JP6812093B2 - 無機充填材粒子及びそれを用いた立体造形用樹脂組成物 - Google Patents

無機充填材粒子及びそれを用いた立体造形用樹脂組成物 Download PDF

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Description

本発明は、無機充填材粒子及びそれを用いた立体造形用樹脂組成物に関する。
従来、樹脂材料等を積層させて立体造形物を得る方法が知られている。例えば光造形法、粉末床溶融焼結法、熱溶解積層(Fused deposition modeling:FDM)法等種々の方法が提案され実用化されている(例えば特許文献1参照)。
なかでも光造形法は、細やかな造形や正確なサイズ表現に優れており、広く普及している。光造形法は以下のようにして立体造形物を作製するものである。まず液状の光硬化性樹脂を満たした槽内に造形ステージを設け、造形ステージ上の光硬化性樹脂に紫外線レーザー等の活性エネルギー線を照射して所望のパターンの硬化層を形成する。このようにして硬化層を1層形成すると造形ステージを1層分だけ下げて、硬化層上に未硬化の光硬化性樹脂を導入し、同様にして活性エネルギー線を光硬化性樹脂に照射して前記硬化層上に新たな硬化層を積み上げる。この操作を繰り返すことにより、所定の立体造形物を得る。また、粉末焼結法は、樹脂、金属、セラミックスまたはガラスの粉末を満たした槽内に造形ステージを設け、造形ステージ上の粉末に活性エネルギー線を照射し、軟化変形にて所望のパターンの硬化層を形成するものである。
上記の方法により得られた立体造形物には、用途によっては高い機械的強度が求められる。特許文献1では、樹脂組成物中に無機充填材粒子を含有させることにより、得られる立体造形物の機械的強度(機械的剛性)が向上することが記載されている。
特開平7−26060号公報
立体造形物の機械的強度を向上させるためには、樹脂組成物中における無機充填材粒子の配合量を多くする必要がある。しかしながら、その場合、樹脂組成物の粘度が著しく上昇して流動性が低下することから、立体造形物の製造が困難になるという問題がある。
以上に鑑み、本発明は、樹脂組成物中に配合した場合の粘度上昇を抑制できる無機充填材粒子を提供することを目的とする。
本発明の無機充填材粒子は、ガラス粒子と、ガラス粒子の表面を被覆する平均粒子径D50が1μm未満の無機微粒子からなることを特徴とする。
ガラス粒子の表面が無機微粒子により被覆されてなることにより、ガラス粒子の表面に凹凸が形成された状態となる。ここで、当該凹凸は非常に微細であるため、本発明の無機充填材粒子を樹脂と混合した場合、樹脂が凹部にほとんど入り込まず、実質的に凸部のみに接触する。結果として、無機充填材粒子と樹脂との接触面積が低減することから、両者の界面に発生する摩擦が小さくなり、樹脂組成物の粘度上昇が抑制される。従って、本発明の無機充填材粒子を樹脂中に多量に含有させた場合であっても、樹脂組成物の流動性に優れ、立体造形物の製造を良好に行うことができる。
なお、ガラス粒子の表面を無機微粒子により被覆することにより、ガラス粒子自体が樹脂等の材料と接触しにくくなるため、充填材としての化学的耐久性が向上しやすくなる。また、ガラス粒子からのアルカリ金属成分等の流出を抑制することが可能となる。
本発明の無機充填材粒子において、ガラス粒子の表面に無機微粒子が結着していることが好ましい。このようにすれば、ガラス粒子と無機微粒子が強固に接合され、無機微粒子がガラス粒子表面から脱離しにくくなる。なお、ガラス粒子の表面に無機微粒子が結着した無機充填材粒子は、ガラス粒子表面に無機充填材粒子を付着させた後、ガラス粒子の軟化点付近の温度で熱処理を行うことにより作製することができる。このようにすれば、軟化したガラス粒子表面に無機充填材粒子がめり込むため、両者を結着させることができる。
本発明の無機充填材粒子において、無機微粒子の軟化点がガラス粒子の軟化点より100℃以上高いことが好ましい。このようにすれば、熱処理により無機微粒子をガラス粒子表面に結着する際に、無機微粒子が軟化変形または変質することを抑制できる。
本発明の無機充填材粒子において、無機微粒子の比表面積が1m/g以上であることが好ましい。このようにすれば、無機微粒子の平均粒子径が小さくなり、ガラス粒子表面に微細な凹凸を形成しやすくなる。
本発明の無機充填材粒子において、無機微粒子が、SiO、Al、MgO、CaO、BaO、ZnO、ZrO及びTiOから選択される少なくとも1種であることが好ましい。これらの無機微粒子は軟化点が高いため、上述の方法によりガラス粒子表面に結着させやすい。
本発明の無機充填材粒子において、ガラス粒子の平均粒子径D50が1μm以上であることが好ましい。
本発明の無機充填材粒子において、ガラス粒子が略球状であることが好ましい。このようにすれば、ガラス粒子、さらには無機充填材粒子の比表面積が小さくなるため、樹脂組成物の粘度上昇を抑制することができる。
本発明の無機充填材粒子において、ガラス粒子100質量部に対して、無機微粒子を0.1質量部以上含有することが好ましい。
本発明の無機充填材粒子の製造方法は、上記の無機充填材粒子を製造するための方法であって、ガラス粒子と無機微粒子を混合した後、ガラス粉末の軟化点±100℃の温度範囲で熱処理することを特徴とする。
本発明の立体造形用樹脂組成物は、上記の無機充填材粒子と、硬化性樹脂を含有することを特徴とする。
本発明の立体造形物の製造方法は、樹脂組成物からなる液状層に選択的に活性エネルギー光線を照射して所定のパターンを有する硬化層を形成し、前記硬化層上に新たな液状層を形成した後に活性エネルギー線を照射して前記硬化層と連続した所定パターンを有する新たな硬化層を形成し、所定の立体造形物が得られるまで前記硬化層の積層を繰り返す立体造形物の製造方法であって、樹脂組成物として、上記の立体造形用樹脂組成物を使用することを特徴とする。
本発明によれば、樹脂組成物中に配合した場合の粘度上昇を抑制できる無機充填材粒子を提供することができる。
本発明の無機充填材粒子は、ガラス粒子と、ガラス粒子の表面を被覆する無機微粒子からなることを特徴とする。
ガラス粒子の平均粒子径D50は1μm以上、1.5μm以上、2μm以上、特に2.5μm以上であることが好ましい。ガラス粒子の平均粒子径D50が小さすぎると、本発明の無機充填材粒子を樹脂と混合した場合、樹脂組成物の流動性が低下したり、無機充填材粒子と樹脂との界面に存在する泡(界面泡)が抜けにくくなる。一方、ガラス粒子の平均粒子径D50が大きすぎると、樹脂組成物中における無機充填材粒子の充填率が低下しやすくなるため、500μm以下、100μm以下、50μm以下、特に20μm以下であることが好ましい。
なお本発明において、平均粒子径D50は一次粒子のメジアン径での50%体積累積径を示し、レーザー回折式粒度分布測定装置により測定された値をいう。
ガラス粒子の形状は特に限定されないが、略球状であることが好ましい。このようにすれば、ガラス粒子、さらには無機充填材粒子の比表面積が小さくなるため、樹脂組成物の粘度上昇を抑制することができる。なお、略球形のガラス粒子は、例えば、バルク状ガラスを粉砕した後、火炎研磨(ファイアポリッシュ)を行うことにより作製することができる。
ガラス粒子の軟化点は1000℃以下、900℃以下、特に800℃以下であることが好ましい。ガラス粒子の軟化点が高すぎると、火炎研磨による球状化が困難になる傾向がある。また、熱処理によりガラス粒子表面に無機微粒子を結着させる際に、無機微粒子が軟化変形または変質するおそれがある。一方、ガラス粒子の軟化点の下限は特に限定されないが、現実的には250℃以上、特に300℃以上である。
ガラス粒子の結晶化開始温度は、軟化点より100℃以上、150℃以上、特に200℃以上高いことが好ましい。このようにすれば、ガラス粒子の軟化流動時に結晶が析出しにくくなるため、火炎研磨による球状化が容易になる。また、熱処理によりガラス粒子表面に無機微粒子を結着させることが容易になる。また、同様の理由から、ガラス粒子の液相粘度logηは0.8以上、0.9以上、特に1.0以上であることが好ましい。
ガラス粒子の密度は2.4〜7g/cm、2.5〜6g/cm、特に2.6〜5g/cmであることが好ましい。ガラス粒子の密度が低すぎると、軟化点が高くなる傾向があり、火炎研磨等による球状化が困難になる傾向がある。一方、ガラス粒子の密度が大きすぎると、光造形法を適用した場合に樹脂組成物中で無機充填材粒子が沈降分離しやすくなる。
ガラス粒子の波長400nmにおける光透過率は、5%以上、10%以上、30%以上、50%以上、70%以上、特に80%以上であることが好ましい。ガラス粉末の波長400nmにおける光透過率が低すぎると、光造形法を適用した場合に、活性エネルギー線が無機充填材粒子により遮蔽されやすく、樹脂組成物全体にわたって活性エネルギー線が照射されにくくなる。
ガラス粒子としては、例えば、組成としてSiO、Al、B及びPから選択される少なくとも1種を含有するガラスを使用することができる。具体的には、SiO−B−R’O(R’はアルカリ金属元素)系ガラス、SiO−Al−RO(Rはアルカリ土類金属元素)系ガラス、SiO−Al−R’O−RO系ガラス、SiO−Al−B−R’O系ガラス、SiO−Al−B−R’O−RO系ガラス、SiO−R’O系ガラス、SiO−R’O−RO系ガラス等を使用することができる。以下、ガラス粒子における各成分の含有量の好ましい範囲について説明する。なお、以下の説明において、特に断りのない限り「%」は「質量%」を意味する。
耐失透性に優れた無機充填材粒子を得る観点からは、SiO、Al、B及びPを合量で1%以上、5%以上、特に10%以上含有させることが好ましい。ただし、これらの成分は密度を低下させる成分であるため、高密度の立体造形物を得る場合は、合量で50%以下、40%以下、特に30%以下であることが好ましい。
ガラス粒子として密度の高いものを使用することにより、得られる立体造形物に重厚感を持たせることができる。ガラス粒子の密度を高める観点からは、ガラス組成として、Ba、La、Gd、Ta、Nb、W、Bi及びTe等の比較的原子量の大きい元素を含有することが好ましい。例えば、これらの酸化物の含有量を以下の通り規制することが好ましい。
BaOの含有量は1%以上、10%以上、20%以上、特に30%以上であることが好ましい。BaOの含有量が多すぎると、失透しやすくなり、ガラス化が困難となる傾向があるため、60%以下、特に50%以下であることが好ましい。
La+Gd+Ta+Nb+WO+Bi+TeOの含有量は1%以上、10%以上、特に20%以上であることが好ましい。ただし、これらの成分の含有量が多すぎると、原料コストが高くなる傾向があるため、80%以下、70%以下、特に60%以下が好ましい。なお、「La+Gd+Ta+Nb+WO+Bi+TeO」は、これらの各成分の含有量の合量を意味する。
立体造形物の意匠性の観点から、ガラス粒子の屈折率を高めたい場合は、屈折率向上の効果が高いTiOを含有させることが好ましい。TiOの含有量は0.1%以上、1%以上、5%以上、10%以上、特に30%以上であることが好ましい。ただし、TiOの含有量が多すぎると、光透過率が低下して意匠性を損なうおそれがあるため、上限は50%以下、特に45%以下であることが好ましい。なお、TiOはFeと錯体を形成することにより光透過率を顕著に低下させる傾向がある。そのため、Feは0.1%以下、特に実質的に含有しないことが好ましい。ここで、「実質的に含有しない」とは、積極的に原料として含有させないことを意味し、不可避的不純物の含有を排除するものではない。
Sb及びCeOはFe成分に起因する光透過率低下を抑制する効果がある。Sb及びCeOの含有量は、合量で0.01〜1%、特に0.1〜0.8%であることが好ましい。これらの成分の含有量が少なすぎると上記効果が得られにくくなり、一方、多すぎるとむしろ光透過率が低下しやすくなったり、成形時に失透しやすくなる。なお、Sb及びCeOの各々の含有量も上記範囲内であることが好ましい。
また、NiO、Cr及びCuOも光透過率低下の原因となるため、その含有量は合量で1%以下、0.75%以下、特に0.5%以下であることが好ましい。
NaO、KO及びLiOの含有量は合量で5%以下、2.5%以下、特に1%以下であることが好ましい。これらの成分の含有量を上記のように規制すれば、樹脂硬化時におけるアルカリ成分の蒸発を抑制できる。また、化学耐久性の低下を抑制できる。
また環境上の理由から、フッ素、鉛、アンチモン、ヒ素、塩素及び硫黄の含有量は合量で1%以下、0.5%以下、特に0.1%以下であることが好ましい。
無機微粒子の平均粒子径D50は1μm未満であり、200nm以下、100nm以下、50nm以下、特に20nm以下であることが好ましい。無機微粒子の平均粒子径D50が大きすぎると、ガラス粒子表面に微細な凹凸を形成できず、樹脂組成物の粘度上昇を抑制する効果が得られにくくなる。また、光造形法を適用した場合、無機充填材粒子表面での光散乱が過剰となり、樹脂組成物内部に活性エネルギー線が十分に照射されにくくなるため、樹脂組成物の硬化が不十分になるおそれがある。
無機微粒子の比表面積は1m/g以上、5m/g以上、10m/g以上、20m/g以上、特に30m/g以上であることが好ましい。無機微粒子の比表面積が小さすぎると、平均粒子径D50が大きくなってガラス粒子表面に微細な凹凸を形成しにくくなる。
なお、無機微粒子はガラス粉末の表面に結着していることが好ましい。具体的には、後述するように、ガラス粒子表面に無機充填材粒子を付着させた後、ガラス粒子の軟化点付近の温度で熱処理を行うことにより、ガラス粒子表面に無機充填材粒子をめり込ませて、両者を結着させることが好ましい。このようにすれば、ガラス粒子と無機微粒子が強固に接合され、無機微粒子がガラス粒子表面から脱離しにくくなる。
無機微粒子の軟化点は、ガラス粒子の軟化点より100℃以上、150℃以上、特に200℃以上高いことが好ましい。このようにすれば、熱処理により無機微粒子をガラス粒子表面に結着する際に、無機微粒子が軟化変形または変質することを抑制できる。
無機微粒子の具体例としてはSiO、Al、MgO、CaO、BaO、ZnO、ZrO、TiO等の酸化物が挙げられる。これらの無機微粒子は軟化点が高いため、熱処理によりガラス粒子表面に強固に結着しやすい。なかでも、化学耐久性の点からSiO、Al3、ZrOが好ましい。
本発明の無機充填材粒子において、無機微粒子の含有量はガラス粒子100質量部に対して0.1質量部以上、0.5質量部以上、特に1質量部以上であることが好ましい。無機微粒子の含有量が少なすぎると、ガラス粒子表面に微細な凹凸を形成しにくくなる。一方、無機微粒子の含有量が多すぎると、ガラス粒子表面の被覆に寄与しない無機微粒子粉末が発生するため、5質量部以下、4質量部以下、特に3質量以下であることが好ましい。
なお、上述した本発明の効果を十分に得るためには、無機充填材粒子において、ガラス粒子表面に対する無機微粒子の被覆面積の割合は、10%以上、30%以上、50%以上、70%以上、特に90%以上であることが好ましい。
本発明の無機充填材粒子は、例えばガラス粒子表面に無機微粒子を付着させた状態で熱処理することにより作製することができる。熱処理によりガラス粒子の表面が軟化するため、無機微粒子をガラス粒子表面にめり込ませて結着させることができる。ここで、熱処理温度は、ガラス粒子の軟化点±100℃の範囲であることが好ましく、ガラス粒子の軟化点±80℃の範囲であることがより好ましく、ガラス粒子の軟化点±50℃の範囲であることがさらに好ましい。熱処理温度が低すぎると、ガラス粒子が十分に軟化しないため、無機微粒子を結着させにくくなる。一方、熱処理温度が高すぎると、ガラス粒子の軟化が過剰になり、無機微粒子がガラス粒子内部に埋没するおそれがある。その結果、ガラス粒子表面に微細な凹凸を形成しにくくなる。
無機充填材粒子の比表面積は0.1〜5m/g、0.5〜4m/g、特に0.75〜3m/gであることが好ましい。無機充填材粒子の比表面積が小さすぎると、粒子径が大きいか、あるいは表面の微細な凹凸の形成が不十分な傾向があり、樹脂組成物の流動性が低下しやすくなる。一方、無機充填材粒子の比表面積が大きすぎると、かえって樹脂組成物の流動性が低下したり、無機充填材粒子と樹脂との界面に存在する泡が抜けにくくなる。
無機充填材粒子は、表面がシランカップリング剤によって処理されていることが好ましい。このようにすれば、硬化後の樹脂組成物において、無機充填材粒子と樹脂との結合力を高めることができ、より機械的強度に優れた立体造形物を得ることが可能になる。シランカップリング剤としては、例えばアミノシラン、エポキシシラン、アクリルシラン等が好ましい。なおシランカップリング剤は、用いる硬化性樹脂に応じて適宜選択すればよく、例えば光硬化性樹脂としてビニル系不飽和化合物を用いる場合にはアクリルシラン系シランカップリング剤、エポキシ系化合物を用いる場合にはエポキシシラン系シランカップリング剤を用いることが好ましい。
本発明の立体造形用樹脂組成物は、硬化性樹脂と、上記の無機充填材粒子とを含有する。各々の含有量割合は、体積%で、硬化性樹脂 10〜99%、無機充填材粒子 1〜90%であることが好ましい。より好ましくは、硬化性樹脂が35〜95%、40〜90%、特に45〜85%であり、無機充填材粒子が5〜65%、10〜60%、特に15〜55%である。無機充填材粒子の含有量が少なすぎると、得られる立体造形物の機械的強度向上の効果が得られにくくなる。一方、無機充填材粒子の含有量が多すぎる場合は、各無機充填材粒子おける硬化性樹脂との接触面積が小さくなり、得られる立体造形物の機械的強度がかえって低くなる傾向がある。また光造形法の場合は、樹脂組成物の粘度が高くなり過ぎて、造形ステージ上に新たな液状層を形成しにくくなる等の不具合が発生しやすくなる。
本発明の無機充填材粒子は特に光造形法の場合にその効果を享受しやすいため、硬化性樹脂としては光硬化性樹脂(液状の光硬化性樹脂)を用いることが好ましい。
光硬化性樹脂としては、重合性のビニル系化合物、エポキシ系化合物等種々の樹脂を選択することができる。また単官能性化合物や多官能性化合物のモノマーやオリゴマーが用いられる。これらの単官能性化合物、多官能性化合物は、特に限定されるものではない。例えば、以下に光硬化性樹脂の代表的なものを挙げる。
重合性のビニル系化合物の単官能性化合物としては、イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、ジンクロペンテニルアクリレート、ボルニルアクリレート、ボルニルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、プロピレングリコールアクリレート、ビニルピロリドン、アクリルアミド、酢酸ビニル、スチレン等が挙げられる。また多官能性化合物としては、トリメチロールプロパントリアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジシクロペンテニルジアクリレート、ポリエステルジアクリレート、ジアリルフタレート等が挙げられる。これらの単官能性化合物や多官能性化合物の1種以上を単独または混合物の形で使用することができる。
ビニル系化合物の重合開始剤としては、光重合開始剤が用いられる。光重合開始剤としては、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、キサントン、フルオレノン、ベンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、ミヒラーケトン等が代表的なものとして挙げることができ、これらの開始剤を1種または2種以上組み合わせて使用することができる。必要に応じてアミン系化合物等の増感剤を併用することも可能である。これらの重合開始剤の使用量は、ビニル系化合物に対してそれぞれ0.1〜10質量%であることが好ましい。
エポキシ系化合物としては、水素添加ビスフェノールAジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−m−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート等が挙げられる。これらのエポキシ系化合物を用いる場合には、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート等のエネルギー活性カチオン開始剤を用いることができる。
さらに光硬化性樹脂には、レベリング剤、界面活性剤、有機高分子化合物、有機可塑剤等を必要に応じて添加してもよい。
次に、本発明の立体造形物の製造方法の一例を説明する。具体的には、光硬化性樹脂を含む樹脂組成物を用いた立体造形物の製造方法について説明する。なお樹脂組成物は既述の通りであり、ここでは説明を省略する。
まず光硬化性樹脂組成物からなる1層の液状層を準備する。例えば液状の光硬化性樹脂組成物を満たした槽内に造形用ステージを設け、ステージ上面が液面から所望の深さ(例えば0.2mm程度)となるように位置させる。このようにすることで、ステージ上に液状層を準備することができる。
次に、この液状層に活性エネルギー線、例えば紫外線レーザーを照射して光硬化性樹脂を硬化させ、所定のパターンを有する硬化層を形成する。なお活性エネルギー線としては、紫外線の他に、可視光線、赤外線等のレーザー光を用いることができる。
続いて、形成した硬化層上に、光硬化性樹脂組成物からなる新たな液状層を準備する。例えば、前記した造形用ステージを1層分下降させることにより、硬化層上に光硬化性樹脂を導入し、新たな液状層を準備することができる。
その後、硬化層上に準備した新たな液状層に活性エネルギー線を照射して、前記硬化層と連続した新たな硬化層を形成する。
以上の操作を繰り返すことによって硬化層を連続的に積層し、所定の立体造形物を得る。
以下に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
(無機充填材粒子の作製)
表1は実施例及び比較例で使用するガラス粒子の組成及び特性を示している。
表1に記載のガラス組成となるように調合した原料を、1000℃〜1650℃で均一になるよう溶融した。溶融ガラスを成形ローラーでフィルム状に成形した後、粉砕し、ガラス粒子(破砕品)を作製した。得られたガラス粒子を酸素バーナーで火炎研磨することにより、球状に成形した(球状品)。
得られたガラス粒子に無機微粒子としてSiO(製品名AEROSIL R974、平均粒子径12nm、比表面積170m/g、軟化点1000℃以上)またはAl(製品名AEROXIDE ALu-C、平均粒子径13nm、比表面積100m/g、軟化点1500℃以上)を、ガラス粒子100質量部に対して2質量部の割合で添加し、混合した。得られた混合物に対し、表2に記載の条件で熱処理することにより無機充填材粒子を得た。なお、試料No.6、7については無機微粒子を添加しなかった。また、試料No.8については熱処理を行わず、ガラス粒子と無機微粒子の混合物を充填材として使用した。無機充填材粒子の比表面積はBET法により測定した。
(光硬化性樹脂の作製)
まずイソホロンジイソシアネート、モルホリンアクリルアミド及びジブチル錫ジラウレートをオイルバスで加熱した。次に、グリセリンモノメタクリレートモノアクリレートにメチルヒドロキノンを均一に混合溶解させた液を入れ撹拌混合して反応させた。さらに、ペンタエリスリトールのプロピレンオキサイド4モル付加物(ペンタエリスリトールの4個の水酸基にプロピレンオキサイドをそれぞれ1モル付加したもの)を加えて反応させることにより、ウレタンアクリレートオリゴマーとモルホリンアクリルアミドを含む反応生成物を作製した。
得られた反応生成物に、モルホリンアクリルアミド、ジシクロペンタニルジアクリレートを添加した。さらに、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(光重合開始剤)を添加し、無色透明なアクリル系光硬化性樹脂を得た。このアクリル系光硬化性樹脂は、粘度が1Pa・s、硬化後の屈折率ndが1.5103であった。
(立体造形物の作製)
光硬化性樹脂70体積%、無機充填材粒子30体積%の割合で混合し、3本ローラーにより混練を行い、均質に無機充填材粒子を分散させたペースト状樹脂組成物を得た。樹脂組成物の粘度を、B型粘度計を用いてズリ速度1s−1、測定温度25℃、センサー種類SC4−14の条件で測定した。結果を表2に示す。
表2から明らかなように、実施例であるNo.1〜5の試料は、樹脂組成物の粘度が5500Pa・s以下と小さくなった。一方、比較例であるNo.6〜8の樹脂組成物の粘度は7000Pa・s以上と大きくなった。なお、No.8において樹脂組成物の粘度が大きくなったのは、無機充填材粒子が単体で樹脂中に分散したためであると考えられる。

Claims (10)

  1. ガラス粒子と、前記ガラス粒子の表面を被覆する平均粒子径D50が1μm未満の無機微粒子からなる無機充填材粒子と、硬化性樹脂とを含有することを特徴とする立体造形用樹脂組成物であって、前記ガラス粒子の表面に前記無機微粒子が結着している立体造形用樹脂組成物
  2. 前記ガラス粒子の表面に前記無機微粒子がめり込み結着していることを特徴とする請求項1に記載の立体造形用樹脂組成物。
  3. 前記無機微粒子の軟化点が前記ガラス粒子の軟化点より100℃以上高いことを特徴とする請求項1又は2に記載の立体造形用樹脂組成物。
  4. 前記無機微粒子の比表面積が1m/g以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の立体造形用樹脂組成物。
  5. 前記無機微粒子が、SiO、Al、MgO、CaO、BaO、ZnO、ZrO及びTiOから選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の立体造形用樹脂組成物。
  6. 前記ガラス粒子の平均粒子径D50が1μm以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の立体造形用樹脂組成物。
  7. 前記ガラス粒子が略球状であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の立体造形用樹脂組成物。
  8. 前記ガラス粒子100質量部に対して、前記無機微粒子を0.1質量部以上含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の立体造形用樹脂組成物。
  9. ガラス粒子と、前記ガラス粒子の表面を被覆する平均粒子径D50が1μm未満の無機微粒子からなる無機充填材粒子を製造するための方法であって、前記無機微粒子の軟化点が前記ガラス粒子の軟化点より150℃以上高く、前記ガラス粒子と前記無機微粒子を混合した後、前記ガラス粉末の軟化点±100℃の温度範囲で熱処理することを特徴とする無機充填材粒子の製造方法。
  10. 樹脂組成物からなる液状層に選択的に活性エネルギー光線を照射して所定のパターンを有する硬化層を形成し、前記硬化層上に新たな液状層を形成した後に活性エネルギー線を照射して前記硬化層と連続した所定パターンを有する新たな硬化層を形成し、所定の立体造形物が得られるまで前記硬化層の積層を繰り返す立体造形物の製造方法であって、樹脂組成物として、請求項1〜8のいずれか一項に記載の立体造形用樹脂組成物を使用することを特徴とする立体造形物の製造方法。
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