JPWO2009139425A1 - 非晶質シリカ質粉末、その製造方法及び用途 - Google Patents

非晶質シリカ質粉末、その製造方法及び用途 Download PDF

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Abstract

無機質充填材を高充填しても、封止時の粘度が低く、成形性を更に向上させた樹脂組成物、特に半導体封止材を提供する。また、そのような樹脂組成物を調製するのに好適な非晶質シリカ質粉末と、非晶質シリカ質粉末の製造方法を提供する。非晶質シリカ質粉末にピリジンを吸着させた後の、450℃以上550℃未満の加熱時におけるピリジンの脱離量Lと、150℃以上250℃未満の加熱時におけるピリジンの脱離量Bとの比、L/Bが0.8以下である非晶質シリカ質粉末。さらに、150℃以上550℃未満の加熱時におけるピリジンの総脱離量Aに占める、150℃以上250℃未満の加熱時におけるピリジンの脱離量Bの割合、(B/A)×100%が20%以上であることが好ましい。また、前記非晶質シリカ質粉末は、比表面積が0.5〜45m2/g、平均粒子径が0.1〜60μm、平均球形度が0.80以上であることが好ましい。

Description

本発明は、非晶質シリカ質粉末、その製造方法及び用途に関する。
近年、地球環境保全への意識の高まりから、半導体素子の封止に用いられる半導体封止材には、環境負荷の大きいアンチモン化合物や臭素化エポキシ樹脂などの有害な難燃剤を使用せずに難燃性を付与すること、鉛を含有しない鉛フリーハンダへの耐熱性を付与することなどが求められている。半導体封止材は主に、エポキシ樹脂、フェノール樹脂硬化剤、硬化促進剤、無機質充填材などから構成されるが、上記のような要求特性を満たすために、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などに芳香環を多く含む難燃性、及び耐熱性の高い構造のものを適用する方法、無機質充填材を高充填する方法などがとられている。しかし、これらの方法では、半導体封止材の封止時の粘度が上昇する傾向にある。
一方、電子機器の小型軽量化、高性能化の要求に対応して、半導体の内部構造は、素子の薄型化、金線の小径化、ロングスパン化、及び配線ピッチの高密度化が急速に進展している。このような半導体を、高粘度化した半導体封止材を用いて封止すると、金線変形、金線切断、半導体素子の傾斜、狭隙未充填などの不良を増大させる結果となる。このため、半導体封止材には、難燃性を有し、かつ、封止時の粘度を低下させ、成形不良を低減することが強く求められている。
これらの要求を満たすべく、半導体封止材に使用するエポキシ樹脂やフェノール樹脂硬化剤を改良する手法などによって、低粘度化を図り、成形性を向上させるといった手法がとられている(特許文献1、及び2参照)。また、硬化促進剤の改良としては、エポキシ樹脂の硬化開始温度を上昇させる目的で、硬化性を抑制する成分を用いて反応性の基質を保護する、いわゆる潜在化と呼ばれる手法がとられている(特許文献3、及び4参照)。
無機質充填材の改良としては、高充填しても封止材の粘度が上昇しないように、粒度分布を調整する方法などがとられている(特許文献5、及び6参照)。しかしながら、これらの手法では低粘度効果、成形性向上効果は十分ではなく、無機質充填材を高充填でき、かつ封止時の粘度を低下させ、成形性を更に向上させた半導体封止材は未だない。
特開2007−231159号公報 特開2007−262385号公報 特開2006−225630号公報 特開2002−284859号公報 特開2005−239892号公報 WO/2007/132771号公報
本発明の目的は、無機質充填材を高充填しても、封止時の粘度が低く、成形性を更に向上させた半導体封止材を提供することであり、その調製に好適な非晶質シリカ質粉末及びその製造方法を提供することである。
本発明は、非晶質シリカ質粉末にピリジンを吸着させた後の、450℃以上550℃未満の加熱時におけるピリジンの脱離量Lと、150℃以上250℃未満の加熱時におけるピリジンの脱離量Bとの比、L/Bが0.8以下である非晶質シリカ質粉末である。
また、本発明においては、非晶質シリカ質粉末にピリジンを吸着させた後の、150℃以上550℃未満の加熱時におけるピリジンの総脱離量Aに占める、150℃以上250℃未満の加熱時におけるピリジンの脱離量Bの割合、(B/A)×100%が20%以上であることが好ましい。
また、本発明の非晶質シリカ質粉末は、比表面積が0.5〜45m/g、平均粒子径が0.1〜60μm、平均球形度が0.80以上であることが好ましい。
また、本発明は、本発明の非晶質シリカ質粉末を含有する無機質粉末である。
本発明にあっては、前記無機質粉末は、本発明以外の非晶質シリカ質粉末及び/又はアルミナ質粉末であることが好ましい。
さらに、本発明は、原料シリカ質粉末とAl源物質とを含む混合物を、バーナーで形成した火炎中に噴射し、非晶質シリカ質粉末を製造した後、温度60〜150℃、相対湿度60〜90%の雰囲気下で15〜30分保持することを特徴とする非晶質シリカ質粉末の製造方法である。
また、本発明は、本発明の非晶質シリカ質粉末を樹脂中に含有する樹脂組成物である。前記樹脂としては、エポキシ樹脂が好ましい。
さらに、本発明は、これらの樹脂組成物を用いた半導体封止材である。
本発明によれば、流動性、粘度特性、及び成形性に優れた樹脂組成物、さらには、該樹脂組成物を用いた半導体封止材が提供される。また、前記樹脂組成物を調製するのに好適な非晶質シリカ質粉末が提供される。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の非晶質シリカ質粉末は、ピリジンを吸着させて、加熱脱離させた際に、450℃以上550℃未満の加熱時におけるピリジンの脱離量Lと、150℃以上250℃未満の加熱時におけるピリジンの脱離量Bとの比、L/Bが0.8以下である非晶質シリカ質粉末である。
シリカの構造中、例えば−O−Si−O−Al−O−Si−O−のように、Siの位置にAlが置換すると、Siの配位数とAlの配位数との違いから、その点が固体酸点であるルイス酸点(電子対受容体)となる。また、このルイス酸点にHO(水)が結合すると、ブレンステッド酸点(プロトン供与体)となる。塩基性物質であるピリジンは、非晶質シリカ質粉末の表面のこれら酸点に結合し、強く結合したピリジンほど、加熱した際に、より高温で脱離する。非晶質シリカ質粉末の場合、結晶質に比べ構造がランダムであるため、酸強度(脱離温度)に分布が生じるが、概ね150℃〜250℃の加熱温度で脱離するピリジンがブレンステッド酸点と結合したもの、450℃〜550℃の加熱温度で脱離するピリジンがルイス酸点と結合したものと考えられる。
ピリジンを吸着させて、加熱した際に、450℃以上550℃未満の加熱時におけるピリジンの脱離量Lと、150℃以上250℃未満の加熱時におけるピリジンの脱離量Bとの比、L/Bが0.8以下であるということは、ブレンステッド酸点の量がルイス酸点の量よりも1.25倍以上多いことを意味する。このような非晶質シリカを使用した場合、後述する理由により、流動性、粘度特性、及び成形性に優れた封止材を調製することが可能となる。逆に、450℃以上550℃未満の加熱時におけるピリジンの脱離量Lと、150℃以上250℃未満の加熱時におけるピリジンの脱離量Bとの比、L/Bが0.8を超える場合、ブレンステッド酸点の量がルイス酸点の量に比べ1.25倍未満であることを意味し、流動性、粘度特性、及び成形性に優れた封止材を調製しにくくなる。
本発明による効果の発現理由を説明すれば以下のとおりである。すなわち、半導体封止材には、非晶質シリカ質粉末以外に、エポキシ樹脂、フェノール樹脂硬化剤、及び硬化促進剤が主たる成分として使用される。半導体封止材を一般的な熱硬化温度(成形温度)である150℃〜200℃程度に加熱すると、硬化促進剤によりフェノール樹脂硬化剤のプロトンが引き抜かれ、エポキシ樹脂とフェノール樹脂硬化剤とのアニオン重合連鎖反応が進行し、封止材が熱硬化していく。本発明の非晶質シリカ質粉末を使用した場合、加熱により、ブレンステッド酸点からプロトンが放出される。このプロトンはアニオン重合末端に結合し、重合連鎖反応が一時停止する結果、封止材の熱硬化が遅延するという現象が起こる。すなわち、本発明の非晶質シリカ質粉末により、封止材の熱硬化を潜在化することが可能になり、成形時の流動性、及び粘度特性に優れた封止材を調製することができる。450℃以上550℃未満の加熱時におけるピリジンの脱離量Lと、150℃以上250℃未満の加熱時におけるピリジンの脱離量Bとの比、L/Bが0.8以下の場合のみ、潜在化効果が顕著に発現する。このようなメカニズムのもと、非晶質シリカ質粉末へ潜在性を付与した事例は、これまでに存在しない。
一方、450℃以上550℃未満の加熱時におけるピリジンの脱離量Lと、150℃以上250℃未満の加熱時におけるピリジンの脱離量Bとの比、L/Bが0.8を超える場合、上述のような、非晶質シリカ質粉末のブレンステッド酸点からのプロトン放出による封止材の潜在化が発現しにくいばかりでなく、ルイス酸点に、エポキシ樹脂、あるいはフェノール樹脂中の酸素が配位結合し、逆に、非晶質シリカ質粉末の流動を阻害し、封止材の流動性、及び粘度特性が悪化してしまうため好ましくない。好ましいL/B比は、0.7以下、さらに好ましくは、0.6以下である。
非晶質シリカ質粉末からのピリジンの脱離温度、及び脱離量は以下のような手順で測定することができる。
(1)ピリジン溶液の調製:分光分析用ピリジン7.91gを500mlメスフラスコに秤取り、分光分析用n−ヘプタンで定容する。次に、このピリジン溶液1mlを200mlメスフラスコに取り、n−ヘプタンで定容する。
(2)非晶質シリカ質粉末へのピリジンの吸着:あらかじめ、大気中200℃で2時間加熱して乾燥させ、過塩素酸マグネシウム乾燥剤とともにデシケーター中で放冷しておいた非晶質シリカ質粉末4.00gを、25mlメスフラスコに精秤する。このメスフラスコに、前記ピリジン溶液20mlを入れ、3分間振り混ぜる。このメスフラスコを25℃に設定した恒温槽に入れて2時間保持し、ピリジンを非晶質シリカ質粉末に吸着させる。
(3)非晶質シリカ質粉末の洗浄:非晶質シリカ質粉末に物理的に吸着したピリジンを洗浄するため、恒温槽より取り出したメスフラスコを振り混ぜ、10分間静置し、非晶質シリカ質粉末を沈降させる。ピリジン溶液の上澄みを捨て、分光分析用n−ヘプタン約20mlを加えた後、メスフラスコを振り混ぜ、10分間静置する。上澄み液を紫外可視分光光度計の測定セルに入れ、波長190〜340nm域の吸光度を測定し、251nmのピリジンの吸収を確認する。n−ヘプタンの上澄み液にピリジンの吸収が確認されなくなるまで、このn−ヘプタンによる洗浄操作を繰り返す。ピリジンの吸収が確認されなくなったら、上澄み液を捨て、メスフラスコの上部より、10分間、100ml/分の流量で乾燥窒素ガスを吹き込みながら、非晶質シリカ質粉末を室温で乾燥させる。
(4)ピリジン脱離温度、脱離量の測定:乾燥した非晶質シリカ質粉末10mgを、ダブルショットパイロライザーの試料カップに精秤し、熱分解装置で加熱しながら、ピリジンのマススペクトルをモニターし、ピリジンの脱離温度と脱離量を測定する。ピリジンの脱離量比は、得られたプロファイルの面積比から算出することができる。
なお、物理的に吸着したピリジンの有無の確認に使用する紫外可視分光光度計を例示すれば、島津製作所社製商品名「紫外可視分光光度計 モデルUV−1800」である。測定には、石英ガラス製10mm厚のセルを使用した。
ピリジン溶液を調製するのに用いる試薬を例示すれば、和光純薬工業社製ピリジン(分光分析用グレード)、及びn−ヘプタン(分光分析用グレード)である。
また、非晶質シリカ質粉末に吸着したピリジンの脱離温度、及び脱離量の測定に使用する装置を例示すれば、熱分解装置、FRONTIER LAB社製商品名「ダブルショットパイロライザー モデルPY−2020D」、GC/MS測定装置、Agilent社製商品名「GC/MSD モデル6890/5973」である。
熱分解炉の測定条件は、昇温速度:25℃/分で50〜700℃に昇温、ITF温度:150〜300℃に昇温、測定モード:EGA TEMP PROGである。GC/MSの測定条件は、カラム:UADTM−2.5N(液相なし)0.15mmφ×2.5m、オーブン温度:300℃、注入口温度:280℃、測定モード:SIM、スプリット比:30対1、モニターイオン:m/z=52、79である。なお、モニターイオン52と79の脱離量の和をピリジンの脱離量とした。
ピリジンの脱離量は微量であるため、絶対量を厳密に定量することは難しいが、上記測定方法で測定したアバンダンス(abundance:存在率)を基にすると、450℃以上550℃未満の加熱時におけるピリジンの脱離量Lと150℃以上250℃未満の加熱時におけるピリジンの脱離量Bとの比や、150℃以上550℃未満の加熱時におけるピリジンの総脱離量Aと150℃以上250℃未満の加熱時におけるピリジンの脱離量Bとの比を、正確に求めることが可能となる。ピリジンが吸着・脱離しない場合、アバンダンスは0となり、吸着・脱離量が多いほどアバンダンスが大きくなる。本発明のような流動性、粘度特性、及び成形性の向上効果を発現させるためには、150℃以上250℃未満の加熱時におけるピリジンの脱離量アバンダンスの最大値が100以上、好ましくは200以上である必要がある。アバンダンスの最大値が100未満の場合、L/B比が所定の値を満たしていても、本発明の効果が発現しにくくなる。
なお、アバンダンスとは、上記測定法から一義的に得られる数値である。
本発明のような非晶質シリカ質粉末の流動性、粘度特性、及び成形性の向上効果は、非晶質シリカ質粉末が次の条件にあるときに助長される。すなわち、150℃以上550℃未満の加熱時におけるピリジンの総脱離量Aに占める、150℃以上250℃未満の加熱時におけるピリジンの脱離量Bの割合、(B/A)×100%が20%以上であることである。前述したように、半導体封止材の一般的な熱硬化温度(成形温度)は150℃〜200℃程度であり、250℃以上550℃未満の加熱時におけるピリジンの脱離量は、プロトン放出による半導体封止材の潜在化に寄与しにくいばかりでなく、450℃以上550℃未満の加熱時におけるピリジンの脱離量Lは、逆に、非晶質シリカ質粉末の流動を阻害し、封止材の流動性、及び粘度特性が悪化してしまうため好ましくない。このため、150℃以上550℃未満の加熱時におけるピリジンの総脱離量Aに占める、150℃以上250℃未満の加熱時におけるピリジンの脱離量Bの割合、(B/A)×100%は20%以上である方が好ましい。この割合が25%以上、より好ましくは30%以上であると、成形時の流動性、及び粘度特性向上が特に顕著となる。
さらに、本発明のような流動性、粘度特性、及び成形性の向上効果は、非晶質シリカ質粉末の比表面積が0.5〜45m/g、平均粒子径が0.1〜60μm、及び平均球形度が0.80以上の条件にあるときにさらに助長される。
非晶質シリカ質粉末の比表面積が0.5m/g未満だと、エポキシ樹脂、及びフェノール樹脂硬化剤と非晶質シリカ質粉末表面との接触面積が小さすぎ、プロトン放出による潜在化効果が発現しにくい。一方、比表面積が45m/gを超えると、非晶質シリカ質粉末が小さい粒子を多量に含むか、粒子表面の一部または全部に凹凸があることを意味し、半導体封止材を用いて半導体をパッケージングする際の封止材の粘度が上昇するため、成形性が損なわれてしまう。好ましい比表面積の範囲は、0.6〜20m/g、さらに好ましくは0.7〜10m/gである。
また、非晶質シリカ質粉末の平均粒子径が0.1μm未満でも、同様に、半導体封止材を用いて半導体をパッケージングする際の封止材の粘度が上昇するため、成形性が損なわれてしまうため好ましくない。逆に、平均粒子径が60μmを超える場合、半導体チップに傷をつけてしまう問題や、凹凸のない均質なパッケージが得られないという問題が発生してしまう。好ましい平均粒子径の範囲は、2〜55μmであり、さらに好ましい範囲は、3〜50μmの範囲である。また、最大粒子径は、196μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは128μm以下である。
さらに、本発明の非晶質シリカ質粉末の平均球形度は、0.80以上が好ましく、0.85以上がより好ましい。
本発明の非晶質シリカ質粉末の平均粒子径は、レーザー回折散乱法による粒度測定に基づいて測定する。測定機にはシーラス社製商品名「シーラスグラニュロメーター モデル920」を用い、水に非晶質シリカ質粉末を分散させ、さらに超音波ホモジナイザーで200Wの出力で1分間分散処理してから測定する。なお、粒度分布測定は、粒子径チャンネルが0.3、1、1.5、2、3、4、6、8、12、16、24、32、48、64、96、128、及び192μmにて行った。測定した粒度分布において、累積質量が50%となる粒子径が平均粒子径、累積質量が100%となる粒子径が最大粒子径である。
本発明の非晶質シリカ質粉末の比表面積は、BET法による比表面積測定に基づいて測定する。比表面積測定機として、マウンテック社製商品名「マックソーブ モデルHM−1208」を用いて測定する。
本発明の非晶質シリカ質粉末は、他の無機質粉末に混合しても、その効果を発現させることができる。無機質粉末中の本発明の非晶質シリカ質粉末の含有率は、2質量%以上であることが好ましく、さらには5質量%以上であることが好ましい。無機質粉末の種類としては、本発明以外の非晶質シリカ質粉末及び/又はアルミナ質粉末であることが好ましい。これらの粉末は単独で用いてもよく、また二種類混合してもよい。半導体封止材の熱膨張率を低くする場合や、金型の摩耗性を低減する場合には無機質粉末として非晶質シリカ質粉末が選択され、半導体封止材の熱伝導性を付与する場合には無機質粉末としてアルミナ質粉末が選択される。なお非晶質シリカ質粉末は、後記の方法で測定された非晶質率の値で95%以上であることが好ましく、97%以上がより好ましい。
本発明の非晶質シリカ質粉末は、下記方法で測定された非晶質率が95%以上であることが好ましく、97%以上がより好ましい。非晶質率は、粉末X線回折装置(例えばRIGAKU社製商品名「モデルMini Flex」)を用い、CuKα線の2θが26°〜27.5°の範囲においてX線回折分析を行い、特定回折ピークの強度比から測定する。シリカ粉末の場合、結晶質シリカは、26.7°に主ピークが存在するが、非晶質シリカではピークは存在しない。非晶質シリカと結晶質シリカが混在していると、結晶質シリカの割合に応じた26.7°のピーク高さが得られるので、結晶質シリカ標準試料のX線強度に対する試料のX線強度の比から、結晶質シリカ混在比(試料のX線回折強度/結晶質シリカのX線回折強度)を算出し、式、非晶質率(%)=(1−結晶質シリカ混在比)×100から非晶質率を求める。
本発明の非晶質シリカ質粉末、無機質粉末、及びアルミナ質粉末の平均球形度は0.80以上であることが好ましく、0.85以上がより好ましい。これによって、本発明の樹脂組成物の粘度を低下させ、成形性も向上させることができる。平均球形度は、実体顕微鏡(例えばニコン社製商品名「モデルSMZ−10型」)等にて撮影した粒子像を画像解析装置(例えばマウンテック社製商品名「MacView」)に取り込み、写真から粒子の投影面積(A)と周囲長(PM)から測定する。周囲長(PM)に対応する真円の面積を(B)とすると、その粒子の球形度はA/Bとなるので、試料の周囲長(PM)と同一の周囲長を持つ真円を想定すると、PM=2πr、B=πrであるから、B=π×(PM/2π)となり、個々の粒子の球形度は、球形度=A/B=A×4π/(PM)となる。このようにして得られた任意の粒子200個の球形度を求め、その平均値を平均球形度とした。
上記以外の球形度の測定方法として、粒子像分析装置(例えば、シスメックス社製;商品名「モデルFPIA−3000」)にて、定量的に自動計測された個々の粒子の円形度から、式:球形度=(円形度)により換算して求めることができる。
次に、本発明の非晶質シリカ質粉末の製造方法について説明する。
本発明の製造方法は、原料シリカ質粉末とAl源物質とを含む混合物を、バーナーで形成した火炎中に噴射し、非晶質シリカ質粉末を製造した後、温度60〜150℃、相対湿度60〜90%の雰囲気下で15〜30分保持することを特徴とする非晶質シリカ質粉末の製造方法である。原料シリカ質粉末とAl源物質とを含む混合物をバーナーで形成した火炎中に噴射し、原料シリカ質粉末の溶融(非晶質化)、球状化を行うとほぼ同時に、シリカ質粉末の表面にAl源物質を融着させ、−O−Si−O−Al−O−Si−O−構造を形成させた後、温度60〜150℃、相対湿度60〜90%の雰囲気下で15〜30分保持し、150℃以上250℃未満の加熱時におけるピリジンの脱離量B、および450℃以上550℃未満の加熱時におけるピリジンの脱離量Lの調整を行う。これにより、初めて、本発明の特徴を備えた非晶質シリカ質粉末を製造することができる。
原料シリカ質粉末とAl源物質とを含む混合物を火炎に噴射し、溶融、融着、球状化し、捕集する装置としては、例えばバーナーを備えた炉体に捕集装置が接続されたものが使用される。炉体は、開放型または密閉型、あるいは縦型、横型のいずれであっても良い。捕集装置には、重力沈降室、サイクロン、バッグフィルター、電気集塵機等の一つ以上が設けられ、その捕集条件を調整することによって、製造した非晶質シリカ質粉末を捕集することができる。その一例を示せば、特開平11−57451号公報、特開平11−71107号公報などである。非晶質シリカ質粉末を温度60〜150℃、相対湿度60〜90%の雰囲気下で15〜30分保持するためには、例えば、上記捕集装置に、スチームを供給するラインを設置し、所望の温度、相対湿度になるようにスチーム温度、及びスチーム供給量を調整すればよい。保持時間を調整するためには、上記捕集装置から非晶質シリカ質粉末を系外に排出する排出弁の開閉時間を所望の時間になるように調整すればよい。
原料シリカ質粉末とAl源物質とを含む混合物を、バーナーで形成した火炎中に噴射した直後は、高温火炎の影響により、−O−Si−O−Al−O−Si−O−構造の酸点のタイプは、ほとんどがルイス酸、一部が火炎形成に用いた可燃性ガスの燃焼ガスに含まれるHOが結合したブレンステッド酸に変化しており、ピリジンの吸着脱離量比、L/Bは0.8超の関係にある。したがって、本発明の製造方法のような処理をしていない非晶質シリカ質粉末では、潜在化効果による成形時の流動性、及び粘度特性が向上しない。
加湿保持の湿度が60%未満、または保持時間が15分未満であると、ルイス酸のブレンステッド酸への変化が十分でなく、ピリジン脱離量比L/Bを0.8以下にコントロールすることができない。また湿度が90%を超えるか、保持時間が30分を超えると、非晶質シリカ質粉末が凝集してしまい、半導体封止材の成形性が低下するため好ましくない。
より好ましい加湿湿度は65〜85%、加湿時間は20〜25分の範囲である。同様に、加湿温度が60℃未満だとHOが結合しにくく、ルイス酸のブレンステッド酸への変化が十分でない結果、ピリジン脱離量比L/Bを0.8以下にコントロールすることができない。一方、保持温度が150℃を超えても、温度が高すぎHOが結合しにくいため、L/Bを0.8以下にすることができない。60〜150℃の温度範囲に保持した場合のみ、L/B比を0.8以下に調整することが可能となる。より好ましい保持温度は70〜120℃、さらに好ましくは75〜100℃の範囲である。
原料シリカ質粉末には、高純度珪石、高純度珪砂、石英、水晶など天然に産出するシリカ含有鉱物の粉末や、沈降シリカ、シリカゲルなど合成法により製造された高純度シリカ粉末などを使用することができるが、コストや入手のしやすさを考慮すると、珪石粉末が最も好ましい。珪石粉末は、振動ミル、ボールミルなどの粉砕機で粉砕された、様々な粒子径のものが市販されており、所望の非晶質シリカ質粉末の粒子径が得られるように、適宜粒子径を選択すればよい。
本発明において、Al源物質は酸化アルミニウム粉末であることが好ましい。Al源物質としては、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、硝酸アルミニウム、塩化アルミニウム、アルミニウム有機化合物などが挙げられる。なかでも、酸化アルミニウムが原料シリカ質粉末の融点と近いため、バーナーから噴射した際に原料シリカ質粉末の表面に融着しやすく、不純物含有率も少ないため最も好ましい。
また、酸化アルミニウム粉末の平均粒子径は0.01〜10μmであることが好ましい。平均粒子径が0.01μm未満だと粉末が凝集しやすく、シリカ質粉末と融着した際の組成が不均質になる傾向にあり、同様に10μmを超えてもシリカ質粉末と融着した際の組成が不均質になる。好ましい平均粒子径の範囲は、0.03〜8μm、さらに好ましくは0.05〜5μmである。
また、本発明の非晶質シリカ質粉末中のAlの含有率は0.1〜20質量%であることが好ましい。Alの含有率が0.1質量%未満だと、酸点の増加が十分でなく、逆に20質量%を超えると、非晶質シリカ質粉末の熱膨張率が大きくなりすぎ、本来の半導体封止材の機能に悪影響を与えてしまう。好ましいAlの含有率は0.15〜18質量%、さらに好ましくは0.2〜15質量%である。
本発明の非晶質シリカ質粉末のAl含有率(酸化物換算)は原子吸光分析法を用いて、下記のような手順で測定することができる。すなわち、非晶質シリカ質粉末1gを白金皿に精秤し、試薬特級フッ化水素酸、及び試薬特級過塩素酸をそれぞれ20ml、及び1ml加える。その白金皿を300℃に加熱されたサンドバス上に15分間静置してから室温まで冷却し、25mlメスフラスコに移しかえ純水で定容する。この溶液のAl量を、原子吸光光度計を用い検量線法により定量する。そのAl量をAlに換算し非晶質シリカ質粉末中の含有率を算出する。原子吸光光度計を例示すれば、日本ジャーレルアッシュ社製商品名「原子吸光光度計 モデルAA−969」である。検量線を作成するのに用いる標準液を例示すれば、関東化学社製原子吸光用Al標準液(濃度1000ppm)である。なお、測定の際のフレームにはアセチレン−亜酸化窒素フレームを用い、波長309.3nmにおける吸光度を測定して定量する。
なお、本発明において、非晶質シリカ質粉末にピリジンを吸着、加熱脱離させた際のピリジンの脱離量、及び脱離温度は、原料シリカ質粉末の表面に融着させるAl源物質のサイズ、量、加湿保持条件、比表面積、平均粒子径などによって調整が可能である。
非晶質シリカ質粉末の比表面積、及び平均粒子径は、原料シリカ質粉末の粒度構成や火炎温度などによって調整が可能である。また、平均球形度、及び非晶質率は原料シリカ質粉末の火炎への供給量や火炎温度などによって調整可能である。さらには、融着させたAl源物質のサイズ、量、加湿保持条件、比表面積、平均粒子径などが異なる非晶質シリカ質粉末を種々製造しておき、それらの2種以上を適宜混合することによって、ピリジンを吸着、脱離させた際のピリジンの脱離量、脱離温度、比表面積、平均粒子径などが更に特定された非晶質シリカ質粉末を製造することもできる。
本発明の樹脂組成物は、本発明の非晶質シリカ質粉末又は本発明の無機質粉末を樹脂中に含有する樹脂組成物である。樹脂組成物中の非晶質シリカ質粉末又は無機質粉末の含有率は10〜95質量%であり、さらに好ましくは30〜90質量%である。
樹脂としては、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル、フッ素樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド等のポリアミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリフェニレンスルフィド、芳香族ポリエステル、ポリスルホン、液晶ポリマー、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネイト、マレイミド変成樹脂、ABS樹脂、AAS(アクリロニトリルーアクリルゴム・スチレン)樹脂、AES(アクリロニトリル・エチレン・プロピレン・ジエンゴム−スチレン)樹脂等を使用することができる。
これらの中、半導体封止材用の樹脂としては、1分子中にエポキシ基を2個以上有するエポキシ樹脂が好ましい。それを例示すれば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノール類とアルデヒド類のノボラック樹脂をエポキシ化したもの、ビスフェノールA、ビスフェノールF及びビスフェノールSなどのグリシジルエーテル、フタル酸やダイマー酸などの多塩基酸とエポクロルヒドリンとの反応により得られるグリシジルエステル酸エポキシ樹脂、線状脂肪族エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、アルキル変性多官能エポキシ樹脂、β−ナフトールノボラック型エオキシ樹脂、1,6−ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、2,7−ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、ビスヒドロキシビフェニル型エポキシ樹脂、更には難燃性を付与するために臭素などのハロゲンを導入したエポキシ樹脂等である。中でも、耐湿性や耐ハンダリフロー性の点からは、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスヒドロキシビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格のエポキシ樹脂等が好適である。
本発明で使用するエポキシ樹脂は、エポキシ樹脂の硬化剤、又はエポキシ樹脂の硬化剤とエポキシ樹脂の硬化促進剤を含むものである。エポキシ樹脂の硬化剤としては、例えばフェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシノール、クロロフェノール、t−ブチルフェノール、ノニルフェノール、イソプロピルフェノール、及びオクチルフェノールからなる群から選ばれた1種又は2種以上の混合物をホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド又はパラキシレンとともに酸化触媒下で反応させて得られるノボラック型樹脂、ポリパラヒドロキシスチレン樹脂、ビスフェノールAやビスフェノールS等のビスフェノール化合物、ピロガロールやフロログルシノール等の3官能フェノール類、無水マレイン酸、無水フタル酸や無水ピロメリット酸等の酸無水物、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン等の芳香族アミン等を挙げることができる。
また、エポキシ樹脂と硬化剤との反応を促進させるためには、例えばトリフェニルホスフィン、ベンジルジメチルアミン、2−メチルイミダゾール等の硬化促進剤を使用することができる。
本発明の樹脂組成物には、更に以下の成分を必要に応じて配合することができる。すなわち、低応力化剤として、シリコーンゴム、ポリサルファイドゴム、アクリル系ゴム、ブタジエン系ゴム、スチレン系ブロックコポリマーや飽和型エラストマー等のゴム状物質、各種熱可塑性樹脂、シリコーン樹脂等の樹脂状物質、更にはエポキシ樹脂、フェノール樹脂の一部又は全部をアミノシリコーン、エポキシシリコーン、アルコキシシリコーンなどで変性した樹脂などが挙げられる。シランカップリング剤として、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン等の疎水性シラン化合物やメルカプトシランなどが挙げられる。表面処理剤として、Zrキレート、チタネートカップリング剤、アルミニウム系カップリング剤などが挙げられる。難燃助剤として、Sb、Sb、Sbなどが挙げられる。難燃剤として、ハロゲン化エポキシ樹脂やリン化合物などが挙げられる。着色剤として、カーボンブラック、酸化鉄、染料、顔料などが挙げられる。更には離型剤として、天然ワックス類、合成ワックス類、直鎖脂肪酸の金属塩、酸アミド類、エステル類、パラフィンなどが挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、上記各材料の所定量をブレンダーやヘンシェルミキサー等によりブレンドした後、加熱ロール、ニーダー、一軸又は二軸押し出し機等により混練したものを冷却後、粉砕することによって製造することができる。
本発明の半導体封止材は、樹脂組成物がエポキシ樹脂を含有するものであり、エポキシ樹脂の硬化剤とエポキシ樹脂の硬化促進剤とを含む組成物からなるものである。
本発明の半導体封止材を用いて半導体を封止するには、トランスファーモールド法、真空印刷モールド法等の常套の成形手段が採用される。
以下、本発明の実施例によりさらに詳細に説明するが、これらに限定して解釈されるものではない。
実施例1〜10及び比較例1〜8
本発明の非晶質シリカ質粉末の製造に用いた原料は、キンセイマテック社製結晶シリカ粉末(SiO含有率99.9質量%)、日本軽金属社製アルミナ粉末、及び水酸化アルミニウム粉末を使用した。各粉末の粉砕、分級を行うことにより粒度調整を行い、平均粒子径の異なる、種々の原料シリカ質粉末、及びAl源物質を準備した。これを、特開平11−57451号公報に記載された装置および、これらの捕集装置に、スチームを発生させるボイラー、及びスチームを供給するラインを設置し、所望の温度、及び相対湿度になるようにスチーム温度、及びスチーム供給量を調整できるようにした。本装置を用いて、上記原料を火炎中で溶融、融着、球状化、加湿保持処理し、表1及び表2に示される種々の非晶質シリカ質粉末を製造した。また、これらの粉末を適宜配合して表3及び表4に示される非晶質シリカ質粉末、及び無機質粉末を製造した。
なお、非晶質シリカ質粉末にピリジンを吸着、脱離させた際のピリジンの脱離量、及び脱離温度は、原料シリカ質粉末の表面に融着させるAl源物質のサイズ、量、加湿保持条件、比表面積、平均粒子径などを変更することによって調整した。
非晶質シリカ質粉末の比表面積、及び平均粒子径は、原料シリカ質粉末の粒度構成や火炎温度などによって調整し、非晶質シリカ質粉末の平均球形度、及び非晶質率は原料シリカ質粉末の火炎への供給量や火炎温度などによって調整した。なお、火炎の形成には、LPG、及び酸素ガスを用い、原料粉末をバーナーまで搬送するキャリアガスにも酸素ガスを使用した。この火炎の最高温度は約2000℃〜2300℃の範囲であった。
非晶質シリカ質粉末へのピリジンの吸着、および非晶質シリカ質粉末からのピリジンの脱離温度と脱離量の測定については、段落(0014)に記載の方法で行った。
得られた非晶質シリカ質粉末の非晶質率はいずれも99.5%以上であった。これらの粉末の比表面積、平均粒子径、平均球形度、ピリジン脱離温度、及び脱離量を測定し、450℃以上550℃未満の加熱時におけるピリジンの脱離量Lと、150℃以上250℃未満の加熱時におけるピリジンの脱離量Bとの比L/B、および150℃以上550℃未満の加熱時におけるピリジンの総脱離量Aに占める、150℃以上250℃未満の加熱時におけるピリジンの脱離量Bの割合(B/A)×100%を算出した。結果を表3及び表4に示した。
得られた非晶質シリカ質粉末、及び無機質粉末の半導体封止材の充填材としての特性を評価した。すなわち、各粉末87.8部(質量部、以下同じ)に対し、ビフェニル型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製YX−4000H)5.9部、フェノールアラルキル樹脂(三井化学社製XLC−LL)5.1部、トリフェニルホスフィン0.2部、エポキシシランカップリング剤0.6部、カーボンブラック0.1部、及びカルナバワックス0.3部を加え、ヘンシェルミキサーにてドライブレンドした。その後、同方向噛み合い二軸押出混練機(スクリュー径D=25mm、ニーディングディスク長10Dmm、パドル回転数50〜120rpm、吐出量2.5kg/Hr、混練物温度99〜100℃)で加熱混練した。混練物(吐出物)をプレス機にてプレスして冷却した後、粉砕して半導体封止材を製造した。得られた半導体封止材の粘度特性(キュラストメータートルク)、成形性(ワイヤー変形率)及び流動性(スパイラルフロー)を以下に従って評価した。
それらの結果を表3及び表4に示した。
(1)粘度特性(キュラストメータートルク)
上記で得られた半導体封止材の粘度特性を次のようにして測定した。キュラストメーター(例えばJSRトレーディング社製商品名「キュラストメーター モデル3P−S型」)を用い、半導体封止材を110℃に加熱した際の30秒後のトルクを粘度指数とした。この値が小さいほど、粘度特性が良好であることを示す。
(2)成形性(ワイヤー変形率)
上記で得られた半導体封止材の成形性をつぎのようにして測定した。BGA(Ball Grid Array)用基板に、ダイアタッチフィルムを介して、サイズ8mm×8mm×0.3mmの模擬半導体素子を2枚重ね、金ワイヤーで接続した。その後、各半導体封止材を使用し、トランスファー成形機を用いて、パッケージサイズ38mm×38mm×1.0mmに成形後、175℃で8時間アフターキュアし、BGA型半導体を作製した。半導体の金ワイヤーの部分を軟X線透過装置で観察し、金ワイヤー変形率を測定した。金ワイヤー変形率は、封止前のワイヤー最短距離Xおよび、封止後のワイヤーの最大変位量Yを測定し、(Y/X)×100(%)として求めた。この値は12本の金ワイヤー変形率の平均値とした。なお、金ワイヤーの径はφ30μm、平均長さは5mmである。トランスファー成形条件は、金型温度175℃、成形圧力7.4MPa、及び保圧時間90秒とした。この値が小さいほど、ワイヤー変形量が小さく、成形性が良好であることを示す。
(3)流動性(スパイラルフロー)
EMMI−I−66(Epoxy Molding Material Institute;Society of Plastic Industry)に準拠したスパイラルフロー測定用金型を取り付けたトランスファー成形機を用い、各半導体封止材のスパイラルフロー値を測定した。なお、トランスファー成形条件は、金型温度175℃、成形圧力7.4MPa、及び保圧時間120秒とした。この値が大きいほど、流動性が良好であることを示す。
Figure 2009139425
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実施例と比較例の対比から明らかなように、本発明の非晶質シリカ質粉末によれば、比較例よりも流動性、粘度特性、及び成形性に優れた樹脂組成物、特に半導体封止材を調製することができる。
本発明の非晶質シリカ質粉末は、自動車、携帯電子機器、パソコン、家庭電化製品等に使用される半導体封止材、半導体が搭載される積層板などの充填材として使用される。また、本発明の樹脂組成物は、半導体封止材の他に、ガラス織布、ガラス不織布、及びその他有機基材に含浸硬化させてなる、例えばプリント基板用のプリプレグや、各種エンジニアプラスチックス等として使用できる。

なお、2008年5月16日に出願された日本特許出願2008−129122号の明細書、特許請求の範囲、及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

Claims (9)

  1. 非晶質シリカ質粉末にピリジンを吸着させた後の、450℃以上550℃未満の加熱時におけるピリジンの脱離量Lと、150℃以上250℃未満の加熱時におけるピリジンの脱離量Bとの比、L/Bが0.8以下であることを特徴とする非晶質シリカ質粉末。
  2. 非晶質シリカ質粉末にピリジンを吸着させた後の、150℃以上550℃未満の加熱時におけるピリジンの総脱離量Aに占める、150℃以上250℃未満の加熱時におけるピリジンの脱離量Bの割合、(B/A)×100%が20%以上である請求項1に記載の非晶質シリカ質粉末。
  3. 比表面積が0.5〜45m/g、平均粒子径が0.1〜60μm、平均球形度が0.80以上である請求項1又は2に記載の非晶質シリカ質粉末。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の非晶質シリカ質粉末を含有する無機質粉末。
  5. 無機質粉末が、本発明以外の非晶質シリカ質粉末及び/又はアルミナ質粉末である請求項4に記載の無機質粉末。
  6. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の非晶質シリカ質粉末の製造方法であって、
    原料シリカ質粉末とAl源物質とを含む混合物を、バーナーで形成した火炎中に噴射し、非晶質シリカ質粉末を製造した後、温度60〜150℃、相対湿度60〜90%の雰囲気下で15〜30分保持することを特徴とする非晶質シリカ質粉末の製造方法。
  7. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の非晶質シリカ質粉末又は無機質粉末を含有する樹脂組成物。
  8. 樹脂組成物の樹脂がエポキシ樹脂である請求項7に記載の樹脂組成物。
  9. 請求項7又は8に記載の樹脂組成物を用いた半導体封止材。
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