JP2006212660A - 耐低温性にすぐれたはんだ合金とその製造方法 - Google Patents

耐低温性にすぐれたはんだ合金とその製造方法 Download PDF

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将一 末永
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Abstract

【課題】 各種鉛フリーはんだ組成において、低温での錫ペストの発生を防止できるはんだ合金組成ならびにはんだ継手の提供。
【解決手段】 鉛フリーはんだ合金として、Sn-Cu系、Sn-Ag-Cu系、Sn-Sb-Ag系、Sn-Zn-Bi系等の多数の組成が提案されている。例えば、Cuを含むものとして、Cu0.1〜2重量%、Ge0.001〜1重量%、Ga0.001〜2重量%、残部Sn、さらに、Bi、In、Ag、Znを選択的に微量添加した組成(特許文献1)がある。また、Sn-Cuの溶解母合金に対してNiを添加した、Cu0.1〜2重量%、Ni0.002〜1重量%、残部Sn、さらにGa0.001〜1重量%を加えた無鉛はんだ合金(特許文献2)が提案されている各種無鉛はんだ組成において、150ppm〜900ppmの極微量のPb、Bi、Agのうち1種以上(但し、はんだ合金の構成添加元素としてBi又はAgを含む場合はBi又はAgを除く)を含有することで錫ペストの発生を防止し得る。
【選択図】 図5

Description

この発明は、各種鉛フリーはんだ組成において、低温、極低温での錫ペストの発生を防止した耐低温性にすぐれたはんだ継手を実現するはんだ合金とその製造方法に関する。
はんだ材料の鉛フリー化が進み、また環境に影響を与える不純物元素が規制されるようになって、高純度の素材が要求されることがあり、また、厳しく不純物含有量を管理する必要が出てきた。
鉛フリーはんだ合金として、Sn-Cu系、Sn-Ag-Cu系、Sn-Sb-Ag系、Sn-Zn-Bi系等の多数の組成が提案されている。例えば、Cuを含むものとして、Cu0.1〜2重量%、Ge0.001〜1重量%、Ga0.001〜2重量%、残部Sn、さらに、Bi、In、Ag、Znを選択的に微量添加した組成(特許文献1)がある。また、Sn-Cuの溶解母合金に対してNiを添加した、Cu0.1〜2重量%、Ni0.002〜1重量%、残部Sn、さらにGa0.001〜1重量%を加えた無鉛はんだ合金(特許文献2)が提案されている。
BiやZnを含有するBi10〜20重量%、Sb0.1〜5重量%、Zn4〜6重量%、Ag0.1〜3重量%、残部Snからなる無鉛はんだ合金(特許文献3)が提案されている。
また、Ag:3〜6%、Cu:1〜4%、Co:0.01〜2%、Sn:残部、さらにPを0.04〜4原子%添加した無鉛はんだ組成(特許文献4)、Cuを1.5〜8質量%、Coを0.01〜2質量%、主成分がSnで、さらにNiを0.01〜1質量%含有する無鉛はんだ組成(特許文献5)、Znが5〜10質量%、Au、Fe、Pt、Pd、Sの少なくとも1種を0.005〜1.0質量%、残部Sn、さらにBi、Inの少なくとも1種を0〜15質量%添加した無鉛はんだ組成(特許文献6)、Sb0.01〜1質量%、Ni0.01〜0.5質量%、残部Sn、さらにAgおよび/またはCuを添加したり、これらにP、Ge、Ga、Coを添加したりした無鉛はんだ組成(特許文献7)がある。
さらに、Sn-0.1〜3質量%Cuに、0.001〜0.1質量%のP、また0.001〜0.1質量%のGeと一緒に添加した無鉛はんだ組成(特許文献8)、Sn主成分にGaを0.005〜0.2質量%添加し、あるいはSn主成分にGaを0.005〜0.2質量%添加した組成で、さらにCu、Sb、Ni、Co、Fe、Mn、Cr、Mo等を添加したり、Bi、In、Zn等を添加したり、P、Ge等を添加した無鉛はんだ組成(特許文献9)、Zn2〜10重量%、Bi10〜30重量%、Ag0.05〜2重量%、残部Sn、さらにPを0.001〜1重量%添加した無鉛はんだ組成(特許文献10)、Sb10〜40質量%、Cu1〜9質量%、残部Sn、Co、Fe、Mo、Cr、Ag、Biの1種以上を添加、さらにP、Ge、Gaの1種以上を添加した無鉛はんだ組成(特許文献11)が提案されている。
特開平11-221695 特開2000-197988 特開平7-51883 特開2004-154865 特開2004-154864 特開2004-148372 特開2004-141910 特開2004-1100 特開2002-18589 特開平9-253882 特開2004-298931
一方、従来の鉛含有はんだに比べて鉛フリーはんだ(lead-free solder)の成分は、より純度の高いSnに近くなっている。しかし、高純度Sn(pure tin)は常温では軟質で延性に富む白色錫(βSn)となっているが、低温では錫ペスト(tin pest)と呼ばれる現象、すなわち、Snの同素変態によって、まったく延性が無く極めて脆い灰色錫(αSn)に変態することが知られている。
接合材として使用された鉛フリーはんだが高純度の錫で作製され低温の環境にさらされると、このように変態することが懸念される。また、高純度Snにおいて、その変態温度は13.2℃と報告されているが、時間的な遅れが著しく、実際には約-10℃で変態が始まり、約-45℃で変態速度が最大になるといわれている。さらに、不純物によっても変態速度は大きく影響される。(大澤直;はんだ付けの基礎と応用 工業調査会 pp158-159)
この発明は、各種鉛フリーはんだ組成において、低温での錫ペストの発生を防止できるはんだ合金組成ならびにはんだ継手の提供を目的としている。
発明者らは、現在使用されている鉛フリーはんだ合金の主成分はSnであるが、品質改善のため数%から数ppmの各種元素が添加されていること、また、使用されるSn中にも、不純物として微量の元素を含有することに着目し、錫ペストの最も加速されるであろう条件において、各種鉛フリーはんだの錫ペストに及ぼす微量添加元素の影響を調査した結果、前述の各種無鉛はんだ組成において、150ppm〜900ppmの極微量のPb、Bi、Agのうち1種以上(但し、はんだ合金の構成添加元素としてBi又はAgを含む場合はBi又はAgを除く)を含有することで錫ペストの発生を防止し得ることを知見し、この発明を完成した。
すなわち、この発明は、Snを主成分としてはんだ合金を構成するための添加元素を1種以上含む組成において、150ppm〜900ppmのPb、Bi、Agのうち1種以上(但し、はんだ合金の構成添加元素としてBi又はAgを含む場合はBi又はAgを除く)を含有することを特徴とするはんだ合金ならびに同組成からなるはんだ継手(ジョイント構造)である。
上記構成のこの発明において、はんだ合金の構成添加元素は、Au,Ag,Cu,Co,Al,Fe,In,Ge,Ga,Ni,P,Zn,Sb,Bi
のうち、1種又は2種以上である。
また、この発明は、高純度のSn材に、はんだ合金を構成するための添加元素の1種以上と、150ppm〜900ppmのPb、Bi、Agのうち1種以上(但し、はんだ合金の構成添加元素としてBi又はAgを含む場合はBi又はAgを除く)とを含有するように、溶融インゴット法、溶融噴霧法、粉末混練法等公知の合金化方法で合金化することを特徴とする耐低温性にすぐれたはんだ合金の製造方法である。
この発明によると、現在使用されている鉛フリーはんだ合金の組成において、150ppm〜900ppmの極微量のPb、Bi、Agのうち1種以上を含有させることにより、所要箇所に形成した当該組成のはんだ継手は、低温並びに極低温の使用環境でいわゆる錫ペストが発生することなく、はんだとして要求される性能、強度や脆性、形態の安定性が長期的に維持される作用効果を奏する。
この発明によると、現在使用されている鉛フリーはんだ合金の組成において、150ppm〜900ppmの極微量のPbを含有するが、環境に対する影響などの極めて軽微であり、低温並びに極低温の使用環境に耐えて使用でき、このはんだ継手が廃棄されることがないことで、かえって環境に対する優位性を有する。
この発明の実験に使用した錫は、純度99.9%Sn(3NSnと表記)と純度99.99%Sn(4NSnと表記)である。その不純物元素とその含有量を表1に示す。表2に本研究で使用した試料合金の配合組成を示す。
表2の配合組成になるように各原料を秤量した。秤量後、それらの原材料を黒鉛ルツボ中で溶解し、450℃でステンレス製の鋳型に鋳込んだ。試料鋳塊の鋳込み面を旋盤で切削加工した。サンプルの形状、条件については図1に示す。旋盤加工のまま(1)、旋盤加工の後、厚さ方向に50%圧縮加工(2)、粉末状のαSnをシャーレに敷き詰め、その上に旋盤加工材(1)を静置する(3)、の3条件とした。
本研究では-45℃の冷凍庫(ダイレイ製)中に、2時間、10時間、20時間、30時間、30日、60日、90日、120日、150日、180日、サンプルを保持後、取り出し、試料が室温になってから切削面を光学顕微鏡で観察し、錫ペストの発生面積を測定した。
表3に各種鉛フリーはんだを180日間、-45℃で保持したときの結果を示す。4NSnで作製した4NSnZn試料は条件(3)において錫ペストの発生が確認された。その写真を図2に示す。αSnに接触している面でのみ変態が見られた。
比較のため4NSnにおいて同様の実験を行った結果、条件(3)では2時間でαSn変態が確認され、90日経過後では、すでに、条件(1)、(2)でも完全にサンプルが灰色錫に変態しているのが発見された。
灰色錫への変態は潜伏期間が長いことと、αSnを接触させると促進されること、さらに加工すると変態が促進されることが知られているので(菅沼克明;鉛フリーはんだ実装技術、(社)電子情報技術産業協会(JEITA)、鉛フリーはんだ実装編集委員会編pp36-37、朱淵俊、竹本正;Mate2001 pp469-4742,3)、条件(1)と(2)は潜伏期間の測定として、条件(3)は進行速度について比較することが可能であると考えられる。条件(2)においてαSnと接触させることにより加工と進行速度の影響を調べられると考えられる。
また、3NSnでは、いずれの条件でも、まったく変態していなかった。そこで4NSnに微量の不純物を添加し、条件(3)におけるαSn変態に及ぼす微量不純物元素の影響を調べた結果を図3、図4に示す。αSnとの接触面において変態した表面積の割合を棒線グラフで表した。
図3にはαSn変態進行に影響が無いまたは促進すると予想される元素、図4は抑制効果が期待される元素についての結果を各々示している。本研究において、4NSn中への0.01%Sb添加による変態進行の抑制効果は確認できなかった。Sbは抑制元素としてあげられていることから添加元素の含有量および試験温度を変化させることでその抑制効果が顕在化する可能性はある。また、潜伏期間を長期化する可能性もあるが、本研究では行っていない。また、0.01%Feを添加させた試料では明らかに変態は促進されていた。
変態進行の抑制効果の見られた0.01Ag,0.01Pb,0.01Biについて、変態測定表面写真を図5に示す。Pbについては30時間経過後も接触面に変態が確認できなかった。0.01%Biも変態箇所が一部見られるものの4NSnと比べて明らかに変態面積が減少している。0.01%Agについても抑制効果が見られるが、他の2つの元素とくらべてその効果は低いといえる。
図6にGe添加による変態進行速度の影響についての比較グラフを示す。4NSnにGeを0.01%添加しても変態の進行は抑制されないが、含有量を増し0.1%にすると抑制される。また、0.01%Bi添加することにより変態進行はさらに抑制された。
図7に4NSnを使用し作製した、はんだ合金組成のSn-0.7Cu-0.05Ni(4NSCN)とSn-3.0Ag-0.5Cu(4NSAC)のαSn変態面積率グラフを示す。いずれも4NSnと比較すると変態進行が遅くなっている。これらは実用鉛フリーはんだ相当品であり、標記の合金組成であれば4NSnと比較して錫ペストは抑制されていると考えられる。
以上の結果から、錫ペストにはそれを抑制する効果の強い元素と弱い元素があり、さらに変態を抑制する適正組成があることが解った。
4NSnにおいて、-45℃において変態を誘起させる核がなければ60日以上変態が起こらなかったが、その変態を誘起させるαSnを触れさせることによってその潜伏期間を短縮させ進行速度を比較できた。3NSnで作成された鉛フリーはんだ合金では本実験において錫ペストの発生は見られなかった。
4NSnにAu,Cu,Al,Fe,In,Ge,Ga,Ni,P,Zn,Sbの元素を0.01%添加してもαSnへの変態進行の抑制は効果が見られなかった。4NSnに0.01%のPb、Bi、Agが含有されると変態の進行が抑制されることが確認できた。特にPbが最も優れており続いてBiが抑制し、Agも若干の抑制効果が見られた。4NSnで作製した4NSCNと4NSACは4NSnよりもαSnへの変態進行は遅くなっており、今後はこのように変態を抑制する適正組成についても検討する必要がある。
Figure 2006212660
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この発明において、対象とするはんだ組成は、所謂鉛フリーとされる公知のいずれの合金組成も採用でき、Sn-Cu系、Sn-Ag-Cu系、Sn-Sb-Ag系、Sn-Zn-Bi系等の多数の組成を採用できる。
例えば、Cu系として、Cu0.1〜2重量%、Ge0.001〜1重量%、Ga0.001〜2重量%、残部Snの組成、Cu0.1〜2重量%、Ni0.002〜1重量%、残部Sn、さらにGa0.001〜1重量%を加えた組成で、Pb又はBiやAgあるいはこれらを150〜900ppm含有する。また、Ag3.0〜7.7重量%、Cu1.0〜4.0重量%、残部Snからなるはんだ合金において、Pb又はBiあるいは複合して150〜900ppm含有する。
BiやZnを含有するBi10〜20重量%、Sb0.1〜5重量%、Zn4〜6重量%、Ag0.1〜3重量%、残部Snからなるはんだ合金において、Pbを150〜900ppm含有する。
Ag:3〜6%、Cu:1〜4%、Co:0.01〜2%、Sn:残部、さらにPを0.04〜4原子%添加した組成、Cuを1.5〜8質量%、Coを0.01〜2質量%、残部がSnで、さらにNiを0.01〜1質量%含有する組成、Znが5〜10質量%、Au、Fe、Pt、Pd、Sの少なくとも1種を0.005〜1.0質量%、残部Snのはんだ組、Sb0.01〜1質量%、Ni0.01〜0.5質量%、残部Snの組成において、Pb又はBiやAgあるいはこれらを150〜900ppm含有する。
Sn-0.1〜3質量%Cuに、0.001〜0.1質量%のP単独、0.001〜0.1質量%のGe複合添加した組成、Sn主成分にGaを0.005〜0.2質量%添加し、あるいはSn主成分にGaを0.005〜0.2質量%添加した組成で、さらにCu、Sb、Ni、Co、Fe、Mn、Cr、Mo等を添加したり、In、Zn等を添加したり、P、Ge等を添加した組成において、Pb又はBiやAgあるいはこれらを150〜900ppm含有する。
Zn2〜10重量%、Bi10〜30重量%、Ag0.05〜2重量%、残部Sn、さらにPを0.001〜1重量%添加した組成、Sb10〜40質量%、Cu1〜9質量%、残部Sn、Co、Fe、Mo、Cr、Ag、Biの1種以上を添加、さらにP、Ge、Gaの1種以上を添加した組成において、Pbを150〜900ppm含有する。
Pb又はBiやAgあるいはこれらを複合、すなわちPb単独、PbとBi、PbとAg、BiとAg、PbとBiとAgとして含有する量は、150ppm〜900ppm、好ましくは150ppm〜700ppm、200ppm〜600ppm、さらに好ましくは200ppm〜400ppmの範囲である。なお、Pbを含む場合は必要最小限とすることが好ましい。
実施例1
表2に示す組成(3NSnPbを除く)において、4NSnをベースにする組成は14ppmのPbを含み、3NSnをベースにする組成は310ppmのPbを含むことを考慮して、含有するPbが150ppm、200ppm、300ppm、400ppm、500ppm、600ppm、700ppm、800ppm、900ppm、950ppmとなるようにPbを添加した各種組成を作製し、各組成試料に対して前述の試験方法で錫ペストの発生を観察したところ、いずれの試料も変態等は観察されなかった。
従って、4NSnをベースにする組成では、耐低温性を付与するのに、Pb単独、PbとBi、PbとAg、BiとAg、PbとBiとAgとして150ppm〜400ppmの添加でよく、製造が容易であり、また、3NSnをベースにする組成では、単にBiを添加するなど、300ppm〜600ppmの範囲に制御することで製造が容易であった。
実施例2
表2に示す組成(3NSnPbを除く)において、4NSn+0.7%Cu+0.05%Ni、4NSn+3.0%Ag+0.5%Cu、4NSn+9.0%Zn、3NSn+3.0%Ag+0.5%Cu、3NSn+9.0%Zn、3NSn+9.0%Zn+3.0%Bi、3NSn+4.0%Ag+1.0%Cuの各組成で、予めのPb含有量を考慮して、実施例1と同様量でPb、Bi、Agのうち2種以上(但し、はんだ合金の構成添加元素としてBi又はAgを含む場合はBi又はAgを除く)を含有するように各種組成を作製し、各組成試料に対して前述の試験方法で錫ペストの発生を観察したところ、いずれの試料も変態等は観察されなかった。
この発明は、公知の鉛フリーはんだ合金の組成において、Pb単独、PbとBi、PbとAg、BiとAg、PbとBiとAgのいずれかの組み合せて150ppm〜900ppmの極微量含有させることで、はんだ合金の低温、極低温での特性を向上させることができる。
試験片の形状加工方法を示す斜視説明図であり、Aは旋盤加工のまま、Bは圧縮加工、Cは粉末状のαSnをシャーレに敷き詰めてその上に旋盤加工材を静置した場合を示す。 試料に錫ペストの発生が確認された場合の表面写真の模式図である。 αSn変態に及ぼす微量不純物元素の影響を調べた結果を示すαSnとの接触面において変態した表面積の割合を棒線グラフである。 αSn変態に及ぼす微量不純物元素の影響を調べた結果を示すαSnとの接触面において変態した表面積の割合を棒線グラフである。 変態進行の抑制効果の見られた0.01Ag材、0.01Pb材、0.01Bi材についてみた、変態測定表面写真の模式図である。 Ge添加による変態進行速度の影響についての比較グラフである。 はんだ合金組成のSn-0.7Cu-0.05Ni(4NSCN)とSn-3.0Ag-0.5Cu(4NSAC)のαSn変態の面積率を示すグラフである。

Claims (13)

  1. Snを主成分としてはんだ合金を構成するための添加元素を1種以上含む組成において、150ppm〜900ppmのPbを含有する耐低温性にすぐれたはんだ合金。
  2. Snを主成分としてはんだ合金を構成するための添加元素を1種以上含む組成において、Pbと、Bi、Agのうち1種以上(但し、はんだ合金の構成添加元素としてBi又はAgを含む場合はBi又はAgを除く)を150ppm〜900ppm含有する耐低温性にすぐれたはんだ合金。
  3. Snを主成分としてはんだ合金を構成するための添加元素(BiとAgを除く)を1種以上含む組成において、BiとAgを複合して150ppm〜900ppm含有する耐低温性にすぐれたはんだ合金。
  4. はんだ合金の構成添加元素は、Au,Ag,Cu,Co,Al,Fe,In,Ge,Ga,Ni,P,Zn,Sb,Bi
    のうち、1種又は2種以上である請求項1〜3のいずれかに記載の耐低温性にすぐれたはんだ合金。
  5. 含有量が、150ppm〜700ppmである請求項1〜3のいずれかに記載の耐低温性にすぐれたはんだ合金。
  6. 含有量が、200ppm〜600ppmである請求項1〜3のいずれかに記載の耐低温性にすぐれたはんだ合金。
  7. 含有量が、200ppm〜400ppmである請求項1〜3のいずれかに記載の耐低温性にすぐれたはんだ合金。
  8. 高純度のSn材に、はんだ合金を構成するための添加元素の1種以上と、150ppm〜900ppmのPb、Bi、Agのうち1種以上(但し、はんだ合金の構成添加元素としてBi又はAgを含む場合はBi又はAgを除く)とを含有するように合金化する耐低温性にすぐれたはんだ合金の製造方法。
  9. 高純度のSn材は、純度99.99%又は純度99.9%のSn材である請求項8に記載の耐低温性にすぐれたはんだ合金の製造方法。
  10. はんだ合金の構成添加元素は、Au,Ag,Cu,Co,Al,Fe,In,Ge,Ga,Ni,P,Zn,Sb,Bi
    のうち、1種又は2種以上である請求項8に記載の耐低温性にすぐれたはんだ合金の製造方法。
  11. 含有量が、150ppm〜700ppmである請求項8に記載の耐低温性にすぐれたはんだ合金の製造方法。
  12. 含有量が、200ppm〜600ppmである請求項8に記載の耐低温性にすぐれたはんだ合金の製造方法。
  13. 含有量が、200ppm〜400ppmである請求項8に記載の耐低温性にすぐれたはんだ合金の製造方法。
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