JP3691615B2 - 有機材料用蒸発源 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、有機EL(電界発光)素子等を製造する際に、基板上に有機化合物の蒸着膜を形成するための有機材料用蒸発源に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体を中心としたエレクトロニクスは無機物を対象として発展してきたが、近年、有機化合物を用いた機能性薄膜が着目されている。
有機化合物を利用する理由として、
▲1▼無機物より多様な反応系・特性が利用できる。
▲2▼無機物より低エネルギーで表面処理ができる。
ということがあげられる。
【0003】
このような機能性薄膜として、有機EL素子・圧電センサ・焦電センサ・電気絶縁膜等がある。このような機能性薄膜は、主として蒸着によって形成されるが、これらのうち、特に有機EL素子は、ディスプレイパネルとして利用が可能であることから、蒸着成膜の大面積化が求められている。
【0004】
ところで、有機化合物は蒸気圧が高く、その蒸発温度は、金属蒸発源の場合が600〜2000℃程度と高い温度であるのに対し、0(場合によっては零下)〜400℃と低温であり、しかも、蒸発温度より20〜400℃の範囲で分解を起こしてしまうものも多い。
【0005】
このため、有機化合物を蒸発させる際には、低い温度で安定した温度制御を行うことが必要であり、特に、有機化合物がモノマーやオリゴマーのような液体の場合、100℃程度の低温で加熱する必要があることから、通常のヒーターを用いた加熱方法やエレクトロンビーム等のエネルギーの高い加熱方法は使用できない。
【0006】
そこで、従来、図3に示すような有機材料用蒸発源が案出されている。
この有機材料用蒸発源100は、有機化合物のモノマーを蒸発させるためのもので、図3に示すように、例えば、ガラス等の光透過性の材料からなる蒸発用容器101を有し、この蒸発用容器101内に有機化合物モノマー102が充填される。そして、この蒸発用容器101の近傍に、有機化合物モノマー102を加熱するため、例えば赤外線ランプからなるランプヒーター103が設けられ、このランプヒーター103からの輻射によって有機化合物モノマー102を加熱するように構成される。
【0007】
さらに、蒸発用容器101の蒸発口104を介してその内部にモニタ用の熱電対105が配置され、また、蒸発用容器101の表面に接触するように温度制御用の熱電対106が設けられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような有機材料用蒸発源100においては、次のような問題があった。
すなわち、この種のランプ加熱型蒸発源の場合、低温制御性は良いがガラス製の蒸発用容器101の比熱容量が大きいため、制御点の温度と実際の有機化合物モノマー102の温度にずれが生じる。この場合、有機化合物モノマー102の温度で制御を行おうとすると、オーバーシュートを起こしてしまう。
【0009】
また、ランプヒーター103を用い、ガラスを透過させた熱線によって有機化合物モノマー102を加熱させるという方法であるため、長期の使用によりガラスが曇ってくると、局部的に加熱される可能性がある。
【0010】
さらに、蒸発用容器101がガラスからなる場合には、取り扱い時に破損しやすく、しかも、特定の波長により変質を起こしてしまう材料には使用できない等の問題もある。
【0011】
本発明は、このような従来の技術の課題を解決するためになされたもので、種々の有機蒸発材料、特に液体状の有機蒸発材料に対して一定温度で均一的に加熱でき、しかも取扱いの容易な有機材料用蒸発源を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、液体状の有機蒸発材料を収容する蒸発用容器を備え、この蒸発用容器に収容された有機蒸発材料を蒸発させ、真空槽内において基体上に有機化合物の蒸着膜を形成するための有機材料用蒸発源であって、所定の温度に制御した熱媒体によって上述の有機蒸発材料を加熱又は冷却するように構成したことを特徴とする。
【0013】
この場合、請求項2記載の発明のように、請求項1記載の発明において、熱媒体を所定の温度に制御する熱媒体源を備えるとともに、蒸発用容器に上述の熱媒体源から導かれる熱媒体を循環させるための熱媒体循環路を設けることも効果的である。
【0014】
また、請求項3記載の発明のように、請求項2記載の発明において、蒸発用容器を、有機蒸発材料を収容する収容部と、この収容部の周囲を取り囲むように配設した熱媒体保持部とから構成し、これらの収容部と熱媒体保持部との間の空間によって熱媒体循環路を形成するように構成することも効果的である。
【0015】
さらに、請求項4記載の発明のように、請求項2又は3のいずれか1項記載の発明において、蒸発用容器の周囲に断熱材からなる断熱部を設けることも効果的である。
【0016】
さらにまた、請求項5記載の発明のように、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、蒸発用容器の蒸発口の近傍に、この蒸発用容器内の温度より高い温度に有機蒸発材料を加熱する加熱手段を設けることも効果的である。
【0017】
このような構成を有する請求項1記載の発明の場合、蒸発用容器に収容された液体状の有機蒸発材料は、所定の温度に制御した熱媒体によって接触状態で加熱又は冷却されるため、加熱の際に、有機蒸発材料が熱媒体の温度より高くなることはなく、一定の温度に制御されるようになる。
【0018】
また、熱線の輻射による加熱を行わないため、長期の使用により蒸発用容器が曇った場合であっても、局部的に加熱されることはない。しかも、蒸発用容器の材料としてガラスを用いる必要がないため、取扱いの際に破損するおそれがなく、特定の波長により変質を起こしてしまう材料に対しても使用することができる。
【0019】
この場合、請求項2記載の発明のように、請求項1記載の発明において、熱媒体を所定の温度に制御する熱媒体源を備えるとともに、蒸発用容器にこの熱媒体源から導かれる熱媒体を循環させるための熱媒体循環路を設ければ、所定の温度に制御した熱媒体によって容易に有機蒸発材料を加熱又は冷却することができる。
【0020】
また、請求項3記載の発明のように、請求項2記載の発明において、蒸発用容器を、有機蒸発材料を収容する収容部と、この収容部の周囲を取り囲むように配設した熱媒体保持部とから構成し、これらの収容部と熱媒体保持部との間の空間によって熱媒体循環路を形成すれば、有機蒸発材料を効率良く均一的に加熱又は冷却することができる。
【0021】
さらにまた、請求項4記載の発明のように、請求項2又は3のいずれか1項記載の発明において、蒸発用容器の周囲に断熱材からなる断熱部を設ければ、蒸発用容器から外部への熱の流出が阻止され加熱効率が高まるとともに、蒸発用容器内の熱の均一化が促進される。
【0022】
さらに、請求項5記載の発明のように、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、蒸発用容器の蒸発口の近傍に、この蒸発用容器内の温度より高い温度に有機蒸発材料を加熱する加熱手段を設ければ、一旦蒸発した有機蒸発材料が導入管の内壁に接触した場合に再蒸発し、導入管の内壁に付着することはない。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る有機材料用蒸発源の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0024】
図1は、本実施の形態の有機材料用蒸発源の全体構成を示すものである。
図1に示すように、この有機材料用蒸発源1は、有機化合物モノマー2を収納するための蒸発用容器3と、有機化合物モノマー2を加熱又は冷却するための熱媒体源4と、有機化合物モノマー2の蒸気を真空槽5内に導くための導入手段6とから構成される。
【0025】
蒸発用容器3は、液体状の有機化合物モノマー2を収容する収容部30と、この収容部30を取り囲むように設けられる熱媒体保持部31とから構成される二重構造を有している。
【0026】
有機化合物モノマー2としては、例えば、有機EL素子を作製するためのものとして、例えば、以下に示すようなMDA(4,4′-ジアミノジフェニルメタン)、MDI(4,4′-ジフェニルメタンジイソシアナート)を初め、種々のものを用いることができる。
【0027】
【化1】
Figure 0003691615
【0028】
【化2】
Figure 0003691615
【0029】
収容部30及び熱媒体保持部31は、それぞれ、例えば、石英、金属等の材料からなり、円筒形状を有している。この場合、収容部30と熱媒体保持部31は同心円上に配置されている。そして、収容部30と熱媒体保持部31によって囲まれる空間はフランジ30aによって密封され、例えば、シリコーンオイル等の熱媒体40を循環するための熱媒体循環路32が形成されている。また、熱媒体保持部31の周囲には、例えば、ガラス繊維等からなる断熱材33が巻き付けられている。
【0030】
蒸発用容器3の熱媒体保持部31の上部と下部には、それぞれ熱媒体循環路32と連通するように連結部材41、42を介して循環用のパイプ43、44が取り付けられ、これらのパイプ43、44の他端部は熱媒体源4の熱媒体槽45に連結されている。
【0031】
ここで、上側に位置するパイプ43の途中には循環ポンプ46が設けられ、熱媒体槽45内の熱媒体40を蒸発用容器3の熱媒体循環路32に導入するように構成される。また、熱媒体循環路32内の熱媒体40は、熱媒体保持部31の下部に取り付けたパイプ44を介して熱媒体槽45に戻されるように構成される。
【0032】
熱媒体槽45には、熱媒体40の温度を所定の温度に調節するための温度調節器47が取り付けられ、加熱用のヒーター47aが熱媒体槽45の内部に配置するように構成される。
【0033】
また、この熱媒体槽45には、熱媒体40を常温以下の温度に制御するための投げ込み式のクーラー48が設けられている。
【0034】
一方、蒸発用容器3の収容部30のフランジ30aには、有機化合物モノマー2の蒸気を真空槽5に導入するための導入管60が取り付けられる。ここで、導入管60の一端部にフランジ60aが形成され、このフランジ60aが蒸発用容器3の収容部30のフランジ30aと密着するように構成される。そして、これにより、蒸発用容器3の収容部30と導入管60の内部とが気密的に連通されている。さらに、導入管60の他方の端部は、気密状態を保持したまま真空槽50の導入部51に挿入される。
【0035】
また、導入管60の中腹部分には、有機化合物モノマー2の蒸気を導入するための導入バルブ61が設けられている。
【0036】
さらに、導入管60の周囲には、その先端部に向ってマイクロヒータ62が巻き付けられている。このマイクロヒータ62は、例えばニクロム線のような発熱線が、無機絶縁物とともに細いステンレス管の内部に充填されているもので、図示しない電源に接続されている。
【0037】
一方、導入管60のフランジ60aと導入バルブ61との間には、導入管60内を真空排気するとともに、不活性ガスを導入するためのガス導入管7が取り付けられている。このガス導入管7は、真空バルブ8を介して真空ポンプ9に連結されている。また、ガス導入管7は、真空バルブ10を介してガスボンベ11に連結されている。このガスボンベ11内には、例えば、N2、He、Arガス等の不活性ガスが充填される。
【0038】
図2は、本発明が適用される真空蒸着装置の一例を示すものである。
図2に示すように、この真空蒸着装置5は、例えばクライオポンプ等の真空排気系(図示せず)に連結される真空槽50を有し、この真空槽50の下部に設けられる導入部51A、51Bに、上述した構成を有する有機材料用蒸発源1A、1Bが仕切板59を挟んで両側に配設される。
【0039】
有機材料用蒸発源1A、1Bの上側近傍には、有機化合物モノマー2の蒸気を閉じこめておくためのシャッター52A、52Bがそれぞれ設けられ、これらのシャッター52A、52Bの上側近傍には、成膜速度を測定するための膜厚モニター53A、53Bが設けられる。
【0040】
一方、真空槽50の上部には、蒸着膜を成膜すべき基板54が配置される。そして、基板54の上方に、加熱用の例えば温水パイプ55aを有する加熱手段55が、基板54に密着するように設けられる。さらに、基板54の下方には、有機化合物モノマー2の蒸気を遮るためのメインシャッター56が設けられる。
【0041】
また、真空槽50の側壁の近傍には、基板54及びメインシャッター56を取り囲むようにLN2シュラウド57が設けられる。このLN2シュラウド57は、その内部に液体窒素が循環されるもので、基板54の周辺の水分及び真空槽50の内壁から再蒸発するモノマーの蒸気を捕獲する機能を有するものである。
【0042】
さらに、真空槽50には、上記N2ガス等の不活性ガスを真空槽50内に導入するためのガス導入手段58が連結されている。
【0043】
上述した有機材料用蒸発源1を用いて蒸着を行う場合には、図1に示すように、有機材料用蒸発源1を真空槽50の導入部51に装着し、導入バルブ8を閉じた状態において、真空ポンプ9によって真空排気を行った後、ガス導入管7を介してガスボンベ11内の不活性ガスを収容部内に導入する。この場合、予め熱媒体40を100〜130℃の温度に加熱し、これを熱媒体槽45内において循環させておく。
【0044】
そして、不活性ガスの導入が終了した後に、循環ポンプ46を駆動して熱媒体40を熱媒体循環路32内に導入し、その内部を循環させる。その結果、この熱媒体40によって有機化合物モノマー2が加熱され温度が上昇する。この場合、本実施の形態においては、収容部30内に不活性ガスが導入されるので、効率良く均一に有機化合物モノマー2を加熱することができる。
【0045】
また、蒸発用容器3に収容された有機化合物モノマー2は、熱媒体40によって加熱されるため、加熱の際に、有機化合物モノマー2が熱媒体40の温度より高くなることはなく、所定の温度(約80℃)に制御されるようになる。
【0046】
特に、本実施の形態の場合、蒸発用容器3が、有機化合物モノマー2を収容する収容部30と、この収容部30の周囲を取り囲むように配設した熱媒体保持部31とから構成され、これらの収容部30と熱媒体保持部31との間の空間によって熱媒体循環路32が形成されていることから、有機化合物モノマー2を効率良く均一的に加熱することができる。
【0047】
さらに、蒸発用容器3の周囲に断熱材33が巻き付けられ、これにより蒸発用容器3から外部への熱の流出が阻止されるため、有機化合物モノマー2を効率良く均一的に加熱することができ、一層蒸発速度の安定化を図ることができる。
【0048】
このように、本実施の形態によれば、熱線の輻射による加熱を行わないため、長期の使用により蒸発用容器3が曇った場合であっても、局部的に加熱されることはない。また、蒸発用容器3の材料としてガラスを用いる必要がないため、取扱いの際に破損するおそれがなく、しかも、特定の波長により変質を起こしてしまう材料に対しても使用することができる。
【0049】
他方、蒸発用容器3に設けられる導入管60の周囲に、その先端部に向ってマイクロヒータ62が巻き付けられているため、一旦蒸発した有機化合物モノマー2が導入管60の内壁に接触した場合に再蒸発し、導入管60の内壁に付着することはない。その結果、有機化合物モノマー2を無駄にすることなく、また、蒸発口の閉塞による蒸発速度の変動を防止し、ひいては成膜速度の変動を防止することができる。
【0050】
蒸着が終了した後は、導入バルブ8を閉じた状態において、真空ポンプ9によって真空排気を行った後、ガス導入管7を介してガスボンベ11内の不活性ガスを収容部30内に導入する。そして、クーラー48を駆動して熱媒体40の温度を下げ、これを蒸発用容器3の熱媒体循環路32内を循環させるようにする。このような操作を行うことにより、効率良く有機化合物モノマー2を冷却することができる。
【0051】
なお、本発明は上述の実施の形態に限られることなく、種々の変更を行うことができる。
例えば、上述の実施の形態においては、蒸発用容器3の収容部30と熱媒体保持部31との間の空間によって熱媒体循環路32を形成するように構成したが、本発明はこれに限られず、収容部30の周囲にパイプ状の熱媒体循環路を巻き付けるようにしてもよい。ただし、上述した実施の形態のように構成すれば、有機化合物モノマー2を効率良く均一的に加熱することができる。
【0052】
また、上述の実施の形態の場合は、蒸発用容器3に不活性ガスを導入するようにしたが、有機化合物モノマー2に影響を与えないガス(H2等)を導入するようにしてもよい。さらに、真空槽50に設けたガス導入手段58によって上記ガスを導入するように構成してもよい。もっとも、本発明は上記ガスを導入しない場合にも有機化合物モノマー2を一定温度に制御することができるものである。
【0053】
加えて、本発明は、上述の実施の形態で述べたもののほか、種々の蒸発温度を有する有機化合物モノマーに適用することができ、また、オリゴマー状態の有機蒸発材料や固体の有機材料に対しても適用しうるものである。
【0054】
【発明の効果】
以上述べたように請求項1記載の発明によれば、蒸発用容器に収容された液体状の有機蒸発材料を、所定の温度に制御した熱媒体によって加熱又は冷却することにより、液体状の有機蒸発材料を一定温度に制御することができ、これにより蒸発速度の安定化ひいては成膜速度の精密な制御を行うことが可能になる。
【0055】
また、本発明によれば、種々の有機蒸発材料に対して均一的な加熱又は冷却を行うことができ、しかも、蒸発用容器の材料としてガラスを用いる必要がないため、取扱いも容易であるという利点がある。
【0056】
この場合、請求項2記載の発明のように、熱媒体を所定の温度に制御する熱媒体源を備え、蒸発用容器にこの熱媒体源から導かれる熱媒体を循環させるための熱媒体循環路を設けること、特に、請求項3記載の発明のように、蒸発用容器を、有機蒸発材料を収容する収容部と、この収容部の周囲を取り囲むように配設した熱媒体保持部とから構成し、これらの収容部と熱媒体保持部との間の空間によって熱媒体循環路を形成すること、更には、請求項4記載の発明のように、蒸発用容器の周囲に断熱材からなる断熱部を設けることにより、有機蒸発材料を効率良く均一的に加熱又は冷却することができ、一層蒸発速度の安定化を図ることができる。
【0057】
一方、請求項5記載の発明のように、蒸発用容器の蒸発口の近傍に、この蒸発用容器内の温度より高い温度に有機蒸発材料を加熱する加熱手段を設けることにより、蒸発用容器の蒸発口の近傍における有機蒸発材料の付着を防止することができ、その結果、有機蒸発材料を無駄にすることなく、また、蒸発口の閉塞による蒸発速度の変動ひいては成膜速度の変動を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る有機材料用蒸発源の好ましい実施の形態の全体構成を示す概略構成図
【図2】本発明が適用される真空蒸着装置の一例を示す概略構成図
【図3】従来の有機材料用蒸発源の一例を示す概略構成図
【符号の説明】
1……有機材料用蒸発源 2……有機化合物モノマー 3……蒸発用容器
4……熱媒体源 5……真空蒸発装置 30……収容部 31……熱媒体保持部 32……熱媒体循環路 33……断熱材 40……熱媒体 43、44……パイプ 45……熱媒体層 46……循環ポンプ 47……温度調節器 48……クーラー 50……真空槽 51……導入部 60……導入管 62……マイクロヒータ

Claims (5)

  1. 液体状の有機蒸発材料を収容する蒸発用容器を備え、
    該蒸発用容器に収容された有機蒸発材料を蒸発させ、真空槽内において基体上に有機化合物の蒸着膜を形成するための有機材料用蒸発源であって、
    所定の温度に制御した熱媒体によって上記有機蒸発材料を加熱又は冷却するように構成したことを特徴とする有機材料用蒸発源。
  2. 熱媒体を所定の温度に制御する熱媒体源を備えるとともに、蒸発用容器に上記熱媒体源から導かれる熱媒体を循環させるための熱媒体循環路を設けたことを特徴とする請求項1記載の有機材料用蒸発源。
  3. 蒸発用容器を、有機蒸発材料を収容する収容部と、該収容部の周囲を取り囲むように配設した熱媒体保持部とから構成し、上記収容部と熱媒体保持部との間の空間によって熱媒体循環路を形成するようにしたことを特徴とする請求項2記載の有機材料用蒸発源。
  4. 蒸発用容器の周囲に断熱材からなる断熱部を設けたことを特徴とする請求項2又は3のいずれか1項記載の有機材料用蒸発源。
  5. 蒸発用容器の蒸発口の近傍に、該蒸発用容器内の温度より高い温度に有機蒸発材料を加熱する加熱手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の有機材料用蒸発源。
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