JPWO2009139291A1 - 有機el発光パネルの製造方法および製造装置 - Google Patents

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Abstract

封止基板における密封空間側の面に、グリース状もしくはゲル状物質を塗布又は布設する塗布又は布設工程と、封止基板に塗布又は布設された前記グリース状もしくはゲル状物質を乾燥させる乾燥工程が実行される。そして、前記封止基板におけるグリース状もしくはゲル状物質が塗布又は布設された面と、素子形成基板における有機EL素子が形成された面を向かい合わせ状態にし、前記封止基板と素子形成基板との周縁部において接着剤等のシール剤により封止を行う貼り合わせ工程が実行される。

Description

この発明は、グリースもしくはゲル剤を、封止基板と有機EL素子が形成された素子形成基板との間に充填した有機EL発光パネルの製造方法および製造装置に関する。
有機EL素子は低電圧の直流電源により駆動されることで高い発光効率を有し、軽量かつ薄型化が可能であることから、一部の携帯型機器などにおけるフラットパネルディスプレイ(FPD)に利用されており、また同素子を面発光源として、例えば液晶表示素子のバックライトとして利用する形態のものも提供されている。
一方、有機EL素子は発光層に用いる素材の選択により、種々の発光色を得ることができ、したがって各発光色を単独で、または二種以上の発光色を組み合わせることにより、任意の発光色を得ることも可能となる。それ故、有機EL素子を比較的広い面積を有する面発光源(発光パネル)として構成することで、例えば宣伝広告用の発光ポスター、電飾用光源の他、室内や車内等を照明する高効率な光源として利用することができる。
前記した有機EL素子は、対向する電極間に直流電圧が印加されることで、陰極側から注入された電子と、陽極側から注入されたホールが発光層内で再結合し、そのエネルギーレベルが励起状態から基底状態へと変化する時に発光がなされる。このために、前記した発光層からの発光を外部に取り出す必要があり、したがって少なくとも一方の電極は透明電極が用いられる。この透明電極としては、通常においては酸化インジウムスズ(ITO)などが用いられる。
一方、透明電極を構成する前記したITOは、その電気抵抗率が1×10-4Ωcm程度であり、通常の金属材料に比較してその電気抵抗率は1〜2桁高いものとなる。したがって、有機EL素子を発光駆動するための直流電流が前記透明電極に流れることにより、当該透明電極はその電気抵抗により発熱することになる。
また、前記有機EL素子は素子固有の発光閾値電圧以上の電圧が順方向に加わった時に発光し、それに印加される電流の値が大きくなるほど、その発光輝度が大きくなる特性を有する。
一方、有機EL素子を構成するITOなどの透明電極の抵抗値は前述のように高く、有機EL発光パネルの給電部分近傍が給電部から離れた部分よりも電流が流れやすくなる。従って、発光パネル全体では定電流駆動していても、給電部近傍が給電部から離れた部分よりも電流値が大きくなるので明るく発光し、発光輝度ムラが発生する。加えて、有機EL発光素子の発光に寄与しない電流は熱に変わるので、明るい部分すなわち電流が多く流れる部分は有機EL発光素子の発光に寄与しない電流の絶対量も大きく暗い部分よりも発熱量が大きくなる。
この発熱により有機EL素子の温度が上がると更に電流が流れやすくなり、明るく光らせるために電流、電圧が比較的高い領域では暴走的に電流が流れるようになり、有機EL素子の破壊に至る場合もある。
以上のように、有機EL素子を構成する前記した透明電極による発熱と有機EL素子自体の持つ特性による発熱の影響を受けて、EL素子の発光輝度にムラが発生するという問題が発生し、有機EL素子により比較的大きな面積を有する面発光光源を形成した場合においては、一般的に面発光光源の中央部が暗く、その周囲に設けた給電部近傍が明るいという輝度傾斜(輝度ムラ)が発生することになる。
ところで、前記した有機EL素子の発熱に伴う、輝度ムラの発生を抑制するものとは解決しようとする課題は異なるものの、有機EL素子を密閉空間内に封止することにより、有機層における薄膜材料の劣化を防止させようとするものとして、次に示す特許文献1〜3に示された有機EL発光装置を挙げることができる。
特開2000−357587号公報 特開2001−217071号公報 特開2003−173868号公報
前記特許文献1に開示された有機EL発光装置においては、有機EL素子が形成された素子形成基板に、断面が凹型に形成された封止部材の開口部四辺が接着剤により取り付けられる構成が示されている。そして、前記封止部材の内側面には乾燥剤が配置されると共に、前記素子形成基板と封止部材とにより形成される空間部には、不活性ガスを封入した構成が示されている。
また、前記した特許文献2に開示の有機EL発光装置においては、有機EL素子が形成された素子形成基板に、同様に断面が凹型に形成された封止部材が取り付けられ、前記素子形成基板と封止部材との空間部には不活性液体からなる乾燥剤を注入したものが示されている。前記不活性液体からなる乾燥剤は前記有機EL素子を保護しようとするものであり、前記乾燥剤は有機層における薄膜材料の劣化を防止させるものであると説明されている。
また前記した特許文献3に開示の有機EL発光装置においても同様に、有機EL素子が形成された素子形成基板をキャップガラスで覆い、前記キャップガラスで覆われた有機EL素子が配置された空間部に封止液体、例えばシリコンオイルを封入して素子形成基板とキャップガラスの周縁をシール剤でシールした構成が開示されている。この特許文献3に開示の有機EL発光装置においても、前記封止液体により有機EL素子を防湿させる作用が得られると説明されている。
前記した特許文献1〜3に開示されたもの以外にも、素子形成基板に形成された有機EL素子を封止する構成を開示した特許文献が多数存在するが、これらの大多数は有機EL素子を湿気から保護し、有機EL素子にいわゆるダークスポット(発光エリアの中の微小な非発光部)が発生するのを抑制させようとする点に着目されている。
本件出願の発明者らは、前記した特許文献に開示されたように有機EL素子に対する十分な防湿対策が施されることは勿論のこと、発熱に伴い発光輝度にムラが発生するという問題を解消するために、有機EL素子が配置される密閉空間内に、グリースもしくはゲル剤を充填した構成の有機EL発光パネルについて提案し、試作検討を行っている。この有機EL発光パネルによると、後述するとおり有機EL発光パネルの発熱を効果的に放熱することにより輝度ムラの発生を抑制することができることが検証されている。
そこで、この発明は前記した有機EL素子が配置される密閉空間内に、グリースもしくはゲル剤を充填した構成の有機EL発光パネルについて、その製造方法および製造装置について提案するものであり、製造過程において有機EL素子にストレスもしくはダメージを与えることなく、有機EL素子に対する十分な防湿対策が施されると共に、輝度ムラの発生を効果的に抑制することができる有機EL発光パネルの製造方法および製造装置を提供することを課題とするものである。
更に、後で詳細に説明するとおり、前記グリースもしくはゲル剤を封止基板側に例えば印刷手段を利用して塗布するなどの塗布工程や、基板の密着保持に大気圧を利用することで厚い石英ガラスなど高価なUV透過性ガラスによる補助板を用いることなく、有機EL発光パネルを製造することを可能にし、これにより基板ガラスの大型化に向いた安価な製造方法ならびに装置を提供することを課題とするものである。
前記した課題を解決するためになされたこの発明にかかる有機EL発光パネルの製造方法は、素子形成基板上に形成された有機EL素子を、前記素子形成基板に対峙する封止基板との間を密封空間にするように封止し、前記素子形成基板と前記封止基板との間の密封空間内にグリース状もしくはゲル状物質を充填してなる有機EL発光パネルの製造方法であって、前記封止基板の面に、前記グリース状もしくはゲル状物質を塗布又は布設する塗布又は布設工程と、前記封止基板におけるグリース状もしくはゲル状物質が塗布又は布設された面と、前記素子形成基板における有機EL素子が形成された面を対向状態にし、前記封止基板と素子形成基板との周縁部においてシール剤により封止を行う貼り合わせ工程とを実行させる点に特徴を有する。
この場合、望ましくは前記塗布又は布設工程の後に、封止基板に塗布又は布設された前記グリース状もしくはゲル状物質を乾燥させる乾燥工程を実行し、前記乾燥工程後において前記貼り合わせ工程を実行するようになされる。加えて、望ましくは前記乾燥工程は、100〜250℃の範囲において実行される。
また、前記塗布又は布設工程の後に、前記封止基板における前記シール剤が施されるシール部をドライ洗浄する封止基板の洗浄工程と、前記洗浄工程後において封止基板の前記シール部にシール剤を塗布又は布設するシール剤塗布又は布設工程が実行され、前記シール剤塗布又は布設工程において塗布又は布設されたシール剤を利用して前記貼り合わせ工程を実行するようになされる場合もある。この場合、前記したドライ洗浄には、好ましくは常圧プラズマ洗浄が用いられる。
また、前記貼り合わせ工程を実行するにあたり、好ましくは前記封止基板と前記素子形成基板が収容されたチャンバー内の気体を排気する減圧工程が実行され、減圧下において前記封止基板におけるグリースもしくはゲル剤の塗布面又は布設面を、前記素子形成基板における有機EL素子の形成面に密着させる前記貼り合わせ工程が実行される。
加えて、前記貼り合わせ工程においては、前記封止基板と前記素子形成基板の両者に加える貼り合わせ圧力が1Pa〜50000Paに設定され、前記圧力を保持したまま、前記シール剤を硬化させるシール剤硬化工程が実行されることが望ましい。
そして、一つの好ましい態様においては、前記シール剤としてUV硬化樹脂が用いられ、前記貼り合わせ工程における貼り合わせ圧力を保持したまま、UV光を用いて前記UV硬化樹脂を硬化させる工程が実行される。
また、他の一つの好ましい態様においては、前記シール剤としてガラスペーストなどの無機フリット剤が用いられ、前記貼り合わせ工程における貼り合わせ圧力を保持したまま、レーザー照射により前記ガラスペーストを加熱融着させる工程が実行される。
そして、前記グリース状もしくはゲル状物質には、好ましくは吸湿剤として合成ゼオライトが添加され、平板状に形成された封止基板を用いる場合、前記グリース状もしくはゲル状物質に含まれる前記合成ゼオライトが重量比で10%〜80%であり、前記吸湿剤を含むグリース層またはゲル層の厚さが10〜100μmの範囲に設定されることが望ましい。
また、周縁部が前記素子形成基板側に接するように中央部にへこみを付けた断面が凹状に形成された封止基板を用いる場合においては、前記グリース状もしくはゲル状物質に含まれる前記合成ゼオライトが重量比で10%〜80%の範囲に設定され、且つ吸湿剤を含む前記グリース状もしくはゲル状物質は、断面が凹状に形成された前記凹部を充填し前記有機EL素子に密着する量に設定され、前記吸湿剤を含むグリース層またはゲル層の厚さが10〜500μmの範囲に設定される。
そして、好ましい一つの方法においては、前記素子形成基板と前記封止基板とを密着させる貼り合わせ工程において、少なくとも前記素子形成基板もしくは封止基板のいずれか一方の基板が、貼り合わせステージに配置されたフィルム状のシートと密着することによって有機EL発光パネルが固定、位置決めされるようになされる。
この場合、前記有機ELパネルが固定、位置決めされる前記フィルム状のシートと有機ELパネルが接している側が1Pa〜50000Paの減圧状態になされ、前記フィルム状のシートと有機ELパネルが接していない側が大気圧となった状態で、パネル周辺部のシール剤を硬化させるシール剤の硬化工程が実行される。
一方、前記した課題を解決するためになされたこの発明にかかる有機EL発光パネルの製造装置は、素子形成基板上に形成された有機EL素子を、前記素子形成基板に対峙する封止基板との間を密封空間にするように封止し、前記素子形成基板と前記封止基板との間の密封空間内にグリース状もしくはゲル状物質を充填してなる有機EL発光パネルを製造する製造装置であって、前記封止基板の面に、前記グリース状もしくはゲル状物質を塗布又は布設する塗布又は布設ステージと、前記封止基板におけるグリース状もしくはゲル状物質が塗布又は布設された面と、前記素子形成基板における有機EL素子が形成された面を対向状態にし、前記封止基板と素子形成基板との周縁部においてシール剤により封止を行う貼り合わせステージとが具備されている点に特徴を有する。
この場合、前記塗布又は布設ステージにおいて封止基板面に塗布又は布設された前記グリース状もしくはゲル状物質を加熱乾燥させる加熱乾燥ステージがさらに具備され、当該加熱乾燥ステージにおける加熱乾燥処理後に、前記封止基板を前記貼り合わせステージに搬送する搬送手段が具備されていることが望ましい。
加えて、前記加熱乾燥ステージにおいて処理された封止基板におけるシール部をドライ洗浄すると共に、前記ドライ洗浄位置にシール剤を塗布又は布設する洗浄およびシール剤の塗布又は布設ステージがさらに具備され、前記洗浄およびシール剤の塗布又は布設ステージにおいて処理された封止基板を、前記搬送手段によって前記貼り合わせステージに搬送するように構成されていることが望ましい。この場合、好ましくは前記封止基板におけるシール部をドライ洗浄するドライ洗浄手段に、常圧プラズマ洗浄手段が用いられる。
また、前記貼り合わせステージには、前記封止基板における前記グリースもしくはゲル剤の塗布又は布設面を、前記素子形成基板における前記有機EL素子側に、所定の貼り合わせ圧力をもって密着させる貼り合わせ手段が配置される。この場合、望ましくは前記貼り合わせステージは、減圧下において前記封止基板における前記グリースもしくはゲル剤の塗布面又は布設面を、前記素子形成基板における前記有機EL素子側に、所定の貼り合わせ圧力をもって密着させるように構成される。
そして、一つの好ましい実施の形態においては、前記貼り合わせステージを構成するチャンバーが、当該チャンバー内を減圧状態とし、減圧状態から大気圧に戻せる圧力調整機能を持ち、チャンバー内を減圧状態とした時の前記封止基板と素子形成基板間の密封減圧空間と、チャンバー内を大気圧に戻した時の圧力差によって、前記貼り合わせステージの貼り合わせ圧力を解除しても、前記両基板の密着と位置関係が保持されるように構成される。
加えて、前記圧力差により両基板の密着と位置関係が保持された状態で前記シール剤を硬化させるシール剤の硬化ステージがさらに具備される。
一方、この発明にかかる製造装置の他の好ましい形態においては、前記貼り合わせステージにおける前記素子形成基板と前記封止基板とを密着させる貼り合わせ手段において、少なくとも前記素子形成基板もしくは封止基板のいずれか一方の基板が、前記貼り合わせステージに配置されたフィルム状のシートと密着することによって有機EL発光パネルが固定、位置決めされるように構成される。
この場合、好ましくは前記有機ELパネルが固定、位置決めされる前記フィルム状のシート側が1Pa〜5000Paの減圧状態になされ、前記フィルム状のシートと有機ELパネルが接していない側が大気圧となった状態で、パネル周辺部のシール剤を硬化させるシール剤の硬化ステージが具備される。
そして、前記シール剤の硬化ステージにはシール剤としてのUV硬化樹脂を硬化させるUV照射手段、もしくはシール剤としてのガラスペーストなどの無機フリット剤を加熱融着させるレーザー照射手段が具備が具備された構成にされる。
前記した有機EL発光パネルの製造方法および製造装置によると、封止基板の一方の面に、グリース状もしくはゲル状物質を塗布又は布設する塗布又は布設工程が実行される。したがって前記グリース状もしくはゲル状物質は、封止基板側に塗布又は布設された状態で例えば加熱乾燥や、シール部のドライ洗浄などの処理を封止基板側単独で実行することができる。すなわち、前記した加熱乾燥やドライ洗浄の処理後に有機EL素子が成膜された素子形成基板を貼り合わすことになるので、前記処理に基づくストレス等を有機EL素子に及ぼすのをに避けることができる。
そして、封止基板におけるグリース状もしくはゲル状物質が塗布又は布設された面と、素子形成基板における有機EL素子が形成された面を対向状態にし、前記封止基板と素子形成基板との周縁部においてシール剤により封止を行う貼り合わせ工程を実行することにより、素子形成基板と封止基板の周縁部においてシール剤による封止部が形成され、前記封止部により囲まれた有機EL素子を形成した前記素子形成基板と、前記封止基板との間にグリース層もしくはゲル層が前記両者に密着した状態で収容された構成にされる。
前記有機EL素子の収容空間に前記したグリース層もしくはゲル層が密封された形態によると、前記した特許文献1〜3に記載されたように有機EL素子を形成した素子形成基板と封止基板との間に気体もしくは液体を封入した構成に比較して、熱伝導率を向上させることができ、前記グリース層もしくはゲル層を介して有機EL発光パネルの放熱を早めると共に全体温度を均一に保持させることができる。
これにより、比較的大きな発光面積を有する有機EL発光パネルであっても、動作温度を均一化させることが可能となり、有機EL発光パネルにおける前記した有機EL素子の特性、発熱の影響から生ずる輝度ムラを効果的に抑制させることができる。
また、前記したグリース層もしくはゲル層は、有機EL素子に対して防湿の機能を果たし、このグリース層もしくはゲル層に、さらに吸湿剤を分散させることにより、前記吸湿剤により、有機EL素子に対する防湿効果をより一層向上させることができる発光パネルを提供することが可能となる。
さらに、前記グリース層もしくはゲル層に、伝熱剤を加えることにより放熱効果を向上させることができ、例えば合成ゼオライト、シリカゲルなどのように吸湿剤としての機能と伝熱剤としての機能を兼ねる素材を添加することで、一層の放熱ならびに防湿効果を果たすことができる発光パネルを提供することが可能となる。
この発明にかかる製造方法および装置によって形成される有機EL発光パネルの基本構成を模式的に示した断面図である。 図1に示す発光パネルにおける有機EL素子の積層構成例を説明する平面図である。 この発明にかかる製造装置の全体構成を示した模式図である。 図1に示す有機EL発光パネルを製造する第1の例において、初期のプロセスを説明する模式図である。 図4Aに続くプロセスを説明する模式図である。 図4Bに続くプロセスを説明する模式図である。 この発明にかかる第1の製造方法を説明するフローチャートである。 ドライ洗浄が施される位置を模式的に示した封止基板の上面図である。 図1に示す有機EL発光パネルを製造する第2の例において、初期のプロセスを説明する模式図である 図7Aに続くプロセスを説明する模式図である。 図7Bに続くプロセスを説明する模式図である。 この発明にかかる第2の製造方法を説明するフローチャートである。 測定に供するために作成した試作物の形態を示した模式図である。 試作した有機EL素子の積層構成例を示した説明図である。 温度測定の結果を示した表図である。 発光パネルへの通電時における表面温度の測定結果を示した線図である。 図12の一部についてスケールを拡大して示した線図である。
1 素子形成基板
2 有機EL素子
2A 透明電極
2B 有機発光層
2C 対向電極
2D 保護膜
3 封止基板
4 封止部(接着剤)
5 グリース層、ゲル層(グリース剤、ゲル剤)
7 シール部
11 ヒータ
12,13 電極
14 塗布ノズル
15 貼り合わせ装置
16,18 補助板
17 UV透過ガラス
17A UVカットマスク
19 UV投射ランプ
21 フィルム状シート
E1 直流電源
L 発光部
以下、この発明にかかる有機EL発光パネルの製造方法および製造装置について説明するが、これに先立ち、前記製造方法および製造装置によって得ようとする有機EL発光パネルの基本形態について、図1および図2に基づいて説明する。
図1は、その基本構成例を模式図(断面図)により示したものであり、符号1はガラス等の透明な素材により矩形状に形成された素子形成基板を示し、この素子形成基板1の一方の面(図に示す上面)には有機EL素子2が積層形成されている。
また、前記素子形成基板1における有機EL素子2の積層形成面に対峙するようにして、同じく矩形状に形成された平板状の封止基板3が配置されており、両者はその四辺の周縁部においてシール剤(接着剤)により形成された封止部4により封止されている。そして、前記封止部4により囲まれた有機EL素子2を形成した前記素子形成基板1と、前記平板状の封止基板3との間の空間部には、常温において半固体状のグリース層もしくはゲル層5が前記両者に密着した状態で収容されている。
すなわち、図1に示す有機EL発光パネルにおける前記グリース層もしくはゲル層5は、素子形成基板1と封止基板3との間に形成された空間部をほぼ埋めるようにして収容されており、これにより前記グリース層もしくはゲル層5は、これに対峙する前記有機EL素子2による発光部L(後述する透明電極2Aと対向電極2Cで挟まれた有機発光層2B部分)の外周よりも大きく形成されている。
なお、図1に示した封止基板3は平板状に形成されているが、周縁部が前記素子形成基板側に接するように、例えばエッチング手段により中央部にへこみをつけた断面が凹状の封止基板を好適に利用することができる。
図2は前記素子形成基板1に形成された有機EL素子2の基本構成例を示したものであり、図2においては有機EL素子2を構成する各層を層方向に分離した状態で示している。すなわち、この種の有機EL素子2は、前記素子形成基板1の片面に、第1電極となる例えばITOによる透明電極2Aが所定のパターンに形成されている。
また、前記透明電極2Aに重畳されるようにして有機発光層2Bが成膜される。この有機発光層2Bは、例えばホール輸送層、発光層、電子輸送層などにより構成されるが、図においては一層の有機発光層2Bとして示している。そして、前記有機発光層2Bに重畳されるようにして第2電極となる例えばアルミニウムなどによる対向電極2Cが形成されている。
前記した透明電極2A、有機発光層2B、対向電極2Cにより形成された有機EL素子2には、さらに当該有機EL素子の少なくとも前記透明電極2Aと対向電極2Cで挟まれた発光部Lの全体を覆うようにして有機もしくは無機層による保護膜2Dが必要に応じて成膜される。これにより有機EL素子2は前記保護膜2Dを介して前記グリース層もしくはゲル層に接するように構成される。
そして、前記透明電極2Aと、対向電極2Cとの間には直流電源E1が接続され、これにより有機発光層2Bにおける前記透明電極2Aと対向電極2Cで挟まれた部分(発光部L)が発光し、その光は前記透明電極2Aおよび素子形成基板1を透過して外部に導出される。
ところで、前記した特許文献1〜3に開示された有機EL発光パネルのように、窒素などの不活性気体や、フッ素オイルなどの不活性液体を封入した有機EL発光パネルにおいては、前記段落番号(0007)〜(0009)において説明した理由により、面発光光源の中央部が暗く、その周囲に設けた給電部近傍が明るいという輝度傾斜(輝度ムラ)が発生することになる。
そこで、図1および図2に示した発光パネルにおいては、前記したとおり有機EL素子2が成膜された素子形成基板1とこれに対向する封止基板3との間に、グリース層もしくはゲル層5が両者に密着した状態で収容されており、このグリース層もしくはゲル層5は、その良好な熱伝導特性により、比較的広い面積を有する有機EL発光パネルであっても、輝度ムラの発生を効果的に抑制するようになされる。
前記グリース層もしくはゲル層5には、オルガノシロキサン(−R12SiO−、R1およびR2は飽和または不飽和のアルキル基、置換又は無置換のフェニル基、飽和または不飽和のフルオロアルキル基を示す。)またはフッ素化ポリエーテル(−CF2CFYO−、YはFまたはCF3を示す。)を骨格に含むオリゴマーまたはポリマーを含み、さらに吸湿剤または伝熱剤、もしくは吸湿剤と伝熱剤が添加剤として含まれていることが望ましい。
前記オルガノシロキサン結合(−R2SiO−)を骨格とするオリゴマーまたはポリマーとしては、例えばジメチルシロキサン結合(−(CH32SiO−)を骨格とするオリゴマーまたはポリマーを好適に利用することができ、具体的には、東レ・ダウコーニング株式会社製SE1880や信越化学工業株式会社製KE1057などを用いることができる。
また、前記オルガノシロキサンとしては、好ましくは〔−(R11SiO)l−(R12SiO)m−(R13SiO)n−、R1はメチル基、R2はビニル基またはフェニル基、R3は−CH2CH2CF3のフルオロアルキル基を示し、lmnは整数を示すが3つのうち2個以下の数字は0でも良い。〕を骨格に含むオリゴマーまたはポリマーを用いることもできる。
前記したフッ素化ポリエーテルとして(−CF2CFYO−、YはFまたはCF3を示す。)を骨格に含み、末端にSiを含む官能基を持つオリゴマーまたはポリマーの例としては、信越化学工業株式会社製SIFEL8470,8370を挙げることができる。
また、前記グリース層もしくはゲル層5に含まれる前記した吸湿剤は、好ましくは当該グリース層もしくはゲル層に分散された状態で含まれ、この吸湿剤としては化学吸着または物理吸着により水分を捕獲するいずれのものも採用することができる。この場合、化学吸着する吸湿剤としての好ましい例としては、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化ストロンチウム微粉末を挙げることができ、物理吸着する吸湿剤としての好ましい例としては、合成ゼオライト、シリカゲルを挙げることができる。さらに、吸湿剤の構成として、有機金属錯体系の液体吸湿剤を塗布し、乾燥又は硬化させるタイプのものであってもよく、具体的には、双葉電子工業社製OleDryなどを用いることが出来る。
また、前記グリース層もしくはゲル層5に含まれる前記した伝熱剤としては、例えば酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化ストロンチウム、から選ばれた金属酸化物、または窒化シリコン、窒化アルミニウムから選ばれた窒化物の微粉末、もしくは合成ゼオライト、シリカゲルのうち1種または複数の混合物として、前記グリース層またはゲル層に分散させて用いることが望ましい。
図1に示したように平板状の封止基板3を用い、一例として前記グリース層またはゲル層5に添加剤として合成ゼオライトを添加する場合においては、前記グリース層またはゲル層5に含まれる合成ゼオライトの含有量は、重量比で10%〜80%であり、前記添加剤を含むグリース層またはゲル層5の厚さは10〜100μmの範囲に設定されることが望ましい。
前記添加剤の含有量が、重量比で10%未満であると、吸湿効果および伝熱効果が小さくなり、また重量比が80%を超えると形状保持力が強すぎて所望の塗布又は布設ができないという問題が発生する。
また前記添加剤を含むグリース層またはゲル層の厚さを10〜100μmとする根拠は、その厚さが10μm未満であると、封止基板および素子形成基板に圧力が加わった時に、素子にダメージが加わり、電極間のショートやダークエリアそれぞれの不良が最適値の30%以上の割合で増加することが判明している。
また前記厚さが100μmを超えると周辺の接着部の厚さが100μm以上と大きくなり、接着部からパネル内部への水分拡散量が増大し、例えば60℃/90%の耐湿試験を行った時のダークエリアの拡大速度が大きくなるという問題が招来されることも本件出願の発明者の試作実験等で判明している。
また、前記したように中央部にへこみをつけた断面が凹状の封止基板3を用いる場合においては、グリース層またはゲル層5に含まれる合成ゼオライトの含有量は、平板状の封止基板を用いる場合と同様に重量比で10%〜80%が適切であり、前記添加剤を含むグリース層またはゲル層5の厚さは凹状にへこませた深さに対応した厚みに設定することが望ましい。すなわち、凹状にへこませた前記封止基板3の凹部に十分に充填され、有機EL素子に密着可能な量に設定されることが望ましい。
前記したようにグリース層もしくはゲル層5に吸湿剤を分散することにより、有機EL素子に発生するダークスポットの発生および拡大といった素子の劣化現象を効果的に抑制する作用を果たす。また、グリース層もしくはゲル層5に前記した伝熱剤を含有させることで、グリース層もしくはゲル層5が保有する独自の伝熱特性に加えて、さらにその特性を助長させることができ、前記した有機EL発光パネルに生ずる輝度ムラのより効果的な抑制に寄与することができる。
また、前記グリース層もしくはゲル層5と接する前記した有機EL素子2の最上部に形成された保護膜2Dとしては、望ましくはSiO、SiO2、SiON、Si34などの酸化珪素や窒化珪素、またはα−NPD(Bis[N−(1−naphthyl)−N−pheny]benzidine)や、Alq[Tris(8−hydroxyquinolinato)aluminum(3)]など、有機EL素子のホール輸送層、電子輸送層、発光層、キャリアのバリア層、電荷発生層として用いられる有機物からなり、これらのうち1種または複数の積層膜から構成される。
次に、前記したグリース層もしくはゲル層5を備える有機EL発光パネルにおけるこの発明にかかる製造方法および製造装置について図に基づいて説明する。図3はその製造装置の一例を模式的に示したものであり、中央に配置された搬送手段(搬送ロボット)を囲むようにして各処理が施されるチャンバーによるステージが形成されている。なお、図3に示した矢印は処理の流れを示している。
また図4A〜図4Cは、図3に示した各ステージにおいて実行される処理についての第1の例をそれぞれ説明するものであり、図5は前記製造装置を利用して有機EL発光パネルを得る製造方法の第1の例をフローチャートで示したものである。
なお、図4A〜図4Cにおいては、図3に示すチャンバーを識別する符号CH1〜CH5と同一の符号を用いて対応関係を説明している。また、図4A〜図4Cには図5に示す各工程に対応したA〜Gで示す符号を付けて示している。
図3に示すように、まず封止基板3が封止基板供給ストックより塗布機が備えられたチャンバーCH1(塗布ステージ)に搬送される。ここでは、図4Aの(A)に示すように、平板状に形成された封止基板3の片面に、前記したオルガノシロキサン結合(−R2SiO−)もしくはフッ素化ポリエーテル(−CF2CFYO−、)を骨格とするオリゴマーまたはポリマーを含むグリースもしくはゲル剤(グリース層もしくはゲル層と同一の符号5で示す。)を塗布又は布設する工程が実行される。これは図5に示すように窒素ガスまたは大気雰囲気において実行される。
この場合、前記グリースもしくはゲル剤5の塗布には、例えばディスペンス或いはスクリーン印刷法などが用いられ、前記グリースもしくはゲル剤5は、封止基板3の中央部に塗布される。グリースもしくはゲル剤5は、封止基板3上でその塗布形状を維持する半固体状物質であり、常温で3Pa・s(パスカル・秒)以上の粘度が好ましい。また塗布後に加熱融着し、さらに粘度が上昇するものでもよい。
なお、グリースもしくはゲル剤5を塗布する工程においては、前記したように材料の塗布以外に、シ−ト状にしたゲル剤5を封止基板3の片面に布設(載置)する方法も採用することができる。
塗布工程を経た封止基板3は、搬送ロボットによりチャンバーCH2(加熱乾燥ステージ)に送られ、グリースもしくはゲル剤5の加熱乾燥の処理が施される。これは図4Aの(B)に示すようにヒータ11を用いて実行され、好ましくは100℃〜250℃/10分の乾燥処理が施される。この乾燥処理は、図5に示したとおり、窒素ガスの雰囲気において行われる。
前記した加熱乾燥処理は、前記グリースもしくはゲル剤5に例えば合成ゼオライトを添加した場合において、低露点中において加熱乾燥を施すことで、封止直前において前記合成ゼオライトに十分な吸湿性能を発現させることができる。この場合、乾燥効果を助長させるために前記加熱温度は100℃以上とすることが望ましく、また前記ゲル剤5の変質を避けるために、前記加熱温度は250℃以下とすることが望ましい。
グリースもしくはゲル剤5の加熱乾燥処理を経た封止基板3は、搬送ロボットによりチャンバーCH3(洗浄およびシール剤の塗布ステージ)に送られる。ここでは図4Aの(C)に示すように、封止基板3におけるシール剤が施されるシール部がドライ洗浄される。このドライ洗浄工程は図5に示すように窒素ガスの雰囲気において行われる。
前記ドライ洗浄の手法としては、常圧プラズマ洗浄を好適に採用することができる。図4Aの(C)は、その様子を模式的に示しており、封止基板3の下面に沿って下部電極12が配置されると共に、封止基板3の上面における周縁部付近、すなわちシール剤が施されるシール部に沿って上部電極13が配置される。そして、放電により形成されるプラズマの活性エネルギーにより、有機汚染物質の洗浄がなされる。
図6はドライ洗浄が施される位置を模式的に示した矩形状になされた封止基板3の上面図であり、この封止基板3の上面中央には前記したゲル剤5が塗布されている。そして、封止基板3の上面における周縁部付近、すなわちシール剤が施される符号7で示したシール部が、前記した常圧プラズマ洗浄による洗浄作用を受ける。なお、符号7で示したシール部には、後述する工程においてシール剤(接着剤)が塗布されることになる。
図3に示すチャンバーCH3においては、前記したドライ洗浄に続いてシール剤(接着剤)4の塗布工程が実行される。これは、図4Bの(D)に示すように、ドライ洗浄が施された封止基板3のシール部に沿って塗布ノズル14により実行される。この接着剤4としてはUV硬化性樹脂を好適に利用することができる。なお、この接着剤の塗布工程も、図5に示すように窒素ガスの雰囲気において行われる。
前記工程で接着剤4が塗布された封止基板3は、図3に示すように搬送ロボットによりチャンバーCH4(貼り合わせステージ)に送られる。一方、前記ステージには図示しない別の蒸着工程等により有機EL素子2が成膜された素子形成基板1が受け渡される。そして、図4Bの(E1)に示すように素子形成基板1における前記有機EL素子2の形成面を、封止基板3におけるグリースもしくはゲル剤5の塗布面に対峙させるようになされ、両者の位置合わせ(アライメント)が実行される。
この工程は、符号15で模式的に示した貼り合わせ装置に、前記素子形成基板1および封止基板3がセットされた状態でなされる。そして、このアライメント工程も、図5に示すように窒素ガスの雰囲気において行われる。
続いて、図4Bの(E2)に示すように、貼り合わせ装置15に装着されて対峙した状態における前記封止基板3と前記素子形成基板1は、そのチャンバーCH4内の気体が排気され減圧(真空)状態になされる。
そして、図4Bの(E3)に示すように、減圧状態において、補助板18を押し上げることにより前記封止基板3と素子形成基板1を接近させ、前記グリースもしくはゲル剤5の塗布面を、前記有機EL素子2側に接触させ、さらには密着させる貼り合わせ工程が実施される。
この実施の形態においては、前記封止基板3の下面には補助板18を配置し、また有機EL素子2の上面には補助板16を配置している事により押し当てによる十分な密着を得ることができる。なお、この工程においてはUV照射を行わないので、補助板16、18は金属板や一般的なガラスでよく、高価な石英ガラスを使用する必要はない。
前記貼り合わせ工程においては、封止基板3の下面に配置された補助板18を介して、封止基板3を上に押し上げるように作用させる。これにより、封止基板3の外周縁に沿って塗布された前記接着剤4は、対向する素子形成基板1側に接する。また前記グリースもしくはゲル剤5の塗布面は、前記有機EL素子側2に密着すると共に、前記接着剤4で囲まれた空間の全域に押し広げられる。
すなわち、初期の状態において図4Aの(A)に示したように封止基板1の片面にグリースもしくはゲル剤を基板のほぼ中央部に適当な面積をもって塗布することで、グリース層もしくはゲル層5は、これに対峙する前記有機EL素子2の外周部よりも大きく形成される。
この貼り合わせ工程における前記減圧状態は、1Pa〜50000Paの範囲に設定される。すなわち前記圧力が1Paに満たない場合においては、大気圧により基板1,3が強く圧着するため、有機EL素子にダメージが加わり、ダークスポットやショートなどの不良率が上昇する。また、前記圧力が50000Paを越える場合においては、前記グリースもしくはゲル剤5と有機EL素子2の密着が悪く、またシール剤(接着剤)4の密着が悪いという不具合が発生する。
続いて、前記した貼り合わせた状態の位置関係を保持したまま、図4Cの(F)に示すようにチャンバーCH4内は大気圧に戻されるが、基板1,3間の密封減圧空間と大気圧の差によって基板のアライメントした位置関係とグリースもしくはゲル剤とEL素子との密着性および接着剤の密着性が保持されている。
すなわち、前記チャンバーCH4は、当該チャンバー内を減圧状態とし、減圧状態から大気圧に戻せる圧力調整機能を持ち、チャンバー内を減圧状態とした時の前記封止基板3と素子形成基板1間の密封減圧空間と、チャンバー内を大気圧に戻した時の圧力差によって、前記貼り合わせステージの貼り合わせ圧力を解除しても、前記両基板の密着と位置関係が保持されるように作用する。
その後、前記接着剤4を硬化させて封止部を形成する工程が実行される。これは図3においてはチャンバーCH5(接着剤の硬化ステージ)において実行されるように示している。また、図4Cの(G)は、接着剤を硬化させて封止処理を行う例を示している。
この工程においては、石英ガラスにより形成されたUV透過ガラス17の上側に、UV投射ランプ19が配置され、素子形成基板1を介してUV光を投射することで接着剤4を硬化させることができる。UV透過ガラス17にはUVカットマスク17Aが付いており、UV投射ランプからのUV光が有機EL素子に投射されるのを阻止し、これにより有機EL素子にダメージを与えるのを防止できる。
なお、ここでは、基板1、3間の密封減圧空間と大気圧の差によって基板1と基板3は両者の位置関係とグリースもしくはゲル剤とEL素子との密着性および接着剤の密着性が保持されており、UV照射工程においてUVカットマスク17Aを配したUV透過ガラス17に押し付ける大きな力を必要としない。よって、UV透過ガラス17は高価な厚板石英ガラスを使用する必要が無いため、UVカットマスク17Aを配した安価な薄板ソーダガラスやUVカットマスクの機能を持つパターンを施した金属板を用いることが出来る。
なお、前記した接着剤4に代えてガラスペーストに代表される無機フリット剤を用い、レーザー照射により前記無機フリット剤を加熱融着させることで、前記封止部を形成する熱融着手段を採用することもできる。
次に図7A〜図7Cは、図3に模式的に示した製造装置の各ステージにおいて実行される処理についての第2の例をそれぞれ説明するものであり、また図8は前記製造装置を利用して有機EL発光パネルを得る製造方法の第2の例をフローチャートで示したものである。そして図7A〜図7Cにおいては、図3に示すチャンバーを識別する符号CH1〜CH5と同一の符号を用いて対応関係を説明している。また、図7A〜図7Cには図8に示す各工程に対応したE1〜G2で示す符号を付けて示している。
なお、以下に説明する第2の製造プロセスを示す図7A〜図7Cは、図4Aおよび図4Bにおける(A)〜(D)で示した製造プロセスの後〔シール剤(接着剤)の塗布工程の後〕に続くものである。したがって、図7A〜図7Cにおいてはすでに説明した各部に相当する部分を同一符号で示しており、その詳細な説明は省略する。
この図7A〜図7Cに示す第2の製造プロセスにおいては、基板の貼り合わせ工程において用いられるチャンバー内を仕切る例えばPET等の素材によるフィルム状のシート21が利用される。このシート21はチャンバー内を、有機EL発光パネルを構成する素子形成基板1および封止基板3等が収容される第1空間S1と、これが収容されない第2空間S2とに仕切るものである。
そして、シート21は前記第1と第2の両空間S1,S2の圧力差によって変形し、有機EL発光パネルを固定、位置決めするように作用する。なお、前記第1空間および第2空間を示す符号S1,S2は、図7Aの(E1)においてのみ示している。
図7Aの(E1)は、素子形成基板1における前記有機EL素子2の形成面を、封止基板3におけるグリースもしくはゲル剤5の塗布面に対峙させるようになされ、両者の位置合わせが実行されるアライメント工程を示している。
この工程は、符号15で模式的に示した貼り合わせ装置に、前記素子形成基板1および封止基板3がセットされた状態でなされる。そして、このアライメント工程は、図8に示すように窒素ガスの雰囲気において行われる。
続いて、図7Aの(E21)に示すように、チャンバーCH4の第2空間S2側とチャンバーCH4の第1空間S1側の気体が排気され減圧状態になされる。この時、排気の開始タイミングは、第1空間S1および第2空間S2において時間差をつけても良い。
そして、両空間S1,S2の減圧状態において、前記封止基板3と素子形成基板1を接近させて前記グリースもしくはゲル剤5の塗布面を、前記有機EL素子2側に密着させる貼り合わせ工程が実行される。すなわち、(E3)として示すように素子形成基板1に封止基板3を接触させる。
この場合、図7Bの(E3)に示すように封止基板3の下面に金属板などで形成された補助板18が押し付けのために当てられる。
前記貼り合わせ工程においては、封止基板3の下面に配置された補助板18を介して、封止基板3を上に押し上げるように作用させる。これにより、封止基板3の外周縁に沿って塗布された前記接着剤4は、対向する素子形成基板1側に接する。また前記グリースもしくはゲル剤5の塗布面は、前記有機EL素子側2に接触し密着すると共に、前記接着剤4で囲まれた空間の全域に押し広げられる。
この貼り合わせ工程における第1空間S1の減圧状態は、1Pa〜50000Paの範囲に設定される。この時に設定される好ましい減圧の範囲についての根拠は、図4Bの(E3)の説明においてすでに記述したとおりである。
続いて、前記した貼り合わせた状態の位置関係を保持した状態で、図7Bの(F1)に示すように第2空間S2は大気圧に戻される。このように第2空間S2が大気圧に戻されることにより、素子形成基板1は前記シート21の変形によりに密着し、当該素子形成基板1は有機EL発光パネルを構成する前記封止基板と共に、前記シート21によって固定、位置決めされる。
この状態で、図7Cの(G1)に示すように前記接着剤4を硬化させて封止部を形成する工程が実行される。この工程においては第1空間S1を形成する上側のチャンバーは取り除かれ、UVカットマスク17Aを備えたUV透過ガラス17が設置される。さらに前記UV透過ガラス17上にUV投射ランプ19が配置される。そして、UV透過ガラス17、シート21および素子形成基板1を介してUV光を投射することで接着剤4を硬化させることができる。本実施例ではシート21の上にUVカットマスク17Aを備えたUV透過ガラス17を配置したが、シート21と素子形成基板1との間であっても良い。
その後、図7Cおよび図8にG2として示したように第1空間S1側を大気に戻し、UVカットマスク17Aを備えたUV透過ガラス17を排除し、貼り合わせ装置から成型品を取り出すことで有機EL発光パネルを得ることができる。
以上説明した図7A〜図7Cおよび図8に示す第2の製造装置および方法によると、チャンバー内を第1と第2の空間S1,S2に仕切るシート21が用いられ、第1と第2の両空間S1,S2の圧力差によって前記シートが変形して、有機EL発光パネルを固定、位置決めするように作用するので、第2空間S2を大気圧に戻しても、シート21と下側の補助板18との間で有機ELパネルの位置が、正確に保持されたままUV照射をすることができる。したがって、従来の石英ガラスの様なUVを透過し、且つ剛性が高く、高価な部材を使用しなくても良く、UVカットマスク17Aを配した安価な薄板ソーダガラスやUVカットマスクの機能を持つパターンを施した金属板を用いることが出来るので、基板ガラスの大型化に適した装置および方法を提供することができる。
なお、この第2の製造装置および方法は、封止材料としてグリ−ス状もしくはゲル状部質を例に挙げて説明したが、従来より知られている不活性ガス、不活性液体、樹脂等の封止材料を用いる場合でも利用することが出来る。
以上説明した製造プロセスにより成形された有機EL発光パネルについて、発光駆動時における表面温度について測定した結果を、図9〜図13に示している。なお図9は測定に供するために作成した試作物の形態を示したものであり、この例においては、一辺が115mmの正方形に形成された発光部Lを備えた有機EL発光パネルについて、その表側(素子形成基板1側)のA〜Iで示す9点を温度測定点とした例を示している。
また、図10は試作した有機EL素子2の積層構成例を示したものであり、図10には各層の名称と、これを構成する機能素材について示している。なお、この図10に示す例においては、二層の発光層を備えたマルチフォトン構造の素子を構成している。
図11は、比較例として素子形成基板1と封止基板3との空間部に窒素を充填したもの、また液体を充填したもの、さらにこの発明の製造方法によるゲル/グリースを充填したものについて、図9に示すA〜I点における実測温度を(℃)を示している。なお、この実測値は通電経過後30分の時点における温度を示している。また測定に供するための試作物においては、いずれも封止基板3側の外側にアルミナなどの放熱剤を塗布した板厚0.5mmのアルミニウム製の均熱板を、伝熱部材を介して貼り付けている。前記均熱板としては銅板など他の金属を用いることもできる。
そして、比較例として示した充填物としての液体は、100℃で減圧・加熱した東レ・ダウコーンニング株式会社製のメチルフェニルシリコーンオイル(SH550)を用いている。また、この発明の方法による有機EL発光パネルにおいては、ゲル層に、シリコーンゲルとして信越化学工業株式会社製KE1057を50wt%、吸湿剤として酸化カルシウム30wt%、伝熱材として酸化アルミニウムを20wt%を用いた例を示している。
また図12は、前記した液体を充填物とした比較例と、この発明の製造方法によるゲルを充填物とした有機EL発光パネルにおいて、図9に示すE点における表裏の温度(℃)を通電から30分経過までと、これに続く消灯後の経過を示している。また図13は図12における通電から15分ないし30分経過まで間の測定結果を、スケールを拡大した状態で示している。
この図12および図13においては、この発明の製造方法による有機EL発光パネルについての測定結果を、「ゲル封止:表(光取り出し側)」および「ゲル封止:裏(封止側)」と標記しており、これに比較される従来例についての測定結果を、「液封止:表(光取り出し側)」および「液封止:裏(封止側)」と標記している。
図11に示されているように、この発明の製造方法にかかるゲルを充填物に用いた発光パネルによると、液体を充填物に用いた発光パネルに比較して、A〜I点の温度の平均値が大幅に低減されることが理解できる。また、A〜I点の最大値と最小値の差(Max−Min)もきわめて小さく成されることも理解できる。
さらに図13に示されたように、液体を充填物に用いた発光パネルにおける測定結果によると、通電から30分経過した時点での表裏の温度差は、Dt1として示すように約7.0℃の差が有るのに対して、同時点におけるこの発明の製造方法による発光パネルの表裏の温度差は、Dt2として示すように約1.3℃の差に抑えられることが示されている。
したがって、この発明の製造にかかる有機EL発光パネルによると、すでに説明した発明の効果の欄に記載した作用効果が発揮されることが、前記測定結果からも理解することができる。また、大型基板を用いた有機EL発光パネルを安価な製造装置で作成することが可能になる。

Claims (25)

  1. 素子形成基板上に形成された有機EL素子を、前記素子形成基板に対峙する封止基板との間を密封空間にするように封止し、前記素子形成基板と前記封止基板との間の密封空間内にグリース状もしくはゲル状物質を充填してなる有機EL発光パネルの製造方法であって、
    前記封止基板の面に、前記グリース状もしくはゲル状物質を塗布又は布設する塗布又は布設工程と、
    前記封止基板におけるグリース状もしくはゲル状物質が塗布又は布設された面と、前記素子形成基板における有機EL素子が形成された面を対向状態にし、前記封止基板と素子形成基板との周縁部においてシール剤により封止を行う貼り合わせ工程と、
    を実行することを特徴とする有機EL発光パネルの製造方法。
  2. 前記塗布又は布設工程の後に、封止基板に塗布された前記グリース状もしくはゲル状物質を乾燥させる乾燥工程を実行し、前記乾燥工程後において前記貼り合わせ工程を実行することを特徴とする請求項1に記載された有機EL発光パネルの製造方法。
  3. 前記乾燥工程は、100℃〜250℃の範囲において実行されることを特徴とする請求項2に記載された有機EL発光パネルの製造方法。
  4. 前記塗布又は布設工程もしくは乾燥工程の後に、前記封止基板における前記シール剤が施されるシール部をドライ洗浄する封止基板の洗浄工程と、前記洗浄工程後において封止基板の前記シール部にシール剤を塗布又は布設するシール剤塗布又は布設工程が実行され、前記シール剤塗布又は布設工程において塗布又は布設されたシール剤を利用して前記貼り合わせ工程を実行することを特徴とする請求項2に記載された有機EL発光パネルの製造方法。
  5. 前記ドライ洗浄に常圧プラズマ洗浄を用いることを特徴とする請求項4に記載された有機EL発光パネルの製造方法。
  6. 前記貼り合わせ工程を実行するにあたり、前記封止基板と前記素子形成基板が収容されたチャンバー内の気体を排気する減圧工程が実行され、減圧下において前記封止基板におけるグリースもしくはゲル剤の塗布面又は布設面を、前記素子形成基板における有機EL素子の形成面に密着させる前記貼り合わせ工程が実行されることを特徴とする請求項2に記載された有機EL発光パネルの製造方法。
  7. 前記貼り合わせ工程における減圧状態が、1Pa〜50000Paであり、大気圧に戻した後の密封空間内の前記圧力を保持したまま、前記シール剤を硬化させるシール剤硬化工程を実行することを特徴とする請求項6に記載された有機EL発光パネルの製造方法。
  8. 前記シール剤としてUV硬化樹脂が用いられ、前記貼り合わせ工程における大気圧と密封空間内の圧力差による貼り合わせ状態を保持したまま、UV光を用いて前記UV硬化樹脂を硬化させることを特徴とする請求項7に記載された有機EL発光パネルの製造方法。
  9. 前記シール剤として無機フリット剤が用いられ、前記貼り合わせ工程における貼り合わせ状態を保持したまま、レーザー照射により前記ガラスペーストを加熱融着させることを特徴とする請求項7に記載された有機EL発光パネルの製造方法。
  10. 前記グリース状もしくはゲル状物質には、吸湿剤として合成ゼオライトが添加され、平板状に形成された封止基板を用いる場合、前記グリース状もしくはゲル状物質に含まれる前記合成ゼオライトが重量比で10%〜80%であり、前記吸湿剤を含むグリース層またはゲル層の厚さが10〜100μmの範囲に設定されることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載された有機EL発光パネルの製造方法。
  11. 前記グリース状もしくはゲル状物質には、吸湿剤として合成ゼオライトが添加され、周縁部が前記素子形成基板側に接するように中央部にへこみを付けた断面が凹状に形成された封止基板を用いる場合、前記グリース状もしくはゲル状物質に含まれる前記合成ゼオライトが重量比で10%〜80%の範囲に設定され、且つ吸湿剤を含む前記グリース状もしくはゲル状物質は、断面が凹状に形成された前記凹部を充填し前記有機EL素子に密着する量に設定され、前記吸湿剤を含むグリース層またはゲル層の厚さが10〜500μmの範囲に設定されることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載された有機EL発光パネルの製造方法。
  12. 前記素子形成基板と前記封止基板とを密着させる貼り合わせ工程において、少なくとも前記素子形成基板もしくは封止基板のいずれか一方の基板が、貼り合わせステージに配置されたフィルム状のシートと密着することによって有機EL発光パネルが固定、位置決めされることを特徴とする請求項1に記載された有機EL発光パネルの製造方法。
  13. 前記有機ELパネルが固定、位置決めされる前記フィルム状のシートと有機ELパネルが接している側が1Pa〜50000Paの減圧状態になされ、前記フィルム状のシートと有機ELパネルが接していない側が大気圧となった状態で、パネル周辺部のシール剤を硬化させることを特徴とする請求項12に記載された有機EL発光パネルの製造方法。
  14. 素子形成基板上に形成された有機EL素子を、前記素子形成基板に対峙する封止基板との間を密封空間にするように封止し、前記素子形成基板と前記封止基板との間の密封空間内にグリース状もしくはゲル状物質を充填してなる有機EL発光パネルを製造する製造装置であって、
    前記封止基板の面に、前記グリース状もしくはゲル状物質を塗布又は布設する塗布又は布設ステージと、前記封止基板におけるグリース状もしくはゲル状物質が塗布又は布設された面と、前記素子形成基板における有機EL素子が形成された面を対向状態にし、前記封止基板と素子形成基板との周縁部においてシール剤により封止を行う貼り合わせステージと、
    が具備されていることを特徴とする有機EL発光パネルの製造装置。
  15. 前記塗布又は布設ステージにおいて封止基板面に塗布又は布設された前記グリース状もしくはゲル状物質を加熱乾燥させる加熱乾燥ステージがさらに具備され、当該加熱乾燥ステージにおける加熱乾燥処理後に、前記封止基板を前記貼り合わせステージに搬送する搬送手段が具備されていることを特徴とする請求項14に記載された有機EL発光パネルの製造装置。
  16. 前記加熱乾燥ステージにおいて処理された封止基板におけるシール部をドライ洗浄すると共に、前記ドライ洗浄位置にシール剤を塗布又は布設する洗浄およびシール剤の塗布又は布設ステージがさらに具備され、前記洗浄およびシール剤の塗布又は布設ステージにおいて処理された封止基板を、前記搬送手段によって前記貼り合わせステージに搬送するように構成されていることを特徴とする請求項15に記載された有機EL発光パネルの製造装置。
  17. 前記封止基板におけるシール部をドライ洗浄するドライ洗浄手段に、常圧プラズマ洗浄手段が用いられていることを特徴とする請求項16に記載された有機EL発光パネルの製造装置。
  18. 前記貼り合わせステージには、前記封止基板における前記グリースもしくはゲル剤の塗布面又は布設面を、前記素子形成基板における前記有機EL素子側に、所定の貼り合わせ圧力をもって密着させる貼り合わせ手段が配置されていることを特徴とする請求項14から請求項17のいずれか1項に記載された有機EL発光パネルの製造装置。
  19. 前記貼り合わせステージには、減圧下において前記封止基板における前記グリースもしくはゲル剤の塗布面又は布設面を、前記素子形成基板における前記有機EL素子側に、所定の貼り合わせ圧力をもって密着させる貼り合わせ手段が配置されていることを特徴とする請求項14から請求項17のいずれか1項に記載された有機EL発光パネルの製造装置。
  20. 前記貼り合わせステージを構成するチャンバーが、当該チャンバー内を減圧状態とし、減圧状態から大気圧に戻せる圧力調整機能を持ち、チャンバー内を減圧状態とした時の前記封止基板と素子形成基板間の密封減圧空間と、チャンバー内を大気圧に戻した時の圧力差によって、前記貼り合わせステージの貼り合わせ圧力を解除しても、前記両基板の密着と位置関係が保持されるように構成したことを特徴とする請求項19に記載された有機EL発光パネルの製造装置。
  21. 前記両基板の密着と位置関係が保持された状態で前記シール剤を硬化させるシール剤の硬化ステージがさらに具備されていることを特徴とする請求項20に記載された有機EL発光パネルの製造装置。
  22. 前記貼り合わせステージにおける前記素子形成基板と前記封止基板とを密着させる貼り合わせ手段において、少なくとも前記素子形成基板もしくは封止基板のいずれか一方の基板が、前記貼り合わせステージに配置されたフィルム状のシートと密着することによって有機EL発光パネルが固定、位置決めされるように構成されていることを特徴とする請求項14に記載された有機EL発光パネルの製造装置。
  23. 前記有機ELパネルが固定、位置決めされる前記フィルム状のシート側が1Pa〜50000Paの減圧状態になされ、前記フィルム状のシートと有機ELパネルが接していない側が大気圧となった状態で、パネル周辺部のシール剤を硬化させるシール剤の硬化ステージが具備されていることを特徴とする請求項22に記載された有機EL発光パネルの製造装置。
  24. 前記シール剤の硬化ステージにはシール剤としてのUV硬化樹脂を硬化させるUV照射手段が具備されていることを特徴とする請求項21、請求項23に記載された有機EL発光パネルの製造装置。
  25. 前記シール剤の硬化ステージにはシール剤としての無機フリット剤を加熱融着させるレーザー照射手段が具備されていることを特徴とする請求項21、請求項23に記載された有機EL発光パネルの製造装置。
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