト4及び駒部100と同心に、リング状に形成された永久磁石161が取り付けられている。リング状の永久磁石161は、好ましくは、リングの一方の表面がN極、反対側の表面がS極となるように構成され、永久磁石161のリング軸方向とラチェットギア99の軸方向とが整列するように配列される。
また、磁場を検出するための複数(本実施例では3個)のホール素子162が、ドライブシャフト4の軸線に対して垂直な平面内で、3箇所の所定位置に各々配置されている。好ましくは、ホール素子が配置される3箇所の所定位置は、該軸線を中心として径方向に略等距離で周方向に略等角度毎の位置である。更に、ホール素子162が配置される所定位置は、リング状永久磁石161に近接した車体フレームの固定位置に相当する。これらのホール素子162は、マイクロコンピュータ14(図2)に接続される。3個のホール素子162から各々出力された磁場検出信号1、2、3は、上述したように、マイクロコンピュータ14(図2)に入力される。
代替実施例として、リング状永久磁石161の代わりに、鉄等の磁性体からなるリング部材163を用いることができる。この場合、磁石164を駒部100が相対的に移動するところの所定位置、例えば、ホール素子162に近接した位置に固定する。なお、リング部材163の材料は、磁石164の磁場を変化させることができる任意の材料、例えば反磁性体から作ることもできる。
次に、本踏力検出機構の作用を説明する。
搭乗者がペダル8R、8L(図1)にペダル踏力を与え、ドライブシャフト4を車体前進方向に回転させると、この回転力は、ドライブシャフト4に対し回転不可能且つ摺動可能に軸支された駒部100に伝達される。このとき、図5に示すように、ラチェット駒102は、駒部100からペダル踏力に対応する力Fdを与えられるので、その先端部は歯部112のラチェット歯のより急な斜面118に当接し、この力をラチェット歯に伝達しようとする。ラチェット歯部112は、スプロケット2に連結されているので、ラチェット駒102の先端部は、駆動のための負荷による力Fpをより急な斜面118から受ける。その両端部から互いに反対向きの力Fp及びFdを与えられたラチェット駒102は、a方向に回転して立ち上がる。このとき駒部100は、ラチェット駒102の立ち上がりによって軸方向内側に移動し、駒部100と支持ディスク151との間に介在する皿バネ137を押し込む。皿バネ137は、これに対抗して弾性力Frを駒部100に作用する。この力Frと、駒部100を軸方向に移動させるペダル踏力を反映した力とは短時間で釣り合う。かくして、駒部100の軸方向位置はペダル踏力を反映する物理量となる。
リング状永久磁石を使用した実施例の場合、駒部100の軸方向位置に応じて、ホール素子162により検出される磁場強度は異なっている。即ち、ペダル踏力が増大すると、駒部100は軸方向内側に摺動し、永久磁石161がホール素子162に接近するため、ホール素子により検出される磁場強度は増大する。逆に、ペダル踏力が減少すると、駒部100は軸方向外側に摺動し、永久磁石161がホール素子162から遠ざかるため、ホール素子により検出される磁場強度は減少する。
マイクロコンピュータ14は、3個のホール素子162により検出された磁場検出信号を平均演算(単なる加算演算を含む)して平均磁場強度を求める。マイクロコンピュータ14は、磁場強度とペダル踏力を反映する永久磁石161の軸方向位置との間の関数関係を表すルックアップテーブルをメモリに格納しており、該テーブルを参照することにより演算した平均磁場強度からペダル踏力Tを求める。
このようにマイクロコンピュータ14は、複数箇所の軸方向の磁場を平均化しているため、SN比を改善することができるだけでなく、駒部100の振れに起因する磁場強度のばらつきを相殺することにより、より正確にペダル踏力Tを求めることができる。
なお、磁性体又は反磁性体のリング部材163を使用した代替実施例の場合、リング部材163の軸方向位置に応じて、磁性体又は反磁性体の影響の変化により磁石164の磁場分布は変化する。従って、代替実施例においても、検出された磁場強度に基づいて、上述のようにペダル踏力Tを求めることができる。
上記した踏力検出機構には以下のような優れた効果がある。
(1) 皿バネ137は、ドライブシャフト4に対して相対的に回転しない駒部100と支持ディスク151とに当接しているため、皿バネ137もドライブシャフト4、駒部100及び支持ディスク151と共に、回転する。よって、皿バネ137と駒部100との間には摩擦が生じず、回転抵抗も発生しない。
(2) 一方向クラッチと踏力検出機構とを一つの機構で実現したので、部品点数の削減化が図られ、小型、軽量化及び低コストを達成できる。
(3) 踏力を検出する部分を、磁力発生ユニットに対して皿バネに近接して磁場検出センサーを設けたので、皿バネの磨耗や回転抵抗などが発生せず、トルク検出装置の精度を向上させると共に耐久性を向上させることができる。
(4) 上記項目(2)及び(3)に示したように踏力検出機構の小型、軽量化及び簡素化をより高いレベルで達成したので、通常の自転車であっても踏力検出機構を取り付ける可能性が更に広がった。
(5) 上記項目(2)及び(3)で示した理由により、従来機構に比べて、非接触式の磁場強度による踏力検出機構を用いたので、制御の応答性のよいアシストフィーリングを実現できる。
(6) 上記項目(2)及び(3)で示した理由により、従来機構(コイルバネ使用)に比べ、ペダルに無駄な動き(センサーが感知するまで)が無くなり、ペダルを踏み込んだときのフィーリングは、従来機構は踏み込み時に弾力感があったのに対し、上記例では、通常の自転車のフィーリングと同様になった。
(合力機構)
電動アシスト自転車1の合力機構を、図3及び図7を用いて説明する。
図3には、上述されたように固定ピン206を用いてスプロケット2に同軸に固定された動力伝達ギア200が示されている。動力伝達ギア200は、図7に示すように、外周部に複数の歯204が形成されている。
動力伝達ギア200の歯204は、図3に示されるように、電動アシストユニット11のアシスト力出力シャフト222の先端に設けられたギア220と嵌合する。従って、電動アシストユニット11から出力されたアシスト力は、シャフト222、ギア220を介して動力伝達ギア200に伝達され、該動力伝達ギア200からスプロケット2、チェーン12を介して駆動輪に伝達される。かくして、踏力とアシスト力との合力が達成される。動力伝達ギア200の歯204の数は、ギア220の歯数よりも多いので、動力伝達ギア200は、減速ギアとしても機能する。
(クランク角度及び車速の検出機構)
電動アシスト自転車1のクランク角度検出機構を、図3、図7乃至図8を用いて説明する。
図7に示すように、動力伝達ギア200の一方の板面側には、12個の永久磁石202が円周12等分に配置されている。これらの永久磁石202は、一方の磁極(N極又はS極)を当該板面の表面に出し、他方の磁極を該表面と反対側に向け、両磁極を結ぶ方向が、ドライブシャフト4の軸方向に整列するように配置されている。板面の表面に出ている磁極は、全て同一に揃えるのが好ましいが、隣接する磁石202の磁極が互い違いになるように配置することもできる。
図3を参照すると、磁石202が配置された動力伝達ギア200の板面に隣接して、車体フレームに対して固定された位置にホール素子210が配置されている。このホール素子210のドライブシャフト4からの径方向距離は、永久磁石202のドライブシャフト4からの径方向距離と実質的に同一に設定されている。動力伝達ギア200は、ペダルの回転と共に回転し、一方、ホール素子210は車体に対して静止しているので、ペダルクランク回転によって、ホール素子210の検出範囲に永久磁石202の磁場が次々横切っていく。従って、ホール素子210は、ペダルクランク回転数に応じたパルス数の検出信号を出力する。この磁場パルス信号は、マイクロコンピュータ14(図2)へと入力される。
動力伝達ギア200は、ペダルクランク及びスプロケット2と一緒に回転するため、動力伝達ギア200の回転速度は、車速及びクランク角速度を反映している。かくして、マイクロコンピュータ14は、単位時間当たりの磁場パルス信号のカウント数から、車速と、クランク角度の増加分とを演算することができる。
図8に示すように、踏み込み開始角度で右側ペダルクランク6Rのペダル8Rに対する踏み込みが開始され、クランク角度θが増大するにつれ、踏力が漸次大きくなり、踏力最大角度で踏力が最大となり、それから次第に踏力が減少し、踏み込み終了角度で踏力が実質的に0となり、右側ペダルクランク6Rにおけるペダル半回転サイクルが完了する。終了角度から更にクランク角度が一定角度増大すると、左側ペダルクランク6Lのペダル8Lに対する踏み込みが開始され、同様に、左側ペダルクランク6Lにおけるペダル半回転サイクルが実行される。
ここで、図10を参照して、磁場パルス信号のカウント数から、車体に対する(絶対的な)クランク角度を求める方法を説明する。
図10に示されるように、上述した踏力検出機構により踏力Fの検出処理が実行され(ステップ300)、ホール素子210の出力パルス数のカウント処理が実行される(ステップ302)。ステップ302及び304では、マイクロコンピュータ14は、実際に踏み込みが行われている状況か又は踏力が検出されない状況(例えば坂道を下っている状況等))かに関わりなく、ホール素子162及びホール素子210からの出力信号を絶えず監視している。ステップ302で出力パルス数がカウントされる場合にはパルスのカウント数から車速Vが検出される(ステップ304)。なお、これらのステップ300、302、304は、マイクロコンピュータ14によって、次のステップに移行した後も、常時、実行される。
次に、検出した踏力Fの変化により踏み込みが検出されたか否かを判定する(ステップ306)。例えば、検出した踏力Fが所定の閾値を超えたとき、踏み込み開始と判定する。踏み込みが検出された場合(ステップ306肯定判定)、踏み込み検出時のクランク角度を開始角度θsに設定し(ステップ308)、開始角度θsからの最大踏力角度θm0及び終了角度θe0を決定する。一実施例では、最大踏力角度θm0及び終了角度θe0は、予め経験的に求められている典型的な固定値としてもよい。
以上のように、動力伝達ギア200は、踏力検出手段を構成する一方向クラッチ99の歯部112、合力機構、合力時の減速ギア、車速の検出機構、並びに、クランク角度検出機構を一体化した手段として機能している。これにより、電動アシスト自転車1において部品点数の削減、軸方向の省スペース化を図ることができる。
(本発明の実施例の作用)
図9には、クランク角度の関数として変化する踏力及びアシスト力のグラフが示されている。図9において、θs(k)、θm(k)及びθe(k)は、各々、k番目のペダル半回転サイクル(サイクル番号k=1,2,3,...)における踏み込み開始角度、踏力最大角度及び踏み込み終了角度である。例えばk=1におけるペダル半回転サイクルが、右側ペダルクランク6Rに関するものであるとすると、k=2のペダル半回転サイクルは、左側ペダルクランク6Lに関するものとなり、以下同様に左右の半サイクルが交互に現われる。
なお、θs(k)、θm(k)及びθe(k)は、サイクル数kが大きくなるにつれて、グラフ上では増大していくが、以下、単に「クランク角度」と称した場合には、θs(k)=0にリセットされるものとする。即ち、後述される踏力最大角度及び踏み込み終了角度は、各々、開始角度を0としたときのクランク角度である。
図9に示されるように、踏力F(θ、k)は、クランク角度θs(k)から漸次増大し、θm(k)で最大となり、そこから漸次減少しθe(k)で実質0となる。fm(θ、k)は、ペダル半回転サイクルにおいて車速一定としたときのアシスト比が当該サイクルでクランク角度に依らず一定である場合のアシスト力の変化を示している。図9では、斜線部分がアシスト比一定の場合に付加されるこのアシスト力を示している。踏力F(θ、k)の変化に応じてfm(θ、k)も増減していることが理解できる。
ここで、本実施例に係る電動アシスト自転車1の電動アシスト処理の流れを図11乃至図15のフローチャートを用いて説明する。
図11に示されるように、踏力F、車速V、クランク角度θ、踏み込み開始角度θs、最大踏力角度θm0及び終了角度θe0の検出を実行する(ステップ350)。この検出処理は、以降の処理が実行されている間にも随時実行される。
踏力F及びクランク角度θに基づいて電動アシスト自転車が登坂を走行中であるかの判定処理を実行する(ステップ356)。登板判定方法の詳細については後述する。ステップ356の登板判定処理の結果、登板を走行中ではないと判定された場合(ステップ358否定判定)、通常のアシスト制御サブルーチンを呼び出し(ステップ362)、通常のアシスト制御を実行する。この通常のアシスト制御サブルーチンでは、検出された踏力F及び車速Vに基づいてアシスト力を計算し、該アシスト力を出力するためのモータ制御を実行する。このアシスト力は、図9にfm(θ、k)として示されているものである。通常のアシスト制御を実行している間にもステップ350及び356は並列的に実行される。
ステップ358で登坂を走行中と判定された場合、登板アシスト制御サブルーチンを呼び出し(ステップ360)、登板アシスト制御を実行する。登板アシスト制御を実行している間にもステップ350及び356は並列的に実行される。
次に、ステップ360の登坂アシスト制御の処理の流れを図12を用いて説明する。
図12に示すように、登坂アシスト制御のルーチンに入ると、図11のステップ350で検出された踏力F、車速V、クランク角度θ、踏み込み開始角度θs及び終了角度θe0が引渡される(ステップ370)。
次に、クランク角度θがθからθの間であるか否かを判定する(ステップ371)。ここで、クランク角度θは、図13に示すように、ペダル半回転サイクル250において最大踏力から踏力が低下してきているクランク角度であり、クランク角度θは、次に続くペダル半回転サイクル251において踏み込み開始角度から最大踏力角度にまだ達していないクランク角度である。例えば、ペダル半回転サイクル250、251において、踏み込み開始角度を0°として最大踏力角度を例えば90°、踏み込み終了角度を例えば180°としたとき、クランク角度θは、先のペダル半回転サイクル250において例えばクランク角度150°に決定され、クランク角度θは、次のペダル半回転サイクル251において例えばクランク角度30°に決定される。クランク角度がθからθの間では、踏力の落ち込みが大きく、登坂を走行している場合には慣性力によるスムーズな走行が困難となる。
ステップ371でクランク角度θがθからθの間ではないと判定された場合、十分に踏力が大きく、アシスト力も比較的大きいので、通常のアシスト制御サブルーチンを呼び出し(ステップ378)、通常のアシスト制御を実行する。このアシスト制御は、図11のステップ362が既に実行されている場合には継続的な実行として処理される。
これに対して、ステップ371でクランク角度θがθからθの間であると判定された場合、即ち、踏力の落ち込みが大きいクランク角度範囲となった場合、事前に記憶又はリアルタイムに計算された登坂用アシスト力データTAf(V,θ)を読み込む(ステップ372)。なお、マイクロコンピュータ14は、バックグラウンドで踏力Fが所定の閾値Fmin未満であった時間をカウントしており、この時間が一定時間以上継続したか否かを判定している(ステップ374)。なお、Fminはゼロに近い値が設定されている。踏力F<Fminが一定時間以上継続した場合(ステップ374肯定判定)、踏力は、事実上ゼロであり、踏み込み動作が行われていないとみなして、本登坂アシスト制御をリターンする。この場合、通常のアシスト動作に戻るが、踏力がゼロなので、アシスト力もゼロとなる。
登坂用アシスト力データTAfを読み込むと、登坂用アシスト力を出力するためのモータ制御を実行し(ステップ376)、ステップ371に戻り、クランク角度がθからθの間、登坂用アシスト力制御を実行する。ステップ376の登板アシスト制御が開始されるときには、通常のアシスト制御は中断されるが、この区間を脱したときには通常のアシスト制御が再開される。
以上のように図12の登坂処理を実行すると、図13に示すように、クランク角度がθからθの間、通常のアシスト力を登坂用アシスト力TAfに切り替えるため、登坂走行中でも円滑でフィーリングのよい電動アシスト走行が可能となる。
図12のステップ372で読み込まれる登坂用アシスト力データTAf(V,θ)の計算方法として以下の例が挙げられる。
(1)登坂用アシスト力データTAfは、クランク角度がθからθの間、略一定値となるように制御される。例えば、クランク角度θにおいて踏力及び車速に基づいて計算された通常のアシスト力Af(V,θ)をクランク角度θまで維持するように制御される。この場合、TAfはクランク角度の関数ではない。
また、登坂用アシスト力データTAfは、検出された踏力FL、クランク角度θ及び車速Vのうち少なくともいずれかに応じて例えば以下の(2)、(3)のように制御されてもよい。
(2) 登坂用アシスト力データTAfは、検出された踏力FLの増減に応じて増減するが、一定値以下にはならないように制御される。
(3) 登坂用アシスト力データTAfは、クランク角度θに応じて、クランク角度θから踏み込み終了角度θeoまで、踏力FLの低下よりも緩い減少勾配で減少し、踏み込み終了角度θeoからクランク角度θまで踏力FLの増加よりも緩い増加勾配で増加するように制御される。これにより、通常のアシスト力よりも大きいアシスト力を維持することができる。
上記登坂用アシスト力の計算方法(1)ないし(3)のいずれにおいても、登坂用アシスト力は、クランク角度θにおける通常のアシスト力及びクランク角度θにおける通常のアシスト力を滑らかに接続するように決定されるのが好ましい。例えば、クランク角度θにおいて決定された登坂用アシスト力が、その直前まで適用されていた通常のアシスト力から急激に変化するような場合、通常のアシスト力を漸近的に変化させて登坂用アシスト力に滑らかに接続するように制御される。他方、クランク角度θの直後に通常のアシスト力に切り替える際にその直前まで適用されていた登坂用アシスト力から急激に変化するような場合、登坂用アシスト力を通常のアシスト力に漸近的に変化させて通常のアシスト力に滑らかに接続するように制御される。
また、上記登坂用アシスト力の計算方法(1)ないし(3)は、いずれかが単独で使用されてもよく、或いは、上記計算方法(1)ないし(3)のうち幾つかが組み合わされて使用されてもよい。
図11のステップ356の登板走行中を判定する際には、一つのペダル半回転サイクルの踏み込み開始角度から最大踏力角度の監視範囲の間で検出された踏力に基づいて判定することができる。この監視範囲は、登坂時に踏み込みを強くして踏力が増大していく区間であるので、登坂か否かを正確に判定することができる。前記監視範囲は、図13に示されるように、踏み込み開始角度を0°として最大踏力角度を例えば90°としたとき、0°〜90°の全範囲であってもよいし、あるいは、一例として20°〜60°のように部分的な角度範囲であってもよい。
図11のステップ356では、クランク角度が上記監視範囲にあるときに検出された踏力Fが所定値を超えた場合に、登坂走行中であると判定する。この場合の判定の方法としては、次の例が挙げられる。
(1)クランク角度が上記監視範囲にあるときの踏力の平均値が所定値を超えた場合に登坂と判定する。
(2) 上記監視範囲内の所定のクランク角度(例えば最大踏力角度)において検出された踏力が所定値を超えた場合に登板と判定する。
(3) 上記監視範囲において踏力が所定値(クランク角度の関数であってもよい)を超えた範囲が監視範囲に対して一定の比率で存在した場合に登坂と判定する。
(4) 上記監視範囲において踏力が所定時間又は所定角度連続して所定値(クランク角度の関数であってもよい)を超えた場合に登坂と判定する。
上記登板判定方法(3)は、例えば、図14のフローチャートによって実現することができる。
図14の登板判定ルーチンにおいて、図11のメインルーチンから踏力F、クランク角度θ、踏み込み開始角度θs、最大踏力角度θm0が引き渡される(ステップ400)。次に、クランク角度θが上記監視範囲内にあるか否か、即ち開始角度θsθθm0が成立するか否かが判定される(ステップ402)。クランク角度θが上記監視範囲内にある場合(ステップ402肯定判定)、変数Cが1だけインクリメントされる(ステップ404)。なお、Cのデフォルト値は予め0に設定されている。次に、踏力Fが閾値T(θ)を超えたかが判定される(ステップ406)。閾値T(θ)はクランク角度θの関数となっており、登板走行中の踏力Fの経験値に基づいて決定されている。即ち、閾値T(θ)を超える踏力の場合、登板走行中である確率が非常に高いとみなすことができる。踏力Fが閾値T(θ)を超えた場合(ステップ406肯定判定)、変数Rが1だけインクリメントされ(ステップ408)、登板判定ルーチンをリターンする。なお、Rのデフォルト値は予め0に設定されている。このようにして、クランク角度が上記監視範囲内にある間は、踏力Fが閾値T(θ)を超える毎にRがインクリメントされていく。
次に、ステップ402で、クランク角度θが上記監視範囲から脱した場合、Cが1以上であるか否かが判定される(ステップ410)。Cが0である場合(ステップ410否定判定)、ステップ406の判定は未だ実行されていないか又は当該ペダル半サイクルにおける登板判定が終了したことを意味するので、本登板判定ルーチンをリターンする。Cが1以上である場合(ステップ410肯定判定)、Cに対するRの比R/Cが閾値Th以上であるかが判定される(ステップ412)。R/Cが閾値Thを超えた場合(ステップ412肯定判定)、クランク角度θが上記監視範囲のある間に踏力Fが閾値T(θ)を超えた比率が一定値を超えたことを意味するので、登板有りと判定する(ステップ414)。これに対し、R/Cが閾値Thを超えていない場合(ステップ412否定判定)、登板無しと判定する(ステップ416)。なお、登板の有無は、登板フラグの0、1によって識別される。次に、変数C、Rを0にリセットし(ステップ418)、本登板判定ルーチンをリターンする。
上記登板判定方法(4)は、例えば、図15のフローチャートによって実現することができる。
図15の登板判定ルーチン2において、図11のメインルーチンから踏力F、クランク角度θ、踏み込み開始角度θs、最大踏力角度θm0が引き渡される(ステップ450)。次に、クランク角度θが上記監視範囲内にあるか否か、即ち開始角度θsθθm0が成立するか否かが判定される(ステップ452)。クランク角度θが上記監視範囲内にある場合(ステップ452肯定判定)、踏力Fが閾値T(θ)を超えたかが判定される(ステップ454)。閾値T(θ)は図14で示した例と同様である。踏力Fが閾値T(θ)を超えた場合(ステップ454肯定判定)、変数θssが−1であるか否かが判定される(ステップ456)。θssのデフォルト値は予め−1に設定されているため、最初は当該判定が肯定され、踏力FLが閾値T(θ)を超えた最初のクランク角度θがθssに代入される(ステップ458)。クランク角度は負の値を取り得ないので、θssが−1であることは、θssが未だ設定されていないことを意味している。
踏力Fが閾値T(θ)を超えた状態が続き、登板判定ルーチン2が次のサイクルに移行したとき、θssには既にステップ458でクランク角度の値が代入されているためステップ456で否定され、踏力FLが閾値T(θ)を超えた最初のクランク角度θssが保存された状態でステップ460に移行する。踏力Fが閾値T(θ)を連続的に超えたクランク角度範囲は、現在のクランク角度をθとするとき、(θ−θss)で表される。ステップ460では、このクランク角度範囲(θ−θss)が所定値Ti以上となったかが判定される。踏力Fが閾値T(θ)を超えたクランク角度範囲が所定値Ti以上となった場合(ステップ460肯定判定)、クランク角度θが上記監視範囲のある間に踏力Fが所定角度連続して閾値T(θ)を超えたことを意味するので、登板有りと判定する(ステップ462)。例えば登板フラグをデフォルト値0から登板有りを示す1に変更することによって、登板状況であることを表現することができる。なお、登板フラグは、クランク角度θが次サイクルで監視範囲に入る毎に0にリセットされる。
これに対し、クランク角度範囲が所定値Ti未満の場合(ステップ460否定判定)、本サブルーチンをリターンする。このとき、登板フラグは、登板無しを示すデフォルト値0のままである。
ステップ452で、クランク角度θが上記監視範囲から脱した場合、又は、ステップ454で踏力Fが閾値T(θ)以下となった場合、θssを−1にリセットして(ステップ464)、本登板判定ルーチンをリターンする。その後、引き続いて登板判定処理が続行される。
上記登板判定方法(1)ないし(4)は、いずれかが単独で使用されてもよく、或いは、上記登板判定方法(1)ないし(4)のうち幾つかが組み合わされて使用されてもよい。
図10のステップ310では、最大踏力角度θm0及び終了角度θe0を常に固定値として決定していたが、実際には、個々人の踏力パターンの差や、路面状況等に応じて、常に一定であるとは限らない。この点を考慮して、最大踏力角度θm0及び終了角度θe0を状況に応じて変更する方法を図16を用いて説明する。なお、図16の制御は、図10のステップ310で呼び出されるサブルーチンとして実施される。
図16に示されるように、図10のステップ300で検出された踏力F及びステップ302でカウントされたホール素子出力パルスのカウント値が本サブルーチンプログラムに引き渡される(ステップ330、ステップ332)。次に、踏力Fの変化パターンの特徴パラメータが、ペダル半回転サイクル毎に抽出される(ステップ334)。この特徴パラメータとして、例えば、ペダル半回転サイクルkの各々において最大踏力角度θm(k)及び踏み込み終了角度θe(k)が抽出される。これらの抽出方法としては、踏み込み終了角度θeに関しては、踏み込み開始角度θsが検出されてから一定以上のクランク角度が増加し、かつ、踏力Fが所定の閾値以下になり始めたときのクランク角度として抽出することができる。また、最大踏力角度θm(k)に関しては、クランク角度が踏み込み開始角度θsから踏み込み終了角度θeまでの間で最大踏力Fmax(k)を周知の極大値検索アルゴリズム等で検索し、該最大踏力を与えたクランク角度を最大踏力角度θm(k)として抽出する。
次に、ステップ334で抽出されたデータのうち直前の過去n個のデータを平均演算する(ステップ336)。例えば、現在のペダル半回転サイクル番号をpとすると、過去n個の最大踏力角度のデータはθm(p−n)、θm(p−n+1),..θm(p−1)となり、これらのデータから次式の通り平均最大踏力角度Avθmを演算する。
Avθm=(θm(p−n)+θm(p−n+1)+..θm(p−1))/n
また、過去n個の踏み込み終了角度のデータθe(p−n)、θe(p−n+1),..θe(p−1)から次式の通り平均最大踏力角度Avθeを演算する。
Avθe=(θe(p−n)+θe(p−n+1)+..θe(p−1))/n
更に、過去n個の最大踏力のデータFmax(p−n)、Fmax(p−n+1),..Fmax(p−1)から次式の通り踏み込み平均最大踏力AvFmaxを求めることもできる。
AvFmax=(Fmax(p−n)+..Fmax(p−1))/n
ステップ336で平均値が演算されると、本サブルーチンをリターンして、図10のステップ310に戻る。このとき、ステップ336で求められたAvθm及びAvθeを各々最大踏力角度θm0及び終了角度θe0に代入し、ステップ312に移行する。このように本サブルーチンでは、最大踏力角度θm0及び終了角度θe0を過去n個分のデータを平均することによって求めているので、個々人の差や路面状況等に応じて変動する踏力パターンに適用したパラメータを設定することができる。なお、ステップ336では、過去n個のデータに基づいて平均演算を行ったが、例えば、指定した一定学習期間の走行中に取得したn個のデータに基づいてAvθm及びAvθeを求め、学習期間終了後は、それらの平均値をステップ310で固定値として用いることもできる。なお、n=1であってもよい。
以上が本発明の実施例であるが、本発明は、上記例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において任意好適に変更可能である。
例えば、図10、11、12、14、15及び16の処理の流れは任意好適に変更可能である。
また、一方向クラッチ99の駒部100及び歯部112のいずれか一方を動力伝達ギア200に形成し、他方をドライブシャフトに取り付けるかは、任意好適に変更可能である。例えば駒部100を動力伝達ギア200側に形成し、歯部112をドライブシャフト4に摺動可能且つ回転不可能に取り付け、歯部112によって皿バネ137を押し込めるようにしてもよい。
更に、一方向クラッチ99の変形に対抗して配置される弾性体も任意好適に種類及びその形状を変更可能である。皿バネ以外に例えばコイルスプリング、ゴム等の弾性体などを用いることもできる。また、磁場を検出する手段として、ホール素子を例にしたが、磁場を検出できれば、これに限定されるものではない。
また、クランク角度検出手段及び踏力検出手段に関して、その磁場検出手段の位置、磁石の形状及びその取り付け位置、並びに、磁性体又は反磁性体の形状及びその取り付け位置も、磁場パルス信号や、一方向クラッチの変形によりもたらされる磁場の変化を検出することができる限り、任意好適に変更可能である。また、磁場検出手段、磁石及び磁性体又は反磁性体の数に関しても、上記例に限定されるものではなく、任意好適に変更可能である。
1 電動アシスト自転車
2 スプロケット
3 フレーム
4 ドライブシャフト
11 電動アシストユニット
12 チェーン
14 マイクロコンピュータ
15 増幅回路
17 バッテリー
22 駆動輪(後輪)
37 電動モータ
37a 電動モータの出力軸
99 一方向クラッチ
100 駒部
102 ラチェット駒
108 第1の回転防止用溝
112 歯部
114 ラチェット歯
137 皿バネ
140 第2の回転防止用溝
150 鋼球
151 支持ディスク
161 リング状の永久磁石
162 ホール素子
163 (磁性体又は反磁性体でできた)リング部材
164 永久磁石
200 アシスト力伝達ギア
202 クランク角度検出用の永久磁石
204 動力伝達ギアの歯部
206 固定ピン
210 クランク角度検出用のホール素子
220 ギア
222 アシスト力の出力シャフト

Claims (11)

  1. 踏力によるペダルクランクの回転で走行する電動アシスト自転車であって、
    踏力に付加されるアシスト力を発生するための電動手段と、
    踏力を検出するための踏力検出手段と、
    前記ペダルクランクの車体に対する角度であるクランク角度を検出するクランク角度検出手段と、
    少なくとも前記踏力検出手段により検出された踏力に基づいてアシスト力を決定し、該アシスト力を出力するように前記電動手段を制御するアシスト制御手段と、
    前記電動アシスト自転車が登坂を走行しているかを判定する登坂判定手段と、
    を備え、
    前記アシスト制御手段は、前記登坂判定手段により登坂走行中であると判定された場合、少なくとも前記クランク角度検出手段により検出されたクランク角度に応じて前記アシスト力を登坂用アシスト力に切り替え、該登坂用出力を出力するように前記電動手段を制御する、電動アシスト自転車。
  2. 前記アシスト制御手段は、前記登坂判定手段により登坂走行中であると判定された場合、前記クランク角度検出手段により検出されたクランク角度が所定の範囲にあるとき前記アシスト力を前記登坂用アシスト力に切り替える、請求項1に記載の電動アシスト自転車。
  3. ペダル半回転サイクルにおいて、踏み込みが開始されたときのクランク角度を踏み込み開始角度、踏力が最大となるクランク角度を最大踏力角度、及び、踏み込みが終了したときのクランク角度を踏み込み終了角度と定義したとき、前記クランク角度の所定の範囲は、一つのペダル半回転サイクルの最大踏力角度から踏み込み終了角度の間にある第1の角度から、次のペダル半回転サイクルの踏み込み開始角度から最大踏力角度の間にある第2の角度までの範囲である、請求項2に記載の電動アシスト自転車。
  4. 前記登坂用アシスト力は、前記第1の角度から前記第2の角度まで前記アシスト力以上となる出力値を維持するように決定される、請求項3に記載の電動アシスト自転車。
  5. 前記登坂用アシスト力の前記出力値は、略一定値である、請求項4に記載の電動アシスト自転車。
  6. 前記登坂用アシスト力の前記出力値は、検出された踏力、前記クランク角度及び車速のうち少なくともいずれかに応じて変化する、請求項4に記載の電動アシスト自転車。
  7. 前記登坂用アシスト力は、前記第1の角度におけるアシスト力及び前記第2の角度におけるアシスト力を滑らかに接続するように決定される、請求項3乃至6のいずれか1項に記載の電動アシスト自転車。
  8. 前記登坂判定手段は、前記踏力検出手段により検出された踏力に基づいて前記電動アシスト自転車が登坂を走行しているかを判定する、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の電動アシスト自転車。
  9. 前記登坂判定手段は、前記クランク角度検出手段により検出されたクランク角度が所定の監視範囲にあるときに前記踏力検出手段により検出された踏力が所定値を超えた場合に、登坂走行中であると判定する、請求項8に記載の電動アシスト自転車。
  10. ペダル半回転サイクルにおいて、踏み込みが開始されたときのクランク角度を踏み込み開始角度、踏力が最大となるクランク角度を最大踏力角度、及び、踏み込みが終了したときのクランク角度を踏み込み終了角度と定義したとき、前記クランク角度の所定の監視範囲は、一つのペダル半回転サイクルの踏み込み開始角度から最大踏力角度の間で画定された範囲である、請求項9に記載の電動アシスト自転車。
  11. 前記クランク角度検出手段は、
    スプロケットに同軸に固定されたディスクと、
    前記ディスクの一方の板面側に円周等分に配置された複数の永久磁石と、
    前記ディスクの前記一方の板面側に隣接して前記車体に対して固定された磁場検出手段と、
    前記磁場検出手段からの磁場パルス信号をカウントするカウント手段と、
    を備え、
    前記踏力検出手段により踏み込み開始が検出されたときから前記カウント手段によりカウントされた磁場パルス信号のカウント値に基づいて前記クランク角度を検出する、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の電動アシスト自転車。
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