JPWO2009125497A1 - 均熱装置および有機膜成膜装置 - Google Patents

均熱装置および有機膜成膜装置 Download PDF

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Abstract

この均熱装置は、内部に作動流体が充填され、被加熱材料を加熱して気化させる加熱ブロック(1)を有する容器構造体と、容器構造体の底部に配置されている加熱手段(6)と、容器構造体の外側と内側とを連通する材料供給管(11)とを備える。加熱ブロック(1)には、被加熱材料が流動する流路としての、材料供給管(11)に接続され水平方向に延びる主ヘッダ管(12)と、主ヘッダ管(12)から分岐し上下方向へ延びる立上り管(14)とが形成されており、また、作動流体が冷却されて凝縮する凝縮路としての、立上り管(14)の両側に形成され水平方向に延びる凝縮孔(10)と、立上り管(14)の下側に形成された凝縮穴(16)とが形成されている。凝縮孔(10)と凝縮穴(16)との間に主ヘッダ管(12)が配置されている。

Description

この発明は、特に有機膜の成膜装置に用いられる均熱装置に関し、容器内に収容した所定材料の原料を加熱するための均熱装置、およびその均熱装置を用いた有機膜成膜装置に関する。
たとえば従来の有機EL(Electro-Luminescence)の製作において、粉体状の有機EL材料を基板に成膜する際、有機EL原料の蒸発装置としては、蒸発皿の外部をヒータで加熱して蒸発皿内部の有機EL原料を昇華あるいは溶融蒸発させる加熱方式が、一般に使用されている。このような加熱処理に用いられる従来の装置は、たとえば、国際公開第2007/034790号パンフレット(特許文献1)に開示されている。
図19は、従来の加熱処理に用いられる蒸発容器の側面図である。図20は、従来の加熱処理に用いられる蒸発容器の平面図である。図19および図20に示すように、蒸発容器は、底面と当該底面から立設する側面とを備え、側面の内部に開口された原料収容空間を規定する蒸発皿50と、当該原料収容空間を複数の部分空間に分割する仕切り板52とによって構成されている。また、仕切り板52には、複数の部分空間が蒸発皿の底面側で連通するような高さを有する係止片54が設けられている。
図21は、従来の仕切り板の変形例を示す模式図である。図21では、この蒸発皿の底面および側面部ならびに仕切り板の内部を加熱する手段として、ヒートパイプ741,761を含むものについて記載されている。
国際公開第2007/034790号パンフレット
特許文献1に示す従来の加熱装置において、所定材料の原料は蒸発皿底面側の連通部に供給され、蒸発皿の底面、側面ならびに仕切り板部で加熱されて蒸発する。供給される原料が蒸発皿底面側の連通部に貯留されて加熱されるため、底部連通部の一部、特に側面および仕切り板で形成されるコーナ部において、原料の淀みが発生する。淀みが発生すると、蒸発皿の各部において原料を加熱して蒸発させながら新しい原料に連続的に入れ替えることが十分に行なえない。このため、蒸発皿内の原料の各部にわたり均一温度履歴下で加熱・蒸発させることが難しく、原料の蒸発量にばらつきが発生するという問題点があった。
また、特許文献1に示す従来の加熱装置で仕切り板の内部にヒートパイプが設けられたものについては、ヒートパイプを収容するための仕切り板の厚みを確保する必要がある。ヒートパイプの内部作動液の循環を円滑に行なうためには、このヒートパイプの直径をある程度以上、例えば水を作動液とする場合は7〜8mm以上確保することが必要である。これにより仕切り板の厚みが増加し、蒸発皿のサイズが増加して大形化すると共に、加熱装置の熱応答遅れを生じるという問題点があった。
また、特許文献1に示す従来の加熱装置で、蒸発皿の底面部ならびに側面部を二重構造として、仕切り板の内部に設けられたヒートパイプとこの二重構造部とを連通させた構造のものにおいては、蒸発皿が所要温度に加熱された場合、この二重構造部分には動作温度に応じたヒートパイプの作動液の蒸気圧が内圧として生じる。例えば、水を作動液として200℃で動作を行わせた場合は約1.6MPa、ナフタレンを作動液として400℃で動作を行わせた場合は約1.9MPaの蒸気圧力が発生する。しかしながら、この二重構造部分は、このような高温加熱時の内圧強度を保つ構造となっていないため、高温時に蒸発皿が変形あるいは破損する危険性が生じるという問題点があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、被加熱材料を装置内部の各部において連続的に加熱して、被加熱材料の温度を均一化させて安定した気化を行なわせるとともに、高温においても作動流体の蒸気圧に十分に耐えうる、均熱装置を提供することを目的とする。
この発明に係る均熱装置は、容器構造体と、加熱手段と、材料供給管とを備える。容器構造体の内部には、作動流体が充填される密閉空間が形成されている。加熱手段は、容器構造体の底部に配置されている。材料供給管は、容器構造体の外側と内側とを連通する。容器構造体は、被加熱材料を加熱して気化させる加熱ブロックと、加熱ブロックを取り囲むハウジング部とを有する。加熱ブロックには、被加熱材料が流動する流路が形成されている。流路は、材料供給管に接続され水平方向に延びる第一流路と、第一流路から分岐し上下方向へ延びる第二流路と、第二流路が容器構造体の上部表面に開口した開口部とを含む。また加熱ブロックには、凝縮路が形成されている。凝縮路において、加熱手段により加熱され蒸発した作動流体は、冷却されて凝縮する。凝縮路は、第二流路の両側に形成され水平方向に延びる上側凝縮孔と、第一流路の下側に形成された下側凝縮穴とを含む。上側凝縮孔と下側凝縮穴との間に、第一流路が配置されている。
この発明によれば、加熱ブロックに設けられた凝縮路の内壁面において気体状の作動流体が冷却され凝縮する作用により、加熱ブロックが加熱され、加熱された加熱ブロックの温度が均一化されている。そのため、加熱ブロック内の流路を通過する間に加熱される、被加熱材料の温度を均一化させて加熱することができる。また、被加熱材料が流路の入口から出口まで連続して流れるように流路を構成しており、被加熱材料の一部が流路の一部で滞留することがなく、被加熱材料の加熱履歴の均一性を向上できる。また、被加熱材料の流路を小径とすることで、流路の内部を通過する被加熱材料の溶融物の対流を抑制できる。したがって、加熱され気化された被加熱材料の温度の均一性を向上させることができるため、高精度の成膜処理を行なう蒸着装置に適用できる均熱装置が得られる。
実施の形態1の均熱装置の断面図である。 図1に示す断面と直交する、均熱装置の断面図である。 図1および図2に示す均熱装置の上部平面図である。 実施の形態2の均熱装置の断面図である。 図4に示す断面と直交する、均熱装置の断面図である。 実施の形態3の均熱装置の断面図である。 図6に示す断面と直交する、均熱装置の断面図である。 実施の形態3の均熱装置の変形例の断面図である。 図8に示す断面と直交する、均熱装置の断面図である。 実施の形態4の均熱装置の断面図である。 図10に示す断面と直交する、均熱装置の断面図である。 実施の形態5の均熱装置の断面図である。 図12に示す断面と直交する、均熱装置の断面図である。 実施の形態6の均熱装置の断面図である。 図14に示す断面と直交する、均熱装置の断面図である。 実施の形態1の均熱装置の昇温過程における装置各部の温度計測結果を示すグラフである。 ステンレスの触媒効果によるナフタレンの熱分解特性を示すグラフである。 ステンレスの触媒効果によるデカヒドロナフタレンの熱分解特性を示すグラフである。 従来の加熱処理に用いられる蒸発容器の側面図である。 従来の加熱処理に用いられる蒸発容器の平面図である。 従来の仕切り板の変形例を示す模式図である。
符号の説明
1 加熱ブロック、2 ハウジング部、3 フランジ、4 中空部、5 作動液、6 加熱手段、7 蒸気泡、8,9,17,20 矢印、10,10a,10b 凝縮孔、11 材料供給管、12 主ヘッダ管、13 枝ヘッダ管、14 立上り管、15 開口部、16 凝縮穴、18 カラム、21 配管系、22 凝縮穴、23 蒸発器、24 蒸気管、25 液管、26 第二の作動液、27 第二の加熱手段。
以下、図面に基づいてこの発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。
なお、以下に説明する実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本発明にとって必ずしも必須のものではない。また、以下の実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、上記個数などは例示であり、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1の均熱装置の断面図である。図2は、図1に示す断面と直交する、均熱装置の断面図である。図3は、図1および図2に示す均熱装置の上部平面図である。以下の実施の形態において、水平方向とは、均熱装置の断面図における左右方向をいい、上下方向とはこれらの図における上下方向をいうものとする。
図1〜図3に示すように、均熱装置は、加熱ブロック1と、加熱ブロック1の周囲を取り囲むように配置されたハウジング部2とを備える。また均熱装置は、フランジ3を備える。加熱ブロック1およびハウジング部2は、それぞれの上端部でフランジ3と接合され、またそれぞれの下部が接合されて、密閉空間である中空部4が内部に形成されている容器構造体を形成している。容器構造体は、加熱ブロック1とハウジング部2とを有する。
加熱ブロック1の上部には、加熱ブロック1を貫通して水平方向に延びる、凝縮孔10a,10bが形成されている。凝縮孔10a,10bは、孔の径方向に沿う断面の形状が円形状の丸穴であり、深さ方向が直線に沿う直穴である。凝縮孔10a,10bの深さ方向は、水平方向に沿っている。図2に示すように、凝縮孔10a,10bは、それぞれ複数形成されている。凝縮孔10a,10bの両端は、中空部4に向かって開口している。凝縮孔10a,10bは、図1に示す容器構造体内部右側および左側の中空部4,4を連通するように、形成されている。
中空部4の内部には、液体状の作動流体である作動液5が充填されている。作動流体は、熱源である加熱手段6と加熱ブロック1との間で熱を移動させ、加熱ブロック1を加熱して目的の温度に制御するために使用される熱媒体である。作動液5は、使用温度における熱特性および動作圧力(蒸気圧)を考慮の上で選定されるが、200℃以下程度の領域では水が、さらに高温の200℃超400℃以下程度の領域ではダウサム(登録商標)A、ナフタレンなどの高沸点の有機熱媒体が一般に使用される。
作動液5は、中空部4の内部を真空排気した後に、中空部4に充填される。そのため、中空部4の内部には、作動液5が気化した気体状の作動流体が存在する。加熱ブロック1とハウジング部2とを隔てるように中空部4が形成されているために、加熱ブロック1から装置外部へ熱が放散されにくい構造となっている。
容器構造体の底部には、作動液5を加熱する加熱手段6が配置されている。加熱手段6は、加熱ブロック1の下部表面に、熱的に接触して取り付けられている。つまり、加熱手段6において発生する熱を、加熱ブロック1の底部を介在させて作動液5に十分効率的に伝えることが可能である。
加熱手段6の加熱により、作動液5の内部には蒸気泡7が発生する。加熱手段6により加熱され蒸発した気体状の作動流体の一部は、矢印8に示すように、作動液5の液面から凝縮孔10a,10bの内部へ移動する。凝縮孔10a,10bの内部へ移動した気体状の作動流体は、凝縮孔10a,10bの内壁面に熱を伝えることにより冷却されて、凝縮液化する。凝縮した液体状の作動流体は、矢印9に示すように、容器構造体の底部の作動液滞留部に戻される。図1に示す破線矢印8は気体状の作動流体の流れを示し、実線矢印9は液体状の作動流体の流れを示す。
均熱装置はまた、容器構造体の外側と内側とを連通する、材料供給管11を備える。材料供給管11は、容器構造体の外部から導入されており、加熱ブロック1の一側面に接合されている。この均熱装置によって加熱され気化される材料である被加熱材料は、材料供給管11を経由して、均熱装置内に供給される。被加熱材料が管状の材料供給管11を通過するためには、被加熱材料は流動体である必要がある。気化されるべき材料が常温で固体の材料である場合には、材料を加熱溶融させる、または破砕して粉末化した材料を液体に混ぜ合わせスラリーとする、などの方法を用いて、材料の流動性を向上させることにより、材料供給管11内を通過させることができる。
加熱ブロック1の内部には、材料供給管11に接続され水平方向に延びる主ヘッダ管12と、主ヘッダ管12から分岐し水平方向に延びる複数の枝ヘッダ管13と、枝ヘッダ管13から分岐し上下方向へ延びる複数の立上り管14とが形成されている。主ヘッダ管12、枝ヘッダ管13および立上り管14は、管状の部材である。立上り管14の上端部は、加熱ブロック1の上部表面へ開口し、開口部15を形成する。主ヘッダ管12、枝ヘッダ管13、立上り管14および開口部15は、被加熱材料が流動する流路に含まれる。
加熱ブロック1の内部の、被加熱材料の流路が形成されている部分の下側には、複数の凝縮穴16が形成されている。複数の凝縮穴16は、上下方向に延びている。凝縮穴16の深さ方向は、上下方向に沿っている。凝縮穴16は、主ヘッダ管12、枝ヘッダ管13および立上り管14の下側に形成されている。凝縮穴16と中空部4とは連通するように形成されており、作動液5は中空部4の内部と凝縮穴16の内部とを自由に流動可能である。
凝縮穴16の平面形状はどのような形状でもよく、たとえば矩形状や円形状とすることができる。凝縮穴16はどのように配置されていてもよく、作動液5の貯留機能を有するとともに、加熱手段6からの熱が加熱ブロック1の上部に設けられた被加熱材料の流路に伝熱する影響を最小にするように、設計されたものであればよい。
加熱手段6により加熱され蒸発した気体状の作動流体の一部は、矢印8に示すように、作動液5の液面から凝縮穴16の内部へ移動する。凝縮穴16の内部へ移動した気体状の作動流体は、凝縮穴16の内壁面に熱を伝えることにより冷却されて、凝縮液化する。凝縮した液体状の作動流体は、矢印9に示すように、容器構造体の底部の作動液滞留部に戻される。
凝縮孔10a,10bは、立上り管14に干渉しないように、立上り管14の間を縫って形成されている。凝縮孔10a,10bは、立上り管14の間に、被加熱材料の流路から隔てられて形成されている。図2に示すように、隣接する凝縮孔10aが立上り管14を挟むように立上り管14の両側に形成され、隣接する凝縮孔10bが立上り管14を挟むように立上り管14の両側に形成されている。また、主ヘッダ管12および枝ヘッダ管13は、凝縮孔10bと凝縮穴16との間に、凝縮孔10bおよび凝縮穴16によって挟まれるように、配置されている。
以下、均熱装置の動作について説明する。上記のように構成された実施の形態1の均熱装置において、加熱ブロック1の下部に設置された加熱手段6の発熱により、加熱ブロック1が加熱される。加熱ブロック1が加熱されると、容器構造体の底部の作動液滞留部、すなわち、加熱ブロック1とハウジング部2との間に形成される中空部4の底部および加熱ブロック1の下部に形成された凝縮穴16の下部に滞留する、作動液5が加熱される。
作動液5が加熱されて蒸発すると、作動液5の内部に蒸気泡7が発生する。加熱手段6により加熱され蒸発して気体状となった作動流体の一部は、破線矢印8に示すように、作動液5の液面から凝縮孔10a,10bの内部へ移動する。凝縮孔10a,10bの内部へ移動した気体状の作動流体は、凝縮孔10a,10bの内壁面に熱を伝えることにより冷却されて、凝縮液化する。凝縮して液体状となった作動流体は、実線矢印9に示すように、容器構造体の底部の作動液滞留部に自然還流する。
また、気体状の作動流体の一部は、矢印8に示すように、作動液5の液面から凝縮穴16の内部へ移動する。凝縮穴16の内部へ移動した気体状の作動流体は、凝縮穴16の内壁面、特に凝縮穴16の最深部である上面を加熱することにより冷却されて、凝縮液化する。凝縮した液体状の作動流体は、矢印9に示すように、同様に容器構造体の底部の作動液滞留部に自然還流する。
このようにして、加熱ブロック1に設けられた凝縮孔10a,10bおよび凝縮穴16の内側表面は、作動流体の蒸発、凝縮作用により加熱される。
一方、所定材料の被加熱材料は、白抜き矢印17に示すように、容器構造体の外部から材料供給管11を経由して加熱ブロック1に至り、加熱ブロック1に形成された主ヘッダ管12から枝ヘッダ管13を経由して立上り管14に順次圧送される。被加熱材料は、加熱ブロック1の内部を通過するうちに、加熱ブロック1の内部に設けられた凝縮孔10a、10bおよび凝縮穴16の壁面から加熱される。つまり、材料供給管11を経由して加熱ブロック1の内部へ供給される被加熱材料は、加熱手段6により作動液5が加熱され蒸発した気体状の作動流体と、熱交換することにより加熱される。
このとき、主ヘッダ管12および枝ヘッダ管13は、凝縮孔10bと凝縮穴16との間に配置されている。被加熱材料は、主ヘッダ管12および枝ヘッダ管13の内部を流れるとき、上側に形成されている凝縮孔10bから伝熱される。被加熱材料は同時に、主ヘッダ管12および枝ヘッダ管13の下側に形成され、主ヘッダ管12および枝ヘッダ管13の長手方向全体に渡って設けられている、凝縮穴16から伝熱される。また、立上り管14は、隣接する2つの凝縮孔10aと、隣接する2つの凝縮孔10bとの間に形成されている。被加熱材料は、立上り管14の内部を流れるとき、左右両側に形成されている凝縮孔10a,10bから伝熱される。
加熱ブロック1に形成された流路を流動する被加熱材料は、流路を挟むように形成されている、2つの凝縮路から伝熱される。流路を流動する被加熱材料は、逆向きの2方向から加熱される。被加熱材料が複数の方向から熱を受けるので、流路の内部を流動する被加熱材料に温度差が発生することが抑制される。つまり、被加熱材料の温度の均一性を向上させることができる。
主ヘッダ管12内の被加熱材料の流速が枝ヘッダ管13内の被加熱材料の流速に対して十分小さくなるように、かつ、枝ヘッダ管13内の被加熱材料の流速が立上り管14内の被加熱材料の流速に対して十分小さくなるように、主ヘッダ管12、枝ヘッダ管13および立上り管14の内径が選定されている。そのため、主ヘッダ管12から分岐して流れる被加熱材料は、複数の枝ヘッダ管13へ均等に流入し、同様に複数の立上り管14へ均等に流入する。つまり、被加熱材料は所定の流路を一定の流れ状態で移動するので、被加熱材料が流路内の特定の一部分に滞留して温度履歴が流路内の各位置で異なるような現象を生じることなく、被加熱材料の温度履歴を均一化し、加熱後の被加熱材料の温度の均一性を向上させることができる。
また、立上り管14を内径2〜3mm程度の小径孔を有する管で構成すれば、立上り管14の内部で被加熱材料の溶融物に対流が発生せず、立上り管14の内部で被加熱材料の温度むらが発生しないので、被加熱材料の温度をより均一化することができる。
加熱ブロック1の内部において、被加熱材料が沸点に近い温度に加熱されると、被加熱材料は蒸発して気化される。気体状の被加熱材料は、開口部15を経由して加熱ブロック1の外部へ流出する。このようにして、温度分布が抑制され均熱化された、気体状の被加熱材料を得ることができる。
なお、加熱ブロック1の下部に形成される凝縮穴16により、加熱ブロック1の下部にはカラム18が形成されており、作動液5の蒸発による容器構造体内部の蒸気圧発生に十分耐える構造とすることが可能となっている。このカラム18により、加熱手段6から加熱ブロック1の上部への熱伝導が生じるが、加熱手段6に加えられた熱はまた、加熱ブロック1の下部に形成したカラム18の周囲の凝縮穴16で作動液5を蒸発させながら加熱ブロック1の上部に伝達される。そして、カラム18の上部温度すなわち被加熱材料の流路の温度を、凝縮穴16の上面における作動流体の温度とほぼ同しい温度まで低下させるように、凝縮穴16およびカラム18が設計されている。
以上説明したように、実施の形態1の均熱装置は、容器構造体と、加熱手段6と、材料供給管11とを備える。容器構造体の内部には、作動流体が充填される中空部4が形成されている。容器構造体は、被加熱材料を加熱して気化させる加熱ブロック1と、加熱ブロック1を取り囲むハウジング部2とを有する。加熱手段6は、加熱ブロック1の底部に配置されている。材料供給管11は、容器構造体の外側と内側とを連通する。
加熱ブロック1には、被加熱材料が流動する流路が形成されている。流路は、材料供給管11に接続され水平方向に延びる第一流路としての主ヘッダ管12と、第一流路から分岐し上下方向へ延びる第二流路としての立上り管14と、第二流路が加熱ブロック1の上部表面に開口した開口部15とを含む。
また加熱ブロック1には、凝縮路が形成されている。凝縮路において、加熱手段6により加熱され蒸発した作動流体は、冷却されて凝縮する。凝縮路は、立上り管14の両側に形成され水平方向に延びる上側凝縮孔としての凝縮孔10a,10bと、立上り管14の下側に形成された下側凝縮穴としての凝縮穴16とを含む。凝縮孔10bと凝縮穴16との間に、主ヘッダ管12が配置されている。
このようにすれば、加熱ブロック1に設けられた凝縮孔10a,10bおよび凝縮穴16の内壁面において作動流体が凝縮する作用により、加熱ブロック1が加熱され、加熱された加熱ブロック1の温度の均一性が向上されている。そのため、加熱ブロック1内の流路を通過する間に加熱される被加熱材料の、加熱後の温度を均一化させることができる。また、材料供給管11と主ヘッダ管12との接続部から開口部15まで、被加熱材料が連続して流れるように流路が構成されており、被加熱材料の一部が流路の一部で滞留することがなく、被加熱材料の加熱履歴の均一性を向上できる。また、立上り管14を小径のものとすることで、立上り管14の内部を通過する被加熱材料の溶融物の対流を抑制でき、加熱され気化された被加熱材料の温度の均一性をより向上させることができる。
また、下側凝縮穴としての凝縮穴16は、主ヘッダ管12および枝ヘッダ管13の長手方向全体に渡って、設けられている。このようにすれば、主ヘッダ管12および枝ヘッダ管13の長手方向全体において、上側の凝縮孔10a,10bからの熱伝達に加えて、下側の凝縮穴16からも被加熱材料へ熱を伝えることができるので、被加熱材料の温度の均一性を一層向上させることができる。
したがって、実施の形態1の均熱装置によると、被加熱材料を加熱する流路の内壁面の温度を±1℃以内の温度分布に管理することができ、被加熱材料の気化量を高精度に制御できるので、高精度の成膜処理を行なう蒸着装置に適用できる蒸発源が得られる。
さらに、加熱ブロック1に形成された多数の小径孔である主ヘッダ管12、枝ヘッダ管13および立上り管14に被加熱材料を分散させて加熱することにより、伝熱面の面積が増大し、被加熱材料を大きな表面積で加熱することができる。そのため、加熱効率が高くなり、昇温時の熱応答性が大きく改善されるとともに、昇温時の熱エネルギーを最小にすることができるので、熱伝達効率を向上させ省エネルギーに適した均熱装置が得られる。
以上説明した実施の形態1の均熱装置の均熱加熱効果は、均熱装置の昇温過程における温度測定により確認されている。図16は、実施の形態1の均熱装置の昇温過程における装置各部の温度計測結果を示すグラフである。図16において、横軸は昇温開始時点からの経過時間(単位:分)、縦軸は温度(単位:℃)を示す。図16は、実施の形態1において、水を作動液5とした場合の、加熱手段6の近傍、枝ヘッダ管13の近傍および開口部15における、温度上昇曲線を示したものである。
図16に示すように、加熱手段6の近傍の温度(ヒータ近傍温度)は、他よりも高くなっている。一方、被加熱材料の出口部にあたる加熱ブロック1の上部表面の開口部15の温度(加熱孔表面温度)と、被加熱材料の流路である枝ヘッダ管13近傍の温度(原料回路近傍温度)とは、ほぼ同じ温度で上昇している。つまり被加熱材料は、温度がきわめて均一化された状態を保ちながら、温度上昇していることがわかる。
また、温度安定時に至る温度制御性も良好で、実施の形態1における均熱装置の構成の有効性が確認できている。この例では、開口部15における定常時の温度分布は±0.5℃以下であった。また、図16に示す例では、常温から約200℃への温度上昇に要する時間は0.5時間程度であり、短時間での温度立ち上がり特性を有している。
(実施の形態2)
図4は、実施の形態2の均熱装置の断面図である。図5は、図4に示す断面と直交する、均熱装置の断面図である。実施の形態2の均熱装置は、実施の形態1の均熱装置と比較して、上側凝縮孔が図4および図5に示すような構成となっている点で異なっている。
具体的には、実施の形態1では、加熱ブロック1の上部の凝縮孔10a,10bとして丸穴が形成された例を述べたが、図4および図5に示すように、上側凝縮孔としての凝縮孔10の断面形状を縦長の(すなわち上下方向に長辺が形成されている)矩形としてもよい。このようにすると、凝縮孔10の内部で冷却されて凝縮液化した液体状の作動流体は、凝縮孔10の断面の長方形における頂点付近のコーナ部に、毛管力により集合する。そのため、凝縮孔10の内部が液体状の作動流体で閉塞することを抑制でき、作動液の蒸気の空間が確実に確保される。また、凝縮孔10の平面部に付着する液体状の作動流体の膜厚を減少させることができるので、凝縮孔10の表面温度分布が改善される。
また、図5に示すように、凝縮孔10を立上り管14に沿って延在させた構成となっている。凝縮孔10は、立上り管14の延在方向に沿って延びている。このようにすれば、凝縮孔10の表面から被加熱材料が流れる立上り管14までの伝熱距離を、立上り管14の延びる方向に一様化することができる。したがって、立上り管14の内部を流れる被加熱材料を、立上り管14の下端部から開口部15にわたって、温度がより均一化するように加熱することが出来る。
また、凝縮孔10を縦長の長方形形状とすることで、立上り管14の配置間隔を縮小できる。そのため、図5に示すように立上り管14の本数を図2に示す凝縮孔が丸穴の場合に比べて増加させて、立上り管14の開口面積を増加させることができるので、被加熱材料の蒸発の効率を向上させることができる。また、立上り管14の全表面積を一定とする場合は、凝縮孔10の断面形状を丸形から長方形とすることで、加熱ブロック1の幅方向のサイズを小さくすることができ、装置を小形化できるので、熱応答性を向上できるとともに、放熱表面積を低減させた省エネルギー構造の均熱装置が得られる。
例えば、作動流体を水とした場合、丸穴の凝縮孔10の直径は7〜8mm程度必要であるが、凝縮孔の断面を縦長の長方形状とすると、凝縮孔10の幅寸法(すなわち短辺の長さ)を3〜4mm程度に低減することが可能であるので、立上り管14の配置ピッチを約30%低減することが可能となる。
(実施の形態3)
図6は、実施の形態3の均熱装置の断面図である。図7は、図6に示す断面と直交する、均熱装置の断面図である。実施の形態3の均熱装置は、実施の形態1の均熱装置と比較して、上側凝縮孔が図6および図7に示すような構成となっている点で異なっている。
具体的には、実施の形態1では、加熱ブロック1の上部の凝縮孔10a,10bが水平方向に延びる例を述べたが、図6および図7に示すように、上側凝縮孔としての凝縮孔10a,10bの深さ方向の一方側を相対的に高く、他方側を相対的に低く配置して、水平方向に対して深さ方向に傾斜している傾斜孔とするようにしてもよい。
このようにすれば、被加熱材料と熱交換して冷却され凝縮した液体状の作動流体は、凝縮孔10a,10bの傾斜した底面に沿って流れる。そのため、液体状の作動流体を、凝縮孔10a,10bから速やかに、容器構造体底部の作動液滞留部に自然還流させることができる。したがって、凝縮孔10a,10bの内面に滞留する液体状の作動流体の膜厚をさらに薄くでき、凝縮孔10a,10bの全面にわたる均温化をさらに向上できるので、立上り管14の内部を流れる被加熱材料の温度を、より均一化させることができる。
図8は、実施の形態3の均熱装置の変形例の断面図である。図9は、図8に示す断面と直交する、均熱装置の断面図である。図8および図9に示すように、断面形状が縦型の矩形である凝縮孔10の深さ方向の一方側を相対的に高く、他方側を相対的に低く配置して、水平方向に対して深さ方向に傾斜している傾斜孔としても、上記と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態4)
図10は、実施の形態4の均熱装置の断面図である。図11は、図10に示す断面と直交する、均熱装置の断面図である。実施の形態4の均熱装置は、実施の形態3の均熱装置と比較して、上側凝縮孔が図10および図11に示すような構成となっている点で異なっている。
具体的には、実施の形態3では、加熱ブロック1の上部の凝縮孔の断面形状が一定で傾斜したものについて示したが、図10および図11に示すように、凝縮孔10の上面が水平で、底面が傾斜したものとしてもよい。つまり、凝縮孔10の上縁は水平方向に延びており、凝縮孔10の下縁は深さ方向に傾斜している。凝縮孔10の底面は傾斜しており、凝縮孔10の内部で凝縮液化した液体状の作動流体は、容器構造体の底部の作動液滞留部に戻される構成とされている。
このようにすれば、凝縮孔10の底部に集合する液体状の作動流体を、凝縮孔10の外部へ効率よく排除して、液体状の作動流体の液膜を薄膜化させることができる。また、被加熱材料を、複数の立上り管14のそれぞれの内部において、開口部15付近に至るまで加熱することができる。したがって、被加熱材料の均熱加熱効果をさらに向上させることができる。
(実施の形態5)
図12は、実施の形態5の均熱装置の断面図である。図13は、図12に示す断面と直交する、均熱装置の断面図である。実施の形態5の均熱装置は、実施の形態4の均熱装置と比較して、上側凝縮孔が図12および図13に示すような構成となっている点で異なっている。
具体的には、実施の形態4では、凝縮孔の底面の傾斜方向が各穴とも一方向のものについて示したが、図12および図13に示すように、凝縮孔10a,10bの傾斜方向を互いに異なる方向に配置するようにしてもよい。つまり、凝縮孔10aの底面が深さ方向に傾斜する角度と、凝縮孔10bの底面が深さ方向に傾斜する角度とは、水平方向に対する角度の正負が逆になっている。その結果、凝縮孔10a,10bの、立上り管14の両側に位置する部分は、上下方向にずれている。
このようにすれば、凝縮孔10a,10bの底面側の位置を各立上り管14に対して平均化することができ、立上り管14の内部を流れる被加熱材料を立上り管14の下端部から開口部15に至るまで、それぞれの立上り管14内で一様に加熱することができるので、被加熱材料をより均熱に加熱することができる。
(実施の形態6)
図14は、実施の形態6の均熱装置の断面図である。図15は、図14に示す断面と直交する、均熱装置の断面図である。図14および図15では、蒸発により気化した被加熱材料をプロセス容器に供給するための、配管系21が配置された均熱装置を示す。配管系21の下部の一部は、容器構造体の上部表面に開口した開口部15に連結されるように、開口している。キャリアガスは、白抜き矢印20に示すように、配管系21の内部を流れる。
配管系21の内壁面の表面温度が、加熱ブロック1の温度よりも低い場合、加熱ブロック1で加熱された被加熱材料が配管系21の内表面に凝縮付着するという現象が生じる。そこで、実施の形態6では、配管系21についても均熱に加熱することを目的としたものである。つまり、実施の形態6の均熱装置は、開口部15に連結された配管系21と、配管系21を加熱する加熱設備とをさらに備えている。
図14および図15を参照して、加熱設備の例について説明する。配管系21の壁面に、凝縮穴22が配置されている。配管系21の外部下方に、配管系21とは別置きで、蒸発器23が設置されている。配管系21と蒸発器23との間は蒸気管24および液管25により連通されて、中空回路が形成されている。この中空回路の内部には、真空排気後に所定量の第二の作動液26が充填されている。蒸発器23の下部には、第二の加熱手段27が設けられている。
実施の形態1で説明した加熱手段6とは別に、第二の加熱手段27が設けられているために、配管系21の温度と容器構造体の温度とは、個別に制御される。第二の加熱手段27により凝縮穴22の内面を加熱する方法は、加熱手段6と同様に、作動液26の蒸発および凝縮作用により配管系21の壁面を均一に加熱するようにしたものである。
この場合、第二の加熱手段27により、加熱ブロック1の内部の被加熱材料が流通する流路の温度よりも若干高温となるように、配管系21の内壁面を保持することができる。このようにすると、蒸発、気化した被加熱材料が配管系21の内面で凝縮し液化する(または凝結し固化する)ことを防止できる。なお、図14および図15に示す例では、配管系21の壁面内に設けた凝縮穴22として複数個の丸穴を加工したものについて示したが、この凝縮穴22は蒸発器23と作動液が連通する中空回路として形成されるものであればよく、凝縮穴22の断面形状は丸形あるいは角形もしくは多角形であってもよい。
(実施の形態7)
上記の一連の実施例においては、容器構造体内部での作動流体の蒸発および凝縮により、加熱手段6から加熱ブロック1への熱輸送が行なわれて、被加熱材料が加熱される。たとえばナフタレン(C10)を作動流体として使用することができる。この場合、ナフタレンが接触している面のステンレスの触媒効果により、ナフタレンが分解解離すると、水素が発生する。この水素ガスが、気体状の作動流体が凝縮する面に不凝縮ガスとなって存在すると、ナフタレンの蒸気が凝縮する際の熱伝達を阻害して均熱性の維持が困難となる。
実施の形態7では、作動流体の流れる経路の内表面に、金属酸化物を含む不働態処理皮膜が形成されている。そのため、均熱装置を構成している金属材料、例えばステンレスの触媒効果により、作動流体の分解解離が発生しないようにされている。
以下、このような作動流体の分解挙動を調査した一例を示す。分析装置には大気圧イオン化質量分析装置(APIMS、Atmospheric Pressure Ionization Mass Spectroscopy)を用いた。試料ガスとして、Arガスで300ppbの濃度に希釈調整したナフタレン蒸気を、10sccmの流量で、各種不働態処理を施したステンレス配管に供給した。
またステンレス配管の形状は、外径6.35mm、内径4.35mm、長さ1mとした。材質に関しては、JIS(日本工業規格)SUS316Lの配管を電界研磨処理したステンレス配管(SUS316L−EP)、SUS316Lの配管にCr不働態処理を施したステンレス配管(Cr−SUS)、SUS316Lの配管にAl不働態処理を施したステンレス配管(Al−SUS)、SUS316Lの配管にYコート不働態処理を施したステンレス配管(Y−SUS)を、試料として準備した。これらの各種ステンレス配管の試料を、それぞれAPIMS分析装置直前に設置して、ナフタレンガスを供給しながら、4℃/minの昇温速度で750℃まで昇温した。
図17は、ステンレスの触媒効果によるナフタレンの熱分解特性を示すグラフである。図17の横軸は試料表面の温度(単位:℃)、縦軸はナフタレンの濃度(単位:ppb)を示す。図17は各試料の不働態処理皮膜の表面における、温度とナフタレン濃度との関係を示したものである。その結果、SUS316L−EP表面においては、312℃からナフタレンガスの分解解離に伴う濃度減少が発生することが確認された。続いてYコート不働態表面では、500℃からナフタレンの分解が始まった。Cr不働態表面では588℃、Al不働態表面では608℃でナフタレンの分解が始まったが、さらに高温領域ではCr不働態表面に分解抑制効果が認められた。
図17から明らかなように、350〜450℃の温度域でナフタレンを作動流体とした均熱装置を動作させる場合、作動流体と接する装置の表面がステンレスの無処理表面であると、ステンレス表面の触媒効果により作動流体の熱分解が生じることになる。そこで、作動流体と接する装置の表面に、金属酸化物からなる表面不働態処理を施すことが、安定に均熱装置を動作させるために必須の条件となる。このような不働態処理方法としては、たとえばYコート不働態処理、さらにはAl不働態処理、Cr不働態処理が好適と考えられる。
(実施の形態8)
上記の一連の実施例において、所定の被加熱材料が、加熱ブロック1の内部に形成された流路を流通するときに、流路の内壁面から伝熱されて加熱される。加熱された被加熱材料が分解解離してしまうと、目的の有機原料を所定の濃度で供給することが困難となり、要求している性能を持たせることができなくなる。実施の形態8では、これらの流路を構成する金属材料の触媒効果により被加熱材料が分解されないように、被加熱材料の流れる経路の表面に金属酸化物を含む不働態処理皮膜を形成していることを特徴としている。
以下、被加熱材料の分解挙動を調査した一例を示す。分析装置は実施の形態7と同様に大気圧イオン化質量分析装置(APIMS)を用いた。試料ガスとしては、Arガスで5ppmの濃度に希釈調整したデカヒドロナフタレン(C1018)蒸気を、5sccmの流量で、各種不働態処理を施したステンレス配管に供給した。
またステンレス配管の形状は、外径6.35mm、内径4.35mm、長さ1mとした。材質に関しては、JIS(日本工業規格)SUS316Lの配管を電界研磨処理したステンレス配管(SUS316L−EP)、SUS316Lの配管にAl不働態処理を施したステンレス配管(Al−SUS)、およびNi配管を、試料として準備した。これらの各種ステンレス配管の試料を、それぞれFTIR(Fourier Transform Infrared)分析装置直前に設置して、デカヒドロナフタレンガスを供給しながら、各種金属配管を2℃/minの昇温速度で800℃まで昇温した。
図18は、ステンレスの触媒効果によるデカヒドロナフタレンの熱分解特性を示すグラフである。図18の横軸は試料表面の温度(単位:℃)、縦軸はデカヒドロナフタレンの濃度(単位:ppm)を示す。図18には、有機物材料の金属表面での一般的な熱分解挙動の確認の目的で測定した、デカヒドロナフタレンの各試料の不働態処理皮膜表面での熱分解特性を示す。その結果、Ni表面に於いては、150℃からデカヒドロナフタレンガスの分解解離に伴う濃度減少が発生することが確認された。さらにSUS316L−EP表面も200℃からデカヒドロナフタレンの分解が始まった。これに対して、Al不働態表面では550℃まで分解解離させることなく安定にデカヒドロナフタレンを供給可能なことが確認された。
所定の濃度の有機原料を供給するために、気化容器の温度を上げる必要があるが、図18から明らかなように、通常のステンレス表面やNiといった表面では、金属特有の触媒効果により、有機原料自身が分解してしまう。また、気化容器内での反応生成物の堆積やそれに伴う流路の目詰まりといったトラブルの原因ともなる。
そのため、金属酸化物からなる表面不働態処理を有機原料の充填ライン内表面に施すことが、安定に有機原料を気化供給するために、非常に重要な技術となる。なおここではAl不働態を例に挙げたが、CrやYなどのその他の金属酸化物であってもかまわない。
上記の一連の実施の形態では、ハウジング部2が加熱ブロック1の周囲を囲む略四角形状のものについて説明したが、加熱ブロック1およびハウジング部2の形状は四角形に限定されるものではなく、多角形であっても丸形であってもよい。また、ハウジング部2を加熱ブロック1の各側面毎に分離して、それぞれの上端部および下部を加熱ブロック1の各側壁に接合して、容器構造としたものであってもかまわない。
また、加熱手段6および加熱手段27としては、電気ヒータ式、誘導加熱式、温水加熱式または蒸気加熱式などを用いてもよく、加熱方式を限定するものでは無い。
また、材料供給管11がハウジング部2の側面部を貫通して加熱ブロック1の側面部に接合される例を示したが、材料供給管11は加熱ブロック1の下面から主ヘッダ管12に至るものであっても、フランジ3の中を経由して主ヘッダ管12に至るものであってもよい。被加熱材料が加熱ブロック1の内部に形成される主ヘッダ管12に供給されるものであれば、どのような経路をとってもよい。
また、被加熱材料の流路に含まれる主ヘッダ管12、枝ヘッダ管13および立上り管14、ならびに、凝縮路に含まれる凝縮孔10および凝縮穴16の延びる方向に関し、水平方向または上下方向と規定して説明したが、流路および凝縮路の延びる方向が水平方向または上下方向に対して厳密に平行でなく、傾斜していてもかまわない。また、流路および凝縮路は、直管または直穴に限られず、屈曲形状や曲線形状を有する管または穴を含んでいてもよい。
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、各実施の形態の構成を適宜組合せてもよい。また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、容器内に収容した所定材料の原料を加熱し、溶融蒸発させて、基板表面に所定材料の成膜処理をおこなうための加熱装置に、特に有利に適用され得る。

Claims (9)

  1. 作動流体が充填される密閉空間が内部に形成されている容器構造体と、
    前記容器構造体の底部に配置された加熱手段(6)と、
    前記容器構造体の外側と内側とを連通する材料供給管(11)とを備え、
    前記容器構造体は、被加熱材料を加熱して気化させる加熱ブロック(1)と、前記加熱ブロック(1)を取り囲むハウジング部(2)とを有し、
    前記加熱ブロック(1)には、被加熱材料が流動する流路と、前記加熱手段(6)により加熱され蒸発した作動流体が冷却されて凝縮する凝縮路とが形成されており、
    前記流路は、前記材料供給管(11)に接続され水平方向に延びる第一流路(12,13)と、前記第一流路(12,13)から分岐し上下方向へ延びる第二流路(14)と、前記第二流路(14)が前記容器構造体の上部表面に開口した開口部(15)とを含み、
    前記凝縮路は、前記第二流路(14)の両側に形成され水平方向に延びる上側凝縮孔(10)と、前記第一流路(12,13)の下側に形成された下側凝縮穴(16)とを含み、
    前記上側凝縮孔(10)と前記下側凝縮穴(16)との間に前記第一流路(12,13)を配置した、均熱装置。
  2. 前記下側凝縮穴(16)を、前記第一流路(12,13)の全体に渡って設ける、請求の範囲第1項に記載の均熱装置。
  3. 前記上側凝縮孔(10)を前記第二流路(14)に沿って延在させた、請求の範囲第1項または第2項に記載の均熱装置。
  4. 前記上側凝縮孔(10)の底面を傾斜させ、前記作動流体を前記容器構造体の底部に戻すようにした、請求の範囲第1項に記載の均熱装置。
  5. 前記上側凝縮孔(10)の天井面を水平にした、請求の範囲第4項に記載の均熱装置。
  6. 前記第二流路(14)の両側に位置する隣り合う前記上側凝縮孔(10)の底面を、互いに異なる傾斜方向に傾斜させた、請求の範囲第4項または第5項に記載の均熱装置。
  7. 前記開口部(15)に連結された配管系(21)と、
    前記配管系(21)を加熱する加熱設備とをさらに備え、
    前記配管系(21)の温度と前記容器構造体の温度とは、個別に制御される、請求の範囲第1項または第2項に記載の均熱装置。
  8. 前記作動流体の流れる経路、および、前記被加熱材料の流れる経路の、少なくともいずれか一方に、金属酸化物を含む不働態処理皮膜が形成されている、請求の範囲第1項または第2項に記載の均熱装置。
  9. 請求の範囲第1項または第2項に記載の均熱装置を用いた有機膜成膜装置。
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