JPWO2009131114A1 - 鉛フリーはんだ - Google Patents

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Abstract

極低温で錫ペストの発生が防止され、かつ濡れ性と耐衝撃性が良好な、安価な鉛フリーはんだは、質量%で、Cu:0.5〜0.8%、Bi:0.1%以上、1%未満、Ni:0.02〜0.04%、残部Snからなる組成を有する。

Description

本発明は、例えば−40℃以下という極低温においても錫ペストを起こさず、また広がり性と耐衝撃性にも優れた、電子機器のはんだ付けに適したSn−Cu系の鉛フリーはんだに関する。
古来より金属の接合にはPb−Snはんだが使用されてきた。PB−Snはんだは近年には電子機器のはんだ付け、特に電子部品のプリント基板へのはんだ付け、に広く用いられてきた。Pb−Snはんだは、共晶組成(Pb−63Sn)での融点が183℃であり、はんだ付けを240℃以下の温度で行うことができるため、電子部品やプリント基板に対して熱影響を与えない。さらに、この共晶組成付近のPb−Snはんだは、濡れ性に優れており、はんだ付け不良を発生させない等の優れた特徴を有し、電子機器の信頼性の確保に貢献してきた。
しかし、近年の環境への意識の高まりから、RoHS規制により鉛に対して規制が加えられるようになった。その結果、鉛を含有するPb−Snはんだについても、その使用が規制されるようになり、鉛を含まない所謂「鉛フリーはんだ」が使用されるようになってきた。
鉛フリーはんだは、Snを主成分とするはんだ合金である。従来から使用されてきた鉛フリーはんだの代表例としては、Sn−3.5Ag(融点:220℃)、Sn−3Ag−0.5Cu(融点:217〜220℃)、Sn−5Sb(融点:240℃)、Sn−9Zn(融点:199℃)、Sn−0.7Cu(融点:227℃)等が挙げられる。このように、鉛フリーはんだはいずれも、Pb−Snはんだに比べてSn含有量がかなり高い。
これらの鉛フリーはんだのうち、Sn−3.5AgおよびSn−3Ag−0.5Cuは、他の鉛フリーはんだに比べてはんだ付け性に優れているが、高価なAgを多量に含有するため、価格競争の激しい分野のはんだ付けに使用するのにはあまり適していない。
Sn−5Sbは、材料自体は安価ではあるが、融点が高いため、はんだ付け温度も必然的に高くせざるを得ず、電子部品やプリント基板に対する熱影響が問題となり、用途が極めて限定される。
Sn−9Znは融点が199℃であり、従来のPb−Sn共晶はんだに近いため、電子部品やプリント基板への熱影響の問題はない。しかし、Sn−9Znは、濡れ性が悪いばかりでなく、外的衝撃ではんだ付け部が剥離する現象が報告されている。これは、はんだ中のZnとはんだ付け部のCuのイオン化傾向が大きく相違しているためである。それにより、はんだ付け部周囲の湿気が結露したときに、局部電池作用による電気化学的腐食を引き起こし、はんだ付けの剥離が起こり易くなる。
Sn−0.7Cuは、安価であり、また表面光沢も比較的高いことから、安価な基板はんだ付け部品(例、コネクタ)のめっきに好んで使用されている。しかし、電子機器のはんだ付けに使用するには濡れ性が十分でないため、濡れ性の改善が求められている。
下記特許文献1には、Sn−0.7Cuの濡れ性を改善するため、少量のPまたはPおよびGeを添加することが提案されている。この特許文献に開示されたSn−Cu系はんだは、種々の特性を改善するため、Ag、Sb,Ni,Co,Fe,Mn,Cr,Mo,Bi,InおよびZnから選ばれた1種以上の元素を含有しうる。Biを含有させた例では、2質量%のBiが添加されている。
電子機器、特に携帯電話、ノート型パソコン、カメラのような携帯型電子機器は、緯度の高い極寒冷地でも使用されている。このような極寒冷地では気温が零下20℃以下という極低温になることがあり、屋外に持ち出され、使用されることがある携帯型電子機器のはんだ付け部も、このような極低温に曝されることになる。しかし、鉛フリーはんだは、極低温に曝されると、脆くなって破壊される可能性が報告されている。特に、携帯型電子機器は、落下して衝撃が加わることがあるため、はんだ付け部の耐衝撃性が求められる。
一般に鉛フリーはんだが極寒冷地で脆くなるのは錫ペストに原因がある。錫ペストは、常温では軟質で延性に富む正方晶の白色錫(βSn)が、低温において、延性がなく、非常に脆い灰色立方晶の結晶(αSn、灰色錫)に同素変態する現象であり、古くから知られていた。βSnからαSnへの変態温度は約13℃であるが、過冷の影響のため、実際には錫ペストは−20℃以下にならないと起こらず、−40℃前後で顕著になる。気温が−20℃を下回る極寒冷地での電子機器の使用が普及するにつれ、錫ペストに起因するはんだ付け部の脆化と剥離が懸念されるようになってきた。
下記特許文献2には、錫を主成分とするはんだ合金における錫ペストの発生を防止するために、(1)Pb、(2)Pb+BiとAgの一方または両方、又は(3)Bi+Ag、を150〜900ppm(=0.015〜0.09%)の量で添加することが提案されている。はんだ合金系はSn−Cu系、Sn−Ag−Cu系、Sn−Sb−Ag系、Sn−Zn−Bi系などの多くの組成のどれでもよい。
錫ペストの発生を抑制する目的ではないが、質量%でBiを0.1〜5.0%、Agを0.1〜5.0%、Sbを0.1〜3.0%、Cuを0.1〜5.0%、Pを0.001〜0.01%、Geを0.01〜0.1%含有し、残部が錫である鉛フリーはんだが特許文献3に、質量%でNiを0.01〜0.5%、Cuを2%超、5%以下含有し、場合によりAg,In,Zn,Sb,Bi,GeおよびPから選ばれた1種以上を0.01%以上含有していてもよい、Sn−Cu−Ni合金が特許文献4に提案されている。これらの特許文献の実施例では、Biはいずれも3質量%以上の多量に添加されている。
特許文献1:特開2003−94195号公報
特許文献2:特開2006−212660号公報
特許文献3:特開平10−225790号公報
特許文献4:特願2006−26745号公報
Sn−Cu系鉛フリーはんだは安価であるので、上記の携帯型電子機器の製造コストの低減には効果的である。しかし、Sn−Cu系鉛フリーはんだは錫ペストを発生しやすく、極寒冷地でははんだ付け部から剥離しやすいという問題があった。前述したように、Pb−Snはんだに比べて鉛フリーはんだはSn含有量が高いため、錫ペストがより起こり易い。特に、Sn−0.7Cuで代表されるSn−Cu鉛フリーはんだはSn含有量が非常に高いので、錫ペストが最も起こり易いと考えられる。従って、Sn−Cu系鉛フリーはんだにおいては、錫ペストの発生を防止することが極めて重要となる。
また、Sn−Cu系鉛フリーはんだは、はんだ付け部に対する濡れ性が十分でなく、はんだ付け不良を発生させることがあった。
特許文献4に開示された鉛フリーはんだは、はんだ付け部に存在するCu導体へのはんだの溶出を抑制するため、2質量%超という多量のCuを含有する。そのため、はんだの溶融温度が高く、その用途が限定される。
本発明は、極寒冷地でもはんだが錫ペストにより脆くならず、しかも濡れ性と耐衝撃性に優れたSn−Cu系鉛フリーはんだを提供することを目的とする。
本発明者らは、Sn−0.7Cuで代表される低Cu、高SnのSn−Cu系はんだ合金の錫ペストが、0.1質量%以上、1質量%未満という少量のBiの単独添加により効果的に防止されることを見出した。しかし、Biは、それ自体が脆性を有する金属であるため、Bi添加の鉛フリーはんだは、Biを添加する前のものに比べて耐衝撃性が多少劣るという問題があった。この耐衝撃性の劣化は、微量のNi添加によって完全に阻止できるだけでなく、耐衝撃性の向上も可能となることが判明した。つまり、微量のBiと微量のNiを組み合わせて添加することにより、低Cu、高SnのSn−Cu系はんだ合金の錫ペストの防止と耐衝撃性の改善という、相反する特性を共に達成することができる。さらに、この鉛フリーはんだは、広がり性(濡れ性)も良好であり、はんだ付け不良を発生させにくい。
本発明は、質量%で、Cu:0.5%以上、0.8質量%以下、Bi:0.1%以上、1%未満、Ni:0.02%以上、0.04%以下、残部Snからなる鉛フリーはんだである。
本発明に係る鉛フリーはんだにおいて、Bi含有量は好ましくは0.1質量%以上、0.5質量%以下である。
本発明の鉛フリーはんだは、例えば−40℃という極低温でも錫ペストを起こさないため、寒冷地においてはんだ付け部が崩壊しない。また、微量のNiの添加により、Bi添加による耐衝撃性の低下が防止され、さらに、濡れ性がBi無添加のSn−Cuはんだより改善される。従って、本発明により、はんだ付け不良が防止され、耐衝撃性に優れ、錫ペストの問題がない、信頼性の高いはんだ付け部を低コストで作製することが可能となる。
極低温放置試験において錫ペストが発生しなかった、複数本並べられた棒状はんだ試料の写真である。 極低温試験において錫ペストが発生した、複数本並べられた棒状はんだ試料の写真である。 極低温試験において錫ペストが発生し、自然崩壊した棒状はんだ試料の写真である。
以下に本発明をより詳しく説明する。以下の説明中、合金組成を示す「%」は、特にことわりがないかぎり「質量%」を意味する。
本発明に係るSn−Cu系鉛フリーはんだは、Cu:0.5%以上、0.8質量%以下、Bi:0.1%以上、1%未満、Ni:0.02%以上、0.04%以下、残部Snから本質的になる。この鉛フリーはんだは、Sn含有量が98%以上(より正確には98.16%以上)、典型的には99%以上、と高いにもかかわらず錫ペストを起こさず、また広がり性と耐衝撃性が良好である。
Cuは耐衝撃性の向上と固相線温度を下げる効果がある。Cu含有量が0.5%より少ないと、それらの効果が現れない。一方、Cu含有量が0.8%を超えると、はんだの液相線温度が高くなりすぎる。
Biは、錫ペスト防止ばかりでなく、はんだの濡れ性向上に対しても効果がある。Bi含有量が0.1%未満では錫ペスト発生防止効果が少ないばかりでなく、はんだの濡れ性向上にも効果が少ない。一方、Biを1%以上の量で添加すると、Biの脆性が顕著に現れるようになり、はんだの耐衝撃性が低下する。そのため、Bi含有量は0.1%以上、1%未満とする。
Biによる脆性をさらに効果的に抑制する必要がある場合、例えば、成形されたペレット、ワッシャー形状などのプリフォームを生産する場合などでは、成形の際にプリフォームの端部が欠けることを防止するために、Bi含有量を0.1%以上、0.5%以下にすることが好ましい。このような少量のBiの添加でもBiの上記効果は十分に得られる。
Niの添加により耐衝撃性および耐ヒートサイクル性の向上が得られる。Ni含有量が0.02%より少ないと、その効果がない。一方、0.04%を超えてNiを添加すると、はんだの液相線温度が高くなりすぎて、一般的なはんだ付け温度である250℃でのはんだ付けが不可能となる。
本発明に係るはんだは鉛フリーはんだである。即ち、鉛は意図的には全く添加されない。合金成分の金属材料から鉛が不可避的に混入することがあっても、鉛の含有量は一般に500ppm未満であり、高純度原料を使用すれば100ppm未満となる。
この鉛フリーはんだは、前記4元素(Sn,Cu,Bi,Ni)のみからなるものであることが好ましいが、はんだの各種特性を改善するために他の元素を少量であれば添加しうる。例えば、特許文献1に従って、0.001〜0.1%のPを単独で、またはこのPを0.001〜0.1%のGeと一緒に添加することにより、濡れ性を改善することができる。他の元素を添加する場合でも、その合計添加量が0.5%以下、好ましくは0.3%以下、より好ましくは0.1%以下となるようにする。また、Sn含有量が99%以上であることが好ましい。
本発明に係る鉛フリーはんだの形状は特に制限されず、例えば、粉末状、ボール状、棒状、線状、脂入りはんだ、成形されたペレットもしくはワッシャーなどの形状のはんだプリフォームなどでよい。
この鉛フリーはんだは、電子機器のはんだ付け、特に電子部品のプリント基板へのはんだ付けに使用するのに適しているが、他の用途にも適用可能である。電子機器のはんだ付けの場合には、リフロー法またはフロー法が用いられることが多い。
電子部品とは、電子機器を構成する部品であり、能動部品(例、半導体素子、ICなど)、受動部品(抵抗、コンデンサ、インダクタなど)、ならびに機構部品(スイッチ、コネクタ、可変抵抗、キーボードなど)を包含する。電子機器は、本発明においては、電子部品を実装したプリント基板を内蔵するものを意味する。
例えば、テレビ、DVDにおける電子部品のプリント基板へのはんだ付けは、棒状または線状のはんだを噴流はんだ槽に投入して溶融させた溶融はんだを用いるフロー法により行うことができる。携帯電話やパーソナルコンピューターに組み込まれるBGAやCSP等の電子部品のプリント基板へのはんだ付けでは、電極にバンプを形成するために微小はんだボールが使用でき、これも1種のリフローはんだ付け法である。QFP、SOPのような表面実装部品のプリント基板へのはんだ付けは、はんだ粉末をはんだ付け用フラックスと混合して調製されたソルダペーストを用いて、リフロー法により行うことができる。
ソルダペーストは粉末はんだをはんだ付け用フラックスと混合したものである。ソルダペーストに使用されるフラックスは、水溶性フラックスと非水溶性フラックスのいずれでもよいが、典型的には、適当な活性剤、溶剤、チキソ剤を含有するロジンベースの非水溶性フラックスであるロジン系フラックスである。
表1に示す組成を有する鉛フリーはんだを用いて、以下に示す要領で、錫ペスト、耐衝撃性、および広がり性について試験した。使用した合金原料は、いずれもPb含有量が300ppm以下のものであった。表中、試験No.1〜3の合金が本発明に従った組成を有する。試験結果も表1に併せて示す。
[錫ペスト試験]
各組成の鉛フリーはんだを、長辺30mm、短辺20mm、長さ200mmの解放鋳型(舟型)に鋳込んで、棒状鋳造物を得た。この鋳造物の外周を旋盤で切削して、直径8mm、長さ110mmの棒状はんだ試料を得た。この棒状試料を−40℃の冷凍庫に約10000時間放置した後、冷凍庫から取り出して、その表面を目視観察した。
棒状試料の表面が、冷凍庫に放置する前と全く変わらないものを○(図1の写真)、棒状試料の表面に大きな点状物が現れたものを△(図2の写真)、完全に自然崩壊したものを×(図3の写真)と評価する。棒状試料の表面に現れる点状物が錫ペストにより生じた灰色錫(αSn)である。
[耐衝撃性試験(落下試験)]
耐衝撃性は、JEDECのJESD22−B111の規格に準拠して実施した落下試験により評価した。
各組成の鉛フリーはんだから、油中造球法によって、直径0.3mmのはんだボールを作製した。このはんだボールを使ってCSP基板上に常法によりはんだバンプを形成した(加熱条件:220℃×40秒、酸素濃度100ppm以下)。このはんだバンプつきCSP基板を、市販の鉛フリーソルダペースト(はんだ合金:Sn−3Ag−0.5Cu;フラックス:ロジン系)を用いて、プリント基板にリフロー法により実装した。リフロー加熱条件は220℃×45秒間であり、雰囲気は大気であった。
CSP基板が実装されたプリント基板を、プリント基板を下側にして台座に取り付けた。2つの基板間のはんだ付け部の電気抵抗を測定し、この電気抵抗を初期値とする。次いで、台座を、落下地点より310mmの高さから、落下地点であるエポキシ樹脂製の台に自由落下させて、基板間に衝撃を与えた。その後、2つの基板間のはんだ付け部の電気抵抗を測定した。
落下後の電気抵抗が、導通不良と見なされる落下前の電気抵抗初期値の120%になるまで、この落下による衝撃付与を繰り返し、その間の落下回数を記録した。落下回数が40回以上の場合を〇(耐衝撃性が十分)、落下回数が40回より少ない場合は×(耐衝撃性が不十分)であると評価した。
[はんだ広がり試験]
各鉛フリーはんだの広がり性(濡れ性)は、JIS Z 3198−3(鉛フリーはんだ試験方法−広がり試験方法)に準じて試験した。広がり率が70%以上を○、70%未満を×とした。
[溶融温度]
各鉛フリーはんだの溶融温度を、JIS Z 3198−1(鉛フリーはんだ試験方法−第一部:溶融温度範囲測定方法)に準じて測定した。
表1からわかるように、従来のSn−Cu系鉛フリーはんだ(試験No.4のSn−0.7Cu)は、−40℃の極低温に長期間放置すると錫ペストにより崩壊した。これに対し、本発明の鉛フリーはんだ(試験No.1〜3)は、−40℃に長期間放置しても表面が全く変化せず、錫ペストは完全に防止された。さらに、広がり試験結果からわかるように、濡れ性も従来のSn−Cu系鉛フリーはんだより優れ、落下試験においても良好な耐衝撃性を示した。
錫ペスト防止の目的は、試験No.5〜6、8および10に示すように、比較的多量のAg、SbまたはBiの添加によっても達成された。しかし、これらの添加元素は耐衝撃性に悪影響を及ぼし、またSbや3%のBiの添加は広がり性も改善できなかった。Biの代わりに微量のGeを添加した試験No.9は、錫ペストは防止できなかったが、耐衝撃性や広がり性は良好であった。多量のZnを含有する試験No.7〜8の鉛フリーはんだは、いずれも特に耐衝撃性に劣っていた。

Claims (4)

  1. 質量%で、Cu:0.5%以上、0.8%以下、Bi:0.1%以上、1%未満、Ni:0.02%以上、0.04%以下、残部Snからなることを特徴とする鉛フリーはんだ。
  2. Bi含有量が0.1%以上、0.5%以下である、請求項1記載の鉛フリーはんだ。
  3. 請求項1または2記載の鉛フリーはんだとはんだ付け用フラックスとの混合物からなるソルダペースト。
  4. 請求項1または2に記載の鉛フリーはんだを用いて電子部品をプリント基板にはんだ付けする方法。
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